JP2022509829A - ハロカーボン類をリサイクル又は処理する方法 - Google Patents

ハロカーボン類をリサイクル又は処理する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ハロカーボン類を三酸化硫黄と反応させて特にハロゲン化スルホン酸及び二酸化硫黄を生成することによって、ハロカーボン類、特にトリフルオロメタン等のフッ素化アルカン類をリサイクル又は処理する方法に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ハロカーボン類、特にトリフルオロメタン等のフッ素化アルカン類を、三酸化硫黄と反応させて、特にハロゲン化水素類、二酸化炭素及び二酸化硫黄を生成することによって、当該ハロカーボン類をリサイクル及び/又は処理する方法に関する。本出願での意味においてリサイクル/処理は、ハロカーボン類を有用な物質に変換することを意味する。
ハロカーボン類は、少なくとも1つのH原子がハロゲンに置換された炭化水素類である。この炭化水素は、いずれの炭化水素、すなわちアルカン、アルケン、アルキンでもあり得、直鎖状、分岐鎖状又は環状の、置換又は非置換炭化水素であり得る。ハロカーボン類の一部であり、ハロゲンアルカン又はハロゲン化アルキルとしても知られるハロアルカン類は、アルカンから1つ以上の水素原子をハロゲン原子に置換することによって構造的に誘導される化合物群である。ハロアルカン類は、難燃剤、消火剤、冷媒、推進剤、溶剤及び薬剤として広く使用される。
ハイドロクロロフルオロアルカン類がそのオゾン層破壊能のために前世紀に国際的に禁止されたこと(モントリオール議定書1987年)が引き金となって、数ある用途の中でも冷媒及びガス推進剤の代替として新規のフルオロアルカン類が開発されるようになった。高い安定性、不活性といったフルオロアルカン類に独自の特徴は、ハイドロクロロフルオロカーボン類の代用に理想的である。しかしながら、後の発見でフルオロアルカン類は強力な温室効果ガスであることが示されている。例えば、小分子のフルオロホルム(CFH)は14,800分子のCOと同等の地球温暖化係数を有している。
国際的な努力により、フルオロアルカン類の漸進的禁止、及び2045年までに基準値と比較してフルオロアルカン類を85%までに削減する計画(モントリオール議定書のキガリ改正)を無事に成立させた。地球温暖化係数が低くオゾン層に無害でもある代替ガスは、現在研究中であり、成功をもたらす多くの製品が既に流通している。
しかしながら、複数の大規模な工業的プロセスは副産物としてフルオロアルカン類を生成する。例えば、冷媒、発砲材料のためのブレンド成分及びポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))の化学前駆体として使用されるクロロジフルオロメタン(HCFCl)の合成では、現在の規制に従うため貯蔵又はリサイクルに付加的なコストを伴いつつ大量のCFHを産生する。フルオロアルカン類の貯蔵は経済的に成り立たず、リサイクルが唯一の妥当な代替手段と思われる。
現在の方法(A.McCulloch, Incineration of HFC-23 waste streams for abatement of emissions from HFCFC-22 production: A review of scientific, technical and economic aspects, University of Bristol,2005)は、300℃から900℃の間でH及びCOを使ったフルオロアルカン類の熱触媒分解(CO及びHFを生じる)に基づいている。これらの方法を広範に適用する上での主な制約として、高温及びHFの操作が挙げられる。工業規模の製造で誘導されるハロカーボン類、特にフルオロカルカン類をリサイクルするための新たな方法論が必要とされている。
このため、本発明の目的は、ハロカーボン類、特にフルオロアルカン類のリサイクル又は処理のための、及びハロカーボン類、特にフルオロアルカン類をオゾン層に無害で大きな地球温暖化係数を示さない物質に変換するための、新規の方法を提供することにある。特に、本発明の目的は、ハロカーボン類を有用な物質に変換するための効率的な方法を提供することにある。
驚くべきことに、ハロカーボン類はSOと反応し得、ハロカーボンにおけるハロゲンのスルホン酸の生成につながることがわかった。このため、第一の実施形態では、本発明の目的は、ハロカーボン類を変換するための方法であって、ハロカーボンをSOと反応させる、好ましくはハロカーボンを発煙硫酸と反応させることを含む方法によって達成される。発煙硫酸は発煙している硫酸であり、HSOに溶解したSOの溶液を意味する。貯蔵されると、SOはHSOと反応して二硫酸の生成につながる。反応の成分として使用されると、二硫酸は通常SO及びHSOに再度解離するため、通常はSOが反応における反応相手である。
ハロカーボン類は、本発明での意味において少なくとも1つのH原子がハロゲンに置換された炭化水素類である。この炭化水素は、いずれの炭化水素、すなわちアルカン、アルケン、アルキンでもあり得、直鎖状、分岐鎖状又は環状の、置換又は非置換炭化水素であり得る。また、炭化水素がフェノール、ナフトール、ベンゼン等のアリール化合物である場合も本発明の範囲内である。ここでの置換は、ハロカーボンにおけるH原子、C原子、CH基、CH基又はCH基が置換基に置換されることと理解されるべきである。このような置換基は、必要に応じて自由原子価が水素で飽和されている-COOH、C(O)、N、P、S、O、C(O)Oであってもよい。
以降でハロカーボン類がSOと反応すると記載した場合は、純SOと、又は発煙硫酸とのいずれかの反応であると理解されるべきである。好ましくは、発煙硫酸はハロカーボンとSOとの反応を可能にするように存在する。反応混合物中でin situで発煙硫酸を生成するように、最初の段階で硫酸又は水を供給し、その後にSOを添加することも本発明の範囲内である。当然、最初にSOを供給し、その後に水又は硫酸を添加することで、発煙硫酸の生成に再度導くもことも可能である。
SOは広い濃度範囲でHSOに溶解し得る。このため、本出願での意味において、発煙硫酸は1重量%から100重量%のSOを含む。発煙硫酸中のSOの量の範囲は10%から95%が好ましく、15%から90%がより好ましく、20%から88%がさらに好ましく、25%から85%又は30%から80%がさらに一層好ましく、35%から75%又は40%から70%が特に好ましい。好ましくは、SOの量は、65重量%以下、特に60重量%以下である。SOの量が多いほど、発煙硫酸を取り扱うリスク、及びハロカーボンと発煙硫酸との間で安全に反応が進むように反応状態を制御するリスクが高くなる。SOの濃度が低く、特に10%未満の場合、反応時間が非常に長くなる。したがって、効果的に反応が起こるのは、発煙硫酸中のSO濃度が特に25重量%から70重量%、好ましくは30重量%から65重量%の場合である。
本出願において%で記載された量は、明示的に異なって記載されない場合は常に重量%を意味する。
特に、ハロカーボンは三酸化硫黄と反応して、対応するスルホン酸を生成する。ここでの対応するスルホン酸とは、使用したハロカーボンと同じハロゲン元素(F、Cl、Br、I、As)を含むスルホン酸を意味する。ハロカーボンが1種よりも多くのハロゲン(F、Cl、Br、I、As)を含む場合、複数種のスルホン酸が生成される。
例えば、HCFが発煙硫酸と反応すると、反応産物はFSOH、SO及びCOである。SOは発煙硫酸中で高い溶解度を示す。SOはSOに再酸化された後、ハロカーボンのリサイクルにさらに使用され得る。FSOHは工業化学物質として使用され得、COは変換されたハロカーボン類よりも地球温暖化係数が著しく小さい。
あるいは、HCFが発煙硫酸と反応すると、以下のようにFSOHが生成される。
CH+2SO+HSO→CH(SOH)+3FSO
CHが発煙硫酸と反応した結果、フルオロスルホン酸及びメチレンジ(サルフェート)(MDS)が生成される。この反応はCHFを使用した類似の反応と対照的に、炭素の酸化を伴うことなく進行する。つまり、COの生成、及びSOの生成はそれぞれ確認されない。
MDSは、基本的にホルムアルデヒドの誘導体であり、加水分解するとホルムアルデヒド及び硫酸が遊離される。MDSには、殺生物剤、人工板のための遅効性の防かび剤としての適合性、抗菌性かつ防腐性で多機能かつアルデヒド不含のストーク人工板(stalk artificial board)における適合性、縮合された二量体形態でバッテリー用途における電解質としての適合性が認められる。
理論に拘束されるものではないが、一般的に以下の反応が起こっていてもよい(Xはハロゲンである)。
CH+2SO+HSO→CH(SOH)+2XSOH(X=Fの場合)
CH+2SO→CH(SOX)(X=Cl、Br、Iの場合)
CH(SOX)+CH→2XCH(SOX)(CHが過剰な反応)
それぞれの反応条件下で、以下の加水分解が起こっていてもよい。
CH(SOX)+2HO→CH(SOH)+2HX
2HX+SO→2XSO
CH(SOX)+HO→(XSO)-CH-(SOH)+HX
HX+SO→XSO
以下に、推測される反応を示す。
Figure 2022509829000001
ただし、1つのC原子を有するアルカンだけでなく、C原子数がより多いアルカンも対応するスルホン酸に変換され得る。発煙硫酸によって変換され得るハロカーボンは、求核攻撃、求電子攻撃又はラジカル攻撃が可能な少なくとも1つの構造要素を必要とする。この構造要素は、例えば、2重結合若しくは3重結合、又はC-H基、C-Cl基、-C-Br基、CI基、C-COOH基、C-SOH基若しくはC-SOH基、C-NH基、C-OH基、C=O基、CN基等である。
ハロカーボンが2つ、3つ、又は4つ以上のC原子を有する場合、反応混合物はハロカーボン及び発煙硫酸に加えオキシダントも含んでいることが好ましい。このオキシダントは反応混合物中に存在しているハロカーボンの量と比較して化学量論的に添加されなければならない。適したオキシダントは、例えば、過酸化物、H、K及び他の安定な化合物である。これらについては以下でより詳細に論じる。
本発明に係る方法でリサイクル/変換され得るハロカーボンは、例えば、空調、特に車その他の乗り物における空調のための冷媒である、FC-CHF=CH(1234yf)である。やはり、上述の化合物と発煙硫酸及びオキシダントとの反応の結果、SO及びFSOHが生成される。さらに、-COOH又は-SOH末端基を有するハロゲン化界面活性剤といった長鎖ハロカーボン類は、発煙硫酸の添加によってXSOH(Xはハロゲンである)及びSOに変換され得る。直鎖状だけでなく環状のハロカーボン類も本発明のプロセスで変換され得る。
本発明の方法は、ハロカーボン類、特にテフロン(登録商標)の生産等の工業的プロセスにおける副産物として生産されたハロカーボン類のリサイクル又は処理のための、及びこのハロカーボン類の有用な物質への変換のための簡易かつ安価な方法を提供する。この方法は、ハロカーボンが生産される拠点で直接、小規模の設備において実施され得る。
本発明の三酸化硫黄を用いたハロカーボン類の変換は、金属触媒を必要とせずに起こる。好ましくは、本発明の方法は金属触媒の非存在下で実施される。
本発明の方法は、in situで生成された過酸化物又はK等の希釈された過酸化物塩を触媒として、又は化学量論的な量で用いることで実施されてもよい。原則的には、室温で安定ないかなる過酸化物を触媒として用いてもよい。特に、オキソ酸のペルオキソ酸又はその塩を用いてもよい。より具体的には、硫黄のオキソ酸のペルオキソ酸又はその塩を用いてもよい。あるいは、過酸化水素とびオキソ酸との混合物を用いてもよい。具体例としては、H、K、NaS、HSO、KHSO、NaHSO等が挙げられる。これらの触媒/オキシダントはSOのSOへの再酸化を可能にする。このため、SOの必要量が低減される。この効果はハロカーボンがC原子を1つのみ有する場合に特に適合する。
ハロカーボンにおけるC原子の数が1よりも大きい、すなわち2、3、4,5、6、7、8、9又は10以上の場合に、オキシダントの化学量論的な添加が必要だと考えられる。ここで、酸化剤はハロカーボンを分解に向けて活性化する。酸化触媒/酸化剤/オキシダントの助けにより、反応の反応性が高まる。理論に拘束されるものではないが、酸化触媒/酸化剤、特に過酸化化合物はアルキル鎖のCOへの酸化を助けると考えられる。酸化触媒及び酸化剤又はオキシダントは同じ化合物に使用される。触媒は化学量論の量よりも少ない触媒量で添加される。一方で、過酸化化合物が酸化剤又はオキシダントとして使用される場合は、化学量論の量で添加される。本発明において、酸化剤及びオキシダントは同義語として使用される。
ハロカーボン類はそれ自体の蒸気圧まで加圧してもよく、その化合物が室温で液体である場合は液体として使用してもよい。
好ましくは、ハロカーボンに対して過剰に三酸化硫黄を用いる。ハロカーボンと三酸化硫黄とのモル比は、1:100から1:1の範囲が好ましく、1:25から1:1がより好ましく、1:5から1:3が特に好ましい。
好ましい実施形態においては、ハロカーボンを三酸化硫黄と0℃から200℃の範囲の温度で反応させる。この温度の範囲は20℃から180℃がより好ましく、50℃から160℃がさらに好ましく、60℃から150℃がさらに一層好ましく、80℃から125℃がさらにより一層好ましく、例えば100℃から120℃である。反応温度が高いほど、反応はより速くより効果的である。しかし、温度が高すぎると、極端に激しい反応状態となり、そのような状態で安定な反応器を用いる必要がある。80℃から130℃の間の温度範囲では、反応が効果的で標準部品を有する反応器を使用できるため、経済的なプロセスとなる。さらに、高温では、HSOにおけるSOの溶解性が悪化する。反応が平衡状態になるにつれ、生成物を除去すればその反応は改善する。発煙硫酸の濃度が高いと、SO耐性を高めることができ、これにより収率が増大する。HSOにおけるSOの溶媒化プロセスに起因して、SOが疑似的に除去されるため、反応の有効性が上昇する。SO及びCOが生成された場合の除去は、例えば20重量%のNaOH溶液を含む吸収液によっても可能である。
好ましい実施形態においては、ハロカーボンを三酸化硫黄と1バールから200バールの圧力で反応させる。この圧力の範囲は、10バールから100バールが好ましく、25から40バールがより好ましい。
ハロカーボンはいかなるハロゲンを含んでいてもよい。好ましくは、ハロカーボンは、アルカン、アルケン又はアルキンのフッ素化誘導体、塩素化誘導体及び/又は臭素化誘導体である。ハロカーボンは単一又は複数のハロゲン原子を含んでいてもよい。ハロゲン原子がすべて同じハロゲン元素であってもよく、このことはすべてのハロゲン原子がいずれもフッ素原子、塩素原子又は臭素原子であってもよいことを意味する。あるいは、ハロカーボンが1種以上のハロゲン、例えば、フッ素及び塩素の両方、フッ素及び臭素の両方、塩素及び臭素の両方、又はフッ素、塩素及び臭素を含んでいてもよい。
ハロカーボンは炭素原子と結合した少なくとも1つのハロゲン原子を含む。ハロカーボンは、1つ以上のハロゲン原子と結合した1つ以上炭素原子を含んでいてもよい。ハロカーボンは一般にC(2n+2)-mと表記される。より一般的な方法では、ハロカーボンはR-Xとして表記され、Rはアルキル基、アルケニル基又はアリール基であり、かつXはF、Cl、又はBr、好ましくはXがFである。ハロゲン原子の数は結合可能数にのみ限定される。すなわち、化合物のすべてのH原子がXに置換されると、XはRのH原子の数と一致する。少なくともm=1である。
ハロカーボンは、アルカン、アルケン又はアルキンのハロゲン化誘導体である。このアルカン、アルケン又はアルキンは、好ましくは炭素数の範囲が1から20、特に1から15、好ましくは1から10、より好ましくは1から5の、分岐鎖状又は非分岐鎖状のアルカン、アルケン又はアルキンである。このことは、上述の範囲にあるすべての数も開示されているものと理解される。例えば、炭素数が1から20であれば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16,17,18、19又は20を意味する。これは、好ましい範囲についても同様である。
好ましい実施形態において、上述のアルカンはメタン、エタン、プロパン、ブタン、イソプロパン又はイソブタンであってもよい。
好ましくは、ハロカーボンはHCF、FC-CHF=CH、リンデン、ハロゲン化界面活性剤又はハロゲン化スルホン酸系界面活性剤、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R134)、PFOA類(ペルフルオロオクタン酸類)、CH、CHF、CF、そしてF及び/又はClを含むすべての環境的に有害な冷媒、F及び/又はClを含む冷媒である。
好ましい実施形態において、反応混合物は共触媒のM-Rを含んでいてもよく、ここで、Mは金属、好ましくは遷移金属、特に酸化数が+1から+7の第一遷移金属であり、Rは-H、-OH、-CH、-O-CH、-F、-Cl、-Br、-C若しくは高級アルカン、-OC若しくは高級オキシアルカン、又は好適な無機対アニオンである。M-Rとしては特にCuCl、NiSO、CoCl、MnCl又はVClといった金属塩が好ましい。
本発明の特に好ましい実施形態において、ハロカーボンはフッ化アルカンである。この実施形態では、本発明の目的は発煙硫酸中でフルオロアルカンがHSOF、CO及びSOに分解されることによって達成される。
好ましい実施形態において、フルオロアルカンは化学式(I)で示される化合物を少なくとも1つ有する。
RF (I)
式中、Rは分岐鎖状又は非分岐鎖状のアルキル基、特にメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基又は高級アルキル基であり、このアルキル基は任意に第二級又は第三級炭素のいずれかの位置で1つ以上のフッ素原子によってハロゲン化されていてもよい。Xは飽和フルオロカーボン分子を得るために必要な原子数を最大とするフッ素原子の数である。
その化合物が室温で液体である場合は、フルオロアルカンはそれ自体の蒸気圧まで加圧してもよく、液体として使用してもよい。フルオロアルカンの分解は、以下の反応で示される。
+SO(発煙硫酸)→HSOF+CO+SO (R1)
ここで、x及びyは1から20の範囲の同一の又は異なる整数である。
フルオロ硫酸であるHSOFは、硫酸無水物及びフッ化水素の、従ってHFの前駆体も含む混合物であると考えられる。HSOFの用途例のうちとりわけ、アルキル化、異性化、環化付加、開環重合及びフルオロスルホン化のための触媒としての用途が挙げられる。SOは容易にSOにリサイクルされ得、発生するCOはフルオロアルカン類に比べて高い地球温暖化係数を示さない(例えば、CFHの14800に対しCOは1である)。
HSOFの分離は、HSOFの広い液相範囲(融点:-89.0℃、沸点:162.7℃)及びSOの比較的低い沸点(沸点:45度)を用いて行うことができ、硫酸中、高濃度のHSOF溶液を容易に得られる。未使用のSOは第2バッチ用に再度リサイクルされ得る。この手法は、フルオロアルカンを単純分子に分解することに比べ、単純かつ安全な代替手段を与える。フルオロ硫酸HSOFの生成は、腐食性があり毒性の強いHFが反応器内に放出されることを防ぎ、反応器に従来の材質(例えばステンレス鋼)を使用することを可能にする。
好ましい実施形態において、ハロカーボン、特にフルオロアルカン類の分解後、生成混合物はSO(リサイクルされてHSOに戻される)及びSOを留去することによって分離され得る。FSOHは、十分とはいえないが任意に発煙硫酸との混合物において使用し得る。
SO及びCOはNaOH溶液に吸収されて分離され得る。
メチレンビス(クロロ硫酸)(MBCS)(CH(SOCl))、クロロメチルクロロサルフェート(CMCS)(ClCH(SOCl))はCHCl中の反応混合物から抽出され得る。揮発性のCHClの蒸発によって、純粋な産物を得られる。
メチレンビス(ハロサルフェート)であるMBXS(CH(SOCX))、ハロメチルハロサルフェート(XMXS)(XCH(SOX))(Xはハロゲン:F、Cl、Br又はI)が、好適な有機溶媒(例えばCHCl、CHCl、ヘキサフルオロベンゼン、全フッ素置換された溶媒、部分的にフッ素置換された溶媒)中の反応混合物から抽出されてもよい。
ハロカーボン類、特にフルオロアルカン類のリサイクルプロセスのための機器は、ハロカーボン類、特にフルオロアルカン類を各試薬に特有の蒸気圧に応じて液体又はガスとして添加するステンレス鋼の反応器を備えていてもよい。HFはこのプロセスで潜在的に発生し、HSOFとして補足されるため、特別な材料を使用する必要はない。ハロカーボン類、特にフルオロアルカン類がガスの場合、反応器は発煙硫酸中の適切な溶解度を実現できる十分な圧力で加圧される必要がある。
ハロカーボン類の分解を行う機器は、移送コストを削減するため、ハロカーボン類及び特にフルオロアルカン類が生成される工業的プロセスに隣接して設置し得る。あるいは、上記機器は、既存のインフラを使用してSOが生成され大規模に利用可能な統合設備内に配置してもよい。
代替の実施形態において、本発明の目的は、発煙硫酸中でフルオロアルカンを分解するためのプロセスであって、
i)30%から99%の濃度の発煙硫酸を準備する工程と、
ii)上記発煙硫酸を、フルオロアルカン、特にトリフルオロメタンと、高圧オートクレーブ又は実験用反応器において反応させる工程と、
iii)圧力を1バールから200バールに設定する工程と、
iv)ハロカーボンが1つのC原子を含む場合には任意に上述の過酸化物又は過酸化物塩を触媒として導入し、ハロカーボンのC原子の数が1より多い場合には化学量論的に導入する工程と、
v)反応混合物の温度を0℃から150℃まで、好ましくは55℃から100℃まで、より好ましくは60℃から70℃までに制御する工程と、
vi)必要に応じて、反応産物を、例えば蒸留又は抽出によって精製する工程と
を備えるプロセスによって達成される。
[実施例1:フルオロホルムをフルオロ硫酸に分解する手順]
Figure 2022509829000002
36%発煙硫酸を1.789kg含む4Lのステンレス鋼の高圧反応器内に、285gのフルオロホルム(4,07mol)を添加した。反応器は密閉し100℃に加熱して、攪拌速度を350rpmに設定した。24時間の定常攪拌の後、過剰の圧力は硫酸で満たした1組のスクラバーに開放し、過剰のフルオロホルムが存在する場合はステンレス鋼のシリンダーに貯蔵して大気への放出を避けた。反応器内の圧力は、液相中に溶解されたCFHが、上部スペースにガス状のCFHが存在することを意味する、30.7バールで一定に保持する。液体サンプルをJ-YOUNG NMR管に移し、内部標準に対する19F-NMRを測定して(当初のフルオロホルムのモル数に基づく)フルオロ硫酸の収率は20%であることが示された。
[実施例2:フルオロホルムをフルオロ硫酸に分解する手順]
a)34%発煙硫酸を288.2g含む400mLのステンレス鋼の高圧反応器内に、19gのフルオロホルム(0.27mol)を添加し、反応器の圧力が17.3バールに上昇した。反応器を密閉し80℃に加熱して、攪拌速度を400rpmに設定した。12mLのHSO(98%)中に2.65gのK(9.8mmol)が溶解している開始剤を調製し、この混合物をHPLCポンプを用いて反応器に添加した。4日間の定常攪拌の後、過剰の圧力は硫酸で満たした1組のスクラバーに開放し、過剰のフルオロホルムは大気への直接放出を避けるためステンレス鋼のシリンダーに貯蔵した。液体サンプルをJ-YOUNG NMR管に移し、内部標準に対する19F-NMRを測定して(当初のフルオロホルムのモル数に基づく)フルオロ硫酸の収率が57%であることが示された。
b)オキシダントの発煙硫酸(OLEUM)65を追加で用いない調製
CHF+3SO+HSO→3FSOH+CO+SO
ガラスライナを備える小型のステンレス鋼反応器(450mL、Parr Instruments社)に発煙硫酸(oleum)65(292.5g、2.37molのSO)を40℃で投入した。激しい攪拌下に、密閉した反応器を100℃に加熱し圧力を4.2バールに到達させた。次に、反応器をCHFで加圧し、全体の圧力を15.3バールに到達させた(94mmolのCHF)。反応混合物を追加で22時間攪拌した(900rpm)。その後、反応器を40℃まで冷却し、すべての揮発分は硫酸で満たしたスクラバーに放出した。液体反応混合物を回収し、100mLのガラス製SCHOTT瓶に貯蔵した。
少量のサンプル(約0.7mL)をテフロン(登録商標)キャップ付きNMR管に移し、19F{H}-NMRスペクトルによる分析にかけた。FSOH(28.3g、282mmol)の収率は、内部標準(C)に対する相対ピークの積分値の比較によって求め、CHFからFSOHへの定量的な変換が明らかとなった。
[実施例3:ジフルオロメタン(CH)を分解する手順]
Figure 2022509829000003
ガラスライナを備える小型のステンレス鋼反応器(450mL、Parr Instruments社)をCHを60℃にて加圧し、全体の圧力を15.1バール(0.243mmolのCH)に到達させた(反応1)。次に、発煙硫酸(oleum)35(307.2g、1.23molのSO相当)を反応器に注入した。温度を50℃に保持し、19.2バールの圧力が確認された。攪拌(900rpm)すると、圧力が11.5バールまで下がった。激しい攪拌下に、密閉容器を60℃まで加熱した。30時間後、圧力は大気圧まで下がった。19F-NMRスペクトル分析のための少量のサンプルを反応器から取り出し、その後、2回目の処理のため反応器をCH(0.20mol)を用いて60℃で12.8バールに加圧した。36時間後、反応器内の圧力は1.5バールに達した(反応2)。
反応1でのFSOHの収率(45.1g、0.451mol、CHFに対する収率93%)は、内部標準(28.8mgのC)に対する相対ピークの積分値の比較によって求めた。
19F{H}(40.89MHz)-NMRの測定:
s 45.7(FSOH)
s 161.5ppm(C)ppm
反応器を40℃まで冷却し、すべての揮発分を硫酸で満たしたスクラバーに放出した。液体反応混合物を回収し、100mLのガラス製SCHOTT瓶に貯蔵した。少量のサンプル(約0.7mL)をテフロン(登録商標)キャップ付きNMR管に移し、19F{H}-NMRスペクトルによる分析にかけ、CHからFSOH及び有機生成物であるメチレンジサルフェート(MDS、CH(SOH)))への変換が明らかとなった。
反応2(第2のCHF投入)でのFSOHの収率(28.4g、0.284mol、CHF70%に対する収率)は、内部標準(C)に対する相対ピークの積分値の比較によって求めた。
[実施例4:触媒を使用せずにジクロロメタン(CHCl)を効率的に分解する手順]
Figure 2022509829000004
圧力計測器及び磁気撹拌子を備えるFisher-Porter圧力反応容器に発煙硫酸(Oleum)34(27,277g)を投入した。ジクロロメタン(DCM、3mL)を、冷却せずに発煙硫酸中に徐々に直接添加した。DCMを慎重に滴下しない場合は、激しく反応することに注意する。反応混合物は2相を形成する。Fisher-Porter容器を閉止し、混合物を激しい攪拌下に90℃まで加熱した。3時間後、攪拌を止め、反応混合物を外界温度まで冷却した。この時点で、相分離はなかった。
次に、少量のサンプル(約0.7mL)をテフロン(登録商標)キャップ付きNMR管に移し、H及び13C{H}、並びに13H-HSQC NMRスペクトルによる分析にかけて、CHClの完全変換(H-NMRスペクトル分析でs 5.36ppm)、及び主産物であるメチレンビス(クロロサルフェート)、つまりMBCSの生成(H-NMRでbr s 6.07ppm、13C{H}-NMRでs 91.77ppm)が明らかとなった。
過剰なCHClが存在すると、クロロメチルクロロサルフェート(CMCS)が続いて生成される。
Bethell et al. Org. Biomol. Chem. 2004, 2, 1554-62で報告されたNMR化学シフト値(ppm):
MBCS:CDCl中、13C:92.18、H:6.14
CMCS:CDCl中、13C:77.32、H:5.96
測定されたNMR化学シフト値(ppm):
MBCS:HSO中、13C:91.77、H:6.07
CMCS:HSO中、13C:76.00、H:5.86
<単離>
MBCS及びCMCSは、反応混合物から抽出され得る。残留SOをクエンチするため、反応混合物を水で注意深く処理した。次に、混合物をジクロロメタン(各抽出ごとに約3mL)で3回抽出した。PTFEシリンジフィルターを通して有機層を濾過し、純粋な生成物を得るためにすべての揮発分を大気圧下で蒸発させた。
[実施例5:発煙硫酸中の1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R134)の熱分解を介したフルオロスルホン酸(FSOH)の調製]
R134+発煙硫酸(Oleum)34+過剰なK→3FSOH+CO (90℃、5バール)
高圧NMR管(NORELL社、EXTREME Series Level3、薄壁、カルレッツのOリング)に0.5mLの発煙硫酸(Oleum)34を投入し、次に1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R134)を用いて5バールに加圧した。この反応の後、H-NMR及び19F-NMRスペクトル分析を行った。
<出発物質>
発煙硫酸(Oleum)34中のR134についての19F(40.89MHz)-NMR:
-75,5(3F,dt,J=15.9;8.1Hz,CF
-236.4(1F,tq J=45.5;15.6,ppm,CHF)ppm
発煙硫酸(Oleum)34中のR134についてのH(44MHz)-NMR:
4.77(2H,dq,J=45.1;8.1Hz,CHF)
オキシダントを使用せず85℃で16時間後に、FSOHの生成は検出されなかった。Kの過剰量を添加すると、FSOHの生成が検出でき、2時間以内の19F-NMRスペクトル分析で追跡した。85℃で21時間後、1,1,1,2テトラフルオロエタン(R134)が定量的に反応し、85%の収率でFSOHの生成が観察された。H-NMRスペクトルは、フッ素化されない主要な副産物(例えば、メチレンジ(サルフェート)又は類似の化合物等)の生成を示唆しなかった。
[実施例6:発煙硫酸中の2,3,3,3-テトラフルオロプロピレン(R1344yf)の熱分解を介したフルオロスルホン酸(FSOH)の調製]
R1234yf+発煙硫酸(Oleum)34+過剰なK→3FSOH+CO(90℃,5バール)
高圧NMR管(NORELL社、EXTREME Series Level3、薄壁、カルレッツのOリング)に0.5mLの発煙硫酸(Oleum)34を投入し、次に2,3,3,3-テトラフルオロプロピレン(R1344yf)を用いて5バールに加圧した。反応の後、H-NMR及び19F-NMRスペクトル分析を行った。
発煙硫酸(Oleum)34中のR1234yfについての19F{H}(40.89MHz)-NMR:
br sと分光器の固有残留ピークとが約-74(br)ppmで重複する
オキシダントを添加せず、外界温度で15分後に、FSOHの生成が既に検出された。90℃で1時間後、19F-NMRスペクトルは、44ppmのFSOHに関連するシングレットに加え、3つだけ追加のシングレット(-70.0ppm、-75.2ppm、-76.4ppm)を含んでいる。注目すべきは、Jカップリングが存在しないことから、カップリングしているH又はF近傍原子がなくC-F部分のみが示唆されている。
圧力開放の結果、初期に生成された副産物に関連するシングレット共鳴の消尽は起こらなかった。このため、中間体はガス状でないと予測される。混合物に、過剰のKを添加した(200mg)。Kを添加した際に激しいガス生成が観察された。閉止したNMR管内において、反応混合物を90℃で6時間さらに加熱した。FSOHに関連するピーク領域の積分値の増加が観察された。しかしながら、-65と-80ppmとの間の領域に残留ピークが残る。
変換率:R1234yfの100%
収率:生成された全F含有生成物に対してFSOHが60%
[実施例7:発煙硫酸中のペルフルオロオクタン酸の熱分解を介したフルオロスルホン酸(FSOH)の調製]
PFOA+発煙硫酸(Oleum)34+xsK→3FSOH+CO (80℃)
J-YOUNG NMR管(NORELL社)に0.5mLの発煙硫酸(Oleum)34及び15mgのペルフルオロオクタン酸(PFOA)を投入した。反応の後、19F-NMRスペクトル分析を行った。酸化剤なし、80℃にて3時間以内では、反応が観察されなかった。過剰量のKを添加し、サンプルを80℃で30分加熱すると、19F-NMRスペクトルによってFSOHの生成が観察された。混合物を終夜(16時間)反応させることで、PFOAの著しい分解と、それに伴うFSOHの生成が起こった。
変換率:PFOAの70%

Claims (16)

  1. ハロカーボン類を変換するための方法であって、ハロカーボンをSOと反応させる方法。
  2. 上記SOが発煙硫酸として存在する請求項1に記載の方法。
  3. 上記ハロカーボンを三酸化硫黄と反応させて、対応するハロゲン化スルホン酸を生成することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 上記ハロカーボンが、少なくとも1つのH原子がハロゲンに置換された炭化水素類であり、上記炭化水素がアルカン、アルケン、アルキンから選択されることを特徴とし、上記炭化水素が直鎖状、分岐鎖状又は環状の、置換又は非置換炭化水素であり得る請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 三酸化硫黄とハロカーボンとの分子比が1から100の範囲、特に3から10の範囲であることを特徴とする請求項1から請求項4における1項又は複数項に記載の方法。
  6. 上記ハロカーボンを三酸化硫黄と0℃から200℃の温度で、特に80℃から125℃の温度で反応させることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項又は複数項に記載の方法。
  7. 上記ハロカーボンを三酸化硫黄と1バールから200バールの圧力で、特に10バールから40バールの圧力で反応させることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項又は複数項に記載の方法。
  8. 上記ハロカーボンが、アルカンのフッ素化誘導体、臭素化誘導体又は塩素化誘導体、特にフルオロアルカン、具体的にはCFHであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項又は複数項に記載の方法。
  9. 上記ハロカーボンが単一又は複数のハロゲン原子を含み、上記ハロカーボンの炭素原子の1つ以上が1つ以上のハロゲン原子と結合している請求項1から請求項8のいずれか1項又は複数項に記載の方法。
  10. 上記ハロカーボンが、炭素数が1から20の範囲の分岐鎖状又は非分岐鎖状のアルカンのハロゲン化誘導体、特に炭素数が1から10の範囲の分岐鎖状又は非分岐鎖状のアルカンのハロゲン化誘導体であることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項又は複数項に記載の方法。
  11. ハロカーボン及び発煙硫酸を含む上記反応の混合物に過酸化物を添加する請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 上記ハロカーボンが1つより多くのC原子を含む場合に化学量論的に上記過酸化物を添加し、上記ハロカーボンが1つのC原子を含む場合に準化学量論的に上記過酸化物を添加する請求項11に記載の方法。
  13. 上記反応の間に硫酸化中間体が生じる請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 上記反応の混合物から上記硫酸化中間体が分離され得る請求項13に記載の方法。
  15. ハロカーボン類のリサイクル又は処理における三酸化硫黄の使用。
  16. フルオロアルカン類、特にトリフルオロメタンのリサイクル又は処理において三酸化硫黄を使用することを特徴とする請求項15に記載の使用。

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