JP2022552624A - ガス隔離保管システム - Google Patents

Abstract

本発明は、自動倉庫システムを含有するガス隔離保管空間を備える、保管設備、およびそのような保管設備を使用するための方法に関する。第１の側面において、本発明は、自動倉庫システムをガス隔離するための保管設備に関する。第１の側面内の１つまたはそれを上回る実施形態では、本発明は、自動倉庫システム内のガス濃度を制御するための保管設備に関する。本保管設備は、保管グリッドと、第１の上側車両支持部と、コンテナ荷役車両とを備える、倉庫システムを封入する保管空間を備える。

Description

本発明は、自動倉庫システムをガス隔離するためのシステムおよび方法に関する。

図１Ａは、骨格構造１００を伴う、典型的な先行技術自動倉庫システム１を開示する。

骨格構造１００は、複数の直立部材１０２と、随意に、直立部材１０２を支持する、複数の水平部材１０３とを備える。部材１０２、１０３は、典型的には、金属、例えば、押出アルミニウムプロファイルから成ってもよい。

骨格構造１００は、その中に（容器としても公知である）保管コンテナ１０６の保管カラム１０５が、相互の上にスタックされ、スタック１０７を形成する、列に配列される、保管カラム１０５を備える、保管グリッド１０４を画定する。

各保管コンテナ１０６は、典型的には、複数の製品アイテム（図示せず）を保持し得、保管コンテナ１０６内の製品アイテムは、用途に応じて、同じであってもよい、または異なる製品タイプであってもよい。

保管グリッド１０４は、スタック１０７内での保管コンテナ１０６の水平移動を防止し、保管コンテナ１０６の垂直移動を誘導するが、通常は、スタックされると、保管コンテナ１０６を別様に支持することはない。

自動倉庫システム１は、保管グリッド１０４の上部を横断してグリッドパターン内において配列される、レールシステム１０８を備え、そのレールシステム１０８上では、（図１Ｃに例示されるような）複数のコンテナ荷役車両２００が、保管コンテナ１０６を保管カラム１０５から上昇させ、保管コンテナ１０６をその中に降下させるように、また、保管コンテナ１０６を保管カラム１０５の上方に輸送するように動作される。グリッドパターンを成すグリッドセル１２２のうちの１つの水平範囲が、図１Ａにおいて太線によってマーキングされている。

レールシステム１０８は、フレーム構造１００の上部を横断する第１の方向Ｘにおけるコンテナ荷役車両２００の移動を誘導するように配列される、平行レールの第１のセット１１０と、第１の方向Ｘに対して直角である、第２の方向Ｙにおけるコンテナ荷役車両２００の移動を誘導するための、平行レールの第１のセット１１０に対して直角に配列される、平行レールの第２のセット１１１とを備える。このように、レールシステム１０８は、その上方でコンテナ荷役車両２００が保管カラム１０５の上方で、すなわち、水平なＸ－Ｙ平面に対して平行である平面において側方に移動し得る、グリッドカラムを画定する。

レールシステム１０８は、図１Ｂに示されるように、単一レールシステムまたは二重レールシステムであってもよい。後者のレール構成は、別のコンテナ荷役車両２００が、その列に近隣するグリッドセルの上方に位置付けられる場合でも、コンテナ荷役車両２００が、概して、ＸおよびＹ方向のうちの少なくとも一方においてグリッドセル１２２によって画定される側方面積に対応する占有面積を有し、グリッドカラムの列に沿って進行することを可能にする。単一レールシステムおよび二重レールシステムの両方、または単一レールシステム１０８における、単一レール配列と、二重レール配列とを備える組み合わせが、各グリッドセル１２２が、平行レールの第１のセット１１０の近隣レール１１０ａ、１１０ｂの対および平行レールの第２のセット１１１の近隣レール１１１ａ、１１１ｂの対によって区切られている、グリッド開口部１１５を備える、複数の長方形と、均一なグリッド場所またはグリッドセル１２２とを備える、水平面Ｐ内でグリッドパターンを形成する。

その結果、レール１１０ａおよび１１０ｂが、Ｘ方向において延設されるグリッドセルの平行な列を画定する、レールの対を形成し、レール１１１ａおよび１１１ｂが、Ｙ方向において延設されるグリッドセルの平行な列を画定する、レールの対を形成する。

図１Ｂに示されるように、各グリッドセル１２２（破線が付けられたボックスによって示される）は、典型的には、３０～１５０ｃｍの間隔内にある、幅Ｗ_ｃと、典型的には、５０～２００ｃｍの間隔内にある、長さＬ_ｃとを有する。各グリッド開口部１１５は、典型的には、グリッドセル１２２の幅Ｗ_ｃより２～１０ｃｍ下回る、幅Ｗ_ｏを有する。各グリッド開口部１１５は、典型的には、グリッドセル１２２の長さＬ_ｃより２～１０ｃｍ下回る、長さＬ_ｏを有する。

図１Ｃは、図１Ａに開示されるシステム１を動作させる、先行技術コンテナ荷役車両２００を開示する。各先行技術コンテナ荷役車両２００は、車体２０２と、４つの車輪の第１のセットが、コンテナ荷役車両２００のＸ方向における側方移動を可能にし、残りの４つの車輪の第２のセットが、Ｙ方向における側方移動を可能にする、８つの車輪の車輪配列２０１とを備える。車輪配列２０１内の車輪の一方または両方のセットは、車輪の第１のセットおよび／または車輪の第２のセットが、どの時点においてもレールの個別のセット１１０、１１１と係合され得るように上昇され、降下されることができる。

各先行技術コンテナ荷役車両２００はまた、保管コンテナ１０６の垂直輸送、例えば、保管コンテナ１０６を保管カラム１０５から上昇させ、その中に保管コンテナ１０６を降下させるための、昇降デバイス２０３も備える。昇降デバイス２０３は、車両に対する把持／係合デバイスの位置が、第１の方向Ｘおよび第２の方向Ｙに対して直交する第３の方向Ｚにおいて調節され得るように、保管コンテナ１０６に係合するように適合され、把持／係合デバイスが車両２００から降下され得る、１つまたはそれを上回る把持／係合デバイスを備えてもよい。

従来のように、また、本用途の目的のために、Ｚ＝１は、グリッド１０４の最上層、すなわち、レールシステム１０８の直下にある層を識別し、Ｚ＝２は、レールシステム１０８の下方の第２の層を識別し、Ｚ＝３は、第３の層を識別する等となる。図１Ａに開示される例示的な先行技術グリッド１０４では、Ｚ＝８は、グリッド１０４の最下底部層を識別する。その結果、実施例として、かつ図１Ａに示されるデカルト座標系Ｘ、Ｙ、Ｚを使用すると、図１Ａにおいて１０６’として識別される保管コンテナは、グリッド場所またはセルＸ＝１０、Ｙ＝２、Ｚ＝３を占有すると言え得る。コンテナ荷役車両２００は、層Ｚ＝０内を進行すると言え得、各グリッドカラムは、そのＸおよびＹ座標によって識別されることができる。

各コンテナ荷役車両２００は、レールシステム１０８を横断して保管コンテナ１０６を輸送するとき、保管コンテナ１０６を受容および収容するための、保管コンパートメントまたは空間（図示せず）を備える。

コンテナ荷役車両２００は、第ＮＯ３１７３６６号（その内容もまた、参照することによって本明細書に組み込まれる）に説明されているように、片持ち梁構築物を有してもよい。

代替として、コンテナ荷役車両は、例えば、第ＷＯ２０１５／１９３２７８Ａ１号（その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる）に説明されているように、占有面積、すなわち、概して、グリッドセル１２２の側方範囲、すなわち、グリッドセル１２２のＸ方向およびＹ方向の両方における範囲に等しい、ＸおよびＹ方向におけるある範囲を有してもよい。

本明細書において使用される用語「側方」は、「水平」を意味し得る。

ＸおよびＹ方向において、近隣するグリッドセルが、それらの間に空間が存在しないように、相互と接触して配列される。

保管グリッド１０４では、グリッドカラムの大部分は、保管カラム１０５、すなわち、保管コンテナ１０６が、スタック１０７内に保管される、グリッドカラム１０５である。しかしながら、グリッド１０４は、通常、保管コンテナ１０６を保管するために使用されないが、保管コンテナ１０６が、保管コンテナ１０６がグリッド１０４の外側からアクセスされる、またはグリッド１０４から外に、またはその中に移送され得る、第２の場所（図示せず）に輸送され得るように、コンテナ荷役車両２００が、それらを積み降ろす、および／または積み込み得る場所を含む、少なくとも１つのグリッドカラムを有する。当技術分野では、そのような場所は、通常、「ポート」と称され、ポートが位置するグリッドカラムは、「送達カラム」１１９、１２０と称され得る。コンテナ荷役車両２００がコンテナ１０６を送達および受容する、積降および積込ポートは、それぞれ、「送達カラムの上側ポート」１１９、１２０と称される一方、送達カラムの反対端部は、「送達カラムの下側ポート」と称される。

図１Ａの保管グリッド１０４は、２つの送達カラム１１９および１２０を備える。第１の送達カラム１１９は、例えば、コンテナ荷役車両２００が、送達カラム１１９を通してさらにアクセスステーションまたは移送ステーションに輸送されるべき保管コンテナ１０６を積み降ろし得る、専用の積降ポートを備えてもよく、第２の送達カラム１２０は、コンテナ荷役車両２００が、送達カラム１２０を通してアクセスステーションまたは移送ステーションから輸送されている保管コンテナ１０６を積み込み得る、専用の積込ポートを備えてもよい。第１および第２の送達カラム１１９、１２０のポートはそれぞれ、保管コンテナ１０６の積込および積降の両方のために好適なポートを備えてもよい。

第２の場所は、典型的には、製品アイテムが、保管コンテナ１０６から除去される、またはその中に位置付けられる、ピッキングステーションまたは備蓄ステーションであってもよい。ピッキングステーションまたは備蓄ステーションでは、保管コンテナ１０６は、通常、決して自動倉庫システム１から除去されないが、いったんアクセスされると、保管グリッド１０４の中に戻される。保管グリッド１０４の外または中への保管コンテナの移送のために、送達カラムの中に、また、下側ポートも、提供され、そのような下側ポートは、例えば、保管コンテナ１０６を別の保管設備に（例えば、別の保管グリッドに）、直接、輸送車両（例えば、電車または大型トラック）に、または生産設備に移送するためのものである。

コンベヤシステムはまた、例えば、第ＷＯ２０１４／０７５９３７Ａ１号（その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる）に説明されているように、保管コンテナを異なる保管グリッド間で移送するように配列されてもよい。

図１Ａに開示される保管グリッド１０４内に保管される、保管コンテナ１０６が、アクセスされることになると、コンテナ荷役車両２００のうちの１つが、標的保管コンテナ１０６をグリッド１０４内のその位置から回収し、これを送達カラム１１９に、またはそれを通して輸送するように命令される。本動作は、コンテナ荷役車両２００を、標的保管コンテナ１０６が位置付けられる、保管カラム１０５の上方のグリッド場所に移動させるステップと、コンテナ荷役車両の昇降デバイス２０３を使用して、保管カラム１０５から保管コンテナ１０６を回収するステップと、保管コンテナ１０６を送達カラム１１９に輸送するステップとを伴う。標的保管コンテナ１０６が、スタック１０７内の深部に位置する、すなわち、１つまたは複数の他の保管コンテナが、標的保管コンテナ１０６の上方に位置付けられる場合、本動作はまた、標的保管コンテナ１０６を保管カラム１０５から上昇させるステップに先立って、上方に位置付けられる保管コンテナを一時的に移動させるステップも伴う。時として、当技術分野において「掘出」と称される、本ステップは、輸送カラムに標的保管コンテナ１０６を輸送するために続いて使用される、同一のコンテナ荷役車両２００を用いて、または１つまたは複数の他の協働コンテナ荷役車両２００を用いて実施されてもよい。代替として、または加えて、自動倉庫システム１は、具体的には、保管カラム１０５から保管コンテナ１０６を一時的に除去するタスクに専用である、コンテナ荷役車両を有してもよい。いったん標的保管コンテナ１０６が、保管カラム１０５から除去されると、一時的に除去された保管コンテナは、元の保管カラム１０５の中に再度位置付けられることができる。しかしながら、除去された保管コンテナは、代替として、他の保管カラム１０５に再配置されてもよい。

保管コンテナ１０６が、グリッド１０４内に保管されことになると、コンテナ荷役車両２００のうちの１つが、第２の送達カラム１２０から保管コンテナ１０６を積み込み、これを、これが保管されることになる保管カラム１０５の上方のグリッド場所に輸送するように命令される。保管カラムスタック１０７内の標的位置またはその上方に位置付けられる、任意の保管コンテナが、除去された後、コンテナ荷役車両２００は、所望の位置に保管コンテナ１０６を位置付ける。除去された保管コンテナは、次いで、保管カラム１０５の中に戻るように降下される、または他の保管カラム１０５に再配置されてもよい。

所望の保管コンテナ１０６が、コンテナ荷役車両２００が相互と衝突することなく、所望の時間において所望の場所に送達され得るように、自動倉庫システム１を監視および制御するために、自動倉庫システム１は、例えば、保管グリッド１０４内の個別の保管コンテナ１０６の場所、各保管コンテナ１０６の内容物、およびコンテナ荷役車両２００の移動を監視および制御するために、典型的には、コンピュータ化され、データベースを備える、制御システム１０９を備える。

上記に説明されるタイプの保管システムは、（コンテナ荷役車両２００を充電するための）ポートおよび充電ステーションのような他の機器とともに、保管設備内に格納される。保守面積および制御室等の保管システムの動作に結び付けられる他の面積は、多くの場合、その上でコンテナ荷役車両２００および充電ステーションが動作しているレールシステムに対して開放している。

企業であるＡｕｔｏｓｔｏｒｅ ＡＳによって開発された自動倉庫システム等のいくつかの近年の保管システムは、必要とされるときに上昇および降下され得る、レールシステムと該他の面積との間に可動の物理的障壁を装備する。

しかしながら、保管システム内で火災が発生し始めた場合には、火災が、設備の他の部分まで、例えば、人間作業者が作業している面積まで広がるであろう、有意なリスクが、存在する。Ａｕｔｏｓｔｏｒｅ ＡＳ製の保管システム内に見出されるもの等の可動の物理的障壁が、ある程度まで、火災の広がりを減速させ得る。しかし、そのような手段は、火災の発生および／または発散のリスクをゼロまたはほぼゼロまで低減させることは可能ではない。

Ａｕｔｏｓｔｏｒｅ ＡＳ製の保管システム等のいくつかの先行技術システムは、センサおよび火災消火器のセットを通して火災を検出し、消火することの両方を行うための手段を組み込む。

最も公知である自動倉庫システムと関連付けられる問題は、それらが、火災が開始することを防止するための手段を有しておらず、既存の火災を消火するための手段のみを有していることである。

火災が開始するためには、少なくとも３つの要素、すなわち、熱、燃料、および酸素が、存在する必要がある。熱は、通常、高い表面温度および／または火花の形態にある。燃料は、可燃性である、任意の材料、例えば、木材であり得る。また、最後に、酸素が、燃焼を継続する状態に保つために必要とされる。

これらの３つの要素のうちの１つが、欠落している場合、火災が、発火するであろう可能性は低い。

保管設備がいかなる可燃性材料も有することを防止することは、困難である。

表面温度が高すぎる状態になることを防止する、および／または火花が形成されることを防止するために、予防措置が、講じられている場合でも、上記に述べられる保管システムのレールシステム上で動作するコンテナ荷役車両は、高電力および高加速度で動作されるため、自動倉庫システムにおけるリスクは、ゼロまで低減されることは決してできない。後者の基準は、例えば、レールシステム上の残渣上に火災を発火させ得る、摩擦を生成し得る。さらに、充電ステーションは、火災を開始させ得る、火花を生成するか、または高温を生成し得る。

しかしながら、保管設備の内部における大気を制御し、それによって、火災のリスクを有意に低減させることは、可能である。海抜における大気中の酸素濃度は、体積あたりほぼ２１％である。本酸素濃度は、火災が発火することを可能にするほど十分に高い。（例えば、１６％を下回る）より低い酸素濃度では、発火のリスクは、大幅に低減される。

火災の開始を防止するために酸素濃度が低減され得る、そのような保管設備は、雑誌「Ｔｈｅ Ｗａｇｎｅｒ Ｇｒｏｕｐ Ｃｕｓｔｏｍｅｒ ｍａｇａｚｉｎｅ」（３／２０１８）内の論説「ＷａｇｎｅｒＩｍｐｕｌｓｅ」において説明されている。酸素が低減された空気を保管設備全体の中に押進させることによって、低酸素濃度が、取得される。

しかしながら、保管設備全体の空気を交換することは、時間がかかり、かつエネルギーを消耗することの両方となる。さらに、そのような解決法は、保管設備の内側における人間の作業を妨害する。人間は、酸素の体積比で最低約１３％の面積内で作業し得る。しかし、そのような低酸素含有量では、作業者は、２時間の作業の後、少なくとも３０分の休憩を必要とする。

さらに、その論説は、数日等の長期間にわたってそのような低酸素濃度を維持するための、いかなる解決策も提示していない。例えば、その論説は、保管システムが、酸素濃度を増大させることなく、動作され、容器を保管システムの中またはその外に輸送し得る方法のいかなる指摘も与えていない。そのような動作は、大気への保管システムの頻繁な暴露を余儀なくさせるであろう。

したがって、先行技術倉庫システムの使用に関する前述の問題のうちの１つまたはそれを上回るものを解決する、または少なくとも軽減させる、自動倉庫システム、およびそのようなシステムを動作させるための方法を提供することが、本発明の目的である。

本発明の特定の目的は、周囲環境と異なる環境を有する空間内に位置する、保管システム内でのコンテナの荷役を可能にする、解決策を提供することである。

本発明の１つまたはそれを上回る実施形態に関して、本発明の別の目的は、動作の間に保管システム内、またはその上での火災開始のリスクを有意に低減させ、上記に説明されるような先行技術保管システムと比較して動作効率を有意に低減させない、１つまたはそれを上回る解決策を提供することである。

本発明の１つまたはそれを上回る実施形態に関して、さらに別の目的は、その中に保管システムが配列される環境の物理的特性を制御し得る、解決策を提供することである。

本発明の１つまたはそれを上回る実施形態に関して、さらに別の目的は、保管システム内および／またはその近傍の既存の火災を消火し得る、解決策を提供することである。

本発明の１つまたはそれを上回る実施形態に関して、本発明のさらに別の目的は、生物種および／または生鮮食品の安全な長期間貯蔵を可能にする、解決策を提供することである。

国際公開第２０１５／１９３２７８号

本発明は、独立請求項において述べられ、特徴付けられる一方、従属請求項は、他の好ましい／随意の特徴を説明する。

第１の側面において、本発明は、自動倉庫システムをガス隔離するための保管設備に関する。

第１の側面内の１つまたはそれを上回る実施形態では、本発明は、自動倉庫システム内のガス濃度を制御するための保管設備に関する。

本保管設備は、複数の保管コンテナを垂直スタック内に保管するように構成される、保管グリッドと、保管グリッドの上方の上側水平面Ｐ_Ｕ内に延在する、レールシステム等の第１の上側車両支持部と、車輪配列を用いて、第１の上側車両支持部上の少なくとも２つの場所間で複数の保管コンテナのうちの少なくとも１つを輸送するように構成される、コンテナ荷役車両とを備える、倉庫システムを封入する、保管空間を備える。上側水平面Ｐ_Ｕは、垂直スタックに対して直角に指向される。

本システムはさらに、コンテナ荷役車両が、保管空間と遷移空間との間で移動し得るように、上側水平面Ｐ_Ｕ内に延在し、第１の上側車両支持部に対して配列される、レールシステム等の第２の上側車両支持部を備える、遷移空間と、保管空間および遷移空間を分離する、第１の分離壁とを備える。第１の分離壁は、コンテナ荷役車両が通過することを可能にする、最小サイズと、垂直位置とを有する、第１の上側開口部と、第１の上側開口部を開放および閉鎖するように構成される、第１の上側閉鎖可能ゲートとを備える。

保管空間および遷移空間のエンクロージャは、４つの垂直壁と、１つの基部と、１つの天井とを備えてもよい。しかしながら、他の閉じ込め構成も、想起され得る。

用語「ガス隔離」は、以降、典型的な動作期間、例えば、４時間超の間にガスのわずかな漏出を有する、閉鎖された空間として定義されることに留意されたい。わずかな漏出は、例えば、４時間の動作周期の間の５％未満の漏出であり得る。

本保管設備はさらに、保管空間と流体連通する、ガス調整デバイスを備えてもよい。

ガス調整デバイスは、Ｏ_２濃度等の第１のガス濃度を降下および／または上昇させること等、動作の前および／または間に、保管空間内のガスのガス組成を調整するように構成されてもよい。所望に応じて、圧力が、最初に述べられたガス濃度を降下／上昇させる間または後に別のガスを投入／抽出することによって一定に保たれてもよい。同一の方法において、圧力は、別の所定のレベルまで上昇または降下されてもよい。例えば、Ｏ_２濃度を１０％まで降下させるステップは、保管空間内の１気圧（ほぼ１０１ｋＰａ）の圧力を維持するために、対応してＮ_２濃度を上昇させるステップを伴ってもよい。また、酸素に富む空気が、例えば、ある生物学的サンプル／食品物品の貯蔵および／または処理の間に有益であることを証明し得る状況も、存在する。

ガス調整デバイスに対する代替として、またはそれに加えて、本システムは、火災消火物質を保管空間の中に投入し、その中の火災を消火するように構成される、火災消火システムまたはデバイスを備えてもよい。火災消火物質のうちの少なくとも１つは、Ａｒｇｏｎｉｔｅ ＩＧ－５５（５０％のアルゴンと、５０％の窒素とを含む不活性ガス）、ＣＯ_２、ヘプタフルオロプロパンガス（ＨＦＣ－２２７ｅａとも呼ばれる）、Ｎ_２、および加圧水のうちの少なくとも１つを含むガスであってもよい。火災消火デバイスは、火災消火物質が保管空間の中に発散されることを確実にする、任意の位置に配列されてもよい。火災消火デバイスは、例えば、保管空間内、および／または少なくとも部分的に保管空間を封入する壁のうちの１つまたはそれを上回るものの中、および／または保管空間の外側に配列されてもよい。後者の配列は、火災消火物質が、１つまたはそれを上回る流体／ガス入口を介して火災消火デバイスから保管空間の中に流入することを可能にすることによって、実装されてもよい。

火災消火デバイスはさらに、保管空間内に均質またはほぼ均質に火災消火物質を分散させるための手段、および／または保管空間内の具体的場所／面積に火災消火物質を標的化するための手段を備えてもよい。実施例のみとして、その手段は、保管設備の保管カラムに向かって、および／または保管カラムの上で動作するコンテナ荷役車両のための任意の動作空間、および／または充電ステーションの位置に指向される、複数のノズルを備えてもよい。

本システムは、代替として、または加えて、保管空間を、周囲温度を下回る温度まで、例えば、１０℃またはそれを下回る温度、より好ましくは、５℃またはそれを下回る温度、例えば、２℃まで冷却するように構成される、冷却設備を備えてもよい。火災消火デバイスを伴う例示的構成に関して、冷却設備は、保管空間内の所望の冷却を確実にする、任意の位置に配列されてもよい。冷却設備は、例えば、保管空間内、および／または、少なくとも部分的に、保管空間を封入する壁のうちの１つまたはそれを上回るものの中、および／または保管空間の外側に配列されてもよい。後者の配列は、冷却された流体を１つまたはそれを上回る流体／ガス入口を介して冷却設備から保管空間の中に流入させることによって、実装されてもよい。

冷却設備は、例えば、冷凍回路および／または濃縮ユニットを備えてもよい。

上記に記載されるように、本システムは、コンテナ荷役車両が、保管空間と遷移空間との間を移動し得るように、上側水平面Ｐ_Ｕ内に延在し、第１の上側車両支持部に対して配列される、レールシステム等の第２の上側車両支持部を備える、遷移空間と、保管空間および遷移空間を分離する、第１の分離壁とを備える。コンテナは、外部介入の必要性を伴うことなく、保管空間と遷移空間との間で移動し得る。

第１および第２の上側車両支持部の該配列は、車両支持部を相互に対して整合させること、または２つの車両支持部に橋架する、連結部を追加すること、またはそれらの組み合わせによって、達成され得る。２つの車両支持部はまた、１つの統合された支持部を成してもよい。

第１の分離壁は、コンテナ荷役車両が通過することを可能にする、最小サイズと、垂直位置とを有する、第１の上側開口部と、第１の上側開口部を開放および閉鎖するように構成される、第１の上側閉鎖可能ゲートとを備える。開口部は、例えば、少なくとも、２つのコンテナ荷役車両の幅および１つのコンテナ荷役車両の高さに対応する、サイズを有してもよい。

保管空間を閉じ込める外部境界は、好ましくは、開放位置にあるときの閉鎖可能ゲートを除いて、気密性またはほぼ気密性である。

第１の上側閉鎖可能ゲートは、好ましくは、遠隔制御システム、例えば、コンテナ荷役車両の動作を制御するために使用される、同一の制御システムの使用によって遠隔で開放および閉鎖されるように構成される。

また、第１の上側閉鎖可能ゲートは、好ましくは、閉鎖位置にあるとき、例えば、ゴムガスケットの使用によって、保管空間と遷移空間との間に液密シールを生成するように構成される。そのようなゴムガスケットは、第１の上側閉鎖可能ゲートの外周部および／または第１の上側開口部の内周部を囲繞してもよい。

本保管設備はさらに、保管空間内の倉庫システムから、またはそこに輸送される保管コンテナを荷役するための荷役空間と、好ましくは、液密な様式において、荷役空間および遷移空間を分離する、第２の分離壁とを備えてもよい。本例示的構成では、第２の分離壁は、コンテナ荷役車両が通過することを可能にする、最小サイズと、垂直位置とを有する、第２の上側開口部と、第２の上側開口部を開放および閉鎖するように構成され、好ましくは、遠隔制御システムから遠隔でそのような開放および閉鎖を実施するように構成される、第２の上側閉鎖可能ゲートとを備える。

第２の上側開口部は、例えば、少なくとも、２つのコンテナ荷役車両の幅および１つのコンテナ荷役車両の高さに対応する、サイズを有してもよい。

荷役空間は、上側水平面Ｐ_Ｕ内に延在する、レールシステム等の第３の上側車両支持部を含有してもよい。第３の車両支持部は、第１の上側車両支持部に対する第２の上側車両支持部の配列と同一またはそれに類似する様式において、すなわち、コンテナ荷役車両が、好ましくは、外部介入の必要性を伴うことなく、遷移空間と荷役空間との間で移動し得るように、第２の上側車両支持部に対して配列されてもよい。第１および第２の上側車両支持部の間の配列に関して、第３の上側車両支持部は、第２の上側車両支持部と整合、統合、またはそれに対して橋架されてもよい。

荷役空間はさらに、さらなる荷役のために、コンテナ荷役車両によって移送される保管コンテナを受容すること、または保管コンテナを倉庫システムの中に保管するために、保管コンテナをコンテナ荷役車両に送達すること、またはそれらの組み合わせのために構成される、コンテナ送達ステーションを備えてもよい。コンテナ送達ステーションは、好ましくは、上側水平面Ｐ_Ｕと異なる垂直位置、例えば、下側に配列される。

第３の上側車両支持部は、少なくとも、コンテナ荷役車両が、第２の上側開口部からコンテナ送達ステーションの真上の場所まで移動し得るように、上側水平面Ｐ_Ｕ内に延在してもよい。

「真上」は、本明細書では、同一の水平位置であるが、より高い垂直位置を有する場所として定義される。

荷役空間はさらに、上側水平面Ｐ_Ｕの上方の垂直位置とコンテナ送達ステーションの垂直位置またはその近傍の垂直位置との間に保管コンテナを誘導するように構成される、コンテナ誘導カラムを備えてもよい。

上側車両支持部の第１のものは、上側水平面Ｐ_Ｕ内に配列され、第１の方向Ｘにおいて延在する、平行レールの第１のセットと、上側水平面Ｐ_Ｕ内に配列され、第１の方向Ｘに対して直交する、第２の方向Ｙにおいて延在する、平行レールの第２のセットとを備える、上側レールシステムであってもよい。本例示的構成では、平行レールの第１および第２のセットが、上側水平面Ｐ_Ｕ内に、長さＬ_ｃおよび幅Ｗ_ｃの複数の隣接するグリッドセルを備える、グリッドパターンを形成し、それぞれが、平行レールの第１のセットの隣接するレールの対および平行レールの第２のセットの隣接するレールの対によって画定される、グリッド開口部を備える。

第２および／または第３の上側車両支持部は、上記に説明されるように、同一のタイプのレールシステムであってもよい。

さらに、コンテナ荷役車両の車輪配列は、第１の上側レールシステムに沿った、第１の方向Ｘおよび第２の方向Ｙにおける移動を可能にするように構成される。

代替として、上側車両支持部のうちの１つまたはそれを上回るものは、例えば、車輪配列のための誘導リブを伴うプレートとして、レールを伴うことなく構成されてもよい。

ガス調整デバイスが、存在する場合、ガス調整デバイスは、有利には、初期可燃性ガス濃度Ｃ_Ｏｉを有するガスまたはガス混合物を、初期可燃性ガス濃度Ｃ_Ｏｉ未満である最終可燃性ガス濃度Ｃ_Ｏｆを有する転換ガス／ガス混合物に転換するための手段と、ガスコンテナと保管空間との間の流体連通を確実にする、少なくとも１つのガス入口とを含む、ガスコンテナを備えてもよい。

ガス調整デバイスは、好ましくは、保管空間の外側に配設され、転換ガスを、少なくとも１つのガス入口を介してガスコンテナから保管空間の中に誘導することによって、少なくとも部分的に、保管空間内の初期のガスを転換ガスと置換するように構成される。

初期の、すなわち、転換に先立ったガスは、約７８％の窒素と、２１％の酸素とを含有する、大気圧（１気圧）における空気であってもよい。（本明細書では、ガスの混合物中のガスの割合は、体積あたりパーセントとして表現される。）可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｉ、Ｃ_Ｏｆ）は、本実施例では、酸素ガス（Ｏ_２）の濃度である。例えば、ガス調整デバイスによる転換の結果は、酸素濃度を初期の２１％から１６％に等しい、またはそれを下回る濃度まで低減させるためのものであってもよい。

転換は、当技術分野において周知である手段によって実施されてもよい。空気コンテナ内の空気中の酸素濃度の低減に関して、例えば、雑誌「Ｔｈｅ Ｗａｇｎｅｒ Ｇｒｏｕｐ Ｃｕｓｔｏｍｅｒ ｍａｇａｚｉｎｅ」（３／２０１８）内の論説「ＷａｇｎｅｒＩｍｐｕｌｓｅ」を参照されたい。その論説は、参照することによって本明細書に組み込まれる。

保管設備はさらに、可燃性ガスの濃度の測定のために、遷移空間内に配設される、１つまたはそれを上回るＯ_２ガスセンサ等の１つまたはそれを上回る可燃性ガスセンサを備えてもよい。測定は、持続的に、または具体的な時間間隔において、またはオペレータからの要求によって、またはそれらの組み合わせで実施されてもよい。

本例示的構成では、ガス調整デバイスは、転換ガスを少なくとも１つのガス入口を介してガスコンテナから保管空間の中に誘導することによって、少なくとも部分的に、保管空間内の初期のガスを転換ガスと置換するように構成される。

第２の側面では、本発明は、上記に説明される特徴のうちのいずれかによる、保管設備の保管空間の内側に配列される、倉庫システム内での火災／火災発生のリスクを低減させるための方法に関する。

本方法は、酸素ガス、例えば、２１％の酸素ガス等、初期可燃性ガス濃度Ｃ_Ｏｉを有する、ガスコンテナ内のガスまたはガス混合物を、初期可燃性ガス濃度Ｃ_Ｏｉ未満、例えば、１６％未満のＯ_２である、最終可燃性ガス濃度Ｃ_Ｏｆを有する転換ガス／ガス混合物に転換するステップと、少なくとも１つのガス入口を通して、ガスコンテナから転換ガス／ガス混合物を誘導することによって、少なくとも部分的に、保管空間内の初期のガス／ガス混合物を転換ガス／ガス混合物と置換するステップとを含む。

本方法はさらに、コンテナ荷役車両の一部を成す、昇降デバイスを使用して、保管グリッド内に保管される複数の保管コンテナのうちの少なくとも１つを積み込むステップと、例えば、１つまたはそれを上回るコンテナ荷役車両の使用によって、および／または第１の開口部の境界の近傍またはそこに配設される専用のモータによって、開放している第１の上側閉鎖可能ゲートを押動することによって、第１の上側閉鎖可能ゲートを開放するステップと、コンテナ荷役車両を、保管空間から第１の上側開口部を通して遷移空間の中に移動させるステップと、例えば、専用のモータの使用によっておよび／または単にゲートを重力の影響に起因して閉鎖させることによって、第１の上側閉鎖可能ゲートを閉鎖するステップとを含んでもよい。

第１の上側閉鎖可能ゲートは、ドア様構造、すなわち、第１の上側開口部に対応するサイズを有する、広く平面状の構造を備えてもよい。代替として、第１の上側閉鎖可能ゲートは、第１の上側開口部の上側フレームから懸吊される、複数の細片を備え、細片は、下方に吊下し、縁間で整合され、第１の上側開口部を閉鎖し、それによって、圧力の付与の間の細片分離によって、コンテナ送達車両が、通過することを可能にし、完全な通過の後、細片の縁間での再整合が続き、第１の上側開口部を再度閉鎖する。

本保管設備がさらに、保管空間内の倉庫システムから、またはそこに輸送される保管コンテナを荷役するための、荷役空間と、荷役空間および遷移空間を分離する、第２の分離壁とを備え、第２の分離壁が、コンテナ荷役車両が通過することを可能にするように定寸され、位置付けられる、第２の上側開口部と、第２の下側開口部を開放および閉鎖するように構成される、第２の上側閉鎖可能ゲートとを備え、本方法はさらに、第２の上側閉鎖可能ゲートを開放するステップと、コンテナ荷役車両を、遷移空間から第２の上側開口部を通して荷役空間の中に移動させるステップと、第２の上側閉鎖可能ゲートを閉鎖するステップとを含んでもよい。第２の上側閉鎖可能ゲートは、第１の上側閉鎖可能ゲートと同一の方法において開放および閉鎖されてもよい。

本方法はさらに、第１の上側閉鎖可能ゲートの閉鎖と第２の上側閉鎖可能ゲートの開放との間の時間間隔Δｔを調整し、保管空間内の最終可燃性ガス濃度Ｃ_Ｏｆが、所定の最大レベルＣ_{Ｏ，ＭＡＸ}を下回るように、例えば、１６％のＯ_２ガスに保たれることを確実にするステップを含んでもよい。時間間隔の調整は、遠隔制御システム、好ましくは、コンテナ送達車両を動作させる、同一の制御システムによって制御されてもよい。

本方法はさらに、持続的に、または具体的な時間間隔において、またはオペレータによる要求に応じて、またはそれらの組み合わせで、遷移空間および／または保管空間内の最終可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｆ）を測定するステップを含んでもよい。測定は、上記に述べられるようなガスセンサの使用によって実施されてもよい。

本方法はさらに、保管空間内のガスを持続的に、またはある間隔において、またはオペレータによる要求に応じて調整し、最終可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｆ）をさらに低減させる、または最終可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｆ）を一定またはほぼ一定に維持するステップを含んでもよい。オペレータがガスを調整するステップの基準のある実施例は、保管空間内のＯ_２濃度がある閾値を超過する状況にあり得る。

第３の側面では、本発明は、上記に説明される特徴のうちのいずれかによる、保管設備の保管空間の内側に配列される、倉庫システム内またはそこでの火災を消火するための方法に関する。

本方法は、火災が検出／観察されると、火災消火物質を活性化させ、保管空間の中に投入するステップを含む。火災消火物質は、例えば、水またはＣＯ_２等の火災消火流体であってもよい。

第２の側面に関して、本方法はさらに、コンテナ荷役車両の一部を成す、昇降デバイスを使用して、保管グリッド内に保管される複数の保管コンテナのうちの少なくとも１つを積み込むステップと、例えば、１つまたはそれを上回るコンテナ荷役車両の使用によって、および／または第１の上側開口部の境界の近傍またはそこに配設される専用のモータによって、第１の上側閉鎖可能ゲートを開放するステップと、コンテナ荷役車両を、保管空間から第１の上側開口部を通して遷移空間の中に移動させるステップと、例えば、専用のモータの使用によって、および／または単にゲートを重力の影響に起因して閉鎖させることによって、第１の上側閉鎖可能ゲートを閉鎖するステップとを含んでもよい。

第４の側面では、本発明は、上記に説明される特徴のうちのいずれかによる、保管設備の保管空間を、周囲温度を下回る所望の温度まで冷却するための方法に関する。

本方法は、保管空間を所定の温度、例えば、１０℃を下回る温度まで下げるように冷却するステップを含む。保管空間は、例えば、冷凍回路および／または濃縮ユニットを備え得る、冷却手段によって冷却されてもよい。

第２および第３の側面に関して、本方法はさらに、コンテナ荷役車両の一部を成す、昇降デバイスを使用して、保管グリッド内に保管される複数の保管コンテナのうちの少なくとも１つを積み込むステップと、例えば、１つまたはそれを上回るコンテナ荷役車両の使用によって、および／または第１の上側開口部の境界の近傍またはそこに配設される専用のモータによって、第１の上側閉鎖可能ゲートを開放するステップと、コンテナ荷役車両を、保管空間から第１の上側開口部を通して遷移空間の中に移動させるステップと、例えば、専用のモータの使用によって、および／または単にゲートを重力の影響に起因して閉鎖させることによって、第１の上側閉鎖可能ゲートを閉鎖するステップとを含んでもよい。

以下の図面は、本発明の理解を促進するために添付される。図面は、ここでは実施例のみとして説明されるであろう、本発明の先行技術および実施形態を示す。

図１は、その上で複数の遠隔で動作されるコンテナ荷役車両が動作している、上側輸送レールシステムと、コンテナのスタックを保管するための、保管グリッドとを備える、先行技術自動倉庫システムの斜視図である。 図２は、図１に示される保管グリッドの二重レールグリッドセルの上面図である。 図３は、真下に保管コンテナを含有するための片持ち梁を有する、先行技術コンテナ荷役車両の斜視図である。 図４は、本発明の第１の実施形態による、保管設備の側面図である。 図５は、図１におけるような保管グリッドの一部、およびその上で複数の遠隔で動作されるコンテナ送達車両が動作している、下側送達レールシステムの斜視図である。 図６は、図５に示される下側送達レールシステム上で動作可能なコンテナ送達車両の斜視図である。 図７は、本発明の第２の実施形態による、保管設備の側面図である。 図８は、本発明の第３の実施形態による、保管設備の側面図である。

本発明の詳細な説明
以下において、本発明の実施形態が、添付の図面を参照して、さらに詳細に議論されるであろう。しかしながら、図面が、本発明を図面に描写される主題に限定することを意図していないことを理解されたい。さらに、特徴のうちのいくつかが、本システムのみに関連して説明される場合でも、それらが、関連する方法に関しても同様に有効であることが、明白であり、逆もまた同様である。

図１を参照すると、骨格構造１００の一部を形成する、自動倉庫システム１の保管グリッド１０４は、合計で１，１４４のグリッドセルを含有し、保管グリッド１０４の幅および長さは、１４３のグリッドカラムの幅および長さに対応する。保管グリッド１０４の上方の骨格構造１００の最上層は、その上で複数のコンテナ荷役車両２００が動作される、上側輸送レールシステム１０８である。

本発明の自動倉庫システム１（以降、保管システム１と略される）の骨格構造１００は、上記に説明される先行技術骨格構造１００、すなわち、複数の直立部材１０２と、直立部材１０２によって支持される、１つまたはそれを上回る水平部材１０３とによって構築される。

上側輸送レールシステム１０８は、それぞれ、Ｘ方向およびＹ方向において配向される、平行レール１１０、１１１を備え、保管コンテナ１０６（以降、コンテナ１０６と略される）のスタック１０７を含有する保管カラム１０５の上部を横断して配列される。単一グリッドセル１２２の水平の、すなわち、ＸおよびＹ方向に沿った面積は、それぞれ、隣接するレール１１０と１１１との間の距離によって画定されてもよい。図１では、そのようなグリッドセル１２２が、太線によって上側輸送レールシステム１０８上にマーキングされる。

図２に図示されるように、各グリッドセル１２２は、グリッドセル幅Ｗ_ｃおよびグリッドセル長さＬ_ｃを用いて説明され、それによって、幅Ｗ_ｏおよび長さＬ_ｏのグリッド開口部１１５を生成し得る。各グリッド場所が、グリッドセル１２２と関連付けられる。

上側輸送レールシステム１０８は、レール上での移動のために適合されたコンテナ荷役車両２００が、正確かつ安定した様式において異なるグリッド場所間で水平に移動することを可能にする。

図１では、保管カラム１０５を備える保管グリッド１０４が、８つのセルの高さを伴って示される。しかしながら、保管グリッド１０４が、原理上、いかなるサイズでもあり得ることを理解されたい。特に、保管グリッド１０４が、図１に開示されるものよりも大幅に広い、および／または長くあり得ることを理解されたい。例えば、保管グリッド１０４は、７００×７００のグリッドセル１２２を上回る水平延在部を有してもよい。また、グリッド１０４は、図１に開示されるものより大幅に深くあることができる。例えば、保管グリッド１０４は、グリッドセル１２２の１０個超分の深さであってもよい。

保管コンテナ車両２００は、当技術分野において公知である任意のタイプ、例えば、第ＷＯ２０１４／０９０６８４ Ａ１号、第ＮＯ３１７３６６号、または第ＷＯ２０１５／１９３２７８ Ａ１号に開示される自動化コンテナ荷役車両のうちのいずれか１つであってもよい。

図１は、第ＷＯ２０１５／１９３２７８Ａ１号に開示されるタイプのコンテナ荷役車両２００を示す一方、図３は、第ＮＯ３１７３６６号に開示されるタイプのコンテナ荷役車両２００、すなわち、車体２０２と、車体２０２に取り付けられる車輪のセット２０１と、真下に昇降デバイス２０３を有する片持ち梁とを備える、コンテナ荷役車両２００を示す。昇降デバイス２０３は、それぞれ、保管カラム１０５から、およびその中にコンテナ１０６を上昇および降下させるように構成される。

図４は、本発明の第１の実施形態による、保管設備の側面図を示す。正のＸ、Ｙ、およびＺ方向が、それぞれ、図面の中に、図面の左から右に、および図面の上から下に指向される。

保管設備は、ＸおよびＹ方向における保管システム１の両側に配列される、４つの外部垂直壁と、Ｚ方向における、したがって、保管設備の外部境界を設定する、水平な基部１４および天井１５と、両方とも、（図４の右への）Ｙ方向における保管システム１の片側に配列される、以降、第１の分離壁６および第２の分離壁８と呼ばれる、２つの内部離間垂直分離壁とによって、３つの液密区分２－４に分割される。「液密区分」が、本明細書では、区分の境界におけるゲートが閉鎖位置にあるときの期間の間の液密状態を意味することに留意されたい。さらに、「液密」は、ガスおよび／または蒸気等のガス状の物質の漏出がない状態、またはわずかな漏出を意味する。
３つの区分は、以下のように定義される。

その中に図１に示されるタイプの（第１の上側輸送レールシステム１０８を有する）自動倉庫システム１が配列される、第１の分離壁６の左に据え付けられる、保管空間２、
保管空間２内の第１の上側輸送レールシステム１０８に取り付けられる、またはそれと統合される、第２の上側輸送レールシステム１０８’を含有する、第１の分離壁６と第２の分離壁８との間に据え付けられる、遷移空間３、および
第２の上側輸送レールシステム１０８’に取り付けられる、またはそれと統合される、第３の上側輸送レールシステム１０８’’を含有する、１気圧における空気中で動作する、第２の分離壁８の右に据え付けられる、荷役空間４。

第１、第２、および第３の上側輸送レールシステム１０８、１０８’、１０８’’は全て、上位レベルＰ_Ｕに配列される。

第１および第２の分離壁６、８、したがって、遷移空間３および荷役空間４が、加えて、または代替として、保管システム１の左に配列されてもよい。

図４に見られるように、荷役空間４は、保管設備の基部１４またはその近傍に配列される、コンテナ送達ステーション１５０と、第３の上側輸送レールシステム１０８’’と送達ステーション１５０との間に延在する、コンテナ誘導カラム９とを含有する。コンテナ誘導カラム９は、コンテナ荷役車両２００によってカラム９の中に挿入されている、コンテナ１０６を送達ステーション１５０に、またはそこから誘導するように構成される。

コンテナ誘導カラム９は、図４に示される実施例では、さらに、その上にコンテナ１０６が、保管システム１の外への輸送の間に送達ステーション１５０の中に移動されることに先立って設置される、または保管システム１の中への輸送の間にコンテナ荷役車両２００によって第３の上側輸送レールシステム１０８’’まで上方に上昇されることに先立って設置される、下側プラットフォーム９ａを装備する。

下側プラットフォーム９ａと送達ステーション１５０との間でのコンテナ１０６の移動は、人間オペレータ５１またはロボットオペレータまたはコンベヤベルトまたはそれらの組み合わせによって行われてもよい。

さらに、コンテナ誘導カラム９を通したコンテナ１０６の上昇または降下は、コンテナ荷役車両２００内の昇降デバイス２０３を使用することの代わりに、またはそれに加えて、専用の昇降機によって実施されてもよい。

コンテナ１０６を送達ステーション１５０まで垂直に輸送する、コンテナ誘導カラム９に加えて、またはそれに対する代替として、第３の上側輸送レールシステム１０８’’から送達ステーション１５０への輸送は、１つまたはそれを上回る下向きに傾斜されるコンベヤベルト（図示せず）によって実施されてもよい。

第１の上側輸送レールシステム１０８と第２の上側輸送レールシステム１０８’の取付または統合、および第２の輸送レールシステム１０８’と第３の上側輸送レールシステム１０８’’の取付または統合が、コンテナ荷役車両２００が異なるレールシステム１０８、１０８’、１０８’’間で自由に移動することを可能にされるように行われる。

第１および第２の分離壁６、８は両方とも、上側輸送レールシステム１０８、１０８’、１０８’’の２つの連結点の真上、すなわち、第１および第２の上側輸送レールシステム１０８、１０８’間、および第２および第３の上側輸送レールシステム１０８’、１０８’’間に位置する、少なくとも１つの上側開口部６ａ、８ａを備え、それぞれが、少なくとも１つのコンテナ荷役車両２００が通過することを可能にするサイズ、例えば、（アンテナ等の任意の上部に据え付けられたデバイスを含む）コンテナ荷役車両２００の全高より１０％高い、レールの溝の上方の高さと、１つのグリッドセル１２２または２つのグリッドセル１２２または３つのグリッドセル１２２を横断する、Ｘ方向における距離に対応する幅とを有する。溝は、本明細書では、その中に車両２００の車輪が誘導される、レールの閉じ込められた軌道として定義される。

各上側開口部６ａ、８ａは、コンテナ荷役車両２００が、異なるレールシステム１０８、１０８’、１０８’’間の上側開口部６ａ、８ａを通して移動しているときに開放され、コンテナ荷役車両２００が、個別の上側開口部６ａ、８を完全に通過したときに閉鎖され得る、上側閉鎖可能ゲート６ｂ、８ｂを装備する。

上側ゲート６ｂ、８ｂの開放および閉鎖は、好ましくは、保管システム１上に存在する、コンテナ荷役車両２００の移動および任意の充電ステーション（図示せず）も制御する、遠隔制御システム１０９によって制御される。本例示的実施形態では、上側ゲート６ｂ、８ｂは、上側ゲート６ｂ、８ｂの必要な移動、例えば、モータが回り継手を駆動し、上側ゲート６ｂ、８ｂの枢動可能な移動を引き起こすこと、またはモータが線形アクチュエータを駆動し、上側ゲート６ｂ、８ｂの線形垂直移動を引き起こすことを可能にするように構成される、電動式システム（図示せず）を含む。上側ゲート６ｂ、８ｂを上昇／降下させる、または上側ゲート６ｂ、８ｂを枢動させるように構成される、ウィンチシステムもまた、予測可能である。

しかしながら、開放および閉鎖が、いかなるモータシステムの使用も伴わずに実施されることが、実現可能である。例えば、上側ゲート６ｂ、８ｂのうちの少なくとも一方が、上側ゲート６ａ、８ａが、コンテナ荷役車両２００が車両２００によって付与される押動力によって移動している、空間２、３、４の中に枢動するように、上側開口部６ａ、８ａの上側縁において、個別の分離壁６、８に蝶着されてもよい。上側ゲート６ｂ、８ｂの閉鎖は、したがって、重力によって達成され、可能性として、上側ゲート６ｂ、８ｂ上に加重を追加する、および／または上側ゲート６ｂ、８ｂと、上側開口部６ａ、８ａを設定する、分離壁６、８の境界との間に機械的および／または磁気的閉鎖機構を配設することによって、補助される。

少なくとも、保管システム１が位置する保管空間２内での火災のリスクを低減させるために、保管設備は、保管空間２の外側に位置する、ガスコンテナ１０ａと、保管空間２の中に入り込む、ガス入口１０ｃと、ガスコンテナ１０ａとガス入口１０ｃとの間で流体連通している、ガス管１０ｂとを備える、ガス調整デバイス１０を装備する。本配列を用いると、ガスが、ガコンテナ１０ａと保管空間２との間で流動することを可能にされる。

ガスコンテナ１０ａは、空気中のＯ_２ガス等のガス混合物中のガス要素を低減させるための手段を備える。そのような手段は、当技術分野において公知であり、したがって、本明細書ではさらに解説されないであろう。例えば、雑誌「Ｔｈｅ Ｗａｇｎｅｒ Ｇｒｏｕｐ Ｃｕｓｔｏｍｅｒ ｍａｇａｚｉｎｅ」（３／２０１８）内の論説「ＷａｇｎｅｒＩｍｐｕｌｓｅ」を参照されたい。

乾燥した空気中では、可燃性ガス酸素の濃度は、約２１％である。酸素濃度が、１６％またはそれを下回るまで降下された場合、火災のリスクが、有意に低減される。空気中では、火災が、例えば、コンテナ荷役車両２００の移動からの火花、および／または車両２００内のバッテリを充電するための充電ステーション（図示せず）からの火花、および／またはコンテナ１０６内の内容物の燃焼に起因して生じ得る、および／または偶発的な加熱等が、保管システム１内の可燃性材料に当たる太陽光によって引き起こされ得る。

保管空間２と荷役空間４との間の気密な分離は、コンテナ荷役車両２００が、低減された、またはわずかな火災のリスクを有するが、人間のための健康リスクを表す、酸素が低減された大気中に位置するコンテナ１０６を保管し、取り出し、コンテナ１０６を受容し、人間が安全に作業し得る、作業空間に送達し得ることを確実にする。

また、保管空間２と荷役空間４との間に液密な遷移空間３を配列することによって、保管空間２と荷役空間４との間でのコンテナ荷役車両２００の遷移の間、保管空間２からの漏出の量が、最小限化され得る。事実上、分離壁６、８および介在する遷移空間３が、エアロック（好ましくは、同時に開放しない、２つの直列の気密性ドアを伴うチャンバ（上側ゲート開口部６ｂ、８ｂによってシールされる、開口部６ａ、８ａ））として作用する。

例えば、保管空間２および遷移空間３の両方の中で最初に約２１％の酸素ガスを含有する空気が、（ガス調整デバイス１０を使用して）１６％またはそれ未満等の低減された酸素ガス濃度を有する空気様のガス混合物によって置換されてもよい。荷役空間４内の空気中の酸素濃度は、置換されず、通常の大気レベルに保たれる。

動作の間、遷移空間３内の酸素濃度は、第２の上側閉鎖可能ゲート８ｂの繰り返される開放に起因して増大し、それによって、荷役空間４と遷移空間３との間のガスの交換を引き起こすであろう。しかしながら、第１の上側閉鎖可能ゲート６ｂは、第２の上側閉鎖可能ゲート８ｂが開放されると、閉鎖されるであろうため、保管空間２内に存在するガス混合物と交換される、荷役空間４内に存在する空気は、殆どない、またはわずかであろう。故に、動作の間の望ましくない酸素濃度の増大は、保管空間２内では、遷移空間３におけるものほど急速ではないであろう。

保管設備内、特に、保管空間２内の酸素濃度を監視することは、有利である。図４に示される例示的実施形態では、保管設備は、保管空間２において酸素ガスセンサ１２、遷移空間３において酸素ガスセンサ１１、および荷役空間４において酸素ガスセンサ１３を装備する。これらの酸素ガスセンサ１１－１３の全てが、図４では、保管設備の天井１５に搭載されて示される。しかしながら、酸素ガスセンサは、それらの個別の空間２－４内の任意の場所に搭載されてもよい。

保管空間２内の酸素ガスセンサ１２の目的は、主に、酸素濃度が、所定の最大濃度、例えば、１６％の酸素濃度を下回ったままであることを確実にすることである一方、荷役空間４内の酸素ガスセンサ１３の目的は、主に、酸素濃度が、人間にとって安全であると見なされるレベルのままであることを確実にすることである。最後に、遷移空間３内の酸素ガスセンサ１１の目的は、主に、保管空間２と遷移空間３との間の任意の漏出、および荷役空間４と遷移空間３との間の任意の漏出の程度を監視することである。

ガスセンサ１１－１３による測定は、持続的に、ある時間間隔において、オペレータからの要求によって、またはそれらの組み合わせで行われてもよい。

しかし、本発明の保管設備は、火災のリスクを低減させることに限定されない。

ガス濃度の制御を可能にする、保管設備のための使用の範囲の別の実施例は、生鮮食品の貯蔵である。先行技術の試験は、リンゴ等の果物が、１％のＯ_２と、１～２．５％のＣＯ_２とから成る大気中で、最良に長期間貯蔵され得ることを示している。Ｏ_２ガスが、Ｎ_２ガスと置換されてもよい。

上記に述べられるように、保管設備は、代替として、または加えて、火災消火デバイスおよび／または冷却設備を備えてもよい。

保管空間を１０℃を下回る温度まで冷却するための冷却設備と、ガス調整デバイス１０、すなわち、１０ａ－ｃとの両方を有する、保管設備が、生鮮食品の貯蔵のためのほぼ理想的な条件を生成し得る。

保管設備の本生鮮食品構成は、火災の危険を減少させるために、火災消火デバイスによって補完されてもよい。

直立部材１０２が、その上で複数のコンテナ荷役車両２００を伴う上側輸送レールシステム１０８が動作している骨格構造１００の一部を成す、異なる保管システム１が、図５の一部に示される。

上側輸送レールシステム１０８の下方において、基部１４の近傍で、垂直のカラムと、下側送達レールシステム３０８とを備える、少なくとも部分的に保管グリッド１０４の保管カラム１０５のうちのいくつかの下方に延在する、別の骨格構造が、示される。より高い骨格構造１００に関して、複数の車両３００が、下側送達レールシステム３０８上で動作してもよい。上側輸送レールシステム１０８と同様に、またはそれと同じように、下側送達レールシステム３０８は、第１の方向Ｘにおいて指向される、平行レールの第１のセット３１０と、第１の方向Ｘに対して直角の第２の方向Ｙにおいて指向される、平行レールの第２のセット３１１とを備え、それによって、下側水平面Ｐ_Ｌ（上側水平面Ｐ_Ｕと比較して基部１４により近接して配列される）内に、複数の長方形と、均一なグリッド場所またはグリッドセル３２２（図５により太い線によって示される）とを備える、グリッドパターンを形成する。本下側送達レールシステム３０８の各グリッドセル３２２は、レールの第１のセット３１０の近隣レール３１０ａ、３１０ｂの対およびレールの第２のセット３１１の近隣レール３１１ａ、３１１ｂの対によって区切られている、グリッド開口部３１５を備える。送達レールシステム３０８の真上、かつ保管空間２内の水平面Ｐ_Ｌ内の送達レールシステム３０８と保管カラム１０５との間の垂直方向Ｚにおける容積は、以降、下側保管空間２’と呼ばれる。さらに、下側保管空間２’と上側輸送レールシステム１０８との間の保管グリッド１０４の区分は、以降、送達区分１２１（図７参照）と呼ばれる。

保管カラム１０５の下方に延在する下側送達レールシステム３０８の一部が、水平面Ｐ_Ｌ内のそのグリッドセル３２２が、水平面Ｐ_Ｕ内の上側輸送レールシステム１０８のグリッドセル１２２と一致するように整合される。

故に、２つのレールシステム１０８、３０８の本特定の整合を用いると、コンテナ荷役車両２００によって送達区分１２１内の保管カラム１０５の中に下方に降下されている（すなわち、下側保管空間２’の上方に位置する）コンテナ１０６は、当該保管カラム１０５の真下の位置に移動している、送達車両３００の保管コンテナ支持部３０２の中またはその上に設置され得る。

図６は、先行技術コンテナ荷役車両２００に関して説明される車輪アセンブリ２０１に類似する車輪アセンブリ３０１と、コンテナ荷役車両２００によって送達されるコンテナ１０６を受容および支持するための保管コンテナ支持部３０２とを備える、そのようなコンテナ送達車両３００のある実施例を示す。保管コンテナ支持部３０２は、下側レールシステム３０８に沿った水平移動の間にコンテナを支持することが可能である、（図６に示されるような）トレイ、プレート、または任意の他の形状であってもよい。

コンテナ１０６を受容した後、コンテナ送達車両３００は、下側水平面Ｐ_Ｌに沿ってＸおよびＹ方向において、下側送達レールシステム３０８の別の場所まで駆動してもよい。

図７は、本発明の第２の実施形態による、保管設備を示す。

第１の実施形態に関して、保管設備は、保管空間２と、遷移空間３と、荷役空間４とを備え、上記に説明されるような保管システム１の少なくとも一部は、図７において複数の直立支持ロッドによって例示される、基部支持部１６を介して基部１４上に配設される。

複数のコンテナ荷役車両２００は、上側水平面Ｐ_Ｕ内に延在する上側輸送レールシステム１０８上で動作可能である。

しかしながら、第１の実施形態の保管設備とは異なり、コンテナ荷役車両２００は、保管空間２内のみで動作し得る。代わりに、遠隔制御システム１０９からの命令が、保管システム１に、保管グリッド１０４から特定のコンテナ１０６を回収するように命令すると、（上記に説明されるように、個別のスタック１０７からコンテナ１０６を上昇させた後）コンテナ荷役車両２００は、コンテナ１０６を、送達区分１２１の上方の保管カラム１０５まで輸送し、その後、コンテナ１０６を待機するコンテナ送達車両３００まで下方に降下させる。

コンテナ１０６を保管コンテナ支持部３０２の中またはその上に受容した後、コンテナ送達車両３００は、（車輪配列３０１の使用によって）第１の分離壁６の第１の下側開口部６ｃを通して、かつ遷移空間３の下側遷移空間３’内の第２の下側送達レールシステム３０８’上に移動する。

第１の実施形態の第１および第２の輸送レールシステム１０８、１０８’に関して説明されるものに類似する、またはそれと同じ方法において、第２の下側送達レールシステム３０８’は、コンテナ送達車両３００が２つの下側送達レールシステム３０８、３０８’間を自由に移動し得るように、第１の下側送達レールシステム３０８に対して構成される。

第１の実施形態の上側輸送レールシステム１０８、１０８’とのさらなる類似性において、第１の下側閉鎖可能ゲート６ｄは、保管空間２と遷移空間３との間の気密な閉鎖が、ゲート６ｄが閉鎖位置にあるときに達成されるように、第１の下側開口部６ｃに対して搭載される。

図７の例示的構成では、保管グリッド１０４の垂直終端１２３が、送達区画１２１と、その中でコンテナ送達車両３００が動作される、下側保管空間２’との間の境界に配列されて示される。垂直終端は、Ｘ方向において保管空間２の深度を横断して、少なくともＹ方向に沿って第１の分離壁６まで延在する、１つまたはそれを上回る水平なプレートまたは複数の水平な梁１２３であってもよい。

図７では、垂直終端１２３はさらに、Ｙ方向において、遷移空間３を横断して第２の分離壁８まで延在する。下側遷移空間３’は、したがって、Ｘ方向における遷移空間３または保管システム１の深度、Ｙ方向における第１および第２の分離壁６、８間の距離、およびＺ方向における第２の送達レールシステム３０８’と垂直終端１２３との間の距離として定義され得る。

コンテナ送達車両３００が、第１の下側開口部６ｃを通して通過した後、第１の下側閉鎖可能ゲートは、第１の下側開口部６ｃを閉鎖する一方、コンテナ送達車両３００は、第２の分離壁８まで継続し、遷移空間３と、コンテナ送達ステーション１５０を含有する荷役空間４との間に気密な分離を生成する。第１の分離壁６と同様に、第２の分離壁８は、第２の下側送達レールシステム３０８’の真上に据え付けられる、第２の下側開口部８ｃと、第２の分離壁８を横断した気密閉鎖を可能にするように開口部８ｃに対して搭載される、第２の下側閉鎖可能ゲート８ｄとを含有する。

第１および第２の下側送達レールシステム３０８、３０８’に関して、荷役空間４は、コンテナ送達車両３００が第２の下側開口部８ｃを通して遷移空間３と荷役空間４との間を自由に移動し得るように、第２の下側送達レールシステム３０８’に対して配列される、第３の下側送達レールシステム３０８’’を含有する。

第３の下側送達レールシステム３０８’’は、Ｙ方向において、少なくともコンテナ送達ステーション１５０まで延在し、それによって、コンテナ送達車両３００が、人間および／またはロボットオペレータ１５１によるさらなる荷役のために、コンテナ１０６を第２の下側開口部８ｃからコンテナ送達ステーション１５０に輸送することを可能にする。

第１の実施形態に関して、空間２－４のそれぞれの中のある場所に１つまたはそれを上回る酸素ガスセンサ１１－１３を配設し、例えば、保管設備の天井１５における酸素濃度を監視することが、有利であると見なされる。測定は、持続的に、ある時間間隔において、オペレータからの要求によって、またはそれらの組み合わせで行われてもよい。

図８は、コンテナ荷役車両２００およびコンテナ送達車両３００が両方とも、さらなる荷役のために保管空間２と荷役空間４との間でコンテナ１０６を輸送し得ることを示す、第１および第２の実施形態の解決策を組み合わせる、本発明の第３の実施形態の保管設備を示す。

第３の実施形態では、下側送達レールシステム３０８、３０８’、３０８’’および上側輸送システム１０８、１０８’、１０８’’が、分離壁６、８によって分離される、保管設備内の空間のそれぞれの中に設定される。レールシステム１０８、１０８’、１０８’’、３０８、３０８’、３０８’’は、第１および第２の実施形態に関するものに類似する、またはそれと同等の様式において、個別の開口部６ａ、８ａ、６ｃ、８ｃの下側縁において相互接続される。さらに、各開口部６ａ、８ａ、６ｃ、８ｃは、第１および第２の実施形態に関するものに類似する、またはそれと同等の様式において配設される、閉鎖可能ゲート６ｂ、８ｂ、６ｄ、８ｄを装備する。

図８では、垂直終端１２３はさらに、荷役空間４の中にＹ方向において、コンテナ送達ステーション１５０まで、またはその近傍まで延在する。下側荷役空間４’は、したがって、Ｘ方向における荷役空間４の深度、Ｙ方向における第２の分離壁８とコンテナ送達ステーション１５０との間の距離、およびＺ方向における第３の送達レールシステム３０８’’と垂直終端１２３との間の距離として定義されることができる。本特定の構成では、垂直終端１２３は、コンテナ送達ステーション１５０に隣接するコンテナ誘導カラム９内に据え付けられる、下側プラットフォーム９ａを含む。

前述の説明では、本発明による、保管設備の種々の側面が、例証的実施形態を参照して説明されている。解説の目的のために、具体的な数値、システム、および構成が、本システムおよびその作用の徹底的な理解を提供するために記載された。しかしながら、本説明は、限定的意味で解釈されることを意図していない。開示される主題が関連する当業者に明白である、例証的実施形態の種々の修正および変形例、および本システムの他の実施形態が、本発明の範囲内に存在すると見なされる。

参照番号／文字の一覧
１ 自動倉庫システム
２ 保管空間
２’ 下側保管空間
３ 遷移空間
３’ 下側遷移空間
４ 荷役空間
４’ 下側荷役空間
６ 第１の分離壁
６ａ 第１の上側開口部
６ｂ 第１の上側閉鎖可能ゲート
６ｃ 第１の下側開口部
６ｄ 第１の下側閉鎖可能ゲート
７ 遷移空間および送達空間を分離する水平な梁
８ 第２の分離壁
８ａ 第２の上側開口部
８ｂ 第２の上側閉鎖可能ゲート
８ｃ 第２の下側開口部
８ｄ 第２の下側閉鎖可能ゲート
９ コンテナ誘導カラム
９ａ 下側プラットフォーム
１０ ガス調整デバイス
１０ａ ガスコンテナ
１０ｂ ガス管
１０ｃ ガス入口
１１ 可燃性ガスセンサ／酸素ガスセンサ（遷移空間内）
１２ 可燃性ガスセンサ／酸素ガスセンサ（保管空間内）
１３ 可燃性ガスセンサ／酸素ガスセンサ（荷役空間内）
１４ 保管設備の基部
１５ 保管設備の天井
１６ 基部支持部
１００ 骨格構造
１０２ 骨格構造の直立部材
１０３ 骨格構造の水平部材
１０４ 保管グリッド／３次元グリッド
１０５ 保管カラム
１０６ 保管コンテナ
１０７ スタック
１０８ 第１の上側車両支持部／第１の上側輸送レールシステム
１０８’ 第２の上側車両支持部／第２の上側輸送レールシステム
１０８’’ 第３の上側車両支持部／第３の上側輸送レールシステム
１０９ 制御システム
１１０ 第１の方向（Ｘ）における上側平行レールの第１のセット
１１０ａ 上側近隣レール１１０の第１のレール
１１０ｂ 上側近隣レール１１０の第２のレール
１１１ 第２の方向（Ｙ）における上側平行レールの第２のセット
１１１ａ 上側近隣レール１１１の第１のレール
１１１ｂ 上側近隣レール１１１の第２のレール
１１５ 輸送レールシステム内のグリッド開口部
１１９ 第１の送達カラム
１２０ 第２の送達カラム
１２１ 保管グリッド１０４内の送達区分
１２２ 輸送レールシステムのグリッドセル
１２３ 保管グリッドの垂直終端／水平な梁／プレート
１５０ コンテナ送達ステーション
１５１ オペレータ
２００ コンテナ荷役車両
２０１ コンテナ荷役車両の車輪配列
２０２ コンテナ荷役車両の車体
２０３ コンテナ荷役車両の昇降デバイス
３００ コンテナ送達車両
３０１ コンテナ送達車両の車輪配列
３０２ 保管コンテナ支持部／コンテナ送達車両のトレイ
３０８ 第１の下側車両支持部／第１の下側送達レールシステム
３０８’ 第２の下側車両支持部／第２の下側送達レールシステム
３０８’’ 第３の下側車両支持部／第３の下側送達レールシステム
３１０ 第１の方向（Ｘ）における下側平行レールの第１のセット
３１０ａ 下側近隣レール１１０の第１のレール
３１０ｂ 下側近隣レール１１０の第２のレール
３１１ 第２の方向（Ｙ）における下側平行レールの第２のセット
３１１ａ 下側近隣レール１１１の第１のレール
３１１ｂ 下側近隣レール１１１の第２のレール
３１５ 送達レールシステム内のグリッド開口部
３２２ 送達レールシステムのグリッドセル
Ｘ 第１の方向
Ｙ 第２の方向
Ｚ 第３の方向
Ｐ 車両支持部／レールシステムの水平面
Ｐ_Ｌ 下側水平面
Ｐ_Ｕ 上側水平面
Ｗ_ｃ グリッドセル１２２の幅
Ｌ_ｃ グリッドセル１２２の長さ
Ｗ_ｏ グリッド開口部１１５の幅
Ｌ_ｏ グリッド開口部１１５の長さ
Ｃ_Ｏｉ 初期可燃性ガス濃度
Ｃ_Ｏｆ 最終可燃性ガス濃度
Ｃ_{Ｏ，ＭＡＸ} 最終可燃性ガス濃度（ＣＯｆ）の所定の最大レベル

第２および第３の側面に関して、本方法はさらに、コンテナ荷役車両の一部を成す、昇降デバイスを使用して、保管グリッド内に保管される複数の保管コンテナのうちの少なくとも１つを積み込むステップと、例えば、１つまたはそれを上回るコンテナ荷役車両の使用によって、および／または第１の上側開口部の境界の近傍またはそこに配設される専用のモータによって、第１の上側閉鎖可能ゲートを開放するステップと、コンテナ荷役車両を、保管空間から第１の上側開口部を通して遷移空間の中に移動させるステップと、例えば、専用のモータの使用によって、および／または単にゲートを重力の影響に起因して閉鎖させることによって、第１の上側閉鎖可能ゲートを閉鎖するステップとを含んでもよい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
（項目１）
保管設備であって、
倉庫システム（１）を封入する保管空間（２）であって、上記保管空間（２）は、
保管グリッド（１０４）であって、複数の保管コンテナ（１０６）を垂直スタック（１０７）内に保管するように構成される保管グリッド（１０４）と、
第１の上側車両支持部（１０８）であって、上記保管グリッド（１０４）の上方の上側水平面（Ｐ _Ｕ ）内に延在する第１の上側車両支持部（１０８）と、
コンテナ荷役車両（２００）であって、車輪配列（２０１）を用いて、上記第１の上側車両支持部（１０８）上の少なくとも２つの場所の間で上記複数の保管コンテナ（１０６）のうちの少なくとも１つを輸送するように構成されるコンテナ荷役車両（２００）と
を備える、保管空間（２）と、
遷移空間（３）であって、上記遷移空間（３）は、
第２の上側車両支持部（１０８’）であって、上記コンテナ荷役車両（２００）が、上記保管空間（２）と上記遷移空間（３）との間で移動し得るように、上記上側水平面（Ｐ _Ｕ ）内に延在し、上記第１の上側車両支持部（１０８）に対して配列される第２の上側車両支持部（１０８’）
を備える、遷移空間（３）と、
上記保管空間（２）および遷移空間（３）を分離する第１の分離壁（６）であって、上記第１の分離壁（６）は、
第１の上側開口部（６ａ）であって、上記コンテナ荷役車両（２００）が通過することを可能にする最小サイズと、垂直位置とを有する第１の上側開口部（６ａ）と、
第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）であって、上記第１の開口部（６ａ）を開放および閉鎖するように構成される第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）と
を備える、第１の分離壁（６）と
を備える、保管設備。
（項目２）
上記第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）は、遠隔制御システム（１０９）の使用によって、遠隔で開放および閉鎖されるように構成される、項目１に記載の保管設備。
（項目３）
上記第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）は、閉鎖位置にあるとき、上記保管空間（２）と上記遷移空間（３）との間に液密シールを生成するように構成される、項目１または２に記載の保管設備。
（項目４）
上記保管設備はさらに、
荷役空間（４）であって、上記保管空間（２）内の上記倉庫システム（１）から、またはそこに輸送される保管コンテナ（１０６）を荷役するための荷役空間（４）と、
上記荷役空間（４）および上記遷移空間（３）を分離する第２の分離壁（８）であって、上記第２の分離壁（８）は、
第２の上側開口部（８ａ）であって、上記コンテナ荷役車両（２００）が通過することを可能にする最小サイズと、垂直位置とを有する第２の上側開口部（８ａ）と、
第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）であって、上記第１の開口部（８ａ）を開放および閉鎖するように構成される第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）と
を備える、第２の分離壁（８）と
を備える、上記項目のいずれか１項に記載の保管設備。
（項目５）
上記第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）は、遠隔制御システム（１０９）の使用によって遠隔で開放および閉鎖されるように構成される、項目４に記載の保管設備。
（項目６）
上記荷役空間（４）は、
上記上側水平面（Ｐ _Ｕ ）内に延在する第３の上側車両支持部（１０８’’）であって、上記第３の車両支持部（１０８’’）は、上記コンテナ荷役車両（２００）が、上記遷移空間（３）と上記荷役空間（４）との間で移動し得るように、上記第２の車両支持部（１０８’’）に対して配列される第３の上側車両支持部（１０８’’）
を含有する、項目４または５に記載の保管設備。
（項目７）
上記荷役空間（４）は、コンテナ送達ステーション（１５０）を備え、上記コンテナ送達ステーション（１５０）は、
さらなる荷役のために、上記コンテナ荷役車両（２００）によって移送される保管コンテナ（１０６）を受容すること、または
上記保管コンテナ（１０６）を上記倉庫システム（１）の中で保管するために、保管コンテナ（１０６）を上記コンテナ荷役車両（２００）に送達すること、または
それらの組み合わせ
のために構成される、項目４－６のいずれか１項に記載の保管設備。
（項目８）
上記荷役空間（４）は、第３の上側車両支持部（１０８’’）を備え、上記第３の上側車両支持部（１０８’’）は、
上記コンテナ荷役車両（２００）が、上記第２の開口部（８ａ）を通して上記第２の車両支持部（１０８’’）と上記第３の車両支持部（１０８’’）との間で移動し得るように、かつさらに、
少なくとも、上記コンテナ荷役車両（２００）が、上記第２の上側開口部（８ａ）から上記コンテナ送達ステーション（１５０）の真上の場所に移動し得るように、上記第３の上側車両支持部（１０８’’）が、上記上側水平面（Ｐ _Ｕ ）内で延在するように、
上記第２の車両支持部（１０８’’）に対して配列される、項目７に記載の保管設備。
（項目９）
上記荷役空間（４）は、コンテナ誘導カラム（９）を備え、上記コンテナ誘導カラム（９）は、上記上側水平面（Ｐ _Ｕ ）の上方の垂直位置と、上記コンテナ送達ステーション（１５０）の垂直位置またはその近傍における垂直位置との間に上記保管コンテナ（１０６）を誘導するように構成される、項目７または８に記載の保管設備。
（項目１０）
上記上側車両支持部（１０８）の第１のものは、上記上側水平面（Ｐ _Ｕ ）内に配列され、第１の方向（Ｘ）において延在する平行レールの第１のセット（１１０）と、上記上側水平面（Ｐ _Ｕ ）内に配列され、上記第１の方向（Ｘ）に対して直交する第２の方向（Ｙ）において延在する平行レールの第２のセット（１１１）とを備える、上側レールシステムであり、平行レールの第１および第２のセット（１１０、１１１）が、上記上側水平面（Ｐ _Ｕ ）内に、長さＬ _ｃ および幅Ｗ _ｃ の複数の隣接するグリッドセル（１２２）を備えるグリッドパターンを形成し、それぞれが、上記平行レールの第１のセット（１１０）の隣接するレールの対および上記平行レールの第２のセット（１１１）の隣接するレールの対によって画定されるグリッド開口部（１１５）を備え、
上記コンテナ荷役車両（２００）の車輪配列（２０１）は、上記第１の上側レールシステム（１０８）に沿った上記第１の方向（Ｘ）および上記第２の方向（Ｙ）における移動を可能にするように構成される、
上記項目のいずれか１項に記載の保管設備。
（項目１１）
上記保管設備はさらに、可燃性ガスの濃度の測定のために、上記遷移空間（３）内に配設される可燃性ガスセンサ（１１）を備える、上記項目のいずれか１項に記載の保管設備。
（項目１２）
上記保管設備は、上記保管空間（２）の中に火災消火物質を投入し、その中の火災を消火するように構成される火災消火デバイス（１０、１０ａ－ｃ）を備える、上記項目のいずれか１項に記載の保管設備。
（項目１３）
上記保管設備は、動作の前および／または間に、上記保管空間（２）内の上記温度を上記保管空間（２）の外側における上記温度未満である温度まで降下させるように構成される冷却設備を備える、上記項目のいずれか１項に記載の保管設備。
（項目１４）
上記冷却設備は、少なくとも部分的に上記保管空間（２）内に配列される、項目１３に記載の保管設備。
（項目１５）
上記保管設備は、上記保管空間（２）と流体連通して配列されるガス調整デバイス（１０、１０ａ－ｃ）を備え、上記ガス調整デバイス（１０、１０ａ－ｃ）は、動作の前および／または間に、上記保管空間（２）内のガスのガス組成を調整するように構成される、上記項目のいずれか１項に記載の保管設備。
（項目１６）
上記ガス調整デバイス（１０、１０ａ－ｃ）は、
上記保管空間（２）の外側に配列されるガスコンテナ（１０ａ）であって、初期可燃性ガス濃度（Ｃ _Ｏｉ ）を有するガスを、上記初期可燃性ガス濃度（Ｃ _Ｏｉ ）未満である最終可燃性ガス濃度（Ｃ _Ｏｆ ）を有する転換ガスに転換するための手段を備えるガスコンテナ（１０ａ）と、
少なくとも１つのガス入口（１０ｃ）であって、上記ガスコンテナと上記保管空間（２）との間の流体連通を確実にする少なくとも１つのガス入口（１０ｃ）と
を備え、
上記ガス調整デバイス（１０、１０ａ－ｃ）は、上記少なくとも１つのガス入口（１０ｃ）を介して、少なくとも部分的に、上記ガスコンテナ（１０ａ）から上記保管空間（２）の中に上記転換ガスを誘導することによって、上記保管空間（２）内の初期のガスを上記転換ガスと置換するように構成される、項目１５に記載の保管設備。
（項目１７）
項目１６に記載の保管設備の保管空間（２）内に配列される倉庫システム（１）内の火災のリスクを低減させるための方法であって、上記方法は、
初期可燃性ガス濃度（Ｃ _Ｏｉ ）を有する上記ガスコンテナ（１０ａ）内のガスを、上記初期可燃性ガス濃度（Ｃ _Ｏｉ ）未満である最終可燃性ガス濃度（Ｃ _Ｏｆ ）を有する転換ガスに転換するステップと、
上記少なくとも１つのガス入口（１０ｃ）を通して、上記ガスコンテナ（１０ａ）から上記転換ガスを誘導することによって、少なくとも部分的に、上記保管空間（２）内の初期のガスを上記転換ガスと置換するステップと
を含む、方法。
（項目１８）
上記方法はさらに、
上記コンテナ荷役車両（２００）の一部を成す上記昇降デバイス（２０３）を使用して、上記保管グリッド（１０４）内に保管される上記複数の保管コンテナ（１０６）のうちの少なくとも１つを積み込むステップと、
上記第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）を開放するステップと、
上記コンテナ荷役車両（２００）を、上記保管空間（２）から上記第１の上側開口部（６ａ）を通して上記遷移空間（３）の中に移動させるステップと、
上記第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）を閉鎖するステップと
を含む、項目１７に記載の方法。
（項目１９）
上記保管設備はさらに、上記保管空間（２）内の上記倉庫システム（１）から、またはそこに輸送される保管コンテナ（１０６）を荷役するための荷役空間（４）と、上記荷役空間（４）および上記遷移空間（３）を分離する第２の分離壁（８）とを備え、第２の分離壁（８）は、上記コンテナ荷役車両（２００）が通過することを可能にするために十分な最小サイズを有する第２の上側開口部（８ａ）と、少なくとも上記最小サイズの上記第２の上側開口部（８ａ）を開放および閉鎖するように構成される第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）とを備え、本方法はさらに、
上記第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）を開放するステップと、
上記コンテナ荷役車両（２００）を、上記遷移空間（３）から荷役空間（４）の中に移動させるステップと、
上記第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）を閉鎖するステップと
を含む、項目１８に記載の方法。
（項目２０）
本方法はさらに、
上記第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）の閉鎖と上記第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）の開放との間の時間間隔（Δｔ）を調整し、上記保管空間（２）内の上記最終可燃性ガス濃度（Ｃ _Ｏｆ ）が、所定の最大レベル（Ｃ _{Ｏ，ＭＡＸ} ）の下方に保たれることを確実にするステップ
を含む、項目１９に記載の方法。
（項目２１）
上記方法はさらに、
上記遷移空間（３）内の上記最終可燃性ガス濃度（Ｃ _Ｏｆ ）を測定するステップ
を含む、項目１７－２０のいずれか１項に記載の方法。
（項目２２）
上記方法はさらに、
上記保管空間（２）内の上記ガスを調整し、上記最終可燃性ガス濃度（Ｃ _Ｏｆ ）をさらに低減させるかまたは上記最終可燃性ガス濃度（Ｃ _Ｏｆ ）をほぼ一定に維持するステップ
を含む、項目１７－２１のいずれか１項に記載の方法。

Claims (22)

1. 保管設備であって、
   倉庫システム（１）を封入する保管空間（２）であって、前記保管空間（２）は、
   保管グリッド（１０４）であって、複数の保管コンテナ（１０６）を垂直スタック（１０７）内に保管するように構成される保管グリッド（１０４）と、
   第１の上側車両支持部（１０８）であって、前記保管グリッド（１０４）の上方の上側水平面（Ｐ_Ｕ）内に延在する第１の上側車両支持部（１０８）と、
   コンテナ荷役車両（２００）であって、車輪配列（２０１）を用いて、前記第１の上側車両支持部（１０８）上の少なくとも２つの場所の間で前記複数の保管コンテナ（１０６）のうちの少なくとも１つを輸送するように構成されるコンテナ荷役車両（２００）と
   を備える、保管空間（２）と、
   遷移空間（３）であって、前記遷移空間（３）は、
   第２の上側車両支持部（１０８’）であって、前記コンテナ荷役車両（２００）が、前記保管空間（２）と前記遷移空間（３）との間で移動し得るように、前記上側水平面（Ｐ_Ｕ）内に延在し、前記第１の上側車両支持部（１０８）に対して配列される第２の上側車両支持部（１０８’）
   を備える、遷移空間（３）と、
   前記保管空間（２）および遷移空間（３）を分離する第１の分離壁（６）であって、前記第１の分離壁（６）は、
   第１の上側開口部（６ａ）であって、前記コンテナ荷役車両（２００）が通過することを可能にする最小サイズと、垂直位置とを有する第１の上側開口部（６ａ）と、
   第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）であって、前記第１の開口部（６ａ）を開放および閉鎖するように構成される第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）と
   を備える、第１の分離壁（６）と
   を備える、保管設備。
2. 前記第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）は、遠隔制御システム（１０９）の使用によって、遠隔で開放および閉鎖されるように構成される、請求項１に記載の保管設備。
3. 前記第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）は、閉鎖位置にあるとき、前記保管空間（２）と前記遷移空間（３）との間に液密シールを生成するように構成される、請求項１または２に記載の保管設備。
4. 前記保管設備はさらに、
   荷役空間（４）であって、前記保管空間（２）内の前記倉庫システム（１）から、またはそこに輸送される保管コンテナ（１０６）を荷役するための荷役空間（４）と、
   前記荷役空間（４）および前記遷移空間（３）を分離する第２の分離壁（８）であって、前記第２の分離壁（８）は、
   第２の上側開口部（８ａ）であって、前記コンテナ荷役車両（２００）が通過することを可能にする最小サイズと、垂直位置とを有する第２の上側開口部（８ａ）と、
   第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）であって、前記第１の開口部（８ａ）を開放および閉鎖するように構成される第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）と
   を備える、第２の分離壁（８）と
   を備える、前記請求項のいずれか１項に記載の保管設備。
5. 前記第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）は、遠隔制御システム（１０９）の使用によって遠隔で開放および閉鎖されるように構成される、請求項４に記載の保管設備。
6. 前記荷役空間（４）は、
   前記上側水平面（Ｐ_Ｕ）内に延在する第３の上側車両支持部（１０８’’）であって、前記第３の車両支持部（１０８’’）は、前記コンテナ荷役車両（２００）が、前記遷移空間（３）と前記荷役空間（４）との間で移動し得るように、前記第２の車両支持部（１０８’’）に対して配列される第３の上側車両支持部（１０８’’）
   を含有する、請求項４または５に記載の保管設備。
7. 前記荷役空間（４）は、コンテナ送達ステーション（１５０）を備え、前記コンテナ送達ステーション（１５０）は、
   さらなる荷役のために、前記コンテナ荷役車両（２００）によって移送される保管コンテナ（１０６）を受容すること、または
   前記保管コンテナ（１０６）を前記倉庫システム（１）の中で保管するために、保管コンテナ（１０６）を前記コンテナ荷役車両（２００）に送達すること、または
   それらの組み合わせ
   のために構成される、請求項４－６のいずれか１項に記載の保管設備。
8. 前記荷役空間（４）は、第３の上側車両支持部（１０８’’）を備え、前記第３の上側車両支持部（１０８’’）は、
   前記コンテナ荷役車両（２００）が、前記第２の開口部（８ａ）を通して前記第２の車両支持部（１０８’’）と前記第３の車両支持部（１０８’’）との間で移動し得るように、かつさらに、
   少なくとも、前記コンテナ荷役車両（２００）が、前記第２の上側開口部（８ａ）から前記コンテナ送達ステーション（１５０）の真上の場所に移動し得るように、前記第３の上側車両支持部（１０８’’）が、前記上側水平面（Ｐ_Ｕ）内で延在するように、
   前記第２の車両支持部（１０８’’）に対して配列される、請求項７に記載の保管設備。
9. 前記荷役空間（４）は、コンテナ誘導カラム（９）を備え、前記コンテナ誘導カラム（９）は、前記上側水平面（Ｐ_Ｕ）の上方の垂直位置と、前記コンテナ送達ステーション（１５０）の垂直位置またはその近傍における垂直位置との間に前記保管コンテナ（１０６）を誘導するように構成される、請求項７または８に記載の保管設備。
10. 前記上側車両支持部（１０８）の第１のものは、前記上側水平面（Ｐ_Ｕ）内に配列され、第１の方向（Ｘ）において延在する平行レールの第１のセット（１１０）と、前記上側水平面（Ｐ_Ｕ）内に配列され、前記第１の方向（Ｘ）に対して直交する第２の方向（Ｙ）において延在する平行レールの第２のセット（１１１）とを備える、上側レールシステムであり、平行レールの第１および第２のセット（１１０、１１１）が、前記上側水平面（Ｐ_Ｕ）内に、長さＬ_ｃおよび幅Ｗ_ｃの複数の隣接するグリッドセル（１２２）を備えるグリッドパターンを形成し、それぞれが、前記平行レールの第１のセット（１１０）の隣接するレールの対および前記平行レールの第２のセット（１１１）の隣接するレールの対によって画定されるグリッド開口部（１１５）を備え、
    前記コンテナ荷役車両（２００）の車輪配列（２０１）は、前記第１の上側レールシステム（１０８）に沿った前記第１の方向（Ｘ）および前記第２の方向（Ｙ）における移動を可能にするように構成される、
    前記請求項のいずれか１項に記載の保管設備。
11. 前記保管設備はさらに、可燃性ガスの濃度の測定のために、前記遷移空間（３）内に配設される可燃性ガスセンサ（１１）を備える、前記請求項のいずれか１項に記載の保管設備。
12. 前記保管設備は、前記保管空間（２）の中に火災消火物質を投入し、その中の火災を消火するように構成される火災消火デバイス（１０、１０ａ－ｃ）を備える、前記請求項のいずれか１項に記載の保管設備。
13. 前記保管設備は、動作の前および／または間に、前記保管空間（２）内の前記温度を前記保管空間（２）の外側における前記温度未満である温度まで降下させるように構成される冷却設備を備える、前記請求項のいずれか１項に記載の保管設備。
14. 前記冷却設備は、少なくとも部分的に前記保管空間（２）内に配列される、請求項１３に記載の保管設備。
15. 前記保管設備は、前記保管空間（２）と流体連通して配列されるガス調整デバイス（１０、１０ａ－ｃ）を備え、前記ガス調整デバイス（１０、１０ａ－ｃ）は、動作の前および／または間に、前記保管空間（２）内のガスのガス組成を調整するように構成される、前記請求項のいずれか１項に記載の保管設備。
16. 前記ガス調整デバイス（１０、１０ａ－ｃ）は、
    前記保管空間（２）の外側に配列されるガスコンテナ（１０ａ）であって、初期可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｉ）を有するガスを、前記初期可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｉ）未満である最終可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｆ）を有する転換ガスに転換するための手段を備えるガスコンテナ（１０ａ）と、
    少なくとも１つのガス入口（１０ｃ）であって、前記ガスコンテナと前記保管空間（２）との間の流体連通を確実にする少なくとも１つのガス入口（１０ｃ）と
    を備え、
    前記ガス調整デバイス（１０、１０ａ－ｃ）は、前記少なくとも１つのガス入口（１０ｃ）を介して、少なくとも部分的に、前記ガスコンテナ（１０ａ）から前記保管空間（２）の中に前記転換ガスを誘導することによって、前記保管空間（２）内の初期のガスを前記転換ガスと置換するように構成される、請求項１５に記載の保管設備。
17. 請求項１６に記載の保管設備の保管空間（２）内に配列される倉庫システム（１）内の火災のリスクを低減させるための方法であって、前記方法は、
    初期可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｉ）を有する前記ガスコンテナ（１０ａ）内のガスを、前記初期可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｉ）未満である最終可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｆ）を有する転換ガスに転換するステップと、
    前記少なくとも１つのガス入口（１０ｃ）を通して、前記ガスコンテナ（１０ａ）から前記転換ガスを誘導することによって、少なくとも部分的に、前記保管空間（２）内の初期のガスを前記転換ガスと置換するステップと
    を含む、方法。
18. 前記方法はさらに、
    前記コンテナ荷役車両（２００）の一部を成す前記昇降デバイス（２０３）を使用して、前記保管グリッド（１０４）内に保管される前記複数の保管コンテナ（１０６）のうちの少なくとも１つを積み込むステップと、
    前記第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）を開放するステップと、
    前記コンテナ荷役車両（２００）を、前記保管空間（２）から前記第１の上側開口部（６ａ）を通して前記遷移空間（３）の中に移動させるステップと、
    前記第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）を閉鎖するステップと
    を含む、請求項１７に記載の方法。
19. 前記保管設備はさらに、前記保管空間（２）内の前記倉庫システム（１）から、またはそこに輸送される保管コンテナ（１０６）を荷役するための荷役空間（４）と、前記荷役空間（４）および前記遷移空間（３）を分離する第２の分離壁（８）とを備え、第２の分離壁（８）は、前記コンテナ荷役車両（２００）が通過することを可能にするために十分な最小サイズを有する第２の上側開口部（８ａ）と、少なくとも前記最小サイズの前記第２の上側開口部（８ａ）を開放および閉鎖するように構成される第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）とを備え、本方法はさらに、
    前記第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）を開放するステップと、
    前記コンテナ荷役車両（２００）を、前記遷移空間（３）から荷役空間（４）の中に移動させるステップと、
    前記第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）を閉鎖するステップと
    を含む、請求項１８に記載の方法。
20. 本方法はさらに、
    前記第１の上側閉鎖可能ゲート（６ｂ）の閉鎖と前記第２の上側閉鎖可能ゲート（８ｂ）の開放との間の時間間隔（Δｔ）を調整し、前記保管空間（２）内の前記最終可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｆ）が、所定の最大レベル（Ｃ_{Ｏ，ＭＡＸ}）の下方に保たれることを確実にするステップ
    を含む、請求項１９に記載の方法。
21. 前記方法はさらに、
    前記遷移空間（３）内の前記最終可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｆ）を測定するステップ
    を含む、請求項１７－２０のいずれか１項に記載の方法。
22. 前記方法はさらに、
    前記保管空間（２）内の前記ガスを調整し、前記最終可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｆ）をさらに低減させるかまたは前記最終可燃性ガス濃度（Ｃ_Ｏｆ）をほぼ一定に維持するステップ
    を含む、請求項１７－２１のいずれか１項に記載の方法。

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