JP2022515351A - ハンドヘルド電子石けん装置 - Google Patents

Abstract

本発明はハンドヘルド電子石けん装置（１）に関し、ｐＨ中性水が装置において水入口（２）を通じて電解槽（１１）に注ぎ込まれる。ｐＨ中性水は、電解により酸性イオン水とアルカリ性イオン水に分離される。アルカリ性水及び酸性水は、皮膚又は毛髪の洗浄及びすすぎに使用することができる。より具体的には、アルカリ性水は皮膚又は毛髪の洗浄を可能にし、一方、酸性水は毛髪及び皮膚の酸性環境を維持するのに重要である。本発明によれば、ユーザは、水出口（４）を通じて装置から注ぎ出されるように酸性水又はアルカリ性水の間で選択することができる。

Description

本発明は、皮膚又は毛髪を洗浄するために使用され得るハンドヘルド電子石けん装置に関する。

通常、人は体を石けんで、髪をシャンプーで洗う。多くのタイプの化学石けんが存在し、その製品のほとんどはそれらがアルカリ性ｐＨを特徴とするという共通点を有する。アルカリ性石けんは、水と結合する親水性の部分と、グリースと結合する疎水性の部分からなり、ゆえに、毛髪や皮膚から油分を除去することができる。アルカリ性ｐＨの欠点は、石けんの使用が、アルカリ性製品で皮膚又は毛髪を洗った後の少なくとも特定の期間の間、皮膚のｐＨを上昇させることである。通常、皮膚のｐＨ及び健康な毛髪のｐＨは酸性である。良好な健康のためには、酸性の特性を維持することが必要である。過度のアルカリ度は毛髪を乾燥させ、皮膚の酸外套を破壊する。この酸外套は、ｐＨが皮膚上の常在菌に強く影響するため、皮膚を保護するものである。したがって、酸性水は、皮膚の重要な酸外套を維持するのに役立つことができ、さらに、健康で光沢のある毛髪及びその下の頭皮のために、特にふけに関して、かなり不可欠でもある。

酸性及びアルカリ性の側面とは別に、多くの石けんは化学物質を含み、これは、環境負荷に関して問題になる可能性がある。化学的変異体を、毛髪及び皮膚の酸性環境を維持する可能性をさらに提供する環境に優しい溶液で置き換えることは、大きな関心事である。

米国特許出願公開第２００９／１５９４３６号は、生成直後の電解水を人の皮膚などに噴霧することを可能にする電解水生成及び噴霧装置を開示している。しかしながら、皮膚及び毛髪への直接の局所的処置を可能にし、シャワーの下で使用することができるハンドヘルド装置を有する必要が残っている。

本発明の目的は、従来の石けんの使用を置き換えるように構成されたハンドヘルド電子石けん装置を提供することである。

本発明の第１の態様において、ハンドヘルド電子石鹸装置が提示され、当該装置は、
水を注ぎ込むように構成された水入口と、
水入口に接続され、注ぎ込まれた水からアルカリ性イオン水及び酸性イオン水を生成するように構成された電解槽と、
生成されたアルカリ性イオン水及び／又は酸性イオン水の放出を選択するように構成されたセレクタと、
選択されたイオン水を放出するように構成された水出口と、を備える。

本発明の好適な実施形態は、従属請求項において定義される。

本発明は、化学物質／添加物ベースの洗浄剤を使用することなくシャワー又はタップの下で皮膚及び毛髪を洗浄することを可能にする装置を有するという考えに基づく。水入口を通じて装置に注ぎ込まれた水は、電解槽に回収され、ここで、電解は、注入された水を酸性イオン水とアルカリ性イオン水に分離するように構成される。水道水は通常、中性（ｐＨ＝７）、又はｐＨ値が７よりわずかに大きい状態でわずかにアルカリ性である。電解は、この注入された水を、一方が７より小さいｐＨ値を有して他方が７より大きいｐＨを有する２つの異なる水部分に変換する。

アルカリ性イオン水は、皮膚及び毛髪の表面から油分を除去することを可能にし、毛髪又は皮膚を洗うために人により通常使用されるアルカリ性石けんの役割を置き換える。酸性イオン水は、皮膚及び毛髪の酸性環境を維持するために不可欠であり、これは通常、アルカリ性製品で毛髪又は皮膚を洗浄した後のいくらかの時間の間、破壊される。さらに、そのような種類の装置による洗浄及びすすぎは、ニキビなどの多くの皮膚の問題が全て共通の要因すなわち皮膚のｐＨを有するため、皮膚の問題をさらに予防又は解決する可能性がある。

したがって、装置は、アルカリ性イオン水と酸性イオン水との間で選択するように構成される。これは、本発明に従って、生成されたイオン水の放出を選択するように構成された電解槽内のセレクタの使用により達成される。次いで、選択されたイオン水は、水出口を通じて放出され、毛髪及び皮膚の洗浄又はすすぎに使用される。皮膚又は毛髪上で結果的に生じるｐＨ値は、装置が例えばシャワーの下で使用される場合、出口ボリュームの流れと環境水の流れとのｐＨ値の混合物である。さらに将来について考えると、このような装置は、皮膚の測定値に基づいて酸度のレベルを個々に調整するために、ＩｏＴ（モノのインターネット）に接続されてもよい。皮膚又は毛髪の個々のｐＨ測定値は、すすぎ及び洗浄に使用されるイオン水のｐＨ値を個々に調整するために、スマートフォン又はクラウドなどのリモートエンティティに記憶されてもよい。

一実施形態によれば、ハンドヘルド電子石けん装置は、ユーザが水出口を通じて放出されるようにアルカリ性イオン水と酸性イオン水との間で切り替えることを可能にする、セレクタに接続されたユーザインターフェースを備える。好ましくは、ユーザインターフェースは、ボタン、スイッチ、ノブ、又はタッチパッドを含む。この設計は、ユーザがアルカリ性イオン水又は酸性イオン水のいずれかの放出を選択することを可能にする。

好ましくは、ハンドヘルド電子石けん装置は、ｐＨ＝３からｐＨ＝１１の範囲内のｐＨ値を有する放出用の水を生成するように構成される。上述のように、毛髪又は皮膚における最終的なｐＨは、装置がシャワー又はタップの下で使用される場合、放出されたイオン水及び環境水の流れの混合物である。したがって、ｐＨ＝３及びｐＨ＝１１の間の様々なｐＨ値が、ユーザの毛髪又は皮膚上で起こり得る。

あらゆる人の皮膚又は毛髪は、個々に異なり、ユーザ定義のｐＨ値を用いてアルカリ性イオン水又は酸性イオン水のいずれかを放出して毛髪及び皮膚の改善された洗浄及びケアを提供することは、特に関心事である。例えばタッチパッドの形態の、ユーザインターフェースは、個々の洗浄手順をメモリに記憶するように構成されてもよく、ここで、放出されるアルカリ性イオン水及び酸性イオン水の適切な期間及びｐＨ値は、ユーザの個々の要件に依存して調整される。

別の実施形態によれば、ハンドヘルド電子石けん装置は、放出された水のｐＨ値を測定するように構成されたセンサをさらに備える。好ましくは、ｐＨセンサは、放出された水のｐＨ値を確実に測定するために、水出口の近くに配置される。放出水の測定ｐＨ値に基づき、当該装置は、放出水の設定ｐＨ値を自動的に調整してもよい。したがって、結果的に生じるフィードバック機構により、放出される水のｐＨ値を正確に調整することができる。

別の実施形態によれば、ハンドヘルド電子装置は、酸性イオン水を貯蔵するように構成された第１のチャンバと、アルカリ性イオン水を貯蔵するように構成された第２のチャンバとをさらに備える。好ましくは、上記第１のチャンバ及び第２のチャンバは、セレクタに接続される。

別の実施形態によれば、ハンドヘルド電子石けん装置のセレクタは、アルカリ性イオン水と酸性イオン水とを所定の又はユーザ定義の比率で混合するように構成されたバルブを含む。ユーザ定義の比率は、セレクタに接続されたユーザインターフェースを介して制御可能である。

別の実施形態によれば、ハンドヘルド電子石けん装置は、電解槽内で生成されたイオン水を貯蔵するように構成されたタンクと、電解槽と水出口とを接続するように構成された第１の出口部分と、電解槽とタンクとを接続するように構成された第２の出口部分とをさらに備える。したがって、水出口を通じて放出されるように選択されたイオン水は、電解槽から第１の出口部分を通って水出口に流れ、そこで、洗浄及びすすぎのために放出される。タンクは、前に電解槽を既に通過した残余イオン水を回収するためのリザーバ（reservoir）として機能する。

好ましくは、タンクに回収された残余水は、電解槽により生成されたが放出されていないイオン水である。したがって、ユーザがユーザインターフェースを介して、例えば、第１の出口部分及び水出口を通じて放出されるようにアルカリ性イオン水を選択した場合、残余酸性イオン水は、第２の出口部分を通ってタンクに流れ、そこで、ユーザが酸性イオン水を放出することを決定し、ユーザインターフェースを介して放出されるように酸性イオン水に切り替えるまで、貯蔵される。

別の実施形態によれば、水入口は、入口チャネルに接続され、該入口チャネルは、水が電解槽に注ぎ込むことを可能にするようにスワンネック又は蛇行、らせん、若しくは波状の形状を有する。入口チャネルの特定の形状は、水が電解槽に注ぎ込むが容易に漏れないことを可能にするように構成される。入口チャネルは、水位を保持するためのバルブをさらに含んでもよい。

別の実施形態によれば、ハンドヘルド電子石けん装置は、複数の水出口部分を備える。これにより、出口面積を最大化することができ、特に装置が毛髪又は皮膚に直接接触している場合に、水出口分散を改善する。好ましくは、ハンドヘルド電子石けん装置は、複数のスクラビング要素をさらに備えて皮膚又は毛髪をマッサージし、かつ／あるいは皮膚又は毛髪上にこれらのスクラビング要素をこすりつけることにより洗浄効果を改善する。

別の実施形態によれば、ハンドヘルド電子石けん装置は、石けんブロックの形状を有する。したがって、当該装置は、人間工学的形状を有し、手に良好にフィットし、シャワー下での洗浄及びすすぎプロセスを簡素化する。

別の実施形態によれば、ハンドヘルド電子石けん装置は、電源に接続された充電プラグをさらに備える。好ましくは、電源は、充電プラグに取り付け可能な外部アダプタにより再充電可能であるように構成された再充電可能バッテリである。充電プラグに取り付け可能な外部アダプタを使用する代わりに、ハンドヘルド電子石けん装置はさらに、例えば外部充電パッドを使用することにより、非接触で再充電可能であるように構成されてもよく、そこには、充電プロセスの間にハンドヘルド電子石けん装置が配置される。したがって、提示される実施形態は、装置が移動可能であり、柔軟な使用が保証されることを可能にする。

本発明のこれら及び他の態様は、以降に記載する実施形態から明らかになり、該実施形態を参照して説明される。
本発明によるハンドヘルド電子石けん装置の好適な一実施形態の透視図を示す。 図１に示すハンドヘルド電子石けん装置の断面図を示す。 ハンドヘルド電子石けん装置の別の断面図を示し、ここでは水の流れが追加的に示されている。 一実施形態によるハンドヘルド電子石けん装置の要素のうちいくつかの概略図を示す。 別の実施形態による電解槽の内部構造を示すハンドヘルド電子石けん装置の断面図を示す。 一実施形態によるハンドヘルド電子石けん装置のいくつかの要素の概略図を示す。

図１は、本発明によるハンドヘルド電子石けん装置（handheld electronic soap device）１の一実施形態の透視図を示す。ハンドヘルド電子石けん装置１は、石けんブロックの人間工学的形状を有し、ユーザの手に良好にフィットし、この装置が毛髪及び皮膚を洗浄するために通常使用される石けん及びシャンプーの化学的変異体（chemical variant）を置き換えることをねらうという側面を強調する。ハンドヘルド電子石けん装置は、ハンドヘルド電子石けん装置１の上側に配置された水入口２を備え、したがって、それは、図１に示すようにユーザの手に保持されることを仮定している。ハンドヘルド電子石けん装置１は、タップ又はシャワーの下で使用することができ、上側における水入口２の配置は、水が単に重力に起因して装置内に注ぎ込むことを可能にする。

ハンドヘルド電子石けん装置１は、ユーザインターフェース３をさらに備え、これは、図１に示す特定の実施形態では二値（binary）スイッチである。ユーザは、ハンドヘルド電子石けん装置１のオン及びオフを切り替え、酸性又はアルカリ性のイオン水（ionized water）の間で、好ましくは所定の又はユーザ定義のｐＨ値を用いて切り替えることができる。イオン水は、電解により生成され、これは、以下でより詳細に説明する。ハンドヘルド電子石けん装置１は、イオン水を放出するための水出口４をさらに備え、これは、ユーザインターフェース３により選択される。毛髪及び皮膚上のより良好な水分散のために、水出口は、複数の水出口部分４ａ、４ｂ、．．．を備える。

図２及び図３は、図１に示すハンドヘルド電子石けん装置１の断面図を示し、ハンドヘルド電子石けん装置１の内部構造についてより深い洞察を得ることを可能にする。ここで、図３は、ハンドヘルド電子石けん装置１における水の流れをさらに示しており、そこでは、注入された水は、電解槽内で酸性イオン水とアルカリ性イオン水に分離され、水出口４を通じて放出される。

水入口２は、水入口チャネル８に接続され、これは、特定の実施形態ではスワンネック又は蛇行形状を有する。この設計は、水が容易に注ぎ込むが容易に漏れないことを可能にする。図３に示すように、水は、水入口２を介してハンドヘルド電子石けん装置に入り、最後に水出口４を通じて放出される。水入口チャネル８を通って流れた後、水は、電解槽１１に入る。電解槽の内部構造は、図４～図６を参照して以下で説明する。

電解槽１１は、アルカリ性イオン水及び酸性イオン水を生成する。したがって、それは基本的には、注入された水を、７より小さい及び大きいｐＨ値をそれぞれ有する酸性及びアルカリ性部分に変換する。

電源１０は、好ましくは再充電可能バッテリにより与えられ、酸性イオン水及びアルカリ性イオン水を生成するために必要とされる電圧を電解槽１１に供給する。エレクトロニクスモジュール（electronics module）６が、電解の電源を調節し、充電プラグ７が、例えばバッテリを再充電するために使用されてもよい。

特定の実施形態において二値スイッチの形態の、ユーザインターフェース３は、水出口４を通じて放出されるようにアルカリ性イオン水又は酸性イオン水のいずれかを選択することを可能にする。選択されたイオン水は、水出口４を通じてハンドヘルド電子石けん装置１を出る前に、第１の出口部分１２を通って流れる。電解槽１１により生成されたが放出されていない残余水は、第２の出口部分１３を通ってタンク１４に流れ、そこに一時的に回収される。

ハンドヘルド電子石けん装置１は、複数のスクラビング要素５ａ、５ｂ、．．．を備え、これは、シリコンで製造されてもよく、基本的に２つの効果を有する。第１に、スクラビング要素５ａ、５ｂ、．．．は、ユーザの毛髪又は皮膚上にスクラビング要素５ａ、５ｂ、．．．をこすりつけることにより改善された洗浄効果を提供し、第２に、それらは、ユーザにさらなるマッサージ効果を提供する。スクラビング要素５ａ、５ｂ、．．．は、ヘアケアを可能にするようにコーム又はブラシの形態で構成されてもよい。放出された酸性イオン水と組み合わせて、頭皮ケア、例えばフケの処置が改善される。

スクラビング要素は、例えば、プラスチック、ゴム、ナイロン、又は地髪、例えばイノシシの毛を含んでもよい。

図４は、一実施形態によるハンドヘルド電子石けん装置のいくつかの要素の概略図を示す。既に上述したように、水は、水入口チャネル８を介して電解槽１１に入る。その後、それは、電解ユニット１６に移送され、そこで水は、ｐＨ＜７の酸性イオン水とｐＨ＞７のアルカリ性イオン水に分離される。電解ユニット１６は、各アノード－カソード対の間に微孔性膜（microporous membrane）を有する、２つ以上の電極を含む水を貯蔵するためのチャンバを備える。電極の電圧は、電源１０により提供され、エレクトロニクスモジュール６により制御される。アノード及びカソードは、荷電イオンを引きつけ、これは膜と一緒に、水をＯＨ^－（アルカリ性）及びＨ^＋（酸性）画分に分ける。潜在的に、電解ユニット１６は、溶液の導電率を高めるために水のチャンバに時々添加される塩を貯蔵するためのチャンバをさらに含んでもよい。これは、電解の効率を高め、電解水をより速く生成することを可能にする。

酸性アルカリ性水は第１のチャンバ１９に貯蔵され、一方、アルカリ性イオン水は第２のチャンバ２０に貯蔵される。セレクタ２１が、アルカリ性イオン水と酸性イオン水とを所定の又はユーザ定義の比率で混合するように構成される。上記セレクタ２１は、ユーザインターフェース３（図示せず）に接続され、ユーザが放出されるようにアルカリ性イオン水と酸性イオン水との間で切り替えることを可能にする。したがって、選択されたタイプの水は第１の出口部分１２に移送され、一方、選択されていないタイプの水は第２の出口部分１３に移送される。

図５は、一実施形態による電解槽の内部構造を示すハンドヘルド電子石けん装置１の断面図である。水入口チャネル８は、電解槽１１内の水位を保持するように構成されたバルブ１５を備える。潜在的に、水入口２及び水入口チャネル８は、効果的に水を吸い込むためのポンプをさらに含んでもよい。電解槽１１は、水入口チャネル８に接続された電解ユニット１６を含む。したがって、注入された水は、バルブ１５を通って電解ユニット１６に流れ、ここで電解が、注入された水を酸性イオン水とアルカリ性イオン水に分離する。電解ユニット１６は、第１のチャネル１７及び第２のチャネル１８に接続され、第１のチャネル１７は、酸性イオン水をガイドするように構成され、第２のチャネル１８は、アルカリ性イオン水をガイドするように構成される。これらのチャネルは、セレクタ２１にさらに接続される。

セレクタ２１は、アルカリ性イオン水と酸性イオン水とを所定の又はユーザ定義の比率で混合するように構成されたバルブを含む。さらに、バルブは、混合水が第３のチャネル２２を介して水出口４に接続された第１の出口部分１２に入るか、又は第４のチャネル２３を介してタンク１４に接続された第２の出口部分１３に入るかを選択することを可能にする。装置がユーザの手に適切に保持されている場合、第１の出口部分１２及び第２の出口部分１３は、電解槽１１の下に位置し、イオン水は、重力に起因して電解槽１１から第１の出口部分１２及び第２の出口部分１３に直接流れる。必要に応じて、ポンプが設置されて、イオン水を第１の出口部分１２及び第２の出口部分１３に効果的にポンプで入れてもよい。

本発明の別の実施形態によれば、ハンドヘルド電子石けん装置１は、タンク１４が完全にフルである場合、その機能を停止する。タンク内の水位は、タンク１４の上部に設置されたセンサ２５により記録される。ユーザは、信号を好ましくはユーザインターフェース３を介して受け取って、出口バルブ２４により手動でタンク１４を解放する。ハンドヘルド電子石けん装置１は、スマートであり、タンク１４がフルである場合に水を自動的に解放するように構成されてもよい。解放される水の量は、消費者のニーズに基づいて調整されてもよい。図５に示すように、出口バルブ２４は、ハンドヘルド電子石けん装置１の背面に位置し、これにより、解放された水がユーザの皮膚に接触しないようにすることができる。

本発明の別の実施形態によれば、ハンドヘルド電子石けん装置１は、ｐＨセンサ２６をさらに備えてもよく、これは、好ましくは、放出された水のｐＨ値を確実に測定するために水出口４に配置される。放出水のｐＨ値が設定ｐＨ値と異なる場合、ハンドヘルド電子石けん装置１は、設定ｐＨ値を再調整してもよい。

さらに別の実施形態によれば、ハンドヘルド電子石けん装置は、装置の外面に、好ましくはスクラビング要素、例えばブラシ又はコームの近くに、ｐＨセンサ３２を備える。このｐＨセンサは、皮膚又は毛髪のｐＨを感知するように構成される。測定されたｐＨ値に依存して、放出される水のｐＨが調整されてもよい。ハンドヘルド電子石けん装置は、さらに、測定されたｐＨ値をリモートエンティティ、例えばスマートフォン又はクラウドとの間で送信するように構成されてもよい。

図６は、別の実施形態によるハンドヘルド電子石けん装置の概略図を示し、電解槽１１の内部構造をより詳細に見ている。この実施形態によれば、入口チャネル８を通って流れる注入された水は、ポンプ２７により電解ユニット１６に効果的にポンプで入れられる。電解ユニット１６は、前の実施形態で既に説明したように、ｐＨ中性水を酸性イオン水とアルカリ性イオン水に分離する。第１のチャンバ１９は、酸性イオン水を貯蔵するように構成され、第２のチャンバ２０は、アルカリ性イオン水を貯蔵するように構成される。既に述べたように、例えば夜間にわたりハンドヘルド電子石けん装置が充電しているとき、ハンドヘルド電子石けん装置１がｐＨ中性水を電解水に分離することは関心事であり得る。したがって、酸性イオン水及びアルカリ性イオン水は、チャンバ１９、２０に中間的に貯蔵され、ハンドヘルド電子石けん装置１の後の使用に利用可能でもよい。

２つのバルブ２８、２９、好ましくはスリーウェイバルブが、第１のチャンバ１９及び第２のチャンバ２０に接続される。これらのバルブは、チャンバ１９、２０に前に貯蔵されたアルカリ性イオン水と酸性イオン水とを混合することを可能にする。２つのバルブ２８、２９の１つのそれぞれの出口チャネルは、第１の出口部分１２に接続され、これは、水を水出口４（図示せず）にガイドするように構成され、そこで、電解水は、毛髪及び皮膚処置のために放出される。２つのバルブ２８、２９の別のそれぞれの出口チャネルは、イオン水を、電解槽により生成されたが放出されていない残余イオン水を回収するように構成されたタンク１４にガイドする。

第３のバルブ３０、好ましくはスリーウェイバルブが、タンク１４、第１の出口部分１２、及びリリース３１を接続する。したがって、タンク１４の貯蔵された水は、第１の出口部分１２を通じて放出されるようにも構成される。これは、ユーザが例えば、最初にアルカリ性イオン水で皮膚を洗浄し、その後酸性イオン水ですすいで皮膚上の酸外套を維持したい場合、特に関心事である。選択されていない水、この場合には酸性イオン水は、次いで、タンク１４に貯蔵される。ユーザが、ユーザインターフェース３（図示せず）を介して酸性イオン水に切り替えた場合、第３のバルブ３０は、第１の出口部分１２を介してタンク１４に貯蔵された残余水を放出することを可能にする。第３のバルブ３０の別の接続は、リリース３１に接続され、これは、好ましくはハンドヘルド電子石けん装置１の背面に設置され、それにより、解放された水はユーザの毛髪又は皮膚に接触しない。

本発明が、図面及び前述の説明において詳細に例示及び説明されたが、そのような例示及び説明は、例示的又は説明的であって限定的でないとみなされるべきである。本発明は、開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態に対する他の変形例が、図面、開示、及び別記の特許請求の範囲の研究から、請求された発明を実施する際に当業者により理解され、達成され得る。

請求項において、語「含む」は他の要素又はステップを除外せず、不定冠詞「a」又は「an」は複数を除外しない。単一の要素又は他のユニットが、請求項に記載されたいくつかのアイテムの機能を満たしてもよい。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが利益をもたらすように利用できないことを示すものではない。

請求項中の参照符号は、その範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

米国特許出願公開第２００９／１５９４３６号は、生成直後の電解水を人の皮膚などに噴霧することを可能にする電解水生成及び噴霧装置を開示している。しかしながら、皮膚及び毛髪への直接の局所的処置を可能にし、シャワーの下で使用することができるハンドヘルド装置を有する必要が残っている。
米国特許出願公開第２０１３／０５６３５０号は、イオン化すべき原水を保持するイオン化コンテナと、イオン化コンテナの１つの側に配置されたイオン化電極ユニットであり、アノード又はカソードのいずれかの１つの電極のみが原水と直接接する、イオン化電極ユニットと、を備えて構成されたイオン水装置を開示している。イオン化水制御ユニットが、ユーザの信号に従ってイオン化電極ユニットを制御し、電源が、イオン化制御ユニットの制御に従ってイオン化電極ユニットに電極電力を供給する。

Claims (15)

1. 水を注ぎ込むように構成された水入口と、
   前記水入口に接続され、前記注ぎ込まれた水からアルカリ性イオン水及び酸性イオン水を生成するように構成された電解槽と、
   生成されたアルカリ性イオン水及び／又は酸性イオン水の放出を選択するように構成されたセレクタと、
   前記選択されたイオン水を放出するように構成された水出口と、
   前記水出口に配置された複数のスクラビング要素と、
   を備えたハンドヘルド電子石けん装置。
2. 前記スクラビング要素はブラシ又はコームの形態で構成される、請求項１に記載のハンドヘルド電子石けん装置。
3. ユーザが前記水出口を通じて放出されるようにアルカリ性イオン水と酸性イオン水との間で切り替えることを可能にする、前記セレクタに接続されたユーザインターフェース、をさらに備える、
   請求項１又は２に記載のハンドヘルド電子石けん装置。
4. 前記ユーザインターフェースは、ユーザが特にユーザ定義ｐＨ値を用いてアルカリ性イオン水又は酸性イオン水のいずれかの放出を選択することを可能にするボタン、スイッチ、ノブ、又はタッチパッドを含む、
   請求項３に記載のハンドヘルド電子石けん装置。
5. 前記放出された水のｐＨ値を測定するように構成されたセンサ、をさらに備える、請求項１乃至４のうちいずれか１項に記載のハンドヘルド電子石けん装置。
6. 前記酸性イオン水を貯蔵するように構成された第１のチャンバと、
   前記アルカリ性イオン水を貯蔵するように構成された第２のチャンバと、
   をさらに備える、請求項１乃至５のうちいずれか１項に記載のハンドヘルド電子石けん装置。
7. 前記セレクタは、アルカリ性イオン水と酸性イオン水とを所定の又はユーザ定義の比率で混合するように構成されたバルブを含む、
   請求項１乃至６のうちいずれか１項に記載のハンドヘルド電子石けん装置。
8. 前記電解槽で生成されたイオン水を貯蔵するように構成されたタンクと、
   前記電解槽と前記水出口とを接続するように構成された第１の出口部分と、
   前記電解槽と前記タンクとを接続するように構成された第２の出口部分と、
   をさらに備える、請求項１乃至７のうちいずれか１項に記載のハンドヘルド電子石けん装置。
9. 前記タンクは、前記電解槽により生成されたが放出されていない残余イオン水を回収するように構成される、請求項７に記載のハンドヘルド電子石けん装置。
10. 前記セレクタは、前記水出口を通じての前記タンクに貯蔵された回収された残余水の放出を選択するように構成される、請求項８に記載のハンドヘルド電子石けん装置。
11. 前記水入口は、入口チャネルに接続され、前記入口チャネルは、水が前記電解槽に注ぎ込むことを可能にするようにスワンネック又は蛇行、らせん、若しくは波状の形状を有する、請求項１乃至１０のうちいずれか１項に記載のハンドヘルド電子石けん装置。
12. 前記水出口は複数の水出口部分を含む、請求項１乃至１１のうちいずれか１項に記載のハンドヘルド電子石けん装置。
13. 電源に接続された充電プラグ、をさらに備える、請求項１乃至１２のうちいずれか１項に記載のハンドヘルド電子石けん装置。
14. 前記電源は、非接触で再充電可能であるように構成された再充電可能バッテリである、請求項１４に記載のハンドヘルド電子石けん装置。
15. 当該装置の外面におけるｐＨセンサ、をさらに備え、前記ｐＨセンサは、皮膚又は毛髪のｐＨを感知するように構成される、請求項１乃至１４のうちいずれか１項に記載のハンドヘルド電子石けん装置。

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