JP2023006581A - 取付クリップ及び車両用カーテンエアバッグ装置 - Google Patents

取付クリップ及び車両用カーテンエアバッグ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】クリップ本体の一対の脚片のせん断耐力を高める。【解決手段】取付クリップ10では、ロックピン24は、クリップ本体12の一対の脚片16の対向方向X及びロックピン24の押込方向と直交する並び方向Yに並んで一対の脚片16間に配置された一対の脚部26を有している。ロックピン24が押込方向へ押込まれることにより一対の脚部26が互いに離間してクリップ取付孔68の縁部に係合する。一対の脚片16における並び方向Yの中間部には、対向方向Xの内側でかつ一対の脚部26間へ突出した凸部32が形成されている。【選択図】図10

Description

本発明は、取付クリップ及び車両用カーテンエアバッグ装置に関する。
下記特許文献1には、カーテンエアバッグ等の被取付物を車両のボデーパネルに取り付けるのに用いられる取付クリップが開示されている。この取付クリップは、頭部および脚部からなるブッシュ(クリップ本体)と、頭部に形成されたロックピン挿入孔内に配置されるロックピンとを有している。クリップ本体の脚部は、一対の対向部(脚片)を有しており、ボデーパネルに形成されたクリップ取付孔に挿入される。この挿入の際には、一対の脚片が互いに接近する方向へ弾性変形した後に弾性復帰し、一対の脚片に形成された係止爪がクリップ取付孔の縁部に係合する。その状態で、ロックピンが一対の脚片側へ押込まれると、一対の脚片が互いに接近する方向へ弾性変形できなくなり、クリップ取付孔からのクリップ本体の抜去が規制される。また、ロックピンが一対の脚片側へ押込まれると、ロックピンが有する一対の脚部が一対の脚片の内側面に形成されたガイド面と摺動して一対の脚部が互いに離間し、一対の脚部に形成されたサイド爪がクリップ取付孔の縁部に係合する。これにより、被取付物から取付クリップに加わる抜去荷重がクリップ本体及びロックピンの両方で受け止められ、抜去耐力が向上する。
特許第6281514号公報
上記構成の取付クリップでは、ロックピンが有する一対の脚部がクリップ本体の一対の脚片間に配置されることから、一対の脚片の厚みが薄くなる。このため、カーテンエアバッグの展開時に一対の脚片に対してクリップ取付孔の縁部から大きなせん断力が加わると、一対の脚片の一方が破断し、カーテンエアバッグがボデーパネルから外れることが考えられる。
本発明は上記事実を考慮し、クリップ本体の一対の脚片のせん断耐力を高めることができる取付クリップ及び該取付クリップを備えた車両用カーテンエアバッグ装置を得ることを目的とする。
本発明の第1の態様に係る取付クリップは、頭部及び該頭部から延びる一対の脚片を有し、前記一対の脚片間に連通するロックピン挿入孔が前記頭部に形成され、固定対象物に形成されたクリップ取付孔に前記一対の脚片が挿入されると共に、当該挿入の途中で前記一対の脚片が互いに接近するクリップ本体と、前記ロックピン挿入孔内に配置され、前記一対の脚片が前記クリップ取付孔に挿入された状態で前記一対の脚片側へ押込まれることにより、前記一対の脚片の前記接近を制限し、前記クリップ取付孔からの前記一対の脚片の抜去を規制するロックピンと、を備え、前記ロックピンは、前記一対の脚片の対向方向及び前記ロックピンの押込方向と直交する並び方向に並んで前記一対の脚片間に配置された一対の脚部を有し、前記ロックピンが前記押込方向へ押込まれることにより前記一対の脚部が互いに離間して前記クリップ取付孔の縁部に係合すると共に、前記一対の脚片における前記並び方向の中間部には、前記対向方向の内側でかつ前記一対の脚部間へ突出した凸部が形成されている。
第1の態様では、クリップ本体は、頭部及び該頭部から延びる一対の脚片を有している。頭部には、一対の脚片間に連通するロックピン挿入孔が形成されている。一対の脚片は、固定対象物に形成されたクリップ取付孔に挿入される。この挿入の途中では、一対の脚片が互いに接近する。このクリップ本体の頭部に形成されたロックピン挿入孔内には、ロックピンが配置されている。ロックピンは、一対の脚片が前記クリップ取付孔に挿入された状態で一対の脚片側へ押込まれることにより、一対の脚片の上記接近を制限し、クリップ取付孔からの一対の脚片の抜去を規制する。このロックピンは、一対の脚片の対向方向及びロックピンの押込方向と直交する並び方向に並んで一対の脚片間に配置された一対の脚部を有している。このロックピンが上記押込方向へ押込まれることにより一対の脚部が互いに離間してクリップ取付孔の縁部に係合する。一対の脚片における上記並び方向の中間部には、上記対向方向の内側でかつ一対の脚部間へ突出した凸部が形成されている。このため、一対の脚片における上記並び方向の中間部の厚みが、上記凸部の分だけ厚くなっている。これにより、一対の脚片のせん断耐力を高めることができる。
本発明の第2の態様に係る取付クリップは、第1の態様において、一方の前記脚部には、一方の前記脚片が有する前記凸部に対して前記並び方向の一方側から対向する箇所に凹部が形成されており、他方の前記脚部には、他方の前記脚片が有する前記凸部に対して前記並び方向の他方側から対向する箇所に凹部が形成されており、前記一方の脚片が有する前記凸部は、前記一方の脚部側に偏倚して配置されており、前記他方の脚片が有する前記凸部は、前記他方の脚部側に偏倚して配置されている。
第2の態様によれば、ロックピンの一方の脚部には、クリップ本体の一方の脚片が有する凸部に対して並び方向の一方側から対向する箇所に凹部が形成されており、クリップ本体の一方の脚片が有する凸部は、ロックピンの一方の脚部側に偏倚して配置されている。ロックピンの他方の脚部には、クリップ本体の他方の脚片が有する凸部に対して並び方向の他方側から対向する箇所に凹部が形成されており、クリップ本体の他方の脚片が有する凸部は、ロックピンの他方の脚部側に偏倚して配置されている。つまり、上記のようにロックピンの一対の脚部に凹部が形成されることにより、クリップ本体の一対の脚片が有する凸部が上記のように偏倚して配置されている。これにより、各凸部の配置スペースを確保しつつ、各凸部の大きさを並び方向に拡大することが可能となる。
本発明の第3の態様に係る取付クリップは、第1の態様又は第2の態様において、前記一対の脚片における前記並び方向の両端部には、前記対向方向の内側へ突出した外側凸部が形成されており、前記一対の脚部には、前記一対の脚片の各外側凸部に対して前記並び方向に対向する箇所に外側凹部が形成されている。
第3の態様によれば、クリップ本体の一対の脚片に上記の外側凸部が形成されることにより、一対の脚片における並び方向の両端部の厚みが上記外側凸部の分だけ厚くなっている。これにより、一対の脚片のせん断耐力を一層高めることができる。しかも、ロックピンの一対の脚部に上記の外側凹部が形成されることにより、外側凸部の配置スペースを確保することができる。
本発明の第4の態様に係る車両用カーテンエアバッグ装置は、車室側部の上部に収納され、内部にガスが供給されることにより車両下方側へ膨張展開するカーテンエアバッグと、前記車室側部の上部に設けられた前記固定対象物としてのボデーパネルに形成された前記クリップ取付孔に前記クリップ本体の前記一対の脚片が挿入され、当該取付クリップ本体によって前記カーテンエアバッグが前記ボデーパネルに係止される第1の態様~第3の態様の何れか1つの態様に記載の取付クリップと、を備えている。
第4の態様では、車室側部の上部に収納されるカーテンエアバッグは、内部にガスが供給されることにより車両下方側へ膨張展開する。上記車室側部の上部には、固定対象物としてのボデーパネルが設けられている。このボデーパネルに形成されたクリップ取付孔には、取付クリップのクリップ本体の一対の脚片が挿入される。この取付クリップ本体によってカーテンエアバッグがボデーパネルに係止される。上記の取付クリップは、第1の態様~第3の態様の何れか1つの態様に記載されたものであるため、前記何れか1つの態様と同様の作用及び効果が得られる。
以上説明したように、本発明に係る取付クリップ及び車両用カーテンエアバッグ装置では、クリップ本体の一対の脚片のせん断耐力を高めることができる。
実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置の一部及びその周辺の構成を示す側面図である。 図1のF2-F2線に沿った切断面を拡大して示す拡大断面図である。 実施形態に係る取付クリップを示す正面図であり、ロックピンが仮止め位置に位置する状態の図である。 実施形態に係る取付クリップを示す側面図であり、ロックピンが仮止め位置に位置する状態の図である。 実施形態に係る取付クリップを示す正面図であり、ロックピンが押込完了位置に位置する状態の図である。 実施形態に係る取付クリップを示す側面図であり、ロックピンが押込完了位置に位置する状態の図である。 実施形態に係る取付クリップを示す縦断面図であり、ロックピンが押込み途中の位置に位置する状態の図である。 図7のF8-F8線に沿った切断面を拡大して示す拡大断面図である。 図7のF9-F9線に沿った切断面を拡大して示す拡大断面図である。 図5のF10-F10線に沿った切断面を拡大して示す拡大断面図である。 比較例に係る取付クリップを示す正面図である。 図11のF12-F12線に沿った切断面を示す断面図である。
以下、図1~図10を参照して本発明の一実施形態に係る取付クリップ10及び車両用カーテンエアバッグ装置50について説明する。先ず車両用カーテンエアバッグ装置50の全体構成について説明し、その後に取付クリップ10の構成について説明する。
(カーテンエアバッグ装置の全体構成)
図1に示されるように、車両用カーテンエアバッグ装置50は、一例として、セダンタイプの車両Vに搭載されており、カーテンエアバッグ52と、図示しないインフレータとを備えている。なお、図1及び図2に示される矢印UPは車両上方を示し、図1に示される矢印FRは車両前方を示し、図2に示される矢印OUTは車両幅方向の外方を示している。
カーテンエアバッグ52は、通常時には、図1に破線で示されるように、折畳まれて長尺状にされた上で、車室側部の上端部に設けられたルーフサイド部56にインフレータと共に収納される。このカーテン収納状態では、長尺状にされたカーテンエアバッグ52が、Aピラー58の後部側からルーフサイドレール60に沿って図示しないCピラーの上端側にまで延在する。なお、図1において、62はAピラーガーニッシュであり、64はルーフヘッドライニングである。
上記のカーテンエアバッグ52は、例えばナイロン系又はポリエステル系の布材によって袋状に形成されている。カーテンエアバッグ52の上縁部には、複数の舌片状のタブ54が車両前後方向に並んで設けられている。複数のタブ54は、カーテンエアバッグ52の上縁部から車両上方側へ延出されている。図2に示されるように、各タブ54にはクリップ挿通孔55が形成されている。各タブ54のクリップ挿通孔55には、それぞれ本実施形態に係る取付クリップ10が挿通されている。
各取付クリップ10は、ルーフサイド部56のボデーパネル66に形成されたクリップ取付孔68に挿入されている。これにより、各取付クリップ10を用いてカーテンエアバッグ52がボデーパネル66に固定されている。このカーテンエアバッグ52の前端部とAピラー58との間には、テンションベルト70が架け渡されている。このカーテンエアバッグ52は、インフレータから内部にガスが供給されることにより、図1に二点鎖線で示されるように、車室側部に沿って車両下方側に膨張展開する。上記のボデーパネル66は「固定対象物」に相当し、上記のカーテンエアバッグ52は「被取付物」に相当する。
(取付クリップの構成)
図3~図7に示されるように、取付クリップ10は、クリップ本体12と、ロックピン24とを備えている。クリップ本体12及びロックピン24は、例えばポリアセタール、ポリヘキサメチレンアジポアミドなどの可撓性を有する樹脂によって構成されている。以下の説明では、各図中に適宜記す矢印X、矢印Y、矢印Z、矢印Z1で示される方向を、それぞれ対向方向X、並び方向Y、挿抜方向Z、押込方向Z1と称する。対向方向X、並び方向Y及び挿抜方向Zは、互いに直交している。また、押込方向Z1は、挿抜方向Zの一方である。
クリップ本体12は、挿抜方向Zを長手とする長尺状をなしている。このクリップ本体12は、頭部14と、一対の脚片16とを一体に有している。頭部14は、並び方向Yを長手方向とする略直方体状をなしている。頭部14には、該頭部14を挿抜方向Zに貫通したロックピン挿入孔18が形成されている。ロックピン挿入孔18は、挿抜方向Zから見て略矩形状をなしている。また、頭部14において、ロックピン挿入孔18を介した対向方向Xの両側の壁部にはそれぞれ、仮止め孔20が形成されている。
一対の脚片16は、対向方向Xを厚さ方向とし、挿抜方向Zを長手方向とする略板状をなしており、頭部14から押込方向Z1へ向けて延びている。一対の脚片16は、対向方向Xに間隔をあけて対向しており、一対の脚片16の間には、ロックピン挿入孔18に連通する隙間22が形成されている。一対の脚片16の先端側(押込方向Z1側)において、一対の脚片16の対向方向Xの外側面には、それぞれ係止爪16Aが形成されている。一対の脚片16は、各係止爪16Aが形成された先端側において対向方向Xの厚みが拡大している。
図2に示されるように、クリップ本体12の一対の脚片16は、カーテンエアバッグ52のタブ54に形成されたクリップ挿通孔55に挿通されると共に、ボデーパネル66に形成されたクリップ取付孔68に対して車内側(図2では左側)から挿入される。クリップ取付孔68に一対の脚片16が挿入(挿通)される際には、一対の脚片16の係止爪16Aがクリップ取付孔68の縁部と摺動する。これにより、一対の脚片16が互いに接近する側、すなわち対向方向Xの内側へ弾性変形する。そして、一対の脚片16の係止爪16Aがクリップ取付孔68を通過すると、一対の脚片16が弾性復帰し、一対の脚片16の係止爪16Aがクリップ取付孔68の縁部に対して車外側(図2では右側)から係合する。これにより、クリップ本体12がボデーパネル66に係止される構成になっている。
上記の係止状態では、クリップ本体12の頭部14とボデーパネル66との間にタブ54が配置され、クリップ本体12からのタブ54の脱落が頭部14によって規制される。このタブ54とボデーパネル66との間には、図示しないスペーサが配置された構成になっている。このスペーサは、例えば可撓性を有する樹脂によって略ウエーブワッシャ状に形成されている。
ロックピン24は、クリップ本体12のロックピン挿入孔18内に配置されている。このロックピン24は、並び方向Yに並んで配置された一対の脚部26と、脚部26を繋いだ連結部28(図7参照)とを有している。一対の脚部26は、挿抜方向Zを長手とする長尺状をなしている。一対の脚部26の先端部(押込方向Z1側の端部)は、一対の脚片16の間に配置されている。一対の脚部26の先端部には、並び方向Yの外側へ向けて突出したサイド爪26Aが形成されている。
連結部28は、対向方向Xから見て押込方向Z1とは反対側が開放された逆U字状をなしており、一対の脚部26の長手方向一端部(押込方向Z1とは反対方向の端部)を並び方向Yに繋いでいる。この連結部28は可撓性を有しており、一対の脚部26は互いに切離移動可能とされている。ロックピン24は、連結部28を介した対向方向Xの両側に図示しない抜け防止爪を有している。これらの抜け防止爪がクリップ本体12の仮止め孔20に嵌入することで、ロックピン24が図3及び図4に示される仮止め位置に仮止めされる。
ロックピン24が仮止め位置に位置する状態では、クリップ本体12の一対の脚片16が互いに接近する側、すなわち対向方向Xの内側へ弾性変形可能とされ、ボデーパネル66のクリップ取付孔68に対する一対の脚片16の挿入及び抜去が可能となる。このため、カーテンエアバッグ52のタブ54をクリップ本体12によってボデーパネル66に固定する作業、すなわちクリップ本体12の一対の脚片16をクリップ取付孔68に挿入する作業は、ロックピン24が仮止め位置に位置する状態で行われる。
クリップ本体12の一対の脚片16がクリップ取付孔68に挿入された後、ロックピン24が一対の脚片16側(押込方向Z1)へ押込まれる。この押込みは、例えば専用の工具を用いて行われる。この押込みの際には、ロックピン24の抜け防止爪が弾性変形してクリップ本体12の仮止め孔20から抜け出す。ロックピン24が図5及び図6に示される押込完了位置まで押込まれると、ロックピン24の押込みが完了する。
ロックピン24が押込完了位置まで押込まれた状態では、一対の脚部26が一対の脚片16の間に挟まり、一対の脚片16が互いに接近する方向へ弾性変形できなくなる。これにより、一対の脚片16の係止爪16Aがクリップ取付孔68の縁部に対して車外側から係合した状態が保持され、クリップ取付孔68からのクリップ本体12の抜去が規制(阻止)される。
図7に示されるように、クリップ本体12の一対の脚片16における対向方向Xの内側面には、一対のガイド面30が並び方向Yに並んで形成されている。一対のガイド面30は、一対の脚片16の先端側に形成されており、押込方向Z1へ向かうほど互いに離間するように傾斜している。ロックピン24が仮止め位置から押込完了位置まで押込まれる途中では、一対の脚部26の先端が一対のガイド面30と摺動することにより、一対の脚部26が互いに離間する。ロックピン24が押込完了位置まで押込まれると、図5に示されるように一対の脚部26のサイド爪26Aが一対の脚片16から並び方向Yの外側へ突出する。これらのサイド爪26Aは、クリップ取付孔68の縁部に対して車外側(図2では右側)から係合する。これにより、カーテンエアバッグ52の展開時に取付クリップ10に加わる抜去荷重がクリップ本体12及びロックピン24の両方で受け止められるように構成されている。なお図7では、クリップ本体12及びロックピン24のうち、クリップ本体12のみが切断された状態が図示されている。
図8~図10に示されるように、クリップ本体12の一対の脚片16における対向方向Xの内側面には、一対の脚片16の並び方向Yの中間部において、対向方向Xの内側へ突出した凸部32が形成されている。これらの凸部32は、ロックピン24の一対の脚部26の間に突出している。図8及び図10に示される断面においては、一対の脚片16の各凸部32が矩形状に形成されているが、図9に示される断面においては、各凸部32が並び方向Yに二分割されている。
なお、図8及び図9は、図7に示されるように一対の脚部26に形成されたサイド爪26Aが一対の脚片16から並び方向Yの外側へ突出する直前までロックピン24が押込方向Z1に押込まれた状態におけるF8-F8線及びF9-F9線に沿った各断面を示している。また、図10は、図5に示されるようにロックピン24が押込完了位置まで押込まれた状態におけるF10-F10線に沿った断面を示している。図10に示される断面は、ルーフサイド部56へのカーテンエアバッグ52の取付完了状態において、クリップ取付孔68(図2参照)内に配置される。
図8~図10では、説明の都合上、一対の脚片16の一方に符号161を付し、一対の脚片16の他方に符号162を付し、一対の脚部26の一方に符号261を付し、一対の脚部26の他方に符号262を付している。以下、一対の脚片16の一方を「脚片161」と称し、一対の脚片16の他方を「脚片162」と称し、一対の脚部26の一方を「脚部261」と称し、一対の脚部26の他方を「脚部262」と称する場合がある。
ロックピン24の一方の脚部261には、クリップ本体12の一方の脚片161が有する凸部32に対して並び方向Yの一方側(図8~図10では左側)から対向する箇所に凹部34が形成されている。ロックピン24の他方の脚部262には、クリップ本体12の他方の脚片162が有する凸部32に対して並び方向Yの他方側(図8~図10では右側)から対向する箇所に凹部34が形成されている。一方の脚片161が有する凸部32は、一方の脚部261側(図8~図10では左側)に偏倚して配置されており、他方の脚片162が有する凸部32は、他方の脚部262側(図8~図10では右側)に偏倚して配置されている。
つまり、一方の脚部261に凹部34が形成されることにより、一方の脚片161が有する凸部32が一方の脚部261側(ここでは左側)に拡大されている。同様に、他方の脚部262に凹部34が形成されることにより、他方の脚片162が有する凸部32が他方の脚部262側(ここでは右側)に拡大されている。図8及び図9に示されるように、ロックピン24が押込途中の位置に位置する状態では、一対の脚部261、262の凹部34内に一対の脚片161、162の凸部32が入り込む。一方、図10に示されるように、ロックピン24が押込完了位置に位置する状態では、一対の脚片161、162の凸部32が一対の脚部261、262の凹部34の外側に配置される。
また、クリップ本体12の一対の脚片161、162における並び方向Yの両端部には、対向方向Xの内側へ突出した外側凸部36が形成されている。ロックピン24の一対の脚部261、262には、一対の脚片161、162の各外側凸部36に対して並び方向Yに対向する箇所に外側凹部38が形成されている。図8及び図9に示されるように、ロックピン24が押込途中の位置に位置する状態では、一対の脚片161、162の外側凸部36が一対の脚部261、262の外側凹部38の外側に配置される。一方、図10に示されるように、ロックピン24が押込完了位置に位置する状態では、一対の脚部261、262の外側凹部38内に一対の脚片161、162の外側凸部36が入り込む。 一対の脚部261、262における対向方向Xの中間部には、凹部34及び外側凹部38が形成されておらず、各脚部261、262における並び方向Yの最大幅W(図8参照)が確保されている。これにより、各脚部261、262の曲げ剛性を確保するようにしている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置50では、車両Vのルーフサイド部56に収納されるカーテンエアバッグ52が、インフレータから内部にガスの供給を受けて車両下方側へ膨張展開する。ルーフサイド部56に設けられたボデーパネル66には、複数のクリップ取付孔68が形成されており、各クリップ取付孔68には、それぞれ取付クリップ10のクリップ本体12が挿入されている。これらのクリップ本体12によってカーテンエアバッグ52がボデーパネル66に係止されている。
上記のクリップ本体12は、頭部14及び該頭部14から延びる一対の脚片16を有している。頭部14には、一対の脚片16間に連通するロックピン挿入孔18が形成されている。一対の脚片16は、クリップ取付孔68に挿入される。この挿入の途中では、一対の脚片16が互いに接近する。このクリップ本体12の頭部に形成されたロックピン挿入孔18内には、ロックピン24が配置されている。ロックピン24は、一対の脚片16がクリップ取付孔68に挿入された状態で一対の脚片16側へ押込まれることにより、一対の脚片16の上記接近を制限し、クリップ取付孔68からの一対の脚片16の抜去を規制する。
上記のロックピン24は、一対の脚片16の対向方向X及びロックピン24の押込方向Z1と直交する並び方向Yに並んで一対の脚片16間に配置された一対の脚部26を有している。このロックピン24がクリップ本体12に対して押込方向Z1へ押込まれることにより一対の脚部26が互いに離間してクリップ取付孔68の縁部に係合する。一対の脚片16における並び方向Yの中間部には、対向方向Xの内側でかつ一対の脚部26間へ突出した凸部32が形成されている。このため、一対の脚片16における並び方向Yの中間部の厚みが凸部32の分だけ厚くなっている。これにより、一対の脚片16のせん断耐力を高めることができる。
上記の効果について、図11及び図12に示される比較例100を用いて補足説明する。この比較例100は、本実施形態に係る取付クリップ10と同様にカーテンエアバッグ用の取付クリップであるが、クリップ本体12の一対の脚片16に凸部32が形成されていない構成になっている。なお、図11及び図12では、比較例100において、取付クリップ10と基本的に同様の構成に同符号を付している。以下、比較例100を取付クリップ100と称する。
この取付クリップ100には、カーテンエアバッグの展開時に過大な荷重が作用する。その結果、図12に示されるようにクリップ取付孔68に対して取付クリップ100が対向方向Xの一方側へ変位し、一対の脚片16の一方に対してクリップ取付孔68の縁部から大きなせん断力が加わる。このせん断力により一方の脚片16が破断すると、カーテンエアバッグがボデーパネルから外れることが考えられる。
これに対し、本実施形態では、カーテンエアバッグの展開時に取付クリップ10の一対の脚片16の一方に対してクリップ取付孔68の縁部から上記のようなせん断力が加わった場合でも、一方の脚片16において凸部32が形成された部位が破断されずに残る。これにより、カーテンエアバッグ52がボデーパネル66から外れることを防止可能となる。
しかも、本実施形態では、ロックピン24の一方の脚部261には、クリップ本体12の一方の脚片161が有する凸部32に対して並び方向Yの一方側から対向する箇所に凹部34が形成されている。ロックピン24の他方の脚部262には、クリップ本体12の他方の脚片162が有する凸部32に対して並び方向Yの他方側から対向する箇所に凹部34が形成されている。一方の脚片161が有する凸部32は、一方の脚部261側に偏倚して配置されており、他方の脚片162が有する凸部32は、他方の脚部262側に偏倚して配置されている。つまり、上記のように一対の脚部26に凹部34が形成されることにより、一対の脚片16が有する凸部32が上記のように互い違いに偏倚して配置されている。これにより、各凸部32の配置スペースを確保しつつ、各凸部32の大きさを並び方向Yに拡大することが可能となる。
また、本実施形態では、クリップ本体12の一対の脚片16における並び方向Yの両端部には、対向方向Xの内側へ突出した外側凸部36が形成されている。これらの外側凸部36の分だけ、一対の脚片16における並び方向Yの両端部の厚みが厚くなっている。これにより、一対の脚片16のせん断耐力を一層高めることができる。しかも、ロックピン24の一対の脚部26には、一対の脚片16の各外側凸部36に対して並び方向Yに対向する箇所に外側凹部38が形成されている。これらの外側凹部38により、各外側凸部36の配置スペースを確保することができる。
なお、上記実施形態では、クリップ本体12の一対の脚片16に外側凸部36が形成され、ロックピン24の一対の脚部26に外側凹部38が形成された構成にしたが、これに限るものではない。外側凸部36及び外側凹部38が形成されない構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、一対の脚部26に凹部34が形成されることにより、一対の脚片16が有する凸部32が並び方向Yの一方側又は他方側に偏倚して配置された構成にしたが、これに限るものではない。一対の脚片16における並び方向Yの中央と、各凸部32における並び方向Yの中央とが一致するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、カーテンエアバッグ52をボデーパネル66に固定する取付クリップ10に対して本発明が適用された場合について説明したが、これに限るものではない。本発明に係るクリップは、被取付物である車両用部品を、車両のボデーパネル等の固定対象物に固定する固定具として適用可能である。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
10 クリップ
12 クリップ本体
14 頭部
16 脚片
18 ロックピン挿入孔
24 ロックピン
26 脚部
26A サイド爪
32 凸部
34 凹部
36 外側凸部
38 外側凹部
50 カーテンエアバッグ装置
52 カーテンエアバッグ
66 ボデーパネル(固定対象物)
68 クリップ取付孔
X 対向方向
Y 並び方向
Z1 押込方向

Claims (4)

  1. 頭部及び該頭部から延びる一対の脚片を有し、前記一対の脚片間に連通するロックピン挿入孔が前記頭部に形成され、固定対象物に形成されたクリップ取付孔に前記一対の脚片が挿入されると共に、当該挿入の途中で前記一対の脚片が互いに接近するクリップ本体と、
    前記ロックピン挿入孔内に配置され、前記一対の脚片が前記クリップ取付孔に挿入された状態で前記一対の脚片側へ押込まれることにより、前記一対の脚片の前記接近を制限し、前記クリップ取付孔からの前記一対の脚片の抜去を規制するロックピンと、
    を備え、
    前記ロックピンは、前記一対の脚片の対向方向及び前記ロックピンの押込方向と直交する並び方向に並んで前記一対の脚片間に配置された一対の脚部を有し、
    前記ロックピンが前記押込方向へ押込まれることにより前記一対の脚部が互いに離間して前記クリップ取付孔の縁部に係合すると共に、
    前記一対の脚片における前記並び方向の中間部には、前記対向方向の内側でかつ前記一対の脚部間へ突出した凸部が形成されている取付クリップ。
  2. 一方の前記脚部には、一方の前記脚片が有する前記凸部に対して前記並び方向の一方側から対向する箇所に凹部が形成されており、
    他方の前記脚部には、他方の前記脚片が有する前記凸部に対して前記並び方向の他方側から対向する箇所に凹部が形成されており、
    前記一方の脚片が有する前記凸部は、前記一方の脚部側に偏倚して配置されており、
    前記他方の脚片が有する前記凸部は、前記他方の脚部側に偏倚して配置されている請求項1に記載の取付クリップ。
  3. 前記一対の脚片における前記並び方向の両端部には、前記対向方向の内側へ突出した外側凸部が形成されており、
    前記一対の脚部には、前記一対の脚片の各外側凸部に対して前記並び方向に対向する箇所に外側凹部が形成されている請求項1又は請求項2に記載の取付クリップ。
  4. 車室側部の上部に収納され、内部にガスが供給されることにより車両下方側へ膨張展開するカーテンエアバッグと、
    前記車室側部の上部に設けられた前記固定対象物としてのボデーパネルに形成された前記クリップ取付孔に前記クリップ本体の前記脚部が挿入され、当該クリップ本体によって前記カーテンエアバッグが前記ボデーパネルに係止される請求項1~請求項3の何れか1項に記載のクリップと、
    を備えた車両用カーテンエアバッグ装置。
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