JP2022530811A - 回転可能なブレーキシューを有するレールクランプ - Google Patents

回転可能なブレーキシューを有するレールクランプ Download PDF

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Abstract

ブレーキ機構は、フレームと、第1の支点周りに回転するようにフレームに取り付けられた第1のレバーと、第1の支点から離間した第1のブレーキシュー軸周りに回転するように第1のレバーに回転可能に接続された第1のブレーキシューとを備え、第1のブレーキシューは、第1のブレーキパッドを備え、レールを押圧するように配置される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年4月30日に出願された米国仮特許出願第62/841,176号の利益及び優先権を主張する。
本開示は、概してレールクランプに関する。
いくつかのレールクランプは、一対のレバーを含む。レバーの各々は、それぞれのレバー軸周りに回動可能であってもよく、レバーの各々は、その端部にブレーキパッドを有してもよい。レールがブレーキパッド間にあるとき、レバーは、それぞれの軸を中心に回動され、レールに対してブレーキパッドをクランプし得る。
しかしながら、レールは摩耗し、経時的に薄くなる可能性がある。レールが薄くなるにつれて、レバーがそれぞれのレバー軸を中心に回動して、レールに対してブレーキパッドをクランプするとき、レールが摩耗して薄くなる前におけるブレーキパッドがレールに接触する接触点と比較すると、ブレーキパッドは、レバー軸から遠い接触点でレールに接触する可能性がある。ブレーキパッドがレバー軸から遠い接触点でレールに接触するとき、ブレーキパッドは小さな力でレールをクランプする。
本明細書に開示した少なくとも1つの実施形態は、改善したブレーキ効果を有する新規で、改善したばね作動式ブレーキ機構を提供し得る。
本明細書に開示したいくつかの実施形態は、クレーン又は他の材料処理機器のための1つ又は複数のばね作動式油圧解放ブレーキを含み得る。
本明細書に開示した少なくとも1つの実施形態による、レール用のブレーキ機構を提供し、そのブレーキ機構は、フレームと、レバー軸周りに回動するように、フレームに回動可能に取り付けられたレバーとを備える。いくつかの実施形態では、ブレーキシューが、レバー軸に平行なブレーキシュー軸周りに回動するように、レバーに回動可能に接続される。いくつかの実施形態では、ブレーキシューは、レールを押圧するように配置されたブレーキパッドをその上に有する。いくつかの実施形態では、ブレーキシュー軸周りのブレーキシューの回動は、レバー軸に対するレバーの様々な回動位置に関して、ブレーキパッドとレールとの間の整列を確実にし得る。
いくつかの実施形態では、第2のブレーキシューを有する第2のレバーがある。いくつかの実施形態では、レバー及びブレーキシューは、互いに対向し、それらのブレーキパッドは、それらの間にレールを受け入れように離間し、かつレバーがレバー軸周りに回動されて、レールに対してブレーキパッドを押圧するときに、ブレーキパッド間でレールをクランプするように離間している。
本明細書に開示した少なくとも1つの実施形態による、レールをクランプするブレーキ機構も提供し、そのブレーキ機構は、フレームと、第1の端部及び第2の端部を有するレバーとを含む。いくつかの実施形態では、ブレーキシューは、レバーの第1の端部の近くに回動可能に取り付けられる。いくつかの実施形態では、ブレーキシューは、レールと摩擦係合するように、ブレーキパッドをその上に有する。いくつかの実施形態では、カムと、カムを第1の方向に付勢するばねとがある。いくつかの実施形態では、クランプ解放アクチュエータが、第1の方向とは反対の第2の方向にカムを変位させるように動作可能である。いくつかの実施形態では、可変傾斜カム面が、カムの側面に配置される。いくつかの実施形態では、可変傾斜カム面は、カムフォロアと接触し得る。いくつかの実施形態では、可変傾斜カム面は、カムが変位するときに、ばねのばね力の変動を打ち消すように変化する傾斜を有し、それによって一定のブレーキ力を維持する。
本明細書に開示した少なくとも1つの実施形態による、レール用のブレーキ機構も提供し、そのブレーキ機構は、フレームと、第1の支点周りに回転するようにフレームに取り付けられた第1のレバーと、第1の支点から離間した第1のブレーキシュー軸周りに回転するように第1のレバーに回転可能に接続された第1のブレーキシューとを備え、第1のブレーキシューは、第1のブレーキパッドを備え、レールを押圧するように配置される。
いくつかの実施形態では、第1のレバーは、第1のブレーキシュー軸から離間した第1のレバー軸周りに回動するように、フレームに回動可能に取り付けられる。
いくつかの実施形態では、第1のブレーキシュー軸は、第1のレバー軸に平行である。
いくつかの実施形態では、第1のブレーキシューは、第1のブレーキシュー軸周りに回動するように、第1のレバーに回動可能に接続される。
いくつかの実施形態では、ブレーキ機構は、第2の支点周りに回転するようにフレームに取り付けられた第2のレバーと、第2の支点から離間した第2のブレーキシュー軸周りに回転するように第2のレバーに回転可能に接続された第2のブレーキシューとを更に備え、第2のブレーキシューは、第2のブレーキパッドを備え、レールを押圧するように配置される。いくつかの実施形態では、第1及び第2のレバーが、レールに第1及び第2のブレーキパッドをそれぞれ押圧するように第1及び第2の支点周りに回転するとき、第1及び第2のブレーキパッドは、第1及び第2のブレーキパッド間にレールを受け入れるように、かつ第1及び第2のブレーキパッド間でレールをクランプするように互いに離間している。
いくつかの実施形態では、第2のレバーは、第2のブレーキシュー軸から離間した第2のレバー軸周りに回動するように、フレームに回動可能に取り付けられる。
いくつかの実施形態では、第2のブレーキシュー軸は、第2のレバー軸に平行である。
いくつかの実施形態では、第2のブレーキシューは、第2のブレーキシュー軸周りに回動するように、第2のレバーに回動可能に接続される。
いくつかの実施形態では、ブレーキ機構は、第1及び第2のブレーキパッドを、レールとの係合に向かって付勢する少なくとも1つの弾性体を更に備える。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの弾性体は、ばね機構である。
いくつかの実施形態では、ブレーキ機構は、第1及び第2のブレーキパッドをレールとの係合から離すように移動させることによって、少なくとも1つの弾性体に対抗するように作動可能なクランプアクチュエータを更に備える。
いくつかの実施形態では、クランプアクチュエータは、カム機構を備える。
いくつかの実施形態では、第1のブレーキパッド及び第1のブレーキシューは、第1のレバーのブレーキ端部の近くにあり、第2のブレーキパッド及び第2のブレーキシューは、第2のレバーのブレーキ端部の近くにあり、ブレーキ機構は、第1のレバーのブレーキ端部とは反対側の第1のレバーのカム端部の近くにある第1のカムフォロアを更に備え、第1のカムフォロアは、カム機構の動きが第1の支点周りの第1のレバーの回転を引き起こすように、カム機構の第1のカム面に接触するように配置され、更にブレーキ機構は、第2のレバーのブレーキ端部とは反対側の第2のレバーのカム端部の近くにある第2のカムフォロアを更に備え、第2のカムフォロアは、カム機構の動きが第2の支点周りの第2のレバーの回転を引き起こすように、カム機構の第2のカム面に接触するように配置される。
いくつかの実施形態では、第1のカムフォロアは、第1のレバーに回転可能に取り付けられた第1のローラであり、第2のカムフォロアは、第2のレバーに回転可能に取り付けられた第2のローラである。
いくつかの実施形態では、第1及び第2のカム面は、可変に傾斜する。
本明細書に開示した少なくとも1つの実施形態による、ブレーキシステムも提供し、そのブレーキシステムは、ブレーキ機構と、第1のブレーキパッドが第1の支点周りの第1のレバーの回転に応答して、レールを押圧するように配置可能に配置されたレールとを備える。
いくつかの実施形態では、レールは、第2のブレーキパッドが第2の支点周りの第2のレバーの回転に応答して、レールを押圧するように配置可能に配置される。
本明細書に開示する少なくとも1つの実施形態による、ブレーキシステムの動作方法も提供し、本方法は、第1及び第2のブレーキパッドをレールとの係合から離すように移動させることを含み、第1及び第2のブレーキパッドをレールとの係合から離すように移動させることは、カム機構を移動させることを含む。
本明細書に開示した少なくとも1つの実施形態による、ブレーキ機構を備えるクレーンも提供する。
本明細書に開示した少なくとも1つの実施形態による、ブレーキ機構を備える材料処理機器も提供する。
他の態様及び特徴は、添付の図面と併せて、例示的な実施形態の以下の説明を検討すれば、当業者には明らかになるであろう。
本明細書に開示した実施形態による、回動可能に取り付けられたブレーキシューを有するレールクランプの部分断面斜視図である。 解放位置における、図1のレールクランプを示す側面図である。 係合位置における、図1のレールクランプを示す側面図である。 ブレーキシューが図1のレールから係合解除される第1の位置における、図1のレールクランプのレバー及びブレーキシューを示す、図1のレールクランプの概略部分側面図である。 図4のブレーキシューが図4のレールに部分的に係合する第2の位置における、図4のレバーの概略部分側面図である。 図4のブレーキシューが図4のレールに完全に係合する第3の位置における、図4のレバーの概略部分側面図である。 図4のブレーキシューが図4のレールに部分的に係合する、図5の第2の位置における、図4のレバーの拡大概略部分側面図である。 図4のブレーキシューが図4のレールに完全に係合する、図6の第3の位置における、一定力レールクランプの拡大概略部分側面図である。 本明細書に開示した別の実施形態による、レバー及びブレーキシューの概略部分側面図である。 図9のレバー及びブレーキシューの拡大概略部分側面図である。 図9のレバーの概略部分正面図である。 図9のレバーの拡大概略部分側面図である。 図9のブレーキシューの概略上面図である。 レールが第1の厚さを有するときに、レールの接触面に対して付勢される、図9のレバーの概略部分側面図である。 レールが第1の厚さよりも薄い第2の厚さを有するときに、図14のレールの接触面に対して付勢される、図9のレバーの概略部分側面図である。 本明細書に開示した別の実施形態による、レバー及びブレーキシューの概略正面図である。 図16のレバー及びブレーキシューの概略側面図である。
図面を参照し、及び最初に図1を参照すると、本明細書に開示した一実施形態による、レールクランプ10を示している。レールクランプ10は、本例では、4つの離間したガイドポスト14、16、18、及び20を含むフレーム12を有する。ガイドポスト14、16、18、及び20は、一対の取付板22と24を、ばね機構26に接続する。ガイドポスト14及び16の第1の対は、取付板22のうちの第1のものを、ばね機構26の上部板28に接続する。ガイドポスト18及び20の第2の対は、取付板24のうちの第2のものを、ばね機構26の上部板28に接続する。ガイドポスト14のうちの1つについて示すように、各ガイドポストは、取付板のうちの対応するもの(ガイドポスト14の場合には取付板22のうちの第1のもの)とねじ係合するねじ付きの第1の端部30を有する。更に、ガイドポスト14の1つについて示すように、ガイドポストの各々はまた、その第2の端部にねじ穴32を有する。これにより、一対のワッシャ36及び38を用いて、ガイドポスト14を、ばね機構26の上部板28に固定するボルト34とねじ係合することができる。
フレーム12、並びにガイドポスト14、16、18、及び20は単なる例であり、代替の実施形態は異なってもよい。例えば、代替の実施形態は、例えば、多数又は少数のガイドポスト、ガイドポスト14、16、18、及び20とは異なる1つ又は複数のガイドポスト、ガイドポストに対する1つ又は複数の代替物、あるいはガイドポストを含んでも含まなくてもよい異なるフレームを含んでもよい。
ばね機構26の下部板40は、略長方形であり、その各角部付近に穴(図示せず)を有する。ばね機構26の下部板40がガイドポスト14、16、18、及び20に沿って摺動可能であるように、ガイドポスト14、16、18、及び20はそれぞれ、穴のうちで対応するものを介して摺動可能に延在する。ばね機構26はまた、少なくとも1つの弾性体、すなわち図示の実施形態では圧縮コイルばね42、44、46、及び48を含む。圧縮ばね42、44、46、及び48は、ばね機構26の上部板28と下部板40との間で長手方向に延在する。この例では、4つの圧縮ばねがある。しかしながら、ばねが適切な数若しくは任意のタイプが使用され得ること、及び代替の実施形態が圧縮コイルばね又は1つ若しくは複数の他の弾性体に対する1つ若しくは複数の代替形態を含み得ることが、当業者に理解されよう。一般的に、ばね機構26は単なる例であり、代替の実施形態は異なってもよい。
クロスバー50は、取付板22及び24間に延在する。クロスバー50の下部面52は、取付板22及び24の上部の凹部によって受け入れられる。図1では、取付板22のうちの1つの凹部54のみを示している。ボルト56及び58は、クロスバー50を取付板22及び24に締結する。一対の取付板22及び24、並びにクロスバー50も単なる例であり、代替の実施形態は異なってもよい。例えば、代替の実施形態は、取付板22及び24に対する1つ又は複数の代替物、あるいはクロスバー50に対する1つ又は複数の代替物を含んでもよい。
クランプアクチュエータ60が、クロスバー50とばね機構26との間に配置される。クランプアクチュエータ60は、くさび62、くさび62が取り付けられるシリンダ64、及びクロスバー50に取り付けられるピストンロッド66の形態の可変傾斜カム又はカム機構を備える。ポート68及び70、並びにポート68及び70に接続された流体導管(図示せず)により、加圧流体(例えば、作動液など)は、シリンダ64を出入りして、シリンダ64に対してピストンロッド66を移動させることができる。くさび62は、ばね機構26の下部板40に動作可能に接続される。例えば、図2に示す可変傾斜くさび面72及び74は、くさび62の両側面に配置される。可変傾斜くさび面72及び74を、少なくとも部分的に、それぞれプロフィールを有するインサート76及び78によって形成してもよい。インサート76及び78は交換可能であり、損傷又は摩耗した場合に、容易に整備することができる。クランプアクチュエータ60も単なる例であり、代替の実施形態は異なってもよい。例えば、代替の実施形態は、くさび62に対する1つ又は複数の代替物、あるいはシリンダ64に対する1つ又は複数の代替物を含んでもよい。
ここで、図2及び図3を参照すると、レールクランプ10は、一対の対向するレバー(又はクランプレバー)80及び82を更に含む。図4~図6のレバー82についても示すように、レバー80及び82の各々は、その第1の端部(又はブレーキ端部)の上部又はその近くに、それぞれブレーキ又は摩擦パッド84及び86(これは、例えば、垂直鋸歯部を有する鋸歯状であってもよい)を有する。レバー82の摩擦ブレーキ又は摩擦パッド86は、ブレーキシュー90に接続され、ブレーキシュー90は、回動ピン92によってレバー82に回転可能に又は回動可能に接続され、回動ピン92は、以下に詳細に説明するように、ブレーキパッド84及び86がレバー82の移動を介してレールヘッド96の側面94と平行を維持することができる。レバー82の摩擦パッド84が同様の方法で構成され、同様の方法で機能することを当業者は理解するであろう。しかしながら、レバー80及び82、ブレーキ又は摩擦パッド84及び86、並びにブレーキシュー90は、単なる例であり、代替の実施形態は異なってもよい。例えば、代替の実施形態では、ブレーキシュー及びブレーキパッドは、他の方法でレバーに回転可能に接続されてもよい。
図2及び図3に戻って参照すると、レバー80及び82の各々はまた、レバー80及び82の第1の端部(又はブレーキ端部)の反対側で、分岐した第2の端部(又はカム端部)102及び104のそれぞれの上部又はその近くに、それぞれローラ98及び100の形態のカムフォロアを有する。レバー80及び82はそれぞれ、回動ピン106及び108のそれぞれによって、両方とも図1に示している取付板22及び24に回転可能に又は回動可能に接続される。回動ピン106及び108は、図2に示すようにブレーキパッド84及び86と、ローラ98及び100との間に配置される。回動ピン106及び108は、レバー80及び82のために、回動部又は支点として働く。回動ピン106及び108は、保持板110によって取付板22及び24に保持される。図2には、取付板22のうちの1つについて、1つの保持板110のみを示している。保持板110は、3つのねじ112a、112b、及び112cによって取付板22に固定されている。連結バー114及び116は、レバー80及び82を、それぞれくさび62に接続する。ローラ98及び100、回動ピン106及び108、保持板110、並びに連結バー114及び116は、単なる例であり、代替の実施形態は異なってもよい。例えば、代替の実施形態は、例えば、トグル機構又は1つ若しくは複数の異なるカムフォロア又は1つ若しくは複数の他のレバー作動点若しくは領域などのローラ98及び100に対する1つ又は複数の代替物を含んでもよい。また、代替の実施形態では、レバーは、例えば、異なるそれぞれの支点周りに回転可能であってもよく、又はレバーは、他の方法でそれぞれの支点周りに回転可能であってもよい。
図2は、解放位置にあるレールクランプ10を示している。解放位置では、クランプアクチュエータ60のシリンダ64からの油圧は、クレーン(図示せず)又は他の材料処理機器(例えば)が移動し得るレール118から離すように、ばね機構26の下部板40を付勢する。ばね機構26内のばね42、44、46、及び48は圧縮され、くさび62はレール118から最も遠い位置にある。連結バー114及び116は、レール118と、ブレーキパッド84及び86との間の適切なクリアランスを確保しつつ、くさび面72及び74と連通するローラ98及び100を保持する。したがって、くさび62は、ローラ98及び100間に延在したままであり、くさび面72及び74は、ローラ98及び100に、くさび接触している。解放位置では、ローラ98及び100は、くさび面72及び74の一部と接触し、それは、くさび62のリマインダよりも概して急な傾斜を有する。シリンダ64からの油圧がレールクランプ10を解放位置に配置するので、レールクランプ10は、油圧式に解放された(又は油圧式に解放可能な)レールクランプと呼ぶことができる。
レール118に係合するために、油圧が、クランプアクチュエータ60のシリンダ64から解放される。これにより、ばね機構26内のばね42、44、46、及び48が伸長し、ばね機構26の下部板40をレール118に向かって付勢する。ばね機構26の下部板40は、くさび62に動作可能に接続され、ガイドポスト14、16、18、及び20と摺動可能に係合する。したがって、ガイドポスト14、16、18、及び20は、下部板40及びくさび62の移動をレール118に向かってガイドする。くさび62がレール118に向かって移動すると、ローラ98及び100は、くさび62のくさび面72及び74に沿って転動し、互いから離れてくさびで固定される。これにより、レバー80及び82が回動ピン106及び108周りに回動し、ブレーキパッド84及び86をレール118のレールヘッド96の側面120及び94に付勢し、それによってレールクランプ10を図3に示す係合位置に移動させる。ばね42、44、46、及び48がレールクランプ10を係合位置に配置するので、レールクランプ10は、ばね作動式レールクランプと呼ばれ、一般的にはブレーキ機構と呼ばれることがある。レールクランプ10を係合位置から解放するために、作動液がクランプアクチュエータ60のシリンダ64に供給され、ピストンロッド66を伸長させ、くさび62をレール118から離すように移動して、図2に示す位置に戻す。
レール118は、図2及び図3に示す、図面の平面に垂直な長手方向レール軸119を有する。レバー80及び82は、図4~図6の軸128について示すように、レバー軸周りに回動可能であり、それぞれ回動ピン106及び108と同軸であり、長手方向レール軸119に平行である。レバー82について示すように、各ブレーキシュー90は、図7及び図8に示すブレーキシュー軸130周りに回動可能であり、これは回動ピン92と同軸であり、回動ピン106及び108の軸128にも平行である。この配置は、ブレーキシュー軸130周りのブレーキシュー90の回動が、図4~図6に示すように、レバー軸126及び128に対するレバーの異なる回動位置について、ブレーキパッド84及び86と、レール118との間の整列を確実にすることを保証する。しかしながら、上述したレバー軸及びブレーキシュー軸は単なる例であり、代替の実施形態は異なってもよい。
図4は、ブレーキパッド86がレール118のレールヘッド96の側面94から離間している解放位置における、くさび62、レバー82、ブレーキシュー90、及びブレーキパッド86の位置を示している。図5及び図7は、ブレーキパッド86がレール118と係合し始めるときのくさび62、レバー82、ブレーキシュー90、及びブレーキパッド86の位置を示している。図6及び図8は、ブレーキパッド86がレール118のレールヘッド96の側面94に完全に係合するときのくさび62、レバー82、ブレーキシュー90、及びブレーキパッド86の位置を示している。ブレーキシュー軸130周りのブレーキシュー90の回動は、図4~図6に示すように、レバー軸128に対するレバー82の様々な回動位置について、ブレーキパッド86と、レール118のレールヘッド96の側面94との間の整列を確実にし得ることが分かる。
くさび62並びにレバー80及び82は、クランプするための機構比を提供し、これは、ばね機構26の下部板40に作用するばね42、44、46、及び48のばね力が加えられると、ブレーキパッド84及び86を、レール118のレールヘッド96の両側面120及び94に付勢するクランプ力を提供する。ばね42、44、46、及び48が下方に弛緩すると、ばね42、44、46、及び48のばね力が変化する。したがって、機構比が変化しない場合、結果として生じるクランプ力は変化することになる。本明細書に開示するレールクランプ10では、ローラ98及び100がくさび62の可変傾斜くさび面72及び74に沿って転動するとき、機構比が変化する。このような変化する傾斜は、例えば、米国特許第7,975,811号に記載されている。くさび面72及び74の傾斜を適切に変化させることによって、機構比が変化して、ばねの伸張及び圧縮に起因するばね力の変化を打ち消す。したがって、レールクランプ10は、一定力レールクランプと呼ばれることがある。言い換えれば、レールクランプ10は、くさび形クランプであり、異なるばね力が加えられているにもかかわらず、レール118のレールヘッド96の両側面120及び94に対するブレーキパッド84及び86において、一定のブレーキ力又はクランプ力を維持する。
現実的に、図2を参照すると、ブレーキパッド84及び86と接触するレール118のレールヘッド96の幅が狭いほど、ブレーキパッド84及び86がレール118のレールヘッド96の両側面120及び94をクランプするために必要なばね42、44、46、及び48の伸びが大きくなる。したがって、レールヘッドの幅が狭いほど、クランプに利用可能なばね力は小さくなる。くさび面72及び74のくさび角度を変えることにより、ばね42、44、46、及び48が延伸するときの減少したばね力が補償され、したがって、様々なレール幅にわたって実質的に一定のブレーキ力が提供される。更に、ブレーキパッド84及び86が摩耗すると、パッド84及び86がレール118の両側面にクランプ力を加えるために、ばね42、44、46、及び48の大きな伸長も必要とされる。したがって、ブレーキパッド84及び86が摩耗するにつれて、クランプ力が実質的に一定に維持されるように、くさび62のくさび面72及び74の変化する傾斜は、機構比を調整する。このような一定のクランプ力は、レールクランプ10を使用する搬送のオペレータの予測可能性を高め、安全性を向上し得る。
当業者であれば、可変カム面を介して常に加えられる力の印加が、図に示すようなブレーキ機構に限定されないことを理解するであろう。これは、任意のばね作動式機構に適用可能であり、例えば、摩耗による、ばね力の低下に特に敏感な機構、例えば、ばね作動式ディスクブレーキ又はクランプに適用可能である。
しかしながら、代替の実施形態は異なっていてもよく、必ずしも一定力レールクランプでなくてもよく、又は代替の実施形態は異なる方法で一定力を実現してもよい。
図9~図13を参照すると、別の実施形態によるレバー(又はクランプレバー)を全体的に132で示している。レバー132は、レバー80又はレバー82の代替物である。したがって、レールクランプ(例えば、上述したようなレールクランプ10)は、レバー132などの1つ又は複数のレバーを含んでもよく、レバー132は、例えば上述したように一定力レールクランプで機能してもよい。もちろん、レバー132は単なる例であり、代替の実施形態は異なってもよい。
レバー132は、回動ピン134によって画定された支点周りに回転可能又は回動可能である。レバー132の全体的に136で示す第1の端部(又はブレーキ端部)の上部又はその近くで、レバー132は、(円筒形のシューハウジングであり得る)シューハウジング内に全体的に138で示す空間を画定する。空間138は、機械加工によって形成されてもよく、かつ概して円筒形であってもよい。レバー132において全体的に144で示す穴を介して、及びブレーキシュー140において全体的に146で示す穴において、締結具142(ねじ、ピン、ねじ付きピン、又は1つ若しくは複数の他の締結具など)によって、並びにレバー132において全体的に148で示す穴を介して、及びブレーキシュー140において全体的に150で示す穴において、別の締結具(ねじ、ピン、ねじ付きピン、又は1つ若しくは複数の他の締結具など)によって、ブレーキシュー140は、空間138内に配置され(又は埋め込まれ)てもよいし、空間138内で保持されてもよい。ブレーキシュー140は、例えば、垂直鋸歯部を有する鋸歯状ブレーキパッドであり得るブレーキパッド152を含んでもよく、更にブレーキシュー140及びブレーキパッド152は、回動ピン134によって画定された支点からレバーアーム距離156の場所で、ブレーキシュー軸154周りに回動可能(又は回転可能)であってもよい。全体的に158で示され、第1の端部(又はブレーキ端部)136の反対側の第2の端部(又はカム端部)において、又はその近くで、レバー132は、回動ピン134によって画定された支点からレバーアーム距離162の場所で、カムフォロア又はローラ160(あるいは1つ若しくは複数の他のレバー作動点又は領域)を含む。
図14は、レール164が(例えば、経時的なレール164の摩耗の前に)第1の厚さであるとき、ブレーキパッド152がレール164の接触面163に対して付勢される実施形態を示している。図14の実施形態では、レバー132は、図示の実施形態において垂直である基準線168から角度166だけ回動ピン134周りに回転する。結果として、ブレーキパッド152は、図示の実施形態において垂直でもある基準線172から角度170だけブレーキシュー軸154周りに回転する。
図15は、レール164が(例えば、経時的なレール164の摩耗後に)第1の厚さよりも薄い第2の厚さであるとき、ブレーキパッド152がレール164の接触面163に対して付勢される実施形態を示している。図15の実施形態では、レバー132は、回動ピン134周りに基準線168から角度174だけ回転し、レール164の厚さが薄くなっているため、角度174は角度166よりも大きい。その結果、ブレーキパッド152は、ブレーキシュー軸154周りに基準線172から角度176だけ回転し、レール164の厚さが薄くなっているため、角度176は角度170よりも大きい。
言い換えれば、レール164の厚さが、例えば、経時的なレール164の摩耗に起因して変化するとき、(例えば、角度170及び176間の差によって示すように)ブレーキシュー軸154周りのブレーキパッド152の回転は、ブレーキパッド152とレール164の接触面163との平行を保ち得る。結果として、例えば、本明細書に記載のように、ブレーキシュー軸周りに回転しないブレーキパッドと比較した場合、ブレーキパッド152は、接触面163と良好に係合し得る。更に、例えば、レール164の経時的な摩耗に起因してレール164の厚さが変化するときに、レバーアーム距離156と162との比は、一定のままであり得、これにより、例えば、レール164の経時的な摩耗に起因してレール164の厚さが変化するときに、接触面163上のブレーキパッド152の力を一定に保ち得る。ブレーキシュー軸154周りのブレーキパッド152の回転はまた、接触面163の異なる又は変化するテーパ角に対応し得る。もちろん、ブレーキシュー軸周りのブレーキパッド84及び86のそれぞれの回転は、同様の機能を容易にし得る。
図16及び図17を参照すると、別の実施形態によるレバー(又はクランプレバー)を全体的に178で示している。レバー178は、レバー80又はレバー82の別の代替手段である。したがって、レールクランプ(例えば、上述したようなレールクランプ10など)は、レバー178などの1つ又は複数のレバーを含んでもよく、レバー178は、例えば上述したように一定力レールクランプで機能し得る。もちろん、レバー178は単なる別の例であり、代替の実施形態は異なってもよい。
レバー178は、2つのレバー板180及び182を含む複合レバーであり(代替の実施形態は3つ以上のレバー板を含んでもよいが)、回動ピン184によって画定された支点周りに回転可能又は回動可能である。レバー178の全体的に186で示す第1の端部(又はブレーキ端部)の上部、又は近くで、レバー178は、ブレーキシュー190を含むシューブロック188を含み、これは垂直であり得る、鋸歯部を有し得る。シューブロック188及びブレーキパッド190が、回動ピン184によって画定された支点からレバーアーム距離200の場所で、ブレーキシュー軸周りに回動可能(又は回転可能)であり得るように、レバー板180において全体的に192で示す貫通穴、レバー板182において全体的に194で示す貫通穴、及びシューブロック188において全体的に196で示す貫通穴は、締結具198(ねじ、ピン、ねじ付きピン、又は1つ若しくは複数の他の締結具など)を受け入れ得る。ブレーキシュー軸周りのブレーキパッド190の回転は、ブレーキシュー軸周りのブレーキパッド84及び86のそれぞれの回転に関して、又はブレーキシュー軸154周りのブレーキパッド152の回転に関して、上述した機能と同様の機能を容易にし得る。全体的に202で示す第2の端部(又はカム端部)において、又はその近くで、レバー178は、回動ピン184によって画定された支点からレバーアーム距離206の場所で、カムフォロア又はローラ204(あるいは1つ若しくは複数のレバー作動点又は領域)を含む。
上記で提供された詳細の多くは、単なる例であり、以下の特許請求の範囲を参照して決定される本発明の範囲を限定することを意図していないことが当業者には理解されよう。

Claims (20)

  1. レール用のブレーキ機構であって、
    フレームと、
    第1の支点周りに回転するように前記フレームに取り付けられた第1のレバーと、
    前記第1の支点から離間した第1のブレーキシュー軸周りに回転するように前記第1のレバーに回転可能に接続された第1のブレーキシューであって、前記第1のブレーキシューは、第1のブレーキパッドを有するとともに、前記レールを押圧するように配置されている、第1のブレーキシューと、を備えた、ブレーキ機構。
  2. 前記第1のレバーは、前記第1のブレーキシュー軸から離間した第1のレバー軸周りに回動するように前記フレームに回動可能に取り付けられている、請求項1に記載のブレーキ機構。
  3. 前記第1のブレーキシュー軸は、前記第1のレバー軸と平行である、請求項2に記載のブレーキ機構。
  4. 前記第1のブレーキシューは、前記第1のブレーキシュー軸周りに回動するように前記第1のレバーに回動可能に接続されている、請求項1、2、又は3に記載のブレーキ機構。
  5. 第2の支点周りに回転するように前記フレームに取り付けられた第2のレバーと、
    前記第2の支点から離間した第2のブレーキシュー軸周りに回転するように前記第2のレバーに回転可能に接続された第2のブレーキシューであって、前記第2のブレーキシューは、第2のブレーキパッドを有するとともに、前記レールを押圧するように配置されている、第2のブレーキシューと、を更に備え、
    前記第1及び第2のレバーが、前記レールに前記第1及び第2のブレーキパッドをそれぞれ押圧するように前記第1及び第2の支点周りに回転するとき、前記第1及び第2のブレーキパッドは、前記第1及び第2のブレーキパッド間に前記レールを受け入れるように、かつ前記第1及び第2のブレーキパッド間で前記レールをクランプするように互いに離間している、請求項1、2、3又は4に記載のブレーキ機構。
  6. 前記第2のレバーは、前記第2のブレーキシュー軸から離間した第2のレバー軸周りに回動するように前記フレームに回動可能に取り付けられている、請求項5に記載のブレーキ機構。
  7. 前記第2のブレーキシュー軸は、前記第2のレバー軸と平行である、請求項6に記載のブレーキ機構。
  8. 前記第2のブレーキシューは、前記第2のブレーキシュー軸周りに回動するように前記第2のレバーに回動可能に接続されている、請求項5、6、又は7に記載のブレーキ機構。
  9. 前記第1及び第2のブレーキパッドを前記レールとの係合に向けて付勢する少なくとも1つの弾性体を更に備える、請求項5、6、7、又は8に記載のブレーキ機構。
  10. 前記少なくとも1つの弾性体は、ばね機構である、請求項9に記載のブレーキ機構。
  11. 前記第1及び第2のブレーキパッドを前記レールとの係合から離すように移動させることによって前記少なくとも1つの弾性体に対抗するように作動可能なクランプアクチュエータを更に備える、請求項9又は10に記載のブレーキ機構。
  12. 前記クランプアクチュエータは、カム機構を有する、請求項11に記載のブレーキ機構。
  13. 前記第1のブレーキパッド及び前記第1のブレーキシューは、前記第1のレバーのブレーキ端部の近くにあり、
    前記第2のブレーキパッド及び前記第2のブレーキシューは、前記第2のレバーのブレーキ端部の近くにあり、
    前記ブレーキ機構は、前記第1のレバーの前記ブレーキ端部とは反対側の前記第1のレバーのカム端部の近くにある第1のカムフォロアであって、前記カム機構の動きが前記第1の支点周りの前記第1のレバーの回転を引き起こすように、前記カム機構の第1のカム面に接触するように配置された第1のカムフォロアを更に備え、
    前記ブレーキ機構は、前記第2のレバーの前記ブレーキ端部とは反対側の前記第2のレバーのカム端部の近くにある第2のカムフォロアであって、前記カム機構の動きが前記第2の支点周りの前記第2のレバーの回転を引き起こすように、前記カム機構の第2のカム面に接触するように配置された第2のカムフォロアを更に備える、請求項12に記載のブレーキ機構。
  14. 前記第1のカムフォロアは、前記第1のレバーに回転可能に取り付けられた第1のローラであり、
    前記第2のカムフォロアは、前記第2のレバーに回転可能に取り付けられた第2のローラである、請求項13に記載のブレーキ機構。
  15. 前記第1及び第2のカム面は、可変的に傾斜している、請求項13又は14に記載のブレーキ機構。
  16. 請求項1から15のいずれか一項に記載の前記ブレーキ機構と、
    前記第1の支点周りの前記第1のレバーの回転に応じて前記レールを押圧するように、前記第1のブレーキパッドが配置可能なように配置された前記レールと、を備える、ブレーキシステム。
  17. 前記第2の支点周りの前記第2のレバーの回転に応じて前記レールを押圧するように、前記第2のブレーキパッドが配置可能なように、前記レールが配置される、請求項5に直接的又は間接的に従属する場合の請求項16に記載のブレーキシステム。
  18. 前記第1及び第2のブレーキパッドを前記レールとの係合から離すように移動させること、を含む、請求項12に直接的又は間接的に従属する場合の請求項16又は17に記載のブレーキシステムの動作方法であって、
    前記第1及び第2のブレーキパッドを前記レールとの係合から離すように移動させることが、前記カム機構を移動させることを含む、動作方法。
  19. 請求項1から15のいずれか一項に記載のブレーキ機構を備えるクレーン。
  20. 請求項1から15のいずれか一項に記載のブレーキ機構を備える材料処理機器。
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