JP2023003476A - 処理方法及び処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】第1の基板と第2の基板が接合された重合基板において、第1の基板の周縁部の除去に係る生産性を適切に向上する処理方法及び処理システムを提供する。【解決手段】第1のウェハと第2のウェハが接合された重合ウェハTの処理方法であって、除去対象の第1のウェハの周縁部Weは、第2のウェハと接合された接合領域Acと、接合領域の径方向外側において、第2のウェハと接合されていない未接合領域Aeと、を有し、第1のウェハの周縁部Weと第1のウェハの中央部との境界に沿って、周縁部の剥離の基点となる周縁改質層M1を形成することと、接合領域と未接合領域の境界位置を第1のウェハの全周で検出することと、検出された境界位置よりも接合領域側にレーザ光を照射して、第1のウェハと第2のウェハの接合力を低下させる接合力低下領域Rを形成することと、周縁改質層を基点として、周縁部を重合ウェハから剥離することと、を含む。【選択図】図7
Description
本開示は、処理方法及び処理システムに関する。
特許文献1には、第1の基板と第2の基板が接合された重合基板において、除去対象の第1の基板の周縁部と中央部の境界に沿って第1の基板の内部に改質層を形成する改質層形成装置と、前記改質層を基点として第1の基板の周縁部を除去する周縁除去装置と、を有する基板処理システムが開示されている。
本開示にかかる技術は、第1の基板と第2の基板が接合された重合基板において、第1の基板の周縁部の除去に係る生産性を適切に向上する。
本開示の一態様は、第1の基板と第2の基板が接合された重合基板の処理方法であって、除去対象の前記第1の基板の周縁部は、前記第2の基板と接合された接合領域と、前記接合領域の径方向外側において、前記第2の基板と接合されていない未接合領域と、を有し、前記第1の基板の前記周縁部と前記第1の基板の中央部との境界に沿って、前記周縁部の剥離の基点となる周縁改質層を形成することと、前記接合領域と前記未接合領域の境界位置を前記第1の基板の全周で検出することと、検出された前記境界位置よりも前記接合領域側にレーザ光を照射して、前記第1の基板と前記第2の基板の接合力を低下させる接合力低下領域を形成することと、前記周縁改質層を基点として、前記周縁部を前記重合基板から剥離することと、を含む。
本開示によれば、第1の基板と第2の基板が接合された重合基板において、第1の基板の周縁部の除去に係る生産性を適切に向上することができる。
半導体デバイスの製造工程においては、表面に複数の電子回路等のデバイスが形成された第1の基板(半導体などのシリコン基板)と第2の基板が接合された重合基板において、第1のウェハの周縁部を除去すること、いわゆるエッジトリムが行われる場合がある。
第1の基板のエッジトリムは、例えば特許文献1に開示された基板処理システムを用いて行われる。すなわち、第1の基板の内部にレーザ光を照射することで改質層を形成し、当該改質層を基点として第1の基板から周縁部を除去する。また特許文献1に記載の基板処理システムによれば、第1の基板と第2の基板とが接合される界面にレーザ光を照射することで改質面を形成し、これにより周縁部における第1の基板と第2の基板の接合力を低下させて周縁部の除去を適切に行うことを図っている。
ところで、エッジトリムにおける除去対象の周縁部を含む第1の基板の端部には面取り加工がされており、その先端に向けて厚みが減少している。このため、第1の基板と第2の基板が接合された重合基板においては、かかる厚みが減少した面取り加工部では第1の基板と第2の基板が互いに接触せず、接合が行われていない。また、かかる面取り加工部より径方向内側の領域であっても、例えば前工程における基板処理の結果や、第1の基板と第2との接合時の条件等の種々の要因により、第1の基板と第2の基板が接合されていない領域が発生し得る。また、かかる面取り加工部よりも径方向外側の領域であっても、同様に第1の基板と第2の基板が接合された領域が発生し得る。
以下の説明においては、第1の基板の周縁部においてかかる第1の基板と第2の基板が接合されなかった領域を「未接合領域」という場合がある。また、第1の基板と第2の基板が接合された領域を「接合領域」という場合がある。なお、上述のように未接合領域は第1の基板の面取り加工部よりも径方向内側でも発生する場合があるが、説明が煩雑になることを抑制するため、以下、面取り加工部と対応する未接合部分を「未接合領域Ae」、未接合領域Aeの径方向内側における接合部分を「接合領域Ac」、未接合領域Aeと接合領域Acの境界部分を「境界Ad」とそれぞれ表現する場合がある(後述の図1A及び図1Bを参照)。
かかる未接合領域においては第1の基板と第2の基板が接合されていないため、上述のレーザ光の照射による接合力の低下が行われる必要がないが、特許文献1には、かかる未接合領域(基板の面取り加工部)を考慮することについては記載がない。このように未接合領域にもレーザ光の照射を行った場合、本来、レーザ光を照射する必要のない部分にもレーザ光の照射を行うこととなるため、従来のエッジトリムの手法においては、生産性(スループット)向上の観点から改善の余地がある。
本開示に係る技術は上記事情に鑑みてなされたものであり、第1の基板と第2の基板が接合された重合基板において、第1の基板の周縁部の除去に係る生産性を適切に向上する。以下、本実施形態にかかる処理システムとしてのウェハ処理システムおよび処理方法としてのウェハ処理方法ついて、図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本実施形態にかかる後述のウェハ処理システム1では、図1A及び図1Bに示すように第1の基板としての第1のウェハWと、第2の基板としての第2のウェハSとが接合された重合基板としての重合ウェハTに対して処理を行う。以下、第1のウェハWにおいて、第2のウェハSと接合される側の面を表面Waといい、表面Waと反対側の面を裏面Wbという。同様に、第2のウェハSにおいて、第1のウェハWと接合される側の面を表面Saといい、表面Saと反対側の面を裏面Sbという。
第1のウェハWは、例えばシリコン基板等の半導体ウェハであって、表面Wa側に複数のデバイスを含むデバイス層Dwが形成されている。また、デバイス層Dwにはさらに接合用膜Fwが形成され、当該接合用膜Fwを介して第2のウェハSと接合されている。接合用膜Fwとしては、例えば酸化膜(THOX膜、SiO2膜、TEOS膜)、SiC膜、SiCN膜又は接着剤などが用いられる。なお、第1のウェハWの周縁部Weは面取り加工がされており、周縁部Weの断面はその先端に向かって厚みが小さくなっている。また、周縁部Weは後述のエッジトリムにおいて除去される部分であり、例えば第1のウェハWの外端部から径方向に0.5mm~3mmの範囲である。
第2のウェハSは、例えば第1のウェハWと同様の構成を有しており、表面Saにはデバイス層Ds及び接合用膜Fsが形成され、周縁部は面取り加工がされている。なお、第2のウェハSはデバイス層Dsが形成されたデバイスウェハである必要はなく、例えば第1のウェハWを支持する支持ウェハであってもよい。かかる場合、第2のウェハSは第1のウェハWのデバイス層Dwを保護する保護材として機能する。
なお、図1Bに示すように第1のウェハWと第2のウェハSの接合界面には、これら第1のウェハWと第2のウェハSが接合された接合領域Acと、第1のウェハWと第2のウェハSが接合されていない未接合領域Aeとが形成されている。なお、図1Bにおいては未接合領域Aeが、第1のウェハW及び第2のウェハSの面取り加工がされた領域と略一致する場合を例に図示を行っているが、上述したように、未接合領域Aeは図1Bに示す境界Adよりも径方向内側にも形成され得る。同様に、接合領域Acは図1Bに示す境界Adよりも径方向外側にも形成され得る。
図2に示すようにウェハ処理システム1は、搬入出ステーション2と処理ステーション3を一体に接続した構成を有している。搬入出ステーション2では、例えば外部との間で複数の重合ウェハTを収容可能なカセットCが搬入出される。処理ステーション3は、重合ウェハTに対して所望の処理を施す各種処理装置を備えている。
搬入出ステーション2には、複数の重合ウェハTを収容可能なカセットCを載置するカセット載置台10が設けられている。また、カセット載置台10のX軸正方向側には、当該カセット載置台10に隣接してウェハ搬送装置20が設けられている。ウェハ搬送装置20は、Y軸方向に延伸する搬送路21上を移動し、カセット載置台10のカセットCと後述のトランジション装置30との間で重合ウェハTを搬送可能に構成されている。
搬入出ステーション2には、ウェハ搬送装置20のX軸正方向側において、当該ウェハ搬送装置20に隣接して、重合ウェハTを処理ステーション3との間で受け渡すためのトランジション装置30が設けられている。
処理ステーション3には、ウェハ搬送装置40、界面改質装置50、内部改質装置60、周縁除去装置70及び洗浄装置80が配置されている。
ウェハ搬送装置40は、トランジション装置30のX軸正方向側に設けられている。ウェハ搬送装置40は、X軸方向に延伸する搬送路41上を移動自在に構成され、搬入出ステーション2のトランジション装置30、界面改質装置50、内部改質装置60、周縁除去装置70及び洗浄装置80に対して重合ウェハTを搬送可能に構成されている。
界面改質装置50は、第1のウェハWと第2のウェハSの界面にレーザ光(界面用レーザ光、例えばCO2レーザ)を照射し、第1のウェハWと第2のウェハSとの接合力が低下された接合力低下領域Rを形成する。
図3A及び図3Bに示すように、界面改質装置50は、重合ウェハTを上面で保持する、保持部としてのチャック100を有している。チャック100は、第1のウェハWが上側であって第2のウェハSが下側に配置された状態で、第2のウェハSの裏面Sbを吸着保持する。チャック100は、エアベアリング101を介して、スライダテーブル102に支持されている。スライダテーブル102の下面側には、回転機構103が設けられている。回転機構103は、駆動源として例えばモータを内蔵している。チャック100は、回転機構103によってエアベアリング101を介して、鉛直軸回りに回転自在に構成されている。スライダテーブル102は、その下面側に設けられた移動機構104を介して、基台105上においてY軸方向に延伸して設けられるレール106上を移動自在に構成されている。なお、移動機構104の駆動源は特に限定されるものではないが、例えばリニアモータが用いられる。
チャック100の上方には、照射部としてのレーザヘッド110が設けられている。レーザヘッド110は、レンズ111を有している。レンズ111は、レーザヘッド110の下面に設けられた筒状の部材であり、チャック100に保持された重合ウェハTの内部、より具体的には第1のウェハWと第2のウェハSの界面に界面用レーザ光を照射する。これによって、重合ウェハTの内部において界面用レーザ光が照射された部分を改質し、第1のウェハWと第2のウェハSの接合力が低下した接合力低下領域Rを形成する。
レーザヘッド110は、支持部材112に支持されている。レーザヘッド110は、鉛直方向に延伸するレール113に沿って、昇降機構114により昇降自在に構成されている。またレーザヘッド110は、移動機構115によってY軸方向に移動自在に構成されている。なお、昇降機構114及び移動機構115はそれぞれ、支持柱116に支持されている。
チャック100の上方であって、レーザヘッド110のY軸正方向側には、マクロカメラ120とマイクロカメラ121が設けられている。例えば、マクロカメラ120とマイクロカメラ121は一体に構成され、マクロカメラ120はマイクロカメラ121のY軸正方向側に配置されている。マクロカメラ120とマイクロカメラ121は、昇降機構122によって昇降自在に構成され、さらに移動機構123によってY軸方向に移動自在に構成されている。
外端撮像部としてのマクロカメラ120は、第1のウェハW(重合ウェハT)の外側端部を撮像する。マクロカメラ120で撮像された画像は、一例として、後述の第1のウェハWのアライメントに用いられる。マクロカメラ120は、例えば同軸レンズを備え、赤外光(IR)を照射し、さらに対象物からの反射光を受光する。なお例えば、マクロカメラ120の撮像倍率は2倍である。
境界撮像部としてのマイクロカメラ121は、第1のウェハWの周縁部Weを撮像し、接合領域Acと未接合領域Aeの境界Adを撮像する。マイクロカメラ121で撮像された画像は、一例として、後述の界面用レーザ光の照射位置の決定に用いられる。マイクロカメラ121は、例えば同軸レンズを備え、赤外光(IR光)を照射し、さらに対象物からの反射光を受光する。なお例えば、マイクロカメラ121の撮像倍率は10倍であり、視野はマクロカメラ120に対して約1/5であり、ピクセルサイズはマクロカメラ120に対して約1/5である。
なお、図示の例においてはマクロカメラ120及びマイクロカメラ121をそれぞれ配置することにより第1のウェハWの外側端部と境界Adをそれぞれ撮像可能に構成したが、例えば界面改質装置50において後述のアライメントを行う必要がない場合には、マクロカメラ120又はマイクロカメラ121の一方を省略できる。この時、撮像倍率の高いマイクロカメラ121で境界Adを撮像するように構成することで、マクロカメラ120で境界Adを撮像するように構成する場合と比較して、より高精度に境界Adの検出を行うことができる。
また、図示の例においては回転機構103及び移動機構104によりチャック100をレーザヘッド110に対して相対的に回転、及び水平方向に移動可能に構成したが、レーザヘッド110をチャック100に対して相対的に回転、及び水平方向に移動可能に構成してもよい。また、チャック100及びレーザヘッド110の双方をそれぞれ相対的に回転、及び水平方向に移動可能に構成してもよい。
内部改質装置60は、第1のウェハWの内部にレーザ光(内部用レーザ光、例えばYAGレーザ)を照射し、周縁部Weの剥離の基点となる周縁改質層M1、及び周縁部Weの小片化の基点となる分割改質層M2を形成する。内部改質装置60の構成は特に限定されるものではない。一例において内部改質装置60は、重合ウェハTを上面に保持するチャックと、チャックと重合ウェハ(第1のウェハW)を相対的に回転させる回転機構と、チャックと重合ウェハ(第1のウェハW)を相対的に水平方向に移動させる移動機構と、チャックに保持された第1のウェハWの内部に内部用レーザ光を照射するレーザ照射部(レーザヘッド)と、を備える。
周縁除去装置70は、内部改質装置60において形成された周縁改質層M1を基点として、第1のウェハWの周縁部Weの除去、すなわちエッジトリムを行う。エッジトリムの方法は任意に選択できる。一例において周縁除去装置70では、例えばくさび形状からなるブレードを挿入してもよい。また例えば、エアブローやウォータジェットを周縁部Weに向けて噴射することで、当該周縁部Weに対して衝撃を加えてよい。
洗浄装置80は、周縁除去装置70でエッジトリムされた後の第1のウェハW及び第2のウェハSに洗浄処理を施し、これらウェハ上のパーティクルを除去する。洗浄の方法は任意に選択できる。
以上のウェハ処理システム1には、制御装置90が設けられている。制御装置90は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、ウェハ処理システム1における重合ウェハTの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、ウェハ処理システム1における後述のウェハ処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、当該記憶媒体Hから制御装置90にインストールされたものであってもよい。また、上記記憶媒体Hは、一時的なものであっても非一時的なものであってもよい。
次に、以上のように構成されたウェハ処理システム1を用いて行われるウェハ処理について説明する。なお、本実施形態では、第1のウェハWと第2のウェハSが接合され、予め重合ウェハTが形成されている。
先ず、重合ウェハTを複数収納したカセットCが、搬入出ステーション2のカセット載置台10に載置される。
次に、ウェハ搬送装置20によりカセットC内の重合ウェハTが取り出され、トランジション装置30を介して内部改質装置60に搬送される。内部改質装置60では、図4(a)に示すように第1のウェハWの内部に内部用レーザ光L1を照射し、周縁改質層M1及び分割改質層M2を形成する。周縁改質層M1は、後述のエッジトリムにおいて周縁部Weを除去する際の基点となるものである。分割改質層M2は、除去される周縁部Weの小片化の基点となるものである。なお以降の説明に用いる図面においては、図示が複雑になることを回避するため、分割改質層M2の図示を省略する場合がある。
第1のウェハWの内部に周縁改質層M1及び分割改質層M2が形成された重合ウェハTは、次に、ウェハ搬送装置40により界面改質装置50に搬送される。界面改質装置50では、重合ウェハT(第1のウェハW)を回転させるとともにY軸方向に沿って水平方向に移動させながら、周縁部Weにおける第1のウェハWと第2のウェハSの接合界面に界面用レーザ光L2をパルス状に照射する。これにより、図4(b)に示すように、第1のウェハWと第2のウェハSとの接合界面を改質する。なお、実施の形態において接合界面の改質には、一例として、界面用レーザ光L2の照射位置における接合用膜Fwのアモルファス化や、第1のウェハWと第2のウェハSの剥離、等が含まれるものとする。
界面改質装置50においては、このように第1のウェハWと第2のウェハSの界面における界面用レーザ光L2の照射位置を改質することで、第1のウェハWと第2のウェハSの接合強度が低下された接合力低下領域Rが形成される。後述するエッジトリムにおいては、除去対象である第1のウェハWの周縁部Weが除去されるが、このように接合力低下領域Rが存在することで、かかる周縁部Weの除去を適切に行うことができる。
なお、界面改質装置50における接合力低下領域Rの詳細な形成方法については後述する。
接合力低下領域Rが形成された重合ウェハTは、次に、ウェハ搬送装置40により周縁除去装置70へと搬送される。周縁除去装置70では、図4(c)に示すように、第1のウェハWの周縁部Weの除去、すなわちエッジトリムが行われる。この時、周縁部Weは、周縁改質層M1を基点として第1のウェハWの中央部(周縁部Weの径方向内側)から剥離されるとともに、接合力低下領域Rを基点として第2のウェハSから完全に剥離される。またこの時、除去される周縁部Weは分割改質層M2を基点として小片化される。
周縁部Weの除去にあたっては、重合ウェハTを形成する第1のウェハWと第2のウェハSとの界面に、例えばくさび形状からなるブレードB(図4(c)を参照)を挿入してもよい。
第1のウェハWの周縁部Weが除去された重合ウェハTは、次に、ウェハ搬送装置40により洗浄装置80へと搬送される。洗浄装置80では、周縁部Weが除去された後の第1のウェハW、及び/又は、第2のウェハSが洗浄される。
洗浄装置80においては、図4(d)に示すように、例えば第1のウェハW、第2のウェハSに対して洗浄用レーザ光L3を照射して当該レーザ光の照射部分を改質、除去することで、残留するパーティクル等を除去(洗浄)してもよい。
その後、全ての処理が施された重合ウェハTは、トランジション装置30を介して、ウェハ搬送装置20によりカセット載置台10のカセットCに搬送される。こうして、ウェハ処理システム1における一連のウェハ処理が終了する。
なお、以上の説明においては図4(a)及び図4(b)に示したように内部改質装置60で周縁改質層M1及び分割改質層M2を形成した後に、界面改質装置50で接合力低下領域Rを形成したが、ウェハ処理システム1におけるウェハ処理の順序はこれに限定されない。すなわち、界面改質装置50で接合力低下領域Rを形成した後に、内部改質装置60で周縁改質層M1及び分割改質層M2を形成するようにしてもよい。
次に、上述した接合力低下領域Rの詳細な形成方法について、図面を参照しながら説明する。
図1Bに示したように、重合ウェハTにおける第1のウェハWと第2のウェハSの接合界面には、例えば第1のウェハWの面取り加工部に対応して未接合領域Aeが形成されている。かかる未接合領域Aeにおいては第1のウェハWと第2のウェハSが接合されていないため、上述の図4(b)に示した接合力低下領域Rを形成する必要がない。そこで本実施形態にかかるウェハ処理においては、界面改質装置50において未接合領域Aeを検知し、検出された未接合領域Aeに対しては界面用レーザ光L2を照射しないように制御を行う。
界面改質装置50においては、先ず、チャック100に保持された重合ウェハTをマクロ撮像位置に移動させる。マクロ撮像位置は、マクロカメラ120が第1のウェハWの外側端部を撮像できる位置である。マクロ撮像位置では、チャック100を回転させながら、マクロカメラ120によって第1のウェハWの周方向360度における外側端部の画像が撮像される(図5のステップSt1:端部の撮像)。撮像された画像は、マクロカメラ120から制御装置90に出力される。
制御装置90では、マクロカメラ120の画像から、チャック100の中心と第1のウェハWの中心の偏心量を算出する。さらに制御装置90では、算出された偏心量に基づいて、当該偏心量のY軸成分を補正するように、チャック100の移動量を算出する。制御装置90は、この算出された移動量に基づいてチャック100をY軸方向に沿って水平方向に移動し、チャック100をマイクロ撮像位置に移動させる(図5のステップSt2:アライメント)。マイクロ撮像位置は、マイクロカメラ121が第1のウェハWの未接合領域Aeを撮像できる位置である。ここで、上述したようにマイクロカメラ121の視野はマクロカメラ120に対して約1/5と小さいため、偏心量のY軸成分を補正しないと、未接合領域Aeがマイクロカメラ121の画角に入らず、マイクロカメラ121で撮像できない場合がある。このため、算出された偏心量に基づくY軸成分の補正は、チャック100をマイクロ撮像位置に移動させるためともいえる。
次に、チャック100を回転させながら、マイクロカメラ121によって、第1のウェハWの周方向360度における未接合領域Aeを、より具体的には、第1のウェハWの周方向360度における接合領域Acと未接合領域Aeの境界Adを撮像する(図5のステップSt3:境界Adの撮像)。撮像された画像は、マイクロカメラ121から制御装置90に出力される。
制御装置90では、マイクロカメラ121の画像から、接合力低下領域Rを形成するための界面用レーザ光の照射領域を設定する(図5のステップSt4:照射領域の決定)。
接合領域Acと未接合領域Aeの境界Adは、図6に一例として示すように、周方向360度で径方向に不均一に形成される場合がある。そこで本実施形態においては、マイクロカメラ121の画像に基づいて未接合領域Aeの径方向幅d1(境界Adと第1のウェハWの端部との間の距離)を第1のウェハWの周方向360度で算出し、当該径方向幅d1の最も小さい位置(未接合領域Aeが最も第1のウェハWの端部寄りまで形成されている位置)を基準位置Pとして、当該基準位置Pよりも径方向内側の環状領域を界面用レーザ光の照射領域として設定する。なお、この時、接合領域Acの径方向幅d2(境界Adと周縁改質層M1の形成位置との間の距離)が更に算出されてもよい。
界面用レーザ光の照射領域が設定されると、次に、レーザヘッド110から界面用レーザ光L2をパルス状に照射して、図4(b)及び図7に示すように第1のウェハWと第2のウェハSの接合界面に接合力低下領域Rを形成する(図5のステップSt5)。具体的には、決定されたパルスピッチQ1でレーザ光が照射されるように界面用レーザ光L2の周波数やチャック100(重合ウェハT)の回転速度を制御するとともに、決定されたインデックスピッチQ2でレーザ光が照射されるようにチャック100(重合ウェハT)のY軸方向への移動速度を制御する。
なお、接合力低下領域Rは、界面用レーザ光の照射領域である環状領域において径方向内側から外側に向けて形成されてもよいし、径方向外側から内側に向けて形成されてもよい。
その後、接合力低下領域Rが形成された重合ウェハTは、ウェハ搬送装置40によって界面改質装置50から搬出され、界面改質装置50における一連の処理が完了する。
本実施形態によれば、除去対象の周縁部Weの全面に、第1のウェハWと第2のウェハSが接合されていない未接合領域Ae、又は接合力が低下された接合力低下領域Rの少なくともいずれかが形成される。すなわち、未接合領域Ae又は接合力低下領域Rにより、周縁部Weの全面において第1のウェハWと第2のウェハSの接合強度が少なくとも低下しているため、周縁部Weが第2のウェハSから適切に除去される。
また本実施形態によれば、接合力低下領域Rの形成領域(界面用レーザ光L2の照射領域)を、ステップSt3で撮像して得られた未接合領域Aeの径方向幅d1が最も小さい位置(基準位置P)よりも径方向内側の環状領域に決定する。
ここで、接合力低下領域Rの形成領域の決定のために、マイクロカメラ121による未接合領域Ae(より具体的には境界Ad)の検出が行われなかった場合、周縁部Weの全面で第1のウェハWと第2のウェハSの接合力を低下させるため、第1のウェハWの外周端部から界面用レーザ光L2の照射を開始し、周縁部Weの全面に接合力低下領域Rを形成する必要がある。この点、本開示の技術に係る上記方法によれば、マイクロカメラ121による未接合領域Ae(境界Ad)の検出を行って基準位置Pを設定することで、図7に示したように周縁部Weにおける基準位置Pよりも径方向内側では接合力低下領域Rを適切に形成できるとともに、基準位置Pよりも径方向外側では全面に未接合領域Aeが形成されている。このため、除去対象の周縁部Weの全面にレーザ光を照射することなく、除去対象の周縁部Weの全面で接合強度を少なくとも低下させることができる。これにより、周縁部Weを適切に重合ウェハTから剥離できるとともに、接合力低下領域Rの形成にかかる処理時間の短縮と、形成に際してのレーザ光の照射にかかる消費エネルギーの低減が可能である。
更に本実施形態によれば、上述のように接合力低下領域Rの形成領域を基準位置Pよりも径方向内側の環状領域に決定することで、周縁部Weにおける基準位置Pよりも径方向外側の未接合領域Aeに対しては界面用レーザ光L2を照射しない。換言すれば、接合力を低下させる必要のない未接合領域Aeへの界面用レーザ光L2の照射を少なくとも省略して、従来と比較して接合力低下領域Rの形成領域(加工幅)を小さくする。これにより、第1のウェハWと第2のウェハSの接合界面に対する界面用レーザ光L2の照射回数を減少させ、接合力低下領域Rの形成に係る生産性(スループット)を適切に向上できるとともに、接合力低下領域Rの形成に係る消費エネルギー量を低減できる。
また、このように第1のウェハWと第2のウェハSの界面に対する界面用レーザ光L2の照射回数を減少させることで、接合力低下領域Rの形成に際して発生するデブリ/パーティクルの発生量を適切に低減できる。
さらに、このように発生するデブリ/パーティクルの発生量を低減できることから、洗浄装置80で洗浄を行う場合、消費されるエネルギー量や洗浄液の量を低減できるとともに、当該洗浄に係る生産性を向上できる。
さらに、このように発生するデブリ/パーティクルの発生量を低減できることから、洗浄装置80で洗浄を行う場合、消費されるエネルギー量や洗浄液の量を低減できるとともに、当該洗浄に係る生産性を向上できる。
なお、ステップSt4で決定された照射領域の全面に対して界面用レーザ光L2を照射できれば、周縁部Weに対する界面用レーザ光L2の照射方法は任意に決定できる。
例えば、重合ウェハTを回転させるとともにレーザヘッド110をY軸方向に沿って水平方向に移動させながら界面用レーザ光L2をパルス状に照射することで、図8Aに示すように、照射領域に対する界面用レーザ光L2の照射位置を平面視において螺旋状に配置してもよい。
また例えば、重合ウェハTを1回転させた後に界面用レーザ光L2の照射位置を径方向に移動させることを繰り返すことで、図8Bに示すように、照射領域に対する界面用レーザ光L2の照射位置を平面視において第1のウェハWに対して同心円状に配置してもよい。
例えば、重合ウェハTを回転させるとともにレーザヘッド110をY軸方向に沿って水平方向に移動させながら界面用レーザ光L2をパルス状に照射することで、図8Aに示すように、照射領域に対する界面用レーザ光L2の照射位置を平面視において螺旋状に配置してもよい。
また例えば、重合ウェハTを1回転させた後に界面用レーザ光L2の照射位置を径方向に移動させることを繰り返すことで、図8Bに示すように、照射領域に対する界面用レーザ光L2の照射位置を平面視において第1のウェハWに対して同心円状に配置してもよい。
図8Aに示したように、界面用レーザ光L2の照射位置を螺旋状に配置した場合、チャック100(重合ウェハT)のY軸方向に対する移動回数を減少させ、接合力低下領域Rの形成に係る生産性(スループット)を向上できる。
また、図8Bに示したように、界面用レーザ光L2の照射位置を同心円状に配置した場合、界面用レーザ光L2の照射位置の制御を行うことが容易になり、接合力低下領域Rの加工幅を適切に制御して、エッジトリムに係る加工品質を向上できる。
また、図8Bに示したように、界面用レーザ光L2の照射位置を同心円状に配置した場合、界面用レーザ光L2の照射位置の制御を行うことが容易になり、接合力低下領域Rの加工幅を適切に制御して、エッジトリムに係る加工品質を向上できる。
ここで、除去対象の第1のウェハWの周縁部Weを適切に除去するためには、ステップSt3で決定された照射領域の全面(周縁部Weにおける接合領域Acの全面)に対して界面用レーザ光L2を照射する必要がある。特に、周縁部Weの除去幅を適切に設定するためには、接合力低下領域Rを第1のウェハWの内部に形成された周縁改質層M1に沿って全周に形成する必要がある。
そこで本実施形態においては、図9Aに示すように、少なくとも界面用レーザ光L2の照射領域における径方向内側(周縁改質層M1側)端部においては、界面用レーザ光L2の照射領域を第1のウェハWに対して同心円状に配置(図9Aの第1の領域R1を参照)することが望ましい。このように周縁改質層M1に沿って同心円状の第1の領域R1を形成することで、所望の除去幅で適切に周縁部Weを除去できる。
またこの時、同心円状の第1の領域R1の径方向外側の加工幅の精度に関与しない領域においては、接合力低下領域Rの形成に係る生産性を向上させるため、界面用レーザ光L2の照射領域を螺旋状に配置(図9Aの第2の領域R2を参照)することが望ましい。
またこの時、同心円状の第1の領域R1の径方向外側の加工幅の精度に関与しない領域においては、接合力低下領域Rの形成に係る生産性を向上させるため、界面用レーザ光L2の照射領域を螺旋状に配置(図9Aの第2の領域R2を参照)することが望ましい。
なお、同心円状の第1の領域R1と螺旋状の第2の領域R2は、図9Bに示すように平面視において少なくとも一部が重複して形成されてもよい。このように、第1の領域R1と第2の領域R2とを重複して形成することにより、界面用レーザ光L2の照射領域の全面に適切に接合力低下領域Rを形成し、周縁部Weを適切に重合ウェハT(第1のウェハW)から剥離できる。
なお、除去対象の第1のウェハWの周縁部Weを適切に除去する観点からは、少なくとも、平面視で接合領域Acと未接合領域Aeの境界Adと全周で重複するように、接合力低下領域Rを形成することが望ましい。かかる場合、例えば、少なくとも界面用レーザ光L2の照射領域における径方向外側(第1のウェハWの端部側)端部においては、基準位置Pを起点として界面用レーザ光L2の照射領域を第1のウェハWに対して同心円状に配置してもよい。また例えば、接合力低下領域Rを螺旋状に形成する場合においては、当該接合力低下領域Rを形成するための界面用レーザ光L2の照射開始位置(又は終了位置)を、少なくとも未接合領域Aeと重複させることが望ましい。
なお、上記実施形態においては図7に示したように、マイクロカメラ121の画像から得られた基準位置Pよりも径方向内側の環状領域の全面に界面用レーザ光L2を照射し、接合力低下領域Rを形成したが、接合力低下領域Rの形成方法はこれに限定されない。
具体的には、図10に示すように、マイクロカメラ121の画像から得られた接合領域Acと未接合領域Aeの境界にAd沿って、第1のウェハWの周方向360度での接合力低下領域Rの形成幅を決定してもよい。換言すれば、図6に示した接合領域Acの径方向幅d2に基づいて界面用レーザ光L2の照射領域を決定し、基準位置Pよりも径方向内側の領域であっても、第1のウェハWと第2のウェハSが接合されていない未接合領域Aeに対しては、界面用レーザ光L2の照射を省略してもよい。これにより、接合力低下領域Rの形成に係る消費エネルギー量を更に低減できるとともに、発生するデブリ/パーティクルの発生量を更に低減できる。
なお、上記実施形態においては図4(b)に示したように第1のウェハWと第2のウェハSの接合界面(接合用膜Fwと接合用膜Fsの境界面)に接合力低下領域Rを形成したが、接合力低下領域Rの形成位置は、第1のウェハWの周縁部Weを適切に除去できればこれに限られない。
具体的には、図11Aに示すように、例えば第1のウェハWの表面Waに形成されたデバイス層Dwと第1のウェハWの境界面に界面用レーザ光L2を照射し、接合力低下領域Rを形成してもよい。かかる場合、周縁除去装置70においては、周縁部Weに衝撃を加えることにより接合力低下領域Rの径方向外側端部から第1のウェハWと第2のウェハSの接合界面に向けてクラックが発生し、図11(b)に示すように接合力低下領域Rを基点として周縁部Weが除去される。
また具体的には、例えば第1のウェハWの表面Waに形成されたデバイス層Dwの内部に界面用レーザ光L2を照射し、接合力低下領域Rを形成してもよい。かかる場合であっても、周縁除去装置70においては、周縁部Weに衝撃を加えることにより接合力低下領域Rの径方向外側端部から第1のウェハWと第2のウェハSの接合界面に向けてクラックが発生し、周縁部Weが除去される。
なお、上記実施形態においては、図6に示したように界面改質装置50のマイクロカメラ121により未接合領域Aeの径方向幅d1が最も小さい位置(基準位置P)の位置を検出したが、未接合領域Aeの径方向幅d1が最も大きい位置を更に検出してもよい。
ここで、例えば重合ウェハTの接合不良等により未接合領域Aeが周縁改質層M1よりも径方向内側まで形成されてしまっていた場合、周縁部Weが除去された後に第2のウェハSに対して第1のウェハWが浮いた状態になってしまうおそれがある。
そこで本実施形態においては、このように未接合領域Aeの径方向幅d1が最も大きい位置を検出し、検出された位置が周縁改質層M1の形成位置よりも径方向内側であった場合には、オペレータに対して警告を発報するようにしてもよい。かかる場合、このように警告が発砲された重合ウェハTは、直ちにウェハ処理が中止されてもよいし、又は検出された位置を周縁部Weの除去の基点となる、当該周縁部Weの径方向内側端部(周縁改質層M1の形成位置)として再設定してもよい。
そこで本実施形態においては、このように未接合領域Aeの径方向幅d1が最も大きい位置を検出し、検出された位置が周縁改質層M1の形成位置よりも径方向内側であった場合には、オペレータに対して警告を発報するようにしてもよい。かかる場合、このように警告が発砲された重合ウェハTは、直ちにウェハ処理が中止されてもよいし、又は検出された位置を周縁部Weの除去の基点となる、当該周縁部Weの径方向内側端部(周縁改質層M1の形成位置)として再設定してもよい。
なお、上記実施形態においては、図5に示したように重合ウェハTとチャック100の偏心量補正(ステップSt2)と、界面用レーザ光L2の照射(ステップSt5)とを独立して行ったが、これら偏心量補正と界面用レーザ光L2の照射は、同時に行われてもよい。すなわち、チャック100を回転させながら界面用レーザ光L2を照射しつつ、更にチャック100とレーザヘッド110とをY軸方向に沿って相対的に水平方向に移動させるようにしてもよい。
また同様に、上記実施形態においては、図5に示したように重合ウェハTとチャック100の偏心量補正(ステップSt2)と、境界Adの撮像(ステップSt3)とを独立して行ったが、これら偏心量補正と境界Adの撮像は、同時に行われてもよい。すなわち、チャック100を回転させながら周方向360度における境界Adを撮像しつつ、更にチャック100とレーザヘッド110とをY軸方向に沿って相対的に水平方向に移動させるようにしてもよい。
また同様に、上記実施形態においては、図5に示したように重合ウェハTとチャック100の偏心量補正(ステップSt2)と、境界Adの撮像(ステップSt3)とを独立して行ったが、これら偏心量補正と境界Adの撮像は、同時に行われてもよい。すなわち、チャック100を回転させながら周方向360度における境界Adを撮像しつつ、更にチャック100とレーザヘッド110とをY軸方向に沿って相対的に水平方向に移動させるようにしてもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 ウェハ処理システム
50 界面改質装置
60 内部改質装置
70 周縁除去装置
90 制御装置
110 レーザヘッド
121 マイクロカメラ
Ac 接合領域
Ad 境界
Ae 未接合領域
L2 界面用レーザ光
M1 周縁改質層
P 基準位置
R 接合力低下領域
S 第2のウェハ
T 重合ウェハ
W 第1のウェハ
We 周縁部
50 界面改質装置
60 内部改質装置
70 周縁除去装置
90 制御装置
110 レーザヘッド
121 マイクロカメラ
Ac 接合領域
Ad 境界
Ae 未接合領域
L2 界面用レーザ光
M1 周縁改質層
P 基準位置
R 接合力低下領域
S 第2のウェハ
T 重合ウェハ
W 第1のウェハ
We 周縁部
Claims (16)
- 第1の基板と第2の基板が接合された重合基板の処理方法であって、
除去対象の前記第1の基板の周縁部は、
前記第2の基板と接合された接合領域と、
前記接合領域の径方向外側において、前記第2の基板と接合されていない未接合領域と、を有し、
前記第1の基板の前記周縁部と前記第1の基板の中央部との境界に沿って、前記周縁部の剥離の基点となる周縁改質層を形成することと、
前記接合領域と前記未接合領域の境界位置を前記第1の基板の全周で検出することと、
検出された前記境界位置よりも前記接合領域側にレーザ光を照射して、前記第1の基板と前記第2の基板の接合力を低下させる接合力低下領域を形成することと、
前記周縁改質層を基点として、前記周縁部を前記重合基板から剥離することと、を含む、処理方法。 - 全周で検出された前記境界位置のうち、前記第1の基板の外周端部に最も近い前記境界位置を基準位置として決定すること、を含み、
前記接合力低下領域の形成においては、前記基準位置よりも前記接合領域側の環状領域に対して前記レーザ光を照射する、請求項1に記載の処理方法。 - 前記接合力低下領域の形成においては、前記境界位置に沿って前記レーザ光の照射を行い、全周で検出された前記境界位置よりも径方向内側の前記接合領域のみに前記接合力低下領域を形成する、請求項1に記載の処理方法。
- 前記第1の基板の外周端部位置を前記第1の基板の全周で検出することと、
検出された前記外周端部位置に基づいて、前記第1の基板の中心と、前記重合基板を保持する保持部の中心との偏心量を算出することと、を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の処理方法。 - 前記境界位置の検出は、前記保持部と前記レーザ光を照射する照射部とを相対的に水平方向に移動させることで前記偏心量を補正しながら、又は前記偏心量を補正した後、に行われる、請求項4に記載の処理方法。
- 前記接合力低下領域の形成は、前記保持部と前記レーザ光を照射する照射部とを相対的に水平方向に移動させることで前記偏心量を補正しながら行われる、請求項4に記載の処理方法。
- 前記接合力低下領域を、前記第1の基板と前記第2の基板の接合界面に形成する、請求項1~6のいずれか一項に記載の処理方法。
- 前記第1の基板の表面にはデバイス層が形成され、
前記接合力低下領域を、前記第1の基板の表面と前記デバイス層の界面、又は前記デバイス層の内部に形成する、請求項1~6のいずれか一項に記載の処理方法。 - 第1の基板と第2の基板が接合された重合基板を処理する処理システムであって、
除去対象の前記第1の基板の周縁部は、
前記第2の基板と接合された接合領域と、
前記接合領域の径方向外側において、前記第2の基板と接合されていない未接合領域と、を有し、
前記処理システムは、
前記第1の基板の周縁部の剥離の基点となる周縁改質層を形成する内部改質装置と、
前記第1の基板と前記第2の基板の接合力を低下させる接合力低下領域を形成する界面改質装置と、
前記周縁部を前記重合基板から剥離する周縁除去装置と、
制御装置と、を備え、
前記界面改質装置は、
前記接合領域と前記未接合領域の境界位置を前記第1の基板の全周で検出する境界撮像部と、
前記接合力低下領域を形成するためのレーザ光を照射する照射部と、を有し、
前記制御装置は、
前記境界撮像部で検出された前記境界位置よりも前記接合領域側に前記レーザ光を照射して、前記接合力低下領域を形成する制御を行うこと、を実行する、処理システム。 - 前記制御装置は、
全周で検出された前記境界位置のうち、前記第1の基板の外周端部に最も近い前記境界位置を基準位置として決定する制御を行うこと、を実行し、
前記接合力低下領域の形成において、前記基準位置よりも前記接合領域側の環状領域に対して前記レーザ光を照射するように、前記界面改質装置を動作させる制御を行う、請求項9に記載の処理システム。 - 前記制御装置は、
前記接合力低下領域の形成において、前記境界位置に沿って前記レーザ光の照射を行い、全周で検出された前記境界位置よりも径方向内側の前記接合領域のみに前記接合力低下領域を形成するように、前記界面改質装置を動作させる制御を行う、請求項9に記載の処理システム。 - 前記界面改質装置は、
前記第1の基板の外周端部位置を前記第1の基板の全周で検出する外端撮像部と、
前記重合基板と前記照射部を相対的に水平方向に移動させる移動機構と、を有し、
前記制御装置は、
検出された前記外周端部位置に基づいて、前記第1の基板の中心と、前記重合基板を保持する保持部の中心との偏心量を算出する制御を行うことと、
前記重合基板と前記照射部を相対的に水平方向に移動させて前記偏心量を補正する制御を行うことと、を実行する、請求項9~11のいずれか一項に記載の処理システム。 - 前記制御装置は、
前記保持部と前記照射部とを相対的に水平方向に移動させることで前記偏心量を補正しながら、又は前記偏心量を補正した後に、前記境界位置の検出を行うように、前記界面改質装置を動作させる制御を行う、請求項12に記載の処理システム。 - 前記制御装置は、
前記保持部と前記照射部とを相対的に水平方向に移動させることで前記偏心量を補正しながら、前記接合力低下領域の形成を行うように、前記界面改質装置を動作させる制御を行う、請求項12に記載の処理システム。 - 前記制御装置は、前記接合力低下領域を、前記第1の基板と前記第2の基板の接合界面に形成する制御を実行する、請求項9~14のいずれか一項に記載の処理システム。
- 前記第1の基板の表面にはデバイス層が形成され、
前記制御装置は、前記接合力低下領域を、前記第1の基板の表面と前記デバイス層の界面、又は前記デバイス層の内部に形成する制御を実行する、請求項9~14のいずれか一項に記載の処理システム。
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