JP2023017840A - Mk2阻害剤の形態および組成物 - Google Patents

Mk2阻害剤の形態および組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】分裂促進因子活性化プロテインキナーゼ―活性化プロテインキナーゼ2(MK2)阻害剤として有用な(R)-3-((2-クロロ-5-(エトキシメチル)ピリミジン-4-イル)オキシ)-10-メチル-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-ジアゼピノ[5',6':4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オンに関し、改善された水溶解度、安定性、製剤容易性等の特性を提供する特定の結晶形態を提供する。【解決手段】特定の粉末X線回折パターンを有する、下記化合物の結晶体を提供する。TIFF2023017840000068.tif4063【選択図】図1

Description

関連出願
(関連出願に対する相互参照)
本出願は、2017年3月16日に出願された米国仮出願第62/472,015号の優先権を主張し、この全体が本明細書において参考として援用される。
(本発明の技術分野)
本発明は、MK2キナーゼの阻害剤として有用な化合物に関する。本発明は、本発明の固体形態を含む医薬的に許容される組成物および様々な障害の治療における前記組成物の使用方法も提供する。
(発明の背景)
近年、疾患に関連する酵素および他の生体分子の構造に関するより良い理解によって、新規治療剤の探求が大きく促進されている。広範囲な研究の対象になっている酵素の1つの重要なクラスは、プロテインキナーゼである。
プロテインキナーゼは、細胞内における様々なシグナル伝達プロセスの制御に関与する構造的に関連がある酵素の大きなファミリーを構成する。プロテインキナーゼは、それらの構造および触媒機能の保存を理由に、共通の先祖遺伝子から進化したと考えられる。ほぼ全てのキナーゼは、類似する250~300アミノ酸の触媒ドメインを含有する。キナーゼは、それらがリン酸化する基質(例えば、タンパク質-チロシン、タンパク質-セリン/スレオニン、脂質など)に依ってファミリーに分類され得る。
分裂促進因子活性化プロテインキナーゼ―活性化プロテインキナーゼ2(MAPKAPK2またはMK2)は、複数のp38MAPK依存性細胞応答を媒介する。MK2は、多くの急性および慢性炎症性疾患、例えば関節リウマチおよび炎症性腸疾患に関与するサイトカイン類(例えば、腫瘍壊死因子α(TNF-α)、インターロイキン6(IL-6)およびインターフェロンγ(IFNγ))の産生の重要な細胞内調節因子である。MK2は、非刺激細胞の核内に存在し、刺激により細胞質に移行し、ツベリンおよびHSP27をリン酸化および活性化する。MK2は、心不全、脳虚血損傷、ストレス抵抗性の調節およびTNF-αの産生にも関与する(Deak et al., EMBO. 17:4426-4441 (1998);Shi et al., Biol. Chem. 383:1519-1536 (2002);Staklatvala., Curr. Opin. Pharmacol. 4:372-377 (2004)およびShiroto et al., J. Mol. Cardiol. 38:93-97 (2005) を参照のこと)。
多くの疾患は、上記プロテインキナーゼ介在性イベントによって起こる異常な細胞応答に関連する。これらの疾患としては、限定するものではないが、自己免疫疾患、炎症性疾患、骨疾患、代謝疾患、神経系疾患および神経変性疾患、癌、心血管疾患、アレルギーおよび喘息、アルツハイマー病ならびにホルモン関連疾患が挙げられる。従って、治療剤として有用なプロテインキナーゼ阻害剤を見出すことが依然として必要とされている。
(発明の概要)
本発明の新規固体形態およびその組成物は、1以上のプロテインキナーゼの阻害剤として有用であり、該阻害剤について望ましい特性を示すことが現在判っている。一般的には、塩形態、遊離塩基形態および/または複合体形態およびその医薬的に許容し得る組成物は、本明細書に詳述した様々な疾患または障害を治療するために、または重症度を軽減するために有用である。
図1は、化合物1の形態AのXRPDパターンを示す。 図2は、化合物1の形態BのXRPDパターンを示す。 図3は、化合物1の形態CのXRPDパターンを示す。 図4は、化合物1の形態DのXRPDパターンを示す。 図5は、化合物1の形態EのXRPDパターンを示す。 図6は、化合物1の形態FのXRPDパターンを示す。 図7は、化合物1の形態GのXRPDパターンを示す。 図8は、化合物1の形態HのXRPDパターンを示す。 図9は、化合物1の形態IのXRPDパターンを示す。 図10は、THF/水中の化合物1の再結晶化から得た化合物1の形態IのXRPDパターン(上部)および水中の形態Hのスラリーから得た化合物1の形態IのXRPDパターン(下部)の比較を示す。 図11は、化合物1の形態AのDSCサーモグラムを示す。 図12は、化合物1の形態BのDSCサーモグラムを示す。 図13は、化合物1の形態CのDSCサーモグラムを示す。 図14は、化合物1の形態DのDSCサーモグラムを示す。 図15は、化合物1の形態EのDSCサーモグラムを示す。 図16は、化合物1の形態FのDSCサーモグラムを示す。 図17は、化合物1の形態GのDSCサーモグラムを示す。 図18は、化合物1の形態HのDSCサーモグラムを示す。 図19は、水中の形態Hのスラリーから得た化合物1の形態IのDSCサーモグラムを示す。 図20は、THF/水中の化合物1の再結晶化から得た化合物1の形態IのDSCサーモグラムを示す。 図21は、化合物1の形態AのTGAサーモグラムを示す。 図22は、化合物1の形態BのTGAサーモグラムを示す。 図23は、化合物1の形態CのTGAサーモグラムを示す。 図24は、化合物1の形態DのTGAサーモグラムを示す。 図25は、化合物1の形態EのTGAサーモグラムを示す。 図26は、化合物1の形態HのTGAサーモグラムを示す。 図27は、水中の形態Hのスラリーから得た化合物1の形態IのTGAサーモグラムを示す。 図28は、THF/水中の化合物1の再結晶から得た化合物1の形態IのTGAサーモグラムを示す。 図29は、化合物1の形態AのDVS等温線プロットを示す。 図30は、化合物1の形態CのDVS等温線プロットを示す。 図31は、化合物1の形態DのDVS等温線プロットを示す。 図32は、化合物1の形態EのDVS等温線プロットを示す。 図33は、化合物1の形態IのDVS等温線プロットを示す。 図34は、化合物1の形態AのH NMRスペクトルを示す。 図35は、化合物1の形態BのH NMRスペクトルを示す。 図36は、化合物1の形態CのH NMRスペクトルを示す。 図37は、化合物1の形態DのH NMRスペクトルを示す。 図38は、化合物1の形態EのH NMRスペクトルを示す。 図39は、化合物1の形態FのH NMRスペクトルを示す。 図40は、化合物1の形態GのH NMRスペクトルを示す。 図41は、THF/水中の化合物1の再結晶化から得た化合物1の形態IのHNMRスペクトルを示す。 図42は、(a)そのままの、または(b)DVS後の、(c)2000psiにて圧縮後の、および(d)190℃で加熱後の、化合物1の形態AのXRPDパターンの比較を示す。 図43は、(a)そのままの、(b)2000psiにて圧縮後の、および(c)190℃で加熱後の、化合物1の形態BのXRPDパターンの比較を示す。 図44は、(a)そのままの、(b)DVS後の、(b)2000psiにて圧縮後の、および(d)190℃で加熱後の、化合物1の形態CのXRPDパターンの比較を示す。 図45は、(a)そのままの、(b)2000psiにて圧縮後の、(c)190℃で加熱後の、および(d)DVS後の、化合物1の形態DのXRPDパターンの比較を示す。 図46は、(a)そのままの、(b)2000psiにて圧縮後の、(c)190℃で加熱後の、および(d)DVS後の、化合物1の形態EのXRPDパターンの比較を示す。 図47は、(a)そのままの、および(b)DVS後の、水中の形態Hのスラリーから得た化合物1の形態IのXRPDパターンの比較を示す。 図48は、化合物1の結晶形態の内の相互変換を示すスキームである。 図49は、t-アコニット酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図50は、L-アスコルビン酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図51は、アスパラギン酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図52は、安息香酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図53は、クエン酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図54は、ゲンチジン酸と化合物1の形態1の複合体のXRPDパターンを示す。 図55は、ゲンチジン酸と化合物1の形態2の複合体のXRPDパターンを示す。 図56は、グルタル酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図57は、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸と化合物1の形態1の複合体のXRPDパターンを示す。 図58は、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸と化合物1の形態2の複合体のXRPDパターンを示す。 図59は、イセチオン酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図60は、マレイン酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図61は、ケトグルタル酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図62は、マロン酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図63は、メタンスルホン酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図64は、サッカリンと化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図65は、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図66は、シュウ酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図67は、リン酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図68は、p-トルエンスルホン酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図69は、チオシアン酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図70は、バニリンと化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図71は、L-アスコルビン酸と化合物1の複合体およびL-リジンと化合物1の複合体についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図72は、t-アコニット酸と化合物1の複合体および形態AについてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図73は、アスパラギン酸と化合物1の複合体およびコフォーマーアスパラギン酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図74は、安息香酸と化合物1の形態Aの複合体およびコフォーマー安息香酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図75は、クエン酸と化合物1の複合体およびコフォーマークエン酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図76は、ゲンチジン酸と化合物1の形態1の複合体、ゲンチジン酸と化合物1の形態2の複合体およびコフォーマーゲンチジン酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図77は、グルタル酸と化合物1の複合体およびコフォーマーグルタル酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図78は、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸と化合物1の形態1との複合体および1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸と化合物1の形態2との複合体についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図79は、イセチオン酸と化合物1の複合体およびマレイン酸と化合物1の複合体についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図80は、ケトグルタル酸と化合物1の複合体およびコフォーマーケトグルタル酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図81は、マロン酸と化合物1の複合体および形態AについてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図82は、メタンスルホン酸と化合物1の複合体およびサッカリンと化合物1の複合体についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図83は、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸と化合物1の複合体およびその未知の遊離塩基結晶形態についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図84は、シュウ酸と化合物1の複合体およびコフォーマーシュウ酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図85は、リン酸と化合物1の複合体および形態AについてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図86は、チオシアン酸と化合物1の複合体およびp-トルエンスルホン酸と化合物1の複合体についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図87は、バニリンと化合物1の複合体および形態AについてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。 図88は、マレイン酸と化合物1の複合体のH NMRスペクトルを示す。 図89は、サッカリンと化合物1の複合体のH NMRスペクトルを示す。 図90は、マレイン酸と化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。 図91は、サッカリンと化合物1の複合体のXRPDパターンを示す。
発明の詳細な説明
発明のある局面の一般的記載:
PCT特許出願PCT/US2015/050495は、2015年9月16日に提出され、また2016年3月24日(“'463出願”、この全てが参照により本明細書に組み込まれる)にWO2016/044463として公開されており、活性型MK2を共有結合的および/また不可逆的に阻害する特定の化合物を記載している。かかる化合物は、化合物1:
Figure 2023017840000002
を包含する。
化合物1の((R)-3-((2-クロロ-5-(エトキシメチル)ピリミジン-4-イル)オキシ)-10-メチル-9,10,11,12-テトラヒドロ-8H-ジアゼピノ[5',6':4,5]チエノ[3,2-f]キノリン-8-オン)は、'463出願において化合物I-82として記載されており、化合物1の合成は、その明細書の実施例82に詳述に記載されている。
化合物1は、様々なアッセイにおいて活性であって、かつMK2キナーゼ(酵素的かつ細胞アッセイにおける)の共有結合的で、不可逆的な阻害を示す治療モデルである。特に、化合物1は、Thp-1ヒト急性単細胞白血病細胞中のMK2を阻害することが判っている。従って、化合物1は、MK2キナーゼの活性に関連があるか、またはMK2キナーゼにより媒介される1以上の疾患を治療するために有用である。
非晶質の化合物1と比較した場合に、化合物1の結晶形態は、例えば、改善された水溶解度、安定性および製剤容易性などの特性を提供するか、または提供し得る。そのため、本発明は、いくつかの化合物1の結晶形態を提供する。
一実施形態に従って、本発明は、非晶質形態、結晶形態またはその混合物にある化合物1を提供する。化合物1の結晶形態の例示は、下記により詳細に記述する。
他の実施形態において、本発明は、不純物を実質的に含まない化合物1を提供する。本明細書において使用した通り、用語“不純物を実質的に含まない”とは、化合物が有意量の異物を含まないことを意味する。かかる異物とは、出発物質、残留溶媒または化合物1の製造および/または単離により生じ得るその他の不純物を包含し得る。ある実施形態において、少なくとも約90重量%の化合物1が存在する。ある実施形態において、少なくとも約95重量%の化合物1が存在する。さらに他の本発明の実施形態において、少なくとも約99重量%の化合物1が存在する。
一実施形態に従って、化合物1は、少なくとも約95、97、97.5、98.0、98.5、99、99.5、99.8重量%の量で存在しており、この%は全組成物重量を基準としている。別の実施形態に従うと、化合物1は、全有機不純物に関するHPLCのわずか約5.0面積%を含み、ある実施形態においては、全有機不純物に関するHPLCのわずか約3.0面積%を含み、ある実施形態においては、HPLCクロマトグラムの全領域に対して、全有機不純物に関するHPLCのわずか約1.5面積%しか含んでいない。他の実施形態において、化合物1は、HPLCクロマトグラムの全領域に対して、任意の一つの不純物に関するHPLCの約1.0面積%しか含んでおらず;任意の一つの不純物のHPLCの約0.6面積%しか含んでおらず、ある実施形態において、任意の一つの不純物のHPLCの約0.5面積%しか含んでいない。
化合物1について示した構造は、化合物1の全ての互変異性型を包含することも意味する。更に、本明細書に示した構造は、1以上の同位体富化された原子においての存在のみ異なる化合物を意味する。例えば、デューテリウムまたはトリチウムによる水素の置換または13C-または14C-富化炭素による炭素の置換以外は本発明の構造を有する化合物は、本発明の範囲内である。
化合物1の結晶形態:
化合物1が様々な結晶形態で存在し得ることが判ってきた。この結晶形態は、化合物1の溶媒和物、水和物および非溶媒和形態でもあり得る。全てのかかる形態は、本発明範囲内である。ある実施形態において、本発明は、1以上の結晶形態の混合物として化合物1を提供する。
本明細書において使用された通り、用語“多形体”とは、化合物が結晶化できる様々な結晶構造(溶媒和物または非溶媒和物の結晶構造)をいう。
本明細書において使用された通り、用語“溶媒和物”とは、化学量論的または不定比化合物の量の溶媒(例えば、チャンネル溶媒和物)のいずれかを含む固体形態をいう。多形体については、該溶媒は、結晶構造に組み込まれる。同様に、用語“水和物”とは、水の化学量論的量または不定比量の水を含む固体形態をいう。多形体としては、水は、結晶構造中に組み込まれる。
本明細書において使用される通り、゜2-θ値を参照して使用される場合、用語“約”とは、記載した値±0.3゜2-θをいう。ある実施形態において、“約”は、±0.2゜2-θまたは±0.1゜2-θをいう。
ある実施形態において、化合物1は、結晶固体である。他の実施形態において、化合物1は、非晶質の化合物1を実質的に含まない結晶固体である。本明細書において使用される通り、用語“非晶質化合物1を実質的に含まない”とは、化合物が、有意量の非晶質化合物1を含有しないことを意味する。ある実施形態において、少なくとも約90重量%の結晶化合物1が存在するか、または少なくとも約95重量%の結晶化合物1が存在する。さらに発明の別の実施形態において、結晶化合物1の少なくとも約97%、98%または99重量%が存在する。
ある実施形態において、化合物1は、溶媒を含まない結晶形態または非溶媒和結晶形態をいい、つまりいずれの水または溶媒をも結晶構造に組み込まない。化合物1が、少なくとも3つの異なるニート(即ち、無水)結晶形態または多形体にて存在し得ることが判った。いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書においては形態Aとして示される化合物1の無水多形形態(即ち、結晶形態)を提供する。他の実施形態において、本発明は、本明細書において形態Bとして化合物1の無水多形形態(即ち、結晶形態)を提供する。他の実施形態において、本発明は、本明細書において形態Dとして化合物1の無水多形形態(即ち、結晶形態)を提供する。
化合物1は、少なくとも2つの異なる水和物の結晶形態または多形体にて存在し得ることが判った。いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書において形態Cとして化合物1の水和物の多形形態(即ち、結晶形態)を提供する。他の実施形態において、本発明は、本明細書において形態形態Eとして示される化合物1の水和物の多形形態(即ち、結晶形態)を提供する。
化合物1は、少なくとも4つの異なる溶媒和物の結晶形態または多形体にて存在し得る。いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書において形態Fとして化合物1の溶媒和物の多形形態(即ち、結晶形態)を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書において形態Gとして化合物1の溶媒和物の多形形態(即ち、結晶形態)を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書において形態Hとして化合物1の溶媒和物の多形形態(即ち、結晶形態)を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書において形態Iとして化合物1の溶媒和物の多形形態(即ち、結晶形態)を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、化合物1の様々な多形形態(即ち、結晶形態)の混合物を提供する。例えば、いくつかの実施形態において、本発明は、化合物1の形態Aと形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態Hおよび形態Iから選択される1以上の形態との混合物を提供する。
ある実施形態において、本発明は、化合物1の形態Aを提供する。一実施形態に従って、化合物1の形態Aは、その粉末X線解析パターンにおいて、約6.19、約9.33、約9.64、約12.39、約12.49、約12.59、約13.11、約13.25、約16.31、約18.70、約18.84、約19.09、約20.92、約21.35、約23.17、約24.02、約24.94、約26.44、約29.14および約30.04゜2θのピークから選択される1以上のピークを提供する。
いくつかの実施形態において、化合物1の形態Aは、約9.33、約9.64および約16.31゜2-θにてピークを有する粉末X線回析パターンを特徴とする。いくつかの実施形態において、化合物1の形態Aは、約6.19、約9.33、約9.64および約16.31゜2-θにてピークを有する粉末X線回析パターンを特徴とする。いくつかの実施形態において、化合物1の形態Aは、約6.19、約9.33、約9.64、約16.31および約24.02 ゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンを特徴とする。例示的な実施形態において、化合物1の形態Aは、その粉末X線回析パターンにおいて、およそ以下のような実質的に全てのピークにより特徴づけられる:
Figure 2023017840000003
ある実施形態において、本発明は、化合物1の形態Bを提供する。一実施形態に従って、化合物1の形態Bは、その粉末X線回折パターンにおいて約6.19、約7.04、約9.30、約9.58、約9.64、約12.54、約18.69、約19.33、約21.34、約27.52および約29.18゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴づけられる。
いくつかの実施形態において、化合物1の形態Bは、約7.04、約12.54および約21.34゜2-θにてピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴づけられる。いくつかの実施形態において、化合物1の形態Bは、約6.19、約7.04、約12.54および約21.34゜2-θにてピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴づけられる。例示的な実施形態において、化合物1の形態Bは、その粉末X線回析パターンにおいて、およそ以下のような実質的に全てのピークにより特徴づけられる。
Figure 2023017840000004
ある実施形態において、本発明は、化合物1の形態Cを提供する。一実施形態に従って、化合物1の形態Cは、その粉末X線回折パターンにおいて約7.03、約13.54、約13.91、約14.13、約21.25、約21.51、約24.73および25.77゜2-θから選択される1以上のピークにより特徴づけられる。
いくつかの実施形態において、化合物1の形態Cは、約7.03、約13.54、約13.91および約14.13゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴づけられる。いくつかの実施形態において、化合物1の形態Cは、約7.03、約13.54、約13.91、約14.13および約25.77゜2θのピークから選択されるその粉末X線回折パターンにおいて1以上のピークにより特徴づけられる。例示的な実施形態において、化合物1の形態Cは、その粉末X線回析パターンにおいて、おおよそ以下のような実質的に全てのピークにより特徴づけられる:
Figure 2023017840000005
ある実施形態において、本発明は、化合物1の形態Dを提供する。一実施形態に従って、化合物1の形態Dは、その粉末X線回折パターンにおいて、約4.89、約6.01、約6.10、約9.83、約12.06、約20.55、約20.98、約25.75および約26.42゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴づけられる。
いくつかの実施形態において、化合物1の形態Dは、約4.89、約6.01および約9.83゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴づけられる。いくつかの実施形態において、化合物1の形態Dは、約4.89、約6.01、約9.83、約25.75および約26.42゜2θのピークを有する粉末X線回折パターンにより特徴づけられる。例示的な実施形態において、化合物1の形態Dは、その粉末X線回析パターンにおいて、おおよそ以下の実質的に全てのピークにより特徴づけられる:
Figure 2023017840000006
ある実施形態において、本発明は、化合物1の形態Eを提供する。一実施形態に従って、化合物1の形態Eは、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.80、約7.13、約9.95、約15.48、約15.64および約21.44゜2θのピークからから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、化合物1の形態Eは、約6.80および約7.13゜2θのピークを有する粉末X線回折パターンにより特徴づけられる。例示的な実施形態において、化合物1の形態Eは、その粉末X線回析パターンにおいて、およそ以下の実質的に全てのピークにより特徴づけられる:
Figure 2023017840000007
ある実施形態において、本発明は、化合物1の形態Fを提供する。一実施形態に従って、化合物1の形態Fは、その粉末X線回折パターンにおいて、約7.11、約8.92、約10.41、約10.68、約11.00、約13.70、約22.11および約23.73゜2θのピークからから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、化合物1の形態Eは、約7.11、約8.92および約11.00゜2θのピークを有する粉末X線回折パターンにより特徴づけられる。例示的な実施形態において、化合物1の形態Fは、その粉末X線回析パターンにおいて、およそ以下の実質的に全てのピークにより特徴づけられる:
Figure 2023017840000008
ある実施形態において、本発明は、化合物1の形態Gを提供する。一実施形態に従って、化合物1の形態Gは、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.36、約9.56、約9.94、約10.41、約10.77、約12.71、約12.89、約17.56、約18.12、約19.09、約19.35、約19.74、約20.83、約23.49および約24.08゜2θのピークからから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、化合物1の形態Gは、約6.36、約12.71および約12.89゜2θのピークを有する粉末X線回折パターンにより特徴づけられる。例示的な実施形態において、化合物1の形態Gは、その粉末X線回析パターンにおいて、およそ以下の実質的に全てのピークにより特徴づけられる:
Figure 2023017840000009
ある実施形態において、本発明は、化合物1の形態Hを提供する。一実施形態に従って、化合物1の形態Hは、その粉末X線回折パターンにおいて、約10.37、約12.81、約19.31、約19.75および約24.06゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、化合物1の形態Hは、約12.81、約19.31および約24.06゜2θのピークを有する粉末X線回折パターンにより特徴づけられる。例示的な実施形態において、化合物1の形態Hは、その粉末X線回析パターンにおいて、およそ以下の実質的に全てのピークにより特徴づけられる:
Figure 2023017840000010
ある実施形態において、本発明は、化合物1の形態Iを提供する。一実施形態に従って、化合物1の形態Iは、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.73、約8.44、約13.45、約15.27、約17.53、約20.54、約23.95および約24.49゜2θのピークからから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、化合物1の形態Iは、約6.73、約8.44および約23.95゜2θのピークを有する粉末X線回折パターンにより特徴づけられる。いくつかの実施形態において、化合物1の形態Iは、約6.73、約8.44、約17.53および約23.95゜2θのピークを有する粉末X線回折パターンにより特徴づけられる。いくつかの実施形態において、化合物1の形態Iは、約6.73、約8.44、約15.27、約17.53および約23.95゜2θのピークを有する粉末X線回折パターンにより特徴づけられる。例示的な実施形態において、化合物1の形態Iは、その粉末X線回析パターンにおいて、およそ以下の実質的に全てのピークにより特徴づけられる:
Figure 2023017840000011
化合物1の複合体形態:
化合物1は、複合体形態でも存在し得る。用語「複合体」とは、コフォーマーと非共有結合的に会合した化合物1を含む形態を指すために本明細書において使用される。前記非共有的な会合は、例として、イオン相互作用、双極子相互作用、π-スタッキング相互作用、水素結合相互作用などである。本明細書において使用される用語“複合体”は、化合物1および酸とのイオン性相互作用ならびに化合物1および天然種の間での非イオン性会合から得られる塩形態を含む。従って、いくつかの実施形態において、“複合体”は、その包接複合体、塩形態、コクリスタル、クラスレートまたは水和物および/または溶媒和物などである。いくつかの実施形態において、用語“複合体”は、化合物1とコフォーマーの1:1(即ち、化学量論的)の割合を示すために使用される。いくつかの実施形態において、用語“複合体”は、何らかの特定の割合で化合物1とコフォーマーが存在する必要はない。いくつかの実施形態において、複合体は、その塩形態または水和物または溶媒和物である。いくつかの実施形態において、複合体は、その共結晶形態または水和物または溶媒和物である。いくつかの実施形態において、複合体は、その包接複合体または水和物または溶媒和物である。いくつかの実施形態において、複合体は、そのクラスレートまたは水和物または溶媒和物である。いくつかの実施形態において、複合体は、非晶質固体である。いくつかの実施形態において、複合体は結晶固体である。いくつかの実施形態において、複合体は溶液形態である。
いくつかの実施形態において、本発明は、化合物1およびコフォーマーを含む複合体を提供する。いくつかのかかる実施形態において、コフォーマーは、t-アコニット酸、L-アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、クエン酸、ゲンチジン酸、グルタル酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、イセチオン酸、ケトグルタル酸、L-リジン、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸およびバニリンからなる群から選択される。
従って、いくつかの実施形態において、本発明は、化合物1およびコフォーマーXを含む複合体を提供し、ここでXは、t-アコニット酸、L-アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、クエン酸、ゲンチジン酸、グルタル酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、イセチオン酸、ケトグルタル酸、L-リジン、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸,ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸およびバニリンからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、化合物1およびコフォーマーXを含む複合体は、化合物2として本明細書において示される。従って、いくつかの実施形態において、化合物2は、化合物1およびコフォーマーXを含んでおり、ここでXは、t-アコニット酸、L-アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、クエン酸、ゲンチジン酸、グルタル酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、イセチオン酸、ケトグルタル酸、L-リジン、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸およびバニリンからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、化合物2は結晶である。いくつかのかかる実施形態において、化合物2の結晶形態(即ち、化合物1およびコフォーマーXの複合体)は、非晶質化合物1または非晶質化合物2と比較して、例えば改善された水溶解度、安定性および製剤容易性などの特性を提供するか、または提供し得る。
一実施形態に従って、本発明は、非晶質形態、結晶形態またはその混合物にて化合物2を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、化合物1および化合物2の混合物を提供する。いくつかのかかる実施形態において、混合物は、化合物1の形態Aおよび化合物2を含む。いくつかの実施形態において、本発明は、化合物2およびコフォーマーの混合物を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、化合物1、化合物2およびコフォーマーを含む混合物を提供する。いくつかのかかる実施形態において、化合物1は、形態Aである。
他の実施形態において、本発明は、化合物2の製造および/または単離から得られる実質的に不純物、例えば、出発物質、残留溶媒またはその他の不純物を含まない化合物2を提供する。ある実施形態において、少なくとも約90重量%の化合物2が存在する。ある実施形態において、少なくとも約95重量%の化合物2が存在する。本発明のさらに他の実施形態において、少なくとも約99重量%の化合物2が存在する。
一実施形態に従って、化合物2は、少なくとも約95、97、97.5、98.0、98.5、99、99.5、99.8重量%の量で存在しており、ここで該%は、全組成物重量に基づいている。別の実施形態に従って、化合物2は、全有機不純物の約5.0面積%HPLCしか含まず、ある実施形態において、全有機不純物の約3.0面積%HPLCしか含まず、ある実施形態において、HPLCクロマトグラムの全面積と比較して、全ての有機不純物の約1.5面積%HPLCしか含まない。他の実施形態において、化合物2は、HPLCクロマトグラムの全面積に対して、わずか約1.0面積%HPLCしか、任意の1つの不純物のわずか約0.6面積%HPLCしか含有せず、ある実施形態においては、任意の1つの不純物のわずか約0.5面積%HPLCしか含有しない。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがt-アコニット酸である化合物2(“t-アコニット酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、t-アコニット酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、t-アコニット酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約3.91、約7.81、約10.98、約23.58、約23.90、約24.54および約30.90゜2θから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、t-アコニット酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約3.91、約7.81、約10.98および約30.90゜2θのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、XがL-アスコルビン酸である化合物2(“L-アスコルビン酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、L-アスコルビン酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、L-アスコルビン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.79、約14.06、約24.76および約25.68゜2θから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、L-アスコルビン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.79、約24.76および約25.68゜2θのピークにより特徴づけられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがアスパラギン酸である化合物2(“アスパラギン酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、アスパラギン酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、アスパラギン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.81、約6.97、約13.63、約13.94、約14.17、約15.21、約15.61、約20.97および約24.03゜2θから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、アスパラギン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.81、約6.97、約20.97および約24.03゜2θのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xが安息香酸である化合物2(“安息香酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、安息香酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、安息香酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約9.94、約10.55、約14.91、約19.90および約20.38゜2θから選択される1以上のピークにより特徴づけられる。いくつかの実施形態において、安息香酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約10.55、約14.91および約19.90゜2θのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがクエン酸である化合物2(“クエン酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、クエン酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、クエン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約11.07、約12.97、約14.52、約15.58、約21.30、約22.10、約23.79および約24.09゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、クエン酸複合体は、約11.07、約12.97、約15.58および約21.30゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる。例示的な実施形態において、クエン酸複合体は、その粉末X線回析パターンにおいて、約11.07、約12.97および約15.58゜2θの実質的に全てのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがゲンチジン酸である化合物2(“ゲンチジン酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、ゲンチジン酸複合体の形態1を提供する。いくつかの実施形態において、ゲンチジン酸複合体の形態1は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、ゲンチジン酸複合体の形態1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.65、約13.10、約13.30、約13.49、約14.01、約14.96、約20.03、約24.79および約25.63゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、ゲンチジン酸複合体の形態1が、約6.65、約20.03、約24.79および約25.63゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、ゲンチジン酸複合体の形態2を提供する。いくつかの実施形態において、ゲンチジン酸複合体の形態2は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、ゲンチジン酸複合体の形態2は、その粉末X線回折パターンにおいて、約8.42、約9.80、約24.74および約27.60゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、ゲンチジン酸複合体の形態2は、粉末X線回析パターンにおいて、約8.42、約9.80、約24.74および約27.60゜2θのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがグルタル酸である化合物2(“グルタル酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、グルタル酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、グルタル酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約4.59、約7.15、約11.97、約16.78、約17.49、約37.25および約37.39゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、グルタル酸複合体は、約4.59、約7.15、約11.97および約16.78゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xが1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸である化合物2(“1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸複合体の形態1を提供する。いくつかの実施形態において、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸複合体の形態1は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸複合体の形態1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約7.40、約9.53、約11.18、約17.24、約22.46、約23.37および約25.99゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸複合体の形態1は、約7.40、約9.53、約11.18および約17.24゜2θのピークを有する粉末X線解析パターンにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸複合体の形態2を提供する。いくつかの実施形態において、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸複合体の形態2は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸複合体の形態2は、その粉末X線回折パターンにおいて、約5.09、約7.62、約10.15、約12.12、約12.37、約17.46、約19.46および約24.04゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特性づけられる。いくつかの実施形態において、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸複合体の形態2は、約5.09、約7.62、約12.12、約12.37、約19.46および約24.04゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがイセチオン酸である化合物2(“イセチオン酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、イセチオン酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、イセチオン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約5.07、約5.77、約6.84、約18.24、約26.72および約27.35゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、イセチオン酸複合体は、約5.07、約5.77、約6.84、約26.72および約27.35゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがケトグルタル酸である化合物2(“ケトグルタル酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、ケトグルタル酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、ケトグルタル酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約8.31、約9.25、約11.23、約20.08、約25.50、約32.44、約33.12、約33.74および約37.75゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、ケトグルタル酸複合体は、約8.31、約9.25、約11.23および約20.08 ゜2θピークのその粉末X線回折パターンにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、ケトグルタル酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約8.31、約9.25、約11.23、約20.08および約25.50゜2θのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、XがL-リジンである化合物2(“L-リジン複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、L-リジン複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、L-リジン複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約7.04、約7.64、約14.05、約22.69、約24.58および約25.80゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、L-リジン複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約7.04、約7.64および約22.69゜2θのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがマレイン酸である化合物2(“マレイン酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、マレイン酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、マレイン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約8.37、約10.54、約12.07、約13.01、約13.81、約14.84、約19.31、約24.76および約25.27゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、マレイン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約8.37、約10.54、約12.07、約13.01および約19.31゜2θのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがマロン酸である化合物2(“マロン酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、マロン酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、マロン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約7.26、約8.51、約11.63、約14.52、約15.52、約15.82、約19.71、約23.38および約27.98゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、マロン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約7.26、約8.51、約11.63、約14.52、約15.52、約15.82および約19.71゜2θのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがメタンスルホン酸である化合物2(“メタンスルホン酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、メタンスルホン酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、メタンスルホン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約5.04、約5.90、約13.08、約21.83、約23.46、約24.08および約26.02゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、メタンスルホン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約5.04、約5.90、約13.08および約21.83゜2θのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがナフタレン-1,5-ジスルホン酸である化合物2(“ナフタレン-1,5-ジスルホン酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約12.02、約20.61、約20.98、約21.25、約22.49および約24.39゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約12.02、約20.61、約20.98および約21.25゜2θのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがシュウ酸である化合物2(“シュウ酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、シュウ酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、シュウ酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約11.14、約20.52、約21.22、約23.13、約24.08および約24.67゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、シュウ酸複合体は、約11.14、約20.52、約24.08および約24.67゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる。例示的な実施形態において、シュウ酸複合体は、その粉末X線回析パターンにおいて、約11.14、約24.08および約24.67゜2θの実質的に全てのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがリン酸である化合物2(“リン酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、リン酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、リン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.79、約7.08、約7.39、約9.93、約11.95、約14.18および約14.88゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、リン酸複合体は、約6.79、約7.08、約7.39、約9.93および約11.95゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xが、サッカリンである化合物2(“サッカリン複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、サッカリン複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、サッカリン複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.82、約10.24、約20.53および約24.63゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、サッカリン複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.82、約10.24および約20.53゜2θのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがチオシアン酸である化合物2(“チオシアン酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、チオシアン酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、チオシアン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.86、約6.95、約14.17、約25.80゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがp-トルエンスルホン酸である化合物2(“p-トルエンスルホン酸複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、トルエンスルホン酸複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、p-トルエンスルホン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.49、約9.65、約10.00、約13.22、約19.99、約23.55、約23.79および約27.56゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、p-トルエンスルホン酸複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.49、約9.65、約10.00および約13.22゜2θのピークにより特徴付けられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、Xがバニリンである化合物2(“バニリン複合体”)を提供する。いくつかの実施形態において、バニリン複合体は、結晶性である。いくつかのかかる実施形態において、バニリン複合体は、その粉末X線回折パターンにおいて、約10.93、約11.43、約11.58、約12.22、約14.42、約15.45、約17.28、約22.89、約23.53および約23.77゜2θから選択される1以上のピークにより特徴付けられる。いくつかの実施形態において、バニリン複合体は、約10.93、約11.43、約11.58、約14.42、約15.45および約17.28゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる。例示的な実施形態において、バニリン複合体は、その粉末X線回析パターンにおいて、約11.43、約11.58、約14.42、約15.45および約17.28゜2θの実質的に全てのピークにより特徴付けられる。
化合物1および化合物2を提供する一般的な方法:
化合物1は、'463出願に詳述された方法に従って製造され、これらは参照により本明細書に組み込まれる。化合物1の様々な結晶形態は、種々の適切な溶媒に化合物1を溶解して、その後化合物1を固相に戻すことにより製造され得る。化合物1が固相に戻る溶媒および条件の特定の組み合わせは、実施例においてより詳細に議論されている。
適切な溶媒は、化合物1を部分的または完全に可溶化し得る。本発明において有用で適切な溶媒の例は、プロトン性溶媒、極性非プロトン溶媒またはその混合物である。ある実施形態において、適切な溶媒は、エーテル、エステル、アルコール、ケトンまたはその混合物を包含する。ある実施形態において、適切な溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール(IPA)またはアセトンであり、ここで前記溶媒は、無水であるか、または水、メチル tert-ブチルエーテル(MTBE)またはヘプタンとの組み合わせである。他の実施形態において、適切な溶媒には、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、1,4-ジオキサン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、グリム、ジグリム、メチルエチルケトン、N-メチル-2-ピロリドン、2-メチルテトラヒドロフラン、メチルt-ブチルエーテル、t-ブタノール、n-ブタノールおよびアセトニトリルが挙げられる。
一実施形態に従って、本発明は、化合物1を適切な溶媒中に溶解する工程、所望により加熱してその溶液を形成してもよい、および化合物1を単離する工程を特徴とする、化合物1の結晶形態を製造する方法を提供する。いくつかの実施形態において、化合物1を、適切な溶媒中において平衡化して製造する。いくつかのかかる実施形態において、化合物1を、適切な溶媒に溶解して、この溶液を、室温で一定期間、例えば1日間攪拌した。いくつかの実施形態において、試料を、一定期間、例えば1日間、穏やかに加熱した(例えば、50℃で)。その後、化合物1を、例えば濾過により上清を除去して単離した。
いくつかの実施形態において、化合物1を、適切な溶媒の蒸発により製造した。いくつかの実施形態において、化合物1を適切な溶媒に溶解して、溶媒を蒸発させる。いくつかの実施形態において、溶媒はTHFである。いくつかの実施形態において、溶媒は、THF/水である。いくつかの実施形態において、溶媒は、ジクロロメタン(DCM)である。いくつかの実施形態において、溶媒はエタノールである。いくつかの実施形態において、溶媒は、エタノール/水である。
いくつかの実施形態において、化合物1を、溶媒/貧溶媒系中で再結晶化した。いくつかの実施形態において、化合物1を、適切な溶媒に溶解して、次いでこの溶液を貧溶媒に加えた。化合物1の再結晶化に有用な貧溶媒には、アセトン、アセトニトリル(ACN)、イソプロパノール、ヘプタン、酢酸メチル、トルエンおよび水が挙げられる。混合物を、冷却して、化合物1を、例えば濾過により単離し得る。いくつかの実施形態において、溶媒はDMSOであり、貧溶媒はACNである。いくつかの実施形態において、溶媒は、DMSOであり、貧溶媒はIPAである。いくつかの実施形態において、溶媒はDMSOであり、貧溶媒は水である。
上記に記載した通り、化合物1を、適切な溶媒中に、所望により加熱しながら溶解する。ある実施形態において、化合物1は、約50~約60℃で溶解される。他の実施形態において、化合物1は、約50~約55℃で溶解される。さらに別の実施形態において、化合物1は、溶媒の沸点で溶解される。他の実施形態において、化合物1は、加熱せずに溶解される(例えば、周囲温度で、おおよそ20~25℃)。
いくつかの実施形態において、本発明は、化合物1を適切な溶媒に溶解する工程、所望により加熱してその溶液を形成する工程および化合物1を単離する工程を特徴とする、化合物1の結晶形態を製造する方法を提供する。いくつかの実施形態において、化合物1の結晶形態を製造する方法は、(a)化合物1を適切な溶媒に溶解して、混合物を形成する工程、(b)工程(a)からの該混合物を加熱して、化合物1の溶液を形成する工程、(c)該溶液を冷却する工程および(d)化合物1の結晶形態を単離する工程を含む。
いくつかの実施形態において、本発明は、化合物1の無水物形態の存在下において、化合物1を適切な溶媒に、所望により加熱して溶解して、その溶液を形成させる工程および化合物1を単離する工程を特徴とする、化合物1の無水物形態を製造するための方法を提供する。
いくつかの実施形態において、本発明は、化合物1の無水物形態の存在下において、化合物1の水和または溶媒和物を、適切な溶媒に、所望により加熱して溶解して、その溶液を形成させる工程および化合物1を単離する工程を特徴とする、化合物1の無水物形態を製造するための方法を提供する。
いくつかの実施形態において、本発明は、化合物1の形態Aの存在下において、化合物1の溶媒和物を適切な溶媒に、所望により加熱して溶解して、その溶液を形成させる工程、および化合物1を単離する工程を特徴とする、化合物1の形態Aを製造する方法を提供する。いくつかの実施形態において、化合物1の結晶形態を製造する方法は、(a)化合物1を、適切な溶媒に溶解する工程、(b)工程(a)からの混合物を加熱して、化合物1の溶液を形成する工程、(c)該溶液を化合物1の形態Aと接触させる工程、(d)該溶液を、化合物1の形態Aの存在下において冷却する工程および(e)化合物1の結晶形態を単離する工程を含む。
いくつかの実施形態において、本発明は、化合物1の形態Iを、化合物1の形態Aの存在下において、適切な溶媒に、所望により加熱して溶解して、その溶液を形成させる工程、化合物1を単離する工程を特徴とする、化合物1の形態Aを製造する方法を提供する。いくつかの実施形態において、化合物1の結晶形態を製造する方法は、(a)化合物1の形態Iを、適切な溶媒に溶解する工程、(b)工程(a)からの混合物を加熱して、化合物1の溶液を形成させる工程、(c)該溶液を化合物1の形態Aと接触させる工程、(d)該溶液を、化合物1の形態Aの存在下において冷却する工程および(e)化合物1の形態Aを単離する工程を含む。
いくつかの実施形態において、本発明は、化合物1を適切な溶媒に溶解する工程、該溶液にコフォーマーを添加して、所望により加熱して、その溶液を形成させる工程、および化合物2を単離する工程を特徴とする、化合物2を製造する方法を提供する。
いくつかの実施形態において、化合物2は、化合物1を適切な溶媒に溶解し、該溶液にコフォーマーを添加し、該溶媒を蒸発させることにより製造される。いくつかの実施形態において、溶媒を室温で蒸発させる。
いくつかの実施形態において、化合物2は、適切な溶媒中のコフォーマー溶液において化合物1をスラリー化して、化合物2を単離することにより製造される。いくつかの実施形態において、化合物2を、適切な溶媒中のコフォーマー溶液において化合物1をグラインディングして、化合物2を単離することにより製造する。いくつかの実施形態において、化合物2は、化合物1を適切な溶媒に溶解する工程、コフォーマーを添加する工程、溶液を冷却する工程および化合物2を単離する工程により製造される。
ある実施形態において、化合物1または化合物2は、混合物から沈殿する。別の実施形態において、化合物1または化合物2は、混合物から結晶化する。他の実施形態において、化合物1または化合物2は、溶液のシーディング(即ち、化合物1または化合物2の結晶を、溶液に加える工程)の後の溶液から結晶化する。
結晶性化合物1または化合物2は、反応混合物から析出され得るか、または例えば、エバポレーション、蒸留、濾過(例えば、ナノフィルトレーション、限外濾過)、逆浸透、吸収および反応などの方法により溶媒の一部または全てを除去することにより、貧溶媒(例えば、水、MTBEおよび/またはヘプタン)を加えることにより、冷却することにより(例えば、クラッシュ冷却)、またはこれら方法の様々な組み合わせることにより製造され得る。
一般的に上記される通り、化合物1または化合物2は、所望により単離されてもよい。化合物1または化合物2は、当業者には既知の適切な物理的手段により単離されてもよいことは理解されよう。ある実施形態において、沈殿した固体化合物1または化合物2は、濾過により上清から分離される。他の実施形態において、沈殿した固体化合物1または化合物2は、上清をデキャンテーションすることにより、該上清と分離される。
ある実施形態において、沈殿した固体化合物1または化合物2は、濾過により上清と分離される。
ある実施形態において、単離した化合物1または化合物2は風乾される。他の実施形態において、単離した化合物1または化合物2は、減圧下において、所望により高温で乾燥される。
4.使用、製剤化および投与
医薬的に許容される組成物
別の実施形態によれば、本発明は、本発明の化合物またはその医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルとを含む組成物を提供する。特定の実施形態では、本発明の組成物中の化合物の量は、それが、生物学的試料または患者においてMK2またはその突然変異体を測定可能に阻害するのに有効であるような量である。特定の実施形態では、本発明の組成物は、このような組成物を必要とする患者への投与のために製剤化される。いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、患者への経口投与のために製剤化される。
本発明の方法によれば、化合物および組成物は、本明細書で提供される障害(すなわち、MK2介在性疾患または障害)を治療し、またはその重症度を軽減するのに有効な任意の量および任意の投与経路を使用して投与される。必要とされる正確な量は、対象の種、年齢および一般状態、感染の重症度、特定の薬剤、その投与様式などに応じて、対象ごとに変動する。本発明の化合物は、好ましくは、投与の容易性および投与量の均一性のために、単位剤形で製剤化される。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーによって、局所的に、直腸的に、経鼻的に、口腔的に、膣内的に、腹腔内的に、嚢内的に、または埋め込み型リザーバーを介して投与され得る。いくつかの実施形態では、組成物は、経口的に、腹腔内的にまたは静脈内的に投与される。
本発明の組成物の滅菌注射用形態は、水性または油性の懸濁液であり得る。これらの懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、当技術分野で公知の技術にしたがって製剤化され得る。滅菌注射用調製物はまた、非毒性の非経口的に許容され得る希釈剤もしくは溶媒中の滅菌注射溶液または懸濁液、例えば1,3-ブタンジオール溶液であり得る。用いられ得る許容され得るビヒクルおよび溶媒には、水、リンガー溶液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌固定油は、溶媒または懸濁媒体として慣用的に使用される。
この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の滅菌固定油が使用され得る。オリーブ油またはヒマシ油などの天然の医薬的に許容される油(特に、それらのポリオキシエチル化バージョン)のように、オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、注射剤の調製に有用である。これらの油性溶液または懸濁液はまた、カルボキシメチルセルロース、またはエマルジョンおよび懸濁液を含む医薬的に許容される剤形の調製において通常使用される同様の分散剤などの長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含有し得る。Tween、Spanなどの他の通常使用される界面活性剤および医薬的に許容される固体、液体または他の剤形の製造において通常使用される他の乳化剤またはバイオアベイラビリティ増進剤もまた、製剤化のために使用され得る。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルタに通してろ過することによって、または使用前に滅菌水もしくは他の滅菌注射用媒体に溶解もしくは分散され得る滅菌固体組成物の形態の滅菌剤を組み込むことによって滅菌され得る。
本発明の化合物の効果を持続させるために、皮下注射または筋肉内注射による化合物の吸収を遅らせることが多くの場合に望ましい。これは、難水溶性の結晶質または非晶質の
液体懸濁液を使用することによって達成され得る。このため、化合物の吸収速度は、その溶解速度(今度はこれが、結晶サイズまたは結晶形態に依存し得る)に依存する。あるいは、非経口投与された化合物形態の吸収の遅延は、該化合物を油性ビヒクルに溶解または懸濁することによって達成される。注射用デポー形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中で、化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成することによって作製される。化合物とポリマーとの比および用いられる特定のポリマーの性質に応じて、化合物の放出速度が制御され得る。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(酸無水物)が挙げられる。デポー注射用製剤はまた、体組織と適合性のリポソームまたはマイクロエマルジョン中に化合物を取り込むことによって調製される。
いくつかの実施形態では、提供される医薬的に許容される組成物は、経口投与のために製剤化される。このような製剤は、食物と共にまたは食物なしで投与され得る。いくつかの実施形態では、本発明の医薬的に許容される組成物は、食物なしで投与される。別の実施形態では、本発明の医薬的に許容される組成物は、食物と共に投与される。
本発明の医薬的に許容される組成物は、限定されないが、カプセル、錠剤、水性懸濁液または溶液を含む任意の経口的に許容され得る剤形で経口投与され得る。経口使用のための錠剤の場合、通常使用される担体としては、ラクトースおよびトウモロコシデンプンが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤も典型的に追加される。カプセル形態の経口投与の場合、有用な希釈剤としては、ラクトースおよび乾燥トウモロコシデンプンが挙げられる。水性懸濁液が経口使用に必要である場合、活性成分を乳化剤および懸濁化剤と混合する。所望により、特定の甘味剤、香味剤または着色剤もまた、追加され得る。
経口投与のための固体剤形としては、カプセル、錠剤、丸薬、粉末および顆粒剤が挙げられる。このような固体剤形では、活性化合物は、少なくとも1つの不活性な医薬的に許容される賦形剤もしくは担体、例えばクエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウム、ならびに/またはa)充填剤または増量剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸、b)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロースおよびアカシアなど、c)保湿剤、例えばグリセロール、d)崩壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩および炭酸ナトリウム、e)溶解遅延剤、例えばパラフィン、f)吸収促進剤、例えば第四級アンモニウム化合物、g)湿潤剤、例えばセチルアルコールおよびグリセロールモノステアレートなど、h)吸収剤、例えばカオリンおよびベントナイト粘土、ならびに/または、i)滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムおよびそれらの混合物と混合される。カプセル、錠剤および丸薬の場合、剤形はまた、緩衝剤を含み得る。
同様の種類の固体組成物もまた、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用して、ソフトゼラチンカプセルおよびハードゼラチンカプセル中の充填剤として用いられ得る。固体剤形の錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬および顆粒剤は、腸溶コーティングおよび医薬製剤分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製され得る。それらは、乳白剤を場合により含有し得、活性成分のみを放出するか、または場合により徐々に腸管の特定部分において優先的に活性成分を放出する組成物でもあり得る。使用され得る埋め込み型組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。同様の種類の固体組成物もまた、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用して、ソフトゼラチンカプセルおよびハードゼラチンカプセル中の充填剤として用いられ得る。
活性化合物はまた、1つまたはそれを超える上記賦形剤と共にマイクロカプセル化され得る。固体剤形の錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬および顆粒剤は、腸溶コーティング、放出制御コーティングおよび医薬製剤分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製され得る。このような固体剤形では、活性化合物は、少なくとも1つの不活性希釈剤、例えばスクロース、ラクトースまたはデンプンと混合され得る。このような剤形はまた、通常の慣行のように、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば錠剤化用滑沢剤および他の錠剤化用助剤、例えばステアリン酸マグネシウムや微結晶性セルロースを含み得る。カプセル、錠剤および丸薬の場合、剤形はまた、緩衝剤を含み得る。それらは、乳白剤を所望により含有してもよく、活性成分のみを放出するか、または場合により徐々に腸管の特定部分において優先的に活性成分を放出する組成物でもあり得る。使用され得る埋め込み型組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。
経口投与のための液体剤形としては、限定されないが、医薬的に許容されるエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤が挙げられる。活性化合物に加えて、液体剤形は、当技術分野で通常使用される不活性希釈剤、例えば水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、オイル(特に、綿実油、ラッカセイ油、コーンオイル、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルならびにそれらの混合物などを含有し得る。不活性希釈剤の他に、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、香味剤ならびに芳香剤などのアジュバントも含み得る。
あるいは、本発明の医薬的に許容される組成物は、直腸投与のための坐薬の形態で投与され得る。これらは、薬剤と、室温では固体であるが直腸温度では液体である適切な非刺激性賦形剤であって、したがって直腸内で溶融して薬物を放出するであろう適切な非刺激性賦形剤とを混合することによって調製され得る。このような材料としては、ココアバター、蜜ろうおよびポリエチレングリコールが挙げられる。
直腸投与または経膣投与のための組成物は、好ましくは坐薬であり、本発明の化合物と、周囲温度では固体であるが体温では液体である適切な非刺激性賦形剤または担体であって、したがって直腸または膣腔内で溶融して活性化合物を放出する適切な非刺激性賦形剤または担体(例えば、ココアバター、ポリエチレングリコールまたは坐薬用ワックス)とを混合することによって調製され得る。
本発明の医薬的に許容される組成物はまた、特に、治療の標的が、局所適用によって容易にアクセス可能な領域または器官(眼、皮膚または下部腸管の疾患を含む)を含む場合には、局所投与され得る。これらの各領域または器官について、適切な局所製剤が容易に調製される。
下部腸管のための局所適用は、直腸坐薬製剤(上記を参照のこと)または適切な浣腸製剤で行われ得る。局所経皮パッチも使用され得る。
局所適用の場合、提供される医薬的に許容される組成物は、1つまたはそれを超える担体に懸濁または溶解された活性成分を含有する適切な軟膏で製剤化され得る。本発明の化合物の局所投与のための担体としては、限定されないが、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろうおよび水が挙げられる。あるいは、提供される医薬的に許容される組成物は、1つまたはそれを超える医薬的に許容される担体に懸濁または溶解された活性成分を含有する適切なローションまたはクリームで製剤化され得る。適切な担体としては、限定されないが、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げられる。
眼科使用の場合、提供される医薬的に許容される組成物は、塩化ベンジルアルコニウムなどの保存剤の有無にかかわらず、等張性pH調整滅菌食塩水で微粉化懸濁液として、または好ましくは等張性pH調整滅菌食塩水で溶液として製剤化され得る。あるいは、眼科使用の場合、医薬的に許容される組成物は、ワセリンなどの軟膏で製剤化され得る。
本発明の医薬的に許容される組成物は、鼻エアロゾルまたは吸入によっても投与され得る。このような組成物は、医薬製剤分野で周知の技術にしたがって調製され、ベンジルアルコールまたは他の適切な保存剤、バイオアベイラビリティを増強する吸収促進剤、フルオロカーボンおよび/または他の慣用的な可溶化剤もしくは分散剤を用いて、食塩水で溶液として調製され得る。
本発明の化合物の局所投与または経皮投与のための剤形は、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、噴霧剤、吸入剤またはパッチを含む。活性成分は、無菌条件下で、医薬的に許容される担体および必要な場合には任意の必要な保存剤または緩衝剤と混合される。眼科製剤、点耳剤および点眼剤もまた企図され、本発明の範囲内である。加えて、本発明は、身体への化合物の制御放出を提供するという追加の利点を有する経皮パッチの使用を企図する。このような剤形は、化合物を適切な媒体に溶解または分散することによって作製され得る。吸収促進剤もまた、皮膚を通過する化合物のフラックスを増加させるために使用され得る。速度は、速度制御膜を提供することによって、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散することによって制御され得る。
化合物および医薬的に許容される組成物の使用
本明細書に記載される化合物および組成物は、一般に、1つまたはそれを超える酵素のキナーゼ活性を阻害するために有用である。本明細書に記載される化合物および組成物によって阻害されるキナーゼであって、本明細書に記載される方法が有用であるキナーゼの例としては、MK2またはその突然変異体が挙げられる。
本発明において利用される化合物の、MK2キナーゼまたはその突然変異体の阻害剤としての活性は、インビトロで、インビボで、または細胞株においてアッセイされ得る。インビトロアッセイとしては、活性化MK2キナーゼまたはその突然変異体のリン酸化活性および/もしくはその後の機能的結果またはATPase活性のいずれかの阻害を決定するアッセイが挙げられる。別のインビトロアッセイは、試験化合物がMK2に結合する能力を定量する。阻害剤の結合は、結合前に試験化合物を放射性標識し、該試験化合物/MK2複合体を単離し、結合した放射性標識の量を決定することによって測定され得る。あるいは、阻害剤の結合は、公知の放射性リガンドに結合したMK2キナーゼと共に試験化合物をインキュベートする競合実験を行うことによって決定され得る。MK2またはその突然変異体の阻害剤として本発明において利用される化合物をアッセイするための詳細な条件は、'463出願の実施例136-138に詳述される。
一実施形態によれば、本発明は、生物学的試料におけるプロテインキナーゼの活性を阻害する方法であって、前記生物学的試料を、本発明の化合物または前記化合物を含む組成物と接触させる工程を含む方法に関する。
別の実施形態によれば、本発明は、生物学的試料におけるMK2キナーゼまたはその突然変異体の活性を阻害する方法であって、前記生物学的試料を、本発明の化合物または前記化合物を含む組成物と接触させる工程を含む方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、生物学的試料におけるMK2キナーゼまたはその突然変異体の活性を不可逆的に阻害する方法であって、前記生物学的試料を、本発明の化合物または前記化合物を含む組成物と接触させる工程を含む方法に関する。
別の実施形態によれば、本発明は、患者におけるMK2キナーゼまたはその突然変異体の活性を阻害する方法であって、本発明の化合物または前記化合物を含む組成物を前記患者に投与する工程を含む方法に関する。特定の実施形態によれば、本発明は、患者におけるMK2キナーゼまたはその突然変異体の活性を不可逆的に阻害する方法であって、本発明の化合物または前記化合物を含む組成物を前記患者に投与する工程を含む方法に関する。別の実施形態では、本発明は、MK2介在性疾患または障害の治療を必要とする患者におけるMK2介在性疾患または障害を治療するための方法であって、本発明の化合物またはその医薬的に許容される組成物を前記患者に投与する工程を含む方法を提供する。このような障害は、本明細書に詳細に記載されている。
MK2キナーゼ
MAPキナーゼ-活性化プロテインキナーゼ2(“MK2”)は、MAPKAPK2遺伝子によりコードされているヒトの酵素である。Ser/Thrプロテインキナーゼファミリーおよび2つの異なるアイソフォームをコードしている転写バリアントをコードしているMAPKAPK2遺伝子が見いだされた。MK2は、p38MAPキナーゼにより直接的なリン酸化を通して制御される。
MK2は、N末端のプロリンリッチドメイン、触媒ドメイン、自己阻害ドメインおよびC末端核外搬出シグナル(NES)および核局在性シグナル(NLS)からなるマルチドメインタンパク質である。ヒトMK2の2つのアイソマーは、特徴づけられている。1つのアイソ形態は、400個のアミノ酸から構成されており、もう一方は、C末端NLSが欠失しているスプライスバリアントであると考えられる370残基である
MK2は、例えばストレス応答および炎症応答、核排出、遺伝子発現制御および細胞増殖を含む多くの細胞プロセスに関連があることが知られている。実際に、MK2は、転写後のメカニズムにより、つまり炎症性疾患(例えば、関節リウマチ関節炎および炎症性腸疾患)において過剰産生される腫瘍壊死ファクターα(TNFα)の生合成により制御される(Natesan et al., J. Med. Chem. 2012, 55, 2035-2047を参照されたい)。
本発明の化合物は、ヒートショックタンパク質27(Hsp27)のリン酸化を阻害することが示されている。'463出願の実施例138を参照されたい。Hsp27のリン酸化の阻害は、p38キナーゼ-MK2-Hsp27シグナル伝達複合体の形成を阻害することにより起こる。Hsp27のリン酸化は、細胞外刺激に対する応答において生じる複合体のシグナル伝達カスケードの最後から二番目に起こるイベントである(Zheng et al., The Journal of Biological Chemistry, vol。281, no. 48, 37215-37226, December 1, 2006を参照されたい)。Hsp27は、通常、オリゴマーとして存在しており、多くの細胞機能、例えば、細胞死受容体-媒介性アポトーシスの阻害、分子シャペロンとして作用することによる変性タンパク質の適切な再構成の促進および細胞骨格の制御において機能する役割を果たす。MK2の存在は、p38キナーゼ-MK2-Hsp27シグナル伝達複合体の形成にとって必要な条件である(Zheng et al., The Journal of Biological Chemistry, vol. 281, no. 48, 37215-37226, December 1, 2006を参照されたい)。
証拠から、多くのシグナル伝達タンパク質は、多量体を形成することが示唆されている(Zheng et al., The Journal of Biological Chemistry, vol.281, no.48, 37215-37226, December 1, 2006を参照されたい)。かかる複合体は、Hsp27/Akt(セリン/スレオニンキナーゼ)ダイマーであって、細胞の細胞質中で形成する。別の複合体は、MK2およびp38との間で形成される(Ben-Levy et al., Current Biology 1998, 8:1049-1057;Natesan et al., J. Med. Chem. 2012, 55, 2035-2047;Zheng et al., The Journal of Biological Chemistry, vol.281, no.48, 37215-37226, December 1, 2006を参照されたい)。
非刺激条件では、不活性p38および非リン酸化MK2が、細胞の核においてかかるダイマーを形成する。活性化により、p38は、MK2をリン酸化し、これによりMK2の自己阻害剤ドメインの立体構造変化を誘導し、かつ基質結合のための活性部位を暴露する。MK2は一旦リン酸化されると、p38-MK2ダイマーは、細胞質へと移動され、そこでそれはHsp27-Aktダイマーと共に四量体を形成する(Zheng et al., The Journal of Biological Chemistry, vol.281, no.48, 37215-37226, December 1, 2006を参照されたい)。次いで、Hsp27がMK2によりリン酸化されると、前記四量体が分解されて、p-Hsp27モノマーとダイマーが放出される。MK2の阻害がHsp27のリン酸化を阻害することから、理論に縛られることを望まないが、MK2の阻害により、p38-MK2-Akt-Hsp27四量体複合体の分解を防止し、これにより下方効果を変えると考えられている。四量体複合体の分解を阻害することにより、四量体複合体の量が増加する。さらに、細胞質と核の間との間でのp38およびMK2の平衡が、細胞質へとシフトされる。
興味深いことに、活性部位突然変異体であるAsp207Alaは依然として細胞質に輸送されるので、MK2/p38複合体の輸送は、触媒的に活性なMK2を必要としない。p38による残基T222、S272およびT334におけるヒトMK2のリン酸化は、自己阻害ドメインのコンホメーション変化を誘導して、基質結合の活性部位を露出させることによって、酵素を活性化すると考えられる。マウスMK2における2つの自己阻害ドメイン残基W332AおよびK326Eの突然変異は、基礎活性の増加を実証し、自己阻害ドメインのC末端欠失は、酵素を構成的に活性にして、MK2活性の阻害におけるこのドメインの役割についてのさらなる証拠を提供する。
MK2に関連する疾患または障害であって、本発明の化合物によって治療される疾患または障害としては、自己免疫障害、慢性炎症性障害、急性炎症性障害、自己炎症性障害、線維性障害、代謝障害、新生物または心血管もしくは脳血管障害が挙げられる。したがって、いくつかの実施形態では、本発明は、MK2介在性疾患または障害の治療を必要とする患者におけるMK2介在性疾患または障害を治療するための方法であって、治療有効量の提供される化合物またはその組成物を前記患者に投与することを含む方法を提供する。このようなMK2介在性疾患または障害としては、限定されないが、本明細書に記載されるものが挙げられる。
いくつかの実施形態において、MK2介在性疾患または障害は、自己免疫障害、慢性および/もしくは急性炎症性障害ならびに/または自己炎症性障害である。例示的な自己免疫および/または炎症性および/または自己炎症性障害としては、炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎またはクローン病)、多発性硬化症、乾癬、関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、若年性関節炎、乾癬性関節炎、反応性関節炎、強直性脊椎炎、クリオピリン関連周期性症候群、マックル・ウェルズ症候群、家族性寒冷自己炎症症候群、新生児発症性多系統炎症性疾患、TNF受容体関連周期性症候群(Synderome)、急性および慢性膵炎、アテローム性動脈硬化症、痛風、強直性脊椎炎、線維性障害(例えば、肝線維症または特発性肺線維症)、腎症、サルコイドーシス、強皮症、過敏症、糖尿病(例えば、I型真性糖尿病またはII型真性糖尿病)、糖尿病性網膜症、スティル病、血管炎、サルコイドーシス、肺炎症、急性呼吸窮迫症候群、湿潤および乾式加齢性黄斑変性、自己免疫溶血性症候群、自己免疫性および炎症性肝炎、自己免疫性神経障害、自己免疫性卵巣不全、自己免疫性精巣炎、自己免疫性血小板減少症、シリコーンインプラント関連自己免疫疾患、シェーグレン症候群、家族性地中海熱、全身性エリテマトーデス、血管炎症候群(例えば、側頭動脈炎、高安動脈炎および巨細胞性動脈炎、ベーチェット病またはウェゲナー肉芽腫症)、白斑、自己免疫疾患の二次血液学的兆候(例えば、貧血)、薬物誘発性自己免疫、橋本甲状腺炎、下垂体炎、特発性血小板減少性紫斑病、金属誘発性自己免疫、重症筋無力症、天疱瘡、自己免疫性難聴(例えば、メニエール病)、グッドパスチャー症候群、グレーブス病、HW関連自己免疫症候群、ギラン・バレー病、アディソン病、抗リン脂質症候群、喘息、アトピー性皮膚炎、セリアック病、クッシング症候群、皮膚筋炎、特発性副腎萎縮症(idiopathic adrenal adrenal atrophy)、特発性血小板減少症、川崎症候群、ランバート・イートン症候群、悪性貧血、花粉症、結節性多発動脈炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、レイノー症候群、ライター症候群、再発性多発性軟骨炎、シュミット症候群、甲状腺機能亢進症、敗血症、敗血症性ショック、内毒素性ショック、外毒素誘発性毒性ショック、グラム陰性敗血症、毒性ショック症候群、糸球体腎炎、腹膜炎、間質性膀胱炎、高酸素誘発性炎症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、血管炎、移植片対宿主反応(例えば、移植片対宿主病)、同種移植片拒絶(例えば、急性同種移植片拒絶または慢性同種移植片拒絶)、早期移植拒絶(例えば、急性同種移植片拒絶)、再灌流傷害、疼痛(例えば、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛または線維筋痛)、慢性感染症、髄膜炎、脳炎、心筋炎、歯肉炎、手術後外傷、組織損傷、外傷性脳損傷、全腸炎、副鼻腔炎、ブドウ膜炎、眼炎症、視神経炎、胃潰瘍、食道炎、腹膜炎、歯周炎、皮膚筋炎、胃炎、筋炎、多発筋痛、肺炎ならびに気管支炎が挙げられる。
いくつかの実施形態において、MK2介在性疾患または障害は、線維性障害である。例示的な線維性障害としては、全身性硬化症/強皮症、ループス腎炎、結合組織疾患、創傷治癒、外科的瘢痕、脊髄損傷、CNS瘢痕、急性肺傷害、肺線維症(例えば、特発性肺線維症または嚢胞性線維症)、慢性閉塞性肺疾患、成人呼吸窮迫症候群、急性肺傷害、薬物誘発性肺傷害、糸球体腎炎、慢性腎臓病(例えば、糖尿病性腎症)、高血圧誘発性腎症、消化管または胃腸線維症、腎線維症、肝臓または胆道線維症、肝線維症(例えば、非アルコール性脂肪性肝炎、C型肝炎または肝細胞癌腫)、肝硬変(例えば、原発性胆汁性肝硬変または脂肪肝疾患による肝硬変(例えば、アルコール性および非アルコール性脂肪症による肝硬変))、放射線誘発性線維症(例えば、頭頸部、胃腸または肺)、原発性硬化性胆管炎、再狭窄、心筋線維症(例えば、心内膜心筋線維症または心房線維症)、眼瘢痕、線維性硬化症、線維性癌、子宮筋腫、線維腫、線維腺腫、線維肉腫、移植動脈症、ケロイド、縦隔線維症、骨髄線維症、後腹膜線維症、進行性巨大線維症および腎性全身性線維症が挙げられる。
いくつかの実施形態では、MK2介在性疾患または障害は、代謝障害である。例示的な代謝障害としては、肥満症、ステロイド耐性、耐糖能異常およびメタボリックシンドロームが挙げられる。
いくつかの実施形態では、MK2介在性疾患または障害は、新生物である。例示的な新生物としては、癌が挙げられる。いくつかの実施形態では、例示的な新生物としては、血管新生障害、多発性骨髄腫、白血病(例えば、急性リンパ球性白血病、急性および慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、急性リンパ芽球性白血病または前骨髄球性白血病)、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、ヘアリー細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、マスト細胞腫瘍、ホジキン病または非ホジキン病)、骨髄異形成症候群、線維肉腫、横紋筋肉腫;星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫および神経鞘腫、メラノーマ、セミノーマ、奇形癌腫、骨肉腫、色素性乾皮症(xenoderma pigmentosum)、角化棘細胞腫(keratoctanthoma)、甲状腺濾胞癌、カポジ肉腫、メラノーマ、奇形腫、横紋筋肉腫、転移および骨障害、ならびに骨、口/咽頭、食道、喉頭、胃、腸、結腸、直腸、肺(例えば、非小細胞肺癌または小細胞肺癌)、肝臓、膵臓、神経、脳(例えば、神経膠腫および多形神経膠芽細胞腫)、頭頸部、喉、卵巣、子宮、前立腺、精巣、膀胱、腎臓、乳房、胆嚢、子宮頚部、甲状腺、前立腺ならびに皮膚の癌が挙げられる。
いくつかの実施形態では、MK2介在性障害は、心血管または脳血管障害である。例示的な心血管障害としては、アテローム性動脈硬化症、アテローム性冠動脈の再狭窄、急性冠動脈症候群、心筋梗塞、心臓同種移植片血管症および卒中が挙げられる。例示的な脳血管疾患としては、炎症またはアポトーシス成分を伴う中枢神経系障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、神経虚血および末梢神経障害が挙げられる。
本発明の各態様に関する全ての特徴は、全ての他の態様に必要な変更を加えて適用する。
本明細書に述べた発明がより完全に理解され得るように、以下の実施例が示される。下記実施例は、単に説明を目的とするのみであって、本発明のいずれの手法を制限することを意図するものではないことは理解されよう。
例示
以下の実施例に図示した通り、ある例示的な実施形態において、化合物は、以下の一般的な方法に従って製造される。本発明のある化合物の合成一般方法を示していたとしても、一般的な方法および当業者には既知の他の方法は、本明細書に記述されたとおり、全ての化合物およびサブクラスおよびこれらの各化合物のスピーシーズに適応され得ることは理解されよう。
実施例1.化合物1の多形体スクリーニング
化合物1の予備的多形体スクリーニングを、化合物1の様々な固体形態が、種々の条件下において、例えば、様々な溶媒、温度および湿度変化の下において生成され得る場合を調査するために実施した。化合物1の9つの特異な結晶形態(形態AからI)を、スクリーニング中に同定し、これには3つの無水物(形態A、BおよびD)および2つの水和物(形態CおよびE)が含まれる。スクリーニング中に得られた結晶形態の特徴付けを、粉末X線回折(XRPD)、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)、動的水蒸気吸着測定装置(DVS)、カール・フィッシャー(KF)およびH-核磁気共鳴(NMR)により行った。
形態Aの溶解度は、以下の溶媒中でほぼ近い値である:アセトニトリル(ACN)、ACN/水(1:1)、n-ブタノール(n-BuOH)、絶対エタノール(EtOH)、エタノール/水(1:1)、メタノール(MeOH)、2-プロパノール(IPA)、酢酸エチル(EtOAc)、酢酸メチル(MeOAc)、ジクロロメタン(DCM)、メチルエチルケトン(MEK)、メチル t-ブチルエーテル(MTBE)、ヘプタン、トルエン、酢酸メチル(MeOAc)、酢酸イソプロピル(IPAc)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、2-メチルテトラヒドロフラン(2-MeTHF)、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、THF/水(1:1)、水、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミド(DMA、DMAc)およびN-メチルピロリドン(NMP)。形態A(約50mg)の秤量した試料を、試験溶媒の既知容量を用いて処理した。得られる混合物を、室温で1日攪拌した。固体の全てが溶解することが外観検査から判った場合、推定溶解度を、完全な溶液を得るために使用した溶媒の全容量に基づいて計算した。固体が存在している場合には、既知容量の濾液を蒸発乾固させて、残留物の重量を測定して、溶解度を算出した。
結果を表1に要約する。形態Aは、DMSO、DMAおよびNMP中で殆ど溶解し得ることが判った(>50mg/mL)。形態Aは、THF/水、THFおよびDCM中では中程度の溶解度を示し(8~16mg/mL)、およびアセトン、1,4-ジオキサンおよびMEK中では(>2mg/mL)を示した。形態Aは、試験した全ての溶媒中において低い溶解度または非常に低い溶解度(<3mg/mL)を示した。
表1.化合物1形態Aの室温でのおおよその溶解度
Figure 2023017840000012
平衡化/スラリーおよびエバポレーション
室温および50℃での平衡化およびエバポレーション試験を、過剰量の化合物1の固体を、1mLまでの試験溶媒に添加することにより行った。得られる混合物を、室温で1日間と50℃で1日間別々に攪拌した。平衡に達した時に、飽和上清溶液を除去して、室温および50℃で各々窒素下において、0.45μmPTFEフィルタを用いて濾過して、蓋をしていないバイアル内でエバポレートした。平衡化により得られる固体を単離して、分析の前に風乾した。
結果を表2に要約する。全ての平衡化試験により、形態Aを得た。4つの特徴的な結晶固体を、エバポレーション試験から得た。EtOH/水中の50℃でのエバポレーションから得た固体を、形態Bとして示した。THF中で50℃のエバポレーションから得た固体を、形態Cとして示した。DCM中で50℃のエバポレーションから得た固体を、形態Dとして示した。THF/水中で50℃のエバポレーションから得た固体試料を、形態Eとして示した。殆どのその他のエバポレーション試験では、相対的に低い溶解度のために分析可能な固体は得られなかった。
Figure 2023017840000013
再結晶化
冷却再結晶化のために、選択された各溶媒を、化合物1の固体と共に50℃で飽和させた。この溶媒は、THF/水(1:1)、THFおよびDCMを包含する。溶液を60分間攪拌して、0.45μmPTFEシリンジフィルターを用いて濾過して、その後バイアルを冷凍庫または冷蔵庫内に置くことにより、-15℃および4℃に冷却した。再結晶から得られた固体を単離して、分析の前に風乾した。
冷却再結晶化試験を、溶媒DCM、THF/水(1:1)およびTHFを用いて行った。結果を表3に要約した。DCMから得た固体が形態Dであることを確認した。固体はTHFおよびTHF/水からは得られなかった。
表3.冷却再結晶化の結果
Figure 2023017840000014
貧溶媒再結晶化のために、選択された溶媒のDMSOを、50℃で、化合物1の材料で飽和状態とした。固体を完全に溶解してから、溶液の一部を、選択された貧溶媒(アセトン、ACN、IPA、ヘプタン、MeOAc、トルエンおよび水)を含有するバイアル中に濾過した。バイアルを冷蔵庫または冷凍庫に置くことにより、この混合物を-15℃または4℃に冷却した。再結晶化により得られた固体を単離して、分析前に風乾した。
貧溶媒を加える再結晶化を、一次溶媒(the primary solvent)としてDMSOを用いて行った。アセトン、ACN、IPA、ヘプタン、MeOAc、トルエンおよび水を、貧溶媒として使用した。結果を表4に要約した。3つの別の特異的XRPDパターンを観察した。DMSO/ACNから得た固体を形態Fとして示した。DMSO/IPAから得た固体を形態Gとして示し、DMSO/水から得た固体を形態Hとして示した。貧溶媒としてヘプタン、MeOAc、アセトンまたはトルエンを用いる試験からは、沈殿は観察されなかった。
表4.貧溶媒による再結晶化の結果
Figure 2023017840000015
表5に詳述したように、追加試験を行い、さらなる特性分析のための材料を生成した。形態C、DおよびEを、これらの試験から再形成した。
表5.特徴付けのために材料を生成するための試験
Figure 2023017840000016
形態転換試験を行い、固体形態間の相互変換を決定した。結果を表6に要約した。
表6.形態移行試験の要約
Figure 2023017840000017
この形態間の相互変換の関係を、表6に要約したような形態転換試験により調べた。選択された有機溶媒または溶媒/水の混合物中において単一形態および混合形態のスラリー試験を行い、全ての固体は最終形態として形態Aに変換した。これらの結果から、形態Aが最も安定な無水物形態であることが示唆された。この結論は、表6に要約された熱および湿度ストレス実験から得た追加の結果により、更に確認された。化合物1の結晶形態間のスキームを図48に示す。
化合物1の結晶形態の特徴分析
X線粉末回折(XRPD)
多形体スクリーニングにおいて生成した全ての固体試料を、XRPDにより分析した。XRPD分析を、1.54ÅのCu Kα線を用いてPANalytical Empyrean X線回折装置で行った。
PANalytical Empyrean 機器は、高精度焦点X線管を備えている。X線発生器の電圧およびアンペア数を、各々45kVおよび40mAに設定した。発散スリットを1/16°および1/8°に設定して、散乱スリットを1/16°に設定した。回折される電磁波を、Pixel 2D 検出器を用いて測定した。θ-2θの連続スキャンを、4の試料スピン速度にて、刻み幅0.013または0.026で3゜~40゜2θに設定した。焼結アルミナ標準を使用して、ピーク位置を確認した。図1~9は、形態A、B、C、D、E、F、G、HおよびIの各々についてのXRPDスペクトルを示している。
示差走査熱量測定(DSC)
DSC分析を、TA Discovery 示差走査熱量計で行った。インジウムを、校正標準物として使用した。約1~5mgの試料を、DSCパン内においた。試料を、窒素下において10℃/分の速度で300℃の最終温度まで加熱した。融点を、外挿開始温度として報告する。図11~20は、形態A、B、C、D、E、F、G、HおよびIについてのDSCサーモグラムを示している。
熱重量分析(TGA)
TGA分析を、TA Discovery 熱重量分析器で行った。約2~10mgの正確に秤量した試料を、パン上に置いて、TGA炉内で行った。試料を、窒素下において10℃/分の速度で300℃の最終温度まで加熱した。図21~28は、形態A、B、C、D、E、HおよびIについてのTGAサーモグラムを示している。
動的水蒸気吸着測定装置(DVS)
吸湿性を、表面測定システムDVSで決定した。5~20mgの試料サイズを、DVS装置の試料パン中に置き、試料を、室温にてDVS自動化吸着分析器で分析した。相対湿度を、10%RHごとに0%から90%RHまで増加させ、次いで同様の方法で低下させて、全吸着/脱着サイクルを完了させる。図29~33は、形態A、C、D、EおよびIのDVS等温線プロットを示している。
核磁気共鳴(NMR)
H NMRスペクトルを、Bruker 300MHz NMR スペクトロメーター上で得た。試料を、DMSO-dに溶解して、64スキャンにて分析した。図34~41は、形態A、B、C、D、E、F、GおよびIのNMRスペクトルを示している。
カール・フィッシャー(KF)
水分含量を、オーブンサンプルプロセッサを備えたMetrohm KF電量オーブン滴定装置で測定した。オーブン温度は190℃に設定した。
表7.化合物1の結晶形態に対する特性的なデータの要約
Figure 2023017840000018
形態A
形態Aは、多形体スクリーニングに使用された出発材料の結晶形態として示された。形態Aは、図1に示される結晶XRPDパターンを有する。
表8.形態AのXRPDピークリスト
Figure 2023017840000019
形態AのDSCおよびTGAサーモグラムを、各々図11および図21に示している。DSCサーモグラムは、246℃の開始温度で溶解/分解イベントを示した。おおよそ0.2%のTGA重量損失が190℃まで観察され、分解前に更なる重量損失が観察された。形態AのH NMRスペクトルは、化合物1の構造と一致しており、幾らかの残留DMSOを含んでいる(図34)。シグナルがオーバーラップしているため、DMSO含量を定量することが難しかったが、高温で観察されたTGA重量損失に対応していると考えられた。形態AのDVS等温プロットは図29に示される。形態Aは、わずかに吸湿性であり、0~90%RHの間に約2.5重量%の水の取り込みを示した。DVS実験後のXRPDによる形態変化は観察されなかった(図42(b))。形態AについてのKFの結果から、約0.3重量%の水が示された。これらの結果は、形態Aが化合物1の無水物であることを示唆している。
形態Aの安定性は、圧縮試験および形態転移試験によりさらなる特徴付けが為された(表6)。約1分間2000psiの圧力を適用した時点で、この材料が依然として形態Aであり、より広い範囲の回折ピークを示した(図42(c))。KFオーブン内において190℃で加熱して得られた固体は、形態Aであることが確認された(図42(d))。溶媒媒介性の形態転移試験の結果により、形態Aは化合物1の最も安定な無水物形態であることがさらに確認された。
形態B
形態Bは、50℃でEtOH/水(1:1)中のエバポレーション実験により生成された。形態Bは、図2に示されるような結晶XRPDパターンを有する。
Figure 2023017840000020
形態BのDSCおよびTGAサーモグラムは、図12および図22に各々示されている。DSCサーモグラムは、243℃の開始温度で溶解/分解イベントを示した。最小のTGA重量損失が、190℃まで形態Bについて観察され、更なる重量損失が分解の前に観察された。50℃でEtOH/水中でエバポレーションした形態Bの試料についてのH NMRスペクトルは、検出可能な残留EtOHを含まない化合物1の構造に一致する(図35)。この形態Bの試料についてのKF結果は、約0.5重量%の水を示した。これらの観察から、形態Bが無水物であることが示唆された。
形態Bの安定性は、圧縮試験および形態転換試験により更に特徴付けられた(表6)。2000psi圧力を約1分間適用時に、この材料は、少量の形態Aを含有するが主には形態Bであることが示された(図43(b))。形態Bを190℃のKFオーブンで加熱して得た固体は、形態Aであることが確認された(図43(c))。一組の形態Bの試料も、バイアル内で貯蔵すると形態Aに変換することが確認された。溶媒媒介性の形態転換試験の結果とこれらの結果から、形態Bが準安定な無水物であることが確認された。
形態C
形態Cは、50℃でTHF中でのエバポレーション試験により生成された。形態Cは、図3に示されたような結晶XRPDパターンを有する。
Figure 2023017840000021
形態CのDSCおよびTGAサーモグラムは、図13および図23に各々に示されている。約0.3%のTGA重量損失が、190℃まで観察された。DSCサーモグラムは、ある程度の熱によるイベントを示した。62℃付近で小さな吸熱ピークは、水の損失に関与する。231℃付近の発熱ピークは、おそらく246℃で溶融した形態Aへの脱水和物質の再結晶化に関与している。形態CについてのKF結果は、約1.4%の水を示した。有意量の分解または残留溶媒は、H NMRによって観察されなかった(図36)。形態CのDVS等温プロットは図30に示されている。形態Cは吸湿性であり、0~90%RHの間に、およそ4.1重量%の水の取り込みが観察された。これらの観察により、形態Cがチャンネル水和物であることが示唆された。
形態Cの安定性は、圧縮試験および形態転換試験により更に特徴付けられた(表6)。2000psi圧力を約1分間適用した時に、形態Cは、形態Eに部分的に転換することが判った(図44(c))。このXRPDパターンは、いくつかの別のピークも含有しており、これは、この試験において他の実験により判っていなかったもう一つの準安定形態に関与しているようである。同様の形態変化が、DVS試験後に回収された固体に対して観察された(図44(b))。形態Cを、190℃のKFオーブン内で加熱して得られた固体は、形態Aおよび形態Cの混合物であり、より高い2θ゜へとシフトした形態Cの回折ピークを示す(図44(d))。形態Cは、THF/水(5:95)中のスラリーにて形態Eへと変換することも観察された。これらの結果により、形態Cが準安定な水和物であることが示唆された。
形態D
形態Dは、室温または50℃でDCM中におけるエバポレーションまたは再結晶化試験により生成された。形態Dは、図4に示されるような結晶XRPDパターンを有する。
Figure 2023017840000022
形態DのDSCおよびTGAサーモグラムは、図14および図24の各々に示されている。DSCサーモグラムは、154~171℃(ピークからピーク)での溶解/再結晶化イベント、次いで230℃のピーク温度にて溶解/分解イベントを示した。約0.2%TGA重量損失が、190℃まで観察された。分解開始温度は、おおよそ223℃であった。有意な分解または残留溶媒は、1H NMRにより形態D試料に対して観察されなかった(図37)。形態DのDVS吸熱プロットは、図31に示される。形態Dは、わずかに吸湿性であり、0~90%RH間の約2.6重量%の水の取り込みを示した。形態変化は、DVS実験後のXRPDでは観察されなかった(図45(d))。形態DについてのKFの結果は、約0.4重量%の水を示した。これらの観察により、形態Dが無水物であることが確認された。
形態Dの安定性は、圧縮試験および形態転換試験により更に特徴づけられた(表6)。2000psi圧力を約1分間適用した時に、この材料が主に形態Dであることが示された(図45(b))。少量の形態Aも、圧縮された試料中に存在し得るが、回折ピークが広範囲であるために厳密に決定することはできない。形態Dを190℃のKFオーブンで加熱して得られた固体は、形態Aであることが確認された(図45(c))。溶媒媒介性の形態変化試験の結果とこれらの結果により、形態Dが準安定な無水物であることが確認された。
形態E
形態Eは、50℃でTHF/水(1:1)中におけるエバポレーション試験により生成された。形態Eは、図5に示されるような結晶XRPDパターンを有する。
Figure 2023017840000023
形態EのDSCおよびTGAサーモグラムは、図15および図25の各々に示されている。DSCサーモグラムは、幾つかの熱イベントを示した。66℃付近の小さな吸熱ピークは、水の損失に関与する。214~217℃(ピークからピーク)の発熱ピークは、脱水形態Eの材料の格子コラプスおよび再構成に関与する。最終的に、再結晶化した材料は、230℃のピーク温度での溶解/分解を調べた。約0.3%のTGA重量損失が190℃まで観察された。分解の開始温度は、約234℃であった。有意量の分解または残留溶媒は、H NMRにより観察されなかった(図38)。形態EのDVS等温プロットは図32に示されている。水の取り込みは、0~60%のRHの間に約2.2重量%であり、その後90%のRHで7.5重量%に増加した。僅かなヒステリシスは、脱吸収時に80~50%RHの間で観察された。DVS試験後の形態変化は、XRPDでは観察されなかった(図46(d))。形態EについてのKF結果は、約1.2重量%の水を示した。これらの観察から、形態Eは水和物であって、高い水分量を有する準安定な水和物として存在し得ることが示唆される。
形態Eの安定性は、圧縮試験および形態転換試験により更に特徴付けられた(表6)。2000psi圧力を約1分間適用した時に、この材料が依然として形態Eであることが示された(図46(c))。形態Eを190℃のKFオーブンで加熱して得た固体は、形態Eであることが確認された(図46(c))。溶媒媒介性の転換試験の結果から、アセトン中のスラリーの際に、形態Eが形態Aに変換することが示された。また、形態Eは、長時間の平衡化の際にTHF/水(5/95)中で形態Aにも変換した。
形態F
形態Fは、DMSO/ACN中で貧溶媒再結晶化により生成された。形態Fは、図6に示されたような結晶XRPDパターンを有する。
Figure 2023017840000024
形態FのDSCサーモグラムは、図16に示されている。DSCサーモグラムは、117℃付近に吸熱ピークを示し、その後134℃付近に発熱ピークを示し、最終的には、238℃付近に主な吸熱ピークを示した。有意な分解はH NMRにより観察されなかったが(図39)、残留DMSOおよび約6.5重量%のACNが観察された。利用可能な情報に基づくと、形態Fは溶媒和物である。
形態G
形態Gは、DMSO/IPA中での貧溶媒再結晶化試験により生成された。形態Gは、図7に示されるような結晶XRPDパターンを有する。
Figure 2023017840000025
形態GのDSCサーモグラムは、図17に示されている。DSCサーモグラムは、70℃および119℃付近の吸熱ピーク、122℃付近の発熱ピーク、153℃付近の追加の吸熱ピークおよび最後に236℃付近での主要な吸熱ピークを含めた複数のイベントを示した。有意な分解は、H NMR(図40)では観察されなかったが、残留DMSOおよび約14.3重量%のIPAが観察された。利用可能な情報に基づくと、形態Gは、殆どが溶媒和物であった。
形態H
形態Hは、DMSO中において100から-15℃への冷却再結晶化により生成された。形態Hは、図8に示されるような半結晶XRPDパターンを有する。
Figure 2023017840000026
形態HのDSCおよびTGAサーモグラムは、図18および図26に各々示されている。DSCサーモグラムは、複数の吸熱イベントを示した。約6.1%のTGA重量損失が100℃まで観察され、更なる12.6%の重量損失が約200℃まで観察された。形態Hは、材料の半結晶性質のために更なる特徴づけはしなかった。形態Hを、水中において更にスラリー化して、下記に説明されるような形態Iを生成した。利用可能な情報に基づくと、形態Hは溶媒和物または水和物であると考えられる。
形態I
形態Iは、水中で4日間、形態Hを平衡化することにより生成される。形態Iは、図9に示されるような結晶XRPDパターンを有する。
Figure 2023017840000027
形態IのDSCおよびTGAサーモグラムは、図19および図27の各々に示されている。DSCサーモグラムは、124℃付近の吸熱ピーク、次いで230℃付近の吸熱/発熱ピーク、そして最終的には241℃付近の主要な吸熱ピークを含めた複数のイベントを示した。約13.1%のTGA重量損失は150℃まで観察された。形態IのDVS等温プロットは、図33に示されている。約1.5重量%の水の取り込みが0~90%RHの間で観察され、DVS後に得られた固体は形態Aに変化することが判った(図47(b))。DVS観察から、TGAにより観察される大量の重量損失に対応していないと思われた。形態Iの試料は不安定であり、DVS試験の前または間に形態Aへと変換することが予測された。特徴付けを行ったデータに基づくと、形態Iは、水和物または水和物/溶媒和物である。
化合物1がTHF/水中で再結晶化された時に、形態Iも観察された。水中での形態Hのスラリーから得られた形態IのXRPDと比較したTHF/水中における再結晶から得られた形態IのXRPDパターンは、図10に示されている。このDSCおよびTGAサーモグラムは、図20および図28の各々に示されている。約10.5%のTGA重量損失は、150℃まで観察された。DSCサーモグラムは、137℃付近の小さな吸熱ピークおよび247℃の開始温度で主要な吸熱ピークを示した。THF/水中での再結晶化により得られた形態Iの1H NMRスペクトルは、約0.73モル当量のTHFを示しており、観察されたTGA重量損失に一致する(図41)。これらのデータに基づくと、THF/水中における再結晶化から得られた形態Iは、THF溶媒和物または溶媒和物/水和物と考えられる。
観察された2つの形態Iの試料は、異なる溶媒系から得られ、形態Iが等構造の溶媒和物/水和物であることを示唆している。
実施例2.化合物1の塩および共結晶スクリーニング
塩/共結晶スクリーニングを実施して、良好な水溶解度を示す形態を同定した。形態Aとして示した化合物1の結晶形態を、塩および/または共結晶を生成することを試みて、様々な条件下においてコフォーマーと混合した。
X線粉末回折(XRPD)
Rigaku Smart-Lab X線回析系は、線源X線ビームを用いるBragg-Brentano型回折計を反射のために設定された。X線源は、Cu微小焦点X線管(Long Fine Focus tube)であり、40kVおよび44maで操作された。その線源は、高角度での細線から、低高角度での幅広の長方形へと変化する試料への入射ビームプロファイルを提供する。光線の調整スリットを、X線源で使用して、最大の光線サイズが、線に並行および線に直角の両方で10mm以下であるようにする。Bragg-Brentano型回折計は、この光学系のための焦点調節の要素として作用する試料およびそれ自体の作用を有する受動発散スリットおよび受容スリットにより制御されるパラ-焦点調節化回折である。Bragg-Brentano型回折計の固有の解像は、使用される回折計半径および散乱スリットの幅によって、部分的に支配される。通常、Rigaku Smart-Labは、0.1°2θまたは以下のピーク幅となるように操作される。X線ビームの軸の発散は、入射ビームパスおよび回折ビームパスの両方において、5.0度のソラースリットにより制御される。
粉末試料を、低いバックグラウンドのSiホルダー内で軽く指圧により調整して、試料ホルダーの参照表面と同じ高さで、試料表面をフラットに維持できるように保った。各試料を、0.02°2θの有効なステップ幅にて連続スキャン6°2θ/分を用いて、2~40°2θで分析した。
示差走査熱量測定(DSC):DSC分析を、TA Instruments Q2000 機器を用いて行った。機器の温度校正はインジウムを用いて行った。DSCセルを、各分析中に~50mL/分で窒素流下にて保持した。試料を、標準的な波型アルミニウムパンに置いて、10℃/分の速度で25℃から350℃に加熱した。
熱重量分析(TG)分析:TG分析を、TA Instruments Q50 機器を用いて行った。この機器のバランスを、クラスMの重量を用いて較正して、温度校正はアルメルを用いて行なった。窒素パージは、このバランスで~40mL/分であり、炉では~60mL/分であった。各試料は、風袋重量を測ったプラチナパン中に置いて、10℃/分の速度で20℃から350℃に加熱した。
核磁気共鳴(NMR)分光法1H NMRスペクトルを、パーデュー大学の化学学部にあるBruker DRX-500 スペクトロメーターにて取得した。試料は、DMSO-d中に材料を溶解して調製した。溶液を濾過して、その後にスペクトルを取得するために、各々5mm NMRチューブに入れた。温度制御した(298K) 1H NMRスペクトルを、499.89MHzの観察された周波数にて作動する5mmクライオプローブを用いてDRX-500で得た。
典型的な冷却実験:バイアルに、化合物1(形態A)(16.6mg)を入れた。、固体が溶解するまでアセトンを加えた;約6mLを用いた。別のバイアルに、リン酸(4.2mg)を入れた。アセトン(約1/2mL)を加えて混合した。酸溶液を、API溶液に移して、混合した。得られる溶液を、冷凍庫内(約-15℃)に2日間置いて、この間に結晶化が起きた。溶媒をデキャンテーションして、固体を風乾させた。
典型的なエバポレーション試験:テトラヒドロフラン(約4mL)中の化合物1(形態A)(15.0mg)およびL-アスコルビン酸(5.5 mg)の溶液を、終夜ドラフトチャンバー内でオープンバイアルに入れた。THFをエバポレートして、固体を得た。
典型的な摩砕実験:化合物1(形態A)(17.9mg)およびp-トルエンスルホン酸(7.2mg)の混合物を、10μLのメタノールおよび1つのスチール球と共にPEEK摩砕用カップに入れた。試料を、Retschミルに置いて、100%出力にて20分間挽いた。得られる固体を風乾した。
典型的なスラリー実験:バイアルに、化合物1(形態A)(17.8mg)、L-リジン(5.6mg)およびメタノール中でAPIおよびコフォーマー両方の1:1化学量論での溶液(約500μL)を入れた。マグネティック・スターラーバーを、バイアル内に入れて、それを室温で約7日間攪拌プレート上に置いた。固体を、遠心分離により単離した。
結果を、表17に示す:
Figure 2023017840000028

Figure 2023017840000029

Figure 2023017840000030

Figure 2023017840000031

Figure 2023017840000032

Figure 2023017840000033

Figure 2023017840000034

Figure 2023017840000035
この主要な塩/共結晶スクリーニングに基づいて、21個の潜在的な共結晶を同定した:t-アコニット酸、L-アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、クエン酸、ゲンチジン酸、グルタル酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、イセチオン酸、ケトグルタル酸、L-リジン、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸およびバニリン。ピークリストは表18~40に示している。
Figure 2023017840000036
Figure 2023017840000037
Figure 2023017840000038
表21.安息香酸
Figure 2023017840000039
表22.クエン酸
Figure 2023017840000040
表23.ゲンチジン酸の形態1
Figure 2023017840000041
表24.ゲンチジン酸の形態2
Figure 2023017840000042
表25.グルタル酸
Figure 2023017840000043
表26.1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸の形態1
Figure 2023017840000044
表27:形態2 1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸
Figure 2023017840000045
表28.イセチオン酸
Figure 2023017840000046
表29.ケトグルタル酸
Figure 2023017840000047
表30.L-リジン
Figure 2023017840000048
表31.マレイン酸
Figure 2023017840000049
表32.マロン酸
Figure 2023017840000050
表33.メタンスルホン酸
Figure 2023017840000051
表34.ナフタレン-1,5-ジスルホン酸
Figure 2023017840000052
表35.シュウ酸
Figure 2023017840000053
表36.リン酸
Figure 2023017840000054
表37.サッカリン
Figure 2023017840000055
表38.チオシアン酸
Figure 2023017840000056
表39.p-トルエンスルホン酸
Figure 2023017840000057
表40.バニリン
Figure 2023017840000058
Figure 2023017840000059
図49は、t-アコニット酸複合体のXRPDパターンを示す。
図50は、L-アスコルビン酸複合体のXRPDパターンを示す。
図51は、アスパラギン酸複合体のXRPDパターンを示す。
図52は、安息香酸複合体のXRPDパターンを示す。
図53は、クエン酸複合体のXRPDパターンを示す。
図54は、ゲンチジン酸複合体の形態1のXRPDパターンを示す。
図55は、ゲンチジン酸複合体の形態2のXRPDパターンを示す。
図56はグルタル酸複合体のXRPDパターンを示す。
図57は、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸複合体の形態1のXRPDパターンを示す。
図58は、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸複合体の形態2のXRPDパターンを示す。
図59は、イセチオン酸複合体のXRPDパターンを示す。
図60は、マレイン酸複合体のXRPDパターンを示す。
図61は、ケトグルタル酸複合体のXRPDパターンを示す。
図62は、マロン酸複合体のXRPDパターンを示す。
図63は、メタンスルホン酸複合体のXRPDパターンを示す。
図64は、サッカリン複合体のXRPDパターンを示す。
図65は、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸複合体のXRPDパターンを示す。
図66は、シュウ酸複合体のXRPDパターンを示す。
図67は、リン酸複合体のXRPDパターンを示す。
図68は、p-トルエンスルホン酸複合体のXRPDパターンを示す。
図69は、チオシアン酸複合体のXRPDパターンを示す。
図70は、バニリン複合体のXRPDパターンを示す。
図71は、L-アスコルビン酸複合体およびL-リジン複合体についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図72は、t-アコニット酸複合体および形態AについてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図73は、アスパラギン酸複合体およびコフォーマーアスパラギン酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図74は、安息香酸複合体の形態Aおよびコフォーマー安息香酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図75は、クエン酸複合体およびコフォーマークエン酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図76は、ゲンチジン酸複合体の形態1、ゲンチジン酸複合体の形態2およびコフォーマーゲンチジン酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図77は、グルタル酸複合体およびコフォーマーグルタル酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図78は、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸複合体の形態1および1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸複合体の形態2についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図79は、イセチオン酸複合体およびマレイン酸複合体についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図80は、ケトグルタル酸複合体およびコフォーマーケトグルタル酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図81は、マロン酸複合体および形態AについてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図82は、メタンスルホン酸複合体およびサッカリン複合体についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図83は、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸複合体および化合物1の未知の遊離塩基多形体についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図84は、シュウ酸複合体およびコフォーマーシュウ酸についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図85は、リン酸複合体および形態AについてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図86は、チオシアン酸複合体およびp-トルエンスルホン酸複合体についてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
図87は、バニリン複合体および形態AについてのXRPDスペクトルのオーバーレイを示す。
新規の相形成を示唆するXRPDパターンを有する試料を、DSCおよびTGAにより分析した。結果は表41に要約する。
表41.熱分析
Figure 2023017840000060
実施例3.サッカリンおよびマレイン酸複合体のスケールアップ
主要な塩/共結晶スクリーニングからの結果に基づいて、マレイン酸およびサッカリン複合体を、スケールアップおよび特徴分析のために選択した。
Figure 2023017840000061
マレイン酸複合体のための特徴付けデータは、表42に示されている。マレイン酸複合体は、非溶媒和(unsolvated)であることが判った。TGAの結果は、100℃以下で0.50%重量損失を示しており、100~155℃で7.15%重量損失を示した。溶媒はNMRスペクトルにて観察されない。マレイン酸複合体のNMR分光法は、1:1比の化合物1とコフォーマーを含む非溶媒和複合体に一致している(図88)。
DSCにおける155.61℃での吸熱から、分解と同時に溶解が生じると考えられる。図90は、マレイン酸複合体のスケールアップに対するXRPDスペクトルを示す。
表42.マレイン酸複合体の特徴付け
Figure 2023017840000062
サッカリン複合体のための特徴付けデータは、表43に示されている。それは溶媒和物であり得る。溶媒はNMR分光法にて観察されないが、TGAの結果は165℃以下で7.63%の重量損失を示している。サッカリン複合体のNMR分光法は、1:1の比の化合物1:コフォーマーを含む非溶媒和物複合体と一致する(図89)。
154.74℃でのDSCにおける吸熱は、融解が考えられる。図91は、サッカリン複合体のスケールアップに対するXRPDスペクトルを示す。
Figure 2023017840000063
実施例4:化合物1の形態Iから化合物1の形態Aの製造方法
化合物1の形態I(29.0g, 54.6mmol)およびアセトン(290mL)の混合物を、化合物1の形態A(250mg, 0.5mmol)の存在下に攪拌して、得られる混合物を50~55℃に加熱して、この温度で48時間加熱した。混合物を、XRPDによりサンプル採取し、無水和物形態への変換を評価した。その後、バッチを、2時間かけて20~25℃に冷却して、16時間その温度で維持した。このバッチを濾過して、ケーキをアセトン(2x60mL)でリンスした。このケーキを、45~55℃で真空乾燥させて、化合物1の形態A(24.0g)を黄色固体として94%収率にて得た。
列挙された実施形態
1.化合物1:
Figure 2023017840000064

の結晶形態。

2.化合物1が非溶媒和物である、実施形態1に記載の結晶形態。

3.結晶形態が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.19、約9.33、約9.64、約12.39、約12.49、約12.59、約13.11、約13.25、約16.31、約18.70、約18.84、約19.09、約20.92、約21.35、約23.17、約24.02、約24.94、約26.44、約29.14および約30.04゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態2に記載の結晶形態。

4.結晶形態が、約9.33、約9.64および約16.31゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態3に記載の結晶形態。

5.結晶形態が、約6.19、約9.33、約9.64および約16.31゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態3に記載の結晶形態。

6.結晶形態が、約6.19、約9.33、約9.64、約16.31および約24.02゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態3に記載の結晶形態。

7.結晶形態が、約9.64、約12.39、約12.49、約12.59、約13.11、約13.25、約16.31、約18.70、約18.84、約19.09、約20.92、約21.35、約23.17、約24.02、約24.94、約26.44、約29.14および約30.04゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態3に記載の結晶形態。

8.結晶形態が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.19、約7.04、約9.30、約9.58、約9.64、約12.54、約18.69、約19.33、約21.34、約27.52および約29.18゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態2に記載の結晶形態。

9.結晶形態が、約7.04、約12.54および約21.34゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態8に記載の結晶形態。

10.結晶形態が、約6.19、約7.04、約12.54および約21.34゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態8に記載の結晶形態。

11.結晶形態が、約6.19、約7.04、約9.30、約9.58、約9.64、約12.54、約18.69、約19.33、約21.34、約27.52および約29.18゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態8に記載の結晶形態。

12.結晶形態が、その粉末X線回折パターンにおいて、約4.89、約6.01、約6.10、約9.83、約12.06、約20.55、約20.98、約25.75および約26.42゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態2に記載の結晶形態。

13.結晶形態が、約4.89、約6.01および約9.83゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態12に記載の結晶形態。

14.結晶形態が、約4.89、約6.01、約9.83、約25.75および約26.42゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態12に記載の結晶形態。

15.結晶形態が、約4.89、約6.01、約6.10、約9.83、約12.06、約20.55、約20.98、約25.75および約26.42゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態12に記載の結晶形態。

16.結晶形態が水和物である、実施形態1に記載の結晶形態。

17.結晶形態が、その粉末X線回折パターンにおいて、約7.03、約13.54、約13.91、約14.13、約21.25、約21.51、約24.73および25.77゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態16に記載の結晶形態。

18.結晶形態が、約7.03、約13.54、約13.91および約14.13゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態17に記載の結晶形態。

19.結晶形態が、約7.03、約13.54、約13.91、約14.13および約25.77゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態17に記載の結晶形態。

20.結晶形態が、約7.03、約13.54、約13.91、約14.13、約21.25、約21.51、約24.73および25.77゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態17に記載の結晶形態。

21.結晶形態が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.80、約7.13、約9.95、約15.48、約15.64および約21.44゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態16に記載の結晶形態。

22.結晶形態が、約6.80および約7.13゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態20に記載の結晶形態。

23.結晶形態が、約6.80、約7.13、約9.95、約15.48、約15.64および約21.44゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態21に記載の結晶形態。

24.結晶形態が溶媒和物である、実施形態1に記載の結晶形態。

25.結晶形態が、その粉末X線回折パターンにおいて、約7.11、約8.92、約10.41、約10.68、約11.00、約13.70、約22.11および約23.73゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態24に記載の結晶形態。

26.結晶形態が、約7.11、約8.92および約11.00゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態25に記載の結晶形態。

27.結晶形態が、約7.11、約8.92、約10.41、約10.68、約11.00、約13.70、約22.11および約23.73゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態25に記載の結晶形態。

28.結晶形態が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.36、約9.56、約9.94、約10.41、約10.77、約12.71、約12.89、約17.56、約18.12、約19.09、約19.35、約19.74、約20.83、約23.49および約24.08゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態24に記載の結晶形態。

29.結晶形態が、約6.36、約12.71および約12.89゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態28に記載の結晶形態。

30.結晶形態が、約6.36、約9.56、約9.94、約10.41、約10.77、約12.71、約12.89、約17.56、約18.12、約19.09、約19.35、約19.74、約20.83、約23.49および約24.08゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態28に記載の結晶形態。

31.結晶形態が、その粉末X線回折パターンにおいて、約10.37、約12.81、約19.31、約19.75および約24.06゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態24に記載の結晶形態。

32.結晶形態が、約12.81、約19.31および約24.06゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態31に記載の結晶形態。

33.結晶形態が、約10.37、約12.81、約19.31、約19.75および約24.06゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態31に記載の結晶形態。

34.結晶形態が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.73、約8.44、約13.45、約15.27、約17.53、約20.54、約23.95および約24.49゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態24に記載の結晶形態。

35.結晶形態が、約6.73、約8.44および約23.95゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態34に記載の結晶形態。

36.結晶形態が、約6.73、約8.44、約17.53および約23.95゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態34に記載の結晶形態。

37.結晶形態が、約6.73、約8.44、約15.27、約17.53および約23.95゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態34に記載の結晶形態。

38.結晶形態が、約6.73、約8.44、約13.45、約15.27、約17.53、約20.54、約23.95および約24.49゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態34に記載の結晶形態。

39.化合物1:
Figure 2023017840000065
(式中、Xは、t-アコニット酸、L-アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、クエン酸、ゲンチジン酸、グルタル酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、イセチオン酸、ケトグルタル酸、L-リジン、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸およびバニリンからなる群から選択される)
およびコフォーマーXを含む、複合体。

40.複合体が結晶固体形態である、実施形態39記載の複合体。


41.Xが、t-アコニット酸である、実施形態39記載の複合体。

42.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約3.91、約7.81、約10.98、約23.58、約23.90、約24.54および約30.90゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態41記載の複合体。

43.複合体が、約3.91、約7.81、約10.98および約30.90゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態41記載の複合体。

44.Xが、L-アスコルビン酸である、実施形態39記載の複合体。

45.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.79、約14.06、約24.76および約25.68゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態44記載の複合体。

46.複合体が、約6.79、約24.76および約25.68゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態44記載の複合体。

47.Xが、アスパラギン酸である、実施形態39記載の複合体。

48.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.81、約6.97、約13.63、約13.94、約14.17、約15.21、約15.61、約20.97および約24.03゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態47記載の複合体。

49.複合体が、約6.81、約6.97、約20.97および約24.03゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態47記載の複合体。

50.Xが、安息香酸である、実施形態39記載の複合体。

51.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約9.94、約10.55、約14.91、約19.90および約20.38゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態50記載の複合体。

52.複合体が、約10.55、約14.91および約19.90゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態50記載の複合体。

53.Xが、クエン酸である、実施形態39記載の複合体。

54.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約11.07、約12.97、約14.52、約15.58、約21.30、約22.10、約23.79および約24.09゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態53記載の複合体。

55.複合体が、約11.07、約12.97、約15.58および約21.30゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態53記載の複合体。

56.複合体が、約11.07、約12.97および約15.58゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態53記載の複合体。

57.Xが、ゲンチジン酸である、実施形態39記載の複合体。

58.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.65、約13.10、約13.30、約13.49、約14.01、約14.96、約20.03、約24.79および約25.63゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態57記載の複合体。

59.複合体が、約6.65、約20.03、約24.79および約25.63゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態57記載の複合体。

60.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約8.42、約9.80、約24.74および約27.60゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態57記載の複合体。

61.複合体が、約8.42、約9.80、約24.74および約27.60゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態57記載の複合体。

62.Xがグルタル酸である、実施形態39記載の複合体。

63.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約4.59、約7.15、約11.97、約16.78、約17.49、約37.25および約37.39゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態62記載の複合体。

64.複合体が、約4.59、約7.15、約11.97および約16.78゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態62記載の複合体。

65.Xが、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸である、実施形態39記載の複合体。

66.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約7.40、約9.53、約11.18、約17.24、約22.46、約23.37および約25.99゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態65記載の複合体。

67.複合体が、約7.40、約9.53、約11.18および約17.24゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態65記載の複合体。

68.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約5.09、約7.62、約10.15、約12.12、約12.37、約17.46、約19.46および約24.04゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態65記載の複合体。

69.複合体が、約5.09、約7.62、約12.12、約12.37、約19.46および約24.04゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態65記載の複合体。

70.Xが、イセチオン酸である、実施形態39記載の固体形態。

71.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約5.07、約5.77、約6.84、約18.24、約26.72および約27.35゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態70記載の複合体。

72.複合体が、約5.07、約5.77、約6.84、約26.72および約27.35゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態70記載の複合体。

73.Xが、ケトグルタル酸である、実施形態39記載の複合体。

74.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約8.31、約9.25、約11.23、約20.08、約25.50、約32.44、約33.12、約33.74および約37.75゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態73記載の複合体。

75.複合体が、約8.31、約9.25、約11.23および約20.08゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態73記載の複合体。。

76.複合体が、約8.31、約9.25、約11.23、約20.08および約25.50゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態73記載の複合体。

77.Xが、L-リジンである、実施形態39記載の複合体。

78.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約7.04、約7.64、約14.05、約22.69、約24.58および約25.80゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態77記載の複合体。

79.複合体が、約7.04、約7.64および約22.69゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態77記載の複合体。

80.Xが、マレイン酸である、実施形態39記載の複合体。

81.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約8.37、約10.54、約12.07、約13.01、約13.81、約14.84、約19.31、約24.76および約25.27゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態80記載の複合体。

82.複合体が、約8.37、約10.54、約12.07、約13.01および約19.31゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態80記載の複合体。

83.Xが、マロン酸である、実施形態39記載の複合体。

84.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約7.26、約8.51、約11.63、約14.52、約15.52、約15.82、約19.71、約23.38および約27.98゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態83記載の複合体。

85.複合体が、約7.26、約8.51、約11.63、約14.52、約15.52、約15.82および約19.71゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態83記載の複合体。

86.Xが、メタンスルホン酸である、実施形態39記載の複合体。

87.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約5.04、約5.90、約13.08、約21.83、約23.46、約24.08および約26.02゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態86記載の複合体。

88.複合体が、約5.04、約5.90、約13.08および約21.83゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態86記載の複合体。

89.Xが、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸である、実施形態39記載の複合体。

90.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約12.02、約20.61、約20.98、約21.25、約22.49および約24.39゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態89記載の複合体。

91.複合体が、約12.02、約20.61、約20.98および約21.25゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態89記載の複合体。

92.Xが、シュウ酸である、実施形態39記載の複合体。

93.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約11.14、約20.52、約21.22、約23.13、約24.08および約24.67゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態92記載の複合体。

94.複合体が、約11.14、約20.52、約24.08および約24.67゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態92記載の複合体。

95.複合体が、約11.14、約24.08および約24.67゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態92記載の複合体。

96.Xが、リン酸である、実施形態39記載の複合体。

97.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.79、約7.08、約7.39、約9.93、約11.95、約14.18および約14.88゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態96記載の複合体。

98.複合体が、約6.79、約7.08、約7.39、約9.93および約11.95゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態96記載の複合体。

99.Xがサッカリンである、実施形態39記載の複合体。

100.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.82、約10.24、約20.53および約24.63゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態99記載の複合体。

101.複合体が、約6.82、約10.24および約20.53゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態99記載の複合体。

102.Xが、チオシアン酸である、実施形態39記載の複合体。

103.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.86、約6.95、約14.17、約25.80゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる実施形態102記載の複合体。

104.Xが、p-トルエンスルホン酸である、実施形態39記載の複合体。

105.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.49、約9.65、約10.00、約13.22、約19.99、約23.55、約23.79および約27.56゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態104記載の複合体。

106.複合体が、約6.49、約9.65、約10.00および約13.22゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態104記載の複合体。

107.Xが、バニリンである、実施形態39記載の複合体。

108.複合体が、その粉末X線回折パターンにおいて、約10.93、約11.43、約11.58、約12.22、約14.42、約15.45、約17.28、約22.89、約23.53および約23.77゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、実施形態107記載の複合体。

109.複合体が、約10.93、約11.43、約11.58、約14.42、約15.45および約17.28゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態107記載の複合体。

110.複合体が、約11.43、約11.58、約14.42、約15.45および約17.28゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態107記載の複合体。

111.実施形態1~38いずれか1つに記載の結晶形態を含む、組成物。

112.組成物が、少なくとも約90重量%の結晶性化合物1を含む、実施形態111記載の組成物。

113.組成物が、少なくとも約95重量%の結晶性化合物1を含む、実施形態112記載の組成物。

114.組成物が、実質的に非晶質化合物1を含まない、実施形態111記載の組成物。the。

115.実施形態39~110いずれか1つに記載の複合体を含む組成物。

116.組成物が、少なくとも約90重量%の結晶性複合体を含む、実施形態115記載の組成物。

117.組成物が、少なくとも約95重量%の結晶性複合体を含む、実施形態116記載の組成物。

118.組成物が、1以上の非晶質化合物1、化合物1の形態AまたはコフォーマーXを実質的に含まない、実施形態115記載の組成物。

119.生物学的試料を、実施形態1~38のいずれかに記載の結晶形態または実施形態39~110のいずれかに記載の複合体と接触させる工程を特徴とする、MK2キナーゼまたはその突然変異体の活性を阻害する方法。

120.実施形態1~38のいずれかに記載の結晶形態、実施形態39~110のいずれかに記載の複合体または実施形態111~118のいずれかに記載の組成物を、患者に投与工する工程をを特徴とする、患者におけるMK2キナーゼまたはその突然変異体の活性を阻害する方法。

121.MK2キナーゼまたはその突然変異体の活性が、不可逆的に阻害される、実施形態120記載の方法。

122.MK2キナーゼまたはその突然変異体の活性が、MK2のCys140を共有結合的に改変することにより不可逆的に阻害される、実施形態121記載の方法。

123.治療が必要な患者におけるMK2介在性疾患または障害の治療方法であって、実施形態1~38のいずれかに記載の結晶形態、実施形態39~110のいずれかに記載の共結晶または実施形態111~118のいずれかに記載の組成物を前記患者に投与することを特徴とする、治療方法。

124.MK2介在性疾患または障害が、自己免疫疾患、慢性または急性炎症性疾患、自己炎症性疾患、線維性疾患、代謝性疾患、異常増殖または心血管または脳血管性障害である、実施形態123記載の方法。

125.MK2介在性疾患または障害が、自己免疫性疾患、慢性または急性炎症疾患または自己炎症性疾患である、実施形態124記載の方法。

126.自己免疫性疾患、慢性または急性炎症性疾患および/または自己炎症性疾患が、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎またはクローン病、多発性硬化症、乾癬、関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、若年性関節炎、乾癬性関節炎、反応性関節炎、強直性脊椎炎、クリオピリン関連周期性症候群、マックル・ウェルズ症候群、家族性寒冷自己炎症症候群、新生児発症性多系統炎症性疾患、TNF受容体関連周期性症候群(Synderome)、急性および慢性膵炎、アテローム性動脈硬化症、痛風、強直性脊椎炎、線維性障害、肝線維症または特発性肺線維症、腎症、サルコイドーシス、強皮症、過敏症、糖尿病、I型真性糖尿病またはII型真性糖尿病、糖尿病性網膜症、スティル病、血管炎、サルコイドーシス、肺炎症、急性呼吸窮迫症候群、湿潤および乾式加齢性黄斑変性、自己免疫溶血性症候群、自己免疫性および炎症性肝炎、自己免疫性神経障害、自己免疫性卵巣不全、自己免疫性精巣炎、自己免疫性血小板減少症、シリコーンインプラント関連自己免疫疾患、シェーグレン症候群、家族性地中海熱、全身性エリテマトーデス、血管炎症候群、側頭動脈炎、高安動脈炎および巨細胞性動脈炎、ベーチェット病またはウェゲナー肉芽腫症、白斑、自己免疫疾患の二次血液学的兆候、貧血、薬物誘発性自己免疫、橋本甲状腺炎、下垂体炎、特発性血小板減少性紫斑病、金属誘発性自己免疫、重症筋無力症、天疱瘡、自己免疫性難聴、メニエール病、グッドパスチャー症候群、グレーブス病、HW関連自己免疫症候群、グラン・バレー病、アディソン病、抗リン脂質症候群、喘息、アトピー性皮膚炎、セリアック病、クッシング症候群、皮膚筋炎、特発性副腎萎縮症(idiopathic adrenal adrenal atrophy)、特発性血小板減少症、川崎症候群、ランバート・イートン症候群、悪性貧血、花粉症結節性多発動脈炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、レイノー症候群、ライター症候群、再発性多発性軟骨炎、シュミット症候群、甲状腺機能亢進症、敗血症、敗血症性ショック、内毒素性ショック、外毒素誘発性毒性ショック、グラム陰性敗血症、毒性ショック症候群、糸球体腎炎、腹膜炎、間質性膀胱炎、高酸素誘発性炎症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、血管炎、移植片対宿主反応、移植片対宿主病、同種移植片拒絶、急性同種移植片拒絶または慢性同種移植片拒絶、早期移植拒絶、急性同種移植片拒絶、再灌流傷害、疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛または線維筋痛、慢性感染症、髄膜炎、脳炎、心筋炎、歯肉炎、手術後外傷、組織損傷、外傷性脳損傷、全腸炎、副鼻腔炎、ブドウ膜炎、眼炎症、視神経炎、胃潰瘍、食道炎、腹膜炎、歯周炎、皮膚筋炎、胃炎、筋炎、多発筋痛、肺炎ならびに気管支炎からなる群から選択される、実施形態125記載の方法。

127.MK2介在性疾患または障害が、線維性疾患である、実施形態124に記載の方法。

128.線維性疾患が、全身性硬化症/強皮症、ループス腎炎、結合組織疾患、創傷治癒、外科的瘢痕、脊髄損傷、CNS瘢痕、急性肺傷害、肺線維症、特発性肺線維症、嚢胞性線維症、慢性閉塞性肺疾患、成人呼吸窮迫症候群、急性肺傷害、薬物誘発性肺傷害、糸球体腎炎、慢性腎臓病、糖尿病性腎症、高血圧誘発性腎症、消化管または胃腸線維症、腎線維症、肝臓または胆道線維症、肝線維症、非アルコール性脂肪性肝炎、C型肝炎、肝細胞癌腫、肝硬変、原発性胆汁性肝硬変または脂肪肝疾患による肝硬変、アルコール性および非アルコール性脂肪症、放射線誘発性線維症、頭頸部線維症、胃腸線維症または肺線維症、原発性硬化性胆管炎、再狭窄、心筋線維症、心内膜心筋線維症または心房線維症、眼瘢痕、線維性硬化症、線維性癌、子宮筋腫、線維腫、線維腺腫、線維肉腫、移植動脈症、ケロイド、縦隔線維症、骨髄線維症、後腹膜線維症、進行性巨大線維症および腎性全身性線維症からなる群から選択される、実施形態127記載の方法。

129.MK2介在性疾患または障害が、代謝性疾患である、実施形態124記載の方法。

130.代謝性疾患が、肥満症、ステロイド耐性、グルコース不耐性および代謝性シンドロームからなる群から選択される、実施形態129記載の方法。

131.MK2介在性疾患または障害が異常増殖である、実施形態124記載の方法。

132.異常増殖が、血管形成疾患、多発性骨髄腫、白血病、急性リンパ性白血病、急性および慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、前骨髄球性白血病、リンパ腫、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、ヘアリー細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、マスト細胞腫瘍、ホジキン病または非ホジキン病、骨髄異形性症候群、線維肉腫、横紋筋肉腫、星細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、シュワン腫、メラノーマ、精上皮腫、奇形癌腫、骨肉腫、色素性乾皮症、角化棘細胞腫、甲状腺濾胞癌、カポジ肉腫、メラノーマ、奇形腫、横紋筋肉腫、転移および骨障害、骨、口/咽頭、食道、喉頭、胃、腸、結腸、直腸、肺、肝臓、膵臓、神経、脳、頭頸部、喉、卵巣、子宮、前立腺、精巣、膀胱、腎臓、乳房、胆嚢、子宮頚部、甲状腺、前立腺ならびに皮膚の癌、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、神経膠腫および多形神経膠芽細胞腫からなる群から選択される、実施形態131記載の方法。

133.MK2介在性疾患または障害が、心血管または脳血管性障害である、実施形態124記載の方法。

134.心血管または脳血管性障害が、アテローム性動脈硬化症、アテローム硬化型冠動脈の再狭窄、急性冠症候群、心筋の梗塞、心臓同種移植脈管障害、脳卒中、炎症またはアポトーシス成分による中枢神経系障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄傷害、神経性虚血および末梢神経障害からなる群から選択される、実施形態133記載の方法。

Claims (20)

  1. 化合物1:
    Figure 2023017840000066

    の結晶形態。
  2. 化合物1が非溶媒和物である、請求項1に記載の結晶形態。
  3. 結晶形態が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.19、約9.33、約9.64、約12.39、約12.49、約12.59、約13.11、約13.25、約16.31、約18.70、約18.84、約19.09、約20.92、約21.35、約23.17、約24.02、約24.94、約26.44、約29.14および約30.04゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、請求項2に記載の結晶形態。
  4. 結晶形態が、約9.33、約9.64および約16.31゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、請求項3に記載の結晶形態。
  5. 結晶形態が、約6.19、約9.33、約9.64および約16.31゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、請求項3に記載の結晶形態。
  6. 結晶形態が、約6.19、約9.33、約9.64、約16.31および約24.02゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態3に記載の結晶形態。
  7. 結晶形態が、約9.64、約12.39、約12.49、約12.59、約13.11、約13.25、約16.31、約18.70、約18.84、約19.09、約20.92、約21.35、約23.17、約24.02、約24.94、約26.44、約29.14および約30.04゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、請求項3に記載の結晶形態。
  8. 結晶形態が水和物である、請求項1に記載の結晶形態。
  9. 結晶形態が溶媒和物である、請求項1に記載の結晶形態。
  10. 結晶形態が、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.73、約8.44、約13.45、約15.27、約17.53、約20.54、約23.95および約24.49゜2θのピークから選択される1以上のピークにより特徴付けられる、請求項9に記載の結晶形態。
  11. 結晶形態が、約6.73、約8.44および約23.95゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、請求項10に記載の結晶形態。
  12. 結晶形態が、約6.73、約8.44、約17.53および約23.95゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態10に記載の結晶形態。
  13. 結晶形態が、約6.73、約8.44、約15.27、約17.53および約23.95゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態10に記載の結晶形態。
  14. 結晶形態が、約6.73、約8.44、約13.45、約15.27、約17.53、約20.54、約23.95および約24.49゜2θのピークを有する粉末X線回析パターンにより特徴付けられる、実施形態10に記載の結晶形態。
  15. 化合物1:
    Figure 2023017840000067
    (式中、Xが、t-アコニット酸、L-アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、クエン酸、ゲンチジン酸、グルタル酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、イセチオン酸、ケトグルタル酸、L-リジン、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸およびバニリンからなる群から選択される)
    およびコフォーマーXを含む、複合体。
  16. 請求項1~14のいずれかに記載の結晶形態を含む、組成物。
  17. 請求項15記載の複合体を含む、組成物。
  18. 生物学的試料を、請求項1~14のいずれか一項記載の結晶形態または請求項15に記載の複合体と接触させる工程を特徴とする、MK2キナーゼまたはその突然変異体の活性を阻害する方法。
  19. 請求項1~14のいずれか一項記載の結晶形態、請求項15記載の複合体または請求項16または17記載の組成物を、患者に投与工する工程を特徴とする、患者におけるMK2キナーゼまたはその突然変異体の活性を阻害する方法。
  20. 請求項1~14のいずれか一項記載の結晶形態、請求項15記載の複合体または請求項16または17記載の組成物を、それが必要な患者に投与する工程を特徴とする、MK2介在性疾患または障害を治療するための方法。
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