JP2023006243A - 電子時計および電子時計の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】指針の動作が不自然になることを抑制できる電子時計および電子時計の制御方法を提供すること。【解決手段】電子時計は、スプリットタイムを表示する機能針と、機能針を駆動するモーターと、モーターを駆動する駆動手段と、機能針の位置を検出する針位置検出部と、スタートからの経過時間を計測する計測部と、を備え、駆動手段は、機能針によるスプリットタイムの表示を解除させる場合に、所定の第1遅延時間に、計測部で計測されたカウンター値に相当する時間と針位置検出部で検出された針位置で表示する時間との時間差を加算した時間以上遅延させて機能針の駆動を開始することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、電子時計および電子時計の制御方法に関する。
特許文献1には、指針にてスプリットタイムを表示可能なストップウオッチにおいて、スプリットタイムの表示を解除する際に、計時カウンターと針位置カウンターとが一致するまで待機してから、針を運針させるステップモーターを駆動させる技術が開示されている。
これにより、特許文献1では、スプリットタイムの表示を解除する際に、通常の運針よりも針を速く回転させる早送り駆動をしなくても、計時カウンターと針位置カウンターとを一致させることができるので、高い周波数の駆動パルスによる駆動に限界があるステップモーターや、計時に最低必要な程度の低い周波数でしか駆動できないステップモーターを使用できる。
特公平4-52428号公報
ステップモーターとして、モーター駆動パルスを出力した後にローターの回転を検出し、ローターが回転したと判定したタイミングで次のモーター駆動パルスを出力するように制御するものが知られている。このようなステップモーターは、高い駆動周波数でステップモーターを駆動できるが、ローターの回転を検出してから次のパルスを出力するために、駆動周波数にばらつきが生じる。このような駆動周波数にばらつきがあるステップモーターを利用する場合、一定の周波数でカウントアップする計時カウンターの計測値をステップモーターで駆動される針位置が追い越してしまう可能性がある。このような状態で計測をストップさせると、針を停止させた後に逆転させたり、針を一周分余計に回転させたりして、針位置を計時カウンターに一致させる必要があるので、指針の動作が不自然になってしまう可能性があった。
本開示の電子時計は、スプリットタイムを表示する機能針と、前記機能針を駆動するモーターと、前記モーターを駆動する駆動手段と、前記機能針の位置を検出する針位置検出部と、スタートからの経過時間を計測する計測部と、を備え、前記駆動手段は、前記機能針による前記スプリットタイムの表示を解除させる場合に、所定の第1遅延時間に、前記計測部で計測されたカウンター値に相当する時間と前記針位置検出部で検出された針位置で表示する時間との時間差を加算した時間以上遅延させて前記機能針の駆動を開始することを特徴とする。
本開示の電子時計は、スプリットタイムを表示する機能針と、前記機能針を駆動するモーターと、前記モーターを駆動する駆動手段と、前記機能針の位置を検出する針位置検出部と、スタートからの経過時間を計測する計測部と、を備え、前記駆動手段は、前記機能針による前記スプリットタイムの表示を解除させる場合に、前記計測部で計測されたカウンター値に相当する時間よりも所定の第3遅延時間分遅れた位置に前記機能針を早送り駆動させることを特徴とする。
本開示の電子時計の制御方法は、スプリットタイムを表示する機能針と、前記機能針を駆動するモーターと、前記モーターを駆動する駆動手段と、前記機能針の位置を検出する針位置検出部と、スタートからの経過時間を計測する計測部と、を備える電子時計の制御方法であって、前記機能針による前記スプリットタイムの表示を解除させる場合に、所定の第1遅延時間に、前記計測部で計測されたカウンター値に相当する時間と前記針位置検出部で検出された針位置で表示する時間との時間差を加算した時間以上遅延させて前記機能針の駆動を開始することを特徴とする。
本開示の電子時計の制御方法は、スプリットタイムを表示する機能針と、前記機能針を駆動するモーターと、前記モーターを駆動する駆動手段と、前記機能針の位置を検出する針位置検出部と、スタートからの経過時間を計測する計測部と、を備える電子時計の制御方法であって、前記機能針による前記スプリットタイムの表示を解除させる場合に、前記計測部で計測されたカウンター値に相当する時間よりも所定の第3遅延時間分遅れた位置に前記機能針を早送り駆動させることを特徴とする。
第1実施形態の電子時計の概略を示す正面図。 第1実施形態の電子時計の回路構成を示す回路図。 第1実施形態の第5モーターの構成を示す図。 第1実施形態の第5モーター制御回路の構成を示す回路図。 第1実施形態のモーター制御回路の制御処理を説明するフローチャート。 第1実施形態のモーター制御回路の制御処理を説明するフローチャート。 第1実施形態のモーター制御処理の動作を示すタイミングチャート。 第1実施形態のモーター制御処理の動作を示すタイミングチャート。 第1実施形態のモーター制御処理の動作を示すタイミングチャート。 第2実施形態の電子時計の回路構成を示す回路図。 第2実施形態のモーター制御回路の制御処理を説明するフローチャート。 第2実施形態のモーター制御回路の制御処理を説明するフローチャート。 第2実施形態のモーター制御処理の動作を示すタイミングチャート。 第3実施形態の電子時計の回路構成を示す回路図。 第4実施形態のモーター制御回路の制御処理を説明するフローチャート。 第4実施形態のモーター制御回路の制御処理を説明するフローチャート。
[第1実施形態]
以下、本開示の第1実施形態の電子時計1を図面に基づいて説明する。
電子時計1は、ユーザーの手首に装着される腕時計であり、通常の時分秒の各指針による12時間表示に加えて、分クロノグラフ表示、秒クロノグラフ表示、1/10秒クロノグラフ表示、1/500秒クロノグラフ表示の複数の表示機能を備えるクロノグラフ時計である。
図1は、本実施形態の電子時計1の概略を示す正面図である。
図1に示すように、電子時計1は、時刻を12時間表示する時針2、分針3、秒針4と、分クロノグラフ表示を行う分CG針5と、秒クロノグラフ表示を行う秒CG針6と、1/10秒クロノグラフ表示を行う1/10秒CG針7と、1/500秒クロノグラフ表示を行う1/500秒CG針8とを備えている。さらに、電子時計1は、操作部材として、りゅうず9と、Aボタン11、Bボタン12とを備えている。
時針2、分針3は、電子時計1の文字板13の表面に直交する平面視で文字板13の中央部に同軸上でかつ回動可能に設けられている。
秒針4は、平面視で文字板13の中央部よりも9時側で他の指針とは独立した軸上に回動可能に設けられている。
分CG針5は、平面視で文字板13の中央部よりも6時側で他の指針とは独立した軸上に回動可能に設けられている。
秒CG針6は、平面視で文字板13の中央部よりも12時側で他の指針とは独立した軸上に回動可能に設けられている。
1/10秒CG針7は、平面視で文字板13の中央部よりも3時側で他の指針とは独立した軸上に回動可能に設けられている。
1/500秒CG針8は、平面視で文字板13の中央部で時針2、分針3と同軸上に回動可能に設けられている。
文字板13の外周に沿って、1/500秒CG針8が指示する目盛が設けられている。文字板13には、秒針4、分CG針5、秒CG針6、1/10秒CG針7が指示するサブダイヤルが、文字板13の中央部に対して9時位置、6時位置、12時位置、3時位置にそれぞれ設けられている。
時針2、分針3、秒針4は、連動して運針し、現在時刻を表示する。
1/500秒CG針8は、1/10秒で1周し、1周する間の駆動ステップは50分割されているので、1/500秒単位のストップウオッチの計測値を表示する。なお、1/500秒CG針8は、本開示の機能針の一例である。
また、文字板13の外周に沿った目盛は、1/500秒CG針8用に50分割された目盛であり、時針2、分針3用の目盛は設けられていない。したがって、文字板13の外周に60分割された目盛を別途設けてもよい。ただし、利用者は、通常、時針2、分針3の位置で時刻を把握できるため、時針2、分針3用の目盛は必ずしも設ける必要はない。
1/10秒CG針7は、1秒で一周し、1周する間の駆動ステップは10分割されているので、1/10秒単位のストップウオッチの計測値を表示する。秒CG針6は、60秒で1周し、1周する間の駆動ステップは60分割されているので、1秒単位のストップウオッチの計測値を表示する。分CG針5は、60分で1周し、1周する間の駆動ステップは60分割されているので、1分単位のストップウオッチの計測値を表示する。
[電子時計の回路構成]
図2は、電子時計1の回路構成を示す回路図である。
図2に示すように、電子時計1は、IC20と、第1モーター41と、第2モーター42と、第3モーター43と、第4モーター44と、第5モーター45と、Aボタン11の操作に連動してオン、オフされるスイッチSW1と、Bボタン12の操作に連動してオン、オフされるスイッチSW2と、を備える。
[モーターの構成]
図3は、第5モーター45の構成を示す図である。
図3に示すように、第5モーター45は、ステーター131と、コイル130と、ローター133とを備える。コイル130の両端は、後述するドライバー51の出力端子O9、O10に導通され、ローター133は、径方向に2極に着磁された磁石である。したがって、第5モーター45は、電子時計用に用いられる2極単相ステッピングモーターであり、後述するように、ドライバー51に入力される駆動信号によって駆動される。
第1モーター41~第4モーター44は、第5モーター45と同様の2極単相ステッピングモーターであるため、説明を省略する。
時針2、分針3、秒針4は、図示略の輪列で連動しており、第1モーター41により駆動される。なお、本実施形態では、1つの第1モーター41で、時針2、分針3、秒針4を駆動しているが、例えば、秒針4を駆動するモーターと、分針3および時針2を駆動するモーターとを別々に設けてもよい。
1/10秒CG針7は第2モーター42により駆動され、秒CG針6は第3モーター43で駆動され、分CG針5は第4モーター44で駆動され、1/500秒CG針8は第5モーター45で駆動される。
スイッチSW1は、電子時計1の略2時位置にあるAボタン11に連動して入力されるプッシュスイッチであり、Aボタン11が押されている状態ではオン状態となり、Aボタン11が押されていない状態ではオフ状態となる。
スイッチSW2は、電子時計1の略4時位置にあるBボタン12に連動して入力されるプッシュスイッチであり、Bボタン12が押されている状態ではオン状態となり、Bボタン12が押されていない状態ではオフ状態となる。
[ICの回路構成]
図2に戻って、IC20は、発振回路21と、第1分周回路22と、第2分周回路23と、ストップウオッチ制御回路24と、第1ストップウオッチカウンター251と、第2ストップウオッチカウンター252と、針位置カウンター253と、減算器254と、加算器255と、スプリットラッチ256と、比較器257と、タイマー26とを備える。さらに、IC20は、第1モーター41を駆動する第1モーター制御回路31と、第2モーター42を駆動する第2モーター制御回路32と、第3モーター43を駆動する第3モーター制御回路33と、第4モーター44を駆動する第4モーター制御回路34と、第5モーター45を駆動する第5モーター制御回路35とを備える。
発振回路21は、図示略の水晶振動子を高周波発振させ、この高周波発振で発生する所定周波数の発振信号(32768Hz)を第1分周回路22と第2分周回路23とに出力する。
第1分周回路22は、発振回路21の出力を分周して、第1モーター制御回路31にタイミング信号(1Hz)を供給する。
第2分周回路23は、発振回路21の出力を分周して、第1ストップウオッチカウンター251に第1基準クロック(500Hz)を供給する。
ストップウオッチ制御回路24は、ストップウオッチ機能、つまり、クロノグラフ機能を実行する回路であり、りゅうず9が0段目にある状態で、Aボタン11、Bボタン12を操作することで作動する。Aボタン11は、ストップウオッチ制御回路24による時間計測のスタートおよびストップを指示するボタンとして用いられる。Bボタン12は、ストップウオッチ制御回路24による時間計測のスプリットおよびリセットを指示するボタンとして用いられる。なお、ストップウオッチ制御回路24および第5モーター制御回路35は、本開示の駆動手段を構成する。
第1ストップウオッチカウンター251は、第2分周回路23から入力された第1基準クロック(500Hz)を基準にして、1/500秒単位のストップウオッチ計測値、つまり、カウンター値をカウントするとともに、第2ストップウオッチカウンター252に第2基準クロック(10Hz)を供給する。なお、第1ストップウオッチカウンター251は、本開示の計測部の一例である。
第2ストップウオッチカウンター252は、第2基準クロック(10Hz)を基準にして、60分までのストップウオッチ計測値をカウントする。
針位置カウンター253は、1/500秒CG針8の駆動が1ステップ終了毎にカウントアップし、50分割された目盛の0~49までの針位置をカウントする。なお、針位置カウンター253は、本開示の針位置検出部の一例である。
減算器254は、第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値に相当する時間と、針位置カウンター253の針位置で表示する時間との差に相当する時間差t2を加算器255に出力する。
加算器255は、所定の第1遅延時間t1と、減算器254から入力された時間差t2とを加算して、タイマー26にプリセット値として出力する。
スプリットラッチ256は、第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値をラッチする。
比較器257は、針位置カウンター253の針位置と、スプリットラッチ256でラッチされた第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値とを比較する。
タイマー26は、加算器255から入力された時間、つまり、所定の第1遅延時間t1に、カウンター値と針位置との時間差t2を加算した時間をカウントダウンする。
[モーター制御回路の構成]
第1モーター制御回路31は、1秒毎に第1モーター41を駆動するため、腕時計等で採用されている低消費電力化が可能なモーター制御回路とされている。すなわち、第1モーター制御回路31は、パルス幅が小さい主駆動パルスを出力後、第1モーター41のコイルの誘起電圧を測定してローターが回転したか否かを検出し、非回転の場合には、主駆動パルスに比べて大きなパルス幅で固定された補正駆動パルスを出力してローターを確実に回転させるように制御する。
第2モーター制御回路32、第3モーター制御回路33、第4モーター制御回路34は、一般的なアナログクロノグラフ時計と同様に、ストップウオッチ制御回路24から出力されるストップウオッチ制御信号により、固定パルスを出力することで1ステップずつ指針の駆動を制御する。
すなわち、ストップウオッチ制御回路24は、各モーター制御回路32、33、34に、各モーター42、43、44を駆動するための制御信号を出力する。このため、第2モーター制御回路32は、1/10秒毎に第2モーター42を駆動し、第3モーター制御回路33は、1秒毎に第3モーター43を駆動し、第4モーター制御回路34は、1分毎に第4モーター44を駆動する。
図4は、第5モーター制御回路35の構成を示す回路図である。
図4に示すように、第5モーター制御回路35は、第5モーター45のローター133の回転を検出してコイル130に流す電流の極性を切り換える制御を行うモーター制御部を構成するドライバーおよび検出回路50を備える。そして、ドライバーおよび検出回路50は、第5モーター45のコイル130に電流を供給するドライバー51と、コイル130に流れる電流値が所定値を下回っているか否かを判定する電流検出回路61とを備える。本実施形態では、第5モーター制御回路35は、第5モーター45のコイル130への電流の供給を、コイル130に流れる電流が下限となる所定値を下回ったらオンし、電力の供給を継続するオン時間が所定の時間を経過したらオフして、コイル130に略一定の定電流が流れるように制御する。そして、電力供給の停止を継続するオフ時間に基づいてローター133の位置を推定して、ローター133が180度すなわち1ステップ回転したことを判定し、コイル130に供給する電流の極性を切り換えて、次のステップの駆動を実施する。すなわち、第5モーター制御回路35は、ローター133の回転に連動する電流値等を検出してローター133の回転をチェックし、ローター133の回転状態に応じて駆動制御を行うフィードバック制御により、第5モーター45を駆動させるものである。なお、本実施形態は一例であり、定電流でモーターを制御し且つオフ時間や電力供給を継続するオン時間に基づいてローターの回転を判定するモーター制御回路として、例えば、特開2019-176705号公報に開示される制御回路を用いることができる。
ドライバー51は、2つのPchトランジスター52、53と、4つのNchトランジスター54、55、56、57と、2つの検出抵抗58、59とを備える。各トランジスター52~57は、図示略のデコーダーから出力されるゲート信号P1、P2、N1、N2、N3、N4によって制御され、第5モーター45のコイル130に正逆両方向の電流を供給する。
電流検出回路61は、第1基準電圧発生回路62と、コンパレーター641、642と、複合ゲート68とを備えている。複合ゲート68は、AND回路661、662およびOR回路680を組み合わせたものと同等の機能を備える一つの素子である。
コンパレーター641、642は、抵抗値R1、R2の検出抵抗58、59の両端に発生する電圧と、第1基準電圧発生回路62の電圧とをそれぞれ比較する。
AND回路661には駆動極性信号PLが反転入力され、AND回路662には駆動極性信号PLがそのまま入力されているため、駆動極性信号PLによって選択されたコンパレーター641、642の一方の出力が検出信号DT1として出力される。
第1基準電圧発生回路62は、コイル130に流れる電流が下限電流値Iminの場合に、検出抵抗58、59の両端に発生する電圧に相当する電位を出力するように設定されている。
したがって、コイル130に流れる電流Iが下限電流値Imin以上の場合は、検出抵抗58、59の両端に発生する電圧が第1基準電圧発生回路62の出力電圧を上回るため、検出信号DT1がHレベルとなる。一方、電流Iが下限電流値Iminを下回っている場合は、検出信号DT1がLレベルとなる。
[モーター制御回路の制御処理]
IC20のストップウオッチ制御回路24は、Aボタン11によってクロノグラフ機能のスタート操作が行われたことを検出すると、クロノグラフ、つまり、ストップウオッチの計測を開始する。
このクロノグラフ機能が実行された際の1/500秒CG針8の動作、つまり第5モーター制御回路35による制御について、図5、図6のフローチャートと、図7~図9のタイミングチャートを用いて説明する。
なお、他の1/10秒CG針7、秒CG針6、分CG針5の動作、つまり第2モーター制御回路32、第3モーター制御回路33、第4モーター制御回路34による制御は、一般的なアナログクロノグラフウオッチと同様に、ストップウオッチ制御回路24から出力される駆動信号により、1ステップずつ針の駆動を制御する方式のため、説明を省略する。
図5、図6に示すように、先ず、ステップS101として、ストップウオッチ制御回路24は、SW1の入力が有ったか否かを判定する。
ステップS101でYesと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS102として、1/500秒CG針8がスプリットタイムを表示しているスプリット状態であるか否かを判定する。
ステップS102でNoと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS103として、1/500秒CG針8により1/500秒クロノグラフ表示を行うスタート状態であるか否かを判定する。
ステップS103でNoと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS104として、スタート状態に設定する。そして、第5モーター制御回路35は、ステップS105として、第2遅延時間t3をカウントダウンする。その後、第5モーター制御回路35は、ステップS106として、ストップウオッチ制御回路24からの制御信号に応じて1/500秒CG針8の運針を開始し、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS103でYesと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS107として、ストップ状態に設定して第1ストップウオッチカウンター251のカウントを停止する。そして、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS108として、1/500秒CG針8の針位置が、第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値と一致しているか否かを判定する。具体的には、針位置カウンター253の針位置と、第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値とを比較器257にて比較する。
そして、ステップS108でNoと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS108に戻って処理を繰り返す。一方、ステップS108でYesと判定された場合、第5モーター制御回路35は、ステップS109として、ストップウオッチ制御回路24からの制御信号に応じて1/500秒CG針8の運針を停止し、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
具体的には、図7のタイミングチャートに示すように、ストップ状態でAボタン11が操作されてSW1が入力された場合、リセットが解除されて、スタート状態が設定される。つまり、第1ストップウオッチカウンター251による計測がスタートされる。
そうすると、第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値のカウントが開始されるとともに、当該カウンター値がスプリットラッチ256にスプリット値として保持される。そして、カウンター値のカウントが開始されてから、第2遅延時間t3が経過すると、第5モーター制御回路35は、出力端子O9、O10を介して第5モーター45に駆動信号の出力を開始して、1/500秒CG針8の運針を開始する。すなわち、本実施形態では、第1ストップウオッチカウンター251による計測をスタートさせる際に、1/500秒CG針8の運針がカウンター値よりも第2遅延時間t3分遅れた状態で開始されるので、1/500秒CG針8がカウンター値を追い越してしまうことを抑制できる。そのため、第1ストップウオッチカウンター251による計測をストップする際に、1/500秒CG針8を停止させた後に逆転させたり、1/500秒CG針8を一周分余計に回転させたりして、カウンター値と針位置とを一致させる必要がないので、1/500秒CG針8の動作が不自然になってしまうことを抑制することができる。
また、スタート状態でAボタン11が操作されてSW1が入力された場合、ストップ状態が設定される。そうすると、第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値のカウントが停止され、スプリットラッチ256にラッチされるカウンター値の更新も停止される。そして、針位置カウンター253でカウントされる針位置と、第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値とが一致すると、第5モーター制御回路35は、第5モーター45への駆動信号の出力を停止し、1/500秒CG針8の運針を停止する。
さらに、このストップ状態でAボタン11が操作されてSW1が入力された場合、ストプ解除されて、スタート状態が再設定される。つまり、第1ストップウオッチカウンター251による計測が再スタートされる。
そうすると、第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値のカウントが再開されるとともに、当該カウンター値がスプリットラッチ256にスプリット値としてラッチされる。そして、カウンター値のカウントが再開されてから、第2遅延時間t3が経過すると、第5モーター制御回路35は、出力端子O9、O10を介して、第5モーター45への駆動信号の出力を再開し、1/500秒CG針8の運針を再開する。すなわち、本実施形態では、第1ストップウオッチカウンター251による計測を再スタートさせる際に、1/500秒CG針8の運針がカウンター値よりも第2遅延時間t3分遅れた状態で再開されるので、1/500秒CG針8がカウンター値を追い越してしまうことを抑制できる。そのため、第1ストップウオッチカウンター251による計測をストップする際に、1/500秒CG針8を停止させた後に逆転させたり、1/500秒CG針8を一周分余計に回転させたりして、カウンター値と針位置とを一致させる必要がないので、1/500秒CG針8の動作が不自然になってしまうことを抑制することができる。
ここで、本実施形態では、第5モーター制御回路35は、前述したように、フィードバック制御により第5モーター45を駆動させるので、第5モーター45の駆動を安定化させることができる。そのため、1/500秒CG針8の動作が不自然になってしまうことを抑制でき、かつ、第5モーター45の駆動を高速化することができる。
この際、第5モーター制御回路35は、第5モーター45による1/500秒CG針8の運針周期t0が、第1ストップウオッチカウンター251の計測単位の整数倍とされた目標値に収束するように、第5モーター45をフィードバック制御する。本実施形態では、第1ストップウオッチカウンター251は、前述したように、第1基準クロック(500Hz)を基準にして、1/500秒単位の計測を行う。そして、第5モーター制御回路35は、上記の計測単位の等倍とされた1/500秒を目標値とし、1/500秒CG針8の運針周期t0が上記目標値である1/500秒に収束するように、第5モーター45をフィードバック制御する。具体的には、第5モーター制御回路35は、ローター133が回転したと判定した後、第5モーター45に供給する電流の極性を切り替えて次のステップの駆動を開始するタイミングを第1基準クロック(500Hz)に合わせるように制御することで、1/500秒に近い値で1/500秒CG針8を駆動する。これにより、第5モーター45の運針周期t0のばらつきを小さくすることができる。
さらに、本実施形態では、上記第2遅延時間t3は、第5モーター45の運針周期t0と上記目標値である1/500秒との差の積分値の最大値と、ストップ操作またはスプリット操作、つまり、SW1またはSW2が入力されてから1/500秒CG針8が停止するまでの時間の最大値と、の和よりも大きくなるように予め設定されている。これにより、運針周期t0のばらつきやSW1およびSW2が入力されてからの遅延時間を考慮して、第2遅延時間t3が設定されるので、1/500秒CG針8がカウンター値を追い越してしまうことをより確実に抑制できる。
図5、図6に戻って、ステップS102でYesと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS110として、スタート状態であるか否かを判定する。
ステップS110でYesと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS111として、1/500秒CG針8によりスプリット値を表示するスプリットストップ状態に設定し、ステップS101に戻って処理を繰り返す。すなわち、ストップウオッチ制御回路24は、スタート状態でSW1が入力されたら、スプリットストップ状態に設定して、第1ストップウオッチカウンター251による計測を停止する。
一方、ステップS110でNoと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS112として、スプリット状態に設定し、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
ステップS101に戻って、ステップS101でNoと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS113として、SW2の入力が有ったか否かを判定する。
ステップS113でNoと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS113でYesと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS114として、リセット状態であるか否か、つまり、第1ストップウオッチカウンター251による計測が停止された状態であり、かつ、カウンター値が0の状態であるか否かを判定する。
ステップS114でYesと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS114でNoと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS115として、スプリット状態であるか否かを判定する。
ステップS115でNoと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS116として、スタート状態であるか否かを判定する。
ステップS116でNoと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS117として、リセット状態に設定する。すなわち、ストップウオッチ制御回路24は、スプリットストップ状態でSW2が入力されたら、第1ストップウオッチカウンター251によるカウンター値、および、スプリットラッチ256にラッチされたスプリット値を0にする。そして、第5モーター制御回路35は、ステップS118として、ストップウオッチ制御回路24からの制御信号に応じて1/500秒CG針8を0位置まで早送り駆動させ、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS116でYesと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS119として、スプリット状態に設定する。そして、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS120として、1/500秒CG針8の針位置が、スプリット値と一致しているか否かを判定する。具体的には、針位置カウンター253の針位置と、スプリットラッチ256でラッチされたスプリット値を比較器257にて比較する。
ステップS120でNoと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS120に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS120でYesと判定した場合、第5モーター制御回路35は、ステップS121として、ストップウオッチ制御回路24からの制御信号に応じて1/500秒CG針8の運針を停止し、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
ステップS115に戻って、ステップS115でYesと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS122として、スタート状態であるか否かを判定する。
ステップS122でYesと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS123としてスタート状態に設定する。そして、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS124として、タイマー26による所定の第1遅延時間t1に時間差t2を加算した時間のカウントダウンを確認する。そして、第5モーター制御回路35は、ステップS125として、ストップウオッチ制御回路24からの制御信号に応じて1/500秒CG針8の運針を開始する。
具体的には、図8のタイミングチャートに示すように、SW1が入力されてスタート状態になった後、SW2が入力されてスプリット状態が設定され、その状態でSW2が入力されるとスプリット状態が解除される。この際、第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値と、針位置カウンター253の針位置との差に相当する時間差t2が減算器254にて算出され、加算器255に出力される。そして、加算器255は、減算器254から入力された時間差t2に所定の第1遅延時間t1を加算して、タイマー26に出力する。その後、タイマー26にて第1遅延時間t1に時間差t2を加算した時間がカウントダウンされると、第5モーター制御回路35は、ストップウオッチ制御回路24からの制御信号に応じて1/500秒CG針8の運針を開始する。すなわち、本実施形態では、第5モーター制御回路35は、1/500秒CG針8によるスプリットタイムの表示を解除させる場合に、第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値と、針位置カウンター253の針位置とが一致するまでの時間である時間差t2分待機し、さらに所定の第1遅延時間t1分だけ待機してから、1/500秒CG針8の運針を開始させる。これにより、1/500秒CG針8の針位置が、第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値を追い越してしまうことを抑制できる。そのため、第1ストップウオッチカウンター251による計測をストップする際に、1/500秒CG針8を停止させた後に逆転させたり、1/500秒CG針8を一周分余計に回転させたりして、カウンター値と針位置とを一致させる必要がないので、1/500秒CG針8の動作が不自然になってしまうことを抑制することができる。
ここで、本実施形態では、上記第1遅延時間t1は、第2遅延時間t3と同様に、第5モーター45の運針周期t0と目標値である1/500秒との差の積分値の最大値と、SW1またはSW2が入力されてから1/500秒CG針8が停止するまでの時間の最大値と、の和よりも大きくなるように設定されている。具体的には、第1遅延時間t1は、第2遅延時間t3と同じ値に設定されている。これにより、運針周期t0のばらつきやSW1およびSW2が入力されてからの遅延時間を考慮して、第1遅延時間t1が設定されるので、1/500秒CG針8がカウンター値を追い越してしまうことをより確実に抑制できる。なお、本実施形態では、第1遅延時間t1は、第2遅延時間t3と同じ値とされているが、これに限定されるものではなく、第1遅延時間t1と第2遅延時間t3とで異なる時間が設定されていてもよい。
図5、図6に戻って、ステップS122でNoと判定した場合、ストップウオッチ制御回路24は、ステップS126として、ストップ状態に設定する。そして、第5モーター制御回路35は、ステップS127として、ストップウオッチ制御回路24からの制御信号に応じて1/500秒CG針8を第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値の位置まで早送り駆動させ、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
具体的には、図9のタイミングチャートに示すように、SW1が入力されてスタート状態になった後、SW2が入力されてスプリット状態が設定され、その状態でSW1が入力されるとスプリットストップ状態に設定される。この状態では、第1ストップウオッチカウンター251による計測が停止されている。そして、スプリットラッチ256には、スプリット状態の際のスプリット値がラッチされており、当該スプリット値の位置で1/500秒CG針8が停止している。
この状態で、さらにSW2が入力されると、スプリット状態が解除される。そうすると、スプリットラッチ256には、第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値がラッチされる。さらに、第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値と、針位置カウンター253でカウントされる針位置とが一致するまで、第5モーター制御回路35の出力端子O9、O10から第5モーター45への早送り駆動信号が出力され、1/500秒CG針8が早送り駆動される。
[第1実施形態の作用効果]
このような本実施形態では、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、第5モーター制御回路35は、1/500秒CG針8によるスプリットタイムの表示を解除させる場合に、第1ストップウオッチカウンター251で計測されたカウンター値に相当する時間と、針位置カウンター253で検出された針位置で表示する時間との時間差t2分、すなわち、カウンター値と針位置とが一致するまでの時間分、1/500秒CG針8の駆動を開始させることを遅延させる。さらに、第5モーター制御回路35は、これに加えて、所定の第1遅延時間t1分、1/500秒CG針8の駆動を開始させることを遅延させる。これにより、スプリットタイムの表示を解除させる場合に、1/500秒CG針8の運針が第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値に相当する時間よりも所定時間分遅れた状態で開始されるので、1/500秒CG針8がカウンター値を追い越してしまうことを抑制できる。そのため、第1ストップウオッチカウンター251による計測をストップする際に、1/500秒CG針8を停止させた後に逆転させたり、1/500秒CG針8を一周分余計に回転させたりして、カウンター値と針位置とを一致させる必要がないので、1/500秒CG針8の動作が不自然になってしまうことを抑制することができる。
本実施形態では、第1ストップウオッチカウンター251による計測をスタートさせる際、および、計測を再スタートさせる際に、1/500秒CG針8の運針が第1ストップウオッチカウンター251のカウンター値に相当する時間よりも所定の第2遅延時間t3分遅れた状態で開始されるので、1/500秒CG針8がカウンター値を追い越してしまうことを抑制できる。そのため、第1ストップウオッチカウンター251による計測をストップする際に、1/500秒CG針8を停止させた後に逆転させたり、1/500秒CG針8を一周分余計に回転させたりして、カウンター値と針位置とを一致させる必要がないので、1/500秒CG針8の動作が不自然になってしまうことを抑制することができる。
本実施形態では、第5モーター制御回路35は、フィードバック制御により第5モーター45を駆動させるので、第5モーター45の駆動を安定化させることができる。そのため、1/500秒CG針8の動作が不自然になってしまうことを抑制でき、かつ、第5モーター45の駆動を高速化することができる。
本実施形態では、第5モーター制御回路35は、第5モーター45による1/500秒CG針8の運針周期t0が、第1ストップウオッチカウンター251の計測単位の等倍である1/500秒を目標値として収束するように、第5モーター45をフィードバック制御する。これにより、第5モーター45の運針周期t0のばらつきを小さくすることができる。
本実施形態では、第1遅延時間t1および第2遅延時間t3は、第5モーター45の運針周期t0と上記目標値である1/500秒との差の積分値の最大値と、ストップ操作またはスプリット操作、つまり、SW1またはSW2が入力されてから1/500秒CG針8が停止するまでの時間の最大値と、の和よりも大きくなるように設定されている。これにより、運針周期t0のばらつきやSW1およびSW2が入力されてからの遅延時間を考慮して、第2遅延時間t3が設定されるので、1/500秒CG針8がカウンター値を追い越してしまうことをより確実に抑制できる。
[第2実施形態]
次に、本開示の第2実施形態の電子時計1Aについて、図10~図12を参照して説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一または同様の構成には同一符号を付し、説明を省略または簡略する。
図10は、第2実施形態の電子時計1Aの回路構成を示す回路図である。
図10に示すように、電子時計1Aは、IC20Aと、第1モーター41と、第2モーター42と、第3モーター43と、第4モーター44と、第5モーター45と、スイッチSW1と、スイッチSW2と、を備える。
[ICの回路構成]
IC20Aは、発振回路21Aと、第1分周回路22Aと、第2分周回路23Aと、ストップウオッチカウンター250Aと、スプリットラッチ256Aと、タイマー26Aと、CPU(中央処理装置:Central Processing Unit)271Aと、ROM(Read Only Memory)272Aと、RAM(Random Access Memory)273Aと、入力回路274Aと、バス275Aとを備える。さらに、IC20Aは、第1モーター制御回路31Aと、第2モーター制御回路32Aと、第3モーター制御回路33Aと、第4モーター制御回路34Aと、第5モーター制御回路35Aとを備える。
発振回路21Aは、第1実施形態の発振回路21と同様に、図示略の水晶振動子を高周波発振させ、この高周波発振で発生する所定周波数の発振信号(32768Hz)を第1分周回路22Aと第2分周回路23Aとに出力する。
第1分周回路22Aは、発振回路21Aの出力を分周して、第1モーター制御回路31Aにタイミング信号(1Hz)を供給する。
第2分周回路23Aは、発振回路21Aの出力を分周して、ストップウオッチカウンター250AおよびCPU271Aに第1基準クロック(500Hz)を供給する。
ストップウオッチカウンター250Aは、第2分周回路23Aから入力された第1基準クロック(500Hz)を基準にして、1/10秒までのストップウオッチ計測値、つまり、カウンター値をカウントする。
スプリットラッチ256Aは、ストップウオッチカウンター250Aのカウンター値をラッチする。
タイマー26Aは、CPU271Aから入力された時間、具体的には、所定の第1遅延時間t1に、カウンター値に相当する時間と針位置で表示する時間との時間差t2を加算した時間をカウントダウンする。
ROM272AおよびRAM273Aは、CPU271Aで実行される各種プログラムやデータを収納している。
CPU271Aは、ROM272AおよびRAM273Aに収納された各種プログラムやデータに応じて、前記各機能を実現する。具体的には、CPU271Aは、第1モーター制御回路31A、第2モーター制御回路32A、第3モーター制御回路33A、第4モーター制御回路34A、および、第5モーター制御回路35Aに制御信号を出力して、基本時計機能やストップウオッチ機能を実行する。また、CPU271Aは、1/500秒CG針8の駆動が1ステップ終了毎にカウントアップし、50分割された目盛の0~49までの針位置をカウントする。さらに、CPU271Aは、ストップウオッチカウンター250Aのカウンター値と、カウントした針位置との差に相当する時間差t2に、所定の第1遅延時間t1を加算して、タイマー26Aにプリセット値として出力する。すなわち、本実施形態では、CPU271Aは、本開示の駆動手段を構成する。
入力回路274Aは、SW1およびSW2の状態をバス275Aに出力する。バス275Aは、CPU271A、入力回路274A、第1モーター制御回路31A、第2モーター制御回路32A、第3モーター制御回路33A、第4モーター制御回路34A、第5モーター制御回路35A間のデータ転送などに用いられる。
第1モーター制御回路31Aから第5モーター制御回路35Aは、バス275Aを通してCPU271Aから入力される制御信号により、第1モーター41から第5モーター45の駆動を制御する。
[モーター制御回路の制御処理]
次に、第2実施形態の第5モーター制御回路35Aによる制御について、図11、図12のフローチャートと、図13のタイミングチャートを用いて説明する。なお、図11、図12のフローチャートにおいて、ステップS101~S107、S110~S117、S119、S122~S126の各処理は、前記第1実施形態の図5、図6のフローチャートにおける、ステップS101~S107、S110~S117、S119、S122~S126の各処理と同じ処理であるため、説明を省略または簡略し、第1実施形態と相違する処理について以下に説明する。
CPU271Aは、ステップS107でストップ状態に設定したら、ステップS201として、ストップウオッチカウンター250Aのカウンター値と、1/500秒CG針8の針位置との差がn以下であるか否かを判定する。すなわち、CPU271Aは、1/500秒CG針8の針位置がストップウオッチカウンター250Aのカウンター値まで運針されるまでの残ステップ数がn以下であるか否かを判定する。ここで、本実施形態では、n=2が設定されている。
ステップS201でNoと判定した場合、CPU271Aは、ステップS201に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS201でYesと判定された場合、第5モーター制御回路35Aは、ステップS202として、CPU271Aからの制御信号に応じて1/500秒CG針8の減速運針を開始する。すなわち、第5モーター制御回路35Aは、1/500秒CG針8の針位置がストップウオッチカウンター250Aのカウンター値まで運針されるまでの最終パルスの2パルス前から1/500秒CG針8の減速運針を開始する。
ここで、本実施形態では、第5モーター制御回路35Aは、ローター133にショートブレーキを加えて、ローター133の減速制御量を大きくすることで、1/500秒CG針8の減速運針を開始するように設定されている。具体的には、第5モーター制御回路35Aは、1/500秒CG針8の通常運針時にドライバー51をハイインピーダンス状態に維持している。そして、第5モーター制御回路35Aは、減速運針が開始されたら、ドライバー51の端子O9、O10間をショート状態にする。これにより、ローター133にショートブレーキが掛けられて、ハイインピーダンス状態に比べて減速制御量が増大し、ローター133がより減速する。
なお、本実施形態では、前述したように、減速運針を実行可能な設定としてn=2が設定されていたが、これに限定されない。例えば、nには1/500秒CG針8の減速運針に必要な時間が設定されていればよい。
そして、CPU271Aは、ステップS203として、1/500秒CG針8の針位置と、ストップウオッチカウンター250Aのカウンター値とが一致しているか否かを判定する。
ステップS203でNoと判定した場合、CPU271Aは、ステップS203に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS203でYesと判定された場合、第5モーター制御回路35Aは、ステップS204として、CPU271Aからの制御信号に応じて1/500秒CG針8の運針を停止し、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
このように、本実施形態では、第5モーター制御回路35Aは、1/500秒CG針8をストップウオッチカウンター250Aのカウンター値まで運針させて停止させる際に、最終パルスの2パルス前から1/500秒CG針8の減速運針を開始する。すなわち、第5モーター制御回路35Aは、1/500秒CG針8を停止する際に、1/500秒CG針8の駆動速度を低下させるオーバーラン防止処理を実行する。そのため、ローター133がオーバーランすることを抑制できる。
ここで、本実施形態では、第1遅延時間t1および第2遅延時間t3を、1/500秒CG針8の減速運針を実行可能なn=2よりも大きくなるように設定している。すなわち、本実施形態では、第5モーター制御回路35Aは、ストップウオッチカウンター250Aのカウンター値に対して2パルス以上遅延させて1/500秒CG針8を運針させるので、1/500秒CG針8を停止する際に、1/500秒CG針8の減速運針に必要な時間を確保することができる。そのため、ローター133がオーバーランすることをより確実に抑制できる。
また、第5モーター制御回路35Aは、ステップS117でリセット状態に設定されたら、ステップS205として、CPU271Aからの制御信号に応じて、1/500秒CG針8を0位置まで駆動させる早送り駆動を開始する。
次に、CPU271Aは、ステップS206として、1/500秒CG針8が0位置まで運針されるまでの残ステップ数がn以下であるか否かを判定する。
ステップS205でNoと判定した場合、CPU271Aは、ステップS205に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS205でYesと判定された場合、第5モーター制御回路35Aは、ステップS207として、ステップS202と同様の減速運針を開始する。
そして、CPU271Aは、ステップS208として、1/500秒CG針8の針位置と、0位置とが一致しているか否かを判定する。
ステップS208でNoと判定した場合、CPU271Aは、ステップS208に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS208でYesと判定された場合、第5モーター制御回路35Aは、ステップS209として、CPU271Aからの制御信号に応じて1/500秒CG針8の運針を停止し、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
また、CPU271Aは、ステップS119でストップ状態に設定したら、ステップS210として、スプリットラッチ256Aにラッチされたスプリット値と、1/500秒CG針8の針位置との差がn以下であるか否かを判定する。
ステップS210でNoと判定した場合、CPU271Aは、ステップS210に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS210でYesと判定された場合、第5モーター制御回路35Aは、ステップS211として、ステップS202と同様の減速運針を開始する。
そして、CPU271Aは、ステップS212として、1/500秒CG針8の針位置と、スプリット値とが一致しているか否かを判定する。
ステップS212でNoと判定した場合、CPU271Aは、ステップS212に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS212でYesと判定された場合、第5モーター制御回路35Aは、ステップS213として、CPU271Aからの制御信号に応じて1/500秒CG針8の運針を停止し、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
また、第5モーター制御回路35Aは、ステップS126でストップ状態に設定されたら、ステップS214として、CPU271Aからの制御信号に応じて、1/500秒CG針8を、ストップウオッチカウンター250Aのカウンター値まで駆動させる早送り駆動を開始する。
次に、CPU271Aは、ステップS215として、1/500秒CG針8がカウンター値まで運針されるまでの残ステップ数がn以下であるか否かを判定する。
ステップS215でNoと判定した場合、CPU271Aは、ステップS215に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS215でYesと判定された場合、第5モーター制御回路35Aは、ステップS216として、ステップS202と同様の減速運針を開始する。
そして、CPU271Aは、ステップS217として、1/500秒CG針8の針位置と、カウンター値とが一致しているか否かを判定する。
ステップS217でNoと判定した場合、CPU271Aは、ステップS217に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS217でYesと判定された場合、第5モーター制御回路35Aは、ステップS218として、CPU271Aからの制御信号に応じて1/500秒CG針8の運針を停止し、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
[第2実施形態の作用効果]
このような本実施形態では、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、第5モーター制御回路35Aは、1/500秒CG針8を停止する際に、1/500秒CG針8の駆動速度を低下させるオーバーラン防止処理を実行する。そのため、ローター133がオーバーランすることを抑制できる。
本実施形態では、第5モーター制御回路35Aは、ストップウオッチカウンター250Aのカウンター値に対して2パルス以上遅延させて1/500秒CG針8を運針させるので、1/500秒CG針8を停止する際に、1/500秒CG針8の減速運針に必要な時間を確保することができる。そのため、ローター133がオーバーランすることをより確実に抑制できる。
[第3実施形態]
次に、本開示の第3実施形態の電子時計1Bについて、図14を参照して説明する。なお、第2実施形態において、第1、2実施形態と同一または同様の構成には同一符号を付し、説明を省略または簡略する。
図14は、第3実施形態の電子時計1Bの回路構成を示す回路図である。
図14に示すように、電子時計1Bは、IC20Bと、駆動部200Bと、第1モーター41Bと、第2モーター42Bと、第3モーター43Bと、第4モーター44Bと、第5モーター45Bと、スイッチSW1と、スイッチSW2と、を備える。
[ICの回路構成]
IC20Aは、発振回路21Bと、第1分周回路22Bと、ストップウオッチカウンター250Bと、スプリットラッチ256Bと、タイマー261Bと、CPU271Bと、ROM272Bと、RAM273Bと、入力回路274Bと、バス275Bと、インターフェイス回路281Bと、出力回路282Bとを備える。さらに、IC20Bは、第1モーター制御回路31Bと、第2モーター制御回路32Bと、第3モーター制御回路33Bと、第4モーター制御回路34Bとを備える。
発振回路21Bは、第1、2実施形態の発振回路21、21Aと同様に、図示略の水晶振動子を高周波発振させ、この高周波発振で発生する所定周波数の発振信号(32768Hz)を第1分周回路22Bと、後述する第2分周回路23Bとに出力する。
第1分周回路22Bは、発振回路21Bの出力を分周して、CPU271Bおよびストップウオッチカウンター250Bにタイミング信号および基準クロックを供給する。
ストップウオッチカウンター250Bは、第1分周回路22Bから入力された基準クロックを基準にして、1/10秒までのストップウオッチ計測値、つまり、カウンター値をカウントする。
スプリットラッチ256Bは、ストップウオッチカウンター250Bのカウンター値をラッチする。
タイマー261Bは、CPU271Bから入力された時間をカウントダウンする。
ROM272BおよびRAM273Bは、CPU271Bで実行される各種プログラムやデータを収納している。
CPU271Bは、ROM272BおよびRAM273Bに収納された各種プログラムやデータに応じて、前記各機能を実現する。具体的には、CPU271Aは、第1モーター制御回路31B、第2モーター制御回路32B、第3モーター制御回路33B、および、第4モーター制御回路34Bに制御信号を出力して、基本時計機能やストップウオッチ機能を実行する。
入力回路274Bは、SW1およびSW2の状態をバス275Bに出力する。バス275Bは、CPU271B、入力回路274B、第1モーター制御回路31B、第2モーター制御回路32B、第3モーター制御回路33B、第4モーター制御回路34B、インターフェイス回路281B、出力回路282B間のデータ転送などに用いられる。
第1モーター制御回路31Bから第4モーター制御回路34Bは、バス275Bを通してCPU271Bから入力される制御信号により、第1モーター41から第4モーター44の駆動を制御する。
インターフェイス回路281Bは、一般的なシリアルインターフェイス回路により構成され、後述する駆動部200Bのインターフェイス回路291Bと通信可能に構成されている。
出力回路282Bは、後述する駆動部200Bの電源制御回路292Bおよび第2分周回路23Bと通信可能に構成されている。具体的には、IC20Bは、出力回路282Bを介して駆動信号ENおよび発振信号(32768Hz)を駆動部200Bに出力する。なお、IC20Bは、本開示の制御手段の一例である。
[駆動部の回路構成]
駆動部200Bは、第2分周回路23Bと、ストップウオッチ制御回路24Bと、針位置カウンター253Bと、スプリットラッチ258Bと、比較器257Bと、タイマー262Bと、インターフェイス回路291Bと、電源制御回路292Bと、第5モーター制御回路35Bとを備える。なお、駆動部200Bは、本開示の駆動手段の一例である。
第2分周回路23Bは、出力回路282Bを介して入力した発振信号(32768Hz)を分周して、ストップウオッチ制御回路24Bに基準クロックを供給する。
ストップウオッチ制御回路24Bは、前述した第1実施形態のストップウオッチ制御回路24と同様に、ストップウオッチ機能、つまり、クロノグラフ機能を実行する回路である。また、本実施形態では、ストップウオッチ制御回路24Bは、第2分周回路23Bから入力された基準クロックを基準にして、1/500秒単位のストップウオッチ計測値、つまり、カウンター値をカウントする。
さらに、ストップウオッチ制御回路24Bは、カウンター値と、針位置カウンター253Bの針位置との差に相当する時間差t2に所定の第1遅延時間t1を加算して、タイマー262Bにプリセット値として出力する。
針位置カウンター253Bは、前述した第1実施形態の針位置カウンター253と同様に、1/500秒CG針8の駆動が1ステップ終了毎にカウントアップし、50分割された目盛の0~49までの針位置をカウントする。
スプリットラッチ258Bは、ストップウオッチ制御回路24Bのカウンター値をラッチする。
比較器257Bは、針位置カウンター253Bの針位置と、スプリットラッチ258Bでラッチされたカウンター値とを比較する。
タイマー262Bは、ストップウオッチ制御回路24Bから入力された、第1遅延時間t1に、カウンター値と針位置との時間差t2を加算した時間をカウントダウンする。
インターフェイス回路291Bは、一般的なシリアルインターフェイス回路により構成され、IC20Bのインターフェイス回路281Bと通信可能に構成されている。
電源制御回路292Bは、出力回路282Bを介してIC20Bから出力される駆動信号ENに応じて、駆動部200Bの電源をオン/オフさせる。
ここで、本実施形態では、IC20Bは、ストップ状態、スプリット状態、および、スプリットストップ状態に設定されている場合に、駆動部200Bの電源をオフさせるように、電源制御回路292Bに駆動信号ENを出力する。すなわち、本実施形態では、1/500秒CG針8の運針が停止しているストップ状態、スプリット状態、および、スプリットストップ状態において、IC20Bは駆動部200Bへの電源供給を停止する。そのため、消費電力を抑制することができる。
[第3実施形態の作用効果]
このような本実施形態では、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、駆動部200Bと、当該駆動部200Bを制御するIC20Bとを別々に設けるので、駆動部200BおよびIC20Bの設計バリエーションの自由度を高くすることができる。
本実施形態では、1/500秒CG針8の運針が停止しているストップ状態、スプリット状態、および、スプリットストップ状態において、IC20Bは駆動部200Bへの電源供給を停止する。そのため、消費電力を抑制することができる。
[第4実施形態]
次に、本開示の第4実施形態の電子時計について、図15、図16を参照して説明する。なお、第4実施形態の電子時計は、前述した第1実施形態の電子時計1と同様の構成を有している。
図15、図16は、第4実施形態の第5モーター制御回路の制御処理を説明するフローチャートである。なお、図15、図16のフローチャートにおいて、ステップS101~S123、S126~S127の各処理は、前記第1実施形態の図5、図6のフローチャートにおける、ステップS101~S123、S126~S127の各処理と同じ処理であるため、説明を省略または簡略し、第1実施形態と相違する処理について以下に説明する。
第5モーター制御回路は、ステップS123でスタート状態に設定されたら、ステップS301として、第1ストップウオッチカウンターのカウンター値から第3遅延時間t4をマイナスした位置まで、1/500秒CG針を早送り運針させる。具体的には、第5モーター制御回路は、カウンター値から第3遅延時間t4として設定されている3ステップ分遅れた位置に1/500秒CG針を早送り駆動させる。そして、第5モーター制御回路は、ステップS301で1/500秒CG針がカウンター値よりも第3遅延時間t4分遅れた位置に運針されたら、ステップS302として、ストップウオッチ制御回路からの制御信号に応じて1/500秒CG針を通常運針させる。
このように、本実施形態では、スプリットタイムの表示を解除させる場合に、1/500秒CG針の運針がカウンター値よりも第3遅延時間t4分遅れた状態で開始されるので、1/500秒CG針がカウンター値を追い越してしまうことを抑制できる。
[第4実施形態の作用効果]
このような本実施形態では、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、スプリットタイムの表示を解除させる場合に、1/500秒CG針の運針がカウンター値に相当する時間よりも第3遅延時間t4分遅れた状態で開始されるので、1/500秒CG針がカウンター値を追い越してしまうことを抑制できる。そのため、第1ストップウオッチカウンターによる計測をストップする際に、1/500秒CG針を停止させた後に逆転させたり、1/500秒CG針を一周分余計に回転させたりして、カウンター値と針位置とを一致させる必要がないので、1/500秒CG針の動作が不自然になってしまうことを抑制することができる。
[変形例]
なお、本開示は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本開示に含まれるものである。
前記各実施形態では、第5モーター制御回路35、35A、35Bは、計測をスタートさせる際、および、再スタートさせる際に、第2遅延時間t3分の時間遅延させてから、1/500秒CG針8の運針を開始していたが、これに限定されない。例えば、計測をスタートさせる際、および、再スタートさせる際に第2遅延時間が設けられない場合も、本開示に含まれる。
前記各実施形態では、電子時計1、1A、1Bは、腕時計タイプのものであるが、例えば、置時計であってもよい。また、本開示のモーター制御回路は、1/500秒CG針8を運針する第5モーター制御回路35、35A、35Bに限定されず、各モーター制御回路31~34に適用してもよい。すなわち、本発明は、電子時計において、基準信号の周期に合わせて運針される指針の制御に広く利用できる。さらに、本開示は、時計の指針を駆動するモーターを制御するものに限定されず、基準信号に対応した速度で運針される指針用のモーター制御回路等にも適用できる。この際、基準信号は、周期が一定のものに限定されず、計測値に応じて基準信号が変化し、その基準信号に対応した速度で指針を運針するものでもよい。
前記各実施形態では、フィードバック制御を行うモーター制御回路として、1ステップを略一定の定電流で駆動し、モーターへの電流供給を停止するオフ時間に基づいてローターの回転を制御するものとしたが、これに限定されない。例えば、ローターを駆動する駆動用コイルと同軸状に巻かれた検出用コイルを設け、この検出用コイルに表れる逆誘起電圧を検出したタイミングをフィードバックして次の駆動パルスを供給することにより、ローターの回転を確認しながら高速で駆動パルスを供給するようなモーター制御回路を用いてもよい。
[本開示のまとめ]
本開示の電子時計は、スプリットタイムを表示する機能針と、前記機能針を駆動するモーターと、前記モーターを駆動する駆動手段と、前記機能針の位置を検出する針位置検出部と、スタートからの経過時間を計測する計測部と、を備え、前記駆動手段は、前記機能針による前記スプリットタイムの表示を解除させる場合に、所定の第1遅延時間に、前記計測部で計測されたカウンター値に相当する時間と前記針位置検出部で検出された針位置で表示する時間との時間差を加算した時間以上遅延させて前記機能針の駆動を開始することを特徴とする。
本開示では、駆動手段は、機能針によるスプリットタイムの表示を解除させる場合に、計測部で計測されたカウンター値に相当する時間と、針位置検出部で検出された針位置で表示する時間との時間差分、すなわち、カウンター値と針位置とが一致するまでの時間分、機能針の駆動を開始させることを遅延させる。さらに、駆動手段は、これに加えて、所定の第1遅延時間以上分、機能針の駆動を開始させることを遅延させる。これにより、スプリットタイムの表示を解除させる場合に、機能針の運針が計測部のカウンター値に相当する時間よりも第1遅延時間分遅れた状態で開始されるので、機能針がカウンター値を追い越してしまうことを抑制できる。そのため、計測部による計測をストップする際に、機能針を停止させた後に逆転させたり、機能針を一周分余計に回転させたりして、カウンター値と針位置とを一致させる必要がないので、機能針の動作が不自然になってしまうことを抑制することができる。
本開示の電子時計において、前記駆動手段は、前記計測部による計測をスタートさせる際、および、計測を再スタートさせる際に、所定の第2遅延時間遅延させて前記機能針の駆動を開始してもよい。
これにより、計測部による計測をスタートさせる際、および、計測を再スタートさせる際に、機能針の運針が計測部のカウンター値よりも所定の第2遅延時間分遅れた状態で開始されるので、機能針がカウンター値を追い越してしまうことを抑制できる。そのため、計測部による計測をストップする際に、機能針を停止させた後に逆転させたり、機能針を一周分余計に回転させたりして、カウンター値と針位置とを一致させる必要がないので、機能針の動作が不自然になってしまうことを抑制することができる。
本開示の電子時計において、前記駆動手段は、フィードバック制御により前記モーターを駆動させてもよい。
これにより、モーターの駆動を安定化させることができるので、機能針の動作が不自然になってしまうことを抑制でき、かつ、モーターの駆動を高速化することができる。
本開示の電子時計において、前記駆動手段は、前記モーターによる前記機能針の運針周期が計測単位の整数倍とされた目標値に収束するように、前記モーターをフィードバック制御してもよい。
これにより、モーターによる機能針の運針周期のばらつきを小さくすることができる。
本開示の電子時計において、前記第1遅延時間は、前記運針周期と前記目標値との差の積分値の最大値と、前記駆動手段にストップ操作またはスプリット操作されてから前記機能針が停止するまでの時間の最大値と、の和よりも大きくてもよい。
これにより、運針周期のばらつきやストップ操作またはスプリット操作されてから機能針が停止するまでの遅延時間を考慮して、第1遅延時間が設定されるので、機能針がカウンター値を追い越してしまうことをより確実に抑制できる。
本開示の電子時計において、前記駆動手段は、前記機能針の駆動を停止する際に、前記機能針の駆動速度を低下させるオーバーラン防止処理を実行してもよい。
これにより、モーターがオーバーランしてしまうことを抑制できる。
本開示の電子時計において、前記第1遅延時間は、前記オーバーラン防止処理に必要なステップの駆動時間よりも大きくてもよい。
これにより、計測部で計測されたカウンター値に対して機能針の運針が遅延される第1遅延時間がオーバーラン防止処理に必要なステップの駆動時間よりも大きいので、オーバーラン防止処理を確実に実行できる。そのため、モーターがオーバーランしてしまうことをより確実に抑制できる。
本開示の電子時計において、前記駆動手段を制御する制御手段を備えていてもよい。
これにより、駆動手段と、当該駆動手段を制御する制御手段とを別々に設けるので、駆動手段および制御手段の設計バリエーションの自由度を高くすることができる。
本開示の電子時計において、前記制御手段は、スプリットストップ状態において、前記駆動手段への電源供給を停止してもよい。
これにより、スプリットストップ状態では、制御手段は駆動手段への電源供給を停止するので、消費電力を抑制することができる。
本開示の電子時計は、スプリットタイムを表示する機能針と、前記機能針を駆動するモーターと、前記モーターを駆動する駆動手段と、前記機能針の位置を検出する針位置検出部と、スタートからの経過時間を計測する計測部と、を備え、前記駆動手段は、前記機能針による前記スプリットタイムの表示を解除させる場合に、前記計測部で計測されたカウンター値に相当する時間よりも所定の第3遅延時間分遅れた位置に前記機能針を早送り駆動させることを特徴とする。
これにより、スプリットタイムの表示を解除させる場合に、機能針の運針が計測部のカウンター値に相当する時間よりも第3遅延時間分遅れた状態で開始されるので、機能針がカウンター値を追い越してしまうことを抑制できる。そのため、計測部による計測をストップする際に、機能針を停止させた後に逆転させたり、機能針を一周分余計に回転させたりして、カウンター値と針位置とを一致させる必要がないので、機能針の動作が不自然になってしまうことを抑制することができる。
本開示の電子時計の制御方法は、スプリットタイムを表示する機能針と、前記機能針を駆動するモーターと、前記モーターを駆動する駆動手段と、前記機能針の位置を検出する針位置検出部と、スタートからの経過時間を計測する計測部と、を備える電子時計の制御方法であって、前記機能針による前記スプリットタイムの表示を解除させる場合に、所定の第1遅延時間に、前記計測部で計測されたカウンター値に相当する時間と前記針位置検出部で検出された針位置で表示する時間との時間差を加算した時間以上遅延させて前記機能針の駆動を開始することを特徴とする。
これにより、スプリットタイムの表示を解除させる場合に、機能針の運針が計測部のカウンター値に相当する時間よりも第1遅延時間分遅れた状態で開始されるので、機能針がカウンター値を追い越してしまうことを抑制できる。そのため、計測部による計測をストップする際に、機能針を停止させた後に逆転させたり、機能針を一周分余計に回転させたりして、カウンター値と針位置とを一致させる必要がないので、機能針の動作が不自然になってしまうことを抑制することができる。
本開示の電子時計の制御方法は、スプリットタイムを表示する機能針と、前記機能針を駆動するモーターと、前記モーターを駆動する駆動手段と、前記機能針の位置を検出する針位置検出部と、スタートからの経過時間を計測する計測部と、を備える電子時計の制御方法であって、前記機能針による前記スプリットタイムの表示を解除させる場合に、前記計測部で計測されたカウンター値に相当する時間よりも所定の第3遅延時間分遅れた位置に前記機能針を早送り駆動させることを特徴とする。
これにより、スプリットタイムの表示を解除させる場合に、機能針の運針が計測部のカウンター値に相当する時間よりも第3遅延時間分遅れた状態で開始されるので、機能針がカウンター値を追い越してしまうことを抑制できる。そのため、計測部による計測をストップする際に、機能針を停止させた後に逆転させたり、機能針を一周分余計に回転させたりして、カウンター値と針位置とを一致させる必要がないので、機能針の動作が不自然になってしまうことを抑制することができる。
1,1A,1B…電子時計、2…時針、3…分針、4…秒針、5…分CG針、6…秒CG針、7…1/10秒CG針、8…1/500秒CG針(機能針)、9…りゅうず、11…Aボタン、12…Bボタン、13…文字板、21,21A,21B…発振回路、22,22A,22B…第1分周回路、23,23A,23B…第2分周回路、24,24B…ストップウオッチ制御回路(駆動手段)、26,26A,261B,262B…タイマー、31,31A,31B…第1モーター制御回路、32,32A,32B…第2モーター制御回路、33,33A,33B…第3モーター制御回路、34,34A,34B…第4モーター制御回路、35,35A,35B…第5モーター制御回路(駆動手段)、41…第1モーター、42…第2モーター、43…第3モーター、44…第4モーター、45…第5モーター、50…検出回路、51…ドライバー、52,53,54,55,56,57…トランジスター、58,59…検出抵抗、61…電流検出回路、62…第1基準電圧発生回路、63…第2基準電圧発生回路、68…複合ゲート、130…コイル、131…ステーター、133…ローター、200B…駆動部(駆動手段)、250A,250B…ストップウオッチカウンター、251…第1ストップウオッチカウンター(計測部)、252…第2ストップウオッチカウンター、253,253B…針位置カウンター(針位置検出部)、254…減算器、255…加算器、256,256A,256B,258B…スプリットラッチ、257,257B…比較器、271A,271B…CPU、272A,272B…ROM、273A,273B…RAM、274A,274B…入力回路、275A,275B…バス、281B,291B…インターフェイス回路、282B…出力回路。

Claims (12)

  1. スプリットタイムを表示する機能針と、
    前記機能針を駆動するモーターと、
    前記モーターを駆動する駆動手段と、
    前記機能針の位置を検出する針位置検出部と、
    スタートからの経過時間を計測する計測部と、を備え、
    前記駆動手段は、前記機能針による前記スプリットタイムの表示を解除させる場合に、所定の第1遅延時間に、前記計測部で計測されたカウンター値に相当する時間と前記針位置検出部で検出された針位置で表示する時間との時間差を加算した時間以上遅延させて前記機能針の駆動を開始する
    ことを特徴とする電子時計。
  2. 請求項1に記載の電子時計において、
    前記駆動手段は、前記計測部による計測をスタートさせる際、および、計測を再スタートさせる際に、所定の第2遅延時間遅延させて前記機能針の駆動を開始する
    ことを特徴とする電子時計。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子時計において、
    前記駆動手段は、フィードバック制御により前記モーターを駆動させる
    ことを特徴とする電子時計。
  4. 請求項3に記載の電子時計において、
    前記駆動手段は、前記モーターによる前記機能針の運針周期が計測単位の整数倍とされた目標値に収束するように、前記モーターをフィードバック制御する
    ことを特徴とする電子時計。
  5. 請求項4に記載の電子時計において、
    前記第1遅延時間は、前記運針周期と前記目標値との差の積分値の最大値と、前記駆動手段にストップ操作またはスプリット操作されてから前記機能針が停止するまでの時間の最大値と、の和よりも大きい
    ことを特徴とする電子時計。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電子時計において、
    前記駆動手段は、前記機能針の駆動を停止する際に、前記機能針の駆動速度を低下させるオーバーラン防止処理を実行する
    ことを特徴とする電子時計。
  7. 請求項6に記載の電子時計において、
    前記第1遅延時間は、前記オーバーラン防止処理に必要なステップの駆動時間よりも大きい
    ことを特徴とする電子時計。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電子時計において、
    前記駆動手段を制御する制御手段を備える
    ことを特徴とする電子時計。
  9. 請求項8に記載の電子時計において、
    前記制御手段は、スプリットストップ状態において、前記駆動手段への電源供給を停止する
    ことを特徴とする電子時計。
  10. スプリットタイムを表示する機能針と、
    前記機能針を駆動するモーターと、
    前記モーターを駆動する駆動手段と、
    前記機能針の位置を検出する針位置検出部と、
    スタートからの経過時間を計測する計測部と、を備え、
    前記駆動手段は、前記機能針による前記スプリットタイムの表示を解除させる場合に、前記計測部で計測されたカウンター値に相当する時間よりも所定の第3遅延時間分遅れた位置に前記機能針を早送り駆動させる
    ことを特徴とする電子時計。
  11. スプリットタイムを表示する機能針と、前記機能針を駆動するモーターと、前記モーターを駆動する駆動手段と、前記機能針の位置を検出する針位置検出部と、スタートからの経過時間を計測する計測部と、を備える電子時計の制御方法であって、
    前記機能針による前記スプリットタイムの表示を解除させる場合に、所定の第1遅延時間に、前記計測部で計測されたカウンター値に相当する時間と前記針位置検出部で検出された針位置で表示する時間との時間差を加算した時間以上遅延させて前記機能針の駆動を開始する
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
  12. スプリットタイムを表示する機能針と、前記機能針を駆動するモーターと、前記モーターを駆動する駆動手段と、前記機能針の位置を検出する針位置検出部と、スタートからの経過時間を計測する計測部と、を備える電子時計の制御方法であって、
    前記機能針による前記スプリットタイムの表示を解除させる場合に、前記計測部で計測されたカウンター値に相当する時間よりも所定の第3遅延時間分遅れた位置に前記機能針を早送り駆動させる
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
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