JP2023000729A - 車両用灯具 - Google Patents
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Abstract
【課題】より均一な発光を可能とした車両用灯具を提供する。【解決手段】光源6と、導光体7とを備え、導光体7は、導光部11と、入射部12と、第1の反射部13と、第2の反射部と、出射部15とを有し、出射部15は、導光部11の一端と他端との間で光軸とは交差する方向の寸法が変化した出射面15aを含み、第1の反射部13は、複数の第1の反射カット13aを含み、第2の反射部は、出射面15aの光軸とは交差する方向の寸法に応じて、導光部11の正面側に向かって傾斜する角度が変化した傾斜面と、傾斜面に設けられて、複数の第1の反射カット13aにより反射された光Lを出射面15aに向かって反射する複数の第2の反射カットとを含み、入射部12から入射した光Lが導光部11の他端側に向かうように、光源6から出射された光Lの光軸の向きが設定される。【選択図】図6
Description
本発明は、車両用灯具に関する。
従来より、車両に搭載される車両用灯具として、発光ダイオード(LED)などの光源と、板状や棒状などの導光体とを組み合わせたものが知られている(例えば、下記特許文献1を参照。)。
車両用灯具では、光源から出射された光を導光体の一端面(入射面)から入射し、導光体の内部で導光する間に、この導光体に設けられた複数の反射カット(反射面)で光を内部反射させることによって、各反射カットで反射された光を拡散しながら、この導光体の一面(前面)に設けられた出射面(発光面)を略均一に発光(面発光)させる。このような車両用灯具は、例えば、車両のテールランプなどに用いられている。
ところで、上述した従来の車両用灯具では、導光体の入射面から出射面(発光面)まで導光される光の光路長の違いによって、発光面に発光ムラが生じることがあった。すなわち、導光体の出射面(発光面)に発光ムラが生じた場合は、発光面のうち、入射面からの光路長が短い箇所よりも入射面からの光路長が長い箇所の方が相対的に暗くなってしまう。
特に、1つの光源から出射された光によって、発光面の全域を均一に発光させようとした場合は、上述した光路長の違いによる発光ムラの発生を抑制することが困難となる。
一方、このような発光ムラが発生した場合は、視認性や見栄えが低下してしまうことから、複数の光源を配置した上で、各光源から出射された光を導光体に入射させなければならない。この場合、光源数が増加することによるコストアップや、複数の光源を配置するスペースを確保したことによる灯体の大型化などの問題が発生してしまう。
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、より均一な発光を可能とした車両用灯具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 光源と、
前記光源から出射された光を導光させる導光体とを備え、
前記導光体は、前記光源と対向する一端側から他端側に向かって延在する導光部と、
前記導光部の一端側に位置して、前記光源から出射された光を前記導光部の内部へと入射する入射部と、
前記光源から出射された光の光軸とは交差する方向における前記導光部の何れか一方の面側に位置して、前記入射部から入射した光を前記導光部の何れか他方の面側に向けて反射する第1の反射部と、
前記導光部の背面側に位置して、前記第1の反射部で反射された光を前記導光部の正面側に向けて反射する第2の反射部と、
前記導光部の正面側に位置して、前記第2の反射部で反射された光を前記導光部の外部へと出射する出射部とを有し、
前記出射部は、前記導光部の一端と他端との間で前記光軸とは交差する方向の寸法が変化した出射面を含み、
前記第1の反射部は、複数の第1の反射カットを含み、
前記第2の反射部は、前記出射面の前記光軸とは交差する方向の寸法に応じて、前記導光部の正面側に向かって傾斜する角度が変化した傾斜面と、
前記傾斜面に設けられて、前記複数の第1の反射カットにより反射された光を前記出射面に向かって反射する複数の第2の反射カットとを含み、
前記入射部から入射した光が前記導光部の他端側に向かうように、前記光源から出射された光の光軸の向きが設定されることを特徴とする車両用灯具。
〔2〕 前記第1の反射部は、前記光源からの距離及び前記出射面の前記光軸とは交差する方向の寸法に応じて、前記導光部の一端側から他端側に向かって並ぶ間隔及び傾斜する角度が変化した複数の第1の反射カットを含むことを特徴とする前記〔1〕に記載の車両用灯具。
〔3〕 前記複数の第1の反射カットは、前記導光部の一端側から他端側に向かって並ぶ間隔が漸次小さくなり、且つ、前記傾斜する角度が漸次大きくなる形状を有することを特徴とする前記〔2〕に記載の車両用灯具。
〔4〕 前記出射面は、前記導光部の一端側から他端側に向かって前記光軸とは交差する方向の寸法が漸次大きくなる形状を有し、
前記傾斜面は、前記導光部の一端側から他端側に向かって傾斜する角度が漸次小さく形状を有することを特徴とする前記〔1〕~〔3〕の何れか一項に記載の車両用灯具。
〔5〕 前記導光部は、前記一方の面の他端側が前記他方の面側に向けて湾曲した形状を有することを特徴とする前記〔1〕~〔4〕の何れか一項に記載の車両用灯具。
〔6〕 前記導光体は、前記導光部の前記一方の面側における厚みが一端と他端との間で一定となるような形状を有することを特徴とする前記〔1〕~〔5〕の何れか一項に記載の車両用灯具。
〔1〕 光源と、
前記光源から出射された光を導光させる導光体とを備え、
前記導光体は、前記光源と対向する一端側から他端側に向かって延在する導光部と、
前記導光部の一端側に位置して、前記光源から出射された光を前記導光部の内部へと入射する入射部と、
前記光源から出射された光の光軸とは交差する方向における前記導光部の何れか一方の面側に位置して、前記入射部から入射した光を前記導光部の何れか他方の面側に向けて反射する第1の反射部と、
前記導光部の背面側に位置して、前記第1の反射部で反射された光を前記導光部の正面側に向けて反射する第2の反射部と、
前記導光部の正面側に位置して、前記第2の反射部で反射された光を前記導光部の外部へと出射する出射部とを有し、
前記出射部は、前記導光部の一端と他端との間で前記光軸とは交差する方向の寸法が変化した出射面を含み、
前記第1の反射部は、複数の第1の反射カットを含み、
前記第2の反射部は、前記出射面の前記光軸とは交差する方向の寸法に応じて、前記導光部の正面側に向かって傾斜する角度が変化した傾斜面と、
前記傾斜面に設けられて、前記複数の第1の反射カットにより反射された光を前記出射面に向かって反射する複数の第2の反射カットとを含み、
前記入射部から入射した光が前記導光部の他端側に向かうように、前記光源から出射された光の光軸の向きが設定されることを特徴とする車両用灯具。
〔2〕 前記第1の反射部は、前記光源からの距離及び前記出射面の前記光軸とは交差する方向の寸法に応じて、前記導光部の一端側から他端側に向かって並ぶ間隔及び傾斜する角度が変化した複数の第1の反射カットを含むことを特徴とする前記〔1〕に記載の車両用灯具。
〔3〕 前記複数の第1の反射カットは、前記導光部の一端側から他端側に向かって並ぶ間隔が漸次小さくなり、且つ、前記傾斜する角度が漸次大きくなる形状を有することを特徴とする前記〔2〕に記載の車両用灯具。
〔4〕 前記出射面は、前記導光部の一端側から他端側に向かって前記光軸とは交差する方向の寸法が漸次大きくなる形状を有し、
前記傾斜面は、前記導光部の一端側から他端側に向かって傾斜する角度が漸次小さく形状を有することを特徴とする前記〔1〕~〔3〕の何れか一項に記載の車両用灯具。
〔5〕 前記導光部は、前記一方の面の他端側が前記他方の面側に向けて湾曲した形状を有することを特徴とする前記〔1〕~〔4〕の何れか一項に記載の車両用灯具。
〔6〕 前記導光体は、前記導光部の前記一方の面側における厚みが一端と他端との間で一定となるような形状を有することを特徴とする前記〔1〕~〔5〕の何れか一項に記載の車両用灯具。
以上のように、本発明によれば、より均一な発光を可能とした車両用灯具を提供することが可能である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがあり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
なお、以下の説明で用いる図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがあり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
本発明の一実施形態として、例えば図1~図13に示す車両用灯具1について説明する。
なお、図1は、車両用灯具1の構成を示す正面図である。図2は、図1中に示す線分A-Aによる車両用灯具1の断面図である。図3は、図1中に示す線分B-Bによる車両用灯具1の断面図である。図4は、図1中に示す線分C-Cによる車両用灯具1の断面図である。図5は、図1中に示す線分D-Dによる車両用灯具1の断面図である。図6は、車両用灯具が備える光源6及びインナーレンズ7の構成を示す斜視図である。図7は、図6中に示す光源6及びインナーレンズ7の左右方向に沿った断面図である。図8(A)は、図7中に示す囲み部分Eを拡大した断面図である。図8(B)は、図7中に示す囲み部分Fを拡大した断面図である。図8(C)は、図7中に示す囲み部分Gを拡大した断面図である。図9は、図6中に示す光源6及びインナーレンズ7の上下方向に沿った断面図である。図10は、インナーレンズ7の入射部12を拡大した斜視図である。図11は、インナーレンズ7の第1の反射部13を拡大した断面斜視図である。図12は、インナーレンズ7の第2の反射部14を拡大した断面斜視図である。図13は、インナーレンズ7の出射部15を拡大した斜視図である。
なお、図1は、車両用灯具1の構成を示す正面図である。図2は、図1中に示す線分A-Aによる車両用灯具1の断面図である。図3は、図1中に示す線分B-Bによる車両用灯具1の断面図である。図4は、図1中に示す線分C-Cによる車両用灯具1の断面図である。図5は、図1中に示す線分D-Dによる車両用灯具1の断面図である。図6は、車両用灯具が備える光源6及びインナーレンズ7の構成を示す斜視図である。図7は、図6中に示す光源6及びインナーレンズ7の左右方向に沿った断面図である。図8(A)は、図7中に示す囲み部分Eを拡大した断面図である。図8(B)は、図7中に示す囲み部分Fを拡大した断面図である。図8(C)は、図7中に示す囲み部分Gを拡大した断面図である。図9は、図6中に示す光源6及びインナーレンズ7の上下方向に沿った断面図である。図10は、インナーレンズ7の入射部12を拡大した斜視図である。図11は、インナーレンズ7の第1の反射部13を拡大した断面斜視図である。図12は、インナーレンズ7の第2の反射部14を拡大した断面斜視図である。図13は、インナーレンズ7の出射部15を拡大した斜視図である。
また、以下に示す図面では、XYZ直交座標系を設定し、X軸方向を車両用灯具1の前後方向(厚み方向)、Y軸方向を車両用灯具1の左右方向(幅方向)、Z軸方向を車両用灯具1の上下方向(高さ方向)として、それぞれ示すものとする。
本実施形態の車両用灯具1は、例えば、車両(図示せず。)の後端側の両コーナー部に搭載されるリアコンビネーションランプのうち、赤色発光するテールランプに本発明を適用したものである。
なお、以下の説明において、「前」「後」「左」「右」「上」「下」との記載は、特に断りのない限り、車両用灯具1を正面(車両後方)から見たときのそれぞれの方向を意味するものとする。したがって、車両を正面(車両前方)から見たときのそれぞれの方向とは、前後左右を逆にした方向となっている。
具体的に、この車両用灯具1は、図1~図5に示すように、リアコンビネーションランプを構成する灯体2の内側に配置されている。灯体2は、前面が開口したハウジング3と、ハウジング3の開口を覆うカバーレンズ(アウターレンズ)4とにより構成される。車両用灯具1は、この灯体2の内側に配置されたブラケット5等を介して灯体2の内側に保持されている。なお、灯体2の形状については、車両のデザイン等に合わせて適宜変更することが可能である。
本実施形態の車両用灯具1は、灯体2の内側に配置された光源6と、インナーレンズ7と、リフレクタ8と、エクステンション9とを備えている。
光源6は、例えば赤色光(以下、単に「光」という。)Lを発するLEDからなる。光源6は、LEDを駆動する駆動回路(図示せず。)が設けられた回路基板10の一面側に実装されて、車両用灯具1の側方(+Y軸側)に向けて光Lを放射状に出射する。
なお、本実施形態では、上述した光源6を構成するLEDと、このLEDを駆動する駆動回路とが回路基板10上に実装された構成となっているが、LEDが実装された実装基板と、このLEDを駆動する駆動回路が設けられた回路基板とを別々に配置し、実装基板と回路基板との間をハーネスと呼ばれる配線コードを介して電気的に接続し、LEDが発する熱から駆動回路を保護する構成としてもよい。
インナーレンズ7は、図6~図13に示すように、光源6から出射された光Lを導光させる導光体からなる。インナーレンズ7には、例えばポリカーボネイトやアクリル等の透明樹脂やガラスなど、空気よりも屈折率の高い材質からなる光透過性部材を用いることができる。
インナーレンズ7は、光源6と対向する一端側から他端側に向かって延在する板状の導光部11と、導光部11の一端側に位置する入射部12と、光源6から出射された光Lの光軸AXとは交差する方向における導光部11の一方の面(本実施形態では下面)側に位置する第1の反射部13と、導光部11の背面側に位置する第2の反射部14と、導光部11の正面側に位置する出射部15とを有している。
インナーレンズ7は、導光部11の一端側から他端側に向かって光軸AXとは交差する方向(本実施形態では上下方向)の寸法が漸次大きくなる形状を有している。また、インナーレンズ7は、導光部11の下面(一方の面)側における厚みが一端と他端との間で一定となるような形状を有している。さらに、インナーレンズ7は、導光部11の下面(一方の面)の他端側が上方(他方の面側)に向けて湾曲した形状を有している。
入射部12は、図6、図7及び図10に示すように、光源6から出射された光Lを導光部11の内部へと入射する部分を構成している。具体的に、この入射部12は、光源6と対向する部分の中央に位置して、光源6から出射された光Lの一部が入射する凸面状の第1の集光入射面12aと、第1の集光入射面12aの周囲を囲む位置から光源6側に突出した突出部の内周側に位置して、光源6から出射された光Lの一部が入射する略円筒状の第2の集光入射面12bと、突出部の外周側に位置して、第2の集光入射面12bから入射した光Lを反射する略截頭円錐状の集光反射面12cとを有している。
入射部12では、光源6から出射された光Lのうち、第1の集光入射面12aから入射した光Lを光軸寄りに集光させる。一方、第2の集光入射面12bから入射した光Lを集光反射面12cで反射させることによって光軸寄りに集光させる。
これにより、入射部12では、光源6から放射状に出射された光Lを平行化(コリメート)しながら、導光部11の内部へと入射する。導光部11に入射した光Lは、この導光部11の一端側から他端側に向けて導光される。
また、入射部12は、導光部11の上下方向において下面(一方の面)の近くに配置されている。
なお、本実施形態の車両用灯具1では、図7に示すように、入射部12から入射した光Lが導光部11の他端側に向かうように、光源6から出射された光Lの光軸AXの向きが設定されている。具体的には、入射部12から入射した光Lが導光部11の他端側に向かうように、光源6が実装された回路基板10を斜め下方に傾けた状態で配置している。
これにより、光源6から出射された光Lが導光部11の下面に設けられた第1の反射部13に入射して、第2の反射部14に向けて反射されると共に、導光部11の一端側から他端側に向けて、光軸AX及びその付近にある強いパワーを持った光Lの成分を導光部11の他端側まで導くことが可能である。
このように、本実施形態の車両用灯具1では、1つの光源6を利用しながら、インナーレンズ7の延在する方向に延びる出射面15aを全体に亘って発光させることができ、導光部11の他端側で暗部が生じることを防ぐことが可能である。
第1の反射部13は、図7、図8及び図11に示すように、入射部12から入射した光Lを導光部11の他方の面(上面側)側に向けて反射する複数の第1の反射カット13aを有している。
複数の第1の反射カット13aは、導光部11の下面を前後方向に切り欠く断面略三角形状の溝部からなり、導光部11が延在する方向(左右方向)に並んで配置されている。また、複数の第1の反射カット13aは、それぞれの面に入射した光Lが第2の反射部14に向けて反射されるように、それぞれの面の間隔及び傾斜する角度が調整されている。
第2の反射部14は、図9及び図12に示すように、導光部11の正面側に向かって傾斜した傾斜面14aと、傾斜面14aに入射した光Lを出射部15に向けて反射する複数の第2の反射カット14bとを有している。
複数の第2の反射カット14bは、傾斜面14aを左右方向に切り欠く断面略三角形状の溝部からなり、傾斜面14aの上下方向に並んで配置されている。また、複数の第2の反射カット14bは、それぞれの面に入射した光Lが出射部15に向けて反射されるように、それぞれの面の傾斜する角度が調整されている。
出射部15は、図6及び図13に示すように、第2の反射部14で反射された光Lを導光部11の外部へと出射する出射面15aを有している。出射面15aは、導光部11の正面側において、導光部11の一端と他端との間で上下方向の寸法が変化している。具体的に、この出射面15aは、導光部11の一端側から他端側に向かって上下方向の寸法が漸次大きくなる形状を有している。
出射面15aには、第2の反射部で反射された光Lを導光部11が延在する方向(左右方向)に拡散しながら透過させる複数の拡散カット16が設けられている。
拡散カット16としては、例えば、フルートカットや魚眼カットと呼ばれるレンズカット等を施すことによって形成された凹凸構造などを挙げることができる。また、この拡散カット16の形状等を調整することによって、出射面15aから出射される光Lの拡散度合いを制御することが可能である。本実施形態では、拡散カット16として、出射面15aから出射される光Lを左右方向に拡散させるフルートカットが設けられている。
リフレクタ8は、図2~図5に示すように、例えば白色のガラスエポキシ樹脂などの光拡散性を有する反射部材や、アルミ蒸着膜などの反射膜が設けられた反射部材などからなる。リフレクタ8は、導光部11の背面と対向して配置されて、導光部11の背面側から外部へと出射された光Lを反射して、再び導光部11の背面側から導光部11の内部へと入射させる。
これにより、インナーレンズ7の外部に漏れ出した光Lは、リフレクタ8により反射され、再びインナーレンズ7に入射し、最終的に出射面15a(発光面)から出射されることから、光Lの利用効率を向上させることが可能である。
エクステンション9は、図1~図5に示すように、有色(例えば黒色)の遮光部材からなり、インナーレンズ7の出射面15aに対応した開口部9aを有して、インナーレンズ7の正面側に配置されている。エクステンション9は、インナーレンズ7の出射面15aの周囲を覆うことで、出射面15a以外から出射される光Lを遮光する。
以上のような構成を有する本実施形態の車両用灯具1では、出射面15aから出射された光Lによって、この出射面15aをテールランプの発光面として赤色発光させることが可能である。
ところで、本実施形態の車両用灯具1では、上述したテールランプの発光面(出射面15a)をより均一に発光させるため、光源6からの距離及び出射面15aの上下方向の寸法に応じて、導光部11の下面に並ぶ複数の第1の反射カット13aの間隔、並びに複数の第1の反射カット13aの傾斜する角度が変化している。
具体的に、インナーレンズ7では、図7及び図8(A)~(C)に示すように、光源6からの距離に合わせて、複数の第1の反射カット13aの並ぶ間隔が一端から他端に向かって漸次小さくなっている。また、複数の第1の反射カット13aの傾斜する角度が一端から他端に向かって漸次大きくなっている。すなわち、光源6から遠い位置において、第1の反射カット13aをより多く配置し、第1の反射カット13aの高さをより高くするように設定されている。
これにより、本実施形態の車両用灯具1では、導光部11の一端側から他端側に向かって導光される光Lの光路長の違いによって、テールランプの発光面(出射面15a)に発光ムラが生じないように、複数の第1の反射カット13aで反射される光Lを導光部11の一端側と他端側との間で均一化することが可能である。
また、本実施形態の車両用灯具1では、上述した導光部11の下面の他端側が上方に向けて湾曲した形状を有することで、導光部11の一端側から他端側に向かって導光される光Lの光路長が長くなる他端側において、テールランプの発光面(出射面15a)が相対的に暗くなることを防ぐことが可能である。
また、本実施形態の車両用灯具1では、上述したテールランプの発光面(出射面15a)をより均一に発光させるため、出射面15aの上下方向の寸法に応じて、傾斜面14aの傾斜する角度が変化している。
具体的に、インナーレンズ7では、図4及び図5に示すように、出射面15aの上下方向の寸法が一端側から他端側に向かって漸次大きくなる形状に合わせて、導光部11の一端側から他端側に向かって傾斜面14aの傾斜する角度が漸次小さくなっている。すなわち、この傾斜面14aは、狭い方の出射面15aに対して、この傾斜面14aと出射面15aとのなす角度を大きくし、広い方の出射面15aに対して、この傾斜面14aと出射面15aとのなす角度を小さくするように設定されている。
これにより、本実施形態の車両用灯具1では、出射面15aの上下方向の寸法の違いによって、テールランプの発光面(出射面15a)に発光ムラが生じないように、複数の第2の反射カット14bで反射される光Lを傾斜面14aの一端側と他端側との間で均一化することが可能である。
以上のように、本実施形態の車両用灯具1では、導光部11の一端側から他端側に向かって導光される光Lの光路長の違い、並びに出射面15aの上下方向の寸法の違いによって、テールランプの発光面(出射面15a)に発光ムラが発生することを抑制し、このテールランプの発光面(出射面15a)をより均一に赤色発光させることが可能である。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、上述したインナーレンズ7が左右方向に延在した形状を有しているが、インナーレンズ7が延在する方向については、特に限定されるものではなく、インナーレンズ7を配置する向きに応じて適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、上述したインナーレンズ7が左右方向に延在した形状を有しているが、インナーレンズ7が延在する方向については、特に限定されるものではなく、インナーレンズ7を配置する向きに応じて適宜変更が可能である。
また、上述したインナーレンズ7では、導光部11の一端側から他端側に向かって出射面15aの上下方向の寸法が漸次大きくなっているが、出射面15aの形状についても、特に限定されるものではなく、導光部11の一端と他端との間で光軸AXと交差する方向の寸法が適宜変化していればよい。また、出射面15aの形状に応じて、傾斜面14aと出射面15aとのなす角度を調整すればよい。
なお、インナーレンズ7の形状については、上述した平板形状のものを用いることができるが、車両の後端側のコーナー部に付与されるスラント形状に合わせて、車両幅方向の内側よりも外側が後退する方向に向かって湾曲した形状を有していてもよい。
なお、上記実施形態では、上述したリアコンビネーションランプを構成するテールランプに本発明を適用した場合を例示しているが、本発明が適用される車両用灯具については、上述したテールランプに限らず、例えば、車幅灯(ポジションランプ)や昼間点灯ランプ(DRL)、バックランプ、ブレーキランプ(ストップランプ)、方向指示器(ターンランプ)などの車両用灯具に対して、本発明を幅広く適用することが可能である。
また、光源については、上述したLED以外にも、例えばレーザーダイオード(LD)などの発光素子を用いることができる。また、光源が発する光Lの色については、上述した赤色光に限らず、白色光や橙色光など、その車両用灯具の用途に応じて適宜変更することが可能である。
1…車両用灯具 2…灯体 3…ハウジング 4…カバーレンズ(アウターレンズ) 5…ブラケット 6…光源 7…インナーレンズ(導光体) 8…リフレクタ 9…エクステンション 10…回路基板 11…導光部 12…入射部 13…第1の反射部 13a…第1の反射カット 14…第2の反射部 14a…傾斜面 14b…第2の反射カット 15…出射部 15a…出射面(発光面) 16…拡散カット L…光
Claims (6)
- 光源と、
前記光源から出射された光を導光させる導光体とを備え、
前記導光体は、前記光源と対向する一端側から他端側に向かって延在する導光部と、
前記導光部の一端側に位置して、前記光源から出射された光を前記導光部の内部へと入射する入射部と、
前記光源から出射された光の光軸とは交差する方向における前記導光部の何れか一方の面側に位置して、前記入射部から入射した光を前記導光部の何れか他方の面側に向けて反射する第1の反射部と、
前記導光部の背面側に位置して、前記第1の反射部で反射された光を前記導光部の正面側に向けて反射する第2の反射部と、
前記導光部の正面側に位置して、前記第2の反射部で反射された光を前記導光部の外部へと出射する出射部とを有し、
前記出射部は、前記導光部の一端と他端との間で前記光軸とは交差する方向の寸法が変化した出射面を含み、
前記第1の反射部は、複数の第1の反射カットを含み、
前記第2の反射部は、前記出射面の前記光軸とは交差する方向の寸法に応じて、前記導光部の正面側に向かって傾斜する角度が変化した傾斜面と、
前記傾斜面に設けられて、前記複数の第1の反射カットにより反射された光を前記出射面に向かって反射する複数の第2の反射カットとを含み
前記入射部から入射した光が前記導光部の他端側に向かうように、前記光源から出射された光の光軸の向きが設定されることを特徴とする車両用灯具。 - 前記第1の反射部は、前記光源からの距離及び前記出射面の前記光軸とは交差する方向の寸法に応じて、前記導光部の一端側から他端側に向かって並ぶ間隔及び傾斜する角度が変化した複数の第1の反射カットを含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
- 前記複数の第1の反射カットは、前記導光部の一端側から他端側に向かって並ぶ間隔が漸次小さくなり、且つ、前記傾斜する角度が漸次大きくなる形状を有することを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具。
- 前記出射面は、前記導光部の一端側から他端側に向かって前記光軸とは交差する方向の寸法が漸次大きくなる形状を有し、
前記傾斜面は、前記導光部の一端から他端に向かって傾斜する角度が漸次小さく形状を有することを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の車両用灯具。 - 前記導光部は、前記一方の面の他端側が前記他方の面側に向けて湾曲した形状を有することを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の車両用灯具。
- 前記導光体は、前記導光部の前記一方の面側における厚みが一端と他端との間で一定となるような形状を有することを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の車両用灯具。
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JP2021101714A JP2023000729A (ja) | 2021-06-18 | 2021-06-18 | 車両用灯具 |
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