JP2022538528A - 架橋剤及びそれを含む硬化性組成物 - Google Patents

架橋剤及びそれを含む硬化性組成物 Download PDF

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Abstract

新規架橋剤、及びこのような架橋剤を含む硬化性組成物が提供される。開示された硬化性組成物を含む結合構築物は、結合基材が結合前に表面処理を受けない場合であっても、高い接着性、伸び、及び耐衝撃性を示す。硬化性組成物を含むエラストマー製品、その製造方法、及びその使用が提供される。

Description

架橋剤、並びにそれを含む硬化性組成物、硬化組成物、及び物品が記載される。
構造用接着剤は、ある基材を別の基材に、例えば、金属を金属に、金属をプラスチックに、プラスチックをプラスチックに、ガラスをガラスに結合するのに有用であることが知られている。構造用接着剤は、負荷応力を数点に集中させるのではなく、そのような応力をより大きな面積に分散させるため、構造用接着剤は、リベット締め又はスポット溶接などの機械的接合方法に対する魅力的な代替物である。構造用接着剤はまた、振動を減衰させ、騒音を低減することができるため、よりクリーンで静かな製品を製造することができる。加えて、構造用接着剤を使用すると、時に広範囲の表面前処理をすることなく、様々な材料を結合することができる。
一態様では、

LR
[式中、各Rは、独立して、式
Figure 2022538528000001
(式中、
各Rは、独立して、水素又はメチルであり、
nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、
Xは、O、S、又はNHであり、
Yは、単結合又は式
Figure 2022538528000002
(式中、
N’は、Rのカルボニル炭素に結合している窒素であり、
Tは、直鎖アルキレン、環状アルキレン、非置換アリーレン、置換アリーレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される二価の基である)によって表される二価の基である)によって表される官能基から選択され、
qは、2以上の整数であり、
Lは、

Figure 2022538528000003
(式中、Rは、水素、又はZ末端アルキル若しくはヘテロアルキレン鎖であり、各Z末端鎖は、独立して、第二級アミノ結合部、第三級アミノ結合部、エーテル結合部、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される結合部を含んでもよく、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)
によって表されるモノマー単位a)並びに

Figure 2022538528000004
(式中、nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)
によって表されるモノマー単位b)
を含むq価の有機ポリマーである]
によって表される化合物
を含む架橋剤が提供される。
別の態様では、
単官能性モノマー、
硬化開始剤系、並びに

LR
[式中、各Rは、独立して、式
Figure 2022538528000005
(式中、
各Rは、独立して、水素又はメチルであり、
nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、
Xは、O、S、又はNHであり、
Yは、単結合又は式
Figure 2022538528000006
(式中、
N’は、Rのカルボニル炭素に結合している窒素であり、
Tは、直鎖アルキレン、環状アルキレン、非置換アリーレン、置換アリーレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される二価の基である)
によって表される二価の基である)
によって表される官能基から選択され、
qは、2以上の整数であり、
Lは、ポリスチレン標準に対して、4000グラム/モル~54000グラム/モルの数平均分子量を有し、式
Figure 2022538528000007
(式中、Rは、水素、又はZ末端アルキル若しくはヘテロアルキレン鎖であり、各Z末端鎖は、独立して、第二級アミノ結合部、第三級アミノ結合部、エーテル結合部、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される結合部を含んでもよく、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)、
Figure 2022538528000008
(式中、nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)、
Figure 2022538528000009
(式中、jは、30以下の整数であり、kは、30以下の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Rは、独立して、C10~C15アルキル基又はC10~C15アルケニル基であり、j及びkは両方がゼロとなることはなく、下付きのj及びkを有する部分は、炭素鎖中にランダムに分布している)、
Figure 2022538528000010
(式中、mは、10~330(両端の値を含む)の整数であり、nは、1~5(両端の値を含む)の整数である)
によって表されるモノマー単位、及び
これらの混合物からなる群から選択されるモノマー単位
を含むq価の有機ポリマーである]
によって表される化合物
を含む硬化性組成物であって、
q価の有機ポリマーLは、モノマー単位e)が存在する場合、ポリスチレン標準に対して、26000グラム/モル未満のモノマー単位e)を含む、
硬化性組成物が提供される。
別の態様では、第1の基材を第2の基材に結合する方法であって、
本開示の硬化性組成物を促進剤と混合して、接着剤組成物を形成すること、
接着剤組成物を、第1の基材の1つの表面の少なくとも一部に適用すること、
第2の基材の1つの表面の少なくとも一部によって、接着剤組成物を少なくとも部分的に被覆すること、及び
接着剤組成物を硬化させること、
を含む、方法が提供される。
別の態様では、本明細書に開示される架橋剤又は硬化性組成物のうちの少なくとも1つから調製される、エラストマー製品が提供される。
別の態様では、基材に結合しているエラストマー製品を含む結合物品が提供される。
別の態様では、エラストマーのビーズによって第2の基材に結合している第1の基材を、剥離する方法が提供される。本方法は、第1の基材又は第2の基材のうちの少なくとも1つからビーズを引き離すことを含み、ビーズは、第1の基材又は第2の基材のうちの少なくとも1つから延伸剥離する。
用語「アルキル」は、飽和炭化水素であるアルカンの基である一価の基を指す。アルキルは、直鎖、分枝状、環状、又はこれらの組み合わせであってもよく、典型的には、1個~20個の炭素原子を有する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、シクロヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、及びエチルヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルキレン」とは、アルカンの基である二価の基を指す。アルキレンは、直鎖状、分枝状、環状、又はこれらの組み合わせであってもよい。アルキレンは、典型的には、1個~20個の炭素原子を有する。アルキレンの基の中心同士が同一の炭素原子にあってもよく(すなわち、アルキリデン)、異なる炭素原子にあってもよい。
用語「アルコキシ」は、式-OR[式中、Rはアルキルである]の一価の基を指す。
用語「アリーレン」は、多価の芳香族、例えば、フェニレン、ナフタレン等を指す。
用語「ヘテロアルキレン」は、チオ、オキシ、又はNR[式中、Rは水素又はアルキルである]で置き換えられた1つ以上のCH基を有するアルキレンを指す。ヘテロアルキレンは、直鎖、分枝状、環状、又はこれらの組み合わせであってもよい。例示的なヘテロアルキレンとしては、アルキレンオキシド又はポリ(アルキレンオキシド)が挙げられる。すなわち、ヘテロアルキレンは、少なくとも1つの式-(R-O)-[式中、Rはアルキレンである]の基を含む。
用語「(メタ)アクリレート」又は「(メタ)アクリル酸」は、本明細書では、対応するアクリレート及びメタクリレートを表すために使用される。したがって、例としては、用語「(メタ)アクリル酸」はメタクリル酸とアクリル酸との両方を含み、用語「(メタ)アクリレート」はアクリレートとメタクリレートとの両方を含む。(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリル酸は、それぞれメタクリレート又はメタクリル酸のみからなってもよく、それぞれアクリレート又はアクリル酸のみからなってもよいが、それぞれアクリレートとメタクリレートと(又はアクリル酸とメタクリル酸と)の混合物に関する場合もある。
列挙に続く語句「のうちの少なくとも1つを含む」は、列挙中の項目のうちのいずれか1つ、及び列挙中の2つ以上の項目の任意の組み合わせを含むことを指す。列挙に続く語句「のうちの少なくとも1つ」は、列挙中の項目のうちのいずれか1つ、又は列挙中の2つ以上の項目の任意の組み合わせを指す。
本明細書で使用する場合、用語「及び/又は」は、述べられた事柄の一方又は両方が起こり得ることを示すために使用され、例えば、A及び/又はBには、(A及びB)と(A又はB)とが含まれる。
本明細書で使用する場合、用語「室温」は、20℃~25℃の範囲内の温度を指す。
本明細書で使用する場合、用語「実質的に含まない」は、組成物の総重量に基づいて、組成物中に1重量%未満、0.5重量%未満、又は0.1重量%未満の所与の成分があることを意味する。
本開示の特徴及び利点は、詳細な説明及び付属する特許請求の範囲を考慮することで、更に理解されるであろう。
当業者は多数の他の修正形態及び実施形態を考案することができ、それらは、本開示の原理の範囲内に含まれることを理解されたい。
公知の構造用接着剤は、良好な高温性能及び耐久性を有し得るが、これらの構造用接着剤が硬化後に生じる硬質な結合物は、結合したパーツの耐衝撃性が乏しく、その後の結合損傷を招くことがある。加えて、硬質な結合物を有する接着剤は、大きな応力が結合全体で不均等に分散し、結合物の縁部における応力は、典型的には、結合物の中央における応力よりも大きい。硬質な構造用接着剤への大きな応力は、結合材料に望ましくない歪み、すなわち、ボンドラインのヒケを生じることがあり、これは、自動車パネルなどの大きなパーツを結合させる場合には特に、視覚的に観察することができる。
構造用接着剤の可撓性及び靱性を強化するために産業界で使用される1つの手法は、接着剤組成物中に溶解又は分散させることができるエラストマー材料を組み込むことである。このようなエラストマー材料の例としては、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレンコポリマー(「MBS」)、アクリロニトリル-スチレン-ブタジエンコポリマー、直鎖ポリウレタン、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、及び天然ゴムを挙げることができる。しかしながら、これらのエラストマー材料添加剤では、液体接着剤組成物が高粘度となる場合があり、使用時の取り扱い性に課題が生じ得る。加えて、ブタジエン又は他の共役ジエンゴムの場合、エラストマー材料添加剤によって構造用接着剤の耐酸化性が低減することがあり、結合損傷を招き得る。
本開示は、下に記載する新規架橋剤を含むことに起因して、液体ゴム材料を実質的に含まず、更に、結合基材(例えば、ガラス、金属、ポリマー)が結合前に表面処理(例えば、コロナ、フレーム、研磨)を受けない場合であっても、高い接着性(すなわち、典型的な重なり剪断試験において1000psi超)、伸び(すなわち、50%超、100%超、又は400%超の値)、及び耐衝撃性(すなわち、2J超)を示す結合構築物をもたらす、硬化性組成物を提供する。本開示の実施形態における硬化性組成物は、熱及び/又は湿度によるエージング時の加水分解に耐性があるシーラントを提供すること、ボンドラインのヒケをほとんど又はまったく示さない結合構築物をもたらすこと、延伸剥離を呈する接着剤組成物を提供し、これらの接着剤によって結合しているパーツの再加工が可能になり得ることという利点を更に有し得る。いくつかの場合において、本開示の架橋剤又は組成物から調製される接着剤では、熱及びワイヤでないストリングを用いて、部品同士を分解することができる。
架橋剤
本開示の架橋剤は、式
LR
[式中、各Rは、独立して、式
Figure 2022538528000011
(式中、
各Rは、独立して、水素又はメチルであり、
nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、
Xは、O、S、又はNHであり、
Yは、単結合又は式
Figure 2022538528000012
(式中、
N’は、Rのカルボニル炭素に結合している窒素であり、
Tは、直鎖アルキレン、環状アルキレン、非置換アリーレン、置換アリーレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される二価の基である)
によって表される二価の基である)
によって表される官能基から選択され、
qは、2以上の整数であり、
Lは、式
Figure 2022538528000013
(式中、Rは、水素、又はZ末端アルキル若しくはヘテロアルキレン鎖であり、各Z末端鎖は、独立して、第二級アミノ結合部、第三級アミノ結合部、エーテル結合部、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される結合部を含んでもよく、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)、
Figure 2022538528000014
(式中、nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)、
Figure 2022538528000015
(式中、nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)、
Figure 2022538528000016
(式中、jは、30以下の整数であり、kは、30以下の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Rは、独立して、C10~C15アルキル基又はC10~C15アルケニル基であり、j及びkは両方がゼロとなることはなく、下付きのj及びkを有する部分は、炭素鎖中にランダムに分布している)、
Figure 2022538528000017
(式中、mは、10~330(両端の値を含む)の整数であり、nは、1~5(両端の値を含む)の整数である)
によって表されるモノマー単位、及び
これらの混合物からなる群から選択されるモノマー単位
を含むq価の有機ポリマーである]
によって表される化合物であって、
q価の有機ポリマーLは、モノマー単位e)が存在する場合、ポリスチレン標準に対して、26000グラム/モル未満の数平均分子量のモノマー単位e)を有する。
いくつかの実施形態では、Lは、式
Figure 2022538528000018
[式中、各Rは、独立して、水素、モノマー単位a)~e)からなる群から選択されるモノマー単位、及びZ末端アルキル鎖であり、Z末端アルキル鎖は、第二級アミノ結合部、第三級アミノ結合部、エーテル結合部、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される結合部を含んでもよく、Zは、O、S、又はNHである]によって表されるモノマー単位、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるモノマー単位を更に含み、ここで、モノマー単位f)、g)、及びh)は、これらが存在する場合、Lの末端には位置しないことを理解されたい。
いくつかの実施形態では、Lは、式
Figure 2022538528000019
[式中、Tは、直鎖アルキレン、環状アルキレン、非置換アリーレン、置換アリーレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される二価の基である]によって表されるモノマー単位を更に含む。このような実施形態では、Lは、一般構造A-B-A-B-Aを有するブロックコポリマーであってもよく、式中、各Aは、2500グラム/モル~3500グラム/モル(例えば、2900グラム/モル)の数平均分子量を有する、式b)[式中、n=4であり、ZはOである]のモノマー単位を含むホモポリマーを表し、各Bは式i)によって表されるモノマー単位を表し、ここで、モノマー単位i)が存在する場合、モノマー単位i)はLの末端には位置しないことを理解されたい。いくつかの実施形態では、Lは、4000グラム/モル~40000グラム/モル、又は8000グラム/モル~30000グラム/モルの数平均分子量を有し得る。
q価の有機ポリマーLに関して、Lはホモポリマーであっても、コポリマー(例えば、ブロックコポリマー、ランダムコポリマー)であってもよいことを理解されたい。例えば、ホモポリマーLは、ポリマー鎖中に1種類のみのモノマー単位、すなわちa)、b)、c)、d)、又はe)のみを含むことになる。ブロックコポリマーは、例えば、a)モノマー単位の配列と、隣接するb)モノマー単位の配列とを含み、ポリマー鎖を形成することができる。ランダムコポリマーは、例えば、いくつかの第2の数のa)モノマー単位がランダムに散在している、いくつかの第1の数のb)モノマー単位を含み、ポリマー鎖を形成することができる。
式LR によって表される本開示の架橋剤は、当業者に公知の方法、並びに、例えば、Cooper,S.L.及びGuan,J.(Eds)「Advances in Polyurethane Biomaterials」,Chapter 4,(Elsevier Ltd.,2016)並びにLin et al.,「UV-curable low-surface-energy fluorinated poly(urethane-acrylates)s for biomedical applications」,European Polymer Journal,Vol.44,pp.2927-2937(2008)に記載される方法によって調製することができる。例えば、式a)及びb)によって表されるモノマー単位を含む架橋剤は、3M Company(St.Paul,MN)からDYNAMAR HC-1101の商品名で入手するか、米国特許第3,436,359号(Hubin et al.)に記載されるように調製するかのいずれかであるポリエーテルポリ第一級ポリアミン(polyether polyprimary polyamine)と、2-イソシアナトエチルメタクリレート(「IEM」)との反応によって調製することができる。
いくつかの実施形態では、q価の有機ポリマーLは、10重量%~20重量%のモノマー単位a)のモノマーと、少なくとも70重量%のモノマー単位b)のモノマーとを含む。いくつかの実施形態では、q価の有機ポリマーLは、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、又は0.5重量%未満のモノマー単位a)のモノマーを含み、Rは水素ではない。いくつかの実施形態では、q価の有機ポリマーLは、ポリスチレン標準に対して、4000グラム/モル~54000グラム/モルの数平均分子量を有する。
硬化性組成物
本開示の硬化性組成物は、一般に、式LR によって表される架橋剤化合物、単官能性モノマー、及び硬化開始剤系を含み、当業者に公知の方法によって調製することができる。
本開示の硬化性組成物は、一般に、2重量%~60重量%又は5重量%~50重量%の、式LR (上記)によって表される化合物を含む。
単官能性モノマー
硬化性組成物は、単官能性モノマーを更に含む。本開示の実施形態において有用な単官能性(メタ)アクリレートモノマーの例としては、2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、酸官能性モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸、アルコキシル化ラウリル(メタ)アクリレート、アルコキシル化フェノール(メタ)アクリレート、アルコキシル化テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルミル(メタ)アクリレート、エチレングリコールメチルエーテルメタクリレート、エトキシル化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート(ステアリル(メタ)アクリレート)、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、n-ドデシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-及び3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、2-又は3-エトキシプロピル(メタ)アクリレート、2-(2-エトキシエトキシ)エチルアクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ホスホネート官能性(メタ)アクリレートモノマー(例えば、Solvay Specialty Polymers USA,LLC製のSIPOMER PAM樹脂、又はMiwon North America(Exton,PA)製のMIRAMER SC1400及びMIRAMER SC1400Aの商品名の樹脂)、N-(2-(2-オキソ-1-イミダゾリジニル)エチル)-メタクリルアミド(Solvay Specialty Polymers USA,LLC.からSIPOMER WAM IIの商品名で入手可能なメタクリルアミドエチルエチレン尿素(「MAEEU」))等、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
本開示の実施形態において有用なモノアクリレートモノマーの具体例としては、イソボルニルアクリレート(SARTOMERからSR506の商品名で、又はEvonik Performance Materials GmbHからVISIOMER IBOAの商品名で市販されている)、イソボルニルメタクリレート(SartomerからSR423Aの商標で、又はEvonik Performance Materials GmbHからVISIOMER IBOMAの商標で市販されている)、2-フェノキシエチルメタクリレート(SARTOMERからSR340の商品名で市販されている)、シクロヘキシルメタクリレート(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER c-HMAの商品名で市販されている)、ベンジルメタクリレート(Miwon North America(Exton,PA)からMIRAMER M1183の商品名で市販されている)、フェニルメタクリレート(Miwon North America(Exton,PA)からMIRAMER M1041の商品名で市販されている)、アリルメタクリレート(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER AMAの商品名で市販されている)、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER HEMA 97及びHEMA 98の商品名で市販されている)、ヒドロキシプロピルメタクリレート(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER HPMA 97及びHPMA 98の商品名で市販されている)、超高純度2-ヒドロキシエチルメタクリレート(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER UHP HEMAの商品名で市販されている)、メチルメタクリレート(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER MMAの商品名で市販されている)、メタクリル酸(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER GMAAの商品名で市販されている)、n-ブチルメタクリレート(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER n-BMAの商品名で市販されている)、イソブチルメタクリレート(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER i-BMAの商品名で市販されている)、グリセロールホルマールメタクリレート(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER GLYFOMAの商品名で市販されている)、2-(2-ブトキシエトキシ)エチルメタクリレート(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER BDGMAの商品名で市販されている)、ラウリルメタクリレート(BASF(Florham Park,NJ)からLMA 1214 Fの商品名で市販されている、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(Miwon North America(Exton,PA)からMIRAMER M1051の商品名で市販されている)、β-メタクリロイルオキシエチル水素コハク酸(新中村化学工業株式会社(有本、日本)からNKエステルSAの商品名で市販されている)、2-イソシアナトエチルメタクリレート(昭和電工株式会社(東京、日本)からカレンズMOIの商品名で市販されている)、2-(メタクリロイルオキシ)エチルフタレートモノ((HEMAフタレート)ESSTECH,Inc.(Essington,PA)から製品番号X-821-2000として市販されている)、2-(メタクロイルオキシ)エチルマレエート((HEMAマレエート)ESSTECH,Inc.(Essington,PA)から製品番号X-846-0000として市販されている)、メトキシジエチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業株式会社(有本、日本)からM-20Gの商品名で市販されている、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業株式会社(有本、日本)からM-30Gの商品名で市販されている、メトキシテトラエチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業株式会社(有本、日本)からM-40Gの商品名で市販されている、メトキシトリプロピレングリコールメタクリレート(新中村化学工業株式会社(有本、日本)からM-30PGの商品名で市販されている、ブトキシジエチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業株式会社(有本、日本)からB-20Gの商品名で市販されている)、フェノキシエチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業株式会社(有本、日本)からPHE-1Gの商品名で市販されている)、フェノキシジエチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業株式会社(有本、日本)からPHE-2Gの商品名で市販されている)、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(日立化成(東京、日本)からファンクリルFA-512Mの商品名で市販されている)、ジシクロペンタニルメタクリレート(日立化成(東京、日本)からファンクリルFA-513Mの商品名で市販されている)、イソボルニルシクロヘキシルメタクリレート(Designer Molecules,Inc.(San Diego,CA)から製品MM-304として市販されている)、4-メタクリルオキシエチルトリメリト酸無水物(Designer Molecules,Inc.(San Diego,CA)から製品A-304として市販されている、2-メタクリルオキシエチルフェニルウレタン(Polysciences,Inc.(Warrington,PA)から市販されている、トリフルオロエチルメタクリレート(Hampford Research Inc.(Stratford,CT)から市販されている、メタクリルアミド(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER MAAmideの商品名で市販されている)、2-ジメチルアミノエチルメタクリレート(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER MADAMEの商品名で市販されている)、3-ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(Evonik Performance Materials GmbHからVISIOMER DMAPMAの商品名で市販されている)等、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの実施形態では、単官能性(メタ)アクリレートモノマーは、オリゴマーのための反応性希釈剤として作用し得る。
いくつかの実施形態では、単官能性モノマーは、メチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸、2-(2-ブトキシエトキシ)エチルメタクリレート、グリセロールホルマールメタクリレート、ラウリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
本開示の実施形態では、硬化性組成物は、一般に、49重量%~97重量%の単官能性モノマーを含む。
硬化開始剤系
硬化性組成物は、硬化開始剤系を更に含む。1電子移動レドックス反応は、穏和な条件下でフリーラジカルを発生させる効果的な方法であり得るため、いくつかの実施形態では、硬化開始剤系はレドックス開始剤系である。レドックス開始剤系は、例えば、Prog.Polym.Sci.24(1999)1149-1204に記載されている。
いくつかの実施形態では、レドックス開始剤系は過酸化物とアミンとのブレンドであり、アミン還元剤による酸化還元反応により活性化される有機過酸化物の分解によって、重合が開始される。典型的には、過酸化物は過酸化ベンゾイルであり、アミンは第三級アミンである。芳香族第三級アミンは、第一級ラジカルを発生させる最も効果的な化合物であり、N,N-ジメチル-4-トルイジン(「DMT」)は最も一般的なアミン還元剤である。
いくつかの実施形態では、レドックス硬化開始剤系は、バルビツール酸誘導体及び金属塩を含む。いくつかの実施形態では、バルビツール酸/金属塩硬化開始剤系は、有機過酸化物、塩化アンモニウム塩(例えば、塩化ベンジルトリブチルアンモニウム)、又はこれらの混合物を更に含んでもよい。
バルビツール酸をベースとする硬化開始剤系の例としては、(i)バルビツール酸誘導体及び/又はマロニルスルファミド、並びに(ii)単官能性又は多官能性過カルボン酸エステルからなる群から選択される有機過酸化物を有するレドックス開始剤系が挙げられる。バルビツール酸誘導体としては、例えば、ドイツ特許出願DE-A-4219700において言及されている、1,3,5-トリメチルバルビツール酸、1,3,5-トリエチルバルビツール酸、1,3-ジメチル-5-エチルバルビツール酸、1,5-ジメチルバルビツール酸、1-メチル-5-エチルバルビツール酸、1-メチル-5-プロピルバルビツール酸、5-エチルバルビツール酸、5-プロピルバルビツール酸、5-ブチルバルビツール酸、1-ベンジル-5-フェニルバルビツール酸、1-シクロヘキシル-5-エチルバルビツール酸、及びチオバルビツール酸を使用することができる。
米国特許第3,347,954号(Bredereck et al.)及び同第9,957,408号(Thompson)に記載されているバルビツール酸及びバルビツール酸誘導体、並びに欧州特許明細書EP-B-0059451に開示されているマロニルスルファミドは、本開示の実施形態において有用であり得る。マロニルスルファミドの例としては、2,6-ジメチル-4-イソブチルマロニルスルファミド、2,6-ジイソブチル-4-プロピルマロニルスルファミド、2,6-ジブチル-4-プロピルマロニルスルファミド、2,6-ジメチル-4-エチルマロニルスルファミド、又は2,6-ジオクチル-4-イソブチルマロニルスルファミドが挙げられる。
バルビツール酸系レドックス開始剤系は、典型的には、有機過酸化物として、単官能性又は多官能性カルボン酸ペルオキシエステルを含有する。炭酸ペルオキシエステルもまた、本開示の意味で多官能性カルボン酸ペルオキシエステルの中に含まれる。好適な例としては、炭酸-ジイソプロピル-ペルオキシジエステル、ネオデカン酸-第三級-ブチル-ペルオキシエステル、ネオデカン酸-第三級-アミル-ペルオキシエステル、マレイン酸-第三級-ブチル-モノペルオキシエステル、安息香酸-第三級-ブチル-ペルオキシエステル、2-エチルヘキサン酸-第三級-ブチル-ペルオキシエステル、2-エチルヘキサン酸-第三級-アミル-ペルオキシエステル、炭酸-モノイソプロピルエステル-モノ第三級-ブチル-ペルオキシエステル、炭酸-ジシクロヘキシル-ペルオキシエステル、炭酸ジミリスチル-ペルオキシエステル、炭酸ジセチルペルオキシエステル、炭酸-ジ(2-エチルヘキシル)-ペルオキシエステル、炭酸-第三級-ブチル-ペルオキシ-(2-エチルヘキシル)エステル、又は3,5,5-トリメチルヘキサン酸-第三級-ブチル-ペルオキシエステル、安息香酸-第三級-アミル-ペルオキシエステル、酢酸-第三級-ブチル-ペルオキシエステル、炭酸-ジ(4-第三級-ブチル-シクロヘキシル)-ペルオキシエステル、ネオデカン酸-クメン-ペルオキシエステル、ピバル酸-第三級-アミル-ペルオキシエステル、及びピバル酸第三級-ブチル-ペルオキシエステルが挙げられる。
特に、炭酸-第三級-ブチル-ペルオキシ-(2-エチルヘキシル)エステル(Arkema,Inc.(King of Prussia,PA)からLUPEROX TBECの商品名で市販されている)、又は3,5,5-トリメチル-ヘキサン酸-第三級-ブチル-ペルオキシエステル(Arkema,Inc.(King of Prussia,PA)からLUPEROX 270の商品名で市販されている)を、本開示の実施形態による有機過酸化物として使用することができる。
バルビツール酸誘導体とともに使用され得る金属塩としては、遷移金属錯体、特にコバルト、マンガン、銅、及び鉄の塩を挙げることができる。金属塩が銅化合物である場合、塩は一般式CuX[式中、Xは有機及び/又は無機アニオンであり、n=1又は2である]を有し得る。好適な銅塩の例としては、塩化銅、酢酸銅、アセチルアセトン銅、ナフテン酸銅、サリチル酸銅、又は銅とチオ尿素若しくはエチレンジアミン四酢酸との錯体、及びこれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態では、銅化合物はナフテン酸銅である。
本開示の実施形態における使用に好適な別のレドックス開始剤系は、無機過酸化物、アミン系還元剤、及び促進剤を含み、アミンは芳香族及び/又は脂肪族アミンであってもよく、重合促進剤は、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム、p-トルエンスルフィン酸ナトリウム、2,4,6-トリイソプロピルベンゼンスルフィン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸アンモニウム、重硫酸ナトリウム、及び重硫酸カリウムからなる群から選択される少なくとも1種である。この系において有用な無機過酸化物の例は、米国特許第8,545,225号(Takei,et al.)に記載されているペルオキソ二硫酸塩である。
いくつかの実施形態では、硬化性組成物は、金属塩(例えば、ナフテン酸銅)及びアンモニウム塩(例えば、塩化ベンジルトリブチルアンモニウム)を含む、硬化開始剤系を含む。いくつかの実施形態では、硬化性組成物は、バルビツール酸誘導体及び金属塩を含み、有機過酸化物及び塩化アンモニウム塩のうちの少なくとも1つを任意に含む、硬化開始剤系を含む。
硬化性組成物はまた、少なくとも1種の光開始剤を含んでもよく、これは、開始剤は光、一般に紫外(UV)光によって活性化されるが、適当な開始剤、例えば可視光開始剤又は赤外光開始剤を選択することで、他の光源を使用できることを意味する。典型的には、UV光開始剤を使用する。
有用な光開始剤としては、ポリ官能性(メタ)アクリレートをフリーラジカル的に光硬化するのに有用であることが公知のものが挙げられる。例示的な光開始剤としては、ベンゾイン及びその誘導体、例えば、α-メチルベンゾイン;α-フェニルベンゾイン;α-アリルベンゾイン;αベンジルベンゾイン;ベンゾインエーテル、例えば、ベンジルジメチルケタール(例えば、IGM Resins USA Inc.(St.Charles,IL)製の「OMNIRAD BDK」)、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn-ブチルエーテル;アセトフェノン及びその誘導体、例えば、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-1-プロパノン(例えば、IGM Resins USA Inc.(St.Charles,IL)からOMNIRAD 1173の商品名で入手可能)、及び1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(例えば、IGM Resins USA Inc.(St.Charles,IL)からOMNIRAD 184の商品名で入手可能);2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-(4-モルホリニル)-1-プロパノン(例えば、IGM Resins USA Inc.(St.Charles,IL)からOMNIRAD 907の商品名で入手可能);2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン(例えば、IGM Resins USA Inc.(St.Charles,IL)からOMNIRAD 369の商品名で入手可能)、並びにホスフィンオキシド誘導体、例えば、エチル-2,4,6-トリメチルベンゾイルフェニルホスフィネート(例えば、IGM Resins USA Inc.(St.Charles,IL)からTPO-Lの商品名で入手可能)、及びビス-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキシド(例えば、IGM Resins USA Inc.(St.Charles,IL)からOMNIRAD 819の商品名で入手可能)が挙げられる。
他の有用な光開始剤としては、例えば、ピバロインエチルエーテル、アニソインエチルエーテル、アントラキノン類(例えば、アントラキノン、2-エチルアントラキノン、1-クロロアントラキノン、1,4-ジメチルアントラキノン、1-メトキシアントラキノン、又はベンズアントラキノン)、ハロメチルトリアジン、ベンゾフェノン及びその誘導体、ヨードニウム塩及びスルホニウム塩、ビス(エタ5-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス[2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)フェニル]チタン(例えば、BASF(Florham Park,NJ)からCGI 784DCの商品名で入手可能)などのチタン錯体;ハロメチル-ニトロベンゼン(例えば、4-ブロモメチルニトロベンゼン)、並びに1つの成分がモノ-又はビス-アシルホスフィンオキシドである光開始剤の組み合わせ(例えば、BASF(Florham Park,NJ)からIRGACURE 1700、IRGACURE 1800、及びIRGACURE 1850の商品名で、並びにIGM Resins USA Inc.(St.Charles,IL)からOMNIRAD 4265の商品名で入手可能)が挙げられる。
一般に、光開始剤は、全反応性成分100重量部に対して、0.01重量部~10重量部、より典型的には0.1重量部~2.0重量部の量で使用する。
硬化開始剤系の成分は、重合開始時に適切なフリーラジカル反応速度で硬化性組成物を硬化させるのに十分な量で、硬化性組成物中に存在し、その量は当業者によって容易に測定され得る。本開示の実施形態では、硬化性組成物は、一般に、0.1重量%~10重量%、又は0.5重量%~5重量%の硬化開始剤系を含む。
添加剤
硬化性組成物は、1種以上の従来の添加剤を任意に含有してもよい。添加剤としては、例えば、粘着付与剤、可塑剤、染料、顔料、抗酸化剤、UV安定剤、腐食防止剤、分散剤、湿潤剤、接着促進剤、及び充填剤を挙げることができる。
本開示の実施形態において有用な充填剤としては、例えば、ミクロフィブリル化ポリエチレン、ヒュームドシリカ、タルク、ウォラストナイト、アルミノケイ酸塩粘土(例えばハロイサイト)、金雲母マイカ、炭酸カルシウム、カオリン粘土、金属酸化物(例えば、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛)、ナノ粒子充填剤(例えば、ナノシリカ、ナノジルコニア)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される充填剤が挙げられる。
エラストマー製品
式LR によって表される本開示の架橋剤、及びそのような架橋剤を含む硬化性組成物を使用して、接着剤及びシーラントなどのエラストマー製品を形成することができる。
エラストマー製品は、当業者に公知の方法によって、例えば、本明細書に開示する硬化性組成物を硬化させることによって、調製され得る。例えば、本開示の硬化性組成物を含む接着剤又はシーラントは、本開示の硬化性組成物を、促進剤、例えば、3M SCOTCH-WELD DP8410NSアクリル系接着剤(3M Company,St.Paul,Minn.)からの促進剤と組み合わせて、得られた組み合わせを硬化させることによって調製され得る。いくつかの実施形態では、接着剤又はシーラントは、10部の硬化性組成物と1部の促進剤とを含み得る。
いくつかの実施形態では、エラストマー製品は、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも200%、少なくとも400%、少なくとも600%、若しくは少なくとも800%の最小極限伸度、及び/又は少なくとも1000psi、少なくとも1100psi、少なくとも1200psi、少なくとも1300psi、若しくは少なくとも1400psiの最小重なり剪断強度を有する。エラストマーの引張伸び及びエラストマーが提供する重なり剪断は、下の実施例における試験方法を使用して測定される。いくつかの実施形態では、エラストマー製品は、延伸剥離を呈し得る。いくつかの実施形態では、エラストマー製品は、熱及び/又は湿度によるエージング時の加水分解に耐性があり得る。
動的機械分析(「DMA」)におけるtan δピークは、エネルギーを貯蔵又は消散する材料の能力を反映している。tan δピークがより広いと、材料が、より広い範囲の周波数及び/又は温度にわたって、エネルギーを消散し、衝撃に耐え抜けることを示唆している。
いくつかの実施形態では、エラストマー製品は、ISO 179-1の試験パラメータを使用し、21.6Jのハンマーを使用して150.0°の角度から落下させ、2J超、3J超、4J超、又は5J超の耐衝撃性を呈し得る。
本開示のエラストマー製品は、例えば、第1の基材を第2の基材に結合させて、結合物品を提供するために使用され得る。多くの種類の基材、例えば、金属(例えばアルミニウム)、プラスチック(例えばポリアミド)、及びガラスを、本開示のエラストマー製品によって結合させることができる。いくつかの実施形態では、本開示の硬化性組成物を促進剤と混合して、接着剤組成物を形成すること、接着剤組成物を、第1の基材の1つの表面の少なくとも一部に適用すること、第2の基材の1つの表面の少なくとも一部によって、接着剤組成物を少なくとも部分的に被覆すること、及び接着剤組成物を硬化させることによって、第1の基材を第2の基材に結合させることができる。いくつかの実施形態では、第1の基材の1つの表面の一部は、そこに接着剤組成物を適用する前に表面処理(例えば、コロナ、フレーム、研磨)を受けていない。いくつかの実施形態では、第2の基材の1つの表面の一部は、接着剤組成物と接触させる前に表面処理(例えば、コロナ、フレーム、研磨)を受けていない。いくつかの実施形態では、第1の基材と第2の基材とは異なる材料、例えば、金属とプラスチックと又は金属とガラスとである。いくつかの実施形態では、結合物品は、例えば、自動車部品、電子機器、又は電子機器の部品であり得る。
硬化後、硬化性組成物は様々な基材上に、結合基材が結合前に表面処理を受けない場合であっても、高い接着性、伸び、及び耐衝撃性を示す結合構築物をもたらす。本開示の実施形態における硬化性組成物は、ボンドラインのヒケをほとんど又はまったく示さない結合構築物を提供する接着剤をもたらし得るが、これは、中でも、自動車及び航空宇宙用途において特に有用であり得る。本開示の実施形態における硬化性組成物は、落下試験に関連する衝撃に耐え抜くことができる強靭な接着剤が要求される、携帯型電子機器における使用に特に好適な接着剤をもたらし得る。本開示の実施形態における硬化性組成物は、延伸剥離を呈し、熱及びワイヤでないストリングを用いて、部品同士を分解することを可能にする接着剤組成物を提供することができ、これらの両方のために、これらの接着剤によって結合しているパーツの再加工が可能になり得る。例えば、ガラスレンズ部品の金属又はプラスチックフレームへの結合では、硬化したこれらの接着剤のビーズが、結合している基材から引かれて延伸剥離され得るが、目に見える接着剤残留物が残らないきれいな剥離を示すことが多い。更に、接着剤のエラストマー特性によって、熱及びワイヤでないストリング、例えばデンタルフロス又は釣り糸を用いて、部品同士を分解することを可能にすることができる。例えば、65℃以下の熱を適用しながら、2つの基材間の結合領域を通してワイヤでないストリングを引くことができ、このとき、2つの基材を容易に分離することができる。部品同士が分離されると、接着剤を引いて延伸させることによって、いずれの表面からも接着剤をきれいに除去することができ、典型的には、接着剤は単一のストランドにおいて除去することができる。本開示の実施形態における硬化性組成物は、熱又は湿度によるエージング時の加水分解に耐性があるシーラントを提供することができ、このシーラントは、例えば、シーラントが長期間にわたって温かく湿潤な条件に曝露される用途において、特に有用であり得る。
本開示の選択された実施形態
第1の実施形態では、

LR
[式中、各Rは、独立して、式
Figure 2022538528000020
(式中、
各Rは、独立して、水素又はメチルであり、
nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、
Xは、O、S、又はNHであり、
Yは、単結合又は式
Figure 2022538528000021
(式中、
N’は、Rのカルボニル炭素に結合している窒素であり、
Tは、直鎖アルキレン、環状アルキレン、非置換アリーレン、置換アリーレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される二価の基である)によって表される二価の基である)によって表される官能基から選択され、
qは、2以上の整数であり、
Lは、

Figure 2022538528000022
(式中、Rは、水素、又はZ末端アルキル若しくはヘテロアルキレン鎖であり、各Z末端鎖は、独立して、第二級アミノ結合部、第三級アミノ結合部、エーテル結合部、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される結合部を含んでもよく、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)
によって表されるモノマー単位a)並びに

Figure 2022538528000023
(式中、nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)
によって表されるモノマー単位b)
を含むq価の有機ポリマーである]
によって表される化合物
を含む架橋剤が提供される。
第2の実施形態では、q価の有機ポリマーLが、ポリスチレン標準に対して、4000グラム/モル~54000グラム/モルの数平均分子量を有する、第1の実施形態に記載の架橋剤が提供される。
第3の実施形態では、q価の有機ポリマーLが、10重量%~20重量%のモノマー単位a)のモノマーを含む、第1の実施形態又は第2の実施形態に記載の架橋剤が提供される。
第4の実施形態では、q価の有機ポリマーLが、少なくとも70重量%のモノマー単位b)のモノマーを含む、第1~第3の実施形態のいずれか1つに記載の架橋剤が提供される。
第5の実施形態では、q価の有機ポリマーLが、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、又は0.5重量%未満のモノマー単位a)のモノマーを含み、Rが水素ではない、第1~第4の実施形態のいずれか1つに記載の架橋剤が提供される。
第6の実施形態では、
単官能性モノマー、
硬化開始剤系、並びに

LR
[式中、各Rは、独立して、式
Figure 2022538528000024
(式中、
各Rは、独立して、水素又はメチルであり、
nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、
Xは、O、S、又はNHであり、
Yは、単結合又は式
Figure 2022538528000025
(式中、
N’は、Rのカルボニル炭素に結合している窒素であり、
Tは、直鎖アルキレン、環状アルキレン、非置換アリーレン、置換アリーレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される二価の基である)
によって表される二価の基である)
によって表される官能基から選択され、
qは、2以上の整数であり、
Lは、ポリスチレン標準に対して、4000グラム/モル~54000グラム/モルの数平均分子量を有し、式
Figure 2022538528000026
(式中、Rは、水素、又はZ末端アルキル若しくはヘテロアルキレン鎖であり、各Z末端鎖は、独立して、第二級アミノ結合部、第三級アミノ結合部、エーテル結合部、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される結合部を含んでもよく、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)、
Figure 2022538528000027
(式中、nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)、
Figure 2022538528000028
(式中、jは、30以下の整数であり、kは、30以下の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Rは、独立して、C10~C15アルキル基又はC10~C15アルケニル基であり、j及びkは両方がゼロとなることはなく、下付きのj及びkを有する部分は、炭素鎖中にランダムに分布している)、
Figure 2022538528000029
(式中、mは、10~330(両端の値を含む)の整数であり、nは、1~5(両端の値を含む)の整数である)
によって表されるモノマー単位、及び
これらの混合物からなる群から選択されるモノマー単位
を含むq価の有機ポリマーである]
によって表される化合物
を含む硬化性組成物であって、
q価の有機ポリマーLは、モノマー単位e)が存在する場合、ポリスチレン標準に対して、26000グラム/モル未満の数平均分子量のモノマー単位e)を有する、
硬化性組成物が提供される。
第7の実施形態では、単官能性モノマーが、メチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸、2-(2-ブトキシエトキシ)エチルメタクリレート、グリセロールホルマールメタクリレート、ラウリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、第6の実施形態に記載の硬化性組成物が提供される。
第8の実施形態では、硬化開始剤系がフリーラジカル開始剤系を含む、第6の実施形態又は第7の実施形態に記載の硬化性組成物が提供される。
第9の実施形態では、q価の有機ポリマーLが、10重量%~20重量%のモノマー単位a)のモノマーを含む、第6~第8の実施形態のいずれか1つに記載の硬化性組成物が提供される。
第10の実施形態では、q価の有機ポリマーLが、式
Figure 2022538528000030
[式中、nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Zは、独立して、O、S、又はNHである]
によって表されるモノマー単位bを更に含む、第6~第9の実施形態のいずれか1つに記載の硬化性組成物が提供される。
第11の実施形態では、q価の有機ポリマーLが、少なくとも70重量%のモノマー単位b)のモノマーを含む、第10の実施形態に記載の硬化性組成物が提供される。
第12の実施形態では、q価の有機ポリマーLが、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、又は0.5重量%未満のモノマー単位a)のモノマーを含み、Rが水素ではない、第6~第11の実施形態のいずれか1つに記載の硬化性組成物が提供される。
第13の実施形態では、q価の有機ポリマーLが、式
Figure 2022538528000031
[式中、各Rは、独立して、水素、モノマー単位a)~e)からなる群から選択されるモノマー単位、及びZ末端アルキル鎖であり、Z末端アルキル鎖は、第二級アミノ結合部、第三級アミノ結合部、エーテル結合部、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される結合部を含んでもよく、Zは、O、S、又はNHである]
によって表されるモノマー単位、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるモノマー単位を更に含む、第6~第12の実施形態のいずれか1つに記載の硬化性組成物が提供される。
第14の実施形態では、q価の有機ポリマーLが、式
Figure 2022538528000032
[式中、Tは、直鎖アルキレン、環状アルキレン、非置換アリーレン、置換アリーレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される二価の基である]
によって表されるモノマー単位を更に含む、第6~第13の実施形態のいずれか1つに記載の硬化性組成物が提供される。
第15の実施形態では、49重量%~97重量%の単官能性モノマー、0.1重量%~10重量%の硬化開始剤系、及び2重量%~60重量%の式LR によって表される化合物を含む、第6~第13の実施形態のいずれか1つに記載の硬化性組成物が提供される。
第16の実施形態では、充填剤を更に含む、第6~第13の実施形態のいずれか1つに記載の硬化性組成物が提供される。
第17の実施形態では、充填剤が、ミクロフィブリル化ポリエチレン、ヒュームドシリカ、タルク、ウォラストナイト、アルミノケイ酸塩粘土、金雲母マイカ、炭酸カルシウム、カオリン粘土、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、第16の実施形態に記載の硬化性組成物が提供される。
第18の実施形態では、第1~第5の実施形態のいずれか1つに記載の架橋剤から調製されるエラストマー製品が提供される。
第19の実施形態では、第6~第17の実施形態のいずれか1つに記載の硬化性組成物から調製されるエラストマー製品が提供される。
第20の実施形態では、少なくとも50%、少なくとも100%、又は少なくとも400%の最小極限伸度を有する、第18又は第19の実施形態に記載のエラストマー製品が提供される。
第21の実施形態では、少なくとも1000psiの最小重なり剪断強度を提供する、第18~第20の実施形態のいずれか1つに記載のエラストマー製品が提供される。
第22の実施形態では、接着剤及びシーラントからなる群から選択される、第18~第21の実施形態のいずれか1つに記載のエラストマー製品が提供される。
第23の実施形態では、第1の基材を第2の基材に結合する方法であって、
第6~第17の実施形態のいずれか1つに記載の硬化性組成物を促進剤と混合して、接着剤組成物を形成すること、
接着剤組成物を、第1の基材の1つの表面の少なくとも一部に適用すること、
第2の基材の1つの表面の少なくとも一部によって、接着剤組成物を少なくとも部分的に被覆すること、及び
接着剤組成物を硬化させること、
を含む、方法が提供される。
第24の実施形態では、10部の硬化性組成物を1部の促進剤と混合する、第23の実施形態に記載の方法が提供される。
第25の実施形態では、第1の基材又は第2の基材のうちの少なくとも1つがポリアミドである、第23の実施形態又は第24の実施形態に記載の方法が提供される。
第26の実施形態では、第1の基材と第2の基材とが異なる材料である、第23~第25の実施形態のいずれか1つに記載の方法が提供される。
第27の実施形態では、第1の基材の1つの表面の一部が、そこに接着剤組成物を適用する前に表面処理を受けていない、第23~第26の実施形態のいずれか1つに記載の方法が提供される。
第28の実施形態では、基材に結合している第18~第22の実施形態のいずれか1つに記載のエラストマー製品を含む、結合物品が提供される。
第29の実施形態では、第18~第22の実施形態のいずれか1つに記載のエラストマー製品を使用して金属ボディに結合しているガラスレンズを含む、結合物品が提供される。
第30の実施形態では、第18~第22の実施形態のいずれか1つに記載のエラストマー製品のビーズによって第2の基材に結合している第1の基材を剥離する方法であって、
第1の基材又は第2の基材のうちの少なくとも1つからビーズを引き離すことを含み、ビーズが、第1の基材又は第2の基材のうちの少なくとも1つから延伸剥離する、方法が提供される。
第31の実施形態では、ビーズが延伸して、第1の基材又は第2の基材のうちの少なくとも1つからきれいに剥離される、第30の実施形態に記載の方法が提供される。
第32の実施形態では、第18~第22の実施形態のいずれか1つに記載の硬化エラストマー製品のビーズによって形成されたボンドラインに沿って、第2の基材に結合している第1の基材を剥離する方法であって、
ビーズをボンドラインから引き離すことを含み、ビーズが延伸して、第1の基材及び第2の基材からきれいに剥離される、方法が提供される。
第33の実施形態では、第1の基材又は第2の基材のうちの少なくとも1つから、ビーズが1つの連続ピースにおいて除去される、第30~第32の実施形態のいずれか1つに記載の方法が提供される。
第34の実施形態では、第1の基材がガラスレンズであり、第2の基材がフレームであり、この方法が、ビーズをガラスレンズ及びフレームから横方向に引き離すことを含み、ビーズがガラスレンズ及びフレームから延伸剥離する、第30~第33の実施形態のいずれか1つに記載の方法が提供される。
第35の実施形態では、エラストマー製品のビーズを引く前に、エラストマー製品、第1の基材、又は第2の基材のうちの少なくとも1つを加熱することを更に含む、第30~第34の実施形態のいずれか1つに記載の方法が提供される。
第36の実施形態では、エラストマー製品のビーズを引く前に、エラストマー製品を加熱することを更に含む、第30~第35の実施形態のいずれか1つに記載の方法が提供される。
第37の実施形態では、第1の基材と第2の基材との間のエラストマー製品を通して非金属ストリングを引いて、第1の基材と第2の基材とを分離することを更に含む、第30~第36の実施形態のいずれか1つに記載の方法が提供される。
第38の実施形態では、非金属ストリングがデンタルフロス又は釣り糸である、第37の実施形態に記載の方法が提供される。
第39の実施形態では、第18~第22の実施形態のいずれか1つに記載のエラストマー製品のビーズによってフレームに結合しているガラスレンズを剥離する方法であって、
ビーズをガラスレンズ及びフレームから横方向に引き離すことを含み、ビーズがガラスレンズ及びフレームから延伸剥離する、方法が提供される。
第40の実施形態では、
引く工程の前に、ガラスレンズ、フレーム、及びビーズを加熱することを更に含む、第39の実施形態に記載の方法が提供される。
第41の実施形態では、ガラスレンズ及びフレームから、ビーズが1つの連続ピースにおいて延伸剥離する、第39又は第40の実施形態に記載の方法が提供される。
第42の実施形態では、ガラスレンズとフレームとの間のエラストマー製品を通して非金属ストリングを引いて、ガラスレンズとフレームとを分離することを更に含む、第39~第41の実施形態のいずれか1つに記載の方法が提供される。
第43の実施形態では、非金属ストリングがデンタルフロス又は釣り糸である、第42の実施形態に記載の方法が提供される。
本開示の目的及び利点は以下の非限定的な実施例によって更に例証されるが、これらの実施例に引用される具体的な材料及びそれらの量、並びに他の条件及び詳細は、本開示を過度に制限しないものと解釈されるべきである。
別段の記載がない限り、実施例及び本明細書のその他の箇所におけるすべての部、百分率、比などは、重量によるものである。
Figure 2022538528000033
Figure 2022538528000034
分析手順
減衰全反射(「ATR」)FTIR分光測定
1回反射ダイヤモンド結晶及び重水素化硫酸トリグリシン検出器を装備したThermo Nicolet iS50 FTIR(Thermo Fisher Scientific Co.(Waltham,MA,USA))分光計を使用して、ATR-FTIR測定を記録した。ダイヤモンドATR結晶の表面に1滴の各液体試料を直接載置し、エバネッセント波が液体試料によって吸収させることができた。得られた減衰放射は、従来の吸収スペクトルと同様のATRスペクトルを生成した。
透過FTIR分光測定
Thermo Nicolet iS5 System FTIR(Thermo Fisher Scientific Co.(Waltham,MA))分光計を使用して、透過FTIR測定を記録した。反応物のアリコートをトルエン中に希釈して溶液を準備し、溶液を塩プレート上に広げ、窒素流下で乾燥させることによって、試料を調製する。
ゲル浸透クロマトグラフィー
Waters 2424蒸発光散乱検出器、並びにPL-Gel-2カラム(各300×7.5mm;3μm Mixed-E(公称MW範囲最大30,000ダルトン)を1本、及び5μm Mixed-D(公称MW範囲200ダルトン~400,000ダルトン)を1本)を有する、Reliant GPC(Waters e2695ポンプ/オートサンプラー)を使用して、ポリマーをゲル浸透クロマトグラフィー(gel permeation chromatography、GPC)によって分析した。40℃において、250ppmのBHTによって安定化させたテトラヒドロフラン中、ポリスチレン標準に対する。
重なり剪断試験
10:1デュアルシリンジカートリッジディスペンサの10部側に、各試料配合物を個別に装填し、各場合に、ディスペンサの1部側に3M SCOTCH-WELD DP8410NSアクリル系接着剤(3M Company)からの促進剤を使用した。すべての結合物は、静的混合チップを通して、試料配合物と促進剤とを分注することによって調製した。得られた接着剤を使用して、グリットブラストアルミニウム基材上に、重なり剪断試験試料を調製した。重なり剪断試料は、0.076mm~0.0127mmのスペーサービーズを使用した、2.54cm×10.16cm×0.16cmのアルミニウムクーポンであり、1.27cmの重なりを有していた。硬化中はボンドラインをバインダークリップでクランプし、25℃において24時間後にクリップを取り外した。5000lb(22kN)のロードセルにおいて、重なり剪断について試験を行った。値は、3つの試験片の平均である。
衝撃試験
10:1デュアルシリンジカートリッジディスペンサの10部側に、各試料配合物を個別に装填し、各場合に、ディスペンサの1部側にSCOTCH-WELD DP8410NSアクリル系接着剤(3M Company)からの促進剤を使用した。すべての結合物は、静的混合チップを通して、試料配合物と促進剤とを分注することによって調製して接着剤組成物とし、これを使用して、グリットブラストアルミニウム基材上に衝撃試験試料を調製した。衝撃試料は、0.076mm~0.0127mmのスペーサービーズを使用した、2.54cm×10.16cm×0.16cmのアルミニウムクーポンであり、1.27cmの重なりを有していた。硬化中はボンドラインをバインダークリップでクランプし、25℃において24時間後にクリップを取り外した。Instron CP9050 Impact Pendulumにおいて、試料をクランプに保持し、結合領域の縁部に衝撃を与えて、試料を試験した。試験パラメータはISO 179-1であり、21.6Jのハンマーを使用して150.0°の角度から落下させた。
硬化フィルムの引張試験
ポリプロピレンMax100 DACカップ(FlackTek,Inc.(Landrum,SC)製パーツ番号501 221)に、40gの試料配合物と、4gのSCOTCH-WELD DP8410NSアクリル系接着剤(3M Company)からの促進剤とを組み合わせることによって、硬化組成物のフィルムを調製した。ポリプロピレン製の蓋でカップを密閉し、周囲温度及び圧力において、FlackTek,Inc.SPEEDEMIXER(DAC 400.2 VAC)を使用して、1500rpm(1分間当たりの回転数)で25秒間、混合物を高剪断混合した。得られた混合物で、シリコーン処理ポリエステル剥離ライナー同士の間を、およそ1mmの厚さでコーティングした。コーティングしたフィルムを、試験前に最短で24時間、室温で静置した。引張伸び測定は、ASTM規格D638-14「Standard Test Method for Tensile Properties of Plastics」2015に従って、試験片切断用のTYPE-Vダイ、及び100mm/分クロスヘッド試験速度を使用して実行した。
動的機械分析(「DMA」)試験
上に記載したように引張試験のために調製したフィルムを使用して、フィルム試料を調製した。フィルム試料をおよそ幅6mm~7mm×厚さ1mm×長さ50mmに切断し、DMAQ800(TA Instruments Inc.(New Castle,DE))において、以下の設定:周波数=1Hz、振動振幅=15μm、及び最小振動力=0.02Nを有するデュアルカンチレバー取付具を使用して試験した。フィルム試料を-75℃に平衡化し、その温度で5分間保持した後、3.0℃/分の温度勾配で150℃にした。
調製例1:メタクリルオキシ尿素末端分枝状ジアミンポリ(テトラヒドロフラン)(「HC-1101/IEM」)の調製
DYNAMAR HC-1101(「HC-1101」)を65℃で加熱して固体材料を融解させ、粘度を低下させた。融解HC-1101(245.0g)を、蒸留ヘッド、熱電対、及びオーバーヘッド撹拌機を装備した三つ口丸底フラスコに投入した。フラスコを窒素でスパージし、70℃に加熱した。非常に粘性の加熱HC-1101に、撹拌しながらメチルエチルケトン(60mL)を加えた。その後、同量のメチルエチルケトンを真空下で留去して、乾燥HC-1101を得た。乾燥HC-1101に、2-イソシアナトエチルメタクリレート(「IEM」)(5.32g)を窒素下で滴加し、70℃において16時間、撹拌を継続した。透過FTIR分光法によって、イソシアネート消費を監視した。得られた材料を70℃で取り出し、196.2g(収率78%)の粘性の淡黄色油、HC-1101/IEMを得たが、これを周囲温度に冷却すると凝固した。
調製例2:メタクリレート官能性純第一級ポリ(テトラメチレンオキシド)ジアミン(「PPDA-6K/IEM」及び「PPDA-9K/IEM」)の調製
Figure 2022538528000035
Figure 2022538528000036
米国特許第4,833,213号(Leir,et al.)に記載されているように調製した直鎖ポリテトラヒドロフランジアミンPPDA-6K(122.5g)を、熱電対、ステンレス鋼機械的撹拌機、及び真空アダプタを備えた500mLの樹脂製フラスコに加える。フラスコを75℃に加熱し、高真空下で一晩(14時間)保つ。フラスコを乾燥空気で再充填し、PROSTAB 5198(44.0mg)を加える。よく混合し、フラスコを50℃に冷却する。熱源から除去する。2-イソシアナトエチルメタクリレート(6.42g)を加え、よく撹拌する。2-イソシアナトエチルメタクリレートを混合するにつれて、透明だった粘性油は不透明になる。30分後、透過FTIR分析によって立証されるように、すべてのイソシアネートが消費された。材料を取り出し、125.8g(収率98%)の不透明な粘性油を得るが、これは冷却時に凝固する。
Figure 2022538528000037
米国特許第4,833,213号(Leir,et al.)に記載されているように調製した直鎖ポリテトラヒドロフランジアミンPPDA-9K(82.07g)を、熱電対、ステンレス鋼機械的撹拌機、及び真空アダプタを備えた500mLの樹脂製フラスコに加える。フラスコを75℃に加熱し、高真空下で一晩(16時間)保つ。フラスコを乾燥空気で再充填し、PROSTAB 5198(23.3mg)を加える。よく混合し、フラスコを50℃に冷却する。熱源から除去する。2-イソシアナトエチルメタクリレート(2.85g)を加え、よく撹拌する。30分後、透過FTIR分析によって明らかであるように、すべてのイソシアネートが消費される。材料を取り出し、80.0g(収率94%)の粘性の淡黄色油を得るが、これは冷却時に凝固する。
調製例3:メタクリルオキシ尿素末端シリコーンメタクリレート(「MAUS-1K/IEM」、「MAUS-5K/IEM」、及び「MAUS-25K/IEM」)架橋剤の合成
Figure 2022538528000038
Figure 2022538528000039
各材料について、シリコーンジアミン及び2-イソシアナトエチルメタクリレート(「IEM」)を、ポリプロピレンMAX 200 DACカップ(FlackTek,Inc.(Landrum,SC)製、パーツ番号501 220p-j)に、表4に列挙する量で加える。ポリプロピレン製の蓋でカップを密閉し、周囲温度及び圧力において、FlackTek,Inc.SPEEDMIXER(DAC 400.2 VAC)を使用して、2000rpmで1分間、混合物を高剪断混合する。混合後、発熱反応の結果、混合物が温かくなる。混合物は、使用前に少なくとも24時間、周囲条件下で反応させる。
調製例4:メタクリレート官能性ポリ(テトラメチレンオキシド)ジオール(「THF 2000/IEM」及び「THF 2900/IEM」)の合成
Figure 2022538528000040
2種類の分子量、2000g/mol及び2900g/molのポリ(テトラメチレンオキシド)ジオールを使用し、以下の手順を使用して、メタクリレート官能性ポリ(テトラメチレンオキシド)ジオールを調製した。
Figure 2022538528000041
ジオールを70℃で加熱して融解させる。表5に列挙した量の融解ジオールを、ポリプロピレンMAX 200 DACカップ(FlackTek,Inc.(Landrum,SC)製、パーツ番号501 220p-j)に移し(各ジオールについて別個のカップである)、続いて、表5に列挙した量のイソシアナトエチルメタクリレート(「IEM」)を加える。ポリプロピレン製の蓋でカップを密閉し、周囲温度及び圧力において、FlackTek,Inc.SPEEDMIXER(DAC 400.2 VAC)を使用して、2000rpmで1分間、混合物を高剪断混合する。密閉した容器をオーブン内で60℃に保持する。反応混合物を、減衰全反射(「ATR」)FTIR分光法を使用して、経時的に監視する。合計反応時間は17時間であり、その時間の後、ATRは、およそ2264cm-1におけるイソシアネート-NCOピーク及び3500cm-1におけるOHピークの消失、並びに3400cm-1におけるNHピークの出現を示し、反応が完了したことが確認される。
調製例5:メタクリレート官能性PLACCEL H1P(「PCL H1P/IEM」)の合成
ポリ(テトラメチレンオキシド)ジオールについて上に記載した手順を使用して、分子量10,000のポリ(カプロラクトン)ジオールをメタクリレート官能化するが、ここで、PLACCEL H1P(200g)を2-イソシアナトエチルメタクリレート(7.19g)と、80℃において4時間組み合わせる。
調製例6:メタクリレート官能性D4000(「D4000/IEM」)の合成
ポリプロピレンMAX 200 DACカップ(FlackTek,Inc.(Landrum,SC)製、パーツ番号501 220 p-j)に、JEFFAMINE D4000(100g)、2-イソシアナトエチルメタクリレート(7.8g)、及びMEHQ(0.25g)を加える。ポリプロピレン製の蓋でカップを密閉し、周囲温度及び圧力において、FlackTek,Inc.SPEEDMIXER(DAC 400.2 VAC)を使用して、2000rpmで1分間、混合物を高剪断混合する。混合後、発熱反応の結果、混合物が温かくなる。メタクリレートは、使用前に少なくとも24時間、周囲条件下で反応させる。
調製例7:メタクリレート官能性EC311(「EC311/IEM」)の合成
ポリプロピレンMAX 200 DACカップ(FlackTek,Inc.(Landrum,SC)製、パーツ番号501 220 p-j)に、EC311(100g)、2-イソシアナトエチルメタクリレート(8.0g)、及びMEHQ(0.25g)を加える。ポリプロピレン製の蓋でカップを密閉し、周囲温度及び圧力において、FlackTek,Inc.SPEEDMIXER(DAC 400.2 VAC)を使用して、2000rpmで1分間、混合物を高剪断混合する。混合後、発熱反応の結果、混合物が温かくなる。メタクリレートは、使用前に少なくとも24時間、周囲条件下で反応させる。
調製例8:メタクリレート官能性ポリファルネセンジオール(「F3000/IEM」)の合成
ポリプロピレンMAX 200 DACカップ(FlackTek,Inc.(Landrum,SC)製、パーツ番号501 220 p-j)に、ポリ(ファルネセン)F3000(100g)、及び2-イソシアナトエチルメタクリレート(11.4g)を加える。ポリプロピレン製の蓋でカップを密閉し、周囲温度及び圧力において、FlackTek,Inc.SPEEDMIXER(DAC 400.2 VAC)を使用して、2000rpmで1分間、混合物を高剪断混合する。密閉した容器をオーブン内で70℃に保持する。反応混合物を、減衰全反射(「ATR」)FTIR分光法を使用して、経時的に監視する。合計反応時間は7時間であり、その時間の後、ATRは、およそ2264cm-1におけるイソシアネート-NCOピーク及び3500cm-1におけるOHピークの消失、並びに3400cm-1におけるNHピークの出現を示し、反応が完了したことが確認される。
実施例1.硬化性試料1~15の調製:
表6の成分を、ポリプロピレンMAX 200 DACカップ(FlackTek,Inc.製、パーツ番号501 220)中で組み合わせることによって、硬化性試料1~15を調製した。硬化性試料1~15は、メタクリレート架橋剤のアイデンティティに基づいて異なる。メタクリレート架橋剤のアイデンティティを表7に列挙する。ポリプロピレンの蓋をかぶせた後、SPEEDMIXER(FlackTek,Inc.製DAC 400.2 VAC)中、1500回転毎分で1分間、混合物を3回混合し、混合の間には、木製舌圧子を使用して手動で撹拌した。通気孔を有するポリプロピレンの蓋をかぶせ、減圧下(35Torr)で高剪断混合することによって、試料を脱気した。メチルメタクリレート架橋剤を含有する硬化性試料を、使用するまで冷蔵貯蔵(およそ6℃)した。
Figure 2022538528000042
Figure 2022538528000043
実施例2.硬化性試料16~19の調製:
表8に列挙する成分を使用すること以外は、硬化性試料1~15の調製についての上記手順に従うことによって、硬化性試料16~19を調製した。
Figure 2022538528000044
実施例3.硬化性試料20~22の調製:
表9に列挙する成分を使用すること以外は、硬化性試料1~15の調製についての上記手順に従うことによって、硬化性試料20~22を調製した。
Figure 2022538528000045
実施例4:試料フィルム及び結合物の試験
上に記載した手順を使用して、表7~10の試料を組み込んだフィルムコーティングを調製した。調製したフィルムコーティングを使用した引張伸び測定及び動的機械分析(「DMA」)についての試験手順は、上に記載されている。試料フィルムの試験結果を、下の表10及び11に示す。
Figure 2022538528000046
Figure 2022538528000047
上に記載した手順を使用して、アルミニウムクーポンの間に、表7~10の試料を組み込んだ結合物を調製した。重なり剪断試験及び衝撃試験についての手順は上に記載されており、試験結果を下の表12及び13に示す。
Figure 2022538528000048
Figure 2022538528000049
表10~13におけるデータは、本開示の架橋剤を含有する試料配合物が、400%を超える伸びを有する接着剤をもたらし得る一方で、依然として良好な構造用接着性及び耐衝撃性を維持できることを示している。
驚くべきことに、およそ400%以上の非常に大きな伸びを有する配合物は延伸剥離を示し、これによって、これらの接着剤によって結合しているパーツの再加工が可能になり得ることが見出された。400%未満の伸び値を有する材料は、延伸した場合に破断する傾向がある。更に、低い弾性率と大きな伸びとの両方を有する接着剤は、望ましいことに、材料同士を互いに結合するために使用する場合、低いボンドラインのヒケを提供することができる。
実施例5.ガラス/ガラス重なりシート(「OLS」)のエージング試験
10:1デュアルシリンジカートリッジディスペンサの10部側に、上に記載したように調製した試料配合物21を装填し、ディスペンサの1部側に3M SCOTCH-WELD DP8410NSアクリル系接着剤(3M Company)からの促進剤を使用した。すべての結合物は、静的混合チップを通して、接着剤組成物と促進剤とを分注することによって調製した。接着剤を使用して、イソプロパノールで拭き取って調製したガラス基材上に、重なり剪断エージング試験試料を調製した。0.5インチ(1.27cm)の重なりを有する重なり剪断試料を、ガラスクーポン(厚さ1/4インチ(0.635mm)×幅1インチ(25.4mm)×長さ4インチ(101.6mm))上に調製した。硬化中はボンドラインをバインダークリップでクランプし、25℃において24時間後にクリップを取り外した。対照ガラス試験試料1及び2は、77°F(25℃)及び50%相対湿度で状態調整し、5000lb(22kN)ロードセルにおいて、3週間時点で重なり剪断についての測定値を取得した(「OLSエージング結果」)。ガラス試験試料3~8は、150°F(66℃)及び85%相対湿度で状態調節し、5000lb(22kN)のロードセルにおいて、1週間、2週間、及び3週間時点で重なり剪断についての測定値を取得した。値は、3つの試験片の平均である。データを表14に示す。
Figure 2022538528000050
メタクリレートモノマー系接着剤、例えば試料配合物21によって調製した接着剤は、熱/湿度エージング、すなわち150°F(66℃)及び85%相対湿度で加水分解し、したがって、エージングを継続するにつれて、OLS値が低下するであろうと予想されていた。驚くべきことに、表14におけるデータは、試料配合物21を使用して調製した接着剤がこのような挙動をしていないことを示し、本開示の接着剤配合物がシーラントとしての実用性を有し得ることを示唆している。
実施例6.プラスチック/プラスチック重なり剪断試験
10:1デュアルシリンジカートリッジディスペンサの10部側に、上に記載したように調製した試料22を装填し、ディスペンサの1部側に3M SCOTCH-WELD DP8410NSアクリル系接着剤(3M Company)からの促進剤を使用した。3種の市販のアクリル系接着剤、3M SCOTCH-WELD DP8410NS、3M SCOTCH-WELD DP8010 Blue、及び3M SCOTCH-WELD DP8805 Green(すべて3M Company製)も評価した。各配合物について、静的混合チップを通して、接着剤組成物と促進剤とを分注することによって、結合物を調製した。接着剤を使用して、イソプロパノールで拭き取って調製したPlastics Internationals(Eden Prairie,MN)製のナイロン6,6基材(0.318cm×2.54cm×10.16cm)上に、0.5インチ(1.27cm)の重なり剪断試験試料を調製した。試料22については、ガラススペーサービーズ(76マイクロメートル~127マイクロメートル)を接着剤に適用して、一様なボンドライン厚さを確保した。各試験片に2つの小さなバインダークリップ(Staples Inc.(Framingham,MA)製Model 10667CT)を適用して基材を定位置に保持し、各接着剤配合物について、3つの0.5インチ(1.27cm)の重なり剪断試験用試験片を調製した。25℃において24時間後にクリップを取り外し、上に記載したように、2.0インチ(5.08cm)/分のグリップ速さを使用して重なり剪断試験を実行し、下の表14に示すように、3つの値の平均として、データを記録した。
Figure 2022538528000051
大部分の市販のエポキシ、ポリウレタン、及びアクリル系接着剤(及びこれらの複合)は、「構造用」結合強度(すなわち、典型的な重なり剪断試験において1000psi超)で、ナイロン/ポリアミド基材に結合することができない。これは、基材が結合前に表面処理(例えば、コロナ、フレーム、研磨)を受けない場合には、とりわけ当てはまる。しかしながら、表15におけるデータが実証するように、本開示の架橋剤を含む試料22接着剤は、いずれの表面処理もなくナイロン6,6基材に結合させた場合に、驚くほど高い結合強度(すなわち、1402psi)を示す。
実施例7~9.アルミニウムパネルへのガラスの結合(及び剥離)
Figure 2022538528000052
10:1デュアルシリンジカートリッジディスペンサの10部側に、上に記載した実施例7、8、及び9を装填し、SCOTCH-WELD D8410NSアクリル系接着剤(3M Company)からの促進剤を使用した。この接着剤を使用して、152.4mm×101.6mm×0.8mmアルミニウムパネル(ACT Test Panels(Hillsdale,MI)から入手可能)を、実施例7については152.4mm×76.2mm×0.7mm厚のホウケイ酸ガラス(Eagle XG,Swift Glass(New York))に、又は実施例8及び9については158mm×77mm×0.7mmの「CORNING GORILLA」ガラス(Corning,Inc.(Corning,New York))に、結合させた。接着剤ビーズの高さを.25mmに制御するために、2層のビニルテープ(Vinyl tape 471,3M company)を使用した。NuStar Instruments(Suzhou New Star Precision Machinery Co.(Suzhou,China))から入手可能な自動分注装置を使用して、接着剤をアルミニウムパネル上に分注し、接着剤ビーズは、ガラスの外周の縁部から4mm離した。接着剤ビーズの体積は、結合後に1.0mmの幅を達成するように制御した。ビーズをアルミニウムパネル上に分注した後、その上に、テープ側を下に向けたガラスパネルを注意深く載置し、次いで、1kgのおもりをパネルの上端及び下端付近に載置して、テープ境界面におけるパネル同士の間の接触を維持し、接着剤のボンドライン間隙を確実に.25mmとした。接着剤を室温において少なくとも72時間硬化させ、接着剤によってアルミニウムパネルに結合したガラスを得た後、おもりを除去した。
次いで、剥離の効果を生じさせるために、実施例7を含む試料を、65℃に設定したホットプレート上に載置した。3分後、薄いカミソリ刃の背面を使用して、接着剤ビーズの小さなタブを出現させた。次いで、ピンセットを使用して、アルミニウムとガラスとのサンドイッチから外側に、接着剤ビーズに対しておよそ90°の角度でタブを引いた。接着剤は延伸して、ボンドラインからきれいに剥離され、除去中に破断することなく、単一のピースにおいて除去された。「きれいに剥離される」とは、接着剤が基材から引き離された後に、いずれの表面にも、目に見える接着剤残留物が本質的に存在しないことを意味する。
実施例8及び9の組成物を使用してアルミニウム基材に結合しているガラスを、65℃に設定したホットプレート上に載置し、テープで留めた。結合基材を数分間加熱した後、Oral B Glideデンタルフロス(Proctor & Gamble Company(Cincinnati,Ohio))のピースを、結合している角のうちの1つに挿入した。次いで、フロスを結合領域の全体を通して引き、ガラスは容易に取り外された。このとき、接着剤の残留物は、長いストランドにおいてきれいに剥離された。
本開示の接着剤は、高温において伸びること及び弾性率が低いことで、熱及びワイヤでないストリングによって部品同士を分解することが可能となり、伸びが大きいことによって、残留接着剤を容易に除去することができる。
上記の特許出願において引用されたすべての参考文献、特許文献及び特許出願は、一貫した形でその全文が参照により本明細書に組み込まれる。組み込まれた参照文献の一部と本出願との間に不一致又は矛盾がある場合、前述の記載における情報が優先するものとする。前述の記載は、当業者が、特許請求の範囲に記載の開示を実践することを可能にするためのものであり、本開示の範囲を限定するものと解釈すべきではなく、本開示の範囲は特許請求の範囲及びそのすべての等価物によって定義される。

Claims (16)


  1. LR
    [式中、各Rは、独立して、式
    Figure 2022538528000053
    (式中、
    各Rは、独立して、水素又はメチルであり、
    nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、
    Xは、O、S、又はNHであり、
    Yは、単結合又は式
    Figure 2022538528000054
    (式中、
    N’は、Rのカルボニル炭素に結合している窒素であり、
    Tは、直鎖アルキレン、環状アルキレン、非置換アリーレン、置換アリーレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される二価の基である)によって表される二価の基である)によって表される官能基から選択され、
    qは、2以上の整数であり、
    Lは、

    Figure 2022538528000055
    (式中、Rは、水素、又はZ末端アルキル若しくはヘテロアルキレン鎖であり、各Z末端鎖は、独立して、第二級アミノ結合部、第三級アミノ結合部、エーテル結合部、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される結合部を含んでもよく、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)
    によって表されるモノマー単位a)並びに

    Figure 2022538528000056
    (式中、nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)
    によって表されるモノマー単位b)
    を含むq価の有機ポリマーである]
    によって表される化合物
    を含む架橋剤。
  2. 前記q価の有機ポリマーLが、ポリスチレン標準に対して、4000グラム/モル~54000グラム/モルの数平均分子量を有する、請求項1に記載の架橋剤。
  3. 単官能性モノマー、
    硬化開始剤系、並びに

    LR
    [式中、各Rは、独立して、式
    Figure 2022538528000057
    (式中、
    各Rは、独立して、水素又はメチルであり、
    nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、
    Xは、O、S、又はNHであり、
    Yは、単結合又は式、
    Figure 2022538528000058
    (式中、
    N’は、Rのカルボニル炭素に結合している窒素であり、
    Tは、直鎖アルキレン、環状アルキレン、非置換アリーレン、置換アリーレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される二価の基である)
    によって表される二価の基である)
    によって表される官能基から選択され、
    qは、2以上の整数であり、
    Lは、ポリスチレン標準に対して、4000グラム/モル~54000グラム/モルの数平均分子量を有し、式
    Figure 2022538528000059
    (式中、Rは、水素、又はZ末端アルキル若しくはヘテロアルキレン鎖であり、各Z末端鎖は、独立して、第二級アミノ結合部、第三級アミノ結合部、エーテル結合部、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される結合部を含んでもよく、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)、
    Figure 2022538528000060
    (式中、nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Zは、独立して、O、S、又はNHである)、
    Figure 2022538528000061
    (式中、jは、30以下の整数であり、kは、30以下の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Rは、独立して、C10~C15アルキル基又はC10~C15アルケニル基であり、j及びkは両方がゼロとなることはなく、下付きのj及びkを有する部分は、炭素鎖中にランダムに分布している)、
    Figure 2022538528000062
    (式中、mは、10~330(両端の値を含む)の整数であり、nは、1~5(両端の値を含む)の整数である)
    によって表されるモノマー単位、及びこれらの混合物からなる群から選択されるモノマー単位
    を含むq価の有機ポリマーである]
    によって表される化合物
    を含む硬化性組成物であって、
    前記q価の有機ポリマーLは、モノマー単位e)が存在する場合、ポリスチレン標準に対して、26000グラム/モル未満のモノマー単位e)を含む、
    硬化性組成物。
  4. 前記単官能性モノマーが、メチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸、2-(2-ブトキシエトキシ)エチルメタクリレート、グリセロールホルマールメタクリレート、ラウリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項3に記載の硬化性組成物。
  5. 前記q価の有機ポリマーLが、式
    Figure 2022538528000063
    [式中、nは、1~5(両端の値を含む)の整数であり、各Rは、独立して、水素又はアルキルであり、各Zは、独立して、O、S、又はNHである]
    によって表されるモノマー単位b)を更に含む、請求項3又は4に記載の硬化性組成物。
  6. 前記q価の有機ポリマーLが、式
    Figure 2022538528000064
    [式中、各Rは、独立して、水素、モノマー単位a)~e)からなる群から選択されるモノマー単位、及びZ末端アルキル鎖であり、前記Z末端アルキル鎖は、第二級アミノ結合部、第三級アミノ結合部、エーテル結合部、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される結合部を含んでもよく、Zは、O、S、又はNHである]
    によって表されるモノマー単位、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるモノマー単位を更に含む、請求項3~5のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  7. 前記q価の有機ポリマーLが、式
    Figure 2022538528000065
    [式中、Tは、直鎖アルキレン、環状アルキレン、非置換アリーレン、置換アリーレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される二価の基である]
    によって表されるモノマー単位を更に含む、請求項3~6のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  8. ミクロフィブリル化ポリエチレン、ヒュームドシリカ、タルク、ウォラストナイト、アルミノケイ酸塩粘土、金雲母マイカ、炭酸カルシウム、カオリン粘土、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される充填剤を更に含む、請求項3~7のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  9. 請求項1若しくは2に記載の架橋剤、又は請求項3~8のいずれか一項に記載の硬化性組成物のうちの少なくとも1つから調製されるエラストマー製品であって、少なくとも50%の最小極限伸度を有する、エラストマー製品。
  10. 第1の基材を第2の基材に結合する方法であって、
    請求項3~8のいずれか一項に記載の硬化性組成物を促進剤と混合して、接着剤組成物を形成すること、
    前記接着剤組成物を、前記第1の基材の1つの表面の少なくとも一部に適用すること、
    前記第2の基材の1つの表面の少なくとも一部によって、前記接着剤組成物を少なくとも部分的に被覆すること、及び
    前記接着剤組成物を硬化させること、
    を含む、方法。
  11. 前記第1の基材の1つの表面の一部が、そこに前記接着剤組成物を適用する前に表面処理を受けていない、請求項10に記載の方法。
  12. 基材に結合している請求項9に記載のエラストマー製品を含む、結合物品。
  13. 前記エラストマー製品を使用して金属ボディに結合しているガラスレンズを含む、請求項12に記載の結合物品。
  14. 請求項9に記載のエラストマー製品のビーズによって第2の基材に結合している第1の基材を剥離する方法であって、
    前記第1の基材又は前記第2の基材のうちの少なくとも1つから前記ビーズを引き離すことを含み、前記ビーズが、前記第1の基材又は前記第2の基材のうちの少なくとも1つから延伸剥離する、方法。
  15. 前記第1の基材又は前記第2の基材のうちの少なくとも1つから前記ビーズを引き離す前に、前記エラストマー製品、前記第1の基材、又は前記第2の基材のうちの少なくとも1つを加熱すること
    を更に含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記第1の基材と前記第2の基材との間の前記エラストマー製品を通して非金属ストリングを引いて、前記第1の基材と前記第2の基材とを分離することを更に含む、請求項14又は15に記載の方法。
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