JP2022534606A - ペプチドおよびそれらの使用 - Google Patents

ペプチドおよびそれらの使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2022534606A
JP2022534606A JP2021570848A JP2021570848A JP2022534606A JP 2022534606 A JP2022534606 A JP 2022534606A JP 2021570848 A JP2021570848 A JP 2021570848A JP 2021570848 A JP2021570848 A JP 2021570848A JP 2022534606 A JP2022534606 A JP 2022534606A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seq
peptide
formula
group
pharmaceutically acceptable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021570848A
Other languages
English (en)
Inventor
デイビッド、ケンリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lateral IP Pty Ltd
Original Assignee
Lateral IP Pty Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from AU2019902436A external-priority patent/AU2019902436A0/en
Application filed by Lateral IP Pty Ltd filed Critical Lateral IP Pty Ltd
Publication of JP2022534606A publication Critical patent/JP2022534606A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/06Antimigraine agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/04Peptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • A61K38/08Peptides having 5 to 11 amino acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/04Peptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • A61K38/10Peptides having 12 to 20 amino acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/18Growth factors; Growth regulators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0019Injectable compositions; Intramuscular, intravenous, arterial, subcutaneous administration; Compositions to be administered through the skin in an invasive manner
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/48Preparations in capsules, e.g. of gelatin, of chocolate
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/61Growth hormone [GH], i.e. somatotropin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

本開示は、必要とする対象における片頭痛の治療のための、ヒトおよび非ヒト生長ホルモンのC末端フラグメント、合成環状ペプチド、ならびにヒトプロラクチン前駆体のC末端フラグメントの使用に関する。

Description

発明の分野
本発明は、一般に、片頭痛および/またはその症状の緩和またはその発症の遅延を含む片頭痛の治療のために有用なペプチド、およびそれらの使用方法に関する。
背景
本明細書に引用されている特許または特許出願を含む総ての参照は、本発明の完全な理解を可能とするために引用することにより本明細書の一部とされる。しかしながら、このような参照は、オーストラリアまたは他国において、これらの文献が当技術分野における共通の一般知識の一部をなすことを承認するものとして読まれるべきではない。
片頭痛は、広く認識されている神経因性および侵害受容性疼痛症候群とともに真正疼痛症候群として認識されている。神経因性疼痛は末梢神経系または中枢神経系に対する損傷または傷害により引き起こされるが、侵害受容性疼痛は外傷または炎症のために体細胞組織または内臓組織に対する損傷により引き起こされ、片頭痛は神経傷害または組織傷害に関連しない。
片頭痛は、一般に4~72時間続く反復発作性、再発性の支障度が高い頭痛を特徴とする消耗性の病態であり、悪心、嘔吐、音過敏症、光過敏症、言語障害および視覚前兆などの他の症状を伴うことがある。片頭痛発作は一般に、1)頭痛の数時間前に起こる、倦怠感、被刺激性、集中困難、気分変調、欠伸、肩こり、音過敏症、および/または悪心などの症状を特徴とする予兆期;2)感覚障害または認識力障害の症状を伴う前兆期;3)激しい疼痛、悪心、嘔吐および感覚過敏を含む頭痛期;および4)頭痛消散の数時間~数日後に起こる、脱力、認識障害、気分変動および消化管症状などの症状を伴う後発症状期、の4つの相を有する。
片頭痛は、反復発作性(急性)または慢性である。国際頭痛分類(第3版、国際頭痛学会、2018年)が定義しているように、片頭痛の発生が月に15日より少ない場合、それは反復発作性と見なされ、慢性片頭痛は一般に、3か月にわたって月に15回を超える頭痛があり、そのうち9回以上が片頭痛であることと定義される。
片頭痛は、常に、世界で障害原因の上位に挙げられている。世界で10億人を超える人が片頭痛に苦しみ、疾病の世界的負担の研究2015年で、50歳未満の男女両方で第3位の障害原因として挙げられている。オーストラリアでは、490万人が片頭痛に苦しみ、片頭痛患者の86%が労働年齢であり、オーストラリアの片頭痛の総経済的費用は350億7千万であり、これは医療制度費用140億3千万、生産性費用160億3千万およびその他の費用50億1千万からなる(Deloitte Access Economics, Migraine in Australia Whitepaper, 2018)。
家族性の片頭痛感受性が報告されており、片頭痛の少なくとも1つのサブタイプの遺伝的素因を確認している研究もある。これまでに、片頭痛感受性に関連する少なくとも3つの遺伝子が確認されている:CACNA1A、ATP1A2およびSCNA1。
片頭痛は、成人では男性(6%)よりも女性(18%)に頻繁に起こるが、小児では、性別は片頭痛に影響を及ぼさないと思われる。しかしながら、片頭痛は、10歳代に最も頻繁に発症し、ピーク罹患率は青年期にある。
片頭痛患者は、片頭痛発作のリスクを高めるある種のトリガーの一過性の影響に対してもより感受性が高い。これらのトリガーには、天候または周囲光の変化、ある種の食品、ストレスおよび睡眠不足が含まれる。
大きな疫学的および社会的負担にもかかわらず、一つには血管障害という片頭痛の誤った歴史的見方のために、片頭痛の病態生理学の理解は未発達のままである。片頭痛は現在、頭蓋血管神経性炎症と神経系のいくつかの交差レベルの異常な活性化および過敏性を含む複雑な障害と認識されている。
片頭痛を治療および予防するためのいくつかの有効な特定の治療薬がある。片頭痛の薬理学的治療は一般に、発作期間の短縮または頭痛の重症度の軽減または発作の予防に向けられている。頻発性でない、重症度の低い片頭痛は、パラセタモールならびに非ステロイド系抗炎症薬(例えば、アスピリン、イブプロフェンおよびナプロキセン)などのOTC(over-the-counter)医薬品に応答する可能性がある。中等度~重症/慢性片頭痛に処方される現行の療法には、トリプタン、ボトックス、β遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、エルゴタミンおよび三環系抗鬱薬、オピオイドおよび非オピオイド鎮痛薬が含まれる。これらの薬剤は、悪心、鎮静および眠気、オピオイド鎮痛薬の場合には、薬剤耐性および薬物依存または常用などのリスクの重大な副作用を有する。多くの場合、片頭痛薬は、他の薬剤とともに服用した際に強い禁忌を持ち、あるいは心血管イベントまたは血栓形成促進イベントの高いリスクの可能性が議論されている。よって、副作用が限定されているか、または全くない、片頭痛の選択的治療に有効な新規かつ別の選択肢の差し迫った必要がなおある。本発明は、この問題を、片頭痛の緩和に有効な化合物を提供することによって解決する、または部分的に緩和する。
発明の概要
本明細書に開示される1つの側面において、対象において片頭痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-CRSVEGSCG-R(I)(配列番号1)
[式中、
は、YLRIVQ、LRIVQ、RIVQ、IVQ、VQおよびQからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
はF(フェニルアラニン)であるか、またはRは存在しない]
を投与することを含んでなる方法が提供される。
ある実施形態において、ペプチドは、YLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号2)、LRIVQCRSVEGSCGF(配列番号3)、CRSVEGSCG(配列番号4)およびCRSVEGSCGF(配列番号5)からなる群から選択される。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療において使用するための式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-CRSVEGSCG-R(I)(配列番号1)
[式中、
は、YLRIVQ、LRIVQ、RIVQ、IVQ、VQ、およびQからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
はF(フェニルアラニン)であるか、またはRは存在しない]
を含んでなる医薬組成物が手依拠される。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療のための薬剤の製造における式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-CRSVEGSCG-R(I)(配列番号1)
[式中、
は、YLRIVQ、LRIVQ、RIVQ、IVQ、VQおよびQからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
はF(フェニルアラニン)であるか、またはRは存在しない]
の使用が提供される。
本明細書に開示される別の側面において、対象において片頭痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-CRRFVESSC-R(II)(配列番号6)
[式中、
は、YLRVMK、LRVMK、RVMK、VMK、MK、およびKからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
は、A(アラニン)およびAF(アラニン-フェニルアラニン)からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
を投与することを含んでなる方法が提供される。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療において使用するための式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-CRRFVESSC-R(II)(配列番号6)
[式中、
は、YLRVMK、LRVMK、RVMK、VMK、MK、およびKからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
は、A(アラニン)およびAF(アラニン-フェニルアラニン)からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
を含んでなる医薬組成物が提供される。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療のための薬剤の製造における式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-CRRFVESSC-R(II)(配列番号6)
[式中、
は、YLRVMK、LRVMK、RVMK、VMK、MK、およびKからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
は、A(アラニン)およびAF(アラニン-フェニルアラニン)からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
の使用が提供される。
ある実施形態において、ペプチドは、YLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)、LRVMKCRRFVESSCAF(配列番号8)、CRRFVESSCAF(配列番号9)およびCRRFVESSCA(配列番号10)からなる群から選択される。
本明細書に開示される別の側面において、対象において片頭痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の式(III)のペプチド:
-C-R-X-X-P-X-X-X-X-C-R(III)(配列番号11)
[式中、
、X、X、およびXは、セリン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンおよびグリシンからなる群から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アルギニンまたはリシンであり;
は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり;
は、

HS(配列番号12)、
GHS(配列番号13)、
PGHS(配列番号14)、
APGHS(配列番号15)、
EAPGHS(配列番号16)、
SEAPGHS(配列番号17)、
SSEAPGHS(配列番号18)、
PSSEAPGHS(配列番号19)、
DPSSEAPGHS(配列番号20)および
IDPSSEAPGHS(配列番号21)
からなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
は、
S、
SS(配列番号22)、
SSK(配列番号23)、
SSKF(配列番号24)、
SSKFS(配列番号25)、
SSKFSW(配列番号26)、
SSKFSWD(配列番号27)、
SSKFSWDE(配列番号28)、
SSKFSWDEY(配列番号29)、
SSKFSWDEYE(配列番号30)、
SSKFSWDEYEQ(配列番号31)、
SSKFSWDEYEQY(配列番号32)、
SSKFSWDEYEQYK(配列番号33)、
SSKFSWDEYEQYKK(配列番号34)、および
SSKFSWDEYEQYKKE(配列番号35)
からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる方法が提供される。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療において使用するための式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-C-R-X-X-P-X-X-X-X-C-R(III)(配列番号11)
[式中、
、X、X、およびXは、セリン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンおよびグリシンからなる群から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アルギニンまたはリシンであり;
は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり;
は、

HS(配列番号12)、
GHS(配列番号13)、
PGHS(配列番号14)、
APGHS(配列番号15)、
EAPGHS(配列番号16)、
SEAPGHS(配列番号17)、
SSEAPGHS(配列番号18)、
PSSEAPGHS(配列番号19)、
DPSSEAPGHS(配列番号20)および
IDPSSEAPGHS(配列番号21)
からなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
は、
S、
SS(配列番号22)、
SSK(配列番号23)、
SSKF(配列番号24)、
SSKFS(配列番号25)、
SSKFSW(配列番号26)、
SSKFSWD(配列番号27)、
SSKFSWDE(配列番号28)、
SSKFSWDEY(配列番号29)、
SSKFSWDEYE(配列番号30)、
SSKFSWDEYEQ(配列番号31)、
SSKFSWDEYEQY(配列番号32)、
SSKFSWDEYEQYK(配列番号33)、
SSKFSWDEYEQYKK(配列番号34)、および
SSKFSWDEYEQYKKE(配列番号35)
からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
を含んでなる医薬組成物が提供される。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療のための薬剤の製造における式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-C-R-X-X-P-X-X-X-X-C-R(III)(配列番号11)
[式中、
、X、X、およびXは、セリン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンおよびグリシンからなる群から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アルギニンまたはリシンであり;
は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり;
は、

HS(配列番号12)、
GHS(配列番号13)、
PGHS(配列番号14)、
APGHS(配列番号15)、
EAPGHS(配列番号16)、
SEAPGHS(配列番号17)、
SSEAPGHS(配列番号18)、
PSSEAPGHS(配列番号19)、
DPSSEAPGHS(配列番号20)および
IDPSSEAPGHS(配列番号21)
からなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
は、
S、
SS(配列番号22)、
SSK(配列番号23)、
SSKF(配列番号24)、
SSKFS(配列番号25)、
SSKFSW(配列番号26)、
SSKFSWD(配列番号27)、
SSKFSWDE(配列番号28)、
SSKFSWDEY(配列番号29)、
SSKFSWDEYE(配列番号30)、
SSKFSWDEYEQ(配列番号31)、
SSKFSWDEYEQY(配列番号32)、
SSKFSWDEYEQYK(配列番号33)、
SSKFSWDEYEQYKK(配列番号34)、および
SSKFSWDEYEQYKKE(配列番号35)
からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
の使用が提供される。
本明細書に開示される別の側面において、対象において片頭痛を治療する方法であって、それを必要とする対象に治療上有効な量の式(IV)のペプチドまたはその薬学上許容可能な塩:
-C-R-I-X-X-X-X-N-C-R(IV)(配列番号40)
[式中、
は、イソロイシン(I)およびバリン(V)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、ヒスチジン(H)およびチロシン(Y)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アスパラギン酸(D)およびアスパラギン(N)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アスパラギン(N)およびセリン(S)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、YLKLLK、LKLLK、KLLK、LLK、LL、Kからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
はG(グリシン)であるか、またはRは存在しないか、またはRは薬学上許容可能な担体である]
を投与することを含んでなる方法が提供される。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療において使用するための式(IV)のペプチドまたはその薬学上許容可能な塩:
-C-R-I-X-X-X-X-N-C-R(IV)(配列番号40)
[式中、
は、イソロイシン(I)およびバリン(V)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、ヒスチジン(H)およびチロシン(Y)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アスパラギン酸(D)およびアスパラギン(N)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アスパラギン(N)およびセリン(S)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、YLKLLK、LKLLK、KLLK、LLK、LL、Kからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
はG(グリシン)であるか、またはRは存在しないか、またはRは薬学上許容可能な担体である]
を含んでなる医薬組成物が提供される。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療のための薬剤の製造における式(IV)のペプチドまたはその薬学上許容可能な塩:
-C-R-I-X-X-X-X-N-C-R(IV)(配列番号40)
[式中、
は、イソロイシン(I)およびバリン(V)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、ヒスチジン(H)およびチロシン(Y)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アスパラギン酸(D)およびアスパラギン(N)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アスパラギン(N)およびセリン(S)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、YLKLLK、LKLLK、KLLK、LLK、LL、Kからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
はG(グリシン)であるか、またはRは存在しないか、またはRは薬学上許容可能な担体である]
の使用が提供される。
ある実施形態において、式(IV)のペプチドは、アミノ酸配列CRIIHNNNC(配列番号41)、CRIIHNNNCG(配列番号42)、CRIVYDSNC(配列番号43)およびCRIVYDSNCG(配列番号44)からなる群から選択される。
図1は、試験を完了し、プラセボまたはLAT8881(配列番号2、60mg用量、経口)のいずれかで処置を受けた被験者のNSR疼痛スコアの選択例を示す。 図2は、試験を完了し、プラセボまたはLAT8881(配列番号2、60mg用量、経口)のいずれかで処置を受けた被験者のNSR疼痛スコアの選択例を示す。 図3は、試験を完了し、プラセボまたはLAT8881(配列番号2、60mg用量、経口)のいずれかで処置を受けた被験者のNSR疼痛スコアの選択例を示す。 図4は、試験を完了し、プラセボまたはLAT8881(配列番号2、60mg用量、経口)のいずれかで処置を受けた被験者のNSR疼痛スコアの選択例を示す。 図5は、NRS疼痛スコアにおけるベースラインからの平均変化を示す(バーは+/-1標準誤差を表す)。
発明の詳細な説明
別段の定義がない限り、本明細書で使用される総ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の熟練者によって一般に理解されているものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと類似または等価のいずれの方法および材料も本発明の実施または教示において使用可能であるが、好ましい方法および材料を記載する。本発明の目的で、下記の用語を以下に定義する。
冠詞「1つの(a)」および「1つの(an)」は、本明細書において、1つまたは2つ以上の(すなわち、少なくとも1つの)その冠詞の文法上の目的語を指して使用される。例として、「1つの要素」は、1つの要素または2つ以上の要素を意味する。
本明細書において使用する場合、用語「約」は、参照量(quantity)、レベル、値、寸法、大きさ、または量(amount)と多くて10%(例えば、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%)異なる量(quantity)、レベル、値、寸法、大きさ、または量(amount)を指す。
本明細書において、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、「を含んでなる」という語は、記載のステップもしくは要素またはステップもしくは要素の群を包含するが、他のいずれのステップもしくは要素またはステップもしくは要素の群を排除しないことを意味するものと理解される。
式(I)のペプチド
本発明者は意外にも、式(I)(配列番号1)のペプチドが片頭痛の症状の少なくともいくらかを緩和し得ることを見出した。よって、本明細書に開示される1つの側面において、対象において片頭痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-CRSVEGSCG-R(I)(配列番号1)
[式中、
は、YLRIVQ、LRIVQ、RIVQ、IVQ、VQおよびQからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
はF(フェニルアラニン)であるか、またはRは存在しない]
を投与することを含んでなる方法が提供される。
好ましい実施形態において、ペプチドはYLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号2)である。配列番号2(LAT8881とも呼称)は、ペプチドのN末端に付加的チロシン残基を有する、ヒト成長ホルモン(hGH)(例えば、GenBank受託番号AAA72260.1、AML27053.1およびADE06645.1)のアミノ酸残基178~192にわたる、hGHのC末端フラグメントである。
本明細書に開示されるある実施形態において、Rは存在しない。別の実施形態では、Rは存在しない。さらに別の実施形態では、RおよびRは存在しない。
本明細書に開示されるある実施形態において、式(I)のペプチドは、9~16アミノ酸残基長、好ましくは9、10、11、12、13、14、15または16アミノ酸残基長である。式(I)のペプチドは一般に2つのシステイン(C)残基の間にジスルフィド結合を含んでなり、それによりそれらの2つのシステイン残基の間に環状ペプチドを形成している。
ある実施形態において、式(I)のペプチドは、YLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号2)、LRIVQCRSVEGSCGF(配列番号3)、CRSVEGSCG(配列番号4)およびCRSVEGSCGF(配列番号5)からなる群から選択される。
好ましい実施形態において、式(I)のペプチドは、CRSVEGSCG(配列番号4)である。別の好ましい実施形態において、式(I)のペプチドは、CRSVEGSCGF(配列番号5)である。
式(II)のペプチド
本開示はまた、式(I)のペプチドの非ヒト変異体であって、それらのヒト対応物に対して片頭痛の治療に治療特性を有する変異体にも及ぶ。式(I)のペプチドの好適な非ヒト変異体は当業者によく知られ、その具体例はWO2013/082667に開示され、その含量は引用することにより本明細書の一部とされる。よって、本明細書に開示される1つの側面において、対象において片頭痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-CRRFVESSC-R(II)(配列番号6)
[式中、
は、YLRVMK、LRVMK、RVMK、VMK、MK、およびKからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
は、A(アラニン)およびAF(アラニン-フェニルアラニン)からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
を投与することを含んでなる方法が提供される。式(II)のペプチドは、例えば、イヌ、ウマおよびネコ対象に見られるような、式(I)の非ヒト変異体の代表的なものである。
ある実施形態において、式(II)のペプチドは、YLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)、LRVMKCRRFVESSCAF(配列番号8)、CRRFVESSCAF(配列番号9)およびCRRFVESSCA(配列番号10)からなる群から選択される。
式(II)のペプチドは、9~17アミノ酸残基長、好ましくは9、10、11、12、13、14、15、16または17アミノ酸残基長である。式(II)のペプチドは一般に2つのシステイン(C)残基の間にジスルフィド結合を含んでなり、それによりそれらの2つのシステイン残基の間に環状ペプチドを形成している。ある実施形態において、式(II)のペプチドは、YLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)、LRVMKCRRFVESSCAF(配列番号8)、CRRFVESSCAF(配列番号9)およびCRRFVESSCA(配列番号10)からなる群から選択される。ある実施形態において、このペプチドは、YLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)である。別の実施形態では、このペプチドは、CRRFVESSCAF(配列番号9)である。別の実施形態では、このペプチドは、CRRFVESSCA(配列番号10)である。
式(III)のペプチド
本開示はまた、片頭痛の治療に関して治療特性を有する式(III)のペプチドに及ぶ。よって、本明細書に開示される別の側面において、対象において片頭痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の式(III)のペプチド:
-C-R-X-X-P-X-X-X-X-C-R(III)(配列番号11)
[式中、
、X、X、およびXは、セリン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンおよびグリシンからなる群から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アルギニンまたはリシンであり;
は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり;
は、

HS(配列番号12)、
GHS(配列番号13)、
PGHS(配列番号14)、
APGHS(配列番号15)、
EAPGHS(配列番号16)、
SEAPGHS(配列番号17)、
SSEAPGHS(配列番号18)、
PSSEAPGHS(配列番号19)、
DPSSEAPGHS(配列番号20)および
IDPSSEAPGHS(配列番号21)
からなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
は、
S、
SS(配列番号22)、
SSK(配列番号23)、
SSKF(配列番号24)、
SSKFS(配列番号25)、
SSKFSW(配列番号26)、
SSKFSWD(配列番号27)、
SSKFSWDE(配列番号28)、
SSKFSWDEY(配列番号29)、
SSKFSWDEYE(配列番号30)、
SSKFSWDEYEQ(配列番号31)、
SSKFSWDEYEQY(配列番号32)、
SSKFSWDEYEQYK(配列番号33)、
SSKFSWDEYEQYKK(配列番号34)、および
SSKFSWDEYEQYKKE(配列番号35)
からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
を投与することを含んでなる方法が提供される。
ある実施形態において、RおよびRの一方または両方は、ポリエチレングリコール(PEG)をさらに含んでなる。PEGは、220~5500Da、好ましくは220~2500Da、またはより好ましくは570~1100Daの範囲の分子量を有し得る。
ある実施形態において、Rは存在しない。別の実施形態では、Rは存在しない。さらに別の実施形態では、RおよびRは存在しない。
ある実施形態において、Rは、N末端キャップ基でキャップされている。用語「N末端キャップ基」は一般に、N末端アミノ基の反応性を遮断する基を指す。好適なN末端キャップ基は当業者によく知られ、その具体例としては、N末端アミノ基とともにアミド基を形成するアシル基が含まれ、例えば、N末端キャップ基は-NHC(O)Raを形成し、ここで、NHはN末端アミノ基に由来し、Raはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはアリールである。ある実施形態において、N末端キャップ基は-C(O)CH(アシル)であり、-NHC(O)CHを形成する。
ある実施形態において、Rはセリン残基(S)である。
別の実施形態では、Rは、C末端キャップ基でキャップされている。用語「C末端キャップ基」は一般に、C末端カルボン酸の反応性を遮断する基を指す。好適なC末端キャップ基は、C末端カルボン酸とともにアミド基またはエステルを形成し、例えば、C末端キャップ基は、-C(O)NHRまたは-C(O)ORを形成し、ここで、C(O)はC末端カルボン酸基に由来し、Rは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはアリールであり、Rはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはアリールである。特定の実施形態において、C末端キャップ基は-NHであり、-C(O)NHを形成する。
ある実施形態において、Rはセリン残基(S)である。
別の実施形態では、Rはセリン残基であり、Rはセリン残基である。
式(III)のペプチドは、10~50アミノ酸残基長(例えば、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49または50アミノ酸残基長)、好ましくは10~40アミノ酸長、より好ましくは10~30アミノ酸長、より好ましくは10~25アミノ酸長、またはより好ましくは10~20アミノ酸長であり得る。環状ペプチドは、本明細書に記載されるように、2つのアミノ酸残基(一般に、システイン残基)の側鎖が一緒に反応して共有結合を形成しているものまたはC末端カルボン酸とN末端アミン基がアミド結合を形成し、それによりペプチドを環化しているものであると理解されるべきである。
本明細書に開示されるある実施形態において、式(III)のペプチドは、
SCRSRPVESSC(配列番号36);
CRSRPVESSC(配列番号37);
CRSRPVESSCS(配列番号38);および
SCRSRPVESSCS(配列番号39)
からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する。
式(IV)のペプチド
本開示はまた、片頭痛の治療に関して治療特性を有する式(IV)のペプチドに及ぶ。よって、本明細書に開示される1つの側面において、対象において片頭痛を治療する方法であって、それを必要とする対象に治療上有効な量の式(IV)のペプチドまたはその薬学上許容可能な塩:
-C-R-I-X-X-X-X-N-C-R(IV)(配列番号40)
[式中、
は、イソロイシン(I)およびバリン(V)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、ヒスチジン(H)およびチロシン(Y)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アスパラギン酸(D)およびアスパラギン(N)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アスパラギン(N)およびセリン(S)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、YLKLLK、LKLLK、KLLK、LLK、LL、Kからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
はG(グリシン)であるか、またはRは存在しないか、またはRは薬学上許容可能な担体である]
を投与することを含んでなる方法が提供される。
ある実施形態において、式(IV)のペプチドは、アミノ酸配列CRIIHNNNC(配列番号41)、CRIIHNNNCG(配列番号42)、CRIVYDSNC(配列番号43)およびCRIVYDSNCG(配列番号44)からなる群から選択される。好ましい実施形態において、式(IV)のペプチドは、CRIIHNNNC(配列番号41)である。配列番号41(本明細書では互換的にLAT7771とも呼称)は、ヒトプロラクチン前駆体(hPRL;例えば、NCBI参照配列NP_000939.1およびNP_001157030)のアミノ酸残基219~227にわたるヒトプロラクチン(PRL)のC末端フラグメントである。
式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチドは、天然アミノ酸残基、タンパク質構成アミノ酸残基または非タンパク質構成アミノ酸残基から形成されてよい。これらのアミノ酸はL-立体化学を有する。天然アミノ酸は以下の表1に示される。
Figure 2022534606000001
本明細書において使用する場合、用語「アルキル」は、1~10個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖飽和炭化水素基を指す。必要に応じて、アルキル基は、直鎖または分岐鎖配置で1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するアルキル基を含む指定された数の炭素原子を有してよく、例えば、C1-6アルキルである。好適なアルキル基の例としては、限定するものではないが、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、4-メチルブチル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、5-メチルペンチル、2-エチルブチル、3-エチルブチル、ヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシルが挙げられる。
本明細書において使用する場合、用語「アルケニル」は、炭素原子間に1以上の二重結合を有し、かつ、2~10個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖炭化水素基を指す。必要に応じて、アルケニル基は、指定された数の炭素原子を有し得る。例えば、「C-Cアルケニル」の場合のC-Cは、直鎖または分岐鎖配置で2、3、4、5または6個の炭素原子を有する基を含む。好適なアルケニル基の例としては、限定するものではないが、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニルおよびデセニルが挙げられる。
本明細書において使用する場合、用語「アルキニル」は、1以上の三重結合を有し、かつ、2~10個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖炭化水素基を指す。必要に応じて、アルキニル基は、指定された数の炭素原子を有し得る。例えば、「C-Cアルキニル」の場合のC-Cは、直鎖または分岐鎖配置で2、3、4、5または6個の炭素原子を有する基を含む。好適なアルキニル基の例としては、限定するものではないが、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルおよびヘキシニルが挙げられる。
本明細書において使用する場合、用語「シクロアルキル」は、飽和および不飽和(芳香族ではない)環状炭化水素を指す。シクロアルキル環は、指定された数の炭素原子を含み得る。例えば、3~8員シクロアルキル基は、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を含む。好適なシクロアルキル基の例としては、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルが挙げられる。
本明細書において使用する場合、用語「アリール」は、少なくとも1つの環が芳香族である、各環7原子までのいずれの安定、単環式、二環式または三環式炭素環系も意味するものとする。このようなアリール基の例としては、限定するものではないが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、フルオレニル、フェナントレニル、ビフェニルおよびビナフチルが挙げられる。
ある実施形態において、ジスルフィド結合は、式(I)、(II)、(III)および(IV)の2つのシステイン残基(C)に間に形成される。
本明細書に開示されるペプチドは、当業者に周知の方法によって製造することができ、その具体例は、FmocまたはBoc保護アミノ酸残基を用いる液相または固相合成ならびに標準的な微生物培養技術、遺伝子操作微生物および組換えDNA技術を用いる当技術分野で公知の組換え技術(Sambrook and Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual (第3版), 2001, CSHL Press)を含む。
ある実施形態において、式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチドは、薬学上許容可能な塩として形成される。薬学上許容可能でない塩は薬学上許容可能な塩の製造における中間体として有用であり得るか、または保存または輸送の際に有用であり得ることから、これらも想定されると理解されるべきである。好適な薬学上許容可能な塩は当業者によく知られ、その具体例は、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、炭酸、ホウ酸、スルファミン酸、および臭化水素酸などの薬学上許容可能な無機酸の塩、または酢酸、プロピオン酸、酪酸、酒石酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、乳酸、粘液酸、グルコン酸、安息香酸、コハク酸、シュウ酸、フェニル酢酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、サリチル酸 スルファニル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、エデト酸、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ラウリン酸、パントテン酸、タンニン酸、アスコルビン酸および吉草酸などの薬学上許容可能な有機酸の塩が挙げられる。好適な塩基塩の具体例としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウムおよびアルキルアンモニウムなどの薬学上許容可能な陽イオンを伴って形成されるものが挙げられる。塩基性窒素を含有する基は、塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、プロピル、およびブチルなどの低級アルキルハリドなどの薬剤;硫酸ジメチルおよびジエチルのような硫酸ジアルキル;およびその他で四級化してもよい。
また、式(I)、(II)、(III)もしくは(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩を含んでなるプロドラッグも本明細書に開示される。本明細書において使用する場合、「プロドラッグ」は一般に、in vivoで代謝されて有効な式(I)、(II)、(III)もしくは(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩を提供することができる化合物を指す。いくつかの実施形態において、プロドラッグそれ自体はまた、本明細書の他所に記載されているように、式(I)、(II)、(III)もしくは(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩と同じ、または実質的に同じ治療活性を有する。
いくつかの実施形態において、式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、C末端キャップ基をさらに含んでなり得る。用語「C末端キャップ基」は、本明細書において使用する場合、C末端カルボン酸の反応性を遮断する基を指す。好適なC末端キャップ基は、C末端カルボン酸とともにアミド基またはエステルを形成し、例えば、C末端キャップ基は、-C(O)NHRまたは-C(O)ORを形成し、ここで、C(O)はC末端カルボン酸基に由来し、Rは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはアリールであり、Rはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはアリールである。特定の実施形態において、C末端キャップ基は-NHであり-C(O)NHを形成する。いくつかの実施形態において、式(I)もしくは(II)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、C末端ポリエチレングリコール(PEG)を含んでなる。ある実施形態において、PEGは、220~5500Da、好ましくは220~2500Da、より好ましくは570~1100Daの範囲の分子量を有する。
いくつかの実施形態において、式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、N末端キャップ基をさらに含んでなり得る。用語「N末端キャップ基」は、本明細書において使用する場合、N末端アミノ基の反応性を遮断する基を指す。好適なN末端キャップ基は、N末端アミノ基とともにアミド基を形成するアシル基であり、例えば、N末端キャップ基は-NHC(O)Rを形成し、ここで、NHはN末端アミノ基に由来し、Rはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはアリールである。特定の実施形態において、N末端キャップ基は-C(O)CH(アシル)であり、-NHC(O)CHを形成する。
いくつかの実施形態において、式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、本明細書に記載されるようにC末端キャップ基とN末端キャップ基を含んでなり得る。本明細書に開示されるペプチドはヒト成長ホルモンまたはその非ヒトアイソフォームの全長アミノ酸配列を含まないと理解されるべきである。
本明細書に記載されるような式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、当業者に公知のいずれの方法によって作製してもよい。好適な方法の具体例は、FmocまたはBoc保護アミノ酸残基を用いる液相または固相合成、微生物培養技術、遺伝子操作微生物および組換えDNA技術を用いる組換え技術(Sambrook and Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual (第3版), 2001, CSHL Press)を含む。
治療方法
本明細書の他所に記載されるように、本発明者は、意外にも、式(I)(配列番号1)のペプチドが片頭痛に関連する疼痛および悪心を緩和し得ることを初めて見出した。従って、式(I)のペプチドは、対象において、悪心などの片頭痛の1以上の症状を含む片頭痛を治療、予防、緩和またはそうでなければその発症を遅延させるために適宜使用することができる。本明細書の他所に開示されるように、本開示はまた、片頭痛の治療のための式(II)および式(III)のヒトおよび非ヒト変異体に及ぶ。よって、式(II)および(III)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩もまた、対象において、悪心などの片頭痛の1以上の症状を含む片頭痛を治療、予防、緩和またはそうでなければその発症を遅延させるために適宜使用することができる。本開示はまた、片頭痛の治療のための式(IV)のヒトおよび非ヒト変異体に及ぶ。
用語「治療する(treating)」、「治療(treatment)」などは、悪心などの片頭痛の1以上の症状を含む片頭痛を消散、軽減、緩和、改善またはそうでなければ阻害することを意味して本明細書において互換的に使用される。用語「予防する(prevent)」」、「予防する(preventing)」、「予防(prophylaxis)」などは、片頭痛および悪心などの片頭痛の1以上の症状のリスクを軽減することを意味して本明細書において互換的に使用される。
用語「治療する(treating)」、「治療(treatment)」などはまた、少なくともある期間、片頭痛の影響を消散、軽減、緩和、改善またはそうでなければ阻害することも含む。また、用語「治療する(treating)」、「治療(treatment)」などは片頭痛、またはその症状が恒久的に消散、軽減、緩和、改善またはそうでなければ阻害されることを意味するものではなく、従って、片頭痛、またはその1以上の症状の一時的消散、軽減、緩和、改善またはそうでなければ阻害も包含するということも理解されるべきである。
本明細書の他所に記載されるように、片頭痛は一般に、4~72時間続く反復発作性、再発性の支障度が高い頭痛を特徴とし、悪心、嘔吐、音過敏症、光過敏症、言語障害および視覚前兆などの他の症状を伴うことがある。片頭痛発作は一般に、1)頭痛の数時間前に起こる、倦怠感、被刺激性、集中困難、気分変調、欠伸、肩こり、音過敏症、および/または悪心などの症状を特徴とする予兆期;2)感覚障害または認識力障害の症状を伴う前兆期;3)激しい疼痛、悪心、嘔吐および感覚過敏を含む頭痛期;および4)頭痛消散の数時間~数日後に起こる、脱力、認識障害、気分変動および消化管症状などの症状を伴う後発症状期、の4つの相を有する。
片頭痛は、反復発作性(急性)または慢性である。国際頭痛分類(第3版、国際頭痛学会、2018年)が定義しているように、片頭痛の発生が月に15日より少ない場合、それは反復発作性と見なされ、慢性片頭痛は一般に、3か月にわたって月に15回を超える頭痛があり、そのうち9回以上が片頭痛であることと定義される。
原因にかかわらず片頭痛の治療または予防が本明細書において企図されると理解されるべきである。
いくつかの実施形態において、片頭痛は、痺れ、脱力および/または反射喪失を伴う。いくつかの実施形態において、片頭痛は、重度および/または支障度が高い疼痛を伴う。
用語「対象」は、本明細書において使用する場合、片頭痛の治療または予防が望まれる乳動物対象を指す。好適な対象の具体例としては、霊長類、特に、ヒト、ネコおよびイヌなどの伴侶動物、ウマ、ロバなどの労働動物、ヒツジ、ウシ、ヤギ、ブタなどの家畜、ウサギ、マウス、ラット、モルモット、ハムスターなどの実験動物、ならびに動物園および野生動物公園にいるもの、シカ、ディンゴなどの飼育下の野生動物が挙げられる。ある実施形態において、対象はヒトである。別の実施形態では、対象は、イヌ、ネコおよびウマからなる群から選択される。
本明細書において対象という場合には、対象が片頭痛またはその症状を有することを意味するだけではなく、片頭痛またはその症状を発症するリスクのある対象も含むと理解されるべきである。ある実施形態において、対象は片頭痛またはその症状を有する(すなわち経験している)。別の実施形態では、対象は、治療時には片頭痛またはその症状を経験しておらず、片頭痛またはその症状を発症するリスクがある。ある実施形態において、対象は慢性片頭痛に罹患している。別の実施形態では、対象は反復発作性(急性)片頭痛に罹患している。
ある実施形態において、本明細書に開示される方法は、式(I)、(II)、(III)もしくは(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に投与することを含んでなる。好ましい実施形態において、非ヒト対象は、イヌ、ネコまたはウマからなる群から選択される。他の実施形態において、本明細書に開示される方法は、式(I)、(II)、(III)もしくは(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩をヒト対象に投与することを含んでなる。他の実施形態において、式(I)、(II)、(III)もしくは(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、イヌ、ネコまたはウマなどの非ヒト対象に投与される。
式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、治療上有効な量で投与される。「治療上有効な量」という句は一般に、所望の応答を達成するため、あるいは治療される片頭痛の発症を治験させるもしくはその進行を阻害する、または発症もしくは進行を一緒に停止するために必要な量を意味する。ペプチドの治療上有効な量はいくつかの因子によって異なり、その具体例として、治療される対象の健康および身体状態、治療される対象の分類群、治療される片頭痛の重症度、式(I)、(II)、(III)もしくは(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩を含んでなる組成物の処方、投与経路、および以上のいずれかの組合せが挙げられることが当業者には理解されるであろう。
治療上有効な量は一般に、当業者により慣例の試験で決定することができる比較的拾広い範囲にある。ヒト対象に投与するための式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、ならびにそれらの薬学上許容可能な塩の好適な治療上有効な量の具体例としては、約0.001mg/kg体重~約1g/kg体重、好ましくは約0.001mg/kg体重~約50g/kg体重、より好ましくは約0.01mg/kg体重~約1.0mg/kg体重が挙げられる。本明細書に開示されるある実施形態において、式(I)、(II)、(III)および/もしくは(IV)のペプチド、ならびに/またはそれらの薬学上許容可能な塩の治療上有効な量は、約0.001mg/kg体重~約1g/kg体重/用量(例えば、0.001mg/kg、0.005mg/kg、0.01mg/kg、0.05mg/kg、0.1mg/kg、0.15mg/kg、0.2mg/kg、0.25mg/kg、0.3mg/kg、0.35mg/kg、0.4mg/kg、0.45mg/kg、0.5mg/kg、0.5mg/kg、0.55mg/kg、0.6mg/kg、0.65mg/kg、0.7mg/kg、0.75mg/kg、0.8mg/kg、0.85mg/kg、0.9mg/kg、0.95mg/kg、1mg/kg、1.5mg/kg、2mg/kg、2.5mg/kg、3mg/kg、3.5mg/kg、4mg/kg、4.5mg/kg、5mg/kg、5.5mg/kg、6mg/kg、6.5mg/kg、7mg/kg、7.5mg/kg、8mg/kg、8.5mg/kg、9mg/kg、9.5mg/kg、10mg/kg、10.5mg/kg、11mg/kg、11.5mg/kg、12mg/kg、12.5mg/kg、13mg/kg、13.5mg/kg、14mg/kg、14.5mg/kg、15mg/kg、15.5mg/kg、16mg/kg、16.5mg/kg、17mg/kg、17.5mg/kg、18mg/kg、18.5mg/kg、19mg/kg、19.5mg/kg、20mg/kg、20.5mg/kg、21mg/kg、21.5mg/kg、22mg/kg、22.5mg/kg、23mg/kg、23.5mg/kg、24mg/kg、24.5mg/kg、25mg/kg、25.5mg/kg、26mg/kg、26.5mg/kg、27mg/kg、27.5mg/kg、28mg/kg、28.5mg/kg、29mg/kg、29.5mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg体重など)である。ある実施形態において、式(I)、(II)、(III)および/もしくは(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩の治療上有効な量は、約0.001mg~約50mg/kg体重である。ある実施形態において、式(I)、(II)、(III)および/または(IV)のペプチド、ならびにそれらの薬学上許容可能な塩の治療上有効な量は、約0.01mg~約100mg/kg体重である。ある実施形態において、式(I)、(II)、(III)および/または(IV)のペプチド、ならびにそれらの薬学上許容可能な塩の治療上有効な量は、約0.1mg~約10mg/kg体重、好ましくは約0.5mg~約5mg/kg体重、より好ましくは約0.5mg~約1.0mg/kg体重である。投与計画は最適な治療応答を得るために調節することができる。例えば、数回の分割用量を毎日、毎週、毎月もしくは他の好適な時間間隔で投与してもよいし、または状況の要求により示されるように用量を比例的に低減してもよい。
本明細書の他所に示されるように、本発明者は、意外にも、本明細書に記載のペプチドは片頭痛に関連する疼痛および悪心を緩和し得ることを見出した。よって、本明細書に開示されるある実施形態において、式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、対象において片頭痛を治療する治療上有効な量で対象に投与される。片頭痛を治療する際の治療活性はまた式(II)、(III)および(IV)のペプチドにも帰される。よって、本明細書に開示されるある実施形態において、式(II)(III)もしくは(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、対象において片頭痛を治療する治療上有効な量で対象に投与される。
本明細書に開示されるある実施形態において、本明細書に記載されるペプチドは、アミノ酸配列CRSVEGSCG(配列番号4)またはCRSVEGSCGF(配列番号5)を含んでなる。
投与経路
式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、およびそれらの薬学上許容可能な塩は、本明細書に記載されるように治療上有効な量での対象へのペプチドの送達を可能とする好適ないずれの経路によって対象に投与してもよい。好適な投与経路は当業者に公知であり、その具体例としては、経腸投与経路(例えば、経口および直腸)、一般に注射またはマイクロインジェクションによる非経口投与経路(例えば、筋肉内、皮下、静脈内、硬膜外、関節内、腹腔内、大槽内またはくも膜下腔内)、ならびに局所(経皮または経粘膜)投与経路(例えば、口内、舌下、膣、鼻腔または吸入)が挙げられる。式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、ならびにそれらの薬学上許容可能な塩はまた、長期間にわたって有効薬剤の徐放を提供するために徐放性投与形として対象に適宜投与することができる。用語「徐放性」は一般に、一定の期間(例えば、約8時間~約12時間まで、約14時間まで、約16時間まで、約18時間まで、約20時間まで、1日まで、1週間まで、1か月まで、または1か月を超えて)対象に一定の、または実質的に一定の濃度の有効薬剤を提供するための有効薬剤の放出を意味する。有効薬剤の徐放は、必要に応じて、投与後数分以内にまたは投与後遅延期間(ラグタイム)が終わった後に始めることができる。好適な徐放性投与形は当業者に公知であり、その具体例はAnal, A. K. (2010; Controlled-Release Dosage Forms. Pharmaceutical Sciences Encyclopedia. 11:1-46)に記載されている。
理論に、または特定の適用様式によって縛られるものではないが、片頭痛またはその1以上の症状の重症度に基づいて投与経路を選択することが望ましいと思われる。本明細書に開示されるある実施形態において、式(I)、(II)、(III)もしくは(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、対象に経腸投与される。本明細書に開示されるある実施形態において、式(I)、(II)、(III)もしくは(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、対象に経口投与される。本明細書に開示されるある実施形態において、式(I)、(II)、(III)または(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、対象に非経口投与される。本明細書に開示される別の実施形態では、式(I)、(II)、(III)もしくは(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、対象に局所投与される。
本明細書の他所に記載されるように、「局所」投与は一般に、皮膚または粘膜などの体表への、好適にはクリーム、ローション、フォーム、ゲル、軟膏、点鼻剤、点眼剤、点耳剤、経皮パッチ、経皮フィルム(例えば、舌下フィルム)などの形態での有効薬剤の適用を意味する。局所投与はまた、吸入または吹送による気道の粘膜を介した投与も包含する。本明細書に開示されるある実施形態において、局所投与は、経皮投与および経粘膜投与からなる群から選択される。ある実施形態において、式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、対象に経皮投与される。
ある実施形態において、これらの方法は、式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに経口投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。
ある実施形態において、これらの方法は、式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに経口投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。
ある実施形態において、これらの方法は、式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに経口投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。
ある実施形態において、これらの方法は、式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに経口投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。
ある実施形態において、これらの方法は、式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに局所投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。
ある実施形態において、これらの方法は、式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに局所投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。
ある実施形態において、これらの方法は、式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに局所投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。
ある実施形態において、これらの方法は、式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに局所投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。
別の実施形態では、これらの方法は、配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに経口投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。
別の実施形態では、これらの方法は、配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに局所投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。
別の実施形態では、これらの方法は、配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。
別の実施形態では、これらの方法は、配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に局所的投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。
別の実施形態では、これらの方法は、配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。
別の実施形態では、これらの方法は、配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。
別の実施形態では、これらの方法は、配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に経口投与することを含んでなる。
別の実施形態では、これらの方法は、配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に局所投与することを含んでなる。
局所投与の具体例は本明細書の他所に記載されている。ある実施形態において、局所投与は経皮投与である。
本明細書に開示されるある実施形態において、式(I)もしくは(II)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、対象に徐放性投与形として投与され、その具体例は本明細書の他所に記載されている。ある実施形態において、これらの方法は、式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに徐放性投与形として投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に徐放性投与形として投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩、徐放性投与形としてネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に投与することを含んでなる。
別の実施形態では、これらの方法は、式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに徐放性投与形として投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に徐放性投与形として投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を徐放性投与形としてネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に投与することを含んでなる。
別の実施形態では、これらの方法は、式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに徐放性投与形として投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に徐放性投与形として投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を徐放性投与形としてネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に投与することを含んでなる。
別の実施形態では、これらの方法は、式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに徐放性投与形として投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に徐放性投与形として投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を徐放性投与形としてネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に投与することを含んでなる。
別の実施形態では、これらの方法は、配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩をヒトに徐放性投与形として投与することを含んでなる。別の実施形態では、これらの方法は、配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に徐放性投与形として投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を徐放性投与形としてネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に投与することを含んでなる。
別の実施形態では、これらの方法は、配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に徐放性投与形として投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を徐放性投与形としてネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に投与することを含んでなる。ある実施形態において、徐放性投与形は、対象に非経口投与され、その好適な例は本明細書の他所に記載されている。
別の実施形態では、これらの方法は、配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に徐放性投与形として投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を徐放性投与形としてネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に投与することを含んでなる。ある実施形態において、徐放性投与形は対象に非経口投与され、その好適な例は本明細書の他所に記載されている。
別の実施形態では、これらの方法は、配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に徐放性投与形として投与することを含んでなる。さらに別の実施形態では、これらの方法は、配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を徐放性投与形としてネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に投与することを含んでなる。ある実施形態において、徐放性投与形は対象に非経口投与され、その好適な例は本明細書の他所に記載されている。
本明細書の他所に示されるように、数回(すなわち、複数回)の分割用量を毎日、毎週、毎月もしくは他の好適な時間間隔で投与してもよいし、または状況の要求により示されるように用量を比例的に低減してもよい。複数用量のコースが必要とされるまたはそうでなければ望まれる場合には、本明細書に開示されるようなペプチドを2つ以上の経路によって投与することが有益であり得る。例えば、対象に迅速または急性の治療効果を誘導するために第1の用量を非経口的に(例えば、筋肉内、静脈内;皮下、硬膜外、関節内、腹腔内、大槽内またはくも膜下腔内投与経路によって)投与し、次いで、急性治療期後の長期間にわたって有効薬剤の持続的アベイラビリティを提供するために後続(例えば、第2、第3、第4、第5など)の用量を経腸(例えば、経口もしくは直腸)投与する、および/または局所的に(例えば、経皮もしくは経粘膜投与経路により)投与することが望ましい場合がある。あるいは、一用量を経腸(例えば、経口たは直腸)投与し、次いで、後続(例えば、第2、第3、第4、第5など)の用量を非経口的に(例えば、筋肉内、静脈内;皮下、硬膜外、関節内、腹腔内、大槽内もしくはくも膜下腔内投与経路によって)および/または局所的に(例えば、経皮もしくは経粘膜投与経路によって)投与することが望ましい場合もある。あるいは、一用量を局所的に(例えば、経皮または経粘膜投与経路によって)投与し、次いで、後続(例えば、第2、第3、第4、第5など)の用量を非経口的に(例えば、筋肉内、静脈内;皮下、硬膜外、関節内、腹腔内、大槽内もしくはくも膜下腔内投与経路によって)および/または経腸(例えば、経口または直腸)投与することが望ましい場合もある。
投与経路は、本明細書の他所に記載されるように、片頭痛症状に基づいて適宜選択することができる。その代わりにまたはそれに加えて、投与経路は、対象の健康状態、年齢、体重および所与の投与経路に対する忍容性(またはその欠如)(例えば、注射恐怖症がある場合には、経腸および/または局所などの別の投与経路を選択することができる)などの因子を考慮して適宜選択することができる。
また、複数の投与経路が望まれる場合には、本明細書に開示される方法に従っていずれの組合せの2つ以上の投与経路を用いてもよいと理解されるべきである。好適な組合せの具体例としては、限定するものではないが(投与順序において)、(a)非経口-経腸;(b)非経口-局所;(c)非経口-経腸-局所;(d)非経口-局所-経腸;(e)経腸-非経口;(f)経腸-局所;(g)経腸-局所-非経口;(h)経腸-非経口-局所;(i)局所-非経口;(j)局所-経腸;(k)局所-非経口-経腸;(l)局所-経腸-非経口;(m)非経口-経腸-局所-非経口;(n)非経口-経腸-局所-経腸などが挙げられる。
ある実施形態において、これらの方法は、(i)対象に本明細書に開示されるようなペプチドまたは組成物を非-非経口投与すること、および(ii)対象に本明細書に開示されるようなペプチドまたは組成物を非経口(すなわち、経腸または局所)投与することを含んでなり、ここで、非-非経口(経腸または局所)投与は非経口投与の後に行う。ある実施形態において、非経口(parental)投与は、筋肉内、皮下および静脈内投与からなる群から選択される。さらなる実施形態において、非経口(parental)投与は、皮下投与である。ある実施形態において、非経口(parental)投与は、経口投与である。
ある実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)ヒト対象に式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)ヒト対象に式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を経口投与することを含んでなり、ここで、経口投与は非経口投与の後に行う。別の実施形態では、本明細書に開示される方法は、(i)ヒト対象に配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)ヒト対象に配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を経口投与することを含んでなり、ここで、経口投与は非経口投与の後に行う。ある実施形態において、非経口(parental)投与は、皮下投与である。別の実施形態では、非経口(parental)投与は、くも膜下腔内である。
ある実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)非ヒト対象に式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)非ヒト対象に式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を経口投与することを含んでなり、ここで、経口投与は非経口投与の後に行う。さらなる実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)非ヒト対象に配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)非ヒト対象に配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を経口投与することを含んでなり、ここで、経口投与は非経口投与の後に行う。ある実施形態において、非ヒト対象は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される。ある実施形態において、非経口(parental)投与は、皮下投与である。別の実施形態では、非経口(parental)投与は、くも膜下腔内投与である。
ある実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)非ヒト対象に式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)非ヒト対象に式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を経口投与することを含んでなり、ここで、経口投与は非経口投与の後に行う。さらなる実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)非ヒト対象に配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)非ヒト対象を配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩に経口投与することを含んでなり、ここで、経口投与は非経口投与の後に行う。ある実施形態において、非ヒト対象は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される。ある実施形態において、非経口(parental)投与は、皮下投与である。別の実施形態では、非経口(parental)投与は、くも膜下腔内である。
ある実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)非ヒト対象に式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)非ヒト対象に式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を経口投与することを含んでなり、ここで、経口投与は非経口投与の後に行う。さらなる実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)非ヒト対象に配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非ヒト対象に経口投与することを含んでなり、ここで、経口投与は非経口投与の後に行う。ある実施形態において、非ヒト対象は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される。ある実施形態において、非経口(parental)投与は、皮下投与である。別の実施形態では、非経口(parental)投与は、くも膜下腔内である。
さらなる実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)ヒト対象に式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)ヒト対象に式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を局所投与することを含んでなり、ここで、局所投与は非経口投与の後に行う。さらなる実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)ヒト対象に配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)ヒト対象に配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を局所投与することを含んでなり、ここで、局所投与は非経口投与の後に行う。
さらなる実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)非ヒト対象に式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)非ヒト対象に式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を局所投与することを含んでなり、ここで、局所投与は非経口投与の後に行う。さらなる実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)非ヒト対象に配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)非ヒト対象を配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩に局所投与することを含んでなり、ここで、局所投与は非経口投与の後に行う。
さらなる実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)非ヒト対象に式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)非ヒト対象に式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を局所投与することを含んでなり、ここで、局所投与は非経口投与の後に行う。さらなる実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)非ヒト対象に配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)非ヒト対象に配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を局所投与することを含んでなり、ここで、局所投与は非経口投与の後に行う。
さらなる実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)非ヒト対象に式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)非ヒト対象に式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を局所投与すること を含んでなり、ここで、局所投与は非経口投与の後に行う。さらなる実施形態において、本明細書に開示される方法は、(i)非ヒト対象に配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩を非経口投与すること、および(ii)非ヒト対象を配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩に局所投与することを含んでなり、ここで、局所投与は非経口投与の後に行う。
ある実施形態において、非ヒト対象は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される。ある実施形態において、非経口投与経路は皮下である。別の実施形態では、局所投与経路は経皮である。別の実施形態では、非経口投与は皮下であり、局所投与は経皮である。
その代わりにまたはそれに加えて、本明細書に記載されるようなペプチドおよび組成物は、徐放性投与形として適宜投与することができる。よって、ある実施形態において、これらの方法は、(i)対象に本明細書に開示されるようなペプチドまたは組成物を非経口投与すること、および(ii)対象に本明細書に開示されるようなペプチドまたは組成物を徐放性投与形として投与することを含んでなり、ここで、徐放性投与形は非経口投与の後に投与される。別の実施形態では、これらの方法は、(i)対象に本明細書に開示されるようなペプチドまたは組成物を非-非経口的に(経腸または局所)投与すること、および(ii)対象に本明細書に開示されるようなペプチドまたは組成物を徐放性投与形として投与することを含んでなり、ここで、徐放性投与形は非-非経口投与の後に対象に投与される。さらに別の実施形態では、これらの方法は、(i)対象に本明細書に開示されるようなペプチドまたは組成物を経腸投与すること、および(ii)対象に本明細書に開示されるようなペプチドまたは組成物を徐放性投与形として投与することを含んでなり、ここで、徐放性投与形は経腸投与の後に対象に投与される。さらに別の実施形態では、これらの方法は、(i)対象に本明細書に開示されるようなペプチドまたは組成物を局所投与すること、および(ii)対象に本明細書に開示されるようなペプチドまたは組成物を徐放性投与形として投与することを含んでなり、ここで、徐放性投与形は局所投与の後に対象に投与される。好ましい実施形態において、徐放性投与形は非経口投与のために処方される。
医薬組成物
式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、無希釈の化学物質として対象に投与するために処方してもよい。しかしながら、特定の実施形態において、式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩を、獣医学的組成物を含む医薬組成物として処方することが好ましい場合がある。よって、本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療において使用するための、本明細書に記載されるような式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-CRSVEGSCG-R(I)(配列番号1)
[式中、
は、YLRIVQ、LRIVQ、RIVQ、IVQ、VQ、およびQからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
はF(フェニルアラニン)であるか、またはRは存在しない]
を含んでなる医薬組成物が提供される。
ある実施形態において、ペプチドは、YLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号2)、LRIVQCRSVEGSCGF(配列番号3)、CRSVEGSCG(配列番号4)およびCRSVEGSCGF(配列番号5)からなる群から選択される。
ある実施形態において、ペプチドは、YLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号2)である。ある実施形態において、ペプチドは、CRSVEGSCG(配列番号4)である。ある実施形態において、ペプチドは、CRSVEGSCGF(配列番号5)である。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療のための薬剤の製造における、本明細書に記載されるような式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-CRSVEGSCG-R(I)(配列番号1)
[式中、
は、YLRIVQ、LRIVQ、RIVQ、IVQ、VQおよびQからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
はF(フェニルアラニン)であるか、またはRは存在しない]
の使用が提供される。
ある実施形態において、ペプチドは、YLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号2)、LRIVQCRSVEGSCGF(配列番号3)、CRSVEGSCG(配列番号4)およびCRSVEGSCGF(配列番号5)からなる群から選択される。ある実施形態において、ペプチドは、YLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号2)である。ある実施形態において、ペプチドは、CRSVEGSCG(配列番号4)である。ある実施形態において、ペプチドは、CRSVEGSCGF(配列番号5)である。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療において使用するための式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-CRRFVESSC-R(II)(配列番号6)
[式中、
は、YLRVMK、LRVMK、RVMK、VMK、MK、およびKからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
は、A(アラニン)およびAF(アラニン-フェニルアラニン)からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
を含んでなる医薬組成物が提供される。
ある実施形態において、ペプチドは、YLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)、LRVMKCRRFVESSCAF(配列番号8)、CRRFVESSCAF(配列番号9)およびCRRFVESSCA(配列番号10)からなる群から選択される。
ある実施形態において、ペプチドは、YLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)である。ある実施形態において、ペプチドは、CRRFVESSCAF(配列番号9)である。ある実施形態において、ペプチドは、CRRFVESSCA(配列番号10)である。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療のための薬剤の製造における式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-CRRFVESSC-R(II)(配列番号6)
[式中、
は、YLRVMK、LRVMK、RVMK、VMK、MK、およびKからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
は、A(アラニン)およびAF(アラニン-フェニルアラニン)からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
の使用が提供される。
ある実施形態において、ペプチドは、YLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)、LRVMKCRRFVESSCAF(配列番号8)、CRRFVESSCAF(配列番号9)およびCRRFVESSCA(配列番号10)からなる群から選択される。ある実施形態において、ペプチドは、YLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)である。ある実施形態において、ペプチドは、CRRFVESSCAF(配列番号9)である。ある実施形態において、ペプチドは、CRRFVESSCA(配列番号10)である。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療において使用するための式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-C-R-X-X-P-X-X-X-X-C-R(III)(配列番号11)
[式中、
、X、X、およびXは、セリン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンおよびグリシンからなる群から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アルギニンまたはリシンであり;
は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり;
は、

HS(配列番号12)、
GHS(配列番号13)、
PGHS(配列番号14)、
APGHS(配列番号15)、
EAPGHS(配列番号16)、
SEAPGHS(配列番号17)、
SSEAPGHS(配列番号18)、
PSSEAPGHS(配列番号19)、
DPSSEAPGHS(配列番号20)および
IDPSSEAPGHS(配列番号21)
からなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
は、
S、
SS(配列番号22)、
SSK(配列番号23)、
SSKF(配列番号24)、
SSKFS(配列番号25)、
SSKFSW(配列番号26)、
SSKFSWD(配列番号27)、
SSKFSWDE(配列番号28)、
SSKFSWDEY(配列番号29)、
SSKFSWDEYE(配列番号30)、
SSKFSWDEYEQ(配列番号31)、
SSKFSWDEYEQY(配列番号32)、
SSKFSWDEYEQYK(配列番号33)、
SSKFSWDEYEQYKK(配列番号34)、および
SSKFSWDEYEQYKKE(配列番号35)
からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
を含んでなる医薬組成物が提供される。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療において使用するための式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
-C-R-X-X-P-X-X-X-X-C-R(III)(配列番号11)
[式中、
、X、X、およびXは、セリン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンおよびグリシンからなる群から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アルギニンまたはリシンであり;
は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり;
は、

HS(配列番号12)、
GHS(配列番号13)、
PGHS(配列番号14)、
APGHS(配列番号15)、
EAPGHS(配列番号16)、
SEAPGHS(配列番号17)、
SSEAPGHS(配列番号18)、
PSSEAPGHS(配列番号19)、
DPSSEAPGHS(配列番号20)および
IDPSSEAPGHS(配列番号21)
からなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
は、
S、
SS(配列番号22)、
SSK(配列番号23)、
SSKF(配列番号24)、
SSKFS(配列番号25)、
SSKFSW(配列番号26)、
SSKFSWD(配列番号27)、
SSKFSWDE(配列番号28)、
SSKFSWDEY(配列番号29)、
SSKFSWDEYE(配列番号30)、
SSKFSWDEYEQ(配列番号31)、
SSKFSWDEYEQY(配列番号32)、
SSKFSWDEYEQYK(配列番号33)、
SSKFSWDEYEQYKK(配列番号34)、および
SSKFSWDEYEQYKKE(配列番号35)
からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
の使用が提供される。
本明細書に開示されるある実施形態において、式(III)のペプチドは、
SCRSRPVESSC(配列番号36);
CRSRPVESSC(配列番号37);
CRSRPVESSCS(配列番号38);および
SCRSRPVESSCS(配列番号39)
からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療において使用するための式(IV)のペプチドまたはその薬学上許容可能な塩:
-C-R-I-X-X-X-X-N-C-R(IV)(配列番号40)
[式中、
は、イソロイシン(I)およびバリン(V)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、ヒスチジン(H)およびチロシン(Y)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アスパラギン酸(D)およびアスパラギン(N)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アスパラギン(N)およびセリン(S)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、YLKLLK、LKLLK、KLLK、LLK、LL、Kからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
はG(グリシン)であるか、またはRは存在しない]
を含んでなる医薬組成物が提供される。
本明細書に開示される別の側面において、対象における片頭痛の治療のための薬剤の製造における式(IV)のペプチドまたはその薬学上許容可能な塩:
-C-R-I-X-X-X-X-N-C-R(IV)(配列番号40)
[式中、
は、イソロイシン(I)およびバリン(V)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、ヒスチジン(H)およびチロシン(Y)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アスパラギン酸(D)およびアスパラギン(N)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、アスパラギン(N)およびセリン(S)から選択されるアミノ酸残基であり;
は、YLKLLK、LKLLK、KLLK、LLK、LL、Kからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
はG(グリシン)であるか、またはRは存在しないか、またはRは薬学上許容可能な担体である]
の使用が提供される。
ある実施形態において、式(IV)のペプチドは、アミノ酸配列CRIIHNNNC(配列番号41)、CRIIHNNNCG(配列番号42)、CRIVYDSNC(配列番号43)およびCRIVYDSNCG(配列番号44)からなる群から選択される。
本明細書の他所に示されるように、式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、治療される基礎病態に適当な1以上の他の有効薬剤と、逐次にまたは組み合わせて(例えば、混合物として)一緒に投与してもよい。例えば、対象が癌を有する場合、本明細書に開示される組成物は、1以上の化学療法薬(その具体例は当業者に周知である)と逐次にまたは組み合わせて(例えば、混合物として)一緒に投与するために処方してよい。例えば、化学療法を受け、いくつかの化学療法薬にしばしば関連する疼痛および/または悪心などのその病態/副作用に苦しんでいる患者において片頭痛に伴う疼痛および悪心を緩和することによるこの性質の組合せ治療が有利であり得る。
ある実施形態において、この組成物は、本明細書の他所に記載されているような薬学上許容可能な担体、賦形剤または希釈剤をさらに含んでなる。ある実施形態において、この組成物は、経口投与のために処方される。
好適な医薬製剤の具体例には、経口、直腸、口内、舌下、膣、鼻腔、局所(例えば、経皮)、筋肉内、皮下、静脈内、硬膜外、関節内およびくも膜下腔内を含め、経腸または非経口投与に好適なものが含まれ、その具体例は本明細書の他所に記載されている。
式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、経口使用のための固体(例えば、錠剤もしくは充填カプセル剤)または液体(例えば、液剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、もしくはそれらを充填したカプセル剤)として、直腸投与のための軟膏、坐剤または浣腸の形態で、非経口使用(例えば、筋肉内、皮下、静脈内、硬膜外、関節内およびくも膜下腔内投与)のための無菌注射溶液の形態で;あるいは非経口(例えば、局所、口内、舌下、膣)投与のための軟膏、ローション、クリーム、ゲル、パッチ、舌下ストリップもしくはフィルムの形態などで使用される医薬組成物および単位投与形として適宜調製することができる。ある実施形態において、式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、局所(例えば、経皮)送達のために処方される。好適な経皮送達系は当業者に周知であり、その具体例は、Prausnitz and Langer (2008; Nature Biotechnol. 26(11):1261-1268)により記載され、その内容は引用することにより本明細書の一部とされる。別の実施形態では、式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、舌下または口内送達のために処方される。好適な舌下および口内送達系は当業者に周知であり、その具体例として、Bala et al. (2013; Int. J. Pharm. Investig. 3(2):67-76)により記載されているような溶解性ストリップまたはフィルムが含まれ、その内容は引用することにより本明細書の一部とされる。
好適な医薬組成物およびそれらの単位投与形は、付加的有効化合物または成分を伴ってまたは伴わずに、従来の成分を従来の割合で含んでなってもよく、このような単位投与形は、使用する、意図する一日量に見合ったいずれの好適な有効量の有効成分を含有してもよい。本明細書に記載されるような式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、多様な経腸、局所および/または非経口投与形で投与するために処方することができる。好適な投与形は、有効成分として、本明細書に記載されるような式(I)のペプチド、式(II)のペプチド、式(III)のペプチド、式(IV)のペプチド、その薬学上許容可能な塩、または上記のいずれかの組合せを含んでなり得る。
ある実施形態において、この組成物は、ヒトへの経口投与のために処方される。別の実施形態では、この組成物は、非ヒト対象への経口投与のために処方される。さらに別の実施形態では、この組成物は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への経口投与のために処方される。
別の実施形態では、この組成物は、ヒトへの非経口投与のために処方される。別の実施形態では、この組成物は、非ヒト対象への非経口投与のために処方される。さらに別の実施形態では、この組成物は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への非経口投与のために処方される。ある実施形態において、非経口投与は皮下投与である。
別の実施形態では、この組成物は、ヒトへの局所投与のために処方される。別の実施形態では、この組成物は、非ヒト対象への局所投与のために処方される。さらに別の実施形態では、この組成物は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への局所投与のために処方される。ある実施形態において、局所投与は経皮投与である。
別の実施形態では、この組成物は、ヒトに投与される徐放性投与形として処方される。別の実施形態では、この組成物は、非ヒト対象に投与される徐放性投与形として処方される。さらに別の実施形態では、この組成物は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象に投与される徐放性投与形として処方される。好適な徐放性投与形の具体例は、本明細書の他所に記載されている。
式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩の医薬組成物を調製するために、薬学上許容可能な担体は固体または液体のいずれかであり得る。固体形態製剤の具体例としては、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤、および分散顆粒が挙げられる。固体担体は、希釈剤、香味剤、可溶化剤、滑沢剤、沈殿防止剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、または封入剤としても働き得る1以上の物質であり得る。散剤において、担体は、微粉有効成分との混合物の状態の部分固体であり得る。錠剤において、有効成分は、必要な結合能を有する担体と好適な割合で混合され、所望の形状および大きさに打錠することができる。
いくつかの実施形態において、散剤および錠剤は、5または10~約70パーセントの有効化合物を含有する。好適な担体の具体例としては、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、シュガー、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカントガム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、カカオ脂などが挙げられる。用語「調製」は、封入剤を伴う有効化合物の調剤による、担体を含むまたは含まない有効成分が担体に取り囲まれているカプセル剤の提供を含むものとする。同様に、カシェ剤およびトローチ剤も本明細書において想定される。錠剤、散剤、カプセル剤、丸剤、カシェ剤、およびトローチ剤は、経口投与に好適な固体形態として使用することができる。
坐剤を調製するためには、脂肪酸グリセリドまたはカカオ脂の混合物などの低融点ワックスをまず融解し、有効成分を撹拌するなどでその中に均一に分散させる。次に、均一な混合物を都合のよい大きさのモールドに注ぎ、冷却し、それにより固化させる。
膣投与に好適な処方物は、有効成分に加えて当技術分野で適当であることが知られるような担体を含有する膣坐剤、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォームまたはスプレーとして提供され得る。
液体形態製剤としては、液剤、懸濁剤、および乳剤、例えば、水または水-プロピレングリコール溶液が挙げられる。例えば、非経口注射液製剤は、ポリエチレングリコール溶液中の溶液として処方することができる。
本明細書に記載されるような式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、非経口投与(例えば、注射、例えば、ボーラス注射または持続的注入による)のために処方してもよく、アンプル、充填済みシリンジ、小容量注入または添加保存剤を伴う多用量容器に単位用量形態で提供してもよい。これらの組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁剤、液剤、または乳剤の形態を採ってもよく、沈澱防止剤、安定剤および/または分散剤などの調剤薬剤を含有し得る。あるいは、有効化合物は、無菌固体の無菌的単離または溶液からの凍結乾燥によって得られる、使用前に好適なビヒクル、例えば、無菌発熱性物質除去水で再構成するための粉末形態であってもよい。
経口使用に好適な水溶液は、有効成分を水に溶解させ、所望により好適な着色剤、香味剤、安定剤および増粘剤を添加することによって調製することができる。
経口使用に好適な水性懸濁液は、微粉有効成分を水中に天然または合成ガム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、またはその他の周知の沈澱防止剤などの粘稠な材料とともに分散させることによって作製することができる。
また、本明細書では、使用の少し前に経口投与のための液体形態製剤に変換することを意図する固体形態製剤も企図される。このような液体形態としては、液剤、懸濁剤、および乳剤が挙げられる。これらの製剤は、有効成分に加えて、着色剤、香味剤、安定剤、緩衝剤、人工および天然甘味剤、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含有し得る。
表皮への局所投与のためには、本明細書に記載されるような式(I)、(II)、(III)および(IV)のペプチド、またはそれらの薬学上許容可能な塩は、軟膏、クリームもしくはローションとして、または経皮パッチとして処方され得る。軟膏およびクリームは、例えば、好適な増粘剤および/またはゲル化剤を加えた水性または油性基剤を用いて処方され得る。ローションは、水性または油性基剤を用いて処方することができ、一般に、1以上の乳化剤、分解防止剤、分散剤、沈殿防止剤、増粘剤、または着色剤も含有する。
口腔への局所投与に好適な処方物としては、有効薬剤を着香基剤、通常、スクロースおよびアラビアガムまたはトラガカントガム中に含んでなるトローチ剤;有効成分をゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアラビアガムなどの不活性基剤中に含んでなる香錠;ならびに有効成分を好適な液体担体中に含んでなる口内洗浄剤が挙げられる。
液剤または懸濁剤は、従来の手段により、例えば、スポイト、ピペットまたはスプレーを用いて鼻腔へ直接適用される。これらの処方物は単回または多回用量形態で提供することができる。前記のスポイトまたはピペットの場合では、これは患者が適当な所定容量の液剤または懸濁剤を投与することによって達成され得る。スプレーの場合には、これは例えば、定量霧化スプレーポンプの手段によって達成することができる。鼻腔送達および保持を向上させるために、本発明において使用されるペプチドは、シクロデキストリンを用いて封入するか、または鼻腔粘膜における送達および保持を高めると思われるそれらの薬剤を用いて処方することができる。
気道への投与はまた、有効成分が与圧パック中にクロロフルオロ炭素(CFC)、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、またはジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、または他の好適なガスなどの好適な噴射剤とともに提供されるエアロゾル処方物の手段によって達成してもよい。エアゾールは、有利には、レシチンなどの界面活性剤も含有し得る。薬部の用量は、定量バルブを設けることによって制御することができる。
その代わりにまたはそれに加えて、有効成分は、乾燥粉末、例えば、ラクトース、デンプン、デンプン誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドン(PVP)などの好適な粉末基剤中、化合物の粉末混合物の形態で提供してもよい。好都合には、粉末担体は、鼻腔内でゲルを形成する。粉末組成物は、単位用量形態、例えば、ゼラチンのカプセルもしくはカートリッジ、またはブリスターパックで提供してもよく、粉末がそこから吸入器の手段によって投与され得る。
鼻腔処方物を含め、気道への投与のために意図される処方物において、本ペプチドは一般に、例えば1~10ミクロン以下程度の小粒径を有する。このような粒径は、当技術分野で公知の手段、例えば、微粉化によって得ることができる。
所望により、本明細書の他所に記載されているように有効成分の制御放出または持続放出を与えるように適合された処方物を使用してもよい。
ある実施形態において、本明細書に記載されるような医薬製剤は好ましくは、単位投与形である。このような形態において、製剤は、適当な量の有効成分を含有する単位用量に分割される。単位投与形は、パッケージ製剤、すなわち、包装された錠剤、カプセル剤、およびバイアルまたはアンプル中の散剤などの個々の量の製剤を含有する包装物であり得る。また、単位投与形は、カプセル剤、錠剤、カシェ剤、もしくはロゼンジ剤自体であってもよく、またはそれは包装形態の、適当な数のこれらのいずれであってもよい。
ある実施形態において、本明細書に開示される組成物は、ヒトへの経口投与のために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、非ヒトへの経口投与のために処方される。さらなる実施形態において、本明細書に開示される組成物は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒトへの経口投与のために処方される。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ヒト対象への経口投与のために処方される。別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への経口投与のために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への経口投与のために処方される。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ヒト対象への局所投与のために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への局所投与のために処方される。別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への局所投与のために処方される。ある実施形態において、局所投与は経皮投与である。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形としてヒト対象に投与するために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方される。別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方され、ここで、非ヒト対象はネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される。ある実施形態において、徐放性投与形として非経口投与に投与するために処方される。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への経口投与のために処方である。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への経口投与のために処方される。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への局所投与のために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への局所投与のために処方される。ある実施形態において、局所投与は経皮投与である。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形としてヒト対象に投与するために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方される。別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方され、ここで、非ヒト対象はネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される。ある実施形態において、徐放性投与形は、非経口投与のために処方される。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への経口投与のために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への経口投与のために処方される。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への局所投与のために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への局所投与のために処方される。ある実施形態において、局所投与は経皮投与である。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形としてヒト対象に投与するために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方される。別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方され、ここで、非ヒト対象はネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される。ある実施形態において、徐放性投与形は、非経口投与のために処方される。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への経口投与のために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への経口投与のために処方される。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への局所投与のために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような式(IV)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への局所投与のために処方される。ある実施形態において、局所投与は経皮投与である。
別の実施形態では、配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ヒトへの経口投与のために処方される。別の実施形態では、配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への経口投与のために処方される。さらに別の実施形態では、配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への経口投与のために処方される。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ヒト対象への局所投与のために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への局所投与のために処方される。別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への局所投与のために処方される。ある実施形態において、局所投与は経皮投与である。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形としてヒト対象に投与するために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方される。別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号2のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方され、ここで、非ヒト対象は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される。ある実施形態において、徐放性投与形は、非経口投与のために処方される。
別の実施形態では、配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への経口投与のために処方される。さらに別の実施形態では、配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への経口投与のために処方される。
別の実施形態では、配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への局所投与のために処方される。さらに別の実施形態では、配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への局所投与のために処方される。ある実施形態において、局所投与は経皮投与である。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形としてヒト対象に投与するために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方される。別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号7のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方され、ここで、非ヒト対象は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される。ある実施形態において、徐放性投与形は、非経口投与のために処方される。
別の実施形態では、配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への経口投与のために処方される。さらに別の実施形態では、配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への経口投与のために処方される。
別の実施形態では、配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への局所投与のために処方される。さらに別の実施形態では、配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への局所投与のために処方される。ある実施形態において、局所投与は経皮投与である。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形としてヒト対象に投与するために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方される。別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号36のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方され、ここで、非ヒト対象は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される。ある実施形態において、徐放性投与形は、非経口投与のために処方される。
別の実施形態では、配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ヒトへの経口投与のために処方される。別の実施形態では、配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への経口投与のために処方される。さらに別の実施形態では、配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への経口投与のために処方される。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ヒト対象への局所投与のために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、非ヒト対象への局所投与のために処方される。別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される非ヒト対象への局所投与のために処方される。ある実施形態において、局所投与は経皮投与である。
別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形としてヒト対象に投与するために処方される。さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方される。別の実施形態では、本明細書に開示されるような配列番号41のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩は、徐放性投与形として非ヒト対象に投与するために処方され、ここで、非ヒト対象は、ネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される。ある実施形態において、徐放性投与形は、非経口投与のために処方される。
本明細書の他所に示されるように、数回(すなわち、複数回)の分割用量を毎日、毎週、毎月もしくは他の好適な時間間隔で投与してもよいし、または状況の要求により示されるように用量を比例的に低減してもよい。複数用量のコースが必要とされるまたはそうでなければ望まれる場合には、本明細書に開示される組成物は、前記の複数の経路による投与のために適宜処方することができる。例えば、対象に迅速またはそうでなければ急性の治療効果を誘導するために第1の用量を非経口的に(例えば、筋肉内、静脈内;皮下など)投与し、次いで、急性治療期後の長期間にわたって有効薬剤の持続的アベイラビリティを提供するために後続(例えば、第2、第3、第4、第5など)の用量を非-非経口(例えば、経腸および/もしくは局所腸)投与することが望ましい場合がある。よって、ある実施形態において、本明細書に開示されるようなペプチドおよび組成物は、第1の用量(すなわち、非経口投与形)として対象に非経口投与するために処方され、かつ、第1の用量の後に対象に非-非経口投与するために処方される(例えば、経腸および/または 局所投与形として)。ある実施形態において、非経口(parental)投与は、筋肉内、皮下および静脈内からなる群から選択される。さらなる実施形態において、非経口(parental)投与は皮下投与である。
別の実施形態では、経腸投与は経口投与である。よって、ある実施形態において、本明細書に開示されるようなペプチドおよび組成物は、第1の用量として対象に非経口投与するために処方され、かつ、第1の用量の後に対象に経口投与するために処方される(例えば、経口投与形として)。
別の実施形態では、経腸投与は局所投与である。よって、ある実施形態において、本明細書に開示されるようなペプチドおよび組成物は、第1の用量として対象に非経口投与するために処方され、かつ、第1の用量の後に対象への局所投与のために処方される(すなわち、経口投与形として)。ある実施形態において、局所投与は経皮投与である。
別の実施形態では、対象に迅速またはそうでなければ急性の治療効果を誘導するために第1の用量を非経口的に(例えば、筋肉内、静脈内;皮下など)投与し、次いで、急性治療期後の長期間にわたって有効薬剤の徐放性を提供するために、本明細書の他所に記載されているような徐放性投与形の後続(例えば、第2、第3、第4、第5など)投与を行うことが望ましい場合がある。よって、別の実施形態では、本明細書に開示されるようなペプチドおよび組成物は、第1の用量として対象に非経口投与するために処方され、かつ、第1の用量の後に徐放性投与形として対象に投与されるように処方される。ある実施形態において、徐放性投与形は、非経口(parental)投与のために処方される。
また、第1の用量を経腸(例えば、経口または直腸)投与し、次いで、後続(例えば、第2、第3、第4、第5など)の用量を局所(例えば、経皮)投与することが望ましい場合もある。よって、ある実施形態において、本明細書に開示されるようなペプチドおよび組成物は、第1の用量として(すなわち、経腸;経口または直腸投与形)として対象に経腸投与するために処方され、かつ、第1の用量の後に対象に局所投与するために処方される(例えば、経皮または経粘膜投与形として)。別の実施形態では、本明細書に開示されるようなペプチドおよび組成物は、経皮および経粘膜投与からなる群から選択される局所投与のために処方される。さらなる実施形態において、本明細書に開示されるようなペプチドおよび組成物は、経皮投与のために処方される。
さらに別の実施形態では、本明細書に開示されるようなペプチドまたは組成物を第1の用量として経腸(例えば、経口または直腸)し、次いで、後続(例えば、第2、第3、第4、第5など)の用量を本明細書の他所に記載されているような徐放性投与形として投与することが望ましい場合がある。よって、ある実施形態において、本明細書に開示されるようなペプチドおよび組成物は、第1の用量として経腸投与するために処方され、かつ、徐放性投与形として投与するために処方され、ここで、徐放性投与形は、第1の用量の後に投与するために処方される。ある実施形態において、経腸用量は、経口投与のために処方される。別の実施形態では、徐放性投与形は、非経口投与のために処方される。
ある実施形態において、本明細書に開示されるようなペプチドまたは組成物を第1の用量として局所(例えば、経口または直腸)投与し、次いで、後続(例えば、第2、第3、第4、第5など)の用量を本明細書の他所に記載されているような徐放性投与形として投与することが望ましい場合がある。よって、ある実施形態において、本明細書に開示されるようなペプチドおよび組成物は、第1の用量として局所投与するために処方され、かつ、徐放性投与形として投与するために処方され、ここで、徐放性投与形は、第1の局所用量の後に投与するために処方される。ある実施形態において、局所用量は、経皮投与のために処方される。別の実施形態では、徐放性投与形は、非経口投与のために処方される。
以下、本発明のいくつかの好ましい側面を示す実施例を参照して、本発明を説明する。しかしながら、本発明の以下の記載の特殊性は、本発明の以上の記載の一般性に取って代わることないと理解されるべきである。
実施例1:症例研究1
被験者は、月に平均約1回の片頭痛を受けている50歳の女性患者であった。片頭痛の重症度は、動けないほどで仕事を休む必要があると記載されていた。それまでの片頭痛発作に対する通常の救済薬には、パナドールおよび輸入コデイン/カフェイン製品を含んでいた。
用量:1mg(0.25mgカプセル4個)LAT8881(配列番号2)。
主要な所見:
・投与時、片頭痛疼痛は10段階のうち8と評価され、悪心は10段階のうち7と評価された。
・投与1時間後、片頭痛疼痛は10段階のうち7と評価され、悪心は10段階のうち5と評価された。
・投与4時間後、片頭痛疼痛は10段階のうち6と評価され、悪心は10段階のうち3と評価された。
・翌月に片頭痛は報告されなかった。
実施例2:症例研究2
被験者は、月に平均約2回の片頭痛の頻発片頭痛を受けている25歳の女性患者であった。片頭痛の重症度は、動けないほどで仕事その他の日常活動を休む必要があると記載されていた。それまでの片頭痛発作に対する通常の救済薬には、イブプロフェン、パナドールおよび輸入コデイン/カフェイン製品を含んでおり、それらの有効性が無くなっていることがこの被験者により報告されていた。
用量:1mg(0.5mgカプセル2個)LAT8881(配列番号2)
主要な所見:
・投与時、片頭痛疼痛は10段階のうち8と評価され、悪心は10段階のうち8と評価された。
・投与1時間後、片頭痛疼痛は10段階のうち2と評価され、悪心は10段階のうち2と評価された。
・投与4時間後、片頭痛疼痛は10段階のうち1と評価され、悪心は10段階のうち1と評価された。
・次の2か月に片頭痛は報告されなかった。
実施例3:症例研究3
被験者は、ランダム(3~6か月に1回)であるが重度の片頭痛を受けている28~30歳の女性であった。片頭痛重症度は、多くの場合、動けないほどで仕事を休む必要があると記載されている。医師は、重症度かつある特定の領域で極めて重度の頭痛を生じる群発疼痛という点でこの被験者を独特な患者と記載していた。
それまでの片頭痛発作の救済薬には、強いOTC鎮痛薬およびトピラマート(β遮断薬;これは片頭痛疼痛に有効であったが、この被験者に重大な認知副作用があった)使用中止が含まれていた。被験者には定期的なボトックス注射計画が処方され、これは数か月間有効であった。この被験者はまた、片頭痛が6~10日間の入院につながったことがあり、ある場合には疼痛管理のために静脈内リグノカインによる処置を必要としたことも報告していた。被験者はまた、アレグロン(三環系抗鬱薬)を服用する。
用量:0.5mg(0.25mgカプセル2個)LAT8881(配列番号2)
主要な所見:
・投与時、片頭痛疼痛は10段階のうち10と評価され、悪心は10段階のうち0と評価された。
・一晩、片頭痛疼痛は10段階のうち0と評価され、悪心は10段階のうち0と評価された。
・次の3か月に片頭痛は報告されなかった。
実施例4:症例研究4
被験者は、片頭痛および後頭部神経痛を受けている45歳の女性であった。この被験者は、両後頭部神経部位の両側性圧痛ならびに両側頭骨および目の奥の両側性頭痛を呈し、総てが片頭痛発作を示す。
用量:0.4mgのLAT8881(配列番号2)を右のより大きい後頭部神経に注射。
主要な所見:
・被験者は、皮膚下に水が流れる感覚と記載し、片頭痛は目の奥から両側に後退し、疼痛の緩和は注射に始まり、頚部、その後両側に進んだ。
・10分以内に被験者は疼痛が無くなったことを報告し、後頭部神経のどちらの側にも圧痛は無かった。被験者はまた、精神が明晰になり、脳の霧が無くなったことを報告した。
上記の例は、LAT8881(配列番号2)が片頭痛を治療し、片頭痛に関連する疼痛および悪心を緩和することができることを示す。
実施例5:症例研究5
この試験の主要な目的は、11点数値評定尺度(NRS)での頭痛重症度により評価した場合の、片頭痛の頭痛に対する経口LAT8881の効果をプラセボと比較して評価することであった。
この試験の第2の目的は、
a)11点リッカート尺度に基づいた症状の変化により評価した場合の、片頭痛関連症状に対する経口LAT8881の効果をプラセボと比較して評価すること;
b)救済薬を使用しない場合の、投与後8時間までの任意の時点での、経口LAT8881による治療後の「無頭痛」を達成する被験者のパーセンテージをプラセボと比較して検討すること;および
c)片頭痛性頭痛を有する被験者における単回用量の経口LAT8881の安全性および忍容性を評価すること
を含んだ。
これは、前兆があるまたは前兆がない急性片頭痛における経口LAT8881(配列番号2)の有効性および安全性を検討するための無作為化プラセボ対照二重盲検クロスオーバー第II相概念実証試験であった。
スクリーニング期間中、被験者は、4~5週間の疼痛および症状スコアならびに併用投薬を含む頭痛の発生および期間を記録するように日誌をつけた。妊娠の可能性のある女性被験者は月経周期も記録する。被験者はまた、最も支障のある症状を挙げた。
試験に登録した被験者を、中等度~重度[数値評定尺度(NRS)≧4]の片頭痛性頭痛の発生時(疼痛の発生から1時間以内)に服用するIMP(LAT8881;60mgまたはプラセボ)の受容に対して無作為化した。被験者にはLAT8881の投与後少なくとも2時間までに救済薬を服用しないように伝えた。被験者には、1回の片頭痛性頭痛を処置するために一用量のIMP(2カプセル)を与えた。
被験者には、月経周期(月経のある女性)、片頭痛性および非片頭痛性頭痛の発生および性質、IMP投与時および投与後の種々の時点での疼痛スコア、関連の症状および救済薬を記録するための完全な日誌を依頼した。有害事象を監視した。
1回の片頭痛性頭痛の処置(または最大28日)後、被験者には、再評価および2回目の治療に対するクロスオーバーのために再来所するように依頼した。第2の処置期間において、被験者に、処置期間1と同様にIMPをとるように依頼した。
経過観察(試験終了)来所は、1回の片頭痛性頭痛の処置後7日以内、第2の処置期間中または無作為化から最大8週間に行った。
被験者には、月経周期(月経のある女性)、片頭痛性および非片頭痛性頭痛の発生および性質、IMP投与時および投与後の種々の時点での疼痛スコア、関連の症状および救済薬を記録するための完全な日誌を依頼した。有害事象を監視した。
サンプルサイズの正当化
各処置期間に一用量のIMPを摂取し、経過観察(試験終了)来所に応じることと定義される試験の完了に関して20名の被験者を対象とした。
最大20%の被験者が各処置期間に1回の片頭痛性頭痛を処置しないまたは試験から脱落すると仮定して、26名の被験者を試験に動員する対象とした。
脱落率または非完了率が予想よりも高い場合には、20名の被験者が試験を完了することを保証するためにさらなる被験者を登録した。
無作為化および盲検化
コンピューターにより生成した無作為化計画および処置割り当てが、試験開始前に非盲検統計家により作成された。各被験者が受ける処置順序は、治験責任医師、試験現場監督、被験者、または治験依頼者には開示されない。
緊急の盲検解除の目的で必要とされる場合には、無作為化コードは治験責任医師に利用可能である。
登録/除外基準
A.登録基準:
試験に動員するには被験者が以下の基準を満たさなければならない。
1.コンセント時に18~75歳の男性または女性。
2.少なくとも12か月に、ICHD-3-βに定義されるような前兆を伴うまたは伴わない反復発作性片頭痛性頭痛の診断。
3.50歳以前に片頭痛性頭痛を発症。
4.過去12か月に月に2~8回の片頭痛性頭痛発作の履歴:発作の≧75%が2時間以内に(すなわち、急激に高まる)中等度または重度の疼痛へ進行する。
5.片頭痛性頭痛発作間が平均最低48時間。
6.スクリーニング前3か月内に≦14日/月に急性頭痛投薬。
7.片頭痛性頭痛当日における頭痛日誌および片頭痛日誌の完了を含む、総ての試験手順に応じる意志があり、それが可能である。
8.女性被験者は、
a)出産の可能性があってはならない[外科的に避妊されているか、または閉経後(別の医学的原因がなく月経がない状態で12か月)];または
b)妊娠、授乳または妊娠計画中でなく、スクリーニングから最終のIMP投与の後少なくとも28日まで、試験の医学的に許容可能な避妊要件に応じる意志がある。
9.出産の可能性がある女性パートナーを持つ男性被験者は、スクリーニングから最終のIMP投与の後28日まで、十分かつ高い効果のある避妊法を用いなければならない。
10.被験者は試験の目的およびリスクを理解するため、また、書面によるインフォームド・コンセントを提出するために十分な英語力がなければならない。
B.除外基準:
以下の基準のいずれかを満たす被験者は試験から除外される:
1.他の一次性頭痛病態から片頭痛を判別できない。
2.月に平均15日以上の頭痛(片頭痛または非片頭痛)または25%を超える頭痛が起床時に起こる(ウェイクアップ頭痛)の履歴。
3.60分を超えて持続する前兆の履歴。
4.25%を超える片頭痛性頭痛で片頭痛性頭痛の発生の2時間以内に嘔吐の履歴。
5.以下のように定義される薬剤誘発性頭痛:
a.スクリーニング前90日に、月に10日以上、頭痛の治療にオピオイド、トリプタンもしくは麦角アルカロイドまたはこれらの薬剤のいずれかの組合せを使用;あるいは
b.スクリーニング前90日に、月に14日を超えて頭痛の治療に非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)または単純鎮痛薬。
6.ICHD分類に従う頻発または慢性片麻痺/脳底動脈片頭痛、緊張型頭痛、網膜片頭痛、眼筋麻痺性片頭痛、または治療抵抗性非定型片頭痛の最近(3年)の履歴。
7.スクリーニングの6か月以内に片頭痛発作重積または薬剤誘発性頭痛のために入院。
8.治験責任医師または治験依頼者の意見が被験者の安全または試験結果の妥当性を危険に曝し得る現存の臨床上重要な全身性疾患または神経学的もしくは精神医学的病態。
9.限定するものではないが、脳卒中の履歴または最近(3年)の一過性虚血性発作(TIA)を含む脳血管疾患。
10.スクリーニング6の週間以内のまたは試験期間中に計画された大手術。
11.血液学、生化学、バイタルサイン、身体検査または12誘導心電図(ECG)に関して験責任医師または治験依頼者のメディカルモニターによって評価される臨床重要な異常。
12.スクリーニングの5年以内の悪性腫瘍、上皮癌、非黒色腫皮膚癌および治療の必要のないまたはホルモン療法で安定(>6か月)治療中の前立腺癌を除く。
13.過去2年にアルコール濫用、不法または違法薬物使用の履歴。
14.スクリーニング前の特定の期間に、または試験中に予定された禁止薬物または治療の使用。
15.60日以内または半減期の5倍(いずれか長い方)に別の治験への参加またはいずれかの治験品または実験品の投与。
16.LAT8881、医薬品処方物中の賦形剤または類似の化学種もしくは薬理種の薬物に対する重大な過敏症の履歴。
17.薬物の吸収、分布、代謝または排泄を有意に変化させ得る外科的状態または医学的状態。
18.生物学的縁組みであれ法的縁組みであれ、本試験の直接の傘下にある治験依頼者もしくは研究施設人材、または配偶者、親、兄弟もしくは子供と定義されるそれらの直系家族の採用。
治療の割り当て
試験に登録した被験者は、中等度~重度の強度の片頭痛性頭痛の発生時(疼痛の発生から1時間内)に服用するべきIMP(LAT8881;60mgまたはプラセボ;経口)を受容するように無作為化した。
1回の片頭痛性頭痛の治療後(または最大28日)に、被験者に再評価および2回目の治療に対するクロスオーバーのために再来所するように依頼した。
主要有効性評価項目
主要有効性評価項目には、投与時から投与0.5、1.0、1.5、2、4、8および24時間後の、11点NRS(0=無し、10=考えられる最悪)を用いて片頭痛性頭痛の疼痛スコアの変化を含んだ。疼痛は被験者の日誌に記録され、記録時の被験者の疼痛を反映するものと思われた。
第2有効性評価項目
第2有効性評価項目は以下を含んだ:
a)悪心、光過敏症および音過敏症の片頭痛関連症状の変化。症状は、投与時と投与0.5、1.0、1.5、2、4、8および24時間後に11点リッカート尺度で、0=無症状および10を重度症状として評価した;
b)悪心、光過敏症および音過敏症、認知障害、目眩および機能障害を含み得る各被験者の最も支障のある症状の変化。症状は、投与時と投与0.5、1.0、1.5、2、4、8および24時間後に11点リッカート尺度で、0=無症状および10を重度症状として評価した;ならびに
c)投与後0.5、1.0、1.5、2、4および8時間に「頭痛疼痛無し」を達成する被験者のパーセンテージ。
応答者率を表2に示す。
結果
21名の被験者を試験に登録した。そのうち3名の被験者は完了前に試験から抜け、1名の被験者は1回目の治療で遵守せず、1名の被験者はLAT8881による処置を1回のみ受け、もう1名の被験者はプラセボによる処置を1回のみ受けた。
IMPの投与後の各時点で応答者率を評価するために事後解析を行った。応答者の2分類を定義した:NRSスコアにおいてベースラインから少なくとも30%の変化およびット紆余後の時点でNRSスコアが3以下。盲検解除の後、1名の被験者は期間1において投与前NRSスコア2を記録していたことが判明し、指示は中等度~重度の強度(NRS>=4)の片頭痛性頭痛の発生の1時間内にIMPを服用することであったので、これは大きなプロトコール逸脱であった。この期間のこの被験者のデータは除外した。各処置の応答者率および各時点のLAT8881とプラセボの差(95%信頼区間)を以下の表2に示す(P1=期間1;P2=期間2;Photo=光過敏症;Phono=音過敏症)。図1~4は、試験を完了し、プラセボまたはLAT8881(配列番号2;一用量当たり60mg、経口)のいずれかによる処置を受けた被験者のNSR疼痛スコアの選択例を示す。
Figure 2022534606000002
試験を完了した15名の被験者に対して以下の所見を得た:
a)LAT8881による処置を受けた被験者では、9名が2時間の時点で利益を示し[中央値3、範囲1~10]、5名がやや増悪し[増大中央値2、範囲1~2]、また、1名が変化しなかった。これに対し、プラセボを受けた被験者では、8名が2時間の時点で利益を示し[中央値2、範囲1~4]、4名が増悪し[中央値4.5、範囲1~6]、また、3名が変化しなかった;
b)処置を受けた2時間後に疼痛が3以下に軽減された被験者のうち、4名の被験者はLAT8881を受けており、プラセボを受けていたのは1名だけであった;
c)片頭痛の時点で月経中であった被験者のうち、LAT8881を受けた2名のうち2名は平均スコア軽減6、範囲10~2利益という利益を受けていたが、月経中にプラセボを受けた3名の被験者では、1名だけが利益を受け、1名は変化がなく、3番目の被験者は増悪した。これらの重要な利益は、被験者の1名が各処置時点で月経中であったという事実によって裏付けられる。LAT8881は軽減2という利益をもたらしたが、プラセボは増大3につながった。
これらの所見を表3に示す。
Figure 2022534606000003
Figure 2022534606000004

Claims (48)

  1. 対象において片頭痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
    -CRSVEGSCG-R(I)(配列番号1)
    [式中、
    は、YLRIVQ、LRIVQ、RIVQ、IVQ、VQおよびQからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
    はF(フェニルアラニン)であるか、またはRは存在しない]
    を投与することを含んでなる、方法。
  2. 前記ペプチドがYLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号2)、LRIVQCRSVEGSCGF(配列番号3)、CRSVEGSCG(配列番号4)およびCRSVEGSCGF(配列番号5)からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ペプチドがYLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号2)である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ペプチドがCRSVEGSCG(配列番号4)である、請求項2に記載の方法。
  5. 前記ペプチドがCRSVEGSCGF(配列番号5)である、請求項2に記載の方法。
  6. 前記対象がヒトである、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 対象における片頭痛の治療において使用するための式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
    -CRSVEGSCG-R(I)(配列番号1)
    [式中、
    は、YLRIVQ、LRIVQ、RIVQ、IVQ、VQ、およびQからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
    はF(フェニルアラニン)であるか、またはRは存在しない]
    を含んでなる医薬組成物。
  8. 前記ペプチドがYLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号2)、LRIVQCRSVEGSCGF(配列番号3)、CRSVEGSCG(配列番号4)およびCRSVEGSCGF(配列番号5)からなる群から選択される、請求項7に記載の使用のための組成物。
  9. 前記ペプチドがYLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号2)である、請求項8に記載の使用のための組成物。
  10. 前記ペプチドがCRSVEGSCG(配列番号4)である、請求項8に記載の使用のための組成物。
  11. 前記ペプチドがCRSVEGSCGF(配列番号5)である、請求項8に記載の使用のための組成物。
  12. 前記対象がヒトである、請求項7~11のいずれか一項に記載の使用のための組成物。
  13. 対象における片頭痛の治療のための薬剤の製造における式(I)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
    -CRSVEGSCG-R(I)(配列番号1)
    [式中、
    は、YLRIVQ、LRIVQ、RIVQ、IVQ、VQおよびQからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
    はF(フェニルアラニン)であるか、またはRは存在しない]
    の使用。
  14. 前記ペプチドがYLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号2)、LRIVQCRSVEGSCGF(配列番号3)、CRSVEGSCG(配列番号4)およびCRSVEGSCGF(配列番号5)からなる群から選択される、請求項13に記載の使用。
  15. 前記ペプチドがYLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号2)である、請求項14に記載の使用。
  16. 前記ペプチドがCRSVEGSCG(配列番号4)である、請求項14に記載の使用。
  17. 前記ペプチドがCRSVEGSCGF(配列番号5)である、請求項14に記載の使用。
  18. 前記対象がヒトである、請求項13~17のいずれか一項に記載の使用。
  19. 対象において片頭痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
    -CRRFVESSC-R(II)(配列番号6)
    [式中、
    は、YLRVMK、LRVMK、RVMK、VMK、MK、およびKからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
    は、A(アラニン)およびAF(アラニン-フェニルアラニン)からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
    を投与することを含んでなる、方法。
  20. 前記ペプチドがYLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)、LRVMKCRRFVESSCAF(配列番号8)、CRRFVESSCAF(配列番号9)およびCRRFVESSCA(配列番号10)からなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記ペプチドがYLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)である、請求項20に記載の方法。
  22. 前記ペプチドがCRRFVESSCAF(配列番号9)である、請求項20に記載の方法。
  23. 前記ペプチドがCRRFVESSCA(配列番号10)である、請求項20に記載の方法。
  24. 前記対象がネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される、請求項19~23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 対象における片頭痛の治療において使用するための式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
    -CRRFVESSC-R(II)(配列番号6)
    [式中、
    は、YLRVMK、LRVMK、RVMK、VMK、MK、およびKからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
    は、A(アラニン)およびAF(アラニン-フェニルアラニン)からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
    を含んでなる医薬組成物。
  26. 前記ペプチドがYLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)、LRVMKCRRFVESSCAF(配列番号8)、CRRFVESSCAF(配列番号9)およびCRRFVESSCA(配列番号10)からなる群から選択される、請求項25に記載の使用のための組成物。
  27. 前記ペプチドがYLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)である、請求項26に記載の使用のための組成物。
  28. 前記ペプチドがCRRFVESSCAF(配列番号9)である、請求項26に記載の使用のための組成物。
  29. 前記ペプチドがCRRFVESSCA(配列番号10)である、請求項26に記載の使用のための組成物。
  30. 前記対象がネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される、請求項19~29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 対象における片頭痛の治療のための薬剤の製造における式(II)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
    -CRRFVESSC-R(II)(配列番号6)
    [式中、
    は、YLRVMK、LRVMK、RVMK、VMK、MK、およびKからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
    は、A(アラニン)およびAF(アラニン-フェニルアラニン)からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
    の使用。
  32. 前記ペプチドがYLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)、LRVMKCRRFVESSCAF(配列番号8)、CRRFVESSCAF(配列番号9)およびCRRFVESSCA(配列番号10)からなる群から選択される、請求項31に記載の使用。
  33. 前記ペプチドがYLRVMKCRRFVESSCAF(配列番号7)である、請求項32に記載の使用。
  34. 前記ペプチドがCRRFVESSCAF(配列番号9)である、請求項32に記載の使用。
  35. 前記ペプチドがCRRFVESSCA(配列番号10)である、請求項32に記載の使用。
  36. 前記対象がネコ、イヌおよびウマからなる群から選択される、請求項31~35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 対象において片頭痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の式(III)のペプチド:
    -C-R-X-X-P-X-X-X-X-C-R(III)(配列番号11)
    [式中、
    、X、X、およびXは、セリン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンおよびグリシンからなる群から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、アルギニンまたはリシンであり;
    は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり;
    は、

    HS(配列番号12)、
    GHS(配列番号13)、
    PGHS(配列番号14)、
    APGHS(配列番号15)、
    EAPGHS(配列番号16)、
    SEAPGHS(配列番号17)、
    SSEAPGHS(配列番号18)、
    PSSEAPGHS(配列番号19)、
    DPSSEAPGHS(配列番号20)および
    IDPSSEAPGHS(配列番号21)
    からなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
    は、
    S、
    SS(配列番号22)、
    SSK(配列番号23)、
    SSKF(配列番号24)、
    SSKFS(配列番号25)、
    SSKFSW(配列番号26)、
    SSKFSWD(配列番号27)、
    SSKFSWDE(配列番号28)、
    SSKFSWDEY(配列番号29)、
    SSKFSWDEYE(配列番号30)、
    SSKFSWDEYEQ(配列番号31)、
    SSKFSWDEYEQY(配列番号32)、
    SSKFSWDEYEQYK(配列番号33)、
    SSKFSWDEYEQYKK(配列番号34)、および
    SSKFSWDEYEQYKKE(配列番号35)
    からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
    またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる、方法。
  38. 式(III)のペプチドが
    SCRSRPVESSC(配列番号36);
    CRSRPVESSC(配列番号37);
    CRSRPVESSCS(配列番号38);および
    SCRSRPVESSCS(配列番号39)
    からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項37に記載の方法。
  39. 対象における片頭痛の治療において使用するための式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
    -C-R-X-X-P-X-X-X-X-C-R(III)(配列番号11)
    [式中、
    、X、X、およびXは、セリン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンおよびグリシンからなる群から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、アルギニンまたはリシンであり;
    は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり;
    は、

    HS(配列番号12)、
    GHS(配列番号13)、
    PGHS(配列番号14)、
    APGHS(配列番号15)、
    EAPGHS(配列番号16)、
    SEAPGHS(配列番号17)、
    SSEAPGHS(配列番号18)、
    PSSEAPGHS(配列番号19)、
    DPSSEAPGHS(配列番号20)および
    IDPSSEAPGHS(配列番号21)
    からなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
    は、
    S、
    SS(配列番号22)、
    SSK(配列番号23)、
    SSKF(配列番号24)、
    SSKFS(配列番号25)、
    SSKFSW(配列番号26)、
    SSKFSWD(配列番号27)、
    SSKFSWDE(配列番号28)、
    SSKFSWDEY(配列番号29)、
    SSKFSWDEYE(配列番号30)、
    SSKFSWDEYEQ(配列番号31)、
    SSKFSWDEYEQY(配列番号32)、
    SSKFSWDEYEQYK(配列番号33)、
    SSKFSWDEYEQYKK(配列番号34)、および
    SSKFSWDEYEQYKKE(配列番号35)
    からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
    を含んでなる医薬組成物。
  40. 式(III)のペプチドが
    SCRSRPVESSC(配列番号36);
    CRSRPVESSC(配列番号37);
    CRSRPVESSCS(配列番号38);および
    SCRSRPVESSCS(配列番号39)
    からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項39に記載の組成物。
  41. 対象における片頭痛の治療のための薬剤の製造における式(III)のペプチド、またはその薬学上許容可能な塩:
    -C-R-X-X-P-X-X-X-X-C-R(III)(配列番号11)
    [式中、
    、X、X、およびXは、セリン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンおよびグリシンからなる群から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、アルギニンまたはリシンであり;
    は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり;
    は、

    HS(配列番号12)、
    GHS(配列番号13)、
    PGHS(配列番号14)、
    APGHS(配列番号15)、
    EAPGHS(配列番号16)、
    SEAPGHS(配列番号17)、
    SSEAPGHS(配列番号18)、
    PSSEAPGHS(配列番号19)、
    DPSSEAPGHS(配列番号20)および
    IDPSSEAPGHS(配列番号21)
    からなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
    は、
    S、
    SS(配列番号22)、
    SSK(配列番号23)、
    SSKF(配列番号24)、
    SSKFS(配列番号25)、
    SSKFSW(配列番号26)、
    SSKFSWD(配列番号27)、
    SSKFSWDE(配列番号28)、
    SSKFSWDEY(配列番号29)、
    SSKFSWDEYE(配列番号30)、
    SSKFSWDEYEQ(配列番号31)、
    SSKFSWDEYEQY(配列番号32)、
    SSKFSWDEYEQYK(配列番号33)、
    SSKFSWDEYEQYKK(配列番号34)、および
    SSKFSWDEYEQYKKE(配列番号35)
    からなる群から選択されるか、またはRは存在しない]
    の使用。
  42. 式(III)のペプチドが
    SCRSRPVESSC(配列番号36);
    CRSRPVESSC(配列番号37);
    CRSRPVESSCS(配列番号38);および
    SCRSRPVESSCS(配列番号39).
    からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項41に記載の使用。
  43. 対象において片頭痛を治療する方法であって、それを必要とする対象に式(IV)のペプチドまたはその薬学上許容可能な塩:
    -C-R-I-X-X-X-X-N-C-R(IV)(配列番号40)
    [式中、
    は、イソロイシン(I)およびバリン(V)から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、ヒスチジン(H)およびチロシン(Y)から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、アスパラギン酸(D)およびアスパラギン(N)から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、アスパラギン(N)およびセリン(S)から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、YLKLLK、LKLLK、KLLK、LLK、LL、Kからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
    はG(グリシン)であるか、またはRは存在しない]
    を投与することを含んでなる、方法。
  44. 式(IV)のペプチドがCRIIHNNNC(配列番号41)、CRIIHNNNCG(配列番号42)、CRIVYDSNC(配列番号43)およびCRIVYDSNCG(配列番号44)からなる群から選択される、請求項43に記載の方法。
  45. 対象における片頭痛の治療において使用するための式(IV)のペプチドまたはその薬学上許容可能な塩:
    -C-R-I-X-X-X-X-N-C-R(IV)(配列番号40)
    [式中、
    は、イソロイシン(I)およびバリン(V)から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、ヒスチジン(H)およびチロシン(Y)から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、アスパラギン酸(D)およびアスパラギン(N)から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、アスパラギン(N)およびセリン(S)から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、YLKLLK、LKLLK、KLLK、LLK、LL、Kからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
    はG(グリシン)であるか、またはRは存在しない]
    を含んでなる医薬組成物。
  46. 式(IV)のペプチドがCRIIHNNNC(配列番号41)、CRIIHNNNCG(配列番号42)、CRIVYDSNC(配列番号43)およびCRIVYDSNCG(配列番号44)からなる群から選択される、請求項45に記載の組成物。
  47. 対象における片頭痛の治療のための薬剤の製造における式(IV)のペプチドまたはその薬学上許容可能な塩:
    -C-R-I-X-X-X-X-N-C-R(IV)(配列番号40)
    [式中、
    は、イソロイシン(I)およびバリン(V)から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、ヒスチジン(H)およびチロシン(Y)から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、アスパラギン酸(D)およびアスパラギン(N)から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、アスパラギン(N)およびセリン(S)から選択されるアミノ酸残基であり;
    は、YLKLLK、LKLLK、KLLK、LLK、LL、Kからなる群から選択されるか、またはRは存在せず;かつ
    はG(グリシン)であるか、またはRは存在しない]
    の使用。
  48. 式(IV)のペプチドがCRIIHNNNC(配列番号41)、CRIIHNNNCG(配列番号42)、CRIVYDSNC(配列番号43)およびCRIVYDSNCG(配列番号44)からなる群から選択される、請求項47に記載の使用。
JP2021570848A 2019-05-31 2020-05-29 ペプチドおよびそれらの使用 Pending JP2022534606A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201962855270P 2019-05-31 2019-05-31
US62/855,270 2019-05-31
AU2019902436A AU2019902436A0 (en) 2019-07-09 Peptides and uses thereof
AU2019902436 2019-07-09
PCT/AU2020/050548 WO2020237322A1 (en) 2019-05-31 2020-05-29 Peptides and uses thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022534606A true JP2022534606A (ja) 2022-08-02

Family

ID=73551886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021570848A Pending JP2022534606A (ja) 2019-05-31 2020-05-29 ペプチドおよびそれらの使用

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20220160815A1 (ja)
EP (1) EP3976086A1 (ja)
JP (1) JP2022534606A (ja)
KR (1) KR20220027884A (ja)
CN (1) CN114206368A (ja)
AU (1) AU2020285477A1 (ja)
CA (1) CA3142185A1 (ja)
WO (1) WO2020237322A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111936508A (zh) * 2018-03-29 2020-11-13 横向知识产权私人有限公司 环肽及其用途
WO2021003531A1 (en) * 2019-07-09 2021-01-14 Lateral IP Pty Ltd Peptides and uses thereof
CA3162791A1 (en) * 2019-12-27 2021-07-01 Andrew GEARING Cyclic peptide receptor lanthionine synthetase c-like protein (lancl) and uses thereof
AU2022269043A1 (en) * 2021-05-07 2023-11-30 Lateral Pharma Pty Ltd Compositions for treating inflammatory airway disease and uses thereof

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6335319B1 (en) * 1994-11-15 2002-01-01 Metabolic Pharmaceuticals, Inc. Treatment of obesity
US20050197286A1 (en) * 2002-05-03 2005-09-08 Wittert Gary A. Method for control of depression using c terminal growth hormone (gh) fragment
CN102711773A (zh) * 2007-05-30 2012-10-03 奥克兰联合服务有限公司 生长激素和相关激素的抑制剂,和其使用方法
UA105657C2 (uk) * 2009-02-27 2014-06-10 Хелсінн Терапьютікс (Ю.Ес.), Інк. Поліпшені способи лікування мігрені на основі анамореліну
ES2764106T3 (es) * 2011-12-09 2020-06-02 Metabolic Pharmaceuticals Pty Ltd Uso de fragmentos de la hormona del crecimiento
SG11202006669RA (en) * 2018-01-15 2020-08-28 Lateral IP Pty Ltd Peptides and uses thereof

Also Published As

Publication number Publication date
CA3142185A1 (en) 2020-12-03
AU2020285477A1 (en) 2022-01-27
EP3976086A1 (en) 2022-04-06
US20220160815A1 (en) 2022-05-26
KR20220027884A (ko) 2022-03-08
CN114206368A (zh) 2022-03-18
WO2020237322A1 (en) 2020-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2022534606A (ja) ペプチドおよびそれらの使用
Matharu et al. Management of trigeminal autonomic cephalgias and hemicrania continua
CA2540895C (en) Combinations of ziconotide and opioids for reducing pain
EP1896025B1 (en) Scopolamine for the treatment of depression and anxiety
CA3127328A1 (en) Cgrp antagonists for treating migraine breakthrough
KR101113087B1 (ko) 수술후 오심 및 구토를 치료하는 팔로노세트론의 용도
US20030008925A1 (en) Treatment of drug-induced sleepiness
US20030181462A1 (en) Use of BIBN4096 in combination with other antimigraine drugs for the treatment of migraine
JP2021080276A (ja) デクスメデトミジン製剤を使用する睡眠障害の予防または治療
WO2015101693A1 (es) Composiciones y preparaciones combinadas para el tratamiento de las algias orofaríngeas
US20200390850A1 (en) Peptides and uses thereof
EP4233862A1 (en) Medicine for relieving or eliminating protracted opioid abstinence syndrome and preparation method therefor
TW201828937A (zh) 供治療重症肌無力及其他肌無力症候群之用途及組合物
JP2024516327A (ja) 炎症性気道疾患を処置するための組成物及びその使用
EP3976012B1 (en) Intranasal administration of ketamine to cluster headache patients
EP3996737A1 (en) Peptides and uses thereof
MX2011001631A (es) Tratamiento de transtornos de ansiedad.
ES2353128T3 (es) Utilización de agomelatina para la obtención de medicamentos destinados al tratamiento de la leucomalacia periventricular.
US20140162958A1 (en) Copolymer-1 Composition and Methods of Use
Fernandez-Sabate et al. Comparative multiple-dose study of ketorolac tromethamine and diflunisal for pain following orthopaedic surgery
TW200838524A (en) Methods for treating nasal congestion in hepatically impaired patients
Roselt Post-herpetic neuralgia (PHN): review of the evidence base for treatment and prevention
Team The Association of Paediatric Palliative Medicine Master Formulary, 2020
Wall et al. ANNALS OF HEADACHE MEDICINE JOURNAL
JPS6019713A (ja) γ−アミノ酪酸又はその誘導体を主有効成分として含有する血管性頭痛及び二日酔治療薬