JP2023008694A - 不活性ガス循環式ブラスト装置における差圧解消バッグと、これを用いた不活性ガス循環式ブラスト装置 - Google Patents

不活性ガス循環式ブラスト装置における差圧解消バッグと、これを用いた不活性ガス循環式ブラスト装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 不活性ガス循環式ブラスト装置のキャビネット内の圧力を一定に保持することが可能でありながら、更に装置内の気体を不活性ガスで置換する為に使用する事のできる差圧解消バッグと、これを用いた不活性ガス循環式ブラスト装置を提供する。【解決手段】 不活性ガスを装置内に循環させる不活性ガス循環式ブラスト装置において、加工対象物にショット材を投射するためのキャビネットに設けられる差圧解消バッグであって、前記キャビネットの外側に設けられ、当該キャビネットの内部空間と連通する内部空間を備えており、当該キャビネット内の圧力変化に追従して膨縮可能な柔軟性または収伸縮性を有し、内部空間の容積は、キャビネットを含む装置内部の気密部分容積に応じて調整した差圧解消バッグとする【選択図】図1

Description

本発明は不活性ガスを装置内に循環させたブラスト装置(以下、不活性ガス循環式ブラスト装置)におけるキャビネット内などの差圧を調整する為に使用する差圧解消バッグとこれを用いた不活性ガス循環式ブラスト装置に関する。
従来、ブラスト処理は、ショット材と呼ばれる粒体を投射して、これを加工品(ワーク)に衝突させることでワークの加工等を行う表面加工方法として知られている。そして、このブラスト処理は、主にワークのバリ除去、表面研削、梨地加工等を施す目的で工業的に広く利用されている。
かかるブラスト処理を行うブラスト装置に関し、本出願人は、先に特許文献1(特開2016-155208号公報)を提案している。即ち、この特許文献1では、加工品を収容するキャビネットと、ショット材を投射する投射部と、前記ショット材を付勢する気流を生じさせる送風機と、キャビネット内の気体を吸引して、当該気体中の粉塵を収集する集塵装置とから成るブラスト装置であって、前記キャビネット内には不活性ガスが充填されており、当該不活性ガスは前記送風機、キャビネット、及び集塵装置を循環する不活性ガス循環式ブラスト装置を提供している。
また特許文献2(特開2018-183823号公報)では、加工対象物を収容するキャビネットの内部圧力を調整可能としたブラスト装置を提案している。この特許文献2では、キャビネット内に収容した加工対象物にショット材を投射して研鑽処理を行うブラスト装置であって、前記ショット材を気流によって投射する投射部と、前記ショット材の投射に伴う当該キャビネット内の圧力を任意に調整する内圧調整手段とを備えており、前記内圧調整手段は、前記キャビネット内に流入する気体の量及び/又はキャビネットから排出される気体の量を調節する気流調整部を備えており、前記キャビネット内の圧力変化を解消するように構成している。
更に特許文献3(特開昭63-012496号公報)では、コンピュータなどの輸送・貯蔵に使用されるコンテナなどの容器に関し、容器の一部を内外圧力差に応じて膨張・収縮の可能な部材をもって構成した圧力差緩和式容器が提案されている。
特開2016-155208号公報 特開2018-183823号公報 特開昭63-012496号公報
上記の通り、特許文献1ではキャビネット内に不活性ガスを充填させた不活性ガス循環式ブラスト装置を提案しており、特許文献2では内圧調整手段によって、キャビネット内などの圧力変化を解消し、当該キャビネット内などの圧力を一定に保持することを開示している。また特許文献3では、容器の一部を内外圧力差に応じて膨張・収縮の可能な部材で構成することが提案されている。
しかしながら、特許文献2及び3は、何れも室内の圧力を一定に保持するものであって、特許文献1に開示されているような不活性ガス循環式ブラスト装置において、装置内の気体を不活性ガスで置換することについては未だ改良の余地がある。そこで本発明では、不活性ガス循環式ブラスト装置のキャビネット内の圧力を一定に保持することが可能でありながらも、更に装置内の気体を不活性ガスで置換する為に使用する事のできる不活性ガス循環式ブラスト装置におけるキャビネット内の差圧解消バッグと、これを用いた不活性ガス循環式ブラスト装置を提供することを課題の1つとする。
また、前記特許文献2における内圧調整手段は、キャビネット内の圧力を、減圧状態から加圧状態まで任意に調整するものである所、キャビネット内の圧力の調整を、より簡易に行うことが望ましい。そこで本発明は、キャビネット内の圧力変化によって受動的に変形して当該キャビネット内の圧力を一定に保つことのできる不活性ガス循環式ブラスト装置におけるキャビネット内の差圧解消バッグと、これを用いた不活性ガス循環式ブラスト装置を提供することも課題の1つとする。
更に前記特許文献1で開示する不活性ガス循環式ブラスト装置は、装置内の気体を不活性ガスで置換する為に、装置内の気体を排出させながら大量の不活性ガスを充てんするか、或いは装置内の気体を吸引廃棄して負圧としてから不活性ガスを充てんする必要があった。前者の場合は、大量の不活性ガスを必要とし、後者の場合は装置内が負圧になる事から耐圧性を確保する必要があった。そこで本発明は装置内の気体を置換する為に使用する不活性ガスの使用量をより少なくすると共に、耐圧性を必要としない不活性ガス循環式ブラスト装置とすることのできる不活性ガス循環式ブラスト装置におけるキャビネット内の差圧解消バッグと、これを用いた不活性ガス循環式ブラスト装置を提供することも課題の1つとする。
上記課題の少なくとも何れかを解決するべく、本発明では不活性ガス循環式ブラスト装置におけるキャビネット内の圧力変化に追従して変形又は伸縮することによって膨縮可能な差圧解消バッグと、これを用いた不活性ガス循環式ブラスト装置を提供する。
即ち本発明では、 不活性ガスを装置内に循環させる不活性ガス循環式ブラスト装置において、加工対象物にショット材を投射するためのキャビネットに設けられる差圧解消バッグであって、前記キャビネットの外側に設けられ、当該キャビネットの内部空間と連通する内部空間を備えており、当該キャビネット内の圧力変化に追従して膨縮可能な柔軟性または収伸縮性を有し、内部空間の容積は、キャビネットを含む装置内部の気密部分容積に応じて適宜調整することができる。
また本発明では、前記課題の少なくとも何れかを解決するために、上記本発明に係る差圧解消バッグを用いて形成した不活性ガス循環式ブラスト装置を提供する。即ち、加工対象物にショット材を投射するためのキャビネットを備え、少なくとも当該キャビネット内に不活性ガスを充てんさせた不活性ガス循環式ブラスト装置であって、前記キャビネットには上記本発明に係る差圧解消バッグを設けた不活性ガス循環式ブラスト装置を提供する。
そして上記不活性ガス循環式ブラスト装置では、前記キャビネットの内部空間と前記差圧解消バッグの内部空間とはキャビネット配管によって連通されると共に、当該キャビネット配管には、これを開閉自在とするキャビネット側バルブを設けており、前記差圧解消バッグには、不活性ガスを案内する不活性ガス供給配管を設けると共に、当該不活性ガス供給配管には、これを開閉自在とする不活性ガス供給バルブを設けることができる。また、前記キャビネット内には、キャビネット外側から挿入されたゴム手袋が設けられており、前記差圧解消バッグは、当該ゴム手袋よりも膨縮しやすい様に形成することができる。
そして本発明では、前記課題の少なくとも何れかを解決するために、前記本発明に係る不活性ガス循環式ブラスト装置を用いた、装置内気体の不活性ガス置換方法を提供する。即ち、ブラスト装置内の気体を不活性ガスに置換する不活性ガス置換方法であって、当該ブラスト装置として、前記本発明に係る不活性ガス循環式ブラスト装置が使用されており、当該ブラスト装置は、キャビネット内などの気体をブロアで吸引する排気ラインを備えており、前記差圧解消バッグ内に不活性ガスを導入する不活性ガス導入準備ステップと、排気ラインを介してブロアによってキャビネット内の気体を外部に排気すると共に、当該キャビネット内に差圧解消バッグ内の不活性ガスを導入する不活性ガス置換ステップとからなる、不活性ガス循環式ブラスト装置における不活性ガス置換方法を提供する。
上記本発明に係る差圧解消バッグは、前記キャビネット内などの圧力変化を解消し、当該キャビネット内などの不活性ガス循環式ブラスト装置内の圧力を一定に保持する為に機能する。特に当該差圧解消バッグは、当該差圧解消バッグの外部の圧力と等しい値に調整するものであり、多くの場合はキャビネット内の圧力を大気圧と等しい値に調整する。そして当該差圧解消バッグによってキャビネット内を常圧に維持できることから、耐圧性を有していないキャビネットを用いた不活性ガス循環式ブラスト装置とすることができる。
また上記差圧解消バッグを用いて形成した不活性ガス循環式ブラスト装置は、装置内部の気体を不活性ガス(例えば、窒素、酸素、二酸化炭素、ヘリウムなど)に置換した後においては、密閉性を保持するように構成する。その結果、当該装置内は不活性ガスによって満たされることから、粉塵爆発の発生のおそれを回避することができる。特に、このような不活性ガス循環式ブラスト装置において、ショット材を投射する気体として装置内の不活性ガスを使用する場合には、不活性ガスを循環させる動作開始後、及び不活性ガスの循環を停止させる動作終了後において、キャビネット内の圧力が変化する。そこで、前記本発明に係る差圧解消バッグによって、この動作開始前後における圧力変化を解消することができる。従って、本発明に係る差圧解消バッグを用いた不活性ガス循環式ブラスト装置は、装置内の不活性ガスを、ショット材の投射に利用する他、キャビネットからの排出、送風機による移送等の系統にわたって当該ブラスト装置内を循環させることが望ましい。特に、前記ショット材の投射には、キャビネット内に充填されている不活性ガスを循環させた不活性ガスが使用されている不活性ガス循環式ブラスト装置として形成することができる。
本発明の差圧解消バッグは、不活性ガス循環式ブラスト装置におけるキャビネットの外側に設けられ、当該キャビネットの内部空間と連通する内部空間を備えており、当該キャビネット内の圧力変化に追従して膨縮可能な柔軟性または収伸縮性を有していることから、キャビネット内の圧力変化に追従して、受動的に膨張または収縮することができる。その結果、不活性ガス循環式ブラスト装置のキャビネット内の圧力を一定に保持することができる。
そして装置内の不活性ガス置換は、この差圧解消バッグを使用することで、送風機によって行うことができる。また差圧解消バッグを使用する事で、装置内の気体を置換する為に使用する不活性ガスの使用量を少なくすることができる。更に不活性ガス置換を大気圧で行うことができることから、キャビネットに耐圧性を必要としない不活性ガス循環式ブラスト装置とすることができる。
本実施形態にかかる不活性ガス循環式ブラスト装置Bの全体構成を示すブロック図 不活性ガスによる装置内部気体の置換工程を示す要部拡大図 大気による不活性ガスの置換工程を示す要部拡大図
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態にかかる差圧解消バッグ50とこれを用いた不活性ガス循環式ブラスト装置Bを具体的に説明する。図1は本実施形態にかかる不活性ガス循環式ブラスト装置Bの全体構成を示すブロック図であり、図2は不活性ガスによる装置内部気体の置換工程を示す要部拡大図であり、図3は大気による不活性ガスの置換工程を示す要部拡大図である。
図1に示す様に、本実施形態にかかる不活性ガス循環式ブラスト装置Bは、気流によってショット材14を投射するブラスト装置であって、更にキャビネット12内に充填した不活性ガスを、送風機26、キャビネット12、及び集塵装置17を循環させる不活性ガス循環式ブラスト装置Bとしている。当該不活性ガス循環式ブラスト装置Bは、加工品11を収容する空間部を区画するキャビネット12と、キャビネット12内に収容した加工品11に対してショット材14を投射する投射部13と、ショット材14を付勢する気流を生じさせる送風機26と、キャビネット12内の気体を吸引して粉塵を収集する集塵装置17(サイクロン15及びダストコレクター16)とから構成されており、各々を配管18で繋いでいる。
キャビネット12内には加工対象物11が収容されており、当該加工対象物11に向かってショット材14を投射させる投射ノズル(投射部13)が設けられている。また、当該キャビネット12内の気体を排出させるための排出口(吸引口35)も備えている。このキャビネット12には、その内部空間と連通する空間を形成する差圧解消バッグ50が設けられている。この差圧解消バッグ50は、ショット材14を投射するものではなく、専らキャビネット12の内部圧力を調整し、また装置内の気体を置換する為に使用する点で、前記投射ノズル(投射部13)とは区別することができる。
前記キャビネット12の内部空間と連通する差圧解消バッグ50は、キャビネット配管40によってその内部空間がキャビネットと連通されている。このキャビネット配管40におけるキャビネット12との接続部にはフィルター36を設けており、その手前には、キャビネット側バルブ41を設けている。当該キャビネット側バルブの開閉や開き具合によって、差圧の調整を行うこともできる。そしてこのキャビネット配管40におけるキャビネット側バルブ41の上流側には、窒素(N)やアルゴン(Ar)などの不活性ガスを供給する不活性ガス供給配管42と、大気を案内する大気供給配管44とを接続している。この不活性ガス供給配管42におけるキャビネット配管40との接続部の上流側には、不活性ガス供給バルブ43を設け、大気供給配管44におけるキャビネット配管40との接続部の上流側には、大気供給バルブ45を設けている。
当該キャビネット12には、ブラスト作業状態を目視確認できるように、正面に窓部32を形成しており、当該窓部32の下部には作業時に手を挿入してブラスト作業できるよう開口部30を設けている。この開口部30にはゴムやシリコンなどの柔軟性を有する材料で形成された手袋が装着されており、当該開口部30における気体流通を阻止している。また、キャビネット12の下部には篩網34を設け、大きな解砕物(大)25Aを選別している。そしてキャビネット12の下方には解砕物を収容する分級部23を備えたメディア収容タンク22Aを設け、さらにその下方にはより細かい解砕物を収容するメディア収容タンク22Bを設けている。
キャビネット12内に蓄積した解砕物から、まず前記篩網34によって大きな解砕物(大)25Aを除去し、それ以外の解砕物を下方に落とす。そして分級部23によって解砕物をさらに細かいものと分級し、分級した比較的大きな解砕物(中)25Bをメディア収容タンク22Aに収容する。分級部23によって分級した細かい解砕物(小)25Cはメディア収容タンク22Bに収容され、ショット材14として再利用可能な構成としている。そして解砕物(大)25Aと解砕物(中)25Bは回収して、加工品11の造形材料として再利用することができる。つまり、本実施の形態においては、解砕物を再利用する為に、ショット材14及び加工品11の造形材料は同じ材料を使用している。
前記キャビネット12の出口側、及び/又はメディア収容タンク22Bの解砕物の入口側には、ロータリーバルブ24を設け、解砕物の流量の制御を行っても良い。細かい解砕物(小)を収容したメディア収容タンク22Bの下方には、混合器27を設けている。当該混合器27は、前記細かい解砕物(小)を送風機26から吐出される気体内に投入して、ショット材14として利用する。
前記キャビネット12内に存在する投射部13から投射されたショット材14を含む気体は、キャビネット12の上部に存在する吸引口35から、サイクロン15に導かれる。そしてサイクロン15の遠心分離作用により気体中からショット材14が分離され、ショット材14が除去された気体は、送風機26の吸気を利用したダストコレクター16に導かれ、気体中に含まれたブラスト粉塵が濾過された上で送風機26に移送される。送風機26の下流側には、任意に開閉自在な排気バルブ47を備えた排気管46を設けている。この排気管46は、装置の内部空間を、不活性ガス又は大気で置換する場合に使用する。そして送風機26から排出された気体は、前記混合器27を通って前記投射部13に至る第一系統28と、前記混合器27を通らずにキャビネット12の下部に形成された供給口33より気体を供給する第二系統29に分岐されている。
特に、送風機26として、2葉(又は3葉)の相等しい形状の2つのローター37を備えるルーツ式ロータリーブロアを使用していることから、回転制御によって送風量の調整が容易となり、潤滑油を使用しないため送風空気中に油分が混入することなく、そして吸気と排気とが同時に行うことができる。
本実施の形態にかかる不活性ガス循環式ブラスト装置Bにおいては、キャビネット12内、及び配管18系を全て密閉し、装置内部に窒素やアルゴン等の不活性ガスを導入・充填させ、前記送風機26を利用して当該不活性ガスを循環させる。本実施の形態では差圧解消バッグ50とキャビネットを繋ぐキャビネット配管40に不活性ガス供給配管42を接続して、装置内に不活性ガスを供給している。
即ち、装置内の気体を不活性ガスで置換することで、内部の酸素濃度を粉塵爆発限界値よりも低くし、粉塵爆発の発生を未然に防止できる構造としている。具体的には、装置内の酸素濃度が3%未満に達するまで不活性ガスを導入する。キャビネット12上部の酸素濃度計31によって酸素濃度を検知するのが望ましい。そして、酸素濃度が3%以下に達した段階で不活性ガスの導入を停止し、送風機26によって不活性ガスを装置内に循環させる。酸素濃度が4%を超えて検知された場合には再度不活性ガスを導入し、不活性ガス置換を実施する。その結果、装置内部の酸素濃度を常時、粉塵爆発限界値よりも低い酸素濃度に維持することが可能となり、加工品11及び/又はショット材14に微細粒径の金属或いは合金等の素材を用いた場合でも、粉塵爆発を抑止することができる。
以上のように構成した不活性ガス循環式ブラスト装置Bは、装置内を低酸素状態にし、当該装置内に存在する気体を循環させてブラストを行うことができる。そしてブラスト作業を行うに際しては、作業者がキャビネット12に取り付けられた手袋を用いて、キャビネット12内でブラスト作業を行う。
ブラスト作業に際して、装置内の不活性ガスは、ショット材14を投射する投射部13から吐出され、サイクロン15に繋がる吸引口35から吸引される。投射部13から吐出されるガスはルーツブロワ26(即ち、「ルーツ式ロータリーブロア」)で移送されたものであり、吸引口35から吸引されるガスは、サイクロン15、ダストコレクター16を経由しルーツブロワ26で吸引される。よって、装置内の不活性ガスはルーツブロワ26によって循環される。
そして、キャビネット12において、吐出を行う投射部13と、吸引を行う吸引口35以降とでは、その内径が異なるため、吐出ガス量よりも吸引ガス量が多くなり、キャビネット12内はキャビネット12外の大気圧に対して若干の負圧となる。キャビネット12内が負圧となるため、作業者が使用するグローブがキャビネット12内に吸い込まれて膨らむ形となり、グローブによる作業がしにくくなることも考えられる。
そこで本実施の形態にかかる不活性ガス循環式ブラスト装置Bでは、このキャビネット12の内圧を調整するための差圧解消バッグ50を設けている。具体的には、キャビネット12内と連通し、且つ膨縮自在な緩衝空間を形成する差圧解消バッグ50を設けている。かかる差圧解消バッグ50は、膨縮または変形自在に形成された袋で形成することができる。特に、当該差圧解消バッグ50は、前記手袋よりも先に膨縮または変形するように、手袋よりも柔軟又は伸縮自在に形成することが望ましい。即ち、当該差圧解消バッグは、キャビネット内の圧力変化に応じて、その内部の気体をキャビネット内に放出するか、又はキャビネット内の気体を受け入れることで、手袋よりも先に膨縮または変形するように構成することが望ましい。当該差圧解消バッグは、気密性を確保できる材料で構成することが望ましく、例えば細目のポリエステルの織物に塩化ビニールを貼り合わせた軽量ターポリン生地(望ましくは厚さ0.25mm)などを使用することができる。かかる差圧解消バッグは、ゴムなどの伸縮性を有する材料によって膨張または収縮するように形成してキャビネット内の圧力を吸収する他、変形自在な柔軟性を有する樹脂袋などによって形成して、変形することでキャビネット内の圧力を吸収するように形成しても良い。
前述の通り、送風機26としてルーツブロワを使用した場合には、その起動(ブラスト開始)時はキャビネット12が負圧になる。よって差圧解消バッグの容積を減じてキャビネット12に気体を放出することでキャビネット12の負圧を解消する。一方、ルーツブロワの停止時(ブラスト停止時)は、気体を送り込んだままではキャビネット12が加圧状態となる。そこでキャビネット内容気体を差圧解消バッグに送り出して、キャビネット12が加圧状態とならないようにする。これにより、キャビネット12の内圧を、大気圧と略同じ状態に維持することができる。
次に図2を参照しながら、当該不活性ガス循環式ブラスト装置における装置内の気体を不活性ガスに置換する手順を説明する。最初に、図2(A)に示す様に、キャビネット配管40を閉じた状態で、不活性ガス供給配管42の不活性ガス供給バルブ43を開き、不活性ガスを差圧解消バッグ50に案内する。そして差圧解消バッグが不活性ガスで満たされた後には、図2(B)に示す様に、不活性ガス供給バルブ43を閉じると共に、キャビネット側バルブ41を開放して、差圧解消バッグ内の不活性ガスをキャビネット配管40からキャビネット内に供給する。この差圧解消バッグからキャビネット内への不活性ガスの移動は、前記送風機26によって行うことができる。この時、送風機26から放出される気体は、排気バルブ47を開放させた排気管46から放出する。そしてこの操作を、不活性ガス循環式ブラスト装置内が、所定の濃度の不活性ガスになるまで繰り返して行う。
前記キャビネット配管40は、差圧解消バッグ50内の気体を円滑にキャビネット12内に移送するために、その内径を、前記吸引口35から送風機26に至るまでの配管(キャビネット12の吸引に寄与する配管)における最も狭い部分の30%以上、望ましくは50%以上の大きさに形成することが望ましい。当該キャビネット配管40が隘路とならないようにするためである。なお、前記不活性ガス供給配管42や大気供給配管44は、差圧解消バッグ50を円滑に膨張させることができる限りにおいて任意の内径であって良い。
特に、差圧解消バッグを用いて装置内の気体を不活性ガスに置換することにより、キャビネットを含む装置の内部は大気圧で維持することができる。よって当該不活性ガス循環式ブラスト装置についての耐圧性を不要とすることができる。また、不活性ガスは差圧解消バッグに供給した分だけ、送風機によって下流側に吸引されて移動することから、当該不活性ガスの大気放出などの無駄をなくして、効率的に不活性ガス置換を行うことができる。
また不活性ガス循環式ブラスト装置内に充填した不活性ガスを、大気で置換する場合には、図3(A)に示す様に、キャビネット配管40を閉じた状態で、大気供給バルブ45を開放して、大気供給配管44から空気を差圧解消バッグ50に案内する。そして前記不活性ガスの案内と同様に、図3(B)に示す様に、送風機で差圧解消バッグ内の空気を装置内に取り込むと共に、送風機から排出される気体を、排気バルブ47を開放させた排気管46から放出する。この時、前記第一系統28と第二系統29の分岐点の手前に設けた循環バルブ48を閉じて、送風機から排出された不活性ガスが全て排気管から排出されるようにする。なお、当該大気を装置内に案内する場合には、前記差圧解消バッグを使用することなく、大気供給バルブ45を開放させた状態で送風機を稼働させても良い。
本発明の差圧解消バッグは、ショット材を投射する気体を、装置内を循環させて使用する、不活性ガス循環式ブラスト装置において有効に使用することができる。その他にも、不活性ガス循環式ブラスト装置に限らず、閉じた空間において圧力差を解消するための器具としても使用することができる。
11:加工品、12:キャビネット、13:投射部、14:ショット材、15:サイクロン、16:ダストコレクター、17:集塵装置、18:配管、21:流向、22A:メディア収容タンク、22B:メディア収容タンク、23:分級部、24:ロータリーバルブ、26:送風機、27:混合器、28:第一系統、29:第二系統、30:開口部、31:酸素濃度計、32:窓部、33:供給口、34:篩網、35:吸引口、36:フィルター、37:ローター、40:キャビネット配管、41:キャビネット側バルブ、42:不活性ガス供給配管、43:不活性ガス供給バルブ、44:大気供給配管、45:大気供給バルブ、46:排気管、47:排気バルブ、48:循環バルブ、50:差圧解消バッグ、B:不活性ガス循環式ブラスト装置

Claims (5)

  1. 不活性ガスを装置内に循環させる不活性ガス循環式ブラスト装置において、加工対象物にショット材を投射するためのキャビネットに設けられる差圧解消バッグであって、
    前記キャビネットの外側に設けられ、当該キャビネットの内部空間と連通する内部空間を備えており、
    当該キャビネット内の圧力変化に追従して膨縮可能な柔軟性または収伸縮性を有し、
    内部空間の容積は、キャビネットを含む装置内部の気密部分容積に応じて調整したことを特徴とする、不活性ガス循環式ブラスト装置におけるキャビネット内の差圧解消バッグ。
  2. 加工対象物にショット材を投射するためのキャビネットを備え、少なくとも当該キャビネット内に不活性ガスを充てんさせた不活性ガス循環式ブラスト装置であって、
    前記キャビネットには請求項1に記載の差圧解消バッグを設けたことを特徴とする不活性ガス循環式ブラスト装置。
  3. 前記キャビネットの内部空間と前記差圧解消バッグの内部空間とはキャビネット配管によって連通されると共に、当該キャビネット配管には、これを開閉自在とするキャビネット側バルブを設けており、
    前記差圧解消バッグには、不活性ガスを案内する不活性ガス供給配管を設けると共に、当該不活性ガス供給配管には、これを開閉自在とする不活性ガス供給バルブを設けている請求項2に記載の不活性ガス循環式ブラスト装置。
  4. 前記キャビネット内には、キャビネット外側から挿入されたゴム手袋が設けられており、
    前記差圧解消バッグは、当該ゴム手袋よりも膨縮しやすい、請求項1又は2に記載の不活性ガス循環式ブラスト装置。
  5. ブラスト装置内の気体を不活性ガスに置換する不活性ガス置換方法であって、
    当該ブラスト装置は、請求項2~4の何れか一項に記載の不活性ガス循環式ブラスト装置であって、キャビネット内の気体をブロアで吸引する排気ラインを備えており、
    前記差圧解消バッグ内に不活性ガスを導入する不活性ガス導入準備ステップと、
    排気ラインを介してブロアによってキャビネット内の気体を外部に排気すると共に、当該キャビネット内に差圧解消バッグ内の不活性ガスを導入する不活性ガス置換ステップとからなることを特徴とする、不活性ガス循環式ブラスト装置における不活性ガス置換方法。
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