JP2023018474A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】単純な構成でカムトルクの作用を良好に抑制する弁開閉時期制御装置を提供する。【解決手段】回転軸芯Xを中心に回転自在な駆動側回転体Aと従動側回転体Bとを備え、位相調節機構Cを備えている。位相調節機構Cが、駆動側回転体Aに備えた第1内歯ギヤ14と、従動側回転体Bに備えた第2内歯ギヤ23と、これらに咬み合う第1外歯ギヤ31および第2外歯ギヤ32を有した筒状のキャリアギヤ30と、このキャリアギヤ30に回転自在に内嵌し、電動アクチュエータMの駆動力により、回転軸芯Xを中心に偏心軸芯Yの位置を公転させるようにキャリアギヤ30を移動させる偏心部材33を備え、第1内歯ギヤ14に対する第1外歯ギヤ31の咬み合い径と、第2内歯ギヤ23に対する第2外歯ギヤ32の咬み合い径とを等しく設定している。【選択図】図1
Description
本発明は、弁開閉時期制御装置に関する。
内燃機関の吸気バルブの開閉時期(バルブタイミング)を電動モータの駆動力で設定する弁開閉時期制御装置として、特許文献1にはクランクシャフトの駆動力で回転する駆動側回転体(文献ではハウジング)と、このハウジングの内部に対しカム軸と一体回転するように収容された従動側回転体(文献ではフランジ部)と、これらの回転位相を設定する遊星回転体と、遊星回転体を駆動するモータとが記載されている。
この特許文献1は、遊星回転体の第1ギヤの一部の歯を駆動側回転体の第1内歯車に咬み合わせ、遊星回転体の第2ギヤの一部の歯を従動側回転体の第2内歯車に咬み合わせている。また、遊星回転体に対して回転自在に内嵌した偏心軸をモータで回転することにより、第1ギヤと第1内歯車との咬み合い位置を変化させると同時に、第2ギヤと第2内歯部との咬み合い位置を変化させ、駆動側回転体と従動側回転体との相対回転位相を変化させている。
また、特許文献2には、駆動側回転体と従動側回転体との間にハーモニックドライブ型(ハーモニックドライブは登録商標)の減速装置を備え、この減速装置をモータで駆動することにより減速を実現する構成が記載されている。減速装置は、駆動側回転体の内周に備えた内歯ギヤと、駆動側回転体の内周に沿って回転自在で、従動側回転体と一体的に回転する内歯ギヤと、これらの内歯ギヤに咬合可能で軸芯に沿う方向視で楕円型に変形自在な外歯ギヤと、この外歯ギヤを回転させるモータとを備えている。
特許文献3には、弁開閉時期制御装置に直接的に関連しないものであるが、入力部に偏心部を一体形成し、この偏心部に対し入力軸の軸芯と平行な軸線回りに回転可能な第1外歯車と第2外歯車とを備え、第1歯車の一部の歯をケースの第1内歯歯車に咬み合わせ、第2歯車の一部の歯を出力軸と一体回転する第2内歯歯車に咬み合わせた微小歯数差複合ハイポサイクロイド型の減速装置が記載されている。
この特許文献3は、第2内歯と第2外歯との噛み合い作用力線と、第1外歯と第1内歯との噛み合い作用力線との合成作用力線が、入力軸の中心を向かうように構成され、入力軸の回転力を減速して出力軸に伝えた後に、出力軸に外部から回転力が作用しても、この回転力が入力軸に伝わる不都合を抑制しやすい構造を有している。
弁開閉時期制御装置として、例えば、クランクシャフトの回転と同期して回転する駆動側回転体と、吸気バルブを開閉作動させるカムシャフトと一体回転する従動側回転体とを同軸芯上に配置し、これらの相対回転位相を制御するギヤ式の減速機構を備え、このギヤ減速機構に電動モータの駆動力を伝える構成を想定することが可能である。
このように想定した弁開閉時期制御装置は、特許文献1の構成に基本的に共通する構成を有するものである。また、このように想定した弁開閉時期制御装置は、内燃機関の稼動時にカムシャフトから作用するカムトルクにより、駆動側回転体と従動側回転体との相対回転位相が変化し、バルブタイミングが不安定になることも考えられた。
バルブタイミングが不安定になる要因として、カムシャフトから従動側回転体に作用するカムトルクが減速機構を介して駆動側回転体に伝えられ、この駆動側回転体を回転させることが考えられる。この回転を抑制するためバルブタイミングを維持する際には、カムトルクの作用によって減速ギヤが作動する方向と逆方向に電動モータからトルクを作用させるように、電動モータに電流を供給することが考えられている。
ここで、特許文献1の弁開閉時期制御装置を考えると、この特許文献1に記載される構成では、ギヤ減速系を構成するギヤの歯形やサイズの設計により、歯の咬み合い角や、圧力角、あるいは、歯数を最適に設定することで、咬み合い時の合力の作用方向を、カムトルクに抗する方向に向かわせ、カムトルクによる回転力と、合力に基づき、回転力が入力軸に伝わる不都合を抑制することが可能である。
しかしながら、この特許文献1の構成において、カムトルクの作用を抑制するために伝動モータに電流を供給することは電流を無駄に消費することになり、セルフロックを実現するためには、減速ギヤを構成するギヤの歯形、歯のサイズが異なる2つのギヤ減速系を有し、2つの減速ギヤの咬み合い径が異なるため歯の設計に制約があり、技術的な困難を伴うものであった。
また、特許文献2の弁開閉時期制御装置では、楕円形に変形する外歯ギヤが、一対の内歯ギヤに対して2箇所(回転軸芯を挟んで対向する2箇所)で咬み合うため、内歯ギヤと外歯ギヤとの歯面の設計により、カムトルクの作用を相殺する方向に合力を作用させる構成を考えた場合に、合力の作用方向が、順方向と逆方向とに作用しやすく、出力軸に外部から回転力が伝わった場合に、この回転力が入力軸に伝わるものであった。
また、特許文献3では、咬み合い力の工夫により逆方向への回転(カムトルクの作用による回転)を抑制できるものであるが、出力軸に外部から回転力が伝わった場合に、この回転力が入力軸に伝わる不都合を抑制するために、咬み合い径が異なる2つのギヤ減速系の各々で逆方向に作用する合力を得る必要があり、2つのギヤ減速系の外歯の形状を異ならせる等、構成の複雑化を招くものであった。
このような理由から、単純な構成でありながらカムトルクの作用を良好に抑制し得る弁開閉時期制御装置が求められる。
本発明に係る弁開閉時期制御装置の特徴構成は、内燃機関のクランクシャフトと同期して回転軸芯を中心に回転する駆動側回転体と、前記回転軸芯と同軸芯に配置され、前記内燃機関の弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体と、電動アクチュエータの駆動力により前記駆動側回転体および前記従動側回転体の相対回転位相を設定する位相調節機構と、を備え、前記位相調節機構が、前記回転軸芯を中心にして前記駆動側回転体と一体回転する第1内歯ギヤと、前記回転軸芯を中心にして前記従動側回転体と一体回転する第2内歯ギヤと、前記回転軸芯と平行姿勢の偏心軸芯を中心に回転自在で、歯幅方向の一方の端部側に前記第1内歯ギヤより少ない歯数で前記第1内歯ギヤに咬み合う第1外歯ギヤを形成し、歯幅方向で他方の端部側に前記第2内歯ギヤより少ない歯数で前記第2内歯ギヤに咬み合う第2外歯ギヤを形成した筒状のキャリアギヤと、前記キャリアギヤの内部空間に回転自在に内嵌し、前記電動アクチュエータの駆動力により前記回転軸芯を中心に回転することにより、前記第1外歯ギヤと前記第2外歯ギヤとを前記偏心軸芯を中心に回転させながら移動させる偏心部材とを備え、前記第1内歯ギヤに対する前記第1外歯ギヤの咬み合い径と、前記第2内歯ギヤに対する前記第2外歯ギヤの咬み合い径とが等しく、前記第1内歯ギヤと前記第1外歯ギヤとの歯数差と、前記第2内歯ギヤと前記第2外歯ギヤとの歯数差とを異ならせている点にある。
この特徴構成によると、電動アクチュエータの駆動力で偏心部材を回転させることにより、回転軸芯を中心に偏心軸芯が回転し、この回転に伴いキャリアギヤの第1外歯ギヤが、第1内歯ギヤに咬み合う位置を、回転軸芯を中心に公転させるように移動させる。これと同時に、キャリアギヤの第2外歯ギヤが、第2内歯ギヤに咬み合う位置を、回転軸芯を中心に公転させるように移動させる。このように咬み合い位置が変化することにより、第1外歯ギヤと第1内歯ギヤとの歯数差から駆動側回転体に対してキャリアギヤが回転し、更に、第2外歯ギヤと第2内歯ギヤとの歯数差から、キャリアギヤに対して従動側回転体が回転する。その結果、駆動側回転体に対する従動側回転体の相対回転位相を変化させて弁開閉時期(バルブタイミング)の設定を可能にする。
また、この構成では、第1内歯ギヤに対する第1外歯ギヤの咬み合い径と、第2内歯ギヤに対する第2外歯ギヤの咬み合い径とが等しいため、キャリアギヤの全体の咬み合い径を一定にした筒状に形成することが可能となる。
従って、単純な構成でありながらカムトルクの作用を良好に抑制し得る弁開閉時期制御装置が構成された。
従って、単純な構成でありながらカムトルクの作用を良好に抑制し得る弁開閉時期制御装置が構成された。
上記構成に加えた構成として、前記キャリアギヤに前記カムシャフトからカムトルクが作用した場合に、前記カムトルクによって前記第2内歯ギヤの歯面から前記第2外歯ギヤの歯面に作用する圧力と、この圧力の作用による前記キャリアギヤの回転トルクによって前記第1内歯ギヤの歯面から前記第1外歯ギヤの歯面に作用する圧力との合力が、前記回転軸芯に沿う方向視で前記回転軸芯の方向に向かっても良い。
これによると、例えば、第1外歯ギヤと第1内歯ギヤとを第1減速機構とし、第2外歯ギヤと第2内歯ギヤとを第2減速機構とした場合に、カムシャフトから作用するカムトルクに抗する力を得るように設計する場合に、第1減速機構と第2減速機構との歯部の歯面形状を殆ど共通する形状に設定することも可能となる。
つまり、第1外歯ギヤと第1内歯ギヤとの歯面の設計、第2外歯ギヤと第2内歯ギヤとの歯面の設計により、カムシャフトからカムトルクが作用した場合に、第2内歯ギヤの歯面から第2外歯ギヤの歯面に作用する圧力と、第1内歯ギヤの歯面から第1外歯ギヤの歯面に作用する圧力と、の合力を、回転軸芯に沿う方向で回転軸芯に向かわせ、カムトルクに抗する力を得ることにより、出力軸に外部から回転力が伝わった場合に、この回転力が入力軸に伝わる不都合を抑制し、弁開閉時期(バルブタイミング)の安定的な維持が可能となる。
上記構成に加えた構成として、前記第1外歯ギヤと前記第2外歯ギヤとの歯形形状が等しく、前記偏心軸芯が前記回転軸芯から離れる方向に偏位した所定範囲の咬み合い領域においてのみ、前記第1外歯ギヤが前記第1内歯ギヤに咬み合い、且つ、前記第2外歯ギヤが前記第2内歯ギヤに咬み合っても良い。
これによると、第1外歯ギヤと前記第2外歯ギヤとの歯形形状が等しく、偏心軸芯が回転軸芯から離れる方向に偏位した所定範囲の咬み合い領域においてのみ、第1外歯ギヤが第1内歯ギヤに咬み合い、且つ、第2外歯ギヤが第2内歯ギヤに咬み合うことになる。このため、カムシャフトからカムトルクが作用した場合に、第2内歯ギヤの歯面から第2外歯ギヤの歯面に作用する圧力と、第1内歯ギヤの歯面から第1外歯ギヤの歯面に作用する圧力との1つの合力を回転軸芯に沿う方向で回転軸芯に向かわせることが可能となる。
つまり、この構成では、ハーモニックドライブのように2箇所の咬み合い位置で合力を発生させ、2つの合力がバランスしてカムトルクに抗する力を得にくいものと比較して、合力が作用する方向を1つの方向に設定し、カムトルクに抗する力を確実に作用させることが可能となる。
上記構成に加えた構成として、前記第1外歯ギヤの歯数と前記第2外歯ギヤの歯数とが等しく、前記第1外歯ギヤと前記第1内歯ギヤとの歯形と、前記第2外歯ギヤと前記第2内歯ギヤとの歯形との少なくとも一方が、サイクロイドやトロコイド曲線を圧縮した形状であっても良い。
これによると、例えば、第1外歯ギヤと第1内歯ギヤとの歯形を決める場合に、円周方向に沿ってサイクロイドやトロコイド曲線を配置し、必要とする歯数となるように周方向でサイクロイドの圧縮量を決めることにより、歯形を決めることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1に示すように、内燃機関としてのエンジンEのクランクシャフト1と同期回転する駆動側回転体Aと、吸気カムシャフト2(カムシャフトの一例)と一体回転する従動側回転体Bと、位相制御モータM(電動アクチュエータの一例)の駆動力により駆動側回転体Aと従動側回転体Bとの相対回転位相を設定する位相調節機構Cとを備えて弁開閉時期制御装置100が構成されている。
〔基本構成〕
図1に示すように、内燃機関としてのエンジンEのクランクシャフト1と同期回転する駆動側回転体Aと、吸気カムシャフト2(カムシャフトの一例)と一体回転する従動側回転体Bと、位相制御モータM(電動アクチュエータの一例)の駆動力により駆動側回転体Aと従動側回転体Bとの相対回転位相を設定する位相調節機構Cとを備えて弁開閉時期制御装置100が構成されている。
エンジンEは、シリンダブロックに形成された複数のシリンダ3の夫々にピストン4を収容し、夫々のピストン4をコネクティングロッド5によりクランクシャフト1に連結した4サイクル型に構成されている。このエンジンEのクランクシャフト1の出力スプロケット1Sと、駆動側回転体Aの駆動スプロケット11Sとに亘ってタイミングチェーン6(タイミングベルト等でも良い)が巻回されている。
エンジンEの上部に回転軸芯Xと同軸芯で吸気カムシャフト2と排気カムシャフト(図示せず)とを備えており、吸気カムシャフト2は、回転に伴い吸気カムシャフト2に形成されたカム部2Aから作用する力により吸気バルブを開閉作動させる。
位相制御モータMは、エンジンEに支持され、出力軸Maが回転軸芯Xと同軸芯で配置されている。これによりエンジンEの稼動時には、弁開閉時期制御装置100の全体が回転軸芯Xを中心に回転する。また、エンジンEが稼動する状況で、吸気カムシャフト2の回転速度と等しい速度で位相制御モータMの出力軸Maを回転させることで、位相調節機構Cが、駆動側回転体Aと従動側回転体Bとの相対回転位相を維持する。
これに対し、吸気カムシャフト2の回転速度より、位相制御モータMの出力軸Maの増速、あるいは、減速により駆動側回転体Aと従動側回転体Bとの相対回転位相を変化させ、吸気バルブの開閉時期(バルブタイミング)の設定を実現する。
尚、従動側回転体Bが駆動側回転体Aの回転方向と同方向に変位する作動を進角作動と称し、この進角作動により吸気圧縮比が増大する。また、従動側回転体Bが駆動側回転体Aと逆方向に変位する作動(前述と逆方向への作動)を遅角作動と称し、この遅角作動により吸気圧縮比が低減する。
〔ハウジング〕
図1~図4に示すように、駆動側回転体Aは、ハウジング11と、このハウジング11のフロント側開口を閉じるフロントプレート12と、このフロントプレート12をハウジング11に締結する複数の締結ボルト13とを有している。
図1~図4に示すように、駆動側回転体Aは、ハウジング11と、このハウジング11のフロント側開口を閉じるフロントプレート12と、このフロントプレート12をハウジング11に締結する複数の締結ボルト13とを有している。
ハウジング11は、回転軸芯Xを中心とする筒状となるハウジングボディ11aと、このハウジングボディ11aのうちフロントプレート12と反対側の端部において回転軸芯Xに対し直交する姿勢のハウジングボトム11bとを一体形成している。
また、ハウジングボディ11aの外周に駆動スプロケット11Sが形成され、ハウジングボトム11bには開口が形成されている。
フロントプレート12は、回転軸芯Xを中心とする筒状壁部12aと、回転軸芯Xに対し直交する姿勢のプレート部12bと、筒状壁部12aの外周に形成されたフランジ部12cとを一体的に形成している。
図1に示すように、フロントプレート12の筒状壁部12aの一部をハウジングボディ11aに嵌め込み、フランジ部12cに貫通する締結ボルト13をハウジングボディ11aの端部の雌ネジ部に螺合させる形態でハウジング11とフロントプレート12とが締結されている。
更に、図1、図2に示すように、フロントプレート12の筒状壁部12aの内周に回転軸芯を中心とする第1内歯ギヤ14が形成されている。この第1内歯ギヤ14の複数の内歯夫々を第1内歯部14Aと称する。
〔中間回転部材〕
図1、図3、図4に示すように、従動側回転体Bは、ハウジング11の内部空間に対し、回転軸芯Xを中心に回転自在に収容された中間回転部材21で構成されている。
図1、図3、図4に示すように、従動側回転体Bは、ハウジング11の内部空間に対し、回転軸芯Xを中心に回転自在に収容された中間回転部材21で構成されている。
中間回転部材21は、ハウジングボディ11aの内周面に接触状態で配置された円筒状部21aと、回転軸芯Xに直交する姿勢の壁状部21bとを一体形成している。この中間回転部材21は、壁状部21bの中心部に貫通孔が形成され、この壁状部21bの外面を吸気カムシャフト2の突出端に当接させた状態で、貫通孔に挿通する連結ボルト22により吸気カムシャフト2に連結されている。
図3に示すように、中間回転部材21の円筒状部21aのフロントプレート側の端部を、フロントプレート12の筒状壁部12aの端部に近接させており、この筒状壁部12aにおける近接部位の内周に回転軸芯Xを中心とする第2内歯ギヤ23が形成されている。この第2内歯ギヤ23の複数の内歯夫々を第2内歯部23Aと称する。
〔位相調節機構〕
図1~図4に示すように、位相調節機構Cは、キャリアギヤ30と、偏心部材33と、第1軸受34と、第2軸受35と、バネ体36と、リング38とを備えている。
図1~図4に示すように、位相調節機構Cは、キャリアギヤ30と、偏心部材33と、第1軸受34と、第2軸受35と、バネ体36と、リング38とを備えている。
キャリアギヤ30は、全長に亘って同一の歯数で同一の歯形の外歯部を形成した筒状であり、このキャリアギヤ30のうち、一端側(歯幅方向での一端側)において第1内歯ギヤ14に咬み合う歯部を第1外歯ギヤ31と称し、他端側(歯幅方向での他端側)において第2内歯ギヤ23に咬み合う歯部を第2外歯ギヤ32と称している。図2に示すように、第1外歯ギヤ31の複数の外歯夫々を第1外歯部31Aと称し、図3に示すように、第2外歯ギヤ32の複数の外歯夫々を第2外歯部32Aと称している。また、第1外歯ギヤ31と第2外歯ギヤ23とは歯形形状を等しくしている。
偏心部材33は、全体的に筒状であり、回転軸芯Xと平行姿勢となる偏心軸芯Yを中心とする円筒状の小径部33aと、回転軸芯Xを中心とする円筒状の大径部33bとが一体的に形成され、内周には回転軸芯Xと平行姿勢となる一対の係合溝33cが形成されている。
偏心部材33の小径部33aの外周のうち、回転軸芯Xに沿う方向で偏心軸芯Yに向かう領域に形成された凹部に板バネ材で成るバネ体36が嵌め込まれている。キャリアギヤ30は、偏心部材33の小径部33aに外嵌する第1軸受34によって偏心軸芯Yを中心に回転自在に支持されている。キャリアギヤ30は、第1軸受34を介してバネ体36の付勢力が作用する。また、小径部33aの外周には、第1軸受34の位置を決めるリング38を備えている。
図1に示すように、偏心部材33は、大径部33bに外嵌する第2軸受35を介して回転自在に中間回転部材21の円筒状部21aの内周に支持されている。この偏心部材33は、一対の係合溝33cに対して位相制御モータMの出力軸Maの係合ピン37が係合している。尚、第1軸受34と、第2軸受35とにボールベアリングが使用されるが、ブッシュを用いても良い。
位相調節機構Cでは、第1内歯ギヤ14の第1内歯部14Aの歯数を、キャリアギヤ30の第1外歯ギヤ31の第1外歯部31Aの歯数より1歯だけ多くしている。そしてキャリアギヤ30が偏心部材33の小径部33aに支持されることにより、図3に示すように回転軸芯Xと偏心軸芯Yとの位置関係から、偏心軸芯Yが回転軸芯Xから離れる方向に偏位した所定範囲となる咬み合い領域においてのみ、これら第1内歯部14Aと第1外歯部31Aとの一部を咬み合わることを実現している。
また、第2内歯ギヤ23の第2内歯部23Aの歯数を、キャリアギヤ30の第2外歯ギヤ32の第2外歯部32Aの歯数より2歯だけ多くしている。そしてキャリアギヤ30が偏心部材33の小径部33aに支持されることにより、図4に示すように回転軸芯Xと偏心軸芯Yとの位置関係から、偏心軸芯Yが回転軸芯Xから離れる方向に偏位した所定範囲となる咬み合い領域においてのみ、これらの第2内歯部23Aと第2外歯部32Aとの一部を咬み合わせることを実現している。
この位相調節機構Cでは、第1内歯ギヤ14と第1外歯ギヤ31とを併せて減速部G1と称し、第2内歯ギヤ23と第2外歯ギヤ32とを併せて第2ギヤ減速部G2と称している。尚、第1ギヤ減速部G1と第2ギヤ減速部G2とは、ハイポサイクロイド型のギヤ減速機構(内接型遊星ギヤ減速機構)として機能する。
この位相調節機構Cでは、外歯ギヤ(第1外歯ギヤ31と第2外歯ギヤ32との上位概念)と、内歯ギヤ(第1内歯ギヤ14と第2内歯ギヤ23との上位概念)の歯部との咬み合わせ状態を維持する方向にバネ体36の付勢力が作用する。
特に、位相調節機構Cでは、第1外歯ギヤ31の第1内歯ギヤ14に対する咬み合い径と、第2外歯ギヤ32の第2内歯ギヤ23に対する咬み合い径とを等しくしている。更に、前述したように第1外歯ギヤ31と第2外歯ギヤ23とは歯形形状を等しくしている。このような条件において第1外歯ギヤ31の第1外歯部31Aの歯数より、第2外歯ギヤ32の第2外歯部32Aの歯数を多くするため、第2外歯ギヤ32を設計する際には、設定歯数に対応するサイクロイド曲線を設定し、このサイクロイド曲線を圧縮することで、設定歯数より多い歯数に対応させ、このように圧縮されたサイクロイド曲線に基づいて第2外歯ギヤ32の歯形を決めている。この実施形態では、サイクロイド曲線に基づいて歯形を決めているが、トロコイド曲線に基づいて歯形を決めても良い。
〔作動形態〕
位相制御モータMの出力軸Maの回転速度と吸気カムシャフト2の回転速度(ハウジング11の回転速度)とを等しくすることによりキャリアギヤ30とハウジング11とは相対回転することがない。これに対し、位相制御モータMの出力軸Maの回転速度を吸気カムシャフト2の回転速度(ハウジング11の回転速度)より増速、あるいは、減速することにより、キャリアギヤ30はハウジング11に対して相対回転を開始する。
位相制御モータMの出力軸Maの回転速度と吸気カムシャフト2の回転速度(ハウジング11の回転速度)とを等しくすることによりキャリアギヤ30とハウジング11とは相対回転することがない。これに対し、位相制御モータMの出力軸Maの回転速度を吸気カムシャフト2の回転速度(ハウジング11の回転速度)より増速、あるいは、減速することにより、キャリアギヤ30はハウジング11に対して相対回転を開始する。
つまり、位相制御モータMの出力軸Maの増速時、あるいは、減速時には、偏心部材33が、従動側回転体B(中間回転部材21)に対して回転軸芯Xを中心に相対的に回転する。この回転に伴い第1ギヤ減速部G1では、偏心軸芯Yが回転軸芯Xを中心に公転するように移動し、第1内歯ギヤ14の複数の第1内歯部14Aのうち、第1外歯ギヤ31の第1外歯部31Aに咬み合う位置が回転軸芯Xを中心に変化し、この変化に伴って第1外歯ギヤ31は、偏心軸芯Yを中心に回転する。
また、第1ギヤ減速部G1では、出力軸Maが1回転した場合には、咬み合い位置が回転軸芯Xを中心に360度だけ移動するものの、第1内歯ギヤ14の第1内歯部14Aの歯数より、第1外歯ギヤ31の第1外歯部31Aの歯数が少ないため、この歯数の差に対応する角度だけ、第1内歯ギヤ14(厳密にはハウジング11)に対して第1外歯ギヤ31(キャリアギヤ30)が回転することになり、大きい減速比でキャリアギヤ30を、偏心軸芯Yを中心に回転させる。
更に、第2ギヤ減速部G2では、出力軸Maが1回転した場合には、咬み合い位置が回転軸芯Xを中心に360度だけ移動するものの、第1ギヤ減速部G1と同様に、第2内歯ギヤ23の第2内歯部23Aの歯数より、第2外歯ギヤ32の第2外歯部32Aの歯数が少ないため、この歯数の差に対応する角度だけ、第2内歯ギヤ23と第2外歯ギヤ32(キャリアギヤ30)とが相対的に回転することになる。
この相対回転により、キャリアギヤ30に対して中間回転部材21を回転させることになる。その結果、ハウジング11(駆動側回転体A)に対して中間回転部材21(従動側回転体B)を回転させ、結果として、ハウジング11と吸気カムシャフト2との相対回転位相を変位させて弁開閉時期(バルブタイミング)の設定を実現している。
〔セルフロック〕
エンジンEが稼動する状況では、吸気カムシャフト2からカムトルクが弁開閉時期制御装置100に作用する。この弁開閉時期制御装置100では、カムトルクが作用した際に第1ギヤ減速部G1と第2ギヤ減速部G2とがバルブタイミングの変動を抑制する力を作用させ、セルフロックにより出力軸Maが回転する不都合を抑制し、所定のバルブタイミングを維持できるように構成されている。また、以下の説明で参照される図5、図6、図8、図9は、図面において回転軸芯Xが上側に位置する。
エンジンEが稼動する状況では、吸気カムシャフト2からカムトルクが弁開閉時期制御装置100に作用する。この弁開閉時期制御装置100では、カムトルクが作用した際に第1ギヤ減速部G1と第2ギヤ減速部G2とがバルブタイミングの変動を抑制する力を作用させ、セルフロックにより出力軸Maが回転する不都合を抑制し、所定のバルブタイミングを維持できるように構成されている。また、以下の説明で参照される図5、図6、図8、図9は、図面において回転軸芯Xが上側に位置する。
つまり、図5に示すように、カムトルクF0が吸気カムシャフト2から中間回転部材21に作用した場合には、第2ギヤ減速部G2の第2内歯ギヤ23の第2内歯部23Aの歯面が、第2外歯ギヤ32の第2外歯部32Aの歯面に接触し、同図に示す第1接触圧F1が接触状態にある第2外歯部32Aの歯面に作用する。
また、第1接触圧F1が作用することにより、キャリアギヤ30に対しカムトルクF0の作用方向と同方向に、偏心軸芯Yを中心とする回転トルクが作用する。このため、図6に示すように、第1ギヤ減速部G1の第1外歯ギヤ31の第1外歯部31A歯面が、第1内歯ギヤ14の第1内歯部14A歯面に接触し、同図に示す第2接触圧F2が、接触状態にある第1外歯部31Aの歯面に対して垂直方向に作用する。
前述したように、第1外歯ギヤ31と第2外歯ギヤ32との咬み合い径は等しく、これらのギヤの歯形も近似するため、図7に示すように、第1接触圧F1と第2接触圧F2との圧力値が等しくなり、合力F3を回転軸芯Xの方向に向けることが可能となる。
これにより、カムトルクF0が作用してもキャリアギヤ30を回転させる力が作用することがなく、結果として、カムトルクの作用によって出力軸Maが回転する不都合を抑制し、駆動側回転体Aと従動側回転体Bとの相対回転位相を維持してバルブタイミングを安定的な維持を実現する。このように外力(カムトルク)が作用する状況において、外力による位相調節機構Cの作動を阻止するセルフロック状態に達する。尚、セルフロックの機能を有効に用いるためには、合力F3が作用する方向を回転軸芯Xに向かわせるのが理想であるが、出力軸Maの回転を抑制するためには、合力F3を回転軸芯Xの近傍の所定のエリアに向かうように構成することも可能であり、このように構成することによりギヤの設計を容易に行える。
尚、第1外歯ギヤ31と第2外歯ギヤ32との咬み合い径は等しく、これらのギヤの歯形も等しい(近似しても良い)ため、合力F3を回転軸芯Xの方向に向けるように、第2内歯ギヤ23と第2外歯ギヤ32との歯面を設計し、第1内歯ギヤ14と第1外歯ギヤ31の歯面を設計することが容易にしている。特に、合力F3の方向を、回転軸芯Xの位置に正確に向ける必要はなく、例えば、合力F3の方向を基準に±10度未満に設定され、好ましくは±6度未満に設定されることにより、セルフロックを実現することができる。尚、第1外歯ギヤ31と第2外歯ギヤ32の歯形、歯数を全く同一にしても良い。この場合、キャリアギヤ30において第1外歯ギヤ31と第2外歯ギヤ32の境界はなくなり、単一の歯を有する形状となる。
この弁開閉時期制御装置100は、位相制御モータMの駆動力により内歯ギヤの歯部に対する外歯ギヤの歯部の咬み合い値が移動する場合には、位相制御モータMに作用する負荷を低減するように構成されている。
つまり、位相制御モータMから駆動トルクF10の駆動力が作用した場合には、偏心部材33の回転に伴い、キャリアギヤ30の第1外歯ギヤ31を半径に方向に変位させる力(歯丈方向に変位させる力)が作用する。このため、図8に示すように、第1外歯ギヤ31の第1外歯部31Aの歯面と、第1内歯ギヤ14の第1内歯部14A歯面とが接触する接触面から第1外歯部31Aに作用する第1駆動圧F11は駆動トルクF10より低下した値となる。
また、これと同様に、偏心部材33の回転に伴い、図9に示すように、キャリアギヤ30の第2外歯ギヤ32を半径に方向に変位させる力(歯丈方向に変位させる力)が作用する。このため、第2外歯ギヤ32の第2外歯部32Aの歯面と、第2内歯ギヤ23の第2内歯部23Aの歯面とが接触する接触面から第2外歯部32Aに作用する第2駆動圧F12は駆動トルクF10より低下した値となる。
第1駆動圧F11と第2駆動圧F12とは、位相制御モータMの駆動力の作用によって生ずるものであるため、作用方向が等しくなるものの、前述したように外歯ギヤ(第1外歯ギヤ31と第2外歯ギヤ32)が半径方向に変位する際に生ずるものであるため、駆動トルクF10より小さく、図10に示すように、第1駆動圧F11と第2駆動圧F12と駆動トルクF10との合力F13は、回転軸芯Xから外れた方向に向かうため駆動トルクF10の作用を抑制することがなく、位相制御モータMの駆動を容易に行わせる。
〔実施形態の作用効果〕
このように弁開閉時期制御装置100は、位相制御モータMの回転力を、第1ギヤ減速部G1と、第2ギヤ減速部G2とで2段に減速するため、位相制御モータMに低トルクで小型のものを用いることが可能になる。
このように弁開閉時期制御装置100は、位相制御モータMの回転力を、第1ギヤ減速部G1と、第2ギヤ減速部G2とで2段に減速するため、位相制御モータMに低トルクで小型のものを用いることが可能になる。
また、位相調節機構Cが、キャリアギヤ30に形成される第1外歯ギヤ31と第2外歯ギヤ32との咬み合い径を等しくしているため、キャリアギヤ30の全体の咬み合い径を一定にした形状を筒状にして構成を単純にし、位相調節機構Cの小型化を実現する。
セルフロック性能を高めているため、吸気カムシャフト2からカムトルクが作用した場合でも、バルブタイミングを変動させる不都合を招くことなく、バルブタイミングを安定させることが可能となる。
特に、キャリアギヤ30の第1外歯ギヤ31に対する第1内歯ギヤ14の咬み合い径と、第2外歯ギヤ32に対する第2内歯ギヤ23の咬み合い径とが等しいため、セルフロック状態を作り出すために必要な歯面の設計が極めて容易になる。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(a)キャリアギヤ30に形成する第1外歯ギヤ31と、第2外歯ギヤ32との歯数を異ならせる。このように第1外歯ギヤ31と第2外歯ギヤ32との歯数を異ならせることにより、第1ギヤ減速部G1と第2ギヤ減速部G2との減速比を任意の値に設定することが可能となる。
(b)弁開閉時期制御装置100の構造は実施形態に示したものに限るものでなく、適宜変更することも可能である。
本発明は、弁開閉時期制御装置に利用することができる。
1 クランクシャフト
2 吸気カムシャフト(カムシャフト)
14 第1内歯ギヤ
23 第2内歯ギヤ
30 キャリアギヤ
31 第1外歯ギヤ
32 第2外歯ギヤ
33 偏心部材
A 駆動側回転体
B 従動側回転体
C 位相調節機構
E エンジン(内燃機関)
M 位相制御モータ(電動アクチュエータ)
X 回転軸芯
Y 偏心軸芯
F0 カムトルク
F1 第1接触圧(圧力)
F2 第2接触圧(圧力)
F3 合力
2 吸気カムシャフト(カムシャフト)
14 第1内歯ギヤ
23 第2内歯ギヤ
30 キャリアギヤ
31 第1外歯ギヤ
32 第2外歯ギヤ
33 偏心部材
A 駆動側回転体
B 従動側回転体
C 位相調節機構
E エンジン(内燃機関)
M 位相制御モータ(電動アクチュエータ)
X 回転軸芯
Y 偏心軸芯
F0 カムトルク
F1 第1接触圧(圧力)
F2 第2接触圧(圧力)
F3 合力
Claims (4)
- 内燃機関のクランクシャフトと同期して回転軸芯を中心に回転する駆動側回転体と、
前記回転軸芯と同軸芯に配置され、前記内燃機関の弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体と、
電動アクチュエータの駆動力により前記駆動側回転体および前記従動側回転体の相対回転位相を設定する位相調節機構と、を備え、
前記位相調節機構が、
前記回転軸芯を中心にして前記駆動側回転体と一体回転する第1内歯ギヤと、
前記回転軸芯を中心にして前記従動側回転体と一体回転する第2内歯ギヤと、
前記回転軸芯と平行姿勢の偏心軸芯を中心に回転自在で、歯幅方向の一方の端部側に前記第1内歯ギヤより少ない歯数で前記第1内歯ギヤに咬み合う第1外歯ギヤを形成し、歯幅方向で他方の端部側に前記第2内歯ギヤより少ない歯数で前記第2内歯ギヤに咬み合う第2外歯ギヤを形成した筒状のキャリアギヤと、
前記キャリアギヤの内部空間に回転自在に内嵌し、前記電動アクチュエータの駆動力により前記回転軸芯を中心に回転することにより、前記第1外歯ギヤと前記第2外歯ギヤとを前記偏心軸芯を中心に回転させながら移動させる偏心部材とを備え、
前記第1内歯ギヤに対する前記第1外歯ギヤの咬み合い径と、前記第2内歯ギヤに対する前記第2外歯ギヤの咬み合い径とが等しく、前記第1内歯ギヤと前記第1外歯ギヤとの歯数差と、前記第2内歯ギヤと前記第2外歯ギヤとの歯数差とを異ならせている弁開閉時期制御装置。 - 前記キャリアギヤに前記カムシャフトからカムトルクが作用した場合に、
前記カムトルクによって前記第2内歯ギヤの歯面から前記第2外歯ギヤの歯面に作用する圧力と、この圧力の作用による前記キャリアギヤの回転トルクによって前記第1内歯ギヤの歯面から前記第1外歯ギヤの歯面に作用する圧力との合力が、前記回転軸芯に沿う方向視で前記回転軸芯の方向に向かう請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。 - 前記第1外歯ギヤと前記第2外歯ギヤとの歯形形状が等しく、前記偏心軸芯が前記回転軸芯から離れる方向に偏位した所定範囲の咬み合い領域においてのみ、前記第1外歯ギヤが前記第1内歯ギヤに咬み合い、且つ、前記第2外歯ギヤが前記第2内歯ギヤに咬み合っている請求項1又は2に記載の弁開閉時期制御装置。
- 前記第1外歯ギヤの歯数と前記第2外歯ギヤの歯数とが等しく、
前記第1外歯ギヤと前記第1内歯ギヤとの歯形と、前記第2外歯ギヤと前記第2内歯ギヤとの歯形との少なくとも一方が、サイクロイドやトロコイド曲線を圧縮した形状である請求項1~3のいずれか一項に記載の弁開閉時期制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021122630A JP2023018474A (ja) | 2021-07-27 | 2021-07-27 | 弁開閉時期制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021122630A JP2023018474A (ja) | 2021-07-27 | 2021-07-27 | 弁開閉時期制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023018474A true JP2023018474A (ja) | 2023-02-08 |
Family
ID=85158208
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021122630A Pending JP2023018474A (ja) | 2021-07-27 | 2021-07-27 | 弁開閉時期制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023018474A (ja) |
-
2021
- 2021-07-27 JP JP2021122630A patent/JP2023018474A/ja active Pending
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