JP2023003430A - 灰の改質方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】灰中のカルシウム分を効率的に炭酸塩化することができる灰の改質方法を提供する。【解決手段】焼却炉1から排出された灰を反応装置4内で二酸化炭素含有ガス雰囲気下300℃~700℃の温度に加熱し、灰中のカルシウム分を炭酸塩化する。【選択図】図1

Description

本発明は、焼却炉から排出される灰中のカルシウム分を炭酸塩化する灰の改質方法及び装置に関する。
一般廃棄物、産業廃棄物等の廃棄物を焼却する焼却炉において、廃棄物中の灰分が焼却残渣として排出されると共に、廃棄物中の可燃分の炭素が二酸化炭素として排出される。焼却炉がストーカ炉やキルン炉の場合、廃棄物中の灰分は炉底から焼却灰(主灰)として排出される。焼却炉が流動床炉の場合、廃棄物中の灰分はほとんどが飛灰として排出される。
ところで、近年、地球温暖化を防止するため、二酸化炭素の排出抑制が要請されている。二酸化炭素の排出抑制は、二酸化炭素の排出量削減又は固定化によって実現される。二酸化炭素の固定化の一種として、特許文献1には、焼却炉から排出される灰と二酸化炭素を接触させて灰中のカルシウム分(CaO)を炭酸塩化(CaCO)する方法、言い換えれば二酸化炭素を炭酸塩として固定化する方法が開示されている。
特許文献1の二酸化炭素の固定化方法においては、焼却炉から排出される灰を反応器に導入すると共に、焼却炉から排出される高温の排ガスを反応器に導入する。そして、排ガスの熱によって灰を750℃以上に加熱して、灰中のカルシウム分(CaO)を炭酸塩化(CaCO)する。
特開平11-192416号公報([0009]、[0014]、図7、図8)
しかしながら、特許文献1に記載の発明においては、灰を750℃以上の温度に加熱するので、生成した炭酸塩(CaCO)が逆反応によって下記のように二酸化炭素に分解してしまうという課題がある。
(式1)
CaCO→CO+CaO
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、灰中のカルシウム分を効率的に炭酸塩化することができる灰の改質方法及び装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、焼却炉から排出された灰を反応装置内で二酸化炭素含有ガス雰囲気下300℃~700℃の温度に加熱し、前記灰中のカルシウム分を炭酸塩化する灰の改質方法である。
本発明の他の態様は、焼却炉から排出された灰を入れる反応装置を備え、前記反応装置内で前記灰を二酸化炭素含有ガス雰囲気下で300℃~700℃の温度に加熱し、前記灰中のカルシウム分を炭酸塩化する灰の改質装置である。
本発明によれば、灰中のカルシウム分の炭酸塩化を進行させることができると共に、生成した炭酸塩の分解を抑制することができる。したがって、灰中のカルシウム分を効率的に炭酸塩化することができる。
本発明の第1の実施形態の灰の改質装置の構成図である。 処理温度と灰の炭酸塩による重量増加分との関係を示すグラフである。 炭酸塩化した灰をTG-DTAにより評価した結果を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態の灰の改質装置の構成図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態の灰の改質装置を詳細に説明する。ただし、本発明の灰の改質装置は種々の形態で具体化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものではない。本実施形態は、明細書の開示を十分にすることによって、当業者が発明を十分に理解できるようにする意図をもって提供されるものである。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の灰の改質装置を示す。1は焼却炉である。2は改質装置である。改質装置2は、焼成処理装置3と、反応装置4と、造粒装置5と、を備える。
焼却炉1は、一般廃棄物、産業廃棄物等の廃棄物を焼却する廃棄物焼却炉、又はバイオマス発電に用いられるバイオマス焼却炉等である。焼却炉1の形式は、特に限定されるものではなく、ストーカ炉(火格子式焼却炉)、キルン炉、又は流動床炉等のいずれでもよい。ストーカ炉、キルン炉の場合、焼却炉1の炉底から焼却灰(主灰)が排出される。流動床炉の場合、灰のほとんどが飛灰として排出される。灰は、焼却灰(主灰)であっても飛灰であってもよい。排出される灰の熱しゃく減量は10%以下、望ましくは5%以下である。
焼却炉1から排出される灰は、焼成処理装置3に入れられる。焼成処理装置3は、例えばロータリーキルン、プラズマ炉等である。焼成処理装置3は、焼却炉1から排出された灰を空気雰囲気下1000℃以上の温度で焼成処理する。焼成処理することで、灰中の重金属であるPbが揮発する。このため、造粒装置5によって造粒された造粒物の灰のPb含有量とPb溶出量が低減する。
焼成処理後の灰は、反応装置4に入れられる。焼成処理後の灰を粉砕した後、反応装置4に入れてもよい。反応装置4は、例えば回転炉等の炉である。反応装置4は、二酸化炭素含有ガス雰囲気下300℃~700℃の温度に灰を加熱し、灰中のカルシウム分を炭酸塩化する。
詳細には、反応装置4に二酸化炭素含有ガスを流しながら灰を300℃~700℃の所定温度まで昇温し、所定温度に到達後、所定時間(例えば30min、1h、2h等)保持する。すると、下記の反応式2,3により灰中のカルシウム分の炭酸塩化が進行する。ここで、CaSiOは灰のカルシウム分の主な鉱物組成である。
(式2)
CaSiO+CO→CaCO+CaSiO
(式3)
CaSiO+2CO→2CaCO+SiO
反応装置4に供給する二酸化炭素含有ガスの二酸化炭素は、焼却炉1から排出された排ガスに由来し、排ガスから吸収液又は分離膜を用いて回収される。例えば、焼却炉1から排出された排ガス中の二酸化炭素をアミン、炭酸水素ナトリウム等の吸収液により吸収した後、吸収液を加熱して放出された二酸化炭素であり、又は焼却炉1から排出された排ガスを分離膜を通して分離・回収した二酸化炭素である。
二酸化炭素含有ガスの二酸化炭素の濃度は、10体積%(分圧0.1)以上、望ましくは50体積%(分圧0.5)以上、さらに望ましくは実質的に100体積%(分圧1)である。焼却炉から排出される排ガス由来の二酸化炭素を使用することで、排ガスを有効利用することができるし、また、二酸化炭素含有ガスの二酸化炭素の濃度を高めることで、炭酸塩化をより進行させることができる。
本発明において、反応装置4の処理温度の下限を300℃に定めたのは、処理温度が灰の炭酸塩による重量増加分(wt%)に及ぼす影響を検討した図2のグラフに基づく。図2に示すように、処理温度が300℃未満では、炭酸塩による重量増加分が1%未満である(すなわち炭酸塩化が略進行しない)のに対し、処理温度が300℃以上では、炭酸塩による重量増加分が1%以上となる(すなわち炭酸塩化が進行する)。処理温度が450℃になると炭酸塩による重量増加分が14%まで増え、処理温度が600℃になると炭酸塩による重量増加分が24%まで増える。
一方、処理温度が700℃を超えると、下記の反応式のように炭酸塩の分解が進行するので、逆に炭酸塩による重量増加分が減少する。特に二酸化炭素の分圧が小さくなると、炭酸塩の分解が進行し、重量増加分の減少が顕著になる。図2には、二酸化炭素の分圧PCO2=0.1(二酸化炭素の濃度が10体積%)のときのグラフを破線で示す。以上のことから、処理温度の最適な範囲は、300℃~700℃、好ましくは450℃~600℃である。
(式4)
CaCO→CO+CaO
なお、図2の縦軸の炭酸塩による重量増加分は、炭酸塩化した灰を熱分析(熱天秤―示差熱分析、以下、TG-DTAという)により評価し、重量増加分を計算した図3のグラフに基づく。炭酸塩化は、1000℃で焼成後の灰を反応装置4に入れ、反応装置4に分圧PCO2が略1の二酸化炭素ガスを流しながら灰を所定温度(220℃、300℃、400℃、450℃、500℃、600℃、700℃、又は800℃)まで昇温し、所定温度に到達後、所定時間(1h)保持することにより行った。図3は、処理温度500℃で1h保持して炭酸塩化した灰をTG-DTAにより評価した結果を示すグラフである。図3に示すように、温度を800℃まで上昇させると、式4により炭酸塩が分解するので、灰の重量△Wが100%から77%に低減した。これは、処理温度500℃で1h保持して炭酸塩化した灰は、炭酸塩化により重量が23%増加したことを意味する。このため、図2のグラフにおいて、処理温度が500℃のときの炭酸塩による重量増加分が23%であるとプロットする。処理温度を220℃、300℃、400℃、450℃、500℃、600℃、700℃、800℃に変化させたときの炭酸塩による重量増加分をプロットしたのが図2のグラフである。
再び図1に示すように、炭酸塩化後の灰は、造粒装置5に入れられる。造粒装置5には、水、セメントも入れられる。造粒装置5は、これらを混合し、灰の粒度を大きくする。造粒物は、例えば路盤材、骨材等の土木用材料として利用される。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態の灰の改質装置を示す。1は焼却炉である。6は改質装置である。第2の実施形態の改質装置6は、反応装置4と、造粒装置5と、を備える。焼却炉1、反応装置4、造粒装置5の構成は、第1の実施形態と同一であるので、同一の符号を附してその説明を省略する。
第2の実施形態の改質装置6では、第1の実施形態の改質装置2の焼成処理装置3が省略されている。焼成処理装置3にロータリーキルンを用いると、燃焼により二酸化炭素が排出される。これを避けるために、焼成処理装置3を省略してもよい。焼成処理装置3を省略すると、造粒物に少量のPbが含まれるが、造粒物に少量のPbが含まれていても許容される用途によっては、造粒物の限定利用が可能である。
1…焼却炉
2…改質装置
3…焼成処理装置
4…反応装置
5…造粒装置
6…改質装置

Claims (9)

  1. 焼却炉から排出された灰を反応装置内で二酸化炭素含有ガス雰囲気下300℃~700℃の温度に加熱し、前記灰中のカルシウム分を炭酸塩化する灰の改質方法。
  2. 前記灰は、前記焼却炉から排出された後、空気雰囲気下で1000℃以上の温度で焼成処理されていることを特徴とする請求項1に記載の灰の改質方法。
  3. 前記二酸化炭素含有ガス中の二酸化炭素は、廃棄物焼却炉から排出された排ガスから吸収液又は分離膜を用いて回収した二酸化炭素であることを特徴とする請求項1又は2に記載の灰の改質方法。
  4. 前記二酸化炭素含有ガスの二酸化炭素の濃度が10体積%以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の灰の改質方法。
  5. 前記反応装置は、前記灰を加熱する炉であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の灰の改質方法。
  6. 炭酸塩化後の前記灰に少なくともセメントを混合して造粒することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の灰の改質方法。
  7. 焼却炉から排出された灰を入れる反応装置を備え、
    前記反応装置内で前記灰を二酸化炭素含有ガス雰囲気下で300℃~700℃の温度に加熱し、前記灰中のカルシウム分を炭酸塩化する灰の改質装置。
  8. 前記焼却炉から排出された前記灰を1000℃以上の温度で焼成処理する焼成処理装置を備えることを特徴とする請求項7に記載の灰の改質装置。
  9. 炭酸塩化後の前記灰に少なくともセメントを混合して造粒する造粒装置を備えることを特徴とする請求項7又は8に記載の灰の改質装置。
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