JP2023000624A - 鋳片の連続鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、中心偏析及びポロシティを低減する。【解決手段】スラブ鋳片の連続鋳造方法は、第1圧下工程と、第2圧下工程とを備える。第1圧下工程では、鋳片(10)の中心固相率が0.3に達してから中心固相率が0.8に達するまで、鋳片を0.5mm/min以上且つ1.0mm/min以下の圧下速度で軽圧下する。第2圧下工程では、0.8より大きくて1.0未満の中心固相率を有する鋳片(10)を2.0mm以上且つ10.0mm以下の圧下量で大圧下する。【選択図】図1

Description

本開示は、鋳片の連続鋳造方法に関する。
鋼の連続鋳造において、鋳片には中心偏析及びポロシティといった欠陥が発生する。これらの欠陥による内部品質を改善するため、通常、連続鋳造機内で鋳片を厚み方向に圧下することが行われる。
中心偏析を低減する技術として、連続鋳造機内で鋳片をロールによって軽圧下する技術が知られている。この技術は、軽圧下により凝固収縮を補償し、凝固末期の流動を抑制する。ポロシティを低減する技術としては、連続鋳造機内で鋳片を大圧下する技術が知られている。この技術は、鋳片に凝固収縮以上の大圧下を加える。
例えば、特開平8-164460号公報(特許文献1)には、鋳片を凝固末期に軽圧下し、さらに完全凝固後に大圧下する技術が開示されている。特許文献1の技術では、軽圧下は、小径圧下ロールで連続的に行われる。大圧下は、小径圧下ロールの下流に設置された大圧下ロールで行われる。
特許第5929836号公報(特許文献2)には、鋳片の厚みをバルジングにより拡大させ、厚みが拡大した鋳片を圧下ロールで軽圧下する技術が開示されている。
特開2016-22531号公報(特許文献3)には、鋳造方向に相互に間隔を空けて配置された2対の圧下ロールによって鋳片を圧下する技術が開示されている。特許文献3の技術では、1対目のロールにより厚み中央での固相率が0.2以下の鋳片を圧下する。さらに、2対目のロールにより完全凝固した鋳片を圧下する。
特開平8-164460号公報 特許第5929836号公報 特開2016-22531号公報
連続鋳造によって得られた鋳片は、圧延されて、製品となる。製品が鋼板である場合、鋳片はスラブ鋳片である。近年、鋼板の厚肉化が進み、これに伴いスラブ鋳片の内部品質に対する要求が一段と高まっている。このため、鋳片中心部での中心偏析及びポロシティをより低減することが求められる。
石油や天然ガスなどの精製プラントでは圧力容器(タンク)が用いられる。圧力容器用の鋼板には、厚肉、高強度で、且つ耐HIC特性が要求される。HIC(Hydrogen Induced Cracking)とは、湿潤な硫化水素を含む腐食環境下における水素誘起割れであり、マンガン硫化物、NbやTiの炭窒化物、アルミナなどの介在物、又はポロシティを起点として発生する。HICは、介在物又はポロシティ周辺での強度が高いほど発生しやすくなる。つまり、母材強度が高くなる程発生しやすい。
連続鋳造の際、スラブ鋳片の凝固過程における中心偏析部では、成分偏析によりMn、S、P、Nb、Tiが濃化し介在物が発生しやすくなるうえ、母材に比べ強度が上昇する。そのため、中心偏析部の耐HIC特性への影響は極めて大きい。また、スラブ鋳片から製造される鋼板の厚みが80mm以上となってくると、ポロシティの圧着に必要な圧延圧下比が小さくなる。これにより、鋼板にポロシティが残存し、これが起点となりHICが発生する。したがって、厚肉、高強度で、且つ耐HIC特性を有する鋼板を製造するためには、スラブ鋳片において中心偏析及びポロシティの両方を低減することが必要である。
この点、特許文献1の技術では、完全凝固後の鋳片に対して大圧下が行われる。このため、大圧下に要する荷重が過大になり、過剰な能力を有する圧下装置が必要となる。特許文献2の技術では、鋳片をバルジングさせるための特殊な装置が必要となる。特許文献3の技術では、完全凝固後の鋳片に対して2対目のロールによる大圧下が行われる。このため、特許文献1の技術と同様に、過剰な能力を有する圧下装置が必要となる。
本開示の目的は、簡易な構成で、中心偏析及びポロシティの両方を低減することができる、スラブ鋳片の連続鋳造方法を提供することである。
本開示に係るスラブ鋳片の連続鋳造方法は、第1圧下工程と、第2圧下工程と、を備える。第1圧下工程では、鋳片の中心固相率が0.3に達してから中心固相率が0.8に達するまで、鋳片を0.5mm/min以上且つ1.0mm/min以下の圧下速度で軽圧下する。第2圧下工程では、0.8より大きくて1.0未満の中心固相率を有する鋳片を2.0mm以上且つ10.0mm以下の圧下量で大圧下する。
本開示に係るスラブ鋳片の連続鋳造方法によれば、簡易な構成で、中心偏析及びポロシティを低減することができる。
図1は、実施形態に係る連続鋳造方法で用いられる連続鋳造機の模式図である。
上記の課題を解決するために本発明者らは鋭意検討を重ね、その結果、下記の知見を得た。
厚肉、高強度で、且つ耐HIC特性を有する鋼板を製造するためには、スラブ鋳片において中心偏析及びポロシティの両方を低減することが必要である。鋼板の厚みは80mm以上を想定し、鋼板の強度は550MPa以上を想定している。スラブ鋳片の厚みは200mm以上を想定し、スラブ鋳片の幅は1600mm以上を想定している。以下、スラブ鋳片を単に鋳片とも言う。
まず、連続鋳造における中心偏析及びポロシティそれぞれの生成メカニズムについて考察する。
鋳片の中心固相率が0.3以上の領域において、鋳片中心部に、バルジングや凝固収縮に起因する負圧が生じる。この負圧によって鋳片中心部の圧力が低下し、この圧力低下部に、鋼の凝固時のミクロ偏析に伴う濃化溶鋼が吸引されて集積する。鋳片中心部の圧力低下部に集積した濃化溶鋼により、中心偏析が形成される。
本明細書において、鋳片の中心固相率は、鋳片の厚み中央部における固相の占める割合を意味する。
ポロシティは、鋳片中心部の圧力低下部に濃化溶鋼が流れ込まなかった場合に形成される。特に、鋳片の中心固相率が0.8より大きい領域では、溶鋼の流動が起こりくい。溶鋼の粘度が高く、固相部による流動抵抗が大きいからである。このため、ポロシティが発生しやすい。
続いて、連続鋳造における鋳片の圧下方法、中心偏析及びポロシティの相関関係について考察する。
鋳片の中心固相率が0.3以上の領域において、ポロシティと比較して、中心偏析は広範囲で形成される。中心偏析を低減するためには、複数の圧下ロールを用いて、鋳片中心部で負圧が生じないように、鋳片を徐々に圧下していくのが効果的である。この圧下は、軽圧下と称される。軽圧下は、複数の圧下ロールで構成されるセグメント単位で行われる。つまり、軽圧下は、複数の圧下ロールが鋳造方向に並べられた軽圧下帯で行われる。
鋳片の中心固相率が0.3未満の領域では、中心偏析の形成が始まらない。このため、この領域で鋳片を軽圧下しても、中心偏析を低減する効果が無い。一方、鋳片の中心固相率が0.8より大きい領域で鋳片を軽圧下すれば、中心偏析に対し一定の効果が生じる。しかしながら、この場合、変形抵抗が高い完全凝固部も圧下せざるを得ない。したがって、鋳片の中心固相率が0.8より大きい領域で鋳片を適正に軽圧下するためには、過剰な能力を有する圧下装置が必要となる。又は軽圧下帯の延長が必要になる。これはコストの増大を招く。
鋳片を軽圧下する際の圧下速度は、凝固収縮を補うために0.5mm/min以上とする必要がある。圧下速度が0.5mm/minより小さければ、圧下量が凝固収縮量を十分に補えないため、鋳片中心部に過大な負圧が発生する。その結果、中心偏析が大きくなる。一方、圧下速度が1.0mm/minより大きければ、圧下量が凝固収縮量を上回るため、軽圧下により溶鋼が鋳造方向下流側から上流側に逆流する。その結果、かえって中心偏析が悪化する。
本明細書において、軽圧下の圧下速度は、軽圧下帯での鋳片の圧下量を、鋳片が軽圧下帯を通過する時間で除した値、を意味する。軽圧下帯での鋳片の圧下量は、軽圧下帯の出口でのロールによる圧下量と軽圧下帯の入口でのロールによる圧下量の差を意味する。鋳片が軽圧下帯を通過する時間は、軽圧下帯の入口から出口までの距離(すなわち、軽圧下帯の全長)を、鋳造速度で除した値、を意味する。
以上の考察より、中心偏析を低減するための軽圧下の適正な条件が導かれる。その条件は以下の通りである。鋳片の中心固相率が0.3に達してから中心固相率が0.8に達するまで、0.5mm/min以上且つ1.0mm/min以下の圧下速度で鋳片を軽圧下すれば、中心偏析を十分に低減することができる。
ポロシティは、比較的凝固末期の狭い領域で形成されやすい。つまり、鋳片の中心固相率が0.8より大きく1.0より小さい領域で、ポロシティは形成されやすい。この領域では、溶鋼が流動しにくくなるからである。当該領域は非常に高温であり、この領域において、大径の圧下ロールを用いて、鋳片に大きな圧下を加えれば、圧縮ひずみがポロシティへ集中する。その結果、ポロシティを低減することができる。この圧下は、大圧下と称される。
鋳片の中心固相率が1.0となった以降の領域で鋳片を大圧下しても、ポロシティを低減する効果が小さい。完全凝固後に大圧下しても、鋳片の変形抵抗が増加し、ポロシティが縮小しにくくなるからである。一方、鋳片の中心固相率が0.8以下の領域で鋳片に凝固収縮量以上の大圧下を加えれば、ポロシティは低減する。しかしながら、この場合、未凝固の溶鋼が鋳造方向下流側から上流側に逆流する。その結果、中心偏析が助長される。
以上の考察より、ポロシティ及び中心偏析を低減するための大圧下の適正な条件が導かれる。その条件は以下の通りである。0.8より大きくて1.0未満の中心固相率を有する鋳片を、厚み方向に2.0mm以上の圧下量で大圧下すれば、ポロシティを十分に低減することができる。圧下量が大きいほどポロシティは低減できる。ただし、圧下量が大きすぎると、大圧下に必要な圧下力が過大となる。この場合、過剰な能力を有する圧下装置が必要となり、これはコストの増大を招く。このため、設備上の観点から、圧下量の上限は10.0mm程度とするのが好ましい。
要するに、相互に連関する軽圧下と大圧下の各条件を的確に設定すれば、過剰な能力を有する圧下装置を必要とせずに、簡易な構成で、中心偏析を低減させるとともに、ポロシティを低減させることが可能になる。とりわけ、鋳片の中心固相率が0.3以上の領域で中心偏析が形成されるところ、中心固相率が0.3に達してから中心固相率が0.8に達するまで軽圧下を実施し、その圧下速度を適切な範囲に設定しているため、中心偏析の低減効果が大きい。
本開示の実施形態に係る連続鋳造方法は、上記の知見に基づいて完成されたものである。
本開示の実施形態に係るスラブ鋳片の連続鋳造方法は、第1圧下工程と、第2圧下工程と、を備える。第1圧下工程では、鋳片の中心固相率が0.3に達してから中心固相率が0.8に達するまで、鋳片を0.5mm/min以上且つ1.0mm/min以下の圧下速度で軽圧下する。第2圧下工程では、0.8より大きくて1.0未満の中心固相率を有する鋳片を2.0mm以上且つ10.0mm以下の圧下量で大圧下する(第1の構成)。
上述の通り、連続鋳造において、鋳片の中心固相率が0.3以上の領域において、中心偏析が形成される。中心固相率が0.3に達してから中心固相率が0.8に達するまでの領域において、鋳片に適切な圧下速度で軽圧下を行えば、過剰な能力を有する圧下装置を必要とせずに、中心偏析を低減することができる。また、鋳片の中心固相率が0.8より大きくて1.0未満の領域において、ポロシティが発生しやすい。この領域において、鋳片に適切な圧下量で大圧下を行えば、過剰な能力を有する圧下装置を必要とせずに、中心偏析の形成を抑制しつつ、ポロシティを低減することができる。
このような軽圧下及び大圧下の各条件は、第1の構成の連続鋳造方法で規定される。したがって、第1の構成の連続鋳造方法によれば、簡易な構成で、中心偏析及びポロシティの両方を低減することができる。この場合、第1の構成の連続鋳造方法によって得られたスラブ鋳片は、中心偏析及びポロシティが低減されている。このため、このスラブ鋳片は、厚肉、高強度で、且つ耐HIC特性を有する鋼板の製造に適する。
第1の構成の連続鋳造方法において、鋳片は、好ましくは、質量%で、
C:0.03~0.10%、
Si:0.05~0.45%、
Mn:0.8~1.6%、
P:0.020%以下、
S:0.0010%以下、
Nb:0.005~0.040%、
Ti:0.003~0.040%、
V:0.01~0.07%、
Al:0.010~0.060%、
N:0.001~0.006%、
Ca:0.0005~0.0040%、
Cu:0~0.50%、
Ni:0~0.50%、
Cr:0~1.50%、
Mo:0~0.50%、
B:0~0.0020%、及び、
残部がFe及び不純物からなる化学組成を有する(第2の構成)。
第2の構成で規定する化学組成を有する連続鋳造方法によれば、高強度で、且つ耐HIC性を有する鋼板の素材となるスラブ鋳片を製造することができる。
第2の構成の連続鋳造方法において、化学組成は、さらに好ましくは、
Cu:0.10~0.50%、
Ni:0.10~0.50%、
Cr:0.10~1.50%、及び
Mo:0.10~0.50%からなる群から選択される1元素以上を含有する(第3の構成)。
第3の構成の連続鋳造方法では、Cu含有量、Ni含有量、Cr含有量及びMo含有量の下限を0.10%に限定している。このため、第3の構成の連続鋳造方法によれば、より高強度な鋼板の素材となるスラブ鋳片を製造することができる。
第2の構成又は第3の構成の連続鋳造方法において、化学組成は、さらに好ましくは、
B:0.0005~0.0020%を含有する(第4の構成)。
第4の構成の連続鋳造方法では、B含有量の下限を0.0020%に限定している。このため、第4の構成の連続鋳造方法によれば、より高強度な鋼板の素材となるスラブ鋳片を製造することができる。
第1の構成から第4の構成のいずれか1つの連続鋳造方法によって得られるスラブ鋳片は、80mm以上の厚さを有する鋼板の素材である(第5の構成)。
第5の構成の連続鋳造方法によって得られるスラブ鋳片は、圧延されて、鋼板となる。この鋼板の厚みは80mm以上であり、極めて大きい。鋼板の厚みが大きいと、鋳片から鋼板に圧延するときの圧延圧下比が小さくなる。圧延圧下比が小さければ、鋳片中のポロシティは圧延で圧着されずに、鋼板に残存する。第5の構成の連続鋳造方法によれば、ポロシティを低減した鋳片を製造することができる。このため、この鋳片は、優れた内部品質を有する厚肉の鋼板の製造に適する。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。各図において同一又は相当の構成については同一符号を付し、同じ説明を繰り返さない。
[連続鋳造機]
図1は、実施形態に係る連続鋳造方法で用いられる連続鋳造機1の模式図である。連続鋳造機1は、タンディッシュ2と、鋳型4と、複数のサポートロール5と、複数の軽圧下ロール6と、大圧下ロール7とを備えている。
タンディッシュ2には、図示しない取鍋から溶鋼Mが供給される。タンディッシュ2内の溶鋼Mは、浸漬ノズル3を介して鋳型4に供給される。鋳型4の下方には、図示しない二次冷却スプレーノズルが配置されている。鋳型4内の溶鋼Mは、鋳型4により冷却され、さらに二次冷却スプレーノズルからの冷却水により冷却される。これにより、凝固シェルSが形成され、凝固シェルS及び未凝固状態の溶鋼Mを含む鋳片10となる。
未凝固状態の溶鋼Mを含む鋳片10は、複数のサポートロール5によって鋳造方向下流に案内される。その過程で、未凝固状態の溶鋼Mが次第に減り、完全凝固状態の鋳片10となる。このような連続鋳造において、鋳片10は、図示しないピンチロールにより鋳造方向に送られる。つまり、鋳片10の鋳造速度はピンチロールによって制御される。
ここで、サポートロール5の鋳造方向下流側には、複数の軽圧下ロール6が配列されている。軽圧下ロール6は、それぞれ対をなしており、鋳片10を軽圧下する。より具体的には、一連の軽圧下ロール6によって軽圧下帯61が構成される。軽圧下帯61は複数のセグメントに分かれており、セグメントごとに複数の軽圧下ロール6が設けられている。セグメントごとに軽圧下ロール6の圧下量が制御される。複数の軽圧下ロール6は、軽圧下帯61の入口61iから出口61oまでの間に、概ね等間隔に配置される。ここで、軽圧下帯61において、入口61iの位置は、鋳造方向の最上流に配置された軽圧下ロール6の位置と一致し、出口61oの位置は、鋳造方向の最下流に配置された軽圧下ロール6の位置と一致する。
複数の軽圧下ロール6の鋳造方向下流側には、大圧下ロール7が配置されている。大圧下ロール7は、対をなしており、鋳片10を大圧下する。大圧下地点7aは、大圧下ロール7が配置された位置と一致する。大圧下ロール7は、例えば、直径400mm以上且つ600mm以下である。
[連続鋳造方法]
本実施形態のスラブ鋳片の連続鋳造方法は、第1圧下工程と、第2圧下工程とを備える。この連続鋳造方法で得られたスラブ鋳片は、鋼板等の製品の素材となる。製品が鋼板である場合、スラブ鋳片を加熱、圧延、及び冷却し、その後焼き戻す。これにより、例えば、高強度で、且つ耐HIC特性を有する厚鋼板を得ることができる。この厚鋼板は、例えば、厚みが80mm以上、引張強度が550MPa以上である。
第1圧下工程では、軽圧下帯61に設けられた複数の軽圧下ロール6を用いて、鋳片10を軽圧下する。軽圧下は、鋳片10の中心固相率が0.3に達してから中心固相率が0.8に達するまで行われる。つまり、軽圧下帯61の入口61iにおいて、鋳片10の中心固相率が0.3であり、軽圧下帯61の出口61oにおいて、鋳片10の中心固相率が0.8である。軽圧下帯61での鋳片10の圧下速度は、0.5mm/min以上且つ1.0mm/min以下である。
第2圧下工程では、大圧下ロール7を用いて、鋳片10を大圧下する。大圧下は、0.8より大きくて1.0未満の中心固相率を有する鋳片10に行われる。つまり、大圧下地点7aでの鋳片10の中心固相率は、0.8より大きくて1.0未満である。別の観点では、鋳片10が完全に凝固する前の凝固末期において、鋳片10を大圧下する。このときの鋳片10の圧下量は、2.0mm以上且つ10.0mm以下である。
[化学組成]
本実施形態の連続鋳造方法によって得られる鋳片10の化学組成の一例を以下に示す。含有する元素に関する「%」は、特に断りがない限り、質量%を意味する。
C:0.03~0.10%
炭素(C)は、鋼板の強度上昇に極めて有効な元素である。C含有量が0.03%未満では所望の強度確保ができないため、0.03%以上含有させる必要がある。しかし、0.10%を超えて含有させると、NbCなどのHIC発生起点となる介在物が生成しやすくなる。このため、C含有量は0.03~0.10%とする。C含有量は、好ましくは、0.04~0.08%である。
Si:0.05~0.45%
ケイ素(Si)は、脱酸工程において脱酸材として必要な元素である。十分な脱酸効果を得るために0.05%以上含有させる必要がある。しかしながら、0.45%を超えて含有させると溶接熱影響部に島状マルテンサイトが生成して破壊の起点となるため、継手靱性の低下につながる。このため、Si含有量は0.05~0.45%とする。Si含有量は、好ましくは、0.08~0.20%である。
Mn:0.8~1.6%
マンガン(Mn)は、鋼の焼入れ性を高め、鋼板の強度及び靭性を高める元素である。Mn含有量が0.8%未満では、これらの効果が得られない。一方、Mn含有量が1.6%を超えると、中心偏析が悪化してSとともに形成されたMnS介在物が増大し耐HIC特性が低下する。このため、Mn含有量は0.8~1.6%とする。Mn含有量は、好ましくは、1.0~1.4%である。
P:0.020%以下
リン(P)は、一般に不純物として含有する。Pが0.020%を超えて含有すると、粒界に偏析して粒界強度を低下させるため、低温靭性が劣化する。このため、P含有量は0.020%を上限とし、可能なかぎり低減することが望ましい。P含有量は、好ましくは、0.015%以下である。
S:0.0010%以下
硫黄(S)は、一般に不純物として含有する。Sは、鋼中のMnと結合してMnSを形成して耐HIC特性を劣化させる。このため、S含有量は0.0010%を上限とし、可能なかぎり低減することが望ましい。S含有量は、好ましくは、0.0008%以下である。
Nb:0.005~0.040%
ニオブ(Nb)は、オーステナイト未再結晶領域を拡大させるために有効な元素であり、さらに結晶粒の微細化に寄与し、強度及び靭性を改善する。このような効果を得るためには、Nbを0.005%以上含有させる必要がある。しかしながら、Nb含有量が0.040%を超えると、粗大な炭化物を生成し、靭性が低下する。このため、Nb含有量は0.005~0.040%とする。Nb含有量は、好ましくは、0.010~0.030%である。
Ti:0.003~0.040%
チタン(Ti)は、鋼中のNと結合してTiNを形成し、スラブ表面及び鋼板表面の清浄性を高める元素である。さらに、オーステナイト結晶粒の粗大化を抑制する作用を有する。このような効果を得るためには、Tiは0.003%以上の含有を必要とする。一方、Tiは0.040%を超えて含有すると、析出物が粗大化し、母材靱性を劣化させることがある。このため、Ti含有量は0.003~0.040%とする。Ti含有量は、好ましくは、0.005~0.020%である。
V:0.01~0.07%
バナジウム(V)は、炭窒化物を形成し、鋼板を析出強化する作用を有する。この効果を得るためにはVを0.01%以上含有させる必要がある。一方、V含有量が0.07%を超えると、その効果が飽和して経済合理性が悪化する。このため、V含有量は0.01~0.07%とする。V含有量は、好ましくは、0.02~0.05%である。
Al:0.010~0.060%
アルミニウム(Al)は、脱酸剤として作用し、鋼板の溶鋼脱酸プロセスに於いて、最も汎用的に使われる。また、鋼中の固溶Nを固定してAlNを形成することにより、結晶粒の粗大化を抑制する効果を有する。Al含有量が0.010%未満では、この効果が得られない。一方、Al含有量が0.060%を超えると、溶接時に溶接金属部に混入して、溶接金属の靭性を劣化させる。このため、Al含有量は0.010~0.060%とする。Al含有量は、好ましくは、0.015~0.040%である。
N:0.001~0.006%
窒素(N)は、Ti及びAlと結合して、TiN、AlNを形成する。Ti、Alで説明した効果と同様の効果を得ることができる。このような効果を得るためには、Nは0.001%以上の含有を必要とする。一方、0.006%を超えて含有すると、窒化物が粗大化し、靭性が低下する。このため、N含有量は0.001~0.006%とする。N含有量は、好ましくは、0.002~0.004%である。
Ca:0.0005~0.0040%
カルシウム(Ca)は、MnSなどの非金属介在物を球状化させ、HIC発生を抑制する効果がある。しかしながら、その含有量が過剰な場合、CaO、CaS等の介在物が多量に生成して水素が介在物周辺に集積し易くなり、耐HIC性が劣化する。このため、Ca含有量は0.0005~0.0040%とする。Ca含有量は、好ましくは、0.0010~0.0030%である。
[任意元素]
上述の化学組成はさらに、Feの一部に代えて、Cu、Ni、Cr、及びMoからなる群から選択される1元素以上を含有してもよい。これらの元素はいずれも任意元素であり、鋼板の強度を高める。
Cu:0~0.50%
銅(Cu)は任意元素であり、含有されなくてもよい。すなわち、Cu含有量は、0%であってもよい。含有される場合、Cuは、焼入性向上及び焼戻し処理の析出硬化により強度上昇に有効な元素である。このような効果を効果的に得るためには、Cuを0.10%以上添加することが好ましい。Cu含有量のさらに好ましい下限は、0.20%である。一方、過剰に含有させると、Cuチェッキングによる高温割れの懸念がでてくる。このため、Cuを含有させるときは、0.50%以下とすることが好ましい。Cu含有量のさらに好ましい上限は、0.40%である。
Ni:0~0.50%
ニッケル(Ni)は任意元素であり、含有されなくてもよい。すなわち、Ni含有量は、0%であってもよい。含有される場合、Niは、鋼板の靭性向上に寄与するとともに焼入性を上げて鋼板の強度を向上させる元素である。このような効果を効果的に得るためには、Niを0.10%以上添加することが好ましい。一方、0.50%を超えて添加すると硫化水素環境下での応力腐食割れ特性が劣化し、表面に微細なクラックが発生する懸念がでてくる。このため、Ni含有量は0.10~0.50%とすることが好ましい。Ni含有量は、さらに好ましくは、0.12~0.30%である。
Cr:0~1.50%
クロム(Cr)は任意元素であり、含有されなくてもよい。すなわち、Cr含有量は、0%であってもよい。含有される場合、Crは、フェライト変態を抑制して焼入性を上げるため、強度向上に有効な元素である。このような効果を効果的に得るためには、Crを0.10%以上添加することが好ましい。一方、1.50%を超えて添加すると、鋼板の強度が高くなりすぎ、靭性が低下する懸念が出てくる。このため、Cr含有量は0.10~1.50%とすることが好ましい。Cr含有量は、さらに好ましくは、0.20~1.00%である。
Mo:0~0.50%
モリブデン(Mo)は任意元素であり、含有されなくてもよい。すなわち、Mo含有量は、0%であってもよい。含有される場合、Moは、鋼板の焼入れ性を高め、母材強度を向上する元素である。このような効果を効果的に得るためには、Moを0.10%以上添加することが好ましい。一方、0.50%を超えて添加すると、溶接性が著しく低下する。このため、Mo含有量は0.10~0.50%とすることが好ましい。Mo含有量は、さらに好ましくは、0.20~0.40%である。
上述の化学組成はさらに、Feの一部に代えて、Bを含有してもよい。Bは任意元素であり、鋼板の焼入れ性を高める。
B:0~0.0020%
ホウ素(B)は任意元素であり、含有されなくてもよい。すなわち、B含有量は、0%であってもよい。含有される場合、Bは、オーステナイト粒界に偏析しフェライトの生成を抑制することによって焼入れ性を著しく向上させることができる。このような効果を得るためには、Bを0.0005%以上含有させることが好ましい。しかしながら、B含有量が0.0020%を超えると、靱性が劣化する。このため、B含有量は、好ましくは、0.0005~0.0020%である。
[効果]
本実施形態の連続鋳造方法では、第1圧下工程において、鋳片10の中心固相率が0.3に達してから中心固相率が0.8に達するまで軽圧下する。軽圧下による鋳片10の圧下速度は、0.5mm/min以上且つ1.0mm/min以下である。さらに、第2圧下工程において、中心固相率が0.8より大きくて1.0未満の鋳片10を大圧下する。大圧下による鋳片10の圧下量は、2.0mm以上且つ10.0mm以下である。このような軽圧下及び大圧下により、過剰な能力を有する圧下装置を必要とせずに、中心偏析を低減するとともに、ポロシティを低減することができる。要するに、簡易な構成で、中心偏析及びポロシティの両方を低減することができる。この場合、本実施形態の連続鋳造方法によって得られたスラブ鋳片は、中心偏析及びポロシティが低減されている。このため、このスラブ鋳片は、厚肉、高強度で、且つ耐HIC特性を有する鋼板の製造に適する。
もっとも、上述した元素を含有する化学組成は、好ましい化学組成である。したがって、本実施形態の連続鋳造方法によって得られる鋳片10の化学組成は、上述した元素を含有するものに限定されない。
本実施形態の連続鋳造方法の効果を確認するため、以下に示す試験を実施して、その結果を評価した。具体的には、連続鋳造により得られたスラブ鋳片のMn偏析度及びポロシティ体積を評価した。
本試験で用いたスラブ鋳片は、図1に示す連続鋳造機を用いて製造した。鋳型は銅製水冷式の鋳型であった。鋳型の長さは800mmであった。鋳型の断面は矩形であった。この鋳型を用いて連続鋳造されたスラブ鋳片は、厚みが300mmで、幅が2300mmであった。鋳造速度は0.6m/minとした。
軽圧下帯の入口の位置は、メニスカス(鋳型内の湯面)から16mの位置であった。軽圧下帯の出口の位置は、メニスカスから21mの位置であった。大圧下ロールが配置された大圧下地点は、21.4mの位置であった。大圧下ロールは油圧シリンダで駆動させ、ロール一本あたりの最大荷重は600tfとした。鋳片の中心温度及び固相率は、鋳片の厚み方向及び幅方向の二次元の凝固解析により算出した。二次冷却スプレーノズルから噴射される冷却水の比水量は、0.5~1.0L/kg-steelとした。
本試験で用いた鋳片の主な化学組成は、C:0.05%、Si:0.1%、Mn:1.3%、P:0.009%、S:0.0008%、Nb:0.015%、Ti:0.01%、V:0.025%、Al:0.02%、N:0.0035%、Ca:0.0015%、Cu:0.1%、Ni:0.1%、Cr:0.2%、及びMo:0.1%であった。
スラブ鋳片のMn偏析度は、以下の手順で調査した。スラブ鋳片を幅方向中央部で切断し、切断面の厚み方向中央部から鋳造方向に40mm及び厚み方向に40mmの領域を含むようにサンプルを採取した。このサンプルに対し、EPMA(Electron Probe Micro Analyzer)によりMn濃度の面分析を行った。最もMn濃度が高い位置を中心に鋳造方向に沿って2mm幅のMn濃度を積算し、平均した値を最大Mn濃度(Cmax)とした。最大Mn濃度(Cmax)をスラブ鋳片のバルク組成のMn濃度(C0)で除した値(Cmax/C0)をMn偏析度とした。バルク組成のMn濃度(C0)は、スラブ鋳片から分析用サンプルを採取し、化学分析により求めた。
スラブ鋳片のポロシティ体積は、以下の手順で調査した。スラブ鋳片の厚み方向中央部から鋳造方向に50mm、幅方向に100mm及び厚み方向に7mmのサンプルを採取した。サンプルは、スラブ鋳片の幅方向に沿って16か所から採取した。各サンプルについて、JIS Z 8807に規定される固体の密度及び比重測定法により密度ρを測定した。そして、以下の式(1)にて単位重量当たりのポロシティ体積V(cm/g)を求めた。式(1)中の密度ρは、スラブの1/4厚み部分から上記と同様にサンプルを採取し、上記と同様に測定した密度であった。
Figure 2023000624000002
ここで、連続鋳造により得られたスラブ鋳片を加熱、圧延、及び冷却し、その後焼き戻して、厚み100mmの厚鋼板を製造した。得られた鋼板から圧延方向に100mm、幅方向に20mm及び厚み方向に20mmのサンプルを採取し、HIC試験を実施した。HIC試験は、NACE(National Association of Corrosion Engineers)TM00284-2003に従った。具体的には、採取したサンプルを1atmの硫化水素ガスを飽和させた常温の5%塩化ナトリウム+0.5%酢酸水溶液に96時間浸漬し、その後超音波探傷試験によってサンプル中の割れ面積率を求めた。なお、同じ鋼板から3個のサンプルを作製し、それらの割れ面積率の平均値をHIC面積率とした。
HIC面積率が5%以下であれば、耐HIC特性を満足していると言える。予め行った試験結果から、スラブ鋳片のMn偏析度が1.4以下、且つポロシティ体積が3.0×10-4cm/g以下であれば、厚鋼板のHIC面積率は5%以下であった。そのため、今回の試験では、スラブ鋳片のMn偏析度及びポロシティ体積によって耐HIC特性を評価した。具体的には、スラブ鋳片のMn偏析度が1.4以下、且つポロシティ体積が3.0×10-4cm/g以下であれば、合格と評価した。
表1に試験条件と試験結果を示す。
Figure 2023000624000003
表1において、試験条件には、連続鋳造における軽圧下(第1圧下工程)及び大圧下(第2圧下工程)に関する条件を示した。試験結果には、得られたスラブのMn偏析度が1.4以下であれば「優」、そうでなければ「不可」を示した。同様に、ポロシティ体積が3.0×10-4cm/g以下であれば「優」、そうでなければ「不可」を示した。
表1に示すように、発明例1~5は、いずれも本実施形態で規定する条件を満たしていた。このため、発明例1~5では、Mn偏析度及びポロシティ体積が良好なスラブ鋳片を得られた。つまり、中心偏析及びポロシティを低減できた。
比較例1は、本実施形態で規定する条件に対し、軽圧下における圧下速度が小さかった。この場合、凝固収縮量を十分に補えず、Mn偏析度及びポロシティ体積が悪化した。これに対し、比較例2は、本実施形態で規定する条件に対し、軽圧下における圧下速度が大きかった。この場合、過剰な軽圧下により溶鋼が鋳造方向下流から上流へ逆流し、Mn偏析度が悪化した。
比較例3は、本実施形態で規定する条件に対し、軽圧下帯入口での中心固相率が大きかった。この場合、低固相率側での凝固収縮の補償が不十分となり、Mn偏析度が悪化した。比較例4は、本実施形態で規定する条件に対し、軽圧下帯出口での中心固相率が小さかった。この場合、高固相率側での凝固収縮の補償が不十分となり、Mn偏析度が悪化した。
比較例5は、本実施形態で規定する条件に対し、大圧下における圧下量が小さかった。この場合、圧下量の不足によりポロシティ体積が悪化した。
比較例6は、本実施形態で規定する条件に対し、大圧下での中心固相率が小さかった。それに伴い、軽圧下帯出口での中心固相率も小さかった。大圧下での中心固相率が小さかったことに起因し、大圧下により溶鋼が鋳造方向下流から上流へ逆流し、その結果、Mn偏析度が悪化した。これに対し、比較例7は、本実施形態で規定する条件に対し、大圧下での中心固相率が大きかった。つまり、大圧下での中心固相率が1.0であった。この場合、大圧下が完全凝固後に行われたことに起因し、ポロシティが収縮しにくくなり、その結果、ポロシティ体積が悪化した。
以上、本開示の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本開示を実施するための例示に過ぎない。したがって、本開示は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。
1:連続鋳造機
2:タンディッシュ
4:鋳型
5:サポートロール
6:軽圧下ロール
61:軽圧下帯
7:大圧下ロール
10:鋳片

Claims (5)

  1. スラブ鋳片の連続鋳造方法であって、
    鋳片の中心固相率が0.3に達してから前記中心固相率が0.8に達するまで、前記鋳片を0.5mm/min以上且つ1.0mm/min以下の圧下速度で軽圧下する第1圧下工程と、
    0.8より大きくて1.0未満の前記中心固相率を有する前記鋳片を2.0mm以上且つ10.0mm以下の圧下量で大圧下する第2圧下工程と、
    を備える、連続鋳造方法。
  2. 請求項1に記載の連続鋳造方法であって、
    前記鋳片は、質量%で、
    C:0.03~0.10%、
    Si:0.05~0.45%、
    Mn:0.8~1.6%、
    P:0.020%以下、
    S:0.0010%以下、
    Nb:0.005~0.040%、
    Ti:0.003~0.040%、
    V:0.01~0.07%、
    Al:0.010~0.060%、
    N:0.001~0.006%、
    Ca:0.0005~0.0040%、
    Cu:0~0.50%、
    Ni:0~0.50%、
    Cr:0~1.50%、
    Mo:0~0.50%、
    B:0~0.0020%、及び、
    残部がFe及び不純物からなる化学組成を有する、連続鋳造方法。
  3. 請求項2に記載の連続鋳造方法であって、
    前記化学組成は、
    Cu:0.10~0.50%、
    Ni:0.10~0.50%、
    Cr:0.10~1.50%、及び
    Mo:0.10~0.50%からなる群から選択される1元素以上を含有する、連続鋳造方法。
  4. 請求項2又は3に記載の連続鋳造方法であって、
    前記化学組成は、
    B:0.0005~0.0020%を含有する、連続鋳造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の連続鋳造方法であって、
    得られる前記スラブ鋳片は、80mm以上の厚さを有する鋼板の素材である、連続鋳造方法。
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