JP2022529428A - 結晶性l-グルホシネートアンモニウム一水和物の製造方法 - Google Patents

結晶性l-グルホシネートアンモニウム一水和物の製造方法 Download PDF

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Abstract

結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物の調製方法が開示される。この方法は、水、水混和性有機溶媒、水酸化アンモニウム、並びにL-グルホシネートアンモニウム及びD-グルホシネートアンモニウムを含有するグルホシネート出発物質を含む混合物を形成することを含む。L-グルホシネートアンモニウム一水和物は、結晶化され、混合物から分離されて、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを提供する。結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を用いる組成物及び方法もまた記載される。【選択図】図1

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年4月16日に出願された米国仮特許出願第62/834,675号及び2020年2月18日に出願された米国仮特許出願第62/978,005号の優先権を主張し、これらはその全体が参照により本明細書中に組み込まれる。
(EFS-WEB経由でテキストファイルとして提出された配列表の参照)
配列表の公式コピーは、2020年3月26日に作成され、13,767バイトのサイズを有するファイル名「ASP 021.PCT-Sequence-Listing-1184814.txt」のASCIIフォーマットの配列表としてEFS-Web経由で電子的に提出され、且つ本明細書と同時に出願される。このASCIIフォーマットの文書に含まれる配列表は本明細書の一部であり、且つ参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
ラセミ物質の個別の分子の生物学的活性は、通常は異なり、多くの場合、2つのエナンチオマーのうちの1つだけが顕著な活性を示す。このことは、世界中で大量に使用されている、非選択的葉面施用除草剤であるD,L-グルホシネートにも当てはまる。L-グルホシネートは、植物中のグルタミンシンテターゼ酵素を阻害し、これが植物死をもたらすが、D-グルホシネートエナンチオマーは除草活性を本質的に有さない(Ruhland et al. (2002) Environ. Biosafety Res. 1:29-37)。現在の市販のグルホシネート製造のほぼ全てはラセミ体であり(Duke et al. 2010 Toxins 2:1943-1962)、これは、農地に施用されるグルホシネートの約半分のみが有用であり;他の半分は、全く利益をもたらすことなく環境への負荷となることを意味する。
L-グルホシネートは、米国特許第4,499,027号、第5,420,329号、第7,772,426号、第7,795,464号、及び第8,076,503号に開示される非対称化学合成によって製造することができる。これらの方法は技術的には実現可能であるが、ラセミ体のグルホシネートの製造と比較して商業的に費用対効果が高いことは何も証明されていない。ラセミ体の分割は、多くの場合、ジアステレオマー又は別のキラル化合物とのジアステレオマー塩を形成することによって達成することが可能であり;アルファアミノ酸と共に用いられるこの技術の例は、米国特許第4,647,692号に開示されている。米国特許第5,767,309号及び第5,869,668号に開示されているとおり、この技術をキニーネ又はシンコニンと共に使用して、ラセミ体のグルホシネートを分割することができる。WO 2018/108797は、(-)-エフェドリンを用いたラセミ体のグルホシネートの分割について開示している。しかし、エフェドリンは、メタンフェタミンの密造への転用を防止するために、世界中の大部分の政府機関により増大する規制及び管理を受けている。米国特許第9,834,802号及びWO 2019/018406号に記載されているように、ラセミ体のグルホシネート中の不活性なD-グルホシネートが活性なL-グルホシネートに変換される他の方法が開示されている。商業的製造のためには、安定した固体形態で製造されるL-グルホシネートが極めて望ましい。従って、L-グルホシネートエナンチオマーを専ら製造する方法が望ましい。
米国特許第4,499,027号 米国特許第5,420,329号 米国特許第7,772,426号 米国特許第7,795,464号 米国特許第8,076,503号 米国特許第4,647,692号 米国特許第5,767,309号 米国特許第5,869,668号 WO 2018/108797 米国特許第9,834,802号 WO 2019/018406
Ruhland et al. (2002) Environ. Biosafety Res. 1:29-37 Duke et al. 2010 Toxins 2:1943-1962
結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物の組成物、並びに調製のための方法及び使用が提供される。一態様において、本開示は、結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製するための方法を提供する。この方法は、以下のステップ:
(i) グルホシネート出発物質及び水溶液を含む混合物を形成するステップであって、
上記グルホシネート出発物質が、L-グルホシネートアンモニウム及びD-グルホシネートアンモニウムを含み、
上記水溶液が、水、水混和性有機溶媒、及び場合により水酸化アンモニウムなどのアンモニア源を含む、
上記ステップ;
(ii) ステップ(i)の混合物からL-グルホシネートアンモニウム一水和物を結晶化し、L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を形成するステップ;及び
(iii) ステップ(ii)の後に、上記水溶液からL-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶の少なくとも一部を分離するステップ
を含み、これにより結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製し;
ここで上記結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物は、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを含む。
一部の実施形態では、ステップ(ii)の結晶化ステップにおいて、L-グルホシネート種結晶が用いられる。
本明細書において、結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物の脱塩及び最終単離のための方法がさらに記載される。結晶形態のL-グルホシネートを得るための方法は、グルホシネートの任意のラセミ混合物から結晶性L-グルホシネートを得ることを含み得る。したがって、本明細書中に記載される方法は、D-グルホシネートのL-グルホシネートへの酵素的変換の後で、さらに結晶性L-グルホシネートを得るために使用することもできる。US 9,834,802;US 10,260,078;及びPCT/US2018/042503(参照によりその全体が本明細書中に組み込まれる)に記載されているような、L-グルホシネートを含む混合物の生成の際、溶液を、L-グルホシネートが富化されたL-グルホシネート混合物を得るための以下の方法に供してもよい。このようにして、任意のD-及びL-グルホシネート混合物を本明細書中に記載される方法に供し、結晶性L-グルホシネートを得ることができる。このような方法は、以下のステップを含み得る:
方法I:脱塩。脱塩法は、以下のステップを含む:
(i) リアクターにグルホシネート出発物質及び水溶液を含む混合物を充填し、この混合物をかき混ぜるステップ;
(ii) 「アンモニア源」を用いて溶液のpHをpH6~7に調整するステップ;
(iii) 結果として得られた溶液を、リアクター中減圧下に、約70℃のジャケット温度で、総溶解固体濃度が少なくとも20~70重量%(例えば、30~60重量%、40~50重量%、又は45~50重量%)になるまで濃縮するステップ;
(iv) 混合物を2~15℃に冷却し、濾過又は遠心分離を用いて硫酸アンモニウム結晶を分離し、その後残りの溶液にメタノールを添加してさらなる硫酸アンモニウム結晶の形成を促進し、これを、例えば濾過又は遠心分離を用いて分離するステップ;
(v) 濾液又は濾過若しくは遠心分離後に得られた上清溶液を、それぞれ、空気流又はガス流を用いて、周囲圧力で又は減圧下に、周囲温度又は高温で乾燥させ、「L-グルホシネート出発物質」(以下の方法において利用される)を得るステップ。任意の好適な「アンモニア源」、例えば、気体アンモニア、水酸化アンモニウム、炭酸アンモニウム等を使用することができる。
方法IIa:最終単離。一態様において、最終単離法は、以下のステップ:
(i) 「L-グルホシネート出発物質」(場合により上記の脱塩法から得られる)及び水溶液を含む混合物を形成するステップであって、
上記「L-グルホシネート出発物質」が、L-グルホシネートアンモニウム及びD-グルホシネートアンモニウムを含み、
上記水溶液が、水及び水混和性有機溶媒を含む、
上記ステップ;
(ii) ステップ(i)の混合物からL-グルホシネートアンモニウム一水和物を結晶化し、L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を形成するステップ;及び
(iii) ステップ(ii)の後に、上記水溶液からL-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶の少なくとも一部を分離するステップ;
を含み得、
これにより結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製し;
ここで上記結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物は、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを含む。
一部の実施形態では、ステップ(ii)において、L-グルホシネート種結晶が使用される。
方法IIb:最終単離。別の態様において、上記の方法は、以下のステップ:
(i) 「グルホシネート出発物質」(場合により上記の脱塩法から得られる)及び水溶液を含む混合物を形成するステップであって、
上記「グルホシネート出発物質」が、L-グルホシネートアンモニウム及びD-グルホシネートアンモニウムを含み、
上記水溶液が、水、水混和性有機溶媒及び「アンモニア源」を含む、
上記ステップ;
(ii) ステップ(i)の混合物からL-グルホシネートアンモニウム一水和物を結晶化し、L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を形成するステップ;及び
(iii) ステップ(ii)の後に、上記水溶液からL-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶の少なくとも一部を分離するステップ;
を含み得、
これにより結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製し;
ここで上記結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物は、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを含む。この方法では、任意の好適な「アンモニア源」を使用することが可能であり、例えば、限定するものではないが、気体アンモニア、水酸化アンモニウム及び炭酸アンモニウムなどが挙げられる。
一部の実施形態では、ステップ(ii)の結晶化ステップにおいて、L-グルホシネート種結晶が使用される。結晶性L-グルホシネートアンモニウム水和物は、圃場及び他の領域における望ましくない植物の生長を防除するために有用な組成物に製剤化され得る。
図1は、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態BについてのX線粉末回折(XRPD)データを示す。 図2は、123.4℃で開始する特徴的な吸熱を示す、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bについての熱重量分析(TGA)データを示す。 図3は、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bについての赤外線(IR)分光データを示す。 図4は、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態AについてのX線粉末回折(XRPD)データを示す。
発明の詳細な説明
本開示は、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bが、L-グルホシネート及びD-グルホシネートの両方を含む混合物から精製L-グルホシネートを直接製造するために有用であるという発見に基づく。その結果、アンモニウム形態のL-グルホシネートが、キラル剤による分割ステップを行う必要なく、又は大量の酸又は他の望ましくない物質を添加する必要なく、単一ステップで得られる。一部の実施形態において、L-グルホシネートは、米国特許第9,843,802号及び米国特許第10,260,078号に記載される酵素的変換法から得ることができる。この方法では、D-グルホシネートをL型に変換するために、D-アミノ酸オキシダーゼ(DAAO)及びトランスアミナーゼが使用される。これらの酵素は、例えば、ポリマービーズ上に固定され、バッチ毎に再利用され得る。
米国特許第9,843,802号及び米国特許第10,260,078号は、酵素活性の改善のために改変されたDAAO酵素について記載している。以下の実施例13は、本発明の方法において使用するためのさらなる変異体DAAO酵素について記載されている。最初の反応は、DAAO酵素による、D-グルホシネートの、4-(ヒドロキシ-メチルホスホリル)-2-オキソブタン酸(PPO)への変換である。
安定した固体形態で製造されるL-グルホシネートは、商業的製造のために極めて望ましい。固体L-グルホシネートの幾つかの形態は吸湿性であり、従って、これらの固体L-グルホシネート形態と水蒸気との間の接触を排除するために、余分な手段を採らなければならない。非晶質のL-グルホシネート固体は、実験室中で周囲空気と接触させた場合に特に吸湿性であり、多くの場合潮解する(deliquence)ことが観察されている。結晶性L-グルホシネートP遊離酸の吸湿性は、非結晶性L-グルホシネートP遊離酸の吸湿性より著しく低い。L-グルホシネートの幾つかの結晶形態がWO 2019/018406に開示されており、これらの形態のうち2つ(「形態A」及び「形態B」として示される)が、本発明においてL-グルホシネートアンモニウムの一水和物結晶として同定されている。形態A及び形態Bの一水和物結晶は、非結晶性形態のL-グルホシネートと比較して低い吸湿性を有し、従って、商業的製造により好適である。
L-グルホシネートアンモニウムを一水和物結晶として結晶化するために用いられる方法は、L-グルホシネート及びD-グルホシネートの両方を含む混合物からの、L-グルホシネートアンモニウムの優先的な結晶化をもたらし得ることが見いだされた。この方法を用いて相対量のL-グルホシネート及びD-グルホシネートを「共晶点」を上回る比で含むグルホシネート出発物質から得られる結晶は高い光学純度を有し、すなわち、この結晶は、D-グルホシネートと比較して高い比率のL-グルホシネートを含む。幾つかの例において、この結晶性固体は、D-グルホシネートを全く含有していなかったか、又は極めて少量しか含有していなかった。結晶化から生じる母液はD-グルホシネートが富化されており、これを回収し、その後本明細書中に記載される方法によりL-グルホシネートに変換することができる。共晶点未満でグルホシネート出発物質から得られた結晶は、実質量のL-グルホシネート及びD-グルホシネートの両方を含有し、幾つかの例において、上記の比は、ラセミ体のグルホシネートアンモニウムとそれほど異ならない。高い光学純度及び低い吸湿性を有するL-グルホシネートアンモニウムの一水和物結晶を製造するための方法が本明細書中に記載される。
I. グルホシネート出発物質からの塩の分離方法
本明細書中、以下に開示される方法IIにおける使用に適したL-グルホシネート出発物質を提供するために、グルホシネート出発物質から塩を分離するための方法(本明細書中、脱塩とも呼ばれる)が提供される。塩は、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸一アンモニウム、及びリン酸二アンモニウムからなる群から選択され得る。
方法I:脱塩。本明細書中に記載される脱塩法において、グルホシネート出発物質及び水溶液を含む混合物をリアクターに充填してかき混ぜを開始し、ここで「グルホシネート出発物質」は、L-グルホシネートアンモニウム、D-グルホシネートアンモニウム及び塩を含み;「水溶液」は、水及び水混和性有機溶媒を含む。その後、溶液のpHを、アンモニア源(例えば、限定するものではないが、気体アンモニア、水酸化アンモニウム又は炭酸アンモニウムなどが挙げられる)を用いてpH6~7に調整することができる。結果として得られた溶液を、リアクター中で、約70℃のジャケット温度で、総溶解固体濃度が少なくとも20~70重量%、例えば30~60重量%、40~50重量%、又は45~50重量%になるまで減圧下で濃縮する。濃縮後、混合物を10℃~15℃に冷却し、この間に硫酸アンモニウムを結晶化させることができる。この混合物を、4℃~10℃にさらに冷却し、少なくとも30分間撹拌する。その後、この混合物を濾過又は遠心分離して硫酸アンモニウム結晶を除去し、水性濾液1を単離する。硫酸アンモニウムケーキをメタノールで洗浄し、メタノール洗浄液を保存しておく。濾過は、Nutscheフィルター又は有機物質の濾過の当業者により決定される任意の好適なフィルターを用いて実施することができる。水性濾液1をリアクターに充填し、かき混ぜを開始する。場合により、予め単離された硫酸アンモニウムの結晶を上記混合物に添加して、種結晶として作用させる。メタノールをリアクターに添加し、その後、混合物を10℃~15℃に冷却する。前のステップで保存しておいたメタノール洗浄液を、第1メタノール充填の一部として添加する。メタノールの第2部分をリアクターに添加し、混合物を4℃~10℃に冷却する。混合物をこの温度で少なくとも30分間撹拌する。この混合物を濾過又は遠心分離し、硫酸アンモニウム結晶を除去する。結果として得られた水性濾液2を単離する。硫酸アンモニウムケーキをメタノールで洗浄し、洗浄濾液を水性濾液2と合わせ、「グルホシネート溶液」を得る。この「グルホシネート溶液」を、空気流又はガス流を用いて、周囲圧力で又は減圧下に周囲温度又は高温で乾燥させ、「L-グルホシネート出発物質」を得てもよい。
II. 結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物の調製方法
本明細書中、結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物の調製方法が提供される。結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物は、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを含む。
方法IIa:最終単離。一態様において、最終単離法は、以下のステップ:
(i) グルホシネート出発物質、例えば、場合により上記の脱塩法から得られる「L-グルホシネート出発物質」及び水溶液を含む混合物を形成するステップであって、
上記グルホシネート出発物質が、L-グルホシネートアンモニウム及びD-グルホシネートアンモニウムを含み、
上記水溶液が、水及び水混和性有機溶媒を含む、
上記ステップ;
(ii) ステップ(i)の混合物からL-グルホシネートアンモニウム一水和物を結晶化し、L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を形成するステップ;及び
(iii) ステップ(ii)の後に、上記水溶液からL-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶の少なくとも一部を分離するステップ;
を含み得、
これにより結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製する。一部の実施形態では、ステップ(ii)において、L-グルホシネート種結晶が使用される。
方法IIb:最終単離。別の態様において、結晶性L-グルホシネートを調製するための方法は、以下のステップ:
(i) グルホシネート出発物質及び水溶液を含む混合物を形成するステップであって、
上記グルホシネート出発物質が、L-グルホシネートアンモニウム及びD-グルホシネートアンモニウムを含み、
上記水溶液が、水、水混和性有機溶媒及びアンモニア源を含む、
上記ステップ;
(ii) ステップ(i)の混合物からL-グルホシネートアンモニウム一水和物を結晶化し、L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を形成するステップ;及び
(iii) ステップ(ii)の後に、上記水溶液からL-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶の少なくとも一部を分離するステップ;
を含み得、
これにより結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製する。
グルホシネート出発物質及びL-グルホシネート出発物質中のL-グルホシネートアンモニウムとD-グルホシネートアンモニウムのモル比は、グルホシネートが合成された方法、又は実施された精製の程度などの因子に応じて変動し得る。L-グルホシネートアンモニウムとD-グルホシネートアンモニウムのモル比は、例えば、約50:50~約90:10、又は約55:45~約85:15、又は約60:40~約80:20、又は約65:35~約75:25であり得る。一部の実施形態において、グルホシネート出発物質及びL-グルホシネート出発物質中のL-グルホシネートアンモニウムとD-グルホシネートアンモニウムのモル比は、少なくとも50:50である。一部の実施形態において、グルホシネート出発物質及びL-グルホシネート出発物質中のL-グルホシネートアンモニウムとD-グルホシネートアンモニウムのモル比は、少なくとも70:30である。一部の実施形態において、グルホシネート出発物質及びL-グルホシネート出発物質中のL-グルホシネートアンモニウムとD-グルホシネートアンモニウムのモル比は、少なくとも76:24である。一部の実施形態において、グルホシネート出発物質及びL-グルホシネート出発物質中のL-グルホシネートアンモニウムとD-グルホシネートアンモニウムのモル比は、50:50である。
反応副生成物などの不純物を含む他の成分もまた、グルホシネート出発物質中に存在し得る。一部の実施形態において、グルホシネート出発物質及びL-グルホシネート出発物質は、L-グルタミン酸及びその塩、D-グルタミン酸及びその塩、L-ピログルタミン酸及びその塩、2-オキソグルタル酸及びその塩、コハク酸及びその塩、2-オキソ-4-(ヒドロキシ(メチル)-ホスフィノイル)酪酸及びその塩、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸一アンモニウム、並びにリン酸二アンモニウムからなる群から選択される1種以上の成分をさらに含む。一部の実施形態において、グルホシネート出発物質は、L-グルタミン酸(L-glutamate)を含む。
非グルホシネート成分の数及び量は変動し得るが、グルホシネート出発物質及びL-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量は、少なくとも約50%(w/w)であろう。グルホシネート出発物質及びL-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量は、例えば、少なくとも55%(w/w)、又は少なくとも約60%(w/w)、又は少なくとも約65%(w/w)、又は少なくとも約70%(w/w)であり得る。グルホシネート出発物質及びL-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量は、約50%(w/w)~約95%(w/w)、又は約55%(w/w)~約90%(w/w)、又は約60%(w/w)~約90%(w/w)、又は約65%(w/w)~約90%(w/w)、又は約70%(w/w)~約90%(w/w)、又は約75%(w/w)~約90%(w/w)であり得る。一部の実施形態において、グルホシネート出発物質及びL-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量は、約70%(w/w)~約90%(w/w)である。一部の実施形態において、グルホシネート出発物質及びL-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量は、約75%(w/w)~約85%(w/w)である。
本開示の方法において用いられる水溶液は、一般的に、水及び水混和性有機溶媒を含む。「混和性」とは、有機溶媒が、水から分離することもなく、水と化学的に反応することもなく、水と均一な混合物を形成することを意味する。水混和性有機溶媒の例としては、限定するものではないが、C1-6アルカノール、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、n-ペンタノール、シクロペンタノール、及びシクロヘキサノール;低分子量アミド、例えばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンなど;ケトン及びケトン-アルコール、例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン及びジアセトンアルコール;水混和性エーテル、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサンなど;並びにポリオール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及び1,2,6-ヘキサントリオール;またスルホキシド、例えばジメチルスルホキシド及びスルホランなどが挙げられる。
一部の実施形態において、水混和性溶媒は、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1-メチル-2-プロパノール、1,2-プロパンジオール、及び1,2-エタンジオールからなる群から選択される。一部の実施形態において、水混和性有機溶媒はメタノールである。
水溶液中の水混和性有機溶媒と水の比は、用いられる特定の水混和性有機溶媒、又は精製されるグルホシネートの量などの因子に応じて変動し得る。典型的には、水溶液中の水混和性有機溶媒の量は、少なくとも約30体積%であろう。水溶液中の水混和性有機溶媒と水の比は、例えば、約30:70~約95:5、又は約35:65~約95:5、又は約40:60~約95:5、又は約45:55~約95:5、又は約50:50~約90:10、又は約55:45~約85:15、又は約60:40~約80:20、又は約65:35~約75:25であり得る。
一部の実施形態において、水溶液中の水混和性有機溶媒と水の比は、体積で約45:55~約95:5である。一部の実施形態において、水溶液中の水混和性有機溶媒と水の比は、体積で約45:55~約65:35である。一部の実施形態において、水溶液中の水混和性有機溶媒と水の比は、約45:55~約55:45である。一部の実施形態において、水溶液中の水混和性有機溶媒と水の比は、約50:50である。一部の実施形態において、水溶液中の水混和性有機溶媒と水の比は、約60:40である。
上記の方法において用いられる水溶液は、一般的に、気体アンモニア又は水酸化アンモニウム若しくは炭酸アンモニウムなどのアンモニウム塩などのアンモニア源を、数ミリモル~1モル又はそれ以上の濃度で含む。例えば、水溶液中の水酸化アンモニウムの濃度は、約100mM~約750mM、又は約200mM~約600mM、又は約200mM~約550mM、又は約250mM~約500mM、又は約300mM~約450mM、又は約325mM~約425mM、又は約350mM~約400mM、又は約350mM~約370mMであり得る。一部の実施形態において、水溶液中の水酸化アンモニウムの濃度は、約0.1M~約1Mである。一部の実施形態において、水溶液中の水酸化アンモニウムの濃度は、350mM~約450mMである。一部の実施形態において、水溶液は、水酸化アンモニウムを含まない。一部の実施形態において、単離された結晶は、形態A結晶と形態B結晶の混合物を含み得る。
L-グルホシネート出発物質と水溶液とは、結果として得られる混合物中のグルホシネートの濃度がグルホシネート結晶形成に適するような量で組み合わせられる。典型的には、結晶化前のL-グルホシネート出発物質中のグルホシネートのモル濃度は、少なくとも100mM(例えば、250mM以上、又は500mM以上、又は1M以上)であろう。一部の実施形態において、ステップ(i)(方法IIa及びIIb)におけるL-グルホシネート出発物質と水溶液の比は、重量で約0.5:1~約5:1である。一部の実施形態において、ステップ(i)(方法IIa及びIIb)におけるL-グルホシネート出発物質と水溶液の比は、重量で約1:1~約2:1である。ステップ(i)(方法IIa及びIIb)におけるL-グルホシネート出発物質と水溶液の比は、例えば、重量で約1.1:1、又は重量で約1.2:1、又は重量で約1.3:1、又は重量で約1.4:1、又は重量で約1.5:1、又は重量で約1.6:1、又は重量で約1.7:1、又は重量で約1.8:1、又は重量で約1.9:1、又は重量で約2:1であり得る。
L-グルホシネートアンモニウム一水和物を結晶化するステップは、出発物質及び水溶液を含む混合物を加熱するステップを含み得る。混合物は、例えば、混合物中のグルホシネートの濃度又は水溶液中で用いられる水混和性有機溶媒などの因子に応じて、約40℃~約80℃の温度又はそれ以上に加熱され得る。混合物は、少なくとも40℃、又は少なくとも約45℃、又は少なくとも約50℃、又は少なくとも約55℃、又は少なくとも約60℃、又は少なくとも約65℃、又は少なくとも約70℃、又は少なくとも約75℃、又は少なくとも約80℃、又は少なくとも約85℃、又は少なくとも約90℃の温度に加熱され得る。一部の実施形態において、ステップ(i)(方法IIa及びIIb)の混合物は、約45℃~約55℃の温度に加熱され、約5分間~約24時間の期間、高温で保持される。一部の実施形態において、ステップ(i)の混合物は、少なくとも約45℃に加熱される。一部の実施形態において、加熱混合物は、少なくとも45℃(例えば、少なくとも50℃、又は少なくとも45℃)の温度で、L-グルホシネート結晶を混合物から分離する前に、約10分間~約6時間の期間維持される。一部の実施形態において、加熱混合物は、約45℃又は約50℃で少なくとも約1時間維持される。加熱の後、混合物は、(例えば、約30℃以下の温度、例えば、約25℃、又は約20℃、又は約4℃に)冷却され得る。
グルホシネートを含む種結晶を、出発物質及び水溶液を含む加熱混合物又は非加熱混合物に添加し、L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶の形成を促進することができる。典型的には、種結晶中のL-グルホシネートとD-グルホシネートのモル比(L:D比)は、少なくとも約90:10であろう。一部の実施形態において、グルホシネート種結晶は、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを含む。以下に記載されるとおり、L:D比約76:24は、これを超えるとL-グルホシネートアンモニウム一水和物が水性混合物から効率的に結晶化され得る共晶点であることが見いだされた。さらに、L-グルホシネートを含む種結晶は、系内のグルホシネートの総量についてのL:D比が少なくとも76:24であるような量で添加され得る。
グルホシネート種結晶を含む混合物は、一般的に、ある温度で、L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を形成するために十分な期間、例えば、25~50℃で、数分間~数日間維持される。一部の実施形態において、グルホシネート種結晶を含む混合物は、L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶をこの混合物から分離する前に、約1時間~約24時間の期間、約30℃の温度で維持される。
グルホシネート種結晶は、例えば、約0.05%(w/w)~約0.1%(w/w)、又は約0.1%(w/w)~約0.5%(w/w)、又は約0.5%(w/w)~約1%(w/w)、又は約1%(w/w)~約5%(w/w)、又は約5%(w/w)~約10%(w/w)、又は約10%(w/w)~約20%(w/w)、又は約20%(w/w)~約30%(w/w)の量で添加され得る。一部の実施形態において、グルホシネート種結晶は、L-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量に対して約0.05%(w/w)~約30%(w/w)の量で添加される。一部の実施形態において、グルホシネート種結晶は、L-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量に対して、約0.1%(w/w)~約2.5%(w/w)の量で添加される。一部の実施形態において、グルホシネート種結晶は、L-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量に対して約0.1%(w/w)~約0.5%(w/w)の量で添加される。
L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶は、水性混合物から、濾過、遠心分離、又はそれらの組み合わせにより、好都合に分離することができる。一部の実施形態において、結晶は、濾過ケーキ又は遠心分離ペレットとして単離され、これをその後、水、水混和性溶媒、又はそれらの組み合わせにより洗浄することができる。単離された結晶は、減圧下に又は周囲圧力で、空気流又はガス流(例えば、窒素又はアルゴン)により、周囲温度又は高温で乾燥させ得る。例えば、結晶は、約18~25℃、又は約25~40℃、又は約40~60℃、又は約60~70℃、又は約70~80℃、又は約80~90℃、又は約90~100℃の温度で乾燥させることができる。一部の実施形態において、結晶は、37℃で乾燥される。乾燥は、モニターすることが可能であり、例えば、結晶サンプルの質量が、水又は溶媒の蒸発により減少しなくなったときに停止させることができる。結晶の大きな塊は、ミリングし、結晶の塊化(lumping)を減少させることができる。従って、本開示の一部の実施形態は、ステップ(iii)においてL-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶の少なくとも一部を分離することが、ステップ(ii)の混合物を濾過すること、ステップ(ii)の混合物を遠心分離すること、又はそれらの組み合わせを含む、上記の方法を提供する。
本明細書中で提供される方法を用いることにより得られる結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物粒子のサイズ範囲は、製剤中での使用に好都合である。一部の実施形態において、結晶を水及び他の製剤成分と混合し、除草剤製品を形成する。一部の実施形態において、結晶性L-グルホシネートアンモニウム粒子の90%は、体積分布測定に基づいて決定すると(すなわち「Dv90」)、約350ミクロン未満である。例えば、粒子のDv90は、約350ミクロン未満、又は約300ミクロン未満、又は約250ミクロン未満、又は約200ミクロン未満、又は約150ミクロン未満、又は約125ミクロン未満、又は約100ミクロン未満、又は約75ミクロン未満、又は約50ミクロン未満、又は約25ミクロン未満であり得る。
有利なことに、本明細書中で提供される方法に従って調製される結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物は、高いL:D比により特徴づけられる。結晶性製品は、のいくらかのD-グルホシネートを含み得るが、結晶性製品のL:D比は、グルホシネート出発物質のL:D比より有意に高い。一部の実施形態において、結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物製品中のL-グルホシネートとD-グルホシネートのモル比は、少なくとも90:10である。結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物製品中のL-グルホシネートとD-グルホシネートのモル比は、例えば、少なくとも91:9、又は少なくとも92:8、又は少なくとも93:7、又は少なくとも94:6、又は少なくとも95:5、又は少なくとも96:4、又は少なくとも97:3、又は少なくとも98:2、又は少なくとも99:1であり得る。
結晶性製品は、Cu-Kα線を用いる回折計で測定して、10.0、11.4、12.5、16.5、17.4、18.1、19.6、20.0、21.8、22.9、23.6、24.0、25.1、25.5、26.1、26.3、26.4、27.9、28.2、28.4、28.7、29.2、30.2、30.9、31.6、31.7、32.7、33.0、33.3、34.3、35.2、36.7、37.2、37.4、37.8、38.3、38.7、及び39.3 °2θ、±0.2 °2θから選択される少なくとも3個のピーク(例えば、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25個のピーク)を示すX線粉末回折(XRPD)パターンに基づいて、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bとして同定することができる。一部の実施形態において、XRPDパターンは、10.0、12.5、16.5、17.4、18.1、19.6、20.0、21.8、22.9、23.6、24.0、25.5、26.3、26.4、29.2、34.3、35.2、及び37.4 °2θ、±0.2 °2θから選択される少なくとも6個のピークを含む。一部の実施形態において、XRPDパターンは、10.0、12.5、16.5、17.4、18.1、19.6、20.0、21.8、22.9、23.6、24.0、25.5、26.3、26.4、29.2、34.3、35.2、及び37.4 °2θ、±0.2 °2θから選択される少なくとも10個のピークを含む。一部の実施形態において、XRPDパターンは、図1に実質的に従う。
一部の実施形態において、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bは、約123℃で開始する吸熱を示す示差走査熱量測定(DSC)曲線により特徴づけられる。一部の実施形態において、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bは、図2に実質的に従うDSC曲線により特徴づけられる。一部の実施形態において、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bは、図3に実質的に従うIRスペクトルにより特徴づけられる。
本開示による方法の非限定的な例は、以下のとおりに実施することができる。少なくとも76.5%のL-グルホシネートアンモニウムと23.5%のD-グルホシネートアンモニウムの割合で含み、約75重量%の総グルホシネートアンモニウム組成を有する固体L-グルホシネートアンモニウム出発物質を、好適な容器に充填する。この容器に、希水酸化アンモニウムを含む水とメタノールの混合物を添加し;メタノールと水との比は、70:30~50:50であり得る。この混合物を撹拌しながら約50℃に加熱して固体を確実に溶解し;例えば超音波処理などのさらなる手段を用いて溶解を補助し得る。混合物を1時間ねかせた後、L-グルホシネートアンモニウム水和物の種結晶(「形態B」)を混合物に添加する。その後、混合物をゆっくりと段階的に30℃に冷却し、約16時間混合する。結果として得られたスラリーを容器から排出し、少しずつ遠心分離する。結果として得られたケーキをメタノールで洗浄し;メタノール中でのケーキの再懸濁も含まれ得る。2回目の遠心分離後、周囲条件下で固体を乾燥させる。
III. L-グルホシネート一水和物を含む組成物
本明細書中に記載される結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物は、雑草の予防又は防除のための作物の圃場への施用に有用な組成物中で使用することができる。組成物は、圃場に噴霧するための液体として製剤化され得る。L-グルホシネートは、組成物において有効量で提供される。例えば、組成物中のL-グルホシネートアンモニウム一水和物の量は、1ヘクタール当たり、L-グルホシネートが約10グラム、約50グラム、約100グラム、約150グラム、約200グラム、約250グラム、約300グラム、約350グラム、約400グラム、約450グラム、約500グラム、約550グラム、約600グラム、約650グラム、約700グラム、約750グラム、約800グラム、約850グラム、約900グラム、約950グラム、約1,000グラム、約1,050グラム、約1,100グラム、約1,150グラム、約1,200グラム、約1,250グラム、約1,300グラム、約1,350グラム、約1,400グラム、約1,450グラム、又は約1,500グラムであり得る。
本明細書中に記載される除草剤組成物(植物への施用前に希釈を必要とする濃縮剤を含む)は、L-グルホシネートアンモニウム一水和物(すなわち、活性成分)及び1種以上のアジュバント成分を液体形態又は固体形態で含む。幾つかの例において、除草剤組成物は、残留D-グルホシネート及び/又はPPOも含む。
上記組成物は、活性成分を、希釈剤、増量剤、担体、界面活性剤、有機溶媒、保湿剤、又は調整剤などの1種以上のアジュバントと混合し、微粉粒子状固体、ペレット、溶液、分散液、又はエマルションの形態の組成物を提供することにより調製される。従って、活性成分を、微粉固体、有機起源の液体、水、湿潤剤、分散剤、乳化剤、又はこれらの任意の好適な組み合わせなどのアジュバントと共に使用することができる。一部の実施形態において、L-グルホシネートアンモニウム一水和物は、製剤化組成物の総重量に対して約10%(w/w)~30%(w/w)の量で存在する。経済性及び利便性の観点から、水が好ましい希釈剤である。しかしながら、全ての化合物が加水分解に対して抵抗性であるわけではなく、幾つかの例において、この加水分解は、当業者に理解されるとおり、非水性溶媒媒体の使用を決定づけ得る。
幾つかの例において、製剤化組成物は、1種以上の界面活性剤を含み得る。製剤化組成物における使用のための好適な界面活性剤としては、例えば、アルキルエーテル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。界面活性剤は、製剤化組成物の重量で10%(w/w)~40%(w/w)の量で存在し得る。製剤化組成物は、場合により1種以上の有機溶媒を含み得る。場合により、上記溶媒は、1-メトキシ-2-プロパノール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、及びこれらの混合物であり得る。上記の1種以上の溶媒は、製剤化組成物の重量で0.5%(w/w)~20%(w/w)の量で存在し得る。
製剤化組成物は、1種以上の多糖保湿剤も含み得る。好適な多糖保湿剤の例としては、例えば、アルキル多糖、ペントース、高フルクトースコーンシロップ、ソルビトール、及び糖蜜などが挙げられる。アルキル多糖などの多糖保湿糖蜜剤は、製剤化組成物中に、製剤化組成物の重量で4%(w/w)~20%(w/w)の量で存在し得る。希釈剤もまた、製剤化組成物中に含まれ得る。好適な希釈剤としては、例えば、水及び他の水性成分などが挙げられる。場合により、希釈剤は、パッケージング又は使用の準備の整った組成物を製造するために必要な量で存在する。
本明細書中に記載される製剤化組成物、特に液剤及び可溶性粉末剤は、さらなるアジュバント成分として、1種以上の表面活性剤を、所与の組成物を水中又は油中に容易に分散可能とさせるために十分な量で含み得る。組成物中への表面活性剤の組み込みは、それら組成物の有効性を大きく高める。本明細書中で使用される表面活性剤としては、例えば、湿潤剤、分散剤、懸濁化剤、及び乳化剤などが挙げられる。アニオン性剤、カチオン性剤、及び非イオン性剤を、同等に容易に使用することができる。好適な湿潤剤としては、例えば、アルキルベンゼン及びアルキルナフタレンスルホネート、硫酸化脂肪アルコール、アミン又は酸アミド、イソチオン酸ナトリウムの長鎖酸エステル、スルホコハク酸ナトリウムのエステル、硫酸化又はスルホン酸化脂肪酸エステル、石油スルホネート、スルホン酸化植物油、ジターシャリーアセチレングリコール(ditertiary acetylenic glycol)、アルキルフェノール(特にイソオクチルフェノール及びノニルフェノール)のポリオキシエチレン誘導体、並びにヘキシトール無水物(例えば、ソルビタン)のモノ高級脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体などが挙げられる。例示的な分散剤としては、例えば、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ナトリウムリグニンスルホネート、ポリマーアルキルナフタレンスルホネート、ナトリウムナフタレンスルホネート、ポリメチレンビスナフタレンスルホネート、及びナトリウムN-メチル-N-(長鎖酸)ラウレートなどが挙げられる。
水分散性粉末組成物は、1種以上の活性成分、不活性固体増量剤、及び1種以上の湿潤剤及び分散剤を含むように作成することができる。不活性固体増量剤は、通常、天然粘土、珪藻土、及びシリカ由来の合成鉱物などの鉱物起源である。このような増量剤の例としては、例えば、カオリナイト、アタパルジャイト粘土及び合成ケイ酸マグネシウムなどが挙げられる。水性懸濁剤は、溶解により、又は非水溶性活性成分の水性スラリーを分散剤の存在下で一緒に混合して粉砕し、超微粉粒子の濃縮スラリーを得ることによって調製することができる。結果として得られた濃縮水性懸濁剤はその極めて小さな粒径により特徴づけられ、その結果として、希釈及び噴霧された場合には、被覆率は極めて均一である。乳化性油は通常、水非混和性溶媒又は部分的に水非混和性の溶媒中の活性成分と、表面活性剤との溶液である。本明細書中に記載される活性成分のための好適な溶媒としては、例えば、炭化水素及び水非混和性エーテル、エステル、又はケトンなどが挙げられる。本明細書中で提供される製剤化組成物における使用に好適なさらなる成分は、WO 2019/018406及び米国特許第4,692,181号及び米国特許第5,258,358号に記載されており、これらはその全体が参照により本明細書中に組み込まれる。
本明細書中に記載される製剤化組成物は、他の添加剤、例えば、アジュバントとして使用されるか、又は上記のアジュバントのいずれかと組み合わせて使用される肥料、植物有害物質(phytotoxicant)及び植物生長調節剤、殺有害生物剤なども含み得る。本明細書中に記載される製剤化組成物を、他の物質、例えば、肥料、他の植物有害物質(phytotoxicant)等と混合し、単回施用で施用することもできる。
製剤化除草剤組成物は、他の除草剤と組み合わせて使用し得ることが認識される。本明細書中に記載される除草剤組成物は、多くの場合、より広い種類の望ましくない植生を防除するために、1種以上の他の除草剤と共に施用される。他の除草剤と共に使用される場合、本出願において特許請求される化合物は、他の除草剤(1種又は複数種)と共に製剤化するか、他の除草剤(1種又は複数種)と共にタンクミックスするか、又は他の除草剤(1種又は複数種)と連続的に施用することができる。本明細書中に記載される製剤化除草剤組成物と共に用いることができる除草剤の一部としては、以下のものが挙げられる:アミド系除草剤、例えばアリドクロール(allidochlor)、6-アリールピコリネート(6-arylpicolinate)、ベフルブタミド(beflubutamid)、ベンザドックス(benzadox)、ベンジプラム(benzipram)、ブロモブチド(bromobutide)、カフェンストロール(cafenstrole)、CDEA、クロルチアミド(chlorthiamid)、6-シクロプロピルピコリネート(6-cyclopropylpicolinate)、シプラゾール(cyprazole)、ジメテナミド(dimethenamid)、ジメテナミド-P(dimethenamid-P)、ジフェナミド(diphenamid)、エプロナズ(epronaz)、エトニプロミド(etnipromid)、フェントラザミド(fentrazamide)、フルポキサム(flupoxam)、ホメサフェン(fomesafen)、ハロサフェン(halosafen)、イソカルバミド(isocarbamid)、イソキサベン(isoxaben)、ナプロパミド(napropamide)、ナプタラム(naptalam)、ペトキサミド(pethoxamid)、プロピザミド(propyzamide)、キノナミド(quinonamid)及びテブタム(tebutam);ピリミジンジオン系除草剤、例えばサフルフェナシル(saflufenacil);アニリド系除草剤、例えばクロラノクリル(chloranocryl)、シスアニリド(cisanilide)、クロメプロップ(clomeprop)、シプロミド(cypromid)、ジフルフェニカン(diflufenican)、エトベンザニド(etobenzanid)、フェナスラム(fenasulam)、フルフェナセット(flufenacet)、フルフェニカン(flufenican)、メフェナセット(mefenacet)、メフルイジド(mefluidide)、メタミホップ(metamifop)、モナリド(monalide)、ナプロアニリド(naproanilide)、ペンタノクロール(pentanochlor)、ピコリナフェン(picolinafen)及びプロパニル(propanil);アリールアラニン系除草剤、例えばベンゾイルプロップ(benzoylprop)、フラムプロップ(flamprop)及びフラムプロップ-M(flamprop-M);クロロアセトアニリド系除草剤、例えばアセトクロール(acetochlor)、アラクロール(alachlor)、ブタクロール(butachlor)、ブテナクロール(butenachlor)、デラクロール(delachlor)、ジエタチル(diethatyl)、ジメタクロール(dimethachlor)、メタザクロール(metazachlor)、メトラクロール(metolachlor)、S-メトラクロール(S-metolachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、プロパクロール(propachlor)、プロピソクロール(propisochlor)、ピナクロール(prynachlor)、テルブクロール(terbuchlor)、テニルクロール(thenylchlor)及びキシラクロール(xylachlor);スルホンアニリド系除草剤、例えばベンゾフルオール(benzofluor)、ペルフルイドン(perfluidone)、ピリミスルファン(pyrimisulfan)及びプロフルアゾール(profluazol);スルホンアミド系除草剤、例えばアシュラム(asulam)、カルバシュラム(carbasulam)、フェナシュラム(fenasulam)及びオリザリン(oryzalin);抗生物質除草剤、例えばビラナホス(bilanafos);安息香酸系除草剤、例えばクロランベン(chloramben)、ジカンバ(dicamba)、2,3,6-TBA及びトリカンバ(tricamba);ピリミジニルオキシ安息香酸系除草剤、例えばビスピリバック(bispyribac)及びピリミノバック(pyriminobac);ピリミジニルチオ安息香酸系除草剤、例えばピリチオバック(pyrithiobac);フタル酸系除草剤、例えばクロルタール(chlorthal);ピコリン酸系除草剤、例えばアミノピラリド(aminopyralid)、クロピラリド(clopyralid)及びピクロラム(picloram);キノリンカルボン酸系除草剤、例えばキンクロラック(quinclorac)及びキンメラック(quinmerac);ヒ素系除草剤、例えばカコジル酸、CMA、DSMA、ヘキサフルレート(hexaflurate)、MAA、MAMA、MSMA、亜ヒ酸カリウム及び亜ヒ酸ナトリウム;ベンゾイルシクロヘキサンジオン系除草剤、例えばメソトリオン(mesotrione)、スルコトリオン(sulcotrione)、テフリルトリオン(tefuryltrione)及びテムボトリオン(tembotrione);アルキルスルホン酸ベンゾフラニル系除草剤、例えばベンフレセート(benfuresate)及びエトフメセート(ethofumesate);カルバメート系除草剤、例えばアシュラム(asulam)、カルボキサゾール(carboxazole)クロルプロカルブ(chlorprocarb)、ジクロルメート(dichlormate)、フェナシュラム(fenasulam)、カルブチレート(karbutilate)及びテルブカルブ(terbucarb);カルバニレート系除草剤、例えばバーバン(barban)、BCPC、カルバシュラム(carbasulam)、カルベタミド(carbetamide)、CEPC、クロルブファム(chlorbufam)、クロルプロファム(chlorpropham)、CPPC、デスメジファム(desmedipham)、フェニソファム(phenisopham)、フェンメジファム(phenmedipham)、フェンメジファム-エチル(phenmedipham-ethyl)、プロファム(propham)及びスウェップ(swep);シクロヘキセンオキシム系除草剤、例えばアロキシジム(alloxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、クレトジム(clethodim)、クロプロキシジム(cloproxydim)、シクロキシジム(cycloxydim)、プロホキシジム(profoxydim)、セトキシジム(sethoxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)及びトラルコキシジム(tralkoxydim);シクロプロピルイソキサゾール系除草剤、例えばイソキサクロルトール(isoxachlortole)及びイソキサフルトール(isoxaflutole);ジカルボキシミド系除草剤、例えばベンズフェンジゾン(benzfendizone)、シニドン-エチル(cinidon-ethyl)、フルメジン(flumezin)、フルミクロラック(flumiclorac)、フルミオキサジン(flumioxazin)及びフルミプロピン(flumipropyn);ジニトロアニリン系除草剤、例えばベンフルラリン(benfluralin)、ブトラリン(butralin)、ジニトラミン(dinitramine)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、フルクロラリン(fluchloralin)、イソプロパリン(isopropalin)、メタルプロパリン(methalpropalin)、ニトラリン(nitralin)、オリザリン(oryzalin)、ペンジメタリン(pendimethalin)、プロジアミン(prodiamine)、プロフルラリン(profluralin)及びトリフルラリン(trifluralin);ジニトロフェノール系除草剤、例えばジノフェネート(dinofenate)、ジノプロップ(dinoprop)、ジノサム(dinosam)、ジノセブ(dinoseb)、ジノテルブ(dinoterb)、DNOC、エチノフェン(etinofen)及びメジノテルブ(medinoterb);ジフェニルエーテル系除草剤、例えばエトキシフェン(ethoxyfen);ニトロフェニルエーテル系除草剤、例えばアシフルオルフェン(acifluorfen)、アクロニフェン(aclonifen)、ビフェノックス(bifenox)、クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、クロミトロフェン(chlomitrofen)、エトニプロミド(etnipromid)、フルオロジフェン(fluorodifen)、フルオログリコフェン(fluoroglycofen)、フルオロニトロフェン(fluoronitrofen)、ホメサフェン(fomesafen)、フリロキシフェン(furyloxyfen)、ハロサフェン(halosafen)、ラクトフェン(lactofen)、ニトロフェン(nitrofen)、ニトロフルオルフェン(nitrofluorfen)及びオキシフルオルフェン(oxyfluorfen);ジチオカルバメート系除草剤、例えばダゾメット(dazomet)及びメタム(metam);ハロゲン化脂肪族系除草剤、例えばアロラック(alorac)、クロロポン(chloropon)、ダラポン(dalapon)、フルプロパネート(flupropanate)、ヘキサクロロアセトン、ヨードメタン、メチルブロミド、モノクロロ酢酸、SMA及びTCA;イミダゾリノン系除草剤、例えばイマザメタベンズ(imazamethabenz)、イマザモックス(imazamox)、イマザピック(imazapic)、イマザピル(imazapyr)、イマザキン(imazaquin)及びイマゼタピル(imazethapyr);無機除草剤、例えばスルファミン酸アンモニウム、ホウ砂(borax)、塩素酸カルシウム、硫酸銅、硫酸第一鉄、アジ化カリウム、シアン酸カリウム、アジ化ナトリウム、塩素酸ナトリウム及び硫酸;ニトリル系除草剤、例えばブロモボニル(bromobonil)、ブロモキシニル(bromoxynil)、クロロキシニル(chloroxynil)、ジクロベニル(dichlobenil)、ヨードボニル(iodobonil)、アイオキシニル(ioxynil)及びピラクロニル(pyraclonil);有機リン系除草剤、例えばアミプロホス-メチル(amiprofos-methyl)、アニロホス(anilofos)、ベンスリド(bensulide)、ビラナホス(bilanafos)、ブタミホス(butamifos)、2,4-DEP、DMPA、EBEP、ホサミン(fosamine)、グリホサート(glyphosate)及びピペロホス(piperophos);フェノキシ系除草剤、例えばブロモフェノキシム(bromofenoxim)、クロメプロップ(clomeprop)、2,4-DEB、2,4-DEP、ジフェノペンテン(difenopenten)、ジスル(disul)、エルボン(erbon)、エトニプロミド(etnipromid)、フェンテラコール(fenteracol)及びトリホプシム(trifopsime);フェノキシ酢酸系除草剤、例えば 4-CPA、2,4-D、3,4-DA、2-メチル-4-クロロフェノキシ酢酸(MCPA)、MCPA-チオエチル及び2,4,5-T;フェノキシ酪酸系除草剤、例えば4-CPB、2,4-DB、3,4-DB、MCPB及び2,4,5-TB;フェノキシプロピオン酸系除草剤、例えばクロプロップ(cloprop)、4-CPP、ジクロルプロップ(dichlorprop)、ジクロルプロップ-P(dichlorprop-P)、3,4-DP、フェノプロップ(fenoprop)、メコプロップ(mecoprop)及びメコプロップ-P(mecoprop-P);アリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草剤、例えばクロラジホップ(chlorazifop)、クロジナホップ(clodinafop)、クロホップ(clofop)、シハロホップ(cyhalofop)、ジクロホップ(diclofop)、フェノキサプロップ(fenoxaprop)、フェノキサプロップ-P(fenoxaprop-P)、フェンチアプロップ(fenthiaprop)、フルアジホップ(fluazifop)、フルアジホップ-P(fluazifop-P)、ハロキシホップ(haloxyfop)、ハロキシホップ-P(haloxyfop-P)、イソキサピリホップ(isoxapyrifop)、
メタミホップ(metamifop)、プロパキザホップ(propaquizafop)、キザロホップ(quizalofop)、キザロホップ-P(quizalofop-P)及びトリホップ(trifop);フェニレンジアミン系除草剤、例えばジニトラミン(dinitramine)及びプロジアミン(prodiamine);ピラゾリル系除草剤、例えばベンゾフェナプ(benzofenap)、ピラゾリネート(pyrazolynate)、ピラスルホトール(pyrasulfotole)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ピロキサスルホン(pyroxasulfone)及びトプラメゾン(topramezone);ピラゾリルフェニル系除草剤、例えばフルアゾレート(fluazolate)及びピラフルフェン(pyraflufen);ピリダジン系除草剤、例えばクレダジン(credazine)、ピリダホール(pyridafol)及びピリデート(pyridate);ピリダジノン系除草剤、例えばブロムピラゾン(brompyrazon)、クロリダゾン(chloridazone)、ジミダゾン(dimidazon)、フルフェンピル(flufenpyr)、メトフルラゾン(metflurazon)、ノルフルラゾン(norflurazon)、オキサピラゾン(oxapyrazon)及びピダノン(pydanon);ピリジン系除草剤、例えばアミノピラリド(aminopyralid)、クリオジネート(cliodinate)、クロピラリド(clopyralid)、ジチオピル(dithiopyr)、フルロキシピル(fluroxypyr)、ハロキシジン(haloxydine)、ピクロラム(picloram)、ピコリナフェン(picolinafen)、ピリクロル(pyriclor)、チアゾピル(thiazopyr)及びトリクロピル(triclopyr);ピリミジンジアミン系除草剤、例えばイプリミダム(iprymidam)及びチオクロリム(tioclorim);第四級アンモニウム系除草剤、例えばシペルクアット(cyperquat)、ジエタムコート(diethamquat)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、ジコート(diquat)、モルファムコート(morfamquat)及びパラコート(paraquat);チオカルバメート系除草剤、例えばブチレート(butylate)、シクロエート(cycloate)、ジアレート(di-allate)、EPTC、エスプロカルブ(esprocarb)、エチオレート(ethiolate)、イソポリネート(isopolinate)、メチオベンカルブ(methiobencarb)、モリネート(molinate)、オルベンカルブ(orbencarb)、ペブレート(pebulate)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、スルファレート(sulfallate)、チオベンカルブ(thiobencarb)、チオカルバジル(tiocarbazil)、トリアレート(triallate)及びベモレート(vemolate);チオカーボネート系除草剤、例えばジメキサノ(dimexano)、EXD及びプロキサン(proxan);チオ尿素系除草剤、例えばメチウロン(methiuron);トリアジン系除草剤、例えばジプロペトリン(dipropetryn)、トリアジフラム(triaziflam)及びトリヒドロキシトリアジン(trihydroxytriazine);クロロトリアジン系除草剤、例えばアトラジン(atrazine)、クロラジン(chlorazine)、シアナジン(cyanazine)、シプラジン(cyprazine)、エグリナジン(eglinazine)、イパジン(ipazine)、メソプラジン(mesoprazine)、プロシアジン(procyazine)、プログリナジン(proglinazine)、プロパジン(propazine)、セブチラジン(sebuthylazine)、シマジン(simazine)、テルブチラジン(terbuthylazine)及びトリエタジン(trietazine);メトキシトリアジン系除草剤、例えばアトラトン(atraton)、メソメトン(methometon)、プロメトン(prometon)、セクブメトン(secbumeton)、シメトン(simeton)及びテルブメトン(terbumeton);メチルチオトリアジン系除草剤、例えばアメトリン(ametryn)、アジプロトリン(aziprotryne)、シアナトリン(cyanatryn)、デスメトリン(desmetryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)、メソプロトリン(methoprotryne)、プロメトリン(prometryn)、シメトリン(simetryn)及びテルブトリン(terbutryn);トリアジノン系除草剤、例えばアメトリジオン(ametridione)、アミブジン(amibuzin)、ヘキサジノン(hexazinone)、イソメチオジン(isomethiozin)、メタミトロン(metamitron)及びメトリブジン(metribuzin);トリアゾール系除草剤、例えばアミトロール(amitrole)、カフェンストロール(cafenstrole)、エプロナズ(epronaz)及びフルポキサム(flupoxam);トリアゾロン系除草剤、例えばアミカルバゾン(amicarbazone)、ベンカルバゾン(bencarbazone)、カルフェントラゾン(carfentrazone)、フルカルバゾン(flucarbazone)、プロポキシカルバゾン(propoxycarbazone)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)及びチエンカルバゾン-メチル(thiencarbazone-methyl);トリアゾロピリミジン系除草剤、例えばクロランスラム(cloransulam)、ジクロスラム(diclosulam)、フロラスラム(florasulam)、フルメツラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ペノキススラム(penoxsulam)及びピロキススラム(pyroxsulam);ウラシル系除草剤、例えばブタフェナシル(butafenacil)、ブロマシル(bromacil)、フルプロパシル(flupropacil)、イソシル(isocil)、レナシル(lenacil)及びターバシル(terbacil);3-フェニルウラシル(3-phenyluracil);尿素系除草剤、例えばベンズチアズロン(benzthiazuron)、クミルロン(cumyluron)、シクルロン(cycluron)、ジクロラルウレア(dichloralurea)、ジフルフェンゾピル(diflufenzopyr)、イソノルロン(isonoruron)、イソウロン(isouron)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、モニソウロン(monisouron)及びノルロン(noruron);フェニル尿素系除草剤、例えばアニスロン(anisuron)、ブツロン(buturon)、クロルブロムロン(chlorbromuron)、クロルエツロン(chloreturon)、クロロトルロン(chlorotoluron)、クロロクスロン(chloroxuron)、ダイムロン(daimuron)、ジフェノクスロン(difenoxuron)、ジメフロン(dimefuron)、ジウロン(diuron)、フェヌロン(fenuron)、フルオメツロン(fluometuron)、フルオチウロン(fluothiuron)、イソプロツロン(isoproturon)、リニュロン(linuron)、メチウロン(methiuron)、メチルダイムロン(methyldymron)、メトベンズロン(metobenzuron)、メトブロムロン(metobromuron)、メトクスロン(metoxuron)、モノリニュロン(monolinuron)、モニュロン(monuron)、ネブロン(neburon)、パラフルロン(parafluron)、フェノベンズロン(phenobenzuron)、シズロン(siduron)、テトラフルロン(tetrafluron)及びチジアズロン(thidiazuron);ピリミジニルスルホニル尿素系除草剤、例えばアミドスルフロン(amidosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、ベンスルフロン(bensulfuron)、クロリムロン(chlorimuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、フルセトスルフロン(flucetosulfuron)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron)、ホラムスルフロン(foramsulfuron)、ハロスルフロン(halosulfuron)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、メソスルフロン(mesosulfuron)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、オルトスルファムロン(orthosulfamuron)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、プリミスルフロン(primisulfuron)、ピラゾスルフロン(pyrazosulfuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、スルホメツロン(sulfometuron)、スルホスルフロン(sulfosulfuron)及びトリフロキシスルフロン(trifloxysulfuron);トリアジニルスルホニル尿素系除草剤、例えばクロルスルフロン(chlorsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、エタメトスルフロン(ethametsulfuron)、ヨードスルフロン(iodosulfuron)、メトスルフロン(metsulfuron)、プロスルフロン(prosulfuron)、チフェンスルフロン(thifensulfuron)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベヌロン(tribenuron)、トリフルスルフロン(triflusulfuron)及びトリトスルフロン(tritosulfuron);チアジアゾリル尿素系除草剤、例えばブチウロン(buthiuron)、エチジムロン(ethidimuron)、テブチウロン(tebuthiuron)、チアザフルロン(thiazafluron)及びチジアズロン(thidiazuron);並びに未分類の除草剤、例えばアクロレイン(acrolein)、アリルアルコール(allylalcohol)、アミノシクロピラクロル(aminocyclopyrachlor)、アザフェニジン(azafenidin)、ベナゾリン(benazolin)、ベンタゾン(bentazone)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ブチダゾール(buthidazole)、カルシウムシアナミド、カムベンジクロル(cambendichlor)、クロルフェナック(chlorfenac)、クロルフェンプロップ(chlorfenprop)、クロルフルラゾール(chlorflurazole)、クロルフルレノール(chlorflurenol)、シンメチリン(cinmethylin)、クロマゾン(clomazone)、CPMF、クレゾール(cresol)、オルト-ジクロロベンゼン、ジメピペレート(dimepiperate)、エンドタール(endothal)、フルオロミジン(fluoromidine)、フルリドン(fluridone)、フルロクロリドン(flurochloridone)、フルルタモン(flurtamone)、フルチアセット(fluthiacet)、インダノファン(indanofan)、メタゾール(methazole)、イソチオシアン酸メチル、ニピラクロフェン(nipyraclofen)、OCH、オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ペントキサゾン(pentoxazone)、酢酸フェニル水銀、ピノキサデン(pinoxaden)、プロスルファリン(prosulfalin)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリフタリド(pyriftalid)、キノクラミン(quinoclamine)、ローデタニル(rhodethanil)、スルグリカピン(sulglycapin)、チジアジミン(thidiazimin)、トリジファン(tridiphane)、トリメツロン(trimeturon)、トリプロピンダン(tripropindan)及びトリタック(tritac)。本発明の除草剤組成物は、さらに、グリホサート耐性作物、ジカンバ耐性作物又は2,4-D-耐性作物については、グリホサート、ジカンバ(dicamba)又は2,4-Dと共に使用することができる。一般的には、本明細書中に記載される組成物を、処理される作物に対して選択的であり、且つ、これらの組成物により防除される雑草のスペクトルを、利用される施用量で補完する除草剤と組み合わせて使用することが好ましい。本明細書中に記載される組成物と他の補完的除草剤とを、同時に、組み合わせ製剤として、又はタンクミックスとして施用することが、さらに一般的に好ましい。
IV. 使用方法
本明細書中に記載される組成物は、圃場又は任意の他の領域、例えば、線路、芝生、ゴルフコース、及び雑草の防除が望ましい他の場所において雑草を選択的に防除するための方法において使用することができる。場合により、上記の圃場又は他の領域は、植えられた種子の作物又はグルホシネートに対して抵抗性の作物を含み得る。この方法は、本明細書中に記載されるL-グルホシネートを含む組成物の有効量を圃場に施用することを含み得る。
本明細書中に記載される組成物は、雑草の予防又は防除のための、作物の圃場への施用に有用である。本組成物は、圃場に噴霧するための液体として製剤化され得る。L-グルホシネートは、組成物中に有効量で提供される。本明細書中で使用される「有効量」は、1ヘクタール当たり約10グラム活性成分~1ヘクタール当たり約1,500グラム活性成分、例えば、約50グラム~約400グラム又は約100グラム~約350グラムを意味する。一部の実施形態において、活性成分は、L-グルホシネートである。例えば、組成物中のL-グルホシネートの量は、1ヘクタール当たり、L-グルホシネート約10グラム、約50グラム、約100グラム、約150グラム、約200グラム、約250グラム、約300グラム、約350グラム、約400グラム、約500グラム、約550グラム、約600グラム、約650グラム、約700グラム、約750グラム、約800グラム、約850グラム、約900グラム、約950グラム、約1,000グラム、約1,050グラム、約1,100グラム、約1,150グラム、約1,200グラム、約1,250グラム、約1,300グラム、約1,350グラム、約1,400グラム、約1,450グラム、又は約1,500グラムであり得る。
V. 例示的実施形態
1. 結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製するための方法であって、以下のステップ:
(i) L-グルホシネート出発物質及び水溶液を含む混合物を形成するステップであって、
上記L-グルホシネート出発物質が、L-グルホシネートアンモニウム及びD-グルホシネートアンモニウムを含み、
上記水溶液が、水及び水混和性有機溶媒を含む、
上記ステップ;
(ii) ステップ(i)の混合物からL-グルホシネートアンモニウム一水和物を結晶化し、L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を形成するステップ;及び
(iii) ステップ(ii)の後に、上記水溶液からL-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶の少なくとも一部を分離するステップ
を含み、
これにより結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製し、
ここで上記結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物はL-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを含む、
上記方法。
2. 水溶液が、アンモニア源をさらに含む、実施形態1の方法。
3. アンモニア源が水酸化アンモニウムである、実施形態2の方法。
4. グルホシネート出発物質中のL-グルホシネートアンモニウムとD-グルホシネートアンモニウムのモル比が少なくとも70:30である、実施形態1~3のいずれか1つの方法。
5. グルホシネート出発物質中のL-グルホシネートアンモニウムとD-グルホシネートアンモニウムのモル比が少なくとも50:50である、実施形態1~4のいずれか1つの方法。
6. グルホシネート出発物質中のL-グルホシネートアンモニウムとD-グルホシネートアンモニウムのモル比が少なくとも76:24である、実施形態1~4のいずれか1つの方法。
7. L-グルホシネート出発物質が、L-グルタミン酸及びその塩、D-グルタミン酸及びその塩、L-ピログルタミン酸及びその塩、2-オキソグルタル酸及びその塩、コハク酸及びその塩、2-オキソ-4-(ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル)酪酸及びその塩、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸一アンモニウム、並びにリン酸二アンモニウムからなる群から選択される1種以上の成分をさらに含む、実施形態1~6のいずれか1つの方法。
8. L-グルホシネート出発物質が、L-グルタミン酸を含む、実施形態7の方法。
9. L-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量が、約70%(w/w)~約90%(w/w)である、実施形態1~8のいずれか1つの方法。
10. L-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量が、約75%(w/w)~約85%(w/w)である、実施形態9の方法。
11. 水混和性溶媒が、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1-メチル-2-プロパノール、1,2-プロパンジオール、及び1,2-エタンジオールからなる群から選択される、実施形態1~10のいずれか1つの方法。
12. 水混和性有機溶媒がメタノールである、実施形態11の方法。
13. 水溶液中の水混和性有機溶媒と水の比が、体積で約45:55~約95:5である、実施形態1~12のいずれか1つの方法。
14. 水溶液中の水混和性有機溶媒と水の比が、体積で約45:55~約65:35である、実施形態1~13のいずれか1つの方法。
15. 水溶液中の水酸化アンモニウムの濃度が、約0.1M~約1Mである、実施形態1~14のいずれか1つの方法。
16. 水溶液中の水酸化アンモニウムの濃度が約0.4Mである、実施形態15の方法。
17. ステップ(i)におけるL-グルホシネート出発物質と水溶液の比が、重量で約0.5:1~約5:1である、実施形態1~16のいずれか1つの方法。
18. ステップ(i)におけるL-グルホシネート出発物質と水溶液の比が、重量で約1:1~約2:1である、実施形態17の方法。
19. ステップ(ii)が、ステップ(i)の混合物を加熱して加熱混合物を形成することを含む、実施形態1~18のいずれか1つの方法。
20. ステップ(i)の混合物が、少なくとも約45℃に加熱される、実施形態19の方法。
21. ステップ(iii)の前に、加熱混合物が、少なくとも約45℃の温度で、約10分間~約6時間の期間維持される、実施形態19又は実施形態20の方法。
22. ステップ(iii)の前に、加熱混合物を冷却して冷却混合物を形成することをさらに含む、実施形態19~21のいずれか1つの方法。
23. 加熱混合物が約30℃以下の温度に冷却される、実施形態22の方法。
24. ステップ(ii)が、グルホシネート種結晶をステップ(i)の混合物に添加することを含む、実施形態1~18のいずれか1つの方法。
25. グルホシネート種結晶をステップ(ii)の加熱混合物に添加することを含む、実施形態19~23のいずれか1つの方法。
26. グルホシネート種結晶が、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを含む、実施形態24又は実施形態25の方法。
27. グルホシネート種結晶を含む混合物が、ステップ(iii)の前に、約30℃の温度で約1時間~約24時間の期間維持される、実施形態24~26のいずれか1つの方法。
28. グルホシネート種結晶が、L-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量に対して約0.05%(w/w)~約30%(w/w)の量で添加される、実施形態24~27のいずれか1つの方法。
29. グルホシネート種結晶が、L-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量に対して約0.1%(w/w)~約0.5%(w/w)の量で添加される、実施形態28の方法。
30. ステップ(iii)において、L-グルホシネート結晶の少なくとも一部を分離することが、ステップ(ii)の混合物を濾過すること、ステップ(ii)の混合物を遠心分離すること、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態1~29のいずれか1つの方法。
31. ステップ(iv) L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を洗浄するステップ;及びステップ(v) L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を乾燥させるステップの1つ以上のステップをさらに含む、実施形態1~30のいずれか1つの方法。
32. 結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物が、D-グルホシネートをさらに含む、実施形態1~31のいずれか1つの方法。
33. L-グルホシネートとD-グルホシネートのモル比が少なくとも90:10である、実施形態32の方法。
34. L-グルホシネートとD-グルホシネートのモル比が少なくとも95:5である、実施形態32又は実施形態33の方法。
35. L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bが、Cu-Kα線を用いる回折計で測定して、10.0、11.4、12.5、16.5、17.4、18.1、19.6、20.0、21.8、22.9、23.6、24.0、25.1、25.5、26.1、26.3、26.4、27.9、28.2、28.4、28.7、29.2、30.2、30.9、31.6、31.7、32.7、33.0、33.3、34.3、35.2、36.7、37.2、37.4、37.8、38.3、38.7、及び39.3 °2θ、± 0.2 °2θから選択される少なくとも3個のピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンにより特徴づけられる、実施形態1~34のいずれか1つの方法。
36. L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bが、約123℃で開始する吸熱を示す示差走査熱量測定(DSC)曲線により特徴づけられる、実施形態1~35のいずれか1つの方法。
37. 実施形態1~36のいずれか1つの方法により調製される結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物であって、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを含む、上記結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物。
38. D-グルホシネートをさらに含む、実施形態37による結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物。
39. L-グルホシネートとD-グルホシネートのモル比が少なくとも90:10である、実施形態38による結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物。
40. L-グルホシネートとD-グルホシネートのモル比が少なくとも95:5である、実施形態38又は実施形態39による結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物。
41. グルホシネート混合物から結晶性L-グルホシネートを調製する方法であって、以下のステップ:
(i) 固定化酵素の調製であって、前記酵素がD-アミノ酸オキシダーゼ(DAAO)酵素及びトランスアミナーゼ酵素である、上記調製;
(ii) 前記グルホシネート混合物を固定化酵素に接触させて、L-グルホシネート富化組成物を得るステップ;
(iii) ステップ(ii)の組成物のクロマトグラフィー精製を実施して、L-グルホシネートを単離するステップ;
を含む、上記方法。
42. D-グルホシネート及びL-グルホシネートの両方を含む組成物から結晶性L-グルホシネートを調製する方法であって、前記方法が、以下のステップ:
(i) 前記組成物をDAAO及びトランスアミナーゼ酵素と接触させるステップ;
(ii) 酵素反応を起こして70%超のL-グルホシネートの組成物を得るステップ;
(iii) ステップ(ii)の組成物からL-グルタミン酸を結晶化するステップ;
(iv) クロマトグラフィー精製してL-グルホシネートを含む組成物を得るステップ;
(v) ステップ(iv)の組成物を脱塩するステップ;及び
(vi) 結晶化によりステップ(v)の組成物からL-グルホシネートを単離するステップ
を含む、上記方法。
43. グルホシネート出発物質から塩を分離する方法であって、以下のステップ:
(i) グルホシネート出発物質を水溶液中で溶解させるステップ;
(ii) 溶液のpHを6~7に調整するステップ;
(iii) 上記溶液を総溶解固体濃度が少なくとも20~70重量%(例えば、30~60重量%、40~50重量%、又は45~50重量%)になるまで濃縮するステップ;
(iv) 濃縮した溶液を2~15℃に冷却するステップ;
(v) 濾過又は遠心分離を用いて結晶化した塩を分離するステップ;及び
(vi) 残りの溶液を乾燥させて、グルホシネートアンモニウム一水和物を単離するステップ
を含む、上記方法。
44. 塩が、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、クエン酸アンモニウム、クエン酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、ギ酸アンモニウム、ギ酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム及び重炭酸ナトリウムからなる群から選択される、実施形態43の方法。
45. 塩が硫酸アンモニウムである、実施形態44の方法。
46. 前記DAAO酵素が、配列番号2に示されるアミノ酸配列を含む、実施形態42~45のいずれか1つの方法。
47. 前記DAAO酵素が、配列番号3に示されるアミノ酸配列を含む、実施形態42~45のいずれか1つの方法。
48. 配列番号2に示されるアミノ酸配列を含む、変異体DAAO酵素。
49. 配列番号3に示されるアミノ酸配列を含む、変異体DAAO酵素。
50. 配列番号5に示されるアミノ酸配列を含む、変異体DAAO酵素。
以下の実施例は例示の目的で提供されるものであり、限定の目的で示されるものではない。
VI. 実施例
実施例1. 結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bの特性決定
単結晶X線回折解析は、表1において参照されるL-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bの結晶形態及び単位構造を提供した:
Figure 2022529428000002
X線粉末回折(XRPD)による結晶性物質の解析は、図1におけるパターン(上の軌跡)を、L-グルホシネートアンモニウム一水和物に割り当てた。このパターンは、以前の研究において結晶化され且つ単離された図1の「形態B」(下の軌跡)と一致する。イオンクロマトグラフィーによるアンモニウム含有量のアッセイ及びKarl Fisher分析含有量による水含有量のアッセイは、「形態B」のXRPDパターンと一致する結晶が、化学量論量(stochiometric amounts)の水及びアンモニアを含むことを示す(表2)。
HPLCによる結晶の特性決定(AG-990-6-26)は、グルホシネート遊離酸の量が76.29%(w/w)であったことを示した。グルタミン酸は0.47%(w/w)で、主要な不純物であった。2-オキソグルタル酸及びL-ピログルタミン酸は<0.1%(w/w)で存在していた。水、7.50%(w/w);アンモニア、6.79%(w/w);ナトリウム、3.55%(w/w);及びスルファート、5.09%(w/w)は、結晶性物質中の残りの質量を構成していた。
Figure 2022529428000003
実施例2. 結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Aの特性決定
単結晶X線回折解析は、表3において参照されるL-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Aの結晶形態及び単位構造を提供した:
Figure 2022529428000004
X線粉末回折(XRPD)による結晶性物質の解析は、図4におけるパターン(上の軌跡)を、L-グルホシネートアンモニウム一水和物に割り当てた。このパターンは、以前の研究において結晶化され且つ単離された図4の「形態A」(下の軌跡)と一致する。
実施例3. 貧溶媒(antisolvent):溶媒比研究
総グルホシネートアンモニウム76.4%(w/w)を含み、且つL-グルホシネート:D-グルホシネート(L:D)比81:19を有する物質を用いて、貧溶媒:溶媒比研究を実施した。表4に示されるとおり、メタノール、水、及び約0.4Mの水酸化アンモニウムを含む流体混合物を用いた。
Figure 2022529428000005
富化L:D-グルホシネート比を有する結晶を、全溶媒系における単独直接結晶化(single direct crystallization)から得た。50:50~70:30のメタノール:水の溶媒系において、L:D-グルホシネート比>99:1が得られた。L-グルホシネートアンモニウム水和物としての結晶の純度>90%も、50:50~70:30のメタノール:水の溶媒系において得られた。
実施例4. 共晶の決定
表5及び表6に示されるとおり、総グルホシネートアンモニウム純度75~80%、及びL:D-グルホシネート比72:28~81:19を有するL-グルホシネートアンモニウムロットの結晶化の研究を、30℃で16時間実施した。これらの実験についてのメタノールと水の比は、50:50(v:v)であった。サンプルは、室温で6時間の混合後(表5)、及び室温で12日間の混合後に再び(表6)、採取された。ロット17、18、19、20及び21は、6時間の混合期間後にL-グルホシネートが実質的に富化されたL-グルホシネートアンモニウム水和物結晶を生じた(表5)。結晶は、ロット13及び15においては、6時間の期間後には観察されなかったが、より長い混合時間では、これらのロットにおいて結晶形成が生じた(表6)。しかしながら、ロット13及び15は、それぞれ、L-グルホシネートとD-グルホシネートの初期比72:28及び76:24を含んでおり、これらの2つのロットから得られた結晶は、L-グルホシネート異性体が富化されていなかった(表6)。この手順で処理された他のロットは、50:50より実質的に高いL:D比を有する結晶を与えた(表6)。ロット16及びロット20から得られた結果を比較すると、L:D-グルホシネート比約76:24程度の共晶点を示す。
Figure 2022529428000006
Figure 2022529428000007
実施例5. 20グラムスケールの結晶化処理
L-グルホシネートアンモニウム出発物質(20g;総グルホシネートアンモニウム76.4%、L:D-グルホシネートアンモニウム比81:19)を、12.5mLの、0.36Mの水酸化アンモニウムを有する50:50(v:v)の水:メタノール溶液に、室温で撹拌しながら添加した。超音波処理しながら温度を45℃に上昇させて固体を溶解させ、その後溶液を30℃のシェーカーに入れた。1時間後、0.2重量%の出発物質(g/g)としてのL-グルホシネートアンモニウム一水和物種結晶(L-グルホシネートアンモニウム純度>70重量%、L:D-グルホシネート比>97:3)を添加した。結晶化のため、スラリーを30℃で16時間撹拌した。沈殿した結晶を遠心分離し、メタノールで洗浄し、濾過し、乾燥させて、7.8gの精製L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶:L-グルホシネートアンモニウム一水和物純度89.8重量%;L:D-グルホシネート比98.5:1.5;出発物質からのL-グルホシネートアンモニウムの回収率54.5%を得た。
実施例6. 100グラムスケールの結晶化処理
L-グルホシネートアンモニウム出発物質(100g;総グルホシネートアンモニウム76.4%、L:D-グルホシネートアンモニウム比81:19)を、62mLの、0.36M水酸化アンモニウムを有する40:60(v:v)の水:メタノール溶液に、室温で撹拌しながら添加した。撹拌しながら温度を50℃に上昇させて固体を溶解させ、次いで溶液を50℃で1時間保持し、その後、10mLメタノールを有するスラリー中100mgのL-グルホシネートアンモニウム一水和物種結晶(L-グルホシネート純度>70重量%、L:D-グルホシネート比>97:3)を添加した。播種後、溶液を50℃で20分間保持し、次いで温度を45℃に冷却し、1時間保持した。1時間後、1時間保持により温度を40℃に低下させ、その後この温度を30℃に低下させて、一晩結晶化させた。スラリーを30℃で16時間撹拌し、結晶化させた。室温で30分後、沈殿した結晶を遠心分離し、メタノールで洗浄し、濾過し、乾燥させて、53.2gの精製L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶:L-グルホシネートアンモニウム一水和物純度86.5重量%;L:D-グルホシネート比96.2:3.8;出発物質からのL-グルホシネートアンモニウムの回収率68.6%を得た。
実施例7. 2キログラムスケールの結晶化処理
L-グルホシネートアンモニウム出発物質(2000g;総グルホシネートアンモニウム76.4%、L:D-グルホシネートアンモニウム比81:19)を、1140gの48:52のメタノール:水(0.4M NH4OH)に室温で撹拌しながら添加した。このスラリーを、5Lジャケット結晶化容器に移した。温度を50℃に上昇させて固体を溶解させ(400rpmで撹拌した)、次いで50℃で1時間保持し、その後、2重量%の出発物質(g/g)としての40gのL-グルホシネートアンモニウム種結晶(L-グルホシネートアンモニウム純度>70重量%、L:D-グルホシネート比>97:3)を、40mLのメタノール中のスラリーとして添加した。種結晶の添加後、撹拌を250rpmに低下させた。30分後、温度を45℃に低下させた。バッチ温度を、温度が35℃になるまで、各30分間の温度保持後に5℃ずつ低下させた。35℃で30分後、撹拌を200rpmに低下させ、温度を室温に冷却し、一晩(14~18時間)結晶化させた。沈殿した結晶を遠心分離し、メタノールで洗浄し、濾過し、乾燥させて、1071gの精製L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶:L-グルホシネートアンモニウム一水和物純度84.1重量%;L:D-グルホシネート比96.4:3.6;出発物質からのL-グルホシネートアンモニウムの回収率65.8%を得た。
実施例8. 再結晶化処理
L-グルホシネートアンモニウム出発物質(82.4g;総グルホシネートアンモニウム76.4%、L:D-グルホシネートアンモニウム比97.8:2.2)を、35.4gの70:30(v:v)の水:メタノール溶液に、室温で撹拌しながら添加した。撹拌しながら温度を60℃に上昇させて、固体を溶解させた。60℃で約1時間加熱した後、160mLのメタノールを撹拌しながら添加し、無機塩をクラッシュアウトさせた(crash out)。結果として得られたスラリーを遠心分離して無機塩を固体沈殿剤としてペレット化し、母液をデカントして、室温で16時間かけて結晶化させた。結晶を濾過し、メタノールで洗浄し、乾燥させて、46.5gの精製L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶:L-グルホシネートアンモニウム一水和物純度99.2重量%;L:D-グルホシネート比99.2:0.8;出発物質からのL-グルホシネートアンモニウムの回収率68.6%を得た。
実施例9:
アンモニア源の添加を伴う、L-グルホシネートアンモニウム一水和物の結晶化
L-グルホシネートアンモニウム出発物質(50g、総L-グルホシネートアンモニウム77%、グルタミン酸アンモニウム7.3%)を、36.7gの、0.4Mの水酸化アンモニウムの全濃度を有する45:55(w:w)のメタノール:水の溶液に、室温で撹拌しながら添加した。超音波処理しながら温度を50℃に上昇させ、固体を溶解させた。この溶液を、オーバーヘッド撹拌しながらガラス丸底フラスコに移し、全混合期間を通して温度を50℃に維持しながら250rpmで1時間混合した。1グラムのL-グルホシネートアンモニウム一水和物形態B種結晶(L-グルホシネートアンモニウム純度>90重量%)を、3mLのメタノール中のスラリーとしてバッチに添加した。30分後、温度を45℃に低下させた。バッチ温度を、温度が30℃になるまで、各30分間の保持期間後に5℃ずつさらに低下させた。3ミリリットルのメタノールを添加し、スラリーを30℃で16時間撹拌した。室温で30分後、スラリーを25mLのメタノールで希釈し、濾過した。結晶をメタノールで洗浄し、乾燥させて、20.7gのL-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶(L-グルホシネートアンモニウム一水和物純度93.3%、出発物質からの回収率45.5%、D-グルホシネートアンモニウム<1%、及びグルタミン酸アンモニウム0.58%)を得た。この結晶をX線粉末回折により解析し、結果として得られたパターンは、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bのパターンと一致していた。この固体を粒径について測定し、Dv90は70.7ミクロンであることがわかった。
実施例10:アンモニア源の添加を伴わないL-グルホシネートアンモニウム一水和物の結晶化
L-グルホシネートアンモニウム出発物質(50g、総L-グルホシネートアンモニウム77%、グルタミン酸アンモニウム7.3%)を、35.0gの45:55(w:w)メタノール:水に添加した。水酸化アンモニウムは添加しなかった。超音波処理しながら温度を50℃に上昇させて、固体を溶解させた。この溶液を、オーバーヘッド撹拌しながらガラス丸底フラスコに移し、全混合期間を通して温度を50℃に維持しながら250rpmで1時間混合した。1グラムのL-グルホシネートアンモニウム一水和物形態B 種結晶(L-グルホシネートアンモニウム純度>90重量%)を、3mLのメタノール中のスラリーとしてバッチに添加した。30分後、温度を45℃に低下させた。バッチ温度を、温度が30℃になるまで、各30分間の保持期間後に5℃ずつさらに低下させた。3ミリリットルのメタノールを添加し、スラリーを30℃で16時間撹拌した。室温で30分後、スラリーを25mLのメタノールで希釈し、濾過した。結晶をメタノールで洗浄し、乾燥させて、12.5gのL-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶(L-グルホシネートアンモニウム一水和物純度97.0%、出発物質からの回収率28.7%、D-グルホシネートアンモニウム<1%及びグルタミン酸アンモニウム0.69%)を得た。この結晶をX線粉末回折により解析し、結果として得られたパターンは、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bのパターンと一致していたが、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Aと一致する幾つかのピークが存在していた。この固体を粒径について測定し、Dv90は102ミクロンであることがわかった。
実施例11:ラセミ体のグルホシネートの添加を伴うL-グルホシネートアンモニウム一水和物の結晶化
L-グルホシネートアンモニウム出発物質(37.5g、総L-グルホシネートアンモニウム72.4%、グルタミン酸アンモニウム11.4%)、及びラセミ体のグルホシネートアンモニウム(12.5g、総グルホシネートアンモニウム95%)を、30.5gの、0.4Mの水酸化アンモニウムの全濃度を有する50:50(w:w)のメタノール:水の溶液に、室温で撹拌しながら添加した。超音波処理しながら温度を50℃に上昇させ、固体を溶解させた。この溶液を、オーバーヘッド撹拌しながらガラス丸底フラスコに入れ、全混合期間を通して温度を50℃に維持しながら250rpmで1時間混合した。1グラムのL-グルホシネートアンモニウム一水和物形態B種結晶(L-グルホシネートアンモニウム純度>90重量%)を、3mLのメタノール中のスラリーとして添加した。30分後、温度を45℃に低下させた。バッチ温度を、温度が30℃になるまで、各30分間の保持期間後に5℃ずつさらに低下させた。3ミリリットルのメタノールを添加し、スラリーを30℃で16時間撹拌した。室温で30分後、スラリーを25mLのメタノールで希釈し、濾過した。結晶をメタノールで洗浄し、乾燥させて、20.6gのL-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶(L-グルホシネートアンモニウム一水和物純度94.4%、出発物質からの回収率51.8%、D-グルホシネートアンモニウム<1%及びD-グルホシネートアンモニウム一水和物0.7%、グルタミン酸アンモニウム1.53%を含む)を得た。
実施例12:結晶性L-グルホシネートの調製
L-グルタミン酸の結晶化
WO 2019/018406の実施例1に記載されるとおりに調製した、L-グルホシネート及びL-グルタミン酸を含む溶液をリアクターに充填し、かき混ぜを開始する。バッチがpH5.0~6.0に達するまで濃硫酸をリアクターに充填し;必要に応じてこのバッチを冷却し、硫酸の添加中に温度を20~40℃に保持する。硫酸の完全添加後、L-グルタミン酸の種結晶をバッチに添加し、結晶の成長を促進する。バッチ中で種結晶を混合しながら、このバッチがpH3.5~3.9に達するまでバッチに濃硫酸を添加し、その後、このバッチを0~5℃に冷却し、この温度で少なくとも15分間保持する。保持期間後、バッチを濾過してL-グルタミン酸結晶を除去する。濾液を、総溶解固体が28重量%以上になるまで、真空下に最大ジャケット温度70℃で濃縮する。
クロマトグラフィー
濃縮した濾液をクロマトグラフィー系に供給し、その後水溶離液を供給した。クロマトグラフィーは、バッチモード又は擬似移動床(SMB)モードのいずれかで操作することができる。クロマトグラフィーカラムには、ヒドロキシル化ポリアクリレート樹脂又はヒドロキシル化ポリメタクリレート樹脂が充填される。分離は、フィードのパルスが樹脂を通って通過するにつれて起こり、部分的に精製されたL-グルホシネートアンモニウムが、供給位置の下流のパルス先端から回収される。生成物が回収された後、水供給を継続し、その後の濃縮濾液の供給のために樹脂を調製する。
脱塩
部分的に精製されたL-グルホシネート溶液を含む画分をリアクターに充填し、かき混ぜを開始する。溶液のpHを、水酸化アンモニウムを用いてpH6~7に調整する。このバッチを、総溶解固体濃度が少なくとも48~50重量%になるまで真空下で濃縮する。濃縮ステップのための最大ジャケット温度は70℃である。濃縮後、バッチを10~15℃に冷却し、この間に硫酸アンモニウムが結晶化する。バッチを4~10℃で少なくとも30分間混合し、その後濾過して硫酸アンモニウム結晶を除去する。硫酸アンモニウムケーキはメタノールで洗浄されるが、メタノール洗浄液は、すぐに濾液と合わされるわけではない。
水性濾液をリアクターに充填し、かき混ぜを開始する。場合により、予め単離された硫酸アンモニウムの結晶をバッチに添加し、種結晶として作用させることができる。メタノールの一部をリアクターに添加し、その後バッチを10~15℃に冷却する。メタノールケーキ洗浄液を、第1メタノール充填の一部として添加する。第2部分のメタノールがリアクターに添加される。このバッチを4~10℃で少なくとも30分間撹拌し、その後、バッチを濾過して硫酸アンモニウム結晶を除去する。硫酸アンモニウムケーキをメタノールで洗浄し、洗浄濾液をバッチと合わせる。
結晶化のための出発物質の調製
脱塩された濾液をリアクターに充填し、総溶解固体の濃度が約48重量%になるまで真空下で濃縮する。濃縮ステップ中の最大ジャケット温度は70℃である。濃縮した溶液を真空乾燥機に移し、ここでバッチを真空下に濃縮して5%未満の全水分(total moisture)を有する固体を生成する。
結晶化
上記の固体物質をリアクターに充填し、メタノール及び水性水酸化アンモニウムと合わせる。スラリーを混合しながら50~55℃に加熱し、固体が溶解するまで保持する。L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態B種結晶及びメタノールからなるスラリーをリアクターに充填する。30分間の混合後、バッチ温度を50℃から45℃に低下させる。温度を5℃ずつ下げ、その後バッチ温度が30℃に達するまで30分間の混合時間を置く。少量のメタノールを添加し、その後、バッチを30℃で少なくとも12時間混合する。この混合時間後、バッチを20~25℃に冷却し、メタノールをバッチに添加する。30分間の混合後、バッチを濾過する。濾過ケーキをメタノールで洗浄し、結果として得られた濾過ケーキを加熱及び真空下にて乾燥させ、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態B結晶を得る。
実施例13:酵素反応を実施するための、改善されたバリアントDAAO酵素
DAAO配列
ロドスポリジウム・トルロイデス(Rhodosporidium toruloides)由来の変異体DAAOのコーディング配列(例えば、MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHMMARIRL(配列番号4)リーダー配列並びにF58K変異及びM213S変異からなる)を、pET14bベクター中にクローン化し、N末端6xHisタグ化タンパク質の発現を可能とさせる。このpET14b-RgDAAOプラスミドを、BL21(BE3)trxB pLysS細胞中に形質転換した。ロドスポリジウム・トルロイデス(Rhodosporidium toruloides)由来の野生型DAAOの配列(この配列に対して、表7の最初の4つの項目について記載される番号付けが対応する(Ac302、Mut5、Mut7(配列番号3)、及びMut18))は、配列番号1に示される。表7における5番目の項目であるMut846の配列は、配列番号2に提供される。配列番号5は、リンカー配列番号4を有するMut7配列を表す。
ストック溶液:
以下の色素ストック溶液を調製した:DMSO中2,4,6-トリブロモ-3-ヒドロキシ安息香酸(TBHBA)の20mg/mLストック溶液;及び水中4-アミノアンチピリン(4-AAP)の100mg/mLストック溶液。以下の酵素ストック溶液を調製した:pH8.0のリン酸カリウムバッファー中の西洋わさびペルオキシド(HRP)6型の1mg/mLストック溶液。以下の基質ストック溶液を調製した:ラセミ体のグルホシネートの初期反応濃度が0、1、10、100、250、及び500nMとなるような、pH8.0のリン酸カリウムバッファー中のさまざまな濃度のラセミ体のグルホシネート。DAAO酵素を大腸菌(E. coli)中で作製し、これを溶解させて、無細胞抽出物を凍結乾燥させた。無細胞抽出物中の酵素量を、SDS-PAGEを用いて定量し、クーマシーブルーにより染色した。
反応混合物:
以下の反応混合物を調製した:
ミックスAは、基質とHRP酵素との組み合わせである。反応バッファーを用いて、アッセイ対象の各基質濃度毎に溶液を調製した。これらの溶液は最終基質濃度の2倍であり、HRP溶液については0.2mg/mLであった。
ミックスBは色素混合物である。5mLの反応バッファーに、120μLのTBHBA溶液及び400μLの4-AAP溶液を添加した。
ミックスCは、酵素混合物である。反応バッファー中DAAOの0.02mg/mLの溶液を調製した。反応における最終DAAO濃度は5μg/mLであった。
プロトコル:
分光光度計を460nmの波長で使用した。このアッセイを実施するための温度は30℃であった。測定は15分間で行った。96ウェルプレートを使用し、以下のミックス(複製を有する)を、マルチチャネルを用いて、以下の順番で添加した:100μlのミックスA、50μlのミックスB、及び50μlのミックスC。
酵素動態を上記のとおりに測定し、ミカエリス・メンテン(Michaelis Menten)グラフ上にプロットし、これを用いてVmaxを計算した。以下の表7に示されるとおり、突然変異体DAAO酵素は広範囲の活性を示した:
Figure 2022529428000008
配列
配列番号1:
Figure 2022529428000009
配列番号2:
Figure 2022529428000010
配列番号3:
Figure 2022529428000011
配列番号4:
Figure 2022529428000012
配列番号5:
Figure 2022529428000013
本明細書中で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のためのみであって、この専門用語は、限定を意図するものではないことが理解される。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるであろう。別段に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての技術的用語及び科学的用語は、この発明が属する当業者に一般的に理解される意味と同じ意味を有する。広範囲の値が提供される場合、文脈が明らかに別段に指示しない限り、この範囲の上限と下限の間の各介在値、及び任意の他の記載値又は記載範囲内の介在値は、下限の単位の10分の1まで本発明中に包含されることが理解される。これらのより小さな範囲の上限値及び下限値は、独立して、より小さな範囲に含まれ得るか、また本発明中にも包含され得、記載範囲内の任意の具体的に除外された限定を受ける。記載範囲が上記限定のうちの1つ又は両方を含む場合、これらの包含される限定のいずれか又は両方を除外する範囲もまた、本発明に含まれる。特定の範囲は、用語「約(about)」又は用語「約(around)」により先行される数値と共に本明細書中に示される。用語「約(about)」及び「約(around)」は、本明細書中、それが先行するまさにその数字、並びにこの用語が先行する数字に近いか又はおよそその数字に対して文献的サポートを提供するために用いられる。ある数字が具体的に言及される数字に近いか又はほぼその数字であるか否かを決定する際、この近いかまたは近似する言及されていない数字は、それが示される文脈において、具体的に言及される数字の実質的な均等物を提供する数字であり得る。「X」が「約(about)」又は「約(around)」により修飾される値であった場合、「約(about)X」又は「約(around)X」は、一般的に、0.95X~1.05Xの値、例えば、0.98X~1.02X又は0.99X~1.01Xなどを示し得る。「約(about)X」又は「約(around)X」との任意の言及は、具体的には、少なくとも値X、0.95X、0.96X、0.97X、0.98X、0.99X、1.01X、1.02X、1.03X、1.04X、及び1.05Xを示す。このため、「約(about)X」及び「約(around)X」は、特許請求の範囲の限定に対する書面による記載の裏付け、例えば「0.98X」を教示し且つ提供することが意図される。
本明細書中で引用される全ての刊行物、特許及び特許出願は、参照により、各個別の刊行物、特許又は特許出願が具体的に且つ個別に示されて参照により組み込まれるかのような程度にまで、本明細書中に組み込まれる。さらに、各引用される刊行物、特許及び特許出願は、参照により本明細書中に組み込まれて、それに関連して上記刊行物が引用される主題を開示し且つ記載する。任意の刊行物の引用は、出願日前の開示のためであり、本明細書中に記載される発明が前の発明を理由としてこのような刊行物に先行する権利を有さないことの承認として解されるべきではない。さらに、提供される刊行物の日付は、実際の公開日とは異なる可能性があり、これは独立して確認する必要があり得る。
特許請求の範囲は、任意の任意選択の要素を除外するように記載することができることに留意されたい。従って、この記述は、特許請求の範囲の要素の列挙に関連する「もっぱら(solely)」、「のみ(only)」などのような排他的用語の使用、又は「ネガティブ」限定の使用のための先行する基準としての役割を果たすことが意図される。この開示を読めば当業者には明らかであろうとおり、本明細書中に記載及び例示される個々の実施形態のそれぞれは、本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、他の幾つかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離され得るか、又はこれらと容易に組み合わせ得る別々の成分及び特徴を有する。任意の列挙される方法は、列挙される事象の順番で、又は論理的に可能な任意の他の順番で実施することができる。本明細書中に記載される方法及び材料と類似の又は均等な任意の方法及び材料もまた、本発明の実施又は試験において使用することが可能であり、本明細書では、代表的な例示的方法及び材料が記載される。

Claims (38)

  1. 結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製するための方法であって、該方法が、以下のステップ:
    (i) L-グルホシネート出発物質及び水溶液を含む混合物を形成するステップであって、
    該グルホシネート出発物質が、L-グルホシネートアンモニウム及びD-グルホシネートアンモニウムを含み、
    該水溶液が、水及び水混和性有機溶媒を含む、
    前記ステップ;
    (ii) ステップ(i)の混合物からL-グルホシネートアンモニウムを結晶化し、L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を形成するステップ;及び
    (iii) ステップ(ii)の後に、前記水溶液からL-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶の少なくとも一部を分離するステップ
    を含み、
    これにより結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製し、
    ここで該結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物はL-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを含む、
    前記方法。
  2. 水溶液がアンモニア源をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. アンモニア源が水酸化アンモニウムである、請求項2に記載の方法。
  4. グルホシネート出発物質中のL-グルホシネートアンモニウムとD-グルホシネートアンモニウムのモル比が少なくとも70:30である、請求項1に記載の方法。
  5. L-グルホシネート出発物質中のL-グルホシネートアンモニウムとD-グルホシネートアンモニウムのモル比が少なくとも76:24である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. L-グルホシネート出発物質が、L-グルタミン酸及びその塩、D-グルタミン酸及びその塩、L-ピログルタミン酸及びその塩、2-オキソグルタル酸及びその塩、コハク酸及びその塩、2-オキソ-4-(ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル)酪酸及びその塩、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸一アンモニウム、並びにリン酸二アンモニウムからなる群から選択される1種以上の成分をさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  7. L-グルホシネート出発物質がL-グルタミン酸を含む、請求項6に記載の方法。
  8. L-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量が、約70%(w/w)~約90%(w/w)である、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
  9. L-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量が、約75%(w/w)~約85%(w/w)である、請求項8に記載の方法。
  10. 水混和性溶媒が、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1-メチル-2-プロパノール、1,2-プロパンジオール、及び1,2-エタンジオールからなる群から選択される、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 水混和性有機溶媒がメタノールである、請求項10に記載の方法。
  12. 水溶液中の水混和性有機溶媒と水の比が、体積で約45:55~約95:5である、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 水溶液中の水混和性有機溶媒と水の比が、体積で約45:55~約65:35である、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 水溶液中の水酸化アンモニウムの濃度が、約0.1M~約1Mである、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 水溶液中の水酸化アンモニウムの濃度が約0.4Mである、請求項14に記載の方法。
  16. ステップ(i)におけるL-グルホシネート出発物質と水溶液の比が、重量で約0.5:1~約5:1である、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法。
  17. ステップ(i)におけるL-グルホシネート出発物質と水溶液の比が、重量で約1:1~約2:1である、請求項16に記載の方法。
  18. ステップ(ii)が、ステップ(i)の混合物を加熱して加熱混合物を形成することを含む、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
  19. ステップ(i)の混合物が、少なくとも約45℃に加熱される、請求項18に記載の方法。
  20. 加熱混合物が、ステップ(iii)の前に、少なくとも約45℃の温度で約10分間~約6時間の期間維持される、請求項17又は請求項19に記載の方法。
  21. ステップ(iii)の前に、加熱混合物を冷却して冷却混合物を形成するステップをさらに含む、請求項18~20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 加熱混合物が、約30℃以下の温度に冷却される、請求項21に記載の方法。
  23. ステップ(ii)が、グルホシネート種結晶をステップ(i)の混合物に添加することを含む、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
  24. グルホシネート種結晶をステップ(ii)の加熱混合物に添加することを含む、請求項18~22のいずれか1項に記載の方法。
  25. グルホシネート種結晶が、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを含む、請求項23又は請求項24に記載の方法。
  26. グルホシネート種結晶を含む混合物が、ステップ(iii)の前に、約30℃の温度で約1時間~約24時間の期間維持される、請求項23~25のいずれか1項に記載の方法。
  27. グルホシネート種結晶が、L-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量に対して約0.05%(w/w)~約30%(w/w)の量で添加される、請求項23~26のいずれか1項に記載の方法。
  28. グルホシネート種結晶が、L-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量に対して約0.1%(w/w)~約0.5%(w/w)の量で添加される、請求項27に記載の方法。
  29. ステップ(iii)においてL-グルホシネート結晶の少なくとも一部を分離することが、ステップ(ii)の混合物を濾過すること、ステップ(ii)の混合物を遠心分離すること、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1~28のいずれか1項に記載の方法。
  30. ステップ(iv) L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を洗浄するステップ;及びステップ(v) L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を乾燥させるステップ、の1つ以上のステップをさらに含む、請求項1~29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物が、D-グルホシネートをさらに含む、請求項1~30のいずれか1項に記載の方法。
  32. L-グルホシネートとD-グルホシネートのモル比が、少なくとも90:10である、請求項31に記載の方法。
  33. L-グルホシネートとD-グルホシネートのモル比が、少なくとも95:5である、請求項31又は32に記載の方法。
  34. L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bが、Cu-Kα線を用いる回折計で測定して、10.0、11.4、12.5、16.5、17.4、18.1、19.6、20.0、21.8、22.9、23.6、24.0、25.1、25.5、26.1、26.3、26.4、27.9、28.2、28.4、28.7、29.2、30.2、30.9、31.6、31.7、32.7、33.0、33.3、34.3、35.2、36.7、37.2、37.4、37.8、38.3、38.7、及び39.3 °2θ、±0.2 °2θから選択される少なくとも3個のピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンにより特徴づけられる、請求項1~33のいずれか1項に記載の方法。
  35. L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bが、約123℃で開始する吸熱を示す示差走査熱量測定(DSC)曲線により特徴づけられる、請求項1~34のいずれか1項に記載の方法。
  36. 配列番号2に示される配列を含む、変異体D-アミノ酸オキシダーゼ酵素。
  37. 配列番号3に示される配列を含む、変異体D-アミノ酸オキシダーゼ酵素。
  38. 配列番号5に示される配列を含む、変異体D-アミノ酸オキシダーゼ酵素。
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