JP2022515272A - ピロロピリミジン化合物の治療的使用およびその固形医薬組成物 - Google Patents

ピロロピリミジン化合物の治療的使用およびその固形医薬組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、医薬化学分野に属し、ピロロピリミジン化合物の治療的使用およびその固形医薬組成物に関する。具体的には、本願は骨髄増殖性腫瘍の治療のためのピロロピリミジン化合物またはその医薬組成物、並びにピロロピリミジン化合物またはその医薬組成物の骨髄増殖性腫瘍の治療のための方法または使用に関する。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年12月24日および2019年7月26日に、それぞれ中華人民共和国知的財産局に提出された出願番号201811581815.8、および201910679429.0である中国発明特許出願の権利や利益を主張し、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[技術分野]
本発明は、医薬化学分野に属し、ピロロピリミジン化合物の治療的使用およびその固形医薬組成物に関する。
ヤヌスキナーゼ(Janus kinase:JAK)は、細胞内に存在する非受容体型チロシンキナーゼ(PTK)であり、JAK/STAT経路を介してサイトカイン刺激シグナルを伝導する。JAK/STAT経路は、細胞外における化学シグナルを細胞膜を介して細胞核内DNAに位置する遺伝子プロモーターに伝導し、最終的に細胞内DNAの転写と活性レベルの変化に影響を及ぼす。JAK/STAT経路は、(1)受容体、(2)ヤヌスキナーゼ(JAK)、および(3)シグナル伝達兼転写活性化因子(STAT)という3つの主要コンポーネントから構成されている。前記受容体は、インターフェロン、インターロイキン、成長因子、またはその他の化学的メッセンジャーによって活性化され、活性化によりJAKの自己リン酸化を引き起こすことができる。次に、STATタンパク質とリン酸化受容体と結合することで、STATがJAKによりリン酸化される。その後、リン酸化されたSTATタンパク質は受容体から単離され、二量化されて細胞核内に転座して特異的DNA部位に結合し、転写を変化させる(Scott, M. J. , C. J. Godshall et al. (2002). 「Jaks, STATs, Cytokines, and Sepsis」 Clin Diagn Lab Immunol 9(6): 1153-9)。
JAKファミリーは、免疫応答に関与する細胞増殖および機能性サイトカイン依存性調節に作用する。現在では、哺乳類のJAKファミリーには、JAK1、JAK2、JAK3、およびTYK2(Tyrosine kinase 2)という4つの既知のメンバーがある。JAKタンパク質は、その大きさの範囲が120~140kDaであり、それが7つの保存されたJAK相同性(JH)ドメインを含み、そのうち、1つは機能的触媒キナーゼドメインであり、もう1つは偽キナーゼ(pseudokinase)ドメインであり、調節機能および/またはSTATタンパク質のドッキング部位(docking site)として有効に機能する(Scott, Godshall et al. 2002,supra)。
骨髄増殖性腫瘍(myeloproliferative neoplasms:MPN)は、1つまたは複数の骨髄系の比較的成熟した細胞が過剰に増殖するという細胞増殖を主要な特徴とするクローン性造血幹細胞疾患である。骨髄増殖性腫瘍は、主に真性赤血球増加症(polycythemia vera:PV)、原発性血小板増加症(essential thrombocythemia:ET)、原発性骨髄線維症(primary myelofibrosis:PMF)を含む。
本発明は、骨髄増殖性腫瘍の治療のための、式I:
Figure 2022515272000001

(式中、RおよびRは、それぞれ独立してH、C1~6アルキル、C1~6アルキルアシル、およびC1~6アルキルスルホニルからなる群から選ばれ、RおよびRは、それぞれ独立してH、ヒドロキシル、およびオキソからなる群から選ばれる)
の化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
一態様によれば、本発明は、上記式Iの化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩を含む、骨髄増殖性腫瘍の治療のための医薬組成物を提供する。
一態様によれば、本発明は、骨髄増殖性腫瘍の治療方法であって、有効量の上記式Iの化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を被験者に投与することを含む治療方法を提供する。
一態様によれば、本発明は、上記式Iの化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、骨髄増殖性腫瘍の治療のための医薬の製造における使用を提供する。
一態様によれば、本発明は、上記式Iの化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、骨髄増殖性腫瘍の治療における使用を提供する。
他の一態様によれば、本発明は、式Iの化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、並びに希釈剤、結合剤、湿潤剤および崩壊剤を含む固形医薬組成物を提供する。
他の一態様によれば、本発明は、ヤヌスキナーゼ媒介性疾患の治療のための上記固形医薬組成物を提供する。
他の一態様によれば、本発明は、上記固形医薬組成物の、ヤヌスキナーゼ媒介性疾患の治療薬の製造における使用を提供する。
他の一態様によれば、本発明は、有効量の上記固形医薬組成物を被験者に投与することを含むヤヌスキナーゼ媒介性疾患の治療方法を提供する。
他の一態様によれば、本発明は、上記固形医薬組成物のヤヌスキナーゼ媒介性疾患の治療における使用を提供する。
[発明の詳細]
本発明は、骨髄増殖性腫瘍の治療のための、式I:
Figure 2022515272000002

(式中、RおよびRは、それぞれ独立してH、C1~6アルキル、C1~6アルキルアシル、およびC1~6アルキルスルホニルからなる群から選ばれ、RおよびRは、それぞれ独立してH、ヒドロキシル、およびオキソからなる群から選ばれる)
の化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
一態様によれば、本発明は、上記式Iの化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩を含む、骨髄増殖性腫瘍の治療のための医薬組成物を提供する。
一態様によれば、本発明は、骨髄増殖性腫瘍の治療方法であって、有効量の上記式Iの化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を被験者に投与することを含む治療方法を提供する。
一態様によれば、本発明は、上記式Iの化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、骨髄増殖性腫瘍の治療薬の製造における使用を提供する。
一態様によれば、本発明は、上記式Iの化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、骨髄増殖性腫瘍の治療における使用を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、上記式Iの化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、前記RおよびRは、それぞれ独立してH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ブチリル、バレリル、ヘキサノイル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、およびヘキシルスルホニルからなる群から選ばれる。
本発明のいくつかの実施形態において、前記RはHであり、前記Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ブチリル、バレリル、ヘキサノイル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、およびヘキシルスルホニルからなる群から選ばれる。
本発明のいくつかの実施形態において、上記式Iの化合物は、次の式:
Figure 2022515272000003

で表される配置(configuration)を有する。
本発明のいくつかの実施形態において、式Iの化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩は、下記:
Figure 2022515272000004

のものからなる群から選ばれる。
本発明のいくつかの実施形態において、式Iの化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩は、好ましくは、下記:
Figure 2022515272000005

のものからなる群から選ばれる。
本発明のいくつかの実施形態において、好ましくは、式Iの化合物の塩酸塩である。本発明のいくつかの実施形態において、好ましくは、式Iの化合物の一塩酸塩である。本発明のいくつかの実施形態において、好ましくは、式Iの化合物の一塩酸塩の結晶である。
本発明のいくつかの実施形態において、好ましくは、式Iの化合物の遊離塩基である。本発明のいくつかの実施形態において、好ましくは、式Iの化合物の遊離塩基の結晶である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記式Iの化合物は、次の式II:
Figure 2022515272000006

で表される化合物である。
本発明のいくつかの実施形態において、真性赤血球増加症の治療のための式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、血小板増加症の治療のための式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、骨髄線維症の治療のための式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、上記式IIの化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、真性赤血球増加症の治療のための医薬組成物を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、上記式IIの化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、血小板増加症の治療のための医薬組成物を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、上記式IIの化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、骨髄線維症の治療のための医薬組成物を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、本発明は、真性赤血球増加症の治療方法であって、有効量の上記式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を被験者に投与することを含む治療方法を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、本発明は、血小板増加症の治療方法であって、有効量の上記式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を被験者に投与することを含む治療方法を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、本発明は、骨髄線維症の治療方法であって、有効量の上記式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を被験者に投与することを含む治療方法を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、本発明は、式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、真性赤血球増加症の治療薬の製造における使用を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、本発明は、式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、血小板増加症の治療薬の製造における使用を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、本発明は、式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、骨髄線維症薬剤の治療薬の製造における使用を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、本発明は、式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、真性赤血球増加症の治療における使用を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、本発明は、式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、血小板増加症の治療における使用を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、本発明は、式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の、骨髄線維症の治療における使用を提供する。
本発明に係る医薬組成物は、本発明に係る化合物と適切な薬学的に許容される補助剤とを組み合わせて製造することができ、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、クリーム剤、乳剤、懸濁剤、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル剤、マイクロスフェアおよびエアゾールのような固体、半固体、液体または気体の製剤として調製することができる。本発明に係る医薬組成物は、例えば通常の混合法、溶解法、造粒法、糖衣錠製法、粉砕法、乳化法、凍結乾燥法等の本技術分野で周知の方法によって調製することができる。好適な補助剤は、結合剤(バインダー)、希釈剤、湿潤剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、甘味剤または矯味剤等を含むが、これらに限らない。
本発明のいくつかの実施形態において、前記医薬組成物は経口投与に適した製剤であり、錠剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、滴剤、クリーム剤、散剤などを含み、好ましくは、錠剤およびカプセル剤である。前記経口製剤は、該技術分野で公知の薬学的に許容される担体を用いて従来の方法で製造することができる。薬学的に許容される担体は、希釈剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、滑沢剤などを含む。希釈剤は、微結晶セルロース、マンニトール、ラクトース、ショ糖、デンプン、アルファ化デンプン、デキストリン、またはそれらの混合物などを含む。結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、グルコース、ゼラチン、またはそれらの混合物などを含む。湿潤剤は、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、ドデシル硫酸ナトリウム、シリカゲル微粉末(silica gel micropowder)、タルク、またはそれらの混合物などを含む。崩壊剤は、カルボキシメチルスターチナトリウム、乾燥デンプン、微結晶セルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはクロスポビドン、またはそれらの混合物などを含む。滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、コロイダルシリカ、タルク、ポリエチレングリコール、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、またはそれらの混合物などを含む。薬用補助剤は、着色剤、甘味剤、コーティング剤などをさらに含む。
本発明のいくつかの実施形態において、かかる医薬組成物は、単回投与医薬組成物である。いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、1mg~50mgの本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩を含有する。いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、1mg、2mg、5mg、8mg、10mg、12mg、15mg、18mg、20mg、22mg、25mg、28mg、30mg、32mg、35mg、38mg、40mg、42mg、45mg、48mgまたは50mgの、あるいは任意の前記値を端点として構成する範囲(例えば、2mg~50mg、10mg~40mg、5mg~30mg、5mg~20mgなど)またはそのうちに任意の値の本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩を含有する。
固形医薬組成物
本発明は、本明細書に記載の式Iの化合物または式IIの化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩、並びに希釈剤、結合剤、湿潤剤および崩壊剤を含む固形医薬組成物を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物は、式Iの化合物または式IIの化合物、希釈剤、結合剤、湿潤剤および崩壊剤を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物は滑沢剤をさらに含む。本発明のいくつかの実施形態において、前記式Iの化合物または式IIの化合物の量は、1~30重量%、好ましくは1~25重量%、1~20重量%、2~20重量%、2~15重量%、2~10重量%、3~10重量%、および2~8重量%、より好ましくは3~8重量%、さらに好ましくは3.5~6重量%からなる群から選ばれる。あるいは、いくつかの実施形態において、式Iの化合物または式IIの化合物の量は、1重量%、1.2重量%、1.4重量%、1.6重量%、1.8重量%、2重量%、2.2重量%、2.4重量%、2.6重量%、2.8重量%、3重量%、3.2重量%、3.4重量%、3.6重量%、3.8重量%、4重量%、4.2重量%、4.4重量%、4.6重量%、4.8重量%、5重量%、5.2重量%、5.4重量%、5.6重量%、5.8重量%、6重量%、6.2重量%、6.4重量%、6.6重量%、6.8重量%、7重量%、7.2重量%、7.4重量%、7.6重量%、7.8重量%、8重量%、8.2重量%、8.4重量%、8.6重量%、8.8重量%、9重量%、9.2重量%、9.4重量%、9.6重量%、9.8重量%、10重量%、10.5重量%、11重量%、11.5重量%、12重量%、12.5重量%、13重量%、13.5重量%、14重量%、14.5重量%、15重量%、15.5重量%、16重量%、16.5重量%、17重量%、17.5重量%、18重量%、18.5重量%、19重量%、19.5重量%、20重量%、21重量%、22重量%、23重量%、24重量%、25重量%、26重量%、27重量%、28重量%、29重量%、および30重量%からなる群から選ばれ、あるいは任意の前記値を端点として構成する範囲またはそのうちに任意の値である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記希釈剤は、微結晶セルロース、マンニトール、ラクトース、ショ糖、デンプン、アルファ化デンプン、デキストリン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれ、好ましくは、微結晶セルロース、マンニトール、ラクトース、アルファ化デンプン、またはそれらの混合物である。より好ましくは、微結晶セルロース、マンニトール、またはそれらの混合物である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記希釈剤の量は、50~95重量%、好ましくは60~95重量%、65~95重量%、70~95重量%、75~95重量%、80~95重量%、80~90重量%、および85~95重量%、より好ましくは85~90重量%からなる群から選ばれる。あるいは、いくつかの実施形態において、前記希釈剤の量は、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、および95重量%からなる群から選ばれ、あるいは任意の前記値を端点として構成する範囲またはそのうちに任意の値である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)、エチルセルロース(EC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC)、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、部分加水分解デンプン、デンプン、アルファ化デンプン、ショ糖、グルコース、ゼラチン、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる。好ましくは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)、エチルセルロース(EC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC)、ポリビニルピロリドン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる。より好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる。
本発明のいくつかの実施形態において、前記結合剤の量は、1.0%~10重量%、好ましくは1.0%~8.0重量%、1.0%~6.0重量%、および1.0%~5.0重量%、より好ましくは2.0~4.0重量%からなる群から選ばれる。あるいは、いくつかの実施形態において、前記結合剤の量は、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、7.5重量%、8.0重量%、8.5重量%、9.0重量%、9.5重量%、および10重量%からなる群から選ばれ、あるいは任意の前記値を端点として構成する範囲またはそのうちに任意の値である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記湿潤剤は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸マグネシウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸マグネシウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、ヘキサデシルスルホン酸ナトリウム、オクタデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸マグネシウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、乳酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、乳酸テトラデシル、乳酸ヘキサデシル、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、ポリソルベート85、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる。好ましくは、本明細書に記載の湿潤剤は、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸マグネシウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸マグネシウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、もしくはラウロイルサルコシンナトリウム、またはそれらの混合物である。より好ましくは、本明細書に記載の湿潤剤は、ドデシル硫酸ナトリウム、もしくはドデシル硫酸マグネシウム、またはそれらの混合物である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記湿潤剤の量は、0.01~5.0重量%、好ましくは0.01~4.0重量%、0.01~3.0重量%、0.02~2.5重量%、0.02~2.0重量%、より好ましくは0.03~2.0重量%、さらに好ましくは0.05~1.0重量%、なおさら好ましくは0.1~0.5重量%からなる群から選ばれる。あるいは、いくつかの実施形態において、前記滑沢剤の量は、0.01重量%、0.02重量%、0.03重量%、0.04重量%、0.05重量%、0.06重量%、0.07重量%、0.08重量%、0.09重量%、0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、0.6重量%、0.7重量%、0.8重量%、0.9重量%、1.0重量%、1.1重量%、1.2重量%、1.3重量%、1.4重量%、1.5重量%、1.6重量%、1.7重量%、1.8重量%、1.9重量%、2.0重量%、2.1重量%、2.2重量%、2.3重量%、2.4重量%、2.5重量%、2.6重量%、2.7重量%、2.8重量%、2.9重量%、3.0重量%、3.2重量%、3.4重量%、3.6重量%、3.8重量%、4.0重量%、4.2重量%、4.4重量%、4.6重量%、4.8重量%または5.0重量%からなる群から選ばれ、あるいは任意の前記値を端点として構成する範囲またはそのうちに任意の値である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記崩壊剤は、カルボキシメチルスターチナトリウム、乾燥デンプン、微結晶セルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸マグネシウム、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる。好ましくは、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、またはそれらの混合物である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記崩壊剤の量は、1.0~7.0重量%、好ましくは、1.0~6.5重量%、1.0~6.5重量%、1.0~6.0重量%、1.5~5.5重量%、1.5~5.0重量%、および1.5~4.5重量%、より好ましくは、2.0~4.0重量%からなる群から選ばれる。あるいは、いくつかの実施形態において、前記崩壊剤の量は、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、および7.0重量%からなる群から選ばれ、あるいは任意の前記値を端点として構成する範囲またはそのうちに任意の値である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、コロイダルシリカ、タルク、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール6000、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる。好ましくは、ステアリン酸マグネシウム、コロイダルシリカ、またはそれらの混合物である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記滑沢剤の量は、0.1~3重量%、好ましくは、0.2~2.5重量%、0.3~2.0重量%、および0.4~1.5重量%、より好ましくは0.5~1重量%からなる群から選ばれる。あるいは、いくつかの実施形態において、前記滑沢剤の量は、0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、0.6重量%、0.7重量%、0.8重量%、0.9重量%、1.0重量%、1.1重量%、1.2重量%、1.3重量%、1.4重量%、1.5重量%、1.6重量%、1.7重量%、1.8重量%、1.9重量%、2.0重量%、2.1重量%、2.2重量%、2.3重量%、2.4重量%、2.5重量%、2.6重量%、2.7重量%、2.8重量%、2.9重量%、および3.0重量%からなる群から選ばれ、あるいは任意の前記値を端点として構成する範囲またはそのうちに任意の値である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物は50~95重量%の微結晶セルロース、マンニトール、ラクトース、アルファ化デンプン、またはそれらの混合物を含む。好ましくは、60~95重量%、65~95重量%、70~95重量%、75~95重量%、80~95重量%、80~90重量%または85~95重量%の微結晶セルロース、マンニトール、ラクトース、アルファ化デンプン、またはそれらの混合物を含む。より好ましくは、85~90重量%微結晶セルロース、マンニトール、ラクトース、アルファ化デンプン、またはそれらの混合物を含み、さらに好ましくは、85~90重量%微結晶セルロース、マンニトール、またはそれらの混合物を含む。いくつかの好適な実施形態において、前記希釈剤は、微結晶セルロースとマンニトールとの混合物であり、そのうち、微結晶セルロースとマンニトールとの重量比は、1:1~5:1、好ましくは1:1~4:1、1.2:1~3.5:1および1.2:1~3:1、より好ましくは1.5:1~2.5:1からなる群から選ばれ、あるいは微結晶セルロースとマンニトールとの重量比は1:1、1.2:1、1.5:1、1.8:1、1.9:1、2:1、2.2:1、2.5:1、2.8:1、3:1、3.2:1、3.5:1、3.8:1、4:1、4.2:1、4.5:1、4.8:1または5:1から選ばれる。
本発明のいくつかの実施形態において、固形医薬組成物の量に基づき、前記固形医薬組成物における希釈剤は、50~70重量%の微結晶セルロースおよび20~40重量%のマンニトール、または、好ましくは、52~68重量%の微結晶セルロースおよび22~38重量%のマンニトール、54~66重量%の微結晶セルロースおよび24~36重量%のマンニトール、54~64重量%の微結晶セルロースおよび24~34重量%のマンニトール、56~62重量%の微結晶セルロースおよび26~32重量%のマンニトール、より好ましくは、56~60重量%の微結晶セルロースおよび26~30重量%のマンニトール、さらに好ましくは、58.3重量%の微結晶セルロースおよび29.4重量%のマンニトールからなる群から選ばれる。
本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物は、1.0%~10重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)、エチルセルロース(EC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、L-HPC、ポリビニルピロリドン、またはそれらの混合物を含む。好ましくは、1.0%~8.0重量%、1.0%~6.0重量%または1.0%~5.0重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)、エチルセルロース(EC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、L-HPC、ポリビニルピロリドン、またはそれらの混合物を含む。より好ましくは、2.0~4.0重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)、エチルセルロース(EC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、L-HPC、またはそれらの混合物を含み、さらに好ましくは、2.0~4.0重量%のヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、またはそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物は、0.01~5.0重量%のドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸マグネシウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸マグネシウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、もしくはラウロイルサルコシンナトリウム、またはそれらの混合物を含む。好ましくは、0.01~4.0重量%、0.01~3.0重量%、0.02~2.5重量%もしくは0.02~2.0重量%のドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸マグネシウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸マグネシウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、もしくはラウロイルサルコシンナトリウム、またはそれらの混合物を含み、より好ましくは、0.03~2.0重量%のドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸マグネシウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸マグネシウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、もしくはラウロイルサルコシンナトリウム、またはそれらの混合物を含み、さらに好ましくは、0.03~2.0重量%のドデシル硫酸ナトリウムまたはドデシル硫酸マグネシウム、またはそれらの混合物を含み、さらに好ましくは、0.1~0.5重量%のドデシル硫酸ナトリウム、もしくはドデシル硫酸マグネシウム、またはそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物は、1.0~7.0重量%のカルボキシメチルスターチナトリウムまたはクロスカルメロースナトリウム、またはそれらの混合物を含む。好ましくは、1.0~6.5重量%、1.0~6.5重量%、1.0~6.0重量%、1.5~5.5重量%、1.5~5.0重量%もしくは1.5~4.5重量%のカルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、またはそれらの混合物を含む。より好ましくは、2.0~4.0重量%のカルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、またはそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物は、0.1~3重量%のステアリン酸マグネシウム、コロイダルシリカ、またはそれらの混合物を含む。好ましくは、0.2~2.5重量%、0.3~2.0重量%もしくは0.4~1.5重量%のステアリン酸マグネシウム、コロイダルシリカ、またはそれらの混合物を含む。より好ましくは、0.5~1重量%のステアリン酸マグネシウム、コロイダルシリカ、またはそれらの混合物を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、本明細書に記載の固形医薬組成物は、下記A)、B)、C)、D)、E)、またはF):、
A)1~30重量%の式Iの化合物または式IIの化合物、
50~95重量%の微結晶セルロース、マンニトール、ラクトース、もしくはアルファ化デンプン、またはそれらの混合物、
1.0%~10重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)、エチルセルロース(EC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、L-HPC、もしくはポリビニルピロリドン、またはそれらの混合物、
0.01~5.0重量%のドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸マグネシウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸マグネシウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、もしくはラウロイルサルコシンナトリウム、またはそれらの混合物、
1.0~7.0重量%のカルボキシメチルスターチナトリウムまたはクロスカルメロースナトリウム、またはそれらの混合物、
場合により、0.1~3重量%のステアリン酸マグネシウム、コロイダルシリカ、またはそれらの混合物、あるいは
B)2~10重量%の式Iの化合物または式IIの化合物、
75~95重量%の微結晶セルロース、もしくはマンニトール、またはそれらの混合物(前記混合物において、微結晶セルロースとマンニトールとの重量比は、1.2:1~3.5:1から選ばれる)、
1.0~6.0重量%のヒドロキシプロピルセルロース、もしくはポリビニルピロリドン、またはそれらの混合物、
0.01~3.0重量%のドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸マグネシウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸マグネシウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、もしくはラウロイルサルコシンナトリウム、またはそれらの混合物、
1.0~6.0重量%のカルボキシメチルスターチナトリウム、もしくはクロスカルメロースナトリウム、またはそれらの混合物、
場合により、0.3~2.0重量%のステアリン酸マグネシウム、もしくはコロイダルシリカ、またはそれらの混合物、あるいは
C)3~8重量%の式Iの化合物または式IIの化合物、
85~90重量%の微結晶セルロース、もしくはマンニトール、またはそれらの混合物(前記混合物において、微結晶セルロースとマンニトールとの重量比は、1.5:1~2.5:1から選ばれる)、
2.0~4.0重量%のヒドロキシプロピルセルロース、もしくはポリビニルピロリドン、またはそれらの混合物、
0.03~2.0重量%のドデシル硫酸ナトリウム、もしくはドデシル硫酸マグネシウム、またはそれらの混合物、
2.0~4.0重量%のカルボキシメチルスターチナトリウム、もしくはクロスカルメロースナトリウム、またはそれらの混合物、
場合により、0.5~1重量%のステアリン酸マグネシウム、もしくはコロイダルシリカ、またはそれらの混合物、あるいは
D)3.0~5.0重量%の式Iの化合物または式IIの化合物、
50~70重量%の微結晶セルロース、
20~40重量%のマンニトール、
2.0~6.0重量%のヒドロキシプロピルセルロース、
0.05~0.2重量%のドデシル硫酸ナトリウム、
2.0~6.0重量%のクロスカルメロースナトリウム、
場合により、0.5~2重量%のステアリン酸マグネシウム、あるいは
E)3.4~4.6重量%の式Iの化合物または式IIの化合物、
55~60重量%の微結晶セルロース、
26~32重量%のマンニトール、
2.0~4.0重量%のヒドロキシプロピルセルロース、
0.1~0.5重量%のドデシル硫酸ナトリウム、
2.0~4.0重量%のクロスカルメロースナトリウム、
場合により、0.5~1重量%のステアリン酸マグネシウム、あるいは
F)4.2重量%の式Iの化合物または式IIの化合物、
58.3重量%の微結晶セルロース、
29.4重量%のマンニトール、
4.0重量%のヒドロキシプロピルセルロース、
0.1重量%のドデシル硫酸ナトリウム、
3.0重量%のクロスカルメロースナトリウム、および
場合により、1.0重量%のステアリン酸マグネシウム
を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、前記式Iの化合物または式IIの化合物は、遊離塩基または塩酸塩の形態で存在する。本発明のいくつかの典型的実施形態において、前記式Iの化合物または式IIの化合物は遊離塩基の形態で存在する。本発明のいくつかの典型的実施形態において、前記式Iの化合物または式IIの化合物は一塩酸塩の形態で存在する。
本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物は、さらにコーティング剤を含む。いくつかの実施形態において、コーティング剤は、水性フィルムコーティング組成物から形成され、該水性フィルムコーティング組成物はフィルム形成ポリマーと、担体としての水および/またはアルコールと、必要に応じてフィルムコーティング分野で公知の助剤のような1つ以上の助剤とを含む。いくつかの実施形態において、前記コーティング剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、エチルセルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、トウモロコシタンパク質(ゼイン:zein)、およびアクリルポリマー(例えば、メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、例えばメタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体等)、並びにポリビニルアルコールからなる群からから選ばれる。いくつかの典型的実施形態において、コーティング剤は、ポリビニルアルコールを含む。
本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物は、30分間内における溶出度が標識量の60%以上である。本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物は30分間内における溶出度は、標識量の80%以上である。本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物は、pH1.0の塩酸溶液、pH4.5の酢酸塩緩衝液、pH6.8のリン酸緩衝液または精製水中の30分間内における溶出度は標識量の80%以上、好ましくは標識量の85%以上である。本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物は、精製水中の30分間内における溶出度は、標識量の80%以上、好ましくは標識量の85%以上、さらに好ましくは標識量の90%以上である。本発明のいくつかの典型的実施形態において、前記固形医薬組成物は、精製水中の15分間内における溶出度は、標識量の85%以上である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物の剤形は、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル、丸剤、マイクロピル、分散体または吸入可能な粉剤から選ばれ、好ましくは、錠剤またはカプセル、さらに好ましくは、錠剤である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記固形医薬組成物は、単位用量の医薬組成物であり、且つ、単位用量当たりの式Iの化合物または式IIの化合物の量は、5mg~20mgである。本発明のいくつかの実施形態において、単位用量当たりの式Iの化合物または式IIの化合物の量は、5mg、8mg、10mg、12mg、15mg、18mg、または20mgであり、あるいは前記いずれかの値である終点で定義される範囲、または前記範囲内のいずれかの値である。
一態様によれば、本発明は、式Iの化合物または式IIの化合物の固形医薬組成物の製造方法を提供する。本発明は、湿式造粒法で固体顆粒を製造することができる。湿式造粒法のプロセスにおいて、必要に応じて式Iの化合物または式IIの化合物と相容性の良い他の補助剤を加え、そのうち、湿式造粒には、湿式造粒機(混合造粒)または流動層(流動層造粒)で行うことを選択でき、好ましくは、流動層造粒である。湿式造粒の場合、式Iの化合物または式IIの化合物は、固体添加物として他の添加物と共にプレミックスに添加するか、または溶液(懸濁液または透明溶液)として調製して造粒用に供することができる。好ましくは、懸濁液として調製して造粒段階で顆粒に導入する。
本発明のいくつかの実施形態において、式Iの化合物または式IIの化合物の固形医薬組成物の製造方法は、
1)希釈剤と崩壊剤とを混合して、後続の使用のための混合物を与え、式Iの化合物または式IIの化合物と、結合剤と、湿潤剤とを水と混合して、混合溶液を与えるステップと、
2)ステップ1)の混合溶液を、ステップ1)の混合物に噴霧し、流動層により造粒及び乾燥し、得られた混合物を整粒して、乾燥顆粒を与えるステップと、
3)場合により、乾燥顆粒を滑沢剤と混合し、打錠するステップと
を含み、
前記ステップ1)における混合溶液は、懸濁液または透明溶液、好ましくは、懸濁液であり、
前記希釈剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤および滑沢剤は、前述した通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記ステップ2)において、吸気温度は35~90℃、好ましくは、45~85℃、より好ましくは、55~80℃からなる群から選ばれる。本発明のいくつかの実施形態において、前記ステップ2)において、霧化圧力は400~1200mbar、好ましくは500~1100mbar、より好ましくは600~1000mbarからなる群から選ばれる。本発明のいくつかの実施形態において、前記ステップ2)において、材料温度は20~40℃、好ましくは、25~35℃からなる群から選ばれる。本発明のいくつかの実施形態において、前記ステップ2)において、整粒スクリーンの孔径Φは0.4~1.5mm、好ましくは、0.5~1.4mm、より好ましくは、0.6~1.2mmからなる群から選ばれる。
一態様によれば、本発明は、前記式Iの化合物または式IIの化合物の固形医薬組成物の、ヤヌスキナーゼ媒介性疾患の治療薬の製造における使用を提供する。
一態様によれば、本発明は、ヤヌスキナーゼ媒介性疾患の治療のための、前記式Iの化合物または式IIの化合物の固形医薬組成物を提供する。
一態様によれば、本発明は、前記式Iの化合物または式IIの化合物の固形医薬組成物の、ヤヌスキナーゼ媒介性疾患の治療における使用を提供する。
一態様によれば、本発明は、治療有効量の前記式Iの化合物または式IIの化合物の固形医薬組成物を被験者に投与することを含むヤヌスキナーゼ媒介性疾患の治療方法を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、前記ヤヌスキナーゼ媒介性疾患は腫瘍を含むが、これに限らない。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の腫瘍は、リンパ腫または白血病である。本発明に係るリンパ腫は、ホジキン病(Hodgkins disease)または非ホジキンリンパ腫(Non-Hodgkins lymphoma)を含むが、これらに限らない。前記非ホジキンリンパ腫は、B-細胞リンパ腫(B-cell lymphoma)またはT-細胞リンパ腫(T-cell lymphoma)を含むが、これらに限らない。本発明に係る白血病は、急性リンパ性白血病(Acute lymphoblastic leukemia)、慢性リンパ性白血病(Chronic lymphocyticleukemia)、急性骨髄性白血病(Acute myeloid leukemia)、慢性骨髄性白血病(Chronic myelocytic leukemia)を含むが、これらに限らない。
本発明のいくつかの実施形態において、前記ヤヌスキナーゼ媒介性疾患は骨髄増殖性腫瘍である。
本発明のいくつかの実施形態において、前記骨髄増殖性腫瘍は、真性赤血球増加症、血小板増加症、または骨髄線維症を含む。そのうち、前記真性赤血球増加症は、ヒドロキシ尿素および/またはインターフェロンに対する耐性および/または不耐性の真性赤血球増加症を含む。前記血小板増加症は、原発性血小板増加症、ヒドロキシ尿素および/またはインターフェロンに対する耐性および/または不耐性の原発性血小板増加症を含む。前記骨髄線維症は、原発性骨髄線維症、真性赤血球増加症後骨髄線維症(post-polycythemia vera myelofibrosis:PPV-MF)、原発性血小板増加症後骨髄線維症(post-essential thrombocythemia myelofibrosis:PET-MF)を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、前記骨髄増殖性腫瘍およびそれに含まれる疾患は、低リスク、中リスクおよび高リスクの骨髄増殖性腫瘍を含む。例えば、真性赤血球増加症は、低リスク、高リスクの真性赤血球増加症に分類され、血小板増加症は、極低リスク、低リスク、中リスク、高リスク血小板増加症に分類され、骨髄線維症は、低リスク、中リスクおよび/または高リスクの骨髄線維症に分類される。いくつかの実施形態において、前記真性赤血球増加症は、中リスクおよび/または高リスクの真性赤血球増加症であり、前記血小板増加症は、中リスクおよび/または高リスクの血小板増加症であり、前記骨髄線維症は、中リスクおよび/または高リスクの骨髄線維症であり、前記原発性血小板増加症は、中リスクおよび/または高リスクの原発性血小板増加症である。例えば、前記原発性骨髄線維症、真性赤血球増加症後骨髄線維症、原発性血小板増加症後骨髄線維症は、いずれも対応の中・高リスクの骨髄線維症に属する。本発明では、前記骨髄増殖性腫瘍的診断基準およびリスクランク付け(risk stratification、例えば、極低リスク、低リスク、中リスク、高リスク)については、この分野の一般原則を参照することができ、「NCCN Guidelines Version 2.2019 Myeloproliferative Neoplasms」、例えば、動的国際予後評価システム(DIPSS:Dynamic international prognostic scoring system)を参照して評価することができる。いくつかの実施形態において、世界保健機関WHO 2016標準およびIWG-MRT標準は、診断基準として使用される。
本発明に係る骨髄増殖性腫瘍は、突然変異型骨髄増殖性腫瘍を含み、前記突然変異型の遺伝子は、JAK2(例えば、JAK2 V617F)、MPL、CALR、ASXL1/ SRSF2/ IDH1/21、JAK2 exon 12、TP53、SH2B3/IDH2/U2AF1/SF3B1/EZH2/TP53、MPL W515L/K、CALR Type 1/Type 1-like、トリプルネガティブ(JAK2、MPLおよびCALR変異無し)、ASXL1、EZH2、IDH1/2、SRSF2、SF3B1、CALR/ASXL1、TP53、またはU2AF1 Q157を含むが、これらに限らない。
本発明のいくつかの実施形態において、式Iの化合物または式IIの化合物は、遊離塩基の形態で投与される。本発明のいくつかの実施形態において、式Iの化合物または式IIの化合物は、遊離塩基の結晶の形態で投与される。本発明のいくつかの実施形態において、式IIの化合物の遊離塩基の結晶はWO2017215630に公開されている結晶形Aまたは結晶形Bから選ばれてもよい。
本発明のいくつかの実施形態において、式IIの化合物は、塩酸塩の形態で投与される。本発明のいくつかの実施形態において、式IIの化合物の塩酸塩は、WO2017101777に公開されている塩酸塩から選ばれてもよい。
本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩は、様々な経路により投与され、前記経路は、経口、胃腸外、腹腔内、静脈内、動脈内、経皮、舌下、筋肉内、直腸、経頬、鼻内、吸入、膣、眼内、局所投与、皮下、脂肪内、関節内または鞘内を含むが、これらに限らない。一つの特定の実施形態において、経口投与される。
本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその固形医薬組成物の量は、疾患の重症度、疾患の応答性、任意の治療に関連する毒性、被験者の年齢および健康状態に基づいて決定され、例えば、被験者の血液一般検査の結果(血小板計数、好中球計数、またはヘモグロビン濃度などを含む)に基づいて決定される。いくつかの実施形態において、本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその固形医薬組成物の1日用量は1mg~100mgである。いくつかの実施形態において、本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその固形医薬組成物の1日用量は、1mg、5mg、10mg、15mg、20mg、25mg、30mg、35mg、40mg、45mg、50mg、55mg、60mg、65mg、70mg、75mg、80mg、85mg、90mg、95mg、および100mgからなる群から選ばれ、あるいは、前記いずれかの値である終点で定義される範囲(例えば、1mg~90mg、5mg~80mg、10mg~70mg、15mg~60mg、20mg~50mgなど)、または前記範囲内のいずれかの値である。いくつかの特定の実施形態において、本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその固形医薬組成物の1日用量は、1mg~50mg、5mg~50mg、5mg~45mg、5mg~40mg、10mg~35mg、10mg~30mgから選ばれる。いくつかの特定の実施形態において、本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその固形医薬組成物の1日用量は、1mg、2mg、5mg、8mg、10mg、12mg、15mg、18mg、20mg、22mg、25mg、28mg、30mg、32mg、35mg、38mg、40mg、42mg、45mg、48mgまたは50mgから選ばれ、あるいは、前記いずれかの値である終点で定義される範囲(例えば、2mg~50mg、10mg~40mg、5mg~30mg、5mg~20mgなど)、または前記範囲内のいずれかの値でありうる。
本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその固形医薬組成物は、1日に1回または複数回投与されてもよい。いくつかの実施形態において、本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその固形医薬組成物は、1日に1回または2回投与される。本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩はまた、単回用量形態で投与されてもよい。一つの実施形態において、単回用量で1日に1回または2回投与される。一つの実施形態において、単回用量形態の経口投与固形製剤で、1日に1回または2回投与される。
投与の方法は、薬剤の活性、毒性および被験者の耐性などに基づいて総合的に決定することができる。いくつかの実施形態において、本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩を間欠的に投与することができる。
本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその固形医薬組成物の投与は、間欠投与にすることができる。前記間欠投与は、投与期間および休薬期間を含み、投与期間では本発明に係る化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、またはその固形医薬組成物を1日に1回、2回または複数回投与することができる。間欠投与は、疾患の重症度、疾患の応答性、任意の治療に関連する毒性、被験者的年齢および健康状態に基づいて決定され、例えば、被験者/患者の血液検査の結果(血小板計数、好中球計数、またはヘモグロビン濃度など)に基づいて決定される。
[技術的効果]
本明細書に記載の化合物は、被験者の脾臓を効果的に収縮させることができる。本明細書に記載の化合物は骨髄増殖性腫瘍に対して優れた治療効果を備え、且つ優れた安全性を有する。
本発明に係る固形医薬組成物は、優れた安定性および溶出性を備え、臨床応用に適している。さらに、本発明の錠剤固形医薬組成物は、30分以内の溶出度が標識量(labelled amount)の80%以上である速放出性を有する。
〔定義と説明〕
他に断らない限り、本明細書に用いられる下記の用語は、次の意味を有する。ある1つの特定の用語は、不明確または不明瞭と見なされるべきではなく、具体的に別の定義がされていない限り、当該分野の一般的な意味に従って理解されるべきである。商品名に言及される場合、その対応の商品又はその活性成分に言及することが意図される。
用語「薬学的に許容される」とは、それらの化合物、材料、組成物および/または剤形に対して信頼性を有する医学的判断の範囲においてヒトおよび動物の組織とを接触して使用することに適用するが、過剰な毒性、刺激性、アレルギー性の反応、または他の問題や合併症がなく、合理的なベネフィット・リスク比に見合うことを意味する。
用語「薬学的に許容される塩」とは、塩基性ラジカルと遊離酸から形成される塩、および酸性ラジカルと遊離塩基から形成される塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、フマル酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、及びp-メチルベンゼンスルホン酸塩からなる群より選ばれ、好ましくは、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、p-メチルベンゼンスルホン酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、およびアミノ酸塩などからなる群より選ばれる。本発明において、薬学的に許容される塩を形成する場合、前記遊離酸と塩基性ラジカルとのモル比は約1:0.5~1:5、好ましくは1:0.5、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7または1:8である。本発明において、薬学的に許容される塩を形成する場合、前記遊離塩基と酸性ラジカルとのモル比は約1:0.5~1:5、好ましくは1:0.5、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7または1:8である。
本発明で使用される場合、本発明に係る式Iまたは式IIの化合物は、例えば、少なくとも1つの塩基性部位(basic site、塩基性中心)を持つ場合、酸付加塩を形成することができる。必要に応じて、別に存在する塩基性部位を持つ対応の酸付加塩をさらに形成することができる。少なくとも1つの酸性基(例えば、COOH)を有する化合物も、塩基と塩を形成することができる。化合物が、例えばカルボキシルとアミノの両方を含む場合、対応の分子内塩(inner salt)を形成することができる。
本発明に係る化合物は非対称であってもよく、例えば、1つ以上の立体異性体を有する。特に断らない限り、全ての立体異性体、例えば光学異性体及びジアステレオマーのいずれも含まれている。本発明の不斉炭素原子含有化合物は、光学活性の純粋な形態で、またはラセミ体の形態で分離することができる。光学活性の純粋な形態は、ラセミ混合物から分割することができ、または、キラル材料やキラル試薬を用いて合成することができる。
用語「被験者」とは、哺乳類を意味する。いくつかの実施形態において、前記被験者はヒトである。
用語「医薬組成物」とは、本発明の1つまたは複数の化合物またはその塩と薬学的に許容される補助剤からなる混合物を意味する。医薬組成物は、本発明の化合物を被験者に投与することに有利となる目的とする。
用語「治療」とは、本発明に記載の化合物または医薬組成物を投与して疾患又は前記疾患関連の1つ以上の症状を緩和したり、解消したりすることを意味し、且つ
(i)疾患または疾患状態を阻害し、即ちその発生・進行を阻害することと、
(ii)疾患または疾患状態を緩和し、即ち疾患または疾患状態を減退させることと
を含む。
用語「治療有効量」とは、(i)特定の疾患、状態、または障害を治療し、(ii)特定の疾患、状態、または障害の1つまたは複数の症状を軽減、改善、または解消し、あるいは(iii)本明細書に記載の特定の疾患、状態、または障害の1つまたは複数の症状の発症を予防しまたは遅らせる、本発明の化合物の投与量を意味する。「治療有効量」となる本発明に係る化合物の量は、化合物、疾患状況とその重症度、投与方式及び治療しようとする哺乳類の年齢によって変わるが、当業者は、その自身の持つ知識及び本発明に開示された内容により通常的に決めることができる。
本明細書に記載の「薬学的に許容される塩」は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸またはリン酸)との酸付加塩、あるいは有機酸(例えば、蟻酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等)との酸付加塩、あるいは酸性アミノ酸(例えば、アスパラギン酸またはグルタミン酸)との酸付加塩を含むが、これらに限らない。前記溶媒和物は、水和物形態を含むが、これらに限らない。
本明細書に記載の医薬組成物における式Iの化合物式IIの化合物の含有量は、その遊離塩基(free base)の形態で計算される。
本明細書に記載の希釈剤は充填剤とも呼ばれ、主に水溶性希釈剤、水不溶性希釈剤、直接打錠用希釈剤などに分けられ、デンプン、ショ糖、デキストリン、ラクトース、アルファ化デンプン、微結晶セルロース、無機塩類および/または糖アルコール類を含むが、これらに限らない。前記ラクトースは、無水ラクトース、ラクトース一水和物、またはそれらの混合物を含むが、これらに限らない。
本明細書に記載の結合剤は由来によって天然結合剤および合成結合剤に分類される。結合剤は、使用法に応じて、水溶液またはゲル状にして初めて粘着性を有する結合剤、乾燥状態でも粘着性を有する乾燥粘着剤、および非水溶媒で溶解または濡れた後粘着性を有する結合剤に分類される。結合剤は、デンプンスラリー、セルロース誘導体、ポビドン、ゼラチン、ポリエチレングリコール、ショ糖溶液および/またはアルギン酸ナトリウム溶液を含むが、これらに限らない。
本明細書に記載の湿潤剤は、低表面張力で水と混和可能である液体および/または界面活性剤であり、前記界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン性界面活性剤および/または非イオン性界面活性剤を含む。前記アニオン性界面活性剤は、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、フッ素化脂肪酸塩、ポリシロキサンおよび/または脂肪族アルコール硫酸塩を含むが、これらに限らない。前記カチオン性界面活性剤は、第四級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩および/またはアミン塩を含むが、これらに限らない。前記両性イオン性界面活性剤は、レシチン型、アミノ酸型および/またはベタイン型を含むが、これらに限らない。前記非イオン性界面活性剤は、アルキルグルコシド(APG)、脂肪酸グリセリド、脂肪酸ソルビタン(Span)、ポリソルベート(tween)、ポリオキシエチレン類および/またはポロキサマーを含むが、これらに限らない。
本明細書に記載の崩壊剤は、デンプンおよびその誘導体、セルロース類、界面活性剤、発泡崩壊剤、ガム類、アルギン酸塩類および/またはイオン交換樹脂類を含むが、これらに限らない。
本明細書に記載の滑沢剤とは、広義では、滑沢剤(狭義)、流動促進剤および粘着防止剤という3種類の補助剤を含む。本明細書に記載の滑沢剤は、ステアリン酸類、コロイダルシリカ、タルク、水素化植物油および/またはポリエチレングリコール類を含むが、これらに限らない。
本明細書に記載のある成分(活性物質または補助剤を含む)の量「重量%」とは、当該成分の重量が固形医薬組成物の全重量(そのうち、式Iの化合物式IIの化合物の重量はその遊離塩基の形態で計算され)に対するパーセント(百分率)を指す。前記固形医薬組成物の全重量は、コーティング剤の重量を含まない。
本発明に係る固形医薬組成物または対応剤形の製造方法は、当技術分野で公知の方法に従って行うことができる。具体的な製造方法は、粉砕、混合、篩別(ふるい分け)、造粒、充填、打錠などを含むことができ、実際の状況に応じて必要なステップおよび具体的なステップを実施する方法または設備を選択することができる。例えば、粉砕ステップは、乳鉢、ボールミル、ローラーミル、衝撃式粉砕機、ハンマーミルおよび/またはジェットミルを用いて行うことができ、混合ステップは、撹拌混合、研磨混合および/または篩別混合を用いて行うことができ、篩別ステップは、揺動篩および/または振盪篩を用いて行うことができる。あるいは、崔福徳らが編集した『薬剤学』(第6版または第7版、人民衛生出版社)を参照することもできる。
用語「または/あるいはそれらの混合物」とは、「2種以上の混合物」を指し、例えば、「前記希釈剤は、微結晶セルロース、マンニトール、ラクトース、ショ糖、デンプン、アルファ化デンプン、デキストリン、またはそれらの混合物」は、即ち「前記希釈剤は、微結晶セルロース、マンニトール、ラクトース、ショ糖、デンプン、アルファ化デンプン、デキストリンから選ばれる1種、または2種以上の混合物」を意味する。
用語「標識量」は、医薬組成物分野で当該単位用量の製剤に規定された主薬(活性物質)の含有量を指す。
本発明に係る式Iの化合物および式IIの化合物は、WO2016095805またはWO2017215627における製造方法を参照して製造することができる。
具体的な実施例に基づき本発明を更に詳しく説明する。説明のために、以下の実施例を提供し、それらは如何なる形態においても、本発明を限定するものではない。
[実施例1](3R)-3-{3-アミノ-4-{7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル}-1H-ピラゾール-1-イル}-3-シクロペンチルプロピオニトリル(II)
Figure 2022515272000007

WO2016095805またはWO2017215627を参照して表題化合物を調製した。
[実施例2](3R)-3-{3-アミノ-4-{7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル}-1H-ピラゾール-1-イル}-3-シクロペンチルプロピオニトリル(II)の錠剤固形医薬組成物
規格5mgおよび20mgの錠剤固形医薬組成物の処方組成を表1に示す。
Figure 2022515272000008
製造スキーム:
1)マンニトール、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウムを混合して得られた混合物Aを用意する。
原料薬懸濁液の調製:処方量の精製水にヒドロキシプロピルセルロースを加えて溶解させ、4%(w/w)ヒドロキシプロピルセルロース溶液を調製し、ドデシル硫酸ナトリウムを溶解し、式IIの化合物を加えて撹拌し分散させ、原料薬懸濁液を得る。
2)流動層造粒、乾燥:原料薬懸濁液を混合物Aに噴霧し、流動造粒する。
造粒パラメータ:吸気温度55~80℃、霧化圧力600~1000mbar、材料温度25~35℃、噴霧終了後乾燥し、材料温度が45℃より高くなる場合乾燥終了させ、粉砕整粒機で整粒し、整粒スクリーンの孔径Φ0.6~1.2mmとし、整粒後の乾燥顆粒を得る。
3)整粒後の乾燥顆粒、ステアリン酸マグネシウムを、ホッパーミキサーに順次投入し、十分に混合して得られた固形医薬組成物を打錠する。
[実施例3]処方A~I固形医薬組成物の製造
実施例2の方法を参照して処方A~I固形医薬組成物を製造し、前記処方A~I固形医薬組成物は規格5mgの錠剤であり、その具体的な処方組成は次の通りである。
Figure 2022515272000009
Figure 2022515272000010
実施例4]固形医薬組成物の安定性実験
中国『原料薬と薬剤製剤の安定性試験の指導原則(the Guidelines for the Stability Test of APIs and Preparations of China)』に基づき、上記処方の固形医薬組成物の安定性を考察した。実施例2で得られた5mgおよび20mgの錠剤固形医薬組成物は、それぞれ、光照射(6000lux)、高温(60℃)および高湿(RH75%)の開放条件下に置き、適当量のサンプルを取って水-アセトニトリル(30:70)を加えて被検サンプル約0.5mg/mLを含む溶液を作製し、供試溶液とする。シリカゲルと結合したオクタデシルシランを充填剤とし、リン酸二水素カリウム緩衝液-アセトニトリル(90:10)を移動相Aとし、アセトニトリルを移動相Bとし、線形勾配溶出を行う。流速は1.0mL/分間であり、検出波長は220nmであり、カラム温度は30℃である。総不純物含有量を検出した結果は次の通りである。
Figure 2022515272000011
[実施例5]溶出特性実験
『中国薬典(Chinese Pharmacopoeia:中国薬局方)』2015年版四部0931溶出度と放出度第2法の操作により、上記処方の固形医薬組成物が4種類の媒質に溶出する性能を考察した。前記4種類の媒質は、それぞれpH1.0の塩酸溶液、pH4.5の酢酸塩緩衝液、pH6.8のリン酸緩衝液および精製水であり、媒質体積は900mLである。対照用の式IIの化合物を取って式IIの化合物約5.6μg/mLを含む溶液を作製して対照溶液とする。方法と条件は、パドル法、回転速度:50rpm、媒質温度:37℃±0.5℃、サンプリング時点:5、10、15、20、30または45minである。シリカゲルと結合したオクタデシルシランを充填剤とし、リン酸二水素カリウム緩衝液-アセトニトリル(70:30)を移動相とし、流速は0.4mL/min、検出波長は220nm、カラム温度は30℃である。結果は、次の通りである。
Figure 2022515272000012
Figure 2022515272000013
Figure 2022515272000014
Figure 2022515272000015
[実施例6](用量と化合物)
6.1 投薬計画
使用する薬剤は実施例2の規格5mgの錠剤である。
投与方法:空腹時に経口投与し、予備試験を1日1回行う。後続投与群は12hに1回経口投与し、投与後2時間以内に摂食してはならない。28日間の連続投与は一つの治療サイクル(治療周期)である。
登録(Enrollment、以下「群に入る」の意味である「群進入」とも呼ばれ)の被験者に対して、少なくとも1サイクル(周期)で投与し、耐性観察と初期治療効果観察を行うことが求められる。臨床的に有益であると研究者に認められた被験者については、研究的治療の継続使用に同意した場合、疾患の進行または研究者が研究的薬剤の継続使用が適切でないと判断するまで、研究的薬剤を無料で提供し続ける。今回の研究では、登録終了後、治療を受ける被験者への連続投与期間間が6サイクルになった時点で、今回の研究を中止する。
6.2 群進入標準
1)年齢≧18歳、ECOG体力状況:0~2点、予定生存期間:3ヶ月超であること、
2)世界保健機関(WHO)2016年に発表したPMF、PVおよびET標準と骨髄線維症に関する国際研究・治療ワーキンググループ(IWG-MRT)が提案したPPV-MFおよびPET-MF標準に基づき、被験者の診断はPMF、PV、ET、PPV-MF、またはPET-MFであること、
3)動的国際予後評価システム(DIPSS)によれば、少なくとも中リスク-1以上の治療を受けた骨髄線維症被験者でなければならないこと、
4)ヒドロキシル尿素および/またはインターフェロン治療に耐性または不耐性であるPV、ET被験者であること、
5)主な血液学実験室検査値は以下の基準を満たし、
血小板計数(PLT)>100×10/L、
好中球計数(ANC)>1.5×10/L、
ヘモグロビン濃度(Hgb)>75g/L、(4週間以内に全血、赤血球懸濁液などの血液製剤を注入しなかった)
6)被験者の脾臓の最も突出した部位は肋骨の下縁から≧5cmでなければならないこと、
7)骨髄芽細胞および末梢血芽細胞<20であること、
8)主な肝腎機能実験室検査値は以下の基準を満たし、
グルタミン酸トランスアミナーゼ(ALT:アラニンアミノトランスフェラーゼともいい)、グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(AST:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)≦2.5×通常上限(ULN)、
血清クレアチニン≦2.0mg/dL(176.82μmol/L)、
直接ビリルビン≦2×通常上限(ULN)であること、
9)主な血液凝固機能実験室検査値は以下の基準を満たし、
トロンボプラスチン時間(PT)またはトロンビン時間(TT)は、正常値範囲±3sであること、
活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)は、正常値範囲±10sであること、
10)その他のMPN治療薬を使用した者は、2週間以上薬剤中止する必要があり、大手術を受けた者は手術後4週間以降になった必要があること、
11)女性被験者は、研究期間及び研究終了後少なくとも6ヶ月以内に避妊措置(例えば、子宮内避妊具、避妊薬又はコンドーム)を採用しなければならないことに同意すること、研究登録(群進入)で投与前7日以内に血清妊娠試験の結果が陰性であること、且つ非授乳期の被験者であること、男性被験者は、研究期間及び研究期間終了後少なくとも6ヶ月以内に避妊措置を採用しなければならないことに同意すること。
12)被験者は、自発的に参加すること。
6.3 除外標準
以下の項目のいずれかに該当する被験者は、本研究に参加できない(即ち、群進入できない)。
1)5年以内に他の悪性腫瘍を患っていたが治癒した(非黒色腫、皮膚癌及び上皮内癌(carcinoma in situ)を除く)対象。
2)4週間以内に他の薬剤の臨床試験に参加した対象。
3)経口薬剤に影響を及ぼす因子(例えば、嚥下不能、胃腸切除術後、慢性下痢と腸閉塞など)を有する対象。
4)向精神薬剤の乱用歴があり、かつ禁断できないか、精神障害を有する対象。
5)HBsAg陽性、HBcAb陽性かつHBV-DNA検出≧検出正常値上限、HCV抗体陽性、HIV抗体陽性である対象。
6)免疫不全を有する被験者(後天性または先天性免疫不全疾患の患者、または臓器移植歴を有する者)。
7)4週間以内に動脈/静脈の血栓障害(thrombosis event)が発生し、例えば脳血管障害(一時的虚血発作を含む)、深部静脈血栓症及び肺塞栓症の患者。
8)スクリーニング評価訪問前28日以内に大量投与(プレドニゾロン10mg当量以上)のグルココルチコイドまたは他の免疫抑制剤の治療を長期間(3日間以上)受けた、または使用する用量が増加した対象。
9)例えば、治療を必要とする臨床的に有意な細菌、真菌、寄生虫またはウイルスの感染が存在する全身活動性感染の対象。急性細菌感染症に対する抗生物質での治療を必要とする被験者について、そのスクリーニング/組進入は、抗生物質での治療終了までに延期すべきである。
10)明らかな心血管疾患、例えば米国ニューヨーク心臓病協会(NYHA)による等級2級以上の心不全、過去3ヶ月以内の不安定狭心症、心筋虚血または心筋梗塞、不整脈(女性QTc>470ms、男性QTc>450ms)の患者およびI級の心機能不全者。
11)薬剤治療で制御できない高血圧(収縮期血圧≧150mmHg、拡張期血圧≧100mmHg)の患者。
12)研究者の判断によると、安全に重大な危害を受ける被験者か、または研究遂行に影響を及ぼす疾患を伴う患者。
6.4 血液サンプル採取計画
被験者上肢の静脈にカテーテルを留置して血液サンプルを採取し、毎度約3mLの静脈血を採取した。採取した血液サンプルを、ヘパリンナトリウム抗凝固前処理の採血管に入れ(室温条件下で放置時間が0.5h未満にする)、そして4℃、10min(2500g)で遠心分離し、血漿を分離し、-80℃で保存して測定に供した(室温条件下で放置時間が2h未満にする)。
6.5 観察項目
連続投与の2回目のサイクルから開始し、
1)毎回訪問時に、体重、バイタルサイン、各臓器の健康診断という全般的な身体検査を行い、
2)治療期間中の各種の臨床表現、症状、徴候(バイタルサイン:肝腫大、脾腫大を含む)状況を観察し、3つのサイクルごとに骨髄増殖性腫瘍総症状評価量表を用いて被験者に症状負荷評価を行い、
3)2回目のサイクルの終わり、3回目のサイクルから、3つのサイクルごとに、および群退出(休薬)時に脾臓NMR検査(MRI)を行い、
4)2回目のサイクルの終わり、3回目のサイクルから、3つのサイクルごとによび群退出(休薬)時に骨髄穿刺塗抹標本と末梢血塗抹標本の分類計数検査を行い、
5)2回目のサイクルの終わり、3回目のサイクルから、3つのサイクルごとによび群退出(休薬)時に骨髄生検病理細胞学分析と網状繊維(好銀)染色を行う。
6.6 結果と評価
Figure 2022515272000016

注: Nullは未検出(検出されないこと)を意味する。

Claims (24)

  1. 骨髄増殖性腫瘍の治療のための、式I:
    Figure 2022515272000017

    (式中、RおよびRは、それぞれ独立してH、C1~6アルキル、C1~6アルキルアシル、およびC1~6アルキルスルホニルからなる群から選ばれ、
    およびRは、それぞれ独立してH、ヒドロキシル、およびオキソからなる群から選ばれる)
    の化合物、その立体異性体もしくはその薬学的に許容される塩、または医薬組成物であって、
    前記医薬組成物は、前記式Iの化合物、その立体異性体もしくはその薬学的に許容される塩を含む、
    式Iの化合物、その立体異性体もしくはその薬学的に許容される塩、または医薬組成物。
  2. 前記RおよびRが、それぞれ独立してH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ブチリル、バレリル、ヘキサノイル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、およびヘキシルスルホニルからなる群から選ばれ、好ましくは、前記RがHであり、前記Rが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ブチリル、バレリル、ヘキサノイル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、およびヘキシルスルホニルからなる群から選ばれる、請求項1に記載の式Iの化合物。
  3. 次の式:
    Figure 2022515272000018

    で表される配置を有する、請求項1に記載の式Iの化合物。
  4. 下記:
    Figure 2022515272000019

    のものからなる群から選ばれる、請求項1に記載の式Iの化合物。
  5. 骨髄増殖性腫瘍の治療方法であって、
    有効量の式I:
    Figure 2022515272000020

    (式中、前記RおよびRは、それぞれ独立してH、C1~6アルキル、C1~6アルキルアシル、およびC1~6アルキルスルホニルからなる群から選ばれ、
    前記RおよびRは、それぞれ独立してH、ヒドロキシル、およびオキソからなる群から選ばれる)
    の化合物、その立体異性体もしくはその薬学的に許容される塩、または医薬組成物を被験者に投与することを含み、
    前記医薬組成物は、前記式Iの化合物、その立体異性体もしくはその薬学的に許容される塩を含む、方法。
  6. 式I:
    Figure 2022515272000021

    (式中、前記RおよびRは、それぞれ独立してH、C1~6アルキル、C1~6アルキルアシル、およびC1~6アルキルスルホニルからなる群から選ばれ、
    前記RおよびRは、それぞれ独立してH、ヒドロキシル、およびオキソからなる群から選ばれる)
    の化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩、並びに希釈剤、結合剤、湿潤剤、および崩壊剤を含む、固形医薬組成物。
  7. 前記RおよびRが、それぞれ独立してH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ブチリル、バレリル、ヘキサノイル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、およびヘキシルスルホニルからなる群から選ばれ、好ましくは、前記RがHであり、前記Rが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ブチリル、バレリル、ヘキサノイル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、およびヘキシルスルホニルからなる群から選ばれる、請求項6に記載の固形医薬組成物。
  8. 前記式Iの化合物の量が、1~30重量%から、好ましくは、1~25重量%、1~20重量%、2~20重量%、2~15重量%、2~10重量%、3~10重量%、又は2~8重量%から、より好ましくは、3~8重量%から、さらに好ましくは、3.5~6重量%から選ばれる、請求項6または7に記載の固形医薬組成物。
  9. 前記希釈剤が、微結晶セルロース、マンニトール、ラクトース、ショ糖、デンプン、アルファ化デンプン、およびデキストリンからなる群から選ばれるか、またはそれらの混合物であり、好ましくは、微結晶セルロース、マンニトール、ラクトース、およびアルファ化デンプンからなる群から選ばれるか、またはそれらの混合物であり、より好ましくは、微結晶セルロース、およびマンニトールからなる群から選ばれるか、またはそれらの混合物であり、ならびに/あるいは
    前記希釈剤の量が、50~95重量%、好ましくは60~95重量%、65~95重量%、70~95重量%、75~95重量%、80~95重量%、80~90重量%または85~95重量%、より好ましくは85~90重量%から選ばれる、請求項6~8のいずれか1項に記載の固形医薬組成物。
  10. 前記希釈剤が、微結晶セルロースとマンニトールとの混合物であり、微結晶セルロースとマンニトールとの重量比が、1:1~5:1、好ましくは1:1~4:1、1.2:1~3.5:1または1.2:1~3:1、より好ましくは1.5:1~2.5:1から選ばれる、請求項6~9のいずれか1項に記載の固形医薬組成物。
  11. 前記結合剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、部分加水分解デンプン、デンプン、アルファ化デンプン、ショ糖、グルコース、ゼラチン、ポリエチレングリコール、およびポリビニルアルコールからなる群から選ばれるか、またはそれらの混合物であり、好ましくは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、およびポリビニルピロリドンからなる群から選ばれるか、またはそれらの混合物であり、より好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース、およびポリビニルピロリドンからなる群から選ばれるか、またはそれらの混合物であり、ならびに/あるいは
    前記結合剤の量が、1.0%~10重量%、好ましくは1.0%~8.0重量%、1.0%~6.0重量%、または1.0%~5.0重量%、より好ましくは2.0~4.0重量%から選ばれる、請求項6~10のいずれか1項に記載の固形医薬組成物。
  12. 前記湿潤剤が、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸マグネシウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸マグネシウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、ヘキサデシルスルホン酸ナトリウム、オクタデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸マグネシウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、乳酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、乳酸テトラデシル、乳酸ヘキサデシル、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、ポリソルベート85、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油からなる群から選ばれるか、またはそれらの混合物であり、
    好ましくは、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸マグネシウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸マグネシウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、およびラウロイルサルコシンナトリウムからなる群から選ばれるか、またはそれらの混合物であり、
    より好ましくは、ドデシル硫酸ナトリウム、およびドデシル硫酸マグネシウムからなる群から選ばれるか、またはそれらの混合物であり、
    ならびに/あるいは
    前記湿潤剤の量が、0.01~5.0重量%、好ましくは0.01~4.0重量%、0.01~3.0重量%、0.02~2.5重量%、または0.02~2.0重量%、より好ましくは0.03~2.0重量%、さらに好ましくは0.05~1.0重量%、さらになお好ましくは0.1~0.5重量%から選ばれる、請求項6~11のいずれか1項に記載の固形医薬組成物。
  13. 前記崩壊剤が、カルボキシメチルスターチナトリウム、乾燥デンプン、微結晶セルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはクロスポビドン、ドデシル硫酸ナトリウム、およびドデシル硫酸マグネシウムからなる群から選ばれるか、またはそれらの混合物であり、好ましくは、カルボキシメチルスターチナトリウム、およびクロスカルメロースナトリウムからなる群から選ばれるか、またはそれらの混合物であり、ならびに/あるいは
    前記崩壊剤の量が、1.0~7.0重量%、好ましくは、1.0~6.5重量%、1.0~6.5重量%、1.0~6.0重量%、1.5~5.5重量%、1.5~5.0重量%、または1.5~4.5重量%、より好ましくは、2.0~4.0重量%から選ばれる、請求項6~12のいずれか1項に記載の固形医薬組成物。
  14. 前記滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウム、コロイダルシリカ、タルク、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール6000、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、およびドデシル硫酸ナトリウムからなる群から選ばれるか、またはそれらの混合物であり、好ましくは、ステアリン酸マグネシウム、およびコロイダルシリカからなる群から選ばれるか、またはそれらの混合物であり、ならびに/あるいは
    前記滑沢剤の量が、0.1~3重量%、好ましくは0.2~2.5重量%、0.3~2.0重量%、または0.4~1.5重量%、より好ましくは0.5~1重量%から選ばれる、請求項6~13のいずれか1項に記載の固形医薬組成物。
  15. 1~30重量%の式Iの化合物、
    50~95重量%の微結晶セルロース、マンニトール、ラクトース、もしくはアルファ化デンプン、またはそれらの混合物、
    1.0%~10重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、L-HPC、もしくはポリビニルピロリドン、またはそれらの混合物、
    0.01~5.0重量%のドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸マグネシウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸マグネシウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、もしくはラウロイルサルコシンナトリウム、またはそれらの混合物、
    1.0~7.0重量%のカルボキシメチルスターチナトリウム、もしくはクロスカルメロースナトリウム、またはそれらの混合物、および
    場合により、0.1~3重量%のステアリン酸マグネシウム、もしくはコロイダルシリカ、またはそれらの混合物
    を含む、請求項6~14のいずれか1項に記載の固形医薬組成物。
  16. 2~10重量%の式Iの化合物、
    75~95重量%の微結晶セルロース、もしくはマンニトール、またはそれらの混合物(前記混合物において、微結晶セルロースとマンニトールとの重量比は、1.2:1~3.5:1から選ばれる)、
    1.0~6.0重量%のヒドロキシプロピルセルロース、もしくはポリビニルピロリドン、またはそれらの混合物、
    0.01~3.0重量%のドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸マグネシウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸マグネシウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、もしくはラウロイルサルコシンナトリウム、またはそれらの混合物、
    1.0~6.0重量%のカルボキシメチルスターチナトリウム、もしくはクロスカルメロースナトリウム、またはそれらの混合物、および
    場合により、0.3~2.0重量%のステアリン酸マグネシウム、もしくはコロイダルシリカ、またはそれらの混合物
    を含む、請求項6~14のいずれか1項に記載の固形医薬組成物。
  17. 3.4~4.6重量%の式Iの化合物、
    55~60重量%の微結晶セルロース、
    26~32重量%のマンニトール、
    2.0~4.0重量%のヒドロキシプロピルセルロース、
    0.1~0.5重量%のドデシル硫酸ナトリウム、
    2.0~4.0重量%のクロスカルメロースナトリウム、および
    場合により、0.5~1重量%のステアリン酸マグネシウム
    を含む、請求項6~14のいずれか1項に記載の固形医薬組成物。
  18. 4.2重量%の式Iの化合物、
    58.3重量%の微結晶セルロース、
    29.4重量%のマンニトール、
    4.0重量%のヒドロキシプロピルセルロース、
    0.1重量%のドデシル硫酸ナトリウム、
    3.0重量%のクロスカルメロースナトリウム、および
    場合により、1.0重量%のステアリン酸マグネシウム
    を含む、請求項6~14のいずれか1項に記載の固形医薬組成物。
  19. 前記式Iの化合物が、次の式II:
    Figure 2022515272000022

    で表される化合物である、請求項6~18のいずれか1項に記載の固形医薬組成物。
  20. 請求項6~19のいずれか1項に記載の固形医薬組成物の製造方法であって、
    1)希釈剤と崩壊剤とを混合して、後続の使用のための混合物を与え、式Iの化合物と、結合剤と、湿潤剤とを水と混合して、混合溶液を与えるステップと、
    2)ステップ1)の混合溶液を、ステップ1)の混合物に噴霧し、流動層により造粒及び乾燥し、得られた混合物を整粒して、乾燥顆粒を与えるステップと、
    3)場合により、乾燥顆粒を滑沢剤と混合し、打錠するステップと
    を含み、
    前記ステップ1)における混合溶液は、懸濁液または透明溶液、好ましくは、懸濁液である、製造方法。
  21. 請求項6~19のいずれか1項に記載の固形医薬組成物の、ヤヌスキナーゼ媒介性疾患の治療のための医薬の製造における使用であって、好ましくは、前記ヤヌスキナーゼ媒介性疾患は骨髄増殖性腫瘍である使用。
  22. 前記骨髄増殖性腫瘍が、真性赤血球増加症、血小板増加症、および骨髄線維症から選ばれる、請求項1~4のいずれか1項に記載の式Iの化合物、その立体異性体もしくはその薬学的に許容される塩、または医薬組成物、請求項5に記載の方法、および請求項21に記載の使用。
  23. 1日用量が1mg~100mgであり、好ましくは、1日用量が、1mg、5mg、10mg、15mg、20mg、25mg、30mg、35mg、40mg、45mg、50mg、55mg、60mg、65mg、70mg、75mg、80mg、85mg、90mg、95mg、および100mgからなる群から選ばれ、あるいは、前記いずれかの値である終点で定義される範囲、または前記範囲内のいずれかの値である、請求項1~4のいずれか1項に記載の式Iの化合物、その立体異性体もしくはその薬学的に許容される塩、または医薬組成物、請求項5に記載の方法、および請求項21に記載の使用。
  24. 1日に1回または複数回、場合により単回用量で投与され、好ましくは、単回用量形態で1日に1回または2回投与される、請求項1~4のいずれか1項に記載の式Iの化合物、その立体異性体もしくはその薬学的に許容される塩、または医薬組成物、請求項5に記載の方法、および請求項21に記載の使用。
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