JP2023017406A - 車両用操作装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023017406000001
【課題】省スペース化を図ることが容易な車両用操作装置を提供する。
【解決手段】
車両に搭載される車両用操作装置1は、スイッチ2と、操作部材3と、伝達部材4と、を備える。スイッチ2は、プッシュロック機構を有する。操作部材3は、回転移動可能に構成される。伝達部材4は、スイッチ2が有する可動部22に固定された固定部41と、操作部材3が有する操作側連結部33と連結された伝達側連結部43と、を有し、操作部材3の回転移動に伴い、可動部22とともにスライド移動するように構成される。操作側連結部33と伝達側連結部43とは、操作部材3の回転移動と可動部22のスライド移動とを連動させるように、相対的な変位が可能な状態で互いに連結されている。
【選択図】図3

Description

本開示は、車両用操作装置に関する。
車両の乗員が押操作するために車両に搭載される車両用操作装置が知られている。この種の車両用操作装置は、プッシュロック機構を有するスイッチと、当該スイッチを切り替えるために乗員が操作する操作部材と、を備える。プッシュロック機構とは、スイッチの可動部がスイッチの本体部側に押し込まれると、可動部が本体部寄りの位置にロックされ、ロックされた状態の可動部が本体部側に再度押し込まれると、可動部のロックが解除されるような機構である。車両用操作装置としては、例えば、ハザードランプをオン/オフする装置が挙げられる。
特許文献1には、スイッチ部と、当該スイッチ部のシャフトが延びる方向に沿って摺動可能に設けられたノブスライダーと、が係合している係合部構造が開示されている。特許文献1に開示されている係合部構造では、操作者の操作によりノブスライダーが摺動することで、スイッチ部のシャフトが押圧される。
特許第4285931号公報
ところで、ダッシュボード及びその周辺には多数の装置が配置されることから、スペースを有効活用するため、車両用操作装置の省スペース化を図りたい、という需要が考えられる。しかしながら、発明者の詳細な検討の結果、特許文献1に開示されている係合部構造のように操作部材の摺動によりスイッチを押圧する構造では、操作部材をスライド移動可能とするためのスペースを確保する必要があることが、省スペース化を妨げる要因になっているという課題が見出された。
本開示の一局面は、省スペース化を図ることが容易な車両用操作装置を提供する。
本開示の一態様は、車両に搭載される車両用操作装置であって、スイッチ(2)と、操作部材(3,7)と、伝達部材(4,8)と、を備える。スイッチは、本体部(21)と、本体部によってスライド移動可能に支持された可動部(22)と、を有し、可動部が本体部側に押し込まれると、可動部が本体部寄りの位置にロックされ、ロックされた状態の可動部が本体部側に再度押し込まれると、可動部のロックが解除されるように構成される。操作部材は、可動部を挟んで本体部と対向する位置に設けられ、可動部がスライド移動する第1方向に垂直な第2方向に沿って延びる回転軸を中心に回転移動可能に構成される。伝達部材は、可動部に固定された固定部(41)と、操作部材が有する操作側連結部(33,73)と連結された伝達側連結部(43,83)と、を有し、可動部とともに第1方向に沿ってスライド移動可能に構成される。操作側連結部と伝達側連結部とは、操作部材の回転移動と可動部のスライド移動とを連動させるように、相対的な変位が可能な状態で互いに連結されている。
このような構成によれば、省スペース化を容易に図ることができる。
ダッシュボードに取り付けられた第1実施形態の車両用操作装置を示す斜視図である。 ダッシュボードに取り付けられた第1実施形態の車両用操作装置を示す正面図である。 図2のIII-III線断面図である。 突出部がガイドレールに装着されている状態を示す模式的な正面図である。 乗員操作部が押操作された状態における、図3の操作部材及び伝達部材の拡大図である。 可動部が押し込まれた状態における、図5に対応する拡大図である。 第2実施形態の車両用操作装置における、図5に対応する拡大図である。
以下、本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
図1~図3に示す車両用操作装置1は、車両の乗員が押操作するために車両に搭載される装置である。車両用操作装置1は、具体的には、乗員がハザードランプをオン/オフするためにダッシュボード100に取り付けられる装置である。なお、図1及び図2では、ダッシュボード100の図示を一部省略している。車両用操作装置1は、スイッチ2と、操作部材3と、伝達部材4と、を備える。
以下では、説明の便宜上、上下左右及び前後の方向を用いて構造を説明する。しかしながら、本開示は、使用態様などが上記の方向に限定されることはない。なお、上下方向及び左右方向は、ダッシュボード100に取り付けられた車両用操作装置1を乗員から見たときの方向である。また、前方は、ダッシュボード100に取り付けられた車両用操作装置1における車室側の方向である。本実施形態では、車両用操作装置1は、後述する第1方向が前後方向、第2方向が左右方向、第3方向が上下方向となるように、ダッシュボード100に取り付けられている。
スイッチ2は、基板200に接続され、ハザードランプをオンとオフとに切り替えるスイッチである。スイッチ2は、本体部21と、可動部22と、を備える。
本体部21は、基板200に接続されている。可動部22は、本体部21から棒状に延び、本体部21によって可動部22の軸方向に沿ってスライド移動可能に支持されている。本実施形態では、可動部22は、断面形状が円形であり、径が一定の可動軸部と、可動軸部の先端に形成され、可動軸部よりも径が太い部分である可動先端部と、を備える。以下では、可動部22の軸方向、すなわち、可動部22がスライド移動する方向を第1方向とする。
スイッチ2には、オン状態とオフ状態との2つの状態があり、当該2つの状態の切り替えが可能である。可動部22は、本体部21が備える図示しない弾性体の弾性力により、押し込まれる方向とは逆の方向である戻り方向へ常時付勢されており、スイッチ2がオフ状態のとき、可動部22は、戻り方向へ最も突出した位置である第1の位置にある。可動部22が第1の位置から押し込まれた後、その負荷が解除されると、可動部22は、弾性力により戻り方向へ戻ろうとするが、第1の位置までは戻らず、第1の位置よりも本体部21寄りの第2の位置にロックされる。このようにしてロックされた状態が、オン状態である。オン状態で可動部22が第2の位置から再度押し込まれた後、その負荷が解除されると、可動部22のロックが解除され、可動部22が弾性力により第1の位置まで戻り、スイッチ2がオフ状態となる。スイッチ2は、このようなプッシュロック機構を有する。
操作部材3は、スイッチ2を切り替えるために乗員が操作する部材であり、可動部22を挟んで本体部21と対向する位置に設けられる。操作部材3は、回転軸部31と、乗員操作部32と、操作側連結部33と、を備える。
回転軸部31は、第1方向に垂直な第2方向に沿って延びる断面形状が円形の棒状に形成されている。また、回転軸部31は、ダッシュボード100に形成されている溝部101に支持されている。溝部101は、第2方向に沿って延び、かつ、第1方向及び第2方向に垂直な第3方向の一方側(具体的には上側)に開いている溝であり、回転軸部31を差し込み可能な大きさに形成されている。回転軸部31は、溝部101によって、第1方向及び第3方向の他方側(具体的には下側)への移動が規制されるとともに、回転軸部31の中心軸CAを中心とする回転が許容されている。つまり、操作部材3は、溝部101によって回転軸部31の中心軸CAを中心に回転移動可能に支持されている。
乗員操作部32は、ダッシュボード100に取り付けられた車両用操作装置1において車室側に露出し、乗員が押操作可能な部分である。乗員操作部32が押操作されることで、操作部材3は、回転軸部31の中心軸CAを中心に回転移動する。
操作側連結部33は、操作部材3におけるスイッチ2側に形成され、伝達部材4が備える後述する伝達側連結部43と連結された部分である。操作側連結部33には、第2方向に沿って突出する円柱状の突起である操作突起部331が形成されている。操作突起部331が伝達側連結部43の貫通孔431に挿入されることで、操作側連結部33は伝達側連結部43と連結されている。
伝達部材4は、スイッチ2と操作部材3との間に設けられ、操作部材3から与えられた力の一部をスイッチ2に伝達するとともに、操作部材3と可動部22とを連動させる部材である。伝達部材4は、固定部41と、2つの突出部42と、伝達側連結部43と、を備える。
固定部41は、可動先端部を覆うように可動部22に装着され、端部に形成された係止爪411が可動先端部と可動軸部との段差部分に係止されることにより、可動部22に固定されている。
2つの突出部42は、第2方向の両側にそれぞれ突出するように形成されている。図4に示すように、2つの突出部42は、ダッシュボード100における車両用操作装置1の第2方向の両側に設けられた2つのガイドレール102に挟まれることで、第3方向に沿った移動が規制されるとともに、第1方向に沿った移動が許容されている。つまり、伝達部材4は、2つのガイドレール102によって第1方向にスライド移動可能に支持されている。なお、2つの突出部42及び2つのガイドレール102はそれぞれ左右対称形状であるため、図4では一方の構成のみを示し、他方の構成については図示を省略する。
図1~図3に戻り、伝達側連結部43は、上述のように、操作側連結部33と連結可能に構成された部分である。伝達側連結部43には、第2方向に貫通する貫通孔431が形成されている。本実施形態では、貫通孔431は、直線状に延びる長孔である。また、本実施形態では、貫通孔431は、長手方向が第3方向を向き、短手方向が第1方向を向くように構成されている。
貫通孔431は、挿入された操作突起部331が長手方向に沿ってスライド移動可能な形状に形成されている。具体的には、貫通孔431の短手方向に沿った長さは、操作突起部331の径の長さと略同一になるように形成されている。また、貫通孔431の長手方向に沿った長さは、可動部22をその最大変位まで押し込むように乗員操作部32が押操作されて操作部材3が回転移動するときの操作突起部331の長手方向における変位量に相当する長さと、操作突起部331の径の長さと、の合計よりも長くなるように形成されている。つまり、貫通孔431の長手方向に沿った長さは、可動部22がスライド移動する過程において、貫通孔431に対する操作突起部331の第3方向における変位が規制されないような長さに形成されている。
伝達側連結部43には、互いに対向する2つの伝達対向面432が形成されている。2つの伝達対向面432は、貫通孔431の短手方向を法線方向とする平面状であり、貫通孔431の内周面の一部を形成する。本実施形態では、2つの伝達対向面432は、法線方向が第1方向を向くように構成されている。上述のように、貫通孔431の短手方向に沿った長さは、操作突起部331の径の長さと略同一になるように形成されているため、2つの伝達対向面432どうしの間隔は、操作突起部331の径の長さと略同一であり、操作突起部331は、2つの伝達対向面432によって短手方向の両側から挟まれた状態となる。
このような構成により、可動部22がスライド移動する過程において、伝達側連結部43に対する操作突起部331の第1方向に沿った変位は規制される。すなわち、伝達部材4に対する操作部材3の第1方向に沿った変位は規制される。また、上述のような構成により、伝達側連結部43に対する操作突起部331の第3方向に沿った変位が許容されることで、伝達側連結部43に対する操作突起部331の第3方向における変位は許容される。すなわち、伝達部材4に対する操作部材3の第3方向における変位は許容される。
つまり、操作側連結部33と伝達側連結部43とは、操作部材3の回転移動と可動部22とのスライド移動とを連動させるように、操作側連結部33と伝達側連結部43との相対的な変位が可能な状態で互いに連結されている。
[1-2.作用]
次に、車両用操作装置1の作用について、図5及び図6を用いて説明する。スイッチ2をオフ状態からオン状態あるいはオン状態からオフ状態に切り替えるにあたって、乗員は、乗員操作部32を押操作する。
まず、スイッチ2をオフ状態からオン状態に切り替えるときの作用について説明する。
図5に示すように、スイッチ2がオフ状態であるとき、操作突起部331は、貫通孔431の内部における長手方向の一方側(本実施形態では、第3方向の上側)に位置する。
スイッチ2がオフ状態であるときに乗員操作部32が押操作されると、操作部材3は、乗員操作部32に加えられた力Fを受け、回転軸部31の中心軸CAを中心に回転移動する。ここで、回転軸部31の中心軸CAは第2方向に沿って延びていることから、操作突起部331は、当該回転移動によって第1方向及び第3方向において変位するといえる。
操作部材3が回転移動すると、2つの伝達対向面432のうち固定部41側にある伝達対向面432である第1伝達対向面432Aが操作突起部331に押され、伝達部材4は第1方向に沿ってスライド移動する。このとき、第1伝達対向面432Aには、操作突起部331から、力Fの第1方向の成分F1が与えられる。ここで、操作突起部331は第3方向においても変位するが、操作突起部331は貫通孔431の内部を第3方向に沿ってスライド移動するため、力Fの第3方向の成分F3は、伝達部材4に与えられない。つまり、操作突起部331の第3方向における変位は、伝達部材4のスライド移動には影響を及ぼさない。このように、伝達側連結部43は、乗員操作部32に加えられた力Fの第1方向の成分F1を受け、かつ、当該力Fの第3方向の成分F3を逃がすように操作側連結部33と連結されているといえる。
ここで、上述のように、固定部41は可動部22に固定されているため、伝達部材4が第1方向に沿ってスライド移動すると、可動部22も一体的にスライド移動する。可動部22がその最大変位まで押し込まれると、図6に示すように、操作突起部331は、貫通孔431の内部における長手方向の他方側(本実施形態では、第3方向の下側)へ変位する。
可動部22は、第1の位置からその最大変位まで押し込まれた後、負荷である力Fが解除されることで若干戻り、第2の位置にロックされる。これにより、スイッチ2はオフ状態からオン状態へと切り替えられる。
可動部22が戻るとき、すなわち、可動部22が戻り方向へスライド移動するときには、伝達部材4も戻り方向へスライド移動する。そのため、操作突起部331は、第1伝達対向面432Aに押されて戻り方向へ変位しようとする。しかしながら、操作突起部331の戻り方向への変位は、2つの伝達対向面432のうち第1伝達対向面432Aに対向する第2伝達対向面432Bによって規制されるため、操作部材3は、伝達部材4のスライド移動に追従して回転移動することになる。このとき、操作部材3は、乗員操作部32に力Fが加えられたときの回転方向とは逆方向に回転移動する。
続いて、スイッチ2をオン状態からオフ状態に切り替えるときの作用について説明する。
スイッチ2がオン状態であるときに乗員操作部32が押操作されると、スイッチ2をオフ状態からオン状態に切り替えるときと同様の原理で、可動部22が第2の位置から押し込まれる。可動部22は、その最大変位まで押し込まれた後、負荷である力Fが解除されることで第1の位置まで戻る。これにより、スイッチ2はオン状態からオフ状態へと切り替えられる。スイッチ2をオフ状態からオン状態に切り替えるときと同様に、可動部22がその最大変位から戻るときには、伝達部材4は戻り方向へスライド移動し、操作部材3は、伝達部材4のスライド移動に追従して、乗員操作部32に力Fが加えられたときの回転方向とは逆方向に回転移動する。
このようにして、伝達部材4により、操作部材3の回転移動と可動部22のスライド移動とが連動される。
[1-3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)ダッシュボード100及びその周辺には多数の装置が配置されることから、スペースを有効活用するため、車両用操作装置1の省スペース化を図りたい、という需要が考えられる。
操作部材がスライド移動可能に支持された構成の場合、第1方向に沿ってスイッチ2の可動部22を所定量変位させるためには、第1方向に沿った可動部22の変位量と同じ量だけ操作部材全体を変位させるためのスペースが確保される必要がある。
一方、操作部材が回転移動可能に支持された構成の場合、操作部材における可動部22に作用する部分が可動部22の変位量と同じ量だけ第1方向に沿って変位すればよく、例えば操作部材における回転軸に近い部分の変位量は小さくてよい。
そのため、本実施形態のように、操作部材3として、回転移動可能に支持された構成の操作部材を採用することで、スライド移動可能に支持された構成の操作部材を採用する場合と比較し、回転軸に近い部分における操作部材3を変位させるために必要なスペースを削減でき、ひいては、車両用操作装置1の省スペース化を図ることができる。上述のように操作部材3を変位させるために必要なスペースが削減されることで、例えば当該スペースに他の装置を配置するなど、スペースを有効活用することができる。
操作部材3と可動部22とを連動させるためには、操作部材3と可動部22とを固定することが考えられる。しかしながら、プッシュロック機構を有するスイッチ2の可動部22はスライド移動可能な構成であり、回転移動可能な構成の操作部材3とは移動の方向が異なるため、操作部材3と可動部22とを固定することは困難である。
そのため、本実施形態の車両用操作装置1は、可動部22に固定された固定部41と、操作部材3と連結された伝達側連結部43と、を有し、操作部材3の回転移動に伴い、可動部22とともに第1方向に沿ってスライド移動するように構成される伝達部材4を備える。また、操作側連結部33と伝達側連結部43とは、操作部材3の回転移動と可動部22のスライド移動とを連動させるように、相対的な変位が可能な状態で互いに連結されている。
このような構成によれば、操作部材3の回転移動と可動部22のスライド移動とを連動させることが可能になるため、車両用操作装置1に回転移動可能な構成の操作部材3を採用することができ、ひいては、車両用操作装置1の省スペース化を容易に図ることができる。
(1b)固定部41は、固定部41に形成された係止爪411が可動部22に係止されることで、可動部22に固定されている。
このような構成によれば、スイッチ2として汎用品のプッシュロック機構を備えるスイッチが用いられた場合、当該スイッチを加工することなく、伝達部材4を当該スイッチに容易に固定することができる。
(1c)操作側連結部33には、第2方向に沿って突出する操作突起部331が形成され、伝達側連結部43には、操作突起部331を両側から挟んで対向する2つの伝達対向面432が形成されている。そして、2つの伝達対向面432は、可動部22がスライド移動する過程において、伝達側連結部43に対する操作突起部331の第1方向に沿った変位を規制し、伝達側連結部43に対する操作突起部331の第3方向における変位を許容するように構成されている。
操作部材3の回転移動によって、操作側連結部33は、第1方向及び第3方向において変位する。すなわち、当該回転移動によって、操作突起部331は、第1方向及び第3方向において変位する。一方で、伝達部材4は、第1方向に沿った移動が許容されるとともに、第3方向に沿った移動が規制されている。すなわち、伝達側連結部43は、第1方向における変位は可能であるものの第3方向における変位が規制されている。
上述のような構成によれば、操作部材3が回転移動すると、伝達側連結部43の第1伝達対向面432Aが操作突起部331に押され、伝達部材4は、第1方向に沿ってスライド移動する。
一方で、上述のような構成によれば、伝達側連結部43に対する操作突起部331の第3方向における変位が許容される。そのため、可動部22がスライド移動する過程において、操作部材3が回転移動すると、操作突起部331が2つの伝達対向面432によって挟まれた空間をスライド移動して第3方向において変位する。したがって、操作部材3の回転移動は、伝達部材4によって妨げられない。
また、伝達部材4が戻り方向にスライド移動すると、操作突起部331が第1伝達対向面432Aに押されて戻り方向へ変位しようとする一方、第2伝達対向面432Bが操作突起部331の戻り方向への変位を規制する。それにより、操作部材3は、伝達部材4のスライド移動に追従して回転移動する。
したがって、このような構成によれば、操作部材3の回転移動と伝達部材4のスライド移動とを連動させることができる。
[1-4.変形例]
第1実施形態では、2つの伝達対向面432が第1方向を法線方向とする平面状である構成を例示したが、2つの伝達対向面432の構成はこれに限定されるものではない。例えば、2つの伝達対向面432は、第1方向を法線方向とする平面状ではないが、可動部22がスライド移動する過程において操作突起部331と当接する部分の法線ベクトルが第1方向の成分を含むような平面状又は曲面状であってもよい。
このような構成であっても、可動部22がスライド移動する過程において、伝達側連結部43に対する操作突起部331の第1方向に沿った変位を規制し、伝達側連結部43に対する操作突起部331の第3方向における変位を許容することができる。
また、第1実施形態では、2つの伝達対向面432が貫通孔431の内周面の一部を形成する構成を例示したが、2つの伝達対向面432の構成はこれに限定されるものではない。例えば、2つの伝達対向面432の少なくとも一方が連続していない構成であってもよく、また、2つの伝達対向面432に挟まれた空間が第2方向に貫通していない構成であってもよい。
このような構成であっても、2つの伝達対向面432によって両側から操作突起部331を挟むことが可能であるため、2つの伝達対向面432に挟まれた空間に操作突起部331を挿入することで、操作側連結部33と伝達側連結部43とを連結させることができる。
[2.第2実施形態]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
[2-1.構成]
図7に示す第2実施形態の車両用操作装置6は、図1~図6に示す第1実施形態の車両用操作装置1と比較すると、操作部材3に代えて操作部材7を、伝達部材4に代えて伝達部材8を、それぞれ備える点で相違する。
第1実施形態の車両用操作装置1では、第2方向に沿って突出する円柱状の突起である操作突起部331は、操作部材3が備える操作側連結部33に形成され、操作突起部331が挿入されている貫通孔431は、伝達部材4が備える伝達側連結部43に形成されている。第2実施形態の車両用操作装置6では、第1実施形態の車両用操作装置1とは逆に、第2方向に沿って突出する円柱状の突起である伝達突起部831は、伝達部材8が備える伝達側連結部83に形成され、伝達突起部831が挿入されている貫通孔731は、操作部材7が備える操作側連結部73に形成されている。
伝達側連結部83は、伝達部材8におけるスイッチ2と反対側に形成され、操作部材7が備える後述する操作側連結部73と連結された部分である。伝達側連結部83に形成されている伝達突起部831は、第1実施形態の操作突起部331と同様の形状の突起である。
操作側連結部73には、第2方向に貫通する貫通孔731が形成されている。本実施形態では、貫通孔731は、第1実施形態の貫通孔431と同様、直線状に延びる長孔である。また、本実施形態では、貫通孔731は、スイッチ2のオフ状態において、長手方向が第3方向を向き、短手方向が第1方向を向くように構成されている。貫通孔731は、第1実施形態の貫通孔431と同様の形状の孔であり、貫通孔731の長手方向に沿った長さは、可動部22がスライド移動する過程において、伝達突起部831に対する操作側連結部73の第3方向における変位が規制されないような長さに形成されている。
操作側連結部73には、互いに対向する2つの操作対向面732が形成されている。2つの操作対向面732は、貫通孔731の短手方向を法線方向とする平面状であり、貫通孔731の内周面の一部を形成する。本実施形態では、2つの伝達対向面432は、スイッチ2のオフ状態において法線方向が第1方向を向くように構成されている。伝達突起部831は、2つの操作対向面732によって短手方向の両側から挟まれた状態となる。
このような構成により、可動部22がスライド移動する過程において、操作側連結部73に対する伝達突起部831の第1方向に沿った変位は規制される。すなわち、操作部材7に対する伝達部材8の第1方向に沿った変位は規制される。また、上述のような構成により、伝達突起部831に対する操作側連結部73の第3方向における変位は許容される。すなわち、伝達部材8に対する操作部材7の第3方向における変位は許容される。
つまり、操作側連結部73と伝達側連結部83とは、操作部材7の回転移動と可動部22とのスライド移動とを連動させるように、操作側連結部73と伝達側連結部83との相対的な変位が可能な状態で互いに連結されている。
[2-2.作用]
次に、車両用操作装置6の作用について、第1実施形態の車両用操作装置1との相違点を説明する。具体的には、車両用操作装置6のスイッチ2をオフ状態からオン状態に切り替えるときの作用における、第1実施形態の車両用操作装置1との相違点について説明する。
スイッチ2がオフ状態であるとき、伝達突起部831は、貫通孔731の内部における長手方向の一方側(本実施形態では、第3方向の下側)に位置する。
操作部材7が回転移動すると、伝達突起部831が2つの操作対向面732のうち乗員操作部32側にある操作対向面732である第1操作対向面732Aに押され、伝達部材8は第1方向に沿ってスライド移動する。ここで、伝達突起部831に対する操作側連結部73の第3方向における変位は許容されているため、可動部22がスライド移動する過程において、操作部材7が回転移動すると、操作側連結部73は2つの操作対向面732で伝達突起部831を挟みながら第3方向において変位する。したがって、操作部材7の回転移動は、伝達部材8によって妨げられない。
可動部22が戻るとき、すなわち、可動部22が押し込まれる方向と逆の方向である戻り方向へスライド移動するときには、伝達部材8も戻り方向へスライド移動する。そのため、第1操作対向面732Aは伝達突起部831に押され、操作部材7は戻り方向へ変位しようとする。ここで、伝達突起部831は、第1操作対向面732Aと、2つの操作対向面732のうち第1操作対向面732Aに対向する第2操作対向面732Bと、によって挟まれている。これにより、操作部材7の戻り方向への変位は、第2操作対向面732Bによって規制されるため、操作部材7は、伝達部材8のスライド移動に追従して回転移動することになる。
[2-3.効果]
以上詳述した第2実施形態によれば、上述した第1実施形態の(1a)~(1b)の効果に加え、以下の効果が得られる。
(2a)伝達側連結部83には、第2方向に沿って突出する伝達突起部831が形成され、操作側連結部73には、伝達突起部831を両側から挟んで対向する2つの操作対向面732が形成されている。そして、2つの操作対向面732は、可動部22がスライド移動する過程において、操作側連結部73に対する伝達突起部831の第1方向に沿った変位を規制し、伝達突起部831に対する操作側連結部73の第3方向における変位を許容するように構成されている。
操作部材7の回転移動によって、操作側連結部73は、第1方向及び第3方向において変位する。一方で、伝達部材8は、第1方向に沿った移動が許容されるとともに、第3方向に沿った移動が規制されている。すなわち、伝達突起部831は、第1方向における変位は可能であるものの第3方向における変位が規制されている。
上述のような構成によれば、操作部材7が回転移動すると、伝達突起部831が操作側連結部73の第1操作対向面732Aに押され、伝達部材8は、第1方向に沿ってスライド移動する。
一方で、上述のような構成によれば、伝達突起部831に対する操作側連結部73の第3方向における変位が許容される。そのため、可動部22がスライド移動する過程において、操作部材7が回転移動すると、操作側連結部73は2つの操作対向面732で伝達突起部831を挟みながら第3方向において変位する。したがって、操作部材7の回転移動は、伝達部材8によって妨げられない。
また、伝達部材8が戻り方向へスライド移動すると、第1操作対向面732Aが伝達突起部831に押されて操作部材7が戻り方向へ変位しようとする一方、第2操作対向面732Bが操作部材7の戻り方向への変位を規制する。それにより、操作部材7は、伝達部材8のスライド移動に追従して回転移動する。
したがって、このような構成によれば、操作部材7の回転移動と伝達部材8のスライド移動とを連動させることができる。
[2-4.変形例]
第2実施形態では、2つの操作対向面732がスイッチ2のオフ状態において第1方向を法線方向とする平面状である構成を例示したが、2つの操作対向面732の構成はこれに限定されるものではない。例えば、2つの操作対向面732は、スイッチ2のオフ状態において第1方向を法線方向とする平面状ではないが、可動部22がスライド移動する過程において伝達突起部831と当接する部分の法線ベクトルが第1方向の成分を含むような平面状又は曲面状であってもよい。
このような構成であっても、可動部22がスライド移動する過程において、操作側連結部73に対する伝達突起部831の第1方向に沿った変位を規制し、伝達突起部831に対する操作側連結部73の第3方向における変位を許容することができる。
また、第2実施形態では、2つの操作対向面732が貫通孔731の内周面の一部を形成する構成を例示したが、2つの操作対向面732の構成はこれに限定されるものではない。例えば、2つの操作対向面732の少なくとも一方が連続していない構成であってもよく、また、2つの操作対向面732に挟まれた空間が第2方向に貫通していない構成であってもよい。
このような構成であっても、2つの操作対向面732によって両側から伝達突起部831を挟むことが可能であるため、2つの操作対向面732に挟まれた空間に伝達突起部831を挿入することで、操作側連結部73と伝達側連結部83とを連結させることができる。
[3.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(3a)上記実施形態では、操作部材3,7が単一の部品として構成されることを例示したが、操作部材3,7の構成はこれに限定されるものではなく、操作部材3,7は複数の部品から構成されてもよい。
(3b)上記実施形態では、伝達部材4,8を第1方向にスライド移動可能に支持する構成として、伝達部材4,8が備える2つの突出部42を支持する2つのガイドレール102を例示したが、伝達部材4,8を第1方向にスライド移動可能に支持する構成はこれに限定されるものではない。伝達部材4,8が備える突出部42の数は、例えば、1つでもよく、3つ以上であってもよい。また、上記実施形態では、2つの突出部42は第2方向の両側にそれぞれ突出するように形成されていることを例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、伝達部材4,8が突出部42を1つ備える場合、突出部42は第3方向の一方側(具体的には上側)に突出するように形成されてもよい。
さらに、例えば、上記実施形態とは逆に、伝達部材4,8にガイドレールが設けられ、ダッシュボード100側に突出部が設けられていてもよい。また、例えば、突出部及びガイドレール以外の構成が、伝達部材4,8を第1方向にスライド移動可能に支持してもよい。
このような構成であっても、上記(1a)~(1c),(2a)と同様の効果が得られる。
(3c)上記実施形態では、固定部41を可動部22に固定する構成として、可動部22に係止する係止爪411を例示したが、固定部41を可動部22に固定する構成はこれに限定されるものではない。例えば、固定部41を可動部22に接着することで、固定部41を可動部22に固定してもよい。このような構成であっても、伝達部材4,8と可動部22とを一体的にスライド移動させることができる。
(3d)上記実施形態では、車両用操作装置1,6として、乗員がハザードランプをオン/オフするための装置を例示したが、車両用操作装置1,6はこれに限定されるものではなく、例えば、車両において他の用途に用いられる装置であってもよい。
(3e)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
なお、上記実施形態において、回転軸部31の中心軸CAは、回転軸に相当する。
1,6…車両用操作装置、2…スイッチ、3,7…操作部材、4,8…伝達部材、21…本体部、22…可動部、33,73…操作側連結部、41…固定部、43,83…伝達側連結部、331…操作突起部、411…係止爪、431,731…貫通孔、432…伝達対向面、732…操作対向面、831…伝達突起部。

Claims (4)

  1. 車両に搭載される車両用操作装置であって、
    本体部(21)と、前記本体部によってスライド移動可能に支持された可動部(22)と、を有し、前記可動部が前記本体部側に押し込まれると、前記可動部が前記本体部寄りの位置にロックされ、ロックされた状態の前記可動部が前記本体部側に再度押し込まれると、前記可動部のロックが解除されるように構成されるスイッチ(2)と、
    前記可動部を挟んで前記本体部と対向する位置に設けられ、前記可動部がスライド移動する第1方向に垂直な第2方向に沿って延びる回転軸を中心に回転移動可能に構成される操作部材(3,7)と、
    前記可動部に固定された固定部(41)と、前記操作部材が有する操作側連結部(33,73)と連結された伝達側連結部(43,83)と、を有し、前記可動部とともに前記第1方向に沿ってスライド移動可能に構成される伝達部材(4,8)と、
    を備え、
    前記操作側連結部と前記伝達側連結部とは、前記操作部材の回転移動と前記可動部のスライド移動とを連動させるように、相対的な変位が可能な状態で互いに連結されている、車両用操作装置。
  2. 請求項1に記載の車両用操作装置であって、
    前記固定部は、前記固定部に形成された係止爪(411)が前記可動部に係止されることで、前記可動部に固定されている、車両用操作装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用操作装置であって、
    前記操作側連結部には、前記第2方向に沿って突出する操作突起部(331)が形成され、
    前記伝達側連結部には、前記操作突起部を両側から挟んで対向する2つの伝達対向面(432)が形成され、
    前記2つの伝達対向面は、前記可動部がスライド移動する過程において、前記伝達側連結部に対する前記操作突起部の前記第1方向に沿った変位を規制し、前記伝達側連結部に対する前記操作突起部の前記第1方向及び前記第2方向に垂直な第3方向における変位を許容するように構成される、車両用操作装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の車両用操作装置であって、
    前記伝達側連結部には、前記第2方向に沿って突出する伝達突起部(831)が形成され、
    前記操作側連結部には、前記伝達突起部を両側から挟んで対向する2つの操作対向面(732)が形成され、
    前記2つの操作対向面は、前記可動部がスライド移動する過程において、前記操作側連結部に対する前記伝達突起部の前記第1方向に沿った変位を規制し、前記伝達突起部に対する前記操作側連結部の前記第1方向及び前記第2方向に垂直な第3方向における変位を許容するように構成される、車両用操作装置。
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