JP2022508382A - 気体水素を高圧および高純度で発生させるためのモジュール式電解槽ユニット - Google Patents

気体水素を高圧および高純度で発生させるためのモジュール式電解槽ユニット Download PDF

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Abstract

本発明は、新規の構造を有する電解槽セル100による水の電気分解によって気体水素を高圧および高純度で発生させる分野に関する。

Description

本発明は、水の電気分解によって気体水素を高圧および高純度で発生させる分野に関する。したがって、本発明はさらに、前記電気分解を実行するための新規のモジュール式電解槽セル、および該電解槽セルを使用する水素発生装置に関する。
水素をエネルギー担体として使用しようとする動きによって、新たな水素発生技術が推進されている。陰極板と陽極板との間に配置された高分子電解質膜(PEM)による水の電気分解は、有望な水素発生技法であり、PEM水電解に関する包括的なレビューが、非特許文献1に出ている。
特許文献1は、水素ガスを高圧で発生させるためのユニット化された電解槽装置を開示している。一実施形態によれば、この装置は、圧力格納容器、水電解槽スタックおよび給水源を含む。水電解槽スタックは、圧力格納容器上または圧力格納容器内に取り付けられており、高圧の圧力格納容器内に閉じ込めるための水素ガスを発生させるために使用される。給水源は、圧力格納容器内に含まれており、水電解槽スタックへの水の陰極供給を提供するために水電解槽スタックに流体結合されている。この装置を用いて、比較的に高圧(最高約340バール)の気体水素を生産することができるが、得られる気体の純度レベルは使用可能なものではない。
特許文献2は、電解質層(例えばMEA)の表面の上への水の分配が改良された電解槽セルに関する。具体的には、陽極フローフィールド板と、陰極フローフィールド板と、陽極フローフィールド板と陰極フローフィールド板との間に配置された電解質層と、陽極フローフィールド板と電解質層との間に配置された第1および第2のフラットスクリーンとを含み、第1および第2のフラットスクリーンがそれぞれ、対応するそれぞれの数の開口を有し、電気伝導性である、電解槽セルが提供される。この構造のため、水は、電解質層の活性表面を横切ってより均一に分配され、これにより、電解質層の活性エリアにわたって反応速度がより均一になることがある。生産される気体水素の圧力も、または純度レベルも使用可能なものではない。
文献において、電気分解によって気体水素を高圧で生産することは、知られている課題である。圧力の取扱いは通常、いくつか挙げるだけでも、圧力格納容器(上記参照)、非常に厚くて重い端板(例えば、特許文献3)、可動ピストン(例えば、特許文献4)、外部に位置するばね作動の溢れ弁(例えば、特許文献5)、窒素などの別個の加圧ガス(例えば、特許文献6)、非常に複雑な圧力制御および調節システム(例えば、)などの解決策を使用することによって保証される。これらの解決策は取扱いが面倒であり、いくつかのケースでは、人間による監視および介入なしで自律的に動作させるのには信頼性が十分ではない。
気体水素を高純度で生産することも知られている課題である。この目的のために、H/O再結合器を膜自体に適用すること、またはセル内で使用されるチタンフリットの裏面に適用すること、あるいは外部再結合器の形態でセルの外側に適用することは、十分に受け入れられている慣行である。しかしながら、これらの解決策の中で満足のいくと証明されたものはない。具体的には、膜内の再結合器は膜を徐々に破壊し、したがって膜の寿命を短くする。チタンフリット上の裏材の形態での適用は、より高い圧力で不十分になる。外部再結合器の使用は、H発生のコストを大幅に上昇させ、機器内では得られない追加の場所を必要とし、機器を通ってセルから再結合器に水素ガスが移動しなければならないことにより、危険となることさえある。
米国特許出願公開第2011/0266142号 米国特許出願公開第2005/0115825号 米国特許第5,783,051号明細書 米国特許第7,846,307号明細書 欧州特許第0,659,218号明細書 仏国特許第2,466,515号明細書 中国特許出願第105862066A明細書
International Journal of Hydrogen Energy 38(2013)pp.4901-4934
以上のことを考慮すれば、本発明の目的は、新規の電解槽セルを提供することにある。
本発明の他の目的は、上述の知られている解決策に関連した短所のうちの少なくとも一部の短所に対処する電解槽セルを提供することにある。
本発明の他の目的は、セル内の高い差圧を高い信頼性で取り扱う電解槽セルを提供することにある。
本発明の他の目的は、気体水素を、高純度および可変の生産速度で発生させることができる電解槽セルを提供することにある。
本発明の他の目的は、スタックベースの電解槽セル、特に、比較的に単純におよび比較的に安価に製造することができる多数の電解スタックを有するモジュール式電解槽セルを提供することにある。
本発明の他の目的は、融通性が高い電解槽セル、例えばセル内で使用されている膜要素に関して、前記膜要素を交換するときの融通性が高い電解槽セルを提供することにある。
本発明の他の目的は、必要な気体生産速度または気体物質の種類を変更する場合に、必要に応じて容易におよび単純に再構成することができる電解槽セルを提供することにある。
以下では、本発明の追加の目的、ならびに本発明の態様、特徴および利点を説明する。
上記の目的は、請求項1に記載の電解槽セルによって達成される。本発明によるセルの好ましい追加の実施形態が請求項2から11に記載されている。上記の目的はさらに、請求項12に記載の水素発生装置によって達成される。本発明による水素発生装置の好ましい実施形態が請求項13および14に記載されている。
具体的には、本発明は、高い差圧で動作することができる水電解槽セルの新規の構成要素および新規のアセンブリに関する。本発明は、それぞれ陰極側および陽極側での水(HO)の電気化学的還元(2H+2e=H+2HO)および酸化(HO-2e=2H+0.5O)に基づく。提案された技術的新規性およびモジュール式構造のために、示された電気化学セルアーキテクチャは高度にスケーラブルで、融通がきく。このセルは、セルのサイズ/寸法と使用されるスタックの数の両方に関して容易にスケールアップすることができ、同時に、圧力許容差を維持することができる。電解槽セルに組み込まれた触媒再結合器は、広範囲の圧力およびH流量にわたって高い気体純度を可能にする。このことは、化学、製薬およびエネルギー産業などのさまざまな産業において本発明の電解槽セルを適用すること可能にする。高圧および高純度は、有機合成化学(製薬産業と化学産業の両方)およびエネルギー貯蔵の分野、特に自動車セクターにおけるエネルギー貯蔵の分野において特に重要である。
本発明による水電解槽セルで使用される新規の構成要素のうちの1つの構成要素が、モジュール式2極性板である。このセルでは、従来の単一アイテム2極性板の代わりに、2構成要素2極性板アセンブリが使用されており、前記アセンブリは、別々に製造された別個の2つの板構成要素から構成されている。これらの2つの構成要素間に円形の空洞が導入されており、この空洞は、隣り合うスタックを接続しているチャネルへの効果的な気体輸送路であることが分かった。この2構成要素設計の結果、2極性板は、組み立てられたときにより薄くなり、セル全体がより軽くなる。さらに、なんらかの理由で必要な場合には、前記2極性板アセンブリの半分、すなわち前記2極性板アセンブリの2つの構成要素のうちの一方の構成要素を、もう一方の構成要素とは独立に変更することができ、それによってセルの融通性をさらに高めることができる。
本発明による水電解槽セルで使用される他の新規の構成要素は、2構成要素2極性板アセンブリの別個の構成要素内に形成された空洞に組み込まれたH/O再結合器である。大表面メッシュの形態で提供されるこのH/O再結合器は、どちらか一方の気体とセル内に存在しているもう一方の痕跡量の気体との間の触媒再結合反応を強化することによって、本発明による電解槽セル内で発生する気体ストリーム(H、O)の純度を増大させるのに役立つ。
本発明による水電解槽セルで使用される他の新規の構成要素は、チタン(Ti)フリット(Tiフリット)でできたカスタム設計の組み立てられた集電器である。前記Tiフリットは、異なる平均粒径の個別に覆われたTi粒子の形態で提供された触媒で覆われたTi粉末でできており、触媒を含浸させたTi粒子を加圧成形することによってTiフリットを実際に製造する前に、湿式化学プロセスによってそれぞれのTi粒子の表面にナノ粒子状触媒を付着させる。このようにすると、活性触媒の有効表面積が大幅に増大し、その結果、本発明による電解槽セル内で発生する気体水素の純度が高まる。
本発明による水電解槽セルに適用される他の新規の構成要素は、隣り合う電解槽スタックに配置された2枚の触媒被覆膜間の水密密封を提供する流体チャネル密封アセンブリである。この流体チャネル密封アセンブリはさらに、触媒被覆膜の実際の厚さと単純に整合させることができるスペーサ要素を提供する。このようにすると、触媒被覆膜を交換する場合に、より高い圧力であってもセルの完全な密封を達成するために、電解槽セルの残りの構成要素を再製造する必要がない。
本発明による水電解槽セル内において任意選択で使用される他の新規の構成要素は、セルの両端に配置された特定の圧力チャンバ板内に形成された、セルの両端の圧力チャンバである。これらの特別な板は、スタックに対する適応圧力制御を両側から提供し、そのようにしてスタックの全体を通して均一な圧力分布を提供する。この構造は、セル本体の変形を阻止し、そのようにして、例えば触媒被覆膜とTiフリットの間および/またはTiフリットとTi板の間など、内部構成要素間の接触面積の縮小を防ぐ。その結果、高圧においてもセル抵抗が安定する。重要なのは、前記圧力チャンバ板の適用が、現状技術である、セル内の圧力制御手段としての(ピストンまたは弁などの)可動部品または弾塑性要素の必要性を排除することである。さらに、どの外部圧力制御とも違い、前記圧力チャンバ板の使用は元来、安全である。これは、前記圧力チャンバ板内に形成された圧力チャンバ内の圧力が、電解スタック内で発生する圧力よりも高くなることは決してないためである。しかしながら、圧力から独立した電気化学性能を保証するために、圧力チャンバは対で使用されなければならないこと、すなわち、本発明による電解槽セルの陰極側に1つ、陽極側にもう1つの圧力チャンバが使用されなければならないことが分かった。
水から気体水素を高圧および高純度で発生させるために使用される3つの電解スタックを備える、本発明による電解槽セルの特定の例示的な実施形態の完全な透視図である。 図1に例示された電解槽セルの部分分解図である。 図1の線A-Aに沿って切った、図1の例示的な電解槽セルのさまざまな断面図A-Aである。 図1の線B-Bに沿って切った、図1の例示的な電解槽セルのさまざまな断面図B-Bである。 互いの隣に配置された第1の2構成要素2極性板アセンブリの第1の構成要素および第2の2構成要素2極性板アセンブリの第2の構成要素から基本的に構築された、セル内で使用される中間電解スタックのさまざまな断面図A-A(図1参照)である。 互いの隣に配置された第1の2構成要素2極性板アセンブリの第1の構成要素および第2の2構成要素2極性板アセンブリの第2の構成要素から基本的に構築された、セル内で使用される中間電解スタックのさまざまな断面図B-B(図1参照)である。 電解槽セルの中間電解スタック(スタックn+1)の第1の部分および電解槽セルの隣り合う中間電解スタック(スタックn)の第2の部分を形成している2構成要素2極性板アセンブリのさまざまな図であり、具体的には、挿入図(a)はアセンブリの分解図、挿入図(b)は第1の部分の上面図、挿入図(c)は第1の部分の下面図、挿入図(d)は第2の部分の下面図である。 電気分解およびしたがって水素発生が起こる電解槽セル内の場所にそこを通して水が導入されるフローチャネルおよび空洞の系を示す、図1の線A-Aに沿って切った2構成要素2極性板アセンブリの拡大部分断面図である。 隣り合う2つの電解スタック内に配置された2枚の触媒被覆膜間の密封を保証するため、および前記膜の厚さと整合させるための調整可能なスペーサ要素を提供するために電解槽セル内で使用されているチャネル密封アセンブリの断面図である。 挿入図(a)および挿入図(b)はそれぞれ、底部および頂部から見た陰極側(頂部)圧力チャンバ板の透視図である。 図1の線A-Aに沿って切った、陰極側(頂部)圧力チャンバ板の断面図である。 本発明による電解セル内で使用されているカスタム設計およびカスタムメードのチタンばねを示す図である。 さまざまな数の電解スタック、具体的には1つ[プロット(a)]、3つ[プロット(b)]および6つ[プロット(c)]の電解スタックを備える本発明による電解槽セルの電流/電圧特性を示す図である。 さまざまな数の電解スタック、具体的には1つ[プロット(a)]、3つ[プロット(b)]および6つ[プロット(c)]の電解スタックを備える本発明による電解槽セルのH発生性能を示す図である。 圧力チャンバ板がある場合(星印)とない場合(黒塗りの正方形)の、本発明による電解槽セルの電気化学インピーダンス分光測定に基づくセル抵抗を、セル圧力の関数として示す図である。 本発明による3スタック電解槽セルの、室温(25℃)における、iR補償なしのセル動作電圧を、1から100バールの範囲のさまざまなセル圧力において示す図である。 本発明による電解槽セル内でH/O再結合器要素として使用されるPtで覆われたTiメッシュを、倍率を徐々に大きくして撮影した走査電子顕微鏡像である。 本発明による電解槽セル内でスタックのTiフリット要素の材料として使用される裸のTiフリット(画像A)およびPtで覆われたTiフリット(画像B、CおよびD)を、異なる倍率で撮影した上面走査電子顕微鏡像である。 本発明による電解槽セルを備える例示的な水素発生装置の概略配置図である。
以下では、添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1から3は、本発明による電解槽(電気化学)セル100の例示的な一実施形態を示しており、電解槽(電気化学)セル100は、前記セル100に導入された水の電気分解によって気体水素を高圧および高純度で発生させるために使用される。具体的には、図1は、セル100の透視図であり、図2ならびに図3Aおよび3Bはそれぞれ、図1に示された前記電解槽セル100の部分分解図、A-A線に沿って切った立断面図、およびB-B線に沿って切った別の立断面図である。さらなる参照のために言うと、図3Aの立断面図は、セル100内のH輸送チャネル構造を示しており、図3Bの立断面図は、水/O輸送チャネル構造を示している。さらに、図1から3には、単純かつ明瞭にするために、3つの電解スタック24を備える電解槽セル100の一実施形態が示されており、これらの3つの電解スタック24は、互いの隣に(互いの上下に)、チャネル密封アセンブリ13を通して互いに流体/気体接続した状態で配置されている。しかしながら、セル100の以下の詳細な議論から明らかなとおり、セル100は、基本的に任意のn個の電解スタックを用いて実現することができる。しかしながら、実用に即して考えれば、選択される数nは、少なくとも1、多くても20、好ましくは多くても15、より好ましくは多くても10であるべきであり、特に、単一の電解槽セル100に適用されるスタックの数nは、好ましくは1から10の間、より優先的には3から8の間である。
図1および2から分かるとおり、電解槽セル100はモジュール構造を有し、含まれるさまざまな構成要素は、機能の異なる板状要素によって提供されている。これらの板状構成要素は任意の平面形状を有することができ、図1に示された例示的な実施形態では、これらの構成要素の形状が本質的に円形である。以後、用語「縦方向」は、前記板状構成要素の表面平面に対して本質的に垂直な方向を指す。したがって、図2に示されているとおり、これらの板状構成要素は、縦方向に沿った複数の貫通穴を有する。前記穴のうちの一部の穴は、これらの構成要素を組み立てて電解槽セル100にするために使用されるねじボルト20を受け取るための孔23であって、次いで、対応するそれぞれの孔23に挿入されたねじボルト20にねじ留めされた座金19およびねじナット21によって前記構成要素を密封されるように接続するための孔23の役目を果たす。互いに対して適正に位置決めされ、それらの穴に挿入可能な特定のチャネル密封アセンブリ13(後に詳述する)によって密封された、前記穴のうちの残りの穴は、それぞれの電解スタック24に水を導入し、電解反応後に、それぞれのスタック24から過剰な水および気体酸素を排出し、それぞれのスタック24から気体水素を放出するための、セル100内の水/OおよびH輸送チャネル構造の縦方向流通部分を形成する役目を果たし、したがって、セル100内で使用されている全てのスタック24で水の分解が起こる。
本発明による電解槽セル100は、電気分解によって水を分解し、そうして気体水素を発生させるために使用される。この目的のため、セル100は、互いの隣に、水/O輸送チャネル構造およびH輸送チャネル構造の縦方向部分を通して互いに流体/気体連通した状態で配置された、ある数nの電解スタック24を備える。したがって、電解槽セル100は、電解スタック24の連続体24’を含み、連続体24’は、相互に接続された中間スタックと2つの端スタックとを含み、端スタックは、前記連続体のそれぞれの側に1つずつある。これらの中間スタックおよび端スタックは本質的に同じ構造を有し(詳細については下記参照)、図4Aおよび4Bのさまざまな断面図、それぞれA-AおよびB-B(図1参照)に示されているように、それぞれの電解スタック24は、互いの隣に配置された、第1の2構成要素2極性板アセンブリ25の第1の構成要素25aおよび第2の2構成要素2極性板アセンブリ25’(完全には示されていない)の第2の構成要素25bから構築されている。
図1から3を参照すると、スタック24/スタックの連続体24’は、セル100の中核的構造要素を形成しており、この中核的構造要素は、その反対面から、縦方向に沿って、電気分解に必要な電流をセル100に導入するために使用される陰極板4および陽極板9によって挟まれている。ここで、陰極板4および陽極板9は、実際には、端スタックの最も外側の金属板構成要素によって形成されるが、他の構成では、電解槽セル100が組み立てられたときにこれらの2つの端スタックの最も外側の金属構成要素と密に接触した状態で配置される別個の陰極/陽極板を使用することもできる。
セル100の陰極側では、前記陰極板4上に陰極絶縁板3が配置されており、陰極絶縁板3上には、圧力チャンバを有する(頂部)圧力チャンバ板2が配置されており、陰極側端板1が、これらの一連の板状構成要素内にセル100を完成させている。端板1は、セル100の水/O輸送チャネル構造およびH輸送チャネル構造と流体/気体連通した適切な開口を有する。前記開口は、少なくとも1つの水入口1b、少なくとも1つの水/O出口1b’および少なくとも1つのH出口1aによって構成されている。
セル100の陽極側では、前記陽極板9上に陽極絶縁板10が配置されており、陽極絶縁板10上には、圧力チャンバを有する(底部)圧力チャンバ板11が配置されており、陽極側端板12が、これらの一連の板状構成要素内にセル100を完成させている。
高圧動作下において、組み立てられた状態の電解槽セル100の水密および気密構造を保証するため、セル100には、必要に応じて、前記板状構成要素間の相互接続流通チャネルに沿って、適切な密封手段、好ましくはOリング16、17、18、密封リング6およびチャネル密封アセンブリ13の形態の適切な密封手段が配置される。これらの密封手段のほとんどは当業者に知られており、以下では、新規の密封手段が、図7を参照して詳細に論じられる。
図4Aおよび4Bはそれぞれ、図1のA-AおよびB-B断面における、1つの電解スタック24のアセンブリおよび1つの2極性板のアセンブリ25の断面を同時に示している。単一の電解スタック24は、(図1のセル100の陰極側から陽極側へ順番に、)2極性板アセンブリ25の第1の(底部)構成要素25a、Tiでできたカスタムメードのばね22、カスタムメードのTiフリット15、触媒被覆膜5、カスタムメードの別のTiフリット14、および2極性板アセンブリ25の第2の(頂部)構成要素25bを備える。
第1の構成要素25aは、このスタック(すなわち、セル100内のスタックの連続体の全体を考えたときにはスタックi)の陰極の働きをする。第1の構成要素25aは、前記第1の構成要素25aの表面に機械加工された、特にCNCフライス切削された気体チャネル28(図6参照)を有し、気体チャネル28は、発生したHガスを空洞26を介してHチャネル構造に導く。2極性板アセンブリ25の第2の構成要素25bは、上のスタック(すなわちスタックi-1)の陽極の働きをすることに留意されたい。
図10に示されているカスタムメードのTiばね22は、適正な接触と気体流を同時に保証するために、ウェーブ22aと穴22bの両方を含む。ばね22は、所与の厚さを有するTi箔から、最初に、規則的なパターンおよび密度の穴を箔に切削し、次いで1つの振幅、好ましくは箔の厚さの約2倍の大きさの振幅を有するように箔を波形にすることによって作られる。
カスタムメードのTiフリット15は、2極性板アセンブリ25と触媒被覆膜5とを接続する役目を果たす。
触媒被覆膜5は、陰極側のPt/Cと、陽子伝導膜、好ましくは例えばNafion(デュポン(DuPont)(登録商標))でできた陽子伝導膜と、陽極側のIr/IrO触媒とを有する。触媒被覆膜5の端からHガスが漏れることを防ぐため、Oリング16に基づく密封技術が使用されている。触媒被覆膜5は市販されている(例えばドイツGoppingenのQuintech e.K.によって生産されている)。
電解スタック24内の圧力管理を達成するため、組み立てられた状態のセル100では、前記Tiばね22がTiフリット15を触媒被覆膜5に絶えず押し付け、それによって、Tiフリット15と触媒被覆膜5との間に実用上一定のサイズの接触面積を提供する。このようにすると、セル100が動作中であるときに長期間にわたって高いH生産速度を維持することができる。
カスタムメードのTiフリット14は、2極性板アセンブリ25と触媒被覆膜5とを接続する役目を果たす。
第2の構成要素25bは、このスタック(すなわちスタックi)の陽極の働きをする。第2の構成要素25bは、第2の構成要素25bの表面に機械加工された、特にCNCフライス切削された気体チャネル29(図6参照)を有し、気体チャネル29は、発生したOガス(および残留水)を、前記第2の構成要素25bの表面にCNCフライス切削された空洞26を介して水/Oチャネル構造に導く。2極性板アセンブリ25の第1の構成要素25aは、下のスタック(すなわちセル100内のスタックの連続体全体ではスタックi+1)の陽極の働きをすることに留意されたい。
電解槽セルで伝統的に使用されているTiフリット型の集電器要素では、活性再結合触媒の有効表面積が非常に限られている。このようなセルの動作中のより高い圧力、実用上は約30バールを超える圧力では、ますます多くの水素が、触媒被覆膜を通過して膜の酸素側に移動する。したがって、水素を酸素と再結合させることがますます困難になり、今日の標準実施法である、フリット型集電器要素の裏面に適用された単純な被覆(めっき)は、この問題を解決することができない。
本発明によれば、触媒被覆膜5と2極性板アセンブリ25の第1/第2の構成要素との間の、触媒被覆膜5の陰極側と陽極側の両方に、セルの集電器板として機能する、触媒を含浸させたTiフリットが使用される。Tiフリット14、15は、触媒で覆われたTi粒子の粉末からカスタムメードで作られる。50、100および250マイクロメートルの典型的な平均粒径を有する3種類の異なるTi粉末が使用される。湿式化学法によって、触媒(Pt、Pd、さまざまなPd-Pt合金)をTi粒子の表面(図15Aの走査電子顕微鏡像を参照されたい)に付着させる。これらの触媒はナノ粒子状であり、触媒のサイズは、金属前駆体(例えばPtの場合にはPtCl 2-)および還元剤(例えばNaBH)の濃度によって制御される。続いて、異なる粒径を有するこれらの粉末からフリットを加圧成形する。このようにして得たフリットを本発明による電解セル100のスタックに配置するときには、Tiフリットの最も小さな粒径を有する側を、触媒被覆膜と接触させ、Tiフリットの最も大きなTi粒子を有する側を、Tiでできた2極性板アセンブリ25の前記構成要素25a、25bと接触させる。フリットを製作する前に、全てのTi粒子が、ナノ構造化された触媒で覆われているため、Tiフリットの裏面だけが覆われている(すなわち表面再結合の代わりに準体積再結合が起こり得る)ときの生産シナリオと比較して、気体ストリームとの接触面積ははるかに大きい。触媒で覆われたTi粒子を使用して加圧成形されたフリットが、図15Bから15Dの異なる倍率の走査電子顕微鏡像に示されている。
図5は、本発明による2構成要素2極性板アセンブリ25のさまざまな図を示しており、2構成要素2極性板アセンブリ25の第1および第2の構成要素25a、25bはそれぞれ、中間電解スタック24(スタックi+1)の第1の部分および隣り合う中間電解スタック24(スタックi)の第2の部分を形成している。具体的には、挿入図(a)はアセンブリ25の分解図、挿入図(b)は第1の構成要素の上面図、挿入図(c)は第1の構成要素の下面図、挿入図(d)は第2の構成要素の下面図である。ここで、前記第1の構成要素25aは、実際には、陰極板4から2番目のスタックとして配置されたスタックのH側集電器板8に対応し、前記第2の構成要素25bは、陰極板4から最初のスタックとして配置された隣り合うスタックのO側集電器板7に対応する。この図には、密封位置にある前記2極性板アセンブリ25の対応するそれぞれの構成要素内に配置されているOリング16およびチャネル密封アセンブリ13のうちの一部も示されている。
図6は、図1の線A-Aに沿って切った2構成要素2極性板アセンブリ25の拡大部分断面図である。アセンブリ25は、第1の構成要素25aおよび相補的な第2の構成要素25bからなっており、第1の構成要素25aおよび第2の構成要素25bはそれぞれ、実際には、隣り合う2つの電解スタックのH側集電器板8およびO側集電器板7であり、これらの2つの電解スタックは、前記スタックの対応するそれぞれのチャネル密封アセンブリ13のフローチャネル13bを通して互いに流体/気体連通している。フローチャネル13bには、第1および第2の構成要素25a、25bによって境界が画定された空洞26が接続されており、流体連通を提供している。したがって、組み立てられた状態にある2極性板アセンブリ25内には、チャネル密封アセンブリ13のフローチャネル13bと空洞26とを含む流路が形成されており、この流路を通して、気体チャネル28内のTiフリット15のところに(破線矢印に沿って)水が導入され、そこで電気分解およびしたがって水素発生が起こる。
2極性板アセンブリ25の構成要素25a、25bはTiでできている。最初に、適正なサイズを有する前記構成要素の板を切り出し、次いで注意深く研磨する。続いて、空洞26、気体および液体チャネル28、29、13b、およびOリング16を収容するための溝16aを、精密CNCフライス切削によって形成する。
最も重要なのは、さもなければセルの外側に置かなければならないであろう気体(OまたはH)処理のための機能ユニットを、本発明による電解槽セル100に組み込むことを、前記空洞が可能にすることである。例えば、気体ストリーム(OとHの両方)の純度を高めるために、ナノ構造化された貴金属触媒によって覆われた、好ましくは(0.05から1.0mg/cmの被覆厚さを有する、PtCl 2-+4e=Pt+6Clの触媒反応を完了させるための)電着させた白金(Pt)、パラジウム(Pd)またはPd/Pt合金によって覆われた、大きな表面を有する不活性金属メッシュの形態の、(2H+O=2HOに従って機能する)少なくとも1つのH/O再結合器30を、空洞26に含めることができる/含める。このメッシュ自体は例えばTiから作られているが、ニッケル(Ni)、ニオブ(Nb)などの他の金属から製作することもできる。しかしながら、メッシュを製作するために使用される金属のメッシュ密度特性は異なる。H/O再結合器30は、もう一方の痕跡量の気体を反応させる(そのようにして水を形成する)ことによって、生成されるOおよびHストリームの純度をそれぞれ向上させるために、陽極と陰極回路の両方に組み込まれる。触媒再結合反応を強化するセルの高い動作温度(60℃)および圧力のため、セル100へのH/O再結合器30の組込みはさらに有益である。Ptで覆われたTiメッシュH/O再結合器要素の、倍率を徐々に大きくした走査電子顕微鏡(SEM)像が図14に示されている。
図7は、電解槽セル100内で使用されている流体チャネル密封アセンブリ13の断面図を示している。チャネル密封アセンブリ13は、隣り合う2つの電解スタック24内に配置された2枚の触媒被覆膜5間の適正な密封を保証する。チャネル密封アセンブリ13はさらに、(例えばセル100を分解し、次いで組み立てなおすときに)触媒被覆膜を取り替えるケースで、これから使用する触媒被覆膜の厚さが、交換する元の触媒被覆膜の厚さと比べて異なるであろう場合に、(それを交換することによって)前記膜の厚さと単純に整合させることができる調整可能なスペーサ要素を提供する。具体的には、異なる触媒被覆膜は一般に異なる厚さを有し、さらに、触媒被覆が異なると、その結果として触媒被覆膜5の厚さも異なる。しかしながら、セル100のH輸送チャネルおよび水/O輸送チャネルが単純なOリングで密封されている場合には、このOリングのサイズが、(一般に50~400マイクロメートルの範囲にある)触媒被覆膜5の厚さによって決まる距離と整合していなければならない。例えば、(高い圧力、高い純度、低い抵抗などの異なる適用目的、新たな供給業者などで)新たなタイプの触媒被覆膜5を電解槽セル100に設置しなければならない場合には、より高い圧力で漏れが生じないことを保証するために、例えば端板、集電器板など、セル100の全ての金属構成要素を再製造しなければならない。これを回避するため、単純なOリングの代わりに、端が開いた縦方向チャネル13bを有する単純な塑性体13a(例えばPEEKまたはZX-100)でできたチャネル密封アセンブリ13と、チャネル密封アセンブリ13がセル100内の位置に配置されたときに塑性体13aの端のチャネル13bの周囲に配置される(頂部に1つ、底部に1つの)2つのOリング17とを使用する。チャネル13bは、隣り合う電解スタック24間の液体輸送に役立つ。ここでは、塑性体13aの厚さ(または高さ)を、所与の電解スタック24内に配置される触媒被覆膜5の厚さに合わせて調整しなければならない/調整することができる。セル100の残りの全ての部分に変更はない。このことは、本発明による電解槽セル100を、異なる厚さの触媒被覆膜5とともに使用することを可能にする。その中にチャネル13bを有する塑性体13aは、単純なCNCフライス切削によって製造される。カスタム設計のチャネル密封アセンブリ13は、個々のスタック24を互いに流体/気体連通した状態で接続しているチャネルを密封する役目を果たす。
触媒被覆膜5の交換はセル100の他の構成要素の再製造を必要としないため、本発明によるチャネル密封アセンブリ13の適用は、現状技術の解決策と比較して、使用する触媒被覆膜5に関する、セル100の前例のない融通性を保証する。さらに、チャネル密封アセンブリ13のこの設計はさらに、触媒被覆膜5の水密密封を保証する。さらに、前記チャネル密封アセンブリ13は、電解セル100内の補強部材としても機能する。
図8の挿入図(a)および(b)はそれぞれ、底部および頂部から見た陰極側(頂部)圧力チャンバ板2の透視図を示している。図9は、図1のA-A断面に沿った前記圧力チャンバ板2の断面図である。圧力チャンバ板2は、セル100の電解スタックに面したその表面に、凹部、すなわち圧力チャンバ2bを有する。Hチャネル構造を完成させるため、圧力チャンバ2bは、貫通穴2aを介して、陰極側端板1(図1)に形成されたH出口1aと気体連通している。圧力チャンバ2bおよび貫通穴2aは、圧力チャンバ板2の前記表面に等しく機械加工されており、好ましくはCNCフライス切削されている。しかしながら、当業者には明らかなとおり、連通貫通穴2bを有する圧力チャンバ2bは、端板1の対応するそれぞれの表面に直接に形成することもできる。陽極側端板12のところに配置された、圧力チャンバ11b(図3B参照)を有する圧力チャンバ板11の設計は、圧力チャンバ板2の設計と似ているが、圧力チャンバ板11には連通貫通穴が形成されていない。
2つの圧力チャンバ板2、11は、動作に必要な構成要素に追加してセル設計に含まれる任意選択の要素である。これらの特別な要素、正確には、(圧力チャンバ板に、または圧力チャンバ板が構造から省かれている場合には前記端板に直接に)存在する圧力チャンバは、スタックに対する適応圧力制御を両側から提供し、そのようにしてスタックの全体を通して均一な圧力分布を提供する。重要なのは、この適応圧力制御を達成するために、(ピストンまたは弁などの)可動部品も、または弾塑性要素も適用されないことである。さらに、どの外部圧力制御とも違い、電解槽セル内の端板のところに圧力チャンバを適用することは元来、安全である。これは、これらのチャンバ内の圧力が、電解スタック内で発生する圧力よりも高くなることは決してないためである。それにもかかわらず、圧力から独立した電気化学性能を保証するために、両方の圧力チャンバが必要であることが分かった。
この新規の構造は、電解スタックの変形を排除し、そのようにして触媒被覆膜/Tiフリット間、Tiフリット/Ti板間の接触面積の縮小を防ぐ。その結果、図13Aに示されているように、高圧においてもセル抵抗が安定する。図13Aは、本発明による電解槽セルの圧力チャンバがある場合(星印)とない場合(黒塗りの正方形)のセル抵抗をセル圧力の関数として示している。ここで、プロットされたセル抵抗値は、開路電圧で集められた、10mVの電位変調振幅における電気化学インピーダンス分光データから抽出したものである。完全な電気化学インピーダンススペクトルを、外部からセルにHを充填することによって達成された10の異なる圧力値(1~100バール)で記録した。この図から分かるように、圧力チャンバがない場合には、圧力を大気圧から100バールに増大させたときに、電解槽セルの抵抗が0.08Ωから1.2Ωに増大し、前記圧力チャンバがある場合には、電解槽セルの抵抗がほぼ一定のままであり、明らかにスタックに逆圧を加えている。1つの圧力チャンバだけを(セルの陽極側または陰極側に)適用したときでも、ある一定の改善を観察することができるが、スタックの変形を完全に防ぐためには両方の圧力チャンバが必要である。
セルのこの一定の抵抗は、高い圧力値であっても、エネルギー効率の高い動作につながり、圧力チャンバが適用されたときには外部圧力発生が必要ない。前者が図13Bに示されている。図13Bは、1.25Acm-2の電流密度で動作している本発明による3スタック電解槽セルの、室温(25℃)における、セルの内部抵抗の補償(すなわちiR補償)なしの性能(動作電圧)を、1から100バールの範囲の発生差圧(すなわち触媒被覆膜の陰極側と陽極側の間の圧力差)の関数として示している。必要なセル電圧が圧力の関数として変化しないことが明瞭に分かる。
本発明による電解槽セルの動作を例示するため、セルを流れる電流を、印加電圧の関数としてモニタリングした。図11は、さまざまな数の電解スタック、具体的には1つ[プロット(a)]、3つ[プロット(b)]および6つ[プロット(c)]の電解スタックを備える本発明による電解槽セルの1気圧における電流/電圧特性を示している。供給される水は0.5L/分に固定した。実験は、室温(25℃)で、iR補償なしで実行した。セルの電圧を、図に示された速度で掃引した。触媒被覆膜の面積は60cm/スタックとした。さらに、図12は、さまざまな数の電解スタック、具体的には1つ[プロット(a)]、3つ[プロット(b)]および6つ[プロット(c)]の電解スタック(45cm/各スタック)を備える本発明による電解槽セルのH発生性能を示している。H流量を、印加電圧の関数として記録した。供給される水は0.5L/分に固定した。実験は、室温(25℃)で、触媒被覆膜面積60cm/スタックで、セルの内部抵抗の補償なしで実行した。
これらの図の曲線を、異なる電圧掃引速度(すなわち電圧変化の速度)で記録した。曲線がほぼ完全に重なっていることは、使用された電解スタックの数とは無関係に、セルの振舞いが良好であること(すなわち質量輸送の限界が生じないこと)を証明している。この振舞いは、本発明による電気化学セルの電子的、幾何学的および機械的属性が、単一スタック構成と多スタック構成の両方で優れた性能を保証することを立証している。
図16は、本発明による単純な例示的水素発生装置200を概略的に示している。水素発生装置200は、本発明による電解槽セル100内で起こる電気分解によって水素を発生させるための供給原料としての水を連続的に供給するための水源、ここでは水タンク105を備える。水タンク105は、適当な導管系を介して電解槽セル100と流体連通している。当業者には明らかなことだが、タンク105は、前記導管系を通して一度に2つ以上の電解槽セルに、同時にまたはバッチモードで順々に供給することもできる。具体的には、図1を参照すると、水タンク105は、適当な導管101を通して電解槽セル100の水入口1bに接続されている。水タンク105には、実際の水消費速度に従って別個の入口を通して連続的にまたは定期的に水が充填される。セル100への水の供給および供給速度自体は、導管101に挿入されたポンプWPによって支配される。任意選択で、セル100に供給される水の温度を調整するため、導管101に熱交換器HEを挿入することもできる。電解槽セル100を出る酸素と混合された過剰な水を集めるため、タンク105は、導管102を通して、電解槽セル100の水/酸素出口1b’とも流体連通している。したがって、過剰な水はタンク105に再循環して、再利用される。過剰な水とともにタンク105に入った酸素は、タンク105の頂部領域に集積し、別個の酸素出口を通してタンク105から時々排出される。排気は連続的に実施することもできる。
水は、ポンプWPを動作させることによって、水タンク105からセル100の陽極側に供給される。この水は次いで、電解スタックの陽極区画で酸化され(ここでプロセスHO-2e=2H+0.5Oが起こり)、過剰な水とともに、O/水チャネルを通して水タンク105に再び循環する。O/水チャネルは、セルを通り抜け、個々の電解スタックを接続し、最後に出口1b’を通って導管102に開く。対応するそれぞれの陽極側から触媒で覆われたカチオン交換膜を通して輸送されたHイオンを(プロセス2H+2e=H+2HOによって)還元することにより、前記スタックの陰極区画でHガスが発生する。このようにして発生したHガスは、セル100内のHチャネルを通ってスタックを出、次いで(1つ以上の)水素出口1aを通ってセル100を出て、導管103に入る。導管103は、必要に応じて、この気体水素をさらなる処理の場所へ、すなわち任意選択で乾燥場所へ輸送することができる。それにもかかわらず、ここでは、Hガスを発生させる方式および本発明による電解槽セルの構造(例えばセル内の圧力チャンバ板の適用)のために、得られるHガスは非常に高い純度を有し、不純物を含まないことに留意すべきである。実際に得られるHガスはいくらかの水蒸気を含む。この水分を除去するため、Hガスを、機械式および熱式水分離器110、120においてそれぞれ機械式および熱式水分離にかける。この目的のために、Hガスを導管103を通して機械式水分離器110に輸送し、次いで熱式水分離器120に輸送する。前記機械式水分離器110では、気体水素から液相の水を機械的に分離する。前記熱式水分離器120では、気体水素を、気体水素の露点よりも低い温度まで冷却し、それによって残った水を凝縮させる。熱式水分離器120は、ペルティエ冷却器として実現されることが好ましい。分離器120から、完全に脱水された(99.99%の高純度の)気体水素が出てくる。続いて、この純粋なHガスが、質量流量制御装置MFCを通してユーザに送達される。MFCは、要求された圧力および流量を保証する。さらに、誤動作の場合にHを排出するための適切に設計された逃がし弁RV1、RV2を有するさまざまな安全管路が存在する。図16では、理解容易性を向上させるために、水素、水および酸素を輸送する道筋が、図16自体に示されているような異なる種類の線を用いて示されている。
概要
以上の詳細な議論から明らかなとおり、本発明は以下のことを提供する。
・(通常は1気圧に保たれている)O(陽極)側に対するH(陰極)側の制御可能な差圧(1~130バール)。
・制御可能なH生産速度(サイズおよび適用される電流密度に応じて20~5000cm/スタック)。
・電解スタックの寸法および/または数の広範囲にわたる可変性。電解スタックの数は1から10の間、好ましくは3から8の間で変更することができる。
・スタック内への触媒被覆膜の適用可能性。この膜はカチオン交換膜、陰極触媒はPt/C、陽極触媒はIr/IrOである。
・従来のOリングおよびOリングアセンブリとカスタム設計のOリングおよびOリングアセンブリの両方を使用する複雑な密封機構の適用可能性。
・(i)個々の電解スタック間の水/水素/酸素輸送用の密封された気体および液体チャネルを提供するため、(ii)広範囲の厚さを有する、すなわち異なる厚さを有する触媒被覆膜の使用/交換を可能にし、そのようにして電解槽セルを必要に応じて再構成する際の高い融通性を提供するため、および(iii)セル内の補強部材としての機能するための、高さが調整可能な特定のチャネル密封アセンブリのセル内での使用。
・対応するそれぞれの端板と隣り合う特別な(頂部および底部)圧力チャンバ板/圧力チャンバの適用可能性。これらの圧力チャンバ板/圧力チャンバは、セルの内側で発生した圧力と正確に同じ圧力をスタックに加え、それによってスタックの機械的歪みを防ぐ。このことは、高圧においても優れたH発生性能を可能にし、H流量を低下させない。
・2つの構成要素から組み立てられた2極性板アセンブリの使用。板の体積内に、革新的なやり方で、すなわち複数の貫通チャネルを構築する必要なしにフローチャネルを組み込むことができるため、このような2極性板アセンブリの使用は、前記板をより薄くすることを可能にする。さらに、2極性板の内側に空洞を導入することができる。この空洞は、一方で、気体および液体(すなわち水)を流すためのチャネルの働きをし、他方で、セルの内側に機能構成要素を収容することを可能にする。
・電解セルの外側の追加のユニットを必要とすることなく気体純度を高めるための、前記2極性板に形成された前記空洞へのH/O再結合器ユニットの組込み可能性。
・気体ストリーム中の少量成分が主要成分と反応して水を形成し、その結果としてHを高純度(99.99%)で生産することを可能にするための、加圧成形前にH/O再結合触媒で覆ったTi粒子から加圧成形されたTiフリットの形態のカスタム設計の気体拡散層の使用。
さらに、これも当業者には明らかなことだが、単独でまたは任意の組合せで考慮される本発明の解決策は、例示された実施形態、すなわち気体水素を発生させるための電解槽セルだけに限定されず、それらの解決策を、例えばO発生装置および(例えば燃料電池などの)他の電気化学装置に適用することもできる。
本発明は、水の電気分解によって気体水素を高圧および高純度で発生させる分野に関する。したがって、本発明はさらに、前記電気分解を実行するための新規のモジュール式電解槽ユニット、および該電解槽ユニットを使用する水素発生装置に関する。
水素をエネルギー担体として使用しようとする動きによって、新たな水素発生技術が推進されている。陰極板と陽極板との間に配置された高分子電解質膜(PEM)による水の電気分解は、有望な水素発生技法であり、PEM水電解に関する包括的なレビューが、非特許文献1に出ている。
特許文献1は、水素ガスを高圧で発生させるためのユニット化された電解槽装置を開示している。一実施形態によれば、この装置は、圧力格納容器、水電解槽スタックおよび給水源を含む。水電解槽スタックは、圧力格納容器上または圧力格納容器内に取り付けられており、高圧の圧力格納容器内に閉じ込めるための水素ガスを発生させるために使用される。給水源は、圧力格納容器内に含まれており、水電解槽スタックへの水の陰極供給を提供するために水電解槽スタックに流体結合されている。この装置を用いて、比較的に高圧(最高約340バール)の気体水素を生産することができるが、得られる気体の純度レベルは使用可能なものではない。
特許文献2は、電解質層(例えばMEA)の表面の上への水の分配が改良された電解槽セルに関する。具体的には、陽極フローフィールド板と、陰極フローフィールド板と、陽極フローフィールド板と陰極フローフィールド板との間に配置された電解質層と、陽極フローフィールド板と電解質層との間に配置された第1および第2のフラットスクリーンとを含み、第1および第2のフラットスクリーンがそれぞれ、対応するそれぞれの数の開口を有し、電気伝導性である、電解槽セルが提供される。この構造のため、水は、電解質層の活性表面を横切ってより均一に分配され、これにより、電解質層の活性エリアにわたって反応速度がより均一になることがある。生産される気体水素の圧力も、または純度レベルも使用可能なものではない。
文献において、電気分解によって気体水素を高圧で生産することは、知られている課題である。圧力の取扱いは通常、いくつか挙げるだけでも、圧力格納容器(上記参照)、非常に厚くて重い端板(例えば、特許文献3)、可動ピストン(例えば、特許文献4)、外部に位置するばね作動の溢れ弁(例えば、特許文献5)、窒素などの別個の加圧ガス(例えば、特許文献6)、非常に複雑な圧力制御および調節システム(例えば、)などの解決策を使用することによって保証される。これらの解決策は取扱いが面倒であり、いくつかのケースでは、人間による監視および介入なしで自律的に動作させるのには信頼性が十分ではない。
気体水素を高純度で生産することも知られている課題である。この目的のために、H/O再結合器を膜自体に適用すること、またはセル内で使用されるチタンフリットの裏面に適用すること、あるいは外部再結合器の形態でセルの外側に適用することは、十分に受け入れられている慣行である。しかしながら、これらの解決策の中で満足のいくと証明されたものはない。具体的には、膜内の再結合器は膜を徐々に破壊し、したがって膜の寿命を短くする。チタンフリット上の裏材の形態での適用は、より高い圧力で不十分になる。外部再結合器の使用は、H発生のコストを大幅に上昇させ、機器内では得られない追加の場所を必要とし、機器を通ってセルから再結合器に水素ガスが移動しなければならないことにより、危険となることさえある。
米国特許出願公開第2011/0266142号 米国特許出願公開第2005/0115825号 米国特許第5,783,051号明細書 米国特許第7,846,307号明細書 欧州特許第0,659,218号明細書 仏国特許第2,466,515号明細書 中国特許出願第105862066A明細書
International Journal of Hydrogen Energy 38(2013)pp.4901-4934
以上のことを考慮すれば、本発明の目的は、新規の電解槽ユニットを提供することにある。
本発明の他の目的は、上述の知られている解決策に関連した短所のうちの少なくとも一部の短所に対処する電解槽ユニットを提供することにある。
本発明の他の目的は、ユニット内の高い差圧を高い信頼性で取り扱う電解槽ユニットを提供することにある。
本発明の他の目的は、気体水素を、高純度および可変の生産速度で発生させることができる電解槽ユニットを提供することにある。
本発明の他の目的は、スタックベースの電解槽ユニット、特に、比較的に単純におよび比較的に安価に製造することができる多数の電解セルを有するモジュール式電解槽ユニットを提供することにある。
本発明の他の目的は、融通性が高い電解槽ユニット、例えばユニット内で使用されている膜要素に関して、前記膜要素を交換するときの融通性が高い電解槽ユニットを提供することにある。
本発明の他の目的は、必要な気体生産速度または気体物質の種類を変更する場合に、必要に応じて容易におよび単純に再構成することができる電解槽ユニットを提供することにある。
以下では、本発明の追加の目的、ならびに本発明の態様、特徴および利点を説明する。
上記の目的は、請求項1に記載の電解槽ユニットによって達成される。本発明によるユニットの好ましい追加の実施形態が請求項2から11に記載されている。上記の目的はさらに、請求項12に記載の水素発生装置によって達成される。本発明による水素発生装置の好ましい実施形態が請求項13および14に記載されている。
具体的には、本発明は、高い差圧で動作することができる水電解槽ユニットの新規の構成要素および新規のアセンブリに関する。本発明は、それぞれ陰極側および陽極側での水(HO)の電気化学的還元(2H+2e=H+2HO)および酸化(HO-2e=2H+0.5O)に基づく。提案された技術的新規性およびモジュール式構造のために、示された電気化学ユニットアーキテクチャは高度にスケーラブルで、融通がきく。このユニットは、ユニットのサイズ/寸法と使用されるセルの数の両方に関して容易にスケールアップすることができ、同時に、圧力許容差を維持することができる。電解槽ユニットに組み込まれた触媒再結合器は、広範囲の圧力およびH流量にわたって高い気体純度を可能にする。このことは、化学、製薬およびエネルギー産業などのさまざまな産業において本発明の電解槽ユニットを適用すること可能にする。高圧および高純度は、有機合成化学(製薬産業と化学産業の両方)およびエネルギー貯蔵の分野、特に自動車セクターにおけるエネルギー貯蔵の分野において特に重要である。
本発明による水電解槽ユニットで使用される新規の構成要素のうちの1つの構成要素が、モジュール式2極性板である。このユニットでは、従来の単一アイテム2極性板の代わりに、2構成要素2極性板アセンブリが使用されており、前記アセンブリは、別々に製造された別個の2つの板構成要素から構成されている。これらの2つの構成要素間に円形の空洞が導入されており、この空洞は、隣り合うスタックのセルを接続しているチャネルへの効果的な気体輸送路であることが分かった。この2構成要素設計の結果、2極性板は、組み立てられたときにより薄くなり、電解槽ユニット全体がより軽くなる。さらに、なんらかの理由で必要な場合には、前記2極性板アセンブリの半分、すなわち前記2極性板アセンブリの2つの構成要素のうちの一方の構成要素を、もう一方の構成要素とは独立に変更することができ、それによってユニットのスタックの各セルの融通性をさらに高めることができる。
本発明による水電解槽ユニットで使用される他の新規の構成要素は、2構成要素2極性板アセンブリの別個の構成要素内に形成された空洞に組み込まれたH/O再結合器である。大表面メッシュの形態で提供されるこのH/O再結合器は、どちらか一方の気体と電解槽ユニット内に存在しているもう一方の痕跡量の気体との間の触媒再結合反応を強化することによって、本発明による電解槽セル内で発生する気体ストリーム(H、O)の純度を増大させるのに役立つ。
本発明による水電解槽ユニットで使用される他の新規の構成要素は、チタン(Ti)フリット(Tiフリット)でできたカスタム設計の組み立てられた集電器である。前記Tiフリットは、異なる平均粒径の個別に覆われたTi粒子の形態で提供された触媒で覆われたTi粉末でできており、触媒を含浸させたTi粒子を加圧成形することによってTiフリットを実際に製造する前に、湿式化学プロセスによってそれぞれのTi粒子の表面にナノ粒子状触媒を付着させる。このようにすると、活性触媒の有効表面積が大幅に増大し、その結果、本発明による電解槽ユニット内で発生する気体水素の純度が高まる。
本発明による水電解槽ユニットに適用される他の新規の構成要素は、隣り合う電解槽セルに配置された2枚の触媒被覆膜間の水密密封を提供する流体チャネル密封アセンブリである。この流体チャネル密封アセンブリはさらに、触媒被覆膜の実際の厚さと単純に整合させることができるスペーサ要素を提供する。このようにすると、触媒被覆膜を交換する場合に、より高い圧力であってもユニットの完全な密封を達成するために、電解槽ユニットの残りの構成要素を再製造する必要がない。
本発明による水電解槽ユニット内において任意選択で使用される他の新規の構成要素は、ユニットの両端に配置された特定の圧力チャンバ板内に形成された、ユニットの両端の圧力チャンバである。これらの特別な板は、セルのスタックに対する適応圧力制御を両側から提供し、そのようにしてスタックの各セル全体を通して均一な圧力分布を提供する。この構造は、セル本体の変形を阻止し、そのようにして、例えば触媒被覆膜とTiフリットの間および/またはTiフリットとTi板の間など、内部構成要素間の接触面積の縮小を防ぐ。その結果、高圧においてもセル抵抗が安定する。重要なのは、前記圧力チャンバ板の適用が、現状技術である、ユニット内の圧力制御手段としての(ピストンまたは弁などの)可動部品または弾塑性要素の必要性を排除することである。さらに、どの外部圧力制御とも違い、前記圧力チャンバ板の使用は元来、安全である。これは、前記圧力チャンバ板内に形成された圧力チャンバ内の圧力が、スタックの電解セル内で発生する圧力よりも高くなることは決してないためである。しかしながら、圧力から独立した電気化学性能を保証するために、圧力チャンバは対で使用されなければならないこと、すなわち、本発明による電解槽ユニットの陰極側に1つ、陽極側にもう1つの圧力チャンバが使用されなければならないことが分かった。
水から気体水素を高圧および高純度で発生させるために使用される3つの電解セルを備える、本発明による電解槽ユニットの特定の例示的な実施形態の完全な透視図である。 図1に例示された電解槽ユニットの部分分解図である。 図1の線A-Aに沿って切った、図1の例示的な電解槽ユニットのさまざまな断面図A-Aである。 図1の線B-Bに沿って切った、図1の例示的な電解槽ユニットのさまざまな断面図B-Bである。 互いの隣に配置された第1の2構成要素2極性板アセンブリの第1の構成要素および第2の2構成要素2極性板アセンブリの第2の構成要素から基本的に構築された、ユニット内で使用される中間電解セルのさまざまな断面図A-A(図1参照)である。 互いの隣に配置された第1の2構成要素2極性板アセンブリの第1の構成要素および第2の2構成要素2極性板アセンブリの第2の構成要素から基本的に構築された、ユニット内で使用される中間電解セルのさまざまな断面図B-B(図1参照)である。 電解槽セルの中間電解セルセルn+1)の第1の部分および電解槽ユニットの隣り合う中間電解セルセルn)の第2の部分を形成している2構成要素2極性板アセンブリのさまざまな図であり、具体的には、挿入図(a)はアセンブリの分解図、挿入図(b)は第1の部分の上面図、挿入図(c)は第1の部分の下面図、挿入図(d)は第2の部分の下面図である。 電気分解およびしたがって水素発生が起こる電解槽ユニット内の場所にそこを通して水が導入されるフローチャネルおよび空洞の系を示す、図1の線A-Aに沿って切った2構成要素2極性板アセンブリの拡大部分断面図である。 隣り合う2つの電解セル内に配置された2枚の触媒被覆膜間の密封を保証するため、および前記膜の厚さと整合させるための調整可能なスペーサ要素を提供するために電解槽ユニット内で使用されているチャネル密封アセンブリの断面図である。 挿入図(a)および挿入図(b)はそれぞれ、底部および頂部から見た陰極側(頂部)圧力チャンバ板の透視図である。 図1の線A-Aに沿って切った、陰極側(頂部)圧力チャンバ板の断面図である。 本発明による電解ユニット内で使用されているカスタム設計およびカスタムメードのチタンばねを示す図である。 さまざまな数の電解セル、具体的には1つ[プロット(a)]、3つ[プロット(b)]および6つ[プロット(c)]の電解セルを備える本発明による電解槽ユニットの電流/電圧特性を示す図である。 さまざまな数の電解セル、具体的には1つ[プロット(a)]、3つ[プロット(b)]および6つ[プロット(c)]の電解セルを備える本発明による電解槽ユニットのH発生性能を示す図である。 圧力チャンバ板がある場合(星印)とない場合(黒塗りの正方形)の、本発明による電解槽ユニットの電気化学インピーダンス分光測定に基づくユニット抵抗を、セル圧力の関数として示す図である。 本発明による3セル電解槽ユニットの、室温(25℃)における、iR補償なしのセル動作電圧を、1から100バールの範囲のさまざまなセル圧力において示す図である。 本発明による電解槽ユニット内でH/O再結合器要素として使用されるPtで覆われたTiメッシュを、倍率を徐々に大きくして撮影した走査電子顕微鏡像である。 本発明による電解槽ユニット内でセルのTiフリット要素の材料として使用される裸のTiフリット(画像A)およびPtで覆われたTiフリット(画像B、CおよびD)を、異なる倍率で撮影した上面走査電子顕微鏡像である。 本発明による電解槽ユニットを備える例示的な水素発生装置の概略配置図である。
以下では、添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1から3は、本発明による電解槽(電気化学)ユニット100の例示的な一実施形態を示しており、電解槽(電気化学)ユニット100は、前記ユニット100に導入された水の電気分解によって気体水素を高圧および高純度で発生させるために使用される。具体的には、図1は、ユニット100の透視図であり、図2ならびに図3Aおよび3Bはそれぞれ、図1に示された前記電解槽ユニット100の部分分解図、A-A線に沿って切った立断面図、およびB-B線に沿って切った別の立断面図である。さらなる参照のために言うと、図3Aの立断面図は、ユニット100内のH輸送チャネル構造を示しており、図3Bの立断面図は、水/O輸送チャネル構造を示している。さらに、図1から3には、単純かつ明瞭にするために、3つの電解セル24を備える電解槽ユニット100の一実施形態が示されており、これらの3つの電解セル24は、互いの隣に(互いの上下に)、チャネル密封アセンブリ13を通して互いに流体/気体接続した状態で配置されている。しかしながら、ユニット100の以下の詳細な議論から明らかなとおり、ユニット100は、基本的に任意のn個の電解セルを用いて実現することができる。しかしながら、実用に即して考えれば、選択される数nは、少なくとも1、多くても20、好ましくは多くても15、より好ましくは多くても10であるべきであり、特に、単一の電解槽ユニット100に適用されるスタックのセルの数nは、好ましくは1から10の間、より優先的には3から8の間である。
図1および2から分かるとおり、電解槽ユニット100はモジュール構造を有し、含まれるさまざまな構成要素は、機能の異なる板状要素によって提供されている。これらの板状構成要素は任意の平面形状を有することができ、図1に示された例示的な実施形態では、これらの構成要素の形状が本質的に円形である。以後、用語「縦方向」は、前記板状構成要素の表面平面に対して本質的に垂直な方向を指す。したがって、図2に示されているとおり、これらの板状構成要素は、縦方向に沿った複数の貫通穴を有する。前記穴のうちの一部の穴は、これらの構成要素を組み立てて電解槽ユニット100にするために使用されるねじボルト20を受け取るための孔23であって、次いで、対応するそれぞれの孔23に挿入されたねじボルト20にねじ留めされた座金19およびねじナット21によって前記構成要素を密封されるように接続するための孔23の役目を果たす。互いに対して適正に位置決めされ、それらの穴に挿入可能な特定のチャネル密封アセンブリ13(後に詳述する)によって密封された、前記穴のうちの残りの穴は、それぞれの電解セル24に水を導入し、電解反応後に、それぞれのセル24から過剰な水および気体酸素を排出し、それぞれのセル24から気体水素を放出するための、ユニット100内の水/OおよびH輸送チャネル構造の縦方向流通部分を形成する役目を果たし、したがって、ユニット100内で使用されている全てのセル24で水の分解が起こる。
本発明による電解槽ユニット100は、電気分解によって水を分解し、そうして気体水素を発生させるために使用される。この目的のため、ユニット100は、互いの隣に、水/O輸送チャネル構造およびH輸送チャネル構造の縦方向部分を通して互いに流体/気体連通した状態で配置された、ある数nの電解セル24を備える。したがって、電解槽ユニット100は、電解セル24のスタック24’を含み、スタック24’は、相互に接続された中間セルと2つの端セルとを含み、端セルは、前記スタックのそれぞれの側に1つずつある。これらの中間セルおよび端セルは本質的に同じ構造を有し(詳細については下記参照)、図4Aおよび4Bのさまざまな断面図、それぞれA-AおよびB-B(図1参照)に示されているように、それぞれの電解セル24は、互いの隣に配置された、第1の2構成要素2極性板アセンブリ25の第1の構成要素25aおよび第2の2構成要素2極性板アセンブリ25’(完全には示されていない)の第2の構成要素25bから構築されている。
図1から3を参照すると、セル24/セルの連続体24’は、ユニット100の中核的構造要素を形成しており、この中核的構造要素は、その反対面から、縦方向に沿って、電気分解に必要な電流をユニット100に導入するために使用される陰極板4および陽極板9によって挟まれている。ここで、陰極板4および陽極板9は、実際には、端セルの最も外側の金属板構成要素によって形成されるが、他の構成では、電解槽ユニット100が組み立てられたときにこれらの2つの端セルの最も外側の金属構成要素と密に接触した状態で配置される別個の陰極/陽極板を使用することもできる。
ユニット100の陰極側では、前記陰極板4上に陰極絶縁板3が配置されており、陰極絶縁板3上には、圧力チャンバを有する(頂部)圧力チャンバ板2が配置されており、陰極側端板1が、これらの一連の板状構成要素内にユニット100を完成させている。端板1は、ユニット100の水/O輸送チャネル構造およびH輸送チャネル構造と流体/気体連通した適切な開口を有する。前記開口は、少なくとも1つの水入口1b、少なくとも1つの水/O出口1b’および少なくとも1つのH出口1aによって構成されている。
ユニット100の陽極側では、前記陽極板9上に陽極絶縁板10が配置されており、陽極絶縁板10上には、圧力チャンバを有する(底部)圧力チャンバ板11が配置されており、陽極側端板12が、これらの一連の板状構成要素内にユニット100を完成させている。
高圧動作下において、組み立てられた状態の電解槽ユニット100の水密および気密構造を保証するため、ユニット100には、必要に応じて、前記板状構成要素間の相互接続流通チャネルに沿って、適切な密封手段、好ましくはOリング16、17、18、密封リング6およびチャネル密封アセンブリ13の形態の適切な密封手段が配置される。これらの密封手段のほとんどは当業者に知られており、以下では、新規の密封手段が、図7を参照して詳細に論じられる。
図4Aおよび4Bはそれぞれ、図1のA-AおよびB-B断面における、1つの電解セル24のアセンブリおよび1つの2極性板のアセンブリ25の断面を同時に示している。単一の電解セル24は、(図1のユニット100の陰極側から陽極側へ順番に、)2極性板アセンブリ25の第1の(底部)構成要素25a、Tiでできたカスタムメードのばね22、カスタムメードのTiフリット15、触媒被覆膜5、カスタムメードの別のTiフリット14、および2極性板アセンブリ25の第2の(頂部)構成要素25bを備える。
第1の構成要素25aは、このセル(すなわち、ユニット100内のセルスタックの全体を考えたときにはセルi)の陰極の働きをする。第1の構成要素25aは、前記第1の構成要素25aの表面に機械加工された、特にCNCフライス切削された気体チャネル28(図6参照)を有し、気体チャネル28は、発生したHガスを空洞26を介してHチャネル構造に導く。2極性板アセンブリ25の第2の構成要素25bは、上のセル(すなわちセルi-1)の陽極の働きをすることに留意されたい。
図10に示されているカスタムメードのTiばね22は、適正な接触と気体流を同時に保証するために、ウェーブ22aと穴22bの両方を含む。ばね22は、所与の厚さを有するTi箔から、最初に、規則的なパターンおよび密度の穴を箔に切削し、次いで1つの振幅、好ましくは箔の厚さの約2倍の大きさの振幅を有するように箔を波形にすることによって作られる。
カスタムメードのTiフリット15は、2極性板アセンブリ25と触媒被覆膜5とを接続する役目を果たす。
触媒被覆膜5は、陰極側のPt/Cと、陽子伝導膜、好ましくは例えばNafion(デュポン(DuPont)(登録商標))でできた陽子伝導膜と、陽極側のIr/IrO触媒とを有する。触媒被覆膜5の端からHガスが漏れることを防ぐため、Oリング16に基づく密封技術が使用されている。触媒被覆膜5は市販されている(例えばドイツGoppingenのQuintech e.K.によって生産されている)。
電解セル24内の圧力管理を達成するため、組み立てられた状態のユニット100では、前記Tiばね22がTiフリット15を触媒被覆膜5に絶えず押し付け、それによって、Tiフリット15と触媒被覆膜5との間に実用上一定のサイズの接触面積を提供する。このようにすると、ユニット100が動作中であるときに長期間にわたって高いH生産速度を維持することができる。
カスタムメードのTiフリット14は、2極性板アセンブリ25と触媒被覆膜5とを接続する役目を果たす。
第2の構成要素25bは、このセル(すなわちセルi)の陽極の働きをする。第2の構成要素25bは、第2の構成要素25bの表面に機械加工された、特にCNCフライス切削された気体チャネル29(図6参照)を有し、気体チャネル29は、発生したOガス(および残留水)を、前記第2の構成要素25bの表面にCNCフライス切削された空洞26を介して水/Oチャネル構造に導く。2極性板アセンブリ25の第1の構成要素25aは、下のセル(すなわちユニット100内のセルのスタックでセルi+1)の陰極の働きをすることに留意されたい。
電解槽セルで伝統的に使用されているTiフリット型の集電器要素では、活性再結合触媒の有効表面積が非常に限られている。このようなセルの動作中のより高い圧力、実用上は約30バールを超える圧力では、ますます多くの水素が、触媒被覆膜を通過して膜の酸素側に移動する。したがって、水素を酸素と再結合させることがますます困難になり、今日の標準実施法である、フリット型集電器要素の裏面に適用された単純な被覆(めっき)は、この問題を解決することができない。
本発明によれば、触媒被覆膜5と2極性板アセンブリ25の第1/第2の構成要素との間の、触媒被覆膜5の陰極側と陽極側の両方に、ユニットの集電器板として機能する、触媒を含浸させたTiフリットが使用される。Tiフリット14、15は、触媒で覆われたTi粒子の粉末からカスタムメードで作られる。50、100および250マイクロメートルの典型的な平均粒径を有する3種類の異なるTi粉末が使用される。湿式化学法によって、触媒(Pt、Pd、さまざまなPd-Pt合金)をTi粒子の表面(図15Aの走査電子顕微鏡像を参照されたい)に付着させる。これらの触媒はナノ粒子状であり、触媒のサイズは、金属前駆体(例えばPtの場合にはPtCl 2-)および還元剤(例えばNaBH)の濃度によって制御される。続いて、異なる粒径を有するこれらの粉末からフリットを加圧成形する。このようにして得たフリットを本発明による電解ユニット100のセルに配置するときには、Tiフリットの最も小さな粒径を有する側を、触媒被覆膜と接触させ、Tiフリットの最も大きなTi粒子を有する側を、Tiでできた2極性板アセンブリ25の前記構成要素25a、25bと接触させる。フリットを製作する前に、全てのTi粒子が、ナノ構造化された触媒で覆われているため、Tiフリットの裏面だけが覆われている(すなわち表面再結合の代わりに準体積再結合が起こり得る)ときの生産シナリオと比較して、気体ストリームとの接触面積ははるかに大きい。触媒で覆われたTi粒子を使用して加圧成形されたフリットが、図15Bから15Dの異なる倍率の走査電子顕微鏡像に示されている。
図5は、本発明による2構成要素2極性板アセンブリ25のさまざまな図を示しており、2構成要素2極性板アセンブリ25の第1および第2の構成要素25a、25bはそれぞれ、中間電解セル24(セルi+1)の第1の部分および隣り合う中間電解セル24(セルi)の第2の部分を形成している。具体的には、挿入図(a)はアセンブリ25の分解図、挿入図(b)は第1の構成要素の上面図、挿入図(c)は第1の構成要素の下面図、挿入図(d)は第2の構成要素の下面図である。ここで、前記第1の構成要素25aは、実際には、陰極板4から2番目のセルとして配置されたスタックのH側集電器板8に対応し、前記第2の構成要素25bは、陰極板4から最初のセルとして配置された隣り合うセルのO側集電器板7に対応する。この図には、密封位置にある前記2極性板アセンブリ25の対応するそれぞれの構成要素内に配置されているOリング16およびチャネル密封アセンブリ13のうちの一部も示されている。
図6は、図1の線A-Aに沿って切った2構成要素2極性板アセンブリ25の拡大部分断面図である。アセンブリ25は、第1の構成要素25aおよび相補的な第2の構成要素25bからなっており、第1の構成要素25aおよび第2の構成要素25bはそれぞれ、実際には、隣り合う2つの電解セルのH側集電器板8およびO側集電器板7であり、これらの2つの電解セルは、セルの前記スタックの対応するそれぞれのチャネル密封アセンブリ13のフローチャネル13bを通して互いに流体/気体連通している。フローチャネル13bには、第1および第2の構成要素25a、25bによって境界が画定された空洞26が接続されており、流体連通を提供している。したがって、組み立てられた状態にある2極性板アセンブリ25内には、チャネル密封アセンブリ13のフローチャネル13bと空洞26とを含む流路が形成されており、この流路を通して、気体チャネル28内のTiフリット15のところに(破線矢印に沿って)水が導入され、そこで電気分解およびしたがって水素発生が起こる。
2極性板アセンブリ25の構成要素25a、25bはTiでできている。最初に、適正なサイズを有する前記構成要素の板を切り出し、次いで注意深く研磨する。続いて、空洞26、気体および液体チャネル28、29、13b、およびOリング16を収容するための溝16aを、精密CNCフライス切削によって形成する。
最も重要なのは、さもなければユニット100の外側に置かなければならないであろう気体(OまたはH)処理のための機能ユニットを、本発明による電解槽ユニット100に組み込むことを、前記空洞が可能にすることである。例えば、気体ストリーム(OとHの両方)の純度を高めるために、ナノ構造化された貴金属触媒によって覆われた、好ましくは(0.05から1.0mg/cmの被覆厚さを有する、PtCl 2-+4e=Pt+6Clの触媒反応を完了させるための)電着させた白金(Pt)、パラジウム(Pd)またはPd/Pt合金によって覆われた、大きな表面を有する不活性金属メッシュの形態の、(2H+O=2HOに従って機能する)少なくとも1つのH/O再結合器30を、空洞26に含めることができる/含める。このメッシュ自体は例えばTiから作られているが、ニッケル(Ni)、ニオブ(Nb)などの他の金属から製作することもできる。しかしながら、メッシュを製作するために使用される金属のメッシュ密度特性は異なる。H/O再結合器30は、もう一方の痕跡量の気体を反応させる(そのようにして水を形成する)ことによって、生成されるOおよびHストリームの純度をそれぞれ向上させるために、陽極と陰極回路の両方に組み込まれる。触媒再結合反応を強化するユニット/セルの高い動作温度(60℃)および圧力のため、ユニット100へのH/O再結合器30の組込みはさらに有益である。Ptで覆われたTiメッシュH/O再結合器要素の、倍率を徐々に大きくした走査電子顕微鏡(SEM)像が図14に示されている。
図7は、電解槽ユニット100内で使用されている流体チャネル密封アセンブリ13の断面図を示している。チャネル密封アセンブリ13は、隣り合う2つの電解セル24内に配置された2枚の触媒被覆膜5間の適正な密封を保証する。チャネル密封アセンブリ13はさらに、(例えばユニット100を分解し、次いで組み立てなおすときに)触媒被覆膜を取り替えるケースで、これから使用する触媒被覆膜の厚さが、交換する元の触媒被覆膜の厚さと比べて異なるであろう場合に、(それを交換することによって)前記膜の厚さと単純に整合させることができる調整可能なスペーサ要素を提供する。具体的には、異なる触媒被覆膜は一般に異なる厚さを有し、さらに、触媒被覆が異なると、その結果として触媒被覆膜5の厚さも異なる。しかしながら、ユニット100のH輸送チャネルおよび水/O輸送チャネルが単純なOリングで密封されている場合には、このOリングのサイズが、(一般に50~400マイクロメートルの範囲にある)触媒被覆膜5の厚さによって決まる距離と整合していなければならない。例えば、(高い圧力、高い純度、低い抵抗などの異なる適用目的、新たな供給業者などで)新たなタイプの触媒被覆膜5を電解槽ユニット100に設置しなければならない場合には、より高い圧力で漏れが生じないことを保証するために、例えば端板、集電器板など、ユニット100の全ての金属構成要素を再製造しなければならない。これを回避するため、単純なOリングの代わりに、端が開いた縦方向チャネル13bを有する単純な塑性体13a(例えばPEEKまたはZX-100)でできたチャネル密封アセンブリ13と、チャネル密封アセンブリ13がユニット100内の位置に配置されたときに塑性体13aの端のチャネル13bの周囲に配置される(頂部に1つ、底部に1つの)2つのOリング17とを使用する。チャネル13bは、隣り合う電解セル24間の液体輸送に役立つ。ここでは、塑性体13aの厚さ(または高さ)を、所与の電解セル24内に配置される触媒被覆膜5の厚さに合わせて調整しなければならない/調整することができる。ユニット100の残りの全ての部分に変更はない。このことは、本発明による電解槽ユニット100を、異なる厚さの触媒被覆膜5とともに使用することを可能にする。その中にチャネル13bを有する塑性体13aは、単純なCNCフライス切削によって製造される。カスタム設計のチャネル密封アセンブリ13は、個々のセル24を互いに流体/気体連通した状態で接続しているチャネルを密封する役目を果たす。
触媒被覆膜5の交換はユニット100の他の構成要素の再製造を必要としないため、本発明によるチャネル密封アセンブリ13の適用は、現状技術の解決策と比較して、使用する触媒被覆膜5に関する、ユニット100の前例のない融通性を保証する。さらに、チャネル密封アセンブリ13のこの設計はさらに、触媒被覆膜5の水密密封を保証する。さらに、前記チャネル密封アセンブリ13は、電解ユニット100内の補強部材としても機能する。
図8の挿入図(a)および(b)はそれぞれ、底部および頂部から見た陰極側(頂部)圧力チャンバ板2の透視図を示している。図9は、図1のA-A断面に沿った前記圧力チャンバ板2の断面図である。圧力チャンバ板2は、ユニット100の電解セルに面したその表面に、凹部、すなわち圧力チャンバ2bを有する。Hチャネル構造を完成させるため、圧力チャンバ2bは、貫通穴2aを介して、陰極側端板1(図1)に形成されたH出口1aと気体連通している。圧力チャンバ2bおよび貫通穴2aは、圧力チャンバ板2の前記表面に等しく機械加工されており、好ましくはCNCフライス切削されている。しかしながら、当業者には明らかなとおり、連通貫通穴2bを有する圧力チャンバ2bは、端板1の対応するそれぞれの表面に直接に形成することもできる。陽極側端板12のところに配置された、圧力チャンバ11b(図3B参照)を有する圧力チャンバ板11の設計は、圧力チャンバ板2の設計と似ているが、圧力チャンバ板11には連通貫通穴が形成されていない。
2つの圧力チャンバ板2、11は、動作に必要な構成要素に追加してセル設計に含まれる任意選択の要素である。これらの特別な要素、正確には、(圧力チャンバ板に、または圧力チャンバ板が構造から省かれている場合には前記端板に直接に)存在する圧力チャンバは、スタックに対する適応圧力制御を両側から提供し、そのようにしてスタックのセル全体を通して均一な圧力分布を提供する。重要なのは、この適応圧力制御を達成するために、(ピストンまたは弁などの)可動部品も、または弾塑性要素も適用されないことである。さらに、どの外部圧力制御とも違い、電解槽ユニット内の端板のところに圧力チャンバを適用することは元来、安全である。これは、これらのチャンバ内の圧力が、電解スタック内で発生する圧力よりも高くなることは決してないためである。それにもかかわらず、圧力から独立した電気化学性能を保証するために、両方の圧力チャンバが必要であることが分かった。
この新規の構造は、電解スタック内のセルの変形を排除し、そのようにして触媒被覆膜/Tiフリット間、Tiフリット/Ti板間の接触面積の縮小を防ぐ。その結果、図13Aに示されているように、高圧においてもセル抵抗が安定する。図13Aは、本発明による電解槽ユニットの圧力チャンバがある場合(星印)とない場合(黒塗りの正方形)のセル抵抗をセル圧力の関数として示している。ここで、プロットされたセル抵抗値は、開路電圧で集められた、10mVの電位変調振幅における電気化学インピーダンス分光データから抽出したものである。完全な電気化学インピーダンススペクトルを、外部からユニットのセルにHを充填することによって達成された10の異なる圧力値(1~100バール)で記録した。この図から分かるように、圧力チャンバがない場合には、圧力を大気圧から100バールに増大させたときに、電解槽ユニットの抵抗が0.08Ωから1.2Ωに増大し、前記圧力チャンバがある場合には、電解槽ユニットの抵抗がほぼ一定のままであり、明らかにスタックに逆圧を加えている。1つの圧力チャンバだけを(セルの陽極側または陰極側に)適用したときでも、ある一定の改善を観察することができるが、電解槽ユニットの中のスタックのセルの変形を完全に防ぐためには両方の圧力チャンバが必要である。
ユニットのこの一定の抵抗は、高い圧力値であっても、エネルギー効率の高い動作につながり、圧力チャンバが適用されたときには外部圧力発生が必要ない。前者が図13Bに示されている。図13Bは、1.25Acm-2の電流密度で動作している本発明による3セル電解槽ユニットの、室温(25℃)における、ユニットの内部抵抗の補償(すなわちiR補償)なしの性能(動作電圧)を、1から100バールの範囲の発生差圧(すなわち触媒被覆膜の陰極側と陽極側の間の圧力差)の関数として示している。必要なユニット電圧が圧力の関数として変化しないことが明瞭に分かる。
本発明による電解槽ユニットの動作を例示するため、ユニットを流れる電流を、印加電圧の関数としてモニタリングした。図11は、さまざまな数の電解セル、具体的には1つ[プロット(a)]、3つ[プロット(b)]および6つ[プロット(c)]の電解セルを備える本発明による電解槽ユニットの1気圧における電流/電圧特性を示している。供給される水は0.5L/分に固定した。実験は、室温(25℃)で、iR補償なしで実行した。セル電圧を、図に示された速度で掃引した。触媒被覆膜の面積は60cmセルとした。さらに、図12は、さまざまな数の電解セル、具体的には1つ[プロット(a)]、3つ[プロット(b)]および6つ[プロット(c)]の電解セル(45cm/各セル)を備える本発明による電解槽セルのH発生性能を示している。H流量を、印加電圧の関数として記録した。供給される水は0.5L/分に固定した。実験は、室温(25℃)で、触媒被覆膜面積60cm/セルで、ユニットの内部抵抗の補償なしで実行した。
これらの図の曲線を、異なる電圧掃引速度(すなわち電圧変化の速度)で記録した。曲線がほぼ完全に重なっていることは、使用された電解スタックの数とは無関係に、ユニットの振舞いが良好であること(すなわち質量輸送の限界が生じないこと)を証明している。この振舞いは、本発明による電解槽ユニットの電子的、幾何学的および機械的属性が、単一セル構成と多セル構成の両方で優れた性能を保証することを立証している。
図16は、本発明による単純な例示的水素発生装置200を概略的に示している。水素発生装置200は、本発明による電解槽ユニット100内で起こる電気分解によって水素を発生させるための供給原料としての水を連続的に供給するための水源、ここでは水タンク105を備える。水タンク105は、適当な導管系を介して電解槽ユニット100と流体連通している。当業者には明らかなことだが、タンク105は、前記導管系を通して一度に2つ以上の電解槽ユニットに、同時にまたはバッチモードで順々に供給することもできる。具体的には、図1を参照すると、水タンク105は、適当な導管101を通して電解槽ユニット100の水入口1bに接続されている。水タンク105には、実際の水消費速度に従って別個の入口を通して連続的にまたは定期的に水が充填される。ユニット100への水の供給および供給速度自体は、導管101に挿入されたポンプWPによって支配される。任意選択で、ユニット100に供給される水の温度を調整するため、導管101に熱交換器HEを挿入することもできる。電解槽ユニット100を出る酸素と混合された過剰な水を集めるため、タンク105は、導管102を通して、電解槽ユニット100の水/酸素出口1b’とも流体連通している。したがって、過剰な水はタンク105に再循環して、再利用される。過剰な水とともにタンク105に入った酸素は、タンク105の頂部領域に集積し、別個の酸素出口を通してタンク105から時々排出される。排気は連続的に実施することもできる。
水は、ポンプWPを動作させることによって、水タンク105からユニット100の陽極側に供給される。この水は次いで、電解セルの陽極区画で酸化され(ここでプロセスHO-2e=2H+0.5Oが起こり)、過剰な水とともに、O/水チャネルを通して水タンク105に再び循環する。O/水チャネルは、ユニットを通り抜け、個々の電解セルを接続し、最後に出口1b’を通って導管102に開く。対応するそれぞれの陽極側から触媒で覆われたカチオン交換膜を通して輸送されたHイオンを(プロセス2H+2e=H+2HOによって)還元することにより、前記セルの陰極区画でHガスが発生する。このようにして発生したHガスは、ユニット100内のHチャネルを通ってセルを出、次いで(1つ以上の)水素出口1aを通ってユニット100を出て、導管103に入る。導管103は、必要に応じて、この気体水素をさらなる処理の場所へ、すなわち任意選択で乾燥場所へ輸送することができる。それにもかかわらず、ここでは、Hガスを発生させる方式および本発明による電解槽ユニットの構造(例えばユニット内の圧力チャンバ板の適用)のために、得られるHガスは非常に高い純度を有し、不純物を含まないことに留意すべきである。実際に得られるHガスはいくらかの水蒸気を含む。この水分を除去するため、Hガスを、機械式および熱式水分離器110、120においてそれぞれ機械式および熱式水分離にかける。この目的のために、Hガスを導管103を通して機械式水分離器110に輸送し、次いで熱式水分離器120に輸送する。前記機械式水分離器110では、気体水素から液相の水を機械的に分離する。前記熱式水分離器120では、気体水素を、気体水素の露点よりも低い温度まで冷却し、それによって残った水を凝縮させる。熱式水分離器120は、ペルティエ冷却器として実現されることが好ましい。分離器120から、完全に脱水された(99.99%の高純度の)気体水素が出てくる。続いて、この純粋なHガスが、質量流量制御装置MFCを通してユーザに送達される。MFCは、要求された圧力および流量を保証する。さらに、誤動作の場合にHを排出するための適切に設計された逃がし弁RV1、RV2を有するさまざまな安全管路が存在する。図16では、理解容易性を向上させるために、水素、水および酸素を輸送する道筋が、図16自体に示されているような異なる種類の線を用いて示されている。
概要
以上の詳細な議論から明らかなとおり、本発明は以下のことを提供する。
・(通常は1気圧に保たれている)O(陽極)側に対するH(陰極)側の制御可能な差圧(1~130バール)。
・制御可能なH生産速度(サイズおよび適用される電流密度に応じて20~5000cm/スタック)。
・電解セルの寸法および/または数の広範囲にわたる可変性。電解セルの数は1から10の間、好ましくは3から8の間で変更することができる。
セル内への触媒被覆膜の適用可能性。この膜はカチオン交換膜、陰極触媒はPt/C、陽極触媒はIr/IrOである。
・従来のOリングおよびOリングアセンブリとカスタム設計のOリングおよびOリングアセンブリの両方を使用する複雑な密封機構の適用可能性。
・(i)個々の電解セル間の水/水素/酸素輸送用の密封された気体および液体チャネルを提供するため、(ii)広範囲の厚さを有する、すなわち異なる厚さを有する触媒被覆膜の使用/交換を可能にし、そのようにして電解槽ユニットを必要に応じて再構成する際の高い融通性を提供するため、および(iii)ユニット内の補強部材としての機能するための、高さが調整可能な特定のチャネル密封アセンブリのユニット内での使用。
・対応するそれぞれの端板と隣り合う特別な(頂部および底部)圧力チャンバ板/圧力チャンバの適用可能性。これらの圧力チャンバ板/圧力チャンバは、ユニットの内側で発生した圧力と正確に同じ圧力をスタックの各セルに加え、それによってセルのスタックの機械的歪みを防ぐ。このことは、高圧においても優れたH発生性能を可能にし、H流量を低下させない。
・2つの構成要素から組み立てられた2極性板アセンブリの使用。板の体積内に、革新的なやり方で、すなわち複数の貫通チャネルを構築する必要なしにフローチャネルを組み込むことができるため、このような2極性板アセンブリの使用は、前記板をより薄くすることを可能にする。さらに、2極性板の内側に空洞を導入することができる。この空洞は、一方で、気体および液体(すなわち水)を流すためのチャネルの働きをし、他方で、ユニットの内側に機能構成要素を収容することを可能にする。
・電解ユニットの外側の追加のユニットを必要とすることなく気体純度を高めるための、前記2極性板に形成された前記空洞へのH/O再結合器ユニットの組込み可能性。
・気体ストリーム中の少量成分が主要成分と反応して水を形成し、その結果としてHを高純度(99.99%)で生産することを可能にするための、加圧成形前にH/O再結合触媒で覆ったTi粒子から加圧成形されたTiフリットの形態のカスタム設計の気体拡散層の使用。
さらに、これも当業者には明らかなことだが、単独でまたは任意の組合せで考慮される本発明の解決策は、例示された実施形態、すなわち気体水素を発生させるための電解槽ユニットだけに限定されず、それらの解決策を、例えばO発生装置および(例えば燃料電池などの)他の電気化学装置に適用することもできる。

Claims (14)

  1. 電気分解によって水から気体水素を発生させるための電解槽セル(100)であって、
    水の前記電気分解を実行するための少なくとも1つの電解スタック(24)と、
    前記少なくとも1つの電解スタック(24)を間に挟んだ陰極板(4)および陽極板(9)であり、前記スタック(24)の反対面と密に接触した状態で配置された陰極板(4)および陽極板(9)と、
    前記陰極板(4)の上に、前記陰極板(4)と密に接触した状態で配置された陰極絶縁板(3)と、
    前記陽極板(9)の上に、前記陽極板(9)と密に接触した状態で配置された陽極絶縁板(10)と、
    前記陰極絶縁板(3)の上に、前記陰極絶縁板(3)と密に接触した状態で配置された陰極側端板(1)であり、水入口(1b)、水素出口(1a)および水/酸素出口(1b’)を備える陰極側端板(1)と、
    前記陽極絶縁板(10)の上に、前記陽極絶縁板(10)と密に接触した状態で配置された陽極側端板(12)と、
    それぞれのセル構成要素を貫通して前記少なくとも1つのスタックまで延びる水輸送チャネル、水素輸送チャネルおよび水/酸素輸送チャネルと
    を備え、
    それぞれのスタック(24)が、
    前記対応するそれぞれのスタックの前記陰極の働きをする、第1の2構成要素2極性板アセンブリの第1の構成要素と、
    前記対応するそれぞれのスタックの前記陽極の働きをする、第2の2構成要素2極性板アセンブリの第2の構成要素と
    を備え、前記第1および第2の構成要素に空洞が形成されており、それぞれのスタック(24)がさらに、
    前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間に配置された陽子伝導膜と、
    第1のチャネル密封アセンブリであり、前記第1のチャネル密封アセンブリを貫通する、前記対応するそれぞれのスタックの前記第1の構成要素の水受入れ空洞と前記水入口との間の、前記水輸送チャネルを通した流体連通を提供するため、および前記膜の密封を提供するための第1のチャネル密封アセンブリと、
    第2のチャネル密封アセンブリであり、前記第2のチャネル密封アセンブリを貫通する、前記対応するそれぞれのスタックの前記第1の構成要素の水素受入れ空洞と前記水素出口との間の、前記水素輸送チャネルを通した気体連通を提供するための第2のチャネル密封アセンブリと、
    第3のチャネル密封アセンブリであり、前記対応するそれぞれのスタックの前記第2の構成要素の酸素受入れ空洞と前記酸素出口との間の、前記水/酸素輸送チャネルを通した気体連通を提供するため、および前記水受入れ空洞および前記水素受入れ空洞の密封を提供するための第3のチャネル密封アセンブリと
    を備える、
    ことを特徴とする電解槽セル(100)。
  2. 請求項1に記載の電解槽セル(100)であって、
    前記陰極側端板と前記陰極側絶縁板との間に陰極側圧力チャンバが形成されており、
    前記陽極側端板と前記陽極側絶縁板との間に陽極側圧力チャンバが形成されている
    ことを特徴とする電解槽セル(100)。
  3. 請求項1または2に記載の電解槽セル(100)であって、前記陰極側圧力チャンバが、前記陰極側端板と前記陰極側絶縁板との間に挿入された板に形成されていることを特徴とする電解槽セル(100)。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の電解槽セル(100)であって、前記陽極側圧力チャンバが、前記陽極側端板と前記陽極側絶縁板との間に挿入された板に形成されていることを特徴とする電解槽セル(100)。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の電解槽セル(100)であって、前記水受入れ空洞および前記酸素受入れ空洞内に水素/酸素再結合器要素が配置されていることを特徴とする電解槽セル(100)。
  6. 請求項5に記載の電解槽セル(100)であって、前記水素/酸素再結合器要素が、大きな表面を有するメッシュであることを特徴とする電解槽セル(100)。
  7. 請求項6に記載の電解槽セル(100)であって、前記メッシュが、白金で覆われたチタンメッシュの形態で提供されていることを特徴とする電解槽セル(100)。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の電解槽セル(100)であって、前記陽子伝導膜が、触媒被覆膜の形態で提供されており、両側にあるチタンフリット板間に挟まれていることを特徴とする電解槽セル(100)。
  9. 請求項1から7のいずれか1項に記載の電解槽セル(100)であって、前記チタンフリット板が、異なる平均粒径のチタン粒子から加圧成形によって作られたものであり、前記チタン粒子がそれぞれ触媒で覆われており、前記触媒がナノ粒子状触媒であることを特徴とする電解槽セル(100)。
  10. 請求項1から8のいずれか1項に記載の電解槽セル(100)であって、前記電解スタック(24)の数が多くても10であり、好ましくは3から8の範囲にあることを特徴とする電解槽セル(100)。
  11. 請求項1から9のいずれか1項に記載の電解槽セル(100)であって、前記チャネル密封アセンブリが、縦方向の貫通孔ならびに第1および第2のOリングを備える本体の形態で提供されており、前記縦方向の貫通孔が前記本体に形成されており、前記第1および第2のOリングが、前記本体の上端および下端の前記貫通孔の周囲に配置されていることを特徴とする電解槽セル(100)。
  12. 水源と、水素アウトプット手段と、酸素アウトプット手段と、請求項1から11のいずれか1項に記載の少なくとも1つの電解槽セル(100)とを備え、前記少なくとも1つの電解槽セル(100)が、前記水源と流体連通しており、前記水素アウトプット手段および前記酸素アウトプット手段と気体連通していることを特徴とする水素発生装置(200)。
  13. 請求項12に記載の水素発生装置(200)であって、前記電解槽セルと前記水素アウトプット手段との間に機械式水分離器が挿入されていることを特徴とする水素発生装置(200)。
  14. 請求項12または13に記載の水素発生装置(200)であって、前記機械式水分離器と前記水素アウトプット手段との間に熱式水分離器が挿入されていることを特徴とする水素発生装置(200)。
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