JP2023006646A - 基板処理システム及び基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板処理システムにおいて流量制御器から出力されるガスの流量を適切に測定する。【解決手段】基板を処理する基板処理システムであって、複数種のガスを供給可能に構成されるガス供給部と、前記ガス供給部から供給されるガスの流量を調整する流量制御部と、前記流量制御部から出力されるガスの流量を測定する流量測定部と、少なくとも前記流量測定部の内部からガスを排出するガス排気部と、前記ガス供給部、前記流量制御部、前記流量測定部及び前記ガス排気部の動作を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記流量制御部から出力されるガス流量の測定に先立ち、前記ガス供給部から供給されるガスの種類と、前記流量制御部から出力されるガス流量と、に基づいて決定される到達圧力まで、前記流量測定部の内部を減圧するように、前記ガス排気部の動作を制御する。【選択図】図7

Description

本開示は、基板処理システム及び基板処理方法に関する。
特許文献1には、流量制御器からガス流路に出力されたガスの流量を、ガス供給に伴うガス流路内の圧力の上昇速度と、ガス流路内の温度と、既知のガス流路容積と、に基づいてビルドアップ(Build Up)手法を用いて算出する方法が開示されている。
特開2019-120617号公報
本開示にかかる技術は、基板処理システムにおいて流量制御器から出力されるガスの流量を適切に測定する。
本開示の一態様は、基板を処理する基板処理システムであって、複数種のガスを供給可能に構成されるガス供給部と、前記ガス供給部から供給されるガスの流量を調整する流量制御部と、前記流量制御部から出力されるガスの流量を測定する流量測定部と、少なくとも前記流量測定部の内部からガスを排出するガス排気部と、前記ガス供給部、前記流量制御部、前記流量測定部及び前記ガス排気部の動作を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記流量制御部から出力されるガス流量の測定に先立ち、前記ガス供給部から供給されるガスの種類と、前記流量制御部から出力されるガス流量と、に基づいて決定される到達圧力まで、前記流量測定部の内部を減圧するように、前記ガス排気部の動作を制御する。
本開示によれば、基板処理システムにおいて流量制御器から出力されるガスの流量を適切に測定することができる。
流量測定における残留ガスの影響を示す説明図である。 流量測定における残留ガスの影響を示す説明図である。 実施の形態にかかるウェハ処理システムの構成例を示す平面図である。 実施の形態にかかるガス供給機構の構成例を示す系統図である。 実施の形態にかかるガス流量の測定方法を示すフロー図である。 図4に示すガス流量の測定方法におけるバルブの開閉タイミングを示す説明図である。 流量測定ユニットの真空引きの詳細な流れを示すフロー図である。 ガスの種類及び流量と、真空引きの到達圧力との関係を示す表である。
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、チャンバの内部空間に配置された半導体基板(以下、「ウェハ」という。)に対して、所望のガス雰囲気下でエッチング処理、成膜処理、クリーニング処理等の各種ガス処理が行われる。これらガス処理においては、処理対象のウェハに対して所望のガス処理結果を得るため、チャンバの内部空間に供給されるガスの流量を精密に測定することが重要になる。
特許文献1には、チャンバ本体の内部空間に供給されるガスの流量を測定する流量測定システムを備えた基板処理システムが開示されている。特許文献1に記載の流量測定方法によれば、ガス流量の測定手法の一つとしてビルドアップ手法が用いられ、容積が既知のガス流路に対してガスを供給することで、当該ガス供給に伴うガス流路内の圧力上昇速度、ガス流路内の温度、及び当該ガス流路の容積に基づいてガス流量を測定する。
ところで、かかるビルドアップ手法において流量測定システムに供給されたガス(以下、「供給ガス」)は、真空ポンプ等の排気機構を備える排気システムを用いて、当該流量測定システムの外部へ排出される。しかしながら、この時、例えば排気機構による排気時間や流量測定システムの到達圧力などの種々の条件により、供給ガスが流量測定システムの内部から完全には排出されない場合がある。換言すれば、供給ガスの一部が、流量測定システムを用いて行われる次の供給ガス(以下、「第2供給ガス」)の流量測定時において、当該流量測定システムの内部に残留(以下、「残留ガス」)する場合がある。
ここで、流量測定システムを用いて行われる第2供給ガスの流量測定結果は、当該流量測定システム内部の残留ガスにより影響を受けるおそれがある。
具体的には、上述のビルドアップ手法においては、上述のガス流路内の圧力上昇速度を求めるために、一連の流量測定シーケンス中における異なるタイミングでガス流路の内部圧力を測定し、測定された当該内部圧力の差分値を算出する。この際、それぞれの内部圧力の測定タイミングにおいてガス流路内の残留ガス量が変化していると、差分値の算出に際して残留ガスの影響を適切に除外できない。そしてこの結果、流量測定対象のガスに起因するガス流路内の圧力変化、すなわち内部圧力の差分値を適切に算出できず、第2供給ガスの流量測定結果に誤差が生じるおそれがある。
ここで図1は、第2供給ガスの流量測定結果に対する残留ガスの影響を示す説明図である。図1Aは、残留ガスと第2供給ガスの粘度(排気システムによる引け性)が同等である場合における、第2供給ガスの流量測定結果の平均値に対する誤差を示している。また、図1Bは、残留ガスの粘度が、第2供給ガスの粘度と比較して大きい(排気システムによる引け性が悪い)場合における、第2供給ガスの流量測定結果の平均値に対する誤差を示している。図1に示したように、本発明者らは、残留ガスの粘度が第2供給ガスの粘度と比較して大きい場合、第2供給ガスの流量測定結果に誤差が出やすいことを知見した。
また本発明者らは、残留ガスの粘度が高く(引け性が悪く)、第2供給ガスの粘度が低い(引け性が良い)ほど、換言すれば、残留ガスと第2供給ガスの粘度(引け性)の違いが大きいほど、流量測定結果に生じる誤差が大きくなることを知見した。これは、残留ガスの粘度が高いほど、ガス流路内の残留ガス量が多くなり、また、第2供給ガスの粘度が低いほど、ガス排出時における第2供給ガスに対する残留ガスの抵抗体としての作用が大きくなることに起因しているもの考えられる。
残留ガスに起因する流量測定結果への誤差の発生は、例えば流量測定システムにおける供給ガスの流量測定に先立ち、排気システムにより一定時間の真空引きを実施して、ガス流路内の残留ガス量を減らすことにより抑制できる。しかしながら、流量測定システムに供給される供給ガスは、その種類により物性値である粘度(引け性)が異なる。このため、ガス種を考慮せずに一定時間の真空引きを実施すると、適切に残留ガスの量を減らすことができない場合や、必要以上の真空引きが行われる場合があり、すなわち、適切にガス流量の測定をできない場合や、測定時間に無駄が生じる場合があった。
本開示にかかる技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、基板処理システムにおいて流量制御器から出力されるガスの流量を適切に測定する。具体的には、供給ガスの流量測定時において効率よく流量測定システムから供給ガスを排気し、当該流量測定に要する時間を短縮する。以下、本実施形態にかかる流量測定が行われるウェハ処理システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<ウェハ処理システムの構成>
図2は、一実施形態にかかるウェハ処理システム1の構成の概略を示す平面図である。ウェハ処理システム1では、基板としてのウェハWに対して、例えばエッチング処理、成膜処理、クリーニング処理等の所望のガス処理を行う。
図2に示すようにウェハ処理システム1は、大気部10と減圧部11がロードロックモジュール20、21を介して一体に接続された構成を有している。大気部10は、大気圧雰囲気下においてウェハWに所望の処理を行う大気モジュールを備える。減圧部11は、減圧雰囲気下においてウェハWに所望の処理を行う減圧モジュールを備える。
ロードロックモジュール20、21は、それぞれゲートバルブ20a、21aを介して、大気部10の後述するローダモジュール30と接続されている。またロードロックモジュール20、21は、それぞれゲートバルブ20b、21bを介して、減圧部11の後述するトランスファモジュール50と接続されている。ロードロックモジュール20、21は、ウェハWを一時的に保持するように構成されている。また、ロードロックモジュール20、21は、内部を大気圧雰囲気と減圧雰囲気(真空状態)とに切り替えられるように構成されている。
大気部10は、大気圧雰囲気下でウェハWを搬送するローダモジュール30を有している。ローダモジュール30には、複数のウェハWを保管可能なフープ31を載置する複数、例えば5つのロードポート32と、前述のロードロックモジュール20、21が設けられている。なお、ローダモジュール30には、ウェハWの水平方向の向きを調節するオリエンタモジュール(図示せず)や複数のウェハWを格納する格納モジュール(図示せず)などが設けられていてもよい。
ローダモジュール30の内部には、当該ローダモジュール30の内部に延伸するガイドレール41上を移動自在に構成されたウェハ搬送機構40が設けられている。ウェハ搬送機構40は、ウェハWを保持して移動する搬送アーム42を有している。搬送アーム42は、水平方向、鉛直方向、水平軸回り及び鉛直軸回りに移動自在に構成されている。そしてウェハ搬送機構40は、ロードポート32のフープ31、及びロードロックモジュール20、21に対してウェハWを搬送可能に構成されている。
減圧部11は、減圧雰囲気下でウェハWを搬送するトランスファモジュール50を有している。トランスファモジュール50には、目的に応じてウェハWにエッチング処理、成膜処理、クリーニング処理等の所望のガス処理を行う複数、例えば6つのチャンバ60と、前述のロードロックモジュール20、21が設けられている。チャンバ60は、ゲートバルブ61を介してトランスファモジュール50に接続されている。なお、トランスファモジュール50に接続されるチャンバ60の数は図示の例に限定されるものではなく、任意に決定できる。
トランスファモジュール50の内部には、当該トランスファモジュール50の内部に延伸するガイドレール71上を移動自在に構成されたウェハ搬送機構70が設けられている。ウェハ搬送機構70は、ウェハWを保持して移動する搬送アーム72を有している。搬送アーム72は、水平方向、鉛直方向、水平軸回り及び鉛直軸回りに移動自在に構成されている。そしてウェハ搬送機構70は、任意のチャンバ60、及びロードロックモジュール20、21に対してウェハWを搬送可能に構成されている。
そしてトランスファモジュール50では、ロードロックモジュール20に保持されたウェハWを搬送アーム72で受け取り、任意のチャンバ60に搬送する。また、チャンバ60で所望の処理が施されたウェハWを搬送アーム72が保持し、ロードロックモジュール21に搬出する。
また減圧部11には、チャンバ60のそれぞれに対してガスを供給するためのガス供給機構100が設けられている。ガス供給機構100は、チャンバ60に対するガスの供給を制御するガス制御ユニットを収容した、複数、例えば各チャンバ60に対応した6つのガスボックス110と、ガスボックス110(チャンバ60)の一次側(上流側)に設けられた少なくとも1つのガスソースを備えるガス供給部としてのメインガスユニット120と、チャンバ60に供給されるガスの流量を測定する流量測定ユニット130と、を備えている。なお、ガス供給機構100の詳細な構成は後述する。
以上のウェハ処理システム1には制御部200が設けられている。制御部200は、例えばCPUやメモリ等を備えたコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、ウェハ処理システム1におけるウェハWのガス処理を制御するプログラムが格納されている。またプログラム格納部には、後述の処理ガスの供給動作やガス流量の測定動作を制御するプログラムが更に格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、当該記憶媒体Hから制御部200にインストールされたものであってもよい。また、当該記憶媒体Hは一時的なものであってもよいし、非一時的なものであってもよい。
次に、上述したガス供給機構100の詳細な構成の一例について説明する。図3はガス供給機構100のガス流路を構成する配管系を示す模式図である。なお、以下の説明においては、上述したようにガスの通流方向におけるメインガスユニット120側を一次側(上流側)、通流方向における後述の排気ユニット150側を二次側(下流側)、とそれぞれ言う場合がある。また図3においては、図示が煩雑になることを抑制するため、ウェハ処理システム1に配置された6つのチャンバ60、及びガスボックス110のうち、一部の図示を省略する。
ガス供給部としてのメインガスユニット120には、1又はそれ以上のガスをそれぞれのガスボックス110に供給するためのガスソース121及び流量制御器122が設けられている。一実施形態において、メインガスユニット120は、1又はそれ以上のガスを、それぞれに対応のガスソース121からそれぞれに対応の流量制御器122を介してガスボックス110に供給するように構成される。各流量制御器122は、例えばマスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。
メインガスユニット120の下流側には、接続配管123を介して複数、本実施形態においては上述したように各チャンバ60に対応して6つのガスボックス110が接続されている。また、接続配管123にはそれぞれのガスボックス110に対応してバルブ123aが配置され、かかるバルブ123aの開閉により、メインガスユニット120からそれぞれのガスボックス110へのガス供給を任意に切り替え可能に構成されている。
ガスボックス110には、対応するそれぞれのチャンバ60に対する処理ガスの流量を制御するための、流量制御部としての流量制御器111が設けられている。流量制御器111は、例えばメインガスユニット120から供給されるガスの種類に応じて複数設けられていてもよい。また流量制御器111の一次側には流量制御器一次バルブ111aが配置され、かかる流量制御器一次バルブ111aの開閉によりメインガスユニット120からそれぞれの流量制御器111へのガス供給を任意に切り替え可能に構成されている。また、流量制御器111の二次側には流量制御器二次バルブ111bが配置され、流量制御器111から下流側へのガスの供給を任意に切り替え可能に構成されている。
ガスボックス110の下流側には、接続配管112を介して対応するチャンバ60が接続されている。接続配管112には第1出力バルブ112aが配置され、かかる第1出力バルブ112aの開閉により、ガスボックス110からチャンバ60へのガス供給を任意に切り替え可能に構成されている。
また、ガスボックス110の下流側には、接続配管112とは分岐して、測定配管131を介して流量測定ユニット130が接続されている。測定配管131には第2出力バルブ131aが配置され、かかる第2出力バルブ131aの開閉により、ガスボックス110から流量測定ユニット130へのガス供給を任意に切り替え可能に構成されている。
一実施形態においてガスボックス110は、一つの流量制御器111からガスを供給する場合に、例えばウェハ処理を目的としてチャンバ60に処理ガスを供給する場合は、第1出力バルブ112aを開放するとともに第2出力バルブ131aを閉止することで、処理ガスが接続配管112を通ってチャンバ60に供給される。一方、例えばガス流量の測定を目的として流量測定ユニット130にガスを供給する場合は、第2出力バルブ131aを開放するとともに第1出力バルブ112aを閉止することで、ガスが測定配管131を通って流量測定ユニット130に供給される。
チャンバ60の内部には、上述したように接続配管112を介してウェハ処理の目的に応じた所望の処理ガスが供給される。そしてチャンバ60においては、供給された処理ガスを用いて、ウェハWに対してエッチング処理、成膜処理、クリーニング処理等の所望のガス処理が行われる。チャンバ60の内部に供給された処理ガスは、排気配管62を介して、後述の排気ユニット150に排出される。また、排気配管62には排気バルブ62aが配置され、かかる排気バルブ62aの開閉により、チャンバ60からの処理ガスの排気動作を制御可能に構成されている。
流量測定部としての流量測定ユニット130は、当該流量測定ユニット130の内部圧力を測定する複数、例えば本実施形態においては2つの圧力センサ132、133と、当該流量測定ユニット130の内部温度を測定する温度センサ134と、を含む。圧力センサ132、133による圧力測定レンジは任意に決定できるが、例えば流量測定ユニット130における圧力測定レンジを広くとるため、一方を高圧レンジ、他方を低圧レンジで測定可能なセンサとすることが好ましい。
流量測定ユニット130の一次側は測定器一次バルブ130aを介して測定配管131に接続され、かかる測定器一次バルブ130aを開放することにより、ガスボックス110からのガスを流量測定ユニット130に導入可能に構成されている。また、流量測定ユニット130の二次側は測定器二次バルブ130bを介して後述の較正ユニット140に接続されている。
一実施形態において流量測定ユニット130は、内部に流路を形成しガスボックス110からのガスを通流しうるように構成されている。したがって、上記圧力センサ132、133および温度センサ134が設けられる流量測定ユニット130の内部とは、測定器一次バルブ130aと測定器二次バルブ130bとの間の領域であって、ガス流路を形成する流量測定ユニット130自身の内部空間を指す。
また、本実施形態において測定配管131は、内部に流路を形成しガスボックス110からのガスを通流しうるように構成されている。そして、本実施形態にかかる後述のガス流量の測定方法においては、ガスボックス110からのガスを、測定配管131を介して流量測定ユニット130に封入することで、当該測定配管131及び流量測定ユニット130の内部圧力の上昇速度を計測し、かかる上昇速度を用いてガス流量を測定する。
較正ユニット140は、流量測定ユニット130によるガス流量の測定結果に基づいて、当該流量測定ユニット130の較正を行う。較正ユニット140は、基準器配管141及び基準器142を含む。また基準器配管141には基準器バルブ141aが配置され、当該基準器バルブ141aの開閉により、基準器142に対するガスの供給を任意に制御可能に構成されている。
基準器配管141の上流側は、上述したように測定器二次バルブ130bを介して流量測定ユニット130に接続されている。また、基準器配管141の下流側は、較正バルブ140a及び排気配管143を介して、前述の排気配管62、すなわち後述の排気ユニット150に接続されている。また、排気配管143には排気バルブ143aが配置され、かかる排気バルブ143aの開閉により、排気配管143と排気配管62の連通を任意に切り替え可能に構成されている。
ガス排気部としての排気ユニット150は、排気配管62の下流においてガスを排気するよう構成されている。排気ユニット150は、ウェハ処理システム1に配置された複数のチャンバ60のそれぞれに対応して設けられる複数の排気機構151と、排気機構151の下流側において、排気ガスの除害処理を行うための少なくとも1つの除害装置152と、を含む。排気機構151としては、例えばターボ分子ポンプやドライポンプ等の真空ポンプ、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
以上、種々の例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な追加、省略、置換、及び変更がなされてもよい。また、異なる実施形態における要素を組み合わせて他の実施形態を形成することが可能である。
<ウェハ処理方法>
本実施形態にかかるウェハ処理システム1、及びガス供給機構100は以上のように構成されている。次に、流量測定ユニット130を用いて行われるガス流量の測定方法を含む、本実施形態にかかる基板処理方法について、図面を参照しながら説明する。
図4は、一実施形態に係るガス流量の測定方法の一連の流れを示すフロー図である。また図5は、図4に示したガス流量の測定方法における各種バルブの開閉タイミングを示している。図5において、横軸は時間、縦軸は流量測定ユニット130の圧力センサによる圧力の測定値と、流量制御器二次バルブ111b、測定器一次バルブ130a、測定器二次バルブ130b及び較正バルブ140aの開閉状態をそれぞれ示している。
なお、以下の説明においては、上記ウェハ処理システム1の6つのガスボックス110のうち一のガスボックス110に配置された一の流量制御器111から出力されるガスの流量を測定する場合を例に説明を行うが、ウェハ処理システム1に配置された他のガスボックス110からガスが供給される場合であっても、同様の方法によりガス流量の測定を行うことができる。
本実施形態においては、ガス流量の測定を行うことに先立って、当該流量測定ユニット130を用いて行われるガス流量測定の信頼性の確認が行われてもよい。具体的には、流量測定ユニット130の圧力センサ132、133及び温度センサ134の較正(図4の工程STA)、測定配管131及び流量測定ユニット130の内部容積Vの検証(図4の工程STB)、がそれぞれ行われてもよい。
なお、これら工程STA及び工程STBの方法は特に限定されるものではなく、各種センサの確認及び較正、内部容積Vの確認をそれぞれ適切に実行できればよい。また、これらSTA、工程STBは適宜省略されてもよい。
ガスボックス110からのガス流量の測定にあたっては、流量測定ユニット130への供給ガスの出力に先立って、ガスボックス110、測定配管131及び流量測定ユニット130の内部を、内部圧力が到達圧力P0となるまで減圧する(図4及び図5の工程ST1)。流量測定ユニット130の内部圧力は、例えば流量測定ユニット130の圧力センサ132、133により測定される。なお、工程ST1では較正ユニット140の内部も減圧される。より具体的には、工程ST1では、測定対象の流量制御器111の流量制御器二次バルブ111b、第2出力バルブ131a、測定器一次バルブ130a、測定器二次バルブ130b及び較正バルブ140aが開放された状態で、排気バルブ143aが更に開放されることで、排気ユニット150によりガスボックス110、測定配管131及び流量測定ユニット130の内部が減圧される。
工程ST1における減圧の詳細な方法について、図6のフロー図を参照して説明する。
工程ST1の減圧に際しては、先ず、流量測定ユニット130においてガス流量が測定されるガス(供給ガス)の種類及び流量、すなわち、後述の工程ST2以降において流量制御器111(ガスボックス110)から出力されるガスの種類、及び流量が取得される(図6の工程ST1-1)。供給ガスの種類及び流量は、例えば制御部200に出力されたガス流量の測定レシピ等を参照することで取得できる。
次に、工程ST1-1において取得された供給ガスの種類及び流量に基づいて、到達圧力P0を決定する(図6の工程ST1-2)。具体的には、図7に示す供給ガスの種類及び流量と、減圧後の圧力(到達圧力P0)との関係を示す相関表に基づいて、到達圧力P0を選択決定する。図7の相関表においては、縦軸に供給ガスの種類が引け性順(原則として粘度μ順)に並べて示され、横軸に供給ガスの流量と、対応する減圧後の到達圧力P0が示される。
また、図7に示す相関表の一例においては、供給ガスを、グループA:流量測定の際に残留ガスの影響を受けにくいガス(表上段)、グループB:流量測定の際に残留ガスの影響を受けやすいガス(表中段)、及び、グループC:流量測定の際に特に残留ガスの影響を受けやすいガス(表下段)、に分類し、分類されたグループ毎に減圧後の到達圧力P0を設定している。
ここで、一実施形態にかかるウェハ処理システム1においては、複数のガスボックス110に対して一の流量測定ユニット130が接続されるため、当該一の流量測定ユニット130においては、異なる種類の供給ガスの流量測定が連続的に行われる場合がある。このため、流量測定ユニット130の内部には直前に流量測定が行われた供給ガス(以下、「第1供給ガス」)が残留ガスとして残存する場合があり、当該残留ガスの影響により次の供給ガス(第2供給ガス)の流量測定結果に誤差が生じるおそれがある。また上述したように、本発明者らは、かかる流量測定結果に生じる誤差は、残留ガスと第2供給ガスの粘度(引け性)の違いが大きいほど、大きくなることを知見した。
そこで本実施形態においては、かかる第2供給ガスの流量測定結果に残留ガスの影響が生じることを抑制するように、工程ST1における「到達圧力P0」を設定する。
具体的には、流量測定対象の第2供給ガスの粘度(引け性)に基づいて、流量測定の際に残留ガスの影響を受けやすいか否かを判断し、残留ガスの影響を受けやすい(粘度が小さい)場合には、残留ガスの影響を受けにくい(粘度が大きい)場合と比較して減圧後の到達圧力P0を低く設定する。換言すれば、第2供給ガスが残留ガスの影響を受けやすい場合には、より強度の減圧を実施することにより、流量測定ユニット130の内部の残留ガス量を減少させる。
図7を用いて到達圧力P0の決定方法の一例について説明すると、例えば第2供給ガスとして、Cガス(グループA)を流量5sccmで流量制御器111から出力する場合には、到達圧力P0を9.8torrに設定する。例えば、第2供給ガスとして、CHガス(グループB)を流量2sccmで流量制御器111から出力する場合には、到達圧力P0を0.41torrに設定する。また例えば、第2供給ガスとして、Hガス(グループC)を流量2sccmで流量制御器111から出力する場合には、到達圧力P0を0.41torrに設定する。
到達圧力P0が決定されると、続いて、当該到達圧力P0を目標値として、排気ユニット150によりガスボックス110、測定配管131及び流量測定ユニット130の内部を減圧する(図6の工程ST1-3)。
本実施形態においては、上述のように、第2供給ガスの種類及び流量に応じて到達圧力P0を決定する。そして、かかる到達圧力P0まで減圧することにより、流量測定ユニット130内の残留ガスの量を、第2供給ガスの流量測定結果への影響が無視できる程度まで減少させることができ、この結果、第2供給ガスの流量測定結果に誤差が生じることを抑制できる。
更に、このように第2供給ガスの種類及び流量に応じて到達圧力P0を決定することで、流量測定ユニット130の内部が必要以上に減圧されることが更に抑制される。このため、ガスボックス110、測定配管131及び流量測定ユニット130の減圧を適切なタイミングで終了することができ、すなわち、減圧に要する時間を適切に短縮できる。
なお、流量測定ユニット130において、図7に示したグループC、すなわち流量測定の際に特に残留ガスの影響を受けやすい供給ガスの流量測定が行われる場合、工程ST1-3における減圧のみでは残留ガスを充分には除去できず、当該供給ガスの流量測定結果に影響が出てしまうおそれがある。
そこで本実施形態においては、必要に応じて、工程ST1-3の減圧後、更にガスボックス110、測定配管131及び流量測定ユニット130の内部を、第2供給ガスによりバージしてもよい(図6の工程ST1-4)。具体的には、工程ST1-4においては、ガスボックス110、測定配管131及び流量測定ユニット130の内部に、流量制御器111から第2供給ガスを出力する。これにより、流量測定ユニット130の内部の残る残留ガスを排気ユニット150側へと押し出すようにして更に排出することができ、すなわち更に適切に残留ガスの量を減少させることができる。
なお、かかる工程ST1-4のガスパージにおいては、残留ガスを流量測定ユニット130から適切に排出するため、流量制御器111で制御し得る最大流量で供給ガスを出力することが望ましい。
なお、本実施形態においては工程ST1-3における減圧の後にガスパージを行う場合を例に説明を行ったが、残留ガスの適切に排出できれば、第2供給ガスの流量測定よりも前であれば任意のタイミングで実施できる。すなわち、例えば当該ガスパージは、工程ST1-3における減圧の前に行われてもよい。
図4及び図5の説明に戻る。
ガスボックス110、測定配管131及び流量測定ユニット130の内部の減圧が行われると、続けて、測定対象の流量制御器111の流量制御器一次バルブ111aが開放され、測定配管131に対する流量制御器111からのガスの供給が開始される(図4及び図5の工程ST2)。次に、測定対象の流量制御器111の流量制御器二次バルブ111b及び測定器二次バルブ130bが閉止される(図4及び図5の工程ST3)。すなわち工程ST3においては、ガスボックス110の流量制御器111から出力された供給ガスが、流量制御器二次バルブ111bと測定器二次バルブ130bとの間で、すなわちガスボックス110の内部における流量制御器二次バルブ111bの下流側、測定配管131及び流量測定ユニット130の中で封入された第1の状態が形成される。
また、かかる第1の状態においては、流量測定ユニット130の内部圧力P1が取得される(図4の工程ST4)。内部圧力P1は、流量測定ユニット130の二つの圧力センサ132、133による測定値の平均値であってもよい。なお、工程ST3では、測定配管131及び流量測定ユニット130の内部圧力P1が安定しているときに圧力センサ132、133によって測定値が取得されることが望ましい。内部圧力P1は、例えばその変動量が所望の閾値以下である場合に安定しているものと判断され得る。
流量測定ユニット130の内部圧力P1が取得されると、次に、工程ST3において閉止された流量制御器二次バルブ111b及び測定器二次バルブ130bが開放される(図4及び図5の工程ST5)。次に、測定器二次バルブ130bが閉止され、かかる状態で流量制御器111からのガスの供給が継続されることで、測定配管131及び流量測定ユニット130の内部圧力が増加する第2の状態が形成される(図4及び図5の工程ST6)。
測定配管131及び流量測定ユニット130の内部圧力が所望の値まで増加されると、次に、流量制御器二次バルブ111bが閉止される(図4及び図5の工程ST7)。すなわち工程ST7においては、ガスボックス110の流量制御器111から出力された供給ガスが、流量制御器二次バルブ111bと測定器二次バルブ130bとの間で、すなわちガスボックス110の内部における流量制御器二次バルブ111bの下流側、測定配管131及び流量測定ユニット130の中で封入された第3の状態が形成される。
また、かかる第3の状態においては、流量測定ユニット130の内部圧力P2、及び内部温度T2が取得される(図4の工程ST8)。内部圧力P2は、流量測定ユニット130の二つの圧力センサ132、133による測定値の平均値であってもよい。なお、工程ST8では、測定配管131及び流量測定ユニット130の内部圧力P2及び内部温度T2が安定しているときに圧力センサ132、133及び温度センサ134によって測定値が取得されることが望ましい。内部圧力P2及び内部温度T2は、例えばその変動量が所望の閾値以下である場合に安定しているものと判断され得る。
流量測定ユニット130の内部圧力P2及び内部温度T2が取得されると、次に、測定器二次バルブ130bを開放するとともに、測定器一次バルブ130a及び較正バルブ140aを閉止する(図4及び図5の工程ST9)。すなわち工程ST9においては、工程ST7において測定配管131及び流量測定ユニット130の中で封入された供給ガスが、測定器二次バルブ130bと較正バルブ140aとの間で封入された第4の状態が形成され、すなわち、工程ST7において測定配管131及び流量測定ユニット130の中で封入された供給ガスの少なくとも一部が、較正ユニット140へと排出される。
なお、本実施形態においては工程ST9において流量測定ユニット130の中で封入された供給ガスの少なくとも一部を排出したが、流量測定ユニット130の中で封入された供給ガスは、較正ユニット140を介して完全に排出されてもよい。
次に、測定器二次バルブ130bが閉止されることにより、流量測定ユニット130と較正ユニット140との間が遮断された第5の状態が形成される(図4及び図5の工程ST10)。本実施形態においては、第3の状態(工程ST7)で流量測定ユニット130の内部に封入されていた供給ガスが部分的に排出されることで、換言すれば封入されていた供給ガスが完全に排出されることなく、第5の状態が形成される。従って、第3の状態(工程ST7)から第5の状態(工程ST10)を形成するのに要する時間が短縮される。
なお、図示は省略するが、かかる工程ST10の後に較正バルブ140aを開放する工程を追加し、工程ST9から、かかる較正バルブ140aの開放まで繰り返すことにより、流量測定ユニット130の内部圧力を低下させてもよい。
また、かかる第5の状態においては、流量測定ユニット130の内部圧力P3が取得される(図4の工程ST11)。内部圧力P3は、流量測定ユニット130の二つの圧力センサ132、133による測定値の平均値であってもよい。なお、工程ST11では、測定配管131及び流量測定ユニット130の内部圧力P2が安定しているときに圧力センサ132、133によって測定値が取得されることが望ましい。内部圧力P3は、例えばその変動量が所望の閾値以下である場合に安定しているものと判断され得る。
流量測定ユニット130の内部圧力P3が取得されると、次に、測定器一次バルブ130aが開放されることで、工程ST7において測定配管131に封入されていた供給ガスの少なくとも一部が流入して流量測定ユニット130の内部圧力が増加する第6の状態が形成される(図4及び図5の工程ST12)。
その後、時間の経過により、測定配管131から流量測定ユニット130への供給ガスの流入、すなわち流量測定ユニット130の内部圧力が安定する第7の状態が形成される。内部圧力は、例えばその変動量が所望の閾値以下である場合に安定しているものと判断され得る。また、かかる第7の状態においては、流量測定ユニット130の内部圧力P4が取得される(図4の工程ST13)。内部圧力P4は、流量測定ユニット130の二つの圧力センサ132、133による測定値の平均値であってもよい。
流量測定ユニット130の内部圧力P4が取得されると、次に、流量制御器111から出力された供給ガスの流量Qが、一例として下記式(1)により算出される(図4の工程ST14)。

Q=(P2-P1)/Δt×(1/R)×[(Vst/Tst)+(V/T2)×
(P2-P3)/(P2-P4)] ・・・(1)

ここで、P1~P4はそれぞれ圧力センサ132、133による測定値、T2は温度センサ134による測定値、Vは測定配管131及び流量測定ユニット130の内部容積、Vstはガスボックス110における流量制御器111の下流側の配管の容積、Tstはガスボックス110における流量制御器111の下流側の配管の容温度、Δtは第2の状態(工程ST6)における内部圧力の上昇に要した時間、Rは気体定数、をそれぞれ表している。なお、(Vst/Tst)は適宜省略され得る。
なお、供給ガスの流量Qを算出するための上記式(1)は一例であり、適宜、他の算出式を用いて供給ガスの流量Qを算出してもよい。
その後、流量制御器111から出力された供給ガスの流量Qが算出されると、較正バルブ140a及び流量制御器二次バルブ111bが順次解放され、流量測定ユニット130を用いて行われる一連のガス流量の測定動作が完了する。なお、一連のガス流量測定の完了後、排気バルブ143aを開放することにより測定配管131より下流側流路の排気が更に行われてもよい。
本実施形態にかかる流量測定を含む基板処理は、以上のようにして行われる。
<実施の形態にかかる基板処理の効果>
ここで、供給ガスの流量測定に際して、流量測定ユニット130の内部に残留ガスが残存していた場合、例えば図4の工程ST5における測定器二次バルブ130bの開放により、流量測定ユニット130内部の残留ガスの少なくとも一部が、較正ユニット140(排気ユニット150)側へと排出される。そうすると、工程ST4における内部圧力P1の測定時における流量測定ユニット130内部の残留ガス量と比較して、工程ST8における内部圧力P2の測定時における流量測定ユニット130内部の残留ガス量が減少する。これにより、工程ST14における流量Qの算出に際して必要となる、内部圧力P2と内部圧力P1の差分値[P2-P1]を正確に算出できず、すなわち適切に流量Qを算出できなくなるおそれがある。
より具体的には、内部圧力P1の測定時と内部圧力P2の測定時における残留ガス量が変化することで、工程ST6において測定配管131及び流量測定ユニット130に出力された第2供給ガスの量、すなわち純粋な第2供給ガスのみによる内部圧力の変化を検出することができず、この結果、精密に流量Qを算出できなくなる。
この点、本実施形態にかかるウェハ処理方法にあたっては、流量測定ユニット130への供給ガスの出力に先立って、流量測定ユニット130に出力される供給ガス、すなわち流量測定が行われる供給ガス、の種類及び流量に応じて設定された到達圧力P0(流量測定ユニット130等の内部圧力)まで、排気ユニット150による減圧が行われる。
これにより、流量測定ユニット130内の残留ガス量が適切に減少され、この結果、第2供給ガスの流量測定結果に誤差が生じることが抑制または、誤差が生じたとしても影響が無視できる程度まで、誤差を抑制できる。
また、このように供給ガスの種類及び流量に応じて到達圧力P0を決定することで、流量測定ユニット130の内部が必要以上(無視できる程度の誤差となった以降)に減圧されることが抑制される。このため、ガスボックス110、測定配管131及び流量測定ユニット130の内部の減圧に要する時間が最適化され、すなわち、供給ガスの流量測定に係る時間を短縮して、スループットを適切に向上できる。
また本実施形態によれば、流量測定の際に特に残留ガスの影響を受けやすい供給ガス(図7のグループC)の流量測定に際しては、図6の工程ST1-3における減圧に加え、更にガスボックス110、測定配管131及び流量測定ユニット130の内部を、当該供給ガスによりバージする(図6の工程ST1-4)。これにより、減圧のみによっては流量測定ユニット130内の残留ガスを十分に除去できない場合であっても、更に適切に残留ガス量を減少させることができ、すなわち流量測定結果に誤差が生じることを適切に抑制できる。
なお以上の実施形態においては、図7に示したように、残留ガスの影響に応じて3つのグループA~Cに供給ガスを分類したが、供給ガスの分類数は3つに限られるものではなく、任意の分類数で供給ガスのグループ化を行うことができる。
この時、例えば供給ガスの分類数を更に増やすことで、ガスボックス110、測定配管131及び流量測定ユニット130の減圧に要する時間を更に適切に最適化でき、流量測定にかかるスループットを更に向上できる。
またこの時、残留ガスの影響を受けやすい供給ガス(図7のグループB、C)での分類数を増やすことで、当該供給ガスの到達圧力P0を、ガス種に応じて更に適切に設定できる。すなわち、これにより流量測定結果に誤差が生じることを更に適切に抑制できる。
実施形態においては、このように供給ガスの分類数を増やし、特に流量測定ユニット130に出力される供給ガスの種類毎に到達圧力P0を設定することで、減圧に要する時間を更に短縮するとともに、流量測定結果に誤差が生じることを抑制できる。
ただし、このようにガスの種類毎に到達圧力P0を設定した場合、かかる供給ガスの分類数が膨大となり、減圧にかかる制御が複雑化するおそれがある。このため、減圧にかかる制御の容易性と、要求される流量測定精度とのバランスに基づいて、供給ガスのグループ数を決定することが好ましい。
また、図7に示した3つのグループA~Cの境界位置(図7の例においてはCガスとCHガスとの間、及びCHFガスとCHガスとの間)も図示の例に限定されるものではなく、任意の供給ガスの境界でグループ化を行うことができる。かかる場合、図7に示した到達圧力P0の値についても、供給ガスの境界位置に応じて適宜変更することが可能である。具体的には、例えばグループ化の境界位置が、図7に示した相関表における上方に遷移した場合には、到達圧力P0を更に高く設定できる。また例えば、グループ化の境界位置が下方に遷移した場合には、到達圧力P0を更に低く設定することが好ましい。
なお、本実施形態にかかる流量測定手法によれば、流量測定ユニット130において図7に示されていない他の種類の供給ガスの流量測定が行われる場合であっても、適切に工程ST1における到達圧力P0の設定を行うことができる。
具体的には、上述したように、図7に示す相関表は、流量測定ユニット130に出力される供給ガスが原則として粘度μ順に並べて示されている。かかる点を鑑みて、例えば流量測定ユニット130において他の供給ガスの流量測定が行われる場合においては、当該他の供給ガスの粘度に基づいて、当該他の供給ガスを適切なグループへと分類し、更に流量測定に際して出力される流量に応じて、到達圧力P0を設定できる。
換言すれば、本実施形態にかかる供給ガスの流量測定手法においては、流量測定対象の供給ガスの粘度(引け性)及び流量を参照することのみによって、到達圧力P0を適切に設定して、流量測定結果に誤差が生じることを抑制できる。
なお、上記実施形態においては、工程ST1における減圧後の到達圧力P0を、図7に示したように供給ガスの種類及び流量のみに応じて決定したが、かかる到達圧力P0は、ウェハ処理システム1の構成に応じて変化し得る。
具体的には、例えば流量測定ユニット130に連通して接続されるプラズマ処理装置(チャンバ60)の構成や容積、ガスボックス110、測定配管131や流量測定ユニット130が備える配管の長さや径の大きさ、その他種々の要素により、流量測定ユニット130からの残留ガスの引け性が変化し得る。
そこで本実施形態においては、図7に示した減圧後の到達圧力P0を、これら種々の条件、すなわち、例えばプラズマ処理装置の構成やガスボックス110、測定配管131や流量測定ユニット130の配管長、配管径に応じて補正することが望ましい。このようにシステム構成に応じて到達圧力P0の補正を行うことで、流量測定結果に誤差が生じることを更に適切に抑制できるとともに、減圧に要する時間を最適化できる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 ウェハ処理システム
111 流量制御器
120 メインガスユニット
130 流量測定ユニット
150 排気ユニット

Claims (10)

  1. 基板を処理する基板処理システムであって、
    複数種のガスを供給可能に構成されるガス供給部と、
    前記ガス供給部から供給されるガスの流量を調整する流量制御部と、
    前記流量制御部から出力されるガスの流量を測定する流量測定部と、
    少なくとも前記流量測定部の内部からガスを排出するガス排気部と、
    前記ガス供給部、前記流量制御部、前記流量測定部及び前記ガス排気部の動作を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記流量制御部から出力されるガス流量の測定に先立ち、前記ガス供給部から供給されるガスの種類と、前記流量制御部から出力されるガス流量と、に基づいて決定される到達圧力まで、前記流量測定部の内部を減圧するように、前記ガス排気部の動作を制御する、基板処理システム。
  2. 前記制御部は、複数種の前記ガスを、各々のガスの粘度に基づいて複数のグループに分け、前記到達圧力を、複数の前記グループ毎に決定する、請求項1に記載の基板処理システム。
  3. 前記流量測定部は、
    前記流量制御部から出力されるガスが通流される測定配管と、
    前記測定配管の内部圧力を測定する圧力センサと、を備え、
    前記制御部は、前記到達圧力を、前記測定配管の長さ又は配管径の少なくともいずれかに応じて補正する、請求項1又は2に記載の基板処理システム。
  4. 前記制御部は、前記流量制御部から出力されるガス流量の測定に先立ち、流量測定の対象である当該ガスにより前記流量測定部の内部をパージするように、前記ガス供給部の動作を制御する、請求項1~3のいずれか一項に記載の基板処理システム。
  5. 前記制御部は、前記パージを、前記流量制御部により制御し得る最大流量で実施するように、前記流量制御部の動作を制御する、請求項4に記載の基板処理システム。
  6. 基板処理システムを用いて行われる基板処理方法であって、
    前記基板処理システムは、
    複数種のガスを供給可能に構成されるガス供給部と、
    前記ガス供給部から供給されるガスの流量を調整する流量制御部と、
    前記流量制御部から出力されるガスの流量を測定する流量測定部と、
    少なくとも前記流量測定部の内部からガスを排出するガス排気部と、を有し、
    前記基板処理方法は、
    前記流量測定部の内部を減圧する工程と、
    前記減圧の後、前記流量制御部から出力されるガスの流量を測定する工程と、を含み、
    前記減圧による到達圧力を、前記ガス供給部から供給されるガスの種類と、前記流量制御部から出力されるガスの流量と、に基づいて決定する、基板処理方法。
  7. 複数種の前記ガスは、各々のガスの粘度に基づいて複数のグループに分けられ、
    前記到達圧力を、複数の前記グループ毎に決定する、請求項6に記載の基板処理方法。
  8. 前記流量測定部は、
    前記流量制御部から出力されるガスが通流される測定配管と、
    前記測定配管の内部圧力を測定する圧力センサと、を備え、
    前記到達圧力を、前記測定配管の長さ又は配管径の少なくともいずれかに応じて補正する、請求項6又は7に記載の基板処理方法。
  9. 前記ガスの流量測定に先立ち、流量測定の対象である当該ガスにより前記流量測定部の内部をパージする工程を更に含む、請求項6~8のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  10. 前記パージを、前記流量制御部により制御し得る最大流量で実施する、請求項9に記載の基板処理方法。
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