JP2022507514A - Erkインヒビター及びその使用 - Google Patents

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    • C12N9/1205Phosphotransferases with an alcohol group as acceptor (2.7.1), e.g. protein kinases

Abstract

本発明は、ERK1、ERK2、又は両方のインヒビターである化合物及び組成物、並びにその使用の方法を提供する。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、それぞれが参照によりその全体において本明細書に組み込まれる2018年11月16日に出願された米国仮出願第62/768565号、及び2019年10月1日に出願された米国仮出願第62/908965号の利益を主張する。
細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)は、腫瘍の成長、進行、及び転移に関与しているプロセスを媒介する、広範に発現されるタンパク質キナーゼ細胞内シグナル伝達分子である。ERK経路は、リガンド結合した細胞表面チロシンキナーゼ受容体、例えば、ErbBファミリー、PDGF、FGF、及びVEGF受容体チロシンキナーゼなどからの細胞外シグナルを中継することにより、哺乳動物の細胞成長の調節において中心的役割を果たしている。ERK経路の活性化は、Rasの活性化から開始するリン酸化事象のカスケードを介して進行する。活性化したRasは、Raf、セリン-スレオニンキナーゼの動員及び活性化をもたらす。次いで、活性化したRafはMEK1/2をリン酸化し、活性化させ、次いでこれがERK1/2をリン酸化し、活性化させる。ERK1/2は、活性化すると、細胞骨格変化及び転写の活性化を含む多くの細胞的事象に関与しているいくつかの下流の標的をリン酸化する。ERK/MAPK経路は、細胞増殖に対して最も重要なものの1つであり、ERK/MAPK経路の異常調節は発がん性があると考えられている。Ras遺伝子は、ERK1/2の上流にあり、結腸直腸、黒色腫、乳房及び膵臓の腫瘍を含めたいくつかのがんにおいて突然変異している。高いRas活性は、多くのヒト腫瘍においてERK活性の上昇を伴う。加えて、Rafファミリーのセリン-スレオニンキナーゼであるBRAFの突然変異は、キナーゼ活性の増加に関連している。BRAFにおける突然変異は黒色腫(60%)、甲状腺がん(40%超)及び直腸結腸がんにおいて特定されている。これらの観察は、ERK1/2シグナル伝達経路が広範囲のヒト腫瘍における抗がん剤治療に対する興味深い経路であることを示唆している。
したがって、広範囲のがん、例えば、黒色腫、膵臓がん、甲状腺がん、直腸結腸がん、肺がん、乳がん、及び卵巣がんを処置するためにERK活性(例えば、ERK1活性又はERK2活性、又は両方)を阻害する小分子(すなわち、化合物)は、本技術分野への歓迎される貢献となろう。
ある特定の実施形態において、本発明は、
(a)式I:
Figure 2022507514000001
の構造、又はその薬学的に許容される塩
[式中、
R1は、水素、ハロゲン、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているC2~4アルケニル、場合により置換されているヘテロシクリル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、CN、OR1a、SR1a、NR1aR1b、N(R1a)C(O)R1a、又はC(O)N(R1a)(R1b)であり、
L1は結合、場合により置換されているC1~5アルキル、C(O)、O、C(O)N(R4)(C(R4)2)m、(C(R4)2)mC(O)N(R4)、N(R4)、S(O)2N(R4)、N(R4)S(O)2、S(O)2、シクロアルキル、又はヘテロシクリルであり、
Figure 2022507514000002
はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
Figure 2022507514000003
であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
Xは各出現において独立に、CH及びNから選択され、
L2は、場合により置換されているC1~5アルキル、C(O)N(R4)(C(R4)2)m、(C(R4)2)mC(O)N(R4)、C(O)ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C(O)、N(R4)、S(O)2N(R4)、N(R4)S(O)2、S(O)2、又はヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルのいずれも、1つ以上の場合により置換されているアリール、場合により置換されているC1~4アルキル又はハロゲンで場合により置換されており、
Figure 2022507514000004
はアリール又はヘテロアリールであり、
R2は、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
mは0、1、2又は3であり、且つ
qは0、1、2又は3である]、或いは
(b)式II:
Figure 2022507514000005
の構造、又はその薬学的に許容される塩
[式中、
Figure 2022507514000006
はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
Figure 2022507514000007
であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
Xは各出現において独立に、CH及びNから選択され、
Figure 2022507514000008
はアリール又はヘテロアリールであり、
R2は、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
mは0、1、2又は3であり、且つ
qは0、1、2又は3である]、或いは
(c)式III:
Figure 2022507514000009
の構造、又はその薬学的に許容される塩
[式中、
Figure 2022507514000010
はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
Figure 2022507514000011
であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
Xは各出現において独立に、CH及びNから選択され、
Figure 2022507514000012
はアリール又はヘテロアリールであり、
Figure 2022507514000013
は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
R2は、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
pは0又は1であり、
qは、各場合において独立に、0、1、2又は3である]
を有する化合物に関する。
ある特定の実施形態において、本発明は、
Figure 2022507514000014
Figure 2022507514000015
Figure 2022507514000016
Figure 2022507514000017
Figure 2022507514000018
Figure 2022507514000019
から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書に記載の任意の化合物と、薬学的に許容される希釈剤又は賦形剤とを含む医薬組成物に関する。
ある特定の実施形態において、本発明は、それを必要とする対象におけるがんを処置する方法であって、本明細書に記載の任意の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に投与するステップを含む方法に関する。
いくつかの実施形態において、本発明は、細胞においてERK1又はERK2を阻害する方法であって、ERK1又はERK2酵素が前記細胞において阻害されるように、前記細胞を、本明細書に記載の任意の化合物又はその薬学的に許容される塩と接触させるステップを含む方法に関する。
50mg/kgで腹腔内(IP)投与した、又は10、50及び100mg/kgで経口強制飼養(PO)を介して投与した化合物6によるマウス薬物動態(PK)研究の結果を示す図である。 PK研究から化合物6のng/mLでの血漿濃度を表にした図である。 1、5及び10mg/kgで経口強制飼養(PO)を介して投与した化合物6によるラット薬物動態(PK)研究の結果を示す図である。 様々な濃度の化合物6で毎日(QD)又は1日2回(BID)処置したマウスの1日あたりの百分率重量変化を表にした図である。化合物6は経口強制飼養(PO)を介して投与した。最大耐QD用量は200mg/kgであり、最大耐BID用量は100mg/kgであった。 化合物6によるM275黒色腫細胞株異種移植研究の結果を示す図である。1群あたり8匹のマウスを使用し、マウスに、様々な濃度の化合物6を毎日(QD)又は1日2回(BID)のいずれかで経口強制飼養(PO)を介して投与した。 M275黒色腫細胞株異種移植研究におけるマウスの1日あたりの百分率重量変化を表にした図である。 化合物6を投与した21日目におけるM275黒色腫細胞株異種移植研究の腫瘍体積結果の変化を示す図である。 化合物6によるPSN1膵がん細胞株異種移植研究の結果を示す図である。1群あたり8匹のマウスを使用し、マウスに、様々な濃度の化合物6を毎日(QD)又は1日2回(BID)のいずれかで経口強制飼養(PO)を介して投与した。 PSN1膵がん細胞株異種移植研究におけるマウスの1日あたりの百分率重量変化を表にした図である。 化合物6を投与した14日目におけるPSN1膵がん細胞株異種移植研究の腫瘍体積結果の変化を示す図である。 化合物6によるH2135 NSCLC細胞株異種移植研究の結果を示す図である。1群あたり8匹のマウスを使用し、マウスに、2つの濃度の化合物6を毎日(QD)又は1日2回(BID)のいずれかで経口強制飼養(PO)を介して投与した。 H2135 NSCLC細胞株異種移植研究におけるマウスの1日あたりの百分率重量変化を表にした図である。 化合物6を投与した14日目におけるH2135 NSCLC細胞株異種移植研究の腫瘍体積結果の変化を示す図である。 化合物6で4.5時間(4つの複製)及び24時間(2つの複製)処置した後のM275細胞におけるリン酸化RSK(pRSK)のレベルの減少を示す図である。
定義
本明細書において別段の定めがない限り、本出願において使用される科学用語及び技術用語は、当業者により一般的に理解される意味を有するものとする。一般的に、本明細書に記載されている、化学、細胞及び組織培養、分子生物学、細胞及びがん生物学、神経生物学、神経化学、ウイルス学、免疫学、微生物学、薬理学、遺伝学並びにタンパク質及び核酸化学に関連して使用される命名法、及びそれらの技術は、当技術分野において周知であり、且つ一般的に使用されているものである。
本発明の方法及び技術は、別段の指示がない限り、一般的に、当技術分野で周知の従来の方法に従い、本明細書の全体にわたって引用及び議論される様々な一般的及びより具体的な参考文献に記載されている通りに行われる。例えば、“Principles of Neural Science", McGraw-Hill Medical, New York, N.Y. (2000); Motulsky, “Intuitive Biostatistics", Oxford University Press, Inc. (1995); Lodish et al., “Molecular Cell Biology, 4th ed.", W. H. Freeman & Co., New York (2000); Griffiths et al., “Introduction to Genetic Analysis, 7th ed.", W. H. Freeman & Co., N.Y. (1999);及びGilbert et al., “Developmental Biology, 6th ed.", Sinauer Associates, Inc., Sunderland, MA (2000)を参照されたい。
本明細書において使用される化学用語は、本明細書において別段の定めがない限り、“The McGraw-Hill Dictionary of Chemical Terms", Parker S., Ed., McGraw-Hill, San Francisco, C.A. (1985)により例示されている通りの、当技術分野における従来の用法に従って使用される。
本明細書で参照されている上記及び任意の他の刊行物、特許及び公開された特許出願の全ては、参照により本明細書に具体的に組み込まれる。矛盾がある場合、本明細書が、その特定の定義を含めて優先するものとする。
「患者」、「対象」又は「個体」は、交換可能に使用され、ヒト又は非ヒト動物のいずれかを指す。これらの用語には、哺乳動物、例えば、ヒト、霊長類、家畜動物(ウシ、ブタなどを含む)、愛玩動物(例えば、イヌ、ネコなど)及びげっ歯類(例えば、マウス及びラット)が含まれる。
状態又は患者を「処置すること」は、臨床結果を含む有益な又は所望の結果を得るためのステップを行うことを指す。本明細書で使用される場合、当技術分野で十分に理解されている通り、「処置」は、臨床結果を含む有益な又は所望の結果を得るためのアプローチである。有益な又は所望の臨床結果には、限定するものではないが、検出可能であろうと検出不能であろうと、1種以上の症状又は状態の軽減又は改善、疾患の程度の減少、疾患の状態の安定化(すなわち、悪化していない)、疾患の広がりの予防、疾患進行の遅延又は緩徐化、疾患状態の改善又は緩和、及び寛解(部分的であろうと全体的であろうと)が含まれ得る。「処置」はまた、処置を受けなかった場合の予測生存と比較して生存を延長させることも意味し得る。
用語「予防すること」は、当技術分野において認識されており、状態、例えば、局所再発(例えば、疼痛)、疾患、例えばがん、複合症候群、例えば心不全、又は任意のその他の医学的状態に関連して使用される場合、当技術分野において十分に理解されており、組成物を受けていない対象と比較して、対象における医学的状態の症状の頻度を低減させるか、又はその発症を遅延させる組成物の投与を含む。したがって、がんの予防は、例えば、統計的及び/又は臨床的に有意な量だけ、未処置対照集団と比較して予防処置を受けている患者の集団における検出可能ながん性増殖の数を低減すること、及び/又は未処置対照集団に対して処置集団における検出可能ながん性増殖の出現を遅延させることを含む。
対象に物質、化合物又は薬剤を「投与すること」又はその「投与」は、当業者に公知の様々な方法のうちの1つを使用して実行することができる。例えば、化合物又は薬剤は、静脈内、動脈、皮内、筋肉内、腹腔内、皮下、眼、舌下、経口(摂取により)、鼻腔内(吸入により)、脊髄内、脳内、及び経皮(例えば、皮膚の管を通じた吸収により)投与することができる。化合物又は薬剤はまた、再装填可能な若しくは生分解性のポリマーデバイス若しくは他のデバイス、例えばパッチ及びポンプ、又は製剤によっても適切に導入することができ、これらは、化合物又は薬剤の持続、緩徐又は制御放出を提供する。投与はまた、例えば、1回、複数回、及び/又は1つ以上の長期間にわたって行うこともできる。
物質、化合物又は薬剤を対象に投与する適切な方法はまた、例えば、対象の年齢及び/又は体調、並びに化合物又は薬剤の化学的及び生物学的特性(例えば、溶解度、消化率、生物学的利用能、安定性及び毒性)によっても左右されることになる。いくつかの実施形態において、化合物又は薬剤は、例えば、摂取により対象に経口投与される。いくつかの実施形態において、経口投与される化合物又は薬剤は、持続放出若しくは徐放性製剤中にあるか、又はそのような徐放若しくは持続放出用のデバイスを使用して投与される。
本明細書で使用される場合、語句「共同投与」は、以前に投与された治療剤が依然として体内で有効である間に第2の薬剤が投与されるような、2つ以上の異なる治療剤の投与の任意の形態を指す(例えば、2つの薬剤が患者内で同時に有効であり、これは2つの薬剤の相乗効果を含み得る)。例えば、異なる治療化合物は、同じ製剤中又は別個の製剤中のいずれかで、同時又は逐次のいずれかで投与することができる。したがって、そのような処置を受ける個体は、異なる治療剤の併用効果から利益を得ることができる。
用語「アシル」は、当技術分野において認識され、一般式:ヒドロカルビルC(O)-、好ましくはアルキルC(O)-により表される基を指す。
用語「アシルアミノ」は、当技術分野において認識され、アシル基で置換されたアミノ基を指し、例えば、式:ヒドロカルビルC(O)NH-により表すことができる。
用語「アシルオキシ」は、当技術分野において認識され、一般式:ヒドロカルビルC(O)O-、好ましくはアルキルC(O)O-により表される基を指す。
用語「アルコキシ」は、アルキル基、好ましくは低級アルキル基に結合した酸素を有するアルキル基、好ましくは低級アルキル基を指す。代表的なアルコキシ基としては、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、プロポキシ、tert-ブトキシなどが挙げられる。
用語「アルコキシアルキル」は、アルコキシ基で置換されたアルキル基を指し、一般式:アルキル-O-アルキルにより表すことができる。
用語「アルケニル」は、本明細書で使用される場合、少なくとも1個の二重結合を含む脂肪族基を指し、「非置換アルケニル」及び「置換アルケニル」の両方を含むことが意図され、そのうちの後者は、アルケニル基の1個以上の炭素上の水素を置き換える置換基を有するアルケニル部分を指す。そのような置換基は、1個以上の二重結合中に含まれるか又は含まれない1個以上の炭素上に生じ得る。さらに、そのような置換基には、安定性により使用が禁止されるような場合を除いて、後述の通り、アルキル基について企図されるもの全てが含まれる。例えば、1個以上のアルキル、カルボシクリル、アリール、ヘテロシクリル又はヘテロアリール基によるアルケニル基の置換が企図される。
「アルキル」基又は「アルカン」は、完全に飽和している、直鎖又は分岐非芳香族炭化水素である。通常、直鎖又は分枝アルキル基は、別段の定めがない限り、1~約20個の炭素原子、好ましくは1~約10個の炭素原子を有する。直鎖及び分枝アルキル基の例としては、限定するものではないが、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ペンチル及びオクチルが挙げられる。C1~C6直鎖又は分枝アルキル基は「低級アルキル」基とも呼ばれている。
さらに、用語「アルキル」(又は「低級アルキル」)は、明細書、実施例、及び特許請求の範囲の全体にわたって使用される場合、「非置換アルキル」及び「置換アルキル」の両方を含むことが意図され、そのうちの後者は、炭化水素骨格の1個以上の炭素上の水素を置き換える置換基を有するアルキル部分を指す。そのような置換基としては、別段の指定がない場合、例えば、ハロゲン(例えば、フルオロ)、ヒドロキシル、オキソ、カルボニル(例えば、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ホルミル、又はアシル)、チオカルボニル(例えば、チオエステル、チオアセテート、又はチオホルメート)、アルコキシ、ホスホリル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、アミノ、アミド、アミジン、イミン、シアノ、ニトロ、アジド、スルフヒドリル、アルキルチオ、スルフェート、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、スルホニル、ヘテロシクリル、アラルキル、又は芳香族若しくはヘテロ芳香族部分を挙げることができる。好ましい実施形態において、置換アルキル上の置換基は、C1~C6アルキル、C3~C6シクロアルキル、ハロゲン、カルボニル、シアノ、若しくはヒドロキシルから選択される。より好ましい実施形態において、置換アルキル上の置換基は、フルオロ、カルボニル、シアノ又はヒドロキシルから選択される。適切な場合、炭化水素鎖上で置換された部分はそれ自体が置換され得ることは、当業者には理解されるであろう。例えば、置換アルキルの置換基としては、置換型及び非置換型の、アミノ、アジド、イミノ、アミド、ホスホリル(ホスホネート及びホスフィネートを含む)、スルホニル(スルフェート、スルホンアミド、スルファモイル及びスルホネートを含む)、及びシリル基、並びにエーテル、アルキルチオ、カルボニル(ケトン、アルデヒド、カルボキシレート及びエステルを含む)、-CF3、-CNなどが挙げられる。例示的な置換アルキルは、以下に記載される。シクロアルキルは、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキルチオ、アミノアルキル、カルボニル置換アルキル、-CF3、-CNなどでさらに置換され得る。
加えて、用語「アルキル」は、明細書、実施例、及び特許請求の範囲の全体にわたって使用される場合、原子価がそれを必要とする場合、用語「アルキレン」(すなわち、アルキルジラジカル又は二価アルキル部分)と交換可能であることが意図される。
用語「Cx~Cy」は、化学的部分、例えば、アシル、アシルオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル又はアルコキシと併用される場合、鎖中にx~y個の炭素を含有する基を含むことを意味する。例えば、用語「Cx~Cyアルキル」は、鎖中にx~y個の炭素を含有する直鎖アルキル及び分岐鎖アルキル基を含む、置換又は非置換飽和炭化水素基を指し、ハロアルキル基が含まれる。好ましいハロアルキル基としては、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル及びペンタフルオロエチルが挙げられる。C0アルキルは、基が末端位置にある場合には水素を示し、内部にある場合には結合を示す。用語「C2~Cyアルケニル」及び「C2~Cyアルキニル」は、上記のアルキルと長さ及び可能な置換では類似するが、それぞれ少なくとも1個の二重結合又は三重結合を含有する、置換又は非置換不飽和脂肪族基を指す。
用語「アルキルアミノ」は、本明細書で使用される場合、少なくとも1個のアルキル基で置換されたアミノ基を指す。
用語「アルキルチオ」は、本明細書で使用される場合、アルキル基で置換されたチオール基を指し、一般式:アルキルS-により表すことができる。
用語「アルキニル」は、本明細書で使用される場合、少なくとも1個の三重結合を含有する脂肪族基を指し、「非置換アルキニル」及び「置換アルキニル」の両方を含むことが意図され、そのうちの後者は、アルキニル基の1個以上の炭素上の水素を置き換える置換基を有するアルキニル部分を指す。そのような置換基は、1個以上の三重結合中に含まれるか又は含まれない1個以上の炭素上に存在し得る。さらに、そのような置換基には、安定性により使用が禁止されるような場合を除いて、上述の通り、アルキル基について企図されるもの全てが含まれる。例えば、1個以上のアルキル基、カルボシクリル基、アリール基、ヘテロシクリル基又はヘテロアリール基によるアルキニル基の置換が企図される。
用語「アミド」は、本明細書で使用される場合、基
Figure 2022507514000020
[式中、各RAは独立に、水素、ヒドロカルビル基、アリール、ヘテロアリール、アシル、若しくはアルコキシを表すか、又は2個のRAが、それらが結合しているN原子と一緒になって、環構造内に3~8個の原子を有する複素環を完成させる]
を指す。
用語「アミン」及び「アミノ」は、当技術分野において認識されており、非置換及び置換アミンの両方並びにそれらの塩、例えば、
Figure 2022507514000021
[式中、各RAは独立に、水素若しくはヒドロカルビル基を表すか、又は2個のRAが、それらが結合しているN原子と一緒になって、環構造内に4~8個の原子を有する複素環を完成させる]
により表すことができる部分を指す。
用語「アミノアルキル」は、本明細書で使用される場合、アミノ基で置換されたアルキル基を指す。
用語「アラルキル」は、本明細書で使用される場合、アリール基で置換されたアルキル基を指す。
用語「アリール」には、本明細書で使用される場合、環の各原子が炭素である、置換又は非置換単環芳香族基が含まれる。好ましくは、環は6~10員環、より好ましくは6員環である。用語「アリール」にはまた、2個以上の炭素が2個の隣接する環に共通である、2個以上の環式環を有する多環式環系も含まれ、ここで、環のうちの少なくとも1個は芳香族であり、例えば、その他の環式環は、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール及び/又はヘテロシクリルであり得る。アリール基としては、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、アニリンなどが挙げられる。
用語「炭素環」は、環の各原子が炭素である飽和又は不飽和環を指す。用語炭素環は芳香族炭素環と非芳香族炭素環との両方を含む。非芳香族炭素環はシクロアルキル環とシクロアルケニル環との両方を含む。「炭素環」には5~7員単環式環及び8~12員二環式環が含まれる。二環式炭素環の各環は、飽和、不飽和及び芳香族環から選択することができる。炭素環には、1個、2個若しくは3個以上の原子が2個の環の間で共有されている、二環式分子が含まれる。用語「縮合炭素環」は、環のそれぞれが2個の隣接原子を他の環と共有する二環式炭素環を指す。縮合炭素環の各環は、飽和、不飽和及び芳香族環から選択することができる。例示的実施形態において、芳香族環、例えば、フェニルは、飽和又は不飽和環、例えば、シクロヘキサン、シクロペンタン、又はシクロヘキセンに縮合していてもよい。飽和、不飽和及び芳香族の二環式環の任意の組合せは、原子価が許す場合、炭素環式の定義に含まれる。例示的「炭素環」としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,5-シクロオクタジエン、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、ビシクロ[4.2.0]オクタ-3-エン、ナフタレン及びアダマンタンが挙げられる。例示的縮合炭素環としては、デカリン、ナフタレン、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、ビシクロ[4.2.0]オクタン、4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インデン及びビシクロ[4.1.0]ヘプタ-3-エンが挙げられる。「炭素環」は、水素原子を保持することが可能な任意の1つ以上の位置において置換されていてもよい。
用語「カルボシクリルアルキル」は、本明細書で使用される場合、炭素環基で置換されたアルキル基を指す。
用語「カーボネート」は当技術分野において認識され、-OCO2-RA基[式中、RAはヒドロカルビル基を表す]を指す。
用語「カルボキシ」は、本明細書で使用される場合、式-CO2Hにより表される基を指す。
「シクロアルキル」基は完全に飽和している環式炭化水素である。「シクロアルキル」には単環式及び二環式環が含まれる。典型的には、単環式シクロアルキル基は、別段の定めがない限り、3~約10個の炭素原子、3~8個の炭素原子、又はより典型的には3~6個の炭素原子を有する。二環式シクロアルキルの第2の環は、飽和、不飽和及び芳香族環から選択することができる。シクロアルキルには、1個、2個若しくは3個又はそれよりも多くの原子が2個の環の間で共有されている、二環式分子が含まれる(例えば、縮合二環式化合物、架橋二環式化合物及びスピロ環式化合物)。
用語「縮合二環式化合物」は、2個の環が2個の隣接原子を共有する二環式分子を指す。言い換えると、これらの環が1個の共有結合を共有しており、すなわち、いわゆる橋頭原子が直接結合している(例えば、α-ツジェン及びデカリン)。例えば、縮合シクロアルキルにおいて、環のそれぞれは、2個の隣接原子を他方の環と共有しており、縮合二環式シクロアルキルの第2の環は、飽和、不飽和及び芳香族環から選択することができる。
「シクロアルケニル」基は、1個以上の二重結合を含有する環状炭化水素である。
用語「架橋二環式化合物」は、2個の環が3個以上の原子を共有し、少なくとも1個の原子を含有する架橋により2個の橋頭原子を分離している、二環式分子を指す。例えば、ノルボルナンは、ビシクロ[2.2.1]ヘプタンとしても公知であり、それらの5個の炭素原子のうちの3個をそれぞれが共有する一対のシクロペンタン環として考えることができる。
用語「スピロ環式化合物」又は「スピロ環」は、2個の環が1個の単原子、スピロ原子のみを共通して有する、二環式分子又は基を指す。
用語「ジアゾ」は、本明細書で使用される場合、式=N=Nにより表される基を指す。
用語「ジスルフィド」は、当技術分野において認識され、-S-S-RA基[式中、RAはヒドロカルビル基を表す]を指す。
用語「エノールエステル」は、本明細書で使用される場合、-C(O)O-C(RA)=C(RA)2基[式中、RAはヒドロカルビル基を表す]を指す。
用語「エステル」は、本明細書で使用される場合、-C(O)ORA基[式中、RAはヒドロカルビル基を表す]を指す。
用語「エーテル」は、本明細書で使用される場合、酸素を介して別のヒドロカルビル基に結合しているヒドロカルビル基を指す。したがって、ヒドロカルビル基のエーテル置換基はヒドロカルビル-O-であってよい。エーテルは対称又は非対称のいずれかであってよい。エーテルの例としては、限定するものではないが、複素環-O-複素環及びアリール-O-複素環が挙げられる。エーテルには「アルコキシアルキル」基が含まれ、これは一般式アルキル-O-アルキルで表すことができる。
用語「ハロ」及び「ハロゲン」は、本明細書で使用される場合、ハロゲンを意味し、クロロ、フルオロ、ブロモ、及びヨードを含む。
用語「ヘテロアルキル」は、本明細書で使用される場合、炭素原子及び少なくとも1個のヘテロ原子の飽和又は不飽和鎖を指し、例えば、ここで、2個のヘテロ原子が隣接することはない。
用語「ヘテロアラルキル」及び「ヘタラルキル」は、本明細書で使用される場合、ヘタリール基で置換されたアルキル基を指す。
用語「ヘテロアリール」及び「ヘタリール」には、置換又は非置換芳香族単環構造、好ましくは5~7員環、より好ましくは5~6員環が含まれ、それらの環構造は、少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは1~4個のヘテロ原子、より好ましくは1個又は2個のヘテロ原子を含む。用語「ヘテロアリール」及び「ヘタリール」にはまた、2個以上の炭素が2個の隣接する環に共通である、2個以上の環式環を有する多環式環系も含まれ、ここで、環のうちの少なくとも1個はヘテロ芳香族であり、例えば、その他の環式環は、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール及び/又はヘテロシクリルであり得る。ヘテロアリール基としては、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン及びピリミジンなどが挙げられる。
用語「ヘテロ原子」は、本明細書で使用される場合、炭素又は水素以外の任意の元素の原子を意味する。好ましいヘテロ原子は、窒素、酸素及び硫黄である。
用語「ヘテロシクリル」、「複素環」、及び「複素環式」は、置換又は非置換非芳香族環構造、好ましくは3~10員環、好ましくは3~7員環、より好ましくは5~6員環、ある場合には、最も好ましくは5員環を指し、他の場合には、最も好ましくは6員環を指し、それらの環構造は、少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは1~4個のヘテロ原子、より好ましくは1個又は2個のヘテロ原子を含む。用語「ヘテロシクリル」及び「複素環式」にはまた、2個以上の炭素が2個の隣接する環に共通である、2個以上の環式環を有する多環式環系も含まれ、ここで、環のうちの少なくとも1個が複素環式であり、例えば、その他の環式環は、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール及び/又はヘテロシクリルであり得る。用語「ヘテロシクリル」及び「複素環式」は1個の炭素が2個の隣接する環に共通であるスピロ環をさらに含み、環のうちの少なくとも1個が複素環式であり、例えば、その他の環式環は、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、及び/又はヘテロシクリルであり得る。ヘテロシクリル基としては、例えば、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロフラン、モルホリン、ラクトン、ラクタム、オキサゾリン、イミダゾリンなどが挙げられる。
用語「ヘテロシクリルアルキル」は、本明細書で使用される場合、複素環基で置換されたアルキル基を指す。
用語「ヒドロカルビル」は、本明細書で使用される場合、=O又は=S置換基を有さない炭素原子を介して結合し、典型的には、少なくとも1つの炭素-水素結合及び主に炭素骨格を有するが、場合によりヘテロ原子を含んでもよい基を指す。よって、本出願の目的に対しては、メチル、エトキシエチル、2-ピリジル、及びトリフルオロメチルなどの基がヒドロカルビルと考えられるが、ただし、置換基、例えばアセチル(連結する炭素上に=O置換基を有する)及びエトキシ(炭素ではなく、酸素を介して結合している)などはヒドロカルビルではない。ヒドロカルビル基としては、限定するものではないが、アリール、ヘテロアリール、炭素環、ヘテロシクリル、アルキル、アルケニル、アルキニル、及びこれらの組合せが挙げられる。
用語「ヒドロキシアルキル」は、本明細書で使用される場合、ヒドロキシ基で置換されたアルキル基を指す。
用語「低級」は、化学部分、例えば、アシル、アシルオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、又はアルコキシと併用される場合、置換基中に10個以下、好ましくは6個以下、より好ましくは3個以下の非水素原子が存在する基を含むことを意味する。「低級アルキル」、例えば、10個以下、好ましくは6個以下、より好ましくは3個以下の炭素原子を含有するアルキル基を指す。特定の実施形態において、本明細書で定義されるアシル、アシルオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル又はアルコキシ置換基は、それらが単独で現れるか、又は他の置換基と組み合わせて、例えば、ヒドロキシアルキル及びアラルキルの列挙において(この場合、例えば、アルキル置換基中の炭素原子をカウントする場合にはアリール基内の原子はカウントされない)現れるかに関わらず、それぞれ、低級アシル、低級アシルオキシ、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル又は低級アルコキシである。
用語「オルトエステル」は、本明細書で使用される場合、当技術分野において認識されており、-C(ORA)3基[式中、各RAは独立に、水素若しくはヒドロカルビル、例えば、アルキルを表すか、又はRAの任意の出現が、別の及び介在する原子(複数可)と一緒になって、環構造内に4~8個の原子を有する複素環を完成させる]を指す。
用語「ホスホエステル」は、本明細書で使用される場合、-P(O2)OH基を指す。
用語「ホスホジエステル」は、本明細書で使用される場合、-P(O2)ORA基[式中、RAはヒドロカルビル基を表す]を指す。
用語「ポリシクリル」、「多環」、及び「多環式」は、2個以上の原子が、2個の隣接する環に共通である、2個以上の環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び/又はヘテロシクリル)を指し、例えば、この環は「縮合環」である。多環の環のそれぞれは置換又は非置換であることができる。ある特定の実施形態において、多環の各環は、環内に3~10個、好ましくは5~7の原子を含有する。
用語「セレン化物」は、本明細書で使用される場合、酸素がセレンで置き換えられているエーテルと等しい。
用語「セレノキシド」は当技術分野において認識されており、-Se(O)-RA基[式中、RAはヒドロカルビルを表す]を指す。
用語「シロキサン」は当技術分野において認識されており、Si-O-Si連結を有する基、例えば、-Si(RA)2-O-Si-(RA)3基[式中、各RAは独立に、水素若しくはヒドロカルビル、例えば、アルキルを表すか、又は両方のRAが介在する原子(複数可)と一緒になって、環構造内に4~8個の原子を有する複素環を完成させる]を指す。
用語「シリル」は、3個のヒドロカルビル部分が結合しているケイ素部分を指す。
用語「置換されている」は、骨格の1個以上の炭素上の水素を置き換える置換基を有する部分を指す。「置換」又は「で置換されている」は、そのような置換が、置換される原子及び置換基の許容される原子価に従うこと、並びに置換が、例えば、転位、環化、脱離などによる変換を自発的に起こさない安定な化合物をもたらすことという暗黙の条件を含むことが理解されるであろう。本明細書で使用される場合、用語「置換されている」は、有機化合物の全ての許容される置換基を含むことが企図される。広範な態様において、許容可能な置換基には、有機化合物の非環式及び環式、分岐及び非分岐、炭素環式及び複素環式、芳香族及び非芳香族の置換基が含まれる。許容可能な置換基は、適切な有機化合物に対して1個であっても複数であってもよく、同じであっても異なっていてもよい。本発明の目的のために、ヘテロ原子、例えば窒素は、ヘテロ原子の原子価を満たす、本明細書に記載の有機化合物の水素置換基及び/又は任意の許容可能な置換基を有し得る。置換基としては、本明細書に記載の任意の置換基、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、カルボニル(例えば、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ホルミル、又はアシル)、チオカルボニル(例えば、チオエステル、チオアセテート、又はチオホルメート)、アルコキシ、ホスホリル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、アミノ、アミド、アミジン、イミン、オキシム、シアノ、ニトロ、アジド、スルフヒドリル、アルキルチオ、スルフェート、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、スルホニル、ヘテロシクリル、アラルキル、又は芳香族若しくはヘテロ芳香族部分を挙げることができる。好ましい実施形態において、置換アルキル上の置換基は、C1~C6アルキル、C3~C6シクロアルキル、ハロゲン、カルボニル、シアノ、又はヒドロキシルから選択される。より好ましい実施形態において、置換アルキル上の置換基は、フルオロ、カルボニル、シアノ、又はヒドロキシルから選択される。適切な場合、置換基はそれ自体が置換され得ることは、当業者には理解されるであろう。「非置換」と特に記載されない限り、本明細書における化学的部分に対する言及は、置換された変異体を含むと理解される。例えば、「アリール」基又は部分に対する言及は、置換及び非置換変異体の両方を暗黙的に含む。
用語「スルフェート」は当技術分野において認識されており、-OSO3H基、又はその薬学的に許容される塩を指す。
用語「スルホンアミド」は当技術分野において認識されており、一般式
Figure 2022507514000022
[式中、各RAは独立に、水素若しくはヒドロカルビル、例えば、アルキルを表すか、又は両方のRAが、介在する原子(複数可)と一緒になって、環構造内に4~8個の原子を有する複素環を完成させる]
で表される基を指す。
用語「スルホキシド」は当技術分野において認識されており、-S(O)-RA基[式中、RAはヒドロカルビルを表す]を指す。
用語「スルホネート」は当技術分野において認識されており、SO3H基、又はその薬学的に許容される塩を指す。
用語「スルホン」は当技術分野において認識されており、-S(O)2-RA基[式中、RAはヒドロカルビルを表す]を指す。
用語「チオアルキル」は、本明細書で使用される場合、チオール基で置換されたアルキル基を指す。
用語「チオエステル」は、本明細書で使用される場合、-C(O)SRA又は-SC(O)RA基[式中、RAはヒドロカルビルを表す]を指す。
用語「チオエーテル」は、本明細書で使用される場合、酸素が硫黄で置き換えられているエーテルと等しい。
用語「ウレア」は当技術分野において認識されており、一般式
Figure 2022507514000023
[式中、各RAは独立に、水素若しくはヒドロカルビル、例えば、アルキルを表すか、又はRAの任意の出現は、別の及び介在する原子(複数可)と一緒になって、環構造内に4~8個の原子を有する複素環を完成させる]
で表すことができる。
「保護基」は、分子中の反応性官能基に結合した場合に、該官能基の反応性をマスクするか、低減させるか又は妨げる原子の群を指す。典型的には、保護基は、合成過程中に所望に応じて選択的に除去することができる。保護基の例は、Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Chemistry, 3rd Ed., 1999, John Wiley & Sons, NY及びHarrison et al., Compendium of Synthetic Organic Methods, Vols. 1-8, 1971-1996, John Wiley & Sons, NYに見出すことができる。代表的な窒素保護基としては、限定するものではないが、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル(「CBZ」)、tert-ブトキシカルボニル(「Boc」)、トリメチルシリル(「TMS」)、2-トリメチルシリル-エタンスルホニル(「TES」)、トリチル及び置換トリチル基、アリルオキシカルボニル、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(「FMOC」)、ニトロ-ベラトリルオキシカルボニル(「NVOC」)などが挙げられる。代表的なヒドロキシル保護基としては、限定するものではないが、ヒドロキシル基がアシル化(エステル化)又はアルキル化されているもの、例えば、ベンジル及びトリチルエーテル、並びにアルキルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、トリアルキルシリルエーテル(例えば、TMS又はTIPS基)、グリコールエーテル、例えば、エチレングリコール及びプロピレングリコール誘導体、並びにアリルエーテルが挙げられる。
用語「モジュレートする」は、本明細書で使用される場合、機能又は活性(例えば細胞増殖)の阻害又は抑制、及び機能又は活性の増強を含む。
語句「薬学的に許容される」は、当技術分野において認識されている。ある特定の実施形態において、この用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー応答又は他の問題若しくは合併症なく、ヒト及び動物の組織と接触させて使用するのに適し、妥当な利益/リスク比に対応する組成物、賦形剤、アジュバント、ポリマー、並びに他の材料及び/又は剤形を含む。
「薬学的に許容される塩」又は「塩」は、患者の処置に適しているか、又はそれに適合する、酸付加塩又は塩基付加塩を指すために本明細書において使用される。
用語「薬学的に許容される酸付加塩」は、本明細書で使用される場合、本明細書に開示される任意の塩基化合物の任意の非毒性の有機塩又は無機塩を意味する。好適な塩を形成する例示的無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸及びリン酸、並びに金属塩、例えばオルトリン酸一水素ナトリウム及び硫酸水素カリウムが挙げられる。好適な塩を形成する例示的有機酸としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸及びトリカルボン酸、例えば、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、安息香酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸及びサリチル酸、並びにスルホン酸、例えばp-トルエンスルホン酸及びメタンスルホン酸が挙げられる。一酸塩又は二酸塩のいずれかが形成され得、そのような塩は、水和、溶媒和又は実質的に無水の形態のいずれかで存在し得る。一般的に、本明細書に開示される化合物の酸付加塩は、水及び様々な親水性有機溶媒中でより可溶性であり、一般的に、それらの遊離塩基形態と比較してより高い融点を示す。適切な塩の選択は、当業者に公知であろう。他の薬学的に許容されない塩、例えば、シュウ酸塩は、例えば、実験室での使用のため、又は薬学的に許容される酸付加塩へのその後の変換のために、本発明の化合物の単離において使用することができる。
用語「薬学的に許容される塩基付加塩」は、本明細書で使用される場合、本発明の任意の酸化合物、又はそれらの中間体のいずれかの、任意の非毒性の有機又は無機塩基付加塩を意味する。好適な塩を形成する例示的無機塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム又は水酸化バリウムが挙げられる。好適な塩を形成する例示的有機塩基としては、脂肪族、脂環式若しくは芳香族有機アミン、例えばメチルアミン、トリメチルアミン及びピコリン、又はアンモニアが挙げられる。適切な塩の選択は、当業者に公知であろう。
本発明の方法及び組成物において有用である化合物の多くは、それらの構造内に少なくとも1つの立体中心を有する。この立体中心は、R又はS配置で存在し得、前記R及びS表記は、Pure Appl. Chem. (1976), 45, 11-30に記載されている規則に対応して使用される。本発明は、化合物、塩、プロドラッグ又はそれらの混合物の全ての立体異性体形態、例えばエナンチオマー及びジアステレオ異性体形態(立体異性体の全ての可能な混合物を含む)を企図する。例えば、WO 01/062726を参照されたい。
さらに、アルケニル基を含むある特定の化合物は、Z(zusammen)又はE(entgegen)異性体として存在し得る。それぞれの場合において、本発明は、混合物及び別個の個々の異性体の両方を含む。
化合物のいくつかはまた、互変異性形態でも存在し得る。そのような形態は、本明細書に記載の式において明示的に示されていないが、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
「プロドラッグ」又は「薬学的に許容されるプロドラッグ」は、投与後に宿主において代謝、例えば、加水分解又は酸化されて、本開示の化合物(例えば、本発明の化合物)を形成する化合物を指す。プロドラッグの典型的な例としては、活性化合物の官能性部分に生物学的に不安定な又は切断可能な(保護)基を有する化合物が挙げられる。プロドラッグとしては、酸化、還元、アミノ化、脱アミノ化、ヒドロキシル化、脱ヒドロキシル化、加水分解、脱加水分解、アルキル化、脱アルキル化、アシル化、脱アシル化、リン酸化又は脱リン酸化されて、活性化合物を生成し得る化合物が挙げられる。生物学的に不安定な又は切断可能な(保護)基としてエステル又はホスホルアミデートを使用するプロドラッグの例は、米国特許第6,875,751号、同第7,585,851号及び同第7,964,580号に開示されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。本発明のプロドラッグは代謝されて、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を生成する。本発明は、その範囲内に、本明細書に記載の化合物のプロドラッグを含む。好適なプロドラッグの選択及び調製のための従来の手順は、例えば、“Design of Prodrugs" Ed. H. Bundgaard, Elsevier, 1985に記載されている。
語句「薬学的に許容される担体」は、本明細書で使用される場合、薬学的に許容される材料、組成物又はビヒクル、例えば、医薬用途又は治療用途の薬物の製剤化に有用な液体若しくは固体の充填剤(filter)、希釈剤、賦形剤、溶媒又はカプセル化材料を意味する。
例示的化合物
ある特定の実施形態において、本発明は、式I:
Figure 2022507514000024
の構造を有する化合物、又はその薬学的に許容される塩
[式中、
R1は水素、ハロゲン、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているC2~4アルケニル、場合により置換されているヘテロシクリル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、CN、OR1a、SR1a、NR1aR1b、N(R1a)C(O)R1a、又はC(O)N(R1a)(R1b)であり、
L1は結合であるか、又は場合により置換されているC1~5アルキル、C(O)、O、C(O)N(R4)(C(R4)2)m、(C(R4)2)mC(O)N(R4)、N(R4)、S(O)2N(R4)、N(R4)S(O)2、S(O)2、シクロアルキル、若しくはヘテロシクリルであり、
Figure 2022507514000025
はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
Figure 2022507514000026
であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
Xは各出現において独立に、CH及びNから選択され、
L2は、場合により置換されているC1~5アルキル、C(O)N(R4)(C(R4)2)m、(C(R4)2)mC(O)N(R4)、C(O)ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C(O)、N(R4)、S(O)2N(R4)、N(R4)S(O)2、S(O)2、又はヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルのいずれも、1つ以上の場合により置換されているアリール、場合により置換されているC1~4アルキル又はハロゲンで場合により置換されており、
Figure 2022507514000027
はアリール又はヘテロアリールであり、
R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
mは0、1、2又は3であり、且つ
qは0、1、2又は3である]
に関する。
いくつかの実施形態において、qが1、2又は3である場合、R2は場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3である。
いくつかの実施形態において、L2は場合により置換されているC1~5アルキル、例えば、置換C1~5アルキル、例えば、ヒドロキシ置換C1~5アルキル又はメトキシ置換C1~5アルキルである。他の実施形態において、L2は場合により置換されているヘテロシクリル、例えば、非置換ヘテロシクリル、例えば、非置換オキサゾリニル若しくはイミダゾリニル、又は置換ヘテロシクリル、例えば、アリール置換ヘテロシクリルである。ある特定の実施形態において、L2はオキサゾリニルである。
他の実施形態において、L2はC(O)N(R4)(C(R4)2)mである。さらに他の実施形態において、L2は(C(R4)2)mC(O)N(R4)である。ある特定の態様において、mは1又は2である。時には、L2がC(O)N(R4)(C(R4)2)m又は(C(R4)2)mC(O)N(R4)である場合、R4の各場合は独立に、水素又はC1~4アルキルであり、mは0、1、又は2である。
ある特定の実施形態において、L2はC(O)ヘテロシクリルである。他の実施形態において、L2はヘテロシクリル-C(O)である。
ある特定の実施形態において、L1は結合、C1~4アルキル、O、C(O)、シクロアルキル、又はヘテロシクリルである。他の実施形態において、L1はC1~4アルキルである。さらに他の実施形態において、L1は結合である。
ある特定の実施形態において、R1は、
Figure 2022507514000028
[式中、
R2aは水素及び低級アルキルから選択され、
R2bは水素、場合により置換されているC1~4アルキル及び(CHR2aa)iNR2bbR2ccから選択され、
R2aaは水素及び場合により置換されているC1~2アルキルから選択され、
R2bbは水素及び場合により置換されているC1~3アルキルから選択され、
R2ccは水素及び場合により置換されているC1~3アルキルから選択されるか、又は
R2a及びR2bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4~6員の場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、又は
R2bb及びR2ccは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4~6員の場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、且つ
iは1、2又は3から選択される]
である。
ある特定の実施形態において、R1は、
Figure 2022507514000029
[式中、R2bは上で定義された通りである]
から選択される。
ある特定の実施形態において、式Iの化合物は、式Ia':
Figure 2022507514000030
の構造、又はその薬学的に許容される塩
[式中、
R1は場合により置換されているヘテロシクリル、場合により置換されているアリール、又は場合により置換されているヘテロアリールであり、
Figure 2022507514000031
は、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
Figure 2022507514000032
であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
L2は、場合により置換されているC1~5アルキル、C(O)N(R4)(C(R4)2)m、(C(R4)2)mC(O)N(R4)、C(O)ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C(O)、N(R4)、S(O)2N(R4)、N(R4)S(O)2、S(O)2、又はヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルのいずれも、1つ以上の場合により置換されているアリール、場合により置換されているC1~4アルキル又はハロゲンで場合により置換されており、
Figure 2022507514000033
はアリール又はヘテロアリールであり、
R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
mは0、1、2又は3であり、且つ
qは0、1、2又は3である]
を有する。
いくつかの実施形態において、R1はヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、場合により置換されているC1~4アルキル、ハロゲン、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシ、アミノ又はシアノの1つ以上で場合により置換されている。
いくつかの実施形態において、式Iの化合物は、式Ib':
Figure 2022507514000034
の構造、又はその薬学的に許容される塩
[式中、
R1は水素、ハロゲン、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているC2~4アルケニル、場合により置換されているヘテロシクリル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、CN、OR1a、SR1a、NR1aR1b、N(R1a)C(O)R1a、又はC(O)N(R1a)(R1b)であり、
L1は結合であるか、又は場合により置換されているC1~5アルキル、C(O)、O、C(O)N(R4)(C(R4)2)m、(C(R4)2)mC(O)N(R4)、N(R4)、S(O)2N(R4)、N(R4)S(O)2、S(O)2、シクロアルキル、若しくはヘテロシクリルであり、
Figure 2022507514000035
はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
Figure 2022507514000036
であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
Figure 2022507514000037
はアリール又はヘテロアリールであり、
R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
mは0、1、2又は3であり、且つ
qは0、1、2又は3である]
を有する。
いくつかの実施形態において、式Iの化合物は、式Ic':
Figure 2022507514000038
の構造、又はその薬学的に許容される塩
[式中、
R1は場合により置換されているヘテロシクリル、場合により置換されているアリール、又は場合により置換されているヘテロアリールであり、
Figure 2022507514000039
はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
Figure 2022507514000040
であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
Figure 2022507514000041
はアリール又はヘテロアリールであり、
R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
mは0、1、2又は3であり、且つ
qは0、1、2又は3]
を有する。
いくつかの実施形態において、R1はヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、場合により置換されているC1~4アルキル、ハロゲン、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシ、アミノ又はシアノの1つ以上で場合により置換されている。
ある特定の実施形態において、本発明は、式Ia、Ib、Ic、又はId:
Figure 2022507514000042
の構造を有する化合物、又はその薬学的に許容される塩
[式中、
Figure 2022507514000043
は、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、チオフェニル又はチアゾリルであり、
Figure 2022507514000044
は、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チオフェニル又はチアゾリルであり、
mは1又は2であり、
R1はテトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チオフェニル、アルキニル、CN、アミド、アミノ、アシル又はアシルオキシであり、
R2は水素、C1~C2アルキル、C3~C4アルキル、シクロプロピル、又はC4~C6シクロアルキルであり、
R3は水素、C1~C3アルキル、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリル、C3~C6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、又はアルキニルであり、
R4は水素又はメチルであり、且つ
R5及びR6はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1~C2アルキル又はNH2である]
に関する。
ある特定の実施形態において、式Iの化合物は、式Ie:
Figure 2022507514000045
の構造、又はその薬学的に許容される塩
[式中、
R1は、場合により置換されているC2~4アルケニル、場合により置換されているヘテロシクリル又は場合により置換されているヘテロアリールであり、
Figure 2022507514000046
はアリールであり、
R2は、存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、CN、ハロゲン又はCF3であり、
R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、又はC1~4ハロアルキル、C1~4アミノアルキル、C1~4ヒドロキシアルキル又はシクロアルキルであり、
mは1又は2であり、
qは0、1又は2である]
を有し、この化合物は、約10nM以下のERK1 Kd及び約10nM以下のERK2 Kdを有する。
さらなる実施形態において、式(Ie)の化合物は、表4の薬物感受性細胞株に対する約250nM以下の平均IC50を有する。
さらなる実施形態において、式(Ie)の化合物は、表4の薬物耐性細胞株に対する化合物の平均IC50よりも少なくとも約4倍強力である、表4の薬物感受性細胞株に対する平均IC50を有する。
またさらなる実施形態において、式(Ie)の化合物は、約0.07以上のPappA-Bスコアを有する。
またさらなる実施形態において、式(Ie)の化合物は、約25分以上の半減期を有する。
またさらなる実施形態において、式(Ie)の化合物は、化合物での処置の約5時間後、M275細胞におけるpRSKレベルをビヒクル対照と比較して約70%以上減少させる。
いくつかの実施形態において、式Iの化合物は、式II:
Figure 2022507514000047
の構造、又はその薬学的に許容される塩
[式中、
Figure 2022507514000048
はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
Figure 2022507514000049
であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
Xは各出現において独立に、CH及びNから選択され、
Figure 2022507514000050
はアリール又はヘテロアリールであり、
R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
R7は存在する場合、場合により置換されているC1~6アルキルであり、
mは0、1、2又は3であり、
nは0、1、2、3又は4であり、且つ
qは0、1、2又は3である]
を有する。
いくつかの実施形態において、nは0である。
いくつかの実施形態において、qが1、2又は3である場合、R2は場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3である。
いくつかの実施形態において、R7は存在する場合、ハロゲン、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシ、アミノ又はシアノで場合により置換されているC1~6アルキルである。いくつかの実施形態において、式IIの化合物は、式IIa:
Figure 2022507514000051
の構造、又はその薬学的に許容される塩
[式中、
Figure 2022507514000052
はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
Figure 2022507514000053
であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
Figure 2022507514000054
はアリール若しくはヘテロアリールであり、
R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
mは0、1、2又は3であり、且つ
qは0、1、2又は3である]
を有する。
ある特定の実施形態において、本発明は、mが1又は2である本明細書に記載の任意の化合物に関する。他の実施形態において、本発明は、nが0、1又は2である本明細書に記載の任意の化合物に関する。
他の実施形態において、本発明は、R4が、各場合において独立に、水素又はC1~4アルキルである本明細書に記載の任意の化合物に関する。
いくつかの実施形態において、本発明は、式III:
Figure 2022507514000055
の構造を有する化合物、又はその薬学的に許容される塩
[式中、
Figure 2022507514000056
はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
Figure 2022507514000057
であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
Xは各出現において独立に、CH及びNから選択され、
Figure 2022507514000058
はアリール又はヘテロアリールであり、
Figure 2022507514000059
は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
R7は存在する場合、場合により置換されているC1~6アルキルであり、
nは0、1、2、3又は4であり、
pは0又は1であり、且つ
qは、各場合において、独立に0、1、2又は3である]
に関する。
いくつかの実施形態において、nは0である。
いくつかの実施形態において、qが1、2又は3である場合、R2は場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3である。
いくつかの実施形態において、R7は存在する場合、C1~6アルキルであり、これらのそれぞれは、ハロゲン、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシ、アミノ又はシアノで場合により置換されている。
いくつかの実施形態において、式IIIの化合物は、式IIIa:
Figure 2022507514000060
の構造、又はその薬学的に許容される塩
[式中、
Figure 2022507514000061
はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
Figure 2022507514000062
であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
Figure 2022507514000063
はアリール又はヘテロアリールであり、
Figure 2022507514000064
は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
pは0又は1であり、且つ
qは、各場合において、独立に0、1、2又は3である]
を有する。
いくつかの実施形態において、本発明は、
Figure 2022507514000065
がピリジニル、ピリミジニル、又はピリダジニルである本明細書に記載の任意の化合物に関する。
他の実施形態において、XはCHである。
さらなる他の実施形態において、
Figure 2022507514000066
は二環式アリール若しくは二環式ヘテロアリールであるか、又は
Figure 2022507514000067
はアリール、例えば、フェニルであるか、又は
Figure 2022507514000068
はヘテロアリール、例えば、ピロリル若しくはピリジニルである。
ある特定の実施形態において、qは、各場合において独立に、0又は1である。時には、qが1である場合、R2は場合により置換されているC1~6アルキルである。他の実施形態において、qが1である場合、R2は場合により置換されているシクロアルキル、例えば、シクロプロピルである。他の実施形態において、qが1である場合、R2は非置換のC1~6アルキルであるか、又はR2は置換C1~6アルキルであるか、又はR2はハロゲンである。
ある特定の実施形態において、R1aは場合により置換されているシクロアルキル、例えば、場合により置換されているシクロプロピル、好ましくは非置換のシクロプロピルである。
ある特定の実施形態において、R1bは場合により置換されているシクロアルキル、例えば、場合により置換されているシクロプロピル、好ましくは非置換のシクロプロピルである。
ある特定の実施形態において、R4は場合により置換されているC1~4アルキル、例えば、アミノ置換、ハロゲン置換、ヒドロキシ置換、又はC1~4アルキルオキシ置換のC1~4アルキルである。
追加の実施形態は、
Figure 2022507514000069
Figure 2022507514000070
Figure 2022507514000071
の化合物
[式中、環A、環B、m、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は表1に記載の通りであり、この表1の中の特定の例の亜属及び種はすぐに想定することができる]
に関する。
Figure 2022507514000072
Figure 2022507514000073
Figure 2022507514000074
Figure 2022507514000075
Figure 2022507514000076
Figure 2022507514000077
Figure 2022507514000078
Figure 2022507514000079
Figure 2022507514000080
Figure 2022507514000081
Figure 2022507514000082
Figure 2022507514000083
Figure 2022507514000084
Figure 2022507514000085
一部の態様において、本発明は、
Figure 2022507514000086
Figure 2022507514000087
Figure 2022507514000088
から選択される構造を有する式I(より具体的には、式Ia)の化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
ある特定の実施形態において、本発明は、
Figure 2022507514000089
Figure 2022507514000090
Figure 2022507514000091
Figure 2022507514000092
Figure 2022507514000093
Figure 2022507514000094
から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
ある特定の実施形態において、本発明は、
Figure 2022507514000095
Figure 2022507514000096
Figure 2022507514000097
Figure 2022507514000098
Figure 2022507514000099
Figure 2022507514000100
から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
特定の態様において、本発明は、
Figure 2022507514000101
から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
さらなる態様において、本発明は、
Figure 2022507514000102
から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
また他の態様において、本発明は、
Figure 2022507514000103
から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
さらなる他の態様において、本発明は、
Figure 2022507514000104
から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
また他の態様において、本発明は、
Figure 2022507514000105
から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
ある特定の実施形態において、本発明は、本明細書に記載されている化合物のいずれかと、薬学的に許容される希釈剤又は賦形剤とを含む医薬組成物に関する。
例示的処置方法
本明細書に記載されている化合物はERKのインヒビターであり、したがって、基礎病理が(少なくとも部分的に)ERKにより媒介される疾患を処置するのに有用であり得る。このような疾患としては、がん及び細胞増殖、アポトーシス、又は分化の障害が存在する他の疾患が挙げられる。
ある特定の実施形態において、本発明は、それを必要とする対象におけるがんを処置する方法であって、本明細書に記載の化合物のいずれか、又はその薬学的に許容される塩を対象に投与するステップを含む方法に関する。例えば、がんは、癌腫(例えば、子宮内膜、膀胱、乳房、結腸の癌(例えば、結腸直腸癌、例えば結腸腺癌及び結腸腺腫))、肉腫(例えば、肉腫、例えばカポジ肉腫、骨肉腫、間葉起源の腫瘍、例えば線維肉腫又は横紋筋肉腫)、腎臓、表皮、肝臓、肺(例えば腺癌、小細胞肺がん及び非小細胞肺癌)、食道、胆嚢、卵巣、膵臓(例えば膵外分泌癌)、胃、子宮頸部、甲状腺、鼻、頭頸部、前立腺、及び皮膚(例えば扁平上皮癌)、ヒト乳がん(例えば、原発性乳房腫瘍、リンパ節転移陰性乳がん、乳房の浸潤性管腺癌、非類内膜乳がん)、家族性黒色腫、並びに黒色腫から選択され得る。本発明の化合物で処置することができるがんの他の例としては、リンパ系列の造血器腫瘍(例えば白血病、急性リンパ性白血病、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、B細胞リンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫)、T細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞リンパ腫、及びバーキットリンパ腫;骨髄系統の造血器腫瘍、例えば急性及び慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、並びに前骨髄球性白血病が挙げられる。他のがんとしては、中枢又は末梢神経系の腫瘍、例えば星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫又は神経鞘腫;精上皮腫;奇形癌;色素性乾皮症;網膜芽細胞腫;角化棘細胞腫;及び甲状腺濾胞がんが挙げられる。
特定の実施形態において、処置されるがんは、黒色腫、膵臓がん、甲状腺がん、直腸結腸がん、肺がん、乳がん、卵巣がん、非小細胞肺がん、肝臓がん、頭頸部がん、膀胱がん、及び急性骨髄性白血病から選択される。
一部の態様において、対象は哺乳動物、例えば、ヒトである。
細胞においてERK1若しくはERK2、又は両方を阻害する方法であって、ERK1若しくはERK2、又は両方の酵素が前記細胞において阻害されるように、前記細胞を、本明細書に記載の化合物のいずれか、又はその薬学的に許容される塩と接触させるステップを含む方法がさらに本明細書中に開示される。例えば、細胞はがん細胞である。好ましい実施形態において、細胞の増殖が阻害されるか、又は細胞死が誘導される。
患者においてERKの阻害により処置可能な疾患を処置する方法であって、このような処置の必要性が認識された患者に、有効量の本明細書に記載の化合物のいずれか及び/又はその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む方法がさらに本明細書中に開示される。ERKの阻害により処置可能な疾患としては、例えば、がん及び炎症性疾患、及び皮膚疾患が挙げられる。さらなる例示的な疾患としては、結腸がん、胃がん、白血病、リンパ腫、黒色腫、膵臓がん、膀胱がん、肝臓がん、頭頸部がん、関節リウマチ、乾癬、及び湿疹が挙げられる。
本発明の処置の方法は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含む。本発明の個々の実施形態は、有効量の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与することにより、上述の障害又は疾患のいずれか1つを処置する方法を含む。
本発明の医薬組成物又は組合せは、約50~70kgの対象について約1~1000mgの活性成分、又は約1~500mg若しくは約1~250mg若しくは約1~150mg若しくは約0.5~100mg、若しくは約1~50mgの活性成分の単位投与量であり得る。化合物、医薬組成物又はそれらの組合せの治療有効投与量は、対象の種、体重、年齢及び個々の状態、処置されている障害若しくは疾患又はその重症度に依存する。通常の技量の医師、臨床医又は獣医は、障害又は疾患を予防する、処置する又はその進行を阻害するために必要な各活性成分の有効量を容易に決定することができる。上記で挙げた投与量特性は、有利には、哺乳動物、例えば、マウス、ラット、イヌ、サル、又はそれらの単離された臓器、組織及び標本を使用して、インビトロ及びインビボの試験において実証可能である。本発明の化合物は、インビトロにおいて、溶液、例えば、水溶液の形態で、及びインビボにおいて、経腸的、非経口的、有利には静脈内のいずれかで、例えば、懸濁液として又は水溶液中で適用することができる。インビトロにおける投与量は、約10~-9モル~10-3モル濃度の範囲であり得る。インビボにおける治療有効量は、投与経路に応じて、約0.1~500mg/kg、約1~100mg/kg、又は約100~300mg/kgの範囲であり得る。
本発明のある特定の実施形態は、対象におけるERK活性をモジュレートする方法であって、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に投与するステップを含む方法を含む。本発明の追加の実施形態は、ERKにより媒介される障害又は疾患の処置を必要とする対象におけるERKにより媒介される障害又は疾患の処置のための方法であって、式(I)、(II)若しくは(III)の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に投与するステップを含む方法を提供する。本発明の他の実施形態は、ERKにより媒介される障害又は疾患の処置を必要とする対象におけるERKにより媒介される障害又は疾患を処置する方法であって、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、障害又は疾患が、ERK活性を活性化する遺伝子の異常がある癌腫から選択される、方法を提供する。これらには、限定するものではないが、がんが含まれる。
本発明はまた、ERK1又はERK2により媒介される障害又は疾患の処置のための本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用も提供する。
いくつかの実施形態において、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩は、ERKにより媒介される障害又は疾患の処置に使用される。
本発明のさらに他の実施形態は、医薬として使用するための式(I)、(II)若しくは(III)による化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明のさらに他の実施形態は、ERKにより媒介される障害又は疾患の処置のための医薬の製造における式(I)、(II)若しくは(III)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用を包含する。
例示的組合せ
本発明の化合物は、1つ以上の他の治療剤と同時に、又はその前若しくは後に共同で投与され得る。本発明の化合物は、他の薬剤と同じ若しくは異なる投与経路により別個に、又は他の薬剤と同じ医薬組成物中で一緒に投与され得る。
いくつかの実施形態において、本発明は、治療において同時、別個又は逐次に使用するための組合せ調製物として本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩と少なくとも1つの他の治療剤とを含む製品を提供する。いくつかのそのような実施形態において、治療は、ERK阻害により媒介される疾患又は状態の処置である。組合せ調製物として提供される製品には、同一の医薬組成物中に本発明の化合物と他の治療剤とを一緒に含む、又は別個の形態、例えばキットの形態で本発明の化合物と他の治療剤とを含む、組成物が含まれる。ある特定の実施形態において、本発明は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩と別の治療剤とを含む医薬組成物を提供する。場合により、医薬組成物は、上記の通りの薬学的に許容される賦形剤を含み得る。
いくつかの実施形態において、本発明は、その少なくとも1つが本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する2つ以上の別個の医薬組成物を含むキットを提供する。いくつかのそのような実施形態において、キットは、前記組成物を別個に保持するための手段、例えば、容器、分割瓶、又は分割ホイルパケットを含む。そのようなキットの例は、錠剤、カプセル剤などの包装に典型的に使用されるようなブリスターパックである。
本発明のキットは、例えば経口及び非経口の異なる剤形を投与するため、異なる投与間隔で別個の組成物を投与するため、又は別個の組成物を互いに対して滴定するために使用され得る。服薬遵守を助けるために、本発明のキットは、典型的には投与のための指示書を含む。本発明の併用療法において、本発明の化合物及び他の治療剤は、同じ又は異なる製造業者により製造及び/又は製剤化され得る。さらに、本発明の化合物及び他の治療剤は、(i)医師に組合せ製品を発売する前に(例えば、本発明の化合物と他の治療剤とを含むキットの場合);(ii)投与直前に医師自身により(又は医師の指導の下で);(iii)例えば、本発明の化合物及び他の治療剤の逐次投与中に患者自身で、併用療法にまとめられてもよい。したがって、本発明は、ERKの阻害により媒介される疾患又は状態を処置するための本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用を提供し、ここで、医薬は、別の治療剤とともに投与するために調製される。本発明はまた、ERKの阻害により媒介される疾患又は状態を処置するための別の治療剤の使用も提供し、ここで、医薬は、本発明の化合物とともに投与される。本発明はまた、ERK阻害により媒介される疾患又は状態を処置する方法において使用するための本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩も提供し、ここで、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩は、別の治療剤とともに投与するために調製される。本発明はまた、ERK阻害により媒介される疾患又は状態を処置する方法において使用するための別の治療剤も提供し、ここで、他の治療剤は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩とともに投与するために調製される。本発明はまた、ERK阻害により媒介される疾患又は状態を処置する方法において使用するための本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩も提供し、ここで、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩は、別の治療剤とともに投与される。本発明はまた、ERK阻害により媒介される疾患又は状態を処置する方法において使用するための別の治療剤も提供し、ここで、他の治療剤は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩とともに投与される。本発明はまた、ERKにより媒介される疾患又は状態を処置するための本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用も提供し、ここで、患者は、先に(例えば、24時間以内に)別の治療剤で処置されている。本発明はまた、ERKにより媒介される疾患又は状態を処置するための別の治療剤の使用も提供し、ここで、患者は、先に(例えば、24時間以内に)本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩で処置されている。
いくつかの実施形態において、他の治療剤は、抗炎症剤、抗増殖剤、化学療法剤、放射線療法剤、免疫抑制剤、抗がん剤、細胞毒性剤、又は本発明の化合物若しくはその塩以外のキナーゼインヒビターから選択される。本発明の化合物と組み合わせて投与され得る薬剤のさらなる例としては、限定するものではないが、PTKインヒビター、シクロスポリンA、CTLA4-lg、抗iCAM-3、抗IL-2受容体、抗CD45RB、抗CD2、抗CD3、抗CD4、抗CD80、抗CD86及びモノクローナル抗体OKT3から選択される抗体、CD40とgp39との相互作用を遮断する薬剤、CD40及びgp39から構成される融合タンパク質、NF-カッパB機能のインヒビター、非ステロイド性抗炎症薬、ステロイド、金化合物、抗増殖剤、FK506、ミコフェノール酸モフェチル、細胞毒性薬、TNF-aインヒビター、抗TNF抗体若しくは可溶性TNF受容体、ラパマイシン、mTORインヒビター、レフルノミド、シクロオキシゲナーゼ-2インヒビター、パクリタキセル、シスプラチン、カルボプラチン、ドキソルビシン、カルミノマイシン、ダウノルビシン、アミノプテリン、メトトレキセート、メトプテリン、マイトマイシンC、エクチナサイジン743、ポルフィロマイシン、5-フルオロウラシル、6-メルカプトプリン、ゲムシタビン、シトシンアラビノシド、ポドフィロトキシン、エトポシド、リン酸エトポシド、テニポシド、メルファラン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ロイロシジン、エポチロン、ビンデシン、ロイロシン、B-Rafインヒビター、MEKインヒビター、PI3Kインヒビター、HSP90インヒビター、CDK1インヒビター、CDK2インヒビター、CDK4インヒビター、CDK5インヒビター、CDK6インヒビター、CDK7インヒビター、CDK8インヒビター、CDK9インヒビター、EGFRインヒビター、FGFRインヒビター、PDGFRインヒビター、Her2 neuインヒビター、FLT3インヒビター、アンドロゲン、グルココルチコイド及びプロステロン受容体のアンタゴニスト、SOインヒビター、WNTインヒビター、Belインヒビター、IAPインヒビター、clインヒビター、MD2インヒビター、p52インヒビター、プロテオソーム(proteosome)インヒビター(Velcade)、又はそれらの誘導体が挙げられる。
いくつかの実施形態において、本発明の化合物はまた、対象におけるタンパク質キナーゼ関連障害の処置のために、他の薬剤、例えば、本発明の化合物であるか又は本発明の化合物ではない追加のタンパク質キナーゼインヒビターと組み合わせて使用してもよい。用語「組合せ」は、1つの単位剤形における固定組合せ、又は併用投与のためのキットオブパーツのいずれかを意味し、この場合、本発明の化合物及び組合せパートナーは、独立して同時に投与され得るか、又は組合せパートナーが協同効果、例えば、相乗効果若しくはそれらの任意の組合せを示すことが特に可能となる時間間隔内で別個に投与され得る。
本発明の化合物は、抗炎症剤、抗増殖剤、化学療法剤、免疫抑制剤、抗がん剤、細胞毒性剤、又は式Iの化合物若しくはその薬学的に許容される塩以外のキナーゼインヒビターとともに、同時に又は逐次に投与され得る。本発明の化合物と組み合わせて投与され得る薬剤のさらなる例としては、限定するものではないが、CDKインヒビター、PTKインヒビター、シクロスポリンA、CTLA4-lg、抗ICAM-3、抗IL-2受容体、抗CD45RB、抗CD2、抗CD3、抗CD4、抗CD80、抗CD86及びモノクローナル抗体OKT3から選択される抗体、CD40とgp39との相互作用を遮断する薬剤、CD40及びgp39から構成される融合タンパク質、NF-カッパB機能のインヒビター、非ステロイド性抗炎症薬、ステロイド、金化合物、抗増殖剤、FK506、ミコフェノール酸モフェチル、細胞毒性薬、TNF-ctインヒビター、抗TNF抗体若しくは可溶性TNF受容体、ラパマイシン、レフルノミド、シクロオキシゲナーゼ-2インヒビター、パクリタキセル、シスプラチン、カルボプラチン、ドキソルビシン、カルミノマイシン、ダウノルビシン、アミノプテリン、メトトレキセート、メトプテリン、マイトマイシンC、エクチナサイジン743、ポルフィロマイシン、5-フルオロウラシル、6-メルカプトプリン、ゲムシタビン、シトシンアラビノシド、ポドフィロトキシン、エトポシド、リン酸エトポシド、テニポシド、メルファラン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ロイロシジン、エポチロン、ビンデシン、ロイロシン、又はそれらの誘導体が挙げられる。
本発明の化合物及び任意の追加の薬剤は、別個の剤形で製剤化され得る。代替的に、患者に投与される剤形の数を減らすために、本発明の化合物及び任意の追加の薬剤を任意の組合せで一緒に製剤化してもよい。例えば、本発明のインヒビターの化合物を1つの剤形に製剤化してもよく、追加の薬剤を別の剤形で一緒に製剤化してもよい。任意の別個の剤形は、同時に又は異なる時点で投与され得る。
代替的に、本発明の組成物は、本明細書に記載の通りの追加の薬剤を含み得る。各構成成分は、個々の組成物、組合せ組成物中、又は単一組成物中に存在し得る。
医薬組成物及びその投与
本明細書に開示される組成物及び方法は、それを必要とする個体を処置するために利用することができる。ある特定の実施形態において、個体は、哺乳動物、例えばヒト、又は非ヒト哺乳動物である。動物、例えばヒトに投与される場合、組成物又は化合物は、好ましくは、例えば開示された化合物と薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物として投与される。
薬学的に許容される担体は当技術分野で周知であり、例えば、水溶液、例えば水若しくは生理学的に緩衝された生理食塩水、又は他の溶媒若しくはビヒクル、例えばグリコール、グリセロール、油、例えばオリーブ油、又は注射可能な有機エステルが挙げられる。好ましい実施形態において、そのような医薬組成物がヒトへの投与、特に侵襲経路の投与(すなわち、上皮バリアを介した輸送又は拡散を回避する経路、例えば注射又は埋込み)用である場合、水溶液は、パイロジェンフリー又は実質的にパイロジェンフリーである。賦形剤は、例えば、薬剤の遅延放出をもたらすために、又は1つ以上の細胞、組織若しくは臓器を選択的に標的とするために選択することができる。医薬組成物は、単位剤形、例えば、錠剤、カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、顆粒剤、復元用の凍結乾燥物、散剤、液剤、シロップ剤、坐剤、注射剤などであり得る。組成物はまた、経皮送達システム、例えば皮膚パッチ中にも存在し得る。組成物はまた、局所投与に適した液剤、例えば、軟膏剤又はクリーム剤中にも存在し得る。
薬学的に許容される担体は、化合物、例えば本発明の化合物を、例えば、安定化させるように、その溶解度を増加させるように、又はその吸収を増加させるように作用する、生理学的に許容される薬剤を含有することができる。そのような生理学的に許容される薬剤としては、例えば炭水化物、例えばグルコース、スクロース若しくはデキストラン、抗酸化剤、例えばアスコルビン酸若しくはグルタチオン、キレート剤、低分子量タンパク質、又は他の安定剤若しくは賦形剤が挙げられる。生理学的に許容される薬剤を含む薬学的に許容される担体の選択は、例えば、組成物の投与経路に依存する。医薬組成物の調製物は、自己乳化型薬物送達システム又は自己マイクロ乳化型薬物送達システムであり得る。医薬組成物(調製物)はまた、リポソームであっても他のポリマーマトリックスであってよく、これらの中に、例えば本発明の化合物を組み込むことができる。リポソーム、例えば、リン脂質又は他の脂質を含むリポソームは、作製及び投与が比較的簡単である非毒性の生理学的に許容される代謝可能な担体である。
語句「薬学的に許容される」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー応答又は他の問題若しくは合併症なく、ヒト及び動物の組織と接触させて使用するのに適し、妥当な利益/リスク比に対応する化合物、材料、組成物及び/又は剤形を指すために本明細書で用いられる。
語句「薬学的に許容される担体」は、本明細書で使用される場合、薬学的に許容される材料、組成物又はビヒクル、例えば、液体若しくは固体の充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒又はカプセル化材料を意味する。各担体は、製剤の他の成分と適合性であり、患者に対して有害ではないという意味で「許容される」ものでなければならない。薬学的に許容される担体として働き得る材料のいくつかの例としては、(1)糖、例えばラクトース、グルコース及びスクロース;(2)デンプン、例えばトウモロコシデンプン及びジャガイモデンプン;(3)セルロース及びその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロース;(4)粉末トラガカント;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)賦形剤、例えばココアバター及び坐剤ワックス;(9)油、例えばピーナッツオイル、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及びダイズ油;(10)グリコール、例えばプロピレングリコール;(11)ポリオール、例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコール;(12)エステル、例えばオレイン酸エチル及びラウリン酸エチル;(13)寒天;(14)緩衝剤、例えば水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム;(15)アルギン酸;(16)パイロジェンフリー水;(17)等張性生理食塩水;(18)リンゲル液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝溶液;並びに(21)医薬製剤中で用いられる他の非毒性の適合性物質が挙げられる。
医薬組成物(調製物)は、例えば経口(例えば、水性又は非水性の液剤又は懸濁剤中の飲薬、錠剤、カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、ボーラス剤、散剤、顆粒剤、舌に塗布するためのペースト剤);口腔粘膜を通しての吸収(例えば、舌下);経肛門、経直腸又は経腟(例えば、ペッサリー、クリーム剤又はフォーム剤として);非経口(筋肉内、静脈内、皮下又は髄腔内を含む、例えば滅菌の液剤又は懸濁剤として);経鼻;腹腔内;皮下;経皮(例えば、皮膚へ塗布されるパッチとして);及び局所的(例えば、皮膚に塗布されるクリーム剤、軟膏剤若しくはスプレー剤として、又は点眼剤として)を含む、いくつかの投与経路のいずれかによって対象に投与することができる。化合物はまた、吸入用に製剤化され得る。ある特定の実施形態において、化合物は、単に滅菌水中に溶解又は懸濁させるだけでよい。適切な投与経路及びそれに適した組成物の詳細は、例えば、米国特許第6,110,973号、同第5,763,493号、同第5,731,000号、同第5,541,231号、同第5,427,798号、同第5,358,970号及び同第4,172,896号、並びにこれらの中に引用されている特許において見出すことができる。
製剤は、単位剤形で好都合に提示することができ、薬学の技術分野で周知の任意の方法により調製することができる。担体材料と組み合わせて単一剤形を生成することができる活性成分の量は、処置されている宿主、特定の投与様式に応じて変動することになる。担体材料と組み合わせて単一剤形を生成することができる活性成分の量は、一般的に、治療効果を生じる化合物の量である。一般的に、この量は、100%のうち、約1%~約99%、好ましくは約5%~約70%、最も好ましくは約10%~約30%の活性成分の範囲となる。
これらの製剤又は組成物を調製する方法は、活性化合物、例えば本発明の化合物を、担体、及び場合により1つ以上の補助成分と会合させるステップを含む。一般的に、製剤は、本発明の化合物を液体担体若しくは微細に分割された固体担体又はそれらの両方と均一且つ密接に会合させ、次いで、必要に応じて生成物を成形することにより調製される。
経口投与に適した本発明の製剤は、カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ剤(香味基剤、通常はスクロース及びアカシア又はトラガカントを使用)、凍結乾燥物、散剤、顆粒剤、又は水性若しくは非水性液体中の液剤若しくは懸濁剤として、又は水中油型若しくは油中水型の液体エマルジョン剤として、又はエリキシル剤若しくはシロップ剤として、又はパステル剤として(不活性基剤、例えばゼラチン及びグリセリン、又はスクロース及びアカシアを使用)及び/又は洗口液としてなどの形態であり得、これらのそれぞれが本発明の化合物の所定量を活性成分として含有する。組成物又は化合物はまた、ボーラス剤、舐剤又はペースト剤として投与されてもよい。
経口投与のための固体剤形(カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、錠剤、丸剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤など)を調製するために、活性成分は、1種以上の薬学的に許容される担体、例えばクエン酸ナトリウム若しくはリン酸二カルシウム及び/又は以下のいずれかと混合される:(1)充填剤又は増量剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール及び/又はケイ酸;(2)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及び/又はアカシア;(3)保湿剤、例えばグリセロール;(4)崩壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ又はタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩及び炭酸ナトリウム;(5)溶解遅延剤、例えばパラフィン;(6)吸収促進剤、例えば第四級アンモニウム化合物;(7)湿潤剤、例えばセチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロール;(8)吸収剤、例えばカオリン及びベントナイト粘土;(9)滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム及びそれらの混合物;(10)錯化剤、例えば修飾及び未修飾のシクロデキストリン;並びに(11)着色剤。カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、錠剤及び丸剤の場合、医薬組成物はまた、緩衝剤を含み得る。同様のタイプの固体組成物はまた、賦形剤、例えばラクトース又は乳糖、及び高分子量ポリエチレングリコールなどを使用する軟質及び硬質充填ゼラチンカプセル中の充填剤として用いられ得る。
錠剤は、場合により1種以上の補助成分とともに、圧縮又は成型により作製することができる。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑沢剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム又は架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、表面活性剤又は分散剤を使用して調製することができる。成型錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を好適な機械において成型することにより作製することができる。
医薬組成物の錠剤及び他の固体剤形、例えば糖衣錠、カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、丸剤及び顆粒剤は、場合により刻み目を入れてもよく、又はコーティング及びシェル、例えば腸溶コーティング及び医薬製剤技術分野で周知の他のコーティングで調製してもよい。それらはまた、例えば、所望の放出プロファイルを提供するための異なる割合のヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、リポソーム及び/又はミクロスフェアを使用して、内部の活性成分の徐放又は制御放出を提供するように製剤化され得る。それらは、例えば細菌保持フィルターに通す濾過により、又は使用直前に滅菌水若しくは何らかの他の滅菌注射用媒体に溶解することができる滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことにより、滅菌され得る。これらの組成物はまた、場合により乳白剤を含有してもよく、活性成分(複数可)のみを、又は優先的に、胃腸管のある特定の部分で、場合により遅延方式で放出する組成物であり得る。使用することができる包埋組成物の例としては、ポリマー物質及びワックスが挙げられる。活性成分はまた、適切な場合、上記賦形剤の1種以上を有するマイクロカプセル化形態にすることもできる。
経口投与に有用な液体剤形としては、薬学的に許容されるエマルジョン剤、復元用の凍結乾燥物、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁剤、シロップ剤及びエリキシル剤が挙げられる。活性成分に加えて、液体剤形は、当技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤、例えば水又は他の溶媒、シクロデキストリン及びその誘導体、可溶化剤及び乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、油(特に、綿実、ピーナッツ、トウモロコシ、胚芽、オリーブ、ヒマシ及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタンの脂肪酸エステル、並びにそれらの混合物を含有し得る。
不活性希釈剤の他に、経口組成物はまた、アジュバント、例えば、湿潤剤、乳化剤及び懸濁化剤、甘味剤、香味剤、着色剤、香料及び保存剤を含み得る。
懸濁剤は、活性化合物に加えて、懸濁化剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天及びトラガカント、並びにそれらの混合物を含有し得る。
直腸、経腟又は尿道投与のための医薬組成物の製剤は、坐剤として提示されてもよく、この坐剤は、1種以上の活性化合物を、例えばココアバター、ポリエチレングリコール、坐剤ワックス又はサリチル酸塩を含む1種以上の好適な非刺激性賦形剤又は担体と混合することにより調製することができ、これは、室温では固体であるが体温では液体であり、したがって、直腸又は腟腔で融解して活性化合物を放出する。
口への投与のための医薬組成物の製剤は、洗口剤、又は経口スプレー剤、又は経口軟膏剤として提示されてもよい。
代替的に又は追加的に、組成物は、カテーテル、ステント、ワイヤー又は他の腔内デバイスを介した送達のために製剤化することができる。そのようなデバイスを介した送達は、膀胱、尿道、尿管、直腸又は腸への送達に特に有用であり得る。
経腟投与に適した製剤にはまた、当技術分野で適切であることが公知であるような担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム剤、ゲル剤、ペースト剤、フォーム剤又はスプレー製剤も含まれる。
局所又は経皮投与のための剤形には、散剤、スプレー剤、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、液剤、パッチ及び吸入剤が含まれる。活性化合物は、滅菌条件下で、薬学的に許容される担体、及び必要とされ得る任意の保存剤、緩衝剤又は噴射剤と混合することができる。
軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤及びゲル剤は、活性化合物に加えて、賦形剤、例えば、動物性及び植物性の脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク及び酸化亜鉛、又はそれらの混合物を含有し得る。
散剤及びスプレー剤は、活性化合物に加えて、賦形剤、例えば、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム及びポリアミド粉末、又はこれらの物質の混合物を含有し得る。スプレー剤は、通例の噴射剤、例えばクロロフルオロ炭化水素及び揮発性非置換炭化水素、例えばブタン及びプロパンを追加的に含有し得る。
経皮パッチは、身体への本発明の化合物の制御送達を提供するという追加の利点を有する。そのような剤形は、活性化合物を適当な媒体中に溶解又は分散させることにより作製することができる。吸収促進剤を使用して、皮膚を通した化合物の流入を増加させることもできる。そのような流入の速度は、速度制御膜を提供すること、又は化合物をポリマーマトリックス若しくはゲル中に分散させることのいずれかにより制御することができる。
眼科用製剤、眼軟膏剤、散剤、液剤などもまた、本発明の範囲内にあると企図される。例示的眼科用製剤は、米国特許出願公開第2005/0080056号、同第2005/0059744号、同第2005/0031697号、及び同第2005/004074号;並びに米国特許第6,583,124号に記載されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。所望の場合、液体眼科用製剤は、涙液、房水若しくは硝子体液と同様の特性を有するか、又はそのような流体と適合性である。
語句「非経口投与」及び「非経口的に投与される」は、本明細書で使用される場合、経腸及び局所投与以外の投与様式で、通常は注射によるものを意味し、限定するものではないが、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、嚢下、くも膜下、脊髄内及び胸骨内の注射及び注入が挙げられる。
非経口投与に適した医薬組成物は、1種以上の活性化合物を、1種以上の薬学的に許容される滅菌等張性の水性若しくは非水性の液剤、分散液、懸濁剤若しくはエマルジョン剤、又は使用直前に滅菌注射用液剤若しくは分散液に復元され得る滅菌散剤と組み合わせて含み、これは、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、意図されるレシピエントの血液と製剤とを等張性にする溶質、又は懸濁化剤若しくは増粘剤を含有し得る。
本発明の医薬組成物中で用いられ得る好適な水性及び非水性の担体の例としては、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)及びそれらの好適な混合物、植物油、例えばオリーブ油、並びに注射可能な有機エステル、例えばオレイン酸エチルが挙げられる。適正な流動性は、例えばコーティング材料、例えばレシチンの使用により、分散液の場合は必要な粒径の維持により、及び界面活性剤の使用により維持することができる。
これらの組成物はまた、アジュバント、例えば保存剤、湿潤剤、乳化剤及び分散剤を含有し得る。微生物の作用の予防は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などを含ませることにより確実にすることができる。等張剤、例えば糖、塩化ナトリウムなどを組成物中に含ませることが望ましい場合もある。加えて、注射用の医薬形態の吸収の延長は、吸収を遅らせる薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを含ませることによりもたらされ得る。
場合によっては、薬物の効果を延長するために、皮下注射又は筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることが望ましい。これは、水溶性に乏しい結晶性又は非晶質の材料の液体懸濁剤の使用により達成され得る。この場合、薬物の吸収速度はその溶解速度に依存し、溶解速度はさらに結晶サイズ及び結晶形態に依存し得る。代替的に、非経口投与される薬物形態の吸収の遅延は、薬物を油ビヒクル中に溶解又は懸濁させることにより達成される。
注射用のデポー形態は、生分解性ポリマー、例えばポリラクチド-ポリグリコリド中で対象化合物のマイクロカプセル化マトリックスを形成することにより作製される。薬物とポリマーとの比、及び用いられる特定のポリマーの性質に応じて、薬物放出の速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)及びポリ(酸無水物)が挙げられる。デポー注射用製剤はまた、身体組織と適合性があるリポソーム又はマイクロエマルジョン中に薬物を取り込むことによっても調製される。
本発明の方法における使用では、活性化合物は、それ自体で与えられてもよく、又は例えば0.1%~約99.5%(より好ましくは約0.5%~約90.0%)の活性成分を薬学的に許容される担体と組み合わせて含有する医薬組成物として与えられてもよい。
参照による組み込み
本明細書で言及される全ての刊行物及び特許は、各個別の刊行物又は特許が参照により組み込まれると具体的且つ個別に示されているかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。矛盾がある場合、本明細書におけるあらゆる定義を含め、本出願が優先するものとする。
均等物
本発明の具体的な実施形態を説明してきたが、上記の明細書は例示的なものであり、限定的なものではない。本明細書及び以下の特許請求の範囲を検討すれば、本発明の多くの変形形態が当業者に明らかになるであろう。本発明の全範囲は、特許請求の範囲をそれらの均等物の全範囲とともに、及び本明細書をそのような変形形態とともに参照することにより決定されるべきである。
例示
合成プロトコール
Figure 2022507514000106
Figure 2022507514000107
Figure 2022507514000108
Figure 2022507514000109
Figure 2022507514000110
Figure 2022507514000111
Figure 2022507514000112
Figure 2022507514000113
Figure 2022507514000114
Figure 2022507514000115
Figure 2022507514000116
Figure 2022507514000117
Figure 2022507514000118
Figure 2022507514000119
Figure 2022507514000120
Figure 2022507514000121
[実施例1]
化合物6~10、13、15、17~29、44~47、及び51~57の合成
実施例1のための一般的な経路
Figure 2022507514000122
化合物2の調製
Figure 2022507514000123
乾燥THF(1.20L)中の化合物1(150g、761.30mmol)、モルホリン(79.6g、913.6mmol、80.4mL)、RuPhos(3.55g、7.61mmol)、RuPhosPd G2(5.91g、7.61mmol)の混合物に、LiHMDS(1M、1.80L)をアルゴン下、25℃で添加した。反応混合物を70℃で12時間撹拌した。反応混合物を25℃でNH4Cl(3.00L)の添加によりクエンチし、酢酸エチル(400mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1.00L)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を酢酸エチル(100mL)で40℃にて60分間摩砕して、化合物2(131.67g、647.86mmol、収率85.1%)を薄黄色固体として得た。LCMS m/z = 204.1 [M+H]+.
化合物3の調製
Figure 2022507514000124
不活性窒素雰囲気下、乾燥THF(600mL)中の[Ir(cod)OMe]2(2.97g、4.48mmol)及びMe4Phen(2.12g、8.95mmol)の溶液を、乾燥THF(200mL)中のBisPin(170.6g、671.6mmol)で処理した。反応混合物を80℃で30分間撹拌した。次いで、反応混合物に、乾燥THF(300mL)中の化合物2(91.0g、447.75mmol)の溶液を添加した。反応混合物を80℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。褐色油状物を6.00LのMTBEに溶解し、100gのシリカゲルに通して濾過した。プラグを400mLのMTBE(×3)で洗浄し、濾液を減圧下で濃縮して、褐色油状物を得た。褐色油状物をメタノール(80.0mL)で40℃にて60分間摩砕して、化合物3(79.3g、236.88mmol、収率52.91%)を白色固体として得た。1H NMR: (400 MHz, DMSO) δ 11.7-11.9 (m, 1H), 8.08 (d, 1H, J = 2.7 Hz), 7.70 (d, 1H, J = 2.6 Hz), 7.6-7.6 (m, 1H), 3.8-3.8 (m, 4H), 3.0-3.1 (m, 4H), 1.2-1.3 (m, 12H) ppm. LCMS m/z = 415.2 [M+H]+ .
一般手順A及び化合物5の調製
Figure 2022507514000125
DCM(50.0mL)中の5-ブロモピリミジン-2-カルボン酸(化合物4、15.0g、73.89mmol、1.00当量)の溶液に、塩化オキサリル(12.2g、96.1mmol、8.41mL、1.30当量)及びDMF(54.0mg、738.9μmol、56.8μL、0.01当量)を0℃で添加し、混合物を20℃で2時間撹拌した。次いで、混合物を真空下で濃縮して、残留物を得、これをDCM(100.0mL)中の(R)-1-フェニルエタン-1-アミン(9.85g、81.3mmol、10.5mL、1.10当量)及びTEA(16.5g、162.6mmol、22.6mL、2.20当量)の混合物に添加した。混合物を20℃で3時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、水(100.0mL)を残留物に添加し、次いでこれを酢酸エチル(100.0mL、3回)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗化合物5(14.0g)を白色固体として得、これを精製することなくその後のステップで直接使用した。1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ 8.91 (s, 2H), 8.12 (br d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.47 - 7.33 (m, 4H), 7.33 - 7.27 (m, 1H), 5.48 - 5.35 (m, 1H), 1.65 (d, J = 7.2 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 308.0 [M+H] +.
一般手順B及び化合物6の調製
Figure 2022507514000126
(R)-5-ブロモ-N-(1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物5)(0.08g、0.26mmol)、4-(3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリン(化合物3)(0.103g、0.31mmol)、及びPd(dppf)Cl2(0.02g、0.03mmol)をバイアル内で合わせ、次いでこれを排気し、窒素で再充填した。ジオキサン(2mL)及び2M Na2CO3水溶液(0.4mL)を添加し、得られた懸濁液を100℃に12時間加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、DCM(5mL)で希釈し、0.2gのQuadrapure-TU(登録商標)を添加し、撹拌を2時間続けた。次いで、混合物を濾過し、シリカ上に濃縮し、DCM中0~20%MeOHの勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。(R)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物6)を黄色固体(0.021g、0.15mmol、収率19%)として単離した。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.24 (s, 2H), 8.17 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.91 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.50 - 7.40 (m, 2H), 7.40 - 7.31 (m, 2H), 7.28 - 7.19 (m, 1H), 5.30 (q, J = 7.0 Hz, 1H), 3.94 - 3.81 (m, 5H), 3.24 - 3.16 (m, 4H), 1.63 (d, J = 7.0 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 429.2 [M+H]+.
化合物7の調製
化合物7は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールから一般手順Bにより調製した。N-ベンジル-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物7)を黄色固体として単離した。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.26 (s, 2H), 8.18 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.92 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.62 - 7.43 (m, 3H), 7.42 - 7.25 (m, 2H), 4.67 (s, 2H), 3.94 - 3.80 (m, 4H), 3.23 - 3.13 (m, 4H) ppm. LCMS m/z = 415.2 [M+H]+.
化合物8の調製
化合物8は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールから一般手順Bにより調製した。N-ベンジル-N-メチル-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物8)を黄色固体として単離した。1H NMR: (300 MHz, クロロホルム-d) δ 11.44 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 9.08 (d, J = 10.5 Hz, 2H), 8.27 (dd, J = 3.7, 2.5 Hz, 1H), 7.74 - 7.63 (m, 2H), 7.48 - 7.22 (m, 4H), 4.83 (s, 1H), 4.57 (s, 1H), 3.92 (ddd, J = 6.4, 2.9, 1.3 Hz, 4H), 3.18 (ddt, J = 4.7, 3.1, 1.5 Hz, 4H), 3.06 (s, 1H), 2.96 (s, 1H) ppm. LCMS m/z = 429.2 [M+H]+.
化合物9の調製
化合物9は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールから一般手順Bにより調製した。6-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-フェネチルニコチンアミド(化合物9)を黄色固体として単離した。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 8.96 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.41 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.18 - 7.96 (m, 3H), 7.84 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.64 - 7.38 (m, 4H), 7.20 (td, J = 5.8, 2.4 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.29 (q, J = 1.9 Hz, 1H), 3.90 (dd, J = 5.8, 3.6 Hz, 5H), 3.63 (dd, J = 8.2, 6.6 Hz, 2H), 3.23 - 3.14 (m, 5H), 2.94 (t, J = 7.3 Hz, 2H) ppm. LCMS m/z = 428.2 [M+H]+.
化合物10の調製
化合物10は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールから一般手順Bにより調製した。5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物10)を黄色固体として単離した。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.27 (s, 2H), 8.18 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.97 (s, 2H), 7.92 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.55 - 7.42 (m, 2H), 4.71 - 4.67 (m, 1H), 4.32 - 4.24 (m, 4H), 3.88 (s, 1H), 3.23 - 3.17 (m, 4H) ppm. LCMS m/z = 483.2 [M+H]+.
化合物11の調製
化合物11は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールから一般手順Bにより調製した。5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-フェネチルピリミジン-2-カルボキサミド(化合物11)を黄色固体として単離した。1H NMR: (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.13 (広幅s, 1H), 9.30 (s, 2H), 8.87 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.92 - 7.78 (m, 1H), 7.34 - 7.25 (m, 4H), 7.23 - 7.19 (m, 1H), 3.83 - 3.74 (m, 4H), 3.57 (ddd, J = 8.3, 7.3, 6.1 Hz, 2H), 3.22 - 3.14 (m, 4H), 2.89 (t, J = 7.4 Hz, 2H) ppm. LCMS m/z = 429.2 [M+H]+.
化合物12の調製
Figure 2022507514000127
6-ブロモピリダジン-3-カルボン酸(0.15g、0.74mmol)を4mLのDCMに溶かし、懸濁液を0℃に冷却した。Ghosez試薬(0.11mL、0.81mmol)を滴下添加し、撹拌を15分間続けた後、ゆっくりと周囲温度に加温した。次いで、混合物をシリカゲルに直接吸着させ、その後、ヘキサン中酢酸エチルの0~100%勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。6-ブロモ-N-フェネチルピリダジン-3-カルボキサミド(化合物12)(0.14g、0.468mmol)を黄色油状物として単離し、直接使用した。LCMS m/z = 306.0 [M+H]+.
化合物13の調製
化合物13は、化合物3及び化合物12を使用して一般手順Bにより調製した。6-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-フェネチルピリダジン-3-カルボキサミド(化合物13)を黄色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.33 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.35 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.32 - 7.22 (m, 4H), 7.19 (td, J = 6.2, 2.6 Hz, 1H), 3.80 (dd, J = 5.9, 3.4 Hz, 4H), 3.58 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.11 (dd, J = 6.0, 3.6 Hz, 4H), 2.90 (t, J = 7.4 Hz, 2H) ppm. LCMS m/z = 429.2 [M+H]+.
一般手順C及び化合物14の調製
Figure 2022507514000128
5-ブロモピリミジン-2-カルボニトリル(2.2g、12mmol)を25mLのMeOHに溶解し、NaOMeを一度に添加した(0.064g、1.2mmol)。混合物を48時間撹拌し、次いで濃縮して、粗残留物を得、次いでこれを30mLのDCMで希釈した。この溶液に(S)-1-フェニルエタン-1,2-ジアミン(1g、7.35mmol)を添加し、次いで混合物を50℃に8時間加熱した。次いで、溶液をシリカゲル上に濃縮し、ヘキサン中酢酸エチルの20~80%勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、化合物14を褐色固体(2.1g、6.47mmol、収率88%)として得た。LCMS m/z = 304.1 [M+H]+.
化合物14aの調製
Figure 2022507514000129
化合物14(2.1g、6.47mmol)を30mLのアセトンに溶かした。K2CO3(2.67g、19.5mmol)を一度に添加し、続いてEtI(2g、12.9mmol)を滴下添加し、混合物を40℃に12時間加熱した。混合物を冷却し、ブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出して、粗化合物14aを得、これをその後の合成で直接使用した。LCMS m/z = 331.2 [M+H]+.
化合物15の調製
化合物15は、化合物3及び化合物13を使用して一般手順Bにより調製した。(S)-4-(3-(2-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-2-イル)ピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリン(化合物15)を黄橙色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.25 (s, 2H), 8.17 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.88 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 7.44 - 7.27 (m, 3H), 4.33 (t, J = 6.7 Hz, 1H), 3.94 - 3.86 (m, 4H), 3.86 - 3.66 (m, 2H), 3.27 - 3.15 (m, 2H), 2.65 (s, 1H), 1.28 (s, 1H) ppm. LCMS m/z = 425.2 [M+H]+.
化合物16の調製
Figure 2022507514000130
化合物5(0.23g、0.75mmol)を2mLのDMFに溶かし、MeI(0.073mL、1.17mmol)を添加した。この混合物を0℃に冷却し、次いでNaH(0.04g、鉱油中60%分散液、0.9mmol)を5分間かけて少量ずつ添加した。次いで、混合物をゆっくりと周囲温度に加温し、12時間撹拌した。次いで、混合物を酢酸エチルで希釈し、ブライン(×4)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、シリカ上に濃縮した。次いで、この粗残留物を、ヘキサン中20~80%酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーを使用して精製した。(S)-5-ブロモ-N-メチル-N-(1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物16)を黄色油状物(0.15g、0.047mmol、収率63%)として単離し、直ちに使用した。
化合物17の調製
化合物17は、化合物3及び化合物16を用いて一般手順Bにより調製した。(S)-4-(3-(2-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-2-イル)ピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリン(化合物17)を黄橙色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.21 (s, 1H), 9.18 (s, 1H), 8.14 (t, J = 2.9 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.89 - 7.84 (m, 1H), 7.48 - 7.40 (m, 3H), 7.39 - 7.27 (m, 3H), 3.91 - 3.82 (m, 5H), 3.17 (td, J = 4.6, 1.5 Hz, 4H), 2.72 (d, J = 35.9 Hz, 3H), 1.66 (dd, J = 7.0, 2.7 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 443.2 [M+H]+.
化合物18の調製
化合物18は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールを使用して一般手順Bにより調製した。(R)-(5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)(2-フェニルピロリジン-1-イル)メタノン(化合物18)を黄色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.24 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.20 - 8.12 (m, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.73 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.39 - 7.32 (m, 1H), 7.13 - 6.96 (m, 3H), 5.48 - 5.31 (m, 1H), 4.04 - 3.94 (m, 1H), 3.92 - 3.85 (m, 4H), 3.23 - 3.15 (m, 4H), 2.49 (dt, J = 12.3, 6.6 Hz, 1H), 2.01 (s, 5H) ppm. LCMS m/z = 454.2 [M+H]+.
化合物19の調製
化合物19は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールを使用して一般手順Bにより調製した。(S)-(5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)(2-フェニルピロリジン-1-イル)メタノン(化合物19)を黄色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.24 (s, 1H), 8.86 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.92 - 7.83 (m, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.69 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 7.14 - 6.92 (m, 2H), 5.40 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 4.74 - 4.22 (m, 0H), 4.12 - 3.91 (m, 2H), 3.87 (dq, J = 4.9, 2.2 Hz, 4H), 3.21 - 3.02 (m, 4H), 2.45 (td, J = 13.2, 8.1 Hz, 1H), 2.17 - 1.78 (m, 2H) ppm. LCMS m/z = 454.2 [M+H]+.
化合物20の調製
化合物20は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールを使用して一般手順Bにより調製した。(R)-N-(1-(3-クロロフェニル)エチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物20)を黄色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.19 (d, J = 19.1 Hz, 2H), 8.15 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.87 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.62 - 7.45 (m, 2H), 7.40 - 7.20 (m, 2H), 5.28 (q, J = 7.0 Hz, 1H), 3.94 - 3.79 (m, 5H), 3.18 (dd, J = 5.9, 3.5 Hz, 4H), 1.61 (t, J = 7.0 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 462.2 [M+H]+.
化合物21の調製
化合物21は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールを使用して一般手順Bにより調製した。(R)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)エチル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物21)を黄色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.24 (s, 2H), 8.16 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.89 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.75 - 7.68 (m, 1H), 7.59 - 7.51 (m, 3H), 5.37 (q, J = 7.0 Hz, 1H), 3.91 - 3.79 (m, 5H), 3.21 - 3.15 (m, 4H), 1.66 (d, J = 7.0 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 496.2 [M+H]+.
化合物22の調製
化合物22は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールを使用して一般手順Bにより調製した。(S)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物22)を黄色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, クロロホルム-d) δ 10.22 (s, 1H), 9.12 (s, 2H), 8.27 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 7.67 (s, 1H), 7.49 - 7.28 (m, 5H), 5.50 - 5.40 (m, 1H), 3.92 (t, J = 4.7 Hz, 4H), 3.18 (t, J = 4.6 Hz, 4H), 1.67 (d, J = 6.9 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 429.2 [M+H]+.
化合物23の調製
化合物23は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールを使用して一般手順Bにより調製した。5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-フェニルピリミジン-2-カルボキサミド(化合物23)を黄色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.33 (s, 2H), 8.05 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.85 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.69 - 7.47 (m, 5H), 3.91 (d, J = 9.5 Hz, 4H), 3.21-3.19 (m, 4H) ppm. LCMS m/z = 401.1 [M+H]+.
化合物24の調製
化合物24は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールを使用して一般手順Bにより調製した。N-(1-(1-メチル-1H-ピロール-3-イル)エチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物24)を黄色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.23 (s, 2H), 8.17 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.90 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.62 - 7.45 (m, 1H), 6.67 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.59 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 6.09 (dd, J = 2.7, 1.8 Hz, 1H), 5.21 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 3.94 - 3.84 (m, 4H), 3.62 (s, 3H), 3.29 - 3.15 (m, 4H), 1.57 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.41 - 1.30 (m, 2H) ppm. LCMS m/z = 432.3 [M+H]+.
化合物25の調製
化合物25は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールを使用して一般手順Bにより調製した。(R)-N-(1-(4-クロロフェニル)エチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物25)を黄色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.24 (s, 2H), 8.18 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.90 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.51 - 7.39 (m, 2H), 7.39 - 7.29 (m, 2H), 5.29 (q, J = 7.0 Hz, 1H), 3.94 - 3.85 (m, 4H), 3.27 - 3.15 (m, 4H), 1.62 (d, J = 7.0 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 463.2 [M+H]+.
化合物26の調製
化合物26は、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールを使用して一般手順Bにより調製した。(5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)(2-(ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-イル)メタノン(化合物26)を黄色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 8.94 (s, 2H), 8.44 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.92 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.26 (s, 1H), 5.38 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 3.94 - 3.83 (m, 4H), 3.72 (p, J = 6.6 Hz, 2H), 3.21 (ddd, J = 7.0, 5.9, 3.6 Hz, 4H), 2.55 (dt, J = 13.3, 7.1 Hz, 2H), 2.09 (dt, J = 13.3, 6.7 Hz, 2H), 1.39 - 1.35 (m, 3H) ppm. LCMS m/z = 456.2 [M+H]+.
化合物27の調製
化合物27は、化合物3、及び一般手順Cにより調製した対応する臭化アリールを使用して一般手順Bにより調製した。((S)-4-(3-(2-(4-フェニル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)ピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリン(化合物27)を白色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.25 (s, 2H), 8.17 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.91 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.61 - 7.55 (m, 1H), 7.53 - 7.46 (m, 1H), 7.41 - 7.37 (m, 3H), 5.55 (dd, J = 10.3, 8.4 Hz, 1H), 5.03 (dd, J = 10.3, 8.6 Hz, 1H), 4.43 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 3.92 - 3.85 (m, 4H), 3.24 - 3.18 (m, 4H) ppm. LCMS m/z = 427.2 [M+H]+.
化合物28の調製
化合物28は、化合物3、及び一般手順Cにより調製した対応する臭化アリールを使用して一般手順Bにより調製した。(R)-4-(3-(2-(4-フェニル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)ピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリン(化合物28)を白色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.24 (s, 2H), 8.16 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.90 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.60 - 7.45 (m, 2H), 7.38 (d, J = 2.9 Hz, 3H), 5.54 (dd, J = 10.3, 8.4 Hz, 1H), 5.03 (dd, J = 10.4, 8.7 Hz, 1H), 4.43 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 3.94 - 3.84 (m, 5H), 3.25 - 3.13 (m, 4H) ppm. LCMS m/z = 427.2 [M+H]+.
化合物29の調製
化合物29は、化合物3、及び一般手順Cにより調製した対応する臭化アリールを使用して一般手順Bにより調製した。(R)-4-(3-(2-(5-フェニル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)ピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリン(化合物29)を白色固体として得た。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.25 (s, 2H), 8.18 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.92 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.62 - 7.31 (m, 5H), 5.94 (dd, J = 10.3, 8.0 Hz, 1H), 4.67 - 4.53 (m, 1H), 4.06 (dd, J = 15.4, 8.0 Hz, 1H), 3.92 - 3.82 (m, 4H), 3.25 - 3.16 (m, 4H) ppm. LCMS m/z = 427.2 [M+H]+.
化合物44の調製
化合物44、(S)-N-(1-(2-フルオロフェニル)エチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、出発物質として(R)-1-(2-フルオロフェニル)エタン-1-アミンを使用して一般手順A及びBに従って調製し、黄色粉末として単離した。1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ 10.40 (br s, 1H), 9.15 (s, 2H), 8.53 (br d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.28 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.71 (dd, J = 2.4, 11.7 Hz, 2H), 7.42 (dt, J = 1.6, 7.6 Hz, 1H), 7.34 - 7.27 (m, 1H), 7.18 - 7.06 (m, 2H), 5.64 - 5.54 (m, 1H), 3.96 - 3.92 (m, 4H), 3.22 - 3.18 (m, 4H), 1.69 (s, 3H) ppm. LCMS m/z = 447.3 [M+H]+.
化合物45の調製
化合物45、(S)-N-(1-(2-クロロフェニル)エチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、出発物質として(R)-1-(2-クロロフェニル)エタン-1-アミンを使用して一般手順A及びBに従って調製し、黄色固体として単離した。1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ 9.62 (br s, 1H), 9.13 (s, 2H), 8.47 (br d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.69 (dd, J = 2.4, 4.5 Hz, 2H), 7.48 (dd, J = 1.6, 7.6 Hz, 1H), 7.41 (dd, J = 1.6, 7.7 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.26 - 7.21 (m, 1H), 5.75 - 5.65 (m, 1H), 3.98 - 3.90 (m, 4H), 3.23 - 3.17 (m, 4H), 1.69 (d, J = 7.2 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 463.3 [M+H]+.
化合物46の調製
化合物46、(S)-N-(1-(2-メトキシフェニル)エチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、出発物質として(R)-1-(2-メトキシフェニル)エタン-1-アミンを使用して一般手順A及びBに従って調製し、黄色固体として単離した。1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ 10.63 (br s, 1H), 9.07 (s, 2H), 8.91 - 8.73 (m, 1H), 8.21 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 2.4, 11.1 Hz, 2H), 7.27 (dd, J = 1.6, 7.3 Hz, 1H), 7.23 - 7.19 (m, 1H), 6.92 - 6.84 (m, 2H), 5.58 - 5.47 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.88 - 3.83 (m, 4H), 3.12 (dd, J = 4.0, 5.6 Hz, 4H), 1.55 (d, J = 7.2 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 459.3 [M+H]+.
化合物47の調製
化合物47、(S)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(2,2,2-トリフルオロ-1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、出発物質として(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-フェニルエタン-1-アミンを使用して一般手順A及びBに従って調製し、黄色固体として単離した。LCMS m/z = 483.3 [M+H]+.
化合物51の調製
化合物51、(S)-4-(3-(2-(1-エチル-4-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-2-イル)ピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリンは、化合物14aを使用して一般手順Bに従って調製し、褐色油状物として単離した。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.25 (s, 2H), 8.18 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.99 - 7.85 (m, 4H), 7.75 (s, 1H), 7.65 - 7.44 (m, 6H), 7.40 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.28 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 4.82 (s, 1H), 4.78 - 4.65 (m, 4H), 4.29 (q, J = 2.0 Hz, 2H), 3.95 - 3.86 (m, 5H), 3.27 - 3.18 (m, 5H), 1.54 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.28 (s, 1H) ppm. LCMS m/z = 454.2 [M+H]+.
化合物52の調製
化合物52、(R)-4-(3-(2-(4-フェニル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)ピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリンは、対応するアミノアルコールを用いて一般手順Cに従って、次いで化合物3を使用して一般手順Bにより調製し、橙色固体として単離した。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.24 (s, 2H), 8.16 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.90 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.66 - 7.54 (m, 1H), 7.52 (dddd, J = 13.9, 7.1, 3.0, 1.4 Hz, 2H), 7.45 - 7.35 (m, 1H), 7.38 (s, 3H), 7.39 - 7.26 (m, 1H), 5.54 (dd, J = 10.3, 8.4 Hz, 1H), 5.03 (dd, J = 10.4, 8.7 Hz, 1H), 4.69 (q, J = 1.9 Hz, 1H), 4.43 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 4.29 (q, J = 2.0 Hz, 1H), 3.93 - 3.82 (m, 5H), 3.27 - 3.08 (m, 5H) ppm. LCMS m/z = 427.2 [M+H]+.
化合物53の調製
化合物53、(S)-N-(2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、対応するアミノアルコールを用いて一般手順Cに従って、次いで化合物3を使用して一般手順Bにより調製し、褐色油状物として単離した。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.25 (s, 2H), 8.17 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.90 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.50 - 7.41 (m, 2H), 7.41 - 7.30 (m, 2H), 7.35 - 7.21 (m, 1H), 5.24 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 3.99 - 3.84 (m, 6H), 3.28 - 3.15 (m, 4H), 1.99 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 1.31 - 1.16 (m, 1H) ppm. LCMS m/z = 445.2 [M+H]+.
化合物54の調製
化合物54、(R)-4-(3-(2-(5-フェニル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)ピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリンは、対応するアミノアルコールを用いて一般手順Cに従って、次いで化合物3を使用して一般手順Bにより調製し、褐色油状物として単離した。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.25 (s, 2H), 8.18 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.92 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.63 - 7.48 (m, 1H), 7.48 - 7.36 (m, 4H), 7.42 - 7.31 (m, 1H), 5.94 (dd, J = 10.3, 8.0 Hz, 1H), 4.82 (s, 1H), 4.69 - 4.54 (m, 2H), 4.06 (dd, J = 15.4, 8.0 Hz, 1H), 3.94 - 3.83 (m, 6H), 3.22 (s, 1H), 3.24 - 3.09 (m, 5H), 1.28 (s, 1H) ppm. LCMS m/z = 427.2 [M+H]+.
化合物55の調製
化合物55、(S)-4-(3-(2-(5-フェニル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)ピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリンは、対応するアミノアルコールを用いて一般手順Cに従って、次いで化合物3を使用して一般手順Bにより調製し、褐色油状物として単離した。1H NMR (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.25 (s, 2H), 8.18 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.92 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.63 - 7.48 (m, 1H), 7.48 - 7.36 (m, 4H), 7.42 - 7.31 (m, 1H), 5.94 (dd, J = 10.3, 8.0 Hz, 1H), 4.82 (s, 1H), 4.69 - 4.54 (m, 2H), 4.06 (dd, J = 15.4, 8.0 Hz, 1H), 3.94 - 3.83 (m, 6H), 3.22 (s, 1H), 3.24 - 3.09 (m, 5H), 1.28 (s, 1H). LCMS m/z = 427.2 [M+H]+.
化合物56の調製
化合物56、4-(3-(2-((4R,5S)-4-メチル-5-フェニル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)ピリミジン-5-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリンは、対応するアミノアルコールを用いて一般手順Cに従って、次いで化合物3を使用して一般手順Bにより調製し、褐色油状物として単離した。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.24 (s, 2H), 8.16 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.90 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.58 - 7.36 (m, 1H), 7.42 - 7.28 (m, 4H), 6.03 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 4.86 - 4.65 (m, 1H), 3.93 - 3.84 (m, 4H), 3.65 (s, 2H), 3.27 - 3.15 (m, 4H), 0.90 (d, J = 7.1 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 441.2 [M+H]+.
化合物57の調製
化合物57、(S)-N-(2-(ジメチルアミノ)-1-フェニルエチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、化合物3、及び一般手順Aにより調製した対応する臭化アリールから一般手順Bにより調製し、黄色油状物として単離した。1H NMR: (500 MHz, メタノール-d4) δ 9.40 (s, 2H), 8.21 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.54 - 7.48 (m, 2H), 7.45 - 7.36 (m, 2H), 7.36 - 7.29 (m, 1H), 7.18 (s, 1H), 5.42 (dd, J = 10.4, 4.5 Hz, 1H), 4.15 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 3.97 - 3.92 (m, 4H), 3.24 - 3.18 (m, 4H), 3.12 (dd, J = 12.9, 10.4 Hz, 1H), 2.67 (dd, J = 12.9, 4.6 Hz, 1H), 2.43 (s, 6H), 2.07 (s, 1H), 1.33 - 1.24 (m, 1H) ppm. LCMS m/z = 472.2 [M+H]+.
[実施例2]
化合物30~35、58~67の合成
一般手順D及び化合物30及び31の調製
Figure 2022507514000131
バイアルに、5-ブロモ-1,3-ピリミジン-2-カルボン酸(250mg、1.23mmol)、続いてジメチルホルムアミド(5mL)及びジイソプロピルエチルアミン(2mL、6.2mmol)を入れた。1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート(575mg、1.5mmol)を、ジメチルホルムアミド(1mL)中溶液としてシリンジにより添加した。5分後、1-フェニルプロパン-2-アミン(216mg、1.60mmol)を注入し、反応物を周囲温度で1時間撹拌した。混合物を9mLの水及び1mLの飽和重炭酸ナトリウムで希釈した。生成物が沈殿し、濾別した。濾液を2回に分けて水(3mL)で洗浄し、凍結乾燥器上で乾燥させて、5-ブロモ-N-(1-フェニルプロパン-2-イル)ピリミジン-2-カルボキサミド(144.4mg)を得、4-(3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリンを白色固体(144.4mg、37%)として得た。
反応バイアルに、5-ブロモ-N-(1-フェニルプロパン-2-イル)ピリミジン-2-カルボキサミド(144.4mg)、4-(3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリン(100mg、0.27mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(14.6mg、0.02mmol)を入れた。窒素雰囲気下、ジオキサン(1.5mL)及び2N炭酸ナトリウム水溶液(0.4mL、0.8mmol)を注入した。反応物を密封し、100℃で90分間加熱した。冷却した後、反応物をジクロロメタン(5mL)で希釈し、QuadraPure(登録商標)TU(150mg)とともに撹拌した。1時間後、混合物を濾過し、濾液を濃縮し、逆相HPLC(20mm-C18、10~60%水+0.25%酢酸/アセトニトリル)により精製した。
活性画分をプールし、濃縮乾固した。得られた固体をメタノールに溶解し、キラルHPLC(IAカラム、20×250mm、メタノール、310nM、20mL/分)によりさらに精製して、エナンチオマーを分離した。(S)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-フェニルプロパン-2-イル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物30)及び(R)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-フェニルプロパン-2-イル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物31)を、同一のNMR及びLC/MSデータを有する微細白色粉末としてそれぞれ単離した。それらを、310nMで検出しながら2.5mL/分にてAD-Hカラム上で55%IPA/二酸化炭素を用いるSFCにより分析した(9:1を超えるエナンチオマー比がそれぞれに見出された)。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.14 (s, 1H), 9.30 (s, 2H), 8.65 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.36 - 8.04 (m, 2H), 7.86 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.46 - 7.05 (m, 5H), 4.46 - 4.14 (m, 1H), 3.92 - 3.64 (m, 4H), 3.26 - 3.08 (m, 4H), 2.98 (dd, J = 13.5, 7.5 Hz, 1H), 2.80 (dd, J = 13.5, 6.5 Hz, 1H), 1.28 - 1.11 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 443.2 [M+H]+.
化合物32及び33の調製
Figure 2022507514000132
バイアルに、5-ブロモ-1,3-ピリミジン-2-カルボン酸(250.0mg、1.23mmol)、続いてジメチルホルムアミド(4mL)及びジイソプロピルエチルアミン(0.65mL、3.7mmol)を入れた。1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート(561mg、1.48mmol)を、ジメチルホルムアミド(1mL)中溶液としてシリンジにより添加した。5分後、2-フェニルプロパン-1-アミン(216mg、1.60mmol)を注入し、反応物を周囲温度で1時間撹拌した。次いで、混合物を水(9mL)及び飽和重炭酸ナトリウム(1mL)で希釈した。生成物が沈殿し、濾別した。濾液を2回に分けて水(3mL)で洗浄し、乾燥させた。終夜乾燥させた後、白色固体を得た(100mg、収率27%)。
反応バイアルに、5-ブロモ-N-(1-フェニルプロパン-2-イル)ピリミジン-2-カルボキサミド(100.2mg)、4-(3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)モルホリン(114mg、0.344mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(11mg、0.03mmol)を入れた。窒素雰囲気下、ジオキサン(3mL)及び2N炭酸ナトリウム水溶液(0.5mL、1mmol)を注入した。反応物を密封し、100℃で90分間加熱した。冷却した後、反応物をジクロロメタン(10mL)で希釈し、QuadraPure(登録商標)TU(200mg)とともに撹拌した。1時間後、混合物を濾過し、濾液を濃縮し、逆相HPLC(20mm-C18、10~60%水+0.25%酢酸/アセトニトリル)により精製した。
得られた固体をメタノールに溶解し、キラルHPLC(ICカラム、20×250mm、メタノール、310nM、30mL/分)によりさらに精製して、エナンチオマーを分離した。(S)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-フェニルプロパン-2-イル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物32)及び(R)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-フェニルプロパン-2-イル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物33)を、同一のNMR及びLC/MSデータを有する微細白色粉末としてそれぞれ単離した。それらを、310nMで検出しながら1.5mL/分にて分析ICカラム上でメタノールを用いるSFCにより分析した(9:1を超えるエナンチオマー比がそれぞれに見出された)。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.13 (s, 1H), 9.30 (s, 2H), 8.73 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 8.21 (dd, J = 4.2, 2.5 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.45 - 7.09 (m, 5H), 3.79 (dd, J = 5.9, 3.5 Hz, 4H), 3.51 (dd, J = 7.4, 6.1 Hz, 2H), 3.29 - 3.04 (m, 5H), 1.24 (d, J = 7.0 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 443.2 [M+H]+.
化合物58の調製
化合物58、N-(2-フルオロフェネチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、2-(2-フルオロフェニル)エタン-1-アミンを使用して一般手順Dにより調製した。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.13 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 9.30 (s, 2H), 8.94 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.21 (dd, J = 8.9, 2.8 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.42 - 7.20 (m, 2H), 7.21 - 7.06 (m, 2H), 3.79 (dd, J = 5.9, 3.6 Hz, 4H), 3.70 - 3.50 (m, 2H), 3.24 - 3.09 (m, 4H), 2.93 (t, J = 7.3 Hz, 2H) ppm. LCMS m/z = 447.2 [M+H]+.
化合物59の調製
化合物59、5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(2-(トリフルオロメチル)フェネチル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、2-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)エタン-1-アミンを使用して一般手順Dにより調製した。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.13 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 9.31 (s, 2H), 9.04 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.21 (dd, J = 10.6, 2.7 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.78 - 7.36 (m, 4H), 3.79 (dd, J = 5.9, 3.6 Hz, 4H), 3.69 - 3.48 (m, 2H), 3.27 - 3.14 (m, 4H), 3.07 (t, J = 7.4 Hz, 2H) ppm. LCMS m/z = 497.2 [M+H]+.
化合物60の調製
化合物60、5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(2-(ピリジン-2-イル)エチル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、2-(ピリジン-2-イル)エタン-1-アミンを使用して一般手順Dにより調製した。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.31 (s, 2H), 8.95 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 8.53 (ddd, J = 4.8, 1.9, 0.9 Hz, 1H), 8.21 (dd, J = 8.4, 2.8 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.72 (td, J = 7.6, 1.9 Hz, 1H), 7.41 - 7.07 (m, 2H), 3.87 - 3.74 (m, 4H), 3.71 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.25 - 3.13 (m, 3H), 3.05 (t, J = 7.2 Hz, 2H) ppm. LCMS m/z = 430.2 [M+H]+.
化合物61の調製
化合物61、N-(2-クロロフェネチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、2-(2-クロロフェニル)エタン-1-アミンを使用して一般手順Dにより調製した。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.30 (s, 2H), 8.96 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.21 (dd, J = 9.5, 2.7 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.49 - 7.33 (m, 2H), 7.33 - 7.14 (m, 2H), 3.86 - 3.71 (m, 4H), 3.71 - 3.49 (m, 2H), 3.24 - 3.11 (m, 4H), 3.02 (t, J = 7.2 Hz, 2H) ppm. LCMS m/z = 463.2 [M+H]+.
化合物62の調製
化合物62、N-(4-フルオロフェネチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-アミンを使用して一般手順Dにより調製した。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.06 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 9.23 (s, 2H), 8.81 (s, 0H), 8.14 (dd, J = 8.1, 2.7 Hz, 2H), 7.79 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.32 - 7.14 (m, 2H), 7.15 - 6.97 (m, 2H), 3.85 - 3.58 (m, 4H), 3.49 (ddd, J = 7.9, 5.6, 4.3 Hz, 2H), 3.11 (td, J = 5.0, 2.6 Hz, 4H), 2.81 (t, J = 7.3 Hz, 2H) ppm. LCMS m/z = 447.2 [M+H]+.
化合物63の調製
化合物63、N-(3-フルオロフェネチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、2-(3-フルオロフェニル)エタン-1-アミンを使用して一般手順Dにより調製した。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.06 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 9.24 (s, 2H), 8.83 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.14 (dd, J = 8.4, 2.7 Hz, 2H), 7.79 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.27 (td, J = 8.1, 6.4 Hz, 1H), 7.15 - 6.88 (m, 3H), 3.84 - 3.64 (m, 4H), 3.64 - 3.41 (m, 2H), 3.11 (td, J = 5.0, 2.6 Hz, 5H), 2.85 (t, J = 7.2 Hz, 2H) ppm. LCMS m/z = 447.2 [M+H]+.
化合物64の調製
化合物64、5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(3-(トリフルオロメチル)フェネチル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、2-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)エタン-1-アミンを使用して一般手順Dにより調製した。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.14 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 9.31 (s, 2H), 8.94 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.22 (dd, J = 8.1, 2.7 Hz, 2H), 7.85 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.69 - 7.46 (m, 5H), 3.91 - 3.69 (m, 5H), 3.69 - 3.48 (m, 2H), 3.18 (td, J = 4.9, 2.4 Hz, 4H), 3.01 (t, J = 7.2 Hz, 2H) ppm. LCMS m/z = 497.2 [M+H]+.
化合物65の調製
化合物65、N-(2-メチルフェネチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、2-(2-メチル-フェニル)エタン-1-アミンを使用して一般手順Dにより調製した。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.14 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 9.32 (s, 2H), 8.98 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 8.22 (dd, J = 10.6, 2.7 Hz, 2H), 7.87 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.32 - 6.97 (m, 4H), 3.91 - 3.68 (m, 4H), 3.63 - 3.41 (m, 2H), 3.27 - 3.11 (m, 4H), 2.88 (dd, J = 8.8, 6.5 Hz, 2H) ppm. LCMS m/z = 443.2 [M+H]+.
化合物66の調製
化合物66、N-(2-シアノフェネチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、2-(2-アミノエチル)ベンゾニトリルを使用して一般手順Dにより調製した。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.06 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 9.23 (s, 2H), 8.93 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.14 (dd, J = 9.0, 2.7 Hz, 2H), 7.87 - 7.66 (m, 2H), 7.66 - 7.27 (m, 4H), 3.83 - 3.67 (m, 4H), 3.59 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.17 - 3.09 (m, 4H), 3.05 (t, J = 6.9 Hz, 2H) ppm. LCMS m/z = 454.2 [M+H]+.
化合物34及び35の調製
Figure 2022507514000133
反応バイアルに、(R)-5-ブロモ-N-(1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミド(100mg、0.327mmol、上記の通り調製した)、5-ブロモ-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(158mg、0.489mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(22.9mg、0.03mmol)を入れた。ジオキサン及びジメチルホルムアミドの混合物(10mL:1mL)、続いて水中2N炭酸ナトリウム(1mL、2mmol)を注入した。反応物を100℃に2時間加熱し、冷却し、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(29.9mg、0.03mmol)、塩化リチウム(147mg、3.27mmol)、トリフリルホスフィン(15.3mg、0.066mmol)及びアリル-トリブチルスタンナン(0.33mL、0.983mmol)を添加した。反応物を密封し、マイクロ波中で140℃に90分間加熱した。反応物を水及び酢酸エチルに注ぎ入れた。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、セライトに通して濾過し、濃縮した。得られた物質を逆相HPLC(20mm-C18、10~100%水+0.25%酢酸/アセトニトリル)によりさらに精製した。
活性画分をプールし、凍結させ、減圧下で濃縮して、(R)-N-(1-フェニルエチル)-5-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物34)及び(R)-5-(5-アリル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物35)を白色粉末として得た。
化合物34:
1H NMR: (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.38 (s, 1H), 9.34 (s, 2H), 9.13 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.45 (dd, J = 8.0, 1.5 Hz, 1H), 8.39 - 8.28 (m, 2H), 7.53 - 7.40 (m, 2H), 7.35 (dd, J = 8.3, 6.9 Hz, 2H), 7.29 - 7.20 (m, 2H), 5.31 - 5.08 (m, 1H), 1.55 (d, J = 7.0 Hz, 3H). LCMS m/z = 344.1 [M+H]+.
化合物35:
1H NMR: (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.30 (s, 1H), 9.33 (s, 2H), 9.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.26 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.53 - 7.41 (m, 2H), 7.41 - 7.30 (m, 2H), 7.30 - 7.19 (m, 1H), 6.07 (ddt, J = 16.8, 10.0, 6.7 Hz, 1H), 5.24 - 5.16 (m, 1H), 5.16 - 5.11 (m, 1H), 5.08 (ddt, J = 10.0, 2.3, 1.2 Hz, 1H), 3.58 - 3.49 (m, 2H), 1.55 (d, J = 7.0 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 384.2 [M+H]+.
化合物67の調製
Figure 2022507514000134
反応バイアルに、化合物5(100mg、0.327mmol、上記の通り調製した)、化合物1a(158mg、0.489mmol、上記の通り調製した)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-ジクロロパラジウム(II)(22.9mg、0.03mmol)を入れた。ジオキサン及びジメチルホルムアミドの混合物(10mL:1mL)、続いて水中2N炭酸ナトリウム(1mL、2mmol)を注入した。完了したら、反応物を水及び酢酸エチルに注ぎ入れた。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、セライトに通して濾過し、濃縮した。得られた物質を逆相HPLC(20mm-C18、10~100%水+0.25%酢酸/アセトニトリル)によりさらに精製した。
活性画分をプールし、凍結させ、減圧下で濃縮して、化合物67、(R)-5-(5-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミドを白色粉末として得た。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.53 (s, 1H), 9.27 (s, 2H), 9.05 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.60 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.33 (dd, J = 14.3, 2.4 Hz, 2H), 7.39 (dd, J = 7.6, 1.6 Hz, 2H), 7.28 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.23 - 7.11 (m, 1H), 5.12 (p, J = 7.2 Hz, 1H), 1.47 (d, J = 7.0 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 422.1 [M+H]+.
[実施例3]
化合物36~43の合成
一般手順E及び化合物2aの調製
Figure 2022507514000135
THF(12.0mL)中の化合物1(1.71g、8.68mmol、1.00当量)、化合物1a(1.00g、8.68mmol、1.00当量)、RuPhos(40.5mg、86.8umol、0.01当量)、RuPhos Pd G2(67.4mg、86.8umol、0.01当量)の混合物に、LiHMDS(1.0M、20.0mL、2.30当量)を窒素下、20℃で添加した。反応混合物を70℃で12時間撹拌した。混合物を、飽和NH4Cl水溶液(30.0mL)を25℃で添加することによりクエンチし、酢酸エチル(50.0mL、3回)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30.0mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗化合物2a(1.20g、4.86mmol、収率56.0%、純度93.7%)を薄黄色固体として得た。固体をさらに精製することなくその後のステップで直接使用した。LCMS m/z = 232.1 [M+H]+.
一般手順F及び化合物3aの調製
Figure 2022507514000136
THF(8.00mL)中の(1,5-シクロオクタジエン)(メトキシ)イリジウム(i)二量体(71.6mg、108.1μmol、0.05当量)及び3,4,7,8-テトラメチル-1,10-フェナントロリン(25.5mg、108.1μmol、0.05当量)、bispin(1.65g、6.49mmol、3.00当量)の混合物を、窒素下、80℃で30分間撹拌した。次いで、混合物に、THF(10.0mL)中の化合物2a(500.0mg、2.16mmol、1.00当量)の溶液を添加した。混合物を80℃で2時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮して、粗生成物(化合物3a)を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/酢酸エチル=1/0~0/1;酢酸エチル)により精製した。LCMS m/z = 358.6 [M+H]+.
一般手順G及び化合物36の調製
Figure 2022507514000137
ジオキサン(10.0mL)中の化合物5(500.0mg、1.40mmol、1.00当量)、化合物3a(428.5mg、1.40mmol、1.00当量)及びPd(dppf)Cl2(102.4mg、139.9μmol、0.10当量)の混合物に、H2O(2.50mL)中のNa2CO3(445.0mg、4.20mmol、3.00当量)の溶液を添加した。形成された混合物を脱気し、窒素ガスで3回パージし、混合物を窒素雰囲気下、100℃で1時間撹拌した。次いで、混合物を周囲温度に冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブライン(50.0mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge C18 150mm×50mm×10μm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:28%~58%、11.5分)により精製し、凍結乾燥して、5-(5-((2R,6S)-2,6-ジメチルモルホリノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-((R)-1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物36、120.8mg、259.6μmol、収率18.6%、純度98.1%)を黄色固体として得た。1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ 9.68 (br s, 1H), 9.13 (s, 2H), 8.38 - 8.05 (m, 2H), 7.66 (dd, J = 2.4, 12.3 Hz, 2H), 7.50 - 7.43 (m, 2H), 7.42 - 7.34 (m, 2H), 7.33 - 7.28 (m, 1H), 5.63 - 5.27 (m, 1H), 4.06 - 3.81 (m, 2H), 3.40 (br d, J = 10.4 Hz, 2H), 2.51 (t, J = 10.8 Hz, 2H), 1.68 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.30 (d, J = 6.4 Hz, 6H) ppm. LCMS m/z = 457.1 [M+H]+.
化合物37の調製
5-(5-((S)-2-メチルモルホリノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-((R)-1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物37)は、一般手順D~F及び対応するモルホリン出発物質を使用して調製し、黄色固体として単離した。1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ 9.57 (br s, 1H), 9.12 (s, 2H), 8.92 (s, 1H), 8.32 - 8.23 (m, 2H), 7.67 (dd, J = 2.8, 9.8 Hz, 2H), 7.49 - 7.44 (m, 2H), 7.42 - 7.37 (m, 2H), 7.33 - 7.30 (m, 1H), 5.51 - 5.43 (m, 1H), 4.09 - 4.03 (m, 1H), 3.94 - 3.82 (m, 2H), 3.44 - 3.35 (m, 2H), 2.97 - 2.88 (m, 1H), 2.59 (dd, J = 10.0 , 11.5 Hz, 1H), 1.68 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 1.29 (d, J = 6.4 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 443.1 [M+H]+.
化合物38の調製
(R)-5-(5-(2,2-ジメチルモルホリノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミド(化合物38)は、一般手順D~F及び対応するモルホリン出発物質を使用して調製し、黄色固体として単離した。1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ 10.19 - 10.01 (m, 1H), 9.13 (s, 2H), 8.39 - 8.17 (m, 2H), 7.78 - 7.59 (m, 2H), 7.49 - 7.43 (m, 2H), 7.42 - 7.35 (m, 2H), 7.34 - 7.28 (m, 1H), 5.53 - 5.40 (m, 1H), 3.96 (dd, J = 4.0, 5.6 Hz, 2H), 3.17 - 3.09 (m, 2H), 2.95 (s, 2H), 1.68 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.40 (s, 6H) ppm. LCMS m/z = 457.4 [M+H]+.
化合物2bの調製のための一般手順H
Figure 2022507514000138
ジオキサン(30.0mL)中の化合物1(4.50g、22.8mmol、1.00当量)、化合物1b(3.37g、27.4mmol、1.20当量)及びPd(PPh3)4(2.64g、2.28mmol、0.10当量)の混合物に、H2O(6.00mL)中のK2CO3(9.47g、68.5mmol、3.00当量)の溶液を添加した。混合物を窒素雰囲気下、100℃で15時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得、これを石油エーテル:酢酸エチル(2:1、100.0mL)で20℃にて30分間摩砕して、化合物2b(4.00g、20.5mmol、収率89.7%)を黄色固体として得た。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.84 (br s, 1H), 8.66 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.65 - 8.59 (m, 2H), 8.39 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.82 - 7.76 (m, 2H), 7.55 (br d, J = 3.2 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 3.2 Hz, 1H) ppm. LCMS m/z = 196.1 (M+1)+.
化合物39の調製
化合物39、(S)-N-(1-フェニルエチル)-5-(5-(ピリジン-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、一般手順E及びFに従って化合物2bから調製し、薄黄色固体として単離した。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.71 (br d, J = 1.2 Hz, 1H), 9.46 (s, 2H), 9.10 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.97 (br d, J = 6.0 Hz, 2H), 8.87 (br d, J = 6.0 Hz, 2H), 8.45 - 8.39 (m, 3H), 7.46 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.35 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.28 - 7.23 (m, 1H), 5.24 - 5.16 (m, 1H), 1.55 (d, J = 6.8 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 421.3 [M+H]+.
化合物40の調製
化合物40、(R)-5-(5-(2-メチルピリジン-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、対応するピリジン出発物質を使用して一般手順G、E及びFにより調製し、薄黄色固体として単離した。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.73 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 9.46 (s, 2H), 9.10 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.97 (s, 2H), 8.77 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.39 (br s, 1H), 8.33 - 8.25 (m, 1H), 7.46 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.39 - 7.30 (m, 2H), 7.29 - 7.19 (m, 1H), 5.27 - 5.13 (m, 1H), 2.73 (s, 3H), 1.55 (d, J = 7.2 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 435.0 [M+H]+.
化合物41の調製
化合物41、(R)-5-(5-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、対応するピリジン出発物質を使用して一般手順G、E及びFにより調製し、薄黄色固体として単離した。1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ.98 (br s, 1H), 9.19 (s, 2H), 8.71 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.39 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.32 - 8.25 (m, 2H), 7.82 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.50 - 7.44 (m, 2H), 7.42 - 7.37 (m, 2H), 7.33 - 7.29 (m, 1H), 7.16 (dd, J = 1.6, 5.4 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 5.54 - 5.43 (m, 1H), 4.02 (s, 3H), 1.69 (d, J = 6.8 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 451.0 [M+H]+.
化合物42の調製
化合物42、(R)-5-(5-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、出発物質として2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタンを使用して一般手順D、E及びFに従って調製し、薄黄色固体として単離した。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.05 (br s, 1H), 9.28 (s, 2H), 9.06 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.40 - 7.30 (m, 3H), 7.28 - 7.21 (m, 1H), 5.24 - 5.14 (m, 1H), 4.74 (s, 4H), 4.06 (s, 4H), 1.54 (d, J = 7.2 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 441.0 [M+H]+.
化合物43の調製
化合物43、(R)-5-(5-(6-オキサ-1-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-フェニルエチル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、出発物質として6-オキサ-1-アザスピロ[3.3]ヘプタンを使用して一般手順D、E及びFに従って調製し、薄黄色固体として単離した。1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ 13.02 - 12.81 (m, 1H), 9.11 (s, 2H), 8.27 (br d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.91 (dd, J = 2.0, 18.3 Hz, 2H), 7.78 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.49 - 7.43 (m, 2H), 7.41 - 7.36 (m, 2H), 7.33 - 7.28 (m, 1H), 5.50 - 5.41 (m, 1H), 5.13 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 4.95 - 4.84 (m, 2H), 3.83 - 3.79 (m, 2H), 2.64 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.67 (d, J = 6.8 Hz, 3H) ppm. LCMS m/z = 441.1 [M+H]+.
[実施例4]
化合物48~50の合成
一般手順I及び化合物4bの調製
Figure 2022507514000139
THF(130.0mL)中の(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(23.1g、190.6mmol、1.00当量)及び化合物4a(25.0g、190.6mmol、9.52mL、1.00当量)の混合物に、Ti(OEt)4(87.0g、381.3mmol、79.1mL、2.00当量)を添加し、混合物を60℃で1時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(300.0mL)及び水(100.0mL)で希釈した。次いで、混合物を濾過した。濾液をブライン(50.0mL、3回)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得、これをフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/1;石油エーテル/酢酸エチル=3/1)により精製して、化合物4b(38.2g、158.1mmol、収率82.9%、純度97.0%)を黄色固体として得た。LCMS m/z = 235.6 [M+H] +.
一般手順J及び化合物4cの調製
Figure 2022507514000140
DCM(100.0mL)中の化合物4b(20.0g、85.4mmol、1.00当量)の混合物を-45℃に冷却した。メチルグリニャール試薬(エーテル中3M、71.1mL、2.50当量)を1時間かけてゆっくりと添加した。混合物を-45℃で4時間撹拌した。混合物を飽和NH4Cl水溶液(300.0mL)で希釈し、溶液をDCM(300.0mL、2回)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗化合物4c(22.0g)を褐色油状物として得、これを精製することなくその後の反応で使用した。LCMS m/z = 251.7 [M+H]+.
一般手順K及び化合物4dの調製
Figure 2022507514000141
ジオキサン(30.0mL)中の化合物4c(5.00g、20.0mmol、1.00当量)の溶液に、HCl/ジオキサン(4M、30.0mL、6.01当量)を0℃で添加した。混合物を0℃で3時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮して、粗生成物を得、これを逆相カラムクロマトグラフィー(水及び0.1%TFA中5%~30%アセトニトリル)により精製し、真空下で濃縮して、化合物4d(2.60g、8.06mmol、収率40.4%、純度80.7%)を黄色固体として得た。LCMS m/z = 146.9 [M+H]+.
化合物48の調製
化合物48、(S)-N-(1-(2-シアノフェニル)エチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、出発物質として化合物4dを使用して一般手順A及びBに従って調製し、黄色固体として単離した。1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.19 (br d, J = 2.0 Hz, 1H), 9.52 - 9.40 (m, 1H), 9.34 (s, 2H), 8.29 - 8.15 (m, 2H), 7.90 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.87 - 7.78 (m, 1H), 7.78 - 7.65 (m, 2H), 7.46 (dt, J = 1.6, 7.4 Hz, 1H), 5.39 (五重線, J = 7.2 Hz, 1H), 3.80 (br d, J = 4.8 Hz, 4H), 3.26 - 3.15 (m, 4H), 1.66 - 1.49 (m, 3H) ppm. LCMS m/z = 454.0 [M+H]+.
化合物49の調製
化合物49、N-(シクロプロピル(フェニル)メチル)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、一般手順A及びBに従って調製し、黄色固体として単離した。使用した出発物質は一般手順H~Jに従って調製した。1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ 9.49 (br s, 1H), 9.13 (s, 2H), 8.44 (br d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.68 (dd, J = 2.8, 4.0 Hz, 2H), 7.52 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.41 - 7.28 (m, 3H), 4.82 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 3.98 - 3.90 (m, 4H), 3.23 - 3.16 (m, 4H), 1.42 - 1.25 (m, 1H), 0.74 - 0.62 (m, 3H), 0.55 - 0.44 (m, 1H) ppm. LCMS m/z = 455.1 [M+H]+.
化合物50の調製
化合物50、(R)-5-(5-モルホリノ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-N-(1-(m-トリル)エチル)ピリミジン-2-カルボキサミドは、一般手順A及びBに従って調製し、黄色固体として単離した。使用した出発物質は一般手順H~Jに従って調製した。1H NMR: (300 MHz, メタノール-d4) δ 9.24 (s, 2H), 8.16 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.89 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.50 - 7.40 (m, 2H), 7.40 - 7.30 (m, 2H), 7.35 - 7.21 (m, 1H), 5.24 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 3.99 - 3.84 (m, 6H), 3.27 - 3.10 (m, 4H), 1.98 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 1.23 (t, J = 7.1 Hz, 1H) ppm. LCMS m/z = 443.2 [M+H]+.
[実施例5]
化合物68の合成
一般手順L及び化合物5bの調製
Figure 2022507514000142
DCM(90mL)中の(COCl)2(7.92g、62.4mmol、5.46mL、1.10当量)の溶液に、DMSO(10.7g、136mmol、10.6mL、2.40当量)を窒素雰囲気下、-78℃で添加した。30分間撹拌した後、DCM(45mL)中の化合物5a(10.0g、56.7mmol、1.00当量)を溶液に添加した。30分間撹拌した後、TEA(28.7g、284mmol、39.5mL、5.00当量)を溶液に-78℃で添加した。30分間撹拌した後、混合物を25℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)は、化合物5a(Rf=0.30)が消費され、より極性の低い1つの主要な新しいスポット(Rf=0.40)が検出されたことを示した。反応混合物を0℃にて2N HCl水溶液でpH=4に酸性化し、次いでDCM(20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=3:1~1:1、TLC:石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf=0.40)により精製した。化合物5b(9.00g、51.6mmol、収率91.0%)を黄色油状物として得た。1H NMR: (400 MHz, DMSO) δ ppm 9.54 (s, 1H) 4.35 (s, 2H) 0.90 (m, 1H) 0.88 (s, 9 H) 0.06 (s, 6H).
一般手順M及び化合物5cの調製
Figure 2022507514000143
ジオキサン(40mL)中の化合物5(4.00g、13.1mmol、1.00当量)、Pin2B2(6.64g、26.1mmol、2.00当量)、Pd(dppf)Cl2・DCM(10.7g、13.1mmol、1.00当量)、KOAc(2.56g、26.1mmol、2.00当量)の混合物を脱気し、窒素ガスで3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、95℃で2時間撹拌した。LCMSは、化合物2が消費されたことを示した。いくつかの新しいピークがLCMS上で示され、83.9%の所望の化合物(Rt=0.795)が検出された。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を逆相カラムクロマトグラフィー(FA条件)により精製した。化合物5c(1.40g、5.16mmol、収率39.5%)を白色固体として得た。LCMS m/z = Rt = 272.1 [M+H]+.
一般手順N及び化合物5eの調製
Figure 2022507514000144
DCM(50mL)中の化合物5d(8.00g、60.1mmol、1.00当量)、化合物5b(8.38g、48.1mmol、9.16mL、0.8当量)、HOAc(36.1mg、601μmol、34.4μL、0.01当量)の混合物を25℃で1時間撹拌し、次いでNaBH(OAc)3(25.5g、120mmol、2.00当量)を混合物に添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)は、化合物5d(Rf=0.50)が消費され、より極性の大きな1つの主要な新しいスポット(Rf=0.30)が検出されたことを示した。LCMSは、化合物5dが消費され、いくつかの新しいピークが出現し、全ピーク面積の79.7%が所望の化合物(Rt=0.822)であることを示した。反応混合物を飽和NaHCO3(200mL)で希釈し、DCM(200mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl(100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=100:1~10:1、TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf=0.3)により精製した。化合物5e(1.50g、5.15mmol、収率8.57%)を白色固体として得た。1H NMR: (400 MHz, DMSO) δ ppm 11.10 (s, 1H) 7.76 (d, J = 2.58 Hz, 1H) 7.25 (t, J = 2.92 Hz, 1H) 7.09 (d, J = 2.46 Hz, 1H) 6.19 (d J = 3.30, 1.96 Hz, 1H) 5.06 (t, J = 6.12 Hz, 1H) 3.75 (t, J = 6.04 Hz, 2H) 3.16 (q, J = 5.98 Hz, 2H) 0.86 - 0.90 (m, 9H) 0.02 - 0.06 (m, 6H). LCMS m/z = 292.1 [M+H]+.
一般手順O及び化合物5fの調製
Figure 2022507514000145
DCM(20mL)中の化合物5e(1.00g、3.43mmol、1.00当量)の溶液に、NIS(849mg、3.77mmol、1.10当量)を0℃で添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)は、化合物5e(Rf=0.40)が消費され、より極性の低い1つの主要な新しいスポット(Rf=0.45)が検出されたことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=2:1、TLC:石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf=0.45)により精製した。化合物5f(333mg、798μmol、収率23.3%)を白色固体として得た。
一般手順P及び化合物5gの調製
Figure 2022507514000146
DCM(5mL)中の化合物5f(333mg、798μmol、1.00当量)、(Boc)2O(697mg、3.19mmol、733μL、4.00当量)の混合物を、25℃で1時間撹拌した。LCMSは、化合物5fが消費されたことを示した。いくつかの新しいピークがLCMS上で示され、全ピーク面積の46.2%が所望の化合物(Rt=1.25)に対応した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=100:1~30:1、石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf=0.80)により精製した。化合物5g(600mg、粗製)を黄色油状物として得た。LCMS m/z = 618.2 [M+H]+.
一般手順Q及び化合物5hの調製
Figure 2022507514000147
ジオキサン(6mL)中の化合物5g(600mg、972μmol、1.00当量)、化合物5c、K3PO4(2M、1.46mL、3.00当量)、Pd2(dba)3(88.9mg、97.2μmol、0.1当量)及びXPhos(92.6mg、194μmol、0.2当量)の混合物を脱気し、窒素ガスで3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、75℃で1時間撹拌した。LCMSは、所望の化合物(Rt=1.16)が全ピーク面積の38.6%を占めることを示した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)は、化合物5g(Rf=0.90)が消費され、より極性の大きな1つの主要な新しいスポット(Rf=0.10)が検出されたことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。次いで、混合物をDCM(20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=20:1~3:1、TLC:石油エーテル:酢酸エチル=1:1、Rf=0.10)により精製した。化合物5h(380mg、530μmol、収率54.6%)を黄色油状物として得た。1H NMR: (400 MHz, DMSO) δ ppm 9.33 (s, 2 H) 9.17 (d, J = 8.38 Hz, 1 H) 8.50 (s, 1 H) 8.41 (s, 1 H) 8.31 (d, J = 2.26 Hz, 1 H) 7.44 (d, J = 7.62 Hz, 2 H) 7.34 (t, J = 7.58 Hz, 2 H) 7.22 - 7.27 (m, 1 H) 5.15 - 5.25 (m, 1 H) 3.75 - 3.81 (m, 2 H) 3.66 - 3.72 (m, 2 H) 1.65 (s, 9 H) 1.54 (d, J = 7.00 Hz, 3 H) 1.31 - 1.43 (m, 9 H) 0.76 (s, 9 H) -0.05 (s, 6 H). LCMS m/z = 717.4 [M+H]+.
一般手順R及び化合物68の調製
Figure 2022507514000148
TFA(4.26g、37.3mmol、2.76mL、76.4当量)中の化合物5h(380mg、488μmol、1.00当量)の混合物を、25℃で6分間撹拌した。LCMSは、化合物5hが消費されたことを示した。いくつかの新しいピークがLCMS上で示され、全ピーク面積の87.6%が所望の化合物(Rt=0.779)に対応した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を分取HPLC(FA条件、カラム:3_Phenomenex Luna C18 75×30mm×3μm;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:14%~34%、8分)により精製した。化合物68(90.0mg、222μmol、収率45.4%、純度99.2%)を黄色固体として得た。1H NMR: (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.24 (s, 2H) 7.91 - 7.99 (m, 2H) 7.67 (d, J = 2.50 Hz, 1H) 7.45 (d, J = 7.50 Hz, 2H) 7.35 (t, J = 7.58 Hz, 2H) 7.23 - 7.28 (m, 1H) 5.31 (q, J = 6.74 Hz, 1H) 3.80 (t, J = 5.62 Hz, 2H) 3.35 (t, J = 5.62 Hz, 2H) 1.64 (d, J = 7.00 Hz, 3H). LCMS m/z = 403.2 [M+H]+.
生物学的実験
細胞株増殖遅延アッセイ
細胞を、48ウェル組織培養プレート中、1ウェルあたり1,000~5,000細胞の密度で播種した。24時間の休止期間後、細胞を10μM、2μM、0.4μM、0.08μM、0.016μM、及び0.0032μMにて化合物で処理した。一群の細胞を、化合物を調製したビヒクルで処理し、対照とした。細胞を化合物の存在下で6日間増殖させ、0日目及び6日目に計数した。全ての細胞計数は、Synentec Cellavistaプレートイメージャーを使用して実施した。化合物を与えなかった細胞を1日目に計数し、この計数を増殖阻害の計算のためのベースラインとして使用した。増殖阻害は、化合物の存在下対化合物の非存在下での細胞集団倍加の比として計算した。処理によりベースラインからの細胞の正味損失が生じた場合、致死率(%)は、播種後の未処理ウェルの1日目の計数と比較した処理ウェルにおける細胞数の減少として定義した。各化合物のIC50値は、SAS for Windowsバージョン9.2(SAS Institute, Inc.)におけるProc NLIN機能を使用して、曲線を各用量応答アッセイからのデータポイントにフィッティングすることにより計算した。
感受性及び耐性コホートの指定並びに平均IC 50 値の計算
ヒトがん細胞株を、それらの増殖がKO-947(すなわち、1,5,6,8-テトラヒドロ-6-(フェニルメチル)-3-(4-ピリジニル)-7H-ピラゾロ[4,3-g]キナゾリン-7-オン)及びSCH772984(すなわち、(3R)-1-[2-オキソ-2-[4-[4-(2-ピリミジニル)フェニル]-1-ピペラジニル]エチル]-N-[3-(4-ピリジニル)-1H-インダゾール-5-イル]-3-ピロリジンカルボキサミド)により遅延するか否かに基づいて、ERK1阻害に対して「感受性」又は「耐性」に群分けした(データは示さず;表4を参照)。これらの感受性及び耐性コホートを各化合物に対する応答について調べ、IC50を、上記と同じ技術を使用して各細胞株について計算した。感受性及び耐性コホートの平均IC50は、群の幾何平均として計算した。表3を参照。「A」は250nM以下のIC50を表し、「B」は251nM~500nMのIC50を表し、「C」は500nMを超えるIC50を表す。
ERK1及び2酵素阻害アッセイ
Ki決定アッセイのために、化合物の200μMストック溶液を、溶媒として100%DMSOを使用して半対数的な系列希釈に供した。10個の別個の濃度を、100%DMSO中6×10-9Mを希釈終点として調製した。対照として100%DMSOを使用した。系列希釈のそれぞれから10μLを96ウェルプレートの別々のウェルにアリコートし、90μLの水をそれらのウェルのそれぞれに添加した。プレートを十分に振盪し、プレートのウェルのそれぞれから5μLをアッセイプレートのウェル中に移した。アッセイプレート中のウェルの最終体積は50μLとした。全ての化合物を、2×10-6M~6×10-11Mの範囲の10個のアッセイ濃度で試験した。アッセイプレート中のウェルにおける最終DMSO濃度は、全ての場合で1%とした。表3を参照。「A」は10nM以下のKdを表し、「B」は11nM~100nMのKdを表し、「C」は100nMを超えるKdを表す。
Caco-2アッセイ(P app A-B)
化合物の双方向ヒト腸透過性の程度を、Caco-2細胞透過性アッセイを使用して推定した。Caco-2細胞を、96ウェルプレート中のポリエチレン膜上に播種した。細胞がコンフルエントな細胞単層を形成するまで、増殖培地を4~5日ごとに新しくした。pH7.4の10mM HEPESを含むHBSSを輸送緩衝液として使用した。化合物は、双方向で2μMにて二連で試験した。ジゴキシン、ナドロール及びメトプロロールを標準物質として含めた。ジゴキシンは双方向で10μMにて二連で試験した一方、ナドロール及びメトプロロールはA-B方向で2μMにて二連で試験した。最終DMSO濃度は、全ての実験について1%未満に調整した。プレートを、飽和湿度、5%CO2、37℃にてCO2インキュベーター中で2時間インキュベートした。インキュベーション後、全てのウェルを、内部標準を含有するアセトニトリルと混合し、プレートを4,000rpmで10分間遠心分離した。100μLの上清を各ウェルから収集し、LC/MS/MS分析用に100μLの蒸留水で希釈した。開始溶液、ドナー溶液及びレシーバー溶液中の試験及び対照化合物の濃度を、分析物/内部標準のピーク面積比を使用してLC/MS/MSにより定量した。
見かけの透過性係数であるPapp(cm/s)を、以下の式を使用して計算した:
Papp=(dCr/dt)×Vr/(A×C0)
[式中、dCr/dtは、時間の関数としての、レシーバーチャンバー中の化合物の累積濃度(μM/s)であり;Vrは、レシーバーチャンバー中の溶液体積(頂部側で0.075mL、側底部側で0.25mL)であり;Aは、輸送に関する表面積であり、これは単層の面積に関して0.0804cm2であり;C0は、ドナーチャンバー中の初期濃度(μM)である]。Pappスコアを本発明の化合物について表3に示す。
排出比を、以下の式を使用して計算した:
排出比=Papp(BA)/Papp(AB)
回収率(%)は、以下の式を使用して計算した:
回収率(%)=100×[(Vr×Cr)+(Vd×Cd)]/(Vd×C0)
[式中、Vdは、ドナーチャンバー中の体積であり、これは頂部側で0.075mL、側底部側で0.25mLであり;Cd及びCrは、それぞれドナーチャンバー及びレシーバーチャンバー中の輸送化合物の最終濃度である]。
化合物の代謝安定性の測定
化合物の代謝安定性をマウス及びラット由来の肝細胞において決定した。化合物半減期を表3に分で示す。化合物を10mMストック溶液からWilliamsのE培地中で5μMに希釈した。10μLの各化合物を96ウェルプレートのウェル中にアリコートし、反応を、40μLの625,000細胞/mL懸濁液を各ウェル中にアリコートすることにより開始させた。プレートを、5%CO2、37℃でインキュベートした。各対応時点で、1:3で内部標準(IS)を含有するACNでクエンチすることにより、反応を停止させた。プレートを500rpmで10分間振盪し、次いで3,220×gで20分間遠心分離した。上清を、希釈溶液を含有する別の96ウェルプレートに移した。上清をLC/MS/MSにより分析した。
化合物半減期は、以下の式を使用して推定した:
残存化合物(%)=終点における試験化合物対内部標準のピーク面積比/開始点における試験化合物対内部標準のピーク面積比
マウス異種移植研究
ヒトがん細胞株の異種移植モデルを、50%のマトリゲルあり又はなしの1.0~3.0×107個の細胞の皮下注射により、6週齢のCD-1無胸腺ヌードマウスにおいて確立した。腫瘍が150~300mm3の平均サイズに達したら、マウス(n=8)を処置群に無作為に分けた。腫瘍異種移植片を、1週間に3回キャリパーを用いて測定し、腫瘍体積(mm3)を、高さ×幅×長さを乗算することにより決定した。特定の時点における処置アーム間の統計学的差異を、対応ありの両側スチューデントt検定を使用して求めた。群間の差異はp<0.05で統計学的に有意であるとみなした。化合物を25mMリン酸緩衝液(pH=2)中1%HEC中で製剤化し、毎日の経口強制飼養(PO)により投与した。データは、StudyDirector(San Francisco、CA)製のStudyLogソフトウェアを使用して分析した。図5~図10を参照。
ラット薬物動態及び単回投与飽和研究
化合物の薬物動態(PK)分析のために、1投与群あたり3匹の腫瘍を有しない雌性Sprague-Dawleyラットに10、50又は100mg/kgのいずれかの化合物の単回経口強制飼養(PO)投与、続いて投与後の以下の時点での伏在静脈血液採取を行った:30、60、120、240、480及び1,440分。投与のために、化合物を1、5及び10mg/mLの作業濃度で2%Tween80及び0.5%メチルセルロースのビヒクル中に調製した。
血漿調製のために、全血をEDTA処理管内に収集した。冷却遠心分離機を使用して1,000~2,000×gで10分間遠心分離することにより、細胞を血漿から除去した。血漿画分を取り出し、-80℃で貯蔵した。各血漿試料における化合物の量(ng/mL)を質量分析(LC-MS/MS)により決定した。この分析のために、未知試料50μLのアリコート、較正標準、品質対照、希釈品質対照、単一ブランク及び二重ブランク試料を1.5mLの管に添加した。各試料(二重ブランク以外)を250μLの内部標準溶液(ラベタロール及びトルブタミド及びベラパミル及びデキサメタゾン及びグリブリド及びセレコキシブ各100ng/mL)でそれぞれクエンチし(二重ブランク試料は250μLのACNでクエンチした)、次いで混合物をボルテックス混合し、12000g、4℃で15分間遠心分離した。50μLの上清を96ウェルプレートに移し、3220g、4℃で5分間遠心分離し、次いで1μLの上清をLC-MS/MS分析のために直接注入した。特定の分析物濃度を標準曲線(100,000~1ng/mL)に対して決定し、平均濃度+/-標準偏差を計算した。図3を参照。
マウス薬物動態及び単回投与飽和研究
化合物の薬物動態(PK)分析のために、腫瘍を有しない6週齢のCD-1無胸腺ヌードマウスに化合物の単回PO投与、続いて投与後の以下の時点での伏在静脈血液採取を行った:15、30、60、120、240、480及び1,440分。1,440分間の間に2回より多く採血されたマウスは無かった。未処置試料はビヒクル対照動物から収集した。血漿調製のために、全血をEDTA処理管内に収集した。冷却遠心分離機を使用して1,000~2,000×gで10分間遠心分離することにより、細胞を血漿から除去した。血漿画分を取り出し、-80℃で貯蔵した。
薬物曝露が飽和する濃度を決定するために、マウスに、対数濃度範囲(10mg/kg~100mg/kg)をカバーする化合物の漸増濃度で上記の通り投与した。3匹ごとのマウスを各収集時点及び投与に使用した。
末梢循環における化合物の量(ng/ml)を決定するために、血漿試料を質量分析(HPLC)により分析した。この分析のために、20μLの血漿試料を2体積の氷冷内部標準溶液(ISS)と混合し、6,100gで30分間遠心分離した。ISSは、100ng/mLの化合物、50ng/mLのデキストロメトルファン及び50ng/mLのイミプラミンとともにアセトニトリルを含有していた。上清のアリコートをオートサンプラープレートに移し、2体積の水中0.2%ギ酸で希釈した。特定の分析物濃度を標準曲線(10,000~5ng/ml)に対して決定し、平均濃度+/-標準偏差を計算した。図1及び図2を参照されたい。
マウス最大耐用量研究
最大耐用量(MTD)決定研究のために、腫瘍を有しないCD-1無胸腺ヌードマウスを5つの処置群(1群あたり5匹のマウス)に無作為に分け、毎日のPOによる400、300、200、100、50若しくは25mg/kgの化合物、又は1日2回のPOによる200、100、50、25、若しくは12.5mg/kgの化合物のいずれかで処置した。マウスを毎日秤量し、体重減少(%)を、処置開始時の個々のマウスの体重と比較して計算した。研究を14日間、又は>10%の群平均体重減少が動物において観察されるまで続けた。MTDは、14日間にわたる投与において<10%の平均体重減少が観察される最高用量として決定した。図4を参照されたい。
全RSK及びpRSKについてのウェスタンブロット
ウェスタンブロットアッセイ(図14を参照)のために、タンパク質溶解物をM275又はM202ヒト黒色腫がん細胞株のいずれかから得た。アッセイのために、細胞を10cmの皿上にプレーティングし、24時間後にDMSO中200nMの試験化合物又はDMSO対照のいずれかで4.5又は24時間処置した。処置期間後、細胞を氷冷PBS中で2回洗浄し、プロテアーゼインヒビター(Calbiochem)及び1mmol/Lのフッ化フェニルメチルスルホニルの混合物を含有する穏やかな溶解緩衝液(Cell Signaling Technology)を使用して4℃で15分間溶解させた。10,000×gで10分間遠心分離することにより、不溶性物質を除去した。各試料のタンパク質濃度をBCA(Pierce)により定量し、SDS-PAGEにより分離し、ニトロセルロース膜(iBlot、Invitrogen Life Technology)に転写した。全RSKタンパク質(32D7、Cell Signaling Technologies)及びリン酸化RSKタンパク質(Tyr359;D1E9、Cell Signaling Technology)を示されている抗体クローンを使用して検出した。全てのブロットを二連で繰り返し、ローディング対照(α-チューブリン)(11H10; Cell Signaling Technology)と比較した個々のタンパク質の相対レベルを、ECL Plus化学発光試薬(Amersham Biosciences)及びChemiDoc(商標)Touchイメージングシステム(BioRad)を使用して定量した。
インヒビターの活性ガイド選択
望ましい特性を有するERK1/2インヒビターの亜属を、インビトロデータの組合せを使用して同定した。
特に、上記のアッセイ(例えば、細胞株増殖遅延アッセイ、ERK1及び2酵素阻害アッセイ、Caco-2アッセイ(PappA-B)、化合物の代謝安定性の測定、感受性及び耐性コホートの指定と平均IC50値の計算、並びに全RSK及びpRSKについてのウェスタンブロット)からの結果を使用して、式(Ie)の亜属で定義した構造的及び機能的特徴を有する化合物を選択した。
特に、上記の通り、感受性及び耐性細胞株において調べた化合物の望ましい特性は、表4の薬物耐性細胞株に対する化合物の平均IC50よりも少なくとも約4倍強力である、表4の薬物感受性細胞株に対する平均IC50を有することである。
ビヒクル対照と比較して調べた化合物の別の望ましい特性は、約200nMの濃度の化合物で処置した約5時間後に、M275細胞におけるpRSKのレベルが約70%以上減少していることである。
追加のインビトロアッセイ(例えば、CYP酵素阻害、hERG阻害、化合物溶解度、キノーム解析)の結果、並びにインビボアッセイ(例えば、げっ歯類異種移植研究、げっ歯類薬物動態及び単回投与飽和研究、げっ歯類最大耐用量研究、並びに経口生物学的利用能)の結果を使用して、ERK1/2インヒビターの他の亜属を同定し得るか、又は他の結果を使用して決定される亜属、例えば式(Ie)の亜属を狭め得ることを当業者は容易に認識するであろう。
Figure 2022507514000149
Figure 2022507514000150
Figure 2022507514000151

Claims (63)

  1. 式I:
    Figure 2022507514000152
    の構造を有する化合物、又はその薬学的に許容される塩
    [式中、
    R1は水素、ハロゲン、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているC2~4アルケニル、場合により置換されているヘテロシクリル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、CN、OR1a、SR1a、NR1aR1b、N(R1a)C(O)R1a、又はC(O)N(R1a)(R1b)であり、
    L1は結合、場合により置換されているC1~5アルキル、C(O)、O、C(O)N(R4)(C(R4)2)m、(C(R4)2)mC(O)N(R4)、N(R4)、S(O)2N(R4)、N(R4)S(O)2、S(O)2、シクロアルキル又はヘテロシクリルであり、
    Figure 2022507514000153
    はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
    Figure 2022507514000154
    であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
    Xは各出現において独立に、CH及びNから選択され、
    L2は、場合により置換されているC1~5アルキル、C(O)N(R4)(C(R4)2)m、(C(R4)2)mC(O)N(R4)、C(O)ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C(O)、N(R4)、S(O)2N(R4)、N(R4)S(O)2、S(O)2、又はヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルのいずれも、1つ以上の場合により置換されているアリール、場合により置換されているC1~4アルキル又はハロゲンで場合により置換されており、
    Figure 2022507514000155
    はアリール又はヘテロアリールであり、
    R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
    R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
    R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
    R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
    mは0、1、2又は3であり、且つ
    qは0、1、2又は3である]。
  2. L2が場合により置換されているC1~5アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  3. L2が置換C1~5アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  4. L2がヒドロキシ置換C1~5アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  5. L2がメトキシ置換C1~5アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  6. L2が場合により置換されているヘテロシクリルである、請求項1に記載の化合物。
  7. L2が非置換ヘテロシクリルである、請求項1に記載の化合物。
  8. L2がオキサゾリニルである、請求項7に記載の化合物。
  9. L2がイミダゾリニルである、請求項7に記載の化合物。
  10. L2が置換ヘテロシクリルである、請求項1に記載の化合物。
  11. L2がアリール置換ヘテロシクリルである、請求項1に記載の化合物。
  12. L2がオキサゾリニルである、請求項1に記載の化合物。
  13. L2がC(O)N(R4)(C(R4R4))mである、請求項1に記載の化合物。
  14. mが1又は2である、請求項13に記載の化合物。
  15. R4の各場合が独立に、水素又はC1~4アルキルであり、mが0、1、又は2である、請求項13に記載の化合物。
  16. L1が結合である、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物。
  17. L2がC(O)ヘテロシクリルである、請求項1に記載の化合物。
  18. 前記式Iの化合物が、式Ia':
    Figure 2022507514000156
    の構造を有する、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩
    [式中、
    R1は場合により置換されているヘテロシクリル、場合により置換されているアリール、又は場合により置換されているヘテロアリールであり、
    Figure 2022507514000157
    はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
    Figure 2022507514000158
    であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
    L2は、場合により置換されているC1~5アルキル、C(O)N(R4)(C(R4)2)m、(C(R4)2)mC(O)N(R4)、C(O)ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C(O)、N(R4)、S(O)2N(R4)、N(R4)S(O)2、S(O)2、又はヘテロシクリルであり、前記ヘテロシクリルのいずれも、1つ以上の場合により置換されているアリール、場合により置換されているC1~4アルキル又はハロゲンで場合により置換されており、
    Figure 2022507514000159
    はアリール又はヘテロアリールであり、
    R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
    R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
    R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
    R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
    mは0、1、2又は3であり、且つ
    qは0、1、2又は3である]。
  19. 前記式Iの化合物が、式Ib':
    Figure 2022507514000160
    の構造を有する、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩
    [式中、
    R1は水素、ハロゲン、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているC2~4アルケニル、場合により置換されているヘテロシクリル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、CN、OR1a、SR1a、NR1aR1b、N(R1a)C(O)R1a、又はC(O)N(R1a)(R1b)であり、
    L1は結合であるか、又は場合により置換されているC1~5アルキル、C(O)、O、C(O)N(R4)(C(R4)2)m、(C(R4)2)mC(O)N(R4)、N(R4)、S(O)2N(R4)、N(R4)S(O)2、S(O)2、シクロアルキル、若しくはヘテロシクリルであり、
    Figure 2022507514000161
    はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
    Figure 2022507514000162
    であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
    Figure 2022507514000163
    はアリール又はヘテロアリールであり、
    R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
    R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
    R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
    R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
    mは0、1、2又は3であり、且つ
    qは0、1、2又は3である]。
  20. 前記式Iの化合物が、式Ic':
    Figure 2022507514000164
    の構造を有する、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩
    [式中、
    R1は、場合により置換されているヘテロシクリル、場合により置換されているアリール、又は場合により置換されているヘテロアリールであり、
    Figure 2022507514000165
    はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
    Figure 2022507514000166
    であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
    Figure 2022507514000167
    はアリール又はヘテロアリールであり、
    R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
    R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
    R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
    R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
    mは0、1、2又は3であり、且つ
    qは0、1、2又は3である]。
  21. 式II:
    Figure 2022507514000168
    の構造を有する化合物、又はその薬学的に許容される塩
    [式中、
    Figure 2022507514000169
    はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
    Figure 2022507514000170
    であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
    Xは各出現において独立に、CH及びNから選択され、
    Figure 2022507514000171
    はアリール又はヘテロアリールであり、
    R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
    R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
    R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
    R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
    R7は存在する場合、場合により置換されているC1~6アルキルであり、
    mは0、1、2又は3であり、
    nは0、1、2、3又は4であり、且つ
    qは0、1、2又は3である]。
  22. 前記式IIの化合物が、式IIa:
    Figure 2022507514000172
    の構造を有する、請求項21に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩
    [式中、
    Figure 2022507514000173
    はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
    Figure 2022507514000174
    であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
    Figure 2022507514000175
    はアリール又はヘテロアリールであり、
    R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
    R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
    R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
    R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
    mは0、1、2又は3であり、且つ
    qは0、1、2又は3である]。
  23. mが1又は2である、請求項21又は22に記載の化合物。
  24. qが1であり、R2が場合により置換されているC1~6アルキルである、請求項1から23のいずれか一項に記載の化合物。
  25. qが1であり、R2が非置換のC1~6アルキルである、請求項1から23のいずれか一項に記載の化合物。
  26. qが1であり、R2が置換C1~6アルキルである、請求項1から23のいずれか一項に記載の化合物。
  27. qが1であり、R2がハロゲンである、請求項1から23のいずれか一項に記載の化合物。
  28. 式III:
    Figure 2022507514000176
    の構造を有する化合物、又はその薬学的に許容される塩
    [式中、
    Figure 2022507514000177
    はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
    Figure 2022507514000178
    であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
    Xは各出現において独立に、CH及びNから選択され、
    Figure 2022507514000179
    はアリール又はヘテロアリールであり、
    Figure 2022507514000180
    はヘテロシクリルであり、
    R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
    R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
    R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
    R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
    R7は存在する場合、場合により置換されているC1~6アルキルであり、
    nは0、1、2、3又は4であり、
    pは0又は1であり、且つ
    qは、各場合において独立に、0、1、2又は3である]。
  29. 前記式IIIの化合物が、式IIIa:
    Figure 2022507514000181
    の構造を有する、請求項28に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩
    [式中:
    Figure 2022507514000182
    はピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、又は
    Figure 2022507514000183
    であり、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルのいずれも、ハロゲン、場合により置換されているC1~3アルキル及びN(R3)2から選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく、
    Figure 2022507514000184
    はアリール又はヘテロアリールであり、
    Figure 2022507514000185
    は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
    R2は存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、場合により置換されているシクロアルキル、CN、NR1aR1b、C(O)N(R1a)(R1b)、N(R1a)C(O)R1a、ハロゲン又はCF3であり、
    R1a及びR1bのそれぞれは、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル若しくは場合により置換されているヘテロシクリルであるか、又はR1a及びR1bは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により置換されているヘテロシクリルを形成し、
    R3は、各場合において独立に、水素又は場合により置換されているC1~4アルキルであり、
    R4は、各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、場合により置換されているアリール、場合により置換されているヘテロアリール、場合により置換されているシクロアルキル、又は場合により置換されているヘテロシクリルであり、
    pは0又は1であり、且つ
    qは、各場合において独立に、0、1、2又は3である]。
  30. qが、各場合において、1であり、R2が場合により置換されているC1~6アルキルであり、R4が水素又は場合により置換されているC1~4アルキルである、請求項28又は29に記載の化合物。
  31. qが、各場合において、1であり、R2が非置換のC1~6アルキルであり、R4が水素又は場合により置換されているC1~4アルキルである、請求項28又は29に記載の化合物。
  32. qが、各場合において、1であり、R2が置換C1~6アルキルであり、R4が水素又は場合により置換されているC1~4アルキルである、請求項28又は29に記載の化合物。
  33. qが、各場合において、1であり、R2がハロゲンであり、R4が水素又は場合により置換されているC1~4アルキルである、請求項28又は29に記載の化合物。
  34. Figure 2022507514000186
    がピリジニル、ピリミジニル、又はピリダジニルである、請求項1から33のいずれか一項に記載の化合物。
  35. Figure 2022507514000187
    がピリジニルである、請求項1から33のいずれか一項に記載の化合物。
  36. Figure 2022507514000188
    がピリミジニルである、請求項1から33のいずれか一項に記載の化合物。
  37. Figure 2022507514000189
    がピリダジニルである、請求項1から33のいずれか一項に記載の化合物。
  38. XがCHである、請求項1から37のいずれか一項に記載の化合物。
  39. Figure 2022507514000190
    が二環式アリール又は二環式ヘテロアリールである、請求項1から38のいずれか一項に記載の化合物。
  40. Figure 2022507514000191
    がアリールである、請求項1から38のいずれか一項に記載の化合物。
  41. Figure 2022507514000192
    がフェニルである、請求項1から38のいずれか一項に記載の化合物。
  42. Figure 2022507514000193
    がヘテロアリールである、請求項1から38のいずれか一項に記載の化合物。
  43. Figure 2022507514000194
    がピロリル又はピリジニルである、請求項1から38のいずれか一項に記載の化合物。
  44. qが、各場合において独立に、0又は1である、請求項1から23、28、29、及び34から43のいずれか一項に記載の化合物。
  45. 式Ia、Ib、Ic、又はId:
    Figure 2022507514000195
    の構造を有する化合物、又はその薬学的に許容される塩
    [式中、
    Figure 2022507514000196
    は、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、チオフェニル又はチアゾリルであり、
    Figure 2022507514000197
    は、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チオフェニル又はチアゾリルであり、
    mは1又は2であり、
    R1はテトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チオフェニル、アルキニル、CN、アミド、アミノ、アシル又はアシルオキシであり、
    R2は水素、C1~C2アルキル、C3~C4アルキル、シクロプロピル、又はC4~C6シクロアルキルであり、
    R3は水素、C1~C3アルキル、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリル、C3~C6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、又はアルキニルであり、
    R4は水素又はメチルであり、且つ
    R5及びR6はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1~C2アルキル又はNH2である]。
  46. 式Ia、Ib、Ic、又はId:
    Figure 2022507514000198
    の構造を有する化合物、又はその薬学的に許容される塩
    [式中、
    Figure 2022507514000199
    、m、R1、R2、R3、R4、R5及びR6のそれぞれに対する基は、表1の同じ行から選択される]。
  47. 式Ie:
    Figure 2022507514000200
    の構造を有する化合物、又はその薬学的に許容される塩
    [式中、
    R1は、場合により置換されているC2~4アルケニル、場合により置換されているヘテロシクリル又は場合により置換されているヘテロアリールであり、
    Figure 2022507514000201
    はアリールであり、
    R2は、存在する場合、各場合において独立に、場合により置換されているC1~6アルキル、アルコキシ、CN、ハロゲン又はCF3であり、
    R4は各場合において独立に、水素、場合により置換されているC1~4アルキル、又はC1~4ハロアルキル、C1~4アミノアルキル、C1~4ヒドロキシアルキル又はシクロアルキルであり、
    mは1又は2であり、
    qは0、1又は2である]
    であって、前記化合物が、約10nM以下のERK1 Kd及び約10nM以下のERK2 Kdを有する、化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  48. 表4の薬物感受性細胞株に対する約250nM以下の平均IC50を有する、請求項47に記載の化合物。
  49. 表4の薬物感受性細胞株に対する前記化合物の平均IC50が、表4の薬物耐性細胞株に対する前記化合物の平均IC50よりも少なくとも約4倍強力である、請求項47に記載の化合物。
  50. 約0.07以上のPappA-Bスコアを有する、請求項47から49のいずれか一項に記載の化合物。
  51. 約25分以上の半減期を有する、請求項47から50のいずれか一項に記載の化合物。
  52. 約200nMの濃度において、pRSKレベルを約70%以上減少させる、請求項47から51のいずれか一項に記載の化合物。
  53. Figure 2022507514000202
    Figure 2022507514000203
    Figure 2022507514000204
    から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  54. Figure 2022507514000205
    Figure 2022507514000206
    Figure 2022507514000207
    Figure 2022507514000208
    Figure 2022507514000209
    Figure 2022507514000210
    から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  55. 請求項1から54のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される希釈剤又は賦形剤とを含む医薬組成物。
  56. それを必要とする対象におけるがんを処置する方法であって、請求項1から54のいずれか一項から選択される化合物又はその薬学的に許容される塩を前記対象に投与するステップを含む方法。
  57. 前記がんが、子宮内膜がん、膀胱がん、乳がん、結腸がん、肉腫、間葉起源の腫瘍、腎臓がん、表皮がん、肝臓がん、肺がん、食道がん、胆嚢がん、卵巣がん、膵臓がん、胃がん、子宮頸部がん、甲状腺がん、鼻がん、頭頸部がん、前立腺がん、皮膚がん、家族性黒色腫、黒色腫、白血病、急性リンパ性白血病、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、急性及び慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、前骨髄球性白血病、中枢又は末梢神経系の腫瘍、精上皮腫、奇形癌、色素性乾皮症、網膜芽細胞腫、角化棘細胞腫、及び甲状腺濾胞がんから選択される、請求項56に記載の方法。
  58. 前記対象が哺乳動物である、請求項56又は57に記載の方法。
  59. 前記哺乳動物がヒトである、請求項58に記載の方法。
  60. 細胞においてERK1又はERK2を阻害する方法であって、ERK1又はERK2酵素が前記細胞において阻害されるように、前記細胞を、請求項1から54のいずれか一項から選択される化合物又はその薬学的に許容される塩と接触させるステップを含む方法。
  61. 前記細胞ががん細胞である、請求項60に記載の方法。
  62. 前記細胞の増殖が阻害される、請求項60又は61に記載の方法。
  63. 細胞死が誘導される、請求項60から62のいずれか一項に記載の方法。
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