JP2023011496A - 投写型映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】迷光に起因する発熱を低減することのできる投写型映像表示装置を提供する。【解決手段】本開示の投写型映像表示装置は、光源と、画像を形成する画像形成素子と、光源からの光を、第1照明光と第2照明光とに分離し、第1照明光と第2照明光と画像形成素子に出射して、画像形成素子により反射した第1投写光と第2投写光とを合成する色分離合成部と、光源と色分離合成部との間に配置されるノッチフィルタと、を備える。第1ダイクロイックフィルタは、第1照明光および第1投写光を反射する。第1ダイクロイックフィルタに対する第1照明光の第1入射角度と、第1ダイクロイックフィルタに対する第1投写光の第2入射角度とが異なる。ノッチフィルタは、第1照明光の波長帯域と第2照明光の波長帯域との境界を含む第1波長帯域の光を減衰する。【選択図】図2

Description

本開示は、投写型映像表示装置に関する。
照明光を赤、緑、および青の3色に分離し、合成して投写対象に表示する投写型映像表示装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載の投写型映像表示装置は、照明光学系からの照明光を、互いに波長領域が異なる複数の色光に分解し、反射型画像表示素子で反射したそれぞれの色光を合成してカラー画像光を投写表示する。
特開2003-161916号公報
特許文献1に記載の投写型映像表示装置は、迷光に起因する発熱を低減させる点で、未だ改善の余地がある。
本開示は、迷光に起因する発熱を低減することのできる投写型映像表示装置を提供する。
本開示の一態様にかかる投写型映像表示装置は、
光を照射する光源と、
第1画像を形成する第1画像形成素子と、第2画像を形成する第2画像形成素子とを含む画像形成素子と、
前記光源からの光を、第1照明光と、前記第1照明光の波長帯域と異なる波長帯域を有する第2照明光とに分離する第1ダイクロイックフィルタを有する色分離合成部であって、前記第1照明光を前記第1画像形成素子に出射し、前記第2照明光を前記第2画像形成素子に出射して、前記第1画像形成素子により反射した第1投写光と前記第2画像形成素子により反射した第2投写光とを合成する色分離合成部と、
前記光源と前記色分離合成部との間に配置されるノッチフィルタと、を備える。
前記第1ダイクロイックフィルタは、前記第1照明光および前記第1投写光を反射する。
前記第1ダイクロイックフィルタに対する前記第1照明光の第1入射角度と、前記第1ダイクロイックフィルタに対する前記第1投写光の第2入射角度とが異なる。
前記ノッチフィルタは、前記第1照明光の前記波長帯域と前記第2照明光の前記波長帯域との境界を含む第1波長帯域の光を減衰する。
本開示によると、迷光に起因する発熱を低減することのできる投写型映像表示装置を提供することができる。
実施の形態1にかかる投写型映像表示装置の全体構成を示す概略図 図1の投写型映像表示装置の色分離合成部において分離された赤色の波長帯域の光の経路を示す概略図 図1の投写型映像表示装置の色分離合成部において分離された緑色の波長帯域の光の経路を示す概略図 赤反射ダイクロイックフィルタの分光透過率特性を示す図 青反射ダイクロイックフィルタの分光透過率特性を示す図 色分離合成プリズムにおける第1照明光および第1投写光の光路を示す図 図6Aの領域E1を拡大した図 色分離合成プリズムにおける第2照明光および第2投写光の光路を示す図 赤反射ダイクロイックフィルタに対応したノッチフィルタの分光透過率特性を示す図 青反射ダイクロイックフィルタに対応したノッチフィルタの分光透過率特性を示す図 色分離合成部に入射する照明光の波長分布を示す図 色分離合成部から出射する投写光の波長分布を示す図
(本開示に至った経緯)
従来、光源からの照明光を、赤、緑、および青の3色に分離し、分離した3色の光を合成してスクリーンなどの投写対象に投写する投写型映像表示装置が開発されている。
このような投写型映像表示装置では、色分離合成プリズム内に配置されたダイクロイックフィルタを用いて、赤、緑、および青色の3色に分離して、色分離合成プリズム内の異なるブロック状のプリズムを透過、もしくは透過および反射させてプリズムごとに設けた赤色用、緑色用、および青色用の画像形成素子に光を導く。それぞれの画像形成素子において、それぞれの色の光の反射する方向を選択し、スクリーンに投写する光と不要な光を分離する。投写する光は再び色分離合成プリズム内を経由してダイクロイックフィルタにより赤、緑、および青の各色が再び合成される。合成された光は、投写光学系を経由してスクリーン上に結像する。
ダイクロイックフィルタには入射角度依存性があり、ダイクロイックフィルタに対する光の入射角度が大きくなると、ダイクロイックフィルタの透過曲線が短波長側にシフトする。投写型映像表示装置では、一般的に、光源からの照明光のダイクロイックフィルタに対する入射角度と、画像形成素子で反射した投写光のダイクロイックフィルタに対する入射角度が異なっている。このため、照明光と投写光との入射角度のずれにより、色分離合成プリズム内で迷光が発生する。色分離合成プリズム内で発生した迷光は、画像形成素子の表面および色分離合成プリズムを熱してしまう。
投写型映像表示装置において、視認度の向上、または大型なスクリーンへの投写のために、さらなる高輝度化が図られている。高輝度化のために、色分離合成プリズムに入射する照明光の強度を高めると、入射角度の違いに起因して発生した迷光により、画像形成素子および色分離合成プリズムの表面温度が上昇する。通常、色分離合成プリズムと画像形成素子との隙間は非常に狭いため、迷光により上昇した画像形成素子の表面温度を下げることは困難である。このため、迷光の発生が、高輝度化の制約となってしまう。また、迷光が画像形成素子の表面および色分離合成プリズムを熱することにより温度が上昇し、色分離合成プリズムの熱膨張による変形が発生する。色分離合成プリズムの変形により、色分離合成プリズムの内部の光路が所望の光路からずれてしまい、投写光学系からスクリーンに投写されたときに、本来であればスクリーン上の一点に結像するはずの、赤、緑および青の光がずれて結像する現象(コンバージェンスずれ)が発生してしまう。コンバージェンスずれの発生により、投写映像の品質を大きく低下させてしまうという課題がある。
そこで、本発明者(ら)は、迷光に起因する発熱を低減することのできる投写型映像表示装置について検討し、以下の発明に至った。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当事者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態1)
[1-1.構成]
図1を参照して、実施の形態1にかかる投写型映像表示装置1について説明する。図1は、実施の形態1にかかる投写型映像表示装置1の全体構成を示す概略図である。
投写型映像表示装置1は、図1に示すように、光源10と、画像形成素子106と、色分離合成部330と、ノッチフィルタ135と、を備え、スクリーン(投写対象)400に映像を投写する装置である。投写型映像表示装置1において、光源10からの光が色分離合成部330に入射し、画像形成素子106で反射して色分離合成部330を介して投写レンズユニット140から出射してスクリーン400に投写される。
光源10は、色分離合成部330に向かって可視光を照射する。光源10からの可視光は、連続したスペクトル特性を有する。
光源10では、2つの半導体レーザー201、202から光が出射される。半導体レーザー201、202は、例えば、456nmを中心波長とした青色の光を出射する。半導体レーザー201、202から出射される光は、P偏光となるよう偏光状態が揃えられている。
半導体レーザー201から出射された青色の光は、凸レンズ211と凹レンズ212とを透過して、拡散板204と通過する。凸レンズ211および凹レンズ212は、半導体レーザー201からの出射光を再平行化するアフォーカルレンズである。半導体レーザー201から出射した青色の光は、凸レンズ211と凹レンズ212とを通過して所望の光線幅の平行光に成形され、拡散板204を通過してダイクロイックミラー206に到達する。
ダイクロイックミラー206は、P偏光の青色の光を透過する特性を有する。このため、半導体レーザー201から出射されたP偏光の青色の光は、ダイクロイックミラー206で透過され、コンデンサレンズ231、232を透過し、徐々に集光しながら蛍光体ホイール250で略結像する。
蛍光体ホイール250は、例えば円形のアルミニウム基板の表面に蛍光体層が設けられて構成される。アルミニウム基板の中央部には回転モータが配置され、蛍光体ホイール250を回転させることができる。蛍光体層は、例えば、青色光により励起され、緑色および赤色の波長成分を含む黄色光を発光するYAG蛍光体が塗布されて形成される。蛍光体ホイール250の蛍光体層で略結像された光は、黄色の光となって反射する。蛍光体ホイール250の回転により、青色の励起光による蛍光体層の温度上昇を抑制し、蛍光変換効率を安定して維持することができる。蛍光体ホイール250からは、黄色の光が連続して出射される。
蛍光体ホイール250で反射した黄色の光は、コンデンサレンズ231、232を透過して、ダイクロイックミラー206で反射し、コンデンサレンズ104を透過してロッドインテグレータ105に入射する。
一方、半導体レーザー202から出射された青色の光は、凸レンズ221と凹レンズ222とを透過して、反射ミラー203に到達する。凸レンズ221および凹レンズ222は、半導体レーザー202からの出射光を再平行化するアフォーカルレンズである。半導体レーザー202から出射した青色の光は、凸レンズ221と凹レンズ222とを通過して所望の光線幅の平行光に成形され、反射ミラー203で反射して拡散板205を通過してダイクロイックミラー206に到達する。
半導体レーザー202から出射されたP偏光の光は、ダイクロイックミラー206を通過して、ダイクロイックミラー206で反射した黄色の光と合成し、コンデンサレンズ104を透過してロッドインテグレータ105に入射する。
このように、蛍光体ホイール250から出射した緑色および赤色の波長成分を含む黄色光と半導体レーザー202からの青色光とが、ダイクロイックミラー206で合成される。
ロッドインテグレータ105は、ガラスなどの透明部材により構成される。ロッドインテグレータは、入射する光を内部で複数回反射させることにより、強度分布を均一化した光を生成する。ロッドインテグレータ105は、中実のロッドであってもよく、または、内壁がミラー面により構成される中空のロッドであってもよい。
レンズ121、122、123は、ロッドインテグレータ105からの出射光を画像形成素子106に略結像させるリレー光学系である。ロッドインテグレータ105を出射した光は、レンズ121、122、123を透過、および反射ミラー134で反射したのち、ノッチフィルタ135を透過して色分離合成部330に入射する。ノッチフィルタ135では、レンズ121~123を透過した光のうち所定の波長帯域の光を減衰する。ノッチフィルタ135の詳細については後述する。
図2は、図1の投写型映像表示装置1の色分離合成部330において分離された赤色の波長帯域の光の経路を示す概略図である。図3は、図1の投写型映像表示装置1の色分離合成部330において分離された緑色の波長帯域の光の経路を示す概略図である。なお、図2では青反射ダイクロイックフィルタ186が図示省略されており、図3では赤反射ダイクロイックフィルタ185が図示省略されている。
図2および図3に示すように、色分離合成部330は、全反射プリズム130と、色分離合成プリズム340と、を有する。全反射プリズム130は、例えば、略三角柱状の2つのプリズム130a、130bにより構成される。全反射プリズム130は、光源10からの照明光を内部全反射させて、画像形成素子106に向けて出射する。プリズム130bの光源10からの照明光が入射する面には、ノッチフィルタ135が配置されている。
色分離合成部330は、光源からの光を、赤反射ダイクロイックフィルタおよび青反射ダイクロイックフィルタにより、波長帯域の異なる赤色の照明光(第1照明光)、緑色の照明光(第2照明光)、および青色の照明光(第3照明光)に分離する。また、色分離合成部330は、赤色の照明光を画像形成素子106R(第1画像形成素子)に出射し、緑色の照明光を画像形成素子106G(第2画像形成素子)に出射し、青色の照明光を画像形成素子106B(第3画像形成素子)に出射する。さらに、色分離合成部330は、画像形成素子106Rにより反射した赤色の投写光(第1投写光)と、画像形成素子106Gにより反射した緑色の投写光(第2投写光)と、画像形成素子106Bにより反射した青色の投写光(第3投写光)と、を合成する。
赤色の光(第1照明光および第1投写光)の波長帯域は、例えば、600nm以上730nm以下である。緑色の光(第2照明光および第2投写光)の波長帯域は、例えば、515nm以上599nm以下である。青色の光(第3照明光および第3投写光)の波長帯域は、例えば、420nm以上514nm以下である。
色分離合成プリズム340は、3つのプリズム340G、340R、340Bから構成される。図6Aに示すように、プリズム340Gは画像形成素子106Gに対向し、プリズム340Rは画像形成素子106Rに対向し、プリズム340Bは画像形成素子106Bに対向している。色分離合成プリズム340は、赤反射ダイクロイックフィルタ185および青反射ダイクロイックフィルタ186をさらに有する。プリズム340Gとプリズム340Rとの近接面には、赤反射ダイクロイックフィルタ185(第1ダイクロイックフィルタ、図2参照)が形成されている。プリズム340Rとプリズム340Bとの間には、青反射ダイクロイックフィルタ186(第2ダイクロイックフィルタ、図3参照)が形成されている。すなわち、図6Aに示すように、赤反射ダイクロイックフィルタ185は、プリズム340Rとプリズム340Gの間に配置されており、青反射ダイクロイックフィルタ186は、プリズム340Rとプリズム340Bの間に配置されている。プリズム340Rおよびプリズム340Bは略三角柱状のプリズムであり、プリズム340Gは略四角柱状のプリズムである。
色分離合成プリズム340に入射した光は、赤色、緑色、および青色のそれぞれの波長帯域の光に分離され、それぞれの色に対応した画像形成素子106で略結像される。
本実施の形態では、画像形成素子106は、画像形成素子106R(第1画像形成素子)、画像形成素子106G(第2画像形成素子)、および画像形成素子106B(第3画像形成素子)の3つの画像形成素子を含む。本実施の形態では、画像形成素子106は、複数の可動式の微小ミラーを有するデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)により構成されている。画像形成素子106のそれぞれの微小ミラーは、基本的に1画素に相当する。画像形成素子106は、各種制御信号に基づいて、それぞれの微小ミラーの角度を変更することにより、画像形成素子106で反射した光を、投写レンズユニット140に向けるか否かを切り替える。このようにして、各画像形成素子は、画像を形成する。
画像形成素子106で反射した光のうち、映像として投写する光(DMD-ON光)は、投写レンズユニット140に入射したのちにスクリーン400に出射される。画像形成素子106で反射した光のうち、映像として投写しない光(DMD-OFF光)は、投写レンズユニット140に入射せず、色分離合成プリズム340より出力される。
ここで、図2を参照して、赤色の波長帯域の光の経路について説明する。なお、以降の説明において光源10から画像形成素子106Rに向かう赤色の波長帯域の光を第1照明光Ln1、画像形成素子106Rで反射し映像として投写される光(DMD-ON光)を第1投写光Pn1とする。
全反射プリズム130から色分離合成プリズム340に入射した光のうち、赤色の波長帯域の第1照明光Ln1は、プリズム340Bを介して青反射ダイクロイックフィルタ186(図3参照)を透過した後、プリズム340Rに入射する。プリズム340Bからプリズム340Rに入射した第1照明光Ln1は、プリズム340Rを通過して赤反射ダイクロイックフィルタ185に到達する。赤反射ダイクロイックフィルタ185に到達した第1照明光Ln1は、赤反射ダイクロイックフィルタ185で反射される。
赤反射ダイクロイックフィルタ185で反射された赤色の波長帯域の第1照明光Ln1は、プリズム340Rとプリズム340Bとの間に設けられた空隙により、プリズム340Rの表面で全反射し、画像形成素子106Rに略結像する。
画像形成素子106Rで反射した第1投写光Pn1は、プリズム340Rに再び入射して、プリズム340Rの表面で全反射した後、赤反射ダイクロイックフィルタ185に再び入射する。赤反射ダイクロイックフィルタ185で概ね反射された第1投写光Pn1は、プリズム340Bおよび全反射プリズム130を通過して投写レンズユニット140に入射したのちにスクリーン400に投写される。
次に、図3を参照して、緑色の波長帯域の光の経路について説明する。なお、以降の説明において、光源から画像形成素子106Gに向かう緑色の波長帯域の光を第2照明光Ln2、画像形成素子106Gで反射し映像として投写される光(DMD-ON光)を第2投写光Pn2とする。
全反射プリズム130から色分離合成プリズム340に入射した光のうち、緑色の波長帯域の第2照明光Ln2は、プリズム340Bを介して青反射ダイクロイックフィルタ186を透過した後、プリズム340Rに入射する。プリズム340Bからプリズム340Rに入射した第2照明光Ln2は、プリズム340Rを通過して赤反射ダイクロイックフィルタ185(図2参照)に到達する。赤反射ダイクロイックフィルタ185に到達した第2照明光Ln2は、赤反射ダイクロイックフィルタ185を透過してプリズム340Gに入射する。第2照明光Ln2はプリズム340Gを通過して、画像形成素子106Gに略結像する。
画像形成素子106Gで反射した第2投写光Pn2は、プリズム340Gに再び入射して、赤反射ダイクロイックフィルタ185(図2参照)を概ね透過し、プリズム340Rに入射する。第2投写光Pn2は、プリズム340Rを通過後、青反射ダイクロイックフィルタ186に再び入射する。第2投写光Pn2は、青反射ダイクロイックフィルタ186を概ね透過し、プリズム340Bおよび全反射プリズム130を通過して投写レンズユニット140に入射したのちにスクリーン400に投写される。
一方、全反射プリズム130から色分離合成プリズム340に入射した光のうち、青色の波長帯域の第3照明光は、プリズム340Bに入射して青反射ダイクロイックフィルタ186で反射して、プリズム340Bの表面で全反射した後、画像形成素子106Bに略結像する。
画像形成素子106Bで反射した第3投写光は、プリズム340Bに再び入射して、プリズム340Bの表面で全反射した後に、青反射ダイクロイックフィルタ186に再び入射する。青反射ダイクロイックフィルタ186で概ね反射された第3投写光は、プリズム340Bおよび全反射プリズム130を通過して投写レンズユニット140に入射したのちにスクリーン400に投写される。
図4は、赤反射ダイクロイックフィルタ185の分光透過率特性を示す図である。図5は、青反射ダイクロイックフィルタ186の分光透過率特性を示す図である。図6Aは、色分離合成プリズム340における第1照明光Ln1および第1投写光Pn1の光路を示す図である。図6Bは、図6Aの領域E1を拡大した図である。図7は、色分離合成プリズム340における第2照明光Ln2および第2投写光Pn2の光路を示す図である。
図4において、破線は第1照明光Ln1の赤反射ダイクロイックフィルタ185に対する第1入射角度θ1における分光透過率特性を示し、実線は第1投写光Pn1の赤反射ダイクロイックフィルタ185に対する第2入射角度θ2における分光透過率特性を示す。図5において、破線は第2照明光Ln2の青反射ダイクロイックフィルタ186に対する第3入射角度θ3における分光透過率特性を示し、実線は第2投写光Pn2の青反射ダイクロイックフィルタ186に対する第4入射角度θ4における分光透過率特性を示す。
赤反射ダイクロイックフィルタ185は、赤色の波長帯域の光を反射し、赤色以外の波長帯域の光を透過する。すなわち、赤反射ダイクロイックフィルタ185は、第1照明光Ln1および第1投写光Pn1を反射する。
図6Aおよび図6Bに示すように、赤色の波長帯域の第1照明光Ln1は、赤反射ダイクロイックフィルタ185に第1入射角度θ1で入射し、反射して画像形成素子106Rに向かう。画像形成素子106Rで反射した赤色の波長帯域の第1投写光Pn1は、赤反射ダイクロイックフィルタ185に第2入射角度θ2で入射する。
赤反射ダイクロイックフィルタ185に対する第1照明光Ln1の第1入射角度θ1と、赤反射ダイクロイックフィルタ185に対する第1投写光Pn1の第2入射角度θ2と、は異なる。本実施の形態では、第1入射角度θ1よりも第2入射角度θ2の方が小さくなる、すなわち、第1照明光Ln1よりも第1投写光Pn1の方がより小さい角度で、赤反射ダイクロイックフィルタ185に入射する。
赤反射ダイクロイックフィルタ185は、入射角度によって分光透過率特性が変化する性質を有する。このため、図4に示すように、赤反射ダイクロイックフィルタ185において、第1照明光Ln1では反射する波長帯域の成分が、第1投写光Pn1では透過してしまうという現象が発生する。この現象をダイクロイックシフトという。本実施の形態では、図4の領域R1が、第1照明光Ln1では反射し第1投写光Pn1では透過する波長帯域となる。この領域R1は、赤色の波長帯域と緑色の波長帯域の境界を含む波長帯域であり、主にアンバー色成分の光が含まれる。
第1照明光Ln1が赤反射ダイクロイックフィルタ185に入射すると、領域R1の光は反射されて、画像形成素子106Rに向かう。画像形成素子106Rで反射した第1投写光Pn1が再び赤反射ダイクロイックフィルタに入射すると、領域R1の光は透過し、色分離合成プリズム340の内部で迷光Sn1となってしまう。迷光Sn1により、画像形成素子106または色分離合成部330の他の構成要素等が熱せられる。このため、画像形成素子106または色分離合成部330の構成要素等の温度上昇が発生したり、またはスクリーン400に投写された映像にコンバージェンスずれが発生したりする。
青反射ダイクロイックフィルタ186は、青色の波長帯域の光を反射し、青色以外の波長帯域の光を透過する。すなわち、青反射ダイクロイックフィルタ186は、第3照明光および第3投写光を反射する。
ここで、図7に示すように、緑色の波長帯域の第2照明光Ln2は、青反射ダイクロイックフィルタ186に第3入射角度θ3で入射、および透過して画像形成素子106Gに向かう。画像形成素子106Gで反射した緑色の波長帯域の第2投写光Pn2は、青反射ダイクロイックフィルタ186に第4入射角度θ4で入射する。
青反射ダイクロイックフィルタ186に対する第2照明光Ln2の第3入射角度θ3と、青反射ダイクロイックフィルタ186に対する第2投写光Pn2の第4入射角度θ4と、は異なる。本実施の形態では、第3入射角度θ3よりも第4入射角度θ4の方が小さくなる、すなわち、第2照明光Ln2よりも第2投写光Pn2の方がより小さい角度で、青反射ダイクロイックフィルタ186に入射する。
青反射ダイクロイックフィルタ186も、入射角度によって分光透過率特性が変化する性質を有する。このため、図5に示すように、青反射ダイクロイックフィルタ186において、第2照明光Ln2では透過する波長帯域の成分が、第2投写光Pn2では反射してしまうという現象が発生する。すなわち、青反射ダイクロイックフィルタ186においても、ダイクロイックシフトが発生する。本実施の形態では、図5の領域R2が、第2照明光Ln2では透過し第2投写光Pn2では反射する波長帯域となる。この領域R2は、緑色の波長帯域と青色の波長帯域の境界を含む波長帯域であり、主にシアン色成分の光が含まれる。
第2照明光Ln2が青反射ダイクロイックフィルタ186に入射すると、領域R2の光は透過して、画像形成素子106Gに向かう。画像形成素子106Gで反射した第2投写光Pn2が再び青反射ダイクロイックフィルタに入射すると、領域R2の光は反射し、色分離合成プリズム340の内部で迷光Sn2となってしまう。迷光Sn2により、画像形成素子106または色分離合成部330の他の構成要素等が熱せられる。このため、画像形成素子106または色分離合成部330の構成要素等の温度上昇が発生したり、またはスクリーン400に投写された映像にコンバージェンスずれが発生したりする。
本実施の形態では、光源10と色分離合成部330との間にノッチフィルタ135が配置されている。より具体的には、リレー光学系のレンズ123と全反射プリズム130との間にノッチフィルタ135が配置されている。ノッチフィルタ135が配置されていることにより、図4および図5に示す領域R1、R2の少なくとも一部の波長帯域の光を減衰して、迷光を低減することができる。
ノッチフィルタ135は、特定の波長の光を減衰するバンドストップフィルタである。より具体的には、ノッチフィルタ135は、光源10からの光のうち領域R1、R2の少なくとも一部の光を反射する。ノッチフィルタ135で反射された光は、光源10のリレー光学系等で吸収されるため、色分離合成部330には入射しない。
本実施の形態では、ノッチフィルタ135は、光源10からの光の色分離合成部330への入射面に配置されている。より具体的には、全反射プリズム130における光源10からの光が入射する面に配置されている。ノッチフィルタ135は、光源10からの光軸に対して垂直に配置される。
ノッチフィルタ135には、例えば、板状の光学部材の表裏にそれぞれ、アンバー色成分を減衰するフィルタとシアン色成分を減衰するフィルタとを形成したものを使用することができる。すなわち、ノッチフィルタ135は、アンバー色成分を減衰するノッチフィルタと、シアン色成分を減衰するノッチフィルタを含んでいてもよい。
図8は、赤反射ダイクロイックフィルタ185に対応したノッチフィルタ135の分光透過率特性を示す図である。図9は、青反射ダイクロイックフィルタ186に対応したノッチフィルタ135の分光透過率特性を示す図である。図8および図9を参照して、ノッチフィルタ135について説明する。
図8において、破線は第1照明光Ln1の赤反射ダイクロイックフィルタ185に対する第1入射角度、実線は第1投写光Pn1の赤反射ダイクロイックフィルタ185に対する第2入射角度、一点鎖線はノッチフィルタ、の分光透過率特性を示す。図9において、破線は第2照明光Ln2の青反射ダイクロイックフィルタ186に対する第3入射角度、実線は第2投写光Pn2の青反射ダイクロイックフィルタ186に対する第4入射角度、一点鎖線はノッチフィルタ、の分光透過率特性を示す。
図8に示すように、ノッチフィルタ135により、色分離合成部330に入射する前に、光源10からの光のうち赤反射ダイクロイックフィルタ185の領域R1に含まれる光の少なくとも一部が減衰される。すなわち、光源10からの光のうち、迷光となり得る光の少なくとも一部が、ノッチフィルタ135で反射される。ノッチフィルタ135により減衰される第1照明光Ln1の波長帯域(赤色の波長帯域)と第2照明光Ln2の波長帯域(緑色の波長帯域)との境界を含む波長帯域が、本開示の第1波長帯域に相当する。第1波長帯域の光は、主にアンバー色成分を含む。
同様に、図9に示すように、ノッチフィルタ135により、色分離合成部330に入射する前に、光源10からの光のうち青反射ダイクロイックフィルタ186の領域R2に含まれる光の少なくとも一部が減衰される。すなわち、光源10からの光のうち、迷光となり得る光の少なくとも一部が、ノッチフィルタ135で反射される。ノッチフィルタ135により減衰される第2照明光Ln2の波長帯域(緑色の波長帯域)と第3照明光の波長帯域(青色の波長帯域)との境界を含む波長帯域が、本開示の第2波長帯域に相当する。第2波長帯域の光は、主にシアン色成分を含む。
図8および図9に示すように、本実施の形態では、ノッチフィルタ135により減衰される波長の最小透過率が約55%~65%程度となっている。ノッチフィルタにより減衰される波長の最小透過率は、80%以下であれば、十分に迷光を低減することができる。より具体的には、図8に示すように、ノッチフィルタ135のアンバー色成分を減衰するノッチフィルタ(第1ノッチフィルタ)は、第1波長帯域の中心波長(λNF1)の光を20%以上減衰する。一例において、第1ノッチフィルタは、第1波長帯域の中心波長(λNF1)の光を30%以上減衰してもよい。第1ノッチフィルタの半値全幅は、例えば、25nm以下であってもよい。一例において、第1ノッチフィルタの半値全幅は、20nmまたは15nm以下であってもよい。また、図9に示すように、ノッチフィルタ135のシアン色成分を減衰するノッチフィルタ(第2ノッチフィルタ)は、第2波長帯域の中心波長(λNF3)の光を20%以上減衰する。一例において、第2ノッチフィルタは、第2波長帯域の中心波長(λNF3)の光を30%以上または40%以上減衰してもよい。第2ノッチフィルタの半値全幅は、例えば、25nm以下であってもよい。一例において、第2ノッチフィルタの半値全幅は、20nmまたは15nm以下であってもよい。
赤反射ダイクロイックフィルタ185に対応するノッチフィルタ135の特性は、式(1)および式(2)を満たす。具体的には、λDM1がλDM2よりも小さい場合、ノッチフィルタ135の特性は、式(1)および式(2)の上段を満たし、λDM1がλDM2よりも大きい場合、ノッチフィルタ135の特性は、式(1)および式(2)の下段を満たす。
Figure 2023011496000002
Figure 2023011496000003
ここで、λDM1は、第1入射角度θ1で赤反射ダイクロイックフィルタ185に入射する光の透過率が50%となる波長である。λDM2は、第2入射角度θ2で赤反射ダイクロイックフィルタ185に入射する光の透過率が50%となる波長である。λDM3は、λDM1とλDM2との間の波長幅である。λNF1は、ノッチフィルタ135の第1波長帯域の中心波長である。λNF2は、第1波長帯域の半値全幅(FWHM)である。図8の例では、λNF1=582nm、λNF2=13nm、λDM1=562nm、λDM2=596nm、λDM3=34nmである。
同様に、青反射ダイクロイックフィルタ186に対応するノッチフィルタ135の特性は、式(3)および式(4)を満たす。具体的には、λDM4がλDM5よりも小さい場合、ノッチフィルタ135の特性は、式(3)および式(4)の上段を満たし、λDM4がλDM5よりも大きい場合、ノッチフィルタ135の特性は、式(3)および式(4)の下段を満たす。
Figure 2023011496000004
Figure 2023011496000005
ここで、λDM4は、第3入射角度θ3で青反射ダイクロイックフィルタ186に入射する光の透過率が50%となる波長である。λDM5は、第4入射角度θ4で青反射ダイクロイックフィルタ186に入射する光の透過率が50%となる波長である。λDM6は、λDM4とλDM5との間の波長幅である。λNF3は、ノッチフィルタ135の第2波長帯域の中心波長である。λNF4は、第2波長帯域の半値全幅(FWHM)である。図9の例では、λNF3=513nm、λNF4=13nm、λDM4=497nm、λDM5=520nm、λDM6=23nmである。
図10は、色分離合成部330に入射する照明光の波長分布を示す図である。図11は、色分離合成部330から出射する投写光の波長分布を示す図である。図10において、実線はノッチフィルタ135を配置した場合の波長分布を示し、破線はノッチフィルタ135を配置していない場合の波長分布を示す。
図10に示すように、ノッチフィルタ135を配置する場合、色分離合成部330に入射する照明光のうち、第1波長帯域および第2波長帯域の光が減衰されている。図11に示すように、赤反射ダイクロイックフィルタ185および青反射ダイクロイックフィルタ186におけるダイクロイックシフトにより、第1波長帯域および第2波長帯域を含む光が欠損する。ノッチフィルタ135を配置することにより、投写光における欠損部分の波長帯域の光を、色分離合成部330に入射する前に減衰させることができる。このため、投写光の波長分布および光量は、ノッチフィルタ135の配置の有無にかかわらず変化しない。
このように、ノッチフィルタ135を配置すると、色分離合成部330における迷光を低減することができるため、画像形成素子106または色分離合成部330の発熱を抑制することができる。ノッチフィルタ135を配置する場合、ノッチフィルタ135を配置しない場合と比較して、約3割程度の迷光を低減することができる。
[1-2.効果等]
上述した実施の形態によると、ダイクロイックフィルタへの入射角度の差(ダイクロイックシフト)により発生する迷光を低減することができる。その結果、画像形成素子106および色分離合成部330の発熱を抑制することができる。
投写型映像表示装置の効率向上のために、画像形成素子(DMD)106のチルト角を大きくする傾向にある。しかし、画像形成素子(DMD)106のチルト角が大きくなると、ダイクロイックシフトも大きくなるため、迷光が増加する傾向してしまう。本実施の形態では、ノッチフィルタ135により、色分離合成部330および画像形成素子106において迷光となる波長帯域の光を予め減衰することにより、迷光を低減することができる。
さらに、迷光を低減することにより、画像形成素子106および色分離合成部330での発熱を低減し、コンバージェンスずれ等の発生を抑制することができる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
上述した実施の形態において、色分離合成部330は、光源からの光を第1照明光、第2照明光、および第3照明光の3つの波長帯域の光に分離し、合成する例について説明したが、これに限定されない。例えば、第3画像形成素子は必須の構成ではなく、画像形成素子が第1画像形成素子と第2画像形成素子を含む構成であってもよい。この場合、ノッチフィルタは、第1照明光の波長帯域と第2照明光の波長帯域との境界を含む第1波長帯域の光を減衰すればよい。例えば、2つの画像形成素子を用いて、緑色(第1照明光)の表示と赤色および青色(第2照明光)の表示とを高速に時分割に制御することで、スクリーン400に投写された映像をフルカラー映像として知覚することができる。
また、上述した実施の形態では、色分離合成部330の全反射プリズム130にノッチフィルタ135を配置する例について説明したが、ノッチフィルタ135の配置はこれに限定されない。ノッチフィルタ135は、光源10と色分離合成部330との間に配置されていればよく、例えば、リレー光学系のレンズ121~123のいずれかの表面にノッチフィルタ135を配置してもよい。
また、上述した実施の形態では、ノッチフィルタ135は、板状の光学部材の表裏にそれぞれ、アンバー色成分を減衰するフィルタとシアン色成分を減衰するフィルタとを形成したものを使用する例について説明したが、これに限定されない。ノッチフィルタは、例えば、板状の光学部材の片面にアンバー色成分およびシアン色成分の両方を減衰するフィルタを形成したものであってもよい。または、アンバー色成分を減衰するフィルタとシアン色成分を減衰するフィルタとの両方のフィルタを備えた構成であってもよい。または、板状の光学部材を用いず、全反射プリズム130のリレー光学系のレンズ123の側の面に、アンバー色成分を減衰するフィルタと、シアン色成分を減衰するフィルタと、の両方のフィルタを備えた構成であってもよい。
また、上述した実施の形態では、画像形成素子106がDMDである例について説明したが、これに限定されない。画像形成素子106は、例えばLCOSなどの反射型の映像表示素子であってもよい。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。したがって、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
(実施の形態の概要)
(1)本開示の投写型映像表示装置は、光を照射する光源と、画像を形成する第1画像形成素子と第2画像形成素子とを含む画像形成素子と、光源からの光を、第1ダイクロイックフィルタにより波長帯域の異なる第1照明光と第2照明光とに分離して、第1照明光を第1画像形成素子に出射し第2照明光を第2画像形成素子に出射して、第1画像形成素子により反射した第1投写光と第2画像形成素子により反射した第2投写光とを合成する色分離合成部と、光源と色分離合成部との間に配置されるノッチフィルタと、を備える。第1ダイクロイックフィルタは、第1照明光および第1投写光を反射し、第1ダイクロイックフィルタに対する第1照明光の第1入射角度と、第1ダイクロイックフィルタに対する第1投写光の第2入射角度とが異なり、ノッチフィルタは、第1照明光の波長帯域と第2照明光の波長帯域との境界を含む第1波長帯域の光を減衰する。
このような構成により、迷光に起因する発熱を低減することのできる投写型映像表示装置を提供することができる。
(2)(1)の投写型映像表示装置において、ノッチフィルタは、λDM3>λNF2、および、λDM1+λDM3/4≦λNF1≦λDM2-λDM3/4(λDM1<λDM2の場合)またはλDM2+λDM3/4≦λNF1≦λDM1-λDM3/4(λDM1>λDM2の場合)、を満たし、λDM1は、第1入射角度で前記第1ダイクロイックフィルタに入射する光の透過率が50%となる波長であり、λDM2は、第2入射角度で第1ダイクロイックフィルタに入射する光の透過率が50%となる波長であり、λDM3は、λDM1とλDM2との間の波長幅であり、λNF1は、ノッチフィルタの第1波長帯域の中心波長であり、λNF2は、ノッチフィルタの第1波長帯域の半値全幅(FWHM)である。
このような構成により、ノッチフィルタにより、色分離合成部において迷光となる波長帯域の光を効率よく減衰させることができる。
(3)(1)または(2)の投写型映像表示装置において、画像形成素子は、画像を形成する第3画像形成素子、を含み、色分離合成部は、光源からの光を、第1ダイクロイックフィルタおよび第2ダイクロイックフィルタにより、波長帯域の異なる第1照明光と第2照明光と第3照明光とに分離して、第1照明光を第1画像形成素子に出射し第2照明光を第2画像形成素子に出射し第3照明光を第3画像形成素子に出射して、第1画像形成素子により反射した第1投写光と第2画像形成素子により反射した第2投写光と第3画像形成素子により反射した第3投写光とを合成し、第2ダイクロイックフィルタは、第3照明光および第3投写光を反射し、第2ダイクロイックフィルタに対する第2照明光の第3入射角度と、第2ダイクロイックフィルタに対する第2投写光の第4入射角度とが異なり、ノッチフィルタは、第1波長帯域の光、および第2照明光の波長帯域と第3照明光の波長帯域との境界を含む第2波長帯域の光、のうち少なくともいずれか一方を減衰する。
このような構成により、色分離合成部が光源からの光を3色に分離、合成する場合にも、迷光を低減して発熱を低減することができる。
(4)(3)の投写型映像表示装置において、ノッチフィルタは、λDM6>λNF4、および、λDM4+λDM6/4≦λNF3≦λDM5-λDM6/4(λDM4<λDM5の場合)またはλDM5+λDM6/4≦λNF3≦λDM4-λDM6/4(λDM4>λDM5の場合)、を満たし、λDM4は、第3入射角度で前記第2ダイクロイックフィルタに入射する光の透過率が50%となる波長であり、λDM5は、第4入射角度で前記第2ダイクロイックフィルタに入射する光の透過率が50%となる波長であり、λDM6は、λDM4とλDM5との間の波長幅であり、λNF3は、ノッチフィルタの前記第2波長帯域の中心波長であり、λNF4は、ノッチフィルタの前記第2波長帯域の半値全幅(FWHM)である。
このような構成により、ノッチフィルタにより、色分離合成部において迷光となる波長帯域の光を効率よく減衰させることができる。
(5)(1)から(4)のいずれか1つの投写型映像表示装置において、ノッチフィルタは、光源からの光の色分離合成部への入射面に配置されている。
このような構成により、色分離合成部内で迷光となり得る波長帯域の光を効率よく減衰させることができる。
(6)(1)から(5)のいずれか1つの投写型映像表示装置において、画像形成素子は、DMD(Digital Micromirror Device)により構成される。
このような構成により、小型で、撮像素子への迷光の侵入を防止する投写型映像表示装置を提供することができる。
(7)(1)から(6)のいずれか1つの投写型映像表示装置において、光源は可視光を照射し、可視光は、連続したスペクトル特性を有する。
このような構成により、高画質な映像を投写することができる。
本開示は、映像を投写する投写型映像表示装置に利用可能である。
1 投写型映像表示装置
10 光源
106 画像形成素子
106B 画像形成素子(第1画像形成素子)
106G 画像形成素子(第2画像形成素子)
106R 画像形成素子(第3画像形成素子)
135 ノッチフィルタ
185 赤反射ダイクロイックフィルタ(第1ダイクロイックフィルタ)
186 青反射ダイクロイックフィルタ(第1ダイクロイックフィルタ)
330 色分離合成部
400 スクリーン(投写対象)
Ln1 第1照明光
Ln2 第2照明光
Pn1 第1投写光
Pn2 第2投写光
θ1 第1入射角度
θ2 第2入射角度
θ3 第3入射角度
θ4 第4入射角度

Claims (15)

  1. 光を照射する光源と、
    第1画像を形成する第1画像形成素子と、第2画像を形成する第2画像形成素子とを含む画像形成素子と、
    前記光源からの光を、第1照明光と、前記第1照明光の波長帯域と異なる波長帯域を有する第2照明光とに分離する第1ダイクロイックフィルタを有する色分離合成部であって、前記第1照明光を前記第1画像形成素子に出射し、前記第2照明光を前記第2画像形成素子に出射して、前記第1画像形成素子により反射した第1投写光と前記第2画像形成素子により反射した第2投写光とを合成する色分離合成部と、
    前記光源と前記色分離合成部との間に配置されるノッチフィルタと、を備え、
    前記第1ダイクロイックフィルタは、前記第1照明光および前記第1投写光を反射し、
    前記第1ダイクロイックフィルタに対する前記第1照明光の第1入射角度と、前記第1ダイクロイックフィルタに対する前記第1投写光の第2入射角度とが異なり、
    前記ノッチフィルタは、前記第1照明光の前記波長帯域と前記第2照明光の前記波長帯域との境界を含む第1波長帯域の光を減衰する、
    投写型映像表示装置。
  2. 前記第1照明光の前記波長帯域は、赤色の波長帯域であり、
    前記第2照明光の前記波長帯域は、緑色の波長帯域である、
    請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  3. 前記色分離合成部は、
    前記第1画像形成素子と対向する第1プリズムと、
    前記第2画像形成素子と対向する第2プリズムと、をさらに有し、
    前記第1ダイクロイックフィルタは、前記第1プリズムおよび前記第2プリズムの間に配置されている、
    請求項2に記載の投写型映像表示装置。
  4. λDM1がλDM2よりも小さい場合、前記ノッチフィルタは、
    λDM3>λNF2、および、λDM1+λDM3/4≦λNF1≦λDM2-λDM3/4を満たし、
    λDM1がλDM2よりも大きい場合、前記ノッチフィルタは、
    λDM3>λNF2、および、λDM2+λDM3/4≦λNF1≦λDM1-λDM3/4を満たし、
    λDM1は、前記第1入射角度で前記第1ダイクロイックフィルタに入射する光に対して前記第1ダイクロイックフィルタの透過率が50%となる波長であり、
    λDM2は、前記第2入射角度で前記第1ダイクロイックフィルタに入射する光に対して前記第1ダイクロイックフィルタの透過率が50%となる波長であり、
    λDM3は、λDM1とλDM2との間の波長幅であり、
    λNF1は、前記ノッチフィルタの前記第1波長帯域の中心波長であり、
    λNF2は、前記ノッチフィルタの前記第1波長帯域の半値全幅(FWHM)である、
    請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  5. 前記ノッチフィルタは、前記第1波長帯域の中心波長の光を20%以上減衰する、
    請求項4に記載の投写型映像表示装置。
  6. 前記画像形成素子は、第3画像を形成する第3画像形成素子、をさらに含み、
    前記色分離合成部は、第2ダイクロイックフィルタをさらに有し、
    前記第1ダイクロイックフィルタおよび前記第2ダイクロイックフィルタは、前記光源からの光を、前記第1照明光と、前記第2照明光と、前記第1照明光の波長帯域および前記第2照明光の波長帯域と異なる波長帯域を有する第3照明光とに分離し、
    前記色分離合成部は、前記第1照明光を前記第1画像形成素子に出射し、前記第2照明光を前記第2画像形成素子に出射し、前記第3照明光を前記第3画像形成素子に出射して、前記第1画像形成素子により反射した前記第1投写光と前記第2画像形成素子により反射した第2投写光と前記第3画像形成素子により反射した第3投写光とを合成し、
    前記第2ダイクロイックフィルタは、前記第3照明光および前記第3投写光を反射し、
    前記第2ダイクロイックフィルタに対する前記第2照明光の第3入射角度と、前記第2ダイクロイックフィルタに対する前記第2投写光の第4入射角度とが異なり、
    前記ノッチフィルタは、前記第1波長帯域の光、および前記第2照明光の前記波長帯域と前記第3照明光の前記波長帯域との境界を含む第2波長帯域の光、のうち少なくともいずれか一方を減衰する、
    請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  7. 前記第1照明光の前記波長帯域は、赤色の波長帯域であり、
    前記第2照明光の前記波長帯域は、緑色の波長帯域であり、
    前記第3照明光の前記波長帯域は、青色の波長帯域であり、
    請求項6に記載の投写型映像表示装置。
  8. 前記色分離合成部は、
    前記第1画像形成素子と対向する第1プリズムと、
    前記第2画像形成素子と対向する第2プリズムと、
    前記第3画像形成素子と対向する第3プリズムと、をさらに有し、
    前記第1ダイクロイックフィルタは、前記第1プリズムおよび前記第2プリズムの間に配置されており、
    前記第2ダイクロイックフィルタは、前記第1プリズムおよび前記第3プリズムの間に配置されている、
    請求項7に記載の投写型映像表示装置。
  9. λDM4がλDM5よりも小さい場合、前記ノッチフィルタは、
    λDM6>λNF4、および、λDM4+λDM6/4≦λNF3≦λDM5-λDM6/4を満たし、
    λDM4がλDM5よりも大きい場合、前記ノッチフィルタは、
    λDM6>λNF4、および、λDM5+λDM6/4≦λNF3≦λDM4-λDM6/4を満たし、
    λDM4は、前記第3入射角度で前記第2ダイクロイックフィルタに入射する光に対して前記第2ダイクロイックフィルタの透過率が50%となる波長であり、
    λDM5は、前記第4入射角度で前記第2ダイクロイックフィルタに入射する光に対して前記第2ダイクロイックフィルタの透過率が50%となる波長であり、
    λDM6は、λDM4とλDM5との間の波長幅であり、
    λNF3は、前記ノッチフィルタの前記第2波長帯域の中心波長であり、
    λNF4は、前記ノッチフィルタの前記第2波長帯域の半値全幅(FWHM)である、
    請求項6に記載の投写型映像表示装置。
  10. 前記ノッチフィルタは、前記第1波長帯域の中心波長の光を20%以上減衰し、かつ、前記第2波長帯域の中心波長の光を20%以上減衰する、
    請求項9に記載の投写型映像表示装置。
  11. 前記ノッチフィルタは、
    前記第1波長帯域の中心波長の光を20%以上減衰する第1ノッチフィルタと、
    前記第2波長帯域の中心波長の光を20%以上減衰する第2ノッチフィルタと、を含む、
    請求項10に記載の投写型映像表示装置。
  12. 前記第1ノッチフィルタの半値全幅は、25nm以下であり、
    前記第2ノッチフィルタの半値全幅は、25nm以下である、
    請求項11に記載の投写型映像表示装置。
  13. 前記色分離合成部は、前記光源からの光が入射する入射面を有し、
    前記ノッチフィルタは、前記色分離合成部の前記入射面に配置されている、
    請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  14. 前記画像形成素子は、DMD(Digital Micromirror Device)により構成される、
    請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  15. 前記光源は可視光を照射し、
    前記可視光は、連続したスペクトル特性を有する、
    請求項1に記載の投写型映像表示装置。
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