JP2023022716A - 防振マウント及び防振構造体 - Google Patents

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Tatsuki Kusuda
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Abstract

【課題】低周波数領域の振動の伝達を抑制する。【解決手段】支持体10と、支持体10に連結されるねじ30の軸部32が挿通される取付部24との連結に用いられる防振マウント100は、取付部24の端面EF10に設けられた環状の溝GRに嵌め込まれる第1部分PT1を含み、軸部32が挿通される環状の本体部120と、ねじ30の頭部34及び支持体10のうちの一方と本体部120との間に配置され、ねじ30の頭部34及び支持体10のうちの一方に接する面SF2、及び、本体部120に接する面SF1を含み、軸部32が挿通されるワッシャ140と、を備え、本体部120は、第1の材料により形成され、ワッシャ140は、第1の材料よりも弾性率の大きい第2の材料により形成される。【選択図】図2

Description

本発明は、防振マウント及び防振構造体に関する。
従来から、コンプレッサ等の自動車部品を車両に固定する場合、車両及び自動車部品の一方から発生する振動が車両及び自動車部品の他方に伝達されることを抑制する防振マウント等の防振部材が用いられている。例えば、特許文献1には、防振部材を有する車載電動コンプレッサが開示されている。
特開2018-46666号公報
近年、低周波数領域の振動の伝達を抑制する防振マウントが求められている。
以上の事情を考慮して、本発明は、低周波数領域の振動の伝達を抑制することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の一形態に係る防振マウントは、第1の部材と、前記第1の部材に連結される締付部材の軸部が挿通される第2の部材との連結に用いられる防振マウントであって、前記第2の部材の端面に設けられた環状の溝に嵌め込まれる縁部を含み、前記軸部が挿通される環状の本体部と、前記締付部材の頭部及び前記第1の部材のうちの一方と前記本体部との間に配置され、前記一方に接する面、及び、前記本体部に接する面を含み、前記軸部が挿通される補助部と、を備え、前記本体部は、第1の材料により形成され、前記補助部は、前記第1の材料よりも弾性率の大きい第2の材料により形成される。
また、本発明の一形態に係る防振構造体は、上述した形態の2つの防振マウントを備え、前記2つの防振マウントの一方は、前記締付部材の頭部と前記第2の部材との間に配置され、前記2つの防振マウントの他方は、前記第1の部材と前記第2の部材との間に配置される。
実施形態に係る防振マウントの概要を説明するための説明図である。 図1に示された防振マウントの構成の一例を示す断面斜視図である。 防振マウントの作用を説明するための説明図である。 第1対比例に係る防振マウントの概要を説明するための説明図である。 防振マウントの突出部の作用を説明するための説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
[1.実施形態]
以下、本発明の実施形態を説明する。先ず、図1を参照しながら、実施形態に係る防振マウント100の概要の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る防振マウント100の概要を説明するための説明図である。
防振マウント100は、エンジン等の支持体10とハウジング20との連結に用いられ、支持体10及びハウジング20の一方で発生した振動の他方への伝達を抑制する。支持体10は、「第1の部材」の一例である。ハウジング20は、例えば、コンプレッサ等の自動車部品を収納するハウジング本体22と、ハウジング本体22に固定され、ねじ30の軸部32が挿通される4つの取付部24とを有する。取付部24は、「第2の部材」の一例である。なお、ハウジング本体22に設けられる取付部24の数は、4つに限定されない。ねじ30は、「締付部材」の一例である。例えば、図1では、図を見やすくするために、ねじ30の軸部32の一部分の記載が省略されている。
図1に示される例では、各取付部24は、ねじ30の軸部32の延在方向に延在する。そして、各取付部24には、ねじ30の軸部32が挿通される。例えば、ねじ30の軸部32は、ねじ30の軸部32の延在方向において取付部24を挟む2つの防振マウント100と当該2つの防振マウント100に挟まれた取付部24とを挿通し、支持体10に設けられた軸孔HL10に連結される。これにより、取付部24が支持体10に連結され、ハウジング20が支持体10に固定される。以下では、軸部32の延在方向は、軸方向とも称される。
取付部24を挟む2つの防振マウント100を有する構造体は、「防振構造体」の一例である。すなわち、取付部24を挟む2つの防振マウント100の一方は、「第1の防振マウント」の一例であり、2つの防振マウント100の他方は、「第2の防振マウント」の一例である。例えば、取付部24を挟む2つの防振マウント100の一方は、ねじ30の頭部34と取付部24との間に配置され、2つの防振マウント100の他方は、支持体10と取付部24との間に配置される。次に、図2を参照しながら、防振マウント100の構成の一例について説明する。
図2は、図1に示された防振マウント100の構成の一例を示す断面斜視図である。なお、図2は、防振マウント100、支持体10及び取付部24を、取付部24が支持体10に連結された状態で、ねじ30の軸部32の軸AXを通る平面で切断した場合の断面斜視図を模式的に示している。図2では、防振マウント100の構成を分かり易くするために、取付部24の端部、防振マウント100の本体部120及びワッシャ140の各々の拡大図も示されている。
また、図2では、取付部24を挟む2つの防振マウント100を互いに区別するために、防振マウント100の符号の末尾には、小文字のアルファベット(a又はb)が付されている。例えば、ねじ30の頭部34と取付部24との間に配置される防振マウント100の符号の末尾には“a”が付され、支持体10と取付部24との間に配置される防振マウント100の符号の末尾には“b”が付されている。防振マウント100aは、「第1の防振マウント」の一例であり、防振マウント100bは、「第2の防振マウント」の一例である。防振マウント100bの構成は、防振マウント100aと同様であるため、図2では、防振マウント100aを中心に説明される。なお、図2以降においても、防振マウント100a及び100bを、特に区別することなく、防振マウント100と称する場合がある。
先ず、防振マウント100a及び100bに挟まれる取付部24の概要を説明する。例えば、取付部24には、カラー26が挿通される軸孔HL20が形成される。カラー26は、例えば、ねじ30の軸部32が挿通されるように、金属材料により筒状に形成される。すなわち、取付部24には、ねじ30の軸部32が挿通されるカラー26が、挿通される。カラー26は、「筒部」の一例である。ねじ30の軸部32は、取付部24の軸孔HL20に挿通されたカラー26を挿通することにより、取付部24を挿通する。軸孔HL20の直径(取付部24の内径)は、例えば、カラー26の外径より大きい。例えば、軸孔HL20の直径は、カラー26が軸孔HL20に挿入された場合に、カラー26の外周面と取付部24の内周面との間に所定の隙間が確保される大きさであってもよい。
取付部24は、軸方向(軸部32の延在方向)から平面視した場合、環状の形状として把握される。ここで、「平面視」とは、対象物を、特定の方向から観察することである。また、本実施形態において、「環状」とは、平面視した場合に、一の閉領域から、当該一の閉領域の内部に存在する他の閉領域を取り除いた形状である。また、「閉領域」とは、例えば、曲線及び線分の一方又は両方により囲まれた領域である。すなわち、「環状」は、空間を包囲するようにループする直線又は曲線により構成される形状を意味する。
また、取付部24は、例えば、軸方向において端の部分である第1環状部分LP1a及びLP1bと、第1環状部分LP1a及びLP1bの間の部分である第2環状部分LP2とを有する。第1環状部分LP1a及びLP1bの構成は、互いに同様である。以下では、第1環状部分LP1a及びLP1bは、特に区別することなく、第1環状部分LP1とも称される。
第1環状部分LP1a及びLP1bの各々は、例えば、環状の第1壁部W1と、第1壁部W1を包囲する環状の第2壁部W2とを含む。すなわち、第1壁部W1は、第2壁部W2により囲まれた空間内において、第2壁部W2から離れた位置に設けられる。例えば、第1壁部W1は、第2環状部分LP2の端面EF20における内周縁から軸方向に突出する環状の部分であり、第2壁部W2は、第2環状部分LP2の端面EF20における外周縁から軸方向に突出する環状の部分である。
図2に示される例では、第1壁部W1の内周面は、取付部24の内周面INP2の一部を構成し、第2壁部W2の外周面は、取付部24の外周面OUP2の一部を構成する。また、第1壁部W1の上面EF11及び第2壁部W2の上面EF12は、同一面内に位置し、取付部24の端面EF10を構成する。なお、複数の面が同一面内に位置するとは、複数の面が互いに平行であり、かつ、複数の面に対して垂直方向の座標軸における位置が複数の面で互いに同一であることである。但し、「平行」は、厳密な平行だけではなく、実質的に平行であること(例えば、誤差範囲内の平行)も含む。また、「同一」は、厳密な同一だけではなく、実質的に同一であること(例えば、複数の面の位置の差が誤差範囲内であること)も含む。
第1壁部W1及び第2壁部W2により、環状の溝GRが第1環状部分LP1に形成される。例えば、第1壁部W1の外周面WS1と第2壁部W2の内周面WS2と第2環状部分LP2の端面EF20とにより画定される空間が溝GRに対応する。すなわち、第1壁部W1の外周面WS1及び第2壁部W2の内周面WS2が溝GRの側面に対応し、第2環状部分LP2の端面EF20のうち、第1壁部W1と第2壁部W2との間の部分が溝GRの底面に対応する。このように、環状の溝GRが第1環状部分LP1に形成される。すなわち、取付部24の端面EF10に環状の溝GRが設けられる。取付部24の端面EF10に設けられた環状の溝GRには、後述する防振マウント100に含まれる本体部120の第1部分PT1が嵌め込まれる。
防振マウント100は、弾性材料により形成される本体部120と、本体部120の材料よりも弾性率の大きい材料により形成されるワッシャ140とを有する。本体部120の材料(弾性材料)よりも弾性率の大きい材料は、例えば、金属材料であってもよいし、樹脂材料であってもよい。本実施形態では、ワッシャ140が、金属材料により形成される場合を想定する。なお、弾性材料は、「第1の材料」の一例であり、本体部120の材料よりも弾性率の大きい材料は、「第2の材料」の一例である。本体部120は、「本体部」の一例であり、ワッシャ140は、「補助部」の一例である。また、防振マウント100aに含まれる本体部120は、「第1の本体部」の一例であり、防振マウント100aに含まれるワッシャ140は、「第1の補助部」の一例である。防振マウント100bに含まれる本体部120は、「第2の本体部」の一例であり、防振マウント100bに含まれるワッシャ140は、「第2の補助部」の一例である。
本体部120は、軸方向から平面視した場合、環状の形状として把握される。例えば、本体部120は、ねじ30の軸部32を包囲するように、環状に形成される。これにより、本体部120には、ねじ30の軸部32が挿通される軸孔HL1が形成される。また、本体部120は、取付部24の一方の端面EF10に設けられた環状の溝GRに嵌め込まれる第1部分PT1と、環状の突出部PPが形成される第2部分PT2とを含む。例えば、防振マウント100aに含まれる本体部120の第1部分PT1は、取付部24の第1環状部分LP1aの端面EF10に設けられた環状の溝GRに嵌め込まれる。また、防振マウント100bに含まれる本体部120の第1部分PT1は、取付部24の第1環状部分LP1bの端面EF10に設けられた環状の溝GRに嵌め込まれる。第1部分PT1は、「環状の溝に嵌め込まれる縁部」の一例である。
第2部分PT2は、本体部120のうち、取付部24の端面EF10とワッシャ140(より詳細には、後述する底部BT)との間に位置する部分である。従って、第2部分PT2の内周面は、本体部120の内周面INP1の一部を構成する。第2部分PT2は、内周面INP1から、ねじ30の軸部32に向かって突出する環状の突出部PPを含む。具体的には、突出部PPは、第2部分PT2の内周面INP1の全周にわたり周方向に連続する環状に形成される。突出部PPは、第2部分PT2と一体に形成される。
ワッシャ140は、ねじ30の頭部34及び支持体10のうちの一方と本体部120との間に配置される。例えば、防振マウント100aに含まれるワッシャ140は、ねじ30の頭部34と本体部120との間に配置され、防振マウント100bに含まれるワッシャ140は、支持体10と本体部120との間に配置される。
ワッシャ140は、軸方向から平面視した場合、環状の形状として把握される。例えば、ワッシャ140は、軸孔HL2が形成された底部BTと、底部BTの縁部から取付部24に向かって突出し、本体部120の外周面OUP1に対向する環状の側壁部SWとを含む。ねじ30の軸部32は、底部BTに形成された軸孔HL2を挿通する。また、側壁部SWは、底部BTの2つの面SF1及びSF2のうち、本体部120の端面EF2に対向する面SF1の外縁部の全周にわたり周方向に連続する環状に形成される。すなわち、側壁部SWは、ねじ30の軸部32を包囲するように、環状に形成される。なお、防振マウント100が取付部24に取り付けられた場合の初期状態において、側壁部SWの内周面と本体部120の外周面OUP1との間に所定の隙間が確保されることが好ましいが、側壁部SWの内周面は、本体部120の外周面OUP1に接していてもよい。
ワッシャ140の底部BTの内径D2(軸孔HL2の直径)は、例えば、カラー26の外径より大きく、本体部120の内径D1(軸孔HL1の直径)、及び、環状の突出部PPの内径Dppより小さい。例えば、底部BTの内径D2は、カラー26が軸孔HL2に挿入された場合に、カラー26の外周が底部BTの内周に接する程度の大きさであってもよい。
底部BTの面SF1は、本体部120の端面EF2に接し、底部BTの面SF1の反対側の面SF2は、ねじ30の頭部34及び支持体10のうちの一方に接する。例えば、防振マウント100aに含まれるワッシャ140では、底部BTの面SF2は、ねじ30の頭部34に接する。また、防振マウント100bに含まれるワッシャ140では、底部BTの面SF2は、支持体10に接する。
このように、防振マウント100は、ねじ30の軸部32が挿通される本体部120及びワッシャ140を有する。防振マウント100a及び100bは、例えば、本体部120が軸方向に圧縮されるように、ねじ30の頭部34と取付部24との間、及び、支持体10と取付部24との間に配置される。本体部120が軸方向に圧縮されるため、本体部120が元の状態に戻ろうとする弾性力FEにより、ワッシャ140及び取付部24に軸方向の力が加わる。すなわち、ワッシャ140及び取付部24には、互いに離れる方向に移動させる力が加わる。なお、防振マウント100aに含まれるワッシャ140において、取付部24から離れる方向への移動は、ねじ30の頭部34により制限される。また、防振マウント100bに含まれるワッシャ140において、取付部24から離れる方向への移動は、支持体10により制限される。
これにより、本体部120の端面EF1と第2環状部分LP2の端面EF20(溝GRの底面)との間、及び、本体部120の端面EF2とワッシャ140の面SF1との間の各々に、本体部120が元の状態に戻ろうとする弾性力FEに応じた摩擦力が発生する。例えば、図3に示されるように、本体部120とワッシャ140との間に発生する摩擦力FF、及び、本体部120と取付部24との間に発生する摩擦力FFにより、取付部24は、防振マウント100a及び100bのそれぞれのワッシャ140間に支持される。すなわち、取付部24は、防振マウント100a及び100bを介して、支持体10に固定される。次に、図3を参照しながら、取付部24が防振マウント100を用いて支持体10に固定された場合の作用について説明する。
図3は、防振マウント100の作用を説明するための説明図である。なお、図3は、防振マウント100及び取付部24を、取付部24が支持体10に固定された状態で、軸AXを通る平面で切断した場合の断面図を模式的に示している。図3では、取付部24において、白抜きの矢印で示されるような力FINが本体部120の径方向に発生した場合を想定する。
例えば、取付部24の振動による力FINが本体部120に対して発生した場合、取付部24に対する本体部120の位置が変化するのを妨げる摩擦力FFが、本体部120と取付部24との間に発生する。同様に、ワッシャ140に対する本体部120の位置が変化するのを妨げる摩擦力FFが、本体部120とワッシャ140との間に発生する。このため、例えば、本体部120の端面EF1は、力FINの方向と同じ方向に取付部24とともに移動する。従って、本体部120では、せん断方向(端面EF1に平行な方向)にせん断力FSHが働く。本体部120は、せん断力FSHにより、せん断方向に変形する。以下では、せん断方向の変形は、せん断変形とも称される。また、以下では、弾性体が圧縮される変形を、せん断変形との対比において、圧縮変形と称する場合がある。
取付部24で発生した力FINのワッシャ140への伝達は、本体部120がせん断変形することにより、抑制される。すなわち、本実施形態では、取付部24で発生した力FINがワッシャ140等を介して支持体10に伝達することを、本体部120がせん断変形することにより抑制することができる。
ここで、ゴム等の弾性体では、弾性体をせん断変形させる力に対する剛性(変形のし難さの度合い)は、弾性体を圧縮する力に対する剛性に比べて低い。従って、本実施形態では、本体部120が圧縮変形することにより、取付部24で発生した力FINが支持体10に伝達することを抑制する第1対比例(例えば、後述する図4に示される防振マウント100ex)に比べて、本体部120を低剛性化することができる。
本体部120の剛性が低い場合、本体部120の剛性が高い場合に比べて、周波数の低い振動の伝達を効率よく抑制することができる。すなわち、本実施形態では、上述の第1対比例に比べて、低周波の振動の伝達を効率よく抑制することができ、振動の伝達を抑制する効果が得られる周波数範囲を広くすることができる。
また、本実施形態の防振マウント100では、取付部24に形成された溝GRに本体部120の第1部分PT1が嵌め込まれる。このため、本実施形態では、例えば、防振マウント100の長期間の使用により、本体部120の弾性力FEが低下した場合においても、溝GRに嵌め込まれた第1部分PT1により取付部24が支持される。すなわち、本実施形態では、防振マウント100が長期間使用された場合においても、防振マウント100が取付部24を支持する支持機能は、確保される。これにより、本実施形態では、本体部120の第1部分PT1が溝GRに嵌め込まれない構成(取付部24に溝GRが形成されない構成)に比べて、防振マウント100の支持機能を長期間確保することができる。
また、本実施形態では、ワッシャ140は、底部BTの縁部から取付部24に向かって突出し、本体部120の外周面OUP1に対向する環状の側壁部SWを含む。このため、本実施形態では、例えば、防振マウント100の長期間の使用により、本体部120の弾性力FEが低下した場合においても、第2部分PT2のせん断変形が側壁部SWにより制限される。これにより、本実施形態では、例えば、防振マウント100が長期間使用された場合においても、第2部分PT2と側壁部SWとにより取付部24が支持される。このため、本実施形態では、ワッシャ140から側壁部SWが省かれた構成(環状の側壁部SWが形成されない構成)に比べて、防振マウント100の支持機能を長期間確保することができる。
次に、以上に例示した実施形態と対比される形態として、取付部24で発生した力FINの支持体10への伝達を弾性体の圧縮変形により抑制する第1対比例について、図4を参照しながら、説明する。
図4は、第1対比例に係る防振マウント100exの概要を説明するための説明図である。なお、図4は、防振マウント100ex、支持体10及び取付部24exを、取付部24exが支持体10に連結された状態で、軸AXを通る平面で切断した場合の断面図を模式的に示している。
防振マウント100exは、例えば、ワッシャ140を含まずに、弾性材料により環状に形成される。例えば、防振マウント100exは、取付部24exの軸孔HL20exを挿通するカラー26exの外周面に防振マウント100exの内周面全体が接するように、取付部24exの軸孔HL20exに挿入される。
図4においても、図3と同様に、取付部24exにおいて、白抜きの矢印で示されるような力FINが防振マウント100exの径方向に発生した場合を想定する。この場合、防振マウント100exには、防振マウント100exを径方向に圧縮させる力FCMが働く。このため、防振マウント100exは、力FCMにより径方向に圧縮変形する。取付部24exで発生した力FINのカラー26exへの伝達は、防振マウント100exが径方向に圧縮変形することにより、抑制される。すなわち、第1対比例では、取付部24exで発生した力FINの支持体10への伝達を、防振マウント100exが径方向に圧縮変形することにより抑制することができる。
第1対比例では、力FINにより防振マウント100exが径方向に圧縮変形するため、力FINにより本体部120がせん断変形する防振マウント100(本実施形態)に比べて、力FINに対する剛性が高い。換言すれば、本実施形態の防振マウント100は、第1対比例の防振マウント100exに比べて、径方向の力FINに対する剛性を低くすることができる。これにより、図3において説明されたように、本実施形態の防振マウント100では、第1対比例の防振マウント100exに比べて、低周波の振動の伝達を効率よく抑制することができ、振動の伝達を抑制する効果が得られる周波数範囲を広くすることができる。次に、図5を参照しながら、防振マウント100の突出部PPの作用について説明する。
図5は、防振マウント100の突出部PPの作用を説明するための説明図である。なお、図5は、防振マウント100の本体部120及びカラー26を、図3に示された軸AXを通る平面で切断した場合の断面図を模式的に示している。また、図5では、カラー26に対する本体部120の状態の経時変化を示している。例えば、時間Tは、防振マウント100が取付部24に取り付けられた時刻からの経過時間を示す。
状態ST0は、本体部120がカラー26を囲むように取付部24に取り付けられた場合の本体部120の初期状態を示している。状態ST0(初期状態)では、本体部120の突出部PPは、カラー26(より詳細には、カラー26の外周面)に接しない。
状態ST1は、防振マウント100が状態ST0から継続して使用されることにより、状態ST0の場合に比べて、本体部120の弾性力FEが低下した場合の本体部120の状態を示している。状態ST1では、本体部120の突出部PPの先端が、カラー26に接する。
状態ST2は、防振マウント100が、状態ST1に対応する使用期間より長い期間使用された場合の本体部120の状態を示している。状態ST2では、本体部120の突出部PPは、カラー26に接している。なお、状態ST2における突出部PPとカラー26との接触面積は、状態ST1における突出部PPとカラー26との接触面積に比べて、大きい。例えば、状態ST2では、本体部120の突出部PPは、カラー26に接することにより、圧縮される。このため、状態ST2における突出部PPの高さH2は、状態ST1における突出部PPの高さH1より小さい。
このように、本実施形態では、防振マウント100の長期間の使用により、本体部120の弾性力FEが低下した場合に、突出部PPとカラー26との接触面積の使用期間に伴う増加を緩やかにすることができる。
ここで、環状の突出部PPが第2部分PT2に形成される本実施形態と対比される形態として、突出部PPが第2部分PT2に形成されない形態(以下、第2対比例とも称する)を考える。例えば、第2対比例では、本体部120の弾性力FEの低下により、本体部120の内周面INP1がカラー26に接し始めた段階(状態ST1に対応する段階)で、第2部分PT2の内周面INP1のほぼ全体がカラー26に接するおそれがある。この場合、第2部分PT2の内周面INP1のほぼ全体が、カラー26から反力を受ける。すなわち、第2対比例では、防振マウント100の長期間の使用により、本体部120がカラー26に接した場合、防振マウント100がカラー26から受ける反力の立ち上がりが急峻になるおそれがある。
これに対し、本実施形態では、防振マウント100の長期間の使用により、本体部120の弾性力FEが低下した場合においても、本体部120は、突出部PPにより、カラー26に緩やかに接する。これにより、本実施形態では、防振マウント100の長期間の使用により、本体部120がカラー26に接する場合に、防振マウント100がカラー26から受ける反力の立ち上がりが急峻になることを抑制することができる。この結果、本実施形態では、防振マウント100がカラー26から急激な反力を受けることを抑制できるため、カラー26からの反力が取付部24に伝達されることを抑制することができる。
以上、本実施形態では、防振マウント100は、支持体10と、支持体10に連結されるねじ30の軸部32が挿通される取付部24との連結に用いられる。防振マウント100は、軸部32が挿通される環状の本体部120及びワッシャ140を有する。本体部120は、取付部24の端面EF10に設けられた環状の溝GRに嵌め込まれる第1部分PT1を含み、第1の材料により形成される。ワッシャ140は、第1の材料よりも弾性率の大きい第2の材料により形成される。また、ワッシャ140は、ねじ30の頭部34及び支持体10のうちの一方と本体部120との間に配置され、ねじ30の頭部34及び支持体10のうちの一方に接する面SF2、及び、本体部120に接する面SF1を含む。例えば、防振マウント100aに含まれるワッシャ140は、ねじ30の頭部34と本体部120との間に配置され、ねじ30の頭部34に接する面SF2、及び、本体部120に接する面SF1を含む。また、防振マウント100aに含まれるワッシャ140は、支持体10と本体部120との間に配置され、支持体10に接する面SF2、及び、本体部120に接する面SF1を含む。
本実施形態では、取付部24とワッシャ140との間に環状の本体部120が配置されるため、取付部24において本体部120の径方向に力FINが発生した場合、本体部120は、せん断変形する。例えば、支持体10及び取付部24の一方で発生した振動の他方への伝達は、防振マウント100に含まれる本体部120がせん断変形することにより、抑制される。本体部120をせん断変形させる力に対する剛性は、本体部120を圧縮変形させる力に対する剛性に比べて低い。従って、本実施形態では、支持体10及び取付部24の一方から他方への振動の伝達を本体部120が圧縮変形することにより抑制する構成に比べて、本体部120を低剛性化することができる。これにより、本実施形態では、本体部120が圧縮変形することにより振動の伝達を抑制する構成に比べて、低周波数領域の振動の伝達を抑制することができる。この結果、本実施形態では、振動の伝達を抑制する効果が得られる周波数範囲を広くすることができる。
また、本実施形態では、取付部24に形成された溝GRに本体部120の第1部分PT1が嵌め込まれるため、本体部120の弾性力FEが低下した場合においても、溝GRに嵌め込まれた第1部分PT1により取付部24が支持される。従って、本実施形態では、例えば、防振マウント100の長期間の使用により、本体部120の弾性力FEが低下した場合においても、防振マウント100が取付部24を支持する支持機能は、確保される。すなわち、本実施形態では、防振マウント100の支持機能を長期間確保することができる。
また、本実施形態では、本体部120は、取付部24の端面EF10とワッシャ140との間に位置する第2部分PT2の内周面INP1から軸部32に向かって突出する環状の突出部PPを含む。これにより、本実施形態では、例えば、軸部32が挿通されるカラー26等に、第2部分PT2の内周面INP1のほぼ全体が接することを抑制できる。また、本実施形態では、突出部PPは、本体部120がカラー26を囲むように取付部24に取り付けられた場合の初期状態において、カラー26に接しない。なお、本実施形態では、本体部120の弾性力FEの低下により、本体部120の内周面INP1がカラー26に接し始めた段階では、先ず、突出部PPの先端がカラー26に接する。このため、本実施形態では、本体部120の内周面INP1とカラー26との接触の初期段階に、第2部分PT2の内周面INP1のほぼ全体がカラー26に接することを回避することができる。これにより、本実施形態では、防振マウント100の長期間の使用により、本体部120がカラー26に接する場合に、防振マウント100がカラー26から急激な反力を受けることを抑制することができる。
また、本実施形態では、ワッシャ140は、本体部120に接する面SF1の縁部から取付部24に向かって突出し、本体部120の外周面OUP1に対向する環状の側壁部SWを含む。このため、本実施形態では、例えば、本体部120の弾性力FEが低下した場合においても、本体部120の第2部分PT2のせん断変形が側壁部SWにより制限されるため、本体部120と側壁部SWとにより取付部24が支持される。従って、本実施形態では、例えば、防振マウント100の長期間の使用により、本体部120の弾性力FEが低下した場合においても、防振マウント100が取付部24を支持する支持機能は、確保される。すなわち、本実施形態では、防振マウント100の支持機能を長期間確保することができる。
また、本実施形態では、本体部120は、弾性材料により形成され、ワッシャ140は、金属材料により形成される。本実施形態では、環状の本体部120が弾性材料により形成されるため、本体部120を低剛性化することができる。また、本実施形態では、ワッシャ140が金属材料により形成されるため、本体部120の弾性力FEをワッシャ140が効率よく受けることができる。この結果、本実施形態では、ワッシャ140と本体部120との間に発生する摩擦力FFが小さくなることを抑制することができる。なお、ワッシャ140は、樹脂材料により形成されてもよい。この場合においても、ワッシャ140が金属材料により形成された場合と同様の効果を得ることができる。
[2.変形例]
以上に例示した実施形態は多様に変形され得る。前述の実施形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で併合してもよい。
[第1変形例]
上述した実施形態では、本体部120が環状の突出部PPを含む態様を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、突出部PPは、本体部120に形成されなくてもよい。なお、本変形例においても、本体部120は、カラー26を囲むように取付部24に取り付けられた場合の初期状態において、カラー26の外周面に接しない。本変形例においても、突出部PPにより得られる効果を除いて、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第2変形例]
上述した実施形態では、本体部120がカラー26を囲むように取付部24に取り付けられた場合の初期状態において、突出部PPが取付部24に接しない態様を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、本体部120がカラー26を囲むように取付部24に取り付けられた場合の初期状態において、突出部PPの先端が取付部24に接していてもよい。本変形例においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第3変形例]
上述した実施形態、第1変形例及び第2変形例では、ワッシャ140が環状の側壁部SWを含む態様を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、ワッシャ140は、環状の側壁部SWを含まなくてもよい。すなわち、底部BTがワッシャ140として用いられてもよい。本変形例においても、側壁部SWにより得られる効果を除いて、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第4変形例]
上述した実施形態、第1変形例、第2変形例及び第3変形例では、防振マウント100が自動車部品の取り付けに用いられる場合を例示したが、防振マウント100は、自動車部品以外の部品の取り付けに用いられてもよい。本変形例においても、上述した実施形態及び変形例と同様の効果を得ることができる。
10…支持体、
20…ハウジング、
22…ハウジング本体、
24、24ex…取付部、
26、26ex…カラー、
30…ねじ、
32…軸部、
34…頭部、
100、100a、100b、100ex…防振マウント、
120…本体部、
140…ワッシャ、
BT…底部、
GR…溝、
HL1、HL2、HL10、HL20、HL20ex…軸孔、
PP…突出部、
PT1…第1部分、
PT2…第2部分、
SW…側壁部。

Claims (7)

  1. 第1の部材と、前記第1の部材に連結される締付部材の軸部が挿通される第2の部材との連結に用いられる防振マウントであって、
    前記第2の部材の端面に設けられた環状の溝に嵌め込まれる縁部を含み、前記軸部が挿通される環状の本体部と、
    前記締付部材の頭部及び前記第1の部材のうちの一方と前記本体部との間に配置され、前記一方に接する面、及び、前記本体部に接する面を含み、前記軸部が挿通される補助部と、
    を備え、
    前記本体部は、第1の材料により形成され、
    前記補助部は、前記第1の材料よりも弾性率の大きい第2の材料により形成される、
    ことを特徴とする防振マウント。
  2. 前記本体部は、
    前記第2の部材の前記端面と前記補助部との間に位置する部分の内周面から前記軸部に向かって突出する環状の突出部を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の防振マウント。
  3. 前記第2の部材には、前記軸部が挿通される筒部が、挿通され、
    前記突出部は、
    前記本体部が前記筒部を囲むように前記第2の部材に取り付けられた場合の初期状態において、前記筒部に接しない、
    ことを特徴とする請求項2に記載の防振マウント。
  4. 前記補助部は、
    前記本体部に接する前記面の縁部から前記第2の部材に向かって突出し、前記本体部の外周面に対向する環状の側壁部を含む、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の防振マウント。
  5. 前記第1の材料は、弾性材料である、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の防振マウント。
  6. 前記第2の材料は、金属材料又は樹脂材料である、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の防振マウント。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の2つの防振マウントを備え、
    前記2つの防振マウントの一方は、前記締付部材の頭部と前記第2の部材との間に配置され、
    前記2つの防振マウントの他方は、前記第1の部材と前記第2の部材との間に配置される、
    ことを特徴とする防振構造体。
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