JP2022548950A - 抗pcsk9抗体を利用したコレステロール関連疾患の予防または治療方法 - Google Patents
抗pcsk9抗体を利用したコレステロール関連疾患の予防または治療方法 Download PDFInfo
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Abstract
本発明は、抗PCSK9抗体および/またはその抗体断片ならびにそれを含む医薬製剤を利用したコレステロール関連疾患の予防または治療方法に関する。また、本発明は、前記疾患を予防または治療するための抗PCSK9抗体またはその液体製剤に関する。
Description
本願は、2019年9月19日に提出された中国特許出願201910884902.9および2020年5月19日に提出された中国特許出願202010424274.9の権益を主張し、その内容全体を参照として援用する。
本発明は、抗体治療の分野に関し、特にプロタンパク質転換酵素サブチリシン/kexin型9(Proprotein convertase subtilisin/kexin type9)(PCSK9)に特異的に結合する抗体(以下、抗PCSK9抗体と称する)および/またはその抗体断片ならびにそれを含む医薬製剤を利用したコレステロール関連疾患の予防または治療方法に関する。また、本発明は、前記疾患を予防または治療するための抗PCSK9抗体またはその液体製剤に関する。
中国の冠動脈アテローム性硬化性心臓病および他のアテローム性硬化性血管疾患の発病率と死亡率はいずれも上昇しつつある傾向にある。高コレステロール血症は、冠動脈アテローム性硬化性心臓病の既知の危険因子の1つであり、ますます多くのデータにより、高コレステロール血症の積極的な治療は冠動脈アテローム性硬化性心血管エンドポイント事象のリスクの低下に関連することが説明された。心血管事象のリスクが非常に高い患者では、例えば冠動脈心疾患の患者では、この関係は特に顕著である。
現在、コレステロール低下療法の基盤はスタチン系薬物であり、冠動脈アテローム性硬化性心臓病の一次予防と二次予防において重要な役割を果たしている。しかし、現在の脂質低下療法は臨床ニーズを満たすことができない。スタチン系薬物は心血管による死亡率を低下させることができるが、スタチン療法には一定の制限が存在する。まず、スタチン系薬物は、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C、LDL-コレステロール)を最大限で40%~55%低下させることができ、用量を倍にしてもLDL-Cを約6%低下させることしかできない。さらに、中国人向けの場合、安全性は高強度のスタチンの使用時に注意すべき問題である。ますます多くの研究からわかるように、高強度のスタチン療法には、より高い筋疾患および肝酵素上昇のリスクが伴われ、これは中国人の中でより顕著である。HPS2-THRIVE研究によると、中強度のスタチン療法を使用する場合、中国患者の肝臓の有害反応の発生率がヨーロッパ患者より明らかに高く、肝酵素上昇率(>正常値の上限の3倍)が欧州患者より10倍高く、筋疾患のリスクもヨーロッパ人より10倍高い[趙水平ら,中国成人血脂異常防治指南(2016年修訂版).中国循環雑誌 31(10):937-953, 2016.)。現在、中国人に対する高強度のスタチン療法に関する安全性データはまだない。
したがって、スタチン系薬物を基に新しい効果的なコレステロール低下療法を開発し続ける必要があり、これは、高リスク群の心血管エンドポイント事象の低減にとって、重要な臨床的意義を有する。現在、様々な作用メカニズムを有するコレステロール低下薬物が出回され、または研究されており、その中で、抗PCSK-9のモノクローナル抗体は、良好な安全性と治療効果を備えるため、広く注目されている[趙水平ら,中国成人血脂異常防治指南(2016年修訂版).中国循環雑誌 31(10):937-953, 2016.)。PCSK-9モノクローナル抗体は、PCSK-9を抑制することができ、血漿PCSK-9と低密度リポタンパク質受容体(LDLR)の結合を遮断することができ、さらにLDLRのエンドサイトーシスと分解を阻止し、細胞表面におけるLDLRの発現レベルと量を増加させ、LDLRのLDL-Cへの再取り込みを増加させ、最終的に循環LDL-Cレベルを低下させ、血中脂質低下の直接作用を達成する。
PCSK-9モノクローナル抗体は、治療効果が顕著であり、安全性が良好で、皮下注射で使用しやすい。しかし、現在のPCSK-9モノクローナル抗体の投与周期は2週間または4週間おきに1回である。患者コンプライアンスを高める必要があり、臨床的には満たされていないニーズがまだある。
現在、より長い投与間隔を有し、患者への投与をより容易にし、患者コンプライアンスを向上させ、および/または、少ない副作用またはより高い安全性を有し、および/または、より投与しやすい、改善されたステロール関連疾患を治療するまたは予防する方法は、依然として必要とされている。
一、予防または治療方法
一態様では、本発明は、対象に約15mg~3500mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を投与することを含む、対象のコレステロールレベルを低下させる方法に関する。
別の態様では、本発明は、対象に約15mg~3500mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を投与することを含む、対象の上昇したLDL-コレステロールレベルに関連する障害を予防または治療する方法に関する。
一態様では、本発明は、対象に約15mg~3500mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を投与することを含む、高コレステロール血症および/または高脂血症などのコレステロール関連疾患を予防または治療する方法に関する。
一態様では、本発明は、対象に約15mg~3500mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を投与することを含む、対象のコレステロールレベルを低下させる方法に関する。
別の態様では、本発明は、対象に約15mg~3500mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を投与することを含む、対象の上昇したLDL-コレステロールレベルに関連する障害を予防または治療する方法に関する。
一態様では、本発明は、対象に約15mg~3500mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を投与することを含む、高コレステロール血症および/または高脂血症などのコレステロール関連疾患を予防または治療する方法に関する。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖可変領域VHおよび軽鎖可変領域VLを含み、前記VHは、配列番号10に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR1と、配列番号17に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR2と、配列番号19に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR3との組み合わせを含み、前記VLは、配列番号4に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR1と、配列番号5に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR2と、配列番号6に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR3との組み合わせを含む。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖可変領域VHおよび軽鎖可変領域VLを含み、前記重鎖可変領域VHは、配列番号30に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、前記軽鎖可変領域VLは、配列番号24に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖および軽鎖を含み、前記重鎖は、配列番号41に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、前記軽鎖は、配列番号35に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、PCT特許出願PCT/CN2017/118050に開示されたADI-10087である。
上記方法のいくつかの実施形態において、コレステロールはLDL-コレステロールである。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、PCT特許出願PCT/CN2017/118050に開示されたADI-10087である。
上記方法のいくつかの実施形態において、コレステロールはLDL-コレステロールである。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、約25mg~約3000mg、約50mg~約2500mg、約75mg~約2000mg、約100mg~約2000mg、約200mg~約2000mg、約250mg~約1500mg、約300mg~約1000mg、約450mg~約1000mg、約600mg~約1000mg、約350mg~約900mg、約400mg~約800mg、約450mg~約700mg、約300mg~約600mgまたは約450mg~約600mgの用量で対象に投与される。
いくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、約25mg、約50mg、約75mg、約100mg、約125mg、約140mg、約150mg、約200mg、約250mg、約300mg、約350mg、約400mg、約420mg、約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約900mg、約1000mg、約1200mg、約1500mg、約2000mg、約2500mg、約3000mgまたは約3500mgの用量で対象に投与される。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、非経口的に投与される。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、皮下に投与される。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、静脈内に投与される。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、皮下に投与される。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、静脈内に投与される。
上記方法のいくつかの実施形態において、対象の投与前のLDL-コレステロールレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、該対象のLDL-コレステロールレベルを、依然として>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下させる。
上記方法のいくつかの実施形態において、対象の投与前の血清遊離PCSK-9のレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、該対象の血清遊離PCSK-9のレベルを、依然として>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下させる。
上記方法のいくつかの実施形態において、対象の投与前の総コレステロールレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、該対象の総コレステロールレベルを、依然として>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下させる。
上記方法のいくつかの実施形態において、対象の投与前のアポリポタンパク質Bのレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、該対象のアポリポタンパク質Bのレベルを、依然として>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下させる。
上記方法のいくつかの実施形態において、対象の投与前の非高密度リポタンパク質コレステロールのレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、該対象の非高密度リポタンパク質コレステロールのレベルを、依然として>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下るさせ。
上記方法のいくつかの実施形態において、対象の投与前のリポタンパク質aのレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、該対象のリポタンパク質aのレベルを、依然として>20%、>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下させる。
上記方法のいくつかの実施形態において、対象の投与前のアポリポタンパク質B/アポリポタンパク質A1の比率のレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、該対象のアポリポタンパク質B/アポリポタンパク質A1の比率のレベルを、依然として>20%、>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下させる。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記コレステロールまたはLDL-コレステロールは血清LDL-コレステロールである。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、4週間に1回(Q4W)以上の間隔で投与され、例えば5週間に1回(Q5W)、6週間に1回(Q6W)、7週間に1回(Q7W)、8週間に1回(Q8W)、9週間に1回(Q9W)、10週間に1回(Q10W)、11週間に1回(Q11W)、12週間に1回(Q12W)、4ヶ月間に1回、5ヶ月間に1回、6ヶ月間に1回、7ヶ月間に1回または年に1回である。
上記方法のいくつかの実施形態において、投与後に、該対象には、重篤な有害事象、特に前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片に関連する重篤な有害事象が発生しない。
上記方法のいくつかの実施形態において、投与後に、該対象における有害事象の発生率はプラセボを受けた対象と同等である。
上記方法のいくつかの実施形態において、投与後に、該対象における有害事象の発生率はプラセボを受けた対象と同等である。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記対象はヒトである。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記コレステロール関連疾患は、ホモ接合性家族性高コレステロール血症、ヘテロ接合性家族性高コレステロール血症および非家族性高コレステロール血症から選択される。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記コレステロール関連疾患は、ホモ接合性家族性高コレステロール血症、ヘテロ接合性家族性高コレステロール血症および非家族性高コレステロール血症から選択される。
上記方法のいくつかの具体的な実施形態において、前記方法は、前記対象に約300mg~1000mg(例えば約300mg、約350mg、約400mg、約420mg、約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約900mgまたは約1000mg)の用量で4週間または6週間に1回でADI-10087を皮下または静脈内に投与することを含み、対象の投与前のLDL-コレステロールレベルに比べて、投与後の4週間または6週間に、該対象のLDL-コレステロールレベルを、依然として>50%低下させる。
上記方法のいくつかの具体的な実施形態において、前記方法は、前記対象に約450mg~1000mg(例えば約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約900mgまたは約1000mg)の用量で4週間または6週間に1回でADI-10087を皮下または静脈内に投与することを含み、対象の投与前のLDL-コレステロールレベルに比べて、投与後の4週間または6週間に、該対象のLDL-コレステロールレベルを、依然として>50%低下させる。
上記方法のいくつかの具体的な実施形態において、前記方法は、前記対象に約600mg~1000mg(例えば約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約900mgまたは約1000mg)の用量で6週間または8週間に1回でADI-10087を皮下または静脈内に投与することを含み、対象の投与前のLDL-コレステロールレベルに比べて、投与後の6週間または8週間に、該対象のLDL-コレステロールレベルを、依然として>50%低下させる。
上記方法のいくつかの具体的な実施形態において、前記方法は、前記対象に約300mg~1000mg(例えば約300mg、約350mg、約400mg、約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約900mgまたは約1000mg)の用量で4週間または6週間に1回でADI-10087を皮下または静脈内に投与することを含み、対象に投与する前に比べて、投与後の4週間または6週間に、該対象のLDL-コレステロールレベルを、依然として>50%低下させ、かつ投与後の4週間または6週間に、血清遊離PCSK-9のレベルを、依然として>60%低下させる。
上記方法のいくつかの具体的な実施形態において、前記方法は、前記対象に約450mg~1000mg(例えば約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約900mgまたは約1000mg)の用量で4週間または6週間に1回でADI-10087を皮下または静脈内に投与することを含み、対象に投与する前に比べて、投与後の4週間または6週間に、該対象のLDL-コレステロールレベルを、依然として>50%低下させ、かつ投与後の4週間または6週間に、血清遊離PCSK-9のレベルを、依然として>80%低下させる。
上記方法のいくつかの具体的な実施形態において、前記方法は、前記対象に約600mg~1000mg(例えば約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約900mgまたは約1000mg)の用量で6週間または8週間に1回でADI-10087を皮下または静脈内に投与することを含み、対象に投与する前に比べて、投与後の6週間または8週間に、該対象のLDL-コレステロールレベルを、依然として>50%低下させ、かつ投与後の8週間に、血清遊離PCSK-9のレベルを、依然として>50%低下させる。
上記方法のいくつかの具体的な実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、以下に記載の製剤で投与される。
上記方法のいくつかの具体的な実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、液体抗体製剤で投与され、前記液体抗体製剤は、
(i)約100mg/mL~約200mg/mLの抗PCSK-9抗体またはその抗原結合断片、
(ii)約0.2mg/mL~10mg/mLのヒスチジン、
(iii)約1%~6%のソルビトール、および
(iv)約0.05mg/mL~1mg/mLのポリソルベート-80またはポリソルベート-20
を含み、前記液体製剤のpHは、約5.0~6.0である。
(i)約100mg/mL~約200mg/mLの抗PCSK-9抗体またはその抗原結合断片、
(ii)約0.2mg/mL~10mg/mLのヒスチジン、
(iii)約1%~6%のソルビトール、および
(iv)約0.05mg/mL~1mg/mLのポリソルベート-80またはポリソルベート-20
を含み、前記液体製剤のpHは、約5.0~6.0である。
上記方法のいくつかの具体的な実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、液体抗体製剤で投与され、前記液体抗体製剤は、
(i)約100mg/mL~約200mg/mLの抗PCSK-9抗体またはその抗原結合断片、
(ii)約0.2mg/mL~10mg/mLのヒスチジン、
(iii)約1%~6%のソルビトールおよび約50mmol/L~180mmol/Lのアルギニンまたはアルギニン塩、および
(iv)約0.05mg/mL~1mg/mLのポリソルベート-80またはポリソルベート-20
を含み、前記液体製剤のpHは、約5.0~6.0である。
(i)約100mg/mL~約200mg/mLの抗PCSK-9抗体またはその抗原結合断片、
(ii)約0.2mg/mL~10mg/mLのヒスチジン、
(iii)約1%~6%のソルビトールおよび約50mmol/L~180mmol/Lのアルギニンまたはアルギニン塩、および
(iv)約0.05mg/mL~1mg/mLのポリソルベート-80またはポリソルベート-20
を含み、前記液体製剤のpHは、約5.0~6.0である。
上記方法のいくつかの具体的な実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、液体抗体製剤で投与され、前記液体抗体製剤は、水を溶剤とし、かつ、以下の組成:
抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片 150mg/mL
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 90mmol/L
ソルビトール 3%(w/v)
ポリソルベート80 0.3g/L
からなり、前記液体製剤のpHは、約5.5である。
抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片 150mg/mL
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 90mmol/L
ソルビトール 3%(w/v)
ポリソルベート80 0.3g/L
からなり、前記液体製剤のpHは、約5.5である。
いくつかの具体的な実施形態において、前記液体抗体製剤は、水を溶剤とし、かつ、以下の組成:
ADI-10087 150mg/mL
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 90mmol/L
ソルビトール 3%(w/v)
ポリソルベート80 0.3g/L
からなり、前記液体製剤のpHは、約5.5である。
ADI-10087 150mg/mL
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 90mmol/L
ソルビトール 3%(w/v)
ポリソルベート80 0.3g/L
からなり、前記液体製剤のpHは、約5.5である。
指摘すべきことは、本発明に使用される抗体またはその抗原結合断片、その配列、製造および生物活性などは、既に本出願人の別のPCT特許出願PCT/CN2017/118050(公開番号WO2018/113781)に開示され、その内容全体を参照として本願に援用する。対応と参照の便宜上、本明細書(配列表を含む)に開示された配列およびその番号は特許出願PCT/CN2017/118050から直接引用され、改めて番号付けされていない。
二、本発明の抗体製剤
本発明の方法では、201810450088.5に記載の抗体製剤を使用することができ、その全体を参照として本願に援用する。以下、本発明に使用される抗PCSK9抗体製剤(以下、「本発明の抗体製剤」と略称する)について詳述する。
上記方法のいくつかの具体的な実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、以下に記載の製剤で投与される。
本発明の方法では、201810450088.5に記載の抗体製剤を使用することができ、その全体を参照として本願に援用する。以下、本発明に使用される抗PCSK9抗体製剤(以下、「本発明の抗体製剤」と略称する)について詳述する。
上記方法のいくつかの具体的な実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、以下に記載の製剤で投与される。
一態様では、本発明は、
(i)本明細書に定義された抗PCSK-9抗体またはその断片(例えば抗原結合断片)、
(ii)緩衝剤、
(iii)粘度低下剤、および
(iv)界面活性剤
を含む液体抗体製剤(以下、「本発明の液体抗体製剤」)と称する)を使用することができる。
(i)本明細書に定義された抗PCSK-9抗体またはその断片(例えば抗原結合断片)、
(ii)緩衝剤、
(iii)粘度低下剤、および
(iv)界面活性剤
を含む液体抗体製剤(以下、「本発明の液体抗体製剤」)と称する)を使用することができる。
いくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖可変領域VHおよび軽鎖可変領域VLを含み、前記VHは、配列番号30に示されるVHに含まれる3つの相補性決定領域(CDR)を含み、前記VLは、配列番号24に示されるVLに含まれる3つの相補性決定領域(CDR)を含む。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖可変領域VHおよび軽鎖可変領域VLを含み、前記VHは、配列番号10に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR1と、配列番号17に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR2と、配列番号19に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR3との組み合わせを含み、前記VLは、それぞれ配列番号4、5および6に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれぞれ前記アミノ酸配列からなるLCDR1、LCDR2およびLCDR3の組み合わせを含む。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖可変領域VHおよび軽鎖可変領域VLを含み、前記重鎖可変領域VHは、配列番号30のアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、前記軽鎖可変領域VLは、配列番号24のアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖および軽鎖を含み、前記重鎖は、配列番号41のアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、前記軽鎖は、配列番号35のアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体は、中国特許出願PCT/CN2017/118050に開示されたADI-10087である。
上記方法のいくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体は、中国特許出願PCT/CN2017/118050に開示されたADI-10087である。
一実施形態において、本発明の液体抗体製剤における抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片の濃度は、約50mg/mL~約200mg/mLである。他の実施形態において、本発明の液体抗体製剤における抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片の濃度は、約100mg/mL~約200mg/mLである。他の実施形態において、本発明の液体抗体製剤における抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片の濃度は、約100mg/mLである。他の実施形態において、本発明の液体抗体製剤における抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片の濃度は、約125mg/mLである。他の実施形態において、本発明の液体抗体製剤における抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片の濃度は、約150mg/mLである。他の実施形態において、本発明の液体抗体製剤における抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片の濃度は、約175mg/mLである。他の実施形態において、本発明の液体抗体製剤における抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片の濃度は、約200mg/mLである。
一実施形態において、前記抗PCSK9抗体は、PCSK9タンパク質(例えばヒトPCSK9)に結合する任意の抗体であり、例えばポリクローナル抗体、モノクローナル抗体または両者の組み合わせである。好ましくは、一実施形態において、前記抗PCSK9抗体は、モノクローナル抗体である。一実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、本明細書に定義された抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片である。
一実施形態において、本発明の液体抗体製剤における緩衝剤の濃度は、約0.01mg/mL~50mg/mLである。一実施形態において、本発明の液体抗体製剤における緩衝剤の濃度は、約0.1mg/mL~50mg/mLである。一実施形態において、本発明の液体抗体製剤における緩衝剤の濃度は、約0.2mg/mL~10mg/mLである。一実施形態において、本発明の液体抗体製剤における緩衝剤の濃度は、約0.5mg/mL~2.5mg/mLである。一実施形態において、本発明の液体抗体製剤における緩衝剤の濃度は、約1.0mg/mL~2.0mg/mLである。一実施形態において、本発明の液体抗体製剤における緩衝剤の濃度は、約1.5mg/mLである。
一実施形態において、前記緩衝剤は、ヒスチジン、グルタミン酸塩、リン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、およびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンから選択される。一実施形態において、前記緩衝剤はヒスチジンである。
一実施形態において、本発明の液体抗体製剤における粘度低下剤の濃度は、約10mmol/L~1000mmol/Lである。一実施形態において、本発明の液体抗体製剤における粘度低下剤の濃度は、約20mmol/L~500mmol/Lである。一実施形態において、本発明の液体抗体製剤における粘度低下剤の濃度は、約50mmol/L~300mmol/Lである。一実施形態において、本発明の液体抗体製剤における粘度低下剤の濃度は、約50mmol/L~200mmol/Lである。
一実施形態において、前記粘度低下剤は、糖アルコール(例えばソルビトール)、アルギニン、アルギニン塩酸塩、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、酢酸ナトリウム、およびこれらの組み合わせから選択される。一実施形態において、前記粘度低下剤は、ソルビトールである。一実施形態において、前記粘度低下剤は、ソルビトールであり、その濃度が約1%~6%(w/v)である。一実施形態において、前記粘度低下剤は、ソルビトールであり、その濃度が約1%~6%(w/v)であり、かつ前記液体製剤は他の粘度低下剤を含まない。一実施形態において、前記粘度低下剤は、ソルビトールとアルギニンまたはアルギニン塩(好ましくはアルギニン塩酸塩)の組み合わせである。一実施形態において、前記粘度低下剤は、ソルビトールとアルギニンまたはアルギニン塩(好ましくはアルギニン塩酸塩)の組み合わせであり、ソルビトールの濃度は、約1%~6%(w/v)であり、好ましくは約2%~4%(w/v)であり、より好ましくは約3%(w/v)であり、アルギニンまたはアルギニン塩(好ましくはアルギニン塩酸塩)の濃度は、約50mmol/L~180mmol/Lであり、好ましくは約70mmol/L~150mmol/Lであり、より好ましくは約90mmol/Lである。一実施形態において、前記粘度低下剤は、ソルビトールとアルギニンまたはアルギニン塩(好ましくはアルギニン塩酸塩)の組み合わせであり、ソルビトールの濃度は、約1%~6%(w/v)であり、好ましくは約2%~4%(w/v)であり、より好ましくは約3%(w/v)であり、アルギニンまたはアルギニン塩の濃度は、約50mmol/L~180mmol/Lであり、好ましくは約70mmol/L~150mmol/Lであり、より好ましくは約90mmol/Lであり、かつ前記液体製剤は他の粘度低下剤を含まない。
一実施形態において、前記界面活性剤の濃度は、約0.01mg/mL~5mg/mLである。一実施形態において、前記界面活性剤の濃度は、約0.05mg/mL~1mg/mLである。一実施形態において、前記界面活性剤の濃度は、約0.1mg/mL~0.5mg/mLである。一実施形態において、前記界面活性剤の濃度は、約0.3mg/mLである。
一実施形態において、前記界面活性剤は、非イオン性界面活性剤である。一実施形態において、前記界面活性剤は、例えばプルロニクス(pluronics)、ポリソルベート-80、ポリソルベート-60、ポリソルベート-40またはポリソルベート-20などである。
一実施形態において、本発明の液体製剤は、溶媒を含み、好ましくは、前記溶媒は、注射用水、注射用有機溶剤(注射用油、エタノール、プロピレングリコールなどを含むがこれらに限定されない)、またはこれらの組み合わせから選択される。
一実施形態において、前記液体製剤のpHは、約5.0~6.0である。一実施形態において、前記液体製剤のpHは、約5.2~5.8である。一実施形態において、前記液体製剤のpHは、約5.4~5.6である。一実施形態において、前記液体製剤のpHは、約5.5である。
一実施形態において、前記液体制剤の25℃での粘度は、約1.0センチポアズ~20センチポアズである。一実施形態において、前記液体制剤の25℃での粘度は、約1.0センチポアズ~10センチポアズである。一実施形態において、前記液体制剤の25℃での粘度は、約1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0または10.0センチポアズである。一実施形態において、前記液体制剤の25℃での粘度は、約5.0センチポアズ~7.0センチポアズである。一実施形態において、前記液体制剤の25℃での粘度は、約5.2センチポアズである。一実施形態において、前記液体制剤の25℃での粘度は、約6.0センチポアズである。
一実施形態において、前記液体製剤は、医薬製剤であり、好ましくは注射剤であり、より好ましくは皮下注射剤である。
一実施形態において、前記液体製剤は、医薬製剤であり、好ましくは注射剤であり、より好ましくは皮下注射剤である。
好ましい実施形態において、本発明の液体抗体製剤は、
(i)約100mg/mL~約200mg/mLの抗PCSK-9抗体またはその抗原結合断片、
(ii)約0.2mg/mL~10mg/mLのヒスチジン、
(iii)約1%~6%(w/v)のソルビトール、および
(iv)約0.05mg/mL~1mg/mLのポリソルベート-80またはポリソルベート-20
を含み、前記液体製剤のpHは、約5.0~6.0である。
より好ましい実施形態において、本発明の液体抗体製剤は、注射用水をさらに含む。
(i)約100mg/mL~約200mg/mLの抗PCSK-9抗体またはその抗原結合断片、
(ii)約0.2mg/mL~10mg/mLのヒスチジン、
(iii)約1%~6%(w/v)のソルビトール、および
(iv)約0.05mg/mL~1mg/mLのポリソルベート-80またはポリソルベート-20
を含み、前記液体製剤のpHは、約5.0~6.0である。
より好ましい実施形態において、本発明の液体抗体製剤は、注射用水をさらに含む。
好ましい実施形態において、本発明の液体抗体製剤は、
(i)約100mg/mL~約200mg/mLの抗PCSK-9抗体またはその抗原結合断片、
(ii)約0.2mg/mL~10mg/mLのヒスチジン、
(iii)約1%~6%のソルビトールおよび約50mmol/L~180mmol/Lのアルギニンまたはアルギニン塩、および
(iv)約0.05mg/mL~1mg/mLのポリソルベート-80またはポリソルベート-20
を含み、前記液体製剤のpHは、約5.0~6.0である。
(i)約100mg/mL~約200mg/mLの抗PCSK-9抗体またはその抗原結合断片、
(ii)約0.2mg/mL~10mg/mLのヒスチジン、
(iii)約1%~6%のソルビトールおよび約50mmol/L~180mmol/Lのアルギニンまたはアルギニン塩、および
(iv)約0.05mg/mL~1mg/mLのポリソルベート-80またはポリソルベート-20
を含み、前記液体製剤のpHは、約5.0~6.0である。
より好ましい実施形態において、本発明の液体抗体製剤は、注射用水をさらに含む。
いくつかの具体的な実施形態において、前記液体抗体製剤は、水を溶剤とし、かつ、以下の組成:
抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片 150mg/mL
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 90mmol/L
ソルビトール 3%(w/v)
ポリソルベート80 0.3g/L
からなり、前記液体製剤のpHは、約5.5である。
いくつかの具体的な実施形態において、前記液体抗体製剤は、水を溶剤とし、かつ、以下の組成:
抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片 150mg/mL
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 90mmol/L
ソルビトール 3%(w/v)
ポリソルベート80 0.3g/L
からなり、前記液体製剤のpHは、約5.5である。
いくつかの具体的な実施形態において、前記液体抗体製剤は、水を溶剤とし、かつ、以下の組成:
ADI-10087 150mg/mL
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 90mmol/L
ソルビトール 3%(w/v)
ポリソルベート80 0.3g/L
からなり、前記液体製剤のpHは、約5.5である。
より好ましい実施形態において、本発明の液体抗体製剤は、注射用水をさらに含む。
ADI-10087 150mg/mL
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 90mmol/L
ソルビトール 3%(w/v)
ポリソルベート80 0.3g/L
からなり、前記液体製剤のpHは、約5.5である。
より好ましい実施形態において、本発明の液体抗体製剤は、注射用水をさらに含む。
一実施形態において、本発明の抗PCSK9抗体を含む液体製剤は、約-80℃~約45℃で、例えば-80℃、約-30℃、約-20℃、約0℃、約5℃、約25℃、約35℃、約37℃、約42℃または約45℃の条件で、少なくとも14日間、少なくとも28日間、少なくとも1ヶ月間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも3ヶ月間、少なくとも4ヶ月間、少なくとも5ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、少なくとも7ヶ月間、少なくとも8ヶ月間、少なくとも9ヶ月間、少なくとも10ヶ月間、少なくとも11ヶ月間、少なくとも12ヶ月間、少なくとも18ヶ月間、少なくとも24ヶ月間、少なくとも36ヶ月間、またはより長い時間にわたって貯蔵した後に、SEC-HPLC法または非還元型CE-SDS法により検出したところ、抗PCSK-9抗体またはその抗原結合断片の純度は、10%以下、例えば5%、4%、3%、2%、1%、0.5%または0.1%以下低下した。
一実施形態において、本発明の抗PCSK9抗体を含む液体製剤は、約-80℃~約45℃、例えば-80℃、約-30℃、約-20℃、約0℃、約5℃、約25℃、約35℃、約37℃、約42℃または約45℃の条件で、少なくとも14日間、少なくとも28日間、少なくとも1ヶ月間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも3ヶ月間、少なくとも4ヶ月間、少なくとも5ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、少なくとも7ヶ月間、少なくとも8ヶ月間、少なくとも9ヶ月間、少なくとも10ヶ月間、少なくとも11ヶ月間、少なくとも12ヶ月間、少なくとも18ヶ月間、少なくとも24ヶ月間、少なくとも36ヶ月間、またはより長い時間にわたって貯蔵した後に、CEX-HPLC法により検出したところ、抗PCSK-9抗体またはその抗原結合断片の電荷不均一性の変化は、10%以下であり、例えば5%、4%、3%、2%、1%、0.5%または0.1%以下であった。
本発明の製剤は、高い抗体濃度を有する一方で、投与、特に皮下投与に適する低い粘度を有し、高い物理的および化学的安定性を有し、保存時に凝集体および粒子が発生しにくく、電荷不均一性の変化が生じにくい。これらの利点は、完全で、効率的で、一貫性の高い臨床薬剤を製造するために非常に有益である。
本発明者は、驚くべきことに、ソルビトールが抗PCSK9抗体液体製剤の粘度低下剤とすることができ、他の粘度低下剤を添加することなく、低粘度、高濃度の抗PCSK-9抗体またはその抗原結合断片の液体製剤を得ることができ、かつ前記液体製剤が高い安定性を有することを見出した。また、本発明者らは、驚くべきことに、ソルビトールとアルギニンとの組み合わせが、粘度低下剤として、抗PCSK9抗体液体製剤の粘度をより低くすることができ、高濃度の抗PCSK-9抗体またはその抗原結合断片の液体製剤がより低い皮下注射しやすい粘度を有するようにすることができ、前記PCSK-9抗体の液体製剤の安定性を向上させることができることを見出した。
別の態様において、本発明は、上記の液体製剤を凍結乾燥することによって得られる固体製剤を提供する。使用前に、適切な溶媒で該固体製剤を再構成し、本発明の液体製剤を形成することができる。
三、疾患を治療または予防するための抗PCSK9抗体またはその製剤
本発明は、前述した本発明の方法に使用される、以上に記載の抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片またはその液体抗体製剤に関する。
理解すべきことは、上記の液体製剤に関する解決手段において、前記投与用量は製剤における抗PCSK9抗体の量を指す。
本発明は、前述した本発明の方法に使用される、以上に記載の抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片またはその液体抗体製剤に関する。
理解すべきことは、上記の液体製剤に関する解決手段において、前記投与用量は製剤における抗PCSK9抗体の量を指す。
四、単回薬物用量単位、薬物キットまたはその製薬における使用
他の実施形態において、本発明は、約15mg~3500mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を含み、好ましくは、約25mg~約3000mg、約50mg~約2500mg、約75mg~約2000mg、約100mg~約2000mg、約200mg~約2000mg、約250mg~約1500mg、約300mg~約1000mg、約450mg~約1000mg、約600mg~約1000mg、約350mg~約900mg、約400mg~約800mg、約450mg~約700mg、約300mg~約600mgまたは約450mg~約600mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を含む、単回薬物用量単位に関する。
他の実施形態において、本発明は、約15mg~3500mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を含み、好ましくは、約25mg~約3000mg、約50mg~約2500mg、約75mg~約2000mg、約100mg~約2000mg、約200mg~約2000mg、約250mg~約1500mg、約300mg~約1000mg、約450mg~約1000mg、約600mg~約1000mg、約350mg~約900mg、約400mg~約800mg、約450mg~約700mg、約300mg~約600mgまたは約450mg~約600mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を含む、単回薬物用量単位に関する。
いくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖可変領域VHおよび軽鎖可変領域VLを含み、
(a)前記VHは、
(i)配列番号10に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR1と、配列番号17に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR2と、配列番号19に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR3との組み合わせ、または、
(ii)配列番号30に示されるVHに含まれる3つの相補性決定領域(CDR)を含み、
(b)前記VLは、
(i)配列番号4に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR1と、配列番号5に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR2と、配列番号6に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR3との組み合わせ、または、
(ii)配列番号24に示されるVLに含まれる3つの相補性決定領域(CDR)を含む。
(a)前記VHは、
(i)配列番号10に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR1と、配列番号17に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR2と、配列番号19に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR3との組み合わせ、または、
(ii)配列番号30に示されるVHに含まれる3つの相補性決定領域(CDR)を含み、
(b)前記VLは、
(i)配列番号4に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR1と、配列番号5に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR2と、配列番号6に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR3との組み合わせ、または、
(ii)配列番号24に示されるVLに含まれる3つの相補性決定領域(CDR)を含む。
いくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖可変領域VHおよび軽鎖可変領域VLを含み、
(a)重鎖可変領域VHは、配列番号30に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、
(b)軽鎖可変領域VLは、配列番号24に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる。
(a)重鎖可変領域VHは、配列番号30に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、
(b)軽鎖可変領域VLは、配列番号24に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる。
いくつかの実施形態において、前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖および軽鎖を含み、
(a)重鎖は、配列番号41に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、
(b)軽鎖は、配列番号35に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、
好ましくは、前記抗PCSK9抗体は、ADI-10087である。
(a)重鎖は、配列番号41に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、
(b)軽鎖は、配列番号35に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、
好ましくは、前記抗PCSK9抗体は、ADI-10087である。
別の態様では、本発明は、上記単回薬物用量単位の実施形態の何れか一項に記載の抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を含む、薬物キットに関する。
別の態様では、本発明は、対象のコレステロールレベルを低下させる薬物の製造における、以上に記載の単回薬物用量単位または以上に記載の薬物キットの使用に関する。
別の態様では、本発明は、対象のコレステロールレベルを低下させる薬物の製造における、以上に記載の単回薬物用量単位または以上に記載の薬物キットの使用に関する。
別の態様では、本発明は、対象の上昇したLDL-コレステロールレベルに関連する障害を予防または治療する薬物の製造における、以上に記載の単回薬物用量単位または以上に記載の薬物キットの使用に関する。
別の態様では、本発明は、高コレステロール血症および/または高脂血症などのコレステロール関連疾患を予防または治療する薬物の製造における、以上に記載の単回薬物用量単位または以上に記載の薬物キットの使用に関する。
理解すべきことは、上記第一から第三部分に記載の技術的特徴と上記第四部分における技術的解決手段の技術的特徴を組み合わせて得られる技術的解決手段も本願に含まれる。
定義
本発明において使用されている用語は、以下に列挙される定義を有する。本願に定義されていない場合に、好ましくは、特許出願PCT/CN2017/118050における定義を適用する。両者のいずれにも定義されていない場合に、本発明において使用されている用語は、本分野において一般的に理解される意味を有する。
本発明において使用されている用語は、以下に列挙される定義を有する。本願に定義されていない場合に、好ましくは、特許出願PCT/CN2017/118050における定義を適用する。両者のいずれにも定義されていない場合に、本発明において使用されている用語は、本分野において一般的に理解される意味を有する。
本明細書で解釈のために以下の定義を使用し、しかも矛盾がなければ、単数形で使用される用語は複数の場合をも含み、逆の場合については同様である。なお、本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態を説明するためのものに過ぎず、限定を加えるものではない。
本明細書で使用される用語「および/または」は選択可能オプションのうちのいずれか一項または選択可能オプションのうちの2項または複数項を指すと理解すべきである。
本明細書で使用される用語「および/または」は選択可能オプションのうちのいずれか一項または選択可能オプションのうちの2項または複数項を指すと理解すべきである。
本明細書で使用される用語「包含する」または「含む」とは、前記要素、整数またはステップを含むが、他の要素、整数またはステップを排除しないことを意味する。本明細書において、用語「包含する」または「含む」を用いる場合、特記しない限り、述べられた要素、整数またはステップからなる場合をも含む。例えば、ある具体的な配列の抗体可変領域を「包含する」ことに言及する場合、当該配列からなる抗体可変領域を含むことも意図する。
本発明に適用される「抗体およびその抗原結合断片」の例は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、一価抗体、二重特異性抗体、ヘテロ複合体抗体、多重特異性抗体、組換え抗体、ヘテロ抗体、ヘテロ接合抗体、キメラ抗体、ヒト化(特にCDRがグラフトされている)抗体、脱免疫抗体、またはヒト由来の抗体、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、Fab発現ライブラリーによって生成された断片、Fd、Fv、二硫化物によって連結されているFv(dsFv)、単鎖抗体(例えば、scFv)、ダイアボディまたはトラボディ(Holliger P.et al.,(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90(14),6444-6448)、ナノボディ(nanobody)(単一ドメイン抗体とも呼ばれる)、抗イディオタイプ(抗Id)抗体(例えば、本発明の抗体に対する抗Id抗体を含む)、上記のいずれか1種のエピトープ結合断片を含むが、これらに限定されない。
「個体」または「対象」は、哺乳類を含む。哺乳類の非限定的な例は、家畜(例えば、ウシ、ヤギ(ヤギ)、ネコ、イヌ、ウマ)、霊長類(例えば、ヒト、サルなどの非ヒト霊長類)、ウサギ、げっ歯類(例えば、マウス、ラット)を含む。いくつかの実施形態において、個体または対象はヒトであり、子供、青少年または成人を含む。
用語「併用療法」は、本開示に記載のコレステロール関連疾患を治療するための2つ以上の治療剤の投与を意味する。そのような投与は、例えば一定の割合の活性成分を有する単一のカプセルの形で、実質的に同時にこれらの治療剤を同時投与することを含む。あるいは、そのような投与は、複数のまたは別個の容器中での各活性成分(例えば、錠剤、カプセル、粉末および液体)の同時投与を含む。粉末および/または液体は、投与前に所望の用量に再構成または希釈することができる。さらに、そのような投与は、各タイプの治療剤を実質的に同じ時間または異なる時間に連続的に使用することを含む。いずれの場合においても、治療案は、本明細書に記載の障害または病状の治療における医薬の組み合わせの有益な効果を提供する。
本明細書で使用される用語「治療」とは、出現している症状、障害、病状または疾患の進行または重症度に対する軽減、中断、遅延、寛解、停止、低減、または逆転を指す。
本明細書で使用される用語「予防」は、疾患、障害、特定の疾患もしくは障害に係る症状の発生または進行に対する抑制を含む。いくつかの実施形態において、家族歴がある対象は、予防性計画の候補である。一般に、用語「予防」は障害または症状が生じる前に、特に、リスクのある対象に生じる前の薬物投与を指す。
本明細書で使用される用語「予防」は、疾患、障害、特定の疾患もしくは障害に係る症状の発生または進行に対する抑制を含む。いくつかの実施形態において、家族歴がある対象は、予防性計画の候補である。一般に、用語「予防」は障害または症状が生じる前に、特に、リスクのある対象に生じる前の薬物投与を指す。
用語「コレステロール関連疾患」は、高コレステロール血症、高脂血症、心臓病、メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)、糖尿病、冠動脈心疾患(coronary heart disease)、卒中(stroke)、心血管疾患(cardiovascular diseases)、アルツハイマー病(Alzheimers disease)、および一般的な異常脂血症(dyslipidemia)(例えば、総血清コレステロールの上昇、LDLの上昇、トリグリセリドの増加、VLDLの増加および/またはHDLの低下として示される)のいずれか1つ以上を含む。抗PCSK9抗体を(単独でまたは1つ以上の他の薬物と組み合わせて)用いて治療できる原発性および二次性異脂血症のいくつかの非限定的な例は、メタボリックシンドローム、糖尿病(diabetes mellitus)、家族性混合性高脂血症(familial combined hyperlipidemia)、家族性高トリグリセリド血症(familial hypertriglyceridemia)、家族性高コレステロール血症(familial hypercholesterolemias)、ヘテロ接合性高コレステロール血症(heterozygous hypercholesterolemia)、ホモ接合性高コレステロール血症(homozygous hypercholesterolemia)、家族性欠陥性アポリポタンパク質(familial defective apoplipoprotein)B-100、多遺伝子性高コレステロール血症(polygenic hypercholesterolemia)、ホモ接合性家族性高コレステロール血症、ヘテロ接合性家族性高コレステロール血症、非家族性高コレステロール血症、残粒除去障害症(remnant removal disease)、肝リパーゼ欠損(hepatic lipase deficiency)、食事不注意(dietary indiscretion)、甲状腺機能障害(hypothyroidism)、薬物(エストロゲンとプロゲステロン療法、β遮断剤とチアジン系利尿剤(thiazide diuretics)を含む)、ネフローゼ症候群(nephrotic syndrome)、慢性腎不全(chronic renal failure)、クッシング症候群(Cushing′s syndrome)、原発性胆汁性肝硬変(primary biliary cirrhosis)、グリコーゲン沈着症(glycogen storage diseases)、肝細胞腫瘍(hepatoma)、胆汁うっ滞(cholestasis)、肢端肥大症(acromegaly)、インスリノーマ(insulinoma)、単純性オーキシン欠乏症(isolated growth hormone deficiency)とアルコールによる高トリグリセリド血症(alcohol-induced hypertriglyceridemia)のいずれかに続発する異常脂血症を含む。
用語「高コレステロール血症」は、本明細書で使用される場合、コレステロールレベルがあるレベル以上に上昇する障害を指す。いくつかの実施形態において、LDL-コレステロールレベルは、あるレベル以上に上昇する。いくつかの実施形態において、血清LDL-コレステロールレベルは、あるレベル以上に上昇する。
本明細書で使用される用語「ベクター」とは、それに連結された別の核酸を増殖させる核酸分子を指す。当該用語は、核酸の自己複製が可能な構造としてのベクター、それを導入していた宿主細胞のゲノムに結合したベクターを含む。一部のベクターは、それに操作可能に連結された核酸の発現をガイドすることができる。本明細書で、かかるベクターは「発現ベクター」と呼ばれる。
用語「有効量」とは、本発明の製剤、抗体または断片の1回分または複数回分の量を患者に投与した後、治療される患者に所望の効果が得られるという量または用量を指す。有効量は、当業者である主治医が、例えば、哺乳類の生物種、投与対象の大きさ、年齢、健康状態と、適用される疾患、疾患の程度または重症度、個体患者における応答、投与される抗体、投与方式、投与製剤の生物学的利用能の特徴、選択される投与計画、併用療法の適用の複数種の要因を考慮して容易に決定することができる。
「治療的有効量」とは、所定の期間に亘って所定の用量で所望の治療結果を達成するために有効な量を指す。本発明の製剤、抗体または抗体断片またはその複合体または組成物の治療有効量は、例えば、疾患の状態、個体の年齢、性別、重量、抗体または抗体の部分が個体に所望の反応を起こす能力の複数種の要因によって変化する可能性がある。また治療有効量は、製剤、抗体または抗体断片またはその複合体または組成物の任意の毒性または有害作用が有益な治療効果に及ばないという量である。
「予防的有効量」は、所定の期間に亘って所定の用量で所望の予防結果を達成するために有効な量を指す。一般に、予防目的の用量は対象における疾患の早期段階よりも前にまたは疾患の早期段階に適用されるため、予防有効量が治療有効量を下回る。
「単回薬物用量単位」は、投与計画の時刻に患者に投与する単回薬物剤形を表し、注射液、錠剤および凍結乾燥粉末などを含む。
「単回薬物用量単位」は、投与計画の時刻に患者に投与する単回薬物剤形を表し、注射液、錠剤および凍結乾燥粉末などを含む。
本明細書で使用される用語「製剤」は、少なくとも1つの活性成分および少なくとも1つの不活性成分を含む、動物、好ましくは哺乳類(ヒトを含む)への投与に適した組成物を指す。「液体製剤」は液体形態の製剤を指す。本発明の液体製剤は、(i)抗PCSK-9抗体またはその断片(好ましくは抗原結合断片)、(ii)緩衝剤、(iii)粘度低下剤、(iv)界面活性剤、および(v)溶媒を含む。本発明の製剤の組成は、上記の液体製剤の実施形態に示されるようにすることができる。本発明の液体製剤は、好ましくは注射剤であり、より好ましくは皮下注射剤である。
本明細書で使用される「緩衝剤」は、pH緩衝剤を指す。好ましくは、前記緩衝剤は、本発明の液体製剤のpHを約5.0~6.0、好ましくは約5.2~5.8、より好ましくは約5.4~5.6、最も好ましくは約5.5に保持することができる。液体製剤における緩衝剤の濃度は、例えば、約0.01mg/mL~50mg/mL、約0.1mg/mL~50mg/mL、約0.2mg/mL~10mg/mL、約0.5mg/mL~2.5mg/mL、約1.0mg/mL~2.0mg/mLまたは約1.5mg/mLである。好ましくは、緩衝剤は、ヒスチジン、グルタミン酸塩、リン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩およびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンから選択される。
本明細書で使用される「粘度低下剤」は、抗PCSK-9抗体液体製剤の粘度を低下させることができる物質を指す。液体製剤における粘度低下剤の濃度は、例えば、約10mmol/L~1000mmol/L、約20mmol/L~500mmol/L、約50mmol/L~300mmol/Lまたは約50mmol/L~200mmol/Lである。好ましくは、粘度低下剤は、糖アルコール、アルギニン、アルギニン塩酸塩、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、酢酸ナトリウム、およびこれらの組み合わせから選択される。より好ましくは、粘度低下剤は、ソルビトールであり、あるいは粘度低下剤は、ソルビトールとアルギニンまたはアルギニン塩(好ましくはアルギニン塩酸塩)の組み合わせである。好ましくは、液体製剤におけるソルビトールの濃度は、約1%~6%(w/v)であり、液体製剤におけるアルギニンまたはアルギニン塩(好ましくはアルギニン塩酸塩)の濃度は、約50mmol/L~180mmol/Lであり、好ましくは約70mmol/L~150mmol/Lであり、より好ましくは約90mmol/Lである。
本明細書に記載されるように、「界面活性剤」は、少量の添加によって溶液系の界面状態を著しく変化させることができる物質を指す。液体製剤における界面活性剤の濃度は、例えば、約0.01mg/mL~5mg/mL、約0.05mg/mL~1mg/mLまたは約0.1mg/mL~0.5mg/mLであり、より好ましくは約0.3mg/mLである。好ましくは、界面活性剤は、非イオン性界面活性剤であり、例えばプルロニクス(pluronics)、ポリソルベート-80、ポリソルベート-60、ポリソルベート-40またはポリソルベート-20などである。
本明細書で使用される用語「溶媒」は、活性成分および不活性成分を溶解または懸濁させて液体製剤を形成するために使用される液体を指す。本発明において有用な溶媒は、注射用水、注射用有機溶剤(注射用油、エタノール、プロピレングリコールなどを含むがこれらに限定されない)、またはこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない。
本明細書で使用される用語「糖アルコール」は、単糖に接触水素化などの還元反応をさせることによって得られる対応するポリオールである。糖アルコールは、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトールなどを含むが、これらに限定されない。
用語「約」は、数値と共に用いられる場合、下限として記載数値より10%小さく、上限として記載数値より10%大きい範囲における数値を含むことを意味する。
本明細書で使用される「w/v」は、「重量/体積」を指し、例えば、「1%w/v」は1g/100mL=0.01g/mL=10mg/mLである。
本明細書で使用される「w/v」は、「重量/体積」を指し、例えば、「1%w/v」は1g/100mL=0.01g/mL=10mg/mLである。
本明細書において、別途明確に説明されていない限り、「投与」と「投薬」は互換可能に使用することができる。
本明細書において、薬物キットは薬物セット箱と呼ばれてもよい。
本明細書において、薬物キットは薬物セット箱と呼ばれてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに説明するが、以下の実施例は本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
略語の意味:
SEC-HPLC:サイズ排除高速液体クロマトグラフィー
CE-SDS:ラウリル硫酸ナトリウムキャピラリーゲル電気泳動
CZE:毛管ゾーン電気泳動法
SC:皮下注射
IV:静脈内注射
PK:薬物動態
LDL-C:低密度リポタンパク質コレステロール
略語の意味:
SEC-HPLC:サイズ排除高速液体クロマトグラフィー
CE-SDS:ラウリル硫酸ナトリウムキャピラリーゲル電気泳動
CZE:毛管ゾーン電気泳動法
SC:皮下注射
IV:静脈内注射
PK:薬物動態
LDL-C:低密度リポタンパク質コレステロール
実施例1:抗PCSK9抗体液体製剤(製剤A、即ち試験薬)の調製
処方Aに従って濃度が150mg/mLである抗PCSK9液体製剤を配合した。
処方A
抗PCSK9抗体 150mg/mL
(ADI-10087)
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 90mmol/L
ソルビトール 3%(w/v)
ポリソルベート80 0.3g/L
pH 5.5
処方Aに従って濃度が150mg/mLである抗PCSK9液体製剤を配合した。
処方A
抗PCSK9抗体 150mg/mL
(ADI-10087)
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 90mmol/L
ソルビトール 3%(w/v)
ポリソルベート80 0.3g/L
pH 5.5
特許出願PCT/CN2017/118050により得られた抗PCSK9抗体(ADI-10087)を限外ろ過遠心分離管に添加し(カットオフ分子量30KD)、遠心分離して濃縮した後にポリソルベート80と抗PCSK9抗体のない処方Aの水溶液(1.5g/Lのヒスチジン、90mmol/Lのアルギニン、3%のソルビトール、5.5のpH)を添加し、希釈した後に濃縮し続け、完全に置換されるまでこのように繰り返す。置換後のタンパク質を150mg/mLに調整した後、1/100体積のポリソルベート80水溶液(30g/L)を添加し、ポリソルベート80の終濃度を0.3g/Lとした。この半製品を無菌濾過した後、バイアル瓶に分注し、ゴム栓とアルミニウム製プラスチック蓋をして完成品を得た。
実施例2:抗PCSK9抗体液体製剤の比較例(製剤B)の調製
比較例:処方Bに従って濃度が150mg/mLである抗PCSK9の液体製剤を調製する。
処方B
抗PCSK9抗体 150mg/mL
(ADI-10087)
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 180mmol/L
ポリソルベート80 0.3g/L
pH 5.5
比較例:処方Bに従って濃度が150mg/mLである抗PCSK9の液体製剤を調製する。
処方B
抗PCSK9抗体 150mg/mL
(ADI-10087)
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 180mmol/L
ポリソルベート80 0.3g/L
pH 5.5
特許出願PCT/CN2017/118050により得られた抗PCSK9抗体(ADI-10087)を限外ろ過遠心分離管に添加し(カットオフ分子量30KD)、遠心分離して濃縮した後にポリソルベート80と抗PCSK9抗体のない処方Bの水溶液(1.5g/Lのヒスチジン、180mmol/Lのアルギニン、5.5のpH)を添加し、希釈した後に濃縮し続け、完全に置換されるまでこのように繰り返す。置換後のタンパク質を150mg/mLに調整した後、1/100体積のポリソルベート80水溶液(30g/L)を添加し、ポリソルベート80の終濃度を0.3g/Lとした。この半製品を無菌濾過した後、バイアル瓶に分注し、ゴム栓とアルミニウム製プラスチック蓋をして完成品を得た。
実施例3:抗PCSK9抗体液体製剤の粘度測定
コーンプレート粘度計(Brookfield、CAP1000+/2000+、詳細はhttp://www.sinoinstrument.com/product_details-4-83-401-60.htmlを参照)を用いて室温20℃~25℃で粘度測定を行った。ローターおよび速度を選択した(ローター:cp-40、回転数:25rpm)。ローターを連結ナットに取り付け、位置を調節し、試料を添加した。Runボタンを押し、試料粘度測定を行った。上記の実験に従って製剤Aの粘度が5.2センチポアズであり、製剤Bの粘度が6.0センチポアズであると測定した。驚くべきことに、製剤Aの粘度は、製剤Bの粘度よりも著しく低く、アルギニンとソルビトールの組み合わせが高濃度抗体製剤の粘度を低下させるのにより有利であることを示している。
コーンプレート粘度計(Brookfield、CAP1000+/2000+、詳細はhttp://www.sinoinstrument.com/product_details-4-83-401-60.htmlを参照)を用いて室温20℃~25℃で粘度測定を行った。ローターおよび速度を選択した(ローター:cp-40、回転数:25rpm)。ローターを連結ナットに取り付け、位置を調節し、試料を添加した。Runボタンを押し、試料粘度測定を行った。上記の実験に従って製剤Aの粘度が5.2センチポアズであり、製剤Bの粘度が6.0センチポアズであると測定した。驚くべきことに、製剤Aの粘度は、製剤Bの粘度よりも著しく低く、アルギニンとソルビトールの組み合わせが高濃度抗体製剤の粘度を低下させるのにより有利であることを示している。
実施例4:抗PCSK9抗体液体製剤のタンパク質純度の変化
製剤Aと製剤Bの安定性を調べるために加速安定性実験を行った。バイアル瓶に分注し、プラグで蓋をした製剤Aと製剤Bの完成品を40℃±2℃/60%RH±5%RHの条件下で加速安定性の考察を行い、考察期間は2ヶ月間継続した。この間、タンパク質純度の変化を下記のSEC-HPLC法、非還元型CE-SDS法により測定した。
製剤Aと製剤Bの安定性を調べるために加速安定性実験を行った。バイアル瓶に分注し、プラグで蓋をした製剤Aと製剤Bの完成品を40℃±2℃/60%RH±5%RHの条件下で加速安定性の考察を行い、考察期間は2ヶ月間継続した。この間、タンパク質純度の変化を下記のSEC-HPLC法、非還元型CE-SDS法により測定した。
SEC-HPLC法:
試料濃度を2mg/mLに希釈し、親水性シリカゲル体積排除カラムTSKG 3000 SWxl、タンパク質注入量100μg、移動相20mmol/LのNa2HPO4・12H2O、150mmol/LのNaCl、200mmol/Lのアルギニン、pH6.8、流速0.5mL/min、検出波長280nm、カラム温度25℃で面積正規化法により算出した。
試料濃度を2mg/mLに希釈し、親水性シリカゲル体積排除カラムTSKG 3000 SWxl、タンパク質注入量100μg、移動相20mmol/LのNa2HPO4・12H2O、150mmol/LのNaCl、200mmol/Lのアルギニン、pH6.8、流速0.5mL/min、検出波長280nm、カラム温度25℃で面積正規化法により算出した。
CE-SDS法:
試料約100μgに、pH7.0の試料緩衝液を添加して総体積を95μlとし、還元試料に5μlのβ-メルカプトエタノールを添加し、非還元試料に5μlの250mmol/LのNEMを添加し、混合した後に70℃で10min加熱し、測定を行った。
試料約100μgに、pH7.0の試料緩衝液を添加して総体積を95μlとし、還元試料に5μlのβ-メルカプトエタノールを添加し、非還元試料に5μlの250mmol/LのNEMを添加し、混合した後に70℃で10min加熱し、測定を行った。
SEC-HPLC法において、タンパク質純度の変化は、SEC主ピークの減少百分率に基づいて測定され、製剤Aのタンパク質純度は、1ヶ月で2.6%、2ヶ月で3.7%低下した。製剤Bのタンパク質純度は、1ヶ月で4.1%、2ヶ月で7.0%低下した。タンパク質純度の変化は、非還元CE-SDSの減少百分率に基づいて測定され、製剤Aのタンパク質純度は、2週間で0.4%低下し、1ヶ月で2.0%低下した。製剤Bのタンパク質純度は、2週間で2.5%低下し、1ヶ月で7.3%低下した。製剤Aの純度変化速度は、製剤Bに比べて著しく遅いことがわかる。製剤Bと比較して、製剤Aは、より高い安定性を有する。
実施例5:抗PCSK9抗体液体製剤の電荷不均一性測定
実施例4において加速安定性試験を行った製剤Aおよび製剤Bから異なる時点で試料を採取し、電荷不均一性の測定を行った。Beckman Uncoated Capillaryキャピラリー、Beckman PA800 plusキャピラリー電気泳動器を用い、サンプリング電圧は0.5psi、サンプリング時間は10.0s、分離電圧は30kV、解析時間は30minであった。面積正規化法を用いて、総ピーク面積に対する酸性成分、塩基性成分および主ピークのピーク面積の百分率を算出した。製剤Aは2週間でCZEの主ピークが0%低下し、1ヶ月で2.9%低下した。一方、製剤Bは2週間でCZEの主ピークが2.0%低下し、1ヶ月で7.6%低下した。
製剤Aの電荷不均一性の変化速度は、製剤Bよりも著しく遅く、アルギニンとソルビトールの組み合わせは、製剤の電荷不均一性の変化をより少なくすることがわかる。
実施例4において加速安定性試験を行った製剤Aおよび製剤Bから異なる時点で試料を採取し、電荷不均一性の測定を行った。Beckman Uncoated Capillaryキャピラリー、Beckman PA800 plusキャピラリー電気泳動器を用い、サンプリング電圧は0.5psi、サンプリング時間は10.0s、分離電圧は30kV、解析時間は30minであった。面積正規化法を用いて、総ピーク面積に対する酸性成分、塩基性成分および主ピークのピーク面積の百分率を算出した。製剤Aは2週間でCZEの主ピークが0%低下し、1ヶ月で2.9%低下した。一方、製剤Bは2週間でCZEの主ピークが2.0%低下し、1ヶ月で7.6%低下した。
製剤Aの電荷不均一性の変化速度は、製剤Bよりも著しく遅く、アルギニンとソルビトールの組み合わせは、製剤の電荷不均一性の変化をより少なくすることがわかる。
実施例6:プラセボ(対照薬)の調製
処方Cに従って水を溶剤として抗体を含まないプラセボを調製する。
処方C
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 90mmol/L
ソルビトール 3%(w/v)
ポリソルベート80 0.3g/L
pH 5.5
処方Cに従って水を溶剤として抗体を含まないプラセボを調製する。
処方C
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 90mmol/L
ソルビトール 3%(w/v)
ポリソルベート80 0.3g/L
pH 5.5
実施例7:ADI-10087の薬物動態の血液試料の検出分析方法
(1)ADI-10087総PK方法:ADI-10087総PKは定量の電気化学発光法を用いてヒト血清の総ADI-10087を検出する方法である。ADI-10087の中和抗体をMSDプレートにコーティングし、次に酸化処理された後に中和されたADI-10087を含有する血清試料を添加し、さらにルテニウム標識抗ADI-10087のポリクローナル抗体で検出する。ルテニウム標識抗ADI-10087のポリクローナル抗体は、薬物およびプレートにコーティングされたADI-10087の中和抗体と免疫複合体を形成する。適切にインキュベートした後に洗浄し、Read Bufferを添加し、プレートをMSDプレートリーダに置き、電気触媒化学発光反応をトリガーして発光信号を生成する。化学発光信号の強さは試料のADI-10087の含有量に正比例する。
(1)ADI-10087総PK方法:ADI-10087総PKは定量の電気化学発光法を用いてヒト血清の総ADI-10087を検出する方法である。ADI-10087の中和抗体をMSDプレートにコーティングし、次に酸化処理された後に中和されたADI-10087を含有する血清試料を添加し、さらにルテニウム標識抗ADI-10087のポリクローナル抗体で検出する。ルテニウム標識抗ADI-10087のポリクローナル抗体は、薬物およびプレートにコーティングされたADI-10087の中和抗体と免疫複合体を形成する。適切にインキュベートした後に洗浄し、Read Bufferを添加し、プレートをMSDプレートリーダに置き、電気触媒化学発光反応をトリガーして発光信号を生成する。化学発光信号の強さは試料のADI-10087の含有量に正比例する。
(2)ADI-10087遊離PK方法:ELISA原理に基づいて、ADI-10087の中和抗体をELISAプレートにコーティングして結合させ、次に血清試料を添加し、血清試料におけるADI-10087が、コーティングされた抗原と特異的に結合し、さらにビオチン標識ADI-10087中和抗体を添加してキャプチャし、最後にSA-HRPを添加して検出する。さらにHRP酵素の対応するTMB基質を添加し、その呈する色の深さは遊離ADI-10087の含有量に正比例し、マイクロプレートリーダーOD450nm/620nmの値により、臨床血清におけるADI-10087モノクローナル抗体の濃度を検出することができる。
実施例8:ADI-10087 PCSK-9の検出方法
ELISA原理に基づいて、ADI-10087をELISAプレートにコーティングして結合させ、次に血清試料を添加し、血清試料におけるPCSK-9が、コーティングされたADI-10087と特異的に結合し、さらにヤギ抗ヒトPCSK-9ポリクローナル抗体を添加し、最後にgoat IgG HRP-conjugate Antibodyを添加して検出する。さらにHRP酵素の対応するTMB基質を添加し、その呈する色の深さはPCSK-9の含有量に正比例し、マイクロプレートリーダーOD450nm/620nmの値により、臨床血清におけるPCSK-9の濃度を検出することができる。
ELISA原理に基づいて、ADI-10087をELISAプレートにコーティングして結合させ、次に血清試料を添加し、血清試料におけるPCSK-9が、コーティングされたADI-10087と特異的に結合し、さらにヤギ抗ヒトPCSK-9ポリクローナル抗体を添加し、最後にgoat IgG HRP-conjugate Antibodyを添加して検出する。さらにHRP酵素の対応するTMB基質を添加し、その呈する色の深さはPCSK-9の含有量に正比例し、マイクロプレートリーダーOD450nm/620nmの値により、臨床血清におけるPCSK-9の濃度を検出することができる。
実施例9:ADI-10087抗薬物抗体の検出方法
半定量の電気化学発光法を用いてヒト血清におけるADI-10087抗薬物抗体(ADA)を検出する。ヒト血清試料を酸分解させた後に、遊離ADAは、ELISAプレートにコーティングされたADI-10087によりキャプチャされ、再び酸分解し、溶出後のADAをビオチン標識およびルテニウム標識ADI-10087と混合してインキュベートし、免疫複合体を形成し、免疫複合体は、ストレプトアビジンがコーティングされたMSDプレートと結合する。適切にインキュベートした後に洗浄し、Read Bufferを添加し、プレートをMSDプレートリーダに置き、電気触媒化学発光反応をトリガーして発光信号を生成する。化学発光信号の強さは試料のADAの含有量に正比例する。
半定量の電気化学発光法を用いてヒト血清におけるADI-10087抗薬物抗体(ADA)を検出する。ヒト血清試料を酸分解させた後に、遊離ADAは、ELISAプレートにコーティングされたADI-10087によりキャプチャされ、再び酸分解し、溶出後のADAをビオチン標識およびルテニウム標識ADI-10087と混合してインキュベートし、免疫複合体を形成し、免疫複合体は、ストレプトアビジンがコーティングされたMSDプレートと結合する。適切にインキュベートした後に洗浄し、Read Bufferを添加し、プレートをMSDプレートリーダに置き、電気触媒化学発光反応をトリガーして発光信号を生成する。化学発光信号の強さは試料のADAの含有量に正比例する。
実施例10:ADI-10087中和抗体の検出方法
電気化学発光法により、ADA陽性であると判定された試料がADI-10087中和抗体(NAb)であるか否かを決定する。ヒト血清試料を酸分解させた後に、遊離NAbは、ELISAプレートにコーティングされたADI-10087によりキャプチャされ、再び酸分解し、溶出後のNAbとルテニウム標識ADI-10087を混合してインキュベートし、免疫複合体を形成し、次に予めビオチン標識がコーティングされたPCSK-9のストレプトアビジンのMSDプレートに一緒に添加してインキュベートする。分析物における遊離のルテニウム標識薬物は、プレートに予めコーティングされたビオチン標識PCSK-9と結合する。適切にインキュベートした後に洗浄し、Read Bufferを添加し、プレートをMSDプレートリーダに置き、電気触媒化学発光反応をトリガーして発光信号を生成する。化学発光信号の強さと試料のNAbの含有量には負の相関関係がある。
電気化学発光法により、ADA陽性であると判定された試料がADI-10087中和抗体(NAb)であるか否かを決定する。ヒト血清試料を酸分解させた後に、遊離NAbは、ELISAプレートにコーティングされたADI-10087によりキャプチャされ、再び酸分解し、溶出後のNAbとルテニウム標識ADI-10087を混合してインキュベートし、免疫複合体を形成し、次に予めビオチン標識がコーティングされたPCSK-9のストレプトアビジンのMSDプレートに一緒に添加してインキュベートする。分析物における遊離のルテニウム標識薬物は、プレートに予めコーティングされたビオチン標識PCSK-9と結合する。適切にインキュベートした後に洗浄し、Read Bufferを添加し、プレートをMSDプレートリーダに置き、電気触媒化学発光反応をトリガーして発光信号を生成する。化学発光信号の強さと試料のNAbの含有量には負の相関関係がある。
実施例11:中国の健康な成人対象にADI-10087を単回投与した後の安全性と耐性の評価
試験の設計:
合計58例の対象を、用量が逓増する8つのコーホート(25mg SC、75mg SC、75mg IV、150mg SC、300mg SC、450mg SC、450mg IV、600mg SC)に割り当てる。25mg SCコーホートは2例の対象を含み、ADI-10087の単回投与を受け、この2例の対象の14日間の安全性評価が完了した後に、後続の用量コーホートの臨床試験に追加される。その後の75mg SC~600mg SCコーホートについて、各コーホートは8名の対象を含み、そのうち、75mg SCコーホートの前の2例の対象は、非盲検でADI-10087 75mg SCを受け、後の6例の対象は2:1の割合でADI-10087(N=4)またはプラセボ(N=2)をランダムに受け、他の6つのコーホートの対象は3:1の割合でADI-10087(N=6)またはプラセボ(N=2)の単回投与をランダムに受ける。
試験の設計:
合計58例の対象を、用量が逓増する8つのコーホート(25mg SC、75mg SC、75mg IV、150mg SC、300mg SC、450mg SC、450mg IV、600mg SC)に割り当てる。25mg SCコーホートは2例の対象を含み、ADI-10087の単回投与を受け、この2例の対象の14日間の安全性評価が完了した後に、後続の用量コーホートの臨床試験に追加される。その後の75mg SC~600mg SCコーホートについて、各コーホートは8名の対象を含み、そのうち、75mg SCコーホートの前の2例の対象は、非盲検でADI-10087 75mg SCを受け、後の6例の対象は2:1の割合でADI-10087(N=4)またはプラセボ(N=2)をランダムに受け、他の6つのコーホートの対象は3:1の割合でADI-10087(N=6)またはプラセボ(N=2)の単回投与をランダムに受ける。
25mg SCコーホートの2例の対象に対して、投与後の14日間の安全性評価が完了した後に、75mg SCコーホートに追加することができる。75mg SCコーホートの全ての対象に対して、投与後の14日間の安全性評価が完了した後に、150mg SCコーホートに追加することができる。150mg SCコーホートに追加した後に、共に75mg IVコーホートに追加することができる。150mg SCコーホートの全ての対象に対して、投与後の14日間の安全性評価が完了した後に、300mg SCコーホートに追加することができる。300mg SCコーホートの全ての対象に対して、投与後の14日間の安全性評価が完了した後に、450mg SCコーホートに追加することができる。450mg SCコーホートの全ての対象に対して、投与後の14日間の安全性評価が完了した後に、600mg SCコーホートに追加することができる。600mg SCコーホートに追加した後に、共に450mg IVコーホートに追加することができる。
各対象に対して研究の85日目(12週間)まで追跡し、投薬の安全性、耐性、PK/PDおよび免疫原性を評価する。
各対象に対して研究の85日目(12週間)まで追跡し、投薬の安全性、耐性、PK/PDおよび免疫原性を評価する。
対象の人口統計学的特徴
安全性分析セット(SS)では、58例の対象のうち、男性が44例(75.9%)を占め、平均年齢が30.1±5.74歳であり、そのうち、最小年齢が19歳であり、最大年齢が44歳であり、平均体重が67.20±9.419kgであり、そのうち、最小体重が50.9kgであり、最大体重が92.4kgであり、平均身長が169.12±7.468cmであり、最小身長が151.0cmであり、最大身長が186.0cmであり、平均BMIが23.44±2.309kg/m2であり、そのうち、最小BMIが19.3kg/m2であり、最大BMIが27.4kg/m2であった。57例の対象は漢民族(98.3%)であった。ADI-10087グループの44例の対象のうち、43例(97.7%)の対象は漢民族であり、平均年齢が30.3±5.71歳であり、平均身長が168.36±6.992cmであり、平均体重が66.17±8.289kgであり、平均BMIが23.31±2.175kg/m2であった。プラセボグループの14例の対象のうち、14例(100%)の対象は漢民族であり、平均年齢が29.8±6.03歳であり、平均身長が171.50±8.716cmであり、平均体重が70.43±12.122kgであり、平均BMIが23.82±2.741kg/m2である。対象の人口統計学的な特徴はいずれも本研究の選択基準に合致し、二組の対象の人口統計学的な特徴は類似する。
安全性分析セット(SS)では、58例の対象のうち、男性が44例(75.9%)を占め、平均年齢が30.1±5.74歳であり、そのうち、最小年齢が19歳であり、最大年齢が44歳であり、平均体重が67.20±9.419kgであり、そのうち、最小体重が50.9kgであり、最大体重が92.4kgであり、平均身長が169.12±7.468cmであり、最小身長が151.0cmであり、最大身長が186.0cmであり、平均BMIが23.44±2.309kg/m2であり、そのうち、最小BMIが19.3kg/m2であり、最大BMIが27.4kg/m2であった。57例の対象は漢民族(98.3%)であった。ADI-10087グループの44例の対象のうち、43例(97.7%)の対象は漢民族であり、平均年齢が30.3±5.71歳であり、平均身長が168.36±6.992cmであり、平均体重が66.17±8.289kgであり、平均BMIが23.31±2.175kg/m2であった。プラセボグループの14例の対象のうち、14例(100%)の対象は漢民族であり、平均年齢が29.8±6.03歳であり、平均身長が171.50±8.716cmであり、平均体重が70.43±12.122kgであり、平均BMIが23.82±2.741kg/m2である。対象の人口統計学的な特徴はいずれも本研究の選択基準に合致し、二組の対象の人口統計学的な特徴は類似する。
研究に使用された薬物
研究に使用された試験薬は、実施例1に記載の調製された製剤であり、研究に使用された対照薬は、実施例6に記載の調製されたプラセボであった。
研究に使用された試験薬は、実施例1に記載の調製された製剤であり、研究に使用された対照薬は、実施例6に記載の調製されたプラセボであった。
投与方法
コーホート1~8の対象にそれぞれ25mg SC、75mg SC、75mg IV、150mg SC、300mg SC、450mg SC、450mg IVまたは600mg SCのADI-10087またはプラセボを単回投与する。
コーホート1~8の対象にそれぞれ25mg SC、75mg SC、75mg IV、150mg SC、300mg SC、450mg SC、450mg IVまたは600mg SCのADI-10087またはプラセボを単回投与する。
皮下(SC)投与方法:対象の腹部に試験薬またはプラセボを皮下注射する。研究者は、試験薬物の実際の注射容積により単回投与時に腹部注射を行い、毎回の皮下注射量が1mLであった。25mgグループと75mgグループに対して、1mLの注射筒で薬液(2mLの注射針)を吸い取り、空気を排出した後に1mLの注射針に置き換えて注射した。150mgおよびそれ以上のグループに対して、2mLの注射筒で薬液(2mLの注射針)を吸い取り、空気を排出した後に1mLの注射針に置き換えて注射した。
静脈(IV)投与方法:
(1)75mg IVグループ:150mgの治験薬注射液(1mL)を取り出し、標定後の100mLの0.9%塩化ナトリウム無菌生理食塩水の静脈注入バッグに添加した。静脈投与体積は50mLであり、点滴時間は30分であった。
(2)450mg IVグループ:900mgの治験薬の注射液(1mL)を取り出し、標定後の200mLの0.9%の塩化ナトリウム無菌生理食塩水の静脈注入バッグを添加した。静脈点滴体積は100mLであり、点滴時間は1時間であった。
(1)75mg IVグループ:150mgの治験薬注射液(1mL)を取り出し、標定後の100mLの0.9%塩化ナトリウム無菌生理食塩水の静脈注入バッグに添加した。静脈投与体積は50mLであり、点滴時間は30分であった。
(2)450mg IVグループ:900mgの治験薬の注射液(1mL)を取り出し、標定後の200mLの0.9%の塩化ナトリウム無菌生理食塩水の静脈注入バッグを添加した。静脈点滴体積は100mLであり、点滴時間は1時間であった。
有害事象
上記研究期間に現れた有害事象を記録し、MedDRA(21.0版)を採用して有害事象(AE)を符号化し、かつ器官別大分類(SOC)および基本語(PT)を採用して報告する。薬物関連の有害事象は、「確実に関連」、「多分関連」および「判断できない」という三種類を含む。関連データが欠落している場合も、薬物関連の有害事象として定義する。
上記研究期間に現れた有害事象を記録し、MedDRA(21.0版)を採用して有害事象(AE)を符号化し、かつ器官別大分類(SOC)および基本語(PT)を採用して報告する。薬物関連の有害事象は、「確実に関連」、「多分関連」および「判断できない」という三種類を含む。関連データが欠落している場合も、薬物関連の有害事象として定義する。
AEに対して、SOCとSOCのうちのPTにより治療グループごとにまとめて分類する。SOCの間およびSOC内のいずれにも、発生率の降順に従って結果を表示する。AEのまとめでは、AEの発生率は、AEを報告した対象の人数であり、報告されたAEの数ではない。対象の人数と百分率を計算する時に、同じAEが同一の対象に複数回も出現する場合、このAEに対して1回のみ計算する。
スクリーニング期間中のAEは、初回の投薬研究までに発生したAEである。治療期間中の有害事象(TEAE)は、初回の投薬研究から最後の投薬研究後の12週間内(85日目を含む)に悪化または発生したAEとして定義される。時間変数の欠落によりAEの発生段階を判断できない場合、いずれもTEAEとして定義する。
薬物関連の治療期間中の有害事象-SOCおよびPTの分類とまとめは表1に示される。
薬物関連の治療期間中の有害事象-SOCおよびPTの分類とまとめは表1に示される。
ADI-10087グループの治療期間における有害事象の発生率は52.3%であり、薬物関連の治療期間における有害事象の発生率は38.6%であった。プラセボグループの治療期間における有害事象の発生率は57.1%であり、薬物関連の治療期間における有害事象の発生率は50.0%であった。ADI-10087とプラセボグループに特に注目すべき有害事象(肝臓事象、筋肉事象、アレルギー反応、および注射部位の反応)が少なくとも1回発生した比率は、それぞれ13.6%および28.6%であり、重篤な有害事象、治験薬関連の重篤な有害事象、研究からの離脱に繋がる有害事象および死亡に繋がる有害事象が発生しなかった。ADI-10087グループの最も一般的な薬物関連の治療期間における有害事象は、上気道感染(20.5%)、血中クレアチンホスホキナーゼの上昇(6.8%)であった。プラセボグループの最も一般的な薬物関連の治療期間における有害事象は、上気道感染(14.3%)であった。
ADI-10087グループの薬物関連の有害事象は、いずれも軽度から中等度であり、特別な処理を必要とせず、または矯正治療後に改善された。特に450mgの用量までのSCグループに有害事象が発生しなかった。
ADI-10087グループの薬物関連の有害事象は、いずれも軽度から中等度であり、特別な処理を必要とせず、または矯正治療後に改善された。特に450mgの用量までのSCグループに有害事象が発生しなかった。
免疫原性の評価
免疫原性の評価は、免疫原性分析セット(IS)に基づいて行われ、評価指標は、抗ADI-10087抗体(ADA)と中和抗体(NAb)である。各用量グループに対して抗ADI-10087抗体と中和抗体(NAb)を産生した対象の割合をまとめて、投薬後にADI-10087抗体(ADA)/中性抗体(NAb)が陽性である対象をリストアップする。
免疫原性の評価は、免疫原性分析セット(IS)に基づいて行われ、評価指標は、抗ADI-10087抗体(ADA)と中和抗体(NAb)である。各用量グループに対して抗ADI-10087抗体と中和抗体(NAb)を産生した対象の割合をまとめて、投薬後にADI-10087抗体(ADA)/中性抗体(NAb)が陽性である対象をリストアップする。
免疫原性は、血清中の抗薬物抗体(ADA)と中和抗体(NAb)の産生状況を測定するものである。(1)抗薬物抗体と中和抗体の検出のサンプリング時点:投与前の1時間、投与後の336時間(15日目)、672時間(29日目)、1344時間(57日目)、2016時間(85日目)
免疫原性の採血時点:投与前(1h以内)、投与後の336h(±12h)(15日目)、672h(±24h)(29日目)、1344h(±48h)(57日目)、2016h(±48h)(85日目)。
免疫原性の採血時点:投与前(1h以内)、投与後の336h(±12h)(15日目)、672h(±24h)(29日目)、1344h(±48h)(57日目)、2016h(±48h)(85日目)。
ベースラインで投与前のプラセボグループのうち1例(1.7%)の対象の抗ADI-10087抗体(ADA)が陽性である以外、投薬後にADAが陽性である対象がいなかった。この対象に対して中和抗体(Nab)の検出を行い、結果が陰性であった。したがって、投与後のADI-10087グループとプラセボグループのいずれにおいてもADAおよびNabが陽性ではなく、良好な安全性を有する。
実施例12:中国の健康な成人対象にADI-10087を単回投与した後の薬物動態の評価
上記実施例11に記載の研究で、
投与前の1時間、投与後の4時間、投与後の24時間(2日目)、48時間(3日目)、72時間(4日目)、96時間(5日目)、144時間(7日目)、168時間(8日目)、240時間(11日目)、336時間(15日目)、504時間(22日目)、672時間(29日目)、840時間(36日目)、1008時間(43日目)、1344時間(57日目)、1680時間(71日目)、2016時間(85日目)という時点でPK血液試料を採取した。
上記実施例11に記載の研究で、
投与前の1時間、投与後の4時間、投与後の24時間(2日目)、48時間(3日目)、72時間(4日目)、96時間(5日目)、144時間(7日目)、168時間(8日目)、240時間(11日目)、336時間(15日目)、504時間(22日目)、672時間(29日目)、840時間(36日目)、1008時間(43日目)、1344時間(57日目)、1680時間(71日目)、2016時間(85日目)という時点でPK血液試料を採取した。
薬物の人体内における分布と消失特徴を全面的に反映するように、WinNonlin Professionalソフトウェアを使用し、非コンパートメントモデル解析法(NCA)により、実際の採血時間に応じて、Tmax、Cmax、AUC、V、t1/2、CLを含む、総ADI-10087および遊離ADI-10087の薬物動態パラメータを計算し、主要なパラメータは以下の表2および3を参照する。
各用量グループの対象にADI-10087を投与した後のADI-10087の平均総濃度-時間曲線図を図2に示し、各用量グループのADI-10087の平均遊離濃度-時間曲線図を図1に示す。
薬物動態の評価は、薬物動態濃度セット(PKCS)に基づいて行われ、PKCSセットに44例の対象のデータを取り入れて分析した。腹部に25mg~600mgの用量を単回皮下注射した後に、総ADI-10087の平均見かけ分布容積(Vz/F)は約3.2L~7.4Lであり、平均見かけクリアランス(CL/F)は約13.0mL/h~40.2mL/hであり、平均t1/2は約5~7日であった。遊離ADI-10087の平均Vz/Fは約4.0L~8.6Lであり、平均CL/Fは17.4mL/h~74.6mL/hであり、平均t1/2は約3~7日であった。用量の増加に伴い、Vz/FおよびCL/Fは低下しつつあり、t1/2は徐々に延長した。
腹部に25mg~600mgのADI-10087を単回皮下注射した後に、血清中の総ADI-10087のTmaxは約3~6日であり、遊離ADI-10087のTmaxは約2.5~10日であった。腹部でのADI-10087の吸収には時間がかかり、用量が増加する場合に、吸収ピークに達するまでにより長い時間が必要とされることが示されている。
25mg~600mgのADI-10087の単回投与の用量範囲内で、総ADI-10087と遊離ADI-10087のCmax、AUC0-lastとAUC0-∞の増加割合はいずれも用量の増加割合より大きく、非線形動力学的特性を呈した。
25mg~600mgのADI-10087の単回投与の用量範囲内で、総ADI-10087と遊離ADI-10087のCmax、AUC0-lastとAUC0-∞の増加割合はいずれも用量の増加割合より大きく、非線形動力学的特性を呈した。
75mgと450mgの用量を単回静脈点滴した後に、総ADI-10087の平均Vzはそれぞれ約2.6Lと2.1Lであり、平均Vssはそれぞれ約3.0Lと4.3Lであり、平均CLはそれぞれ約17.3mL/hと9.81mL/hであり、平均t1/2はそれぞれ約4日と6日であった。遊離ADI-10087の平均Vzはそれぞれ約2.3Lと2.1Lであり、平均Vssはそれぞれ約2.5Lと3.0Lであり、平均CLはそれぞれ24.1mL/hと9.41mL/hであり、平均t1/2はそれぞれ約3日と7日であった。同様に、用量の増加に伴い、CLは低下し、t1/2は延長した。75mg~450mgの用量範囲内で、腹部に皮下注射されたADI-10087の絶対的バイオアベイラビリティは約58%(総ADI-10087に基づく)であった。
それぞれ健康な対象の腹部に75mgと450mgのADI-10087を皮下注射または静脈点滴した後、総ADI-10087および遊離ADI-10087に対応するAUC0-∞の幾何平均値および対応する皮下投与の絶対的バイオアベイラビリティの推定値について、表4を参照する。
これからわかるように、総ADI-10087に基づいて評価する場合に、75mgと450mgの用量で、健康な対象に皮下投与する場合の絶対的バイオアベイラビリティは類似し、それぞれ57.8%と57.5%であり、この結果により、75mg~450mgの用量範囲内で、皮下投与の絶対的バイオアベイラビリティがほぼ一致することが示されている。
遊離ADI-10087に基づいて評価する場合、75mgと450mgの用量で、健康な対象に皮下投与する場合の絶対的バイオアベイラビリティはそれぞれ33.8%と49.2%であった。総ADI-10087の評価結果よりもやや低かった。
図示法により、腹部に25mg~600mg皮下注射される用量グループのPKパラメータ(Cmax、AUC0-lastとAUC0-∞)と用量の相関性を分析する。
遊離ADI-10087に基づいて評価する場合、75mgと450mgの用量で、健康な対象に皮下投与する場合の絶対的バイオアベイラビリティはそれぞれ33.8%と49.2%であった。総ADI-10087の評価結果よりもやや低かった。
図示法により、腹部に25mg~600mg皮下注射される用量グループのPKパラメータ(Cmax、AUC0-lastとAUC0-∞)と用量の相関性を分析する。
健康な対象の腹部に25mg~600mgの用量を皮下注射した後の総ADI-10087および遊離ADI-10087のCmax、AUC0-lastおよびAUC0-infが用量に応じて変化した散布図をそれぞれ図3~5に示す。結果からわかるように、25mg~600mgの用量範囲内で、総ADI-10087と遊離ADI-10087のCmaxとAUCは、用量の増加に伴って増加したが、増加割合がいずれも用量の増加割合より大きく、ADI-10087が非線形動力学的特性を呈した。例えば、25mg~600mgの用量の逓増倍数(1:3:6:12:18:24)に対して、総ADI-10087の平均Cmaxの増加割合は、約1:3.4:8.0:13:22:29であり、平均AUC0-lastの増加割合は、約1:4.2:11:26:46:82であった。遊離のADI-10087に対して、濃度が低いため、25mgグループについてPKパラメータを報告することができなかった。75mg~600mgの用量範囲内で(逓増倍数が1:2:4:6:8である)、遊離ADI-10087の平均Cmaxの増加割合は、約1:2.9:5.4:10:12であり、平均AUC0-lastの増加割合は約1:3.9:12:21:34であった。
75mgと450mgとの2つの用量のみについて静脈点滴の方式で評価した。静脈点滴の用量が6倍増加した場合に、総ADI-10087の平均CmaxとAUC0-lastは、それぞれ4.6と11倍増加し、遊離ADI-10087の平均CmaxとAUC0-lastは、それぞれ6.1と17倍増加した。
実施例13:中国の健康な成人対象にADI-10087を単回投与した場合の薬力学の評価
上記実施例11に記載の研究で、投与前の1時間、投与後の4時間、投与後の24時間(2日目)、48時間(3日目)、72時間(4日目)、96時間(5日目)、144時間(7日目)、168時間(8日目)、240時間(11日目)、336時間(15日目)、504時間(22日目)、672時間(29日目)、840時間(36日目)、1008時間(43日目)、1344時間(57日目)、1680時間(71日目)、2016時間(85日目)という時点で、血液試料を採取した。本願に開示された方法または本分野の公知の方法によって、PCSK-9、LDL-C、総コレステロール(TC)、トリグリセリド(TG)、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)、リポタンパク質a(Lp(a))、超低密度リポタンパク質コレステロール(VLDL-C)、非高密度リポタンパク質コレステロール(non-HDL-C)、アポリポタンパク質A1(ApoA1)およびアポリポタンパク質B(ApoB)などのレベルを測定し、グラフを描画した。
上記実施例11に記載の研究で、投与前の1時間、投与後の4時間、投与後の24時間(2日目)、48時間(3日目)、72時間(4日目)、96時間(5日目)、144時間(7日目)、168時間(8日目)、240時間(11日目)、336時間(15日目)、504時間(22日目)、672時間(29日目)、840時間(36日目)、1008時間(43日目)、1344時間(57日目)、1680時間(71日目)、2016時間(85日目)という時点で、血液試料を採取した。本願に開示された方法または本分野の公知の方法によって、PCSK-9、LDL-C、総コレステロール(TC)、トリグリセリド(TG)、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)、リポタンパク質a(Lp(a))、超低密度リポタンパク質コレステロール(VLDL-C)、非高密度リポタンパク質コレステロール(non-HDL-C)、アポリポタンパク質A1(ApoA1)およびアポリポタンパク質B(ApoB)などのレベルを測定し、グラフを描画した。
(1)血清遊離PCSK-9の濃度のベースラインに対する変化
中央実験室は、指定された時点に応じて血液試料を採取して、血清遊離PCSK-9の濃度を検出した。薬力学の評価は、薬力学分析セット(PDS)に基づいて行われ、それぞれ来院中に各時点での対象の血清遊離PCSK-9の濃度観察値およびベースラインに対する変化率(%)をまとめてリストアップした。ベースラインは、投与前のPCSK-9の濃度観察値として定義される。ベースラインに対する変化率(%)=100x(投与後の濃度観察値-ベースライン値)/ベースライン値である。個体の血清遊離PCSK-9の濃度が、各用量グループのPCSK-9の濃度平均値のベースラインに対する変化率について、用量グループ毎に薬物濃度-時間曲線(線形濃度図と対数濃度図を含む)を描画した。
中央実験室は、指定された時点に応じて血液試料を採取して、血清遊離PCSK-9の濃度を検出した。薬力学の評価は、薬力学分析セット(PDS)に基づいて行われ、それぞれ来院中に各時点での対象の血清遊離PCSK-9の濃度観察値およびベースラインに対する変化率(%)をまとめてリストアップした。ベースラインは、投与前のPCSK-9の濃度観察値として定義される。ベースラインに対する変化率(%)=100x(投与後の濃度観察値-ベースライン値)/ベースライン値である。個体の血清遊離PCSK-9の濃度が、各用量グループのPCSK-9の濃度平均値のベースラインに対する変化率について、用量グループ毎に薬物濃度-時間曲線(線形濃度図と対数濃度図を含む)を描画した。
血清遊離PCSK-9の濃度のベースラインに対する変化率を図6に示す。結果からわかるように、PCSK-9の低下の平均持続時間は、用量の増加に伴って延長した。投与後の24時間に、各組のPCSK-9の最大平均低下率は90%~100%であった。投与後の2週間に、ADI-10087 75mg SCグループ、用量150mgおよびそれ以上のグループは、PCSK-9が平均して>70%低下した。投与後の4週間に、ADI-10087の用量が300mgおよびそれ以上のSCとIVグループは、PCSK-9が平均して>60%低下した。投与後の6週間に、ADI-10087 450mg SC、450mg IVおよび600mg SCグループは、PCSK-9が平均して>80%低下した。投与後の8週間に、ADI-10087 600mg SCグループは、PCSK-9が平均して>50%低下した。
(2)LDL-Cのベースラインに対する変動値の最小二乗平均数
各評価時点において、各試験薬の用量グループの血清LDL-Cのベースラインに対する変化は、プラセボグループと比較して反復測定混合効果モデル(MMRM)を採用して分析し、分析結果は、変化値の最小二乗平均値、グループ間の差分平均値および95%信頼区間およびP値を含む。モデルの分析結果から見ると、投薬後の1ヶ月以内に、殆どの試験薬の用量グループは、プラセボグループと比較してP値が<0.05であった。かつ、時間の経過とともに、低用量グループは、プラセボグループと比較してP値が>0.05になった。「29日目」になると、150mgおよびそれ以上の用量グループは、プラセボグループと比較してP値が<0.05であった。「57日目」になると、450mgおよびそれ以上の用量グループのみ、プラセボグループと比較してP値が<0.05であった。「71日目」になると、600mgの用量グループのみ、プラセボグループと比較してP値が<0.05であった。「85日目」になると、全ての試験薬の用量グループは、プラセボグループと比較してP値がいずれも>0.05であった。各用量グループの各治療効果評価時点でのLDL-Cのベースラインに対する変化値の最小二乗平均数を描画して図7に示す。
各評価時点において、各試験薬の用量グループの血清LDL-Cのベースラインに対する変化は、プラセボグループと比較して反復測定混合効果モデル(MMRM)を採用して分析し、分析結果は、変化値の最小二乗平均値、グループ間の差分平均値および95%信頼区間およびP値を含む。モデルの分析結果から見ると、投薬後の1ヶ月以内に、殆どの試験薬の用量グループは、プラセボグループと比較してP値が<0.05であった。かつ、時間の経過とともに、低用量グループは、プラセボグループと比較してP値が>0.05になった。「29日目」になると、150mgおよびそれ以上の用量グループは、プラセボグループと比較してP値が<0.05であった。「57日目」になると、450mgおよびそれ以上の用量グループのみ、プラセボグループと比較してP値が<0.05であった。「71日目」になると、600mgの用量グループのみ、プラセボグループと比較してP値が<0.05であった。「85日目」になると、全ての試験薬の用量グループは、プラセボグループと比較してP値がいずれも>0.05であった。各用量グループの各治療効果評価時点でのLDL-Cのベースラインに対する変化値の最小二乗平均数を描画して図7に示す。
(3)LDL-Cの平均濃度のベースラインに対する変化の変化率
LDL-Cの平均濃度のベースラインに対する変化の変化率を図8に示す。結果によると、血清LDL-Cの低下の持続時間はADI-10087の用量に依存することが示されている。LDL-Cの低下率が最大値に近づくのは、5日目に初めて観察された。15日目に、各用量グループはいずれも最大低下率に近づいた。ADI-10087を皮下注射した各グループのLDL-Cの最大平均低下率は、51.7%~72.1%の間であった。投与後の7日目に、ADI-10087 75mgグループと150mgグループのLDL-Cは、平均して>50%低下し、75mgグループのLDL-Cは、平均して>50%低下して15日目まで維持し、150mgグループは22日目まで維持することができた。投与後の11日目に、ADI-10087の用量が300mgおよびそれ以上のグループのLDL-Cは、平均して>50%低下し、かつ少なくとも43日目(6週間目)に持続することができた。投与後の57日目(8週間)に、ADI-10087 600mg SCグループのLDL-Cは、平均して>50%低下した。投与後の71日目(10週間)に、ADI-10087 600mg SCグループのLDL-Cは、平均して>30%低下した。
Evolocumabを対照として比較し、同じ用量の場合、ADI-10087のLDL-Cの最大低下率と持続時間>Evolocumabであることが見出された。
LDL-Cの平均濃度のベースラインに対する変化の変化率を図8に示す。結果によると、血清LDL-Cの低下の持続時間はADI-10087の用量に依存することが示されている。LDL-Cの低下率が最大値に近づくのは、5日目に初めて観察された。15日目に、各用量グループはいずれも最大低下率に近づいた。ADI-10087を皮下注射した各グループのLDL-Cの最大平均低下率は、51.7%~72.1%の間であった。投与後の7日目に、ADI-10087 75mgグループと150mgグループのLDL-Cは、平均して>50%低下し、75mgグループのLDL-Cは、平均して>50%低下して15日目まで維持し、150mgグループは22日目まで維持することができた。投与後の11日目に、ADI-10087の用量が300mgおよびそれ以上のグループのLDL-Cは、平均して>50%低下し、かつ少なくとも43日目(6週間目)に持続することができた。投与後の57日目(8週間)に、ADI-10087 600mg SCグループのLDL-Cは、平均して>50%低下した。投与後の71日目(10週間)に、ADI-10087 600mg SCグループのLDL-Cは、平均して>30%低下した。
Evolocumabを対照として比較し、同じ用量の場合、ADI-10087のLDL-Cの最大低下率と持続時間>Evolocumabであることが見出された。
(4)LDL-Cレベル曲線下面積
LDL-Cの濃度平均値-時間図を図9に示す。
LDL-Cレベル曲線下面積は台形法で計算された。早期に離脱した対象のLDL-C曲線下面積について、同様に台形法を採用して離脱前の濃度データにより曲線下面積を累加した。LDL-Cレベル曲線下面積の試験薬グループは、幾何平均値が合計で3522.433であり、幾何変動係数が44.3であった。プラセボグループは、幾何平均値が合計で5609.877であり、幾何変動係数が20.1であった。試験薬グループの75mg IVは、曲線下面積が最大であり、幾何平均値が4709.056であり、幾何変動係数が18.0であった。450mg IVは、曲線下面積が最小であり、幾何平均値が1978.572であり、幾何変動係数が99.0であった。
LDL-Cの濃度平均値-時間図を図9に示す。
LDL-Cレベル曲線下面積は台形法で計算された。早期に離脱した対象のLDL-C曲線下面積について、同様に台形法を採用して離脱前の濃度データにより曲線下面積を累加した。LDL-Cレベル曲線下面積の試験薬グループは、幾何平均値が合計で3522.433であり、幾何変動係数が44.3であった。プラセボグループは、幾何平均値が合計で5609.877であり、幾何変動係数が20.1であった。試験薬グループの75mg IVは、曲線下面積が最大であり、幾何平均値が4709.056であり、幾何変動係数が18.0であった。450mg IVは、曲線下面積が最小であり、幾何平均値が1978.572であり、幾何変動係数が99.0であった。
(5)総コレステロール(TC)の濃度のベースラインに対する変化率
総コレステロール(TC)の濃度のベースラインに対する変化率を図10に示す。結果からわかるように、総コレステロールの低下の平均持続時間は、用量の増加に伴って延長し、ADI-10087 75mgおよびそれ以上の用量グループは、総コレステロールの最大平均低下率が37.9%~48.6%の間であり、投与後の11日目に、最大低下率に近づいた。
総コレステロール(TC)の濃度のベースラインに対する変化率を図10に示す。結果からわかるように、総コレステロールの低下の平均持続時間は、用量の増加に伴って延長し、ADI-10087 75mgおよびそれ以上の用量グループは、総コレステロールの最大平均低下率が37.9%~48.6%の間であり、投与後の11日目に、最大低下率に近づいた。
(6)アポリポタンパク質B(ApoB)の濃度のベースラインに対する変化率
アポリポタンパク質B(ApoB)の濃度のベースラインに対する変化率を図11に示す。結果からわかるように、ApoBの低下の持続時間は、用量の増加に伴って延長し、ADI-10087の用量が75mgおよびそれ以上の用量グループの総コレステロールの最大平均低下率は、52.1%~62.8%の間であり、投与後の11日目に、最大低下率に近づいた。
アポリポタンパク質B(ApoB)の濃度のベースラインに対する変化率を図11に示す。結果からわかるように、ApoBの低下の持続時間は、用量の増加に伴って延長し、ADI-10087の用量が75mgおよびそれ以上の用量グループの総コレステロールの最大平均低下率は、52.1%~62.8%の間であり、投与後の11日目に、最大低下率に近づいた。
(7)非高密度アポリポタンパク質コレステロール(Non-HDL-C)の濃度のベースラインに対する変化率
非高密度アポリポタンパク質コレステロール(Non-HDL-C)の濃度のベースラインに対する変化率を図12に示す。結果からわかるように、Non-HDL-Cの低下の持続時間は、用量の増加に伴って延長し、ADI-10087 75mgおよびそれ以上の用量グループは、総コレステロールの最大平均低下率が56.8%~69.7%の間であり、投与後の11日目に、最大低下率に近づいた。
非高密度アポリポタンパク質コレステロール(Non-HDL-C)の濃度のベースラインに対する変化率を図12に示す。結果からわかるように、Non-HDL-Cの低下の持続時間は、用量の増加に伴って延長し、ADI-10087 75mgおよびそれ以上の用量グループは、総コレステロールの最大平均低下率が56.8%~69.7%の間であり、投与後の11日目に、最大低下率に近づいた。
(8)リポタンパク質a(LP(a))の平均濃度のベースラインに対する変化率
リポタンパク質a(LP(a))の平均濃度のベースラインに対する変化率を図13に示す。投与後の7日目に、ADI-10087の各用量グループLp(a)は、いずれも低下し、各グループの最大平均低下率が24.9%~62.3%の間であった。
リポタンパク質a(LP(a))の平均濃度のベースラインに対する変化率を図13に示す。投与後の7日目に、ADI-10087の各用量グループLp(a)は、いずれも低下し、各グループの最大平均低下率が24.9%~62.3%の間であった。
実施例14:中国の高コレステロール血症対象にADI-10087を複数回反復投与した場合の薬物動態の評価
1.研究対象の選択
選択された対象は、以下の全ての基準を同時に満たさなければならない。
(1)署名されて日付が明記されたインフォームドコンセントを提供すること。
(2)スクリーニング時に18歳≦年齢≦70歳の男性または女性であること。
(3)18kg/m2<BMI<30kg/m2であること。
(4)高脂血症と診断され、かつ中強度およびそれ以上の安定した用量のスタチン類を少なくとも4週間服用して治療したこと(具体的には中国成人血脂異常防治指南2016を参照)。
(5)スクリーニング時に100mg/dL(2.6mmol/L)≦空腹のLDL-C≦220mg/dL(5.7mmol/L)であること。
(6)スクリーニング時に空腹のトリグリセリド≦400mg(4.5mmol/L)であること。および
(7)対象が研究の全てのステップおよび研究介入周期の完了に喜んで協力することを示したこと。
1.研究対象の選択
選択された対象は、以下の全ての基準を同時に満たさなければならない。
(1)署名されて日付が明記されたインフォームドコンセントを提供すること。
(2)スクリーニング時に18歳≦年齢≦70歳の男性または女性であること。
(3)18kg/m2<BMI<30kg/m2であること。
(4)高脂血症と診断され、かつ中強度およびそれ以上の安定した用量のスタチン類を少なくとも4週間服用して治療したこと(具体的には中国成人血脂異常防治指南2016を参照)。
(5)スクリーニング時に100mg/dL(2.6mmol/L)≦空腹のLDL-C≦220mg/dL(5.7mmol/L)であること。
(6)スクリーニング時に空腹のトリグリセリド≦400mg(4.5mmol/L)であること。および
(7)対象が研究の全てのステップおよび研究介入周期の完了に喜んで協力することを示したこと。
2.試験の設計
選択基準を満たす合計60例の患者を、下記の異なる用量グループにランダムに平均して割り当て、即ち、それぞれに対してADI-10087 75mgまたは140mgを2週間に1回皮下注射するかまたはプラセボで治療し、あるいは、ADI-10087 300mgまたは420mgを4週間に1回皮下注射するかまたはプラセボで治療し、あるいは、ADI-10087 450mgまたは600mgを6週間に1回皮下注射するかまたはプラセボで治療する。各用量のADI-10087とプラセボは4:1に応じてランダム化される。治療は12週間持続し、その後に結果を分析した。
選択基準を満たす合計60例の患者を、下記の異なる用量グループにランダムに平均して割り当て、即ち、それぞれに対してADI-10087 75mgまたは140mgを2週間に1回皮下注射するかまたはプラセボで治療し、あるいは、ADI-10087 300mgまたは420mgを4週間に1回皮下注射するかまたはプラセボで治療し、あるいは、ADI-10087 450mgまたは600mgを6週間に1回皮下注射するかまたはプラセボで治療する。各用量のADI-10087とプラセボは4:1に応じてランダム化される。治療は12週間持続し、その後に結果を分析した。
3.研究に使用された薬物
研究に使用された試験薬は、実施例1に記載の調製された製剤であり、研究に使用された対照薬は、実施例6に記載の調製されたプラセボであった。
研究に使用された試験薬は、実施例1に記載の調製された製剤であり、研究に使用された対照薬は、実施例6に記載の調製されたプラセボであった。
4.投与方法
腹部に試験薬またはプラセボを皮下注射する。
腹部に試験薬またはプラセボを皮下注射する。
5.検体の採取と処理
PK/PD(PCSK9)採血時点:
・75mg Q2W、140mg Q2Wの投与計画:
1回目の投与:投与前(1h以内)、投与後の4h(±10min)、24h(±1h)(1日目)、48h(±2h)(2日目)、72h(±3h)(3日目)、96h(±4h)(4日目)、144h(±6h)(6日目)、168h(±6h)(7日目)、240h(±12h)(10日目)、288h(±12h)(12日目)。
2/3/4/5回目の投与:投与前(1h以内)。
6回目の投与:投与前(1h以内)、投与後の4h(±10min)、24h(±1h)(1日目)、48h(±2h)(2日目)、72h(±3h)(3日目)、96h(±4h)(4日目)、144h(±6h)(6日目)、168h(±6h)(7日目)、240h(±12h)(10日目)、288h(±12h)(12日目)、336h(±12h)(14日目)。
対象が研究を完了できずに早期終了して研究から離脱した場合、早期終了時の来院中にPK/PD(PCSK9)血液試料を採取する。
安全性の追跡時にPK/PD(PCSK9)を1回行う。
・300mg Q4W、420mg Q4Wの投与計画:
1回目の投与:投与前(1h以内)、投与後の4h(±10min)、24h(±1h)(1日目)、48h(±2h)(2日目)、72h(±3h)(3日目)、96h(±4h)(4日目)、144h(±6h)(6日目)、168h(±6h)(7日目)、240h(±12h)(10日目)、336h(±12h)(14日目)、504h(±24h)(21日目)。
2回目の投与:投与前(1h以内)。
3回目の投与:投与前(1h以内)、投与後の4h(±10min)、24h(±1h)(1日目)、48h(±2h)(2日目)、72h(±3h)(3日目)、96h(±4h)(4日目)、144h(±6h)(6日目)、168h(±6h)(7日目)、240h(±12h)(10日目)、336h(±12h)(14日目)、504h(±24h)(21日目)、672h(±24h)(28日目)。
対象が研究を完了できずに早期終了して研究から離脱した場合、早期終了時の来院中にPK/PD血液試料を採取する。
安全性の追跡時にPK/PD血液試料の採取を1回行う。
PK/PD(PCSK9)採血時点:
・75mg Q2W、140mg Q2Wの投与計画:
1回目の投与:投与前(1h以内)、投与後の4h(±10min)、24h(±1h)(1日目)、48h(±2h)(2日目)、72h(±3h)(3日目)、96h(±4h)(4日目)、144h(±6h)(6日目)、168h(±6h)(7日目)、240h(±12h)(10日目)、288h(±12h)(12日目)。
2/3/4/5回目の投与:投与前(1h以内)。
6回目の投与:投与前(1h以内)、投与後の4h(±10min)、24h(±1h)(1日目)、48h(±2h)(2日目)、72h(±3h)(3日目)、96h(±4h)(4日目)、144h(±6h)(6日目)、168h(±6h)(7日目)、240h(±12h)(10日目)、288h(±12h)(12日目)、336h(±12h)(14日目)。
対象が研究を完了できずに早期終了して研究から離脱した場合、早期終了時の来院中にPK/PD(PCSK9)血液試料を採取する。
安全性の追跡時にPK/PD(PCSK9)を1回行う。
・300mg Q4W、420mg Q4Wの投与計画:
1回目の投与:投与前(1h以内)、投与後の4h(±10min)、24h(±1h)(1日目)、48h(±2h)(2日目)、72h(±3h)(3日目)、96h(±4h)(4日目)、144h(±6h)(6日目)、168h(±6h)(7日目)、240h(±12h)(10日目)、336h(±12h)(14日目)、504h(±24h)(21日目)。
2回目の投与:投与前(1h以内)。
3回目の投与:投与前(1h以内)、投与後の4h(±10min)、24h(±1h)(1日目)、48h(±2h)(2日目)、72h(±3h)(3日目)、96h(±4h)(4日目)、144h(±6h)(6日目)、168h(±6h)(7日目)、240h(±12h)(10日目)、336h(±12h)(14日目)、504h(±24h)(21日目)、672h(±24h)(28日目)。
対象が研究を完了できずに早期終了して研究から離脱した場合、早期終了時の来院中にPK/PD血液試料を採取する。
安全性の追跡時にPK/PD血液試料の採取を1回行う。
450mg Q6W、600mg Q6Wの投与計画:
1回目の投与:投与前(1h以内)、投与後の4h(±10min)、24h(±1h)(1日目)、48h(±2h)(2日目)、72h(±3h)(3日目)、96h(±4h)(4日目)、144h(±6h)(6日目)、168h(±6h)(7日目)、240h(±12h)(10日目)、336h(±12h)(14日目)、504h(±24h)(21日目)、672h(±24h)(28日目)、840h(±24h)(35日目)。
2回目の投与:投与前(1h以内)、投与後の4h(±10min)、24h(±1h)(1日目)、48h(±2h)(2日目)、72h(±3h)(3日目)、96h(±4h)(4日目)、144h(±6h)(6日目)、168h(±6h)(7日目)、240h(±12h)(10日目)、336h(±12h)(14日目)、504h(±24h)(21日目)、672h(±24h)(28日目)、840h(±24h)(35日目)、1008h(±48h)(42日目)。
600mg用量グループに対して、2回目の投与後の1344h(±48h)(56日目)にPK/PD血液試料を1回採取する。
対象が研究を完了できずに早期終了して研究から離脱した場合、早期終了時の来院中にPK/PD血液試料を採取する。
安全性の追跡時にPK/PD血液試料の採取を1回行う。
PK/PD(PCSK9)血液試料は、中央実験室で検出する必要がある。スクリーニング期間中の血中脂質は地元の実験室で検出され、ベースライン期間から血中脂質は中央実験室で検出される。
凝固促進の真空採血管を用いて5mLの全血を採取し、血清を分離し、分注して凍結保存し、PK/PD(PCSK9)の分析に用いる。
血中脂質の検出と採血は上記を参照して行われる。
1回目の投与:投与前(1h以内)、投与後の4h(±10min)、24h(±1h)(1日目)、48h(±2h)(2日目)、72h(±3h)(3日目)、96h(±4h)(4日目)、144h(±6h)(6日目)、168h(±6h)(7日目)、240h(±12h)(10日目)、336h(±12h)(14日目)、504h(±24h)(21日目)、672h(±24h)(28日目)、840h(±24h)(35日目)。
2回目の投与:投与前(1h以内)、投与後の4h(±10min)、24h(±1h)(1日目)、48h(±2h)(2日目)、72h(±3h)(3日目)、96h(±4h)(4日目)、144h(±6h)(6日目)、168h(±6h)(7日目)、240h(±12h)(10日目)、336h(±12h)(14日目)、504h(±24h)(21日目)、672h(±24h)(28日目)、840h(±24h)(35日目)、1008h(±48h)(42日目)。
600mg用量グループに対して、2回目の投与後の1344h(±48h)(56日目)にPK/PD血液試料を1回採取する。
対象が研究を完了できずに早期終了して研究から離脱した場合、早期終了時の来院中にPK/PD血液試料を採取する。
安全性の追跡時にPK/PD血液試料の採取を1回行う。
PK/PD(PCSK9)血液試料は、中央実験室で検出する必要がある。スクリーニング期間中の血中脂質は地元の実験室で検出され、ベースライン期間から血中脂質は中央実験室で検出される。
凝固促進の真空採血管を用いて5mLの全血を採取し、血清を分離し、分注して凍結保存し、PK/PD(PCSK9)の分析に用いる。
血中脂質の検出と採血は上記を参照して行われる。
6.薬物動態の結果
Pkanalix 2019R2(Lixoft、Antony、France)ソフトウェアを採用し、非コンパートメントモデル解析法(NCA)により、実際の採血時間に応じてADI-10087の遊離濃度の薬物動態パラメータを計算した。
高コレステロール血症の患者に異なる用量のADI-10087を複数回皮下注射した後、ADI-10087の1回目の投与と定常状態の投与時の各用量グループの平均薬物動態パラメータをまとめて表5および表6に示す。
Pkanalix 2019R2(Lixoft、Antony、France)ソフトウェアを採用し、非コンパートメントモデル解析法(NCA)により、実際の採血時間に応じてADI-10087の遊離濃度の薬物動態パラメータを計算した。
高コレステロール血症の患者に異なる用量のADI-10087を複数回皮下注射した後、ADI-10087の1回目の投与と定常状態の投与時の各用量グループの平均薬物動態パラメータをまとめて表5および表6に示す。
75mg~600mgのADI-10087の1回目の用量範囲内で、ADI-10087のCmax、AUC0-infの増加割合は、いずれも用量の増加割合より大きく、非線形動力学的特性を呈した。
第1周期と定常状態周期のPK研究において、異なる投与間隔で腹部に75mg~600mgのADI-10087を皮下注射した後に、ADI-10087のピークに達するまでの時間の中央値(Tmax)は70.7h~239h(2.9~10日間)であり、定常状態周期で投与した後に、異なる投与間隔で腹部に75mg~600mgのADI-10087を皮下注射した後に、ADI-10087のピークに達するまでの時間の中央値(Tmax)は95.1h~155h(3.96~6.46日間)であり、結果からわかるように、腹部でのADI-10087の吸収には時間がかかり、用量が増加する場合、吸収ピークに達するまでにより長い時間が必要とされる。
第1周期と定常状態周期のPK研究において、異なる投与間隔で腹部に75mg~600mgのADI-10087を皮下注射した後に、ADI-10087のピークに達するまでの時間の中央値(Tmax)は70.7h~239h(2.9~10日間)であり、定常状態周期で投与した後に、異なる投与間隔で腹部に75mg~600mgのADI-10087を皮下注射した後に、ADI-10087のピークに達するまでの時間の中央値(Tmax)は95.1h~155h(3.96~6.46日間)であり、結果からわかるように、腹部でのADI-10087の吸収には時間がかかり、用量が増加する場合、吸収ピークに達するまでにより長い時間が必要とされる。
第1周期で腹部に75mg~600mgのADI-10087を皮下注射した後に、ADI-10087の平均Vz/Fは約5.14L~33.4Lであり、平均CL/Fは約0.0163L/h~0.242L/hであり、平均t1/2は約88.6h~291h(3.69~12.1日)であった。定常状態周期で腹部に75mg~600mgのADI-10087を皮下注射した後に、ADI-10087の平均Vz/Fは約5.13L~12.2Lであり、平均CL/Fは約0.0124L/h~0.091L/hであり、平均t1/2は約98.6h~430h(4.10~17.9日間)であった。用量の増加に伴い、Vz/FおよびCL/Fは低下しつつあり、t1/2は徐々に延長した。
2週間に1回投与する場合、75mgおよび140mgの用量グループにADI-10087を複数回皮下注射した後の336hの濃度(C336h)の平均蓄積率は、それぞれ3.44と3.83であり、AUC0-336hの平均蓄積率は、それぞれ3.20と3.64であった。
4週間に1回投与する場合、300mgおよび420mgの用量グループにADI-10087を複数回皮下注射した後の672hの濃度(C672h)の平均蓄積率は、それぞれ2.03と1.47であり、AUC0-672hの平均蓄積率は、それぞれ1.34と1.28であった。
4週間に1回投与する場合、300mgおよび420mgの用量グループにADI-10087を複数回皮下注射した後の672hの濃度(C672h)の平均蓄積率は、それぞれ2.03と1.47であり、AUC0-672hの平均蓄積率は、それぞれ1.34と1.28であった。
6週間に1回投与する場合、450mgおよび600mgの用量グループにADI-10087を複数回皮下注射した後の1008hの濃度(C1008h)の平均蓄積率は、それぞれ1.18と0.983であり、AUC0-1008hの平均蓄積率は、それぞれ1.02と0.986であった。用量の増加に伴い、投与周期の間隔が延長し、ADI-10087の蓄積率が低下し、結果を表7に示す。
実施例15:中国の高コレステロール血症対象にADI-10087を複数回反復投与した場合の薬力学の評価
研究者の選択、試験の設計、研究に多用される薬物、投与方法および検体の採取と処理は実施例14と同じである。
薬力学の結果
薬力学の評価は、薬力学分析セット(PDS)に基づいて行われ、血清遊離PCSK9の濃度の毎回投与前のベースラインに対する変化を観察し、来院中に対象の血清遊離PCSK9の濃度の各時点での観察値とベースラインに対する変化率(%)をまとめした。PDSセットに60例の高コレステロール血症の対象(そのうち、ADI-10087グループは48例であり、プラセボグループは12例である)に取り入れ、異なる投与間隔でそれぞれADI-10087を複数回反復投与した後の血清中のPCSK9データを分析し、PDSセットには、治験薬を少なくとも1回受け、かつ投薬後に有効であるという検出結果を少なくとも1つ有する患者対象が含まれている。
研究者の選択、試験の設計、研究に多用される薬物、投与方法および検体の採取と処理は実施例14と同じである。
薬力学の結果
薬力学の評価は、薬力学分析セット(PDS)に基づいて行われ、血清遊離PCSK9の濃度の毎回投与前のベースラインに対する変化を観察し、来院中に対象の血清遊離PCSK9の濃度の各時点での観察値とベースラインに対する変化率(%)をまとめした。PDSセットに60例の高コレステロール血症の対象(そのうち、ADI-10087グループは48例であり、プラセボグループは12例である)に取り入れ、異なる投与間隔でそれぞれADI-10087を複数回反復投与した後の血清中のPCSK9データを分析し、PDSセットには、治験薬を少なくとも1回受け、かつ投薬後に有効であるという検出結果を少なくとも1つ有する患者対象が含まれている。
1.投与後の血清遊離PCSK9の濃度のベースラインに対する変化率
投与後の血清遊離PCSK9の濃度のベースラインに対する変化率を図14に示す。結果からわかるように、プラセボグループのPCSK9レベルは明らかに変化しなかった。ADI-10087グループについて、ADI-10087を初めて投与した後に、75mg~600mgの用量グループのPCSK9は、基本的に約24hで最大低下率に達し、かつ最大低下率に達した時間が各用量グループにおいて一致していた。ADI-10087を初めて投与した後に、75mgの用量グループのPCSK9は、約78%の最大低下率に達し、140mg~600mgの用量グループのPCSK9の最大低下率は>90%であり、用量が大きいほど、PCSK9の低下率が大きくなり、用量が300mg以上に達するまで、PCSK9は完全に抑制され、最大低下率に達した時間の後に、PCSK9はリバウンドし始め、用量が大きいほど、リバウンドの幅が小さくなる。ADI-10087を複数回連続的に投与した後に、PCSK9レベルは一定のレベルの低下率を維持することができ、2週間の投与間隔のコーホートに対して、75mgの用量グループのPCSK9は、ベースラインと同等であるレベルに維持されていたが、140mgの用量グループのPCSK9レベルは、約80%の低下率を維持することができ、4週間、6週間の投与間隔のコーホートに対して、300mg~600mgの用量グループのPCSK9はいずれも80%以上の低下率を維持することができる。
投与後の血清遊離PCSK9の濃度のベースラインに対する変化率を図14に示す。結果からわかるように、プラセボグループのPCSK9レベルは明らかに変化しなかった。ADI-10087グループについて、ADI-10087を初めて投与した後に、75mg~600mgの用量グループのPCSK9は、基本的に約24hで最大低下率に達し、かつ最大低下率に達した時間が各用量グループにおいて一致していた。ADI-10087を初めて投与した後に、75mgの用量グループのPCSK9は、約78%の最大低下率に達し、140mg~600mgの用量グループのPCSK9の最大低下率は>90%であり、用量が大きいほど、PCSK9の低下率が大きくなり、用量が300mg以上に達するまで、PCSK9は完全に抑制され、最大低下率に達した時間の後に、PCSK9はリバウンドし始め、用量が大きいほど、リバウンドの幅が小さくなる。ADI-10087を複数回連続的に投与した後に、PCSK9レベルは一定のレベルの低下率を維持することができ、2週間の投与間隔のコーホートに対して、75mgの用量グループのPCSK9は、ベースラインと同等であるレベルに維持されていたが、140mgの用量グループのPCSK9レベルは、約80%の低下率を維持することができ、4週間、6週間の投与間隔のコーホートに対して、300mg~600mgの用量グループのPCSK9はいずれも80%以上の低下率を維持することができる。
2.同じ投与間隔でのLDL-Cのベースラインに対する変化百分率の比較
2週間の投与間隔グループ:75mg Q2Wグループの初回投与後のLDL-Cレベルは、ベースラインに比べて明らかに低下し、2回目の投与前の最大低下率が約51.09%(Day 11)であり、最終回投与後の4h~336hに明らかなリバウンドがなく、最終回投与後の336hに依然としてLDL-Cレベルがベースラインに比べて大幅に低下するようにすることができた(-61.323%)。140mg Q2Wグループの初回投与後のLDL-Cレベルは、同様に顕著に低下し、2回目の投与前の最大低下率が約45.99%(Day 13)であった。最終回投与後の4h~336hに僅かにリバウンドしたが、幅が小さく、LDL-Cレベルはベースラインに比べて依然として54.296%~60.991%低下した。
2週間の投与間隔グループ:75mg Q2Wグループの初回投与後のLDL-Cレベルは、ベースラインに比べて明らかに低下し、2回目の投与前の最大低下率が約51.09%(Day 11)であり、最終回投与後の4h~336hに明らかなリバウンドがなく、最終回投与後の336hに依然としてLDL-Cレベルがベースラインに比べて大幅に低下するようにすることができた(-61.323%)。140mg Q2Wグループの初回投与後のLDL-Cレベルは、同様に顕著に低下し、2回目の投与前の最大低下率が約45.99%(Day 13)であった。最終回投与後の4h~336hに僅かにリバウンドしたが、幅が小さく、LDL-Cレベルはベースラインに比べて依然として54.296%~60.991%低下した。
4週間の投与間隔グループ:300mg Q4Wグループおよび420mg Q4Wグループの初回投与後のLDL-Cのレベルは、ベースラインに比べていずれも明らかに低下し、D29にいずれも2回目の投与前の最大低下率に達し、それぞれ59.8%と71.363%であり、毎回投与前に420mg Q4WグループのLDL-Cの低下率はいずれも300mg Q4 Wグループより明らかに優れ、最終回投与後に2組のいずれにも明らかなリバウンドが見られず、最終回投与後の672hに450mg Q4WグループのLDL-Cは、依然として72.256%の低下率を維持することができた(300mg Q4Wグループは60.136%であった)。
6週間の投与間隔グループ:初回投与後に、450mg Q6Wグループおよび600mg Q6WグループのLDL-Cレベルは、ベースラインに比べていずれも明らかに低下し、かつ600mg Q6Wの低下率が明らかであり(最大低下率が約71.875%である)、2回目の投与後に(即ち最終回投与後に)、600mg Q6WのLDL-Cの低下率が依然として450mg Q6Wより優れ、2回目の投与後の672hにわずかにリバウンドしたが、幅が小さく(約2.9%)、2回目の投与後の1008hに450mg Q6Wグループおよび600mg Q6WグループのLDL-Cレベルは、ベースラインに比べて依然として良好に低下し、それぞれ62.883%と56.516%であった。また、実施例13の研究結果により、用量が大きいほど、LDL-Cの低下の持続時間およびPCSK9の抑制の持続時間が明らかになり、同時に600mgで8週間投与した後(2回目の投与後の1344h)に、LDL-Cのレベルは、ベースラインに比べて依然として43.455%低下したことが観察された。ADI-10087は4~8週間の長時間間隔の投与を維持できることが示された。毎回投与前後のLDL-C濃度のベースラインに対する変化の変化率を図15に示す。
3.6週間、12週間、14週間の時のLDL-Cレベルのベースラインに対する変化率
6週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ADI-10087の各用量グループのLDL-Cは、ベースラインに比べていずれも明らかに低下し、それぞれ、75mg Q2Wグループ:-52.385%、140mg Q2Wグループ:-52.523%、450mg Q6Wグループ:-60.353%;600mg Q6Wグループ:-62.175%であり、LDL-Cのベースラインに対する低下百分率は用量依存的に増加し、即ち、用量が大きいほど、LDL-Cの平均低下率が明らかになる。
12週間連続的に投与した後に、ADI-10087の各用量グループのLDL-Cは、ベースラインの低下率に比べて投与後の6週間に明らかなリバウンドがなく、プラセボグループと比較して、各用量グループのLDL-Cのベースラインに対する変化百分率は、それぞれ、75mg Q2Wグループ:-58.913%、140mg Q2Wグループ:-51.886%、300mg Q4Wグループ:-57.726%、420mg Q4Wグループ:-69.846%、450mg Q6Wグループ:-60.473%、600mg Q6Wグループ:-54.106%であり、そのうち、420mg Q4WグループのLDL-Cは-72.256%の低下率(プラセボ-2.410%)に達することができた。
600mg Q6Wで14週間投与した後に、即ち2回目の投与後の8週間に、LDL-Cはベースラインに対する低下率が依然として-43.455%であった(プラセボグループが16.980%であった)。毎回投与前後のLDL-Cレベルのベースラインに対する変化値を図16に示す。
6週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ADI-10087の各用量グループのLDL-Cは、ベースラインに比べていずれも明らかに低下し、それぞれ、75mg Q2Wグループ:-52.385%、140mg Q2Wグループ:-52.523%、450mg Q6Wグループ:-60.353%;600mg Q6Wグループ:-62.175%であり、LDL-Cのベースラインに対する低下百分率は用量依存的に増加し、即ち、用量が大きいほど、LDL-Cの平均低下率が明らかになる。
12週間連続的に投与した後に、ADI-10087の各用量グループのLDL-Cは、ベースラインの低下率に比べて投与後の6週間に明らかなリバウンドがなく、プラセボグループと比較して、各用量グループのLDL-Cのベースラインに対する変化百分率は、それぞれ、75mg Q2Wグループ:-58.913%、140mg Q2Wグループ:-51.886%、300mg Q4Wグループ:-57.726%、420mg Q4Wグループ:-69.846%、450mg Q6Wグループ:-60.473%、600mg Q6Wグループ:-54.106%であり、そのうち、420mg Q4WグループのLDL-Cは-72.256%の低下率(プラセボ-2.410%)に達することができた。
600mg Q6Wで14週間投与した後に、即ち2回目の投与後の8週間に、LDL-Cはベースラインに対する低下率が依然として-43.455%であった(プラセボグループが16.980%であった)。毎回投与前後のLDL-Cレベルのベースラインに対する変化値を図16に示す。
4.6週間、12週間、14週間のLp(a)レベルのベースラインに対する変化率(%)の分析
6週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ADI-10087の各用量グループのLp(a)のベースラインに対する平均低下率は、-8.720%~-22.436%であり、そのうち、75mg Q2Wグループと450mg Q6Wグループの低下は最も顕著であり、それぞれ-22.436%と-21.914%であった。
12週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ADI-10087の各用量グループのLp(a)のベースラインに対する平均低下率は、-2.088%~-28.638%であり、そのうち、75mg Q2Wグループと450mg Q6Wグループの低下は最も顕著であり、それぞれ-28.638%と-27.362%であったが、600mg Q6Wグループと420mg Q4Wの Lp(a)の低下率は小さく、2%~7%であった。
600mg Q6Wグループに14週間連続的に投与した後(2回目の投与後の8週間)に、プラセボグループと比較して、Lp(a)レベルのベースラインに対する低下率は、-24.520%に達することができた。毎回投与前後のLp(a)レベルのベースラインに対する変化率を図17に示す。
6週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ADI-10087の各用量グループのLp(a)のベースラインに対する平均低下率は、-8.720%~-22.436%であり、そのうち、75mg Q2Wグループと450mg Q6Wグループの低下は最も顕著であり、それぞれ-22.436%と-21.914%であった。
12週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ADI-10087の各用量グループのLp(a)のベースラインに対する平均低下率は、-2.088%~-28.638%であり、そのうち、75mg Q2Wグループと450mg Q6Wグループの低下は最も顕著であり、それぞれ-28.638%と-27.362%であったが、600mg Q6Wグループと420mg Q4Wの Lp(a)の低下率は小さく、2%~7%であった。
600mg Q6Wグループに14週間連続的に投与した後(2回目の投与後の8週間)に、プラセボグループと比較して、Lp(a)レベルのベースラインに対する低下率は、-24.520%に達することができた。毎回投与前後のLp(a)レベルのベースラインに対する変化率を図17に示す。
5.6週間、12週間、14週間のApoBレベルのベースラインに対する変化率(%)の分析
6週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ApoBはベースラインに対して明らかに低下した。ADI-100876の各用量グループのApoBの平均低下率は、-57.118%~-61.414%の間であり、同じ投与間隔で、用量が大きいほど、ApoBの低下率が大きくなる。
12週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ADI-10087の各用量グループのApoBのベースラインに対する平均低下率は、-53.761%~-69.573%の間であり、ApoBの低下率はLDL-Cと基本的に一致し、そのうち、420mg Q4WグループのApoBは、ベースラインに対して約70%低下することができた。
600mg Q6Wグループに14週間連続的に投与した後(2回目の投与後の8週間)に、プラセボグループと比較して、ApoBレベルのベースラインに対する低下率は-61.729%であった。毎回投与前後のApoBレベルのベースラインに対する変化率を図18に示す。
6週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ApoBはベースラインに対して明らかに低下した。ADI-100876の各用量グループのApoBの平均低下率は、-57.118%~-61.414%の間であり、同じ投与間隔で、用量が大きいほど、ApoBの低下率が大きくなる。
12週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ADI-10087の各用量グループのApoBのベースラインに対する平均低下率は、-53.761%~-69.573%の間であり、ApoBの低下率はLDL-Cと基本的に一致し、そのうち、420mg Q4WグループのApoBは、ベースラインに対して約70%低下することができた。
600mg Q6Wグループに14週間連続的に投与した後(2回目の投与後の8週間)に、プラセボグループと比較して、ApoBレベルのベースラインに対する低下率は-61.729%であった。毎回投与前後のApoBレベルのベースラインに対する変化率を図18に示す。
6.12週間、14週間のnon-HDL-Cレベルのベースラインに対する変化率(%)の分析
12週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ADI-10087の各用量グループのnon-HDL-Cのベースラインに対する平均低下率は、55%以上であり、最大低下率が75.394%(420mg Q4Wグループ)に達することができた。
600mg Q6Wグループに14週間連続的に投与した後に(2回目の投与後の8週間)、プラセボグループと比較して、non-HDL-Cレベルのベースラインに対する低下率は-61.958%であった。毎回投与前後のnon-HDL-Cレベルのベースラインに対する変化率を図19に示す。
12週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ADI-10087の各用量グループのnon-HDL-Cのベースラインに対する平均低下率は、55%以上であり、最大低下率が75.394%(420mg Q4Wグループ)に達することができた。
600mg Q6Wグループに14週間連続的に投与した後に(2回目の投与後の8週間)、プラセボグループと比較して、non-HDL-Cレベルのベースラインに対する低下率は-61.958%であった。毎回投与前後のnon-HDL-Cレベルのベースラインに対する変化率を図19に示す。
7.12週間、14週間のTCレベルのベースラインに対する変化率(%)の分析
12週間連続的に投与した後に、ADI-10087の各用量グループのTCのベースラインに対する平均低下率は、40%~57%の間であり、そのうち、420mg Q4Wグループの低下率は最大であり、約56%であった。プラセボグループのTCはベースラインに対して明らかに変化しなかった(約0.5%上昇した)。
600mg Q6Wグループに14週間連続的に投与した後(2回目の投与後の8週間)に、TCのベースラインに対する低下率は36.184%であったが、プラセボグループのTCはベースラインに対して10.635%上昇した。毎回投与前後のTCレベルのベースラインに対する変化率を図20に示す。
12週間連続的に投与した後に、ADI-10087の各用量グループのTCのベースラインに対する平均低下率は、40%~57%の間であり、そのうち、420mg Q4Wグループの低下率は最大であり、約56%であった。プラセボグループのTCはベースラインに対して明らかに変化しなかった(約0.5%上昇した)。
600mg Q6Wグループに14週間連続的に投与した後(2回目の投与後の8週間)に、TCのベースラインに対する低下率は36.184%であったが、プラセボグループのTCはベースラインに対して10.635%上昇した。毎回投与前後のTCレベルのベースラインに対する変化率を図20に示す。
8.12週間、14週間のApoB/ApoA1レベルのベースラインに対する変化率(%)の分析
12週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ADI-10087の各用量グループのApoB/ApoA1のベースラインに対する平均低下率は、50%以上であり、最大低下率が-68.476%(420mg Q4Wグループ)に達することができた。
600mg Q6Wグループに14週間連続的に投与した後(2回目の投与後の8週間)に、プラセボグループと比較し、ApoB/ApoA1レベルのベースラインに対する低下率は-53.656%であった。毎回投与前後のApoB/ApoA1レベルのベースラインに対する変化率を図21に示す。
12週間連続的に投与した後に、プラセボグループと比較して、ADI-10087の各用量グループのApoB/ApoA1のベースラインに対する平均低下率は、50%以上であり、最大低下率が-68.476%(420mg Q4Wグループ)に達することができた。
600mg Q6Wグループに14週間連続的に投与した後(2回目の投与後の8週間)に、プラセボグループと比較し、ApoB/ApoA1レベルのベースラインに対する低下率は-53.656%であった。毎回投与前後のApoB/ApoA1レベルのベースラインに対する変化率を図21に示す。
9.治療効果分析の結論
安全性分析セットには、ADI-10087グループの48例の対象およびプラセボグループの12例の対象が治療効果分析の対象とされた。12週目に、各用量グループのLDL-Cの平均濃度のベースラインに対する低下率は54.3%~72.26%であった。特に、600mg Q6Wコーホートでは、LDL-Cが56.52%(-72.50%,-40.54%)低下したことが観察され、このような効果は14週目(最後の投与後の8週目)まで持続し、この時にベースラインに対する低下率が依然として43.46%(-60.96%,-25.96%)であった。ベースラインに対して、12週目に、Lp(a)の平均低下率は24.04%~50.59%の間であった。プラセボグループと比較して、各用量グループの他の脂質もある程度低下した。したがって、ADI-10087のPK/PD(LDL-C)特性が良好であり、4~8週間の長時間間隔の投与が可能である。
安全性分析セットには、ADI-10087グループの48例の対象およびプラセボグループの12例の対象が治療効果分析の対象とされた。12週目に、各用量グループのLDL-Cの平均濃度のベースラインに対する低下率は54.3%~72.26%であった。特に、600mg Q6Wコーホートでは、LDL-Cが56.52%(-72.50%,-40.54%)低下したことが観察され、このような効果は14週目(最後の投与後の8週目)まで持続し、この時にベースラインに対する低下率が依然として43.46%(-60.96%,-25.96%)であった。ベースラインに対して、12週目に、Lp(a)の平均低下率は24.04%~50.59%の間であった。プラセボグループと比較して、各用量グループの他の脂質もある程度低下した。したがって、ADI-10087のPK/PD(LDL-C)特性が良好であり、4~8週間の長時間間隔の投与が可能である。
実施例16:中国の高コレステロール血症対象にADI-10087を複数回反復投与した場合の安全性評価
結果からわかるように、本研究では、中国の高コレステロール血症対象にADI-10087を複数回反復皮下注射した場合の安全性が高い。ADI-10087グループの治療期間中の有害事象(TEAE)の発生率は70.8%であり、治験薬関連のTEAEの発生率は31.3%であった。プラセボグループのTEAEの発生率は75.0%であり、治験薬関連のTEAEの発生率は41.7%であった。ADI-10087とプラセボグループに特に注目した有害事象(アレルギー反応、注射部位の反応、アミノ基転移酵素の上昇、肝臓損傷および筋肉事象)が少なくとも1回発生した比率は、それぞれ10.4%と25%であり、重篤な有害事象、治験薬関連の重篤な有害事象、研究からの離脱に繋がる有害事象および死亡に繋がる有害事象が発生しなかった。ADI-10087グループの薬物関連の有害事象はいずれも軽度から中等度であり、特別な処理を必要とせず、または矯正治療後に改善され、良好な安全性を有する。研究の期間の有害事象のまとめを以下の表8に示す。
結果からわかるように、本研究では、中国の高コレステロール血症対象にADI-10087を複数回反復皮下注射した場合の安全性が高い。ADI-10087グループの治療期間中の有害事象(TEAE)の発生率は70.8%であり、治験薬関連のTEAEの発生率は31.3%であった。プラセボグループのTEAEの発生率は75.0%であり、治験薬関連のTEAEの発生率は41.7%であった。ADI-10087とプラセボグループに特に注目した有害事象(アレルギー反応、注射部位の反応、アミノ基転移酵素の上昇、肝臓損傷および筋肉事象)が少なくとも1回発生した比率は、それぞれ10.4%と25%であり、重篤な有害事象、治験薬関連の重篤な有害事象、研究からの離脱に繋がる有害事象および死亡に繋がる有害事象が発生しなかった。ADI-10087グループの薬物関連の有害事象はいずれも軽度から中等度であり、特別な処理を必要とせず、または矯正治療後に改善され、良好な安全性を有する。研究の期間の有害事象のまとめを以下の表8に示す。
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、当業者は、これらの開示が例示的なものに過ぎず、本発明の範囲内で種々の他の置換、適用と修正を行うことができると理解すべきである。従って、本発明は、本明細書に列挙された具体的な実施形態に限定されない。
Claims (31)
- 対象に約15mg~3500mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を投与することを含む、対象のコレステロールレベルを低下させる方法。
- 対象に約15mg~3500mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を投与することを含む、対象の上昇したLDL-コレステロールレベルに関連する障害を予防または治療する方法。
- 対象に約15mg~3500mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を投与することを含む、高コレステロール血症および/または高脂血症などのコレステロール関連疾患を予防または治療する方法。
- 前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖可変領域VHおよび軽鎖可変領域VLを含み、
(a)前記VHは、
(i)配列番号10に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR1と、配列番号17に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR2と、配列番号19に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR3との組み合わせ、または、
(ii)配列番号30に示されるVHに含まれる3つの相補性決定領域(CDR)を含み、
(b)前記VLは、
(i)配列番号4に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR1と、配列番号5に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR2と、配列番号6に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR3との組み合わせ、または、
(ii)配列番号24に示されるVLに含まれる3つの相補性決定領域(CDR)を含む、請求項1~3の何れか一項に記載の方法。 - 前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖可変領域VHおよび軽鎖可変領域VLを含み、
(a)重鎖可変領域VHは、配列番号30に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、
(b)軽鎖可変領域VLは、配列番号24に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる、請求項1~4の何れか一項に記載の方法。 - 前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖および軽鎖を含み、
(a)重鎖は、配列番号41に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、
(b)軽鎖は、配列番号35に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、
好ましくは、前記抗PCSK9抗体は、ADI-10087である、請求項1~5の何れか一項に記載の方法。 - 前記コレステロールはLDL-コレステロールである、請求項1~6の何れか一項に記載の方法。
- 前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、約25mg~約3000mg、約50mg~約2500mg、約75mg~約2000mg、約100mg~約2000mg、約200mg~約2000mg、約250mg~約1500mg、約300mg~約1000mg、約450mg~約1000mg、約600mg~約1000mg、約350mg~約900mg、約400mg~約800mg、約450mg~約700mg、約300mg~約600mgまたは約450mg~約600mgの用量で対象に投与され、前記用量は450mgまたは600mgであることが好ましい、請求項1~7の何れか一項に記載の方法。
- 前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、非経口的に投与され、例えば皮下に投与されるかまたは静脈内に投与される、請求項1~8の何れか一項に記載の方法。
- 対象の投与前のLDL-コレステロールレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、該対象のLDL-コレステロールレベルを、依然として>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下させる、請求項1~9の何れか一項に記載の方法。
- 対象の投与前の血清遊離PCSK-9のレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、前記対象の血清遊離PCSK-9のレベルを、依然として>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下させる、請求項1~10の何れか一項に記載の方法。
- 対象の投与前の総コレステロールレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、前記対象の総コレステロールレベルを、依然として>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下させる、請求項1~11の何れか一項に記載の方法。
- 対象の投与前のアポリポタンパク質Bのレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、前記対象のアポリポタンパク質Bのレベルを、依然として>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下させる、請求項1~12の何れか一項に記載の方法。
- 対象の投与前の非高密度リポタンパク質コレステロールのレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、前記対象の非高密度リポタンパク質コレステロールのレベルを、依然として>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下させる、請求項1~13の何れか一項に記載の方法。
- 対象の投与前のリポタンパク質aのレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、前記対象のリポタンパク質aのレベルを、依然として>20%、>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下させる、請求項1~14の何れか一項に記載の方法。
- 対象の投与前のApoB/ApoA1のレベルに比べて、投与後の4週間、投与後の5週間、投与後の6週間、投与後の7週間、投与後の8週間、投与後の9週間、投与後の10週間、投与後の3ヶ月間、投与後の4ヶ月間または投与後の5ヶ月間に、前記対象のApoB/ApoA1のレベルを、依然として>20%、>30%、>35%、>40%、>45%、>50%、>55%、>60%、>65%、>70%、>75%、>80%、>85%または>90%低下させる、請求項1~15の何れか一項に記載の方法。
- 前記コレステロールまたは前記LDL-コレステロールは血清LDL-コレステロールである、請求項1~16の何れか一項に記載の方法。
- 前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、4週間に1回(Q4W)以上の間隔で投与され、例えば4週間に1回(Q4W)、5週間に1回(Q5W)、6週間に1回(Q6W)、7週間に1回(Q7W)、8週間に1回(Q8W)、9週間に1回(Q9W)、10週間に1回(Q10W)、11週間に1回(Q11W)、12週間に1回(Q12W)、4ヶ月間に1回、5ヶ月間に1回、6ヶ月間に1回、7ヶ月間に1回または年に1回投与され、好ましくは、4週間に1回(Q4W)、6週間に1回(Q6W)、8週間に1回(Q8W)投与される、請求項1~17の何れか一項に記載の方法。
- 投与後に、該対象には、重篤な有害事象、特に前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片に関連する重篤な有害事象が発生しない、請求項1~18の何れか一項に記載の方法。
- 投与後に、該対象における有害事象の発生率はプラセボを受けた対象と同等である、請求項1~19の何れか一項に記載の方法。
- 前記コレステロール関連疾患は、ホモ接合性家族性高コレステロール血症、ヘテロ接合性家族性高コレステロール血症および非家族性高コレステロール血症から選択される、請求項1~20の何れか一項に記載の方法。
- 前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、液体抗体製剤で投与され、前記液体抗体製剤は、
(i)約100mg/mL~約200mg/mLの抗PCSK-9抗体またはその抗原結合断片、
(ii)約0.2mg/mL~10mg/mLのヒスチジン、
(iii)約1%~6%のソルビトールおよび/または約50mmol/L~180mmol/Lのアルギニンまたはアルギニン塩、および
(iv)約0.05mg/mL~1mg/mLのポリソルベート-80またはポリソルベート-20
を含み、前記液体製剤のpHは、約5.0~6.0である、請求項1~21の何れか一項に記載の方法。 - 前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、液体抗体製剤で投与され、前記液体抗体製剤は、水を溶剤とし、かつ、以下の組成:
抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片 150mg/mL
ヒスチジン 1.5g/L
アルギニン 90mmol/L
ソルビトール 3%(w/v)
ポリソルベート80 0.3g/L
からなり、前記液体製剤のpHは、約5.5である、
請求項1~22の何れか一項に記載の方法。 - 約15mg~3500mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を含み、好ましくは、約25mg~約3000mg、約50mg~約2500mg、約75mg~約2000mg、約100mg~約2000mg、約200mg~約2000mg、約250mg~約1500mg、約300mg~約1000mg、約450mg~約1000mg、約600mg~約1000mg、約350mg~約900mg、約400mg~約800mg、約450mg~約700mg、約300mg~約600mgまたは約450mg~約600mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を含み、より好ましくは、450mgまたは600mgの用量で抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を含む、単回薬物用量単位。
- 前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖可変領域VHおよび軽鎖可変領域VLを含み、
(a)前記VHは、
(i)配列番号10に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR1と、配列番号17に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR2と、配列番号19に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるHCDR3との組み合わせ、または、
(ii)配列番号30に示されるVHに含まれる3つの相補性決定領域(CDR)を含み、
(b)前記VLは、
(i)配列番号4に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR1と、配列番号5に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR2と、配列番号6に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなるLCDR3との組み合わせ、または、
(ii)配列番号24に示されるVLに含まれる3つの相補性決定領域(CDR)を含む、請求項24に記載の単回薬物用量単位。 - 前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖可変領域VHおよび軽鎖可変領域VLを含み、
(a)重鎖可変領域VHは、配列番号30に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、
(b)軽鎖可変領域VLは、配列番号24に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる、請求項25に記載の単回薬物用量単位。 - 前記抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片は、重鎖および軽鎖を含み、
(a)重鎖は、配列番号41に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、
(b)軽鎖は、配列番号35に示されるアミノ酸配列を含むかまたはそれからなり、
好ましくは、前記抗PCSK9抗体は、ADI-10087である、請求項26に記載の単回薬物用量単位。 - 請求項24~27の何れか一項に記載の抗PCSK9抗体またはその抗原結合断片を含む、薬物キット。
- 対象のコレステロールレベルを低下させる薬物の製造における、請求項24~27の何れか一項に記載の単回薬物用量単位または請求項28に記載の薬物キットの使用。
- 対象の上昇したLDL-コレステロールレベルに関連する障害を予防または治療する薬物の製造における、請求項24~27の何れか一項に記載の単回薬物用量単位または請求項28に記載の薬物キットの使用。
- 高コレステロール血症および/または高脂血症などのコレステロール関連疾患を予防または治療する薬物の製造における、請求項24~27の何れか一項に記載の単回薬物用量単位または請求項28に記載の薬物キットの使用。
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