JP2022521413A - Syk阻害剤としての縮合ピラジンの固体形態 - Google Patents

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Abstract

6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンである化合物の固体形態、および化合物Iの塩または共結晶の固体形態が調製されて、特徴付けられた:(式I)。同様に、固体形態を作製するプロセス、およびその使用方法が提供される。本開示はまた、Syk媒介性疾患または状態において、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を使用するための方法を提供する。JPEG2022521413000016.jpg3029

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年2月22日出願の米国仮特許出願第62/809,337号に対する優先権の権利を主張しており、この米国仮特許出願の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
分野
本開示は、脾臓チロシンキナーゼ(Syk)活性を阻害する化合物の多形および多形医薬組成物に関する。本開示はまた、このような多形および多形医薬組成物を調製する方法、ならびにがんおよび炎症状態を含めた様々な疾患を有する対象の処置における、このような多形および医薬組成物の使用に関する。
背景
脾臓チロシンキナーゼ(Syk)活性の阻害は、ある種のタイプのがんおよび自己免疫疾患の処置に有用なことがある。Syk活性を阻害することが見出されたこのような化合物の1つは、
Figure 2022521413000002
によって表される化合物Iまたは薬学的に許容されるその塩である。化合物Iは、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第9,290,505号において実証された、Sykにより媒介される疾患および状態の処置に有用である。米国特許第9,290,505号は、化合物Iの一メシル酸塩およびコハク酸塩、すなわち化合物Iの一MSAの形態IおよびII、ならびに化合物Iのコハク酸塩の形態IおよびIIの結晶形態を開示している。有効かつ、生体利用率および/または物理特性の改善された化合物の多形体が必要とされている。
米国特許第9290505号明細書
概要
本開示は、化合物I:
Figure 2022521413000003
の結晶形態であって、
化合物Iの形態I、化合物Iの形態II、化合物Iの形態III、化合物Iの形態V、化合物Iの形態VII、化合物Iの形態VIII、化合物Iの形態IX、化合物Iの形態XIIIまたは化合物Iの形態XIVである、結晶形態を提供する。
本開示はまた、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を含む医薬組成物を提供する。本開示はまた、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を作製するためのプロセスを提供する。本開示はまた、Syk媒介性疾患または状態において、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を使用するための方法を提供する。
一実施形態は、結晶性6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン(化合物Iの形態I)を対象としている。化合物Iの形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の15.2、18.0および20.0°2θにおいてピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、結晶性6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン(化合物Iの形態II)を対象としている。化合物Iの形態IIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の19.5、20.8および22.2°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、結晶性6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン(化合物Iの形態III)を対象としている。化合物Iの形態IIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の7.6、14.2および20.8°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、結晶性6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン(化合物Iの形態V)を対象としている。化合物Iの形態Vは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の17.7、19.7および22.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、結晶性6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン(化合物Iの形態VII)を対象としている。化合物Iの形態VIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の8.4、18.6および20.6°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、結晶性6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン(化合物Iの形態VIII)を対象としている。化合物Iの形態VIIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の18.3、20.8および21.9°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、結晶性6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン(化合物Iの形態IX)を対象としている。化合物Iの形態IXは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の14.0、16.7および18.2°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、結晶性6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン(化合物Iの形態XIII)を対象としている。化合物Iの形態XIIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の9.6、19.3および20.8°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、結晶性6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン(化合物Iの形態XIV)を対象としている。化合物Iの形態XIVは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の19.4、22.5および23.3°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態では、本開示は、化合物I:
Figure 2022521413000004
のセスキコハク酸塩、ヘミコハク酸塩、一HCl塩、セスキアジピン酸塩、一アジピン酸塩、ビスクエン酸塩、セスキフマル酸塩、ビスゲンチジン酸塩、一ベシル酸(一BSA)塩、セスキシュウ酸塩の結晶形態または共結晶であって、
該結晶形態または該共結晶は、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態III、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IV、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態V、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態I、化合物Iの一HCl塩の形態I、化合物Iの一HCl塩の形態II、化合物Iの一HCl塩の形態III、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態I、化合物Iの一アジビン酸塩の形態I、化合物Iのビスクエン酸塩の形態I、化合物Iのセスキフマル酸塩の形態I、化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態I、化合物Iの一BSA塩の形態Iおよび化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iである、結晶形態または共結晶を提供する。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性セスキコハク酸塩または共結晶(化合物Iのセスキコハク酸塩の形態III)を対象としている。化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の7.8、16.5および21.4°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性セスキコハク酸塩または共結晶(化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IV)を対象としている。化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の16.6、22.4および25.2°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性セスキコハク酸塩または共結晶(化合物Iのセスキコハク酸塩の形態V)を対象としている。化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の5.9、23.3および24.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性ヘミコハク酸塩または共結晶(化合物Iのヘミコハク酸塩の形態I)を対象としている。化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の20.8、23.1および25.5°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性一HCl塩または共結晶(化合物Iの一HCl塩の形態I)を対象としている。化合物Iの一HCl塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の8.7、19.3および21.4°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性一HCl塩または共結晶(化合物Iの一HCl塩の形態II)を対象としている。化合物Iの一HCl塩の形態IIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の6.3、11.3および17.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性一HCl塩または共結晶(化合物Iの一HCl塩の形態III)を対象としている。化合物Iの一HCl塩の形態IIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の8.6、17.8および24.0°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性セスキアジピン酸塩または共結晶(化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態I)を対象としている。化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の11.3、16.6および24.8°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性一アジピン酸塩または共結晶(化合物Iの一アジビン酸塩の形態I)を対象としている。化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の4.9、19.9および21.1°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性ビスクエン酸塩または共結晶(化合物Iのビスクエン酸塩の形態I)を対象としている。化合物Iのビスクエン酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の6.4、18.1および18.9°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性セスキフマル酸塩または共結晶(化合物Iのセスキフマル酸塩の形態I)を対象としている。化合物Iのセスキフマル酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の15.3、22.8および25.8°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性ビスゲンチジン酸塩または共結晶(化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態I)を対象としている。化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の6.7、16.7および25.0°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性一BSA塩または共結晶(化合物Iの一BSAの形態I)を対象としている。化合物Iの一BSAの形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の8.8、11.8および20.2°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンの結晶性セスキシュウ酸塩または共結晶(化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態I)を対象としている。化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、以下の16.1、23.0および26.1°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一実施形態は、化合物Iの形態I、化合物Iの形態II、化合物Iの形態III、化合物Iの形態IV、化合物Iの形態V、化合物Iの形態VI、化合物Iの形態VII、化合物Iの形態VIII、化合物Iの形態IX、化合物Iの形態X、化合物Iの形態XI、化合物Iの形態XII、化合物Iの形態XIII、化合物Iの形態XIV、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態III、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IV、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態V、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態I、化合物Iの一HCl塩の形態I、化合物Iの一HCl塩の形態II、化合物Iの一HCl塩の形態III、化合物I HClの物質A、化合物I HClの物質B、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態I、化合物Iの一アジビン酸塩の形態I、化合物Iのビスクエン酸塩の形態I、化合物Iのセスキフマル酸塩の形態I、化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態I、化合物Iの一BSAの形態Iおよび化合物Iのセスキシュウ酸塩から選択される化合物、ならびに薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を対象とする。
別の実施形態は、炎症性障害、アレルギー性障害、自己免疫疾患およびがんからなる群から選択される疾患または状態の処置を必要とする対象において、炎症性障害、アレルギー性障害、自己免疫疾患およびがんからなる群から選択される疾患または状態を処置するための方法であって、対象に治療有効量の本明細書に記載されている化合物Iの結晶形態もしくは化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、またはそれらの組合せを投与するステップを含む方法を対象とする。
一実施形態では、疾患または状態は、喘息、関節リウマチ、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患および全身性エリテマトーデスからなる群から選択される。別の実施形態では、疾患または状態は、関節リウマチである。
別の実施形態では、疾患または状態は、血液悪性疾患および固形腫瘍からなる群から選択されるがんである。別の実施形態では、血液悪性疾患は、リンパ腫、多発性骨髄腫または白血病である。
さらに追加的な実施形態は、必要に応じて、本明細書に記載されている任意の他の実施形態と組み合わせて、炎症性障害、アレルギー性障害、自己免疫疾患およびがんからなる群から選択される疾患または状態に罹患している対象またはそのリスクにある対象を処置するための医薬の製造における、化合物Iの結晶形態の1つもしくは複数または化合物Iの塩もしくは共結晶の1つもしくはそれより多くの結晶形態の使用を含む。
図1は、化合物Iの形態IのX線粉末ディフラクトグラムである。
図2は、化合物Iの形態Iの示差走査熱量測定(DSC)曲線である。
図3は、化合物Iの形態Iの熱重量分析(TGA)曲線である。
図4は、化合物Iの形態Iの動的水蒸気吸着(DVS)曲線である。
図5は、化合物Iの形態IIのX線粉末ディフラクトグラムである。
図6は、化合物Iの形態IIのDSC曲線である。
図7は、化合物Iの形態IIのTGA曲線である。
図8は、化合物Iの形態IIのDVS曲線である。
図9は、化合物Iの形態IIIのX線粉末ディフラクトグラムである。
図10は、化合物Iの形態IIIのDSC曲線である。
図11は、化合物Iの形態IIIのTGA曲線である。
図12は、化合物Iの形態VのX線粉末ディフラクトグラムである。
図13は、化合物Iの形態VのDSC曲線である。
図14は、化合物Iの形態VのTGA曲線である。
図15は、化合物Iの形態VのDVS曲線である。
図16は、化合物Iの形態VIIのX線粉末ディフラクトグラムである。
図17は、化合物Iの形態VIIのDSC曲線である。
図18は、化合物Iの形態VIIのTGA曲線である。
図19は、化合物Iの形態VIIIのX線粉末ディフラクトグラムである。
図20は、化合物Iの形態VIIIのDSC曲線である。
図21は、化合物Iの形態VIIIのTGA曲線である。
図22は、化合物Iの形態IXのX線粉末ディフラクトグラムである。
図23は、化合物Iの形態IXのDSC曲線である。
図24は、化合物Iの形態IXのTGA曲線である。
図25は、化合物Iの形態XIIIのX線粉末ディフラクトグラムである。
図26は、化合物Iの形態XIVのX線粉末ディフラクトグラムである。
図27は、化合物Iの形態XIVのDSC曲線である。
図28は、化合物Iの形態XIVのTGA曲線である。
図29は、化合物Iの形態XIVのDVS曲線である。
図30は、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIのX線粉末ディフラクトグラムである。
図31は、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIのDSC曲線である。
図32は、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIのTGA曲線である。
図33は、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVのX線粉末ディフラクトグラムである。
図34は、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVのDSC曲線である。
図35は、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVのTGA曲線である。
図36は、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態VのX線粉末ディフラクトグラムである。
図37は、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態VのDSC曲線である。
図38は、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態VのTGA曲線である。
図39は、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態IのX線粉末ディフラクトグラムである。
図40は、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態IのDSC曲線である。
図41は、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態IのTGA曲線である。
図42は、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態IのDVS曲線である。
図43は、化合物Iの一HCl塩の形態IのX線粉末ディフラクトグラムである。
図44は、化合物Iの一HCl塩の形態IのTGA曲線である。
図45は、化合物Iの一HCl塩の形態IIのX線粉末ディフラクトグラムである。
図46は、化合物Iの一HCl塩の形態IIのTGA曲線である。
図47は、化合物Iの一HCl塩の形態IIのDVS曲線である。
図48は、化合物Iの一HCl塩の形態IIIのX線粉末ディフラクトグラムである。
図49は、化合物Iの一HCl塩の形態IIIのDSC曲線である。
図50は、化合物Iの一HCl塩の形態IIIのTGA曲線である。
図51は、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態IのX線粉末ディフラクトグラムである。
図52は、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態IのDSC曲線である。
図53は、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態IのTGA曲線である。
図54は、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態IのDVS曲線である。
図55は、化合物Iの一アジビン酸塩の形態IのX線粉末ディフラクトグラムである。
図56は、化合物Iの一アジビン酸塩の形態IのDSC曲線である。
図57は、化合物Iの一アジビン酸塩の形態IのTGA曲線である。
図58は、化合物Iのビスクエン酸塩の形態IのX線粉末ディフラクトグラムである。
図59は、化合物Iのビスクエン酸塩の形態IのDSC曲線である。
図60は、化合物Iのビスクエン酸塩の形態IのTGA曲線である。
図61は、化合物Iのセスキフマル酸塩の形態IのX線粉末ディフラクトグラムである。
図62は、化合物Iのセスキフマル酸塩の形態IのTGA曲線である。
図63は、化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態IのX線粉末ディフラクトグラムである。
図64は、化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態IのDSC曲線である。
図65は、化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態IのTGA曲線である。
図66は、化合物Iの一BSA塩の形態IのX線粉末ディフラクトグラムである。
図67は、化合物Iの一BSA塩の形態IのDSC曲線である。
図68は、化合物Iの一BSA塩の形態IのTGA曲線である。
図69は、化合物Iの一BSA塩の形態IのDVS曲線である。
図70は、化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態IのX線粉末ディフラクトグラムである。
図71は、化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態IのDSC曲線である。
図72は、化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態IのTGA曲線である。
図73は、化合物Iの形態IVの計算したX線粉末ディフラクトグラムである。
図74は、化合物Iの形態VIの計算したX線粉末ディフラクトグラムである。
図75は、化合物Iの形態XのX線粉末ディフラクトグラムである。
図76は、化合物Iの形態XIのX線粉末ディフラクトグラムである。
図77は、化合物Iの形態XIIの計算したX線粉末ディフラクトグラムである。
図78は、化合物I HClの物質AのX線粉末ディフラクトグラムである。
図79は、化合物I HClの物質BのX線粉末ディフラクトグラムである。
6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンという名前の本化合物は、脾臓チロシンキナーゼ(Syk)媒介性疾患または状態に罹患している対象またはそのリスクにある対象を処置するのに有用であり、以下の構造:
Figure 2022521413000005
を有する。
本開示は、化合物Iの結晶形態および化合物Iの塩または共結晶の結晶形態、ならびに結晶形態を作製するためのプロセスおよびその使用方法に関する。
定義
以下の記載は、例示的な方法、パラメーターなどを説明する。しかし、このような記載は、本開示の範囲に対する限定として意図されているのではなく、代わりに、例示的な実施形態の記載として提示されていることを認識すべきである。
本明細書において使用する場合、以下の語、言い回しおよび記号は、一般に、それらが使用されている文脈が他を示す範囲を除いて、以下に示される通りの意味を有することが意図されている。
本明細書における「約」の値またはパラメーターへの言及は、その値またはパラメーター自体を対象とする実施形態を含む(および記載する)。ある特定の実施形態では、用語「約」は、表示量±10%を含む。他の実施形態では、用語「約」は、表示量±5%を含む。ある特定の他の実施形態では、用語「約」は、表示量±1%を含む。例えば、用語「約」は、定量測定の文脈において使用する場合、表示量±10%、±5%または±1%を指す。同様に、用語「約X」には、「X」の記載を含む。同様に、単数形「a」および「the」は、その文脈が特に明確に指示しない限り、複数の参照物を含む。したがって、例えば、「化合物」と言う場合、複数のこのような化合物を含み、「アッセイ」と言う場合、当業者に公知の1つまたは複数のアッセイおよびその等価物を言うことを含む。
本明細書で使用する場合、用語「処置(treatment)」、「処置する(treat)」および「処置すること(treating)」とは、本明細書に記載されている、疾患もしくは障害、または1つもしくは複数のそれらの症状の発症を反転させる、軽減する、遅延させる、またはそれらの進行を阻害することを指す。一部の実施形態では、処置は、1つまたは複数の症状が発症した後に行われてもよい。他の実施形態では、処置は、症状の非存在下で行われてもよい。例えば、処置は、症状の発病前に、感受性の高い個体に行われてもよい(例えば、症状歴に照らし合わせる、および/または遺伝的もしくは他の感受性因子に照らし合わせる)。処置はまた、症状が解決した後に、例えばその再発を予防または遅延させるために、継続されてもよい。
用語「治療有効量」とは、1つまたは複数の用量でこのような処置を必要とする患者(例えば、ヒト)に投与すると、上に定義されている処置を行うのに十分な、本明細書に記載されている化合物の量を指す。治療有効量は、患者、処置されている疾患、患者の体重および/もしくは年齢、疾患の重症度、または資格のある処方者もしくは介護者によって決められた投与方法に応じて様々になろう。
用語「塩」は、化合物Iの塩を指す。一部の場合、化合物Iの「塩」は、薬学的に許容される塩である。化合物Iは、例えば、アミノ基が存在するために、酸付加塩を形成することが可能である。薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸から調製され得る。無機酸に由来する塩には、以下に限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが含まれる。有機酸に由来する塩には、以下に限定されないが、酢酸、アジピン酸、クエン酸、ゲンチジン酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエン-スルホン酸、サリチル酸などが含まれる。
用語「共結晶」とは、非共有結合的相互作用により結合した、イオン化されているまたはイオン化されていない化合物Iと1つまたはそれより多くのイオン化されていない共結晶形成体との分子複合体(薬学的に許容される塩など)を指す。
用語「溶媒和物」とは、結晶構造に組み込まれた化学量論量のまたは非化学量論量のどちらか一方の溶媒との結晶形態を指す。同様に、用語「水和物」とは、具体的には、結晶構造に組み込まれた化学量論量のまたは非化学量論量のどちらか一方の水との結晶形態を指す。
さらに、本明細書で使用する略称は、以下の通りの意味をそれぞれ有する:
Figure 2022521413000006
Figure 2022521413000007
化合物Iの結晶形態
上で一般に記載されている通り、本開示は、化合物Iの結晶形態、および化合物Iの塩または共結晶の結晶形態を提供する。
化合物Iの形態I
化合物Iの形態Iは、非溶媒和物形態である。化合物Iの形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、15.2、18.0および20.0°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、10.8、20.8および24.4°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態Iは、図1に実質的に示されているX線粉末(XRPD)ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、20.0、18.0、15.2、10.8、24.4、20.8、9.0、19.4、17.3°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iの形態Iは、約253℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約256℃におけるピークを含むことができる。別の実施形態では、化合物Iの形態Iは、図2に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの形態Iは、図3に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの形態Iは、図4に実質的に示されている動的水蒸気吸着(DVS)曲線により特徴付けることができる。図4から決定することができるように、化合物Iの形態Iは、25℃および95%RHにおいて最大で約0.8重量%の水を吸収する、わずかな吸湿性があり得る。化合物Iの形態Iは、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態である:aは8.62Åであり、bは19.71Åであり、cは13.46Åであり、αは90°であり、βは108.34°であり、γは90°である。
化合物Iの形態II
化合物Iの形態IIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、19.5、20.8および22.2°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、18.1、24.5および28.9°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態IIは、図5に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態IIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、20.8、19.5、22.2、18.1、28.9、24.5、31.7、11.8および15.3°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iの形態IIは、約155℃および253℃の開始温度を有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約162℃および257℃におけるピークを含むことができる。別の実施形態では、化合物Iの形態IIは、図6に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの形態IIは、図7に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの形態IIは、図8に実質的に示されているDVS曲線により特徴付けることができる。DVS分析は、化合物Iの形態IIは、25℃および95%RHにおいて、最大で約2重量%の水を吸収する、わずかな吸湿性があることを示している。
化合物Iの形態III
化合物Iの形態IIIは、水和物形態である。化合物Iの形態IIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、7.6、14.2および20.8°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、6.2、9.3および16.9°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態IIIは、図9に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態IIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、7.6、14.2、20.8、16.9、9.3、6.2、16.7、11.5および6.9°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iの形態IIIは、約95℃の開始温度およびピークを有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。別の実施形態では、化合物Iの形態IIIは、図10に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの形態IIIは、図11に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。
化合物Iの形態IV
化合物Iの形態IVは、モノメタノール溶媒和物である。化合物Iの形態IVは、19.2、20.9および21.4°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含む、計算したX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、8.7、17.4および19.6°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態IVは、図73に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態IVは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、21.4、20.9、19.2、19.6、8.7、17.4、11.4、15.3および12.1°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
化合物Iの形態IVは、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態である:aは14.29Åであり、bは14.57Åであり、cは11.57Åであり、αは90°であり、βは92.41°であり、γは90°である。
化合物Iの形態V
化合物Iの形態Vは、一水和物である。化合物Iの形態Vは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、17.7、19.7および22.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、8.6、14.0および20.0°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態Vは、図12に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態Vは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、19.7、22.7、17.7、14.0、20.0、8.6、14.9、21.3および17.2°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iの形態Vは、約117℃および258℃の開始温度を有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約119℃および256℃におけるピークを含む。別の実施形態では、化合物Iの形態Vは、図13に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの形態Vは、図14に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。別の実施形態では、化合物Iの形態Vは、図15に実質的に示されているDVS曲線により特徴付けることができる。図15から決定することができるように、化合物Iの形態Vは、25℃および95%RHにおいて最大で約0.5重量%の水を吸収する、わずかな吸湿性があり得る。化合物Iの形態Vは、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態である:aは10.55Åであり、bは17.75Åであり、cは13.33Åであり、αは90°であり、βは108.3°であり、γは90°である。化合物Iの形態Vは、約150℃まで加熱すると、脱水して化合物Iの形態Iになる。
化合物Iの形態VI
化合物Iの形態VIは、モノエタノール溶媒和物である。化合物Iの形態VIは、18.9、20.4および21.0°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含む、計算したX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、8.5、19.3および25.1°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態VIは、図74に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態VIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、21.0、20.4、18.9、19.3、8.5、25.1、11.3、15.3および17.0°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
化合物Iの形態VIは、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態である:aは14.52Åであり、bは14.91Åであり、cは11.58Åであり、αは90°であり、βは91.82°であり、γは90°である。化合物Iの形態VIは、高温に加熱すると、脱溶媒和して化合物Iの形態Iになる。
化合物Iの形態VII
化合物Iの形態VIIは、イソプロパノール溶媒和物である。化合物Iの形態VIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、8.4、18.6および20.6°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、19.0、20.2および24.6°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態VIIは、図16に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態VIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、20.6、18.6、20.2、19.0、8.4、24.6、16.8、22.1および24.1°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iの形態VIIは、約117℃および153℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約123℃および160℃におけるピークを含む。別の実施形態では、化合物Iの形態VIIは、図17に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの形態VIIは、図18に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。化合物Iの形態VIIは、約100℃に加熱すると、脱溶媒和して化合物Iの形態IIになる。
化合物Iの形態VIII
化合物Iの形態VIIIは、DMF溶媒和物である。化合物Iの形態VIIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、18.3、20.8および21.9°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、14.8、25.0および27.4°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態VIIIは、図19に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態VIIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、20.8、18.3、21.9、14.8、27.4、25.0、22.8、25.2および22.5°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iの形態VIIIは、約133℃、236℃および256℃の開始温度を有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約134℃、240℃および258℃におけるピークを含む。別の実施形態では、化合物Iの形態VIIIは、図20に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの形態VIIIは、図21に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。化合物Iの形態VIIIは、約180℃に加熱すると、脱溶媒和して化合物Iの形態Iになる。
化合物Iの形態IX
化合物Iの形態IXは、三水和物一メタノール和物である。化合物Iの形態IXは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、14.0、16.7および18.2°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、7.6、12.1および18.7°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態IXは、図22に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態IXは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、14.0、16.7、18.2、12.1、7.6、18.7、6.1、26.1および25.6°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iの形態IXは、約40℃および110℃の温度間に幅広い吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線によって特徴付けることができる。別の実施形態では、DSC曲線は、約259℃の開始温度を有するさらなる吸熱を含むことができる。別の実施形態では、化合物Iの形態IXは、図23に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの形態IXは、図24に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。化合物Iの形態IXは、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態である:aは6.92Åであり、bは28.97Åであり、cは12.73Åであり、αは90°であり、βは92.53°であり、γは90°である。化合物Iの形態IXは、窒素パージして約50℃で一晩、真空で乾燥すると、脱溶媒和してアモルファス化合物Iになる。
化合物Iの形態X
化合物Iの形態Xは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、8.1、12.2および20.3°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、4.1、19.1および21.4°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態Xは、図75に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態Xは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、720.3、8.1、12.2、4.1、21.4、19.1、23.7、15.3および22.6°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
化合物Iの形態XI
化合物Iの形態XIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、19.2、21.2および24.6°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、19.5、20.1および25.3°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態XIは、図76に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態XIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、24.6、19.2、21.2、19.5、20.1、25.3、21.6、29.3および7.2°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
化合物Iの形態XII
化合物Iの形態XIIは、モノアセトニトリル溶媒和物である。化合物Iの形態XIIは、8.6、19.3および20.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含む、計算したX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、17.2、18.8および24.5°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態XIIは、図77に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態XIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、20.7、19.3、8.6、18.8、24.5、17.2、15.0、28.4および19.5°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
化合物Iの形態XIIは、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態である:aは14.55Åであり、bは14.53Åであり、cは11.77Åであり、αは90°であり、βは90.46°であり、γは90°である。
化合物Iの形態XIII
化合物Iの形態XIIIは、プロピレングリコール溶媒和物である。化合物Iの形態XIIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、9.6、19.3および20.8°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、21.8、22.2および25.4°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態XIIIは、図25に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態XIIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、9.6、19.3、22.2、20.8、21.8、25.4、21.0、19.1および6.4°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
化合物Iの形態XIV
化合物Iの形態XIVは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、19.4、22.5および23.3°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、13.9、16.7および24.3°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの形態XIVは、図26に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの形態XIVは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、19.4、23.3、22.5、16.7、24.3、13.9、18.8、18.3および21.1°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iの形態XIVは、約25℃および100℃の温度間に幅広い吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線によって特徴付けることができる。別の実施形態では、DSC曲線は、約258℃の開始温度を有する吸熱をさらに含む。別の実施形態では、化合物Iの形態XIVは、図27に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの形態XIVは、図28に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの形態XIVは、図29に実質的に示されているDVS曲線により特徴付けることができる。
化合物Iの塩または共結晶の結晶形態
化合物Iの塩または共結晶の結晶形態を以下に議論する。
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態III
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIは、酢酸エチル溶媒和物(約0.4mol当量の酢酸エチルを含有)である。化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、7.8、16.5および21.4°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、12.2、16.0および24.5°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIは、図30に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、16.5、24.5、7.8、16.0、21.4、15.9、12.2、8.2および6.0°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIは、約118℃、136℃および186℃の開始温度を有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約123℃、141℃および190℃におけるピークを含むことができる。別の実施形態では、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIは、図31に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIは、図32に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIは、約150℃に加熱すると、米国特許第9,290,505号に開示されている化合物Iのコハク酸塩の形態Iに変わる。
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IV
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVは、MEK溶媒和物である。化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、16.6、22.4および25.2°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、2θ±0.2°が7.9、11.7および21.7°においてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVは、図33に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、16.6、25.2、22.4、7.9、11.7、7.6、21.7、11.4および20.0°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVは、約142℃および183℃の開始温度を有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約148℃および188℃におけるピークを含む。別の実施形態では、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVは、図34に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVは、図35に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態V
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vは、THF溶媒和物である。化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、5.9、23.3および24.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、16.3、26.4および28.6°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vは、図36に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、24.7、5.9、23.3、16.3、28.6、26.4、14.9、21.9および21.0°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vは、約115℃、128℃、148℃および178℃の開始温度を有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約123℃、135℃、153℃および183℃におけるピークを含む。別の実施形態では、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vは、図37に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vは、図38に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vは、約150℃に加熱すると、米国特許第9,290,505号に開示されている化合物Iのコハク酸塩の形態Iに変わる。
化合物Iのヘミコハク酸塩の形態I
化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iは、一水和物である。化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、20.8、23.1および25.5°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、20.1、21.2および28.1°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iは、図39に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、20.8、23.1、25.5、20.1、21.2、28.1、10.6、13.2および16.5°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iは、約128℃の開始温度を有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約140℃におけるピークを含む。別の実施形態では、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iは、図40に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iは、図41に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iは、図42に実質的に示されているDVS曲線により特徴付けることができる。DVS分析は、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iは、90%RH、25℃において、約0.4重量%の水を取り込む、わずかな吸湿性があることを示している。化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iは、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態である:aは15.68Åであり、bは9.63Åであり、cは17.66Åであり、αは90°であり、βは108.12°であり、γは90°である。
化合物Iの一HCl塩の形態I
化合物Iの一HCl塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、8.7、19.3および21.4°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、17.4、19.6および20.9°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの一HCl塩の形態Iは、図43に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの一HCl塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、21.4、8.7、19.3、20.9、19.6、17.4、12.1、6.2および6.9°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iの一HCl塩の形態Iは、図44に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。
化合物Iの一HCl塩の形態II
化合物Iの一HCl塩の形態IIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、6.3、11.3および17.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、7.0、8.9および15.7°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの一HCl塩の形態IIは、図45に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの一HCl塩の形態IIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、17.7、6.3、11.3、7.0、15.7、8.9、19.8、23.9および13.3°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iの一HCl塩の形態IIは、図46に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの一HCl塩の形態IIは、図47に実質的に示されているDVS曲線により特徴付けることができる。DVS分析は、化合物Iの一HCl塩の形態IIは、25℃において、90%RHで最大で約16重量%の水を吸収することを示している(非常に吸湿性である)。
化合物Iの一HCl塩の形態III
化合物Iの一HCl塩の形態IIIは、ジプロピレングリコール溶媒和物である。化合物Iの一HCl塩の形態IIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、8.6、17.8および24.0°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、12.8、26.9および28.9°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの一HCl塩の形態IIIは、図48に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの一HCl塩の形態IIIは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、24.0、17.8、8.6、28.9、12.8、26.9、18.4、24.6および33.3°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iの一HCl塩の形態IIIは、約125℃の開始温度を有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約126℃におけるピークを含む。別の実施形態では、化合物Iの一HCl塩の形態IIIは、図49に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの一HCl塩の形態IIIは、図50に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。化合物Iの一HCl塩の形態IIIは、以下の単位格子パラメーターを有する三斜晶系結晶形態である:aは11.03Åであり、bは12.13Åであり、cは12.89Åであり、αは66.9°であり、βは79.52°であり、γは83.88°である。
化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態I
化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、11.3、16.6および24.8°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、7.7、11.9および15.7°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iは、図51に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、16.6、24.8、11.3、15.7、11.9、7.7、5.7、28.3および25.0°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iは、約168℃の開始温度を有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約171℃におけるピークを含む。別の実施形態では、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iは、図52に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iは、図53に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iは、図54に実質的に示されているDVS曲線により特徴付けることができる。DVS分析は、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iは、25℃において、90%RHで、約2.1重量%の水の取り込みを示す中程度の吸湿性があることを示している。化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iは、以下の単位格子パラメーターを有する三斜晶系結晶形態である:aは8.10Åであり、bは13.38Åであり、cは16.46Åであり、αは71.91°であり、βは79.15°であり、γは76.92°である。
化合物Iの一アジビン酸塩の形態I
化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iは、THF溶媒和物である。化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、4.9、19.9および21.1°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、18.4、19.5および21.7°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iは、図55に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、21.1、4.9、19.9、18.4、19.5、21.7、20.4、8.9および18.8°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iは、約91℃および194℃の開始温度を有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約103℃および197℃におけるピークを含む。別の実施形態では、化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iは、図56に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iは、図57に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。化合物Iの一アジピン酸塩の形態Iは、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態である:aは11.04Åであり、bは31.08Åであり、cは22.23Åであり、αは90.00°であり、βは100.23°であり、γは90.00°である。
化合物Iのビスクエン酸塩の形態I
化合物Iのビスクエン酸塩の形態Iは、THF溶媒和物である。化合物Iのビスクエン酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、6.4、18.1および18.9°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、8.6、17.8および19.9°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iのビスクエン酸塩の形態Iは、図58に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iのビスクエン酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、6.4、18.9、18.1、8.6、19.9、19.5、17.8、17.5および14.3°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iのビスクエン酸塩の形態Iは、約22℃および87℃の温度間に幅広い吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。DSC曲線は、約121℃および168℃の開始温度を有する吸熱をさらに含むことができる。別の実施形態では、化合物Iのビスクエン酸塩の形態Iは、図59に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iのビスクエン酸塩の形態Iは、図60に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。
化合物Iのセスキフマル酸塩の形態I
化合物Iのセスキフマル酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、15.3、22.8および25.8°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、7.8、11.6および26.3°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iのセスキフマル酸塩の形態Iは、図61に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iのセスキフマル酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、15.3、22.8、25.8、7.8、26.3、11.6、23.2、19.4および9.0°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iのセスキフマル酸塩の形態Iは、図62に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。
化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態I
化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iは、THF溶媒和物である。化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、6.7、16.7および25.0°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、7.7、17.9および23.3°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iは、図63に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、25.0、6.7、16.7、7.7、17.9、23.3、18.2、7.1および17.6°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iは、約54℃および151℃におけるピークを有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。別の実施形態では、化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iは、図64に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iは、図65に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iは、以下の単位格子パラメーターを有する三斜晶系結晶形態である:aは12.06Åであり、bは13.73Åであり、cは14.88Åであり、αは64.57°であり、βは73.71°であり、γは77.01°である。
化合物Iの一BSAの形態I
化合物Iの一BSAの形態Iは、水和物形態である。化合物Iの一BSAの形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、8.8、11.8および20.2°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、10.9、15.8および25.7°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iの一BSAの形態Iは、図66に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iの一BSAの形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、11.8、8.8、20.2、25.7、10.9、15.8、23.4、20.9および21.2°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iの一BSAの形態Iは、約80℃の開始温度を有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約97℃におけるピークを含むことができる。別の実施形態では、化合物Iの一BSAの形態Iは、図67に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの一BSAの形態Iは、図68に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iの一BSAの形態Iは、図69に実質的に示されているDVS曲線により特徴付けることができる。DVS分析は、化合物Iの一BSAの形態Iは、わずかに吸湿性があり、25℃において85%RHで、約1.5重量%の水を吸い取ることを示している。しかし、化合物Iの一BSAの形態Iは、95%RHおよび25℃において>15重量%の変化があり、潮解性をもたらすので、85%を超えるRHでは非常に吸湿性がある。
化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態I
化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、16.1、23.0および26.1°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、11.9、19.2および20.8°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iは、図70に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、16.1、23.0、26.1、11.9、20.8、19.2、20.0、25.1および17.7°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
一部の実施形態では、化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iは、約193℃の開始温度を有する吸熱を含む、DSC曲線によって特徴付けることができる。吸熱は、約197℃におけるピークを含むことができる。別の実施形態では、化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iは、図71に実質的に示されているDSC曲線により特徴付けることができる。一部の実施形態では、化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iは、図72に実質的に示されているTGA曲線により特徴付けることができる。
化合物I HClの物質A
化合物I HClの物質Aは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、8.1、15.3および19.3°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、7.6、17.4および20.6°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物I HClの物質Aは、図78に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物I HClの物質Aは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、8.1、15.3、19.3、7.6、20.6、17.4、9.4、12.7および16.7°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
化合物I HClの物質B
化合物I HClの物質Bは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、17.7、19.6および22.6°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。このディフラクトグラムは、20.0、21.9および25.7°2θにおいてさらなるピーク(±0.2°2θ)を含むことができる。化合物I HClの物質Bは、図79に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。一実施形態では、化合物I HClの物質Bは、Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、19.6、22.6、17.7、20.0、25.7、21.9、10.0、26.0および27.6°2θから選択される少なくとも3本、少なくとも4本または少なくとも5本のピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムにより特徴付けることができる。
化合物Iの合成
化合物Iは、実施例1において記載されている合成手順などの当業者に公知の方法に従い合成することができる。
製剤および投与
化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態は、医薬組成物の形態で通常、投与される。したがって、本開示は、活性成分として、記載されている結晶形態のうちの1つまたは複数、ならびに賦形剤、不活性固体希釈剤および充填剤を含めた担体、滅菌水溶液および様々な有機溶媒を含めた希釈剤、浸透促進剤、可溶化剤およびアジュバントなどの1つまたはそれより多くの薬学的に許容されるビヒクルを含有する医薬組成物を提供する。本医薬組成物は、単独で、または他の治療剤と組み合わせて投与されてもよい。このような組成物は、医薬品分野において周知の方法で調製される(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, Mace Publishing Co., Philadelphia, PA 17th Ed. (1985);およびModem Pharmaceutics, Marcel Dekker, Inc. 3rd Ed. (G.S. Banker & C.T. Rhodes, Eds.を参照されたい))。
一部の実施形態では、医薬組成物は、化合物Iの結晶形態もしくは化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、化合物Iの形態I、化合物Iの形態II、化合物Iの形態III、化合物Iの形態IV、化合物Iの形態V、化合物Iの形態VII、化合物Iの形態VIII、化合物Iの形態IX、化合物Iの形態X、化合物Iの形態XI、化合物Iの形態XII、化合物Iの形態XIII、化合物Iの形態XIV、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態III、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IV、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態V、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態I、化合物Iの一HCl塩の形態I、化合物Iの一HCl塩の形態II、化合物Iの一HCl塩の形態III、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態I、化合物Iの一アジビン酸塩の形態I、化合物Iのビスクエン酸塩の形態I、化合物Iのセスキフマル酸塩の形態I、化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態I、化合物Iの一BSA塩の形態Iまたは化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iを含む。
一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態Iである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態IIである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態IIIである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態IVである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態Vである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態Vである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態VIである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態VIIである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態VIIIである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態IXである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態Xである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態XIである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態XIIである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態XIIIである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの形態XIVである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。
一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの一HCl塩の形態Iである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの一HCl塩の形態IIである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの一HCl塩の形態IIIである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iのビスクエン酸塩の形態Iである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iのセスキフマル酸塩の形態Iである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iの一BSA塩の形態Iである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、式Iの化合物であって、式Iの少なくとも95%が化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iである式Iの化合物、および5%、4%、3%、2%または1%以下の他の形態を含む。
本医薬組成物は、直腸、口内、鼻内および経皮経路を含めた、例えば参照により組み込まれている特許および特許出願に記載されている類似の利用性を有する薬剤の許容されている投与様式のいずれかによって、動脈内注射、静脈内、腹腔内、非経口、筋肉内、皮下、経口、局所によって、吸入剤として、またはステント、例えば、または動脈に挿入される円筒形ポリマーなどの含浸済みデバイスまたはコーティングデバイスにより、単回用量または多回用量のどちらかで投与することができる。
投与するための様式の1つは、特に、注射による非経口である。化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態が注射による投与向けに配合され得る形態には、ゴマ油、コーン油、綿実油またはピーナッツ油との水性もしくは油性懸濁液剤またはエマルション剤、およびエリキシル剤、マンニトール、デキストロース、または滅菌水溶液剤、および類似の医薬品用ビヒクルが含まれる。生理食塩水中の水溶液はまた、注射に慣用的に使用されてもよい。エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、液状ポリエチレングリコールなど(および好適なそれらの混合物)、シクロデキストリン誘導体および植物油も使用されてもよい。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング剤の使用によって、分散液剤の場合、必要な粒子サイズを維持することによって、および界面活性剤の使用によって維持され得る。微生物の作用の防止は、様々な抗細菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによって引き起こすことができる。
注射用滅菌溶液は、適切な溶媒中、必要量の本開示による化合物に上で列挙した様々な他の成分を配合し、必要に応じて、次いでろ過殺菌することにより調製され得る。一般に、分散液は、基礎分散媒体、および上で列挙されているものから必要とされる他の成分を含有する滅菌ビヒクルに様々な滅菌済み活性成分を配合することにより調製される。注射用滅菌溶液剤を調製するための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、活性成分の粉末および任意のさらなる所望の成分を予め滅菌ろ過されたその溶液から得ることができる真空乾燥技法および凍結乾燥技法である。一部の実施形態では、非経口投与の場合、治療有効量、例えば、本明細書に記載されている結晶形態を0.1~1000mg含有する注射用滅菌溶液が調製される。しかし、実際に投与される化合物の量は、処置される状態、選択した投与経路、投与される実際の化合物およびその相対活性、個々の対象の年齢、体重および応答、対象の症状の重症度などを含めた関連状況を照らし合わせて、医師により通常、決定されることが理解される。
経口投与は、本明細書に記載されている結晶形態の投与のための別の経路である。投与は、カプセル剤または腸溶コーティング錠剤によってもよい。化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を含む医薬組成物を作製する際に、活性成分は、賦形剤により希釈され得、かつ/またはカプセル、サシェ、紙または他の容器の形態とすることができるこのような携行具に入れることができる。賦形剤が希釈剤として働く場合、賦形剤は、固体物質、半固体物質または液状物質(上記)の形態とすることができ、これらは、活性成分用のビヒクル、担体または媒体として働く。したがって、本組成物は、錠剤、丸剤、散剤、ロゼンジ剤、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液剤、エマルション剤、溶液剤、シロップ剤、エアゾール剤(固体として、または液体媒体中で)、例えば最大で10重量%の活性成分を含有する軟膏剤、軟質および硬質ゼラチンカプセル剤、注射用滅菌溶液剤、ならびに滅菌包装散剤の形態をとることができる。
経口用製剤中の好適な賦形剤の一部の例には、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアガム、リン酸カルシウム、アルギネート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、マイクロクリスタリンセルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップおよびメチルセルロースが含まれる。本製剤は、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱物油などの滑沢剤;湿潤剤;エマルション剤および懸濁化剤;ヒドロキシ安息香酸メチルおよびプロピルなどの保存剤;甘味剤;および着香剤をさらに含むことができる。
本明細書に記載されている医薬組成物は、当分野で公知の手順を使用することにより、対象に投与した後に、活性成分の迅速放出、持続放出または遅延放出をもたらすよう、製剤化され得る。経口投与向けの制御放出薬物送達系は、浸透圧ポンプシステム、およびポリマーコーティングされているレザーバーまたは薬物-ポリマーマトリックス製剤を含有する溶出システムを含む。制御放出系の例は、米国特許第3,845,770号;同第4,326,525号;同第4,902,514号;および同第5,616,345号に示されている。本開示の方法において使用するための別の製剤は、経皮送達デバイス(パッチ剤)を使用する。このような経皮パッチ剤は、制御量で本開示の化合物の連続注入または不連続注入を実現するように使用されてもよい。医薬剤の送達のための経皮パッチ剤の構築および使用は、当分野で周知である。例えば、米国特許第5,023,252号:同第4,992,445号および同第5,001,139号を参照されたい。このようなパッチ剤は、連続パルス向けに、または医薬剤の送達需要時に構築され得る。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている組成物は、単位剤形で製剤化される。用語「単位剤形」とは、ヒト対象および他の哺乳動物に対する単位投与量として好適な、物理的に個別の単位を指し、各単位は、好適な医薬品用賦形剤と連携して所望の治療効果を生じるよう計算された、所定量の活性物質を含有する(例えば、錠剤、カプセル剤、アンプル剤)。本化合物は、一般に、薬学的有効量で投与される。経口投与のための一部の実施形態では、各投与単位は、約1mg~約5000mg、約1mg~約4000mg、約1mg~約3000mg、約1mg~約2000mg、約2mg~約2000mg、約5mg~約2000mg、約10mg~約2000mg、約1mg~約1000mg、約2mg~約1000mg、約5mg~約1000mg、約10mg~約1000mg、約25mg~約1000mg、約50mg~約1000mg、約75mg~約1000mg、約100mg~約1000mg、約125mg~約1000mg、約150mg~約1000mg、約175mg~約1000mg、約200mg~約1000mg、約225mg~約1000mg、約250mg~約1000mg、約300mg~約1000mg、約350mg~約1000mg、約400mg~約1000mg、約450mg~約1000mg、約500mg~約1000mg、約550mg~約1000mg、約600mg~約1000mg、約650mg~約1000mg、約700mg~約1000mg、約750mg~約1000mg、約800mg~約1000mg、約850mg~約1000mg、約900mg~約1000mg、約950mg~約1000mg、約1mg~約750mg、約2mg~約750mg、約5mg~約750mg、約10mg~約750mg、約25mg~約750mg、約50mg~約750mg、約75mg~約750mg、約100mg~約750mg、約125mg~約750mg、約150mg~約750mg、約175mg~約750mg、約200mg~約750mg、約225mg~約750mg、約250mg~約750mg、約300mg~約750mg、約350mg~約750mg、約400mg~約750mg、約450mg~約750mg、約500mg~約750mg、約550mg~約750mg、約600mg~約750mg、約650mg~約750mg、約700mg~約750mg、約1mg~約500mg、約2mg~約500mg、約5mg~約500mg、約10mg~約500mg、約25mg~約500mg、約50mg~約500mg、約75mg~約500mg、約100mg~約500mg、約125mg~約500mg、約150mg~約500mg、約175mg~約500mg、約200mg~約500mg、約225mg~約500mg、約250mg~約500mg、約300mg~約500mg、約350mg~約500mg、約400mg~約500mg、約450mg~約500mg、約1mg~約400mg、約2mg~約400mg、約5mg~約400mg、約10mg~約400mg、約25mg~約400mg、約50mg~約400mg、約75mg~約400mg、約100mg~約400mg、約125mg~約400mg、約150mg~約400mg、約175mg~約400mg、約200mg~約400mg、約225mg~約400mg、約250mg~約400mg、約300mg~約400mg、約350mg~約400mg、約1mg~約300mg、約2mg~約300mg、約5mg~約300mg、約10mg~約300mg、約25mg~約300mg、約50mg~約300mg、約75mg~約300mg、約100mg~約300mg、約125mg~約300mg、約150mg~約300mg、約175mg~約300mg、約200mg~約300mg、約225mg~約300mg、約250mg~約300mg、約1mg~約250mg、約2mg~約250mg、約5mg~約250mg、約10mg~約250mg、約25mg~約250mg、約50mg~約250mg、約75mg~約250mg、約100mg~約250mg、約125mg~約250mg、約150mg~約250mg、約175mg~約250mg、約200mg~約250mg、約225mg~約250mg、約1mg~約225mg、約2mg~約225mg、約5mg~約225mg、約10mg~約225mg、約25mg~約225mg、約50mg~約225mg、約75mg~約225mg、約100mg~約225mg、約125mg~約225mg、約150mg~約225mg、約175mg~約225mg、約200mg~約225mg、約1mg~約200mg、約2mg~約200mg、約5mg~約200mg、約10mg~約200mg、約25mg~約200mg、約50mg~約200mg、約75mg~約200mg、約100mg~約200mg、約125mg~約200mg、約150mg~約200mg、約175mg~約200mg、約1mg~約175mg、約2mg~約175mg、約5mg~約175mg、約10mg~約175mg、約25mg~約175mg、約50mg~約175mg、約75mg~約175mg、約100mg~約175mg、約125mg~約175mg、約150mg~約175mg、約1mg~約150mg、約2mg~約150mg、約5mg~約150mg、約10mg~約150mg、約25mg~約150mg、約50mg~約150mg、約75mg~約150mg、約100mg~約150mg、約125mg~約150mg、約1mg~約125mg、約2mg~約125mg、約5mg~約125mg、約10mg~約125mg、約25mg~約125mg、約50mg~約125mg、約75mg~約125mg、約100mg~約125mg、約1mg~約100mg、約2mg~約100mg、約5mg~約100mg、約10mg~約100mg、約25mg~約100mg、約50mg~約100mgまたは約75mg~約100mgの化合物Iの結晶形態、または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を含有する。
経口投与のための一部の実施形態では、各投与単位は、約1mg、約2mg、約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約75mg、約100mg、約125mg、約150mg、約175mg、約200mg、約225mg、約250mg、約300mg、約350mg、約400mg、約450mg、約500mg、約550mg、約600mg、約650mg、約700mg、約750mg、約800mg、約850mg、約900mg、約950mgまたは約1000mgの化合物Iの結晶形態、または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を含有する。
上記の経口投与向けの投与量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。一部の実施形態では、化合物Iの結晶形態もしくは化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、またはそれらの医薬組成物は、約1mg QD、約2mg QD、約5mg QD、約10mg QD、約15mg QD、約20mg QD、約25mg QD、約30mg QD、約35mg QD、約40mg QD、約45mg QD、約50mg QD、約75mg QD、約100mg QD、約125mg QD、約150mg QD、約175mg QD、約200mg QD、約225mg QD、約250mg QD、約300mg QD、約350mg QD、約400mg QD、約450mg QD、約500mg QD、約550mg QD、約600mg QD、約650mg QD、約700mg QD、約750mg QD、約800mg QD、約850mg QD、約900mg QD、約950mg QDまたは約1000mg QDの単位投与量で経口投与される。一部の実施形態では、化合物Iの結晶形態もしくは化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、またはそれらの医薬組成物は、約1mg BID、約2mg BID、約5mg BID、約10mg BID、約15mg BID、約20mg BID、約25mg BID、約30mg BID、約35mg BID、約40mg BID、約45mg BID、約50mg BID、約75mg BID、約100mg BID、約125mg BID、約150mg BID、約175mg BID、約200mg BID、約225mg BID、約250mg BID、約300mg BID、約350mg BID、約400mg BID、約450mg BID、約500mg BID、約550mg BID、約600mg BID、約650mg BID、約700mg BID、約750mg BID、約800mg BID、約850mg BID、約900mg BID、約950mg BIDまたは約1000mg BIDの単位投与量で経口投与される。
非経口投与のための一部の実施形態では、各投与単位は、0.1mg~1g、0.1mg~700mgまたは0.1mg~100mgの化合物Iの結晶形態、または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を含有する。
しかし、本明細書に記載されている投与量単位のいずれかに関すると、実際に投与される化合物の量は、処置される状態、選択した投与経路、投与される実際の化合物およびその相対活性、個々の対象の年齢、体重および応答、対象の症状の重症度などを含めた関連状況を照らし合わせて、医師により通常、決定されることが理解される。
錠剤などの固形組成物を調製する場合、主要な活性成分は、医薬品用賦形剤と混合されて、化合物Iの結晶形態、または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態の均一混合物を含有する、固体の事前製剤組成物を形成する。均一なものとしてこれらの事前製剤組成物を指す場合、活性成分は、組成物全体に均一に分散され、したがって本組成物は、錠剤、丸剤およびカプセル剤などの等しく有効な単位剤形に容易に分割することができる。
本明細書に記載されている錠剤または丸剤は、作用の延長という利点をもたらす剤形を提供するようにまたは胃の酸条件から保護するように、コーティングされていてもよく、また、他の方法で作られてもよい。例えば、錠剤または丸剤は、内側投与用および外側投与用の構成成分を含むことができ、後者の外側投与用の構成成分は、前者の内側投与用の構成成分の上を包む形態にある。2種の構成成分は、胃における崩壊に耐性を示すよう働く腸溶層により隔離され、内側構成成分が十二指腸まで無傷のまま通過することができるか、または放出の遅延が可能となり得る。このような腸溶層またはコーティング剤に様々な物質を使用することができ、このような物質は、いくつかのポリマー酸、およびポリマー酸とシェラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースなどの物質との混合物を含む。
吸入または吸送用の組成物は、薬学的に許容される水性溶媒もしくは有機溶媒、またはそれらの混合物中の溶液剤および懸濁液剤、ならびに散剤を含むことができる。化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩の結晶形態を含む液体または固体組成物は、上記の薬学的に許容される好適な賦形剤を含有してもよい。好ましくは、本組成物は、局所作用または全身作用のために、経口または鼻腔気道経路により投与される。好ましくは薬学的に許容される溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用によって噴霧されてもよい。噴霧された溶液剤は、噴霧用デバイスから直接、吸入されてもよく、または噴霧用デバイスは、テント状の顔面マスク、または断続的陽圧呼吸機器に取り付けられてもよい。溶液剤、懸濁液剤または粉末組成物を、適当な方法で製剤を送達するデバイスから、好ましくは、経口的にまたは鼻腔により投与されてもよい。
投与レジメン
本明細書において提供される方法では、化合物Iの結晶形態、または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、またはそれらの医薬組成物は、治療有効量で投与されて、その所期の目的を実現する。治療有効量の決定は、とりわけ、本明細書において提供されている詳細な開示を照らし合わせると、当業者の能力の範囲内に十分にある。一部の実施形態では(がんを処置する方法)、治療有効量の結晶形態は、(i)がん細胞の数を減少させること、(ii)腫瘍サイズを小さくすること、(iii)がん細胞の末梢器官への浸潤を阻害すること、抑制すること、ある程度減速させること、および好ましくは停止させること、(iv)腫瘍転移を阻害すること(例えば、ある程度、減速させ、好ましくは停止させること)、(v)腫瘍成長を阻害すること、(vi)腫瘍の発生および/または再発を遅延させること、ならびに/あるいは(vii)がんに関連する症状のうちの1つまたは複数をある程度、軽減することができる。様々な実施形態では、この量は、がんの症状のうちの1つまたは複数を改善する、緩和する、軽減するおよび/または遅延させるのに十分である。
治療有効量は、対象、および処置されている疾患または状態、対象の体重および年齢、疾患または状態の重症度、および投与方法に応じて様々となり得、これは、当業者によって容易に決定することができる。
本明細書において提供される方法における、化合物Iの結晶形態、または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態の投与レジメンは、例えば、兆候、投与経路および状態の重症度に応じて、様々になり得る。好適な用量は、投与経路に応じて、体重、身体の表面積または臓器サイズに応じて計算することができる。最終的な投与レジメンは、薬物の作用、例えば、化合物の比活性、疾患状態が何であるかおよび重症度、対象の応答性、対象の年齢、状態、体重、性別および食事、ならびに任意の感染の重症度を改変する様々な因子を考慮して、良質の医薬のための原則を鑑みて、主治医によって決定される。考慮され得る追加の因子は、投与時間および頻度、組合せ薬物、反応の感度、および治療法への耐性/応答を含む。本明細書において明記されている製剤のいずれかを含めた、処置に適切な用量のさらなる微調整は、とりわけ、投与情報および開示されているアッセイ、ならびにヒト臨床試験において観察されている薬物動態データに照らし合わせて、過度の実験なしに、熟練医師によって常套的に行われる。適切な用量は、用量応答データと一緒に、体液または他の試料中の薬剤の濃度を決定するための、確立されているアッセイの使用により確認することができる。
選択された製剤および投与経路は、個々の対象、対象において処置される状態の性質、および一般に、担当医師の判断に応じて調節することができる。例えば、本化合物は、がん細胞に選択的なまたは特異的なマーカーを認識する抗体にリンクすることができ、その結果、本化合物は、既に記載した通り、その作用を局部的に発揮するほど細胞の近傍に送り込まれる。例えば、Pietersz et al., Immunol. Rev., 129:57 (1992); Trail et al., Science, 261 :212 (1993);およびRowlinson-Busza et al., Curr. Opin. Oncol., 4: 1142 (1992)を参照されたい。
化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態の治療有効量は、単回用量または多回用量で提供されて、所望の処置エンドポイントを実現することができる。本明細書で使用する場合、「用量」とは、対象(例えば、ヒト)によって、毎回、服用される活性成分(例えば、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態)の総量を指す。例えば、上記の経口投与のために投与される用量は、1日1回(QD)、1日2回(BID)、1日3回、1日4回、または1日4回を超えて投与されてもよい。一部の実施形態では、この用量は、1日1回、投与される。一部の実施形態では、この用量は、1日2回、投与される。
一部の実施形態では、ヒト対象の場合、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態の例示的な用量は、約10mg~約1000mg、約20mg~約1000mg、約30mg~約1000mg、約40mg~約1000mg、約50mg~約1000mg、約60mg~約1000mg、約10mg~約750mg、約20mg~約750mg、約30mg~約750mg、約40mg~約750mg、約50mg~約750mg、約60mg~約500mg、約90mg~約500mg、約120mg~約500mg、約10mg~約400mg、約20mg~約400mg、約30mg~約400mg、約40mg~約400mg、約50mg~約400mg、約60mg~約400mg、約90mg~約400mg、約120mg~約400mg、約10mg~約120mg、約20mg~約120mg、約30mg~約120mg、約60mg~約120mgまたは約90mg~約120mgとすることができる。
一部の実施形態では、ヒト対象の場合、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態の例示的な用量は、約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg. 約60mg、約75mg、約100mg、約120mg、約150mg、約175mg、約200mg、約225mg、約250mgまたは約300mgとすることができる。
他の実施形態では、提供される方法は、臨床的な有効性が実現される本明細書における用量を投与することによって対象(例えば、ヒト)の処置を継続すること、または有効性を維持することができるレベルまで用量を一定量ずつ減量することを含む。一部の実施形態では、提供される方法は、対象(例えば、ヒト)に、100mg~1000mgの結晶性化合物となる1日あたりの初期用量を投与するステップ、およびその後の化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態の1日あたりの用量を、少なくとも6日間にわたり投与するステップを含み、この場合、その後の1日あたりの用量をそれぞれ、50mg~400mg増加させる。したがって、臨床的有効性が達成されるまで、用量は、一定量ずつ増加させてもよいことをやはり理解すべきである。約25mg、約50mg、約100mg、または約125mg、または約150mg、または約200mg、または約250mg、または約300mgの増分を使用して、用量を増加させることができる。用量は、毎日、1日おきに、1週間あたり2回、3回、4回、5回もしくは6回、または1週間あたり1回、増加させることができる。
投与頻度は、投与される化合物の薬物動態パラメーター、投与経路および処置される特定の疾患に依存する。投与の用量および頻度は、薬物動態および薬力学、ならびに毒性データおよび治療効率データにも依存し得る。
化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態は、摂食状態下で投与されてもよい。摂食状態またはその変化形の用語は、本化合物もしくはその医薬組成物が投与される前またはそれと同時に、任意の好適な形態の、固体形態もしくは液状形態のどちらか一方の食物、またはカロリーの消費あるいは摂取を指す。例えば、本結晶形態は、カロリー(例えば、食事)を消費した数分内または数時間内に、対象(例えば、ヒト)に投与されてもよい。一部の実施形態では、本結晶形態は、カロリーを消費する5~10分、約30分または約60分以内に、対象(例えば、ヒト)に投与されてもよい。
一部の実施形態では、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態は、1日1回、経口により30mgの錠剤として投与され得る。
製造物品およびキット
本明細書に記載されている、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を含む組成物(例えば、製剤および単位投与量を含む)は、適切な容器中で調製されて入れられ、表示された状態を処置するためにラベルが貼り付けられ得る。したがって、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態の単位剤形を含む容器、および本化合物の使用説明書を含むラベルなどの製造物品も提供される。一部の実施形態では、製造物品は、単位剤形の結晶性化合物を含む容器である。製造物品は、本開示に提供される医薬組成物を含む、ボトル、バイアル、アンプル、単回使用向けの使い捨てアプリケーターなどとすることができる。容器は、ガラスまたはプラスチックなどの様々な材料から形成されてもよく、一態様ではまた、がんまたは炎症状態の処置において使用するための指示を表示するラベルをその容器上に含むか、またはその容器に貼り付けられている。活性成分は、化学的安定性および物理的安定性を改善することができる任意の材料(アルミニウムホイル製バッグなど)中に包装されてもよいことを理解すべきである。一部の実施形態では、ラベルに表示される疾患または状態は、例えば、がんの処置を含むことができる。
本開示に提供されているいずれの医薬組成物も、あらゆる組成物が、製造物品中での使用のために具体的かつ個別に列挙されているかのごとく、製造物品において使用され得る。
化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を含む医薬組成物を含むキットも提供される。例えば、キットは、単位剤形の本明細書に記載されている化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、および医療状態の処置における組成物の使用説明書を含む添付文書を含むことができる。一部の実施形態では、キットは、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、および少なくとも1種の薬学的に許容されるビヒクルを含む。キット中の使用説明書は、例えば血液悪性疾患を含めたがんを処置するためのものとすることができる。一部の実施形態では、指示書は、再発性および不応性の白血病またはリンパ腫を含めた、白血病またはリンパ腫などのがんを処置するための医薬組成物の使用を対象とする。一部の実施形態では、キット中の使用説明書は、小リンパ球性リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、低悪性度非ホジキンリンパ腫、難治性iNHL、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、免疫芽球性大細胞型リンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、脾辺縁帯B細胞リンパ腫(+/-絨毛リンパ球)、節性辺縁帯リンパ腫(+/-単球様B細胞)、粘膜関連リンパ組織型の結節外辺縁帯B細胞リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、節外性T細胞リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、血管免疫芽球性T細胞性リンパ腫、菌状息肉腫、B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、小型非開裂性細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、多発性骨髄腫、形質細胞腫、急性リンパ性白血病、T細胞急性リンパ芽球性白血病、B細胞急性リンパ芽球性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、若年性骨髄単球性白血病、微小残存病変、有毛細胞白血病、原発性骨髄線維症、続発性骨髄線維症、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性疾患およびワルデンシュトレームマクログロブリン血症からなる群から選択される血液がんを処置するためのものとすることができる。一実施形態では、キット中の使用説明書は、慢性リンパ球性白血病または非ホジキンリンパ腫を処置するためのものとすることができる。一実施形態では、NHLは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫および辺縁帯リンパ腫である。一実施形態では、血液悪性疾患は、低悪性度非ホジキンリンパ腫である。一部の実施形態では、ラベルに表示される疾患または状態は、例えば、がんの処置を含むことができる。
一部の例では、指示書は、固形腫瘍を処置するための医薬組成物の使用を対象としており、ここで、前記固形腫瘍は、膵臓がん、泌尿器がん、膀胱がん、結腸直腸がん、結腸がん、乳がん、前立腺がん、腎がん、肝細胞がん、甲状腺がん、胆嚢がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん、小細胞肺がん)、卵巣がん、子宮頚がん、胃がん、子宮内膜がん、食道がん、頭頸部がん、黒色腫、神経内分泌がん、CNSがん、脳腫瘍(例えば、神経膠腫、未分化乏突起膠腫、成人多形性膠芽腫および成人の退形成性星状細胞腫)、骨がん、軟組織肉腫、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫、腹膜滲出液、悪性胸水、中皮腫、ウィルムス腫瘍、絨毛性新生物、血管周囲細胞腫、カポジ肉腫、粘液性癌、円形細胞癌、扁平上皮癌、食道扁平上皮癌、口腔癌、副腎皮質のがん、ACTH産生腫瘍からなる群から選択されるがん由来である。
一部の例では、指示書は、アレルギー性障害および/または自己免疫および/または炎症性疾患および/または急性炎症反応を処置するための医薬組成物の使用を対象とする。一部の実施形態では、指示書は、自己免疫疾患を処置するための医薬組成物の使用を対象とする。一部の実施形態では、指示書は、皮膚エリテマトーデス、重症筋無力症、関節リウマチ、急性播種性脳脊髄炎、特発性血小板減少性紫斑病、多発性硬化症、シェーグレン症候群、乾癬、自己免疫溶血性貧血、喘息、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸疾患および慢性閉塞性肺疾患からなる群から選択される自己免疫疾患を処置するための医薬組成物の使用を対象とする。一部の実施形態では、自己免疫疾患は、喘息、関節リウマチ、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患および全身性エリテマトーデスからなる群から選択される。
本開示に提供されるいずれの医薬組成物も、あらゆる組成物がキットを使用するために具体的かつ個別に列挙されているかのごとく、キットに使用され得る。
本明細書に記載されている方法および結晶形態は、通常、ヒト対象のための治療に使用される。しかし、本方法および結晶形態は、他の動物対象における類似のまたは同一の兆候を処置するために使用することもできる。本明細書に記載されている化合物Iの1つもしくはそれより多くの結晶形態、および/または化合物Iの塩もしくは共結晶の1つもしくはそれより多くの結晶形態が、注射(すなわち、静脈内、腹腔内、皮下および筋肉内を含めた非経口)、経口、経皮、経粘膜、直腸または吸入を含めた、様々な経路によって投与され得る。
方法
一部の実施形態では、本開示は、Sykキナーゼによって媒介される疾患または状態の処置を必要とする対象に治療有効量の本明細書に記載されている化合物Iの1つもしくはそれより多くの結晶形態、および/または化合物Iの塩もしくは共結晶の1つもしくはそれより多くの結晶形態を投与することによる、対象における、Sykキナーゼによって媒介される疾患または状態を処置するための方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、炎症性障害、アレルギー性障害、自己免疫疾患およびがんからなる群から選択される疾患または状態の処置を必要とする対象において、炎症性障害、アレルギー性障害、自己免疫疾患およびがんからなる群から選択される疾患または状態を処置するための方法であって、対象に治療有効量の本明細書に記載されている化合物Iの1つもしくはそれより多くの結晶形態、および/または化合物Iの塩もしくは共結晶の1つもしくはそれより多くの結晶形態を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、疾患または状態は、血液悪性疾患および固形腫瘍からなる群から選択されるがんである。一部の実施形態では、疾患または状態は、リンパ腫、多発性骨髄腫または白血病からなる群から選択される血液悪性疾患である。
一部の実施形態では、疾患または状態は、小リンパ球性リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、低悪性度非ホジキンリンパ腫、難治性iNHL、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、免疫芽球性大細胞型リンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、脾辺縁帯B細胞リンパ腫(+/-絨毛リンパ球)、節性辺縁帯リンパ腫(+/-単球様B細胞)、粘膜関連リンパ組織型の結節外辺縁帯B細胞リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、節外性T細胞リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、血管免疫芽球性T細胞性リンパ腫、菌状息肉腫、B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、小型非開裂性細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、多発性骨髄腫、形質細胞腫、急性リンパ性白血病、T細胞急性リンパ芽球性白血病、B細胞急性リンパ芽球性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、若年性骨髄単球性白血病、微小残存病変、有毛細胞白血病、原発性骨髄線維症、続発性骨髄線維症、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性疾患およびワルデンシュトレームマクログロブリン血症からなる群から選択される。
一部の実施形態では、疾患または状態は固形腫瘍であり、ここで、前記固形腫瘍は、膵臓がん、泌尿器がん、膀胱がん、結腸直腸がん、結腸がん、乳がん、前立腺がん、腎がん、肝細胞がん、甲状腺がん、胆嚢がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん、小細胞肺がん)、卵巣がん、子宮頚がん、胃がん、子宮内膜がん、食道がん、頭頸部がん、黒色腫、神経内分泌がん、CNSがん、脳腫瘍(例えば、神経膠腫、未分化乏突起膠腫、成人多形性膠芽腫および成人の退形成性星状細胞腫)、骨がん、軟組織肉腫、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫、腹膜滲出液、悪性胸水、中皮腫、ウィルムス腫瘍、絨毛性新生物、血管周囲細胞腫、カポジ肉腫、粘液性癌、円形細胞癌、扁平上皮癌、食道扁平上皮癌、口腔癌、副腎皮質のがんおよびACTH産生腫瘍からなる群から選択されるがん由来である。
一部の実施形態では、疾患または状態は、全身性エリテマトーデスおよび皮膚エリテマトーデスなどのループス、重症筋無力症、グッドパスチャー症候群、糸球体腎炎、出血、肺出血、アテローム性動脈硬化、関節リウマチ、乾癬性関節炎、単関節関節炎、骨関節炎、痛風性関節炎、脊椎炎、ベーチェット病、自己免疫甲状腺炎、レイノー症候群、急性播種性脳脊髄炎、慢性特発性血小板減少性紫斑病、多発性硬化症、シェーグレン症候群、自己免疫溶血性貧血、組織移植片拒絶、移植臓器の超急性拒絶、同種移植拒絶、移植片対宿主病、白血球の血管外遊走を伴う疾患、白血球の悪液質と転移による病状、顆粒球輸血関連症候群、サイトカイン誘発毒性、強皮症、脈管炎、喘息、乾癬、慢性炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、壊死性腸炎、過敏性腸症候群、皮膚筋炎、アジソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、糖尿病、I型糖尿病、敗血症、敗血症性ショック、エンドトキシンショック、グラム陰性敗血症、グラム陽性敗血症およびトキシックショック症候群、敗血症に続発する多臓器損傷症候群、外傷、血液量減少性ショック、アレルギー性結膜炎、春季結膜炎および甲状腺関連眼症、好酸球性肉芽腫、湿疹、慢性気管支炎、急性呼吸窮迫症候群、アレルギー性鼻炎、鼻汁、花粉症、気管支喘息、ケイ肺症、肺サルコイドーシス、肋膜炎、肺胞炎、気腫、肺炎、細菌性肺炎、気管支拡張症および肺酸素中毒、心筋の再灌流傷害、脳または四肢、熱損傷、嚢胞性線維症、ケロイド形成または瘢痕組織形成、感染による発熱および筋肉痛、ならびに軽度の外傷による脳または脊髄の損傷、白血球の血管外遊走を伴う疾患、急性過敏症、遅延型過敏症、じんましん、食物アレルギー、皮膚日焼け、骨盤内炎症疾患、尿道炎、ぶどう膜炎、副鼻腔炎、肺臓炎、脳炎、髄膜炎、心筋炎、腎炎、骨髄炎、筋炎、肝炎、アルコール性肝炎、胃炎、腸炎、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、歯ぎん炎、盲腸炎、膵臓炎、胆嚢炎、真性多血症、本態性血小板血症、ならびに多発性嚢胞腎からなる群から選択される。
一部の実施形態では、疾患または状態は、全身性エリテマトーデス、重症筋無力症、関節リウマチ、急性播種性脳脊髄炎、特発性血小板減少性紫斑病、多発性硬化症、シェーグレン症候群、乾癬、自己免疫溶血性貧血、喘息、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸疾患および慢性閉塞性肺疾患、皮膚エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス、重症筋無力症、関節リウマチ、急性播種性脳脊髄炎、特発性血小板減少性紫斑病、多発性硬化症、シェーグレン症候群、乾癬、自己免疫溶血性貧血、喘息、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸疾患および慢性閉塞性肺疾患からなる群から選択される。
一部の実施形態では、疾患または状態は、喘息、関節リウマチ、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患および全身性エリテマトーデスからなる群から選択される。一部の実施形態では、疾患または状態は、関節リウマチである。一部の実施形態では、対象はヒトである。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載されている方法であって、結晶形態が、静脈内、筋肉内、非経口的、鼻腔内または経口的に投与される方法を提供する。一部の実施形態では、本結晶形態は、QDで経口投与される。一部の実施形態では、本結晶形態は、BIDで経口投与される。
一部の実施形態では、本開示は、治療に使用するための、本明細書に記載されている化合物Iの結晶形態、または化合物Iの塩の結晶形態を提供する。一部の実施形態では、本開示は、炎症性障害、アレルギー性障害、自己免疫疾患およびがんからなる群から選択される疾患または状態を処置するための医薬の製造における、本明細書に記載されている化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態の使用を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、関節リウマチを処置するための医薬の製造における、本明細書に記載されている化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態の使用を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、血液悪性疾患を処置するための医薬の製造における、本明細書に記載されている化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態の使用を提供する。一部の実施形態では、血液悪性疾患は、リンパ腫、多発性骨髄腫または白血病である。
単剤療法および併用療法
同様に、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態が、対象に投与される唯一の活性剤である処置方法が提供され、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態が1つまたはそれより多くの追加の活性剤と組み合わせて、対象に投与される処置の方法も含む。本明細書において詳述されている疾患または状態のいずれかを処置する方法などの、本明細書において詳述されている方法において使用するため、および本明細書において詳述されている任意の対象の場合に使用するため、単剤療法と併用療法のどちらも意図されて、記載されている。
単剤療法
一部の実施形態では、がん、アレルギー性障害および/または自己免疫および/または炎症性疾患および/または急性炎症反応を処置する方法は、それを必要とする対象に、有効量の化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を投与するステップであって、対象が、別の薬剤もしくは手順により同じ疾患または状態に対する治療法を受けている最中ではない、ステップを含む。
がんと診断された対象または有することが疑われる対象に、結晶形態が単剤療法として投与される一部の実施形態では、対象は、(i)少なくとも1種の抗がん治療法に不応性であるヒト、または(ii)少なくとも1種の抗がん治療法による処置後に再発しているヒト、または(i)と(ii)の両方であるヒトとすることができる。実施形態の一部では、対象は、少なくとも2種の、少なくとも3種の、または少なくとも4種の抗がん治療法(例えば、標準的または実験的化学療法)に不応性である。例えば、一部の実施形態では、対象は、(i)抗CD20抗体、アルキル化剤(例えば、ベンダムスチン)、プリン類似体(例えば、フルダラビン)、アントラサイクリンまたはそれらの任意の組合せを使用する治療法に不応性であるヒト、(ii)抗CD20抗体、アルキル化剤(例えば、ベンダムスチン)、プリン類似体(例えば、フルダラビン)、アントラサイクリンまたはそれらの任意の組合せを用いる処置後に再発しているヒト、または(i)と(ii)の両方であるヒトとすることができる。
上記の、少なくとも1種の抗がん治療法に不応性のヒト対象、および/または上記の少なくとも1種の抗がん治療法による処置後に再発しているヒト対象は、1つまたはそれより多くの事前治療法を受けていてもよい。一部の実施形態では、このような対象は、本明細書に記載されている方法を使用する処置前(例えば、単剤療法としての化合物Iの結晶形態、または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態の投与前)に、1種、2種、3種もしくは4種の、または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種もしくは少なくとも5種の、または1種~10種の間、1種~9種の間、1種~8種の間、1種~7種の間、1種~6種の間、1種~5種の間または1種~4種の間の抗がん治療法を受けている。
対象(例えば、ヒト)が、単剤療法として、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態により処置される場合、対象は、抗がん治療法ではない、1つまたはそれより多くの他の治療法も受けてもよいことを理解すべきである。
一部の実施形態では、がん、例えばCLLと診断を受けた対象(例えば、ヒト)において、以下に限定されないが、CLLを含むがんの共存症を処置する方法であって、化合物Iの結晶形態もしくは化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、またはそれらの医薬組成物と組み合わせて、共存症を処置する治療法を対象に投与するステップを含む、方法。一部の実施形態では、共存症は、1つまたはそれより多くの他のがん(例えば、乳房、頭頸部、肺、黒色腫、非ホジキンT細胞リンパ腫、前立腺、結腸、小腸、婦人科および尿路)、高血圧症、高脂血症、冠動脈疾患、末梢血管疾患、心筋症、心臓弁膜症、心房細動、脳血管疾患(例えば、一過性脳虚血発作、脳卒中)、慢性閉塞性肺疾患、関節疾患、消化性潰瘍、炎症性腸疾患、精神性疾病、甲状腺疾患、良性前立腺肥大、糖尿病および骨関節炎からなる群から選択される。
併用療法
一部の実施形態では、がん、アレルギー性障害および/または自己免疫および/または炎症性疾患および/または急性炎症反応を処置する方法は、それを必要とする対象に、有効量の化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を、がん、アレルギー性障害および/または自己免疫および/または炎症性疾患および/または急性炎症反応を処置するのに有用となり得る第2の活性剤と一緒に投与するステップを含む。例えば、第2の薬剤は抗炎症剤とすることができる。第2の活性剤を用いる処置は、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を用いる処置前、処置と同時にまたは処置後であってもよい。一部の実施形態では、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態は、別の活性剤と単一剤形中に一緒にされる。一実施形態では、本発明は、治療法、例えばがん、アレルギー性障害および/または自己免疫および/または炎症性疾患および/または急性炎症反応を処置する方法において、同時に、間を設けてまたは連続して使用するための、組合せ調製物として、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、および追加の治療剤を含む製品を提供する。
がんと診断された対象またはがんを有すると疑われる対象(例えば、ヒト)に投与される化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態が、上記の抗がん治療法の1つまたは複数を含めた、1つまたはそれより多くの追加治療法と組み合わせて対象に投与される、処置方法も本明細書において提供される。したがって、一部の実施形態では、がんの処置を必要とする対象(例えば、ヒト)においてがんを処置するための方法は、対象に、治療有効量の化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を、がんを処置するのに有用となり得る1つまたはそれより多くの追加治療法と一緒に投与するステップを含む。1つまたはそれより多くの追加治療法は、1つまたはそれより多くの治療剤の投与を含むことができる。化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態と組み合わせて使用され得る好適な抗がん治療剤は、以下に限定されないが、化学治療剤(例えば、マイトマイシンC、カルボプラチン、タキソール、シスプラチン、パクリタキセル、エトポシド、ドキソルビシン)、放射線治療的抗腫瘍剤、トポイソメラーゼI阻害剤(例えば、カンプトテシンまたはトポテカン)、トポイソメラーゼII阻害剤(例えば、ダウノマイシンおよびエトポシド)、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、メルファランおよびBCNU)、チューブリンを対象とする薬剤(tubulin directed agent)(例えば、タキソールおよびビンブラスチン)、PI3K阻害剤(例えば、以下の化合物A、BおよびC)、リシルオキシダーゼ様2の阻害剤および生物学的薬剤(例えば、抗CD20抗体などの抗体、IDEC8、免疫毒素およびサイトカイン)からなる群から選択される、1つまたはそれより多くの薬剤を含む。
一部の実施形態では、がんの処置を必要とする対象(例えば、ヒト)においてがんを処置するための方法は、対象に治療有効量の化合物Iの結晶形態もしくは化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態である化合物、またはそれらの医薬組成物を、フルダラビン、リツキシマブ、オビヌツズマブ、アレムツズマブ、シクロホスファミド、クロラムブシル、ドキソルビシン、ドキソルビシン塩酸塩、ビンクリスチン、ビンクリスチン硫酸塩、メルファラン、ブスルファン、カルムスチン、プレドニゾン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、メトトレキセート、シタラビン、ミトキサントロン、ミトキサントロン塩酸塩、ボルテゾミブ、テムシロリムス、カルボプラチン、エトポシド、サリドマイド、シスプラチン、ルミリキシマブ、抗TRAIL、ベバシズマブ、ガリキシマブ、エプラツズマブ、SGN-40、抗CD74、オファツムマブ、ha20、PR0131921、CHIR-12.12、アポリズマブ、ミラツズマブ、ベバシズマブ、イットリウム-90-標識イブリツモマブチウキセタン、トシツモマブ、ヨウ素-131トシツモマブ、イフォスアミド、GTOP-99ワクチン、オブリメルセン、フラボピリドール、PD0332991、R-ロスコビチン、スチリルスルホン、オバトクラックス、TRAIL、抗TRAIL DR4およびDR5抗体、エベロリムス、BMS-345541、クルクミン、ボリノスタット、レナリドミド、ゲルダナマイシン、ペリホシン、クエン酸シルデナフィル、CC-5103、シンバスタチン、エンザスタウリン、カンパス-1H、DT PACE、アンチネオプラストンA10、アンチネオプラストンAS2-1、ベータアレチン、フィルグラスチム、組換えインターフェロンアルファ、ドラスタチン10、インジウムIn111モノクローナル抗体MN-14、抗胸腺細胞グロブリン、シクロスポリン、ミコフェノール酸モフェチル、同種異系リンパ球治療剤、タクロリムス、チオテパ、パクリタキセル、アルデスロイキン、ドセタキセル、イフォスファミド、メスナ、組換えインターロイキン-12、組換えインターロイキン-11、ABT-263、デニロイキンジフチトクス、タネスピマイシン、エベロリムス、ペグフィルグラスチム、ボリノスタット、アルボシジブ、組換えflt3リガンド、組換えヒトトロンボポエチン、リンホカイン活性化キラー細胞、アミホスチン三水和物、アミノカンプトテシン、イリノテカン塩酸塩、カスポフンギン酢酸塩、クロファラビン、エポエチンアルファ、ネララビン、ペントスタチン、サルグラモスチム、ビノレルビン二酒石酸塩、WT-1アナログペプチドワクチン、WT1 126-134ペプチドワクチン、フェンレチニド、イキサベピロン、オキサリプラチン、モノクローナル抗体CD19、モノクローナル抗体CD20、オメガ-3脂肪酸、酢酸オクトレオチド、モテキサフィンガドリニウム、三酸化ひ素、チピファミブ、自家ヒト腫瘍由来HSPPC-96、ベルツズマブ、ブリオスタチン1、PEG化リポソーム塩酸塩、末梢血幹細胞移植、自家造血幹細胞移植、自家骨髄移植、幹細胞注入、幹細胞の支援を伴う骨髄除去、in vitro処置末梢血幹細胞移植、臍帯血移植、低LETコバルト-60ガンマ線治療、ブレオマイシン、従来の手術、放射線療法および骨髄非破壊的な同種異系造血幹細胞移植からなる群から選択される1つまたはそれより多くの追加治療法と共に投与するステップを含む。
一部の実施形態では、1つまたはそれより多くの追加治療法は、例えば、化合物A、BもしくはC、またはこのような化合物の薬学的に許容される塩を含めた、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)阻害剤の使用を含む。化合物A、BおよびCの構造を以下に提示する。
Figure 2022521413000008
化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を1つまたはそれより多くの追加治療法と組み合わせて使用することを含む、上記の方法の他の実施形態では、1つまたはそれより多くの追加治療法は、化合物A、化合物Bもしくは化合物C、またはこのような化合物の薬学的に許容される塩もしくは共結晶を使用する治療法以外である。化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を1つまたはそれより多くの追加治療法と組み合わせて使用することを含む、上記の方法の一実施形態では、1つまたはそれより多くの追加治療法は、化合物A、または薬学的に許容される塩を使用する治療法以外である。化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を1つまたはそれより多くの追加治療法と組み合わせて使用することを含む、上記の方法の別の実施形態では、1つまたはそれより多くの追加治療法は、化合物B、またはその薬学的に許容される塩もしくは共結晶を使用する治療法以外である。化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態を1つまたはそれより多くの追加治療法と組み合わせて使用することを含む、上記の方法のさらに別の実施形態では、1つまたはそれより多くの追加治療法は、化合物C、またはその薬学的に許容される塩もしくは共結晶を使用する治療法以外である。
他の実施形態では、1つまたはそれより多くの追加の治療剤は、リシルオキシダーゼ様2(LOXL2)の阻害剤、および例えばヒトLOXL2に指向する免疫グロブリンIgG4アイソタイプを有するヒト化モノクローナル抗体(mAb)を含めた、LOXL2に結合する物質とすることができる。
本明細書に記載されている化合物Iの結晶形態、または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態は、化学療法増感剤として有用となり得、したがって、他の化学治療剤、特にアポトーシスを誘発する薬剤と組み合わせて有用となり得る。
化学療法を受けている対象(例えば、ヒト)に、化学治療剤へのがん細胞の感度を増大するのに十分な量の化合物Iの結晶形態もしくは化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、またはそれらの医薬組成物と一緒に化学治療剤を投与するステップを含む、化学療法へのがん細胞の感度を増大させるための方法もまた、本明細書において提供される。本明細書に記載されている化学的実体と組み合わせて使用され得る他の化学治療薬の例には、トポイソメラーゼI阻害剤(カンプトテシンまたはトポテカン)、トポイソメラーゼII阻害剤(例えば、ダウノマイシンおよびエトポシド)、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、メルファランおよびBCNU)、チューブリンを対象とする薬剤(例えば、タキソールおよびビンブラスチン)および生物学的薬剤(例えば、抗CD20抗体などの抗体、IDEC8、免疫毒素およびサイトカイン)が含まれる。化学療法へのがん細胞の感度を増大させるための方法の一実施形態では、化学治療剤は、化合物A、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶以外である。化学療法へのがん細胞の感度を増大させるための方法の別の実施形態では、化学治療剤は、化合物B、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶以外である。化学療法へのがん細胞の感度を増大させるための方法のさらに別の実施形態では、化学治療剤は、化合物C、または薬学的に許容されるその塩もしくは共結晶以外である。
一部の実施形態では、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態は、Rituxan(登録商標)(リツキシマブ)、またはCD20+ B細胞を選択的に枯渇させることによって働く他の薬剤と組み合わせて使用される。
がん、アレルギー性障害および/または自己免疫および/または炎症性疾患および/または急性炎症反応の処置を必要とする対象に、有効量の化合物Iの結晶形態もしくは化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、またはそれらの医薬組成物を抗炎症剤と組み合わせて投与するステップを含む、がん、アレルギー性障害および/または自己免疫および/または炎症性疾患および/または急性炎症反応を処置する方法が、本明細書に含まれる。抗炎症剤は、以下に限定されないが、NSAID、非特異的シクロオキシゲナーゼ酵素阻害剤およびCOX-2特異的シクロオキシゲナーゼ酵素阻害剤、金化合物、コルチコステロイド、メトトレキセート、腫瘍壊死因子受容体(TNF)受容体アンタゴニスト、免疫抑制剤およびメトトレキセートを含む。NSAIDの例には、以下に限定されないが、イブプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセンおよびナプロキセンナトリウム、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウムとミソプロストールの組合せ、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、ピロキシカム、インドメタシン、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、ケトプロフェン、ナトリウムナブメトン、スルファサラジン、トルメチンナトリウムおよびヒドロキシクロロキンが含まれる。NSAIDの例はまた、セレコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブ、エトリコキシブおよび/またはロフェコキシブなどのCOX-2特異的阻害剤(すなわち、COX-1の場合のIC50よりも少なくとも50分の1低いIC50でCOX-2を阻害する化合物)を含む。
さらなる実施形態では、抗炎症剤は、サリチレートである。サリチレートには、以下に限定されないが、アセチルサリチル酸すなわちアスピリン、サリチル酸ナトリウム、ならびにサリチル酸コリンおよびサリチル酸マグネシウムを含む。抗炎症剤はまた、コルチコステロイドであってもよい。例えば、コルチコステロイドは、コルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プレドニゾロンリン酸エステルナトリウムおよびプレドニゾンから選択されてもよい。一部の実施形態では、抗炎症治療剤は、金チオリンゴ酸ナトリウムまたはオーラノフィンなどの金化合物である。一部の実施形態では、抗炎症剤は、メトトレキセートなどのジヒドロ葉酸レダクターゼ阻害剤、またはレフルノミドなどのジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ阻害剤などの代謝阻害剤である。
一部の実施形態では、少なくとも1種の抗炎症化合物が、抗C5モノクローナル抗体(エクリズマブまたはペキセリズマブなど)、エタネルセプト(entanercept)などのTNFアンタゴニスト、または抗TNFアルファモノクローナル抗体であるインフリキシマブである組合せが使用される。
一部の実施形態では、少なくとも1つの治療剤が、メトトレキセート、レフルノミド、シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリンまたはミコフェノール酸モフェチルなどの免疫抑制化合物である組合せが使用される。
一部の実施形態では、フィルゴチニブとの組合せが使用される。一部の実施形態では、メトトレキセートとの組合せが使用される。
自己免疫疾患と診断された対象または自己免疫疾患を有することが疑われる対象(例えば、ヒト)に投与される、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態が、イブプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウム、ミソプロストール、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、ピロキシカム、インドメタシン、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、ケトプロフェン、ナトリウムナブメトン、スルファサラジン、トルメチンナトリウム、ヒドロキシクロロキン、セレコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブ、エトリコキシブ、ロフェコキシブ、アセチルサリチル酸、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸コリン、サリチル酸マグネシウム、コルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プレドニゾロンリン酸エステルナトリウム、プレドニゾン、金チオリンゴ酸ナトリウム、オーラノフィン、メトトレキセート、ジヒドロオロト酸レフルノミド、レフルノミド、シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル、エクリズマブ、ペキセリズマブ、エタネルセプトおよびインフリキシマブからなる群から選択される1つまたはそれより多くの抗炎症剤または免疫抑制剤と組み合わせて対象に投与される、処置方法もまた本明細書において提供される。
ビンカアルカロイドまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせて対象(例えば、ヒト)に投与される、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態が、対象に投与される唯一の抗がん治療レジメンである処置方法が本明細書において提供される。ビンカアルカロイドまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせて、化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態が対象(例えば、ヒト)に投与される処置方法であって、該対象がいかなる他の抗がん処置も受けている最中ではない処置方法が、本明細書において提供される。一変形形態では、対象は、1つまたはそれより多くのPI3K阻害剤を使用するいかなる他の抗がん処置も受けている最中ではない。ある特定の実施形態では、このようなPI3K阻害剤は、化合物A、BおよびCを含むことができ、それらの構造を以下に示す。
Figure 2022521413000009
一変形形態では、対象は、化合物Aまたは薬学的に許容されるその塩を使用するいかなる他の抗がん処置も受けている最中ではない。別の変形形態では、対象は、化合物Bまたは薬学的に許容されるその塩を使用するいかなる他の抗がん処置も受けている最中ではない。さらに別の変形形態では、対象は、化合物Cまたは薬学的に許容されるその塩を使用するいかなる他の抗がん処置も受けている最中ではない。
化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態が、単剤療法の処置レジメンとして、ビンカアルカロイドまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせて対象に投与される一部の実施形態では、対象は、(i)少なくとも1種の抗がん治療法に不応性であるヒト、または(ii)少なくとも1種の抗がん治療法による処置後に再発しているヒト、または(i)と(ii)の両方であるヒトとすることができる。実施形態の一部では、対象は、少なくとも2種の、少なくとも3種の、または少なくとも4種の抗がん治療法(例えば、標準的または実験的化学療法を含む)に不応性である。
対象(例えば、ヒト)が、本開示によって記載されている単剤療法の処置レジメンとして、ビンカアルカロイドまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせて化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態により処置される場合、対象はまた、抗がん治療法ではない、1つまたはそれより多くの他の治療法を受けてもよいことを理解すべきである。
一部の実施形態では、がんの処置を必要とする対象に治療有効量の化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、および治療有効量のビンカアルカロイドまたは薬学的に許容される塩を投与するステップを含む、対象におけるがんを処置するための方法であって、ビンカアルカロイドが、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビンおよびビンブラスチンからなる群から選択され、対象が、(i)少なくとも1種の抗がん処置に不応性であるヒト、または(ii)少なくとも1種の抗がん治療法による処置後に再発しているヒト、またはそれらの組合せである、方法が提供される。ある特定の他の実施形態では、がんをの処置を必要とする対象に治療有効量の式Iの化合物または薬学的に許容される塩、および治療有効量のビンカアルカロイドまたは薬学的に許容される塩を投与するステップを含む、対象におけるがんを処置するための方法であって、ビンカアルカロイドが、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビンおよびビンブラスチンからなる群から選択され、さらに、対象がいかなる他の抗がん処置を受けている最中ではないヒトであり、かつ対象が、(i)少なくとも1種の抗がん処置に不応性である、または(ii)少なくとも1種の抗がん治療法による処置後に再発している、またはそれらの組合せである、方法が提供される。
一部の実施形態では、がんの処置を必要とする対象に治療有効量の化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、および治療有効量のビンカアルカロイドまたは薬学的に許容される塩を投与するステップを含む、対象におけるがんを処置するための方法であって、ビンカアルカロイドが、ビンクリスチンおよびビンブラスチンからなる群から選択され、対象が、(i)少なくとも1種の抗がん処置に不応性であるヒト、または(ii)少なくとも1種の抗がん治療法による処置後に再発しているヒト、またはそれらの組合せである、方法が提供される。ある特定の他の実施形態では、がんの処置を必要とする対象に治療有効量の式Iの化合物または薬学的に許容される塩、および治療有効量のビンカアルカロイドまたは薬学的に許容される塩を投与するステップを含む、対象におけるがんを処置するための方法であって、ビンカアルカロイドが、ビンクリスチンおよびビンブラスチンからなる群から選択され、さらに、対象がいかなる他の抗がん処置を受けている最中ではないヒトであり、かつ対象が、(i)少なくとも1種の抗がん処置に不応性である、または(ii)少なくとも1種の抗がん治療法による処置後に再発している、またはそれらの組合せである、方法が提供される。
一実施形態では、がんの処置を必要とする対象に治療有効量の化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、および治療有効量のビンカアルカロイドまたは薬学的に許容される塩を投与するステップを含む、対象におけるがんを処置するための方法であって、ビンカアルカロイドがビンクリスチンであり、対象が、(i)少なくとも1種の抗がん処置に不応性であるヒト、または(ii)少なくとも1種の抗がん治療法による処置後に再発しているヒト、またはそれらの組合せである、方法が提供される。他の一実施形態では、がんの処置を必要とする対象に治療有効量の式Iの化合物または薬学的に許容される塩、および治療有効量のビンカアルカロイドまたは薬学的に許容される塩を投与するステップを含む、対象におけるがんを処置するための方法であって、ビンカアルカロイドがビンクリスチンであり、さらに、対象がいかなる他の抗がん処置を受けている最中ではないヒトであり、かつ対象が、(i)少なくとも1種の抗がん処置に不応性である、または(ii)少なくとも1種の抗がん治療法による処置後に再発している、またはそれらの組合せである、方法が提供される。
一実施形態では、がんの処置を必要とする対象に治療有効量の化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、および治療有効量のビンカアルカロイドまたは薬学的に許容される塩を投与するステップを含む、対象におけるがんを処置するための方法であって、ビンカアルカロイドがビンブラスチンであり、対象が、(i)少なくとも1種の抗がん処置に不応性であるヒト、または(ii)少なくとも1種の抗がん治療法による処置後に再発しているヒト、またはそれらの組合せである、方法が提供される。他の一実施形態では、がんの処置を必要とする対象に治療有効量の式Iの化合物または薬学的に許容される塩、および治療有効量のビンカアルカロイドまたは薬学的に許容される塩を投与するステップを含む、対象におけるがんを処置するための方法であって、さらに、対象がいかなる他の抗がん処置を受けている最中ではないヒトであり、かつ対象が、(i)少なくとも1種の抗がん処置に不応性である、または(ii)少なくとも1種の抗がん治療法による処置後に再発している、またはそれらの組合せである、方法が提供される。
化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態が、対象に単剤療法の処置レジメンとして、ビンカアルカロイドまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせて投与されるさらに他の実施形態では、対象は、17p欠失、TP53変異、NOTCH1、SF3B1変異、11q欠失またはそれらの任意の組合せを有することがある。化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態が、対象に単剤療法の処置レジメンとして、ビンカアルカロイドまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせて投与される一部の実施形態では、対象は、17p欠失、TP53変異またはそれらの組合せを有する。化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態が、対象に単剤療法の処置レジメンとして、ビンカアルカロイドまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせて投与される別の実施形態では、対象は、NOTCH1、SF3B1変異、11q欠失またはそれらの任意の組合せを有する。
ビンカアルカロイドまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせて、対象(例えば、ヒト)に投与される化合物Iの結晶形態または化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態が、上記の抗がん治療法の1つまたは複数を含む1つまたはそれより多くの追加治療法と追加的に組み合わせて対象(例えば、ヒト)に投与される処置の方法も本明細書において提供される。したがって、一部の実施形態では、がんの処置を必要とする対象(例えば、ヒト)においてがんを処置するための方法は、対象に、治療有効量の化合物Iの結晶形態もしくは化合物Iの塩もしくは共結晶の結晶形態、またはそれらの薬学的に許容される組合せをがんを処置するのに有用となり得る、1つまたはそれより多くの追加治療法と一緒に、ビンカアルカロイドまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせて投与するステップを含む。1つまたはそれより多くの追加治療法は、本明細書に記載されている、1つまたはそれより多くの治療剤の投与を含むことができる。
例えば、他の実施形態では、1つまたはそれより多くの追加の治療剤は、リシルオキシダーゼ様2(LOXL2)の阻害剤、および例えばヒトLOXL2に指向する免疫グロブリンIgG4アイソタイプを有するヒト化モノクローナル抗体(mAb)を含めた、LOXL2に結合する物質とすることができる。
他の実施形態では、1つまたはそれより多くの追加の治療剤は、抗炎症剤であってもよい。1つまたはそれより多くの追加の治療剤を用いる処置は、本明細書に記載されている医薬組成物を用いる処置前、この処置と同時に、またはこの処置後であってもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、単一剤形中に別の治療剤と一緒にされて、次に、この単一剤形は、本開示のビンカアルカロイドまたは薬学的に許容されるその塩との投与前、この投与と同時に、またはこの投与後に投与される。本明細書に記載されている少なくとも1つの化学的実体と組み合わせて使用することができる好適な抗腫瘍治療剤は、以下に限定されないが、化学治療剤、例えば、マイトマイシンC、カルボプラチン、タキソール、シスプラチン、パクリタキセル、エトポシド、ドキソルビシン、または前述の化学治療剤のうちの少なくとも1つを含む組合せを含む。放射線治療的抗腫瘍剤もまた、単独でまたは化学治療剤と組み合わせて使用されてもよい。
上記の追加的な治療剤のいずれの組合せも、ありとあらゆる組合せが個々に列挙されているかのごとく使用され得ることを理解すべきである。例えば、一部の実施形態では、追加的な治療剤は、PI3K阻害剤およびLOXL2阻害剤を含む。
上記の追加的な治療剤のいずれの組合せも、ありとあらゆる組合せが個々に列挙されているかのごとく使用され得ることを理解すべきである。例えば、一部の実施形態では、追加的な治療剤は、PI3K阻害剤およびLOXL2阻害剤を含む。
機器技法
X線粉末回折(XRPD)
X線粉末回折(XRPD)分析は、銅照射(Cu Kα、λ=1.541874Å)を使用して、回折計(PANalytical XPERT-PRO、PANalytical B.V.、Almelo、Netherlands)で行った。ゼロバックグラウンド試料プレート上に試料を均一に広げた。発生装置は、45kVの電圧および40mAのアンペアで操作した。スリットは、ソーラー0.02ラジアン、アンチスキャッター1.0°および発散とした。走査は、0.0167ステップサイズで2θを2~40°で行った。データ分析は、X’Pert Data Viewer VI.2d(PANalytical B.V.、Almelo、Netherlands)を使用して行った。X線粉末回折分析はまた、銅照射(Cu Kα、λ=1.541874Å)を使用して、回折計(Rigaku MiniFlex、Rigaku Corporation、Beijing、China)でも行った。ゼロバックグラウンド試料プレート上に試料を均一に広げた。発生装置は、40kVの電圧および15mAのアンペアで操作した。走査は、0.050度のステップサイズで2θを2~40°まで2度/分の速度で行った。データ分析はまた、X’Pert Data Viewer VI.2d(PANalytical B.V.、Almelo、Netherlands)を使用して行った。XRPDピークは、2θが±0.2°の範囲にある。
示差走査熱量測定(DSC)
示差走査熱量測定(DSC)は、ひだ付きTzero標準アルミニウムパンに1~5mgの物質を搭載し、10℃/分でこの試料を20から300℃またはそれより高く加熱することにより実施した。試料用パンおよび参照用パンは、50mL/分の窒素パージ下にした。データ分析は、Universal Analysis2000バージョン4.7A(TA Instruments、New Castle、DE)を使用して完了した。DSC吸熱ピークおよび開始温度は、±3℃の範囲にある。
熱重量分析(TGA)
熱重量分析(TGA)を使用して、アルミニウム製秤量パン(TA Instruments、New Castle、DE)上に1~10mgの物質をロードし、この試料を10℃/分の速度で350℃またはそれより高く加熱することにより温度の関数としての試料の重量減少を評価した。試料用パンおよび参照用パンは、それぞれ、60mL/分および40mL/分の窒素パージ下にした。データ分析は、Universal Analysis2000バージョン4.7A(TA Instruments、New Castle、DE)を使用して完了した。
質量分析法を併用する熱重量分析(TA Discovery Series TGAおよびMS)を使用して、試料の重量減少に関連するものを温度の関数として決定した(TA Instruments、New Castle)。試料(約2~5mg)を白金製パンに入れて、10~20℃/分の加熱速度で300℃までまたはそれより高く加熱した。試料用パンおよび参照用パンは、それぞれ、25mL/分および10mL/分の窒素パージ下にした。データ分析は、TA Instruments Trios Software v.4.0(TA Instruments、New Castle、DE)を使用して完了した。
動的水蒸気吸着/脱着(DVS)
吸湿性は、動的水蒸気吸着(DVS、TA Q5000 SA、TA Instruments、New Castle、DEまたはDVS、DVS Intrinsic,Surface Measurement Systems、London、UK)を使用して検討した。試料(2~20mg)をアルミニウムDVSパンに入れて、ツインパン天秤(twin pan balance)の試料側に搭載した。水収着および脱着を25℃における相対湿度(RH)の関数として検討した。10%のRH増分では、相対湿度は、5%RHから95%RHまで向上させて、次に、5%まで低下させて戻した。相対湿度の各増分は、重量変化%が30分後に0.002%未満にならない限り、180分間の平衡時間を持たせた。データ分析は、TA DVSの実施に関してはUniversal Analysis2000バージョン4.7A(TA Instruments、New Castle、DE)を使用し、SMS DVSの実施に関してはMicrosoft Excelを使用して行った。
(実施例1)
化合物Iの調製
化合物Iは、以下のスキームIに示されている通りに合成した。
スキームI
Figure 2022521413000010
スキームI中の化合物IVおよびVは、以下のスキームIIに示されている通りに調製した。
tert-ブチル(6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル)(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)カルバメートIVおよびtert-ブチル4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル(6-(トリブチルスタンニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル)カルバメートVの調製
スキームII
Figure 2022521413000011
1-(4-ニトロフェニル)-4-(オキセタン-3-イル)ピペラジンI:500mLの丸底フラスコに、1-(オキセタン-3-イル)ピペラジン(3.02g、21.26ミリモル)、炭酸カリウム(5.87g、42.52ミリモル)、1-フルオロ-4-ニトロベンゼン(3.00g、21.26ミリモル)をアセトニトリル(33mL)中で一緒にして、窒素下、100℃で一晩、撹拌した。この混合物を水(100mL)により希釈してDCM(100mL×3)により抽出して無水炭酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過してろ液を濃縮した。残留物は超音波発生装置を使用して最少量のDCMに溶解させ、ヘキサンを用いて粉砕した。沈殿物をろ過して、ヘキサンにより洗浄して乾燥すると、表題化合物Iが得られた。
4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)アニリンII:水素化用容器中、1-(4-ニトロフェニル)-4-(オキセタン-3-イル)ピペラジンI(4.70g、17.85ミリモル)をMeOH(26mL)およびDCM(5mL)にできる限り多く溶解させた。Pd/C(10%)(2.85g、2.68ミリモル)を加え、この反応物を窒素下で保管した。この反応物を45PSIにおいてParr水素化装置で振とうした。15分後、この反応物を45PSIまで完全に再充填し、さらに1時間、振とうした。この物質をセライト上でろ過して、25%MeOH/DCMにより洗浄して濃縮すると、表題化合物IIが得られた。
6-ブロモ-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンIII:DMF(43mL)中の4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)アニリンII(2.00g、8.57ミリモル)、Hunig塩基(3.29mL)および6,8-ジブロモイミダゾ[1,2-a]ピラジン(2.37g、8.57ミリモル)を加えた。この反応物を圧力管中、85℃で一晩、撹拌した。この物質を飽和炭酸水素ナトリウムによりクエンチし、DCM(120mL×3)により抽出して、有機層を一緒にして水(120mL×3)により洗浄し無水炭酸ナトリウムで乾燥させて濃縮した。粗製物質を120g Iscoカラムを使用して精製し、0~60%(10%MeOH/DCM)の段階的グラジエントを使用して溶出した。所望のフラクションを一緒にして濃縮し、表題化合物IIIを得た。
tert-ブチル(6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル)(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)カルバメートIV:6-ブロモ-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミンIII(1000mg、2.33mmol)、ジ-tert-ブチルジカーボネート(1016.72mg、4.66mmol)およびN,N-ジメチルピリジン-4-アミン(21.34mg、0.17mmol)をDCM(1.01mL)中で撹拌し、65℃で3時間、還流した。この反応物を100mLのDCMにより希釈し、H2O(×3)により洗浄して乾燥し、ろ過して濃縮した。この粗製物質を最少量のDCMに溶解させて、事前にロードしたシリカ搭載物にロードし、20カラム体積分にわたり0~30%MeOH/DCMを使用して40gカラムから溶出した。所望のフラクションを一緒にして濃縮し、表題化合物を得た。この化合物を実施例2に使用する。
tert-ブチル4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル(6-(トリブチルスタンニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル)カルバメートV:350mLのp管中で、tert-ブチル6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)カルバメートIV(8150mg、15.39mmol)、1,1,1,2,2,2-ヘキサブチルジスタンナン(11.67mL、23.09mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(889.43mg、0.77mmol)およびヨウ化テトラブチルアンモニウム(5686.03mg、15.39mmol)をジオキサン(62mL)中で一緒にして、一晩、110℃まで加熱した。LCMSによれば、出発原料は残存していなかった。この反応物をセライト上に吸収させて、50~60カラム体積分にわたり、0~10~20~30~100%(50%EtOAc/Hex-Hex)グラジエント(10~15カラム体積分、50%で保持)を使用する、160gのアルミナカラムから溶出し、表題化合物Vが得られた。
2-ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-6-ブロモピラジンB:6-ブロモピラジン-2-アミン(5g、28.7mmol)およびジ-tert-ブチルジカーボネート(25.09g、114.94mmol)からなる混合物に、DCM(10mL)、次いでDMAP(0.351g、29mmol)を加えた。この反応物を1時間、55℃まで加熱して室温まで冷却し、この反応物を水とDCMとの間に分配し、シリカゲル上で精製して濃縮すると、2-ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-6-ブロモピラジンBが得られた。LCMS-ESI(m/z):[M+H]:374.14。1H NMR (DMSO) δ: 8.84(d, 2H), 1.39 (s, 18H).
tert-ブチル(6-(6-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル)(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)カルバメートD-経路A:tert-ブチル4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル(6-(トリブチルスタンニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル)カルバメートV(215mg、0.291mmol)を2-ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-6-ブロモピラジンXIV(217.58mg、0.581mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(30.61mg、0.044mmol)および1,4-ジオキサン(5ml)と一緒にした。この反応混合物を、マイクロ波用反応器中、120℃で30分間、撹拌した。この反応混合物を飽和KFによりクエンチして、EtOAcにより抽出し、シリカゲル上で精製してEtOAcにより溶出した。所望のフラクションを合わせて濃縮すると、100mg(46%収率)のtert-ブチル(6-(6-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル)(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)カルバメートDが得られた。LCMS-ESI(m/z):[M+H]:744.4、
Figure 2022521413000012
tert-ブチル(6-(6-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル)(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)カルバメートD-経路B:工程1:250mLの乾燥丸底フラスコに2-ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-6-ブロモピラジンB(1.0g、1.0当量、2.67mmol)、KOAc(790mg、8.02mmol、3.0当量)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(750mg、2.94mmol、1.1当量)、Pd(dba)(171mg、0.187mmol、0.07当量)およびX-phos(128mg、0.267mmol、0.1当量)、次いで1,4-ジオキサン(25mL)を加え、この溶液を5分間、超音波処理し、次に、Nガスを5分間、パージした。次に、内容物を含むフラスコをN雰囲気下におき、110℃で90分間、加熱した。ピナコールボロン酸エステルへの完全な変換がLCMSによって一旦、実現されると、この反応物を熱から取り出し、室温まで冷却した。一旦冷却すると、反応の内容物をセライトによりろ過し、フィルターケーキを3×20mLのEtOAcにより洗浄した。次に、得られた溶液を濃縮すると、濃赤オレンジ色シロップ状物になり、N,N-ビスBoc6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラジン-2-アミンCが得られ、これを次の工程に直接、使用した。
工程2:新しく形成したN,N-ビス-Boc-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラジン-2-アミンC(100%変換率に基づくと2.67mmol、臭化物に対して2.0当量)を20mLの1,2-ジメトキシエタンに溶解させ、この溶液にtert-ブチル(6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル)(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)カルバメートIV(707mg、1.34mmol、1.0当量)、NaCO(283mg、2.67mmol、2.0当量)、Pd(PPh(155mg、0.134mmol、0.1当量)および水(10mL)を加え、Nガスを使用してこの溶液を5分間、脱気した。次に、この反応物をN雰囲気下におき、110℃で90分間、加熱した。LCMSにより、出発原料である臭化物の完全な消費が示され、この反応物を熱から取り出し、室温まで冷却した。この反応物を100mLの水および100mLの20%MeOH/DCMにより希釈し、有機層を回収して1×飽和NaHCO、1×飽和ブラインで抽出し、次に、NaSOで乾燥させた。次に、この溶液をろ過して濃縮すると、オレンジ赤色固体になった。次に、この試料を温MeOH中でスラリーにして超音波処理し、次にろ過し、冷MeOH(2×20mL)により洗浄し、次に、クリーム色固体を高真空で一晩、乾燥すると、905mgのtert-ブチル(6-(6-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル)(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)カルバメートDが得られた。
6-(6-アミノピラジン-2-イル)-N-(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン(化合物I):tert-ブチル(6-(6-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピラジン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル)(4-(4-(オキセタン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)カルバメートD(200mg、0.269mmol)のDCM(2mL)溶液に、TFA(0.5mL、6.578mmol)を加えた。この反応物を室温で16時間、撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムを加えて、EtOAcにより抽出し、シリカゲル上で精製して5%MeOH/EtOAc、20%MeOH/EtOAcにより溶出した。所望のフラクションを一緒にして濃縮し、化合物Iを得た。LCMS-ESI(m/z):[M+H]:444.2。
Figure 2022521413000013
(実施例2)
化合物Iの形態Iの調製
化合物Iの形態Iは、EtOAc、IPAc、MEKまたは2-MeTHF中、室温で約50mgの化合物Iの形態IVをスラリーにすることによって調製した。化合物Iの形態Iは、高温で化合物Iの形態VおよびVIIIを脱溶媒和することによっても形成することができる。代替的に、化合物Iの形態Iは、THF中でアモルファス化合物Iをスラリーにし、次いでろ過して真空下、50℃で乾燥することによって形成することができる。
化合物Iの形態Iに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図1に示されている。DSC分析は、上記の通り行い、DSC曲線が図2に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図3に示されている。DVS曲線は、上記の通りに得られ、図4に示されている。化合物Iの形態Iに関する単結晶構造が得られ、この構造は、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態であることが示された:aは8.62Åであり、bは19.71Åであり、cは13.46Åであり、αは90°であり、βは108.34°であり、γは90°である。
(実施例3)
化合物Iの形態IIの調製
化合物Iの形態IIは、アセトニトリル中、室温で約50mgの化合物Iをスラリーにすることによって非溶媒和物形態として調製した。化合物Iの形態IIはまた、高温で化合物Iの形態IV、VI、VIIおよびXIIを脱溶媒和することによっても調製することができる。
化合物Iの形態IIに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図5に示されている。DSC分析は、上記の通り行い、DSC曲線が図6に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図7に示されている。DVS曲線は、上記の通りに得られ、図8に示されている。
(実施例4)
化合物Iの形態IIIの調製
化合物Iの形態IIIは、水中、室温で化合物Iの形態IIと化合物Iの形態IVとの混合物をスラリーにすることによって調製した。
化合物Iの形態IIIに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図9に示されている。DSC分析は、上記の通り行い、DSC曲線が図10に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図11に示されている。
(実施例5)
化合物Iの形態IVの調製
化合物Iの形態IVは、固体が完全に溶解するまで、1mLのMeOH中の5mgの化合物Iのコハク酸塩の形態Iをヒートガンで加熱し、次に、試料を数日間かけて、室温まで冷却することによって調製した。化合物Iの形態IVに関する単結晶構造が得られ、この構造は、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態であることが示された:aは14.29Åであり、bは14.57Åであり、cは11.57Åであり、αは90°であり、βは92.41°であり、γは90°である。化合物Iの形態IVに関する計算したX線粉末ディフラクトグラムが得られ、図73に示されている。
(実施例6)
化合物Iの形態Vの調製
化合物Iの形態Vは、室温でイソプロパノールと水(9:1、体積)との混合物中、化合物Iの形態XIVをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iの形態Vに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図12に示されている。DSC分析は、上記の通り行い、DSC曲線が図13に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図14に示されている。DVS曲線は、上記の通りに得られ、図15に示されている。
(実施例7)
化合物Iの形態VIの調製
化合物Iの形態VIは、固体が完全に溶解するまで、1mLのEtOH中の7mgのアモルファス化合物Iをヒートガンで加熱し、次に、試料を室温まで冷却することによって調製した。化合物Iの形態VIに関する単結晶構造が得られ、この構造は、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態であることが示された:aは14.52Åであり、bは14.91Åであり、cは11.58Åであり、αは90°であり、βは91.82°であり、γは90°である。化合物Iの形態VIに関する計算したX線粉末ディフラクトグラムが得られ、図74に示されている。
(実施例8)
化合物Iの形態VIIの調製
化合物Iの形態VIIは、室温でイソプロパノール中、化合物Iの形態IIIをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iの形態VIIに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図16に示されている。DSC分析は、上記の通り行い、DSC曲線が図17に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図18に示されている。
(実施例9)
化合物Iの形態VIIIの調製
化合物Iの形態VIIIは、化合物IのDMF溶液からDMFを留去し、ヘプタンを投入することによって調製した。
化合物Iの形態VIIIに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図19に示されている。DSC分析は、上記の通り行い、DSC曲線が図20に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図21に示されている。
(実施例10)
化合物Iの形態IXの調製
化合物Iの形態IXは、室温でMeOH/水(1:1、体積)中、化合物Iの形態VIIIをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iの形態IXに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図22に示されている。DSC分析は、上記の通り行い、DSC曲線が図23に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図24に示されている。化合物Iの形態VIに関する単結晶構造が得られ、この構造は、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態であることが示された:aは6.92Åであり、bは28.97Åであり、cは12.73Åであり、αは90°であり、βは92.53°であり、γは90°である。
(実施例11)
化合物Iの形態Xの調製
化合物Iの形態Xは、室温でジクロロメタン中、化合物Iをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iの形態Xに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図75に示されている。
(実施例12)
化合物Iの形態XIの調製
化合物Iの形態XIは、室温でTHF中、化合物Iをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iの形態XIに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図76に示されている。
(実施例13)
化合物Iの形態XIIの調製
化合物Iの形態XIIは、固体が完全に溶解するまで、1mLのアセトニトリル中の5mgのアモルファス化合物Iをヒートガンで加熱し、次に、試料を室温まで冷却することによって調製した。
化合物Iの形態XIIに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図77に示されている。化合物Iの形態XIIに関する単結晶構造が得られ、この構造は、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態であることが示された:aは14.55Åであり、bは14.53Åであり、cは11.77Åであり、αは90°であり、βは90.46°であり、γは90°である。
(実施例14)
化合物Iの形態XIIIの調製
化合物Iの形態XIIIは、室温でプロピレングリコール中、化合物Iの形態XIVをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iの形態XIIIに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図25に示されている。化合物Iの形態XIIに関する単結晶構造が得られ、この構造は、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態であることが示された:aは14.55Åであり、bは14.53Åであり、cは11.77Åであり、αは90°であり、βは90.46°であり、γは90°である。
(実施例15)
化合物Iの形態XIVの調製
化合物Iの形態XIVは、窒素パージして一晩、約50℃で真空オーブン中、化合物Iの形態Vを乾燥することによって調製した。
化合物Iの形態XIVに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図26に示されている。DSC分析は、上記の通り行い、DSC曲線が図27に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図28に示されている。DVS曲線は、上記の通りに得られ、図29に示されている。
(実施例16)
化合物Iのコハク酸塩の形態Iの調製
化合物Iのコハク酸塩の形態Iは、室温でTHF中、1.5mol当量のコハク酸と共に化合物Iをスラリーにすることによって調製した。化合物Iのコハク酸塩の形態Iは、米国特許第9,290,505号において開示されている。
(実施例17)
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIの調製
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIは、100mLのEtOAcを10℃まで冷却し、次に、5gの化合物Iの形態VIIIおよび1.6mol当量のコハク酸を投入することによって調製した。
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図30に示されている。DSC分析は、上記の通り行い、DSC曲線が図31に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図32に示されている。
(実施例18)
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVの調製
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVは、50mgの化合物Iの形態IVおよび1.6mol当量のコハク酸を室温で1mLのMEKに投入することにより調製した。
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図33に示されている。DSC分析は、上記の通り行い、DSC曲線が図34に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図35に示されている。
(実施例19)
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vの調製
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vは、55℃で、16体積分のTHF/水(19:1、体積)に化合物Iのコハク酸塩の形態Iを溶解させ、次に、30℃まで冷却して、水を真空留去することによって調製した。さらなるTHFを反応器に投入し、KFが約2%になるまでさらに蒸留した。次に、この反応器の内容物を約22℃に冷却し、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vを単離した。
化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図36に示されている。DSC分析は、上記の通り行い、DSC曲線が図37に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図38に示されている。
(実施例20)
化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iの調製
化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iは、60℃で、7体積分のTHF/水(2:1、体積)中、16gのアモルファス化合物Iおよび1.5mol当量のコハク酸を投入し、次いで室温まで冷却することによって調製した。
化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図39に示されている。DSC分析は、上記の通り行い、DSC曲線が図40に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図41に示されている。DVS曲線は、上記の通りに得られ、図42に示されている。化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iに関する単結晶構造が得られ、この構造は、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態であることが示された:aは15.68Åであり、bは9.63Åであり、cは17.66Åであり、αは90°であり、βは108.12°であり、γは90°である。
(実施例21)
化合物Iの一HCl塩の形態Iの調製
化合物Iの一HCl塩の形態Iは、室温で、10体積分のMeOHおよび1mol当量の濃HCl(水性)と共に化合物Iの形態IVをスラリーにすることによって調製した。固体をろ別し、約25℃の真空オーブンに入れた。
化合物Iの一HCl塩の形態Iに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図43に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図44に示されている。
(実施例22)
化合物Iの一HCl塩の形態IIの調製
化合物Iの一HCl塩の形態IIは、室温で水中、化合物Iの一HCl塩の形態Iをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iの一HCl塩の形態IIに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図45に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図46に示されている。DVS曲線は、上記の通りに得られ、図47に示されている。
(実施例23)
化合物Iの一HCl塩の形態IIIの調製
化合物Iの一HCl塩の形態IIIは、室温で1gの化合物Iを含有する10mLの水に濃HCl1mol当量を投入して溶液を作製し、次に、水を除去して、プロピレングリコール中で残留固体をスラリーにすることによって調製した。この固体は、最初はアモルファスであったが、室温での保管中に約2年後に結晶化した。
化合物Iの一HCl塩の形態IIIに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図48に示されている。DSC曲線は、上記の通りに得られ、図49に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図50に示されている。DVS曲線は、上記の通りに得られ、図51に示されている。化合物Iの一HCl塩の形態IIIに関する単結晶構造が得られ、この構造は、以下の単位格子パラメーターを有する三斜晶系結晶形態であることが示された:aは11.03Åであり、bは12.13Åであり、cは12.89Åであり、αは66.9°であり、βは79.52°であり、γは83.88°である。
(実施例24)
化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iの調製
化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iは、室温でTHF中、約2.1mol当量の0.1Nアジピン酸と共に化合物Iをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図51に示されている。DSC曲線は、上記の通りに得られ、図52に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図53に示されている。DVS曲線は、上記の通りに得られ、図54に示されている。化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iに関する単結晶構造が得られ、この構造は、以下の単位格子パラメーターを有する三斜晶系結晶形態であることが示された:aは8.10Åであり、bは13.38Åであり、cは16.46Åであり、αは71.91°であり、βは79.15°であり、γは76.92°である。
(実施例25)
化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iの調製
化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iは、室温でTHF中、約2.1mol当量の0.1Nアジピン酸と共に化合物Iをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図55に示されている。DSC曲線は、上記の通りに得られ、図56に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図57に示されている。化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iに関する単結晶構造が得られ、この構造は、以下の単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態であることが示された:aは11.04Åであり、bは31.08Åであり、cは22.23Åであり、αは90.00°であり、βは100.23°であり、γは90.00°である。
(実施例26)
化合物Iのビスクエン酸塩の形態Iの調製
化合物Iのビスクエン酸塩の形態Iは、室温でTHF中、約2.1mol当量の0.1Nクエン酸と共に化合物Iをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iのビスクエン酸塩の形態Iに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図58に示されている。DSC曲線は、上記の通りに得られ、図59に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図60に示されている。
(実施例27)
化合物Iのセスキフマル酸塩の形態Iの調製
化合物Iのセスキフマル酸塩の形態Iは、室温でTHF中、約2.1mol当量のフマル酸と共に化合物Iをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iのセスキフマル酸塩の形態Iに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図61に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図62に示されている。
(実施例28)
化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iの調製
化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iは、室温でTHF中、約2.1mol当量のゲンチジン酸と共に化合物Iをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図63に示されている。DSC曲線は、上記の通りに得られ、図64に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図65に示されている。化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iに関する単結晶構造が得られ、この構造は、以下の単位格子パラメーターを有する三斜晶系結晶形態であることが示された:aは12.06Åであり、bは13.73Åであり、cは14.88Åであり、αは64.57°であり、βは73.71°であり、γは77.01°である。
(実施例29)
化合物Iの一BSAの形態Iの調製
化合物Iの一BSA塩の形態Iは、室温で1gの化合物Iを含有する10mLの水にBSA1mol当量を投入して溶液を作製し、次に、水を除去して、MeOH中で残留固体をスラリーにすることによって調製した。
化合物I HClの物質Aに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図66に示されている。DSC曲線は、上記の通りに得られ、図67に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図68に示されている。DVS曲線は、上記の通りに得られ、図69に示されている。
(実施例30)
化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iの調製
化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iは、40℃で16体積分のTHF中のシュウ酸1.8当量に化合物Iを投入することによって調製した。
化合物I HClの物質Bに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図70に示されている。DSC曲線は、上記の通りに得られ、図71に示されている。TGA曲線は、上記の通りに得られ、図72に示されている。
(実施例31)
化合物I HClの物質Aの調製
化合物I HClの物質Aは、室温でイソプロパノール中、化合物Iの一HCl塩の形態Iをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図78に示されている。
(実施例32)
化合物I HClの物質Bの調製
化合物I HClの物質Bは、室温でトルエン中、化合物Iの一HCl塩の形態Iをスラリーにすることによって調製した。
化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iに関するX線粉末ディフラクトグラムは、上記の通りに得られ、図79に示されている。

Claims (188)

  1. 化合物I:
    Figure 2022521413000014
    の結晶形態であって、前記結晶形態が、化合物Iの形態I、化合物Iの形態II、化合物Iの形態III、化合物Iの形態V、化合物Iの形態VII、化合物Iの形態VIII、化合物Iの形態IX、化合物Iの形態XIIIまたは化合物Iの形態XIVである、化合物Iの結晶形態。
  2. 前記結晶形態が化合物Iの形態Iである、請求項1に記載の化合物Iの結晶形態。
  3. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、15.2、18.0および20.0°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項2に記載の化合物Iの形態I。
  4. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、10.8、20.8および24.4°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項3に記載の化合物Iの形態I。
  5. 図1に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項2から4のいずれかに記載の化合物Iの形態I。
  6. 約253℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項2から5のいずれかに記載の化合物Iの形態I。
  7. 図2に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項2から6のいずれかに記載の化合物Iの形態I。
  8. i)図3に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線、または
    ii)図4に実質的に示されている動的水蒸気吸着(DVS)曲線
    を特徴とする、請求項2から7のいずれかに記載の化合物Iの形態I。
  9. 前記化合物Iの形態Iは、aは8.62Åであり、bは19.71Åであり、cは13.46Åであり、αは90°であり、βは108.34°であり、γは90°である、単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態である、請求項2から8のいずれかに記載の化合物Iの形態I。
  10. 前記結晶形態が、化合物Iの形態IIである、請求項1に記載の化合物Iの結晶形態。
  11. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、19.5、20.8および22.2°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項10に記載の化合物Iの形態II。
  12. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、18.1、24.5および28.9°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項11に記載の化合物Iの形態II。
  13. 図5に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項10から12のいずれかに記載の化合物Iの形態II。
  14. 約162℃および257℃におけるピークを有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項10から13のいずれかに記載の化合物Iの形態II。
  15. 図6に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項10から14のいずれかに記載の化合物Iの形態II。
  16. i)図7に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線、または
    ii)図8に実質的に示されている動的水蒸気吸着(DVS)曲線
    を特徴とする、請求項10から15のいずれかに記載の化合物Iの形態II。
  17. 前記結晶形態が、化合物Iの形態IIIである、請求項1に記載の化合物Iの結晶形態。
  18. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、7.6、14.2および20.8°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項17に記載の化合物Iの形態III。
  19. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、6.2、9.3および16.9°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項18に記載の化合物Iの形態III。
  20. 図9に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項17から19のいずれかに記載の化合物Iの形態III。
  21. 約95℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項17から20のいずれかに記載の化合物Iの形態III。
  22. 図10に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項17から21のいずれかに記載の化合物Iの形態III。
  23. 図11に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項17から22のいずれかに記載の化合物Iの形態III。
  24. 化合物Iの形態IIIが水和物形態である、請求項17から23のいずれかに記載の化合物Iの形態III。
  25. 前記結晶形態が、化合物Iの形態Vである、請求項1に記載の化合物Iの結晶形態。
  26. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、17.7、19.7および22.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項25に記載の化合物Iの形態V。
  27. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、8.6、14.0および20.0°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項26に記載の化合物Iの形態V。
  28. 図12に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項25から27のいずれかに記載の化合物Iの形態V。
  29. 約107℃および258℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項25から28のいずれかに記載の化合物Iの形態V。
  30. 図13に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項25から29のいずれかに記載の化合物Iの形態V。
  31. i)図14に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線、または
    ii)図15に実質的に示されている動的水蒸気吸着(DVS)曲線
    を特徴とする、請求項25から30のいずれかに記載の化合物Iの形態V。
  32. 化合物Iの形態Vが一水和物である、請求項25から31のいずれかに記載の化合物Iの形態V。
  33. 前記化合物Iの形態Vは、aは10.55Åであり、bは17.75Åであり、cは13.33Åであり、αは90°であり、βは108.3°であり、γは90°である、単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態である、請求項25から32のいずれかに記載の化合物Iの形態V。
  34. 前記結晶形態が、化合物Iの形態VIIである、請求項1に記載の化合物Iの結晶形態。
  35. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、8.4、18.6および20.6°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項34に記載の化合物Iの形態VII。
  36. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、19.0、20.2および24.6°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項35に記載の化合物Iの形態VII。
  37. 図16に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項34から36のいずれかに記載の化合物Iの形態VII。
  38. 約117℃および153℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項34から37のいずれかに記載の化合物Iの形態VII。
  39. 図17に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項34から38のいずれかに記載の化合物Iの形態VII。
  40. 図18に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項34から39のいずれかに記載の化合物Iの形態VII。
  41. 化合物Iの形態VIIがイソプロパノール溶媒和物である、請求項34から40のいずれかに記載の化合物Iの形態VII。
  42. 前記結晶形態が、化合物Iの形態VIIIである、請求項1に記載の化合物Iの結晶形態。
  43. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、18.3、20.8および21.9°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項42に記載の化合物Iの形態VIII。
  44. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、14.8、25.0および27.4°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項43に記載の化合物Iの形態VIII。
  45. 図19に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項42から44のいずれかに記載の化合物Iの形態VIII。
  46. 約133℃、236℃および256℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項42から45のいずれかに記載の化合物Iの形態VIII。
  47. 図20に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項42から46のいずれかに記載の化合物Iの形態VIII。
  48. 図21に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項42から47のいずれかに記載の化合物Iの形態VIII。
  49. 化合物Iの形態VIIIがジメチルホルムアミド溶媒和物である、請求項42から48のいずれかに記載の化合物Iの形態VIII。
  50. 化合物Iの形態IXである、請求項1に記載の化合物Iの結晶形態。
  51. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、14.0、16.7および18.2°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項50に記載の化合物Iの形態IX。
  52. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、7.6、12.1および18.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項51に記載の化合物Iの形態IX。
  53. 図22に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項50から52のいずれかに記載の化合物Iの形態IX。
  54. 約40℃および110℃の温度間に幅広い吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項50から53のいずれかに記載の化合物Iの形態IX。
  55. 前記DSC曲線が、約259℃の開始温度を有する吸熱をさらに含む、請求項54に記載の化合物Iの形態IX。
  56. 図23に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項50から55のいずれかに記載の化合物Iの形態IX。
  57. 図24に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項50から56のいずれかに記載の化合物Iの形態IX。
  58. 化合物Iの形態IXが三水和物一メタノール和物である、請求項50から57のいずれかに記載の化合物Iの形態IX。
  59. 前記化合物Iの形態IXは、aは6.92Åであり、bは28.97Åであり、cは12.73Åであり、αは90°であり、βは92.53°であり、γは90°である、単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態である、請求項50から58のいずれかに記載の化合物Iの形態IX。
  60. 化合物Iの形態XIIIである、請求項1に記載の化合物Iの結晶形態。
  61. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、9.6、19.3および20.8°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項60に記載の化合物Iの形態XIII。
  62. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、21.8、22.2および25.4°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項61に記載の化合物Iの形態XIII。
  63. 図25に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項60から62のいずれかに記載の化合物Iの形態XIII。
  64. 化合物Iの形態XIIIが一アセトニトリル溶媒和物である、請求項60から63のいずれかに記載の化合物Iの形態XIII。
  65. 化合物Iの形態XIVである、請求項1に記載の化合物Iの結晶形態。
  66. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、19.4、22.5および23.3°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項65に記載の化合物Iの形態XIV。
  67. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、13.9、16.7および24.3°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項66に記載の化合物Iの形態XIV。
  68. 図26に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項65から67のいずれかに記載の化合物Iの形態XIV。
  69. 約25℃および100℃の温度間に幅広い吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項65から68のいずれかに記載の化合物Iの形態XIV。
  70. 前記DSC曲線が、約258℃の開始温度を有する吸熱をさらに含む、請求項69に記載の化合物Iの形態XIV。
  71. 図27に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項65から70のいずれかに記載の化合物Iの形態XIV。
  72. i)図28に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線、または
    ii)図29に実質的に示されている動的水蒸気吸着(DVS)曲線
    を特徴とする、請求項65から71のいずれかに記載の化合物Iの形態XIV。
  73. 化合物I:
    Figure 2022521413000015
    のセスキコハク酸塩、ヘミコハク酸塩、一HCl塩、セスキアジピン酸塩、一アジピン酸塩、ビスクエン酸塩、セスキフマル酸塩、ビスゲンチジン酸塩、一BSA塩、セスキシュウ酸塩、または共結晶の結晶形態であって、
    前記結晶形態または前記共結晶が、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態III、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IV、化合物Iのセスキコハク酸塩の形態V、化合物Iのヘミコハク酸塩の形態I、化合物Iの一HCl塩の形態I、化合物Iの一HCl塩の形態II、化合物Iの一HCl塩の形態III、化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態I、化合物Iの一アジビン酸塩の形態I、化合物Iのビスクエン酸塩の形態I、化合物Iのセスキフマル酸塩の形態I、化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態I、化合物Iの一BSA塩の形態Iおよび化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iである、結晶形態。
  74. 化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IIIである、請求項73に記載の化合物Iのセスキコハク酸塩または共結晶の結晶形態。
  75. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、7.8、16.5および21.4°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項74に記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態III。
  76. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、12.2、16.0および24.5°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項75に記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態III。
  77. 図30に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項74から76のいずれかに記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態III。
  78. 約118℃、136℃および186℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項74から77のいずれかに記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態III。
  79. 図31に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項74から78のいずれかに記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態III。
  80. 図32に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項74から79のいずれかに記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態III。
  81. 化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IVである、請求項73に記載の化合物Iのセスキコハク酸塩または共結晶の結晶形態。
  82. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、16.6、22.4および25.2°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項78に記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IV。
  83. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、7.9、11.7および21.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項79に記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IV。
  84. 図33に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項78から80のいずれかに記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IV。
  85. 約142℃および183℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項78から81のいずれかに記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IV。
  86. 図34に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項78から82のいずれかに記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IV。
  87. 図35に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項78から83のいずれかに記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態IV。
  88. 化合物Iのセスキコハク酸塩の形態Vである、請求項73に記載の化合物Iのセスキコハク酸塩または共結晶の結晶形態。
  89. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、5.9、23.3および24.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項88に記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態V。
  90. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、16.3、26.4および28.6°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項89に記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態V。
  91. 図36に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項88から90のいずれかに記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態V。
  92. 約115℃、128℃、148℃および178℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項88から91のいずれかに記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態V。
  93. 図37に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項88から92のいずれかに記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態V。
  94. 図38に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項88から93のいずれかに記載の化合物Iのセスキコハク酸塩の形態V。
  95. 化合物Iのヘミコハク酸塩の形態Iである、請求項73に記載の化合物Iのヘミコハク酸塩または共結晶の結晶形態。
  96. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、20.8、23.1および25.5°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項95に記載の化合物Iのヘミコハク酸塩の形態I。
  97. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、20.1、21.2および28.1°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項96に記載の化合物Iのヘミコハク酸塩の形態I。
  98. 図39に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項95から97のいずれかに記載の化合物Iのヘミコハク酸塩の形態I。
  99. 約128℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項95から98のいずれかに記載の化合物Iのヘミコハク酸塩の形態I。
  100. 図40に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項95から99のいずれかに記載の化合物Iのヘミコハク酸塩の形態I。
  101. i)図41に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線、または
    ii)図42に実質的に示されている動的水蒸気吸着(DVS)曲線
    を特徴とする、請求項95から100のいずれかに記載の化合物Iのヘミコハク酸塩の形態I。
  102. 化合物Iの一HCl塩の形態Iである、請求項73に記載の化合物Iの一HCl塩または共結晶の結晶形態。
  103. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、8.7、19.3および21.4°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項102に記載の化合物Iの一HCl塩の形態I。
  104. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、17.4、19.6および20.9°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項103に記載の化合物Iの一HCl塩の形態I。
  105. 図43に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項102から104のいずれかに記載の化合物Iの一HCl塩の形態I。
  106. 図44に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項102から105のいずれかに記載の化合物Iの一HCl塩の形態I。
  107. 化合物Iの一HCl塩の形態IIである、請求項73に記載の化合物Iの一HCl塩または共結晶の結晶形態。
  108. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、6.3、11.3および17.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項107に記載の化合物Iの一HCl塩の形態II。
  109. 前記X線粉末ディフラクトグラムが、7.0、8.9および15.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに含む、請求項108に記載の化合物Iの一HCl塩の形態II。
  110. 図45に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項107から109のいずれかに記載の化合物Iの一HCl塩の形態II。
  111. i)図46に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線、または
    ii)図47に実質的に示されている動的水蒸気吸着(DVS)曲線
    を特徴とする、請求項107から110のいずれかに記載の化合物Iの一HCl塩の形態II。
  112. 化合物Iの一HCl塩の形態IIIである、請求項73に記載の化合物Iの一HCl塩または共結晶の結晶形態。
  113. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、8.6、17.8および24.0°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項112に記載の化合物Iの一HCl塩の形態III。
  114. 12.8、26.9および28.9°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに特徴とする、請求項113に記載の化合物Iの一HCl塩の形態III。
  115. 図48に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項112から114のいずれかに記載の化合物Iの一HCl塩の形態III。
  116. 約125℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項112から115のいずれかに記載の化合物Iの一HCl塩の形態III。
  117. 図49に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項112から114のいずれかに記載の化合物Iの一HCl塩の形態III。
  118. 図50に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項112から115のいずれかに記載の化合物Iの一HCl塩の形態III。
  119. 化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iである、請求項73に記載の化合物Iのセスキアジピン酸塩または共結晶の結晶形態。
  120. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、11.3、16.6および24.8°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項119に記載の化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態I。
  121. 7.7、11.9および15.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに特徴とする、請求項120に記載の化合物Iのセスキアジビン酸塩の形態I。
  122. 図51に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項119から121のいずれかに記載の化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態I。
  123. 約168℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項119から122のいずれかに記載の化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態I。
  124. 図52に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項119から123のいずれかに記載の化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態I。
  125. i)図53に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線、または
    ii)図54に実質的に示されている動的水蒸気吸着(DVS)曲線
    を特徴とする、請求項119から124のいずれかに記載の化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態I。
  126. 前記化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態Iは、aは8.10Åであり、bは13.38Åであり、cは16.46Åであり、αは71.91°であり、βは79.15°であり、γは76.92°である、単位格子パラメーターを有する三斜晶系結晶形態である、請求項119から125のいずれかに記載の化合物Iのセスキアジピン酸塩の形態I。
  127. 化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iである、請求項73に記載の化合物Iの一アジピン酸塩または共結晶の結晶形態。
  128. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、4.9、19.9および21.1°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項127に記載の化合物Iの一アジビン酸塩の形態I。
  129. 18.4、19.5および21.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに特徴とする、請求項128に記載の化合物Iの一アジビン酸塩の形態I。
  130. 図55に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項127から129のいずれかに記載の化合物Iの一アジビン酸塩の形態I。
  131. 約91℃および194℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項127から130のいずれかに記載の化合物Iの一アジビン酸塩の形態I。
  132. 図56に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項127から131のいずれかに記載の化合物Iの一アジビン酸塩の形態I。
  133. 図57に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項127から130のいずれかに記載の化合物Iの一アジビン酸塩の形態I。
  134. 前記化合物Iの一アジビン酸塩の形態Iは、aは11.04Åであり、bは31.08Åであり、cは22.23Åであり、αは90.00°であり、βは100.23°であり、γは90.00°である、単位格子パラメーターを有する単斜晶系結晶形態である、請求項127から133のいずれかに記載の化合物Iの一アジビン酸塩の形態I。
  135. 化合物Iのビスクエン酸塩の形態Iである、請求項73に記載の化合物Iのビスクエン酸塩または共結晶の結晶形態。
  136. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、6.4、18.1および18.9°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項135に記載の化合物Iのビスクエン酸塩の形態I。
  137. 8.6、17.8および19.9°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに特徴とする、請求項136に記載の化合物Iのビスクエン酸塩の形態I。
  138. 図58に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項135から137のいずれかに記載の化合物Iのビスクエン酸塩の形態I。
  139. 約22℃および87℃の温度間に幅広い吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項135から138のいずれかに記載の化合物Iのビスクエン酸塩の形態I。
  140. 前記DSC曲線が、約121℃の開始温度を有する吸熱をさらに含む、請求項139に記載の化合物Iのビスクエン酸塩の形態I。
  141. 図59に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項135から140のいずれかに記載の化合物Iのビスクエン酸塩の形態I。
  142. 図60に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項135から141のいずれかに記載の化合物Iのビスクエン酸塩の形態I。
  143. 化合物Iのセスキフマル酸塩の形態Iである、請求項73に記載の化合物Iのセスキフマル酸塩または共結晶の結晶形態。
  144. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、15.3、22.8および25.8°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項143に記載の化合物Iのセスキフマル酸塩の形態I。
  145. 7.8、11.6および26.3°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに特徴とする、請求項144に記載の化合物Iのセスキフマル酸塩の形態I。
  146. 図61に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項143から145のいずれかに記載の化合物Iのセスキフマル酸塩の形態I。
  147. 図62に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項143から146のいずれかに記載の化合物Iのセスキフマル酸塩の形態I。
  148. 化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iである、請求項73に記載の化合物Iのビスゲンチジン酸塩または共結晶の結晶形態。
  149. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、6.7、16.7および25.0°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項148に記載の化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態I。
  150. 7.7、17.9および23.3°2θにおけるピーク(±0.2°θ)をさらに特徴とする、請求項149に記載の化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態I。
  151. 図63に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項148から150のいずれかに記載の化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態I。
  152. 約54℃および151℃におけるピークを有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項148から151のいずれかに記載の化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態I。
  153. 図64に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項148から152に記載の化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態I。
  154. 図65に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項148から153のいずれかに記載の化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態I。
  155. 化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態Iは、aは12.06Åであり、bは13.73Åであり、cは14.88Åであり、αは64.57°であり、βは73.71°であり、γは77.01°である、単位格子パラメーターを有する三斜晶系結晶形態である、請求項148から154のいずれかに記載の化合物Iのビスゲンチジン酸塩の形態I。
  156. 化合物Iの一BSAの形態Iである、請求項73に記載の化合物Iの一BSA塩または共結晶の結晶形態。
  157. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、8.8、11.8および20.2°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項156に記載の化合物Iの一BSAの形態I。
  158. 10.9、15.8および25.7°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに特徴とする、請求項157に記載の化合物Iの一BSAの形態I。
  159. 図66に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項156から158のいずれかに記載の化合物Iの一BSAの形態I。
  160. 約80℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項156から159のいずれかに記載の化合物Iの一BSAの形態I。
  161. 図67に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項156から160に記載の化合物Iの一BSAの形態I。
  162. i)図68に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線、または
    ii)図69に実質的に示されている動的水蒸気吸着(DVS)曲線
    を特徴とする、請求項156から161のいずれかに記載の化合物Iの一BSAの形態I。
  163. 化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態Iである、請求項73に記載の化合物Iのセスキシュウ酸塩または共結晶の結晶形態。
  164. Cu-Kα照射を使用する回折計で決定される場合に、16.1、23.0および26.1°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)を含むX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項163に記載の化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態I。
  165. 11.9、19.2および20.8°2θにおけるピーク(±0.2°2θ)をさらに特徴とする、請求項164に記載の化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態I。
  166. 図70に実質的に示されているX線粉末ディフラクトグラムを特徴とする、請求項163から165のいずれかに記載の化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態I。
  167. 約193℃の開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)曲線を特徴とする、請求項163から166のいずれかに記載の化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態I。
  168. 図71に実質的に示されているDSC曲線を特徴とする、請求項163から167のいずれかに記載の化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態I。
  169. 図72に実質的に示されている熱重量分析(TGA)曲線を特徴とする、請求項163から168のいずれかに記載の化合物Iのセスキシュウ酸塩の形態I。
  170. 請求項1に記載の化合物1の結晶形態、または請求項73に記載の化合物Iのセスキコハク酸塩、ヘミコハク酸塩、一HCl塩、セスキアジピン酸塩、一アジピン酸塩、ビスクエン酸塩、セスキフマル酸塩、ビスゲンチジン酸塩、一BSA塩、セスキシュウ酸塩、または共結晶の結晶形態、および薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
  171. 炎症性障害、アレルギー性障害、自己免疫疾患およびがんからなる群から選択される疾患または状態の処置を必要とする対象において、炎症性障害、アレルギー性障害、自己免疫疾患およびがんからなる群から選択される疾患または状態を処置する方法であって、前記対象に治療有効量の請求項1もしくは73に記載の結晶形態、または請求項170に記載の医薬組成物を投与するステップを含む、方法。
  172. 前記疾患または状態が、血液悪性疾患および固形腫瘍からなる群から選択されるがんである、請求項171に記載の方法。
  173. 前記疾患または状態が、リンパ腫、多発性骨髄腫または白血病からなる群から選択される血液悪性疾患である、請求項172に記載の方法。
  174. 前記疾患または状態が、小リンパ球性リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、低悪性度非ホジキンリンパ腫、難治性iNHL、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、免疫芽球性大細胞型リンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、脾辺縁帯B細胞リンパ腫(+/-絨毛リンパ球)、節性辺縁帯リンパ腫(+/-単球様B細胞)、粘膜関連リンパ組織型の結節外辺縁帯B細胞リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、節外性T細胞リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、血管免疫芽球性T細胞性リンパ腫、菌状息肉腫、B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、小型非開裂性細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、多発性骨髄腫、形質細胞腫、急性リンパ性白血病、T細胞急性リンパ芽球性白血病、B細胞急性リンパ芽球性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、若年性骨髄単球性白血病、微小残存病変、有毛細胞白血病、原発性骨髄線維症、続発性骨髄線維症、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性疾患およびワルデンシュトレームマクログロブリン血症からなる群から選択される、請求項173に記載の方法。
  175. 前記疾患または状態は固形腫瘍であり、前記固形腫瘍は、膵臓がん、泌尿器がん、膀胱がん、結腸直腸がん、結腸がん、乳がん、前立腺がん、腎がん、肝細胞がん、甲状腺がん、胆嚢がん、肺がん(例えば、非小細胞肺がん、小細胞肺がん)、卵巣がん、子宮頚がん、胃がん、子宮内膜がん、食道がん、頭頸部がん、黒色腫、神経内分泌がん、CNSがん、脳腫瘍(例えば、神経膠腫、未分化乏突起膠腫、成人多形性膠芽腫および成人の退形成性星状細胞腫)、骨がん、軟組織肉腫、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫、腹膜滲出液、悪性胸水、中皮腫、ウィルムス腫瘍、絨毛性新生物、血管周囲細胞腫、カポジ肉腫、粘液性癌、円形細胞癌、扁平上皮癌、食道扁平上皮癌、口腔癌、副腎皮質のがんおよびACTH産生腫瘍からなる群から選択されるがん由来である、請求項172に記載の方法。
  176. 前記疾患または状態が、全身性エリテマトーデス、重症筋無力症、グッドパスチャー症候群、糸球体腎炎、出血、肺出血、アテローム性動脈硬化、関節リウマチ、乾癬性関節炎、単関節関節炎、骨関節炎、痛風性関節炎、脊椎炎、ベーチェット病、自己免疫甲状腺炎、レイノー症候群、急性播種性脳脊髄炎、慢性特発性血小板減少性紫斑病、多発性硬化症、シェーグレン症候群、自己免疫溶血性貧血、組織移植片拒絶、移植臓器の超急性拒絶、同種移植拒絶、移植片対宿主病、白血球の血管外遊走を伴う疾患、白血球の悪液質と転移による病状、顆粒球輸血関連症候群、サイトカイン誘発毒性、強皮症、脈管炎、喘息、乾癬、慢性炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、壊死性腸炎、過敏性腸症候群、皮膚筋炎、アジソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、糖尿病、I型糖尿病、敗血症、敗血症性ショック、エンドトキシンショック、グラム陰性敗血症、グラム陽性敗血症およびトキシックショック症候群、敗血症に続発する多臓器損傷症候群、外傷、血液量減少性ショック、アレルギー性結膜炎、春季結膜炎および甲状腺関連眼症、好酸球性肉芽腫、湿疹、慢性気管支炎、急性呼吸窮迫症候群、アレルギー性鼻炎、鼻汁、花粉症、気管支喘息、ケイ肺症、肺サルコイドーシス、肋膜炎、肺胞炎、気腫、肺炎、細菌性肺炎、気管支拡張症および肺酸素中毒、心筋の再灌流傷害、脳または四肢、熱損傷、嚢胞性線維症、ケロイド形成または瘢痕組織形成、感染による発熱および筋肉痛、ならびに軽度の外傷による脳または脊髄の損傷、白血球の血管外遊走を伴う疾患、急性過敏症、遅延型過敏症、じんましん、食物アレルギー、皮膚日焼け、骨盤内炎症疾患、尿道炎、ぶどう膜炎、副鼻腔炎、肺臓炎、脳炎、髄膜炎、心筋炎、腎炎、骨髄炎、筋炎、肝炎、アルコール性肝炎、胃炎、腸炎、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、歯ぎん炎、盲腸炎、膵臓炎、胆嚢炎、真性多血症、本態性血小板血症、ならびに多発性嚢胞腎からなる群から選択される、請求項171に記載の方法。
  177. 前記疾患または状態が、皮膚エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス、重症筋無力症、関節リウマチ、急性播種性脳脊髄炎、特発性血小板減少性紫斑病、多発性硬化症、シェーグレン症候群、乾癬、自己免疫溶血性貧血、喘息、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸疾患および慢性閉塞性肺疾患からなる群から選択される、請求項171に記載の方法。
  178. 前記疾患または状態が、喘息、関節リウマチ、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患および全身性エリテマトーデスからなる群から選択される、請求項171に記載の方法。
  179. 前記疾患または状態が関節リウマチである、請求項171に記載の方法。
  180. 前記対象がヒトである、請求項171から179のいずれか一項に記載の方法。
  181. 前記結晶形態が、静脈内、筋肉内、非経口的、鼻腔内または経口的に投与される、請求項171から180のいずれか一項に記載の方法。
  182. 前記結晶形態がQDで経口投与される、請求項171に記載の方法。
  183. 前記結晶形態がBIDで経口投与される、請求項171に記載の方法。
  184. 治療に使用するための、請求項1もしくは73に記載の化合物Iの結晶形態、または請求項170に記載の医薬組成物。
  185. 炎症性障害、アレルギー性障害、自己免疫疾患およびがんからなる群から選択される疾患または状態を処置するための医薬の製造における、請求項1または73に記載の化合物Iの結晶形態の使用。
  186. 関節リウマチを処置するための医薬の製造における、請求項1または73に記載の化合物Iの結晶形態の使用。
  187. 血液悪性疾患を処置するための医薬の製造における、請求項1または73に記載の化合物Iの結晶形態の使用。
  188. 前記血液悪性疾患が、リンパ腫、多発性骨髄腫または白血病である、請求項187に記載の使用。
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