JPH11159559A - ロータリダンパ - Google Patents
ロータリダンパInfo
- Publication number
- JPH11159559A JPH11159559A JP32367697A JP32367697A JPH11159559A JP H11159559 A JPH11159559 A JP H11159559A JP 32367697 A JP32367697 A JP 32367697A JP 32367697 A JP32367697 A JP 32367697A JP H11159559 A JPH11159559 A JP H11159559A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chamber
- liquid
- reservoir
- housing
- damper
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G2202/00—Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
- B60G2202/20—Type of damper
- B60G2202/22—Rotary Damper
Landscapes
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
- Fluid-Damping Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 リザーバによる液体の体積補償機能を長期間
安定して得る。 【解決手段】 入出力シャフト4に固定した受圧体12
のベーン15a,15bをダンパハウジング3内の圧力
室20,21に収容する。ハウジング本体9の側部にサ
イドカバー10A,10Bを配置し、これらを円筒ケー
ス11に収容してダンパハウジング3を構成する。ハウ
ジング本体9の外周面に溝24を形成し、この溝24と
円筒ケース11の内周面でリザーバ25の液室25aを
形成する。この液室25aにガスを直接封入すると共
に、液面が圧力室20,21の最上部よりも上方となる
ようにする。液室25a内にはピストン等を配置しない
が、ガスは圧力室20,21に流入することはない。ピ
ストン等の固着がないため、体積補償機能を長期間安定
して得ることができる。
安定して得る。 【解決手段】 入出力シャフト4に固定した受圧体12
のベーン15a,15bをダンパハウジング3内の圧力
室20,21に収容する。ハウジング本体9の側部にサ
イドカバー10A,10Bを配置し、これらを円筒ケー
ス11に収容してダンパハウジング3を構成する。ハウ
ジング本体9の外周面に溝24を形成し、この溝24と
円筒ケース11の内周面でリザーバ25の液室25aを
形成する。この液室25aにガスを直接封入すると共
に、液面が圧力室20,21の最上部よりも上方となる
ようにする。液室25a内にはピストン等を配置しない
が、ガスは圧力室20,21に流入することはない。ピ
ストン等の固着がないため、体積補償機能を長期間安定
して得ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のサスペン
ションリンクやその他の回動機器の緩衝装置として用い
られるロータリダンパに関する。
ションリンクやその他の回動機器の緩衝装置として用い
られるロータリダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のロータリダンパとして、例えば
特開平7−158680号公報に示されるようなものが
従来より案出されている。
特開平7−158680号公報に示されるようなものが
従来より案出されている。
【0003】このロータリダンパは、ダンパハウジング
に略扇形の圧力室が形成され、この圧力室の扇形状の中
心位置に入出力シャフトが回動自在に支持されると共
に、この入出力シャフトに突設された受圧体としてのベ
ーンが圧力室内に摺動自在に収容され、圧力室の内部が
このベーンによって複数の液室に隔成されている。そし
て、受圧体の作動に伴って収縮する側の液室と拡張する
側の液室は連通路によって互いに連通接続されており、
この連通路の途中には一対の減衰バルブが介装されてい
る。この一対の減衰バルブは連通路内の液体の流通方向
に応じていずれか一方が作動するように設定され、入出
力シャフトがいずれの方向に回動しても同様に減衰力を
発生するようになっている。
に略扇形の圧力室が形成され、この圧力室の扇形状の中
心位置に入出力シャフトが回動自在に支持されると共
に、この入出力シャフトに突設された受圧体としてのベ
ーンが圧力室内に摺動自在に収容され、圧力室の内部が
このベーンによって複数の液室に隔成されている。そし
て、受圧体の作動に伴って収縮する側の液室と拡張する
側の液室は連通路によって互いに連通接続されており、
この連通路の途中には一対の減衰バルブが介装されてい
る。この一対の減衰バルブは連通路内の液体の流通方向
に応じていずれか一方が作動するように設定され、入出
力シャフトがいずれの方向に回動しても同様に減衰力を
発生するようになっている。
【0004】尚、各減衰バルブには、減衰方向と逆方向
の液体の流通を許容するチェックバルブが付設され、連
通路内の両減衰バルブの中間位置が常時ほぼ一定圧に維
持されるようになっている。そして、連通路中の両減衰
バルブの中間位置にはフリーピストン構造のリザーバが
接続され、温度変化に伴う回路中の液体の体積変化をこ
のリザーバによって補償するようになっている。
の液体の流通を許容するチェックバルブが付設され、連
通路内の両減衰バルブの中間位置が常時ほぼ一定圧に維
持されるようになっている。そして、連通路中の両減衰
バルブの中間位置にはフリーピストン構造のリザーバが
接続され、温度変化に伴う回路中の液体の体積変化をこ
のリザーバによって補償するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のロータリダンパにおいては、リザーバがフリーピス
トン構造となっているため、液体が体積変化しない状態
が長期間続くと、リザーバのピストンが収容室の壁面に
固着することが考えられ、万一固着した場合には液体の
体積補償を要するときにリザーバが円滑に作動しなくな
ってしまう。
来のロータリダンパにおいては、リザーバがフリーピス
トン構造となっているため、液体が体積変化しない状態
が長期間続くと、リザーバのピストンが収容室の壁面に
固着することが考えられ、万一固着した場合には液体の
体積補償を要するときにリザーバが円滑に作動しなくな
ってしまう。
【0006】そこで本発明は、リザーバによる液体の体
積補償機能を長期間安定して得ることのできるロータリ
ダンパを提供しようとするものである。
積補償機能を長期間安定して得ることのできるロータリ
ダンパを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、請求項1に記載の発明は、圧力室を
備えたダンパハウジングに入出力シャフトが回動自在に
支持され、この入出力シャフトに結合支持された受圧体
が前記圧力室内に摺動自在に収容されて、この圧力室の
内部が受圧体によって複数の液室に隔成され、さらに、
前記受圧体の作動に伴って収縮する液室と拡張する液室
を連通する連通路が設けられ、この連通路の途中に減衰
バルブが配設されると共に、温度変化に伴う液体の体積
変化を補償するリザーバが前記減衰バルブの低圧側に連
通接続されて成るロータリダンパにおいて、前記リザー
バを液室内にガスを直接封入した構成とすると共に、こ
のリザーバの液室を、ダンパ取付状態で液室内の液面が
常時前記圧力室の最上部よりも上方となるように配設す
るようにした。温度変化に伴って回路内の液体の体積が
変化すると、リザーバの液室内に封入したガスが伸縮
し、それによって液体の体積変化が補償される。液室内
の封入ガスは常時圧力室の最上部よりも上方に位置され
るため、液体との間をピストン等の摺動部材によって特
別に仕切らなくても圧力室内に流入するようなことはな
い。
ための手段として、請求項1に記載の発明は、圧力室を
備えたダンパハウジングに入出力シャフトが回動自在に
支持され、この入出力シャフトに結合支持された受圧体
が前記圧力室内に摺動自在に収容されて、この圧力室の
内部が受圧体によって複数の液室に隔成され、さらに、
前記受圧体の作動に伴って収縮する液室と拡張する液室
を連通する連通路が設けられ、この連通路の途中に減衰
バルブが配設されると共に、温度変化に伴う液体の体積
変化を補償するリザーバが前記減衰バルブの低圧側に連
通接続されて成るロータリダンパにおいて、前記リザー
バを液室内にガスを直接封入した構成とすると共に、こ
のリザーバの液室を、ダンパ取付状態で液室内の液面が
常時前記圧力室の最上部よりも上方となるように配設す
るようにした。温度変化に伴って回路内の液体の体積が
変化すると、リザーバの液室内に封入したガスが伸縮
し、それによって液体の体積変化が補償される。液室内
の封入ガスは常時圧力室の最上部よりも上方に位置され
るため、液体との間をピストン等の摺動部材によって特
別に仕切らなくても圧力室内に流入するようなことはな
い。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記リザーバを、ダンパハウジングの
圧力室と周方向で隣接する位置に形成するようにした。
この場合、リザーバがダンパハウジングの径方向外側の
スペースを大きく占有しなくなる。
の発明において、前記リザーバを、ダンパハウジングの
圧力室と周方向で隣接する位置に形成するようにした。
この場合、リザーバがダンパハウジングの径方向外側の
スペースを大きく占有しなくなる。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明において、前記ダンパハウジングを、ハ
ウジング本体の外周に筒状ケースを嵌合した構成とする
と共に、前記ハウジング本体の外周面に窪みを形成し、
前記筒状ケースの内周面とこの窪みによって前記リザー
バの液室を形成するようにした。この場合、ハウジング
本体の外周面に窪みを形成した後に、そのハウジング本
体の外周面に筒状ケースを嵌合することでリザーバの液
室を容易に形成することが可能になる。
2に記載の発明において、前記ダンパハウジングを、ハ
ウジング本体の外周に筒状ケースを嵌合した構成とする
と共に、前記ハウジング本体の外周面に窪みを形成し、
前記筒状ケースの内周面とこの窪みによって前記リザー
バの液室を形成するようにした。この場合、ハウジング
本体の外周面に窪みを形成した後に、そのハウジング本
体の外周面に筒状ケースを嵌合することでリザーバの液
室を容易に形成することが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施例を図1〜
図4に基づいて説明する。
図4に基づいて説明する。
【0011】図面において、1は、本発明にかかるロー
タリダンパであり、このロータリダンパ1は、自動車の
サスペンションリンク等の回動軸部に用いられ、その回
動軸部が回動するときに内部の液体の流動に伴って減衰
力を発生するようになっている。
タリダンパであり、このロータリダンパ1は、自動車の
サスペンションリンク等の回動軸部に用いられ、その回
動軸部が回動するときに内部の液体の流動に伴って減衰
力を発生するようになっている。
【0012】ダンパハウジング3は、図2,図3に示す
ように、厚肉円筒状のハウジング本体9と、このハウジ
ング本体9の両側部を閉塞する一対のサイドカバー10
A,10Bと、これらハウジング本体9及びサイドカバ
ー10A,10Bを収容する円筒ケース11(筒状ケー
ス)とから構成されており、入出力シャフト4はハウジ
ング本体9に挿通され、両側のサイドカバー10A,1
0Bによって回動自在に支持されている。
ように、厚肉円筒状のハウジング本体9と、このハウジ
ング本体9の両側部を閉塞する一対のサイドカバー10
A,10Bと、これらハウジング本体9及びサイドカバ
ー10A,10Bを収容する円筒ケース11(筒状ケー
ス)とから構成されており、入出力シャフト4はハウジ
ング本体9に挿通され、両側のサイドカバー10A,1
0Bによって回動自在に支持されている。
【0013】入出力シャフト4は円筒状に形成され、そ
の略中央部外周面に受圧体12が圧入固定されると共
に、一端側の外周面にサスペンションリンク等に結合す
るためのスプライン13が形成されている。受圧体12
は、入出力シャフト4に圧入または接合固定されるボス
部14と、このボス部14の外周面から相反方向に延出
する一対のベーン15a,15bを備えており、これら
のボス部14及びベーン15a,15bが粉末治金によ
って一体に型成形されている。そして、入出力シャフト
4に嵌合されるボス部14の内周面には軸方向に沿った
溝16が形成されている。
の略中央部外周面に受圧体12が圧入固定されると共
に、一端側の外周面にサスペンションリンク等に結合す
るためのスプライン13が形成されている。受圧体12
は、入出力シャフト4に圧入または接合固定されるボス
部14と、このボス部14の外周面から相反方向に延出
する一対のベーン15a,15bを備えており、これら
のボス部14及びベーン15a,15bが粉末治金によ
って一体に型成形されている。そして、入出力シャフト
4に嵌合されるボス部14の内周面には軸方向に沿った
溝16が形成されている。
【0014】ハウジング本体9は、その内周面に軸方向
に沿う一対の扇状の溝17a,17bが中心軸線に対し
て対称に形成されており、この両溝17a,17bの隣
接する一対の円弧壁18a,18bに受圧体12のボス
部14が摺動自在に嵌合されている。この円弧壁18
a,18bには軸方向に沿ってシール部材19が嵌合保
持されており、このシール部材19によって円弧壁18
a,18bとボス部14の間が密閉されている。そし
て、前記各溝17a,17bは両側のサイドカバー10
A,10Bとボス部14との間で夫々扇状の圧力室2
0,21を形成し、これらの各圧力室20,21内に受
圧体12の各ベーン15a,15bが摺動自在に収容さ
れるようになっている。この各ベーン15a,15b
は、図1に示すように、各圧力室20,21内を夫々二
つの液室22aと22b,23aと23bに隔成し、入
出力シャフト4の回動に伴って隣接する液室間に圧力差
を生じさせるようになっている。尚、以下においては説
明の便宜上、図1中の左側に位置される圧力室を左圧力
室20、右側に位置される圧力室を右圧力室21と呼
び、さらに、左圧力室20の下方の液室を左第1室22
a、同上方の液室を左第2室22bと呼ぶと共に、右圧
力室21の上方の液室を右第1室23a、同下方の液室
を右第2室23bと呼ぶものとする。
に沿う一対の扇状の溝17a,17bが中心軸線に対し
て対称に形成されており、この両溝17a,17bの隣
接する一対の円弧壁18a,18bに受圧体12のボス
部14が摺動自在に嵌合されている。この円弧壁18
a,18bには軸方向に沿ってシール部材19が嵌合保
持されており、このシール部材19によって円弧壁18
a,18bとボス部14の間が密閉されている。そし
て、前記各溝17a,17bは両側のサイドカバー10
A,10Bとボス部14との間で夫々扇状の圧力室2
0,21を形成し、これらの各圧力室20,21内に受
圧体12の各ベーン15a,15bが摺動自在に収容さ
れるようになっている。この各ベーン15a,15b
は、図1に示すように、各圧力室20,21内を夫々二
つの液室22aと22b,23aと23bに隔成し、入
出力シャフト4の回動に伴って隣接する液室間に圧力差
を生じさせるようになっている。尚、以下においては説
明の便宜上、図1中の左側に位置される圧力室を左圧力
室20、右側に位置される圧力室を右圧力室21と呼
び、さらに、左圧力室20の下方の液室を左第1室22
a、同上方の液室を左第2室22bと呼ぶと共に、右圧
力室21の上方の液室を右第1室23a、同下方の液室
を右第2室23bと呼ぶものとする。
【0015】また、ハウジング本体9は、その外周面の
うちの、内周面の前記両溝17a,17bと円周方向で
隣接する位置に、扇状の溝24が軸方向に沿って形成さ
れており、この溝24が両側のサイドカバー10A,1
0Bとの間において窪みを形成し、さらにこうして形成
された窪みが円筒ケース11の内周面との間でリザーバ
25の液室25aを形成するようになっている。このリ
ザーバ25の液室25aはロータリダンパ1が車体等に
取り付けられた状態において同ダンパ1の鉛直方向上部
に位置されるように配置されている。そして、この液室
25aの内部には、円筒ケース11に設けられたガス封
入プラグ26を通して所定量のガスが封入され、ダンパ
ハウジング3内の液体の温度変化に伴う体積変化をこの
ガスの弾性によって吸収するようになっている。この液
室25aの配置とガスの封入量は、少なくとも所定の低
温状態において液室25a内の液面が左右の圧力室2
0,21の最上部よりも上方にくるように設定されてい
る。尚、図中27は、ハウジング本体9の外周面に軸方
向に沿って形成された位置決め溝であり、この位置決め
溝27には軸方向両側に突出するように位置決めピン2
8が嵌合されている。
うちの、内周面の前記両溝17a,17bと円周方向で
隣接する位置に、扇状の溝24が軸方向に沿って形成さ
れており、この溝24が両側のサイドカバー10A,1
0Bとの間において窪みを形成し、さらにこうして形成
された窪みが円筒ケース11の内周面との間でリザーバ
25の液室25aを形成するようになっている。このリ
ザーバ25の液室25aはロータリダンパ1が車体等に
取り付けられた状態において同ダンパ1の鉛直方向上部
に位置されるように配置されている。そして、この液室
25aの内部には、円筒ケース11に設けられたガス封
入プラグ26を通して所定量のガスが封入され、ダンパ
ハウジング3内の液体の温度変化に伴う体積変化をこの
ガスの弾性によって吸収するようになっている。この液
室25aの配置とガスの封入量は、少なくとも所定の低
温状態において液室25a内の液面が左右の圧力室2
0,21の最上部よりも上方にくるように設定されてい
る。尚、図中27は、ハウジング本体9の外周面に軸方
向に沿って形成された位置決め溝であり、この位置決め
溝27には軸方向両側に突出するように位置決めピン2
8が嵌合されている。
【0016】一方、両側のサイドカバー10A,10B
には、図2に示すように、夫々入出力シャフト4が嵌入
される中心孔29A,29Bが形成され、この各中心孔
29A,29Bに軸受溝30A,30Bとシール溝31
A,31Bが軸方向に隣接して形成されている。このう
ち、シール溝31A,31Bは軸受溝30A,30Bよ
りも軸方向外側に配置されており、軸受溝30A,30
Bには入出力シャフト4をサイドカバー10A,10B
に回動自在に支持するための軸受32が収容され、シー
ル溝31A,31Bには入出力シャフト4とサイドカバ
ー10A,10Bの隙間からの液体の漏出を防止するた
めの環状のシール部材33が収容されている。
には、図2に示すように、夫々入出力シャフト4が嵌入
される中心孔29A,29Bが形成され、この各中心孔
29A,29Bに軸受溝30A,30Bとシール溝31
A,31Bが軸方向に隣接して形成されている。このう
ち、シール溝31A,31Bは軸受溝30A,30Bよ
りも軸方向外側に配置されており、軸受溝30A,30
Bには入出力シャフト4をサイドカバー10A,10B
に回動自在に支持するための軸受32が収容され、シー
ル溝31A,31Bには入出力シャフト4とサイドカバ
ー10A,10Bの隙間からの液体の漏出を防止するた
めの環状のシール部材33が収容されている。
【0017】また、両側のサイドカバー10A,10B
の、ハウジング本体9側の端面には小径環状溝34と大
径環状溝35が同心に形成され、これらの環状溝34,
35が後述する液体の通路の一部を構成するようになっ
ている。尚、以下においては、図3,図4中の左側に位
置される(図2中では右側に位置される)サイドカバー
を第1サイドカバー10A、右側に位置されるサイドカ
バーを第2サイドカバー10Bと呼ぶものとする。
の、ハウジング本体9側の端面には小径環状溝34と大
径環状溝35が同心に形成され、これらの環状溝34,
35が後述する液体の通路の一部を構成するようになっ
ている。尚、以下においては、図3,図4中の左側に位
置される(図2中では右側に位置される)サイドカバー
を第1サイドカバー10A、右側に位置されるサイドカ
バーを第2サイドカバー10Bと呼ぶものとする。
【0018】ところで、図3,図4に詳細に示すよう
に、ハウジング本体9の一方の端面と第1サイドカバー
10Aの間には4枚の薄肉プレート36,37,38,
39が重合状態で挟着され、ハウジング本体9の他方の
端面と第2サイドカバー10Bの間には1枚の薄肉プレ
ート40が挟着されている。これらの薄肉プレート36
〜40はすべてハウジング本体9とほぼ同一外径の円環
状に形成され、各外周面に形成された切欠き41が、前
記ハウジング本体9に嵌合された位置決めピン28に嵌
入され、円周方向の位置決めがなされている。また、各
プレート36〜40の中心孔は入出力シャフトの外径よ
りも僅かに大きく形成され、入出力シャフト4の外周面
との間に環状通路42,43が形成されるようになって
いる(図2参照)。
に、ハウジング本体9の一方の端面と第1サイドカバー
10Aの間には4枚の薄肉プレート36,37,38,
39が重合状態で挟着され、ハウジング本体9の他方の
端面と第2サイドカバー10Bの間には1枚の薄肉プレ
ート40が挟着されている。これらの薄肉プレート36
〜40はすべてハウジング本体9とほぼ同一外径の円環
状に形成され、各外周面に形成された切欠き41が、前
記ハウジング本体9に嵌合された位置決めピン28に嵌
入され、円周方向の位置決めがなされている。また、各
プレート36〜40の中心孔は入出力シャフトの外径よ
りも僅かに大きく形成され、入出力シャフト4の外周面
との間に環状通路42,43が形成されるようになって
いる(図2参照)。
【0019】以下、各薄肉プレート36〜40の具体的
な構造について説明するが、第1サイドカバー10A側
の4枚の薄肉プレートは、図4中左側から順に第1プレ
ート36、第2プレート37、第3プレート38、第4
プレート39と呼び、第2サイドカバー10B側のプレ
ートは第5プレート40と呼ぶものとする。また、各プ
レート36〜40はハウジング本体9の各液室22a,
22b,23a,23bに対応する周方向の4半領域で
夫々特徴的な構造をもつため、説明の便宜上、左第1室
22aに対応する領域をL−1領域、左第2室22bに
対応する領域をL−2領域を呼び、右第1室23aに対
応する領域をR−1領域、右第2室23bに対応する領
域をR−2領域と呼ぶものとする。
な構造について説明するが、第1サイドカバー10A側
の4枚の薄肉プレートは、図4中左側から順に第1プレ
ート36、第2プレート37、第3プレート38、第4
プレート39と呼び、第2サイドカバー10B側のプレ
ートは第5プレート40と呼ぶものとする。また、各プ
レート36〜40はハウジング本体9の各液室22a,
22b,23a,23bに対応する周方向の4半領域で
夫々特徴的な構造をもつため、説明の便宜上、左第1室
22aに対応する領域をL−1領域、左第2室22bに
対応する領域をL−2領域を呼び、右第1室23aに対
応する領域をR−1領域、右第2室23bに対応する領
域をR−2領域と呼ぶものとする。
【0020】図4に示すように、第1〜第4プレート3
6〜39のL−2領域とR−1領域、L−1領域とR−
2領域は夫々同様の構造となっており、L−2領域とR
−1領域には、第1サイドカバー10Aの小径,大径の
両環状溝34,35と左第2室22b、右第1室23a
を夫々連通する通路T1,T2が夫々形成されると共に、
これらの各通路T1,T2に各室22b,23aから環状
溝34,35方向への液体の流通を阻止するチェックバ
ルブ44が設けられている。
6〜39のL−2領域とR−1領域、L−1領域とR−
2領域は夫々同様の構造となっており、L−2領域とR
−1領域には、第1サイドカバー10Aの小径,大径の
両環状溝34,35と左第2室22b、右第1室23a
を夫々連通する通路T1,T2が夫々形成されると共に、
これらの各通路T1,T2に各室22b,23aから環状
溝34,35方向への液体の流通を阻止するチェックバ
ルブ44が設けられている。
【0021】即ち、第1プレート36のL−2,R−1
領域には、互いに向きあった一対のまゆ形孔45a,4
5bが形成され、第2プレート37のL−2,R−1領
域には前記まゆ形孔45a,45bよりも一回り径の大
きい円弧孔46が形成されており、この円弧孔46によ
って切り残された舌片部が前記まゆ形孔45a,45b
を開閉するチェックバルブ44の弁体44aを成すよう
になっている。また、第3プレート38と第4プレート
39のL−2,R−1領域には、前記弁体44aの各室
22b,23a方向の開動作を許容するための大径のバ
ルブ作動孔47と、このバルブ作動孔47と各室22
b,23aを連通するための連通孔48が夫々形成され
ている。そして、各プレート36〜39に形成されたま
ゆ形孔45a,45b、円弧孔46、大径孔47、及
び、連通孔48が、第1サイドカバー10Aの環状溝3
4,35と左第2室22b、右第1室23aを夫々連通
する通路T1,T2を構成している。
領域には、互いに向きあった一対のまゆ形孔45a,4
5bが形成され、第2プレート37のL−2,R−1領
域には前記まゆ形孔45a,45bよりも一回り径の大
きい円弧孔46が形成されており、この円弧孔46によ
って切り残された舌片部が前記まゆ形孔45a,45b
を開閉するチェックバルブ44の弁体44aを成すよう
になっている。また、第3プレート38と第4プレート
39のL−2,R−1領域には、前記弁体44aの各室
22b,23a方向の開動作を許容するための大径のバ
ルブ作動孔47と、このバルブ作動孔47と各室22
b,23aを連通するための連通孔48が夫々形成され
ている。そして、各プレート36〜39に形成されたま
ゆ形孔45a,45b、円弧孔46、大径孔47、及
び、連通孔48が、第1サイドカバー10Aの環状溝3
4,35と左第2室22b、右第1室23aを夫々連通
する通路T1,T2を構成している。
【0022】また、第1〜第4プレート36〜39のL
−1領域とR−2領域には、第1サイドカバー10Aの
両環状溝34,35と左第1室22a、右第2室23b
を夫々連通する通路T3,T4が形成されると共に、これ
らの各通路T3,T4に、両環状溝34,35から各室2
2a,23b方向への液体の流通を阻止し、かつ、各室
22a,23bから両環状溝34,35方向に液体が流
れるときに通過抵抗を付与して減衰力を発生する減衰バ
ルブ49が設けられている。
−1領域とR−2領域には、第1サイドカバー10Aの
両環状溝34,35と左第1室22a、右第2室23b
を夫々連通する通路T3,T4が形成されると共に、これ
らの各通路T3,T4に、両環状溝34,35から各室2
2a,23b方向への液体の流通を阻止し、かつ、各室
22a,23bから両環状溝34,35方向に液体が流
れるときに通過抵抗を付与して減衰力を発生する減衰バ
ルブ49が設けられている。
【0023】即ち、第1プレート36と第2プレート3
7のL−1領域とR−2領域には、夫々大径のバルブ作
動孔50,51が形成されており、第3プレート38の
L−1領域とR−2領域にはU字孔52が形成され、第
4プレート39のL−1領域とR−2領域には、左第1
室22aと右第2室23bに夫々連通する小径の連通孔
53が形成されている。そして、第1プレート36のバ
ルブ作動孔50は第1サイドカバー10Aの両環状溝3
4,35に連通し、第3プレート38のU字孔52によ
って切り残された舌片は減衰バルブ49の弁体49aを
構成している。この弁体49aは、環状溝34,35側
から圧力が作用した場合には第4プレート39の連通孔
53を閉塞し、逆に各液室22a,23b側から圧力が
作用した場合には、液体に流通抵抗を付与しつつU字孔
52を開くようになっている。
7のL−1領域とR−2領域には、夫々大径のバルブ作
動孔50,51が形成されており、第3プレート38の
L−1領域とR−2領域にはU字孔52が形成され、第
4プレート39のL−1領域とR−2領域には、左第1
室22aと右第2室23bに夫々連通する小径の連通孔
53が形成されている。そして、第1プレート36のバ
ルブ作動孔50は第1サイドカバー10Aの両環状溝3
4,35に連通し、第3プレート38のU字孔52によ
って切り残された舌片は減衰バルブ49の弁体49aを
構成している。この弁体49aは、環状溝34,35側
から圧力が作用した場合には第4プレート39の連通孔
53を閉塞し、逆に各液室22a,23b側から圧力が
作用した場合には、液体に流通抵抗を付与しつつU字孔
52を開くようになっている。
【0024】さらに、第1プレート36のL−1領域と
R−2領域の境界部には、第1プレート36の中心孔か
ら径方向外側に延出する所定長さのスリット54が形成
されており、第2〜第4プレート37〜39のこのスリ
ット54の延出端に対応する位置にはリザーバ25に連
通する連通孔55,56,57が形成されている。この
スリット54と連通孔55〜57はリザーバ25内の液
体をこれらを通して第1サイドカバー10A側の軸受溝
30Aとシール溝31Aに導入するようになっている。
また、図2に示すように、第1サイドカバー10A側の
軸受溝30Aとシール溝31Aは、第1〜第4プレート
36〜39の内周側に形成された環状通路42と、受圧
体12のボス部14の内周面に形成された溝16と、第
5プレート40の内周側に形成された環状通路43を通
して第2サイドカバー10B側の軸受溝30Bとシール
溝31Bに連通している。さらにまた、前記スリット5
4は、少なくとも第1サイドカバー10Aの小径環状溝
34と交差するように形成されており、第1プレート3
6に形成されたまゆ形孔45a,45bとバルブ作動孔
50部分がこのスリット54と環状溝34,35を介し
てリザーバ25の液室25aと導通するようになってい
る。したがって、リザーバ25の液室25aの内部は減
衰バルブ49の低圧側と同圧とされ、常に安定した低圧
に維持されている。
R−2領域の境界部には、第1プレート36の中心孔か
ら径方向外側に延出する所定長さのスリット54が形成
されており、第2〜第4プレート37〜39のこのスリ
ット54の延出端に対応する位置にはリザーバ25に連
通する連通孔55,56,57が形成されている。この
スリット54と連通孔55〜57はリザーバ25内の液
体をこれらを通して第1サイドカバー10A側の軸受溝
30Aとシール溝31Aに導入するようになっている。
また、図2に示すように、第1サイドカバー10A側の
軸受溝30Aとシール溝31Aは、第1〜第4プレート
36〜39の内周側に形成された環状通路42と、受圧
体12のボス部14の内周面に形成された溝16と、第
5プレート40の内周側に形成された環状通路43を通
して第2サイドカバー10B側の軸受溝30Bとシール
溝31Bに連通している。さらにまた、前記スリット5
4は、少なくとも第1サイドカバー10Aの小径環状溝
34と交差するように形成されており、第1プレート3
6に形成されたまゆ形孔45a,45bとバルブ作動孔
50部分がこのスリット54と環状溝34,35を介し
てリザーバ25の液室25aと導通するようになってい
る。したがって、リザーバ25の液室25aの内部は減
衰バルブ49の低圧側と同圧とされ、常に安定した低圧
に維持されている。
【0025】一方、第5プレートは、L−1、L−2、
R−1、R−2の各領域に連通孔58,59,60,6
1が形成されている。このうち、L−1領域とR−1領
域の連通孔58,60は第2サイドカバー10Bの大径
環状溝35と同一円周上となる位置に形成されており、
左第1室22aと右第1室23aを大径環状溝35を通
して連通させるようになっている。同様に、L−2領域
とR−2領域の連通孔59,61は第2サイドカバー1
0Bの小径環状溝34と同一円周上となる位置に形成さ
れ、左第2室22bと右第2室23bを小径環状溝34
を通して連通させるようになっている。
R−1、R−2の各領域に連通孔58,59,60,6
1が形成されている。このうち、L−1領域とR−1領
域の連通孔58,60は第2サイドカバー10Bの大径
環状溝35と同一円周上となる位置に形成されており、
左第1室22aと右第1室23aを大径環状溝35を通
して連通させるようになっている。同様に、L−2領域
とR−2領域の連通孔59,61は第2サイドカバー1
0Bの小径環状溝34と同一円周上となる位置に形成さ
れ、左第2室22bと右第2室23bを小径環状溝34
を通して連通させるようになっている。
【0026】したがって、左圧力室20と右圧力室21
の各室のうち、対角位置にある左第1室22aと右第1
室23a、左第2室22bと右第2室23bが夫々互い
に連通し、これらが夫々一組の液室として機能する。こ
のため、今仮にベーン15a,15bがダンパハウジン
グ3に対して図4中反時計方向に回動したとすると、左
第1室22aと右第1室23aの内部の液体が加圧され
て、これらの内部の液体がL−1領域の減衰バルブ49
の弁体49aを開いて第1サイドカバー10Aの環状溝
34,35に流出すると同時に、その環状溝34,35
の液体がL−2領域のチェックバルブ44の弁体44a
を開いて左第2室22bと右第2室23bに流入し、こ
のときにL−1領域の減衰バルブ49において減衰力を
発生する。また、ベーン15a,15bが逆にダンパハ
ウジング3に対して図4中時計方向に回動した場合に
は、左第2室22bと右第2室23bの液体が加圧され
て、これらの内部の液体がR−2領域の減衰バルブ49
の弁体49aを開いて第1サイドカバー10Aの環状溝
34,35に流出すると同時に、その環状溝34,35
の液体がR−1領域のチェックバルブ44の弁体44a
を開いて右第1室23aと左第1室22aに流入し、こ
のときにR−2領域の減衰バルブ49において減衰力を
発生する。
の各室のうち、対角位置にある左第1室22aと右第1
室23a、左第2室22bと右第2室23bが夫々互い
に連通し、これらが夫々一組の液室として機能する。こ
のため、今仮にベーン15a,15bがダンパハウジン
グ3に対して図4中反時計方向に回動したとすると、左
第1室22aと右第1室23aの内部の液体が加圧され
て、これらの内部の液体がL−1領域の減衰バルブ49
の弁体49aを開いて第1サイドカバー10Aの環状溝
34,35に流出すると同時に、その環状溝34,35
の液体がL−2領域のチェックバルブ44の弁体44a
を開いて左第2室22bと右第2室23bに流入し、こ
のときにL−1領域の減衰バルブ49において減衰力を
発生する。また、ベーン15a,15bが逆にダンパハ
ウジング3に対して図4中時計方向に回動した場合に
は、左第2室22bと右第2室23bの液体が加圧され
て、これらの内部の液体がR−2領域の減衰バルブ49
の弁体49aを開いて第1サイドカバー10Aの環状溝
34,35に流出すると同時に、その環状溝34,35
の液体がR−1領域のチェックバルブ44の弁体44a
を開いて右第1室23aと左第1室22aに流入し、こ
のときにR−2領域の減衰バルブ49において減衰力を
発生する。
【0027】また、ハウジング本体9と両側のサイドカ
バー10A,10Bは前記各プレート36〜40と共に
円筒ケース11に圧入され、その状態において円筒ケー
ス11の両端部をかしめることにより、互いが密接状態
となって結合されている。
バー10A,10Bは前記各プレート36〜40と共に
円筒ケース11に圧入され、その状態において円筒ケー
ス11の両端部をかしめることにより、互いが密接状態
となって結合されている。
【0028】このロータリダンパ1は以上のような構成
であるため、サスペンションリンク2の回動に伴って入
出力シャフト4に対してダンパハウジング3が回動する
と、L−1領域またはR−2領域の減衰バルブ49にお
いて減衰力を発生し、この減衰力でもってサスペンショ
ンリンク2に作用する振動や衝撃を緩衝する。
であるため、サスペンションリンク2の回動に伴って入
出力シャフト4に対してダンパハウジング3が回動する
と、L−1領域またはR−2領域の減衰バルブ49にお
いて減衰力を発生し、この減衰力でもってサスペンショ
ンリンク2に作用する振動や衝撃を緩衝する。
【0029】そして、このロータリダンパ1は、リザー
バ25の液室25aに直接ガスが封入された構造となっ
ているため、ダンパハウジング3の液体回路中の液体が
温度変化に伴って体積変化した場合には、液室25a内
の液体に接するガスの伸縮によってその体積変化を補償
するようになる。このとき、リザーバ25の液室25a
はダンパハウジング3の鉛直方向上部に配置され、しか
も、その内部には、液室25a内の液面が常時左右の圧
力室20,21の最上部よりも上方となるようにガスが
封入されているため、リザーバ25の液室25a内のガ
スは左右の圧力室20,21内には流入するようなこと
はない。
バ25の液室25aに直接ガスが封入された構造となっ
ているため、ダンパハウジング3の液体回路中の液体が
温度変化に伴って体積変化した場合には、液室25a内
の液体に接するガスの伸縮によってその体積変化を補償
するようになる。このとき、リザーバ25の液室25a
はダンパハウジング3の鉛直方向上部に配置され、しか
も、その内部には、液室25a内の液面が常時左右の圧
力室20,21の最上部よりも上方となるようにガスが
封入されているため、リザーバ25の液室25a内のガ
スは左右の圧力室20,21内には流入するようなこと
はない。
【0030】このロータリダンパ1のリザーバ25は、
部品点数の少ない簡素な構造であるうえ、液室25a内
をピストン等の摺動部材で仕切る構成でないことから、
液体の体積変化が長期間起こらない場合であっても、摺
動部材が固着する不具合は生じない。したがって、この
ロータリダンパにあっては、低コストでの製造が可能で
あるうえ、リザーバ25による体積補償機能を長期間安
定して得ることができる。
部品点数の少ない簡素な構造であるうえ、液室25a内
をピストン等の摺動部材で仕切る構成でないことから、
液体の体積変化が長期間起こらない場合であっても、摺
動部材が固着する不具合は生じない。したがって、この
ロータリダンパにあっては、低コストでの製造が可能で
あるうえ、リザーバ25による体積補償機能を長期間安
定して得ることができる。
【0031】また、このロータリダンパ1は、リザーバ
25の液室25aがダンパハウジング3の圧力室20,
21と周方向で隣接する位置に形成されているため、リ
ザーバ25の液室25aがダンパハウジング3の径方向
外側スペースを大きく占有することがなく、その分ダン
パハウジング3の径を小径化することが可能である。し
たがって、サスペンションリンク等に用いる場合には周
域の部材との干渉が起こりにくく、レイアウト上有利と
なる。
25の液室25aがダンパハウジング3の圧力室20,
21と周方向で隣接する位置に形成されているため、リ
ザーバ25の液室25aがダンパハウジング3の径方向
外側スペースを大きく占有することがなく、その分ダン
パハウジング3の径を小径化することが可能である。し
たがって、サスペンションリンク等に用いる場合には周
域の部材との干渉が起こりにくく、レイアウト上有利と
なる。
【0032】さらに、このロータリダンパ1において
は、ハウジング本体9の外周面の溝24と円筒ケース1
1の内周面の間にリザーバ25の液室25aが形成され
ているため、ハウジング本体9に対する加工を単純な切
削のみとすることができ、したがって、このことからも
低コストでの製造を実現することができる。とりわけ、
この実施例の場合、ハウジング本体9の両側部をプレー
ト36〜40やサイドカバー10A,10Bで閉塞する
構造としているため、ハウジング本体9に単純な溝加工
を施すだけで、均一容量のリザーバ25の液室25aを
得ることができる。
は、ハウジング本体9の外周面の溝24と円筒ケース1
1の内周面の間にリザーバ25の液室25aが形成され
ているため、ハウジング本体9に対する加工を単純な切
削のみとすることができ、したがって、このことからも
低コストでの製造を実現することができる。とりわけ、
この実施例の場合、ハウジング本体9の両側部をプレー
ト36〜40やサイドカバー10A,10Bで閉塞する
構造としているため、ハウジング本体9に単純な溝加工
を施すだけで、均一容量のリザーバ25の液室25aを
得ることができる。
【0033】尚、この発明の実施例は以上で説明したも
のに限るものではなく、例えば、圧力室の数を1つにし
たり、或は、3つ以上にする等他の種々の態様が採用可
能である。
のに限るものではなく、例えば、圧力室の数を1つにし
たり、或は、3つ以上にする等他の種々の態様が採用可
能である。
【0034】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明は、
リザーバを液室内にガスを直接封入した構成とすると共
に、このリザーバの液室を、ダンパ取付状態で液室内の
液面が常時圧力室の最上部よりも上方となるように配設
するようにしたため、液室内のガスと液体の間をピスト
ン等の摺動部材によって特別に仕切らなくてもガスが圧
力室内に流入することがなく、したがって、ピストン等
の摺動部材の固着が生じないことからリザーバによる液
体の体積補償機能を長期間安定して得ることが可能であ
る。
リザーバを液室内にガスを直接封入した構成とすると共
に、このリザーバの液室を、ダンパ取付状態で液室内の
液面が常時圧力室の最上部よりも上方となるように配設
するようにしたため、液室内のガスと液体の間をピスト
ン等の摺動部材によって特別に仕切らなくてもガスが圧
力室内に流入することがなく、したがって、ピストン等
の摺動部材の固着が生じないことからリザーバによる液
体の体積補償機能を長期間安定して得ることが可能であ
る。
【0035】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、リザーバを、ダンパハウジングの圧力
室と周方向で隣接する位置に形成するようにしたため、
リザーバがダンパハウジングの径方向外側のスペースを
大きく占有しなくなり、その結果、ダンパハウジングの
径の縮小化を図ることが可能になる。
の発明において、リザーバを、ダンパハウジングの圧力
室と周方向で隣接する位置に形成するようにしたため、
リザーバがダンパハウジングの径方向外側のスペースを
大きく占有しなくなり、その結果、ダンパハウジングの
径の縮小化を図ることが可能になる。
【0036】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明において、ダンパハウジングを、ハウジ
ング本体の外周に筒状ケースを嵌合した構成とすると共
に、ハウジング本体の外周面に窪みを形成し、筒状ケー
スの内周面とこの窪みによってリザーバの液室を形成す
るようにしたため、リザーバを形成するための加工が容
易になり、その結果、低コストでの製造が容易になる。
2に記載の発明において、ダンパハウジングを、ハウジ
ング本体の外周に筒状ケースを嵌合した構成とすると共
に、ハウジング本体の外周面に窪みを形成し、筒状ケー
スの内周面とこの窪みによってリザーバの液室を形成す
るようにしたため、リザーバを形成するための加工が容
易になり、その結果、低コストでの製造が容易になる。
【図1】本発明の一実施例を示す図2のB−B線に沿う
断面図。
断面図。
【図2】同実施例を示す図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】同実施例を示す分解斜視図。
【図4】同実施例を示す分解斜視図。
1…ロータリダンパ、 3…ダンパハウジング、 4…入出力シャフト、 9…ハウジング本体、 11…円筒ケース(筒状ケース)、 12…受圧体、 20,21…圧力室、 22a…左第1室(液室)、 22b…左第2室(液室)、 23a…右第1室(液室)、 23b…右第2室(液室)、 24…溝(窪み)、 25…リザーバ、 25a…液室、 49…減衰バルブ、 T1〜T4…通路(連通孔)。
Claims (3)
- 【請求項1】 圧力室を備えたダンパハウジングに入出
力シャフトが回動自在に支持され、この入出力シャフト
に結合支持された受圧体が前記圧力室内に摺動自在に収
容されて、この圧力室の内部が受圧体によって複数の液
室に隔成され、さらに、前記受圧体の作動に伴って収縮
する液室と拡張する液室を連通する連通路が設けられ、
この連通路の途中に減衰バルブが配設されると共に、温
度変化に伴う液体の体積変化を補償するリザーバが前記
減衰バルブの低圧側に連通接続されて成るロータリダン
パにおいて、 前記リザーバを液室内にガスを直接封入した構成とする
と共に、このリザーバの液室を、ダンパ取付状態で液室
内の液面が常時前記圧力室の最上部よりも上方となるよ
うに配設したことを特徴とするロータリダンパ。 - 【請求項2】 前記リザーバを、ダンパハウジングの圧
力室と周方向で隣接する位置に形成したことを特徴とす
る請求項1に記載のロータリダンパ。 - 【請求項3】 前記ダンパハウジングを、ハウジング本
体の外周に筒状ケースを嵌合した構成とすると共に、前
記ハウジング本体の外周面に窪みを形成し、前記筒状ケ
ースの内周面とこの窪みによって前記リザーバの液室を
形成したことを特徴とする請求項1または2に記載のロ
ータリダンパ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32367697A JPH11159559A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | ロータリダンパ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32367697A JPH11159559A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | ロータリダンパ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11159559A true JPH11159559A (ja) | 1999-06-15 |
Family
ID=18157370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32367697A Pending JPH11159559A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | ロータリダンパ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11159559A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022202083A1 (ja) * | 2021-03-20 | 2022-09-29 | 株式会社ソミックマネージメントホールディングス | ダンパー装置 |
-
1997
- 1997-11-26 JP JP32367697A patent/JPH11159559A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022202083A1 (ja) * | 2021-03-20 | 2022-09-29 | 株式会社ソミックマネージメントホールディングス | ダンパー装置 |
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