JP2023002497A - ポリイミド - Google Patents

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JP2023002497A JP2022100713A JP2022100713A JP2023002497A JP 2023002497 A JP2023002497 A JP 2023002497A JP 2022100713 A JP2022100713 A JP 2022100713A JP 2022100713 A JP2022100713 A JP 2022100713A JP 2023002497 A JP2023002497 A JP 2023002497A
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敏之 五島
Toshiyuki Goshima
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圭 鈴木
Kei Suzuki
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Abstract

【課題】誘電率および誘電正接が低く、高周波帯域用の電子材料用途に好適に使用できる新規なポリイミドを提供する。【解決手段】下記式(1)で表されるポリイミド。JPEG2023002497000023.jpg4197(式中、Aは、環状構造を有する炭素数4~40の2価の有機基を表し、Bは、環状構造を有する炭素数4~40の4価の有機基を表すが、A及びBの有機基は、何れも特定の構造単位を含む。)【選択図】なし

Description

本発明は、ポリイミドに関し、より詳細には、誘電特性に優れる高周波帯域用の電子材料用途に好適に使用できるポリイミドに関する。
一般的にポリイミドは、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを、溶媒中、触媒を用いずに等モル重付加反応させてポリアミック酸とし、得られたポリアミック酸溶液(ワニス)を塗布・硬化させて製造される。ポリイミドは、高い絶縁性、機械的強度、寸法安定性、易成形性、軽量等の特徴を有するために、電子回路基板などの材料として電子、電気機器や電子部品に広く用いられている。ポリイミドは極性の強いイミド基を含有するため、通常は誘電率が3.5以上である。
近年、電気、電子機器の高性能、高機能化に伴い、情報の高速伝送化が要求されており、これらに使用される部品や部材にも高速伝送への対応が求められている。そのような用途に使用されるポリイミド材料について、高速伝送化に対応した電気特性を有するように、低誘電率化、低誘電正接化を図る試みがなされている。
ポリイミド材料の低誘電率化、低誘電正接化に関する従来技術の多くは、低誘電率・低誘電正接の樹脂(フッ素系樹脂、液晶ポリマーなど)との多層化や、低誘電率・低誘電正接のフィラーの配合といった異種材料との複合化、多孔質化、エステル構造の導入等が主なものである。一方、ポリイミドの化学構造に着目して低誘電率化・低誘電正接化を図ることも検討されている。例えば、ポリイミドの低誘電率化・低誘電正接化として、例えば、ポリイミド構造中にフッ素基を導入すること(特許文献1等)、芳香族単位を脂環族単位に置き換えてπ電子を減少すること(特許文献2等)等が提案されている。
特開2006-206879号公報 特開2020-070359号公報
上記特許文献において提案されているポリイミドは誘電特性に優れるものの、近年の電子材料分野のますますの高性能化の要請に対応するためには必ずしも満足すべきものとはいえなかった。
従って、本発明の目的は、誘電率および誘電正接が低く、高周波帯域用の電子材料用途に好適に使用できる新規なポリイミドを提供することである。
本発明の要旨は以下のとおりである。
[1] 下記式(1)で表されるポリイミド。
Figure 2023002497000001
(式中、
Aは、環状構造を有する炭素数4~40の2価の有機基を表し、
Bは、環状構造を有する炭素数4~40の4価の有機基を表すが、
A及びBの有機基は、何れも下記式(i)~(iii):
Figure 2023002497000002
(式中、R~Rは、それぞれ独立して、水素、もしくはフッ素置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基または炭素数5~8の芳香族基を表し、Rは、炭素数5~8の芳香族基を表す。また、*は結合手を表す。)
から選択される少なくとも1つの構造単位を含む。)
[2] 前記式(1)のAが、下記式(A1)~(A7)から選択される少なくとも1つの有機基である、[1]に記載のポリイミド。
Figure 2023002497000003


[3] 前記式(1)のBが、下記式(B1)~(B7)から選択される少なくとも1つの有機基である、[1]または[2]に記載のポリイミド。
Figure 2023002497000004


[4] 10GHzにおける誘電率が3.15未満である、[1]~[3]のいずれか一項に記載のポリイミド。
[5] 10GHzにおける誘電正接が0.005未満である、[1]~[4]のいずれか一項に記載のポリイミド。
[6] [1]~[5]のいずれか一項に記載のポリイミドからなるフィルム。
[7] [6]に記載のフィルムの、電子材料用途での使用。
本発明によれば、誘電率および誘電正接が低く、高周波帯域用の電子材料用途に好適に使用できるポリイミドが提供される。
合成したBPMANのH-NMRチャート。 合成したBPMANの13C-NMRチャート。 合成したBPMANのFT-IRチャート。 合成したBMBTのH-NMRチャート。 合成したBMBTの13C-NMRチャート。 合成したBMBTのFT-IRチャート。
<ポリイミド>
発明のポリイミドは、カルボン酸無水物とジアミンとの反応物であるポリアミック酸をイミド化した下記式(1)で表される構造を有するものである。下記式(1)で表される構成単位は、テトラカルボン酸化合物とジアミン化合物とが反応して形成される構成単位である。
Figure 2023002497000005
上記式(1)中、Aは、環状構造を有する炭素数4~40の2価の有機基を表すが、下記式(i)~(iii)から選択される少なくとも1つの構造単位を含む。環状構造としては、脂環、芳香環、ヘテロ環構造が挙げられる。
Figure 2023002497000006
上記式(i)~(iii)中、R~Rは、それぞれ独立して、水素、もしくはフッ素置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基または炭素数5~8の芳香族基を表し、Rは、炭素数5~8の芳香族基を表す。また、*は結合手を表す。
発明のポリイミドは、複数種のAを含んでよく、複数種のAは、互いに同一でよく、異なっていてもよい。環状構造を有する炭素数4~40の2価の有機基としては、下記式で表される基を例示できる。
Figure 2023002497000007
上記式中、*は結合手を表し、A、A、Aは、互いに独立して、単結合、-O-、-S-、-CH-、-CH-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、-C(CF-、-SO-、-CO-、-COO-を表す。一例として、AおよびAが-CH-、-O-、-C(CH-または-COO-であり、Aが-CH-、-C(CH-である。AとAとの各環に対する結合位置、および、AとAとの各環に対する結合位置は、互いに独立して、好ましくは各環に対してメタ位またはパラ位であり、より好ましくはメタ位である。また、上記したフェニレン基およびナフチレン基の水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、炭素数5~8の芳香族基で置換されていてもよい。ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
上記した環状構造を有する炭素数4~40の2価の有機基として、好ましくは下記式(A1)~(A7)で表される基が挙げられる。
Figure 2023002497000008
また、発明のポリイミドは、複数種のBを含んでよく、複数種のBは、互いに同一でよく、異なっていてもよい。有機基Bは、環状構造を有する炭素数4~40の4価の有機基を表すが、上記式(i)~(iii)から選択される少なくとも1つの構造単位を含む。有機基Bとして、下記式で表される基を例示できる。
Figure 2023002497000009
上記式中、*は結合手を表し、Bは、-O-、-CH-、-CH-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、-C(CF-、-Ar-、-SO-、-CO-、-O-Ar-O-、-Ar-O-Ar-、-Ar-CH-Ar-、-Ar-C(CH-Ar-、-O-Ar-CH-Ar-O-、-O-Ar-C(CH-Ar-O-、-O-Ar-CH-Ar-CH-Ar-O-、-O-Ar-C(CH-Ar-C(CH-Ar-O-、-COO-Ar-COO-、-COO-Ar-CH-Ar-COO-、-COO-Ar-C(CH-Ar-COO-、-COO-Ar-CH-Ar-CH-Ar-COO-、-COO-Ar-C(CH-Ar-C(CH-Ar-COO-を表す。Arは、水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数6~20のアリーレン基を表し、具体例としてはフェニレン基が挙げられる。ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
上記した環状構造を有する炭素数4~40の4価の有機基として、好ましくは下記式(B1)~(B5)で表される基が挙げられる。
Figure 2023002497000010
上記式(1)において、より一層優れた誘電特性、即ち、低誘電率と低誘電正接を実現するためのAおよびBの好ましい組合せは、A1+B3、A5+B2、A5+B3、A1+B5、A1+B2、A3+B3、およびA6+B3であるが、これらの組合せのみからなるポリイミドであってもよいし、上記した組合せを複数含んでいてもよい。例えば、A1およびA5とB3との組合せ等であってもよい。
本発明のポリイミドは、上記式(1)で表されるものであるが、他のジアミンおよびカルボン酸無水物が含まれていてもよい。ジアミン成分としては芳香族ジアミンが好ましく、例えばp-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、2,4-トルエンジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、1,5-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタレン等の、芳香環を1つ有する芳香族ジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルプロパン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,3’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン(3,3’DDSと略すことがある)、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE-Rと略すことがある)、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン(APB-Nと略すことがある)、ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2’-ジメチルベンジジン、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノジフェニル、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-アミノ-3-メチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-アミノ-3-クロロフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-アミノ-3-フルオロフェニル)フルオレン等の、芳香環を2つ以上有する芳香族ジアミンが挙げられる。これらは単独または2種以上を組合せて使用できる。
カルボン酸無水物としては、耐熱性、膜特性の観点から、芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましく、例えば非縮合多環式の芳香族テトラカルボン酸二無水物、単環式の芳香族テトラカルボン酸二無水物および縮合多環式の芳香族テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。非縮合多環式の芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば4,4’-オキシジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシフェニル)]プロパン二無水物(BisDAと略すことがある。)、4,4’-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物、1,2-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、4,4’-(p-フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’-(m-フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物が挙げられる。また、単環式の芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば1,2,4,5-ベンゼンテトラカルボン酸二無水物が挙げられ、縮合多環式の芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
また、特性を損なわない程度に脂環式テトラカルボン酸二無水物を用いることができる。具体的には、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン-1,2,4,5-テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、カルボニル-4,4’-ビス(シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸)二無水物、メチレン-4,4’-ビス(シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸)二無水物、1,2-エチレン-4,4’-ビス(シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸)二無水物、オキシ-4,4’-ビス(シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸)二無水物、チオ-4,4’-ビス(シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸)二無水物、スルホニル-4,4’-ビス(シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸)二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト-7-エン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、3-(カルボキシメチル)1,2,4-シクロペンタンカルボン酸1,4:2,3-二無水物、5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフリル)-3-メチル-3-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無水物、4-(2,5-ジオキソテトラヒドロフラン-3-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1,2-ジカルボン酸無水物、5,5’-(1,4-フェニレン)ビス(ヘキサヒドロ-4,7-メタノイソベンゾフラン-1,3-ジオン、オクタヒドロ-3H,3’’H-ジスピロ[4,7-メタノイソベンゾフラン-5,1’-シクロペンタン-3’,5’’-[4,7]メタノイソベンゾフラン]-1,1’’,2’,3,3’’(4H,4’’H)-ペンタオンなどが挙げられる。こららは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
本発明のポリイミドの好ましい実施態様として、AおよびBの好ましい組合せは以下の通りである(なお、Aの原料であるジアミン化合物、Bの原料であるカルボン酸二無水物として記載している)。
(1)A5+ジフェニル-3,3’,4,4’-テトラカルボン酸二無水物(ODPA)
(2)A5+4,4’-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物(6FDA)
(3)A3+ODPA
(4)A3+B3+ODPA
(5)A5+9,9-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物(BPAF)
(6)A5+ビシクロ[2.2.2]オクト-7-エン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物(BTA)
(7)A5+3,4’-ビフタル酸無水物(a-BPDA)
(8)A5+4,4’-ビフタル酸無水物(s-BPDA)
(9)A5+3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)
(10)A5+エチレングリコールビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(TMEG)
(11)A5+1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物(HPMDA)
(12)A5+ピロメリット酸二無水物(PMDA)
(13)A5+1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(CBDA)
(14)A1+2,2’,3,3’,5,5’-ヘキサメチル[1,1’-ビフェニル]-4,4’-ジイル=ビス(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2-ベンゾフラン-5-カルボキシラート)(TMPBP-TME)
(15)A1+ナフタレン-2,6-ジイル=ビス(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2-ベンゾフラン-5-カルボキシラート)(26DHN-TME)
(16)A1+2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル(TFMB)+TMPBP-TME+ビフタル酸無水物(BPDA)
(17)A1+B2+TMPBP-TME
(18)A1+TFMB+B2
(19)A1+TFMB+TMPBP-TME
(20)A1+TFMB+TMPBP-TME+26DHN-TME+BPDA
(21)A1+TFMB+TMPBP-TME+BPDA
(22)A1+A5+TFMB+TMPBP-TME+BPDA
(23)A1+TFMB+B2+TMPBP-TME+26DHN-TME
本発明によるポリイミドは、公知の方法により得ることができる。ポリイミドの製造において、ジアミン化合物、テトラカルボン酸化合物の使用量は、所望とするポリイミドの各構成単位の比率に応じて適宜選択できる。
ポリイミドの製造において、ジアミン化合物、テトラカルボン酸化合物およびジカルボン酸化合物の反応温度は、特に限定されないが、例えば5~350℃、好ましくは20~200℃、より好ましくは25~100℃である。反応時間も特に限定されないが、例えば30分~10時間程度である。必要に応じて、不活性雰囲気または減圧の条件下において反応を行ってよい。好ましい態様では、反応は、常圧および/または不活性ガス雰囲気下、撹拌しながら行う。また、反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。
溶媒としては、反応に影響を与えない限り特に限定されないが、例えば、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、乳酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル等のエステル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒;エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;クロロホルムおよびクロロベンゼン等の塩素含有溶媒;N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、N,N’-ジメチルイミダゾリジノン等のアミド系溶媒;ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の含硫黄系溶媒;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒;およびそれらの組合せ(混合溶媒)などが挙げられる。これらのなかでも、溶解性の観点から、エステル系溶剤やアミド系溶媒を好適に使用できる。
また、希釈剤として上記の他に、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、1-メトキシ-2-プロパノール、2-ブトキシエタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート等のアセテート系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2-ヘプタノン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;を使用することもできる。
ポリイミドの製造におけるイミド化工程では、イミド化触媒の存在下で、イミド化することができる。イミド化触媒としては、例えばトリプロピルアミン、ジブチルプロピルアミン、エチルジブチルアミン等の脂肪族アミン;N-エチルピペリジン、N-プロピルピペリジン、N-ブチルピロリジン、N-ブチルピペリジン、およびN-プロピルヘキサヒドロアゼピン等の脂環式アミン(単環式);アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.2.1]オクタン、アザビシクロ[2.2.2]オクタン、およびアザビシクロ[3.2.2]ノナン等の脂環式アミン(多環式);並びにピリジン、2-メチルピリジン(2-ピコリン)、3-メチルピリジン(3-ピコリン)、4-メチルピリジン(4-ピコリン)、2-エチルピリジン、3-エチルピリジン、4-エチルピリジン、2,4-ジメチルピリジン、2,4,6-トリメチルピリジン、3,4-シクロペンテノピリジン、5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリン、およびイソキノリン等の芳香族アミンが挙げられる。
また、イミド化反応を促進しやすい観点から、イミド化触媒とともに、酸無水物を用いることが好ましい。酸無水物は、イミド化反応に用いられる慣用の酸無水物等が挙げられ、その具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸等の脂肪族酸無水物、フタル酸等の芳香族酸無水物などが挙げられる。
ポリイミドは、慣用の方法、例えば、濾過、濃縮、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組合せた分離手段により単離(分離精製)してもよく、好ましい態様では、透明ポリアミドイミド樹脂を含む反応液に、多量のメタノール等のアルコールを加え、樹脂を析出させ、濃縮、濾過、乾燥等を行うことにより単離することができる。
上記のようにして得られるポリイミドの重量平均分子量(Mw)は、ドライフィルムを作製する際の溶媒に対する溶解性、光学用途にドライフィルムを使用する際の樹脂層の表面硬度や耐屈曲性の観点から、30,000~1,000,000であることが好ましく、70,000~700,000であることがより好ましく、100,000~500,000であることがさらに好ましい。重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定し、標準ポリスチレン換算により算出された値をいう。
<ポリイミドの用途>
本発明のポリイミドは、10GHzにおける誘電率が3.15未満であり、10GHzにおける誘電正接が0.005未満であり、優れた誘電特性を有する。そのため、電子材料に好適に使用することができる。例えば、高周波帯域用のプリント回路やアンテナ基板等の絶縁層として好適に用いることができる。その他、フレキシブル配線回路基板、回路付きサスペンション基板等、電気・電子機器における配線回路基板や多層配線回路基板のベース絶縁層、カバー絶縁層、中間絶縁層等の種々の絶縁層に使用できることは言うまでもない。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、以下において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
[実施例1]
窒素導入管、撹拌装置を備えた1000mlセパラブルフラスコに4,4’-(4,4’-イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸二無水物(BPADA)62.46g(120ミリモル)、(5-アミノ-2-ビフェニル)-4-アミノベンゾエート(PHBAAB)36.52g(120ミリモル)、N-メチルピロリドン(NMP)284g、ピリジン1.90g(24ミリモル)、トルエン28gを投入し、窒素雰囲気下、180℃で、途中トルエンを系外にのぞきながら10時間反応させることにより、25重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例2]
ジアミン化合物としてPHBAAB12.17g(40ミリモル)、1,3-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン(BPMAN)42.29g(80ミリモル)、NMPが338g、トルエン34gに変更した以外は実施例1と同じ条件にて合成し、25重量%のポリイミド溶液を得た。なお、使用したBPMANは、以下のようにして合成したものを使用した。
温度計、攪拌機を備えた3Lの4口フラスコに、トルエン100ml、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)1000mlを投入し、ビスフェノールM346.5g(1mol)と、4-クロロニトロベンゼン346.6g(2.2mol)に、炭酸カリウム165.9(1.2mol)を加えて、窒素雰囲気下150℃で5時間撹拌することにより、1,3-ビス[4-(4-ニトロフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼンを合成した。
続いて、温度計、攪拌機を備えた500ccオートクレーブに、得られた1,3-ビス[4-(4-ニトロフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン235.5g(0.4mol)、1,3-ジオキソラン400ml、5%Pd-炭素(乾燥品として)を加え、窒素置換後、水素置換した。水素圧9kg/cm(ゲージ圧)、80℃に保持して還元すると約2時間で水素の吸収が止まった。さらに1時間80℃で熟成した後、室温まで冷却した。窒素置換後、生成物溶液を取り出し、ろ過することにより触媒を取り除いた。ろ液を50%メタノール中に投入し、結晶を析出させ、結晶を採取した。
50℃、真空下で乾燥させることにより、下記式で表される1,3-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼンを得た。
Figure 2023002497000011
H-NMR、13C-NMR、FT-IR、元素分析により同定し、構造確認した結果、化学式(2)で表される化合物であることが確認された。H-NMR(300MHz,測定機器:Varian 300-MR spectrometer、重溶媒:DMSO-d)、13C-NMR(75MHz,測定機器:Varian 300-MR spectrometer、重溶媒:DMSO-d)およびFT-IR(KBr法、測定機器:FTIR-410 spectrometer)の結果を図1~3に示した。
[実施例3]
BPADAの代わりに4,4’-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスフェニルビストリメリテート二無水物(BMBT)83.36g(120ミリモル)、NMPが347g、トルエン35gに変更した以外は実施例1と同じ条件にて合成し、25重量%のポリイミド溶液を得た。なお、使用したBMBTは、以下のようにして合成したものを使用した。
温度計、攪拌機を備えた3Lの4口フラスコに、1,3-ジオキソラン700mlを投入し、ビスフェノールM173.2g(0.5mol)と、無水トリメリット酸クロライド231.6g(1.1mol)とを加え、窒素置換した。次いで、ピリジン158g(2mol)を滴下した。滴下終了後、50℃3時間撹拌し反応を続けた。その後、ろ過によりピリジン塩を除去し、ろ液に蒸留水を加え固体を析出させた後に50%メタノールで洗浄を繰り返しBMBTの開環物(テトラカルボン酸体)を得た。さらに、その開環物を無水酢酸にて脱水閉環させえることにより、下記式で表される4,4’-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスフェニルビストリメリテート二無水物(BMBT)を得た。

Figure 2023002497000012
H-NMR、13C-NMR、FT-IR、元素分析により同定し、構造確認した結果、化学式(2)で表される化合物であることが確認された。H-NMR(300MHz,測定機器:Varian 300-MR spectrometer、重溶媒:DMSO-d)、13C-NMR(75MHz,測定機器:Varian 300-MR spectrometer、重溶媒:DMSO-d)およびFT-IR(KBr法、測定機器:FTIR-410 spectrometer)の結果を図4~6に示した。
[実施例4]
BPADAの代わりに2,5- ジ-tert-ブチル-1,4-フェニレンビストリメリテート二無水物(TADBHQ)68.46g(120ミリモル)、NMPが302g、トルエン30gに変更したこと以外は実施例1と同じ条件にて合成し、25重量%のポリイミド溶液を得た。なお、使用したTADBHQは、以下のようにして合成したものを使用した。
温度計、攪拌機を備えた1Lの4口フラスコに、1,3-ジオキサン900mlを投入し、2,5-ジ-tert-ブチル-ハイドロキノン266.8g(1.2mol)と、無水トリメリット酸クロライド555.9g(2.64mol)とを加えて、窒素置換した。次いで、ピリジン380g(4.8mol)を滴下した。滴下終了後、50℃5時間撹拌し反応を続けた。生成物溶液に純水を加えて、ろ取後、更に純水で3回、メタノールで3回洗浄した後、真空乾燥することによりTADBHQの開環物(テトラカルボン酸体)を得た。さらに、その開環物を無水酢酸にて脱水閉環させえることにより、下記式で表される2,5- ジ-tert-ブチル-1,4-フェニレンビストリメリテート二無水物(TADBHQ)を得た。
Figure 2023002497000013
H-NMR、13C-NMR、FT-IR、元素分析により同定し、構造確認した結果、化学式(2)で表される化合物であることが確認された。
[実施例5]
酸無水物としてBPADAの代わりにジフェニル-3,3’,4,4’-テトラカルボン酸二無水物(ODPA)31.02g(100ミリモル)を使用し、ジアミン化合物としてBPMAN52.87g(100ミリモル)を使用し、NMP321g、トルエン32gに変更したこと以外は実施例1と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例6]
酸無水物としてODPAの代わりに4,4’-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物(6FDA)44.43g(100ミリモル)を使用し、NMP374g、トルエン37gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例7]
ジアミン化合物としてBPMANの代わりに下記式で表される4,4’-(m-フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン(Bisaniline-M)34.45g(100ミリモル)を使用し、NMP247g、トルエン25gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
Figure 2023002497000014
[実施例8]
酸無水物としてODPAの代わりにBPADA52.05g(100ミリモル)を使用し、NMP331g、トルエン33gに変更したこと以外は実施例7と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例9]
酸無水物としてODPA62.04(200ミリモル)、およびBPADA52.05g(100ミリモル)を使用し、Bisaniline-M103.35g(300ミリモル)を使用し、NMP826g、トルエン83gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例10]
酸無水物としてODPAの代わりにBPADA52.05g(100ミリモル)を使用し、NMP405g、トルエン41gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例11]
酸無水物としてODPAの代わりに9,9-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物(BPAF)45.84g(100ミリモル)を使用し、NMP380g、トルエン38gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例12]
酸無水物としてODPAの代わりにビシクロ[2.2.2]オクト-7-エン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物(BTA)24.82g(100ミリモル)を使用し、NMP296g、トルエン29gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例13]
酸無水物としてODPAの代わりに3,4’-ビフタル酸無水物(a-BPDA)29.42g(100ミリモル)を使用し、NMP314g、トルエン31gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例14]
酸無水物としてODPAの代わりに4,4’-ビフタル酸無水物(s-BPDA)29.42g(100ミリモル)を使用し、NMP314g、トルエン31gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例15]
酸無水物としてODPAの代わりに3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)32.2g(100ミリモル)を使用し、NMP325g、トルエン32gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例16]
酸無水物としてODPAの代わりにエチレングリコールビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(TMEG)41.03g(100ミリモル)を使用し、NMP361g、トルエン36gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例17]
酸無水物としてODPAの代わりに1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物(HPMDA)22.61g(100ミリモル)を使用し、NMP286g、トルエン28gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例18]
酸無水物としてODPAの代わりにピロメリット酸二無水物(PMDA)21.81g(100ミリモル)を使用し、NMP285g、トルエン28gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例19]
酸無水物としてODPAの代わりに1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(CBDA)19.61g(100ミリモル)を使用し、NMP275g、トルエン27gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例20]
酸無水物としてODPAの代わりに2,5-ジ-tert-ブチル-1,4-フェニレンビストリメリテート二無水物(TADBHQ)57.05g(100ミリモル)を使用し、NMP425g、トルエン42gに変更したこと以外は実施例5と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例21]
酸無水物としてBPADAの代わりに下記式で表される2,2’,3,3’,5,5’-ヘキサメチル[1,1’-ビフェニル]-4,4’-ジイル=ビス(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2-ベンゾフラン-5-カルボキシラート)(TMPBP-TME)61.86g(100ミリモル)を使用し、ジアミン化合物としてPHBAAB30.43g(100ミリモル)を使用し、NMP354g、トルエン35gに変更したこと以外は実施例1と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
Figure 2023002497000015
[実施例22]
酸無水物としてTMPBP-TMEの代わりに下記式で表されるナフタレン-2,6-ジイル=ビス(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2-ベンゾフラン-5-カルボキシラート)(26DHN-TME)50.83g(100ミリモル)を使用し、ジアミン化合物としてPHBAAB30.43g(100ミリモル)を使用し、NMP310g、トルエン31gに変更したこと以外は実施例1と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
Figure 2023002497000016
[実施例23]
酸無水物としてBPADAの代わりにTMPBP-TME30.93g(50ミリモル)およびBPDA14.71g(50ミリモル)を使用し、ジアミン化合物としてPHBAAB15.22g(50ミリモル)および2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル(TFMB)16.01g(50ミリモル)を使用し、NMP293g、トルエン29gに変更したこと以外は実施例1と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例24]
酸無水物としてBPADAの代わりにTADBHQ39.93g(70ミリモル)およびTMPBP-TME18.55g(30ミリモル)を使用し、NMP341g、トルエン34gに変更したこと以外は実施例1と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例25]
酸無水物としてTMPBP-TMEおよびBPDAの代わりにTADBHQ57.05g(100ミリモル)を使用し、NMP338g、トルエン33gに変更したこと以外は実施例23と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例26]
酸無水物としてTMPBP-TMEおよびBPDAの代わりにTMPBP-TME61.86g(100ミリモル)を使用し、NMP358g、トルエン35gに変更したこと以外は実施例23と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例27]
酸無水物としてTMPBP-TMEおよびBPDAの代わりにTMPBP-TME21.65g(35ミリモル)、26DHN-TME15.25g(30ミリモル)およびBPDA10.29g(35ミリモル)を使用し、NMP299g、トルエン30gに変更したこと以外は実施例23と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例28]
酸無水物としてTMPBP-TMEおよびBPDAの代わりにTMPBP-TME18.56g(30ミリモル)およびBPDA20.6g(70ミリモル)を使用し、NMP267g、トルエン26gに変更したこと以外は実施例23と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例29]
ジアミン化合物としてPHBAABおよびTFMBの代わりにPHBAAB21.3g(70ミリモル)、TFMB6.4g(20ミリモル)およびBPMAN5.29g(10ミリモル)を使用し、NMP342g、トルエン34gに変更したこと以外は実施例23と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[実施例30]
酸無水物としてTMPBP-TMEおよびBPDAの代わりにBPADA10.4g(20ミリモル)、TMPBP-TME20.3g(40ミリモル)および26DHN-TME24.7g(40ミリモル)を使用し、NMP332g、トルエン33gに変更したこと以外は実施例23と同じ条件にて合成し、20重量%のポリイミド溶液を得た。
[比較例1]
PHBAABの代わりに1,3-ジアミノベンゼン(MPD)12.98g(120ミリモル)、NMPが213g、トルエン21gに変更したこと以外は実施例1と同じ条件にて合成し、25重量%のポリイミド溶液を得た。
[比較例2]
BPADAの代わりに9,9-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]フルオレン二無水物77.11g(120ミリモル)、NMPが328g、トルエン33gに変更したこと以外は実施例1と同じ条件にて合成し、25重量%のポリイミド溶液を得た。
上記のようにして得られたポリイミドについて、以下の評価を行った。
<5%重量減少温度>
JIS K 7120に準拠し、島津製作所製のTGA-50(商品名)を使用し、空気中、10℃/分の昇温速度にて、上記試験片の5%重量減少温度を測定した。測定結果を表1に記載した。
<ガラス転移温度(Tg)>
JIS K 7121に準拠し、島津製作所製のDSC-60Plus(商品名)及びTMA-60(商品名)を使用し、窒素気流下、10℃/分の昇温速度にて、上記試験片のガラス転移温度(Tg)を測定した。測定結果を表1に記載した。
<熱膨張係数(CTE)>
実施例および比較例において得られた各ポリイミドを、島津製作所社製のTMA-60(商品名)を用い、5gの加重を加えながら10℃/分の昇温温度にて、室温から450℃まで昇温させ、100℃から250℃までの平均熱膨張係数(CTE)を求めた。結果を表1に記載した。
<引張強度>
実施例および比較例において得られた各ポリイミドを10mm×80mmのサイズの試験片とし、引張試験機(島津製作所社製、商品名:AG-Xplus 50kN)を用いて、引張速度10mm/分にてMD方向およびTD方向の引張強度を測定した。MD方向の引張強度およびTD方向の引張強度の平均値を算出した。結果を表1に記載した。
<弾性率>
実施例および比較例において得られた各ポリイミドを10mm×80mmのサイズの試験片とし、引張試験機(島津製作所社製、商品名:AG-Xplus 50kN)を用いて、引張速度10mm/分にてMD方向およびTD方向の弾性率を測定した。MD方向の弾性率およびTD方向の弾性率の平均値を算出した。結果を表1に記載した。
<誘電率、誘電正接>
実施例および比較例において得られた各ポリイミドの10GHzにおける比誘電率及び誘電正接を、JIS C2565に準拠して市販の誘電率測定装置(QWED社製スプリットポスト誘電体共振器、Keysight Technologies社製ENA Network analyzer E5071C)を用いて測定した。結果を表1に記載した。
Figure 2023002497000017


Figure 2023002497000018

Claims (7)

  1. 下記式(1)で表されるポリイミド。
    Figure 2023002497000019
    (式中、
    Aは、環状構造を有する炭素数4~40の2価の有機基を表し、
    Bは、環状構造を有する炭素数4~40の4価の有機基を表すが、
    A及びBの有機基は、何れも下記式(i)~(iii):
    Figure 2023002497000020
    (式中、R~Rは、それぞれ独立して、水素、もしくはフッ素置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基または炭素数5~8の芳香族基を表し、Rは、炭素数5~8の芳香族基を表す。また、*は結合手を表す。)
    から選択される少なくとも1つの構造単位を含む。)
  2. 前記式(1)のAが、下記式(A1)~(A7)から選択される少なくとも1つの有機基である、請求項1に記載のポリイミド。
    Figure 2023002497000021
  3. 前記式(1)のBが、下記式(B1)~(B7)から選択される少なくとも1つの有機基である、請求項1または2に記載のポリイミド。
    Figure 2023002497000022
  4. 10GHzにおける誘電率が3.15未満である、請求項1に記載のポリイミド。
  5. 10GHzにおける誘電正接が0.005未満である、請求項1に記載のポリイミド。
  6. 請求項1に記載のポリイミドからなるフィルム。
  7. 請求項6に記載のフィルムの、電子材料用途での使用。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024101441A1 (ja) * 2022-11-10 2024-05-16 本州化学工業株式会社 ポリイミド、ポリイミド薄膜

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