JP2023018659A - X線撮像において散乱防止グリッド・アーティファクトを除去する方法及びシステム - Google Patents

X線撮像において散乱防止グリッド・アーティファクトを除去する方法及びシステム Download PDF

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Abstract

【課題】較正と取得との間での散乱防止グリッドの整列不正から生ずるアーティファクトを減少させる。【解決手段】X線撮像のための様々な方法及びシステムが提供される。一実施形態では、方法が、X線検出器により被検体のX線画像を取得するステップと、X線画像における散乱防止グリッド・アーティファクトを最小化する変換を決定するステップと、補正済み画像を形成するように、上述の変換に従ってX線画像を補正するステップと、補正済み画像を出力するステップとを含んでいる。このようにして、較正と取得との間での散乱防止グリッドの整列不正から生ずるアーティファクトを減少させることができる。【選択図】図1

Description

本書に開示される主題の実施形態は、X線撮像に関する。
X線撮像のような撮像技術は、被検体又は物体の内部の構造又は特徴の画像の非侵襲的取得を図る。ディジタルX線イメージング・システムは、ラジオグラフィ画像として再構成され得るディジタル・データを生成する。ディジタルX線イメージング・システムでは、線源からの放射線が、医療応用では被検体、保安スクリーニング応用では小包若しくは手荷物、又は産業品質管理検査応用では製造部品へ向けて照射される。放射線の一部が被検体/物体を通過して、検出器に入射する。検出器は、離散型検出器素子(DEL)又はピクセルのアレイを含んでおり、各々の検出器素子領域に入射した放射線の量又は強度に基づいて出力信号を発生する。続いて、出力信号は画素(ピクセル)に蓄積され、処理されて画像を形成し、この画像を検討のために表示することができる。これらの画像を用いて、患者の体内の内部構造及び器官、小包若しくは容器の内部の物体、又は製造部品の内部の亀裂のような欠陥を特定し且つ/又は検査することができる。
一実施形態では、方法が、X線検出器により被検体のX線画像を取得するステップと、X線画像における散乱防止グリッド・アーティファクトを最小化する変換を決定するステップと、補正済み画像を形成するように、上述の変換に従ってX線画像を補正するステップと、補正済み画像を出力するステップとを含んでいる。このようにして、較正と取得との間での散乱防止グリッドの整列不正から生ずるアーティファクトを減少させることができる。
以上の簡単な記載は、詳細な説明においてさらに記載される様々な概念を単純化された形態で提起するために掲げられていることを理解されたい。かかる記載は、請求される主題の主要な又は本質的な特徴を特定するためのものではなく、請求される主題の範囲は、詳細な説明の後の特許請求の範囲によって一意に画定される。さらに、請求される主題は、上に記載される又は本開示の何れの部分に記載される何れの短所を解決する具現化形態にも限定されない。
本発明は、添付図面に関して以下の非限定的な実施形態の記載を読むことによりさらに十分に理解されよう。
一実施形態によるX線イメージング・システムの一例を示す図である。 一実施形態による散乱防止グリッドによって生ずるグリッド・アーティファクトを補正する方法の一例を示すブロック図である。 一実施形態による撮像される解剖学的構造に対する散乱防止グリッドの配向の一例を示す図である。 一実施形態によるアーティファクトの量を定量化するための水平方向アーティファクトを有する取得の評価の一例を示すブロック図である。 一実施形態によるアーティファクトの量を定量化するための垂直方向アーティファクトを有する取得の評価の一例を示すブロック図である。 一実施形態によるグリッド・アーティファクトを補正する方法の一例を示す高レベルの流れ図である。 一実施形態による対応する複数の幾何学的変換についてグリッドありの複数の変換済み利得マップを生成する方法の一例を示す高レベルの流れ図である。 一実施形態による局所的位置合わせによってグリッド・アーティファクトを補正する方法の一例を示す高レベルの流れ図である。 一実施形態によるグリッド・アーティファクトを有する取得画像の一例及びグリッド・アーティファクト低減を行なった補正済み画像の一例を含む一組の画像を示す図である。
以下の記載は、X線撮像の様々な実施形態に関する。具体的には、X線撮像におけるグリッド・アーティファクトを除去するシステム及び方法が提供される。図1に示すX線イメージング・システムのようなX線イメージング・システムは、X線源に対して配置され得るX線検出器を含んでいる。X線は患者を横断した後には、情報の殆どを伝達する一次放射線と、多くの場合に極僅かの情報しか伝達せず、コントラストを低下させてノイズに寄与する散乱放射線とに分かれる。X線イメージング・システムは、X線検出器の検出面に隣接して配置されて散乱放射線がX線検出器に到達しないようにする散乱防止グリッドを含んでいる。本書ではグリッドとも呼ぶ散乱防止グリッドを介して散乱放射線の検出を減少させることにより、画質を改善することができる。散乱防止グリッドはさらに、一次放射線を部分的に吸収し、結果的に取得画像において可視化される場合がある。この現象は、利得較正によって得られる利得マップの利用を通じて補正され得る。利得補正は、イメージング・システムの構成要素によって画像に混入される全ての固定されたパタンについての同じパタンを呈する参照画像を通じた補正であり、付影処理(シャドーイング)又はフラット・フィールド処理のような他の用語を用いて同じ補正を指す場合もある。画像システムの一部として、散乱防止グリッドによって混入されるパタンは利得マップによって補正され得る。しかしながら、X線撮像時のX線検出器に対する散乱防止グリッドの位置が利得較正時のX線検出器に対する散乱防止グリッドの位置と同じでない場合には、利得マップによる補正にも拘わらず取得画像に様々なグリッド・アーティファクトが出現し得る。取得画像におけるかかるグリッド・アーティファクトを補正するために、図2に示すようなグリッド・アーティファクト補正ユニットが、グリッドありで取得された初期利得マップと、グリッドなしで取得された初期利得マップとを用いて、補正済み画像を形成する。例えば、グリッドありの利得マップをグリッドなしの利得マップで除算することにより得られるグリッドの初期画像が、図3に示すような検出器面に平行な平面内での平行移動に対応する複数の変換に従って幾何学的に変換され得る。但し、グリッドの初期画像に対して、検出器面の平面に対する回転変換のような他の変換、又は任意の形態の幾何学的変換(非線形変換も含め)が適用され得ることを認められたい。かかる変換は、X線検出器に対する散乱防止グリッドの投影の変位若しくは変形、又はX線検出器に対するX線源の変位に対応する。アーティファクトの量は、図4及び図5に示すように様々な画像処理手法によって取得画像を評価することにより定量化され得る。次いで、グリッドの変換済み画像及びグリッドなしの初期利得マップを用いてグリッドありの複数の変換済み利得マップを生成し、次にこれらグリッドありの複数の変換済み利得マップを用いて複数の補正済み画像を形成する。このように、図6に示す方法のようなX線画像におけるグリッド・アーティファクトを補正する方法は、複数の変換済み利得マップによって複数の補正済み画像を形成するステップと、何れの変換済み利得マップがグリッド・アーティファクトの最善の減少を提供したかを評価するように、対応する補正済み画像についての計量を用いるステップとを含んでいる。グリッド・アーティファクトの最善の減少を有する補正済み画像が、補正済み画像として出力される。変換済み利得マップは、図7に示すように複数の変換に基づいて得られるので、グリッド・アーティファクトの最善の減少を提供する変換済み利得マップは、散乱防止グリッドの元の位置からの偏差を、変換済み利得マップを得るのに用いられる特定の変換を介して示す。この最適化問題は、任意の適当な最適化手法(例えば勾配降下、及びシンプレックス等)によって解かれ、グリッド・アーティファクト計量を最小化するグリッドの最適変換を決定することができる。複雑な非線形変換を扱うためには、図8に示す方法のようなグリッド・アーティファクト補正方法によって、関心領域において変換済みグリッド・マップを局所的に適用して補正済み関心領域を得ることができ、次いでこれらの補正済み関心領域を組み合わせて、完全な補正済み画像を形成することができる。このようにして、変換を散乱防止グリッドの単純な線形平行移動に限定することができる。というのは、関心領域が十分に小さい場合には、非剛体変位を含めたグリッドの様々な変位(例えば偏移、及び回転等)が、画像平面内での局所的な平行移動を通じて近似され得るからである。このように、さらに複雑な変位を近似するために、取得全体に対して所与の変換を適用するのではなく、画像平面内での局所的な剛体平行移動を全ての関心領域について行なうことができる。
ここで図1へ移ると、一実施形態によるX線イメージング・システム100のブロック図が示されている。X線イメージング・システム100は、画像取得ユニット102と、操作コンソール142とを含んでいる。操作コンソール142は、プロセッサ181、メモリ182、X線制御器187、X線データ取得ユニット191、画像プロセッサ192、及びグリッド・アーティファクト補正ユニット193を含んでいる。幾つかの実施形態では、グリッド・アーティファクト補正ユニット193は画像プロセッサ192に内蔵されていてよい。操作コンソール142は、図示のようにユーザ・インタフェイス183及び表示装置195に連絡結合されているが、幾つかの例では、操作コンソール142はさらに、ユーザ・インタフェイス183及び表示装置195の1又は複数を含み得ることを認められたい。幾つかの例では、X線イメージング・システム100は、画像取得ユニット102及び操作コンソール142が可搬又は可動であるような可動型X線イメージング・システムを含んでいる。
画像取得ユニット102は、X線源104のような放射線源を含んでいる。X線源104は、視野を有するX線ビーム106のような放射線ビームを対象110へ向けて放出するように構成されている。図1の例では、対象110は、患者112のような被検体の解剖学的部位又は関心領域である。もう一つの例では、対象110は、保安スクリーニング応用における小包又は手荷物に対応し得る。さらにもう一つの例では、対象110は、工業的応用における製造部品であり得る。
幾つかの例では、X線イメージング・システム100は、患者112を支持するように構成された患者テーブル(不図示)、又は被撮像器官を支持する任意の形態の支持体(標準的なマンモグラフィ・システムの支持体のような)をさらに含んでいる。解剖学的部位110に入射したX線ビーム106は、解剖学的部位110の各部分によって異なるように減弱され得る。X線ビーム106の視野に配設されたX線検出器108が、減弱したX線ビームを取得する。X線検出器108は、非限定的な例として、X線曝射モニタ、及び電気的基板等を含み得る。X線検出器108は、X線ビーム106に対して手動で配置するために可動型X線イメージング・システム100の操作者によって移動され得る。
操作コンソール142は、プロセッサ181、メモリ182、X線制御器187、X線データ取得ユニット191、画像プロセッサ192、及びグリッド・アーティファクト補正ユニット193を含んでいる。X線検出器108によって取得されたX線画像データはX線検出器108から伝送されて、X線データ取得ユニット191によって受け取られる。収集されたX線画像データは画像プロセッサ192によって画像処理される。操作コンソール142に連絡結合された表示装置195は、画像処理されたX線画像を当該表示装置195に表示する。X線制御器187は、X線源104を動作させるために適当な電圧電流の電力をX線源104へ供給し、X線制御器187は加えて、曝射時間、線源寸法、線源温度、及びX線イメージング・システム100の異なる構成要素の同期を含めた他のパラメータを、曝射前、曝射中、及び曝射後に制御することができる。
画像取得ユニット102はさらに、検出されたX線ビームに基づいて対象110に対応するX線画像を形成するように構成されている。図1の例では、X線画像は、X線検出器108の検出器平面における被検体112の解剖学的部位110の投影である。
図示のようにX線検出器108に隣接して配置されている散乱防止グリッド120が、X線ビーム106の散乱放射線がX線検出器108に到達しないようにしている。散乱防止グリッドは、ブッキー・ポッター(Bucky-Potter)アセンブリに内蔵されることができ、アクチュエータによる往復運動の際にも静止に保たれ又は固定されて、グリッドによって混入されるアーティファクト、特にグリッド線の可視性を減少させることができる。静的であるか又は往復運動をしているかを問わず、利得マップ較正と被検体又は器官の撮像との間での散乱防止グリッド120とX線検出器108との間の整列不正が、結果として得られるX線画像に画像アーティファクトを依然生じ得る。本書でさらに詳しく議論されるように、グリッド・アーティファクト補正ユニット193は、X線画像におけるあらゆる残留グリッド・アーティファクトを検出し補正して、補正済みX線画像を形成するように構成される。この目的のために、グリッド・アーティファクト補正ユニット193は、画像取得ユニット102によって取得されたX線画像を受け取るように構成される。グリッドはしばしば可動であるか、着脱自在であるか、又は機械的圧迫を受け得る部品に取り付けられているので、散乱防止グリッドは較正とX線曝射との間で運動を生じ易い。
グリッド・アーティファクト補正ユニット193は、X線画像に基づいて補正済みX線画像を形成するように構成されている。補正済みX線画像は、被検体112の解剖学的部位110の投影に対応している。X線画像から補正済みX線画像を形成するために、グリッド・アーティファクト補正ユニット193は、複数の変換済み利得マップによって複数の利得補正済み画像を形成し、計量を最小化した補正済み画像を特定する又は計量を最小化するであろう変換を演繹するように、計量によって複数の利得補正済み画像を評価して、計量を最小化した補正済み画像を、補正済みX線画像として出力するように構成されている。グリッド・アーティファクト補正ユニット193は、散乱防止グリッド120の初期画像に複数の変換を適用してグリッドのそれぞれの複数の変換済み画像を形成することにより、複数の変換済み利得マップを生成する。次いで、グリッド・アーティファクト補正ユニット193は、グリッドなしの初期利得マップをグリッドの複数の変換済み画像に適用して、グリッドありの複数の変換済み利得マップを生成する。複数の変換は、散乱防止グリッド120の幾何学的変換に対応する利得変換を含んでいる。
画像プロセッサ192は、グリッド・アーティファクト補正ユニット193に連絡結合されており、グリッド・アーティファクト補正ユニット193から補正済みX線画像を受け取るように構成されている。幾つかの例では、画像プロセッサ192は、補正済みX線画像に基づいて被検体112の解剖学的部位110の医学的状態を特定するように構成されている。一実施形態では、画像プロセッサ192は、補正済みX線画像、特定された医学的状態、又はこれらの組み合わせを表示装置195に表示するように構成されている。この目的のために、画像プロセッサ192は、限定しないがセグメント分割手法、コントラスト管理、及び深層学習手法等を含めた1又は複数の画像処理手法によって補正済みX線画像を処理する。
幾つかの例では、グリッド・アーティファクト補正ユニット193は、本書に記載されるグリッド・アーティファクト補正がオフライン補正ではなく取得系統の一部となるように、例えばX線データ取得ユニット191に一体化され得る。すると、グリッド・アーティファクト補正は画像取得と同時に実行されることができ、この場合にはグリッド・アーティファクト補正は、生画像に対し取得時に任意の付加的な下流の画像処理の前に、且つ/又はかかる画像処理とは独立に施される。
幾つかの例では、表示装置195はユーザ・インタフェイス183と一体化され得る。例えば、表示装置195は、グラフィック・ユーザ・インタフェイスを表示して操作者による入力を検出し得るような接触感知型表示装置若しくはタッチスクリーンを含み得る。
さらに、プロセッサ181は、通信バス182を介してグリッド・アーティファクト補正ユニット193、メモリ・ユニット182、及び画像プロセッサ192に連絡結合されて、計算作用及び制御作用を提供するように構成されている。プロセッサ181は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、ディジタル信号プロセッサ、及び制御器の少なくとも一つを含んでいる。他の実施形態では、プロセッサ181は、限定しないが、特定応用向け集積回路(ASIC)及びフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)のような特化型プロセッサ要素を含んでいる。プロセッサ181はさらに、操作者からユーザ・インタフェイス183を介して命令及び/又はパラメータを受け取るように構成され得る。幾つかの実施形態では、プロセッサ181は、画像取得ユニット102及びグリッド・アーティファクト補正ユニット193の少なくとも一方の1又は複数の作用を果たし得る。プロセッサ181は、本書に記載される作用を果たすために互いに協働的に動作する1よりも多いプロセッサを含み得る。プロセッサ181はまた、メモリ182に内容を記憶し、またメモリ182から内容を取り出すように構成され得る。一例では、プロセッサ181は、画像取得ユニット102及びグリッド・アーティファクト補正ユニット193の少なくとも一方の作用を初期化し、また制御するように構成される。
一実施形態では、メモリ182は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュ・メモリ、又は他の任意の形式のコンピュータ可読のメモリを含んでおり、これらのメモリは、画像取得ユニット102、グリッド・アーティファクト補正ユニット193、画像プロセッサ192、及びプロセッサ181の1又は複数によるアクセスが可能である。また、幾つかの例では、メモリ182は、補正済みX線画像を形成する一連のステップを実行するように画像取得ユニット102、グリッド・アーティファクト補正ユニット193、画像プロセッサ192、及びプロセッサ181の少なくとも一つに命令する複数の命令を有するプログラムを符号化した非一過性のコンピュータ可読の媒体を含んでいる。プログラムはさらに、補正済みX線画像の評価のために補正済みX線画像を操作者に対して表示するように表示装置195に命令することもできる。
前述のように、散乱防止グリッド120とX線検出器108との間に整列不正が少しでもあると、結果として得られるX線画像に残留グリッド・アーティファクトが生ずる。本開示の観点によれば、グリッド・アーティファクト補正ユニット193は、X線画像のあらゆるグリッド・アーティファクトを検出し補正して、補正済みX線画像を形成するように構成されている。
説明のための例として、図2は、一実施形態による散乱防止グリッドによって生ずるグリッド・アーティファクトを補正する方法200の一例を示すブロック図である。具体的には、方法200は、グリッド・アーティファクト補正ユニット210によって取得画像205を補正することに関する。グリッド・アーティファクト補正ユニット210は、例えばX線イメージング・システム100のグリッド・アーティファクト補正ユニット193を含み得る。取得画像205は、例えば散乱防止グリッド120から生ずるグリッド・アーティファクトを含んでいる。さらに、かかるグリッド・アーティファクトは、散乱防止グリッドが取得時位置にあるときに取得画像205が取得された場合には、前述したような散乱防止グリッドの較正時位置からの散乱防止グリッドの偏差のせいで、利得較正中に取得された利得マップを介したのでは直接的に補正可能でない場合がある。さらに、グリッドありの初期利得マップ212が、利得較正中に散乱防止グリッドが較正時位置にあり、且つX線源とX線検出器との間に撮像被検体が存在しない状態で取得され、するとグリッドありの初期利得マップ212のグリッドなしの初期利得マップ214による比が散乱防止グリッド自体の画像となる。さらに、初期利得マップ214は、利得較正中に散乱防止グリッドなしで取得される。
散乱防止グリッドが取得画像205の取得中に較正時位置に位置していたとすると、取得画像205においてグリッド・アーティファクトを補正するためには初期利得マップ212で十分である。しかしながら、散乱防止グリッドの取得時位置、又は形状若しくは特性が、較正時の位置、形状、又は特性から逸脱する場合には、取得画像205を初期利得マップ212によって補正することにより得られる補正済み画像は、取得画像及び初期利得マップ212の両方からのグリッド・アーティファクトを依然含むことになる。従って、取得画像205を補正するために、グリッド・アーティファクト補正ユニット210は、グリッドの初期画像をグリッドの複数の変換済み画像へ変換する。具体的には、グリッド・アーティファクト補正ユニット210は、グリッドの初期画像に複数の変換を適用して、グリッドのそれぞれの複数の変換済み画像を形成する。
複数の変換の各々の変換は、初期画像における散乱防止グリッドの位置を変換後の位置まで偏移させる幾何学的変換を含んでいる。散乱防止グリッドの可能な幾何学的変換の空間は、限定しないが座標の線形変換、及びスプラインに基づいて定義される非線形変換等を含めたパラメータ表現による幾何学的変換として記述され得る。このようにして、グリッド・アーティファクト計量を最小化する変換を定義する一組のパラメータを決定することができる。最小化又は最適化の過程中に、グリッド・アーティファクト計量は複数のパラメータ値において評価される。例えば、変換の空間が座標軸に平行な平面での一組の単方向平行移動である場合には、複数の変換の少なくとも一つの変換が、X線検出器のx軸のような第一の軸に沿った平行移動に対応する一方、複数の変換の少なくとも一つの他の変換は、X線検出器のy軸のような第二の軸に沿った平行移動に対応する。説明のための非限定的な例として、図3は、一実施形態による撮像される解剖学的構造に対する散乱防止グリッドの配向の一例を示す図300を示している。図示のように、X線イメージング・システムが乳房を撮像するように構成されているマンモグラフィ応用について、x軸のようなX線検出器の第一の軸は胸壁に沿って、又は保持台の第一のレールから第二のレールへ(例えば左レールから右レールへ)延在することができ、この保持台において、散乱防止グリッドとカーボン製カバーとを含むブッキーを両レールの間に挿入して、乳房はこのブッキーの上に配置される。従って、図示のように、y軸のようなX線検出器の第二の軸は、レールの方向に、すなわち胸壁から乳房の乳頭側へ延在する。特定の軸の図示は、説明のためのものであって非限定的であることを認められたい。例えば、x軸及びy軸が入れ替わっていてもよく、また撮像される解剖学的構造に対する各軸の配向は、撮像応用及びX線イメージング・システム構成要素の構成に応じて異なっていてよい。それでも尚、第一の軸及び第二の軸はX線検出器の水平面に対応する。代替的には、第一の軸及び第二の軸が散乱防止グリッドに対応していてもよい。散乱防止グリッドはX線検出器の水平面の上に配置されるので、散乱防止グリッドの各軸は好ましくは、X線検出器の各軸に揃えられる。
図2に戻り、グリッドの初期画像に適用される複数の変換は、説明のための非限定的な例として、第一の方向(例えばx方向)において初期画像でのグリッドの位置を平行移動させる第一の複数の変換と、第二の方向(例えばy方向)において初期画像でのグリッドの位置を平行移動させる第二の複数の変換とを含み得る。第一の複数の変換は、第一の方向でのグリッドの一定範囲の線形変位を含み得る。例えば、第一の変換は、第一の方向に第一の距離だけグリッドを線形に平行移動させることができ、第二の変換は、第一の方向に第二の距離だけグリッドを線形に平行移動させることができ、第三の変換は、第一の方向に第三の距離だけグリッドを線形に平行移動させることができ、以下同様である。同様に、第二の複数の変換は、第二の方向でのグリッドの一定範囲の線形変位を含み得る。これら複数の変換の各々の変換が、グリッドのそれぞれの複数の変換済み画像を得るように、グリッドの初期画像に適用される。幾つかの最小化工程では、グリッド画像に適用される変換は、前段の変換についてのグリッド・アーティファクト計量の前段の値に基づいて繰り返し決定される。
次いで、グリッド・アーティファクト補正ユニット210は、グリッドの複数の変換済み画像と、グリッドなしの初期利得マップ214とを組み合わせて、グリッドありの複数の変換済み利得マップを生成し、ここでは各々の変換済み利得マップが複数の変換のうち一つの異なる変換に対応する。これら複数の変換の各変換は、散乱防止グリッドの物理的変換に対応する利得変換を含むことを認められたい。このように、各々の変換済み利得マップは、変換後の位置にある散乱防止グリッドについての利得マップに対応する。補正もまた二段階で施されることができ、第一に、画像は、あらゆる変換済みグリッド利得マップを適用する前にグリッドなしの利得マップによって補正され、次いで、各々の変換候補毎にグリッドありの画像による補正のみが再び施される。グリッド・アーティファクト補正ユニット210は、第一の例では二つの利得マップ(すなわち一方はグリッドありで他方はグリッドなし)を用いることができ、或いは第二の例では一つの利得マップ(グリッドなし)とグリッドの画像とを用いることができ、ここでグリッド・アーティファクト補正ユニットは、第一の例の二つの利得マップから第二の例のグリッドの画像を得ることができることを認められたい。
次いで、グリッド・アーティファクト補正ユニット210は、複数の変換済み利得マップによって取得画像205を補正して、複数の補正済み画像を形成する。複数の変換済み利得マップによって取得画像205を補正することにより、複数の補正済み画像の各々の補正済み画像の補正は、前述したような対応する変換後の位置にあるグリッドによるグリッド・アーティファクトの補正に対応する。このように、複数の補正済み画像は、散乱防止グリッドの異なる可能な変換に従って補正を施した取得画像205を含む。従って、較正時位置に関してグリッド・アーティファクトの最大の減少を呈する補正済み画像に関連付けられる変換が、グリッドありの利得マップ212での散乱防止グリッドの較正時位置に対する取得画像205の取得時の散乱防止グリッドの投影を示す。
複数の補正済み画像のうちグリッド・アーティファクトの最大の減少を有する補正済み画像を特定するために、グリッド・アーティファクト補正ユニット210は、各々の補正済み画像毎に計量を算出して、補正済み画像におけるグリッド・アーティファクトの量を評価する。グリッド・アーティファクト補正ユニット210は、任意の適当な最適化アルゴリズムを用いて、グリッド・アーティファクトを最小化する変換を決定することができる。例えば、しらみ潰し型(brute force)探索の場合には、複数の変換が評価される。パラメータ表現による変換についての勾配降下探索では、初期変換が考察され、この変換に近い計量が評価されて、変換パラメータに関するアーティファクト計量の勾配を推定する。次いで、この勾配を用いて次のカレントの変換を決定し、収束規準に達するまで動作が繰り返される。グリッド・アーティファクト計量の説明のための非限定的な例として、グリッド・アーティファクト補正ユニット210は、補正済み画像を勾配フィルタ又はカーネルと畳み込んで、勾配大きさ画像を得ることができる。具体的には、グリッド・アーティファクト補正ユニット210は、水平方向及び垂直方向(例えばそれぞれx方向及びy方向)の両方向で補正済み画像を勾配フィルタと畳み込むことができる。補正済み画像をそれぞれの勾配画像に畳み込む勾配フィルタは、画像の導関数を近似するカーネル又はフィルタを含み得る。例えば、勾配フィルタは、ソーベル(Sobel)フィルタ、プレヴィット(Prewitt)フィルタ、キルシュ(Kirsch)フィルタ、又は他の形式のフィルタを含み得る。
説明のための非限定的な例として、図4は、一実施形態によるアーティファクトの量を定量化するための水平方向アーティファクトを有する取得の評価400の一例を示すブロック図を示す。例えば、取得画像405は、厚みが3個のピクセルよりも小さい水平方向アーティファクトを含んでいる。畳み込み演算子410を介した水平方向又はx方向用のxカーネル415との取得画像405の畳み込みは、x勾配画像420を形成する。厚みが3個のピクセルよりも小さいアーティファクトについては、xカーネル415は、図示の3×3マトリクス440のようなプレヴィット演算子を含み得る。また取得画像405は、yカーネル(不図示)と畳み込まれて、y勾配画像(不図示)を得ることもできる。もう一つの例として、図5は、アーティファクトの量を定量化するための垂直方向アーティファクトを有する取得の評価500の一例を示すブロック図を示す。取得画像505は、厚みが7個のピクセルよりも小さい垂直方向のアーティファクトを含んでいる。畳み込み演算子510を介したyカーネル515との取得画像505の畳み込みは、y勾配画像520を形成する。厚みが5個のピクセルよりも小さいアーティファクトについては、yカーネル515は、説明のための非限定的な例として、図示のような5×5マトリクス540を含み得る。また幾つかの例では、取得画像505は、対応する5×5のxカーネル(不図示)と畳み込まれて、対応するx勾配画像(不図示)を得ることもできる。
評価400及び500におけるアーティファクトの量を評価するための計量は、例えば、勾配420及び520の測量を含み得る。説明のための非限定的な例として、計量は、補正済み画像についての両方の勾配(例えばx軸及びy軸での)のユークリッド・ノルムを含むことができ、各々の勾配が、対応するカーネルの寸法で重み付けされて、補正済み画像の信号の値で除算されている。この測量は、取得の対数の導関数と等価である。両方の測量によって、取得画像におけるアーティファクトの量を定量化する。
このように、図2に戻り、グリッド・アーティファクト補正ユニット210は、複数の補正済み画像の各々の補正済み画像に存在するグリッド・アーティファクトの量を特徴付ける計量を算出し、また最小の量のグリッド・アーティファクトを有する補正済み画像を選択する。このように、グリッド・アーティファクト補正ユニット210は、最小の量のグリッド・アーティファクト又はグリッド・アーティファクトの最大の減少を有する補正済み画像を含む補正済み画像220を出力する。さらに、幾つかの例では、グリッド・アーティファクト補正ユニット210は、補正済み画像220を得るのに用いられる変換済み利得マップ、従って対応する変換を特定することができ、この変換済み利得マップを後に行なわれる画像補正のために記憶することができる。
図6は、一実施形態によるグリッド・アーティファクトを補正する方法600の一例を示す高レベルの流れ図を示す。具体的には、方法600は、画像のグリッド・アーティファクトを複数の変換済み利得マップによって補正することに関する。方法600は図1及び図2のシステム及び構成要素に関して記載されるが、この方法は、本開示の範囲から逸脱することなく他のシステム及び構成要素によっても具現化され得ることを認められたい。方法600は、メモリ182のような非一過性のメモリ内の実行可能な命令として具現化されることができ、X線イメージング・システム100のようなX線イメージング・システムのプロセッサ181、画像プロセッサ192、又はグリッド・アーティファクト補正ユニット193の1又は複数を含めたプロセッサによって実行され得る。
方法600は、ステップ605で開始する。ステップ605では、方法600は、被検体の画像を得る。例えば、方法600は、X線源104及びX線検出器108を、間に配置された対象110を撮像するように制御することにより被検体の画像を取得し得る。もう一つの例として、方法600は、X線源104及びX線検出器108を介して得られた対象110の画像をメモリ182から取り出すこともできる。
ステップ610では、方法600は、N個の変換済み利得マップのような複数の変換済み利得マップによってN個の補正済み画像のような複数の補正済み画像を形成する。各々の変換済み利得マップが散乱防止グリッドの位置の偏移に対応しているので、各々の補正済み画像は、散乱防止グリッドの位置の対応する偏移を仮定して補正される。複数の変換済み利得マップを得る方法については図7に関してあらためて記載される。
ステップ615では、方法600は、複数の補正済み画像の各々の補正済み画像毎の計量を算出する。例えば、計量は、補正済み画像に存在するグリッド・アーティファクトの量を特徴付け又は定量化する。この目的のために、計量は、補正済み画像の水平方向勾配及び垂直方向勾配に基づいて算出され得る。というのは、グリッド・アーティファクトは、散乱防止グリッドのグリッド構成のため主に水平及び/又は垂直になるからである。非線形グリッドのためには他の計量が用いられ得ることを認められたい。
説明のための非限定的な例として、方法600は、各々の補正済み画像を水平方向勾配カーネル又はフィルタと畳み込みして、水平方向勾配画像を得ることができる。方法600はさらに、各々の補正済み画像を垂直方向勾配カーネルと畳み込みして、垂直方向勾配画像を得ることができる。水平方向勾配カーネル及び垂直方向勾配カーネルの寸法は、取得画像におけるグリッド・アーティファクトの寸法(例えばピクセル単位で測定されるアーティファクトの厚み)に比例し得る。次いで、方法600は、各々の補正済み画像毎の水平方向勾配画像及び垂直方向勾配画像に基づいて、各々の補正済み画像毎の計量を算出することができる。例えば、計量は、両勾配画像のユークリッド・ノルムを含んでいてよく、各々のユークリッド・ノルムが、対応する勾配カーネルの寸法によって重み付けされて、信号の値(例えば初期画像の値)で除算されていてよい。もう一つの例として、方法600は、補正済み画像の対数の導関数を算出してもよい。両方の計量とも、補正済み画像におけるグリッド・アーティファクトの量を特徴付ける。
ステップ620では、方法600は、計量を最小化した変換済み利得マップ及び補正済み画像を選択する。例えば、方法600は、計量に基づいて複数の補正済み画像から補正済み画像を選択し、選択される補正済み画像は、計量によれば複数の補正済み画像のうち他の補正済み画像に対して最小の量のグリッド・アーティファクトを含むものである。計量が補正済み画像におけるグリッド・アーティファクトの量を特徴付けるので、方法600は、最小の測量の計量を有する補正済み画像を選択する。換言すると、方法600は、計量に基づいて複数の補正済み画像から補正済み画像を選択し、ここで方法600がこの補正済み画像を選択する理由は、特に、この補正済み画像について算出される計量が各々の他の補正済み画像について算出される計量よりも小さく、従ってこの補正済み画像におけるアーティファクトの量が複数の補正済み画像の他の補正済み画像におけるアーティファクトの量に対して最小化されているからである。選択された補正済み画像を得るのに用いられた変換済み利得マップを用いて、さらに他の画像を補正することができる。
ステップ625では、方法600は、選択された補正済み画像を被検体の補正済み画像として出力する。方法600は、選択された補正済み画像を、例えば表示装置195のような表示装置に出力して、X線イメージング・システムの操作者に表示することができる。加えて又は代替的には、方法600は、選択された補正済み画像を記憶のためにメモリ182に出力してもよいし、且つ/又は遠隔からの検討のために医用画像保管及び通信システム(PACS)に出力してもよい。次いで、方法600は戻る。
図7は、一実施形態による対応する複数の幾何学的変換について複数の変換済み利得マップを生成する方法700の一例を示す高レベルの流れ図を示す。具体的には、方法700は、複数の変換をグリッドの初期画像に適用し、グリッドのそれぞれの変換済み画像を初期利得マップと組み合わせて、複数の変換済み利得マップを生成することに関する。方法700は図1のシステム及び構成要素に関して記載されるが、この方法は、本開示の範囲から逸脱することなく他のシステム及び構成要素によっても具現化され得ることを認められたい。方法700は、メモリ182のような非一過性のメモリ内の実行可能な命令として具現化されることができ、X線イメージング・システム100のようなX線イメージング・システムのプロセッサ181、画像プロセッサ192、又はグリッド・アーティファクト補正ユニット193の1又は複数を含めたプロセッサによって実行され得る。
方法700は、ステップ705で開始する。ステップ705では、方法700は、グリッドなしの初期利得マップを取得する。例えば、方法700は、散乱防止グリッド120がX線源104とX線検出器108との間に配置されていないときに、初期利得マップを含む較正データを取得するようにX線源104及びX線検出器108を制御することができる。代替的には、方法700は、グリッドなしの初期利得マップをメモリ182のようなメモリから取り出してもよい。さらに、ステップ710では、方法700は、グリッドの初期画像を取得する。幾つかの例では、方法700は、例えばグリッドの初期画像を取得するようにX線源104及びX線検出器108を制御することにより、グリッドの初期画像を直接取得してもよい。他の例では、方法700は先ず、ステップ712において、グリッドの初期利得マップを取得することができる。例えば、方法700は、散乱防止グリッド120がX線源104とX線検出器108との間に配置されているが、X線源104と散乱防止グリッド120との間に対象110が配置されていないときに、利得マップを取得するようにX線源104及びX線検出器108を制御することができ、すると取得画像が散乱防止グリッド120の初期利得マップとなる。次いで、ステップ713では、方法700は、グリッドありの初期利得マップをグリッドなしの初期利得マップで除算することによりグリッドの初期画像を算出することができる。散乱防止グリッドの位置120は経時的に較正時位置から逸脱し得るので、グリッド・アーティファクトはグリッドの初期画像及び初期利得マップのみに基づいて取得を補正するときに生じ得る。
従って、ステップ715では、方法700は、N個の変換のような複数の変換をグリッドの初期画像に適用して、グリッドのN個の変換済み画像のようなグリッドの複数の変換済み画像を形成する。尚、ここでNは1よりも大きい整数である。複数の変換の各々の変換は、グリッドの初期画像を変換後の位置まで偏移させる幾何学的変換を含んでいる。例えば、複数の変換のうち少なくとも一つの変換は、X線検出器の水平軸のような第一の軸に沿った平行移動に対応し、また複数の変換のうち少なくとも一つの他の変換は、X線検出器の垂直軸のような第二の軸に沿った平行移動に対応する。グリッドの初期画像に適用される複数の変換は、第一の方向(例えばx方向又は水平方向)に初期画像でのグリッドの位置を平行移動させる第一の複数の変換と、第二の方向(例えばy方向又は垂直方向)に初期画像でのグリッドの位置を平行移動させる第二の複数の変換とを含み得る。第一の複数の変換は、第一の方向でのグリッドの一定範囲の線形変位を含み得る。例えば、第一の変換は、第一の方向に第一の距離だけグリッドを線形に平行移動させることができ、第二の変換は、第一の方向に第二の距離だけグリッドを線形に平行移動させることができ、第三の変換は、第一の方向に第三の距離だけグリッドを線形に平行移動させることができ、以下同様である。同様に、第二の複数の変換は、第二の方向でのグリッドの一定範囲の線形変位を含み得る。方法700は、グリッドのそれぞれの複数の変換済み画像を得るように、複数の変換の各々の変換をグリッドの初期画像に適用する。
続いてステップ720では、方法700は、グリッドありのN個の変換済み利得マップのようなグリッドありの複数の変換済み利得マップを、グリッドなしの初期利得マップ及びグリッドの複数の変換済み画像に基づいて生成する。例えば、方法700は、グリッドの各々の変換済み画像を初期利得マップと組み合わせて、対応する変換済み利得マップを生成し、このようにして方法700は、複数の変換済み利得マップを生成する。このように、複数の変換済み利得マップを用いて、図6に関して前述したように取得画像を補正することができる。次いで、方法700は戻る。
このように、X線撮像の方法が、X線検出器によって被検体のX線画像を取得するステップと、複数の補正済み画像を形成するように、複数の変換済み利得マップによってX線画像を補正するステップと、複数の補正済み画像のうち散乱防止グリッドによって生ずるアーティファクトを最小化した補正済み画像を選択するステップと、補正済み画像を出力するステップとを含んでいる。複数の変換済み利得マップは、各々がX線検出器に対する散乱防止グリッドの位置の偏移に対応しているような複数の変換に基づいて変換される。このようにして、散乱防止グリッドの整列不正又は較正時位置からの偏差から生ずるグリッド・アーティファクトを補正することができる。
図6及び図7に記載される方法は、変換済み利得マップによって取得画像全体を補正することに関するものであるが、単一の変換によって画像全体の変換を行なうと、X線検出器に対する散乱防止グリッドの位置の偏移が前述したような複数の変換のうち一つの変換によって表現されない場合には、取得画像全体にわたってグリッド・アーティファクトを正確に減少させることはできない。例えば、複数の変換が検出器平面(例えば検出器面の水平方向のxy平面)での線形平行移動を含むが、散乱防止グリッドが検出器平面に対して曲がっていたり回転していたりすると、複数の変換のうちの単一の変換では取得画像全体にわたってグリッド・アーティファクトを減少させることはできない。幾つかの例では、複数の変換は散乱防止グリッドの線形平行移動及び回転のような三次元幾何学的変換を含み得る。しかしながら、回転変換又は非剛体変換のようなより複雑な変換については、かかる回転を記述する対応する空間は、線形平行移動の場合よりも相対的に大きく、結果として最適変換を特定する工程が煩雑になり、計算面で高価になる場合がある。
X線検出器に対する散乱防止グリッドの変位の複雑さに拘わらず取得画像の全体にわたりグリッド・アーティファクトを補正するために、取得画像は、単一体としてではなく複数のパッチ又は領域として補正され得る。例えば、パッチ寸法又は関心領域が十分に小さい場合には、散乱防止グリッドの複雑な変位を画像平面における局所的な平行移動によって近似することができる。すなわち、前述した第一及び第二の軸での線形平行移動を含む複数の変換が、散乱防止グリッドの回転及び偏移のようなより複雑な変位を近似することができる。より複雑な変位(すなわち非剛体変換)を近似するために、所与の変換を取得全体に適用するのではなく、取得を区分又は分割した全ての関心領域について画像平面における局所的な平行移動(すなわち剛体変換)を行なう。
説明のための非限定的な例として、図8は、一実施形態による局所的位置合わせによってグリッド・アーティファクトを補正する方法800の一例を示す高レベルの流れ図を示す。具体的には、方法800は、画像における特定された関心領域の内部でグリッド・アーティファクトを補正することに関する。方法800は図1のシステム及び構成要素に関して記載されるが、この方法は、本開示の範囲から逸脱することなく他のシステム及び構成要素によっても具現化され得ることを認められたい。方法800は、メモリ182のような非一過性のメモリ内の実行可能な命令として具現化されることができ、X線イメージング・システム100のようなX線イメージング・システムのプロセッサ181、画像プロセッサ192、又はグリッド・アーティファクト補正ユニット193の1又は複数を含めたプロセッサによって実行され得る。
方法800は、ステップ805で開始する。ステップ805では、方法800は、グリッドなしの初期利得マップを取得する。例えば、方法800は、散乱防止グリッド120がX線源104とX線検出器108との間に配置されていないときに、初期利得マップを含む較正データを取得するようにX線源104及びX線検出器108を制御することができる。代替的には、方法800は、グリッドなしの初期利得マップをメモリ182のようなメモリから取り出してもよい。
ステップ810では、方法800は、グリッドの初期画像を取得する。幾つかの例では、方法800は、例えば散乱防止グリッド120がX線検出器108とX線源104との間に配置されている状態で、X線検出器108へ向けてX線ビーム106を発生するようにX線源104を制御することにより、グリッドの初期画像120を直接取得する。被検体の撮像セッションに先立って実行される較正モード中にグリッド120ありの初期画像が取得され得るので、幾つかの例では、方法800はグリッドありの初期画像をメモリ182のような非一過性のメモリから取り出してもよい。他の例では、方法800は、先ずステップ812において、散乱防止グリッド120がX線検出器108とX線源104との間に配置されている状態で、X線検出器108へ向けてX線ビーム106を発生してグリッドありの初期利得マップを取得するようにX線源104を制御することにより、グリッドありの初期利得マップを取得することによりグリッドの初期画像を取得することもできるし、或いは代替的には、方法800は、グリッドありの初期利得マップをメモリから取り出してもよい。次いで、方法800は、ステップ813では、グリッドありの初期利得マップ及びグリッドありの初期利得マップに基づいてグリッドの初期画像を算出することができる。
続いてステップ815では、方法800は、被検体の画像を得る。例えば、方法800は、散乱防止グリッドが散乱X線の検出を減少させるために対象110とX線検出器108との間に配置されている状態で、X線源104とX線検出器108との間に配置された対象110を撮像するようにX線源104及びX線検出器108を制御することにより、被検体の画像を取得することができる。もう一つの例として、方法800は、X線源104及びX線検出器108を介して得られた対象110の画像をメモリ182から取り出してもよい。
ステップ820では、方法800は、被検体の画像において少なくとも一つの関心領域(ROI)を特定する。幾つかの例では、方法800は、例えば画像の内容に基づいて被検体の画像をセグメント分割することにより、少なくとも一つのROIを特定することができる。説明のための非限定的な例として、方法800は、エッジ検出又は閾値処理を通じて被検体の画像をセグメント分割することにより、少なくとも一つのROIを特定することができる。他の例では、方法800は、画像の内容には基づかずに画像を複数のセグメントにセグメント分割することにより、少なくとも一つのROIを特定することもできる。例えば、方法800は、線形平行移動が散乱防止グリッドのより複雑な変位を実効的に近似するように、十分に小さい複数の等寸法のパッチ又はセグメントに画像を区分することができる。複数のセグメントの各々のセグメントがROIを含み得る。
ステップ825では、方法800は、ステップ820において特定された各々のROI毎に利得補正済みROIを得る。具体的には、方法800は、各々のROI毎に最良の利得補正済みROIを得る。この目的のために、ステップ825は、各々のROI毎に実行されるサブルーチンを含んでいる。所与のROIについて、ステップ830では、方法800は、被検体の画像における所与のROIと同じ位置にある対応するROIをグリッドの初期画像において選択する。ステップ835では、方法800は、グリッドROIの複数の変換済み画像を得るように、初期画像ROIに複数の変換を適用する。すなわち、方法800は、複数の変換済みROIを生成するように複数の変換に従って初期画像ROIを変換する。ステップ840では、方法800は、被検体の画像における所与のROIについて、グリッドなしの初期利得マップにおいて対応するROIを選択する。ステップ845では、方法800は、グリッドROIなしの初期利得マップ(すなわち初期利得マップにおいて対応するROI)及びグリッドROIの複数の変換済み画像(すなわち変換済みROI)に基づいて、グリッドROIありの複数の変換済み利得マップを生成する。ステップ850では、方法800は、それぞれの複数の利得補正済みROIを得るように、複数の変換済み利得マップ(すなわち変換済みROI利得マップ)によって被検体の画像におけるROIを補正する。ステップ855では、方法800は、複数の利得補正済みROIの各々の利得補正済みROI毎に、当該各々の利得補正済みROI毎のグリッド・アーティファクトの量を特徴付ける計量を算出する。ステップ860では、方法800は、計量に基づいて変換済み利得マップ及び利得補正済みROIを選択する。ステップ865では、方法800は、計量に基づいて選択された利得補正済みROIを含む最良の利得補正済みROIを出力する。このように、方法800は、ステップ820において特定された被検体の画像の各々のROI毎に最良の利得補正済みROIを得る。
ステップ870では、方法800は、最良の利得補正済みROI(1又は複数)を含む補正済み画像を出力する。例えば、被検体の画像の各々のROI毎に、補正済み画像は、ROIの代わりに最良の利得補正済みROIを含んでいる。この目的のために、方法800は、被検体の画像の予め特定された初期ROI(1又は複数)をそれぞれの最良の利得補正済みバージョン(1又は複数)によって置き換える。各々のROIの補正を受け持つ変換は、散乱防止グリッドの全体的な変位に依存して異なっていてよい。例えば、第一のROIを補正する変換は、第二のROIを補正する変換とは異なっていてよい。方法800は、説明のための非限定的な例として、補正済み画像を表示装置、メモリ、及びPACSの1又は複数に出力し得る。
幾つかの例では、続いてステップ875において、方法800はさらに、局所的変換に基づいて画像全体についての単一の変換を決定してもよい。例えば、方法800は、スプライン、正則化、又は最良適合のアプローチを用いることにより、画像全体について単一の利得変換を決定することができる。次いで、方法800は戻る。
説明のための例として、図9は、一実施形態によるグリッド・アーティファクトを有する取得画像905の一例とグリッド・アーティファクト低減を行なった補正済み画像910の一例とを含む一組の画像900を示す。図示のように、取得画像905は水平方向グリッド・アーティファクトを呈しているが、利得マップの位置合わせ後の補正済み画像910はグリッド・アーティファクトを全く呈していない。このように、グリッド画像の幾何学的変換、及び続いて行なわれる利得マップの変換のための本書に提供される方法は、取得画像におけるグリッド・アーティファクトを実効的に補正し又は減少させることができる。
本開示の技術的効果は、X線画像における散乱防止グリッドによって生ずる画像アーティファクトの除去を含んでいる。本開示のもう一つの技術的効果は、散乱防止グリッドによって生ずる画像アーティファクトを有するX線画像の取得と、かかる画像アーティファクトを除去したX線画像の表示とを含んでいる。本開示のさらにもう一つの技術的効果は、X線検出器に対する散乱防止グリッドの異なる変位に対応する複数の補正済み画像の形成と、複数の補正済み画像からの最小の量のグリッド・アーティファクトを有する補正済み画像の出力とを含んでいる。本開示のもう一つの技術的効果は、グリッド・アーティファクト計量を最小化する選択された画像又は最適画像についての幾何学的変換の特定を含んでいる。本開示のさらにもう一つの技術的効果は、かかる特定された幾何学的変換、又はその逆変換による散乱防止グリッドの自動又は手動の物理的再配置を含んでいる。
一つの表現では、方法が、X線検出器により被検体のX線画像を取得するステップと、X線画像における散乱防止グリッド・アーティファクトを最小化する利得変換を決定するステップと、補正済み画像を形成するように、利得変換に従ってX線画像を補正するステップと、補正済み画像を出力するステップとを含んでいる。
この方法の第一の例では、方法は、散乱防止グリッドありの初期利得マップを取得するステップと、散乱防止グリッドありの複数の変換済み利得マップを生成するように、散乱防止グリッドありの初期利得マップに複数の利得変換を適用するステップとをさらに含んでいる。第一の例を選択随意で含む方法の第二の例では、方法は、散乱防止グリッドなしの初期利得マップを取得するステップと、散乱防止グリッドの複数の変換済み画像及び散乱防止グリッドなしの初期利得マップに基づいて、複数の変換済み利得マップを生成するステップとをさらに含んでいる。第一及び第二の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第三の例では、複数の利得変換は、第一の方向での複数の平行移動及び第二の方向での複数の平行移動を含んでおり、複数の利得変換は、散乱防止グリッドの初期画像におけるX線検出器に対する散乱防止グリッドの投影を変換する。第一から第三の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第四の例では、X線画像における散乱防止グリッド・アーティファクトを最小化する利得変換を決定するステップ、及び補正済み画像を形成するように、利得変換に従ってX線画像を補正するステップは、複数の補正済み画像を形成するように、複数の変換済み利得マップによりX線画像を補正するステップと、複数の補正済み画像の各々の補正済み画像毎の散乱防止グリッド・アーティファクト計量を含む複数の散乱防止グリッド・アーティファクト計量を算出するステップと、複数の利得変換から散乱防止グリッド・アーティファクト計量を最小化する利得変換を決定するステップと、決定された利得変換により補正された補正済み画像を、複数の補正済み画像から選択するステップとを含んでいる。第一から第四の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第五の例では、複数の利得変換から散乱防止グリッド・アーティファクト計量を最小化する利得変換を決定するステップは、散乱防止グリッド・アーティファクト計量の最小の測量を有する補正済み画像に対応する利得変換を決定するステップを含んでいる。第一から第五の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第六の例では、方法は、X線画像において複数の関心領域を特定するステップをさらに含んでおり、複数の補正済み画像を形成するように、複数の変換済み利得マップによりX線画像を補正するステップは、それぞれの複数の補正済み関心領域を生成するように、複数の変換済み利得マップにより複数の関心領域の各々の関心領域を補正するステップを含んでいる。第一から第六の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第七の例では、決定された利得変換により補正された補正済み画像を、複数の補正済み画像から選択するステップは、X線画像における各々の関心領域毎にアーティファクトを最小化した補正済み関心領域を選択するステップと、X線画像における各々の関心領域毎の補正済み関心領域から補正済み画像を形成するステップとを含んでいる。
一実施形態では、方法が、X線検出器により被検体のX線画像を取得するステップと、X線画像における散乱防止グリッド・アーティファクトを最小化する変換を決定するステップと、補正済み画像を形成するように、変換に従ってX線画像を補正するステップと、補正済み画像を出力するステップとを含んでいる。
この方法の第一の例では、方法は、散乱防止グリッドありの初期利得マップを取得するステップと、散乱防止グリッドありの複数の変換済み利得マップを生成するように、散乱防止グリッドありの初期利得マップに複数の変換を適用するステップをさらに含んでいる。第一の例を選択随意で含む方法の第二の例では、方法は、散乱防止グリッドなしの初期利得マップを取得するステップと、散乱防止グリッドの複数の変換済み画像及び散乱防止グリッドなしの初期利得マップに基づいて複数の変換済み利得マップを生成するステップとをさらに含んでいる。第一及び第二の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第三の例では、複数の変換は、複数の平行移動を含んでおり、複数の変換は、X線検出器に対する散乱防止グリッドの投影を変換する。第一から第三の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第四の例では、X線画像における散乱防止グリッド・アーティファクトを最小化する変換を決定するステップは、散乱防止グリッド・アーティファクト計量を最小化する変換を決定するように、複数の変換を評価するステップを含んでいる。第一から第四の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第五の例では、X線画像における散乱防止グリッド・アーティファクトを最小化する変換を決定するステップ、及び補正済み画像を形成するように、変換に従ってX線画像を補正するステップは、複数の補正済み画像を形成するように、複数の変換済み利得マップによりX線画像を補正するステップと、複数の補正済み画像の各々の補正済み画像毎の散乱防止グリッド・アーティファクト計量を含む複数の散乱防止グリッド・アーティファクト計量を算出するステップと、複数の散乱防止グリッド・アーティファクト計量に基づいて散乱防止グリッド・アーティファクト計量を最小化する変換を複数の変換に基づいて決定するステップと、決定された変換により補正された補正済み画像を、複数の補正済み画像から選択するか又は算出するステップとを含んでいる。第一から第五の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第六の例では、方法は、X線画像において複数の関心領域を特定するステップをさらに含んでおり、複数の補正済み画像を形成するように、複数の変換済み利得マップによりX線画像を補正するステップは、それぞれの複数の補正済み関心領域を生成するように、複数の変換済み利得マップにより複数の関心領域の各々の関心領域を補正するステップを含んでいる。第一から第六の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第七の例では、決定された変換により補正された補正済み画像を。複数の補正済み画像から選択するステップは、X線画像における各々の関心領域毎にアーティファクトを最小化した補正済み関心領域を選択するステップと、X線画像における各々の関心領域毎の補正済み関心領域から補正済み画像を形成するステップとを含んでいる。
もう一つの表現では、方法が、X線検出器により被検体のX線画像を取得するステップと、複数の補正済み画像を形成するように、複数の変換済み利得マップによりX線画像を補正するステップと、複数の補正済み画像のうち散乱防止グリッドにより生ずるアーティファクトを最小化した補正済み画像を選択するステップと、補正済み画像を出力するステップとを含んでいる。
この方法の第一の例では、方法は、グリッドありの初期利得マップを取得するステップと、グリッドありの複数の変換済み利得マップを生成するように、グリッドありの初期利得マップに複数の変換を適用するステップとをさらに含んでいる。第一の例を選択随意で含む方法の第二の例では、方法は、散乱防止グリッドなしの初期利得マップを取得するステップと、散乱防止グリッドの複数の変換済み画像及び散乱防止グリッドなしの初期利得マップに基づいて、グリッドありの複数の変換済み利得マップを生成するステップとさらに含んでいる。第一及び第二の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第三の例では、複数の変換は、第一の方向での複数の線形平行移動及び第二の方向での複数の線形平行移動を含んでおり、複数の変換は、散乱防止グリッドの初期画像におけるX線検出器に対する散乱防止グリッドの位置を変換する。第一から第三の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第四の例では、方法は、複数の補正済み画像の各々の利得補正済み画像毎に、当該各々の利得補正済み画像毎のアーティファクトの量を特徴付ける計量を算出するステップをさらに含んでいる。第一から第六の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第五の例では、複数の補正済み画像のうち散乱防止グリッドにより生ずるアーティファクトを最小化した補正済み画像を選択するステップは、最小の値の計量を有する補正済み画像を、複数の補正済み画像から選択するステップを含んでいる。第一から第五の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第六の例では、方法は、X線画像において複数の関心領域を特定するステップをさらに含んでおり、複数の補正済み画像を形成するように、複数の変換済み利得マップによりX線画像を補正するステップは、それぞれの複数の補正済み関心領域を生成するように、複数の変換済み利得マップにより複数の関心領域の各々の関心領域を補正するステップを含んでいる。第一から第六の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第七の例では、複数の補正済み画像のうち散乱防止グリッドにより生ずるアーティファクトを最小化した補正済み画像を選択するステップは、X線画像における各々の関心領域毎にアーティファクトを最小化した補正済み関心領域を選択するステップと、X線画像における各々の関心領域毎の補正済み関心領域から補正済み画像を形成するステップとを含んでいる。
もう一つの実施形態では、方法が、X線検出器により被検体のX線画像を取得するステップと、X線画像における少なくとも一つの関心領域を特定するステップと、各々の関心領域毎に複数の補正済み関心領域を生成するように、少なくとも一つの関心領域の各々の関心領域を複数の変換済み利得マップにより補正するステップと、少なくとも一つの関心領域の各々の関心領域毎に、複数の補正済み関心領域のうち散乱防止グリッドにより生ずるアーティファクトを最小化した補正済み関心領域を選択するステップと、各々の関心領域毎に選択された補正済み関心領域を含む補正済み画像を出力するステップとを含んでいる。
この方法の第一の例では、方法は、散乱防止グリッドありの初期利得マップを取得するステップと、グリッドの初期画像を算出するステップと、X線画像における少なくとも一つの関心領域に対応する少なくとも一つのグリッド関心領域を特定するステップと、少なくとも一つのグリッド関心領域の各々のグリッド関心領域毎に複数の変換済みグリッド関心領域を生成するように、当該少なくとも一つのグリッド関心領域に複数の変換を適用するステップとをさらに含んでいる。第一の例を選択随意で含む方法の第二の例では、方法は、散乱防止グリッドなしの初期利得マップを取得するステップと、X線画像における少なくとも一つの関心領域に対応する少なくとも一つの利得マップ関心領域を特定するステップと、複数の変換済みグリッド関心領域及び少なくとも一つの利得マップ関心領域に基づいて各々の関心領域毎に複数の変換済み利得マップを生成するステップとをさらに含んでいる。第一及び第二の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第三の例では、複数の変換は、第一の方向での複数の線形平行移動及び第二の方向での複数の線形平行移動を含んでおり、複数の変換は、少なくとも一つのグリッド関心領域におけるX線検出器に対する散乱防止グリッドの位置を変換する。第一から第三の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第四の例では、X線画像における少なくとも一つの関心領域は、第一の関心領域及び第二の関心領域を含む少なくとも二つの関心領域を含んでおり、補正済み画像は、第一の関心領域についての第一の補正済み関心領域と、第二の関心領域についての第二の補正済み関心領域とを含んでおり、複数の変換のうち第一の補正済み関心領域を得るための第一の変換が、複数の変換のうち第二の補正済み関心領域を得るための第二の変換とは異なっている。第一から第四の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第五の例では、方法は、複数の補正済み関心領域の各々の補正済み関心領域毎に、当該各々の補正済み関心領域毎のアーティファクトの量を特徴付ける計量を算出するステップをさらに含んでいる。第一から第五の例の1又は複数を選択随意で含む方法の第六の例では、各々の関心領域毎に、複数の補正済み関心領域のうち散乱防止グリッドにより生ずるアーティファクトを最小化した補正済み関心領域を選択するステップは、複数の補正済み関心領域から計量の最小の測量を有する補正済み関心領域を選択するステップをさらに含んでいる。
さらにもう一つの実施形態では、X線イメージング・システムが、X線を発生するX線源と、X線を検出するように構成されたX線検出器と、X線源とX線検出器との間に配置された散乱防止グリッドと、非一過性のメモリ内の命令と共に構成されたプロセッサとを備えており、命令は実行されると、X線検出器を介してX線画像を取得するステップと、複数の補正済み画像を形成するように、複数の変換済み利得マップによりX線画像を補正するステップと、複数の補正済み画像のうち散乱防止グリッドにより生ずるアーティファクトを最小化した補正済み画像を選択するステップと補正済み画像を出力するステップとをプロセッサに行なわせる。
このシステムの第一の例では、プロセッサは、非一過性のメモリ内の命令であって、実行されると、散乱防止グリッドの初期画像を取得するステップと、散乱防止グリッドの複数の変換済み画像を形成するように、散乱防止グリッドの初期画像に複数の変換を適用するステップとをプロセッサに行なわせる命令と共にさらに構成されている。第一の例を選択随意で含むシステムの第二の例では、プロセッサは、非一過性のメモリ内の命令であって、実行されると、散乱防止グリッドなしの初期利得マップを取得するステップと、散乱防止グリッドの複数の変換済み画像及び散乱防止グリッドなしの初期利得マップに基づいて、複数の変換済み利得マップを生成するステップとをプロセッサに行なわせる命令と共にさらに構成されている。第一及び第二の例の1又は複数を選択随意で含むシステムの第三の例では、プロセッサは、非一過性のメモリ内の命令であって、実行されると、複数の補正済み画像の各々の利得補正済み画像毎に、当該各々の利得補正済み画像毎のアーティファクトの量を特徴付ける計量を算出するステップをプロセッサに行なわせる命令と共にさらに構成されている。第一から第三の例の1又は複数を選択随意で含むシステムの第四の例では、プロセッサは、非一過性のメモリ内の命令であって、実行されると、複数の補正済み画像から最小の量の計量を有する補正済み画像を選択することにより、複数の補正済み画像のうち散乱防止グリッドにより生ずるアーティファクトを最小化した補正済み画像を選択するステップをプロセッサに行なわせる命令と共にさらに構成されている。
本書で用いる場合には、単数形で記載されており単数不定冠詞を冠した要素又はステップとの用語は、排除を明記していない限りかかる要素又はステップを複数備えることを排除しないものと理解されたい。さらに、本発明の「一実施形態」に対する参照は、所載の特徴を同様に組み入れている追加の実施形態の存在を排除しないものと解釈されたい。また、反対に明記されていない限り、特定の特性を有する一つの要素若しくは複数の要素を「含んでいる」又は「有している」実施形態は、この特性を有しないような追加の要素も包含し得る。「including包含する」との用語は「comprising含む」の標準言語の同義語として、また「in whichこのとき」との用語は「whereinここで」の標準言語の同義語として用いられている。また、「第一」、「第二」、及び「第三」等の用語は単にラベルとして用いられており、これらの用語の目的語に対して数値的要件又は特定の位置的順序を課すものではない。
この書面の記載は、最適な態様を含めて発明を開示し、また任意の装置又はシステムを製造して利用すること及び任意の組み込まれた方法を実行することを含めて当業者が発明を実施することを可能にするように実例を用いている。特許付与可能な発明の範囲は特許請求の範囲によって画定されており、当業者に想到される他の実例を含み得る。かかる他の実例は、特許請求の範囲の書字言語に相違しない構造要素を有する場合、又は特許請求の範囲の書字言語と非実質的な相違を有する均等構造要素を含む場合には、特許請求の範囲内にあるものとする。
100 X線イメージング・システム
102 画像取得ユニット
104 X線源
106 X線ビーム
108 X線検出器
110 対象
112 患者
120 散乱防止グリッド
142 操作コンソール
182 通信バス
200 散乱防止グリッドによって生ずるグリッド・アーティファクトを補正する方法
205 取得画像
212 グリッドありの初期利得マップ
214 グリッドなしの初期利得マップ
220 補正済み画像
300 散乱防止グリッドの配向
400 水平方向アーティファクトを有する取得の評価
405 取得画像
410 畳み込み演算子
415 xカーネル
420 x勾配画像
440 3×3マトリクス
500 垂直方向アーティファクトを有する取得の評価
505 取得画像
510 畳み込み演算子
515 yカーネル
520 y勾配画像
540 5×5マトリクス
600 グリッド・アーティファクトを補正する方法
700 対応する複数の幾何学的変換について複数の変換済み利得マップを生成する方法
800 局所的位置合わせによってグリッド・アーティファクトを補正する方法
900 一組の画像
905 グリッド・アーティファクトを有する取得画像
910 グリッド・アーティファクト低減を行なった補正済み画像

Claims (20)

  1. X線検出器により被検体のX線画像を取得するステップと、
    該X線画像における散乱防止グリッド・アーティファクトを最小化する変換を決定するステップと、
    補正済み画像を形成するように、前記変換に従って前記X線画像を補正するステップと、
    前記補正済み画像を出力するステップと
    を備えた方法。
  2. 前記散乱防止グリッドありの初期利得マップを取得するステップと、前記散乱防止グリッドありの複数の変換済み利得マップを生成するように、前記散乱防止グリッドありの前記初期利得マップに複数の変換を適用するステップとをさらに含んでいる請求項1に記載の方法。
  3. 前記散乱防止グリッドなしの初期利得マップを取得するステップと、前記散乱防止グリッドの前記複数の変換済み画像及び前記散乱防止グリッドなしの前記初期利得マップに基づいて前記複数の変換済み利得マップを生成するステップとをさらに含んでいる請求項2に記載の方法。
  4. 前記複数の変換は、複数の平行移動を含んでおり、前記複数の変換は、前記X線検出器に対する前記散乱防止グリッドの投影を変換する、請求項2に記載の方法。
  5. 前記X線画像における前記散乱防止グリッド・アーティファクトを最小化する前記変換を決定する前記ステップは、散乱防止グリッド・アーティファクト計量を最小化する前記変換を決定するように、前記複数の変換を評価するステップを含んでいる、請求項2に記載の方法。
  6. 前記X線画像における前記散乱防止グリッド・アーティファクトを最小化する前記変換を決定する前記ステップ、及び前記補正済み画像を形成するように、前記変換に従って前記X線画像を補正する前記ステップは、
    複数の補正済み画像を形成するように、前記複数の変換済み利得マップにより前記X線画像を補正するステップと、
    前記複数の補正済み画像の各々の補正済み画像毎の散乱防止グリッド・アーティファクト計量を含む複数の散乱防止グリッド・アーティファクト計量を算出するステップと、
    該複数の散乱防止グリッド・アーティファクト計量に基づいて前記散乱防止グリッド・アーティファクト計量を最小化する前記変換を前記複数の変換に基づいて決定するステップと、
    前記決定された変換により補正された前記補正済み画像を、前記複数の補正済み画像から選択するか又は算出するステップと
    を含んでいる、請求項2に記載の方法。
  7. 前記X線画像において複数の関心領域を特定するステップをさらに含んでおり、前記複数の補正済み画像を形成するように、前記複数の変換済み利得マップにより前記X線画像を補正する前記ステップは、それぞれの複数の補正済み関心領域を生成するように、前記複数の変換済み利得マップにより前記複数の関心領域の各々の関心領域を補正するステップを含んでいる、請求項6に記載の方法。
  8. 前記決定された変換により補正された前記補正済み画像を、前記複数の補正済み画像から選択する前記ステップは、前記X線画像における各々の関心領域毎にアーティファクトを最小化した補正済み関心領域を選択するステップと、前記X線画像における各々の関心領域毎の前記補正済み関心領域から前記補正済み画像を形成するステップとを含んでいる、請求項7に記載の方法。
  9. X線検出器により被検体のX線画像を取得するステップと、
    該X線画像における少なくとも一つの関心領域を特定するステップと、
    各々の関心領域毎に複数の補正済み関心領域を生成するように、複数の変換済み利得マップにより前記少なくとも一つの関心領域の各々の関心領域を補正するステップと、
    前記少なくとも一つの関心領域の各々の関心領域毎に、前記複数の補正済み関心領域のうち散乱防止グリッドにより生ずるアーティファクトを最小化した補正済み関心領域を算出するステップと、
    各々の関心領域毎に選択された前記補正済み関心領域を含む補正済み画像を出力するステップと
    を備えた方法。
  10. 前記散乱防止グリッドの初期画像を取得するステップと、前記X線画像における前記少なくとも一つの関心領域に対応する少なくとも一つのグリッド関心領域を特定するステップと、前記少なくとも一つのグリッド関心領域の各々のグリッド関心領域毎に複数の変換済みグリッド関心領域を生成するように、当該少なくとも一つのグリッド関心領域に複数の変換を適用するステップとをさらに含んでいる請求項9に記載の方法。
  11. 前記散乱防止グリッドなしの初期利得マップを取得するステップと、前記X線画像における前記少なくとも一つの関心領域に対応する少なくとも一つの利得マップ関心領域を特定するステップと、前記複数の変換済みグリッド関心領域及び前記少なくとも一つの利得マップ関心領域に基づいて各々の関心領域毎に前記複数の変換済み利得マップを生成するステップとをさらに含んでいる請求項10に記載の方法。
  12. 前記複数の変換は、複数の平行移動を含んでおり、前記複数の変換は、前記少なくとも一つのグリッド関心領域における前記X線検出器に対する前記散乱防止グリッドの位置を変換する、請求項10に記載の方法。
  13. 前記X線画像における前記少なくとも一つの関心領域は、第一の関心領域及び第二の関心領域を含む少なくとも二つの関心領域を含んでおり、前記補正済み画像は、前記第一の関心領域についての第一の補正済み関心領域と、前記第二の関心領域についての第二の補正済み関心領域とを含んでおり、前記複数の変換のうち前記第一の補正済み関心領域を得るための第一の変換が、前記複数の変換のうち前記第二の補正済み関心領域を得るための第二の変換とは異なっている、請求項12に記載の方法。
  14. 前記複数の補正済み関心領域の各々の補正済み関心領域毎に、当該各々の補正済み関心領域毎のアーティファクトの量を特徴付ける計量を算出するステップをさらに含んでいる請求項9に記載の方法。
  15. 各々の関心領域毎に、前記複数の補正済み関心領域のうち前記散乱防止グリッドにより生ずるアーティファクトを最小化した前記補正済み関心領域を選択するステップは、前記複数の補正済み関心領域から前記計量の最小の測量を有する前記補正済み関心領域を選択するステップを含んでいる、請求項14に記載の方法。
  16. X線を発生するX線源と、
    前記X線を検出するように構成されたX線検出器と、
    前記X線源と前記X線検出器との間に配置された散乱防止グリッドと、
    非一過性のメモリ内の命令と共に構成されたプロセッサと
    を備えたX線イメージング・システムであって、前記命令は実行されると、
    前記X線検出器を介してX線画像を取得するステップと、
    複数の補正済み画像を形成するように、複数の変換済み利得マップにより前記X線画像を補正するステップと、
    前記複数の補正済み画像のうち前記散乱防止グリッドにより生ずるアーティファクトを最小化した補正済み画像を選択するステップと、
    前記補正済み画像を出力するステップと
    を前記プロセッサに行なわせる、X線イメージング・システム。
  17. 前記プロセッサはさらに、前記非一過性のメモリ内の命令であって、実行されると、
    前記散乱防止グリッドありの初期利得マップを取得するステップと、
    前記散乱防止グリッドの初期画像を算出するステップと、
    前記散乱防止グリッドの複数の変換済み画像を形成するように、前記散乱防止グリッドの前記初期画像に複数の変換を適用するステップと
    を前記プロセッサに行なわせる命令と共に構成されている、請求項16に記載のシステム。
  18. 前記プロセッサはさらに、前記非一過性のメモリ内の命令であって、実行されると、
    前記散乱防止グリッドなしの初期利得マップを取得するステップと、
    前記散乱防止グリッドの前記複数の変換済み画像及び前記散乱防止グリッドなしの前記初期利得マップに基づいて、前記複数の変換済み利得マップを生成するステップと
    を前記プロセッサに行なわせる命令と共に構成されている、請求項17に記載のシステム。
  19. 前記プロセッサはさらに、前記非一過性のメモリ内の命令であって、実行されると、
    前記複数の補正済み画像の各々の利得補正済み画像毎に、当該各々の利得補正済み画像毎のアーティファクトの量を特徴付ける計量を算出するステップ
    を前記プロセッサに行なわせる命令と共に構成されている、請求項16に記載のシステム。
  20. 前記プロセッサはさらに、前記非一過性のメモリ内の命令であって、実行されると、
    前記複数の補正済み画像から最小の量の前記計量を有する画像を選択することにより、前記複数の補正済み画像のうち前記散乱防止グリッドにより生ずるアーティファクトを最小化した前記補正済み画像を選択するステップ
    を前記プロセッサに行なわせる命令と共に構成されている、請求項19に記載のシステム。
JP2022111582A 2021-07-27 2022-07-12 X線撮像において散乱防止グリッド・アーティファクトを除去する方法及びシステム Active JP7520920B2 (ja)

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