JP2018124227A - 電子時計 - Google Patents
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Abstract
Description
指針位置検出装置は、指針が特定の位置にあることを検出するものが一般的である。
また、ソフトウエア処理で経過時間をカウントするため、前記所定時間を容易に変更することが難しい。このため、電子時計の製品毎のばらつきや、環境条件、経時変化等を考慮して最も悪い条件でも誤動作しないように、前記所定時間を比較的長く設定する必要があり、指針位置検出処理が終了するまでの時間が長くなるという課題もある。
このような課題は、指針位置検出処理に限定されず、モーターの回転停止を検出して実行される処理において共通する課題である。
本発明の第二の目的は、モーターのローターの回転停止状態を検出するまでの時間を短縮でき、ソフトウエア処理も簡略化できる電子時計を提供することにある。
したがって、本発明は、検出手段で逆誘起電圧を検出することで、実際にローターが停止状態になったことを検出できる。そして、実際にローターの停止状態を検出しているため、従来のモーター駆動パルス出力後に所定時間が経過したことでローターの停止を判定する場合のように、製品のばらつきや、温度等の環境条件、経時変化などを考慮して、前記所定時間を長く設定する必要がない。したがって、モーターの停止を短時間で誤動作無く検出でき、ローターの停止後に行う処理も最短の待ち時間で実行できる。
また、逆誘起電圧を検出するコンパレーターなどのアナログ回路を設ける必要が無く、時間経過通知手段は、所定時間を設定するレジスターと、カウント信号が入力されてアップカウントされるカウンターと、レジスターおよびカウンターを比較する比較器などのロジック回路のみで簡単に構成できる。このため、時間経過通知手段において、所定時間を変更する場合もレジスターの設定値を変更するだけで容易に設定できる。このため、製品のばらつきや、温度等の環境条件、経時変化などに応じて前記所定時間を変更でき、モーターのローターの回転停止状態を検出するまでの時間も短縮できる。
例えば、モーター駆動パルスには、通常の矩形パルスや、チョッパー駆動用の櫛歯パルスなど複数の種類がある。また、通常駆動時に出力される駆動パルスと、通常駆動で非回転時に出力される補正パルスなどもある。これらのモーター駆動パルスの種類によって、モーターの回転が停止するまでの時間も変化するため、これらのパルスの種類によって前記時間を変更すれば、時間経過通知信号を出力するまでの待ち時間を最適化できる。同様に、モーター駆動パルスの定数が異なると、モーターが停止するまでの時間も変化する。このため、定数に応じて前記時間を変更すれば、時間経過通知信号を出力するまでの待ち時間を最適化できる。
以下、本発明の第1実施形態の電子時計1を図面に基づいて説明する。
電子時計1は、標準電波を受信して時刻情報を取得し、表示時刻を修正可能な電波修正時計である。この電子時計1は、図1に示すように、ユーザーの手首に装着される腕時計であり、外装ケース2と、円板状の文字板3と、図示略のムーブメントと、ムーブメント内に設けられたモーターで駆動される指針である秒針5、分針6、時針7と、操作部材であるりゅうず8およびボタン9とを備える。
電子時計1は、図2に示すように、信号源である水晶振動子11と、電源である電池12と、ボタン9の操作に連動してオン、オフされるスイッチS1と、りゅうず8の引き出しに連動してオン、オフされるスイッチS2と、モーター13と、発光ダイオード14と、フォトトランジスター15と、抵抗16と、受信IC17と、アンテナ18と、時計用のIC20とを備えている。
IC20は、水晶振動子11が接続される接続端子OSC1、OSC2と、スイッチS1、S2が接続される入出力端子P1、P2と、電池12が接続される電源端子VDD、VSSと、モーター13のコイルに接続される出力端子O1、O2と、発光ダイオード14、フォトトランジスター15、抵抗16が接続される入出力端子P3、P4、P5と、受信IC17が接続される入出力端子P6、P7、P8、P9とを備える。
なお、本実施形態では、電池12のプラス電極を、高電位側の電源端子VDDに接続し、マイナス電極を低電位側の電源端子VSSに接続し、高電位側の電源端子VDDをグランド(基準電位)に設定している。
電池12は、一次電池または二次電池で構成される。二次電池の場合は、図示略のソーラーセルなどによって充電される。
モーター13は、2極のステップモーターであり、IC20から出力されるモーター駆動パルス(後述する駆動信号1,2)によって駆動される。
また、秒針5、分針6、時針7は、図示略の輪列で連動しており、モーター13により駆動され、秒、分、時を表示する。なお、本実施形態では、1つのモーター13で、秒針5、分針6、時針7を駆動しているが、例えば、秒針5を駆動するモーター、および、分針6および時針7を駆動するモーターのように複数のモーターを設けてもよい。
スイッチS2は、りゅうず8の引き出しに連動したスライドスイッチである。本実施形態では、りゅうず8が1段目に引き出された状態でオン状態となり、0段目ではオフ状態となる。
なお、本実施形態では、りゅうず8を1段目に引き出した状態(スイッチS2がオン)では、手動時刻合わせ等の機能が実行され、ボタン9を押してスイッチS1をオンすることで、モーター13が駆動されて秒針5、分針6、時針7の針位置を修正できる。
IC20は、図3に示すように、発振回路21と、分周回路22と、電子時計1の制御用のCPU(中央処理装置:Central Processing Unit)23と、ROM(Read Only Memory)24と、RAM(Random Access Memory)25と、入出力回路26と、バス(BUS)27と、モーター駆動回路30と、回転停止検出回路40と、割込み発生回路50とを備えている。
分周回路22は、発振回路21の出力を分周してCPU23にタイミング信号(クロック信号)を供給する。
ROM24は、CPU23で実行される各種プログラムを収納している。本実施形態では、ROM24は、基本時計機能、針位置検出機能、電波修正機能などを実現するためのプログラムを収納している。
RAM25は、CPU23でプログラムを実行する際に必要な情報を記憶する。
CPU23は、ROM24に収納されたプログラムを実行し、前記各機能を実現する。
バス27は、CPU23と、RAM25、入出力回路26、モーター駆動回路30、割込み発生回路50とのデータ転送などに用いられる。
回転停止検出回路40は、モーター13の回転状態を検出し、モーター13の回転が終了(回転が停止)したことを検出する。
割込み発生回路50は、回転停止検出回路40の出力によってモーター13の回転が終了(回転が停止)したことを判定すると、回転終了通知信号である割込み信号を発生し、CPU23に出力する。したがって、本実施形態では、回転終了通知手段は、割込み発生回路50で構成される。
モーター駆動回路30は、パルス発生回路31と、4つの電界効果型トランジスター321、322、323、324と、2つのNOT回路331、332と、3つのOR回路341、342、343とを備えている。
電界効果型トランジスター321、322は、高電位(VDD)と、低電位(VSS)との間に直列に接続され、各トランジスター321、322間は出力端子O1に接続されている。
そして、NOT回路331には回転検出信号1が入力され、OR回路341には、駆動信号1と、NOT回路331の出力信号が入力される。OR回路341の出力は、トランジスター321のゲートに接続されている。また、電界効果型トランジスター322のゲートには、駆動信号1が入力される。
そして、NOT回路332には回転検出信号2が入力され、OR回路342には、駆動信号2と、NOT回路332の出力信号が入力される。OR回路342の出力は、トランジスター323のゲートに接続されている。また、電界効果型トランジスター324のゲートには、駆動信号2が入力される。
回転停止検出回路40は、基準電圧発生回路41と、2つの電界効果型トランジスター421、422と、2つの抵抗431、432と、2つのコンパレーター441、442と、1つのOR回路45とを備えている。
基準電圧発生回路41は、モーター13の回転が停止したか否かを判定するために用いられる基準電圧を発生する。この基準電圧発生回路41は、各コンパレーター441、442のプラス端子に接続されている。
電界効果型トランジスター421は、モーター駆動回路30から出力される回転検出信号1がゲートに入力され、この回転検出信号1によってドレイン、ソース間がオン、オフされる。これにより、電界効果型トランジスター421は、回転検出信号1によって、出力端子O1をショート状態とハイインピーダンス状態とに交互に切り替えて、出力端子O1に発生する逆誘起電圧を増幅するチョッパー増幅手段として機能する。
同様に、電界効果型トランジスター422は、モーター駆動回路30から回転検出信号2がゲートに入力され、回転検出信号2によってドレイン、ソース間がオン、オフされるため、出力端子O2をショート状態とハイインピーダンス状態とに交互に切り替えて、出力端子O2に発生する逆誘起電圧を増幅するチョッパー増幅手段として機能する。
検出用抵抗431、432は、逆誘起電圧の値を制限するために設けられている。
したがって、回転停止検出回路40は、モーター13のコイルに発生する逆誘起電圧を検出して検出信号(OR回路45から出力される回転検出結果信号)を出力する検出手段である。
割込み発生回路50は、OR回路51と、カウンター52と、比較器53と、レジスター54と、微分回路55とを備える。
OR回路51は、モーター駆動回路30のOR回路343の出力信号と、回転停止検出回路40のOR回路45の出力信号とが入力される。
カウンター52のクロック入力端子CLには、パルス発生回路31からのカウント信号が入力され、リセット端子Rには、OR回路51の出力信号が入力される。
レジスター54は、CPU23からの命令によって所定の値(例えば「5」)が設定される。このレジスター54に設定する値は、モーター13や、秒針5、分針6、時針7の種類などによって変更することができる。
微分回路55は、一致信号が入力されると、割込み信号をCPU23に出力する。
次に、本実施形態での通常運針時の動作を図5のフローチャートを用いて説明する。
CPU23は、分周回路22からの基準信号の出力により、1Hz(1秒毎)の割込みが発生すると、図5に示すように、内部時刻が針位置検出を実行する0時0分0秒であるかを確認する(ステップS1)。なお、内部時刻は、1Hzの基準信号で時刻をカウントし、受信IC17で時刻情報を取得した場合には、取得した時刻情報で更新される内部時刻カウンターで計時されている。
ここで、内部時刻が0時0分0秒でなければ、CPU23は、ステップS1でNOと判定し、パルス発生回路31に指示して、通常の時刻表示に必要なモーター駆動パルスを出力させる(ステップS2)。これにより、秒針5、分針6、時針7は、1秒分運針し、内部時刻の時刻を指針で指示する。
次に、CPU23は、パルス発生回路31に命令を出力し、回転停止検出を許可し(ステップS4)、モーター駆動パルスを出力させる(ステップS5)。これにより、秒針5、分針6、時針7は、1秒分運針して0時0分0秒を指示する。
図6は、ステップS5において、パルス発生回路31が、駆動信号1として所定のパルス幅のHレベル信号を出力した場合の例である。
なお、本実施形態のモーター駆動回路30、回転停止検出回路40では、駆動信号1、2は、通常時はLレベルであり、モーター13を駆動する際にHレベルとなる信号とされている。また、モーター13は2極のステップモーターであり、駆動信号1,2は1秒毎に交互にHレベル信号を出力する。したがって、図6は、23時59分59秒の運針時には駆動信号2が出力された後、0時0分0秒に運針する場合の例である。
回転検出信号1、2は、通常時はHレベルであり、回転停止を検出する際にLレベルとなる信号とされている。さらに、OR回路45から出力される回転検出結果信号は、通常時はLレベルであり、モーター13のローターの回転を検出した際にHレベルとなる信号とされている。
パルス発生回路31は、Lレベルの回転検出信号1,2を交互に出力する。図6の例では、駆動信号1が出力され、出力端子O2がHレベルとなるため、回転検出信号2が最初に出力され、次に回転検出信号1が出力され、その後は、交互に出力される。また、前記カウント信号は、回転検出信号1と回転検出信号2との間のタイミングで出力される。
それとともに、出力端子O2側の検出用抵抗432に接続されたNチャネルのトランジスター422は、ゲートに入力される回転検出信号2がLレベルとなるためにオンとなる。このため、出力端子O2はハイインピーダンス状態となり、出力端子O2にはモーターコイルの逆誘起電圧がチョッパー増幅された検出電圧波形が発生する。
それとともに、出力端子O1側の検出用抵抗431に接続されたNチャネルのトランジスター421は、ゲートに入力される回転検出信号1がLレベルとなるためにオンとなる。このため、出力端子O1はハイインピーダンス状態となり、出力端子O1にはモーターコイルの逆誘起電圧がチョッパー増幅された検出電圧波形が発生する。
このため、回転検出信号1または回転検出信号2が出力されても検出電圧が基準電圧を上回らない状態が5回連続で続くと、つまり所定期間継続して回転検出結果信号が出力されなかった場合に、カウンター52のカウンター値は「5」になる。
カウンター52のカウンター値が「5」になると、レジスター54の設定値と同じ値になるため、比較器53からHレベルの一致信号が出力される。
一致信号が出力されると、微分回路55を通して割込み信号となる微分パルスがCPU23に出力され、CPU23に回転停止割込みが発生する。したがって、例えば、カウント信号が1024Hzであれば、カウンター値が「5」になるまでの所定期間は、1000ms×5/1024=約5msであり、約5msの間、回転検出結果信号が出力されなかった場合に、CPU23に回転停止割込みが発生する。
一方、CPU23は、カウンター値がレジスター値に一致すると(ステップS7でYES)、モーター13のローターが停止したと判定できるため、図7に示す回転停止割込み処理を実行する(ステップS10)。
次に、ステップS10の回転停止割込みが発生したときの処理を図7に基づいて説明する。
回転停止割込みが発生すると、CPU23は、図6にも示すように、IC20の入出力端子P3、P5をLレベルに設定する(ステップS11)。
入出力端子P3をLレベルにすることにより、発光ダイオード14に電流が流れて発光する。この際、秒針5、分針6、時針7の針位置が0時0分0秒の位置にあれば、輪列に形成された穴を通してフォトトランジスター15に光が到達するので、フォトトランジスター15に電流が流れて入出力端子P4は、P5と同じLレベルになる。
一方、フォトトランジスター15に光が到達しない場合、フォトトランジスター15には電流が流れないため、入出力端子P4は、Lレベルにならず、Hレベルに維持される。
そして、カウンター値とレジスター値とが一致すると、割込み発生回路50から割込み信号が出力されるため、CPU23は、ステップS11から回転停止割込み処理を再度実行する。この際、ステップS14のモーター駆動パルスの出力は、S12でYESと判定されるまでは、数十ms程度の短時間で繰り返され、指針は早送りされる。そして、指針が1秒分だけ動く毎に、ローターの回転停止を検出し、指針の位置検出処理を実行する。そして、CPU23は、ステップS12でYESと判定し、指針が0時0分0秒位置に移動したことを検出すると、回転停止割込み処理を終了し、図5の処理も終了する。
これにより、内部時刻カウンターで計時している内部時刻と、秒針5、分針6、時針7が指示する時刻が一致し、指示時刻が自動的に修正される。
第1実施形態によれば、回転停止検出回路40で逆誘起電圧を検出することで、実際に、モーター13(ローター)の回転が停止した直後に、針位置検出を実行できるため、針位置検出を最短の待ち時間で実行できる。
また、実際にモーター13の回転が停止してから針位置検出を実行するため、電圧変化、温度変化、経時変化等でモーター13が停止するのに必要な時間が変化しても、針位置検出処理は影響を受けない。このため、電圧変化、温度変化、経時変化等でモーター13が停止するまでの時間が変化しても、針位置の誤検出を防止でき、検出精度を向上できる。
次に、本発明の第2実施形態について、図8〜12に基づいて説明する。
第2実施形態は、モーター13の回転停止を検出せずに、モーター駆動パルスの出力後、所定時間経過後に回転停止状態を判定するものであり、さらに、前記所定時間経過時のタイミングはソフトウエア処理を行わずに、割込みを発生させることで行うものである。
このため、図8に示すように、第2実施形態のIC20Aは、第1実施形態のIC20に対して、回転停止検出回路40を備えずに、電源電圧検出回路60を備えている点と、モーター駆動回路30Aおよび割込み発生回路50Aの構成が第1実施形態と異なる点で相違する。その他の構成は第1実施形態と同じであるため、同一符号を付して説明を省略または簡略する。
発振回路21、分周回路22、CPU23、ROM24、RAM25、入出力回路26、バス27は、第1実施形態と同様の構成である。
割込み発生回路50Aは、モーター駆動パルスの出力後、所定時間が経過すると割込み信号を発生する。
電源電圧検出回路60は、CPU23からの命令で電源電圧が所定値より高いか低いかを判定する。
第1実施形態と同じく、トランジスター321、322は出力端子O1に接続され、トランジスター323、324は出力端子O2に接続されている。
パルス発生回路31は、CPU23から入力される命令により、駆動信号1および駆動信号2を交互に出力する。また、パルス発生回路31は、CPU23からの命令によりカウント信号の出力が許可されると、駆動信号1および駆動信号2の出力に連動してカウント信号を出力する。
また、OR回路343は、駆動信号1または駆動信号2がHレベルになると、Hレベル信号を出力する。
カウンター52のクロック入力端子CLには、パルス発生回路31からカウント信号が入力され、リセット端子Rには、OR回路343の出力信号が入力される。このため、カウンター52は、駆動信号1または駆動信号2が出力されるとリセットされ、その後、カウント信号がクロック入力端子CLに入力されることでカウントアップされる。
レジスター54は、CPU23からの命令によって所定の値に設定される。CPU23は、レジスター54の値を、電源電圧検出回路60で電源電圧VDDが所定値V1よりも大きいと第1設定値(例えば「29」)に設定し、所定値V1以下の場合は第2設定値(例えば「23」)に設定する。
比較器53は、カウンター52の値と、レジスター54の値とを比較し、一致した場合に一致信号を微分回路55に出力し、微分回路55は一致信号が入力されると、割込み信号をCPU23に出力する。
したがって、割込み発生回路50Aによって、モーター駆動パルスの出力後、所定時間経過後に、時間経過通知信号を出力する時間経過通知手段が構成されている。なお、例えば、カウント信号が1024Hzであれば、カウンター値が第1設定値(「29」)になるまでの所定時間は1000ms×29/1024=約28msであり、カウンター値が第2設定値(「23」)になるまでの所定時間は1000ms×23/1024=約22msであり、前記所定時間はレジスター54の値で設定できる。
また、レジスター54の値を変更するCPU23によって、時間経過通知信号を出力するまでの時間を、電源電圧検出回路60で検出した電圧値により変更する制御手段が構成されている。
CPU23は、分周回路22からの基準信号の出力により、1Hz(1秒毎)の割込みが発生すると、図10に示すように、内部時刻が針位置検出を実行する0時0分0秒か確認する(ステップS21)。
ここで、内部時刻が0時0分0秒でなければ、CPU23は、ステップS21でNOと判定し、パルス発生回路31に指示して、前回と同じパルス幅のモーター駆動パルスを出力させる(ステップS22)。これにより、秒針5、分針6、時針7は、1秒分運針し、内部時刻の時刻を指針で指示する。
CPU23は、電源電圧VDDが所定値V1よりも大きいかを判定する(ステップS24)。そして、ステップS24でYESと判定した場合は、レジスター54に第1設定値(本実施形態では「29」)を設定し(ステップS25)、割込み発生を許可する(ステップS26)。そして、パルス発生回路31に命令を出力し、パルス幅t1のモーター駆動パルス(駆動信号1または駆動信号2)を出力させる(ステップS27)。
パルス発生回路31からHレベルの駆動信号1が出力されると、OR回路343の出力信号がHレベルとなるため、カウンター52がリセットされ、カウンター52のカウント値は「0」となる。レジスター54の値は「29」であるため、カウンター値が「0」になると、カウンター値およびレジスター値が不一致となり、比較器53の一致信号は不一致を示すLレベルに変化する。この場合、微分回路55から割込み信号は出力されない。
駆動信号1がLレベルに戻ると、トランジスター321がオフからオンに切り替わり、トランジスター322がオンからオフに切り替わる。このため、出力端子O1、O2つまりモーターコイルの両端は、グランド電位に接続されてショート状態となり、ローターにショートブレーキが加わる。
そして、カウンター52のカウンター値と、レジスター54のレジスター値とが比較器53で比較されて一致したか否かが判定される(ステップS32)。
カウンター52のカウンター値が「29」になるまでは、パルス発生回路31はカウント信号の出力を継続する。
ステップS40の回転停止割込み処理では、第1実施形態と同様に、CPU23は、IC20の入出力端子P3、P5をLレベルに設定し(ステップS41)、入出力端子P4がLレベルであるか否かを判定する(ステップS42)。
これにより、内部時刻カウンターで計時している内部時刻と、秒針5、分針6、時針7が指示する時刻が一致し、指示時刻が自動的に修正される。
本実施形態によれば、モーター駆動パルス(駆動信号1、2)の出力後、発光ダイオード14、フォトトランジスター15によって指針が0時0分0秒位置になったかを検出するタイミングは、割込み発生回路50Aによって発生した割込み信号をCPU23に入力することで設定できるため、CPU23で動作するソフトウエアで針位置検出処理の実行タイミングを設定する必要が無い。このため、ソフトウエアの処理が簡単になり、CPU23の負荷も軽減できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、指針を早送りで移動している場合は、内部時刻が0時0分0秒になっても前記各実施形態の針位置検出処理を実行しないように構成してもよい。例えば、標準電波を受信できない地域で電子時計1を利用している場合などに、ボタン操作などで指針を早送りして表示時刻を修正する場合がある。指針を早送りする場合は、モーター駆動パルス同士の重なりを回避するため、モーター駆動パルス出力直後に割込み信号を発生させる手段を設けることが好ましい。したがって、通常の運針時は、前記各実施形態の針位置検出処理を実行する手段を作動させ、指針の早送り時は、モーター駆動パルス出力直後に割込み信号を発生させる手段に切り替えて作動させればよい。
また、モーター13は、2極のステップモーターに限定されず、4極のステップモーターなど、電子時計1で指針駆動用に利用可能な各種のモーターを利用できる。
さらに、前記実施形態では、1つのモーター13で、秒針5、分針6、時針7を駆動していたが、秒針用のモーターと、時針および分針用のモーターとを設けてもよく、各モーターに対応してモーター駆動回路30、30A、検出手段、回転終了通知手段、時間経過通知手段などを設ければよい。
Claims (9)
- 指針と、
前記指針を駆動するモーターと、
前記モーターのコイルに接続されてモーター駆動パルスを出力するモーター駆動回路と、
前記モーター駆動パルスの出力後に前記モーターのコイルに発生する逆誘起電圧を検出して検出信号を出力する検出手段と、
前記検出手段から前記検出信号が所定期間継続して出力されなかった場合に、回転終了通知信号を出力する回転終了通知手段とを備える
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
前記モーター駆動回路は、前記コイルに接続される出力端子を備え、
前記検出手段は、前記出力端子をショート状態とハイインピーダンス状態とに交互に切り替えて逆誘起電圧を増幅するチョッパー増幅手段を備える
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1または請求項2に記載の電子時計において、
前記モーター駆動回路は、前記コイルに接続される複数の出力端子を備え、
前記検出手段は、前記複数の出力端子にそれぞれ設けられている
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子時計において、
電子時計の制御用のCPUを備え、
前記回転終了通知手段は、前記CPUに対して、前記回転終了通知信号である割込み信号を出力する割込み発生回路である
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電子時計において、
前記指針の位置を検出する針位置検出手段と、
前記回転終了通知信号の出力後に、前記針位置検出手段を動作させる制御手段とを備える
ことを特徴とする電子時計。 - 指針と、
前記指針を駆動するモーターと、
前記モーターのコイルに接続されてモーター駆動パルスを出力するモーター駆動回路と、
電子時計の制御用のCPUと、
前記モーター駆動パルスの出力後、所定時間経過後に、時間経過通知信号を出力する時間経過通知手段とを備え、
前記時間経過通知手段は、前記CPUに対して、前記時間経過通知信号である割込み信号を出力する割込み発生回路である
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項6に記載の電子時計において、
前記時間経過通知手段が前記時間経過通知信号を出力するまでの時間を、前記モーター駆動パルスの種類または定数により変更する制御手段を備える
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項6に記載の電子時計において、
電源の電圧を検出する電圧検出回路と、
前記時間経過通知手段が前記時間経過通知信号を出力するまでの時間を、前記電圧検出回路で検出した電圧値により変更する制御手段とを備える
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の電子時計において、
前記指針の位置を検出する針位置検出手段と、
前記時間経過通知信号の出力後に、前記針位置検出手段を動作させる制御手段とを備える
ことを特徴とする電子時計。
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