JP2023011350A - 車両用シート - Google Patents

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智 西城戸
Satoshi Nishikido
俊一郎 長
Shunichiro Osa
司 薦口
Tsukasa Komokuchi
康平 折尾
Kohei Orio
聖喬 井上
Seikyo Inoue
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Abstract

【課題】サイドフレームに形成された連結部材挿通用の開口の周辺の強度を確保する。また、ブラケット部材とサイドフレームとの締結部をサイドフレームに形成された連結部材挿通用の開口と近接して配置する。【解決手段】車両用シート10は、後側連結部材挿通用の開口32がそれぞれ形成された左右一対のサイドフレーム22と、後側連結部材挿通用の開口32に挿通された状態で左右一対のサイドフレーム22の後部を左右方向に連結する後側連結部材26と、を有し、シートクッション12の骨格を構成するクッションフレーム18を備えている。また、車両用シート10は、サイドフレーム22の後部に固定され、バックフレーム34が支持されるブラケット52を備えている。さらに、車両用シート10は、サイドフレーム22における後側連結部材挿通用の開口32の縁に沿って配置された状態でサイドフレーム22に接合されたパッチ60を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用シートに関する。
下記特許文献1には、車両の乗員が着座する車両用シートが開示されている。この文献に記載された車両用シートは、シートクッションの骨格を構成するクッションフレームと、シートバックの骨格を構成するバックフレームと、を備えている。クッションフレームは、左右の側部において前後方向に延びる左右一対のサイドフレームと、左右一対のサイドフレームの前側を左右方向につなぐ連結部材(フロントロッド)と、左右一対のサイドフレームの後側を左右方向につなぐ連結部材(リアロッド)と、を備えている。後方側の連結部材の左右の両端部は、左右一対のサイドフレームにそれぞれ形成された連結部材挿通用の開口にそれぞれ挿通された状態で、左右一対のサイドフレームに回転可能に支持されている。また、左右一対のサイドフレームの後方側の端部には、ブラケット部材(リクライニングプレート)が締結部材を介して取付けられており、ブラケット部材には、バックフレームがリクライナを介して取付けられている。
特開2015-67135号公報
ところで、例えば、車両が後面衝突する際においては、バックフレーム側からクッションフレーム側に荷重が入力され、サイドフレームに形成された連結部材挿通用の開口の周辺の応力が高まる。そのため、サイドフレームに形成された連結部材挿通用の開口の周辺の強度を確保することが重要である。
また、車両用シートの後方側の足元スペースを広くすること等という観点では、ブラケット部材とサイドフレームの締結部をより前方側へ設定して、ブラケット部材の後端部及びサイドフレームの後端部の後方側への突出量を少なくすることが効果的である。特に、サイドフレームに形成された連結部材挿通用の開口に対して後方側に配置された上記の締結部を連結部材挿通用の開口と近接して配置することが効果的である。
本発明は上記事実を考慮し、サイドフレームに形成された連結部材挿通用の開口の周辺の強度を確保することができる車両用シートを得ることを第1の目的とし、ブラケット部材とサイドフレームとの締結部をサイドフレームに形成された連結部材挿通用の開口と近接して配置することができる車両用シートを得ることを第2の目的とする。
第1の態様の車両用シートは、左右方向に間隔をあけて配置されかつ前後方向に延びると共にその後部側に連結部材挿通用の開口がそれぞれ形成された左右一対のサイドフレームと、左右方向の両端部が左右一対の前記サイドフレームの前記連結部材挿通用の開口にそれぞれ挿通された状態で左右一対の前記サイドフレームの後部を左右方向に連結する連結部材と、を有し、乗員の臀部を下方側から支持するシートクッションの骨格を構成するクッションフレームと、前記乗員の背部を後方側から支持するシートバックの骨格を構成するバックフレームと、前記サイドフレームの後部に固定され、前記バックフレームが支持されるブラケット部材と、前記サイドフレームにおける前記連結部材挿通用の開口の縁に沿って配置された状態で、前記サイドフレームに接合されたパッチと、を備えている。
第1の態様の車両用シートによれば、例えば、車両用シートに着座した乗員の背部がシートバックを後方側へ押圧すると、この荷重は、バックフレームからクッションフレームの左右一対のサイドフレームにブラケット部材を介して伝達される。この場合、サイドフレームに形成された連結部材挿通用の開口の縁の応力が高まりやすい。しかしながら、第1の態様の車両用シートでは、パッチがサイドフレームに接合されており、このパッチはサイドフレームにおける連結部材挿通用の開口の縁に沿って配置されている。これにより、サイドフレームに形成された連結部材挿通用の開口の縁の応力が高まることを抑制することができ、サイドフレームに形成された連結部材挿通用の開口の周辺の強度を確保することができる。
第2の態様の車両用シートは、第1の態様の車両用シートにおいて、前記ブラケット部材の一部は、前記連結部材挿通用の開口の後方側において前記サイドフレームに締結部材を介して固定される後方側固定部とされ、前記パッチは、前記サイドフレームにおける前記連結部材挿通用の開口の縁に沿って配置される補強部と、該補強部から前記後方側固定部側へ向けて延出する後方側延出部と、を含んで構成されている。
第2の態様の車両用シートによれば、車両用シートに着座した乗員の背部がシートバックを後方側へ押圧した際の荷重がバックフレームからクッションフレームの左右一対のサイドフレームにブラケット部材を介して伝達された際に、連結部材挿通用の開口の縁における後方側固定部側の応力が高まりやすい。しかしながら、第2の態様の車両用シートでは、パッチが、補強部から後方側固定部側へ向けて延出する後方側延出部を含んで構成されている。この後方側延出部を有することによって、連結部材挿通用の開口の縁における後方側固定部側の応力が高まることを抑制することができる。
第3の態様の車両用シートは、第2の態様の車両用シートにおいて、前記後方側延出部は、前記サイドフレームと前記後方側固定部との間に配置される介在部を含んで構成され、前記介在部は、前記サイドフレームと前記後方側固定部とによって挟まれた状態となっている。
第3の態様の車両用シートによれば、パッチの介在部がサイドフレームと後方側固定部とによって挟まれた状態となっている。これにより、パッチの介在部をサイドフレームに溶接等により接合することを不要にすることができる。
第4の態様の車両用シートは、第3の態様の車両用シートにおいて、前記介在部には、前記締結部材が挿通される締結部材挿通孔が形成されている。
第4の態様の車両用シートによれば、パッチの介在部には、締結部材が挿通される締結部材挿通孔が形成されている。これにより、車両用シートに着座した乗員の背部がシートバックを後方側へ押圧した際の荷重がバックフレームからクッションフレームの左右一対のサイドフレームにブラケット部材を介して伝達された際に、サイドフレームやブラケット部材が締結部材を起点として変形することを抑制することができる。
第5の態様の車両用シートは、第2の態様~第4の態様のいずれか1つの態様の車両用シートにおいて、前記パッチは、前記サイドフレームに溶接で接合され、前記パッチと前記サイドフレームとの溶接部の前記サイドフレームからの高さ寸法が、前記パッチの厚み寸法よりも低い寸法となっている。
第5の態様の車両用シートによれば、パッチとサイドフレームとの溶接部のサイドフレームからの高さ寸法が、パッチの厚み寸法よりも低い寸法となっている。これにより、溶接部の影響を受けることなくブラケット部材の後方側固定部をサイドフレームの連結部材挿通用の開口側に近づけることができる。
本発明に係る車両用シートは、サイドフレームに形成された連結部材挿通用の開口の周辺の強度を確保することができる。また、本発明に係る車両用シートは、ブラケット部材とサイドフレームとの締結部をサイドフレームに形成された連結部材挿通用の開口と近接して配置することができる、という優れた効果を有する。
第1実施形態の車両用シートを模式的に示す側面図である。 第1実施形態の車両用シートのクッションフレームとバックフレームとの連結部を示す側面図である。 図2に示された3-3線に沿って切断したクッションフレームとバックフレームとの連結部を示す断面図である。 第2実施形態の車両用シートのクッションフレームとバックフレームとの連結部を示す側面図である。 第3実施形態の車両用シートのクッションフレームとバックフレームとの連結部を示す側面図である。
(第1実施形態)
図1~図3を用いて、本発明の第1実施形態に係る車両用シートについて説明する。なお、図中に示す矢印FR、矢印UP、矢印LH及び矢印RHは、車両用シートに着座した乗員から見たシート前方側、上方側、左側及び右側をそれぞれ示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、シート前後方向の前後、シート上下方向の上下、シート左右方向の左右を示すものとする。
図1に示されるように、本実施形態の車両用シート10は、着座乗員の臀部をシート下方側から支持するシートクッション12と、着座乗員の背部をシート後方側から支持するシートバック14と、を備えている。また、車両用シート10は、シートクッション12を上下方向に変位可能に支持する昇降機構16を備えている。
シートクッション12は、当該シートクッション12の骨格を構成するクッションフレーム18に表皮材に覆われたクッションパッド20が取り付けられること等により形成されている。クッションフレーム18は、左右方向に間隔をあけて配置され前後方向に延びる左右一対のサイドフレーム22と、左右一対のサイドフレーム22の前側を左右方向に連結する前側連結部材24と、左右一対のサイドフレーム22の後側を左右方向に連結する連結部材としての後側連結部材26と、を備えている。
左右一対のサイドフレーム22は、一例として鋼鈑材にプレス加工等が施されることにより形成されており、左右方向を厚み方向として前後方向に延在する板状の側壁部28を備えている。側壁部28の前側には、前側連結部材24が挿通される前側連結部材挿通用の開口30が形成されている。また、側壁部28の後側には、後側連結部材26が挿通される連結部材挿通用の開口としての後側連結部材挿通用の開口32が形成されている。なお、本実施形態では、左右一対のサイドフレーム22は、引張り強さが1470MPaの超高張力鋼鈑を用いて形成されている。そのため、引張り強さが980MPaの高張力鋼鈑を用いて左右一対のサイドフレーム22を形成した場合と比べて、左右一対のサイドフレーム22の薄肉化が図られている。
前側連結部材24は、円筒状に形成された金属製のパイプである。この前側連結部材24の左右方向の両端部は、左右一対のサイドフレーム22の側壁部28に形成された前側連結部材挿通用の開口30にそれぞれ挿通されている。なお、前側連結部材24の左右方向の両端がカシメられること等により、前側連結部材24の左右方向の両端部が前側連結部材挿通用の開口30から抜け出さないようになっている。これにより、左右一対のサイドフレーム22の前部が、前側連結部材24によって左右方向に連結されている。
後側連結部材26は、前側連結部材24と同様に円筒状に形成された金属製のパイプである。この後側連結部材26の左右方向の両端部は、左右一対のサイドフレーム22の側壁部28に形成された後側連結部材挿通用の開口32及び後述するパッチ60(図2参照)にそれぞれ挿通されている。なお、後側連結部材26の左右方向の両端がカシメられることにより、後側連結部材26の左右方向の両端部が後側連結部材挿通用の開口32及びパッチ60から抜け出さないようになっている。これにより、左右一対のサイドフレーム22の前部が、前側連結部材24によって左右方向に連結されている。また、後側連結部材26は、後側連結部材挿通用の開口32及び後述するパッチ60を軸受け部分として回転可能となっている。
シートバック14は、当該シートバック14の骨格を構成するバックフレーム34に表皮材に覆われたバックパッド36が取り付けられること等により形成されている。バックフレーム34は、左右方向に間隔をあけて配置され上下方向にのびる左右一対のサイドフレーム38と、左右一対のサイドフレーム38の上端側を左右方向につなぐ上フレーム40と、を備えている。左右一対のサイドフレーム38の下端部は、後述するブラケット52を介してクッションフレーム18の左右一対のサイドフレーム22の後端部に図示しないリクライニング機構を介して回動可能に連結及び支持されている。これにより、シートバック14をシートクッション12に対して前後方向に傾動させることが可能となっている。
昇降機構16は、シートクッション12の下方側に設けられた左右一対の前側リンクベース42及び左右一対の後側リンクベース44を備えている。なお、左右一対の前側リンクベース42及び左右一対の後側リンクベース44は、シートスライドレール46に固定されている。また、昇降機構16は、クッションフレーム18の前側連結部材24と左右一対の前側リンクベース42とをそれぞれ連結する左右一対の前側リンク部48と、クッションフレーム18の後側連結部材26と左右一対の後側リンクベース44とをそれぞれ連結する左右一対の後側リンク部50と、を備えている。そして、図示しない操作部が操作されて、左右一対の前側リンク部48及び左右一対の後側リンク部50が傾動することで、シートクッション12が上下方向へ移動するようになっている。
次に、本実施形態の要部の構成であるクッションフレーム18とバックフレーム34との連結部の構成について説明する。なお、クッションフレーム18とバックフレーム34との連結部は、車両用シート10の左右の中心を挟んで左右方向に略対称に構成されている。そのため、以下の説明においては、クッションフレーム18とバックフレーム34との左側の連結部の構成について説明し、右側の連結部の構成についての説明は省略する。
クッションフレーム18の左側のサイドフレーム22の後端部とバックフレーム34の左側のサイドフレーム38の下端部との間に設けられたブラケット部材としてのブラケット52は、鋼鈑材にプレス加工等が施されることによって構成されている。このブラケット52は、左側から見て略矩形状に形成されている。詳述すると、ブラケット52の前側かつ下方側の端部は、サイドフレーム22の側壁部28の後端部28Rに締結部材54を介して固定される前方側固定部56となっている。ここで、本実施形態の締結部材54は、一例として、前方側固定部56に挿通されたボルト54Aと、サイドフレーム22の側壁部28の後端部28Rに固定されたウェルドナットである。なお、締結部材54としては、リベット、キー及びピン等の他の締結部材を用いることができる。
また、ブラケット52の後側かつ下方側の端部は、サイドフレーム22の側壁部28の後端部28Rに締結部材54を介して固定される後方側固定部58となっている。後方側固定部58及び後述するパッチ60に挿通されたボルト54Aが、サイドフレーム22の側壁部28の後端部28Rに固定されたウェルドナットに螺合されることで、後方側固定部58がサイドフレーム22の側壁部28の後端部28Rに固定されている。
ブラケット52の前方側固定部56及び後方側固定部58がサイドフレーム22の側壁部28の後端部28Rに締結部材54を介して固定された状態では、後方側固定部58は、前方側固定部56に対して後方側かつ下方側に配置される。また、図2及び図3に示されるように、ブラケット52の前方側固定部56及び後方側固定部58がサイドフレーム22の側壁部28の後端部28Rに締結部材54を介して固定された状態では、後方側固定部58は、後側連結部材挿通用の開口32の後方側に配置される。
なお、ブラケット52の上部には、バックフレーム34の左側のサイドフレーム38の下端部が図示しないリクライニング機構を介して回動可能に連結及び支持されている。
図2及び図3に示されるように、サイドフレーム22の側壁部28の左側の面における後側連結部材挿通用の開口32の周縁部には、パッチ60が溶接で接合されている。このパッチ60は、鋼鈑材にプレス加工が施されることによって構成されている。また、パッチ60は、左側から見てその外縁が楕円形状に形成されている。さらに、パッチ60の後方側の部分は、後方側へ向かうにつれて上下方向への寸法が小さくなるように形成されている。
詳述すると、パッチ60は、サイドフレーム22の側壁部28における後側連結部材挿通用の開口32の縁に沿って配置される環状の補強部62を備えている。この補強部62の内径は、後側連結部材挿通用の開口32とほぼ同じ内径に設定されている。
また、パッチ60は、補強部62からブラケット52の後方側固定部58側へ向けて延出する後方側延出部64を備えている。この後方側延出部64の一部(大部分)は、サイドフレーム22の側壁部28とブラケット52の後方側固定部58との間に配置される介在部66となっている。この介在部66には、締結部材54(ボルト54A)が挿通される締結部材挿通孔68が形成されている。
以上説明したパッチ60は、補強部62の前縁部分62A、補強部62の後端側の上縁部分62B及び補強部62の後端側の下縁部分62Cがサイドフレーム22の側壁部28に溶接されることで、サイドフレーム22の側壁部28に接合されている。なお、溶接部を符号70で指し示している。図3に示されるように、この溶接部70のサイドフレーム22の側壁部28の左側の面からの高さ寸法Hは、パッチ60の厚み寸法Tよりも低い寸法となっている。これにより、溶接部70とブラケット52とが干渉しないようになっている。
また、前述した後側連結部材26の左側の端部が、サイドフレーム22の側壁部28に形成された後側連結部材挿通用の開口32及びパッチ60の補強部62に挿通されている。そして、後側連結部材26の左側の端がカシメられている。なお、カシメ部分には、符号72を付している。
また、図2に示されるように、前述のブラケット52の後方側固定部58及びパッチ60の介在部66に形成された締結部材挿通孔68に挿通されたボルト54Aが、サイドフレーム22の側壁部28の後端部28Rに固定されたウェルドナットに螺合される。これにより、パッチ60の介在部66が、サイドフレーム22の側壁部28とブラケット52の後方側固定部58とによって挟まれた状態となっている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図1~図3に示されるように、以上説明した本実施形態の車両用シート10では、例えば、車両が後面衝突すること等により、車両用シート10に着座した乗員の背部がシートバック14を後方側へ押圧すると、この荷重は、バックフレーム34からクッションフレーム18の左右一対のサイドフレーム22にブラケット52を介して伝達される。この場合、サイドフレーム22に形成された後側連結部材挿通用の開口32の縁の応力が高まりやすい。しかしながら、本実施形態の車両用シート10では、パッチ60がサイドフレーム22に接合されており、このパッチ60の補強部62がサイドフレーム22における後側連結部材挿通用の開口32の縁に沿って配置されている。これにより、サイドフレーム22に形成された後側連結部材挿通用の開口32の縁の応力が高まることを抑制することができ、サイドフレーム22に形成された後側連結部材挿通用の開口32の周辺の強度を確保することができる。
ここで、本実施形態のサイドフレーム22は、引張り強さが1470MPaの超高張力鋼鈑を用いて形成されている。この場合、材料自体の延性が乏しく、後側連結部材挿通用の開口32の縁にバーリング加工による環状リブを形成することが難しい。そのため、本実施形態では、パッチ60をサイドフレーム22に接合して、このパッチ60の補強部62によって後側連結部材挿通用の開口32の縁を補強している。すなわち、パッチ60の補強部62が、バーリング加工による環状リブと同様の補強部分として機能している。
また、本実施形態では、上記の後面衝突に伴う乗員からの荷重が左右一対のサイドフレーム22に伝達された際に、後側連結部材挿通用の開口32の縁における後側の部分(ブラケット52の後方側固定部58側の部分)の応力が特に高まりやすい。しかしながら、本実施形態では、パッチ60が、補強部62からブラケット52の後方側固定部58側へ向けて延出する後方側延出部64を含んで構成されている。この後方側延出部64を有することによって、後側連結部材挿通用の開口32の縁におけるブラケット52の後方側固定部58側の応力が高まることを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、パッチ60の介在部66が、サイドフレーム22の側壁部28とブラケット52の後方側固定部58とによって挟まれた状態となっている。これにより、パッチ60の介在部66をサイドフレーム22に溶接等により接合することを不要にすることができる。
また、本実施形態では、パッチ60の介在部66には、ボルト54Aが挿通される締結部材挿通孔68が形成されている。これにより、上記の後面衝突に伴う乗員からの荷重が左右一対のサイドフレーム22に伝達された際に、サイドフレーム22やブラケット52がボルト54Aを起点として変形することを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、パッチ60をサイドフレーム22の側壁部28に接合するための溶接部70のサイドフレーム22の側壁部28の左側の面からの高さ寸法Hが、パッチ60の厚み寸法Tよりも低い寸法となっている。これにより、溶接部70の影響を受けることなくブラケット52の後方側固定部58をサイドフレーム22の後側連結部材挿通用の開口32側に近づけることができる。その結果、ブラケット52の後方側固定部58及びサイドフレーム22の後端部の後方側への突出量を少なくすることができ、車両用シート10の後方側の足元スペースを広くすることができる。
(第2実施形態及び第3実施形態)
次に、第2実施形態及び第3実施形態の車両用シートのクッションフレーム18とバックフレーム34との連結部の構成について説明する。なお、第2実施形態及び第3実施形態の車両用シートにおいて、前述の第1実施形態の車両用シート10と対応する部材及び部分には、第1実施形態の車両用シート10と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
図4に示されるように、第2実施形態の車両用シートでは、環状のパッチ74が、サイドフレーム22の側壁部28の左側の面における後側連結部材挿通用の開口32の周縁部に接合されている。なお、このパッチ74の構成は、第1実施形態の車両用シート10のパッチ60の補強部62のみを備えた構成となっている。また、パッチ74は、その前縁部分62A及び後縁部分62Dがサイドフレーム22の側壁部28に溶接されることで、サイドフレーム22の側壁部28に接合されている。
また、第2実施形態の車両用シートでは、環状のカラー76が、サイドフレーム22の側壁部28とブラケット52の後方側固定部58との間に設けられている。このカラー76の厚み寸法は、パッチ74の厚み寸法と同じ寸法となっている。なお、このカラー76は、第1実施形態の車両用シート10のパッチ60の介在部66と同様に機能する部材となっている。
図5に示されるように、第3実施形態の車両用シートでは、環状のパッチ78が、サイドフレーム22の側壁部28の左側の面における後側連結部材挿通用の開口32の周縁部に接合されている。なお、このパッチ78の構成は、第2実施形態の車両用シートのパッチ74の構成と同様の構成となっている。
図4及び図5に示されるように、以上説明した第2実施形態及び第3実施形態の車両用シートでは、上記の後面衝突に伴う乗員からの荷重が左右一対のサイドフレーム22に伝達された際に、サイドフレーム22に形成された後側連結部材挿通用の開口32の縁の応力が高まることを抑制することができる。これにより、サイドフレーム22に形成された後側連結部材挿通用の開口32の周辺の強度を確保することができる。
なお、以上説明した各実施形態では、ブラケット52の後方側固定部58を後側連結部材挿通用の開口32の後方側に配置した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。ブラケット52の後方側固定部58の後側連結部材挿通用の開口32に対する位置は、クッションフレーム18を構成する各部材の形状などを考慮して、適宜設定すればよい。
また、以上説明した各実施形態では、パッチ60、74、78をサイドフレーム22に溶接で接合した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、パッチ60、74、78をサイドフレーム22に接着剤等を用いて接合してもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 車両用シート
12 シートクッション
14 シートバック
18 クッションフレーム
22 サイドフレーム
26 後側連結部材(連結部材)
32 後側連結部材挿通用の開口(連結部材挿通用の開口)
34 バックフレーム
52 ブラケット(ブラケット部材)
58 後方側固定部
60 パッチ
62 補強部
64 後方側延出部
66 介在部
68 締結部材挿通孔
74 パッチ
78 パッチ

Claims (5)

  1. 左右方向に間隔をあけて配置されかつ前後方向に延びると共にその後部側に連結部材挿通用の開口がそれぞれ形成された左右一対のサイドフレームと、左右方向の両端部が左右一対の前記サイドフレームの前記連結部材挿通用の開口にそれぞれ挿通された状態で左右一対の前記サイドフレームの後部を左右方向に連結する連結部材と、を有し、乗員の臀部を下方側から支持するシートクッションの骨格を構成するクッションフレームと、
    前記乗員の背部を後方側から支持するシートバックの骨格を構成するバックフレームと、
    前記サイドフレームの後部に固定され、前記バックフレームが支持されるブラケット部材と、
    前記サイドフレームにおける前記連結部材挿通用の開口の縁に沿って配置された状態で、前記サイドフレームに接合されたパッチと、
    を備えた車両用シート。
  2. 前記ブラケット部材の一部は、前記連結部材挿通用の開口の後方側において前記サイドフレームに締結部材を介して固定される後方側固定部とされ、
    前記パッチは、前記サイドフレームにおける前記連結部材挿通用の開口の縁に沿って配置される補強部と、該補強部から前記後方側固定部側へ向けて延出する後方側延出部と、を含んで構成されている請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記後方側延出部は、前記サイドフレームと前記後方側固定部との間に配置される介在部を含んで構成され、
    前記介在部は、前記サイドフレームと前記後方側固定部とによって挟まれた状態となっている請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記介在部には、前記締結部材が挿通される締結部材挿通孔が形成されている請求項3に記載の車両用シート。
  5. 前記パッチは、前記サイドフレームに溶接で接合され、
    前記パッチと前記サイドフレームとの溶接部の前記サイドフレームからの高さ寸法が、前記パッチの厚み寸法よりも低い寸法となっている請求項2~請求項4のいずれか1項に記載の車両用シート。
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