JP2022531862A - 悪臭中和組成物および剤並びにそれらの使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、悪臭中和組成物に関する。特に本発明は、ネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物を含む悪臭中和組成物に関する。本発明はまた、悪臭、特に土の、カビ臭いおよび/またはカビの生えた悪臭を減衰するまたは抑制するための、前記組成物および減衰剤または抑制剤の使用に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、悪臭または異味中和組成物に関する。特に本発明は、土の、カビ臭い(musty)および/またはカビの生えた(moldy)悪臭または異味減衰剤または抑制剤に関する。本発明はまた、悪臭または異味、特に土の、カビ臭いおよび/またはカビの生えた悪臭および異味を減衰するまたは抑制するための、前記組成物および減衰剤または抑制剤の使用に関する。
発明の背景
嗅覚の土の(earthy)調べ(note)は、新しく突っ込んだ土壌の匂いとして説明される。それは、ペトリコール(暖かい天気が続いた後の最初の雨に伴う典型的な匂い)などの、通常は心地よいと考えられるいくつかの匂いの成分であり得るが、むしろ不快として引用されるカビの(mildew)またはカビの生えた(moldy)またはカビ臭い(musty)臭いの構成要素でもある。
土の調べは、ゲオスミン((4S,4aS,8aR)-4,8a-ジメチル-1,2,3,4,5,6,7,-オクタヒドロナフタレン-4a-オール、C1222O、CAS 19700-21-1)がおそらく最も典型的であるさまざまな化学物質によって引き出され得る。これらに限定されないが2-メチルイソボルネオール、2-エチルフェンコール、フミノール、アンブリノールなどの他の天然に存在する分子またはこれに限定されないがテラノールなどの合成化合物もまた、典型的な土の調べを有する。同様に、より複雑な混合物、そのようなパチョリオイルは、土の一面を明らかにする。これらのさまざまな化合物および混合物は、考慮される化合物または混合物に関して、樟脳、テルペン、ウッディ、アンベリー、マスキーのいずれかとして説明される追加の嗅覚の調べを有し得る。
天然または合成製品によって引き出されるそれらの(They)土の調べは、さまざまな環境における問題に対応し得る。ゲオスミンおよび2-メチルイソボルネオールの2つの化合物が、カビの悪臭または異味の主な原因としてしばしば報告されている。ヒトの鼻は、これらの化合物に特に敏感であり、検出閾値はゲオスミンおよび2-メチルイソボルネオールについてそれぞれ10ng/Lおよび25ng/Lというほど低い。それらは、湿った環境においてまたは直接水中で成長するストレプトマイセス、シアノバクテリアまたはカビの代謝産物として発生する。両方の化合物とも、それら自体は毒性があるとは考えられていないが、それらの存在は汚染の手がかりとして解釈される。それらは、湿度の問題を提示する湿った地下室または建物において見出される典型的なカビ臭い/カビの生えた臭気の原因であり、従って、嗅覚の厄介者として考えられる。
両方の分子はまた、貯水池またはダクト中に包含される飲料水における異味の原因であり得る。生物学的汚染物質を除去したであろう水洗浄工程の後でさえ、残存するゲオスミンおよび/または2-メチルイソボルネオールは、依然として人間の消費者に対して反発効果を有し得るであろう。これらの土臭い分子での汚染はまた、ワインまたはビールなどの他の飲料の製造プロセス中に発生し得、製品に不快な異味を付える。同様に、ゲオスミンおよび2-メチルイソボルネオールは、池で育った魚の肉において蓄積し得、貴重な食料源であるにもかかわらず、魚の肉を消費者に受け入れられないようにする汚染を与える。
香水において使用される他の化合物もまた、香水組成物にとってより興味深い他の種類(hue)とともに、典型的な土の臭い物質の調べを有する。従って、土の調べは、香料作成におけるそれらの使用の制限を構成し得る。
従って、土の嗅覚の調べによって引き出される不快な臭い物質の特徴を中和する手段を特定することは、興味深い。
本発明者らは、驚くべきことに、強力な鎮痛剤として以前に説明された化合物(Cohen and Hernandez,J.Int Med Res,1976,4,pp138-143)すなわちネフォパムが、特に土の、カビ臭い(musty)および/若しくはカビの生えた(moldy)悪臭、または土の、カビ臭いおよび/若しくはカビの生えた異味を中和するための悪臭中和剤として使用できることを見出した。
第一の一面においては、本発明は、ネフォパム、またはその塩、多形体、水和物若しくは溶媒和物を含み、好ましくはネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物を含み、ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される悪臭および/または異味中和組成物に関する。
第二の一面においては、本発明は、ネフォパム、またはその塩、多形体、水和物若しくは溶媒和物、または本発明の第一の一面による組成物の、悪臭および/または異味中和剤としての使用に関する。好ましくは、本発明は、ネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物、または本発明の第一の一面による組成物の悪臭中和剤としての使用であり、ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される使用に関する。
第三の一面においては、本発明はまた、悪臭および/若しくは異味を含む位置または悪臭を放つようになる若しくは異味を発生する位置を中和有効量のネフォパム、またはその塩、多形体、水和物若しくは溶媒和物、または本発明の第一の一面による組成物と接触させることを含む悪臭および/または異味を中和する方法に関する。好ましくは、本発明は、悪臭を含む位置若しくは悪臭を放つようになる位置をネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物と接触させること、または悪臭を含む位置若しくは悪臭を放つようになる位置を本発明の第一の一面による組成物と接触させることを含み、ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される悪臭を中和する方法を提供する。
第四の一面においては、本発明はまた、悪臭中和剤および/または異味中和剤としての、ネフォパム、またはその塩、多形体、水和物若しくは溶媒和物、または本発明の第一の一面による組成物を含む消費者、工業または繊維製品に関する。好ましくは、本発明は、ネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物、または本発明の第一の一面による組成物を含む消費者、工業または繊維製品の悪臭中和剤としての使用であり、ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される使用に関する。
独立および従属請求項は、本発明の特定の好ましい特徴を示す。従属請求項の特徴は、適切に、独立または他の従属請求項の特徴と組み合わせ得る。
次に、本発明をさらに説明する。以下の節においては、本発明のさまざまな一面がより詳細に定義される。そのように定義された各一面は、明確に反対に示されない限り、任意の他の一面または複数の一面と組み合わせ得る。特に、好ましいまたは有利であると示される任意の特徴は、好ましいまたは有利であると示される任意の他の特徴または複数の特徴と組み合わせ得る。
発明の詳細な説明
本発明を説明する前に、この発明が本明細書において記載される特定の組成物、化合物、使用、および方法に限定されないことが理解されるべきである。
本発明の化合物およびプロセスを説明するとき、使用される用語は、文脈が別途指示しない限り、以下の定義に従って解釈されるべきである。
明細書および添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に別途指示しない限り、単数および複数の指示対象の両方を含む。例として、「化合物(単数)」は、1つの化合物または複数の化合物を意味する。
本明細書において使用される用語「含む(comprising)」、「含む(comprises)」および「含まれる」は、「含む(including)」、「含む(includes)」または「包含する(containing)」、「包含する(contains)」と同義であり、包括的または開放的であり、追加の非-引用メンバー、要素または方法工程を排除しない。用語「含む(comprising)」、「含む(comprises)」および「含まれる」はまた、用語「からなる」を含む。
パラメータ、量、時間的持続時間などの測定可能な値を指すときに本明細書において使用される用語「約」は、そのような変動が開示された発明において実施するのに適切である限り、指定された値のおよびそれからの+/-10%以下、好ましくは+/-5%以下、より好ましくは+/-1%以下、およびさらにより好ましくは+/-0.1%以下の変動を包含することを意味する。修飾語「約」が指す値は、それ自体もまた具体的に、および好ましく開示されることが理解されるべきである。
本明細書において使用されるとき、用語「および/または」は、2つ以上の項目のリストにおいて使用されるとき、リストされた項目のいずれか1つをそれ自身で使用できることまたはリストされた項目の2つ以上の任意の組み合わせを使用できることを意味する。例えば、リストがグループA、B、および/またはCを含むとして説明される場合、リストは、Aのみ;Bのみ;Cのみ;組合せでのAおよびB;組合せでのAおよびC、組合せでのBおよびC、または組合せでのA、B、およびCを含むことができる。
エンドポイントによる数値範囲の列挙は、その範囲内に含まれる全ての整数および、必要に応じて、断片(fraction)を含む(例えば1から5は、例えば、要素の数を指すとき、1、2、3、4を含むことができ、また、例えば、測定値を指すとき、1.5、2、2.75および3.80を含むことができる)。エンドポイントの列挙はまた、エンドポイント値自体を含む(例えば1.0から5.0は、1.0および5.0の両方を含む)。本明細書においてあげられる任意の数値範囲は、そこに含まれる全てのサブ範囲を含むことが意図される。
この明細書を通しての「1つの実施態様」または「実施態様」への言及は、実施態様に関連して説明される特定の特徴、構造または特性が、本発明の少なくとも1つの実施態様に含まれることを意味する。すなわち、この明細書を通したさまざまな場所における句「1つの実施態様において」または「実施態様において」の出現は、必ずしも全てが同じ実施態様を指しているとは限らないが、そうであり得る。さらに、特定の特徴、構造または特性は、1つ以上の実施態様において、この開示から当業者に明らかであろうように、任意の適切な方法で組み合わせ得る。さらに、本明細書において記載されるいくつかの実施態様は、他の実施態様中に含まれるいくつかのしかし他のではない特徴を含むが、異なる実施態様の特徴の組合せは、本発明の範囲内であり、当技術分野の人々によって理解されるであろうように、異なる実施態様を形成することを意味する。例えば、以下の特許請求の範囲およびステートメントにおいて、実施態様のいずれも、任意の組合せで使用することができる。
別途定義されない限り、技術および科学用語を含む、本発明を開示する際に使用される全ての用語は、この発明が属する技術分野における当業者によって一般に理解される意味を有する。さらなるガイダンスによって、本発明の教示をよりよく理解するために、説明において使用される用語の定義が含まれる。
この発明の組成物、化合物、使用、および方法の好ましいステートメント(特徴)および実施態様は、本明細書において以下に設定される。そのように定義された本発明の各ステートメントおよび実施態様は、明確に反対に示されない限り、任意の他のステートメントおよび/または実施態様と組み合わせ得る。特に、好ましいまたは有利であると示された任意の特徴は、好ましいまたは有利であると示された任意の他の特徴若しくは複数の特徴またはステートメントと組み合わせ得る。本明細書に、本発明は、特に、以下の番号付けされた一面および実施態様1から34の1つ以上の、任意の1つまたは任意の他のステートメントおよび/または実施態様との任意の組み合わせによって捕捉される。
1.ネフォパム、その多形体、水和物、若しくは溶媒和物を含み、好ましくはネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される悪臭中和組成物。
2.ネフォパムが悪臭中和化合物である、ステートメント1に記載の組成物。
3.ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン(CAS登録番号13669-70-0)(ラセミネフォパム)の遊離塩基、若しくは(S)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン((+)-ネフォパム)(CAS登録番号110011-82-0)の遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン(CAS登録番号91463-82-0)((-)-ネフォパム)の遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される、ステートメント1または2のいずれか1つに記載の組成物。
4.ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン、(CAS登録番号13669-70-0)の遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン(CAS登録番号91463-82-0)の遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される、ステートメント1から3のいずれか1つに記載の組成物。
5.ネフォパムが(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基((-)-ネフォパム遊離塩基)から選択される、ステートメント1から4のいずれか1つに記載の組成物。
6.ネフォパム、その多形体、水和物若しくは溶媒和物、またはステートメント1から5のいずれか1つに記載の組成物の悪臭中和剤としての使用であって、好ましくはネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される使用。
7.ネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物、またはステートメント1から5のいずれか1つに記載の組成物の悪臭中和剤としての使用であって、ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される使用。
8.悪臭の感覚上の知覚を修飾、抑制、低下、減少、マスクおよび/または遮断するためのネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物の使用であって、ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される使用。
9.前記悪臭が土の、カビ臭いおよび/またはカビの生えた悪臭である、ステートメント6から8のいずれか1つに記載の使用。
10.前記悪臭が土の悪臭である、ステートメント6から9のいずれか1つに記載の使用。
11.ネフォパムが(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基である、ステートメント6から10のいずれか1つに記載の使用。
12.悪臭を引き起こす剤がゲオスミンを含む、ステートメント6から11のいずれか1つに記載の使用。
13.悪臭を引き起こす剤が2-メチルイソボルネオールを含む、ステートメント6から12のいずれか1つに記載の使用。
14.悪臭を含む位置若しくは悪臭を放つようになる位置を中和有効量のネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物と接触させること、または悪臭を含む位置若しくは悪臭を放つようになる位置をステートメント1から5のいずれか1つに記載の組成物と接触させることを含み、好ましくはネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される、悪臭を中和する方法。
15.位置をネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物、またはステートメント1から5のいずれか1つに記載の組成物と接触させる工程を含む、悪臭の感覚上の知覚を修飾、抑制、低下、減少、マスクおよび/または遮断する方法であって、好ましくはネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される方法。
16.前記位置が空気、表面、液体、または悪臭の源から選択され、好ましくは前記位置が空気である、ステートメント14から15のいずれか1つに記載の方法。
17.前記悪臭が土の、カビ臭いおよび/またはカビの生えた悪臭である、ステートメント14から16のいずれか1つに記載の方法。
18.ネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物の、またはステートメント1から5のいずれか1つに記載の組成物の悪臭中和剤としての使用を含む、土の、カビ臭いおよび/またはカビの生えた悪臭を中和する方法であって、好ましくはネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1、3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される方法。
19.前記悪臭が土の悪臭である、ステートメント14から18のいずれか1つに記載の方法。
20.ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン(CAS登録番号13669-70-0)の遊離塩基、若しくは(S)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン(CAS登録番号110011-82-0)の遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン(CAS登録番号91463-82-0)の遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される、ステートメント14から19のいずれか1つに記載の方法。
21.ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン(CAS登録番号13669-70-0)の遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン(CAS登録番号91463-82-0)の遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される、ステートメント14から20のいずれか1つに記載の方法。
22.ネフォパムが(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基である、ステートメント14から21のいずれか1つに記載の方法。
23.悪臭を引き起こす剤がゲオスミンを含む、ステートメント14から22のいずれか1つに記載の方法。
24.悪臭を引き起こす剤が2-メチルイソボルネオールを含む、ステートメント14から23のいずれか1つに記載の方法。
25.ネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物、またはステートメント1から5のいずれか1つに記載の組成物を含み、好ましくはネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される消費者、工業または繊維製品。
26.ネフォパムが悪臭中和剤中和剤として作用する、ステートメント25に記載の製品。
27.ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン(CAS登録番号13669-70-0)の遊離塩基、若しくは(S)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン(CAS登録番号110011-82-0)の遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン(CAS登録番号91463-82-0)の遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される、ステートメント25から26のいずれか1つに記載の製品。
28.ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン(CAS登録番号13669-70-0)の遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン(CAS登録番号91463-82-0)の遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される、ステートメント25から27のいずれか1つに記載の製品。
29.ネフォパムが(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基である、ステートメント25から28のいずれか1つに記載の製品。
30.芳香剤(air freshener)としての使用のための、ステートメント25から29のいずれか1つに記載の製品。
31.皮膚上への使用のための、ステートメント25から29のいずれか1つに記載の製品。
32.ステートメント14から24のいずれか1つに記載の方法における、ステートメント25から31のいずれか1つに記載の製品の使用。
33.ネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物、またはステートメント1から5のいずれか1つに記載の組成物を含む消費者、工業または繊維製品の悪臭中和剤としての使用であって、ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される使用。
34.芳香剤としてのステートメント33に記載の消費者、工業または繊維製品の使用。
第一の一面においては、本発明は、ネフォパム、またはその塩、多形体、水和物若しくは溶媒和物を含む悪臭および/または異味中和組成物を提供し、好ましくは本発明は、ネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物を含む悪臭中和組成物を提供し、ここで、ネフォパムは、(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される。
ネフォパムは、1960年代にフェナゾシンとして開発され、知られている(Bassett JR,Cairncross KD,Hacket NB,Story M.;Br J Pharmacol. 1969;37:69-78)、非鎮静性ベンゾオキサゾシンの誘導体である既知の非オピオイド、非ステロイド性、中枢作用性鎮痛薬である。1970年代初期、ネフォパムは、抗うつ薬として開発され、痙性の治療のための筋弛緩薬としても使用された。追加の鎮痛特性がすぐに認識され、鎮痛のメカニズムは完全には理解されていないが、ネフォパムは、セロトニン、ノルエピネフリン、およびドパミンの再取込みを阻害する中枢作用性の非オピオイド鎮痛薬であるように見える。結果として、ネフォパムは、急性および慢性の悪性および非悪性の痛みの治療のために多くの国において広く使用されてきた。さらに、ネフォパムは、一般的に安全かつ忍容性が高いと考えられている。
ネフォパム、またはその塩、多形体若しくは晶癖、その水和物若しくは溶媒和物を含む本組成物は、悪臭および/または異味中和組成物であり、従って非治療的である。本明細書において上記したネフォパム遊離塩基、またはその多形体若しくは晶癖、その水和物若しくは溶媒和物を含む本組成物は、悪臭中和組成物であり、従って非治療的である。
本明細書における用語「遊離塩基」は、ネフォパムを、いかなるその塩とも異なるものとして、すなわちネフォパムの付加塩を欠く、または本質的に欠くものとして指す。
ラセミネフォパムを使用することができる(式(I)の化合物:((RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン、CAS登録番号13669-70-0)、好ましくはその遊離塩基、並びに以下に示すその個々のエナンチオマーおよびそれらの混合物。
Figure 2022531862000001
従って、ネフォパムは、その2つのエナンチオマーの混合物として使用し得る:それぞれ式(II)および(III)のもとで以下に示す(+)-ネフォパムおよび(-)-ネフォパム:
Figure 2022531862000002
(S)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン((+)-ネフォパム:CAS登録番号110011-82-0)、好ましくはその遊離塩基、および
Figure 2022531862000003
(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン((-)-ネフォパム:CAS登録番号91463-82-0)、好ましくはその遊離塩基。
ラセミ混合物(すなわち比率1:1の両方のエナンチオマー)または別々に取得された各異性体を含む、任意の比率の(+)-ネフォパムおよび(-)-ネフォパムの両方のエナンチオマーを本発明の目的を達成するために使用することができることが理解されなければならない。
本発明はまた、悪臭および/または異味中和成分としての、好ましくは例えば悪臭および/または異味、好ましくは悪臭の感覚上の知覚を修飾、抑制、低下、減少、マスクまたは遮断するための、悪臭中和成分としての、上記で定義された組成物および化合物の使用に関する。
「悪臭」または「望ましくない臭気」は、ほとんどの人々にとって一般的にいやな(offensive)または不快な化合物を指す。
本明細書において定義される「異味」は、その通常の意味を与えられ、ほとんどの人々にとって望ましくないまたは不快な味を含まなければならない。
「臭気遮断」は、ヒトの匂いの感覚を鈍らせる化合物の能力を指す。
「臭気マスキング」は、悪臭を放つ化合物を感知する能力を制限するように投与される、いやでないまたは心地よい匂いを有する化合物の能力を指す。
当業者はまた、とりわけ、その環境のpHに依存して、ネフォパムが多くの異なるプロトン化状態で存在し得ることを認識するであろう。本発明は、いかなる特定のプロトン化状態にも限定されない-ネフォパムの任意のおよび全てのプロトン化形態は、本発明の範囲内に入ることが意図されており;好ましくは、ネフォパムの遊離塩基形態が使用される。
用語「溶媒和物」は、本明細書においては、ネフォパムおよびアルコール(例えば、エタノール)、ケトン、エステル、エーテル、ニトリルなどの1つ以上の溶媒分子を含む分子複合体を説明するために使用される。用語「水和物」は、前記溶媒が水であるときに使用される。
用語「多形体」は、ネフォパムまたはその塩、若しくは溶媒和物の複数の形態または結晶構造で存在する能力を指す。
本明細書において使用される用語「塩」は、ネフォパムが形成することができる塩形態を意味する。塩は、特定の有機および無機酸の塩基性中心、典型的にはアミンへの酸付加から形成され得る。そのような適切な酸の例は、例えば、ヒドロハロゲン酸、例えば塩酸または臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸;または、例えば、酢酸、プロピオン酸、ヒドロキシ酢酸、2-ヒドロキシプロピオン酸、2-オキソプロピオン酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸(すなわちエタン二酸)、マロン酸、コハク酸(すなわちブタン二酸)、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、サリチル酸(すなわち2-ヒドロキシ安息香酸)、p-アミノサリチル酸などの有機酸を含む。水素原子またはアミノ基の塩は、酢酸、安息香酸、乳酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、マロン酸、リンゴ酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸およびコハク酸などの有機カルボン酸;メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp-トルエンスルホン酸などの有機スルホン酸;並びに塩酸、硫酸、リン酸およびスルファミン酸などの無機酸の塩を含む。本明細書における組成物はまた、ネフォパムおよび水和物におけるような化学量論量の水との組合せを含むことが理解されるべきである。酸付加塩を形成するための好ましいアニオンは、アセテート、ベンゼンスルホネート、ベンゾエート、ビカーボネート、ビタータレート、ブロマイド、カルシウムエデテート、カムシレート、カーボネート、クロライド、シトレート、ジヒドロクロライド、エデテート、エジシレート、エストレート、エシレート、フマレート、グルセプテート、グルコネート、グルタメート、グリコリルアルサニレート、ヘキシルレゾルシネート、ヒドラバミン、ヒドロブロマイド、ヒドロクロライド、ヒドロキシナフトエート、アイオダイド、イセチオネート、ラクテート、ラクトビオネート、マレート、マレエート、マンデレート、メシレート、メチルブロマイド、メチルナイトレート、メチルスルフェート、ムケート、ナプシレート、ナイトレート、パルモエート(エンボネート)、パントテネート、ホスフェート/ジホスフェート、ポリガラクツロネート、サリチレート、ステアレート、サブアセテート、スクシネート、スルフェート、タンネート、タータレート、テオクレート、トリエチオダイド等である。好ましくは、そのいかなる塩も欠くネフォパム遊離塩基が使用される。
本発明はまた、空気、表面または悪臭源などの位置を有効量のネフォパムまたは本発明による組成物と接触させる工程を含む、悪臭または異味の感覚上の知覚を修飾、抑制、低下、減少、マスクおよび/または遮断する方法に関する。
本発明の任意の実施態様によれば、ネフォパムまたは本明細書において記載される組成物によって中和される悪臭または異味は、土の、カビの生えたおよび/またはカビ臭いタイプのものである。土の、カビの生えたおよび/またはカビ臭い調べを提示する化合物の非網羅的なリストを表1に示す。
Figure 2022531862000004
本発明はまた、本明細書において記載されるネフォパムまたは本明細書において記載される組成物を含む消費者、工業または繊維製品を包含する。
ネフォパムは、悪臭および/または異味、より具体的には土のまたはカビの生えたおよび/またはカビ臭い調べを包含する悪臭を新鮮に、低下、抑制または排除するように設計された全ての種類の組成物および消費者、工業または繊維製品に組み込むことができる。
悪臭または異味を中和する有効量は、機能性製品において使用される、臭気または味のレベルの合計強度を低下させながら特定の悪臭または異味を減らすために官能的に有効であるネフォパムの量を意味すると理解され、ここで、特定の悪臭は、空間に存在するか、基材上に堆積しているか、物質中に存在する。
典型的には、ネフォパムは、これらの組成物および製品において、組成物および消費者、工業、または繊維製品の性質並びに特定の最終用途適用に依存するであろうさまざまな量で使用し得る。しかしながら、典型的には、全組成物、または消費者、工業、若しくは繊維製品の0.001重量%から10重量%、好ましくは0.005重量%から5.0重量%、より好ましくは0.01重量%から2.0重量%の範囲の量でネフォパムを使用することを期待し得るであろう。
本発明による組成物または製品の調製においては、ネフォパムは、典型的に使用される他の成分と組み合わせ得る。例えば、芳香剤においては、追加の悪臭中和活性剤が望ましい場合がある。これは、例えば香水、吸湿剤、または抗菌活性物質であり得るであろう。
典型的な抗菌活性物質は、第四級アンモニウム化合物(セチルトリメチルアンモニウム塩のような)、クロルヘキシジンおよびその塩、ジグリセロールモノカプレート、ジグリセロールモノラウレート、グリセロールモノラウレート、ポリヘキサメチレンビグアニド塩(例がArch chemicalsから入手可能なCosmocil CQである、ポリアミノプロピルビグアニド塩としても知られる)、2,4,4’-トリクロロ, 2’-ヒドロキシ-ジフェニルエーテル(トリクロサン)、および3,7,11-トリメチルドデカ-2,6,10-トリエノール(ファルネソール)を含む。取込みのレベルは、組成物の0.01重量%から1.0重量%であり得る。
さらに、組成物または製品は、典型的にはそれらの製造、貯蔵、適用または性能を助けるためにそのような組成物または製品中に含まれる、1つ以上の賦形剤またはアジュバントを包含し得る。
特に、前記組成物または製品は、組成物または製品の性質およびそれが意図される用途に依存して、疎水性または親水性、固体または液体であり得る担体材料を包含し得る。
疎水性担体材料は、シリコーン、すなわち、ポリオルガノシロキサンを含む。そのような材料は、環状または線状であり得、例は、Dow Corningシリコーン流体344、345、244、245、246、556、および200シリーズ;Union Carbide Corporation Silicones 7207および7158;並びにGeneral ElectricシリコーンSF1202を含む。あるいは、またはさらに、非シリコーン疎水性材料を使用し得る。そのような材料は、鉱物油、水素化ポリイソブテン、ポリデセン、パラフィン、少なくとも10炭素原子のイソパラフィン、脂肪族または芳香族エステル油(例えばミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ラウリル、パルミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル(diisopropyl sebecate)、アジピン酸ジイソプロピル、または安息香酸CからC18のアルキル)、およびポリグリコールエーテル、例えばポリグリコールブタノールエーテルを含む。
親水性担体材料、例えば水、も使用し得る。水は、蒸留水、脱イオン水、または水道水であり得る。少量の低分子量一価アルコール、例えば、エタノール、メタノール、およびイソプロパノール、またはエチレングリコールおよびプロピレングリコールなどのポリオールを包含する水も有用であり得る。
有機溶媒も使用し得るであろう。それらは、脂肪族アルコール、例えば、2~8個の炭素原子を有する一価または多価アルコール、および2~5個の繰り返し単位を有するオリゴグリコールエーテルなどのポリグリコールエーテルである有機溶媒を含む。例は、ジプロピレングリコール、グリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、および工業用メチル化スピリッツを含む。
担体材料の混合物もまた、使用し得る。使用される担体材料の量は、製品の性質に依存し、消費者製品組成物の1~99重量%、より典型的には10~95重量%の範囲であり得る。
構造剤および乳化剤もまた、本発明の組成物および消費者、工業、または繊維製品において使用し得る。それらは、組成物または製品の0.01~50重量%、より典型的には0.1~10重量%のレベルで存在し得る。
適切な構造剤は、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系増粘剤、並びにジベンジリデンソルビトールを含む。他の適切な構造剤は、ステアリン酸ナトリウム、ステアリルアルコール、セチルアルコール、硬化ヒマシ油、合成ワックス、パラフィンワックス、ヒドロキシステアリン酸、ジブチルラウロイルグルタミド、アルキルシリコーンワックス、クアテルニウム-18ベントナイト、クアテルニウム-18ヘクトライト、シリカ、および炭酸プロピレンを含む。適切な乳化剤は、ステアレス-2、ステアレス-20、ステアレス-21、セテアレス-20、ステアリン酸グリセリル、セチルアルコール、セテアリルアルコール、PEG-20ステアレート、ジメチコンコポリオール、およびポロキサミンを含む。
さらなる乳化剤/界面活性剤は、香水可溶化剤(perfume solubilizes)および洗い流し剤(wash-off agents)である。前者の例は、BASFからCremaphor RHおよびCOの範囲において入手可能なPEG水素化ヒマシ油を含む。後者の例は、ポリ(オキシエチレン)エーテルを含む。特定の感覚修飾剤は、本発明の組成物においてさらに望ましい成分である。皮膚軟化剤、保湿剤、揮発性油、非揮発性油、および潤滑性を与える粒子状固体は全て、適切なクラスの感覚修飾剤である。そのような材料の例は、シクロメチコン、ジメチコン、ジメチコノール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、タルク、細かく分割されたシリカ(例えばAerosil 200)、ポリエチレン(例えばAcumist B18)、多糖類、コーンスターチ、C12~C15アルコール安息香酸エステル、PPG-3ミリスチルエーテル、オクチルドデカノール、C7~C14イソパラフィン、アジピン酸ジイソプロピル、イソソルビドラウレート、PPG-14ブチルエーテル、グリセロール、水素化ポリイソブテン、ポリデセン、二酸化チタン、フェニルトリメチコン、アジピン酸ジオクチル、およびヘキサメチルジシロキサンを含む。
本発明による組成物、消費者、工業、または繊維製品は、必要に応じて式(I)による化合物を含む、前記組成物または製品に包含される1つ以上の他の成分の可溶化助剤を包含し得る。適切な可溶化助剤は、界面活性剤、好ましくは無発泡性または低発泡性界面活性剤である。適切な界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、およびそれらの混合物、好ましくは非イオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤、およびそれらの混合物である。適切な溶媒および希釈剤は、そのような目的のために香料技術にとって周知の化合物、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル等を含む典型的な非限定的な例から選択し得る。
本発明による組成物および製品は、防腐剤、pH制御剤(緩衝液などの)、キレート剤、消泡剤(defoaming agents)、消泡剤(antifoaming agents)、帯電防止剤、着色剤、抗酸化剤、乳白剤、パーライザー、染料などの美容剤およびそれらの混合物を包含し得る。
組成物または製品がエアロゾル組成物の形態である場合、揮発性推進剤が典型的には使用される。揮発性推進剤の取り込みレベルは、典型的には40~99重量%である。
非塩素化揮発性推進剤、特に摂氏10度未満の沸点を有する液化炭化水素またはハロゲン化炭化水素ガス(特に1,1-ジフルオロエタンおよび/または1-トリフルオロ-2-フルオロエタンなどのフッ素化炭化水素)および特に摂氏0度未満の沸点を有するものが好ましい。液化炭化水素ガス、および特にプロパン、イソプロパン、ブタン、イソブタン、ペンタンおよびイソペンタンを含むCからC炭化水素並びにそれらの2つ以上の混合物を使用することが特に好ましい。好ましい推進剤は、イソブタン、イソブタン/イソプロパン、イソブタン/プロパン並びにイソプロパン、イソブタンおよびブタンの混合物である。
考えることができる他の推進剤は、ジメチルエーテルなどのアルキルエーテルまたは圧縮された空気、窒素若しくは二酸化炭素などの非反応性ガスを含む。
香料はまた、本発明の組成物および/または消費者製品において望ましい追加成分であり得る。適切な材料は、香油などの従来の香水を含み、また、EP 545,556特許および他の刊行物に記載されているように、いわゆるデオ香水も含む。これらの後者の材料はまた、追加の有機抗菌剤としても適格であり得る。組み込みのレベルは、好ましくは最大20重量%、より典型的には最大2重量%である。香料成分は、組成物が向けられる基材上に新鮮な印象を提供するために好ましい、それらの臭気特性について選択し得る。
香料成分は、約130から約250の分子量を有する芳香族および脂肪族エステル;約90から約240の分子量を有する脂肪族および芳香族アルコール;約150から約260の分子量を有する脂肪族ケトン;約150から約270の分子量を有する芳香族ケトン;約130から約290の分子量を有する芳香族および脂肪族ラクトン;約140から約200の分子量を有する脂肪族アルデヒド;約90から約230の分子量を有する芳香族アルデヒド;約150から約270の分子量を有する脂肪族および芳香族エーテル;並びに約180から約320の分子量を有するアルデヒドおよびアミンの縮合生成物からなる群から選択し得、本質的にニトロムスクおよびハロゲン化香料材料を含まない。
代表的な香料成分は、アドキサール脂肪族アルデヒド2,6,10-トリメチル-9-ウンデセン-1-アール、アリルアミルグリコレート、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、プロピオン酸アリル-3-シクロヘキシル、酢酸アミル、3-メチル-1-ブタノールアセテート、サリチル酸アミル、サリチル酸アミル、アニスアルデヒド、4-メトキシベンズアルデヒド、オーランティオール、バクダノール、2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)-2-ブテン-1-オール、ベンズアルデヒド、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン、酢酸ベンジル、酢酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、ベータダマシーン、1-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、ベータガンマヘキサノール、3-ヘキセン-1-オール、ブッコキシム、1,5-ジメチル-オキシムビシクロ[3,2,1]オクタン-8-オン、セドロール、オクタヒドロ-3,6,8,8-テトラメチル-1H-3A,7-メタノアズレン-6-オール、セタロックス、ドデカヒドロ-3A,6,6,9A-テトラメチルナフト[2,1B]-フラン、酢酸シス-3-ヘキセニル、酢酸シス-3-ヘキセニル、サリチル酸シス-3-ヘキセニル、サリチル酸ベータ,ガンマ-ヘキセニル、シトロネロール、3,7-ジメチル-6-オクテノール、シトロネリルニトリル、ゲラニルニトリル、クローブステム油、クマリン、サリチル酸シクロヘキシル、サリチル酸シクロヘキシル、シマル、2-メチル-3-(パライソプロピルフェニル)プロピオンアルデヒド、デシルアルデヒド、デシルアルデヒド、デルタダマシーン、1-(2,6,6-トリメチル-3-シクロ-ヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、ジヒドロミルセノール、3-メチレン-7-メチルオクタン-7-オール、ジメチルベンジルカルビニルエステル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、エチルバニリン、エチル-2-メチルブチレート、エチル-2-メチルブチレート、エチレンブラシレート、エチレントリデカン-1,13-ジオエート、ユーカリプトール、1,8-エポキシ-パラ-メンタン、オイゲノールアルコール4-アリル-2-メトキシフェノール、エキサルトリド、シクロペンタデカノリド、酢酸フロール、酢酸ジヒドロ-ノルシクロペンタジエニル(dihydro-nor-yclopentadienyl acetate)、フロルヒドラール、3-(3-イソプロピルフェニル)ブタナール、フルテン、プロピオン酸ジヒドロノルシクロペンタジエニル(dihydro-nor-yclopentadienyl propionate)、ガラキソリド、1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-4,6,6,7,8,8-ヘキサメチルシクロペンタ-ガンマ-2-ベンゾピラン、ガンマデカラクトン、4-N-ヘプチ-4-ヒドロキシブタン酸、ガンマドデカラクトン、4-N-オクチル-4-ヒドロキシ-ブタン酸、ゲラニオール、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエン-1-オール、酢酸ゲラニル、酢酸3,7-ジメチル-2,6-オクタジエン-1-イル、ゲラニルニトリル、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエンニトリル、ヘリオナール、アルファ-メチル-3,4,(メチレンジオキシ)ヒドロシンナムアルデヒド、ヘリオトロピン、酢酸ヘリオトロピンヘキシル、酢酸ヘキシル、ヘキシル桂皮アルデヒド、アルファ-n-ヘキシル桂皮アルデヒド、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸ヘキシル、ヒドロキシアンブラン、2-シクロドデシル-プロパノール、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラール、イオノンアルファ、4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセニル-1-イル)-3-ブテン-2-オン、イオノンベータ脂肪族ケトン4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン、イオノンガンマメチル4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキシル-1-イル)-3-メチル-3-ブテン-2-オン、イソEスーパー7-アセチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7,テトラメチルナフタレン、イソオイゲノールエーテル2-メトキシ-4-(1-プロペニル)フェノール、イソジャスモン脂肪族ケトン2-メチル-3-(2-ペンテニル)-2-シクロペンテン-1-オン、コアボン、アセチルジイソアミレン、ラウリックアルデヒド、ラバンジンナチュラル、ラベンダーナチュラル、レモンCP、d-リモネン、d-リモネン/オレンジテルペンアルケン1-メチル-4-イソ-プロペニル-1-シクロヘキセン、リナロール、3-ヒドロキシ-3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン、リナリルアセテートエステル3-ヒドロキシ-3,7-ジメチル-1,6オクタジエンアセテート、2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチル安息香酸メチルエステル、リラール、4-(4-ヒドロキシ-4-メチル-ペンチル)3-シクロヘキセン-1-カルボキサルデヒド、マジャントール、2,2-ジメチル-3-(3-メチルフェニル)-プロパノール、マヨール、4-(1-メチルエチル)シクロヘキサンメタノール、アントラニル酸メチル、メチル-2-アミノベンゾエート、メチルベータナフチルケトン、メチルベータナフチルケトン、メチルセドリロン、メチルセドレニルケトン、メチルカビコール、1-メチルオキシ-4,2-プロペン-1-イルベンゼン、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、メチルノニルアセトアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、ムスクインダノン、4-アセチル-6-tertブチル-1,1-ジメチルインダン、ネロール、2-シス-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエン-1-オール、ノナラクトン、4-ヒドロキシノナン酸、ノルリンバノール、1-(2,2,6-トリメチル-シクロヘキシル)-3-ヘキサノール、オレンジCP,P.T.ブシナール、2-メチル-3(パラtertブチルフェニル)プロピオンアルデヒド、パラヒドロキシフェニルブタノン、パラヒドロキシフェニルブタノンパチョリ、フェニルアセトアルデヒド、1-オキソ-2-フェニルエタンフェニルアセトアルデヒドジメチル、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタールフェニルエチルアセテート、フェニルエチルアセテートフェニルエチルアルコール、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルフェニルアセテート、2-フェニルエチルフェニルアセテート、フェニルヘキサノール/フェノキサノール、3-メチル-5-フェニルペンタノール、ポリサントール、3,3-ジメチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)-4-ペンテン-2-オール、酢酸プレニル、2-メチルブテン-2-オール-4-アセテート、ロサフェン、2-メチル-5-フェニルペンタノール、サンダルウッド、アルファ-テルピネン脂肪族アルカン1-メチル-4-イソプロピルシクロヘキサジエン-1,3-テルピネオール(アルファテルピネオールおよびアルコールパラメント-1-エン-8-オール、パラベータテルピネオール)メント-1-エン-1-オール、テルピニルアセテートエステルパラメント-1-エン-8-イルアセテート、テトラヒドロリナロール、3,7-ジメチル-3-オクタノール、テトラヒドロミルセノール、2,6-ジメチル-2-オクタノール、トナリド、7-アセチル-1,1,3,4,4,6-ヘキサメチル、テトラリン、ウンデカラクトンラクトン4-N-ヘプチル-4-ヒドロキシブタン酸、ウンデカベルトール、4-メチル-3-デセン-5-オール、ウンデシルアルデヒド、ウンデカナール、ウンデシレンアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、バニリン芳香族アルデヒド4-ヒドロキシ-3-メトキシベンズアルデヒド、ヴェルドックス、酢酸2-tert-ブチルシクロヘキシル、ベルテネックス、酢酸4-tert-ブチルシクロヘキシルおよびそれらの混合物を含む。
好ましくは、組成物および製品は、最初に適用されたときに表面にさわやかな香りをおよび使用中にいくらかの後に残る香りを提供するための有効量の香水を包含する。
ネフォパムおよび/または本発明の組成物は、液体または固体の形態であり得、およびそれらは、これらのきちんとした形態で、消費者、工業、または繊維製品ベースに単純に混合され得る。あるいは、固体形態が使用される場合、消費者、工業、または繊維製品ベースに混合する前に、それらを適切な溶媒に可溶化することが望ましい場合がある。
さらに、液体のネフォパムまたは組成物を固体支持体上に噴霧乾燥して粉末を形成することが望ましい場合があり、それは次いで、消費者、工業、または繊維製品ベースと混合することができる。
さらに、送達ビヒクル中にネフォパムまたはネフォパムを含む組成物を提供することが望ましい場合がある。例えば、ネフォパムまたはネフォパムを含む組成物を固体支持体上またはその中に提供することが望ましい場合がある。前記ビヒクルは、化合物または組成物がコアに包含され、シェルに囲まれているコアシェルカプセルの形態であり得る。あるいは、ネフォパムまたはネフォパムを含む組成物を、多孔質ビーズなどの多孔質体に吸収させることが望ましい場合がある。さらに、マトリックス材料中にネフォパムまたはネフォパムを含む組成物を溶解または分散させることが望ましい場合がある。
そのようなビヒクルは、ネフォパムの気相への放出速度に影響を与える手段として使用し得、またはネフォパムまたはネフォパムを含む組成物を消費者、工業、または繊維製品ベースに組み込むことができる手段として機能し得る。さらに、それは、攻撃的な外部環境に対してネフォパムを安定させる手段であり得る。
カプセルシェルは、当技術分野において従来から知られている材料のいずれからも形成し得、ゼラチン若しくはワックスなどの天然由来の材料;またはアミノプラスト樹脂、アクリル樹脂若しくはポリ尿素などの合成ポリマーを含み得る。合成材料は、ポリエチレン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリイソプレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ビニルポリマーおよびポリウレタン並びにそれらの混合物などの水不溶性または水溶性のカプセル化材料を含み得る。
カプセルは、多糖類およびポリヒドロキシ化合物のマトリックス、置換ジカルボン酸の非ゼラチン化澱粉酸エステルから誘導されたデキストリンを含む水溶性または水分散性のカプセル化材料;生澱粉、α化澱粉、塊茎、マメ科植物、穀物(cereal)および穀物(grains)に由来する変性澱粉、例えばトウモロコシ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、もちトウモロコシ澱粉、オート麦澱粉、カッサバ澱粉、もち大麦、もち米澱粉、スイート米澱粉、アミオカ、ポテト澱粉、タピオカ澱粉、オート麦澱粉、カッサバ澱粉、およびそれらの混合物由来の加工澱粉を含む有用な澱粉;加水分解澱粉、酸薄化澱粉、長鎖炭化水素の澱粉エステル、酢酸澱粉、コハク酸澱粉オクテニル、およびそれらの混合物を含む加工澱粉からなり得る。
用語「加水分解澱粉」は、典型的には澱粉、好ましくはコーンスターチの酸および/または酵素加水分解によって得られるオリゴ糖タイプの材料を指す。本発明における包含に適した加水分解澱粉は、マルトデキストリンおよびコーンシロップ固形物を含む。澱粉エステルの混合物との包含のための加水分解澱粉は、約10から約36DEのデキストロース当量(DE)値を有する。DE値は、デキストロースを基準とし、パーセント(乾燥ベース)で表される加水分解澱粉の還元等価性の尺度である。DE値が高いほど、存在する還元糖が多い。DE値を決定する方法は、Standard Analytical Methods of the Member Companies of Corn Industries Research Foundation,6th ed. Corn Refineries Association,Inc. Washington,DC 1980,D-52に見出すことができる。
ネフォパムまたはネフォパムを含む組成物をカプセル化するために、約0.01%から約10.0%の範囲の置換度を有する澱粉エステルを使用し得る。
コハク酸澱粉オクテニルなどの乳化および乳化安定化能力を有する加工澱粉を使用することができる。好ましくは、カプセル化材料は、水溶性の加工澱粉固体マトリックス、好ましくは澱粉原料をオクテニル-無水コハク酸で処理することによって修飾された前記澱粉原料である。より好ましくは、前記加工澱粉は、オクテニル-無水コハク酸での処理の前に、ポリヒドロキシ化合物と混合される。
加工澱粉の特定の例は、α化、デキストリン化されたもちトウモロコシ澱粉であり、ソルビトールまたは任意の他のアルコールタイプと混合され、次いでオクテニル無水コハク酸で処理される。
そのような澱粉の使用は、欧州特許0 965 326において説明されており、その内容は、参照により本明細書に含まれる。
ネフォパムまたはネフォパムを含む組成物は、それ自体消費者、工業または繊維製品のベースに添加し得るか、またはそれらは、成分の混合物の一部として該ベースに添加し得る。例えば、ネフォパムを香料成分と混合して香料組成物を形成し得、これを次いで消費者、工業または繊維製品ベースに添加することができる。
ネフォパムは、無臭である。それは、調香師が作成しようとしている特定の快楽効果に影響を与えたり(influencing)影響を与えたり(affecting)することなく、香水組成物に添加することができる。
本発明の特定の実施態様においては、ネフォパムは、水の存在または上昇した湿度レベルにより微生物が発生する部屋、地下室、浴室、台所、車内などの閉鎖環境中に存在する、主に土の、カビ臭いおよび/またはカビの生えた悪臭を中和する(すなわち修飾、抑制、低下、減少、マスクまたは遮断する)ために、単独で、本明細書において定義される組成物で若しくは他の化合物と組み合わせて使用するか、または定義された消費者、工業、若しくは繊維製品中に添加することができる。
本発明の別の実施態様においては、ネフォパムまたはネフォパムを含む組成物は、食品または飲料において発生し得るゲオスミンまたは2-メチルイソボルネオールなどの土の味の分子によって引き出される土のオフノート(off note)を修飾、抑制、低下、減少、マスクまたは遮断するために、単独で若しくは他の化合物と組み合わせて使用するか、または食品添加物として定義された消費者製品中に添加することができる。例えば、ゲオスミンおよび2-メチルイソボルネオールは、池または停滞した水中で育った魚の肉において蓄積し、不快な土のまたはカビの生えた異味を引き出す。この異味は、そうでなければ安全でかつ価値のある食料源であるこれらの魚の消費にとってのハードルを構成し得る。
本発明の別の実施態様においては、ネフォパムまたはネフォパムを含む組成物は、産業によって拒絶された水、下水からの若しくは水処理プラントにおける水などの停滞した水または廃水から発散するする悪臭を修飾、抑制、低下、減少またはマスクするために、他の化合物と組み合わせて単独で使用するか、または定義された消費者若しくは工業製品中に添加することができる。この実施態様によれば、ネフォパムまたはネフォパムを含む組成物は、単独で若しくは他の化合物と組み合わせてまたは消費者若しくは工業製品に添加して、処理される廃水に添加することができる。あるいは、それは、前記廃水を取り巻く環境中に噴霧することができる。
本発明の別の態様においては、ネフォパムまたはネフォパムを含む組成物は、特定の目的に使用される土臭い化合物の嗅覚への影響を低下するために、単独で若しくは他の化合物と組み合わせて使用するかまたは定義された消費者、工業若しくは繊維製品中に添加することができる。より具体的には、土臭い化合物は、総合的害虫駆除において役立つことができる。例えば、典型的な土臭い化合物である、ゲオスミンなどの、しかしこれに限定されない土臭い化合物は、いくつかの害虫の忌避剤として特定されてきた(M.C. Stensmyr,in Cell,151,1345-1357,December 7,2012;A.K. Wallingford in Pest Management Science,Volume 72,Issue 4,701-706、April 2016)。従って、ネフォパムまたはネフォパムを含む組成物は、土臭い化合物ゲオスミンが防虫剤として使用される文化の近くに住む居住者にとって、土臭い化合物ゲオスミンの嗅覚への影響を低下するのに有用であり得る。
本発明の特定の実施態様においては、ネフォパムまたはネフォパムを含む組成物は、土の調べを有する香水、フレーバーまたは香料組成物用に使用される化合物またはブランドの嗅覚特性を修飾するために使用され得る。ネフォパムは、固有の臭気を有しないため、土の化合物またはブランドに追加の調べをもたらしはしないであろうが、修飾される化合物またはブランドが所有する他の嗅覚のノートを明らかにするまたは強化するであろう。従って、ネフォパムは、フレーバーおよび香水の作成において使用される匂い物質を再利用するために使用することができる。
ここで、本発明は、本発明の特定の実施態様の以下の非限定的な説明によって説明される。
以下の用語が使用される。
Figure 2022531862000005
実施例1:(S)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン((+)-ネフォパム)の単離:
Figure 2022531862000006
(+)-ネフォパムの単離は、スキーム1に示すように実施した。水(250mL)中のネフォパム.HCl塩(250g、865.05ミリモル;ISOCHEM、Vert-le-petit,FRANCEから市販)の撹拌溶液を、飽和NaHCO水溶液(4L)で約7のpHに塩基性化し、EtOAc(3×1L)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、ネフォパム(200g、91%)を無色の油として得た。
エタノール(200mL)中のネフォパム(200g、790.51ミリモル)の撹拌溶液に、エタノール(200mL)中の(-)-O,O’-ジベンゾイル-L-酒石酸(70.75g、197.63ミリモル)を室温で添加し、混合物を12時間撹拌した。得られた固体を濾過により収集し、エタノール(2x200mL)で洗浄し、真空下で乾燥して、140gのネフォパム-L-酒石酸塩を85.60%のキラルHPLC純度を有するオフホワイトの固体として得た。
得られたネフォパム-L-酒石酸塩を、エタノール(500mL)に溶解し、固体の溶解まで撹拌下で80℃に加熱した(1時間)。次いで混合物を徐々に室温に冷却し、5時間放置した。得られた結晶を濾過により収集し、酢酸エチル(2x250mL)で洗浄し、真空下で乾燥して、ネフォパム-L-酒石酸塩(160g)を91.16%のキラルHPLC純度を有するオフホワイトの結晶として得た。
上記の結晶化プロセスを2回繰り返して、100%のキラルHPLC純度を有するネフォパム-L-酒石酸塩(100g、21%)をオフホワイトの結晶として達成した。
水(250mL)中の得られたネフォパム-L-酒石酸塩の結晶(100g、163.67ミリモル)の撹拌溶液に、水(250mL)中のNaOH溶液(16.37g、409.16ミリモル)の溶液を室温で添加し、混合物を10分間撹拌した。次いで混合物を水(200mL)で希釈し、酢酸エチル(3x200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(+)-ネフォパム遊離塩基(40g、97%)を淡黄色の油として得た。
H NMR(400MHz、CDCl):δ7.33-7.27(m,4H)、7.25-7.21(m,3H)、7.21-7.16(m,1H)、6.99(d,J=7.4Hz,1H)、5.80(s,1H)、4.81(d,J=12.7Hz,1H)、4.21-4.15(m,1H)、3.90-3.84(m,1H)、3.70(d,J=12.8Hz,1H)、2.86-2.80(m,1H)、2.66-2.60(m,1H)、2.46(s,3H);
LC-MS(Agilent 6310 Ion Trap):99.07%;m/z 254.1[M+H];(カラム;Kinetex EVO C-18(50×3.0mm,2.6μm);RT 2.93分. 2.5mM Aq.NHOAc:ACN;0.8mL/分);
HPLC(純度):99.58%;(カラム:X SELECT CSH C18(150x4.6mm,3.5μm);RT 5.63分;0.05% TFA+5% ACN:ACN+5% 0.05% TFA;1.0mL/分,希釈液:HO:ACN);キラルHPLC:Rt=5.09分(99.20%);(Chiralpak-IF3,150x4.6mm,3.0μm);移動相(A)n-ヘキサン中の0.1% DEA(B)CHCl:CHOH(50:50)(A:B::95:05);流速:1.0mL/分);
SOR:[α]20D +79.52(c 0.25,CHCl);[α]20D +68.57(c 0.25,EtOH).
(+)-ネフォパムの絶対立体化学確認:
(-)-ネフォパムHCl塩の絶対立体化学が報告されたので(Acta Chem. Scand. B 38(1984) No.4,327-329)、上記で得られた(+)-ネフォパムをHCl塩に変換した。
窒素雰囲気下でイソプロピルアルコール(0.3mL)中の(+)-ネフォパム(50mg、0.19ミリモル)遊離塩基の混合物を50℃に加熱し、30分間撹拌した。この溶液に、同じ温度下で濃HCl(0.03mL)を添加し、混合物を10分間撹拌した。混合物をゆっくりと0℃に冷却した。得られた沈殿物を濾過し、冷イソプロピルアルコール(2x0.5mL)で洗浄し、真空下で乾燥して、(+)-ネフォパム.HCl塩(7mg、12%)をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(400 MHz,DO):δ 7.55-7.40(m,6H),7.39-7.34(m,2H),7.29(br d,J=7.3Hz,1H),6.07(s,1H),5.62(br s,1H),4.53-4.44(m,1H),4.39(br d,J=13.1Hz,1H),4.21(dt,J=14.2,3.5Hz,1H),3.50-3.39(m,1H),3.23(dt,J=14.6,3.5Hz,1H),3.05(br s,3H).
LC-MS:96.01%;m/z 254.2[M+H];(カラム;Ascentis Express C18,(50×3.0mm,2.7μm);RT 1.79分. 0.025% Aq.TFA+5% ACN:ACN+5% 0.025% Aq.TFA,1.2mL/分).
HPLC(純度):98.70%;(カラム;X-Select CSH-C-18 (150x4.6mm,3.5μm);RT 5.57分. 0.05% TFA+5% ACN:ACN+5% 0.05% TFA;1.0mL/分,希釈液:ACN:HO).
キラルHPLC:Rt=13.53分(99.27%);(Chiralcel-OJ-H,250x4.6mm,5.0μm);移動相(A)n-ヘキサン中の0.1% DEA(B)EtOH:MeOH(50:50)(A:B::95:05);流速:1.0mL/分);
(+)-ネフォパムHCl塩についての観測SOR:[α]20D +113.72(c 0.1,DMSO);[α]20D +96.44(c 0.7,MeOH).
(+)-ネフォパムHCl塩についての報告SOR:(Acta Chem. Scand. B 38(1984) No.4,327-329)[α]22D -119(c 1,DMSO);[α]20D -100.4(c 0.7,MeOH).
これから、(+)-ネフォパムが(S)-3,4,5,6-テトラヒドロ-5-メチル-1-フェニル-1H-2,5-ベンゾオキサゾシン塩酸塩であることが確認された。
実施例2:(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン((-)-ネフォパム)の単離:
Figure 2022531862000007
(-)-ネフォパムの単離は、スキーム2に示すように実施した。水(1L)中のネフォパム.HCl塩(300g、1038.6ミリモル)の撹拌溶液を、飽和NaHCO水溶液(6L)で約7のpHに塩基性化し、酢酸エチル(3x500mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、ネフォパム(260g、99%)を無色の油として得た。
エタノール(1L)中のネフォパム(260g、1027.67ミリモル)の撹拌溶液に、エタノール(500mL)中の(+)-O,O’-ジベンゾイル-D-酒石酸(91.98g、256.92ミリモル)を室温で20分間かけて滴下し、混合物を12時間撹拌した。得られた固体を濾過により収集し、エタノール(2×200mL)で洗浄し、真空下で乾燥して、180gのネフォパム-D-酒石酸塩を74.53%のキラルHPLC純度を有するオフホワイトの固体として得た。
得られたネフォパム-D-酒石酸塩を、エタノール(800mL)に溶解し、固体の溶解まで撹拌下で75℃に加熱した(4時間)。次いで混合物を徐々に室温に冷却し、2時間放置した。得られた結晶を濾過により収集し、酢酸エチル(2x100mL)で洗浄し、真空下で乾燥して、ネフォパム-D-酒石酸塩(130g)を96.18%のキラルHPLC純度を有するオフホワイトの結晶として得た。
上記の結晶化プロセスを3回繰り返して、98.15%のキラルHPLC純度のネフォパム-D-酒石酸塩(82g)をオフホワイトの結晶として達成した。
水(1L)中の上記で得られたネフォパム-D-酒石酸塩の結晶(82g、134.21ミリモル)の撹拌溶液に、飽和NaHCO水溶液(2L)を室温で加え、混合物を24時間撹拌した。次いで混合物を酢酸エチル(3x600mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、(-)-ネフォパム遊離塩基(33g、97%)を淡黄色の油として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ 7.33-7.28(m,4H),7.26-7.15(m,4H),7.00-6.96(m,1H),5.84(s,1H),4.66(d,J=12.7Hz,1H),4.01-3.95(m,1H),3.78-3.72(m,1H),3.68(d,J=12.7Hz,1H),2.71-2.64(m,1H),2.48-2.46(m,1H),2.28(s,3H);
LC-MS(ESI):99.66%;m/z 254.1[M+H];(カラム;Kinetex EVO C-18(50×3.0mm,2.6μm);RT 2.10分. 水中の2.5mM NHOOCH+5% ACN:ACN+水中の5% 2.5mM NHOOCH;0.8mL/分);
HPLC(純度):99.76%;(カラム:X SELECT CSH C18(150x4.6mm,3.5μm);RT 9.63分;5mM NHOAc:ACN;1.0mL/分,希釈液:ACN:H2O);
キラルHPLC:Rt=4.39分(98.77%);(Chiralpak-IF3,150x4.6mm,3.0μm);移動相(A)n-ヘキサン中の0.1% DEA(B)CHCl:CHOH(50:50)(A:B::95:05);流速:1.0mL/分);
SOR:[α]20D -85.04(c 0.25,CHCl3);[α]20D -93.79(c 0.25,EtOH).
(-)-ネフォパムの絶対立体化学確認:
(-)-ネフォパムHCl塩の絶対立体化学が報告されたので(Acta Chem. Scand. B 38(1984) No.4,327-329)、上記で得られた(-)-ネフォパム遊離塩基をHCl塩に変換した。
窒素雰囲気下でイソプロピルアルコール(0.3mL)中の(-)-ネフォパム(50mg、0.19ミリモル)の混合物を50℃に加熱し、30分間撹拌した。この混合物に、同じ温度下で濃HCl(0.03mL)を添加し、混合物を10分間撹拌した。混合物を0℃に冷却した。得られた沈殿物を濾過し、冷イソプロピルアルコール(2x0.5mL)で洗浄し、真空下で乾燥して、(-)-ネフォパム.HCl塩(25mg、43%)をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(400 MHz,DO):7.54-7.41(m,6H),7.38-7.34(m,2H),7.29(br d,J=7.4Hz,1H),6.06(s,1H),5.63(br s,1H),4.56-4.33(m,2H),4.21(dt,J=14.2,3.5Hz,1H),3.50-3.39(m,1H),3.23(dt,J=14.6,3.5Hz,1H),3.05(br s,3H);
LC-MS:99.88%;m/z 254.2[M+H];(カラム;Ascentis Express C18,(50×3.0mm,2.7μm);RT 1.76分. 0.025% Aq.TFA+5% ACN:ACN+5% 0.025% Aq.TFA,1.2mL/分).
HPLC(純度):98.89%;(カラム:X SELECT CSH C18(150x4.6mm,3.5μm);RT 5.55分;0.05% TFA+5% ACN:ACN+5% 0.05% TFA;1.0mL/分,希釈液:ACN:H2O).
キラルHPLC:Rt=14.90分(100.00%);(Chiralcel-OJ-H,250x4.6mm,5.0μm);移動相(A)n-ヘキサン中の0.1% DEA(B)EtOH:MeOH(50:50)(A:B::95:05);流速:1.0mL/分);
(-)-ネフォパムHCl塩についての観測SOR:[α]20D -134.04(c 0.1,DMSO);[α]20D -108.29(c 0.7,MeOH).
(-)-ネフォパムHCl塩についての報告SOR:(Acta Chem. Scand. B 38 (1984) No.4, 327-329)[α]22D -119(c 1,DMSO);[α]20D -100.4(c 0.7,MeOH).
これから、(-)-ネフォパムが(R)-3,4,5,6-テトラヒドロ-5-メチル-1-フェニル-1H-2,5-ベンゾオキサゾシン塩酸塩であることが確認された。
実施例3:ラセミネフォパムを含む組成物による土の嗅覚の調べの低下
官能試験を使用して、さまざまな化合物の土の嗅覚の調べの知覚へのネフォパム(遊離塩基の形態での)のラセミ溶液の影響を実証した。ネフォパムを含む組成物は、遊離塩基の形態のラセミネフォパムをエタノール中で107mg/mlの濃度で希釈することによって調製した。
テストは、最初の工程において、土の化合物、ネフォパムまたは土の化合物+ネフォパムを、ガスサンプリング用に特別に考案された、既知の量の純粋な空気を事前にロードした(追加のチャコールフィルターを有するオイルフリーコンプレッサーから)20LのTedlarTMバッグにマイクロインジェクションすることを含んだ。土の化合物を適切な濃度でエタノール中に溶解し(表2を参照)、20LのTeldarTMバッグ中に注入した。バッグ中のネフォパムの濃度を54mg/mに固定しながら、バッグ中の最終濃度は、化合物の臭気強度に依存して7mg/mと383mg/mとの間で変化した(表2)。
Figure 2022531862000008
臭気提示装置は、清浄な空気で充填されたシリンダーを含んだ。バッグをシリンダーに挿入し、バルブによってシリンダー中のサンプリング設備に接続した。シリンダー中への清浄な空気の制御された注入によって、内圧が上昇し、サンプリングされた空気が、開いたバルブを通してサンプル容器から制御された方法で押し出された。このサンプリング空気は、漏斗によって対応する感覚上の臭気パネルメンバーの鼻に移された。これにより、各感覚上の臭気パネルメンバーは、標準化された体積流量および一定の供給時間で同一のサンプルを受け取った。出口の流速は、10~20L/分であった(鼻に到達する前の周囲の空気とのいかなる混合も避けるために)。
5人の査定者の専門家パネルが、試験を開始する15分前に部屋に入った。基本的な標準テストは、以下の提示の順序に従った強度における評価および最も近い化学的説明の使用であった。
1.土の化合物
2.混合:土の化合物(1についてと同じ濃度での)+ネフォパム
各評価者は数秒間匂いを嗅ぐことができた。提示の間に最低1分の休止が考慮された。
個々の評価は、0(無臭)から5(飽和臭)の範囲のスケールで0.5の解像度で行った。
以下の結果(表3)は、ラセミネフォパムの存在下で嗅ぐとき、試験化合物に関連する典型的な土の嗅覚の調べが大幅に低下したことを示す。対照的に、さまざまな化合物に関連する他の嗅覚の調べの強度は、有意には減少しなかった。これは、ネフォパムの無臭のラセミ溶液が、さまざまな臭い物質分子によって共有される土の調べの知覚の強力な減衰/抑制をもたらすことを示した。
Figure 2022531862000009
実施例4:ネフォパムのエナンチオマーに関連する効果.
ネフォパムの両方のエナンチオマー、それぞれ実施例1および2において記載されるように得られた遊離塩基の形態の(+)-ネフォパムおよび(-)-ネフォパムを、実施例3において説明したのと同じ手順を使用して、ゲオスミンの土の調べの知覚の遮断剤として別々に評価した。結果を表4に示す。
Figure 2022531862000010
(-)-ネフォパムは、全てのパネリストについて、ゲオスミンの土の調べの知覚の大幅な低下を引き起こした。

Claims (15)

  1. ネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物を含み、ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される悪臭中和組成物。
  2. ネフォパムが(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基である、請求項1に記載の組成物。
  3. ネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物、または請求項1から2のいずれか一項に記載の組成物の、悪臭中和剤としての使用であって、ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される使用。
  4. 前記悪臭が土の、カビ臭いおよび/またはカビの生えた悪臭である、請求項3に記載の使用。
  5. 前記悪臭が土の悪臭である、請求項3から4のいずれか一項に記載の使用。
  6. ネフォパムが(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基である、請求項3から5のいずれか一項に記載の使用。
  7. 悪臭を引き起こす剤がゲオスミンを含む、請求項3から6のいずれか一項に記載の使用。
  8. 悪臭を引き起こす剤が2-メチルイソボルネオールを含む、請求項3から7のいずれか一項に記載の使用。
  9. 悪臭を遮断するための、請求項3から8のいずれか一項に記載の使用。
  10. 悪臭を含む位置若しくは悪臭を放つようになる位置をネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物と接触させること、または悪臭を含む位置若しくは悪臭を放つようになる位置を請求項1から2のいずれか一項に記載の組成物と接触させることを含み、ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される、悪臭を中和する方法。
  11. 前記悪臭が、土の、カビ臭いおよび/またはカビの生えた悪臭である、請求項10に記載の方法。
  12. 悪臭を引き起こす剤がゲオスミンを含む、請求項10から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 悪臭を引き起こす剤が2-メチルイソボルネオールを含む、請求項10から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. ネフォパム、またはその多形体、水和物若しくは溶媒和物、または請求項1から2のいずれか一項に記載の組成物を含む消費者、工業または繊維製品の悪臭中和剤としての使用であって、ネフォパムが(RS)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、若しくは(R)-5-メチル-1-フェニル-1,3,4,6-テトラヒドロ-2,5-ベンゾオキサゾシン遊離塩基、またはそれらの混合物から選択される使用。
  15. 芳香剤としての請求項14に記載の消費者、工業または繊維製品の使用。
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