JP2023020079A - 洗濯方法 - Google Patents

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佑樹 西山
Yuki Nishiyama
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Abstract

【課題】実際の家庭での洗濯を想定したウイルス不活化効果と洗浄性能とを両立できる洗濯方法。【解決手段】洗浄液を繊維製品に接触させる接触工程を有する洗濯方法であって、前記洗浄液は、(A)成分:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩と、(B)成分:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩と、(C)成分:特定の構造のノニオン界面活性剤と、を、含有し、前記(A)成分の濃度が質量基準で75ppm以上であり、前記(B)成分の濃度が質量基準で95ppm以上であり、前記(C)成分の濃度が質量基準で35ppm以上であり、前記洗浄液における[前記(A)成分の含有量]/[前記(B)成分の含有量]で表される質量比が0.8以上1.6以下であり、前記接触工程は、前記洗浄液と前記繊維製品とを接触させる時間が10分間以上である、洗濯方法。【選択図】なし

Description

本発明は、洗濯方法に関する。
近年では、一年を通してウイルスの感染が問題となっている。ウイルスを除去したつもりでも、完全に除去しきれなかったウイルスが空気中に漂い、活性が残っているウイルスに感染する場合がある。
家庭においては、インフルエンザウイルスやコロナウイルスの感染を防止するため、手洗いに加えて、衣類等の繊維製品におけるウイルス除去やウイルス不活化を図ることも有効である。
例えば、特許文献1には、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩や特定のポリオキシエチレンアルキルエーテルを有効成分とするコロナウイルス不活化剤が提案されている。特許文献1の発明によれば、コロナウイルス等のエンベロープ型ウイルスの不活化が図られている。
特許第6795720号公報
家庭での洗濯において、繊維製品に付着したウイルスの不活化を図りたいという要求がある。
しかしながら、特許文献1においては、繊維製品用洗浄剤組成物の基本性能である皮脂汚れ等に対する洗浄性能について考慮されていない。加えて、特許文献1の発明では、実際の家庭での洗濯のように、汚れが共存する場合のウイルス不活化効果について考慮されていない。
そこで、本発明は、実際の家庭での洗濯を想定したウイルス不活化効果と洗浄性能とを両立できる洗濯方法を目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]洗浄液を繊維製品に接触させる接触工程を有する洗濯方法であって、
前記洗浄液は、
(A)成分:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩と、
(B)成分:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩と、
(C)成分:下記式(c)で表されるノニオン界面活性剤と、
を、含有し、
前記洗浄液における前記(A)成分の濃度が質量基準で75ppm以上であり、
前記洗浄液における前記(B)成分の濃度が質量基準で95ppm以上であり、
前記洗浄液における前記(C)成分の濃度が質量基準で35ppm以上であり、
前記洗浄液における[前記(A)成分の含有量]/[前記(B)成分の含有量]で表される質量比が0.8以上1.6以下であり、
前記接触工程は、前記洗浄液と前記繊維製品とを接触させる時間が10分間以上である、洗濯方法。
11-O-[(EO)/(A11O)]-(EO)-R12 ・・・(c)
[式(c)中、R11は、炭素数8~22の炭化水素基である。R12は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数2~6のアルケニル基である。EOは、オキシエチレン基である。sは、EOの平均繰り返し数を示す3~25の数である。A11Oは、オキシプロピレン基(PO)及びオキシブチレン基(BO)の少なくとも一方である。tは、A11Oの平均繰り返し数を示す0~6の数である。uは、EOの平均繰り返し数を示す0~20の数である。]
[2]前記洗浄液における([前記(A)成分の含有量]+[前記(B)成分の含有量])/[前記(C)成分の含有量]で表される質量比が3.0以上7.0以下である、[1]に記載の洗濯方法。
[3]前記接触工程は、前記繊維製品を前記洗浄液に浸漬させる操作を有する、[1]又は[2]に記載の洗濯方法。
[4]前記接触工程における[前記洗浄液の質量]/[前記繊維製品の質量]で表される浴比が5以上である、[3]に記載の洗濯方法。
[5]エンベロープ型ウイルス不活化用である、[1]~[4]のいずれかに記載の洗濯方法。
本発明の洗濯方法によれば、実際の家庭での洗濯を想定したウイルス不活化効果と洗浄性能とを両立できる。
≪洗浄液≫
本実施形態の洗濯方法で用いる洗浄液は、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分とを含有する組成物である。
<(A)成分>
(A)成分は、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩(LAS)である。本実施形態の洗浄液は、(A)成分を含有することで、ウイルス不活化効果を発揮する。加えて、後述する(B)成分と併用することで、洗浄力をより高められる(洗浄性能をより向上できる)。
本明細書において、「ウイルス不活化」とは、対象物に付着している感染可能なウイルスの数(感染価)を低下させることをいう。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸の直鎖アルキル基の炭素数は、8~18が好ましく、10~15がより好ましい。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸の塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩等が挙げられる。アルカリ金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。アルカリ土類金属塩としては、例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる。アルカノールアミン塩としては、例えば、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等が挙げられる。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸の塩としては、ウイルス不活化効果により優れる点から、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩がより好ましい。
(A)成分としては、例えば、炭素数10~14の直鎖アルキル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はそのナトリウム塩が好ましい。(A)成分の市販品としては、例えば、ライオン株式会社製の「ライポン(登録商標)LH-200」等が挙げられる。
(A)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
洗浄液における(A)成分の濃度は、質量基準で(洗浄液の総質量に対して)、75ppm以上であり、115ppm以上が好ましい。(A)成分の濃度が上記下限値以上であると、ウイルス不活化効果及び洗浄性能をより高められる。(A)成分の濃度の上限値は特に限定されないが、例えば、500ppmとされる。
<(B)成分>
(B)成分は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩(AES)である。本実施形態の洗浄液は、(B)成分を含有することで、洗浄力をより高められる。
AESとしては、下記式(b)で表される化合物が挙げられる。
21-O-[(EO)/(PO)]-SO ・・・(b)
式(b)中、R21は、炭素数8~20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基である。EOは、オキシエチレン基である。POは、オキシプロピレン基である。kは、EOの平均繰り返し数を示す0超の数である。nは、POの平均繰り返し数を示す0~6の数である。Mは、対カチオンである。
式(b)中、R21の炭素数は、8~20であり、10~20が好ましく、12~14がより好ましい。
kは、0超であり、0.1~5が好ましく、0.5~5がより好ましく、0.5~4がさらに好ましく、0.5~3.5が特に好ましく、1.5~2.5が最も好ましい。
nは、0~6であり、0~3が好ましく、0がより好ましい。
k+nは、0.5以上が好ましく、0.5~5がより好ましい。
(B)成分がEOとPOとの両方を有する場合、EOとPOとは、ブロック状に付加されていてもよく、ランダム状に付加されていてもよい。EOとPOとをブロック状に付加する方法としては、例えば、EOを導入した後にPOを導入する方法、POを導入した後にEOを導入する方法等が挙げられる。EO及びPOの付加モル数の分布は、特に限定されない。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸の塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカノールアミン塩等が挙げられる。アルカリ金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。アルカノールアミン塩としては、例えば、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等が挙げられる。
(B)成分としては、市販品を用いてもよく、公知の合成方法で製造してもよい。公知の合成方法で製造する場合、ポリオキシエチレンアルキルエーテルに、無水硫酸を反応させるか、クロロスルホン酸を反応させる方法により、(B)成分を製造できる。
(B)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
洗浄液における(B)成分の濃度は、質量基準で、95ppm以上であり、95ppm以上300ppm以下が好ましく、115ppm以上250ppm以下がより好ましい。(B)成分の濃度が上記下限値以上であると、洗浄性能をより高められる。(B)成分の濃度が上記上限値以下であると、ウイルス不活化効果により優れる。
洗浄液における[(A)成分の含有量]/[(B)成分の含有量]で表される質量比(以下、「(A)/(B)比」ともいう。)は、0.8以上1.6以下であり、0.9以上1.15以下が好ましい。(A)/(B)比が上記下限値以上であると、ウイルス不活化効果をより高められる。(A)/(B)比が上記上限値以下であると、洗浄力、特に、皮脂洗浄力をより高められる。
<(C)成分>
(C)成分は、下記式(c)で表されるノニオン界面活性剤である。本実施形態の洗浄液は、(C)成分を含有することで、洗浄力をより高められる。
下記式(c)で表される化合物は、ポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤(AE)である。
11-O-[(EO)/(A11O)]-(EO)-R12 ・・・(c)
式(c)中、R11は、炭素数8~22の炭化水素基である。R12は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数2~6のアルケニル基である。EOは、オキシエチレン基である。sは、EOの平均繰り返し数を示す3~25の数である。A11Oは、オキシプロピレン基(PO)及びオキシブチレン基(BO)の少なくとも一方である。tは、A11Oの平均繰り返し数を示す0~6の数である。uは、EOの平均繰り返し数を示す0~20の数である。
式(c)中、R11の炭化水素基の炭素数は、8~22であり、10~18が好ましく、12~18がより好ましい。R11の炭化水素基は、直鎖又は分岐鎖である。R11の炭化水素基は、不飽和結合を有していてもよく、有していなくてもよい。酸素原子(-O-)に結合するR11の炭素原子は、第一級炭素原子でもよく、第二級炭素原子でもよい。
12がアルキル基の場合、炭素数は1~6であり、1~3が好ましい。
12がアルケニル基の場合、炭素数は2~6であり、2~3が好ましい。
12は、水素原子であることが好ましい。
式(c)中、sは、3~25であり、5~25が好ましく、7~20がより好ましく、7~18がさらに好ましい。
tは、0~6であり、0~3が好ましい。
uは、0~20であり、0~15が好ましく、0~10がより好ましい。
s+uは、3~30が好ましく、5~25がより好ましく、5~20がさらに好ましく、7~20が特に好ましく、7~18が最も好ましい。
tが0でない場合、すなわち、(C)成分がEOとPO、EOとBO、又はEOとPOとBOとを有する場合、[(EO)/(A11O)]において、EOとPO、EOとBO、又はEOとPOとBOとの分布(配列順)は、特に限定されず、ブロック状に配列していてもよく、ランダム状に配列していてもよい。また、EOが「R11-O-」に結合していてもよく、PO又はBOが「R11-O-」に結合していてもよい。ただし、uが0でない場合、[(EO)/(A11O)]の末端で「-(EO)」に結合するのはA11O、すなわち、PO又はBOである。
tが0でない場合、(C)成分は、EOとPO、又はEOとBOを有することが好ましい。
(C)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
洗浄液における(C)成分の濃度は、質量基準で、35ppm以上であり、35ppm以上100ppm以下が好ましく、50ppm以上75ppm以下がより好ましい。(C)成分の濃度が上記下限値以上であると、洗浄性能をより高められる。(C)成分の濃度が上記上限値以下であると、ウイルス不活化効果により優れる。
洗浄液における([(A)成分の含有量]+[(B)成分の含有量])/[(C)成分の含有量]で表される質量比(以下、「((A)+(B))/(C)比」ともいう。)は、3.0以上7.0以下が好ましく、4.0以上6.0以下がより好ましい。((A)+(B))/(C)比が上記下限値以上であると、ウイルス不活化効果をより高められる。((A)+(B))/(C)比が上記上限値以下であると、洗浄性能をより高められる。
本実施形態の洗浄液は、溶媒を含む。
溶媒としては、調製しやすさ、使用しやすさ、入手しやすさ等の観点から、水を用いることが好ましい。
使用する水は、洗浄液の経時安定性の点から、水中に溶解している重金属等の金属イオンを除いたイオン交換水、蒸留水又は精製水を用いることが好ましい。
洗浄液中、水の含有割合は、洗浄液の総質量に対して、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。水の含有割合が上記下限値以上であると、経時に伴う洗浄液の液安定性がより良好となる。
溶媒としては、水以外に、水溶性溶剤を用いてもよい。ここでいう「水溶性溶剤」とは、任意の比率で水と混合して透明に混ざる有機溶媒をいう。
水溶性溶剤としては、例えば、エタノール、2-イソプロパノール等の炭素数2~3の1級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の炭素数2~6のグリコール;グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の炭素数3~8の多価アルコール等が挙げられる。これらの中でも、エタノール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましく、エタノールが特に好ましい。エタノールとこれ以外の水溶性溶剤との混合溶剤を用いることも好ましい。
エタノールとしては、10%安息香酸デナトリウム・アルコール溶液、又は、八アセチル化しょ糖もしくはブルシン等の「変性アルコールのアルコール事業法下での表記」(アルコール使用の手引き(第10版)[分割版2]アルコール使用許可申請マニュアル 平成24年8月 経済産業省)に記載されている変性剤を微量含んだエタノールを用いることが好ましい。
水溶性溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水溶性溶剤を用いる場合、洗浄液中の水溶性溶剤の含有割合は、洗浄液の総質量に対して、3~30質量%が好ましく、5~20質量%がより好ましく、7~15質量%がさらに好ましい。水溶性溶剤の含有割合が上記数値範囲内であると、溶解性、液安定性がより向上する。
水溶性溶剤は、水と併用することが好ましい。
<任意成分>
本実施形態の洗浄液は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外のその他の成分(任意成分)を含有してもよい。
任意成分としては、従来公知の繊維製品用洗浄剤組成物に使用可能な成分、例えば、(A)~(C)成分以外の界面活性剤、pH調整剤、ハイドロトロープ剤、有機酸、消泡剤、金属イオン捕捉剤(キレート剤)、酵素、アルカリ剤、酸化防止剤、防腐剤、抗菌剤、風合い向上剤、移染防止剤、再汚染防止剤、パール剤、ソイルリリース剤、分散剤、着香剤、着色剤、乳濁化剤、蛍光剤、漂白剤、漂白活性化剤、エキス等が挙げられる。
これらの任意成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
((A)~(C)成分以外の界面活性剤)
(A)~(C)成分以外の界面活性剤としては、(A)成分及び(B)成分以外のアニオン界面活性剤、(C)成分以外のノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、半極性界面活性剤等が挙げられる。
(A)成分及び(B)成分以外のアニオン界面活性剤としては、非石鹸系アニオン界面活性剤、高級脂肪酸又はその塩が挙げられる。
非石鹸系アニオン界面活性剤としては、例えば、カルボン酸型アニオン界面活性剤、リン酸エステル型アニオン界面活性剤等が挙げられる。
カルボン酸型アニオン界面活性剤としては、例えば、α-オレフィンスルホン酸又はその塩(AOS)、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル硫酸エステル又はその塩(AS)、アルキル基を有するアルカンスルホン酸又はその塩、α-スルホ脂肪酸エステル又はその塩、内部オレフィンスルホン酸又はその塩(IOS)、ヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩(HAS)、アルキルエーテルカルボン酸又はその塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸又はその塩、アルキルアミドエーテルカルボン酸又はその塩、アルケニルアミドエーテルカルボン酸又はその塩、アシルアミノカルボン酸又はその塩等が挙げられる。
リン酸エステル型アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキルリン酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル又はその塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル又はその塩等が挙げられる。
非石鹸系アニオン界面活性剤の塩の形態としては、例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩等)、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等)等が挙げられる。
洗浄液が非石鹸系アニオン界面活性剤を含有する場合、洗浄液における非石鹸系アニオン界面活性剤の濃度は、質量基準で、20ppm以上115ppm以下が好ましく、30ppm以上80ppm以下がより好ましい。非石鹸系アニオン界面活性剤の濃度が上記数値範囲内であると、ウイルス不活化効果と洗浄性能とをより両立できる。
洗浄液は、高級脂肪酸又はその塩を含有することで、すすぎ性を高められる。すすぎ性を高めると、洗浄処理後のすすぎ処理の回数を減らすことができる。このため、洗浄液は、高級脂肪酸又はその塩を含有することが好ましい。
なお、本明細書において、「高級脂肪酸」とは、炭素数8~22の脂肪酸をいう。
高級脂肪酸としては、炭素数8~18の鎖状モノカルボン酸が好ましい。
炭素数8~18の鎖状モノカルボン酸は、下記式(i)で表される。
31-COOH ・・・(i)
式(i)中、R31は、炭素数7~17の脂肪族炭化水素基である。R31の脂肪族炭化水素基は、直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよい。R31としては、直鎖又は分岐鎖のアルキル基、直鎖又は分岐鎖のアルケニル基が好ましい。
式(i)中、R31の炭素数は、7~17であり、11~17が好ましい。R31の炭素数が上記下限値以上であると、再汚染防止効果が高まる。R31の炭素数が上記上限値以下であると、水への溶解性が高まる。
高級脂肪酸塩における塩の形態としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩又はアンモニウム塩等が挙げられる。アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩又はカリウム塩等が挙げられる。アルカリ土類金属塩としては、カルシウム塩又はマグネシウム塩等が挙げられる。アミン塩としては、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、又はトリエタノールアミン塩等)等が挙げられる。
高級脂肪酸又はその塩は、単一鎖長の混合物でもよく、2以上の鎖長の混合物でもよい。
高級脂肪酸又はその塩としては、ヤシ脂肪酸又はその塩を含むことが好ましい。
洗浄液が高級脂肪酸又はその塩を含有する場合、洗浄液における高級脂肪酸又はその塩の濃度は、質量基準で、20ppm以上115ppm以下が好ましく、30ppm以上80ppm以下がより好ましい。高級脂肪酸又はその塩の濃度が上記下限値以上であると、すすぎ性をより高められる。高級脂肪酸又はその塩の濃度が上記上限値以下であると、洗浄力をより高められる。
(C)成分以外のノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル、炭素数8~22の脂肪酸又は炭素数8~22のアミン等のアルキレンオキサイド付加体、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキサイド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル、硬化ヒマシ油のアルキレンオキサイド付加体、糖脂肪酸エステル、N-アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグリコシド等が挙げられる。
ポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステルは、下記式(ii)で表される化合物である。
41-CO-[(EO)/(AO)]-(EO)-R42 ・・・(ii)
式(ii)中、R41は炭素数7~21の炭化水素基であり、R42は水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数2~6のアルケニル基である。EOはオキシエチレン基であり、sはEOの平均繰り返し数を示す3~25の数である。AOは、オキシプロピレン基(PO)及びオキシブチレン基(BO)の少なくとも一方である。tは、AOの平均繰り返し数を示す0~6の数である。uは、EOの平均繰り返し数を示す0~20の数である。
tが0でない場合、すなわち、式(ii)で表される化合物がEOとPO、EOとBO、又はEOとPOとBOとを有する場合、[(EO)/(AO)]において、EOとPO、EOとBO、又はEOとPOとBOとの分布(配列順)は、特に限定されず、ブロック状に配列していてもよく、ランダム状に配列していてもよい。また、ブロック状に配列している場合、3つ以上のブロックが配列していてもよい。ただし、uが0でない場合、[(EO)/(AO)]の末端で「-(EO)」に結合するのはA11O、すなわち、PO又はBOである。
式(ii)中、R41の炭素数は、7~21であり、7~19が好ましく、7~17がより好ましい。R41の炭化水素基は、直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよい。R41の炭化水素基は、不飽和結合を有していてもよく、有していなくてもよい。R41は、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基であることが好ましい。
42がアルキル基の場合、炭素数は1~6であり、1~3が好ましい。
42がアルケニル基の場合、炭素数は2~6であり、2~3が好ましい。
sは、3~25であり、5~18が好ましく、10~18がより好ましく、12~18がさらに好ましい。
tは、0~6であり、0~3が好ましい。
uは、0~20であり、0~10が好ましい。
s+uは、3~25が好ましく、10~20がより好ましく、12~18がさらに好ましい。
洗浄液における[アニオン界面活性剤の総質量]/[ノニオン界面活性剤の総質量]で表される質量比(以下、「(アニオン)/(ノニオン)比」ともいう。)は、1.5以上9以下が好ましく、2以上8以下がより好ましく、3以上7以下がさらに好ましい。(アニオン)/(ノニオン)比が上記数値範囲内であると、ウイルス不活化効果と洗浄性能とをより両立できる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミン又はその塩、脂肪族エステルアルキル3級アミン又はその塩、パルミチン酸ジエタノールアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエタノールアミノプロピルアミド等が挙げられる。
長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミン又はその塩としては、例えば、カプリル酸ジメチルアミノプロピルアミド、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド等が挙げられる。
脂肪族エステルアルキル3級アミン又はその塩としては、例えば、パルミテートエステルプロピルジメチルアミン、ステアレートエステルプロピルジメチルアミン等が挙げられる。
カチオン界面活性剤の塩の形態としては、例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩等)、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等)等が挙げられる。
洗浄液がカチオン界面活性剤を含有する場合、洗浄液におけるカチオン界面活性剤の濃度は、質量基準で、1ppm以上120ppm以下が好ましく、10ppm以上60ppm以下がより好ましい。
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型、リン酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
洗浄液が両性界面活性剤を含有する場合、洗浄液における両性界面活性剤の濃度は、質量基準で、1ppm以上120ppm以下が好ましく、10ppm以上60ppm以下がより好ましい。
半極性界面活性剤としては、例えば、アルキルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。
洗浄液が半極性界面活性剤を含有する場合、洗浄液における半極性界面活性剤の濃度は、質量基準で、1ppm以上120ppm以下が好ましく、10ppm以上60ppm以下がより好ましい。
(pH調整剤)
pH調整剤としては、例えば、硫酸、塩酸等の酸性化合物;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物が挙げられる。これらの中でも、水酸化ナトリウム、モノエタノールアミンが好ましい。
pH調整剤の添加量は、洗浄液を所定のpHに調整する量を適宜設定すればよい。
(ハイドロトロープ剤)
ハイドロトロープ剤とは、一分子中に親水基と親油基とを有するが、親油基の大きさが小さく、界面活性を示すには至らない化合物をいう。
ハイドロトロープ剤としては、例えば、炭素数2~4の1価アルコール、炭素数2~4の多価アルコール、グリコールエーテル系溶剤、ポリオール化合物、メトキシ基を有するアルコール、フェニル基を有するアルコール、糖アルコール、スルホン酸基を有する有機酸塩等が挙げられる。
炭素数2~4の1価アルコールとしては、例えば、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール等が挙げられる。
炭素数2~4の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1、3-ブチレングリコール等が挙げられる。
グリコールエーテル系溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)等が挙げられる。
ポリオール化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
メトキシ基を有するアルコールとしては、例えば、3-メトキシブタノ-ル、3-メトキシ-3-メチルブタノ-ル、3-メトキシ-3-エチルブタノ-ル、3-メトキシ-3-プロピルブタノ-ル、3-メトキシ-2-メチルブタノ-ル、3-メトキシ-2-エチルブタノ-ル、3-メトキシ-2-プロピルブタノ-ル、3-メトキシ-1-メチルブタノ-ル、3-メトキシ-1-エチルブタノ-ル、3-メトキシ-1-プロピルブタノ-ル、3-メトキシブチルアセテート、3-メトキシ-3-メチルブチルアセテート、3-メトキシ-3-エチルブチルアセテート、3-メトキシ-3-プロピルブチルアセテート、3-メトキシ-2-メチルブチルアセテート、3-メトキシ-2-エチルブチルアセテート、3-メトキシ-2-プロピルブチルアセテート、3-メトキシ-1-メチルブチルアセテート、3-メトキシ-1-エチルブチルアセテート、3-メトキシ-1-プロピルブチルアセテート等が挙げられる。
フェニル基を有するアルコールとしては、例えば、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール等が挙げられる。
糖アルコールとしては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール(D-ソルビトール)、マンニトール、マルチトール、トレハロース等が挙げられる。
スルホン酸基を有する有機酸塩としては、例えば、クメンスルホン酸又はその塩、パラトルエンスルホン酸又はその塩等が挙げられる。
洗浄液がハイドロトロープ剤を含有する場合、洗浄液におけるハイドロトロープ剤の濃度は、質量基準で、10ppm以上350ppm以下が好ましい。
(消泡剤)
消泡剤(ただし、(C)成分以外のノニオン界面活性剤を除く)としては、例えば、シリコーン、アルコールのプロピレンオキシド付加物、脂肪酸エステル等が挙げられる。
シリコーンとしては、例えば、メチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等が挙げられる。これらのシリコーンとしては、例えば、オイル型、オイルコンパウンド型、溶液型、エマルション型、自己乳化型等が挙げられる。
アルコールのプロピレンオキシド付加物としては、例えば、モノアルコールにプロピレンオキシドを付加させたもの、多価アルコールにプロピレンオキシドを付加させたもの等が挙げられる。
モノアルコールにプロピレンオキシドを付加させたものとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール等のモノアルコールにプロピレンオキシドを付加させたものが挙げられる。
多価アルコールにプロピレンオキシドを付加させたものとしては、例えば、エタンジオール等のジオール、グリセリン等のトリオール、エリスリトール等のテトラオール、ソルビトール等のヘキサオール等の多価アルコールにプロピレンオキシドを付加させたものが挙げられる。
アルコールのプロピレンオキシド付加物の質量平均分子量は、例えば、2,500~5,500が好ましく、3,000~5,000がより好ましい。
本明細書において、質量平均分子量は、ポリプロピレングリコール(質量平均分子量:800、1,200、2,000、4,000)を標準としたGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で得られる分子量分布より求められる。
脂肪酸エステルとしては、例えば、下記式(iii)で表される化合物が挙げられる。
21-COO-Y21 ・・・(iii)
式(iii)中、X21は、炭素数5~21の直鎖状のアルキル基又は炭素数5~21の分岐鎖状のアルキル基である。X21が直鎖状のアルキル基の場合、式(iii)中のカルボニル基の炭素原子に結合する炭素原子は第2級炭素原子である。Y21は、炭素数3~16のアルキル基又は-(R31O)m1-R32である。R31は、炭素数2~4のアルキレン基である。m1はR31Oの平均繰り返し数を示し1~5である。R32は、炭素数1~16のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。
脂肪酸エステルとしてより具体的には、2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシル(別称:イソオクチル酸2-エチルヘキシル、2H08)が挙げられる。
洗浄液が消泡剤を含有する場合、洗浄液における消泡剤の濃度は、質量基準で、0.1ppm以上60ppm以下が好ましい。消泡剤の濃度が上記数値範囲内であると、消泡性能に優れる。
(金属イオン捕捉剤(キレート剤))
金属イオン捕捉剤(キレート剤)としては、例えば、カルボン酸類、アミノカルボン酸類、有機ホスホン酸類等が挙げられる。
カルボン酸類としては、例えば、酢酸、アジピン酸、グリコール酸、ジグリコール酸、モノクロル酢酸、オキシジコハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、リンゴ酸、グルコン酸、カルボキシメチルコハク酸、カルボキシメチル酒石酸等の酸又はその塩等が挙げられる。
アミノカルボン酸類としては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、トリエチレンテトラ酢酸(TTHA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、1,3-プロパン-2-ジアミン四酢酸(PDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸(HEDTA)、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸(HIDA)、ヒドロキシイミノジコハク酸(HIDS)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、プロピレンジアミンテトラ酢酸、トリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸、エチレングリコールジエーテルジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、シクロヘキサン-1,2-ジアミンテトラ酢酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸ジ酢酸、β-アラニンジ酢酸、ヒドロキシイミノジコハク酸等の酸又はその塩等が挙げられる。
有機ホスホン酸類等としては、例えば、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)、N,N,N’,N’-テトラキス(ホスホノメチル)エチレンジアミン(EDTMP)等の酸又はその塩等が挙げられる。
キレート剤の塩の形態としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる。
洗浄液がキレート剤を含有する場合、洗浄液におけるキレート剤の濃度は、質量基準で、0.01ppm以上120ppm以下が好ましい。
(酵素)
酵素としては、例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ等が挙げられる。ここで、「酵素」とは、酵素製剤のことを意味する。
プロテアーゼとしては、ノボザイムズ社から入手できるプロテアーゼ製剤、ジェネンコア社から入手できるプロテアーゼ製剤、ダニスコ・ジャパン株式会社から入手できるプロテアーゼ製剤が挙げられる。
ノボザイムズ社から入手できるプロテアーゼ製剤としては、例えば、いずれも商品名で、Progress Uno(登録商標)100L、Progress Uno(登録商標)101L、Medley(登録商標) Core210L、Savinase(登録商標)16L、Savinase(登録商標) Ultra 16L、Savinase(登録商標) Ultra 16XL、Savinase(登録商標) Evity 16L、Everlase(登録商標) 16L TypeEX、Everlase(登録商標) 16L、Everlase(登録商標) Ultra 16L、Esperase(登録商標) 8L、Alcalase(登録商標) 2.5L、Alcalase(登録商標) Ultra 2.5L、Liquanase(登録商標) 2.5L、Liquanase(登録商標) Ultra 2.5L、Liquanase(登録商標) Ultra 2.5XL、Coronase(登録商標) 48L等が挙げられる。
ジェネンコア社から入手できるプロテアーゼ製剤としては、例えば、いずれも商品名で、Purafect(登録商標) L、Purafect(登録商標) OX、Properase L等が挙げられる。
ダニスコ・ジャパン株式会社から入手できるプロテアーゼ製剤としては、例えば、いずれも商品名で、PREFERENZ(登録商標) P200、PREFERENZ(登録商標) P300等が挙げられる。
プロテアーゼとしては、上記の中でも、Savinase(登録商標) 16L、Savinase(登録商標) Ultra 16L、Savinase(登録商標) Ultra 16XL、Savinase(登録商標) Evity 16L、Everlase(登録商標) 16L、Everlase(登録商標) Ultra 16L、Alcalase(登録商標) 2.5L、Alcalase(登録商標) Ultra 2.5L、Liquanase(登録商標) 2.5L、Liquanase(登録商標) Ultra 2.5L、Liquanase(登録商標) Ultra 2.5XL、Coronase(登録商標) 48L、Progress Uno(登録商標)100L、Progress Uno(登録商標)101L、PREFERENZ(登録商標) P200、PREFERENZ(登録商標) P300が好ましく、Alcalase(登録商標) 2.5L、Everlase(登録商標) 16L、Savinase(登録商標) 16L、Savinase(登録商標) Evity 16L、Coronase(登録商標) 48L、Progress Uno(登録商標)が100L、Progress Uno(登録商標)101L、PREFERENZ(登録商標) P300がより好ましい。
アミラーゼとしては、ノボザイムズ社から入手できるアミラーゼ製剤、ジェネンコア社から入手できるアミラーゼ製剤、天野製薬株式会社から入手できるアミラーゼ製剤、生化学工業株式会社から入手できるアミラーゼ製剤、ダニスコ・ジャパン株式会社から入手できるアミラーゼ製剤等が挙げられる。
ノボザイムズ社から入手できるアミラーゼ製剤としては、例えば、いずれも商品名で、Termamyl(登録商標) 300L、Termamyl(登録商標) Ultra 300L、Duramyl(登録商標) 300L、Stainzyme(登録商標) 12L、Stainzyme(登録商標) Plus 12L、Amplify(登録商標) 12L、Amplify(登録商標) Prime 100L、Medley(登録商標) Core210L等が挙げられる。
ジェネンコア社から入手できるアミラーゼ製剤としては、例えば、Maxamyl(商品名)等が挙げられる。
天野製薬株式会社から入手できるアミラーゼ製剤としては、例えば、プルラナーゼアマノ(商品名)等が挙げられる。
生化学工業株式会社から入手できるアミラーゼ製剤としては、例えば、DB-250(商品名)等が挙げられる。
ダニスコ・ジャパン株式会社から入手できるアミラーゼ製剤としては、例えば、PREFERENZ(登録商標) S210等が挙げられる。
リパーゼとしては、ノボザイムズ社から入手できるリパーゼ製剤が挙げられる。
ノボザイムズ社から入手できるリパーゼ製剤としては、例えば、いずれも商品名で、Lipex(登録商標) 100L、Lipex(登録商標) Evity 100L、Lipolase(登録商標) 100L等が挙げられる。
セルラーゼとしては、ノボザイムズ社から入手できるセルラーゼ製剤が挙げられる。
ノボザイムズ社から入手できるセルラーゼ製剤としては、例えば、いずれも商品名で、Endolase(登録商標) 5000L、Celluzyme(登録商標) 0.4L、Carzyme(登録商標) 4500L等が挙げられる。
マンナナーゼとしては、ノボザイムズ社から入手できるマンナナーゼ製剤が挙げられる。
ノボザイムズ社から入手できるマンナナーゼ製剤としては、例えば、商品名で、Mannaway(登録商標) 4L等が挙げられる。
洗浄液が酵素を含有する場合、洗浄液における酵素の濃度は、質量基準で、0.1ppm以上120ppm以下が好ましい。酵素の濃度が上記数値範囲内であると、洗浄性能をより高められる。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ビタミンE(トコフェノール)、エリソルビン酸ナトリウム、メトキシフェノール、二酸化硫黄、コーヒー豆抽出物(クロロゲン酸)、緑茶抽出物(カテキン)、ローズマリー抽出物等が挙げられる。
洗浄液が酸化防止剤を含有する場合、洗浄液における酸化防止剤の濃度は、質量基準で、0.1ppm以上10ppm以下が好ましい。
(防腐剤)
防腐剤としては、例えば、ダウ・ケミカル社製「ケーソンCG」(商品名)、ソー・ジャパン社製「アクチサイドMBS」(商品名)、クラリアント社製「NIPACIDE BIT 20」(商品名)、Troy Siam Co.,Ltd.社製「Margal KN9」(商品名)、「Margal K20」(商品名)等が挙げられる。
洗浄液が防腐剤を含有する場合、洗浄液における防腐剤の濃度は、質量基準で、0.01ppm以上15ppm以下が好ましい。防腐剤の濃度が上記数値範囲内であると、防腐性能に優れる。
(抗菌剤)
抗菌剤としては、例えば、ジフェニルエーテル抗菌剤、陽イオン殺菌剤、ビス-(2-ピリジルチオ-1-オキシド)亜鉛、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、8-オキシキノリン、ポリリジン等が挙げられる。
ジフェニルエーテル抗菌剤としては、例えば、ダイクロサン(4,4’-ジクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテル)、トリクロサン(5-クロロ-2-(2,4-ジクロロフェノキシ)フェノール)等が挙げられる。
陽イオン殺菌剤としては、例えば、四級アンモニウム塩が挙げられる。四級アンモニウム塩としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩等が挙げられる。
洗浄液が抗菌剤を含有する場合、洗浄液における抗菌剤の濃度は、質量基準で、0.01ppm以上120ppm以下が好ましい。抗菌剤の濃度が上記数値範囲内であると、抗菌性能に優れる。
(ソイルリリース剤)
ソイルリリース剤とは、繊維に付着した汚れを除去しやすくする化合物をいい、防汚剤ともいう。
ソイルリリース剤としては、例えば、アルキレンテレフタレート単位及びアルキレンイソフタレート単位からなる群より選択される少なくとも一種の繰り返し単位、並びにオキシアルキレン単位を有するポリマーが挙げられる。
オキシアルキレン単位を有するポリマーとしては、ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加体等の高分子(P)が挙げられる。ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加体としては、下記式(p)で表される側鎖をアルキレンアミン主鎖及びアルキレンアミン主鎖の窒素原子に結合したものが挙げられる。
-(EO)(PO)- ・・・(p)
式(p)中、EOはオキシエチレン基であり、POはオキシプロピレン基である。aはEOの平均繰り返し数を示す3~60の数であり、bはPOの平均繰り返し数を示す0~60の数である。
このような高分子(P)としては、例えば、国際公開第2017/142012号や特表2017-514967号公報に記載されているものが挙げられる。高分子(P)の市販品としては、例えば、BASF社製の商品名「Sokalan(登録商標) HP20」等が挙げられる。
ソイルリリース剤の市販品としては、例えば、クラリアント社製の商品名「TexCare(登録商標) SRN-170」等が挙げられる。
このほか、ソイルリリース剤としては、例えば、特開2019-90057号公報に記載されているカチオン化セルロースが挙げられる。
洗浄液がソイルリリース剤を含有する場合、洗浄液におけるソイルリリース剤の濃度は、質量基準で、1.0ppm以上250ppm以下が好ましい。
(分散剤)
分散剤としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸及び高分子ポリカルボン酸又はそれらの塩等が挙げられる。
洗浄液が分散剤を含有する場合、洗浄液における分散剤の濃度は、質量基準で、0.1ppm以上60ppm以下が好ましい。
(着香剤)
着香剤としては、香料原料単体、又は、香料原料と香料用溶剤と香料安定化剤等とからなる香料組成物を含むものが挙げられ、繊維製品用洗浄剤組成物に通常用いられる香料を配合することができる。また、カプセル香料を配合してもよい。
洗浄液が着香剤を含有する場合、洗浄液における着香剤の濃度は、質量基準で、0.1ppm以上60ppm以下が好ましい。
(着色剤)
着色剤としては、例えば、キノン系色素、トリフェニルメタン系色素、アゾ系色素、キサンテン系色素、キノリン系色素、ピレン系色素等が挙げられる。本明細書において、「C.I.」は、カラーインデックスの略である。
各色素の構造は「法定色素ハンドブック」(日本化粧品工業連絡会編)、染料便覧(有機合成化学協会編)に記載されている。
キノン系色素としては、例えば、C.I.Solvent Blue 63(C.I.ソルベント ブルー 63、青色403号)、C.I.Solvent Violet 13(C.I.ソルベント バイオレット 13、紫色201号)、C.I.Acid Green 25(C.I.アシッド グリーン 25、緑色201号)、C.I.Acid Blue 112、C.I.Solvent Green 3(緑色202号)、C.I.Vat Blue 6(C.I.バット ブルー 6、青色204号)、C.I.Solvent Blue 11、C.I.Solvent Blue 12、C.I.Solvent Blue 36、C.I.Acid Violet 43(紫色401号)、C.I.Acid Blue 41、C.I.Acid Blue 62、C.I.Acid Blue 78、C.I.Direct Green 28(C.I.ダイレクト グリーン 28)、C.I.Acid Violet 34、C.I.Acid Vioret 41、C.I.Acid Vioret 51、C.I.Acid Blue 23、C.I.Acid Blue 25、C.I.Acid Blue 27、C.I.Acid Blue 40、C.I.Acid Blue 43、C.I.Acid Blue 45、C.I.Acid Blue 80、C.I.Acid Blue 126、C.I.Acid Blue 127、C.I.Acid Blue 129、C.I.Acid Blue 138、C.I.Acid Blue 143、C.I.Acid Blue 182、C.I.Acid Blue 183、C.I.Acid Blue 203、C.I.Acid Blue 204、C.I.Acid Blue 205、C.I.Acid Green 36、C.I.Acid Green 40、C.I.Acid Green 41、C.I.Acid Green 44、C.I.Acid Brown 27(C.I.アシッド ブラウン 27)、C.I.Acid Black 48(C.I.アシッド ブラック 48)、C.I.Acid Black 50、C.I.Disperse Red 9(C.I.ディスパース レッド 9)、C.I.Solvent Violet 14、C.I.Disperse Violet 1、C.I.Acid Green 27等が挙げられる。
キノン系色素は、Solvent系(油溶性)色素に対して、発色団の構造の末端にポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等の水溶性高分子を化学的に修飾して水溶性を増すようにしたものでもよい。具体的には、いずれも商品名で、ミリケン社製のLiquitint(登録商標) Blue HP、Liquitint(登録商標) Blue BL、Liquitint(登録商標) Blue MC等が挙げられる。
トリフェニルメタン系色素としては、例えば、青色1号(C.I.42090)、緑色3号(C.I.42053)等が挙げられる。
アゾ系色素としては、例えば、黄色4号(C.I.19140)等があげられる。
キサンテン系色素としては、例えば、赤色106号(C.I.Acid Red 52)、赤色3号(C.I.Acid Red 51)、赤色214号(C.I.Solvent Red 49)、赤色215号(C.I.Solvent Red 49)、赤色218号(C.I.Solvent Red 48)、赤色223号(C.I.Solvent Red 43)、だいだい色201号(C.I.Solvent Red 72)、だいだい色206号(C.I.Solvent Red 73)、赤色104号の(1)(C.I.Acid Red 92)、赤色105号の(1)(C.I.Acid Red 94)、赤色213号(C.I.Basic Violet 10)、赤色230号の(1)(C.I.Acid Red 87)、赤色230号の(2)(C.I.Acid Red 87)、赤色231号(C.I.Acid Red 92)、赤色232号(C.I.Acid Red 94)、だいだい色207号(C.I.Acid Red 95)、黄色201号(C.I.Acid Yellow 73)、黄色202号の(1)(C.I.Acid Yellow 73)、黄色202号の(2)(C.I.Acid Yellow 73)、赤色401号(C.I.Acid Violet 9)等が挙げられる。
キノリン系色素としては、例えば、黄色203号(C.I.Acid Yellow 3)、黄色204号(C.I.Solvent Yellow 33)等が挙げられる。
ピレン系色素としては、例えば、緑色204号(C.I.Solvent Green 7)等が挙げられる。
洗浄液が着色剤を含有する場合、洗浄液における着色剤の濃度は、質量基準で、0.001ppm以上0.2ppm以下が好ましい。
(蛍光剤)
蛍光剤としては、例えば、ビフェニル型の蛍光剤、スチルベン型の蛍光剤等が挙げられる。
ビフェニル型の蛍光剤としては、例えば、4,4’-ビス(2-スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム塩等が挙げられる。
スチルベン型の蛍光剤としては、例えば、4,4’-ビス((4-アミノ-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジニル-2)アミノ)スチルベン-2,2’-ジスルホン酸塩等が挙げられる。
洗浄液が蛍光剤を含む場合、洗浄液における蛍光剤の濃度は、質量基準で、0.1ppm以上120ppm以下が好ましい。
(漂白剤)
漂白剤としては、例えば、過酸化水素や過炭酸ナトリウム(PC剤)等が挙げられる。過炭酸ナトリウムは、炭酸ナトリウム過酸化水素化物ともいい、炭酸ナトリウムと過酸化水素が2:3のモル比で混合された付加化合物である。
洗浄液が漂白剤を含む場合、洗浄液における漂白剤の濃度は、質量基準で、1ppm以上100ppm以下が好ましい。
(漂白活性化剤)
漂白活性化剤は、それ自体は漂白効果を持たないが、洗浄液中で過酸化水素と反応して酸化力の高い有機過酸に変わる物質である。
漂白活性化剤としては、例えば、テトラアセチルエチレンジアミン;炭素数1~18、好ましくは炭素数8~12のアルカノイル基を有するアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩;炭素数1~18、好ましくは炭素数8~12のアルカノイル基を有するアルカノイルオキシ安息香酸又はその塩が挙げられる。このうち、4-デカノイルオキシ安息香酸(DOBA)、4-ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(DOBS)、4-ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(NOBS)が好ましい。
洗浄液が漂白活性化剤を含む場合、洗浄液における漂白活性化剤の濃度は、質量基準で、1ppm以上100ppm以下が好ましい。
洗浄液の総質量に対して、任意成分の合計の含有量は、質量基準で、200ppm以下が好ましく、150ppm以下がより好ましく、100ppm以下がさらに好ましく、0ppmでもよい。
≪pH≫
洗浄液の25℃におけるpHは5~9が好ましく、5.5~8.5がより好ましく、6~8がさらに好ましい。洗浄液の25℃におけるpHが上記数値範囲内であると、液安定性に優れる。
本明細書におけるpHは、測定対象を25℃とし、pHメーター(製品名:HM-30G、東亜ディーケーケー社製)により測定される値を意味する。
≪粘度≫
洗浄液の25℃における粘度は、10mPa・s以下であることが好ましい。洗浄液の粘度が上記上限値以下であると、洗浄液を繊維製品の全体に接触させやすい。
本明細書における粘度は、測定対象を25℃とし、B型(ブルックフィールド型)粘度計を用いて測定される値を意味する。
≪洗浄液の製造方法≫
本実施形態の洗浄液は、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、必要に応じて任意成分とを、(A)~(C)成分の濃度を所定の濃度とし、[(A)成分の含有量]/[(B)成分の含有量]で表される質量比が所定の質量比となるように、任意の時間混合することにより得られる。
または、(A)~(C)成分を含有し、(A)~(C)成分の濃度が所定の濃度よりも高い洗浄剤組成物を調製し、この洗浄剤組成物を200~3000倍に希釈して、(A)~(C)成分の濃度を所定の濃度とした洗浄液を製造してもよい。
実用性の観点から、洗浄液は、上記洗浄剤組成物を水で希釈して調製することが好ましい。
なお、洗浄剤組成物は、液体洗浄剤組成物でもよいし、粉末洗浄剤組成物でもよい。
[洗濯方法]
本発明の洗濯方法は、接触工程を有する。本発明の洗濯方法は、本実施形態の接触工程を有する以外は、通常の洗濯で行われる工程を有していてもよい。
本実施形態の洗濯方法は、接触工程と、すすぎ工程と、脱水工程とを有する。本実施形態の洗濯方法は、例えば、洗濯機を用いて、繊維製品を洗濯する方法が挙げられる。
接触工程は、本実施形態の洗浄液を繊維製品に接触させる工程である。
接触工程において、繊維製品に洗浄液を振りかけてもよく、繊維製品を洗浄液に浸漬してもよい。
接触効率をより高めて、ウイルス不活化効果をより高められることから、接触工程は、繊維製品を洗浄液に浸漬する操作(浸漬操作)を有することが好ましい。
接触工程は、浸漬操作のみを有してもよいし、浸漬操作以外に、滴下操作、回転操作を有してもよい。
滴下操作は、本実施形態の洗浄液を繊維製品に滴下する操作である。洗浄液を滴下する量は、繊維製品の種類、量に応じて適宜決定できる。
回転操作は、洗濯機の洗濯槽を回転する操作である。回転速度、回転時間は、繊維製品の種類、量に応じて適宜決定できる。
接触工程が浸漬操作を有する場合、浸漬操作における[洗浄液の質量]/[繊維製品の質量]で表される浴比は、5以上が好ましく、10以上がより好ましく、20以上がさらに好ましい。浴比が上記下限値以上であると、繊維製品と洗浄液との接触効率をより高められる。このため、ウイルス不活化効果をより高められる。浴比の上限値は、特に限定されないが、例えば、50とされる。
接触工程において、洗浄液と繊維製品とを接触させる時間(接触時間)は、10分間以上であり、20分間以上が好ましく、30分間以上がより好ましい。接触時間が上記下限値以上であると、ウイルス不活化効果と洗浄性能とをより高められる。接触時間の上限は特に限定されないが、洗濯効率の観点から、24時間以下が好ましく、12時間以下がより好ましく、2時間以下がさらに好ましく、1時間(60分間)以下が特に好ましい。
本明細書において、「接触時間」とは、洗浄液を繊維製品に接触させてから、すすぎ工程を開始するまでの時間をいう。
接触工程が浸漬操作を有する場合、繊維製品を洗浄液に浸漬する時間(浸漬時間)は、5分間以上が好ましく、10分間以上がより好ましく、20分間以上がさらに好ましく、30分間以上が特に好ましい。浸漬時間が上記下限値以上であると、ウイルス不活化効果と洗浄性能とをより高められる。浸漬時間の上限は特に限定されないが、洗濯効率の観点から、24時間以下が好ましく、12時間以下がより好ましく、2時間以下がさらに好ましく、1時間(60分間)以下が特に好ましい。
本明細書において、「浸漬時間」とは、繊維製品を洗浄液に浸漬してから、排水工程を開始するまでの時間をいう。なお、洗濯方法が排水工程を有しない場合は、「浸漬時間」とは、繊維製品を洗浄液に浸漬してから、繊維製品を洗浄液から取出すまでの時間、又は、すすぎ工程を開始するまでの時間をいうものとする。
接触工程における洗浄液の温度は、10~50℃が好ましく、20~40℃がより好ましい。接触工程における洗浄液の温度が上記下限値以上であると、ウイルス不活化効果と洗浄性能とをより高められる。接触工程における洗浄液の温度が上記上限値以下であると、繊維製品の劣化を抑制できる。
本明細書において、「繊維製品」としては、例えば、衣料、布巾、タオル、ハンカチ、シーツ、カーテン、枕カバー、トイレマット等が挙げられる。
また、該繊維製品の素材については、特に限定されず、例えば、天然繊維、合成繊維、半合成繊維、再生繊維、又はこれらの各種繊維の混紡品、混織品もしくは混編品等が挙げられる。
天然繊維としては、例えば、綿、ウール、麻等が挙げられる。
合成繊維としては、例えば、ポリエステル、ナイロン、アクリル等が挙げられる。
半合成繊維としては、例えば、アセテート等が挙げられる。
再生繊維としては、例えば、レーヨン、テンセル、ポリノジック等が挙げられる。
洗濯機としては、例えば、二層式洗濯機、全自動洗濯機、洗剤自動投入機能を備えた洗濯機、業務用洗濯機等が挙げられる。
全自動洗濯機としては、縦型の洗濯槽を有する洗濯機、ドラム式洗濯機、乾燥機付きドラム式洗濯機等が挙げられる。
洗濯機としては、繊維製品を洗浄液に浸漬しやすことから、二層式洗濯機、縦型の洗濯槽を有する洗濯機が好ましい。
接触工程においては、繊維製品に攪拌等の機械力を加えることが好ましい。繊維製品に機械力を加えることで、ウイルス不活化効果と洗浄性能とをより高められる。
すすぎ工程は、繊維製品に付着した洗浄液を水ですすぐ工程である。本実施形態の洗濯方法は、すすぎ工程を有することで、繊維製品に付着した洗浄液を水で洗い流すことができる。このため、本実施形態の洗濯方法は、すすぎ工程を有することが好ましい。
脱水工程は、繊維製品に付着した水分を除去する工程である。本実施形態の洗濯方法は、脱水工程を有することで、繊維製品の乾燥効率を高められる。このため、本実施形態の洗濯方法は、脱水工程を有することが好ましい。
本実施形態の洗濯方法は、接触工程、すすぎ工程、脱水工程以外の他の工程を有していてもよい。
他の工程としては、例えば、排水工程、乾燥工程等が挙げられる。
排水工程は、繊維製品に接触させた洗浄液を、洗濯機の洗濯槽から排出する工程である。排水工程を有することで、繊維製品に付着した洗浄液を除去できる。なお、排水工程は、洗浄液の排出を開始してから、洗浄液の排出を完了するまでをいうものとする。
乾燥工程は、脱水工程後の繊維製品を加熱して乾燥する工程である。乾燥工程を有することで、繊維製品に付着した水分をより確実に除去できる。なお、乾燥工程は、洗濯機の内部で行ってもよく、洗濯機から繊維製品を取出して、乾燥機付きの浴室や屋外で行ってもよい。
本実施形態の洗浄液の対象となるウイルスとしては、エンベロープ型ウイルス、ノンエンベロープ型ウイルスが挙げられる。
エンベロープ型ウイルスとしては、インフルエンザウイルス、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2ウイルス(severe acute respiratory
syndrome coronavirus 2))、風疹ウイルス等が挙げられる。
ノンエンベロープ型ウイルスとしては、ノロウイルス、ネコカリシウイルス、ポリオウイルス等が挙げられる。
充分なウイルス不活化効果が得られることから、本実施形態の洗浄液の対象となるウイルスとしては、エンベロープ型ウイルスが好ましい。
上述の通り、本発明の洗濯方法は、(A)~(C)成分を所定の濃度で含有し、(A)/(B)比が0.8以上1.6以下の洗浄液を、繊維製品に10分間以上接触させるため、ウイルス不活化効果により優れる。加えて、本発明の洗濯方法は、洗浄性能に優れる。
このため、本発明の洗濯方法は、実際の家庭での洗濯を想定したウイルス不活化効果と洗浄性能とを両立できる。
本発明の洗濯方法は、接触工程を有していればよく、上述の実施形態に限定されない。
例えば、本実施形態の洗濯方法において、接触工程は1回であるが、接触工程は、2回以上行ってもよい。
例えば、接触工程は、洗浄液と繊維製品とを接触させた後、所定の時間放置してもよい(放置操作)。すなわち、接触工程は、放置操作を有していてもよい。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
本実施例において使用した原料は、下記の通りである。
[使用原料]
<(A)成分>
・A-1:炭素数10~14のアルキル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)、ライオン株式会社製、商品名「ライポン(登録商標)LH-200」。
<(B)成分>
・B-1:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(AES(2)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩(EOの平均付加モル数2)。商品名「EMAL 270」、PT.Kao Indonesia Chemicals社製)。
<(C)成分>
・C-1:AE(7EO)、式(c)中、R11=炭素数12の直鎖アルキル基(C12)及び炭素数14の直鎖アルキル基(C14)(質量比でC12:C14=70:30)、R12=水素原子、-O-が結合するR11の炭素原子が第一級炭素原子、s=7、t=0、u=0。ライオン株式会社製、商品名「レオックス(登録商標)CL-70」。
・C-2:AE(9EO)、式(c)中、R11=炭素数12の直鎖アルキル基(C12)及び炭素数14の直鎖アルキル基(C14)(質量比でC12:C14=70:30)、R12=水素原子、-O-が結合するR11の炭素原子が第一級炭素原子、s=9、t=0、u=0。ライオン株式会社製、商品名「レオックス(登録商標)CL-90」。
・C-3:AE(15EO)、式(c)中、R11=炭素数12の直鎖アルキル基(C12)及び炭素数14の直鎖アルキル基(C14)(質量比でC12:C14=70:30)、R12=水素原子、-O-が結合するR11の炭素原子が第一級炭素原子、s=15、t=0、u=0。商品名「ECOLAT 24-15/85」、ETHOXYLATES MANUFACTURING PTE LTD.製。
<任意成分>
(pH調整剤)
・MEA:モノエタノールアミン、PETRONAS CHEMICALS DERIVATIVES SDN BHD/INEOS N.V.社製、商品名「Monoethanolamides」。
・NaOH:水酸化ナトリウム48%水溶液、MALAY-SINO CHEMICAL INDUSTRIES SDN. BHD.社製、商品名「Caustic Soda」。
・クエン酸:Citric Acid Industries社製、商品名「Citric Acid」。
・ポリエチレンイミンのエチレンオキシド付加体:BASF社製、商品名「Sokalan HP20」。
・クメンスルホン酸ナトリウム:テイカ株式会社製、商品名「テイカトックスN5040」。
・MIT/BIT:2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(MIT)と1,2-ベンゾイソチアゾール-3(2H)-オン(BIT)との1:1(質量比)混合物、Thor社製、商品名「Acticide MBS」。
・BIT:1,2-ベンゾイソチアゾール-3(2H)-オン(BIT)、Troy Siam Co., Ltd.社製、商品名「Margal K20」。
・プロテアーゼ:酵素、ダニスコ・ジャパン株式会社製、商品名「Preferenz P300」。
・ダイクロサン:BASF社製、商品名「Tinosan HP100」。
・香料:高砂香料社製、商品名「BLOOMING SEASON T15140612」。
・酸化防止剤:ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ジャパンケムテック社製、商品名「アイオノールCP」。
・着色剤:Blue C.I. 42090、興洋化学株式会社製、商品名「青色1号」。
・水:関東化学株式会社製、商品名「精製水」。
[実施例1~8、比較例1~6]
表1~2の各例に記載の濃度(ppm)となるように、(A)~(C)成分をイオン交換水で希釈し、25℃におけるpHが7.0、25℃における粘度が10mPa・s以下である、洗浄液(試験液)を用意した。表中、「-」は、その成分を含有しないことを示す。
各例の洗浄液を用いて、以下の評価試験を行った。結果を表1~2に示す。
Figure 2023020079000001
Figure 2023020079000002
<洗浄剤組成物の調製>
500mLのビーカーに、表3に記載の配合量に従い、水の一部と、(A)~(C)成分と、他の成分とを投入し、マグネットスターラー(MITAMURA KOGYO INC.製)で充分に攪拌した。
次いで、30℃におけるpHが8.5になるようにpH調整剤を適量添加した後、全体量が100質量%になるように水を加えて、洗浄剤組成物(液体)を得た。
表3中、各成分の配合量は純分換算値であり、単位は「質量%」である。水の配合量「バランス」は、洗浄剤組成物(液体)に含まれる全成分の合計が100質量%となるように加えられる残部を意味する。
Figure 2023020079000003
[実施例9]
得られた洗浄剤組成物を、イオン交換水で857倍に希釈して(例えば、洗浄剤組成物35gを30Lのイオン交換水に溶解する)、洗浄液(試験液)を用意した。本洗浄液を用いて、以下の評価試験を行った。結果を表1に示す。
<ウイルス不活化効果の評価>
各例の試験液900μLに対して、FBS(Fetal bovine serum)1質量%を含むインフルエンザA H1N1ウイルス液(10~10PFU/mL)を100μL入れ、所定時間(表1~2に記載の接触時間と同じ時間)、室温(25℃)にて反応させた。反応後、900μLのSCDLP培地(Soybean-Casein Casein Broth with Lecithin & Polylobate 80)に反応液100μLを混合し、EMEM(Eagle's minimal essential medium)にて10倍希釈系列を作成した。
96穴マイクロプレートに、単層培養したMDCK細胞(Madin-Darby canine kidney cell)が均一に分布していることを倒立顕微鏡で確認した後、増殖培地を除去した。EMEM0.1mLを加え、細胞表面を洗浄した後、EMEMを除去した。この操作を2回繰り返し、細胞表面を洗浄した。
前述の各希釈系列0.1mLを1希釈系列当たり8穴ずつ、細胞表面に接種した。接種後の96穴マイクロプレートを34℃のCOインキュベーターに入れ、1時間保温した。プレートから上澄みを除去し、EMEM0.1mLを加えて表面を洗浄後、EMEMを除去し、トリプシン3ppmを含んだEMEM0.2mLを加えた。その後、96穴マイクロプレートを34℃のCOインキュベーターに入れ、4日間培養した。
倒立顕微鏡によってそれぞれの穴の細胞変性効果を確認した後、ベーレンス・ケルバー法によってウイルスの感染価及び対照のウイルスの感染価(各例の試験液に代えて、イオン交換水を用いた場合のウイルスの感染価)を算出し、感染価の減少値を下記式(1)に従って求め、ウイルス不活化効果として評価した。下記評価基準において、「○」又は「△」を合格とした。
感染価の減少値=log10(対照のウイルスの感染価/各例の試験液のウイルスの感染価) ・・・(1)
《評価基準》
○:ウイルスの感染価の減少値が3.0以上。
△:ウイルスの感染価の減少値が2.0以上3.0未満。
×:ウイルスの感染価の減少値が2.0未満。
<皮脂洗浄力の評価>
本試験において、布の反射率の測定は、色差計(日本電色工業社製、製品名:SE-2000)を用い、下記式(2)により、ハンター白度Zから反射率Rを算出した。
R=Z/100 ・・・(2)
まず、洗浄前の湿式人工汚染布(洗濯科学協会より購入したもの。以下、「汚染布」ともいう。)10枚の反射率をそれぞれ測定した。Terg-O-Tometer(U.S.Testing社製)を洗浄試験器(洗濯機)として用いた。洗浄液の温度は30℃とした。
洗浄槽に、汚染布10枚と、チャージ布(メリヤス布を細かく裁断し、充分に洗浄とすすぎを行い乾燥したもの)を入れ、洗浄液を入れた。チャージ布の量は浴比が30倍又は10倍となるように設定した。
回転数120rpm、温度30℃で10分間洗浄した(接触工程)後、30℃の5°DH硬水900mLで3分間すすぎを2回行い。乾燥させた。乾燥後の汚染布(以下、洗浄布ともいう。)の反射率Rを、460nmフィルターを使用して測定し、下記式(3)によって洗浄率(単位:%。少数点以下は四捨五入。)を算出した。式(3)中、Kは吸光係数、Sは散乱係数、Rは反射率をそれぞれ表す。未汚染布(標準白布)とは、汚れを付けていない元の白布(原布)であり、標準白布の反射率Rは80とし計算した。式(3)で得られる洗浄率の値が大きいほど洗浄力が高いことを示す。汚染布10枚の洗浄率の平均値を算出し、下記評価基準に基づいて皮脂洗浄力を評価した。下記評価基準において、「◎」又は「○」を合格とした。
洗浄率(%)=(汚染布K/S-洗浄布K/S)/(汚染布K/S-未汚染布K/S)×100 ・・・(3)
K/S=(1-R/100)/(2R/100)
《評価基準》
◎:洗浄率の平均値が80%以上。
○:洗浄率の平均値が70%以上80%未満。
△:洗浄率の平均値が70%未満。
<タンパク洗浄力の評価>
上記<皮脂洗浄力の評価>における湿式人工汚染布に代えて、EMPA117汚染布(日本資材株式会社より購入したもの)を用いて、上記<皮脂洗浄力の評価>と同様の方法にて洗浄率を算出した。式(3)で得られる洗浄率の値が大きいほど洗浄力が高いことを示す。汚染布10枚の洗浄率の平均値を算出し、下記評価基準に基づいてタンパク洗浄力を評価した。下記評価基準において、「◎」又は「○」を合格とした。
《評価基準》
◎:洗浄率の平均値が75%以上。
○:洗浄率の平均値が65%以上75%未満。
△:洗浄率の平均値が65%未満。
<ウイルス不活化効果(汚れなし時)の評価>
上記<ウイルス不活化効果の評価>において、インフルエンザA H1N1ウイルス液にFBSを含有しなかった以外は、上記<ウイルス不活化効果の評価>と同様に、ウイルス不活化効果を評価した。
表1~2に示すように、本発明を適用した実施例1~9は、ウイルス不活化効果の評価が「○」又は「△」、皮脂洗浄力の評価及びタンパク洗浄力の評価が「◎」又は「○」で、ウイルス不活化効果と洗浄性能とを両立できていることが確認できた。
これに対して、(A)成分を含有しない比較例1は、ウイルス不活化効果の評価及びタンパク洗浄力の評価が「×」だった。(B)成分を含有しない比較例2は、皮脂洗浄力の評価及びタンパク洗浄力の評価が「×」だった。(C)成分を含有しない比較例3は、皮脂洗浄力の評価が「×」だった。(A)/(B)比が本発明の値よりも低い比較例4は、ウイルス不活化効果の評価が「×」だった。(A)/(B)比が本発明の値よりも高い比較例5は、皮脂洗浄力の評価及びタンパク洗浄力の評価が「×」だった。接触時間が本発明の値よりも短い比較例6は、全ての評価が「×」だった。
これらの結果から、本発明によれば、実際の家庭での洗濯を想定したウイルス不活化効果と洗浄性能とを両立できることが分かった。

Claims (5)

  1. 洗浄液を繊維製品に接触させる接触工程を有する洗濯方法であって、
    前記洗浄液は、
    (A)成分:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩と、
    (B)成分:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩と、
    (C)成分:下記式(c)で表されるノニオン界面活性剤と、
    を、含有し、
    前記洗浄液における前記(A)成分の濃度が質量基準で75ppm以上であり、
    前記洗浄液における前記(B)成分の濃度が質量基準で95ppm以上であり、
    前記洗浄液における前記(C)成分の濃度が質量基準で35ppm以上であり、
    前記洗浄液における[前記(A)成分の含有量]/[前記(B)成分の含有量]で表される質量比が0.8以上1.6以下であり、
    前記接触工程は、前記洗浄液と前記繊維製品とを接触させる時間が10分間以上である、洗濯方法。
    11-O-[(EO)/(A11O)]-(EO)-R12 ・・・(c)
    [式(c)中、R11は、炭素数8~22の炭化水素基である。R12は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数2~6のアルケニル基である。EOは、オキシエチレン基である。sは、EOの平均繰り返し数を示す3~25の数である。A11Oは、オキシプロピレン基(PO)及びオキシブチレン基(BO)の少なくとも一方である。tは、A11Oの平均繰り返し数を示す0~6の数である。uは、EOの平均繰り返し数を示す0~20の数である。]
  2. 前記洗浄液における([前記(A)成分の含有量]+[前記(B)成分の含有量])/[前記(C)成分の含有量]で表される質量比が3.0以上7.0以下である、請求項1に記載の洗濯方法。
  3. 前記接触工程は、前記繊維製品を前記洗浄液に浸漬させる操作を有する、請求項1又は2に記載の洗濯方法。
  4. 前記接触工程における[前記洗浄液の質量]/[前記繊維製品の質量]で表される浴比が5以上である、請求項3に記載の洗濯方法。
  5. エンベロープ型ウイルス不活化用である、請求項1~4のいずれか一項に記載の洗濯方法。
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