JP2023022414A - 台車 - Google Patents

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智文 橋本
Tomofumi Hashimoto
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Abstract

【課題】台車本体に対して折畳み可能な支柱を有する台車において、支柱の固定を安定させるとともに、軽量化を図ることができる台車を提供する。【解決手段】 台車本体2の四隅に設けられた支柱保持部材50に支柱4を差し込むとともに、支柱4を折畳み可能にした台車1において、支柱4を支柱保持部材50に差し込んだときに差し込みを受け止める支柱受け軸53に嵌合するU字穴4cを設けることで、差し込み量を大きくする。【選択図】図7

Description

本発明は、資材などの運搬や保管等に用いられる台車に関し、特に、台車に載置した資材が荷崩れしないように台車本体の四隅に設けられる支柱のがたつきを防止し、また、構造上比較的軽い材料での製作を可能とすることで台車の軽量化も図ることができる台車に関する。
建設現場や工場、或いは配送所などでは、完成品または原材料などの資材を運搬や保管等する台車として平台車が一般に用いられている。
この種の平台車は、例えば、矩形の枠状又は板状に組み立てられた台車本体の下面に4つのキャスタが取り付けられ、台車本体に積載した資材が横崩れしないように台車本体の上面四隅に支柱が設けられている。
このような平台車は、台車本体に支柱を折畳みできるようにすることで台車の持運びや保管をコンパクトにすることができるようになっている。
特許第4373302号公報
ところで、特許文献1に記載の平台車にあっては、資材を積載するときに荷受台1に折畳んだ支柱5を立てて支柱保持部2に差し込むことになるが、その差し込み量が少ないと支柱5ががたついたり、支柱5の固定が不安定になったりするという問題があった。また、上述の支柱保持部2への支柱5の差し込み量が少ない場合でも堅牢な固定を成すために鉄系材料など強度が強い(高硬度、低粘性)材料を使わなければならず、平台車の軽量化を図ることができないという問題もあった。
そこでこの発明は、支柱の支柱保持部材に対する差し込み量を大きくすることで垂直に立てた支柱の固定を安定させるとともに、軽量化を図ることができる台車を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明に係る台車は、平面視で四角形を呈し下面にキャスタが設けられた台車本体と、前記台車本体の四隅に設けられ上下方向に延びる角筒状の支柱保持部材と、前記支柱保持部材内に内嵌するように差し込まれる角筒状の支柱と、を備え、前記支柱の側面下部には上下方向に延びる長孔が形成され、前記支柱保持部材の上部には前記長孔に嵌合する支軸が設けられ、前記支軸を前記支柱の長孔に嵌合することで、前記支柱を前記支柱保持部材に対して回動自在で折畳み可能にするとともに、前記支柱を立てたときに前記支柱保持部材に差し込み可能にし、また、前記支柱保持部材の下部には前記支柱の下部を受け止める支柱受け軸が設けられ、前記支柱の下部前後側面に下方に開口する切欠部が設けられ、前記支柱を立てて下方に差し込んだときに前記切欠部が前記支柱受け軸に嵌合する、ことを特徴とする。
この発明に係る台車は、前後に位置する支柱が後方及び前方に折畳まれたときに、各支柱の上面を前記台車本体の上面と面一にする、ようにしてもよい。
この発明に係る台車において、前後で対向する支柱を折畳んだときに、支柱の互いに重なる部分が干渉しないように、逃げ部を設ける、ようにしてもよい。
この発明に係る台車によれば、支柱を立てた状態で保持する支柱受け軸を支柱保持部材の下部に設け、支柱の下部前後側面に下方に開口する切欠部を設けたので、支柱を立てて支柱保持部材に差し込んだときに前記切欠部を前記支柱受け軸に嵌合させることができるため、支柱の支柱保持部材への差し込み量を大きくすることができ、支柱と支柱保持部材との接触面積を大きくすることができるとともに切欠部と支柱受け軸との嵌合によりさらに強固に支柱を保持することができ、立てた状態の支柱を安定させることができる。これにより、台車の非鉄金属材料、例えばアルミニウムなどで製作することができ、台車の軽量化を図ることができる。
この発明に係る台車によれば、台車本体に対して折畳まれた支柱の上面を前記台車本体の上面と面一にするようにした場合には、平台車としての使用を可能にするとともに、台車の持運びや保管をコンパクトにすることができる。
この発明に係る台車によれば、前後で対向する支柱を折畳んだときに、支柱の互いに重なる部分が干渉しないように逃げ部を設けるようにした場合には、支柱の長さを長くすることができ、その分、支柱を立てたときに多くの荷(資材など)を積載でき、効率的な運搬を可能にする。
図2~図11とともにこの発明の実施の形態に係る台車を示すもので、本図は支柱を折畳んだ状態の右側面図である。 支柱を折畳んだ状態の台車の平面図である。 支柱を折畳む様子を示す台車の右側面図である。 台車の背面図である。 図6~図9とともに台車の四隅に設けられたコーナ部材のうち、後側左方に位置するコーナ部材を示すもので、本図は正面図である。 コーナ部材の背面図である。 コーナ部材の右側面図である。 コーナ部材の左側面図である。 コーナ部材の平面図である。 左側後方に位置する支柱の四面図で(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は背面図である。 左側前方に位置する支柱の四面図で(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は背面図である。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1~図11は、本発明の実施形態にかかる台車を図示したものであり、図において、台車1は、台車本体2と該台車本体2の下面6箇所に設けられたキャスタ3と、前記台車本体2の四隅に保持された支柱4とを備える。なお、この明細書で台車1の方向を示すときは、図2の台車1の平面図において、図面左方を台車1の前方、図面右方を台車1の後方、図面上方を台車1の右方、図面下方を台車1の左方として説明する。
台車本体2は、平面視で四角形を呈し、四隅に設けられたコーナ部材5と、これらコーナ部材5を前後又は左右に連結する外枠材6と、前後で対向する2つの外枠材6を連結する2つの中枠材7と、から成る。
台車本体2の下面であって、長手方向の両側端縁にそれぞれ寄った位置及びほぼ中央の位置には、長手方向に伸びる2つの外枠材6間を架け渡すように3つの下板8が取り付けられており、該下板8に前記キャスタ3が設けられている。
また、台車本体2の上面であって、長手方向に伸びる2つの外枠材6間を架け渡すように上板9が取り付けられており、該上板9に資材などが積載される。
コーナ部材5は、垂直に伸びる角筒状の支柱保持部材50と該支柱保持部材50の一方の側面に突設された2枚の取付片51と該取付片51の一方の面に突設された2枚の取付片51とが一体に設けられ、それぞれ2枚の取付片51が1組として前記外枠材6の端部を挟持し、ビスで外枠材6を固定するようになっている。
四隅の各コーナ部材5には上記取付片51により互いに直交する外枠材6が取り付けられることにより枠体が構成され、これらに上記中枠材7、下板8、上板9が取り付けられるようになっている。
例えば、図2(平面図)において右下に位置するコーナ部材5で説明すると、支柱保持部材50の右側側面に右方に突出する2つの取付片51rが設けられ、また、この2枚の取付片51rのうち前側の取付片51rであって支柱保持部材50に被らない位置から内側(右方)に寄った位置に前方に突出する2つの取付片51fが設けられている(図2平面図参照)。図5~図9に示すコーナ部材5は、図2(平面図)において右下に位置するコーナ部材5であり、図1(右側面図)及び図3(右側面図)において右側に位置するコーナ部材5である。
そして、右方に突出した2つの取付片51r間に後側の外枠材6の左端部が挟持されてねじ止めされ、また、前方に突出した2つの取付片51f間に左側の外枠材6の後端部が挟持されてねじ止めされている。
支柱4の下側の角筒体の外側面には長さ方向に長い長孔4aが形成され、この長孔4aの長さは支柱保持部材50の長さとほぼ同じかやや短く形成されており、支柱4が支柱保持部材50に差し込まれた状態で支柱保持部材50内に隠れる長さとなっている。
また、長孔4aの幅は支柱保持部材50の上部側面に内方に突出するように設けられた支軸52の軸径よりわずかに大きく形成され、長孔4aに支軸52が遊嵌することで支軸52に対して支柱4が長さ方向に相対的に移動可能となっている。
支軸52としては、例えば、ビスなどが考えられ、支柱保持部材50の所定の位置に下穴を形成しておき、支柱4をコーナ部材5に組み付けるときに、上記下穴にビスをねじ込み、内側に突出する部分を支軸52として利用することができる。
支柱保持部材50の上端部であって前方又は後方(折畳む側)には支柱4の断面形状とほぼ同じかやや大きな切落し部50aが形成されており、支柱4を前方又は後方に折畳むときに切落し部50aに支柱4が嵌合するようになっている。
これにより、支柱4は、垂直に立てた状態では支柱保持部材50の中に差し込み可能となり、また、差し込んだ状態から上方へ持ち上げ、支柱4の下端部が支柱保持部材50に邪魔されない位置まで来たときに、前方又は後方に回動させ、支柱4を切落し部50aに嵌合するようにして台車本体2に対して折畳むことができる。
上記支軸52は支柱保持部材50の上端縁から下方に寄った位置、具体的には支柱4の前後方向の厚さのほぼ1/2と同じ長さ分下方へ寄った位置に形成されており、支柱4を折畳んだときに折畳んだ支柱4の上面が台車本体2(上板9)の上面とほぼ面一になるようになっている。
支柱4は、立てた状態でその長さ方向の下側約1/3が角筒体で、支柱保持部材50に内嵌する形状となっていて、上側約2/3が下側の角筒体のほぼ半分の厚さに形成されている(図10及び図11の(a)(b)(c)(d)参照)。(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は背面図である。なお、図11に示す支柱4は、図10に示す支柱4の前方において対向する支柱4で、図1(右側面図)及び図3(右側面図)において左側に位置する支柱4であり、折畳んだ状態で図10の支柱4と重なり合うようになっている(図3参照)。
これにより、前後で対向する2つの支柱4がそれぞれ前方又は後方へ折畳んだときに、互いの支柱4の厚さが半分になった部分(逃げ部)4bが重なり合うことになり、折畳んだ支柱4の上面が台車本体2(上板9)の上方へ突出することなくほぼ面一になるようになっている。
すなわち、このような逃げ部4bがない支柱の場合、上記特許文献1に記載の台車のように支柱の長さは台車の前後方向の長さの半分にしなければ、支柱の先端部が重なってしまい、折畳んだ支柱の上面と台車1の上面とが面一にならないことになる。
そのため、実施の形態にかかる台車1にあっては、2つの支柱4が干渉せずに重なり合うように逃げ部4bを設けたので、折畳んだ支柱4の上面と台車本体2の上面(上板9)とをほぼ面一にすることができ、平台車としての使用を可能にするとともに、台車1の持運びや保管をコンパクトにすることができる。
また、2つの支柱4に重なり合う部分(逃げ部4b)を設けたので、その分、支柱4を長くすることができ、支柱4を立てたときに台車本体2に多くの資材などを積載することができる。
立てた状態の支柱4の下端部には、折畳まれる側の側面に下方に開口するU字穴4cが形成され、また、支柱保持部材50の下端部には前後方向に延び、差し込まれた支柱4を受け止める支柱受け軸53が設けられている。
そして、支柱4が支柱保持部材50に差し込まれたときに、上記支柱4の下端部のU字穴4cが支柱受け軸53に外嵌するようになっている。
これにより、支柱4はU字穴4cの長さ分、さらに差し込むことができ、支柱保持部材50に対する差し込み量をより大きくすることができ、支柱4と支柱保持部材50との接触面積を大きくすることができるとともに、U字穴4cと支柱受け軸53との嵌合によりさらに強固に支柱4を保持することができ、立てた状態の支柱4を安定させることができる。
そのため、従来、台車は、鉄系材料など強度が強い(高硬度、低粘性)材料で製作しなければならなかったが、この発明にかかる台車1にあっては、非鉄金属材料、例えばアルミニウムなどで製作することができ、台車1の軽量化を図ることもできる。
しかして、このように構成された台車1は、台車本体2に資材などを積載するときは折畳んだ支柱4を起こし、垂直状態にした後、支柱保持部材50に支柱4を差し込み、このとき、U字穴4cを支柱受け軸53に嵌合させること、すなわち、支柱4と支柱保持部材50とは2つの結合、1つは支柱保持部材50への差し込み(これによる、支柱4の外周面と支柱保持部材50の内壁面との当接)、もう1つはU字穴4cと支柱受け軸53との嵌合により、立てた状態の支柱4を強固に保持することができる。
また、資材などの運搬を終え、台車1を保管するときは、支柱保持部材50に差し込んだ支柱4を持ち上げ、前方又は後方に折畳んだときに、支柱4に逃げ部4bを設けたので、台車本体2の上面(上板9)と各支柱4の上面とをほぼ面一にすることができ、平台車としてコンパクトに持ち運び、保管することができる。
なお、この実施の形態においては、折畳んだ2つの支柱4を上下方向で重なり合うように逃げ部4bを形成したが、本発明はこれに限らず、支柱4の重なり方向が左右方向であってもよい。
また、この実施の形態においては、長孔4aを支柱4の一方の側面に形成したものを示したが、本発明はこれに限らず、対向する他方の側面にも長孔を形成してもよい。この場合、支軸52は支柱保持部材50の対向する2つの側面を貫通するように設けることができ、支柱4の回動支点を左右2箇所で支えることになり、支柱4の安定した回動を期待できる。また、この実施の形態においては、支柱4に長孔4aを形成するとともに支柱保持部材50に支軸52を設けるようにしているが、本発明はこれに限らず、支柱保持部材50に長孔を形成するとともに支柱4に支軸が設けられるようにしてもよい。
以上のように、本発明に係る台車1にあっては、支柱4を立てた状態で保持する支柱受け軸53を支柱保持部材50の下部に設け、支柱4の下部前後側面に下方に開口するU字穴4c(切欠部)を設けたので、支柱4を立てて支柱保持部材50に差し込んだときに前記U字穴4c(切欠部)を前記支柱受け軸53に嵌合させることができるため、支柱4の支柱保持部材50への差し込み量を大きくすることができ、支柱4と支柱保持部材50との接触面積を大きくすることができるとともにU字穴4c(切欠部)と支柱受け軸53との嵌合によりさらに強固に支柱4を保持することができ、立てた状態の支柱4を安定させることができる。これにより、台車1を非鉄金属材料、例えばアルミニウムなどで製作することができ、台車1の軽量化を図ることができる。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記実施の形態では、支軸52としてビスを例に挙げて説明したが、本発明はこのようなビスに限らず、リベットなど打ち込んだりすることも可能である。要は、支柱4の長孔4aに遊嵌する凸部を支柱保持部材50の内面に設けるようにすればよい。
1 台車
2 台車本体
3 キャスタ
4 支柱
4a 長孔
4b 逃げ部
4c 切欠部(U字穴)
5 コーナ部材
50 支柱保持部材
52 支軸
53 支柱受け軸

Claims (3)

  1. 平面視で四角形を呈し下面にキャスタが設けられた台車本体と、
    前記台車本体の四隅に設けられ上下方向に延びる角筒状の支柱保持部材と、
    前記支柱保持部材内に内嵌するように差し込まれる角筒状の支柱と、を備え、
    前記支柱の側面下部には上下方向に延びる長孔が形成され、
    前記支柱保持部材の上部には前記長孔に嵌合する支軸が設けられ、
    前記支軸を前記支柱の長孔に嵌合することで、前記支柱を前記支柱保持部材に対して回動自在で折畳み可能にするとともに、前記支柱を立てたときに前記支柱保持部材に差し込み可能にし、
    また、前記支柱保持部材の下部には前記支柱の下部を受け止める支柱受け軸が設けられ、前記支柱の下部前後側面に下方に開口する切欠部が設けられ、前記支柱を立てて下方に差し込んだときに前記切欠部が前記支柱受け軸に嵌合する、
    ことを特徴とする台車。
  2. 前後に位置する支柱が後方及び前方に折畳まれたときに、各支柱の上面を前記台車本体の上面と面一にした、
    ことを特徴とする請求項1に記載の台車。
  3. 前後で対向する支柱を折畳んだときに、支柱の互いに重なる部分が干渉しないように、逃げ部を設けた、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の台車。
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