JP2022507618A - 置換ピリジンカルボン酸、その調製方法及びその組成物 - Google Patents

置換ピリジンカルボン酸、その調製方法及びその組成物 Download PDF

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ヴァルマ ガッディラジュ,ナレンドラ
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Abstract

本発明は、新規な置換ピリジンカルボン酸誘導体及びその調製方法に関する。本発明はまた、そのような化合物及びその組み合わせの少なくとも一つの治療薬を含有する医薬組成物に関する。これらの置換ピリジンカルボン酸化合物並びにそれらの薬学的に許容される塩及びエステルは、種々の代謝障害の治療又は制御に有用である。

Description

発明の詳細な説明
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2018年11月16日に出願されたインド特許出願第201841043166号の優先権を主張する。
〔発明の分野〕
本発明は、新規な置換ピリジンカルボン酸誘導体及びその調製方法に関する。これらの化合物並びにそれらの薬学的に許容される塩及びエステルは、種々の代謝障害の処置又は制御において有用である。本発明はまた、そのような化合物及び少なくとも一つの治療薬と前記化合物との組み合わせを含有する医薬組成物に関する。
〔背景〕
ピリジン誘導体は、様々な障害の処置のためのより広範な治療への応用を有し、様々な新たな活性が探求されている。
米国特許第3,655,679号は、抗炎症性、鎮痛特性を示すアリールピリジンカルボン酸及びそれらの誘導体を開示している。
ヨーロッパ特許公開番号EP0109027号A1は、2-アルコキシ-5-(ピリジニル)ピリジン誘導体及びそれらの強心剤としての使用を開示している。
米国特許出願公開第2004/0081672号A1公報は、ナイアシンアミド、ナイアシン、及びナイアシンエステル誘導体の、にきび、酒さ、皮膚のしわ、加齢スポット、カンカー・ソール(canker sores)、拡張線条(striae distensae)、ピンプル(pimples)、及び皮膚の発赤といった、皮膚の局所障害の相乗的治療又は予防のための適用に関する。
国際公開第2005/075464号A1は、カンナビノイド2受容体によって媒介される疼痛の処置のためのピリジン誘導体を開示している。米国特許第6,656,957号は、グルタミン酸作動性シグナル伝達を調節するための活性を有するハロ置換ピリジン誘導体を開示している。
利用可能ないくつかの選択肢にも関わらず、置換ピリジンカルボン酸誘導体及びその組成物の最も適切な医薬化合物を開発する必要性は、未だ満たされていない。従って、種々の治療活性を有する新規のピリジン誘導体の開発が必要とされている。本発明者らは、単純で且つ経済的な方法を用いて、医薬品及び医薬品化学の分野において様々な活性を有し、良好な収率及び純度を有する特定の新規ピリジン誘導体を開発した。
〔概要〕
本発明は、心臓血管疾患、炎症性疾患、糖尿病、癌、栄養障害及び皮膚疾患並びに他の代謝障害を管理するための置換ピリジンカルボン酸誘導体化合物に関する。
具体的には、本発明の目的は、一般式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ若しくは溶媒和物を提供することであり、
Figure 2022507618000002
ここで、Arは、以下に示す化合物から選択され、
Figure 2022507618000003
且つ、
は、-H、-OH、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、シクロアルキル、シアノ、アルコキシ、カルボン酸誘導体、アミン、アリール又は任意の他の適切な脂肪族基を含む基から選択されるベンゼン部分における一つ以上の独立した置換を表し、
は、-H、-OH、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、シクロアルキル、シアノ、アルコキシ、カルボン酸誘導体、アミン、アリール又は任意の他の適切な脂肪族基を含む基から選択されるベンゼン部分における一つ以上の独立した置換を表し、
は、-H、-アルキル、-アミン、フェニル、ベンゼン、又は任意の他の適切な脂肪族基若しくは芳香族基を含む基から選択されるベンゼン部分における一つ以上の独立した置換を表し、
及びRは、上記した官能基から選択された同一又は異なる官能基であってもよく、R及びRの位置は交換可能に用いられ得る。
本発明の更なる目的は、化学式(I)の化合物の簡単で経済的な調製方法を提供することである。
本発明の別の目的は、化学式(I)の化合物の薬学的に有効な量、又はその薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ若しくは溶媒和物、及び薬学的に許容される担体若しくは賦形剤を含む薬学的組成物を提供することである。
本発明の更なる目的は、化学式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ又は溶媒和物の薬学的に有効な量、又は薬学的に許容される担体又は賦形剤と、別の治療剤との組み合わせを含む、組み合わせの組成物を提供することである。
〔図面の簡単な説明〕
図1は、化学式(I)の化合物、特にINL3001115のH NMRスペクトルを示す。
図2は、化学式(I)の化合物、特にINL3001115の13C NMRスペクトルを示す。
図3は、化学式(I)の化合物、特にINL3001115のFT-IRスペクトルを示す。
図4は、化学式(I)の化合物、特にINL3001115の質量スペクトルを示す。
図5は、化学式(I)の化合物、特にINL3001136のH NMRスペクトルを示す。
図6は、化学式(I)の化合物、特にINL3001136の13C NMRスペクトルを示す。
図7は、化学式(I)の化合物、特にINL3001136のFT-IRスペクトルを示す。
図8は、化学式(I)の化合物、特にINL3001136の質量スペクトルを示す。
図9は、化学式(I)の化合物、特にINL3001119のH NMRスペクトルを示す。
図10は、化学式(I)の化合物、特にINL3001119の13C NMRスペクトルを示す。
図11は、化学式(I)の化合物、特にINL3001119のFT-IRスペクトルを示す。
図12は、化学式(I)の化合物、特にINL3001119の質量スペクトルを示す。
図13は、化学式(I)の化合物、特にINL3001117のH NMRスペクトルを示す。
図14は、化学式(I)の化合物、特にINL3001117の13C NMRスペクトルを示す。
図15は、化学式(I)の化合物、特にINL3001117のFT-IRスペクトルを示す。
図16は、化学式(I)の化合物、特にINL3001117の質量スペクトルを示す。
図17は、化学式(I)の化合物、特にINL3001101のFT-IRスペクトルを示す。
図18は、化学式(I)の化合物、特にINL3001101の質量スペクトルを示す。
図19は、INL3001117の合成スキームを示す。
図20は、INL3001119の合成スキームを示す。
〔詳細な説明〕
次の段落は、本発明の様々な実施形態を詳述する。疑義を避けるために、これらの段落のいずれか一つ(又はその一部)に個別に記載された任意の特定の特徴(複数可)は、残りの段落の一つ以上(又はその一部)に記載された一つ以上の他の特徴と組み合わせることができることが特に意図される。換言すると、各段落(又はその一部)において以下に個別に記載される特徴は、単独で解釈され、全体として本明細書内の他の場所で記載され、例及び図面を含む本発明の他の重要な態様と組み合わされ得る本発明の重要な態様を表すことが明示的に意図される。当業者は、本発明がそのような特徴の組み合わせに及ぶこと、及びこれらが簡潔さのためにここでは詳細に記載されていないことを理解するであろう。
本発明は、一般式(I)の置換ピリジン誘導体化合物、又はその薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ若しくは溶媒和物に関し、
Figure 2022507618000004
ここで、Arは、以下に示す化合物から選択され、
Figure 2022507618000005
且つ、
は、-H、-OH、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、シクロアルキル、シアノ、アルコキシ、カルボン酸誘導体、アミン、アリール又は任意の他の適切な脂肪族基を含む基から選択されるベンゼン部分における一つ以上の独立した置換を表し、
は、-H、-OH、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、シクロアルキル、シアノ、アルコキシ、カルボン酸誘導体、アミン、アリール又は任意の他の適切な脂肪族基を含む基から選択されるベンゼン部分における一つ以上の独立した置換を表し、
は、-H、-アルキル、-アミン、フェニル、ベンゼン、又は任意の他の適切な脂肪族基若しくは芳香族基を含む基から選択されるベンゼン部分における一つ以上の独立した置換を表し、
及びRは、上記の官能基から選択された同一又は異なる官能基であってもよく、R及びRの位置は交換可能に用いうる。
別の好ましい実施形態において、本発明は、化学式(I)の化合物の調製方法、その単離及び特性決定に関する。
別の好ましい実施形態では、本発明は、化学式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ若しくは溶媒和物の薬学的に有効な量、及び薬学的に許容される担体又は賦形剤と、別の治療剤との組み合わせを含む、組み合わせの組成物を提供する。
さらに別の好ましい実施形態において、本発明はコリン作動性受容体媒介疾患の治療に有用な医薬組成物を提供し、ここで、前記組成物は、薬学的に有効な量の化学式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ若しくは溶媒和物及び薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む。
別の実施形態において、本発明の化合物は、高脂血症及び高コレステロール血症並びに関連する心血管疾患、糖尿病、栄養障害、炎症、増殖性疾患、皮膚障害及び他の代謝障害の管理において使用される。
いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、経口、局所、直腸、静脈内、筋肉内投与のための固体、液体又は半固体投薬形態の形態である。
適切な固体投薬形態の非限定的な例としては、錠剤(例えば懸濁液錠剤、咬合懸濁液錠剤、急速分散錠剤、噛むことのできる錠剤、溶解錠剤、発泡錠剤、二層錠剤など)、カプレット、カプセル(例えば固体及び/又は液体で満たされた軟質又は硬ゼラチンカプセル)、粉末(例えば包装された粉末、可欠粉末又は発泡粉末)、甘味入りの錠剤、分包、カプセル(cachets)、トローチ、ペレット、顆粒、マイクロ顆粒、カプセル化マイクロ顆粒、粉末エアロゾル製剤、又は経口投与に合理的に適合された任意の他の固体投薬形態が挙げられる。
適切な液体投与形態の非限定的な例には、溶液、懸濁液、エリキシル剤、シロップ、液体エアロゾル製剤などが含まれる。
適切な半固体投薬形態の非限定的な例としては、軟膏、ゲル、エマルジョン及びクリームなどが挙げられる。
更なる実施形態において、本発明による化合物は、種々の投与形態に変換され得る。これは、前記化合物自体が公知の形式で、不活性で、非毒性の、薬学的に適切な賦形剤と混合されることによって、行われ得る。これらの賦形剤には、崩壊剤、結合剤、担体、溶媒、乳化剤及び分散剤又は湿潤剤、界面活性剤、滑沢剤、流動促進剤、合成及び天然ポリマー、安定剤、染料、風味及び/又は臭気補正剤が含まれる。
本発明において、以下の用語は、以下に詳述される意味を有する。
用語「塩」は、本発明に従って使用される化合物の任意の形態として理解されなければならず、ここで、該化合物は、イオン形態であるか、又は荷電され、対イオン(カチオン又はアニオン)に結合されているか、又は溶液中にある。本定義はまた、第四級アンモニウム塩並びに他の分子及びイオンとの錯体、特に、イオン相互作用によって形成される錯体を含む。本定義は特に、生理学的に許容される塩を含む。本用語は、「薬理学的に許容される塩」又は「薬学的に許容される塩」と等価であると理解されなければならない。
本発明の文脈における用語「薬学的に許容される塩」は、特にヒト及び/又は哺乳動物において、適用又は使用される処置のために適切な様式で使用される場合、生理学的に許容される(通常、特に対イオンの結果として毒性ではないことを意味する)任意の塩を意味する。塩の非限定的な例としては、本発明の化合物の無毒性、無機及び有機塩基又は酸付加塩が挙げられる。多くの場合において、本発明の化合物は、アミノ及び/又はカルボキシル基又はそれに類似する基の存在によって、酸性塩及び/又は塩基性塩を形成することができる。薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸及び有機酸で形成することができる。塩を誘導することができる無機酸は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが含まれる。塩を誘導することができる有機酸は、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸等が挙げられる。薬学的に許容される塩基付加塩は、無機及び有機塩基で形成することができる。塩を誘導することができる無機塩基としては例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムなどが挙げられ、特に好ましくはアンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム及びマグネシウム塩である。塩を誘導することができる有機塩基としては例えば、第一級、第二級、及び第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂などが挙げられ、具体的にはイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、及びエタノールアミンなどである。本発明の薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法によって、親化合物、塩基性又は酸性部分から合成することができる。一般に、このような塩は、遊離酸型のこれらの化合物を化学量論的な量の適切な塩基(例えば、Na、Ca、Mg、又はKの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩など)と反応させることによって、又は遊離塩基型のこれらの化合物を化学量論的な量の適切な酸と反応させることによって調製することができる。このような反応は、典型的には水中、有機溶媒中、又はこれら二つの混合物中で行われる。一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリルのような非水性媒体が、実用的であり、好ましい。追加の適切な塩のリストは例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、20th ed、Mack Publishing Company、Easton、Pa、(1985)(これは、本明細書中に参考として援用される)に見出され得る。
本発明に従った用語「溶媒和物」は、化合物が非共有結合によって別の分子(通常は極性溶媒)に結合している、特に水和物及びアルコラートを含む、本発明による化合物の任意の形態を意味すると理解されるべきである。好ましい溶媒和物は、水和物である。
本明細書中で使用される場合、用語「薬学的に許容可能な担体」は、当業者に公知であるように、一つ以上の適合性の固体又は液状充填剤希釈剤、又は全ての溶媒、分散媒体、コーティング、界面活性剤、抗酸化剤、保存剤、等張剤、吸収遅延剤、塩、保存剤、薬物、薬物安定剤、結合剤、賦形剤、分散剤、滑沢剤、甘味剤、風味剤、染料などの材料及びそれらの組み合わせを意味する(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、Mack Printing Company、1990、pp.1289~1329(本明細書中に参考として援用される)を参照のこと)。任意の従来の担体は、活性成分と不適合である場合を除いて、治療又は医薬組成物におけるその使用が意図される。
化学式(I)の化合物のプロドラッグである任意の化合物もまた、本発明の範囲内である。用語「プロドラッグ」は、その最も広い意味で使用され、生体内で本発明の化合物に変換される誘導体を包含する。プロドラッグの例は、化学式(I)の化合物の誘導体及び代謝産物が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、カルボキシル官能基を有する化合物のプロドラッグは、カルボン酸の低級アルキルエステルである。カルボキシレートエステルは、分子上に存在するカルボン酸部分のいずれかをエステル化することによって都合よく形成される。プロドラッグは、典型的には、Burger“Medicinal Chemistry and Drug Discovery 6th ed(Donald JAbraham ed、2001、Wiley)及び“Design and Applications of Prodrugs”(HBundgaard ed、1985、Harwood Academic Publishers)に記載された既知の方法を用いて調製される。
本発明の化合物の用語「薬学的に有効な量」は、対象の生物学的又は医学的応答を誘発する、又は症状を改善する、疾患の進行を遅らせる若しくは遅延させる、又は疾患を予防するなどの本発明の化合物の量を指す。
図1~18は、一般式(I)の非限定的な置換ピリジン誘導体化合物、又はその薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ若しくは溶媒和物のいくつかを簡単に特徴付ける。
Figure 2022507618000006
すなわち、新規置換ピリジン誘導体化合物の質量、FT-IR及びNMRスペクトルを用いたINL3001115、INL3001136、INL3001119、INL3001117、INL3001101である。
図19~20は、化合物INL3001117、INL3001119を調製するための概略的な合成プロセスを示す。
本発明の別の実施形態において、本発明は化学式(I)の化合物の製造方法に関し、このプロセス工程は、全体的なプロセスコストを低減することによって、そこにある従来の合成プロセスで使用されるような複数の精製及び抽出工程を回避し、複数の溶媒洗浄も防止する。
更に別の実施形態において、化学式(I)の化合物を調製するためのプロセス工程において得られる残渣は、任意の更なる精製工程を伴い、又は伴わずに、次の工程のために使用され得る。
別の実施形態において、前記プロセスは、塩素化剤、有機及び無機溶媒、複素環式芳香族化合物、極性及び非極性溶媒、結晶化剤又はそれらの混合物などの様々な非限定的な反応成分を含む。
以下の調製方法は、本発明の理解を助けるために記載されており、本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、また、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。当業者は、本発明の範囲を変更することなく実行され得る様々な修正及び変形を容易に認識するであろう。このような改変及び変形は本発明の範囲内に包含され、そして実施例は決して本発明の範囲を限定しない。
〔実施例〕
〔実施例-1:化学式(I)の置換ピリジンカルボン酸誘導体の合成方法:〕
Figure 2022507618000007
・ピリジンカルボン酸をフラスコに入れ、それに適切な塩素化剤を加えた。
・次に、得られた混合物をより高い温度で十分な時間、撹拌した。
・次に、過剰の塩素化剤を反応混合物から除去し、得られた残渣を、精製の有無に関わらず、次の反応工程に使用した。
・その後、複素環式芳香族有機化合物が添加され、続いてフェノール誘導体の溶液を添加した溶媒中で上述の残渣の溶液を調製した。
・得られた混合物を室温以上で十分な時間、撹拌した。
・反応の完了を監視し、これをTLC又は任意の他の適切な既知の分析技術によって確認した。
・次に、反応混合物を冷却し、極性溶媒で冷却した(quenched)。
・ロータエバポレータ下で芳香族炭化水素を用いて溶媒を完全に除去した。
・その後、残渣をアルコール又は任意の他の有機溶媒に溶解し、シリカゲルを加え、続いて乾燥し、乾燥スラリーを得た。
・次に、このスラリーをカラムに装填し、適切な溶媒を用いて溶離して、良好な収率でピリジン誘導体化合物を得た。
・その後、単離した化合物を、有機溶媒に溶解し、良好な結晶化溶媒を添加することによって結晶化させ、続いて冷却し、結晶を得て、母液から結晶を分離し、乾燥させることができる。
〔実施例-2:置換ピリジンカルボン酸誘導体の合成方法:〕
Figure 2022507618000008
ここで、R及びRは、-H、-OH、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、シクロアルキル、シアノ、アルコキシ、カルボン酸誘導体、アミン、アリール又は任意の他の適切な脂肪族基を含む基から選択されるベンゼン部分における一つ以上の独立した置換を表し、Rは、-H、-アルキル、-アミン、フェニル、ベンゼン又は任意の他の適切な脂肪族基又は芳香族基を含む基から選択されるベンゼン部分における一つ以上の独立した置換を表し、ここで、R及びRは、上述した官能基から選択される同一又は異なった官能基であり得、R及びRの位置は、交換可能に使用され得る。
〔実験手順:〕
ニコチン酸誘導体の溶液を、対応するヒドロキシ置換安息香酸誘導体の溶液と反応させ、続いて混合物を室温以上又は高温で撹拌し、完了を連続的に監視し、そしてTLC又は任意の他の適切な既知の分析技術によって確認した。反応混合物を冷却し、溶媒で冷却し、ロータエバポレータで又は沈殿技術を用いて、溶媒を完全に除去した。残渣をアルコール又は任意の他の有機溶媒に溶解し、シリカゲルをそれに添加し、続いて乾燥し、乾燥スラリーを得た。次いで、スラリーをカラムに装填し、適切な溶媒を使用して溶離して、良好な収率でピリジン誘導体化合物を得た。単離された化合物は、有機溶媒に溶解し、良好な結晶化溶媒を添加し、続いて冷却し、結晶を得て、母液から結晶を分離し、乾燥させることによって、結晶化に供することができる。
〔実施例3:カルボメトキシアリールニコチン酸塩の合成〕
Figure 2022507618000009
ここで、
R=OH,R,R=H
R=OH,R=OH,R=H,
R=H,R,R=OH,
R=OH,R=OH,R=H,
R=OH,R=OCH,R=H,
R=OH,R=OCH,R=OCH
である。
フェノールメチルエステル誘導体(1eq.)、ニコチン酸(1.5eq.)、N,N’-ジシクロ-ヘキシル-カルボジイミド(DCC)(1.5eq.)、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.1eq.)及びジクロロメタン(10w/v)の混合物を室内温度で6~12時間撹拌した。混合物の反応の進行は、薄層クロマトグラフィーによって監視した。反応終了後、反応混合物をろ過し、ジクロロメタン層を飽和NaHCO溶液と撹拌し、分離した。分離した有機層を真空下で留去し、最終的に粗生成物を収集し、粗生成物を、溶離剤としてn-ヘキサン中の15~30%酢酸エチルを用いたカラムクロマトグラフィーに供して、50~85%の収率で純粋な標的の化合物を得た。
〔実施例3.1:4-(メトキシカルボニル)フェニルニコチン酸塩の合成〕
実施例3と同じ合成方法を用いて、4-(メトキシカルボニル)フェニルニコチン酸塩を85%の収率で調製した。
Figure 2022507618000010
〔決定特性(分析データ):〕
収率:85%;融点:127~128,H NMR(400MHz,DMSO-d)δ9.28(d,J=1.6Hz,1H),8.92(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.48(dt,J=8.0,1.9Hz,1H),8.08(d,J=8.7Hz,2H),7.67(dd,J=7.9,4.9Hz,1H),7.51(d,J=8.7Hz,2H),3.88(s,3H);13C NMR(100MHz,DMSO-d)δ166.0,163.7,154.8,154.5,151.1,138.0,131.3,128.0,125.3,124.5,122.8,52.7.
〔実施例3.2:ニコチン酸2-メトキシ-4-(メトキシカルボニル)フェニルの合成〕
実施例3と同じ合成方法を用いて、2-メトキシ-4-(メトキシカルボニル)フェニルニコチン酸塩を82%の収率で調製した。
Figure 2022507618000011
〔決定特性(分析データ):〕
〔収率〕:82%;
H NMR〕(400MHz,DMSO-d)δ9.26(dd,J=2.3,0.9Hz,1H),8.93(dd,J=4.9,1.7Hz,1H),8.48(dt,J=8.0,1.9Hz,1H),7.69~7.65(m,3H),7.47(d,J=8.0Hz,1H),3.89(s,3H),3.86(s,3H).
13C NMR〕(100MHz,DMSO-d)δ166.0,163.1,155.0,151.4,151.0,143.4,138.1,129.3,124.9,124.7,123.9,122.6,113.6,56.6,52.8;
〔MS〕(ESI):C1513NOについて計算したm/z:287.08;実測値:288[M+H]
〔実施例3.3:ニコチン酸2,6-ジメトキシ-4-(メトキシカルボニル)フェニルの合成〕
実施例3と同じ合成方法を用いて、2,6-ジメトキシ-4-(メトキシカルボニル)フェニルニコチン酸塩を収率80%で調製した。
Figure 2022507618000012
〔決定特性(分析データ):〕
〔収率〕:80%;
〔融点〕:173~175℃;
H NMR〕(400MHz,DMSO-d)δ9.26(dd,J=2.2,0.8Hz,1H),8.94(dd,J=4.8,1.7Hz,1H),8.48(dt,J=8.0,1.8Hz,1H),7.69~7.65(m,J=8.0,4.9,0.8Hz,1H),7.37(s,2H),3.90(s,3H),3.85(s,6H);
13C NMR〕(100MHz,DMSO-d)δ166.0,162.7,155.1,152.3,151.0,138.1,131.9,128.7,124.8,124.6,106.3,56.8,52.9;
〔IR〕(KBr,ν,cm-l)3075,2962,2933,2843,1745,1715,1602,1504,1459,1414,1342,1253,1189,1068,1019,993,883,756,727,698;
〔MS〕(ESI):C1615NOについて計算したm/z:317.09;実測値:318[M+H]
〔実施例3.4:4-(メトキシカルボニル)-1,2-フェニレンジニコチン酸の合成〕
実施例3と同じ合成処理を用いて、4-(メトキシカルボニル)-1,2-フェニレンジニコチネートを76%の収率で調製した。
Figure 2022507618000013
上記反応には、1.5eq.の代わりに2.2eq.のニコチン酸を使用した。
〔決定特性(分析データ):〕
〔収率〕:76%;
〔融点〕:159~161℃;
H NMR〕(400MHz,DMSO-d)δ9.15~9.08(m,2H),8.83(td,J=4.7,1.6Hz,2H),8.36~8.32(m,2H),8.06(dd,J=8.5,2.1Hz,1H),7.76(d,J=8.5Hz,1H),7.59~7.52(m,2H),3.91(s,3H);
13C NMR〕(100MHz,DMSO-d)δ165.3,162.9,162.7,155.1,155.0,150.9,150.8,146.0,142.2,137.9,137.8,129.1,128.7,125.3,124.8,124.6,124.6,124.5,53.0;
〔IR〕(KBr,ν,cm-l)3084,3011,1750,1719,1641,1596,1404,1284,1188,1094,1022,730,619.
〔実施例4:2-ヒドロキシ-4-(メトキシカルボニル)フェニルニコチン酸塩の合成〕
〔工程-1:2-(ベンジルオキシ)-4-(メトキシカルボニル)フェニルニコチン酸塩の合成(実施例3のような合成方法)〕
Figure 2022507618000014
〔決定特性(分析データ):〕
〔収率〕:75%;
H NMR〕(400MHz,DMSO-d)δ9.26(dd,J=2.2,0.8Hz,1H),8.92(dd,J=4.8,1.7Hz,1H),8.47(dt,J=8.0,1.8Hz,1H),7.78(d,J=1.9Hz,1H),7.69(dd,J=8.2,1.9Hz,1H),7.67~7.64(m,1H),7.51(d,J=8.3Hz,1H),7.32(dd,J=7.3,2.4Hz,2H),7.29~7.24(m,3H),5.24(s,2H),3.88(s,3H).
〔工程-2:2-ヒドロキシ-4-(メトキシカルボニル)フェニルニコチン酸塩の合成〕
Figure 2022507618000015
2つ口丸底フラスコ中で、2-(ベンジルオキシ)-4-(メトキシカルボニル)フェニルニコチン酸塩(0.5g、1eq.)、テトラヒドロフラン(THF)(10mL)、及び10%のPd/C(0.1g)を混合した。次に、フラスコをセプタムでキャップし、窒素ガスを加え、真空にし、放置した。その後、バルーンを用いてフラスコに水素ガスを充填した。懸濁液を室温で4時間撹拌した。出発物質の完全な変換を薄層クロマトグラフィーにより確認した。反応が完了したら、Pd/Cをセライト層上で濾過し、THFで洗浄した。最後に、THFを真空下で蒸発させ、粗生成物をジクロロメタン中で撹拌して、脱ベンジル化生成物を白色固体として得た。
〔決定特性(分析データ):〕
〔収率〕:55%;
H NMR〕(400MHz,DMSO-d)δ10.84(s,1H),9.29~9.24(m,1H),8.91(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.47(dt,J=7.9,1.9Hz,1H),7.80(dd,J=6.5,2.1Hz,2H),7.66(dd,J=7.8,4.9Hz,1H),7.09(d,J=9.1Hz,1H),3.82(s,3H).
〔実施例5:2-ヒドロキシ-5-(メトキシカルボニル)フェニルニコチン酸塩の合成〕
〔工程-1:2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-5-(メトキシカルボニル)フェニルニコチン酸塩の合成〕
Figure 2022507618000016
ジクロロメタン(10mL)中のメチル4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-3-ヒドロキシ安息香酸(1g、1eq.)、ニコチン酸(0.65g、1.5eq.)、N,N’-ジシクロ-ヘキシル-カルボジイミド(DCC)(1.1g、1.5eq.)、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.1g、0.1eq.)の混合物を、出発物質の完全な変換がTLCによって示されるまで室温で撹拌した。その後、ろ過し、ろ液を飽和NaHCO水溶液と共に撹拌した。次いで、有機層を分離し、無水NaSO上で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗生成物を、溶離剤としてn-ヘキサン中10~20%の酢酸エチルを用いて、100~200シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を55%の収率で得た。
〔決定特性(分析データ):〕
H NMR〕(400MHz,DMSO-d)δ9.26(dd,J=2.2,0.8Hz,1H),8.93~8.91(m,1H),8.47(dt,J=8.0,1.8Hz,1H),7.69~7.65(m,2H),7.54(d,J=2.0Hz,1H),7.48(d,J=8.3Hz,1H),3.87(s,3H),0.78(s,9H),0.16(s,6H).
〔工程-2:2-ヒドロキシ-5-(メトキシカルボニル)フェニルニコチン酸塩の合成〕
Figure 2022507618000017
THF(10mL)中の、(上述した工程-1からの)2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-5-(メトキシカルボニル)フェニルニコチン酸塩(0.3g、1eq.)の混合物を、酢酸(0.3mL)及びフッ化テトラブチルアンモニウム(0.41g、2eq.)の1M溶液で、5℃未満の温度で、TLCによって示される反応完了(30分)まで処理した。次いで、反応混合物を氷冷水に注ぎ、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空蒸発させた。次いで、生成物を、溶離剤としてn-ヘキサン中15~25%の酢酸エチルを用い、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、65%の収率で標的の化合物を得た。
〔決定特性(分析データ):〕
H NMR〕(400MHz,DMSO-d)δ10.84(s,1H),9.29~9.24(m,1H),8.91(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.47(dt,J=7.9,1.9Hz,1H),7.80(dd,J=6.5,2.1Hz,2H),7.66(dd,J=7.8,4.9Hz,1H),7.09(d,J=9.1Hz,1H),3.82(s,3H).
〔実施例6:3-ヒドロキシ-5-(メトキシカルボニル)フェニルニコチン酸塩及び5-(メトキシカルボニル)-1,3-フェニレンジニコチン酸塩の混合物の合成〕:(実施例3と同じ合成方法)
Figure 2022507618000018
混合物から両方の化合物を分離し、以下の表1のように特性決定した:
Figure 2022507618000019
〔実施例7:4-((ベンジルオキシ)カルボニル)フェニルニコチン酸塩の合成〕
Figure 2022507618000020
フェノールベンジルエステル誘導体(1eq.)のジクロロメタン溶液(10w/v)、荷電したニコチン酸(1.5eq.)、DCC(1.5eq.)及びDMAP(0.1eq.)。反応混合物を室温で8~15時間撹拌した。反応の進行を薄層クロマトグラフィーにより観察した。反応終了後、反応溶液をろ過し、ろ液(ジクロロメタン層)を飽和NaHCO溶液に移した。次いで、有機層を分離し、真空下で濃縮した。得られた粗生成物を、溶離剤としてn-ヘキサン中15~30%の酢酸エチルを用い、100~200シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を50~85%の収率で得た。
〔決定特性(分析データ)〕
〔収率〕:76%;
H NMR〕(400MHz,DMSO-d)δ9.28(dd,J=2.2,0.7Hz,1H),8.91(dd,J=4.8,1.7Hz,1H),8.48(dt,J=8.0,1.9Hz,1H),8.12(d,J=8.8Hz,2H),7.68~7.64(m,1H),7.52(d,J=8.7Hz,2H),7.49(s,2H),7.44~7.34(m,3H),5.38(s,2H);
13C NMR〕(100MHz,DMSO-d)δ165.3,163.7,154.8,154.6,151.1,138.0,136.5,131.4,129.0,128.6,128.5,128.0,125.3,124.5,122.9,66.8.
〔実施例8:4-((ベンジルオキシ)カルボニル)-2-メトキシフェニルニコチン酸塩の合成〕
Figure 2022507618000021
4-((ベンジルオキシ)カルボニル)-2-メトキシフェニルニコチン酸塩の調製には、実施例7と同じ合成方法を使用する。
〔決定特性(分析データ)〕
〔収率〕:82%;
H NMR〕(400MHz,DMSO-d)δ9.31(dd,J=2.2,0.9Hz,1H),8.97(dd,J=4.9,1.7Hz,1H),8.52(dt,J=8.0,1.9Hz,1H),7.76(s,1H),7.76~7.68(m,2H),7.57~7.36(m,6H),5.44(s,2H),3.90(s,3H);
13C NMR〕(100MHz,DMSO-d)δ165.4,163.2,155.0,151.4,151.0,143.5,138.1,136.5,129.2,129.0,128.6,128.4,124.9,124.7,123.9,122.7,113.6,66.9,56.6.
〔実施例9:4-((ベンジルオキシ)カルボニル)-2,6-ジメトキシフェニルニコチン酸塩の合成〕
Figure 2022507618000022
4-((ベンジルオキシ)カルボニル)-2,6-ジメトキシフェニルニコチン酸塩の調製には、実施例7と同じ合成方法を使用する。
〔決定特性(分析データ)〕
〔収率〕:80%;
〔融点〕:111~112℃;
H NMR〕(400MHz,DMSO-d)δ9.29(d,J=1.6Hz,1H),8.95(dd,J=4.8,1.5Hz,1H),8.50(dt,J=8.0,1.8Hz,1H),7.68(dd,J=7.8,4.9Hz,1H),7.52(d,J=7.1Hz,2H),7.45~7.36(m,5H),5.44(s,2H),3.86(s,6H);
13C NMR〕(100MHz,DMSO-d)δ165.4,162.7,155.1,152.4,151.0,138.1,136.6,132.1,129.0,128.7,128.6,128.4,124.7,124.6,106.4,67.0,56.8.
〔実施例10:2-(ベンジルオキシ)-5-((ベンジルオキシ)カルボニル)フェニルニコチン酸塩の合成〕
Figure 2022507618000023
実施例7と同じ合成方法を、2-(ベンジルオキシ)-5-((ベンジルオキシ)カルボニル)フェニルニコチン酸塩の調製に使用する。
〔決定特性(分析データ)〕
〔収率:〕76%;
融点:70~72℃;
H NMR〕(400MHz,CDCl)δ9.31(d,J=1.5Hz,1H),8.77(dd,J=4.9,1.7Hz,1H),8.35(dt,J=8.0,2.0Hz,1H),7.92(dd,J=8.6,2.1Hz,1H),7.84(d,J=2.1Hz,1H),7.39~7.26(m,6H),7.23~7.16(m,5H),6.99(d,J=8.7Hz,1H),5.27(s,2H),5.09(s,2H);
13C NMR〕(100MHz,CDCl)δ165.3,163.3,154.0,151.5,139.6,137.7,136.0,135.7,129.5,128.6,128.2,128.1,127.1,126.9,124.5,123.4,123.2,122.8,113.2,70.7,66.8.
〔実施例11:2-(ベンジルオキシ)-4-((ベンジルオキシ)カルボニル)フェニルニコチン酸塩の合成〕
Figure 2022507618000024
実施例7と同じ合成方法を、2-(ベンジルオキシ)-4-((ベンジルオキシ)カルボニル)フェニルニコチン酸塩の調製に使用する。
〔決定特性(分析データ)〕
〔収率:〕82%;
H NMR〕(400MHz,CDCl)δ9.30(d,J=2.8Hz,1H),8.77(dd,J=4.9,1.7Hz,1H),8.34(dt,J=8.0,2.0Hz,1H),7.73~7.69(m,2H),7.39~7.28(m,6H),7.23~7.16(m,6H),5.29(s,2H),5.07(s,2H);
13C NMR〕(100MHz,CDCl)δ165.6,163.0,154.1,151.5,150.2,144.0,137.7,136.0,135.9,129.1,128.6,128.5,128.3,128.2,128.1,127.1,125.2,123.4,123.2,122.8,115.3,70.9,67.0.
〔実施例12:4-((ベンジルオキシ)カルボニル)-2-ヒドロキシフェニルニコチン酸塩及び4-((ベンジルオキシ)カルボニル)-1,2-フェニレンジニコチン酸塩の混合物の合成。〕
Figure 2022507618000025
上述した混合物の調製のために、実施例7と同じ合成処理が使用される。
混合物から両方の化合物を分離し、以下の表2のように特性決定した:
Figure 2022507618000026
〔実施例13:3-((ベンジルオキシ)カルボニル)-5-ヒドロキシフェニルニコチン酸塩及び5-((ベンジルオキシ)カルボニル)-1,3-フェニレンジニコチン酸塩の混合物の合成。〕
Figure 2022507618000027
上述した混合物の調製のために、実施例7と同じ合成処理が使用される。
混合物から両方の化合物を分離し、以下の表3のように特性決定した:
Figure 2022507618000028
〔実施例14:2-(ベンジルオキシ)-5-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-ヒドロキシフェニルニコチン酸塩の合成:〕
Figure 2022507618000029
実施例7と同じ合成方法を、2-(ベンジルオキシ)-5-((ベンジルオキシ)カルボニル)-3-ヒドロキシフェニルニコチン酸塩の調製に使用する。
〔決定特性(分析データ):〕
〔収率:〕56%;
H NMR〕(400MHz,CDCl)δ9.25(dd,J=2.2,0.8Hz,1H),8.78(dd,J=4.9,1.7Hz,1H),8.29(dt,J=8.0,1.9Hz,1H),7.54(d,J=2.0Hz,1H),7.43(d,J=2.0Hz,1H),7.40~7.27(m,6H),7.20~7.15(m,5H),5.25(s,2H),5.00(s,2H);
13C NMR〕(100MHz,CDCl)δ165.1,163.1,154.1,151.3,150.2,142.9,142.2,137.8,135.9,135.7,128.8,128.7,128.6,128.4,128.3,128.2,126.3,124.9,123.6,116.6,115.5,76.2,67.0.
〔実施例15:2,6-ビス(ベンジルオキシ)-4-((ベンジルオキシ)カルボニル)フェニルニコチン酸塩の合成:〕
Figure 2022507618000030
2,6-ビス(ベンジルオキシ)-4-((ベンジルオキシ)カルボニル)フェニルニコチン酸塩の調製には、実施例7と同じ合成方法を使用する。
〔決定特性(分析データ):〕
〔収率:〕78%;
H NMR〕(400MHz,DMSO-d)δ9.27,(dd,J=2.2,0.8Hz,1H),8.92(dd,J=4.8,1.7Hz,1H),8.48(dt,J=8.0,1.9Hz,1H),7.66~7.63(m,1H),7.48(s,2H),7.45~7.37(m,5H),7.35~7.30(m,5H),7.29~7.25(m,5H),5.38(s,2H),5.25(s,4H);
13C NMR〕(100MHz,DMSO-d)δ165.2,163.0,155.1,151.4,150.9,138.0,136.8,136.5,133.2,129.0,128.8,128.6,128.4,128.3,128.2,127.5,124.7,108.4,70.8,66.9.
〔実施例16:4-((アリルオキシ)カルボニル)フェニルニコチン酸塩の合成〕
Figure 2022507618000031
4-((アリルオキシ)カルボニル)フェニルニコチン酸塩の調製には、実施例7と同様の合成方法が使用され、ここで、フェノールベンジルエステル誘導体の代わりに、フェノールアリルエステル誘導体が使用された。
〔決定特性(分析データ):〕
〔収率:〕75%;
H NMR〕(400MHz,DMSO-d)δ9.28(dd,J=2.2,0.9Hz,1H),8.92(dd,J=4.8,1.7Hz,1H),8.49(dt,J=8.0,1.8Hz,1H),8.11(d,J=8.7Hz,2H),7.68~7.65(m,1H),7.52(d,J=8.7Hz,2H),6.12~6.02(m,1H),5.43(dq,J=17.3,1.7Hz,1H),5.30(dq,J=10.5,1.4Hz,1H),4.84(dt,J=5.4,1.5Hz,2H)
13C NMR〕(100MHz,DMSO-d)δ165.1,163.7,154.8,154.6,151.1,138.1,133.0,131.4,127.9,125.3,124.5,122.9,118.4,65.7.
図1は、化学式(I)の化合物、特にINL3001115のH NMRスペクトルを示す。 図2は、化学式(I)の化合物、特にINL3001115の13C NMRスペクトルを示す。 図3は、化学式(I)の化合物、特にINL3001115のFT-IRスペクトルを示す。 図4は、化学式(I)の化合物、特にINL3001115の質量スペクトルを示す。 図5は、化学式(I)の化合物、特にINL3001136のH NMRスペクトルを示す。 図6は、化学式(I)の化合物、特にINL3001136の13C NMRスペクトルを示す。 図7は、化学式(I)の化合物、特にINL3001136のFT-IRスペクトルを示す。 図8は、化学式(I)の化合物、特にINL3001136の質量スペクトルを示す。 図9は、化学式(I)の化合物、特にINL3001119のH NMRスペクトルを示す。 図10は、化学式(I)の化合物、特にINL3001119の13C NMRスペクトルを示す。 図11は、化学式(I)の化合物、特にINL3001119のFT-IRスペクトルを示す。 図12は、化学式(I)の化合物、特にINL3001119の質量スペクトルを示す。 図13は、化学式(I)の化合物、特にINL3001117のH NMRスペクトルを示す。 図14は、化学式(I)の化合物、特にINL3001117の13C NMRスペクトルを示す。 図15は、化学式(I)の化合物、特にINL3001117のFT-IRスペクトルを示す。 図16は、化学式(I)の化合物、特にINL3001117の質量スペクトルを示す。 図17は、化学式(I)の化合物、特にINL3001101のFT-IRスペクトルを示す。 図18は、化学式(I)の化合物、特にINL3001101の質量スペクトルを示す。 図19は、INL3001117の合成スキームを示す。 図20は、INL3001119の合成スキームを示す。

Claims (15)

  1. 化学式Iで表され、
    Figure 2022507618000032

    Arが次の化合物から選択される、
    Figure 2022507618000033

    置換ピリジンカルボン酸誘導体化合物、又は、その、薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ若しくは溶媒和物。
  2. 化学式II、IIa、IIb、IIc及びIIdの前記化合物において、
    及びRの基が-H、-OH、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、シクロアルキル、シアノ、アルコキシ、カルボン酸誘導体、アミン、アリール又は任意の他の適切な脂肪族基を含む基から選択される前記ベンゼン部分における一つ以上の独立した置換を表し、互いに交換可能に位置付けることができ、且つ
    の基が-H、-アルキル、-アミン、フェニル、ベンゼン又は任意の他の適切な脂肪族基若しくは芳香族基を含む基から選択される前記ベンゼン部分における一つ以上の独立した置換を表す、
    請求項1に記載の化合物。
  3. 化学式II、IIa、IIb、IIc及びIIdの前記化合物において、前記R1、R2基が-H、-OH、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、シクロアルキル、シアノ、アルコキシ、カルボン酸誘導体、アミン、アリール又は任意の他の適切な脂肪族基を含む官能基から選択される同一又は異なる官能基であり得、適切に位置が交換され得る、請求項1に記載の化合物。
  4. 化学式Iの化合物、
    Figure 2022507618000034

    又は、その、薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ若しくは溶媒和物、及び薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む、
    化学式Iの化合物を含む薬学的組成物。
  5. 前記組成物は、コリン作動性受容体媒介疾患の治療、高脂血症及び高コレステロール血症並びに関連する心血管疾患、糖尿病、栄養障害、炎症、増殖性疾患、皮膚障害及び他の代謝障害の管理に有用である、請求項4に記載の薬学的組成物。
  6. 前記組成物は、化学式(I)の前記化合物の薬学的に有効な量、又はその薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ若しくは溶媒和物、及び薬学的に許容される担体若しくは賦形剤を含む、請求項4に記載の薬学的組成物。
  7. 前記組成物は、化学式(I)の前記化合物の薬学的に有効な量、又はその、薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ若しくは溶媒和物、及び、薬学的に許容される担体若しくは賦形剤と、別の治療剤との組み合わせを含む、請求項4に記載の薬学的組成物。
  8. 前記組成物は、錠剤、懸濁液錠剤、咬合懸濁液錠剤、急速分散錠剤、噛むことのできる錠剤、溶解錠剤、発泡錠剤、二層錠剤、カプレット、カプセル(capsules)、粉末、甘味入りの錠剤、分包、カプセル(cachets)、トローチ、ペレット、顆粒、マイクロ顆粒、カプセル化マイクロ顆粒、粉末エアロゾル製剤、又は経口投与に合理的に適合した任意の他の固体剤形からなる群から選択される固体剤形として、溶液、懸濁液、エリキシル剤、シロップ、液体エアロゾル製剤からなる群から選択される液体剤形として、及び軟膏、ゲル、エマルジョン、クリーム、スプレー及び分散液から選択される局所剤形として、又は直腸の、筋肉内の静脈内の投与として製剤化される、請求項4に記載の薬学的組成物。
  9. 以下の工程、
    工程a ニコチン酸誘導体の溶液と、対応するヒドロキシ置換安息香酸誘導体の溶液とを反応させること、
    工程b 工程aで得られた混合物を室温以上又は高温で十分な時間、撹拌すること、
    工程c 前記反応の完了をモニターし、TLC又は任意の他の適切な公知の分析技術によって確認すること、
    工程d 続いて工程bの反応混合物を冷却し、溶媒で冷却(quenching)すること、
    工程e 次いで、ロータエバポレータ下で、又は沈殿技術を使用することにより、工程dの混合物から溶媒を完全に除去し、その後、残渣をアルコール又は任意の他の有機溶媒に溶解し、シリカゲルを添加して乾燥させ、乾燥スラリーを得ること、
    工程f 次いで、工程eから得られた前記スラリーをカラムに装填し、適切な溶媒を用いて溶出して、良好な収率でピリジン誘導体化合物を得ること、及び
    工程g 最終的に、得られた単離された化合物は、任意選択で、有機溶媒に溶解し、良好な結晶化溶媒を添加することによって結晶化に供され得、続いて冷却し、結晶を得て、母液から前記結晶を分離し、乾燥すること、
    を含む、化学式Iの化合物の調製方法。
  10. 化学式(I)の化合物の調製方法の工程は、追加の精製工程を伴う又は伴わない次の工程のために使用され得る、請求項9に記載の方法。
  11. 化学式Iの置換ピリジンカルボン酸誘導体化合物、
    Figure 2022507618000035

    又は、その、薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ又は溶媒和物を、投与することによる糖尿病の管理方法:
    ここで、Arは次の化合物から選択される。
    Figure 2022507618000036
  12. 化学式Iの化合物は、薬学的に有効な量の、化学式(I)の化合物、又はその、薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ若しくは溶媒和物、及び薬学的に許容される担体若しくは賦形剤、を含む組成物として投与され得る、請求項11に記載の方法。
  13. 化学式Iの、
    Figure 2022507618000037

    置換ピリジンカルボン酸誘導体化合物を投与することによる、コリン作動性受容体媒介疾患、高脂血症及び高コレステロール血症並びに関連する心血管疾患、栄養障害、炎症、増殖性疾患、皮膚障害及び他の代謝障害の管理方法。
  14. 化学式Iの前記置換ピリジンカルボン酸誘導体化合物は、薬学的に有効な量の、化学式(I)の化合物、又はその、薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ若しくは溶媒和物、及び薬学的に許容される担体若しくは賦形剤を含む組成物として投与され得る、請求項13に記載の方法。
  15. コリン作動性受容体媒介疾患の治療のため、及び高脂血症及び高コレステロール血症、並びに関連する心血管疾患、糖尿病、栄養障害、炎症、増殖性疾患、皮膚障害及び他の代謝障害の管理のための、
    化学式Iで表され、
    Figure 2022507618000038

    Arは次の化合物から選択される置換ピリジンカルボン酸誘導体化合物、
    Figure 2022507618000039

    又は、その、薬学的に許容される塩、異性体、エステル、プロドラッグ若しくは溶媒和物の使用。
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