JP2023009666A - 基板処理システム及び基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板処理システムにおいて流量測定装置を用いて行われるガスの流量測定にかかる時間を短縮する。【解決手段】基板処理システムであって、複数のチャンバと、前複数のガスボックスと、流量測定装置と、排気装置と、制御部と、を備え、前記流量測定装置は、測定器と、測定配管と、を含み、前記測定器は、温度センサと、測定器一次バルブと、測定器二次バルブと、を含み、前記制御部は、(a)前記測定配管および前記測定器を真空引きする工程と、(b)前記測定器内の圧力が漸次増加する第一の状態を形成する工程と、(c)前記測定器内の圧力の測定値の変化率ΔP1/Δtを取得する工程と、(d)前記圧力の測定値の変化率ΔP1/Δtの関数として、前記処理ガスの流量Qを求める工程と、を実行可能に構成される、基板処理システム。【選択図】図3
Description
本開示は、基板処理システム及び基板処理方法に関する。
特許文献1には、流量測定システムを用いて基板処理システムにおけるガスの流量を求める方法が開示されている。特許文献1に記載の方法によれば、流量測定システムに設けられるガス流路の容積、圧力および温度に基づいて演算を実行することにより、一つの流量制御器から出力されたガスの流量を求める工程を含む。
本開示にかかる技術は、基板処理システムにおいて流量測定装置を用いて行われるガスの流量測定にかかる時間を短縮する。
基板処理システムであって、所望の処理ガス中で基板を処理するための複数のチャンバと、前記複数のチャンバのそれぞれに前記処理ガスを供給する複数のガスボックスと、前記複数のガスボックスから供給される前記処理ガスの流量を測定する流量測定装置と、前記複数のチャンバおよび前記流量測定装置に接続される排気装置と、前記基板処理システムを制御する制御部と、を備え、前記流量測定装置は、測定器と、前記複数のガスボックスと前記測定器とに接続され前記処理ガスを通流させる測定配管と、を含み、前記測定器は、当該測定器の内部の圧力を測定するように構成された一以上の圧力センサと、当該測定器の内部の温度を測定するように構成された温度センサと、当該測定器において前記測定配管と接続される側の端部に設けられる測定器一次バルブと、前記排気装置と接続される側の端部に設けられる測定器二次バルブと、を含み、前記制御部は、(a)前記測定配管および前記測定器を真空引きする工程と、(b)前記(a)工程の実行後、前記流量制御器二次バルブが開かれ前記測定器二次バルブが閉じられた状態で前記一のガスボックスから前記処理ガスを出力することで、前記測定器内の圧力が漸次増加する第一の状態を形成する工程と、(c)前記第一の状態において、前記一以上の圧力センサを用いて前記測定器内の圧力の測定値の変化率ΔP1/Δtを取得する工程と、(d)前記圧力の測定値の変化率ΔP1/Δtの関数として、前記一のガスボックスから出力された前記処理ガスの流量Qを求める工程と、を実行可能に構成される、基板処理システムを提供する。
本開示によれば、基板処理システムにおいて流量測定装置を用いて行われるガスの流量測定にかかる時間を短縮する。
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、半導体基板(以下、「ウェハ」という。)に対して、所望のガス雰囲気下で成膜処理、クリーニング処理、その他プラズマ処理等の各種ガス処理が行われる。これらガス処理は、例えば、内部を減圧雰囲気に制御可能な真空処理室(以下、「チャンバ」という場合がある。)を備えるウェハ処理システムにおいて行われる。このウェハ処理システムにおいては、ウェハに対する各種ガス処理を適切に行うため、真空処理室に供給されるガスの流量を精密に制御することが重要になる。
特許文献1に記載の流量測定装置は、かかるウェハ処理システムにおけるガス流量の測定を行うためのシステムである。特許文献1に記載の流量測定装置においては、当該流量測定装置に設けられるガス流路に対するガスの供給、排気を制御することで、当該ガス流路の容積、圧力、温度及び一の流量制御器の測定値に基づいて、ガスの流量が求められる。
特許文献1に記載のガスの流量を測定する方法は、流量測定精度を上げるためコンダクタンス影響のない測定手法として、ビルドアップ法における測定配管内の圧力を上昇させる前と後との複数回の工程において、当該測定配管の圧力を測定することで、流量の算出に必要なパラメータを取得している。
しかしながら、特許文献1に記載の方法によりガスの流量測定を行うと、上記測定配管の圧力を測定する複数回の工程が必要となり、その分だけ流量測定に時間がかかってしまう。また、小流量の処理ガスを用いるシーケンスにおいては、上記複数回の工程において処理ガスを充てんする時間が長くなるため、小流量の処理ガスを連続して測定する場合など、全体の測定時間が顕著に長くなってしまう恐れがある。このため、特許文献1に記載の流量測定装置を用いたガスの流量測定方法には、特に小流量の処理ガスを用いる場合の測定時間に改善の余地があった。
本開示にかかる技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、基板処理システムにおいて流量測定装置を用いて行われるガスの流量測定にかかる時間を短縮する。以下、一実施形態にかかる基板処理システムとしてのウェハ処理システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<ウェハ処理システム>
本実施形態にかかるウェハ処理システム1について説明する。図1は、本実施形態にかかるウェハ処理システム1の構成の概略を示す平面図である。ウェハ処理システム1では、基板としてのウェハWに対して、例えば成膜処理、クリーニング処理、その他プラズマ処理等の所望のガス処理を行う。
本実施形態にかかるウェハ処理システム1について説明する。図1は、本実施形態にかかるウェハ処理システム1の構成の概略を示す平面図である。ウェハ処理システム1では、基板としてのウェハWに対して、例えば成膜処理、クリーニング処理、その他プラズマ処理等の所望のガス処理を行う。
図1に示すようにウェハ処理システム1は、大気部10と減圧部11がロードロックモジュール20、21を介して一体に接続された構成を有している。大気部10は、大気圧雰囲気下においてウェハWに所望の処理を行う大気モジュールを備える。減圧部11は、減圧雰囲気下においてウェハWに所望の処理を行う減圧モジュールを備える。
ロードロックモジュール20、21は、それぞれゲートバルブ22、23を介して、大気部10の後述するローダモジュール30と、減圧部11の後述するトランスファモジュール50を連結するように設けられている。ロードロックモジュール20、21は、ウェハWを一時的に保持するように構成されている。また、ロードロックモジュール20、21は、内部を大気圧雰囲気と減圧雰囲気(真空状態)とに切り替えられるように構成されている。
大気部10は、後述するウェハ搬送機構40を備えたローダモジュール30と、複数のウェハWを保管可能なフープ31を載置するロードポート32とを有している。なお、ローダモジュール30には、ウェハWの水平方向の向きを調節するオリエンタモジュール(図示せず)や複数のウェハWを格納する格納モジュール(図示せず)などが隣接して設けられていてもよい。
ローダモジュール30は内部が矩形の筐体からなり、筐体の内部は大気圧雰囲気に維持されている。ローダモジュール30の筐体の長辺を構成する一側面には、複数、例えば5つのロードポート32が並設されている。ローダモジュール30の筐体の長辺を構成する他側面には、ロードロックモジュール20、21が並設されている。
ローダモジュール30の内部には、ウェハWを搬送するウェハ搬送機構40が設けられている。ウェハ搬送機構40は、ウェハWを保持して移動する搬送アーム41と、搬送アーム41を回転可能に支持する回転台42と、回転台42を搭載した回転載置台43とを有している。また、ローダモジュール30の内部には、ローダモジュール30の長手方向に延伸するガイドレール44が設けられている。回転載置台43はガイドレール44上に設けられ、ウェハ搬送機構40はガイドレール44に沿って移動可能に構成されている。
減圧部11は、ウェハWを内部で搬送するトランスファモジュール50と、トランスファモジュール50から搬送されたウェハWに所望の処理を行うチャンバ60を有している。トランスファモジュール50及びチャンバ60の内部は、それぞれ減圧雰囲気に維持される。なお本実施形態においては、一つのトランスファモジュール50に対して、複数、例えば6つのチャンバ60が接続されている。本明細書においては、上記一つのトランスファモジュール50に対して接続される複数、例えば6つのチャンバ60の一群を、一つのチャンバ群62と称する。なお、一つのチャンバ群62におけるチャンバ60の数や配置は本実施形態に限定されず、任意に設定することができる。
チャンバ60は、それぞれゲートバルブ64を介してトランスファモジュール50に隣接して設けられている。チャンバ60では、ウェハ処理の目的に応じて、例えば成膜処理、クリーニング処理、その他プラズマ処理等の任意のガス処理が行われる。
トランスファモジュール50は内部が矩形の筐体からなり、上述したようにロードロックモジュール20、21に接続されている。トランスファモジュール50は、ロードロックモジュール20に搬入されたウェハWを一のチャンバ60に搬送して所望の処理を施した後、ロードロックモジュール21を介して大気部10に搬出する。
トランスファモジュール50の内部には、ウェハWを搬送するウェハ搬送機構70が設けられている。ウェハ搬送機構70は、ウェハWを保持して移動する搬送アーム71と、搬送アーム71を回転可能に支持する回転台72と、回転台72を搭載した回転載置台73とを有している。また、トランスファモジュール50の内部には、トランスファモジュール50の長手方向に延伸するガイドレール74が設けられている。回転載置台73はガイドレール74上に設けられ、ウェハ搬送機構70はガイドレール74に沿って移動可能に構成されている。
そしてトランスファモジュール50では、ロードロックモジュール20に保持されたウェハWを搬送アーム71で受け取り、任意のチャンバ60に搬送する。また、チャンバ60で所望の処理が施されたウェハWを搬送アーム71が保持し、ロードロックモジュール21に搬出する。
また減圧部11には、チャンバ60に対してガスを供給する複数、例えば本実施形態においては各チャンバ60に対応する6つのガスボックス80と、それぞれのガスボックス80(チャンバ60)に対するガスの供給を制御するガス制御ユニットを収容したメインガスユニット90と、が設けられている。それぞれのガスボックス80と対応するチャンバ60との間は、処理ガスの通流が可能な接続配管82によって接続される。
なお本実施形態においては、上記6つのチャンバ60のそれぞれに接続され処理ガスを供給する6つのガスボックス80を合わせて、一つのガスボックス群110と称する。なお、一つのガスボックス群110におけるガスボックス80の数や配置は本実施形態に限定されず、任意に設定することができる。それぞれのガスボックス80はさらに、流量測定装置120に接続される。具体的には、それぞれのガスボックス80は、流量測定装置120としての後述する測定配管172に対して接続されている。
以上のウェハ処理システム1には制御部122が設けられている。制御部122は、例えばCPUやメモリ等を備えたコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、ウェハ処理システム1におけるウェハWのガス処理を制御するプログラムが格納されている。またプログラム格納部には、後述の処理ガスの供給動作を制御するプログラムが更に格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、当該記憶媒体Hから制御部122にインストールされたものであってもよい。また、当該記憶媒体は一時的なものであってもよいし、非一時的なものであってもよい。
上記ウェハ処理システム1においては、ガスボックス80から供給される処理ガスの流量を測定するために、流量測定装置120が接続されている。流量測定装置120は、ビルドアップ法を用いた処理ガスの流量の測定において利用される、処理ガスの流路および、各種センサを提供している。以下、図2を用いて本実施形態にかかるウェハ処理システム1における、流量測定装置120について説明する。
図2は、本実施形態にかかるウェハ処理システム1における処理ガスの流路を構成する配管系を示す模式図である。なお、本明細書において「配管」は、内部に処理ガスを通流可能に構成されるものとする。それぞれの「配管」に処理ガスが供給される場合、当該「配管」の内部には処理ガスの「流路」を形成し得る。また、ウェハ処理システム1の構成要素のいずれかと「配管」のいずれか、または2以上の「配管」同士が接続される場合には、これらの内部において連続した「流路」が形成されるものとする。
本実施形態において処理ガスは、各ガスボックス80から対応するチャンバ60に供給され、ウェハWの処理に供された後、排気装置130により排気されるウェハ処理流路Aか、または、各ガスボックス80から流量測定装置120に供給され流量を測定された後排気装置130により排気される測定流路Bか、いずれかの流路に供給される。ウェハ処理流路Aおよび測定流路Bについては、後述する。
メインガスユニット90には、1又はそれ以上のガスをそれぞれのガスボックス80に供給するためのガスソース140及び流量制御部141が設けられている。一実施形態において、メインガスユニット90は、1又はそれ以上のガスを、それぞれに対応のガスソースからそれぞれに対応の流量制御部141を介してガスボックス80に供給するように構成される。各流量制御部141は、例えばマスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。なお、以下の説明においては、メインガスユニット90から供給される1又はそれ以上のガス含む混合ガスを、チャンバ60でのガス処理に用いられる、または流量測定装置120での流量測定に用いられる「処理ガス」と呼称する。
ガスボックス80は、複数の流量制御器142と、これらを接続し流路を形成する配管と、を含む。
本実施形態において、ガスボックス80内の配管系は以下のように構成される。上記ガスソース140側を最も上流として、ガスソース140に上流側配管144が接続され、当該上流側配管144に複数の、本実施形態においては例えば4つ設けられる、流量制御器142が接続され、流量制御器142の下流側には下流側配管146が接続され、下流側配管146の下流にはチャンバ60および流量測定装置120が接続されている。なおガスボックス80にあっては、「上流側」とは処理ガスの供給経路上流側(ガスソース140側)を指し、「下流側」とは処理ガスの供給経路下流側(チャンバ60、流量測定装置120側)を指す。なお、図2においては上記6つのガスボックス80のうち、2つのガスボックスのみを図示し、他の4つは図示を省略する。
流量制御器142は、上流側に流量制御器一次バルブ150が設けられ、流量制御器142は上流側配管144に対し、当該流量制御器一次バルブ150を介して接続されている。また、流量制御器は、下流側に流量制御器二次バルブ152が設けられ、流量制御器142は下流側配管146に対し、当該流量制御器二次バルブ152を介して接続されている。
なお、ガスボックス80における流量制御器142の数や配置は本実施形態に限定されず、任意に設定することができる。それぞれの流量制御器142は、マスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器142であってもよい。また、ガスソース140の数や配置は本実施形態に限定されず、任意に設定することができる。ガスソース140はメインガスユニット90の内部または外部のいずれに設けられていてもよい。
下流側配管146は、上述の接続配管82に接続する、接続配管154を含む。なお、接続配管82には、出力バルブ156を含む。また、下流側配管146は、流量測定装置120に接続する接続配管160と、当該接続配管160に設けられる、出力バルブ162と、を含む。
本実施形態にかかるガスボックス80においては、複数の流量制御器142のうち一つの流量制御器142から処理ガスを供給する場合に、ウェハ処理流路Aにおいてチャンバに処理ガスを供給する場合は、出力バルブ156を開放するとともに出力バルブ162を閉鎖することで、処理ガスは接続配管154を通ってチャンバに供給される。逆に、測定流路Bにおいて流量測定装置120に処理ガスを供給する場合は、出力バルブ162を開放するとともに出力バルブ156を閉鎖することで、処理ガスは接続配管160を通って流量測定装置120に供給される。
本実施形態にかかる流量測定装置120は、測定器170と、上流側において上記ガスボックス群110に接続し下流側において上記測定器170に接続する測定配管172と、を含む。
上記測定配管172は、上流側においてガスボックス80のそれぞれにおける出力バルブ162に接続される複数の枝管174と、上流側において該複数の枝管174のそれぞれに接続され下流側において測定器170に接続される主管178と、を含んでいる。なお流量測定装置120にあっては、「上流側」とは処理ガスの供給経路上流側(ガスボックス80側)を指し、「下流側」とは処理ガスの供給経路下流側(排気装置130側)を指す。
枝管174は、各ガスボックス80につき1つ設ければよい。本実施形態においてはガスボックス80を6つ設けているため、枝管174は計6つ設ければよい。図2においては、図示しない他の4つのガスボックス80に対しても同様に枝管174が接続されるものとし、これら4つの枝管174については一部の図示を省略している。ただし、枝管174の数や配置は本実施形態に限定されず、任意に設定することができる。例えばガスボックス80の数を変更する場合は、それに応じて枝管174の数を変更すればよい。また、上記ガスボックスの下流側配管146において流量測定装置120側の配管および出力バルブ162を複数設けるような場合には、それに応じて、各ガスボックスに接続する枝管174の数を変更してもよい。
本実施形態においては、一つのガスボックス群110に対して一つの主管178を設ける。ウェハ処理システム1は一つのガスボックス群110を有するため、主管178は1つ設ければよい。ただし、主管178の数や配置は本実施形態に限定されず、任意に設定することができる。
測定器170は、上流側において測定器一次バルブ180を介して上記主管178に接続され、下流側において測定器二次バルブ182を介して後述する較正システム190に接続されている。該測定器170は、測定器170の内部の圧力を測定するように構成された一以上の、本実施形態においては2つの、圧力センサ184、186と、該測定器170の内部の温度を測定するように構成された温度センサ188と、を含む。
本実施形態において測定器170は、内部に流路を形成し処理ガスを通流しうるように構成されている。したがって、上記圧力センサおよび温度センサが設けられる該測定器170の内部とは、測定器一次バルブ180と測定器二次バルブ182に挟まれた領域であって、処理ガスの流路を形成する測定器170自身の内部空間のことを指す。ただし、測定器170の構成は本実施形態に限定されず、任意に設定することができる。たとえば測定器170としては、処理ガスの通流を開放または閉鎖することが可能な上流側のバルブと下流側のバルブと、それらに挟まれた処理ガスの流路を構成する内部空間を備え、処理ガスの流路を構成する該内部空間の容積、圧力および温度が測定可能に構成されている任意の測定器170を採用することができる。
本実施形態においては、測定器170の下流には較正システム190を設けている。較正システム190は、基準器配管192、基準器194、基準器バルブ196を含む。基準器配管192は上流において測定器二次バルブ182に接続され、下流側において排気装置130に接続されている。基準器配管192には分岐路192aが設けられ、基準器194は該分岐路192aに対して、基準器バルブ196を介して接続される。
排気装置130は、ウェハ処理流路Aおよび測定流路Bの下流において処理ガスを排気するよう構成されている。本実施形態では、各チャンバ60の下流側に接続される排気配管200と、測定器170の下流側、本実施形態においては基準器配管192の下流側において、排気装置バルブ201を介して接続される排気配管202とが設けられる。排気配管200には排気機構、本実施形態においては真空ポンプ203が接続されている。排気配管202には、複数の排気枝管202aを有する。排気配管200および排気枝管202aは、それぞれの上流に接続されているガスボックス80に対応するよう設けられている。これらの排気配管200および排気枝管202a上にはバルブ204およびバルブ206が設けられており、これらのバルブの開閉を制御することにより、それぞれの対応するガスボックス80から供給される処理ガスを個別に排気するよう制御することができる。なお、図2においては、図示を省略するチャンバ60に対しても同様に下流側に排気配管200が接続されるものとし、これらの排気配管200については一部図示を省略している。
ここで、ウェハ処理流路Aおよび測定流路Bについて説明する。上記のように構成されるウェハ処理システム1において、ウェハ処理流路Aは、ガスソース140から供給される処理ガスが、各ガスボックス80の上流側配管144、流量制御器142、下流側配管146、接続配管82、チャンバ60および、排気配管200の内部を流れ、流路を形成するときの処理ガスの流路を指す。測定流路Bは、ガスソース140から供給される処理ガスが、各ガスボックス80の上流側配管144、流量制御器142、下流側配管146、測定配管172、測定器170、較正システム190および、排気配管202の内部を流れ、流路を形成するときの処理ガスの流路を指す。
一実施形態において、一つのガスボックス80からウェハ処理流路Aにおいて一つのチャンバ60に処理ガスが供給される場合は、当該チャンバの下流に接続される一つの排気配管200におけるバルブが開放され、当該一つの排気配管200を介して処理ガスが排気されるように構成される。この場合に、上記一つのガスボックス80から測定流路Bにおいて流量測定装置120に処理ガスが供給される場合は、上記一つの排気配管200に接続される一つの排気枝管202aにおけるバルブが開放され、当該一つの排気枝管202aおよび上記一つの排気配管200を介して処理ガスが排気されるように構成される。したがって、一つのガスボックスから供給される処理ガスは、ウェハ処理流路Aおよび測定流路Bのいずれにおいても、合流後の上記一つの排気配管200から排気することができる。合流後の上記一つの排気配管200に対しては除害装置208が接続され、排気した処理ガスを除害する。
以上、種々の例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な追加、省略、置換、及び変更がなされてもよい。また、異なる実施形態における要素を組み合わせて他の実施形態を形成することが可能である。
<ウェハ処理方法>
本実施形態にかかるウェハ処理システム1は以上のように構成されている。次に、ウェハ処理システム1におけるウェハ処理方法としての、流量測定装置120を用いてガスの流量を測定する方法を、図3および図4を用いて説明する。
本実施形態にかかるウェハ処理システム1は以上のように構成されている。次に、ウェハ処理システム1におけるウェハ処理方法としての、流量測定装置120を用いてガスの流量を測定する方法を、図3および図4を用いて説明する。
図3は、一実施形態に係るガスの流量を求める方法を示す流れ図である。図3に示す方法MTは、ウェハ処理システム1におけるガスの流量を求めるために、流量測定装置120を用いて実行される。ウェハ処理システム1は、上記および図1、2に記載のものを用いることができる。なお方法MTにおいて、上記ウェハ処理システム1の6つのガスボックス80のうち一のガスボックス80における、一の流量制御器142から出力される処理ガスの流量を測定するものとする。以下、単にガスボックス80という場合は、測定に供される上記一つのガスボックス80を指し、単に流量制御器142という場合は、測定に供される上記一の流量制御器142を指すものとする。ただし、ガスボックス群110における上記一のガスボックス80以外の他のガスボックス80から処理ガスが供給される場合についても同様の方法MTを採用することができる。
方法MTは、工程ST1~工程ST14を含む。一実施形態において、方法MTは、工程ST1~工程ST14に加えて、工程STA、工程STB、工程STC、工程STDのいずれか一つまたは複数、あるいは全てを更に含み得る。工程STAは、較正システム190を用いて流量測定装置120における測定器170の圧力センサおよび温度センサを構成する工程であり、特許文献1に記載の工程STAを用いてもよい。また、工程STBは、較正システム190を用いて測定器170の容量Vの信頼性を検証する工程であり、特許文献1に記載の工程STBを用いてもよい。工程STCおよび工程STDについては後述する。工程STA、工程STB、工程STC、工程STDは任意の工程であり、含まなくてもよい。
図4は、図3に示す方法に関するタイミング図である。図4のタイミング図において、横軸は、時間を示し、縦軸は、測定器170における圧力の測定値、流量制御器二次バルブ152の開閉状態、測定器一次バルブ180の開閉状態、測定器二次バルブ182の開閉状態、及び、排気装置バルブ201の開閉状態を示している。
方法MTの工程ST1では、ガスボックスにおける下流側配管146、測定配管172、測定器170、及び、基準器配管192が真空引きされる。
続く工程ST2では、流量制御器一次バルブ150が開かれ、流量制御器142からの処理ガスの供給が開始される。続く工程ST3では、ガスボックスの下流側配管、測定配管172、及び、測定器170の中の圧力が増加される。具体的に、工程ST3では、測定器二次バルブ182が閉じられる。即ち、工程ST3では、ガスボックスの流量制御器142から、ガスボックスの下流側配管146、測定配管172、及び、測定器170に処理ガスが供給され、且つ、測定器二次バルブ182が閉じられた第1の状態C1が形成される。この第1の状態C1では、ガスボックス80の下流側配管146、測定配管172、及び、測定器170の中の圧力が上昇する。
続く工程ST4では、圧力センサ184及び/又は圧力センサ186によって測定器170内の圧力の測定値P1が取得される。測定値P1は、圧力センサ184によって取得された測定値と圧力センサ186によって取得された測定値の平均値であってもよい。測定値P1は複数回、例えばn回、取得される。以下の記載において、上記複数回取得したP1の内、k回目およびn回目に取得したP1をP1kおよびP1nとする。また、工程ST4の開始時をt=0とし、P1kおよびP1nの取得時をt1kおよびt1nとして、P11~P1nの取得時t11~t1nを取得する。ただし、kは1≦k≦(n-1)を満たす。
続く工程ST5では、上記圧力の測定値P1および取得時tから、圧力の測定値の変化率ΔP1/Δtを算出する。具体的には、測定値P1のうち任意の2回、例えばk回目およびk+m回目の測定値P1k、P1(k+m)について、
ΔP1=P1(k+m)-P1k ・・・(1)
Δt=t1(k+m)-t1k ・・・(2)
としてΔP1/Δtを算出してもよい。ただし、mは1≦m≦(n-k)を満たす。
ΔP1=P1(k+m)-P1k ・・・(1)
Δt=t1(k+m)-t1k ・・・(2)
としてΔP1/Δtを算出してもよい。ただし、mは1≦m≦(n-k)を満たす。
また、工程ST5では上記に代えて、複数の任意のk(1≦k≦(n-1))、m(1≦m≦(n-k))について複数の圧力の測定値の変化率ΔP1’/Δt’を算出し、これらの平均値をとることで、ΔP1/Δtを取得することとしてもよい。
また、工程ST5では上記に代えて、連続した取得時t1k~t1(k+m)の区間において、複数の任意のk(1≦k≦(n-1))、m(1≦m≦(n-k))について複数の圧力の測定値の変化率ΔP1’/Δt’を算出し、これらの値が安定している場合に、上記式(1)、(2)に基づいてΔP1/Δtを算出してもよい。
続く工程ST6では、第1の状態C1から、流量制御器二次バルブ152と測定器二次バルブ182が閉じられることにより、第2の状態C2が形成される。
続く工程ST7では、圧力センサ184及び/又は圧力センサ186によって第2の状態C2における測定器170内の圧力の測定値P2が取得され、温度センサ188によって第2の状態C2における測定器170内の温度の測定値T1が取得される。測定値P2は、圧力センサ184によって取得された測定値と圧力センサ186によって取得された測定値の平均値であってもよい。なお、工程ST7では、圧力センサ184及び/又は圧力センサ186によって取得された測定値が安定しており、温度センサ188によって取得された測定値が安定しているときに、測定値P2及び測定値T1が取得されることとしてもよい。その場合、圧力センサ184及び/又は圧力センサ186によって取得された測定値の変動量が所定値以下である場合に、当該測定値が安定しているものと判断される。また、温度センサ188によって取得された測定値の変動量が所定値以下である場合に、当該測定値が安定しているものと判断される。
続く工程ST8では、測定器一次バルブ180及び排気装置130バルブが閉じられる。続く工程ST9では、測定器二次バルブ182が開かれる。工程ST8および工程ST9によると、測定器一次バルブ180が閉じられ、測定器二次バルブ182が開かれることにより、第3の状態C3が形成される。第3の状態C3では、第2の状態C2における測定器170内のガスが少なくとも部分的に排気される。一実施形態の第3の状態C3では、測定器170内のガスが部分的に基準器配管192に排出される。別の実施形態の第3の状態C3では、測定器170内のガスが基準器配管192を介して完全に排出されてもよい。
続く工程ST10では、第3の状態C3から、測定器二次バルブ182が閉じられることにより、第4の状態C4が形成される。一実施形態では、工程ST10において測定器170内のガスを部分的に排気し第3の状態C3を形成することで、第4の状態C4における測定器170内の圧力が真空引きされた測定器170内の圧力よりも高くなるようにしてもよい。その場合、第2の状態C2において測定器170内に封入されていたガスが、部分的に排出されることにより、即ち、完全に排出されることなく、第4の状態C4が形成される。したがって、第2の状態C2から第4の状態C4を形成するために必要な時間長が短縮される。一実施形態では、ST10の後に排気装置バルブ201を開放する工程を追加し、工程ST8から上記排気装置バルブ201を開放する工程までを繰り返すことにより、測定器170内の圧力を低下させてもよい。
続く工程ST11では、圧力センサ184及び/又は圧力センサ186によって第4の状態C4における測定器170内の圧力の測定値P3が取得される。測定値P3は、圧力センサ184によって取得された測定値と圧力センサ186によって取得された測定値の平均値であってもよい。なお、工程ST11では、圧力センサ184及び/又は圧力センサ186によって取得された測定値が安定しているときに、測定値P3が取得され得る。圧力センサ184及び/又は圧力センサ186によって取得された測定値は、その変動量が所定値以下である場合に、安定しているものと判断される。
続く工程ST12では、第4の状態C4から、測定器一次バルブ180が開かれることにより、第5の状態C5が形成される。続く工程ST13では、圧力センサ184及び/又は圧力センサ186によって第5の状態C5における測定器170内の圧力の測定値P4が取得される。測定値P4は、圧力センサ184によって取得された測定値と圧力センサ186によって取得された測定値の平均値であってもよい。なお、工程ST13では、圧力センサ184及び/又は圧力センサ186によって取得された測定値が安定しているときに、測定値P4が取得され得る。圧力センサ184及び/又は圧力センサ186によって取得された測定値は、その変動量が所定値以下である場合に、安定しているものと判断される。
続く工程ST14では、流量Qが求められる。流量Qは、第2の状態C2においてガスボックスの流量制御器142から出力されたガスの流量である。工程ST14では、流量Qを求めるために、以下の式(3)の演算が実行される。
Q=ΔP1/Δt×(1/R)×(V/T) ・・・(3)
(3)式において、ΔP1/Δtは工程ST5で算出した圧力の測定値の変化率であり、Rは気体定数であり、(V/T)は、{V/T1×(P2-P3)/(P2-P4)}を含む。
Q=ΔP1/Δt×(1/R)×(V/T) ・・・(3)
(3)式において、ΔP1/Δtは工程ST5で算出した圧力の測定値の変化率であり、Rは気体定数であり、(V/T)は、{V/T1×(P2-P3)/(P2-P4)}を含む。
一実施形態においては、工程ST14の具体的な演算は、下記の(3a)式の演算である。
Q=ΔP1/Δt×(1/R)×{Vst/Tst+V/T1×(P2-P3)/(P2-P4)} ・・・(3a)
(3a)式において、Vstは、ガスボックス80の流量制御器142の図示しないオリフィス部材と流量制御器二次バルブ152の弁体との間の流路の容積であり、予め定められた設計値である。Tstは、ガスボックスの流量制御器142のオリフィス部材と流量制御器二次バルブ152の弁体との間の流路内の温度であり、流量制御器142の温度センサによって取得される。なお、Tstは、第2の状態C2において取得される温度であり得る。なお、(3a)式において、(Vst/Tst)は省略されてもよい。
Q=ΔP1/Δt×(1/R)×{Vst/Tst+V/T1×(P2-P3)/(P2-P4)} ・・・(3a)
(3a)式において、Vstは、ガスボックス80の流量制御器142の図示しないオリフィス部材と流量制御器二次バルブ152の弁体との間の流路の容積であり、予め定められた設計値である。Tstは、ガスボックスの流量制御器142のオリフィス部材と流量制御器二次バルブ152の弁体との間の流路内の温度であり、流量制御器142の温度センサによって取得される。なお、Tstは、第2の状態C2において取得される温度であり得る。なお、(3a)式において、(Vst/Tst)は省略されてもよい。
方法MTでは、測定器二次バルブ182が閉じられた状態で、一つのガスボックスの一つの流量制御器142からのガスを、ガスボックスの下流側配管146、測定配管172、及び、測定器170に供給することにより圧力上昇を生じさせる。この圧力上昇の速度を、(3)式に用いることにより、流量制御器142から出力された処理ガスの流量が求められる。(3)式において、V/Tは、本来的には、(VE/TE)と(V/T1)との和を含むべきである。即ち、(3)式の演算は、本来的には、以下の(3b)式であるべきである。
Q=ΔP1/Δt×(1/R)×(Vst/Tst+VE/TE+V/T1) ・・・(3b)
ここで、VEは、ガスボックス80の下流側配管146の容積と測定配管172の容積の和であり、TEは、第2の状態C2におけるガスボックスの下流側配管146及び測定配管172の中の温度である。
Q=ΔP1/Δt×(1/R)×(Vst/Tst+VE/TE+V/T1) ・・・(3b)
ここで、VEは、ガスボックス80の下流側配管146の容積と測定配管172の容積の和であり、TEは、第2の状態C2におけるガスボックスの下流側配管146及び測定配管172の中の温度である。
ここで、ボイル・シャルルの法則から、以下の式(4)が成立する。
P2×VE/TE+P3×V/T1=P4×VE/TE+P4×V/T1 ・・・(4)
(4)式から、(VE/TE)と(V/T1)との和は、下記の(5)式に示すように表される。
VE/TE+V/T1=V/T1+V/T1×(P4-P3)/(P2-P4)
=V/T1×(P2-P3)/(P2-P4) ・・・(5)
したがって、(3)式において、(VE/TE)と(V/T1)との和の代わりに、V/T1×(P2-P3)/(P2-P4)}を用いることができる。
P2×VE/TE+P3×V/T1=P4×VE/TE+P4×V/T1 ・・・(4)
(4)式から、(VE/TE)と(V/T1)との和は、下記の(5)式に示すように表される。
VE/TE+V/T1=V/T1+V/T1×(P4-P3)/(P2-P4)
=V/T1×(P2-P3)/(P2-P4) ・・・(5)
したがって、(3)式において、(VE/TE)と(V/T1)との和の代わりに、V/T1×(P2-P3)/(P2-P4)}を用いることができる。
なお、流量Qは、ガスボックス80の全ての流量制御器142について求められてもよい。また、複数のガスボックス80の全てに対して、方法MTが順に実行されてもよい。
なお、方法MTでは、工程ST4において複数の圧力の測定値P1を取得し、工程ST5で圧力の測定値の変化率ΔP1/Δtを算出するが、方法MTにおいて圧力の測定値の変化率ΔP1/Δtを用いるためには、ΔP1/Δtの値が安定していることが好ましい。なおΔP1/Δtの値が安定しているとは、工程ST3における圧力の増加曲線が、連続した取得時tの区間Δtにおいて、線形に近いことを指す。また、上記工程ST5において複数の圧力の測定値の変化率ΔP1’/Δt’を求める場合に、当該複数の圧力の測定値の変化率ΔP1’/Δt’が安定しているとは、これら複数の値のばらつきを示す値が所定値以下である場合を指す。上記ばらつきを示す値は、標準偏差などを用いてもよい。
ここで、ガスボックス80から流量測定装置120に供給される処理ガスの流量が一定上大きい場合、ΔP1/Δtの値が安定しない場合がある。したがって、あらかじめ流量の規定値QTを規定し、工程ST1の実行前に、ガスボックス80から流量測定装置120に供給する処理ガスの概算流量が流量の規定値QT以下であることを確認する工程STCを実行してもよい。流量の規定値QTは、測定配管172において処理ガスを通流する場合にコンダクタンスの影響がない場合か、無視できる程度に小さい場合の、当該処理ガスの流量の上限値であってもよい。この場合、上記上限値としての規定値QTはあらかじめ取得し、記憶装置において記憶していてもよい。または、後述する工程STDで記憶する流量の規定値QTであってもよい。ただし、概算流量とは、ガスボックス80における流量制御器142において制御される処理ガスの流量を指す。
工程STCでは、処理ガスの上記概算流量が流量の規定値QT以下である場合には、工程ST1へ進み、処理ガスの上記概算流量が流量の規定値QTより大きい場合には、方法MTを終了することとしてもよい。
また、工程ST5の実行にあたって、ΔP1/Δtの値が安定していることを確認する工程STDを実行してもよい。
工程STDでは、ΔP1/Δtの値が安定している場合には、工程ST6へ進み、ΔP1/Δtの値が安定していない場合には、方法MTを終了することとしてもよい。方法MTを終了する場合は、当該方法MTにおいてガスボックス80から流量測定装置120に供給された処理ガスの概算流量を流量の規定値QTとして記憶し、その後行う方法MTにおける工程STCで用いる流量の規定値QTとしてもよい。
なお、上記における演算、記憶などは、制御部122における演算装置としてのCPUやメモリ、記憶装置としての記憶媒体Hなどによって実行することとしてもよい。
方法MTによると、特に小流量の処理ガスの流量Qを算出するにあたって、圧力の測定値の変化率ΔP1/Δtを用いることができるため、ビルドアップ法における測定配管172内の圧力を上昇させる前と後との複数回の工程において当該測定配管172の圧力を測定する必要がない。このため、流量測定装置120を真空引きする工程ST1の実行後、ただちに圧力を増加する工程ST2を実行することができ、全体の測定時間を短縮することができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
W ウェハ
1 ウェハ処理システム
60 チャンバ
80 ガスボックス
120 流量測定装置
130 排気装置
170 測定器
172 測定配管
180 測定器一次バルブ
182 測定器二次バルブ
184 圧力センサ
186 圧力センサ
188 温度センサ
1 ウェハ処理システム
60 チャンバ
80 ガスボックス
120 流量測定装置
130 排気装置
170 測定器
172 測定配管
180 測定器一次バルブ
182 測定器二次バルブ
184 圧力センサ
186 圧力センサ
188 温度センサ
Claims (5)
- 基板処理システムであって、
所望の処理ガス中で基板を処理するための複数のチャンバと、
前記複数のチャンバのそれぞれに前記処理ガスを供給する複数のガスボックスと、
前記複数のガスボックスから供給される前記処理ガスの流量を測定する流量測定装置と、
前記複数のチャンバおよび前記流量測定装置に接続される排気装置と、
前記基板処理システムを制御する制御部と、
を備え、
前記流量測定装置は、測定器と、前記複数のガスボックスと前記測定器とに接続され前記処理ガスを通流させる測定配管と、を含み、
前記測定器は、当該測定器の内部の圧力を測定するように構成された一以上の圧力センサと、当該測定器の内部の温度を測定するように構成された温度センサと、当該測定器において前記測定配管と接続される側の端部に設けられる測定器一次バルブと、前記排気装置と接続される側の端部に設けられる測定器二次バルブと、を含み、
前記制御部は、
(a)前記測定配管および前記測定器を真空引きする工程と、
(b)前記(a)工程の実行後、前記流量制御器二次バルブが開かれ前記測定器二次バルブが閉じられた状態で前記一のガスボックスから前記処理ガスを出力することで、前記測定器内の圧力が漸次増加する第一の状態を形成する工程と、
(c)前記第一の状態において、前記一以上の圧力センサを用いて前記測定器内の圧力の測定値の変化率ΔP1/Δtを取得する工程と、
(d)前記圧力の測定値の変化率ΔP1/Δtの関数として、前記一のガスボックスから出力された前記処理ガスの流量Qを求める工程と、を実行可能に構成される、基板処理システム。 - 基板処理システムにおける基板処理方法であって、
前記基板処理システムは、
所望の処理ガス中で基板を処理するための複数のチャンバと、
前記複数のチャンバのそれぞれに前記処理ガスを供給する複数のガスボックスと、
前記複数のガスボックスから供給される前記処理ガスの流量を測定する流量測定装置と、
前記複数のチャンバおよび前記流量測定装置に接続される排気装置と、
を備え、
前記複数のガスボックスのそれぞれは、複数の流量制御器を含み、前記複数の流量制御器は、流量制御器一次バルブと、流量制御器二次バルブと、を含み、
前記流量測定装置は、測定器と、前記複数のガスボックスと前記測定器とに接続され前記処理ガスを通流させる測定配管と、を含み、
前記測定器は、当該測定器の内部の圧力を測定するように構成された一以上の圧力センサと、当該測定器の内部の温度を測定するように構成された温度センサと、当該測定器において前記測定配管と接続される側の端部に設けられる測定器一次バルブと、前記排気装置と接続される側の端部に設けられる測定器二次バルブと、を含み、
前記基板処理方法は、前記複数のガスボックスの内の一のガスボックスから供給される処理ガスの流量を測定する場合に、
(a)前記測定配管および前記測定器を真空引きする工程と、
(b)前記(a)工程の実行後、前記流量制御器二次バルブが開かれ前記測定器二次バルブが閉じられた状態で前記一のガスボックスから前記処理ガスを出力することで、前記測定器内の圧力が漸次増加する第一の状態を形成する工程と、
(c)前記第一の状態において、前記一以上の圧力センサを用いて前記測定器内の圧力の測定値の変化率ΔP1/Δtを取得する工程と、
(d)前記圧力の測定値の変化率ΔP1/Δtの関数として、前記一のガスボックスから出力された前記処理ガスの流量Qを求める工程と、を含む、基板処理方法。 - 前記(c)工程は、前記第一の状態において、前記一以上の圧力センサを用いて前記測定器内の圧力の測定値の変化率の値を複数回取得し、それらの平均値としてΔP1/Δtを取得する工程である、請求項2に記載の基板処理方法。
- 前記(c)工程は、前記第一の状態において、前記一以上の圧力センサを用いて前記測定器内の圧力の測定値の変化率の値を複数回取得し、連続した区間Δtにおいて前記複数の変化率の値が安定している場合に、前記区間Δtにおける圧力の測定値の増加量をΔP1とし、ΔP1/Δtを取得する工程である、請求項2に記載の基板処理方法。
- 前記基板処理システムは、記憶装置をさらに含み、
前記(c)工程は、
(e)前記第一の状態において、前記一以上の圧力センサを用いて前記測定器内の圧力の測定値の変化率の値を複数回取得し、連続した区間Δtにおいて前記複数の圧力の測定値の変化率の値が安定していることを確認する工程を含み、
(f)前記(e)工程において、前記複数の変化率の値が安定している場合に、前記区間Δtにおける圧力の測定値の増加量をΔP1とし、圧力の測定値の変化率ΔP1/Δtを取得し、その後、前記(d)工程を実行し、
(g)前記(e)工程において、前記複数の圧力の測定値の変化率の値が安定していない場合に、前記(b)工程で出力した前記処理ガスの概算流量を、処理ガスの流量の規定値QTとして記憶装置において記憶し、
(h)前記(g)工程の実行後、前記一のガスボックス以外の他のガスボックスから供給される処理ガスの流量を測定する場合に、前記他のガスボックスから出力する前記処理ガスの概算流量が、前記処理ガスの流量の規定値QT以下であることを確認する工程と、
(j)前記処理ガスの概算流量が、前記処理ガスの流量の規定値QT以下である場合に、前記(h)工程の実行後、前記(a)工程から(d)工程を実行し、前記他のガスボックスから出力する前記処理ガスの流量Qを求める、請求項2に記載の基板処理方法。
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