JP2022500494A - 3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジン及びその多形相の改良製造法 - Google Patents

3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジン及びその多形相の改良製造法 Download PDF

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Abstract

本明細書は、一般に、3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(I)、又はその薬学的に許容される塩;その多形相;並びにそのような化合物及びその塩の製造に有用な中間体の改良製造法に関する。

Description

本明細書は、3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジン、又はその薬学的に許容される塩;その多形相;並びにそのような化合物及びその塩の製造に有用な中間体の改良製造法に関する。
3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(別名「サボリチニブ」、「AZD6094」、「HMPL−504」、又は「ボリチニブ」)は、強力且つ選択的な小分子c−Metキナーゼインヒビタであり(非特許文献1)、これは、オシメルチニブと組み合わせた、非小細胞肺癌患者のための(非特許文献2)、そして進行型又は転移性の乳頭状腎細胞癌(PRCC)患者のための標的治療法として現在調べられている。
サボリチニブが、特許文献1に記載されている。この出願の内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。サボリチニブは、以下の構造を有する:
Figure 2022500494
特許文献1は、1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタノンから始まるサボリチニブの7工程の合成を記載している。合成経路を、以下のスキーム1に要約する。
Figure 2022500494
スキーム1に示される合成経路は、サボリチニブを生成する信頼性が高い方法を提供するが、いくつかの欠点を有する。最も顕著なのは、最終工程が、3−[1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピロール−3−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンの、そのR鏡像異性体及びS鏡像異性体へのキラル分割を含み、これにより、合成全体の間に生成される材料の約50%のロスが生じるという事実である。キラル分割は、この点で非効率的であり、産業スケールでかなりの量の化学廃棄物を生成することとなり、所望されない。さらに、この合成経路は、精製のための多くの単離点の制御(controlled isolation points)(これは、産業スケールの製造に所望されるであろう)を示さず、そしてまた、5−ブロモ−3−(1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンのクロマトグラフィ精製を必要とする(これは、産業スケールで非実用的であろう)。
要約すると、スキーム1に示される合成経路は、サボリチニブの生成手段を提供する一方、この化合物を産業スケールで生成するのにより応用可能なロバストなプロセスが、明らかに必要とされている。
結果として、上述の欠点を克服する、サボリチニブへの改良合成プロセスが開発された。この改良プロセスの概要を、以下のスキーム2に示す。
Figure 2022500494
改良プロセスは、より短い(1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタノンから、7工程ではなく5工程)ので、スキーム1に示される合成経路よりも効率的であるだけでなく、第1の工程においてキラル中心を導入して、キラル中間化合物(III)を生成し、これがその後、合成の全体を通して引き継がれるので、最終生成物の浪費的なキラル分割の必要を回避する利点もある。さらに、経路は、中間体(III)及び(IV)を、クロマトグラフィを必要とせずに容易に単離且つ精製することが可能である。
国際公開第2011/079804号パンフレット
Jia H.et al.,J.Med.Chem.2014;57;7577 Oxnard GR,Ramalingam SS,Ahn M−J,et al.,J Clin Oncol 33,2015(suppl;abstr 2509)
手短に言うと、本明細書は、サボリチニブ(I)
Figure 2022500494
の調製プロセスであって、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)
Figure 2022500494
又はその薬学的に許容される塩の調製を含み、(i)1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタノン(II)
Figure 2022500494
の、酵素、酵素補因子、及びアミン源の存在下での酵素的非対称アミノ基転移工程;並びに(ii)(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)、又はその薬学的に許容される塩の単離工程を含むプロセスを記載する。
また、本明細書は、サボリチニブの調製プロセスであって、5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(V)
Figure 2022500494
の調製を含み、(iii)(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)の薬学的に許容される塩の、中和剤による中和工程に続く;(iv)(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)の、有機塩基の存在下での、3,5−ジブロモピラジン−2−アミン(IV)
Figure 2022500494
との反応工程;及び5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(V)の単離工程を含むプロセスを記載する。
また、本明細書は、サボリチニブの調製プロセスであって、5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)
Figure 2022500494
又はその薬学的に許容される塩の調製を含み、(v)5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(V)の、水性系における酸性条件下の亜硝酸ナトリウムの存在下での環化工程;及び(vi)5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)、又はその薬学的に許容される塩の単離工程を含むプロセスを記載する。
また、本明細書は、サボリチニブ(I)の調製プロセスであって、(vii)5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)、又はその薬学的に許容される塩の、パラジウム触媒及び適切な塩基の存在下での、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾール(VII)
Figure 2022500494
との反応工程;
(viii)粗3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンの、パラジウムスカベンジャによる処理工程;
(ix)共沸蒸留後の粗3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンの単離工程;及び
(x)サボリチニブの単離工程を含むプロセスを記載する。
また、本明細書は、サボリチニブ(I)
Figure 2022500494
の調製プロセスであって、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)
Figure 2022500494
又はその薬学的に許容される塩の調製を含み、(i)1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタノン(II)
Figure 2022500494
の、酵素、酵素補因子、及びアミン源の存在下での酵素的非対称アミノ基転移工程;並びに(ii)(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)、又はその薬学的に許容される塩の単離工程を含み;
前記プロセスは、加えて、5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(V)
Figure 2022500494
の調製を含み、(iii)(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)の薬学的に許容される塩の、中和剤による中和工程に続く;(iv)(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)の、有機塩基の存在下での、3,5−ジブロモピラジン−2−アミン(IV)
Figure 2022500494
との反応工程;及び5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(V)の単離工程を含み;
前記プロセスは、加えて、5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)
Figure 2022500494
又はその薬学的に許容される塩の調製を含み、(v)5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(V)の、水性系における酸性条件下の亜硝酸ナトリウムの存在下での環化工程;及び(vi)5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)、又はその薬学的に許容される塩の単離工程を含み;
前記プロセスは、加えて、サボリチニブ(I)の調製を含み、(vii)5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)、又はその薬学的に許容される塩の、パラジウム触媒及び適切な塩基の存在下での、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾール(VII)
Figure 2022500494
との反応工程;
(viii)粗3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンの、パラジウムスカベンジャによる処理工程;
(ix)共沸蒸留後の粗3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンの単離工程;及び
(x)サボリチニブの単離工程を含む、プロセスを記載する。
また、本明細書は、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)、又はその薬学的に許容される塩を記載する。
また、本明細書は、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)の薬学的に許容される塩を記載する。
また、本明細書は、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)の塩酸塩を記載する。
また、本明細書は、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)の二塩酸塩を記載する。
サボリチニブは結晶特性を示し、そして4つの結晶形態:形態I、形態II、形態III、及び形態IVが本明細書中に記載される。
また、サボリチニブを含む医薬組成物が、本明細書中に記載される。
また、「HMPL−504−M2」と呼ばれるサボリチニブの代謝物質が、本明細書中に記載される。
サボリチニブ形態I固体のXRPDパターンである。 サボリチニブ形態II固体のXRPDパターンである。 サボリチニブ形態III固体のXRPDパターンである。 サボリチニブ形態IV固体のXRPDパターンである。 温度及び水分活性(a)によるサボリチニブの多形相の相互転換の図である。
多くの実施形態が、本明細書の全体を通して詳述されており、当業者に明らかとなろう。本発明は、いずれかの特定の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。
一実施形態において、サボリチニブ(I)
Figure 2022500494
の調製プロセスであって、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)
Figure 2022500494
又はその薬学的に許容される塩の調製を含み、(i)1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタノン(II)
Figure 2022500494
の、酵素、酵素補因子、及びアミン源の存在下での酵素的非対称アミノ基転移工程;並びに(ii)(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)、又はその薬学的に許容される塩の単離工程を含むプロセスが提供される。
一実施形態において、工程(i)において、酵素はアミントランスアミナーゼである。
一実施形態において、工程(i)において、酵素はATA−436である。
一実施形態において、工程(i)において、酵素補因子はリン酸ピリドキサールである。
一実施形態において、工程(i)において、アミン源は、イソプロピルアミン塩酸塩、S−アルファメチルベンジルアミン、1,4−ジアミノブタン、及び1,5−ジアミノペンタンから選択される。
一実施形態において、工程(i)において、アミン源はアルキルアミンである。
一実施形態において、工程(i)において、アミン源はイソプロピルアミン塩酸塩である。
一実施形態において、工程(i)において、バッファが存在する。
一実施形態において、工程(i)において、pH10のバッファが存在する。
一実施形態において、工程(i)において、四ホウ酸ナトリウムバッファ(pH10)が存在する。
一実施形態において、工程(i)において、酵素はATA−436であり、酵素補因子はリン酸ピリドキサールであり、そしてアミン源はイソプロピルアミン塩酸塩である。
一実施形態において、工程(i)において、酵素はATA−436であり、酵素補因子はリン酸ピリドキサールであり、アミン源はイソプロピルアミン塩酸塩であり、そして四ホウ酸ナトリウムバッファ(pH10)が存在する。
一実施形態において、工程(i)は高温にて実行される。
一実施形態において、工程(i)は、44〜54℃にて実行される。
一実施形態において、工程(i)は49℃にて実行される。
一実施形態において、工程(ii)において、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミンは、アルコール溶媒から、薬学的に許容される塩として単離される。
一実施形態において、工程(ii)において、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミンは、アルコール溶媒から、塩酸塩として単離される。
一実施形態において、工程(ii)において、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミンは、n−ブタノールから、塩酸塩として単離される。
一実施形態において、工程(ii)において、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミンは、n−ブタノールから、二塩酸塩として単離される。
また、一実施形態において、サボリチニブの調製プロセスであって、5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(V)
Figure 2022500494
の調製を含み、(iii)(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)の薬学的に許容される塩の、中和剤による中和工程に続く;(iv)(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)の、有機塩基の存在下での、3,5−ジブロモピラジン−2−アミン(IV)
Figure 2022500494
との反応工程;及び5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(V)の単離工程を含むプロセスが提供される。
一実施形態において、工程(iii)において、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)は、塩化水素酸塩として存在する。
一実施形態において、工程(iii)において、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)は、二塩酸塩として存在する。
一実施形態において、工程(iii)において、中和剤は、アンモニア;固体担持塩基(solid−supported base);水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、又は水酸化カルシウム;及びナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、リチウムアルコキシド、セシウムアルコキシド、マグネシウムアルコキシド、又はカルシウムアルコキシドから選択される。
一実施形態において、工程(iii)において、中和剤は、アンモニア、アンバーライト(登録商標)IRA−67、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、及びナトリウムイソプロポキシドから選択される。
一実施形態において、工程(iii)は、ジクロロメタン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びN−メチル−2−ピロリドンから選択される適切な溶媒中で実行される。
一実施形態において、工程(iii)は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、又はN−メチル−2−ピロリドン中で実行され、そして中和剤は、固体担持塩基、水酸化ナトリウム、及びナトリウムアルコキシドから選択される。
一実施形態において、工程(iii)は、ジクロロメタン中で実行され、そして中和剤は、アンモニアである。
一実施形態において、工程(iv)において、有機塩基は、トリエチルアミン、2,6−ジ−tert−ブチルピリジン、1,5−ジアザビシクロ−(4.3.0)ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン、ジシクロヘキシルメチルアミン、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミンから選択される。
一実施形態において、工程(iv)において、有機系はN,N−ジイソプロピルエチルアミンである。
一実施形態において、工程(iv)は、イソアミルアルコール及びN−メチル−2−ピロリドンから選択される適切な溶媒中で実行される。
一実施形態において、工程(iv)は、イソアミルアルコール及びN−メチル−2−ピロリドンから選択される適切な溶媒中で実行され、そして有機系は、N,N−ジイソプロピルエチルアミンである。
一実施形態において、工程(iv)は、N−メチル−2−ピロリドン中で実行され、そして有機系は、N,N−ジイソプロピルエチルアミンである。
一実施形態において、工程(iv)は、工程(iii)が実行されずに実行される。
一実施形態において、工程(iv)は高温にて実行される。
一実施形態において、工程(iv)は、115〜125℃にて実行される。
一実施形態において、工程(iv)は120℃にて実行される。
また、一実施形態において、サボリチニブの調製プロセスであって、5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)
Figure 2022500494
又はその薬学的に許容される塩の調製を含み、(v)5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(V)の、水性系における酸性条件下の亜硝酸ナトリウムの存在下での環化工程;及び(vi)5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)、又はその薬学的に許容される塩の単離工程を含むプロセスが提供される。
一実施形態において、工程(v)において、酸性条件は、酢酸又は塩酸の存在下で、トルエン及び水の混合液中で反応を実行することを含む。
一実施形態において、工程(v)において、酸性条件は、酢酸又は塩酸の存在下で、2−メチルテトラヒドロフラン及び水の混合液中で反応を実行することを含む。
一実施形態において、工程(v)において、酸性条件は、酢酸及び水の混合液中で反応を実行することを含む。
一実施形態において、工程(v)は還元温度(reduced temperature)にて実行される。
一実施形態において、工程(v)は、0〜5℃にて実行される。
一実施形態において、工程(i)は、3〜5℃にて実行される。
一実施形態において、工程(v)は5℃にて実行される。
一実施形態において、工程(vi)において、5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)は、有機溶媒から、薬学的に許容される塩の形態として単離される。
一実施形態において、工程(vi)において、5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)は、酢酸エチル、メタノール、エタノール、及びイソプロパノールから選択される有機溶媒から、薬学的に許容される塩の形態として単離される。
一実施形態において、工程(vi)において、5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)は、酢酸エチルから、塩酸塩として単離される。
一実施形態において、工程(vi)は周囲温度にて実行される。
一実施形態において、工程(vi)は25℃未満にて実行される。
一実施形態において、工程(vi)は、15〜25℃にて実行される。
また、一実施形態において、サボリチニブの調製プロセスであって、(vii)5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)、又はその薬学的に許容される塩
Figure 2022500494
の、パラジウム触媒及び適切な塩基の存在下での、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾール(VII)
Figure 2022500494
との反応工程;
(viii)粗3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンの、パラジウムスカベンジャによる処理工程;
(ix)共沸蒸留後の粗3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンの単離工程;及び
(x)サボリチニブの単離工程を含むプロセスが提供される。
一実施形態において、工程(vii)は、5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)の薬学的に許容される塩の反応を含む。
一実施形態において、工程(vii)は、5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)の塩酸塩の反応を含む。
一実施形態において、工程(vii)において、パラジウム触媒は、均一パラジウム触媒である。
一実施形態において、工程(vii)において、パラジウム触媒は、以下から選択される:
Pd(AmPhos)Cl(Pd−132;ジクロロビス[ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン]パラジウム(II));
PdCl[P(tBu)(Cy)(Pd−166;ビス(tert−ブチルジシクロヘキシルホスフィン)ジクロロパラジウム(II));
Pd(dppf)Cl([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II));
NaPdClとDtBPPS(3−(ジ−tert−ブチルホスホニウム)プロパンスルホナート);
Pd(OAc)とt−BuPPh
Pd(OAc)とcataCXium(登録商標)A(ジ(1−アダマンチル)−n−ブチルホスフィン);及び
Pd(OAc)とt−BuPMe.HBF
一実施形態において、工程(vii)において、パラジウム触媒は、Pd(AmPhos)Cl(Pd−132;ジクロロビス[ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン]パラジウム(II));Pd(OAc)とt−BuPPh;及びPd(OAc)とcataCXium(登録商標)A(ジ(1−アダマンチル)−n−ブチルホスフィン)から選択される。
一実施形態において、工程(vii)において、パラジウム触媒は、Pd(AmPhos)Cl(Pd−132;ジクロロビス[ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン]パラジウム(II))である。
一実施形態において、工程(vii)において、適切な塩基は、無機塩基又は有機塩基である。
一実施形態において、工程(vii)において、適切な塩基は、KPO、KCO、KHCO、DIPEA、CsCO、及びNaCOから選択される。
一実施形態において、工程(vii)において、適切な塩基は、DIPEA及びKCOから選択される。
一実施形態において、工程(vii)において、適切な塩基は、KCOである。
一実施形態において、工程(vii)において、反応は、適切なアルコール溶媒又はMeCN中で実行される。
一実施形態において、工程(vii)において、反応は、第二級アルコール溶媒又は第三級アルコール溶媒から選択される適切なアルコール溶媒中で実行される。
一実施形態において、工程(vii)において、反応は、n−BuOH、t−AmOH、IPA、及びs−BuOHから選択される適切なアルコール溶媒中で実行される。
一実施形態において、工程(vii)において、反応は、t−AmOH、IPA、及びs−BuOHから選択される適切なアルコール溶媒中で実行される。
一実施形態において、工程(vii)において、反応は、IPA及びs−BuOHから選択される適切なアルコール溶媒中で実行される。
一実施形態において、工程(vii)において、反応は、s−BuOHである適切なアルコール溶媒中で実行される。
一実施形態において、工程(vii)において、パラジウム触媒は、Pd(AmPhos)Cl(Pd−132;ジクロロビス[ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン]パラジウム(II))であり、そして適切な塩基はKCOである。
一実施形態において、工程(vii)において、反応は、s−BuOHである適切なアルコール溶媒中で実行され、パラジウム触媒は、Pd(AmPhos)Cl(Pd−132;ジクロロビス[ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン]パラジウム(II))であり、そして適切な塩基はKCOである。
一実施形態において、工程(vii)は高温にて実行される。
一実施形態において、工程(vii)は、50〜70℃にて実行される。
一実施形態において、工程(vii)は65℃にて実行される。
一実施形態において、工程(viii)において、パラジウムスカベンジャは、シリカベースのスカベンジャ(例えば、QuadraSil(登録商標)(Johnson Matthey)又はSillabond Thiol(Silicycle))、ポリマー樹脂ベースのスカベンジャ(例えばQuadraPure(登録商標)(Johnson Matthey))、繊維ベースのスカベンジャ(例えば、Smopex(登録商標)(Johnson Matthey))、L−システイン、及び活性炭から選択される。
一実施形態において、工程(viii)において、パラジウムスカベンジャは、L−システイン及び活性炭から選択される。
一実施形態において、工程(viii)において、パラジウムスカベンジャは、L−システインである。
一実施形態において、工程(viii)は高温にて実行される。
一実施形態において、工程(viii)は、55〜70℃にて実行される。
一実施形態において、工程(viii)は65℃にて実行される。
一実施形態において、工程(ix)において、共沸蒸留が、エタノール、イソプロパノール、s−ブタノール、イソアミルアルコール、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサン、アニソール、及びアセトニトリルから選択される溶媒の存在下で実行される。
一実施形態において、工程(ix)において、共沸蒸留が、イソプロパノール、s−ブタノール、イソアミルアルコール、アニソール、及びアセトニトリルから選択される溶媒の存在下で実行される。
一実施形態において、工程(ix)において、共沸蒸留が、アニソールの存在下で実行される。
一実施形態において、工程(ix)は高温にて実行される。
一実施形態において、工程(ix)は、65〜120℃にて実行される。
一実施形態において、工程(ix)は、90〜120℃にて実行される。
一実施形態において、工程(x)において、サボリチニブは、適切なアルコール溶媒から、任意選択的に活性炭の存在下で単離される。
一実施形態において、工程(x)において、サボリチニブは、メタノール、エタノール、及びイソプロパノールから選択される適切な溶媒から、任意選択的に活性炭の存在下で単離される。
一実施形態において、工程(x)において、サボリチニブは、メタノール、エタノール、及びイソプロパノールから選択される適切な溶媒から、任意選択的に活性炭の存在下で、そして任意選択的に共溶媒としての水の存在下で単離される。
一実施形態において、工程(x)において、1容量%、2容量%、3容量%、4容量%、又は5容量%の水が共溶媒として存在する。
一実施形態において、工程(x)において、サボリチニブは、エタノールから、活性炭の存在下で単離される。
一実施形態において、工程(x)において、サボリチニブは、95:5v/v%エタノール:水から、活性炭の存在下で単離される。
一実施形態において、工程(x)は高温にて実行される。
一実施形態において、工程(x)は、60〜75℃にて実行される。
一実施形態において、工程(x)は70℃にて実行される。
用語「薬学的に許容される」は、対象物(例えば、塩、剤型、希釈剤、又はキャリア)が、患者に使用するのに適していることを明示するのに用いられる。薬学的に許容される塩の例となるリストを、Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties,Selection and Use,P.H.Stahl and C.G.Wermuth,editors,Weinheim/Zuerich:Wiley−VCH/VHCA,2002中に見出すことができる。化合物(III)又は(VI)の適切な薬学的に許容される塩は、例えば、酸付加塩である。酸付加塩は、化合物を、適切な無機酸又は有機酸と、当業者に知られている条件下で接触させることによって形成することができる。酸付加塩は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、及びリン酸から選択される無機酸を用いて形成することができる。酸付加塩はまた、例えば、トリフルオロ酢酸、クエン酸、マレイン酸、シュウ酸、フマル酸、酒石酸、ピルビン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、及びパラ−トルエンスルホン酸から選択される有機酸を用いて形成することもできる。先で具体的に記載されていない酸により塩を形成することが可能であり得ること、そして結果として、「薬学的に許容される」の最も広い定義が、具体的に列挙される酸により形成される塩にのみ限定されないことが理解されるべきである。
本明細書中に記載される化合物及び塩は、溶媒和形態及び非溶媒和形態で存在してもよい。例えば、溶媒和形態は、水和形態、例えば、半水化物、一水和物、二水和物、三水和物、又はその代替量であってもよい。本明細書は、そのような溶媒和形態及び非溶媒和形態を全て包含する。
本明細書中に記載される化合物及び塩の原子は、それらの同位体として存在してもよい。本明細書は、原子が、その同位体の1つ以上によって置換されている化合物(例えば、1つ以上の炭素原子が、11C若しくは13C炭素同位体である、又は1つ以上の水素原子が、H若しくはH同位体である化合物)を全て包含する。
サボリチニブは結晶特性を示し、そして4つの結晶形態:形態I、形態II、形態III、及び形態IVが本明細書中で特徴付けられる。本明細書は、サボリチニブのあらゆる結晶形態若しくは非晶質形態、又はそのような形態の混合物を包含する。
結晶性材料を、X線粉末回折(XRPD)、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)、フーリエ変換赤外拡散反射(Diffuse Reflectance Infrared Fourier Transform)(DRIFT)分光法、近赤外線(NIR)分光法、溶液及び/又は固体状態の核磁気共鳴分光法等の従来の技術を用いて特徴付けることができることが、一般に知られている。そのような結晶性材料の含水量を、カールフィッシャー分析によって判定することができる。
本明細書中に記載される具体的な結晶形態は、図面に示されるXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンをもたらし、本明細書中に含まれる表に示される種々の2シータ値を有する。当業者であれば、用いられる装置又は機械等の記録条件に応じて、1つ以上の測定誤差を有するXRPDパターン又はディフラクトグラムが得られ得ることを理解するであろう。同様に、XRPDパターンの強度が、好ましい向きの結果として、測定条件又はサンプル調製に応じて変動し得ることが一般に知られている。XRPDの分野の当業者であればさらに、ピークの相対強度はまた、例えば、30μmを超える大きさの粒子及び非ユニタリー(non−unitary)アスペクト比によって影響を受け得ることを認識するであろう。当業者であれば、反射の位置が、サンプルが回折計中に位置する正確な高さによって、そして回折計のゼロ較正によっても影響され得ることを理解する。サンプルの表面平面性もまた、小さな影響を有し得る。
これらの考慮点の結果として、提示される回折パターンデータは、絶対値としてとられるべきでない(Jenkins,R & Snyder,R.L.‘Introduction to X−Ray Powder Diffractometry’John Wiley & Sons 1996;Bunn,C.W.(1948),‘Chemical Crystallography’,Clarendon Press,London;Klug,H.P.& Alexander,L.E.(1974),‘X−Ray Diffraction Procedures’)。それに応じて、本明細書中で具体化される結晶形態は、図に示されるXRPDパターンと同一であるXRPDパターンをもたらすものに限定されず、図に示されるものと実質的に同じXRPDパターンをもたらすあらゆる結晶が、対応する実施形態の範囲内にあることを理解するべきである。XRPDの当業者であれば、XRPDパターンの実質的な同一性を判断することができる。一般に、XRPDにおける回折角度の測定誤差は、おおよそプラスマイナス0.2° 2シータであり、図面におけるX線粉末回折パターンを検討する場合、そして本明細書中の表中に含まれるデータを読む場合には、そのような測定誤差の程度を考慮するべきである。
サボリチニブは結晶特性を示し、そして4つの結晶形態が本明細書中で特徴付けられる。温度及び水分活性(a)によるサボリチニブの多形相の相互転換が、図5、表1、及び以下のスキーム3に示されている:
Figure 2022500494
Figure 2022500494
一実施形態において、サボリチニブの結晶形態、形態Iが提供され、このX線粉末回折パターンは、約2−シータ=13.6°、16.3°、18.6°、及び26.3°にて特定のピークを含む。
一実施形態において、サボリチニブの結晶形態、形態Iが提供され、このX線粉末回折パターンは、約2−シータ=9.5°、11.3°、13.6°、15.3°、16.3°、18.6°、19.1°、22.4°、23.0°、及び26.3°にて特定のピークを含む。
一実施形態において、サボリチニブの結晶形態、形態Iが提供され、これは、図1に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、サボリチニブの結晶形態、形態IIが提供され、このX線粉末回折パターンは、約2−シータ=9.1°、10.3°、12.4°、及び15.8°にて特定のピークを含む。
一実施形態において、サボリチニブの結晶形態、形態IIが提供され、このX線粉末回折パターンは、約2−シータ=3.4°、6.8°、9.1°、10.3°、12.4°、13.7°、15.0°、15.8°、18.2°、及び25.3°にて特定のピークを含む。
一実施形態において、サボリチニブの結晶形態、形態IIが提供され、これは、図2に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、サボリチニブの結晶形態、形態IIIが提供され、このX線粉末回折パターンは、約2−シータ=5.3°、10.6°、16.0°、及び18.5°にて特定のピークを含む。
一実施形態において、サボリチニブの結晶形態、形態IIIが提供され、このX線粉末回折パターンは、約2−シータ=5.3°、9.2°、10.6°、14.1°、16.0°、18.5°、20.3°、23.0°、24.2°、及び26.0°にて特定のピークを含む。
一実施形態において、サボリチニブの結晶形態、形態IIIが提供され、これは、図3に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを有する。
一実施形態において、サボリチニブの結晶形態、形態IVが提供され、このX線粉末回折パターンは、約2−シータ=9.4°、12.4°、12.9°、及び24.4°にて特定のピークを含む。
一実施形態において、サボリチニブの結晶形態、形態IVが提供され、このX線粉末回折パターンは、約2−シータ=3.5°、9.4°、12.4°、12.9°、15.6°、16.4°、17.9°、20.9°、22.7°、及び24.4°にて特定のピークを含む。
一実施形態において、サボリチニブの結晶形態、形態IVが提供され、これは、図4に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを有する。
X線粉末回折パターン内の特定のピークの2−シータ値の文脈において、用語「約」は、おおよそプラスマイナス0.2° 2−シータを意味するのに用いられる。
c−Metキナーゼインヒビタとしての活性の結果として、サボリチニブ及びその結晶形態は、治療において、例えば、癌が挙げられる、c−Metキナーゼによって少なくとも部分的に媒介される疾患又は病状の処置に有用である。
「癌」に言及する場合、これは、非転移性癌、そしてまた転移性癌の双方を含み、癌の処置は、原発性腫瘍、そしてまた腫瘍転移の双方の処置を含む。
用語「治療」は、疾患について、その症状の1つ、一部、若しくは全てを全体的若しくは部分的に軽減する、又は基礎的病理を矯正若しくは補正するように対処するというその標準的な意味を有することが意図される。用語「治療」はまた、その反対の具体的な指示がない限り、「予防」を含む。用語「治療的な」及び「治療的に」は、それに応じて解釈されるべきである。
用語「予防」は、その標準的な意味を有することが意図されており、そして疾患の発生を予防するための一次予防、及び疾患が既に発生しており、且つ患者が、疾患の増悪若しくは悪化、又は疾患に関連する新たな症状の発生に対して一時的又は持続的に保護される二次予防を含む。
用語「処置」は、「治療」と同義的に用いられる。同様に、用語「処置する」は、「治療を施す」(ここでは、「治療」は、本明細書中で定義される通りである)こととみなすことができる。
一実施形態において、サボリチニブの代謝物質、HMPL−504−M2が提供され、これは以下の構造を有する:
Figure 2022500494
本明細書中に記載されるプロセスによって調製されるサボリチニブを用いて、癌の処置のための医薬として用いられる製剤、例えばタブレットを提供することができる。適切な製剤、及びそのように調製した医薬の治療的利用が、国際公開第2011/079804号パンフレットに記載されている。この出願の内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。
一実施形態において、タブレットの形態で、任意選択的にコーティングされたタブレットの形態でサボリチニブを含む医薬組成物が提供される。
種々の実施形態が、以下の実施例によって説明される。本発明は、実施例に限定されるものとして解釈されるべきでない。
用いた略語:
CDI カルボニルジイミダゾール
DCM ジクロロメタン
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMSO ジメチルスルホキシド
ESI エレクトロスプレーイオン化
HPLC 高速液体クロマトグラフィ
HRMS 高分解能質量分析
iPrOH イソプロパノール
mp 融点
NMP N−メチル−2−ピロリドン
NMR 核磁気共鳴分光法
Pd−132 ジクロロビス[ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン]パラジウム(II)
PTFE ポリテトラフルオロエチレン
Q−ToF 四重極−飛行時間
THF テトラヒドロフラン
Biovia(登録商標)Draw,version 18.1を用いて、IUPAC名を生成した。NMRデータを、BBFOプローブとフィットし、そしてTopspin3.5pl5ソフトウェアにより作動するBruker Ultrashield AV3 400MHzスペクトロメータを用いて収集した。HRMSデータを、ESIイオン化(+ve)による、そしてMassLynx V4.1により作動するWaters Synapt G2−Siハイデフィニション質量分析計を用いて収集した。サンプル導入は、Waters BEH C18カラム(100×2.1mm、1.7μm)とフィットするWaters Aquity H−Class UPLCを介した。融点データを、金メッキした30μLサンプルホルダーとフィットするMettler−Toledo示差走査熱量計を用いて収集した。
実施例1
(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)の調製
イソプロピルアミン塩酸塩(379.8g;3.97mol)、四ホウ酸ナトリウム十水和物(31.22g;0.08mol)、及びリン酸ピリドキサール(0.7g;0.003mol)を、水(2000ml)中に溶解させる。pHを、水性NaOHを用いてpH10に調整する。ATA−436酵素(5.94g)を反応器にチャージする。DMSO溶液(500ml)としての1−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル)エタノン(50g;0.30mol)を、反応器にチャージする。反応混合液を、44〜54℃に72時間加熱する。
反応終了後、混合液を冷却して、pHを、水性NaOHでpH12.0〜12.5に調整する。珪藻土(セライト(登録商標))(50g)に続いてnBuOH(625ml)を反応器にチャージして、内容物をおおよそ1時間撹拌する。混合液を濾過して、水−DMSO−nBuOH(160ml−40ml−300ml)の混合液で洗浄する。濾液をさらにnBuOH(325ml)で希釈して、KCl(350g)を容器にチャージして、内容物を最低でも40分間撹拌する。有機相を取り出して保持する;水性相を、更なるnBuOHで再度抽出して、有機相を保持する。保持した有機相を組み合わせて、加熱しながら(最大60℃)真空下で濃縮する。混合液を冷却してから、濾過する。濾液を、iPrOH中HCl(100ml;0.54mol)で処理する。混合液を濾過して、nBuOHで洗浄して、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン二塩酸塩を固体として得る。
H NMR(500MHz,DMSO−d)δ=9.17(s,1H),9.11(s,3H),8.49(dd,J=2.1,0.6Hz,1H),8.29(dd,J=9.4,1.6Hz,1H),8.27(d,J=2.1Hz,1H),8.08(d,J=9.4Hz,1H),4.63(s,1H),1.64(d,J=6.9Hz,3H);13C NMR(DMSO−d,126MHz):δ=138.9,132.7,128.6,128.0,123.8,115.7,112.4,47.2,19.4ppm.
アミントランスアミナーゼ(ATA)酵素が、Codexis,Inc.(https://www.codexis−estore.com;200 Penobscot Drive,Redwood City,CA 94063,United States)から入手可能である。
1−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル)エタノン(II)を、J.Med.Chem.2014,57,7577(S13−S14)及び国際公開第2011/079804号パンフレット中に記載される方法に従って、又は以下のように調製することができる。
1−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル)エタノン
N−メトキシ−N−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミド(200Kg)を、THF(370Kg)と共に反応器に加えた。反応混合液を、5〜15℃に冷却した。3Mメチルマグネシウムブロミドのメチル−THF溶液(780Kg)を、反応混合液に滴加しながら、温度が20℃を超えないことを確実にした。結果として生じた反応混合液を、10〜20℃にて8時間撹拌した。続いて、反応混合液を、水(10容量)でクエンチしながら、温度が30℃を超えないことを確実にし、続いて10〜20℃にてさらに2〜3時間撹拌した。反応混合液のpHを、10%HSOを用いてpH7〜8に調整してから、混合液を10〜20℃にてさらに3〜5時間撹拌した。反応混合液を、その元の容量の19〜20倍に濃縮し(温度<30℃)、その後10〜20℃にて1〜2時間撹拌してから、濾過した。濾過ケーキを水で洗浄してから、真空下で(50〜60℃にて36〜48時間)乾燥させて、生成物を得た。
N−メトキシ−N−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキサミド
イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸(155Kg)を、アセトニトリル(1100Kg)と共に反応器に加えた。続いてCDI(263Kg)を加えて、混合液を10〜20℃にて16時間撹拌した。続いてN−メトキシメタンアミン塩酸塩(121Kg)を加えて、反応混合液を5〜12℃にて24時間撹拌した。反応混合液を、水(2容量)でクエンチしながら、温度が20℃を超えないことを確実にした。続いて、クエンチした混合液を、その元の容量の4〜5倍に濃縮して、DCMで抽出した(2容量;5回)。有機層を、水で洗浄してから(2容量;2回)、その元の容量の1.5〜2.5倍に濃縮した。続いて、残留物を、THF(2容量)で希釈して、生成物の溶液を得た。
イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸
6−アミノピリジン−3−カルボン酸(183Kg)を、水(366Kg)と共に反応器に加えて、混合液の温度を、75〜80℃に調整した。2−クロロアセトアルデヒド(40%水溶液;320Kg)を滴加して、混合液を75〜80℃にて4時間撹拌した。続いて、温度を45〜55℃に調整して、アセトン(8容量)を滴加した。続いて、混合液を45〜55℃にて2〜3時間撹拌してから、−10℃に冷却して、この温度にて18〜24時間撹拌した。続いて、反応混合液を濾過して、濾過ケーキをアセトンでリンスしてから、真空下(55〜60℃)で乾燥させて、生成物を得た。
実施例2
5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(V)の調製
(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン二塩酸塩(70g、0.281mol)を、DCM(263mL)中に懸濁させて、10℃に冷却して、水性28%NH(76mL)及び水(259mL)の溶液で処理する。反応液を、20℃にて30分〜1時間撹拌する。続いて、混合液を落ち着かせて、有機相を分離させて保持して、水性相をDCM−iPrOH(441ml−41mL)の混合液で4回抽出する。結果として生じた有機相を組み合わせて、真空下で濃縮して、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミンを得る。
NMP(89mL)、3,5−ジブロモピラジン−2−アミン(91.02g、0.3599mol)、及びDIPEA(96.1mL、0.551mol)を、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミンに加えて、混合液を120℃にて20〜48時間加熱する。反応終了後、混合液を80℃に冷却して、更なるNMP(89mL)で希釈して、温度を80℃にて維持する。続いて、混合液を水(888mL、20℃)中にチャージする。結果として生じたスラリーを20℃にて2時間撹拌してから濾過して、濾過ケーキを水(89mL)で洗浄する。濾過ケーキを引き離して(pulled)、真空下で30分間乾燥させる。続いて、濾過ケーキをメタノール(222mL)で処理して、65〜70℃にて1時間撹拌する。混合液を、20℃にて1時間保持して、濾過して、濾過ケーキを、更なるメタノール(44.4mL)で3回洗浄する。濾過ケーキを、真空下で一定の重量に乾燥させて、5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミンを固体として得る。
mp 192.8−206.1℃;H NMR(400MHz,DMSO−d)δ=8.49(s,1H),7.95(s,1H),7.56(m,2H),7.28(dd,J=1.2,9.3Hz,1H),7.21(s,1H),6.89(br d,J=6.9Hz,1H),6.31(s,2H),5.11(quin,J=6.8Hz,1H),1.55(d,J=6.9Hz,3H);13C NMR(DMSO−d,101MHz):δ=143.9,143.1,141.8,133.2,128.3,127.9,124.2,123.7,121.6,116.6,113.2,47.4,21.7 ppm;HRMS(ESI/Q−ToF)m/z:[M+H]1720ONについての計算値333.0458;実測値333.0459.
3,5−ジブロモピラジン−2−アミン(IV)は、市販されている。
実施例3
5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)の調製
亜硝酸ナトリウム(11.3g、163.3mmol)の水溶液(90mL)を調製して、5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(45.0g、126mmol)の水(135mL)及び酢酸(86.4mL)撹拌溶液に、おおよそ5℃にて滴加する。反応液を、おおよそ5℃にて最低でも4時間撹拌する。
反応終了後、溶液に、2−メチルテトラヒドロフラン(450.0mL)をチャージして、混合液を30分間撹拌する。混合液を30分間、落ち着かせるようにしておいて、その後、有機相を抽出して保持する。続いて、水性抽出液に、2−メチルテトラヒドロフラン(225.0mL)をチャージして、混合液を30分間撹拌する。混合液を30分間、落ち着かせるようにしておいて、その後、有機相を抽出して保持する。組み合わせた有機相抽出液を、珪藻土(セライト(登録商標))(9g)及び20wt/wt%水性塩化ナトリウム(225.0ml)と共に撹拌する。セライト(登録商標)を濾過によって除去して、濾液を相分離させて、有機相抽出液を保持する。水性相抽出液に、2−メチルテトラヒドロフラン(180.0mL)をチャージして、混合液を30分間撹拌して、有機相を抽出して保持する。組み合わせた有機相抽出液を、酢酸エチル(151.0mL)中1.0M HClで処理して、温度を25℃未満に維持する。混合液を、最低でも4時間撹拌する。結果として生じたスラリーを濾過して、2−メチルテトラヒドロフラン(360.0mL)で洗浄する。濾過ケーキを、真空下で周囲温度にて一定の重量に乾燥させて、5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン塩酸塩を固体として得る。
mp 163.9−169.6℃;H NMR(400MHz,DMSO−d)δ=9.07−9.04(m,1H),9.03(s,1H),8.34(d,J=2.0Hz,1H),8.21(d,J=2.0Hz,1H),8.07(dd,J=1.6,9.5Hz,1H),8.02(d,J=9.4Hz,1H),6.64(q,J=7.0Hz,1H),2.17(d,J=7.1Hz,3H);13C NMR(DMSO−d,101MHz):δ=147.6,146.0,140.7,139.0,138.0,132.4,129.0,127.2,123.7,115.8,112.8,55.0,20.0 ppm;HRMS(ESI/Q−ToF)m/z:[M+H−N1313BrNについての計算値318.0349;実測値318.0200.
実施例4
1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾール(VII)の調製
4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール(108kg、670.8mol)、ホウ酸トリイソプロピル(158kg、838.5mol)、THF(807L)、及びトルエン(630L)の混合液を、窒素下で撹拌する。混合液を撹拌して、−75〜−65℃に冷却してから、ヘキサン中2.5M n−ブチルリチウム(411L、279kg、1026.3mol)を加える。1〜1.5時間の撹拌の後に、混合液をピナコール(113kg、959.2mol)で処理して、周囲温度に温める。反応液を室温にて1〜2時間撹拌する。
反応終了後、15%水性酢酸(約432kg)を10〜20℃にてゆっくり加えて、混合液をpH7〜8に調整する。続いて、混合液を15〜30分間撹拌してから、15〜30分間落ち着かせる。水性相を分離させて、有機相を保持する。水性相抽出液を、2−メチルテトラヒドロフラン(1026kg)で処理して、混合液を15〜30分間撹拌してから、15〜30分間落ち着かせる。有機相を抽出して、反応液有機相と組み合わせて、温度を≦50℃に維持しながら真空下で3〜4容量に濃縮する。混合液を20〜30℃に冷却して、濾過して、2−メチルテトラヒドロフラン(126kg)で洗浄する。続いて、濾液をヘプタン(1026kg)で処理して、結果として生じた混合液を、温度を≦50℃に維持しながら真空下で3〜4容量に濃縮する。濃縮した混合液を20〜30℃に冷却してから、ヘプタン(1026kg)で処理する。結果として生じた混合液を、温度を≦50℃に維持しながら真空下で2〜3容量に濃縮する。結果として生じた濃縮混合液を、−15〜−5℃に冷却して、−15〜−5℃にて1〜2時間撹拌する。続いて、混合液を濾過して、濾過ケーキを、予め冷却した(−15〜−5℃)ヘプタン(216kg)で洗浄する。濾過したケーキを、真空下で35〜45℃にて乾燥させて、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾールを得る。
H NMR(500MHz,DMSO−d)δ=7.88(s,1H),7.53−7.60(m,1H),3.83(s,3H),1.23(s,12H);13C NMR(DMSO−d,126MHz):δ=144.5,137.5,105.8,82.8,38.1,24.6ppm.
4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾールは、市販されている。
実施例5
粗3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(Ia)の調製
窒素陽圧下で、5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン塩酸塩(35g、85.5mmol)、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(23.8g、111mmol)、炭酸カリウム(29.6g、214mmol)、水(263mL)、及びブタン−2−オール(438mL)の混合液を、5分間撹拌する。続いて、混合液を30℃に加熱して、Pd−132触媒(0.61g、0.86mmol)で処理する。続いて、混合液を65℃にて2時間撹拌する。
終了後、結果として生じた二相混合液を、55℃に調整して、L−システイン(7.77g、64.1mmol)と共に撹拌してから、65℃にて6時間撹拌する。その後、撹拌を止めて、混合液を落ち着かせる。水性相を除去して、有機相を、14w/w%塩化ナトリウム溶液(35.0mL)で処理する。結果として生じた混合液を、65℃にて30分間撹拌する。その後、撹拌を止めて、混合液を落ち着かせる。水性相を除去して、有機相を保持する。
有機相をアニソール(140mL)で希釈して、65℃にて撹拌する。混合液を濾過する。濾液を、水(35mL)で処理して、結果として生じた混合液を、65℃にて30分間撹拌する。その後、撹拌を止めて、混合液を落ち着かせる。水性相を除去して、有機相を、大気圧にて、蒸留を介して共沸的に乾燥させる。混合液を、おおよそ8の相対容量に濃縮する。温度を90℃に調整して、更なるアニソール(278mL)を加える。続いて、混合液を撹拌して、蒸留によって共沸的に乾燥させて、混合液をおおよそ10の相対容量に濃縮する。混合液を85℃に調整して、3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジン種晶(0.07g、0.2mmol)を加える。混合液を1時間撹拌してから、8時間にわたって、撹拌しながら0℃に冷却する。混合液を0℃にてさらに2時間撹拌してから、混合液を濾過する。濾過ケーキを、予め冷却した(<5℃)ブタン−2−オール(35mL)で2回洗浄してから、真空下で40℃にて乾燥させて、粗3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンをベージュ/赤色の固体として得る。
実施例6
3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(I)の調製
粗3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(108g、0.31mol)、活性炭(10.7g)、エタノール(2850mL)、及び水(150mL)の混合液を、低くとも76℃にて2時間撹拌する。活性炭を、>70℃での濾過を介して除去して、エタノール(229mL)及び水(11.8mL)で洗浄する。
続いて、結果として生じた濾液を75℃にて撹拌して、固体の競合溶解(compete dissolution)を達成する。結果として生じた溶液を、0.1℃/分の速度にて62℃に冷却する。溶液に、3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジン種(5.36g、0.02mol)をチャージする。
IKA(登録商標)型湿式ミル(又は機械的に類似の装置)を、6F+2P配置で構成し、そして23m/sのチップ速度にセットする。湿式ミルジャケットを加熱して、湿式ミルの出力が、ミリングの開始前に65℃であることを確実にする。
結果として生じた混合液を、理論上75〜80流路(75−80 theoretical passes)について湿式ミルに通してから、62℃にて6時間撹拌する。続いて、混合液を、0.1℃/分の速度にて0℃に冷却してから、0℃にて2時間撹拌する。続いて、混合液を、0.35℃/分の速度にて65℃に加熱してから、65℃にて30分間撹拌する。続いて、混合液を、0.14℃/分の速度にて0℃に冷却してから、0℃にて3時間撹拌する。続いて、混合液を、0.35℃/分の速度にて65℃に加熱してから、65℃にて30分間撹拌する。続いて、混合液を、0.14℃/分の速度にて0℃に冷却しから、0℃にて3時間撹拌する。
湿式ミルを、6F+2P配置で構成し、そして20.5m/sのチップ速度にセットする。湿式ミルジャケット冷却が連動(engage)して、ミルを、ミリングの開始前に0℃に冷却する。
混合液を、理論上80〜90流路について湿式ミルに0℃にて通す。続いて、混合液を、0.35℃/分の速度にて65℃に加熱してから、65℃にて30分間撹拌する。続いて、混合液を、0.14℃/分の速度にて0℃に冷却してから、0℃にて3時間撹拌する。続いて、混合液を、0.35℃/分の速度にて65℃に加熱してから、65℃にて30分間撹拌する。続いて、混合液を、0.14℃/分の速度にて0℃に冷却してから、0℃にて3〜5時間撹拌する。
続いて、混合液を濾過して、湿潤ケーキを、予め冷却した(<5℃)エタノール(214mL)で洗浄する。ケーキを、45〜55℃の真空オーブン内で一定の重量に乾燥させて、3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンを、僅かに灰色がかった白色の固体として得る。物質を、2mmスクリーンに通してほぐす(de−lump)。
mp 205.9−208.8℃;H NMR(400MHz,DMSO−d)δ=9.19(s,1H),8.83(s,1H),8.64(s,1H),8.31(s,1H),8.01(s,1H),7.62−7.55(m,2H),7.42(dd,J=1.7,9.4Hz,1H),6.45(q,J=7.1Hz,1H),3.98(s,3H),2.22(d,J=7.1Hz,3H);13C NMR(DMSO−d,101MHz):δ=147.9,147.2,143.9,141.9,138.5,137.4,133.7,131.6,125.4,124.3,123.9,119.4,117.1,113.8,55.5,40.1,39.1,19.6 ppm;HRMS(ESI/Q−ToF)m/z:[M+H−N1716についての計算値318.1462;実測値318.1486.
IKA(登録商標)England Limited,Pure Offices,Suite 1 Fountain House,John Smith Drive,Oxford Business Park,Oxford,OX4 2JY,ENGLAND
サボリチニブの結晶形態の特性評価
サボリチニブは結晶特性を示し、そして4つの結晶形態(形態I〜IV)が本明細書中で特徴付けられる。
形態I材料を、先の実施例6に記載する方法に従って生成した。
形態II〜IVを、以下に記載するように、以下の技術の1つ以上を利用して生成した。
温度サイクル
Clarity結晶化ステーション(www.electrothermal.comから入手可能)を用いて、3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンの懸濁液に、以下の温度プログラムの8〜12サイクルを実行した。
・20℃から60〜80℃への1℃/分での加熱
・20℃への1℃/分での冷却
・スターラー速度−600rpm
超音波処理
十分な3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンを、選択した溶媒に、過剰な未溶解の固体がとどまるまで加えた。続いて、スラリーを、周囲温度にて一晩振盪して、0.2μm PTFEシリンジフィルタで濾過した。濾液を、パルス化プログラムを用いるCole−Parmer(登録商標)130W超音波プロセッサ(www.coleparmer.comから入手可能)を用いて、70%の強度にて超音波処理した。固体が周囲温度にて析出しない場合、サンプルを4℃にて18時間保存した。沈殿物がなお存在しなければ、サンプルを、用いた溶媒の沸点に応じて、ゆっくりとした、又は急速な蒸発技術に曝した。化合物が不十分な可溶性を示す溶媒を用いる場合、同じ方法を用いて、スラリー又はペーストを調製して超音波処理した。回収した全ての固体を、XRPDを用いて分析した。
クラッシュ析出
3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンの溶液を、種々の溶媒中に調製して、0.2μm PTFEフィルタで濾過した。調製した飽和溶液のアリコート(400μL〜1000μL)を、適切な貧溶媒(10容量)中に周囲温度にて加えた。実験は、クラッシュアウトした固体を直ちに、できるだけ早く濾過して、空気乾燥させてから分析した。析出しなかった実験では、4℃にて2日間保存した。
スラリー実験
十分な3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンを、所定の溶媒に、未溶解の固体が所望の温度(5又は50℃)にてとどまるまで加えた。バイアルをシールして、スラリーを、選択した温度にて維持して、磁気撹拌によって6〜9日間撹拌した。固体を、濾過/遠心分離によって単離して、空気乾燥させてから、XRPDによって分析した。
徐冷
十分な3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンを、所定の溶媒に、未溶解の固体が溶媒の沸点下の3℃にてとどまるまで加えた。温かい懸濁液を、予め加熱した(50℃)0.2μm PTFEシリンジフィルタで、Clarityステーション(www.electrothermal.comから入手可能)内の予め加熱した(溶媒の沸点−3℃)HPLCバイアル中に濾過した。溶液を、−10℃の最終温度に、0.1℃/分で冷却した。実験は、析出した固体を直ちに濾過して、空気乾燥させてから分析した。
急速蒸発
3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンの溶液を、各溶媒中に調製して、0.2μm PTFEフィルタで濾過した。濾過した溶液を、窒素流下でキャップしたバイアルにおいて、ドラフト内で周囲温度にて蒸発させた。結果として生じた固体を、XRPDによって分析した。
形態II材料を、温度サイクル、テトラヒドロフラン:水(67:33v/v%)を用いる超音波処理方法、及び水を貧溶媒として用いる1,2プロパンジオールからのクラッシュ析出を使用する実験から観察した。全ての場合において、回収した固体の乾燥をかなり制限することが、形態IVへの転化を回避するために必須であった。
形態III材料を、温度サイクル、高温スラリー化及び低温スラリー化、徐冷、並びにアセトニトリル:水(87:13v/v%)溶媒混合液を用いる超音波処理の実験技術から生成した。
形態IV材料を、ゆっくりとした蒸発、並びにテトラヒドロフラン:水(67:33v/v%)における高温スラリー化実験及び低温スラリー化実験の双方;温度サイクル、並びに水の存在下での超音波処理;又は、ジオキサン:水(18v/v%)からの凍結乾燥若しくは急速蒸発から回収した。
XRPDトレースを、Cu X線管及びPixcel検出器系を備えるPanalytical Xpert Pro回折計を用いて収集した。等温サンプルを、伝送モードで分析して、低密度ポリエチレンフィルム間に保持した。デフォルトのXRPDプログラムを用いた(範囲3〜40° 2θ、ステップサイズ0.013°、カウント時間99秒、約22分のランタイム)。
形態I〜IV毎のXRPDデータを、以下の表2に示す。
Figure 2022500494
Figure 2022500494
HMPL−504−M2の調製
工程A
(S)−tert−ブチル4−(1−(1−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル)エチル)−1H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン−6−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシラート(Boc−HMPL−504−M2)の調製
Figure 2022500494
機械式スターラー、温度コントローラ、及び窒素バブラを備える三つ首RBフラスコに、50.0gの粗5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)(力価アッセイ70%、0.15mol)、67.2g(0.23mol、1.5当量)の1−Boc−4−ブロモ−1H−ピラゾール−ホウ酸エステル、47.7gのNaCO(0.45 mol、3当量)、500mLのジオキサン、及び50mLの水を加えた。窒素ガスを、溶液の底部に泡立てて、空気を15分間置換してから、7.7gのPdCl(dppf)(0.07当量)を加えて、プロセス全体を窒素で保護した。反応混合液を加熱して、穏やかに還流させて(90〜95℃)、この温度にて4時間超、反応が完了したことをLC−MS(又はHPLC)が示すまで保持した。反応混合液を50℃に冷却して、セライトのパッドで濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。DCM(800mL)を残留物に加えて、有機相を分離させて、水で洗浄した(200mL×3)。有機相を200mLに濃縮してから、これを次の工程に直接用いた。
工程B
(S)−1−(1−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル)エチル)−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(HMPL−504−M2)の調製
Figure 2022500494
先の工程Aから得た残留物に、200mLのジクロロメタンに続いて濃HCl溶液(50mL)を加えた。溶液を4時間撹拌して、LC−MSによって監視した。反応が完了すると、溶媒を除去した。残留物に、希釈NaOH溶液を加えて、7〜8の最終pHを得た。形成された固体を濾過によって収集して、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、18gの淡い黄色の固体を、100%e.e.のキラル純度で得た。生成物の化学純度は、99.03%(HPLC、254nmにて)であった。収率は、組み合わせた鈴木クロスカップリング工程及び脱保護工程について、38%であった。
H−NMR(DMSO−d6,400MHz):δ 13.43(br,s,1H),9.19(s,1H),8.79(s,1H),8.69(s,1H),8.30(s,1H),7.95(s,1H),7.52(d,J=11.3Hz,2H),7.35(dd,J=9.4,1.5Hz,1H),6.39(q,J=7.0Hz,1H),2.15(d,J=7.1Hz,4H).
13C−NMR(DMSO−d6,100MHz):δ 148.77,147.56,144.28,142.64,138.91,137.78,134.15,129.98,125.92,124.69,124.33,119.26,117.52,114.17,55.87,19.98.
LC−MS:C1613(M+H)についての計算値332.33,実測値332.30.
サボリチニブをフィルムコーティングしたタブレットの調製
サボリチニブをフィルムコーティングしたタブレットの例となる組成物を、以下の表3に示す。
Figure 2022500494
サボリチニブをフィルムコーティングしたタブレットを、当業者に知られているブレンディング、乾燥顆粒形成、圧縮、及びフィルムコーティングの技術を用いて製造する。製造プロセスは、以下の工程を含む:
1.以下の成分を、適切な拡散ミキサーに加える;サボリチニブ、マンニトール、微結晶セルロース、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース。続いて、成分を一緒に混合する。
2.粒内ステアリン酸マグネシウムを粉末に加えて、混合してからローラ圧縮した。
3.潤滑剤を入れた混合物をローラ圧縮することによって、リボンを生成する。その後、リボンを適切なミルに通すことによって、リボンを顆粒に粉砕する。
4.顆粒を、適切な拡散ミキサーを用いて、粒外ステアリン酸マグネシウムと混合する。
5.潤滑剤を入れた顆粒を、適切なタブレットプレスを用いてタブレットコアに圧縮する。
6.フィルムコーティング懸濁液を調製して、タブレットコアを、黄色のフィルムコート(従来のフィルムコーティングプロセスを用いてタブレットコアに塗布される)でコーティングする。
7.コーティングされた完成タブレットを、適切なバルク又は一次パック内にパックする。

Claims (15)

  1. サボリチニブ(I)
    Figure 2022500494
    の調製プロセスであって、(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)
    Figure 2022500494
    又はその薬学的に許容される塩の調製を含み、(i)1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタノン(II)
    Figure 2022500494
    の、酵素、酵素補因子、及びアミン源の存在下での酵素的非対称アミノ基転移工程;並びに(ii)(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)、又はその薬学的に許容される塩の単離工程を含むプロセス。
  2. 工程(i)において、前記酵素はATA−436であり、前記アミン源はイソプロピルアミン塩酸塩である、請求項1に記載のプロセス。
  3. 工程(i)は、44〜54℃にて実行される、請求項1又は請求項2に記載のプロセス。
  4. 前記プロセスは、加えて、5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(V)
    Figure 2022500494
    の調製を含み、(iii)(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)の薬学的に許容される塩の、中和剤による中和工程に続く;(iv)(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン(III)の、有機塩基の存在下での、3,5−ジブロモピラジン−2−アミン(IV)
    Figure 2022500494
    との反応工程;及び5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(V)の単離工程を含む、請求項1に記載のサボリチニブ(I)の調製プロセス。
  5. 工程(iv)は、イソアミルアルコール及びN−メチル−2−ピロリドンから選択される適切な溶媒中で実行され、前記有機塩基は、N,N−ジイソプロピルエチルアミンである、請求項4に記載のプロセス。
  6. 前記プロセスは、加えて、5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)
    Figure 2022500494
    又はその薬学的に許容される塩の調製を含み、(v)5−ブロモ−N3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]ピラジン−2,3−ジアミン(V)の、水性系における酸性条件下の亜硝酸ナトリウムの存在下での環化工程;及び(vi)5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)、又はその薬学的に許容される塩の単離工程を含む、請求項1に記載のサボリチニブ(I)の調製プロセス。
  7. 工程(v)において、前記酸性条件は、酢酸と水の混合液中で反応を実行することを含む、請求項6に記載のプロセス。
  8. 工程(vi)において、5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)は、酢酸エチルから塩酸塩として単離され、工程(vi)は、25℃未満にて実行される、請求項6又は請求項7に記載のプロセス。
  9. 前記プロセスは、加えて、(vii)5−ブロモ−3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]トリアゾロ[4,5−b]ピラジン(VI)、又はその薬学的に許容される塩の、パラジウム触媒及び適切な塩基の存在下での、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾール(VII)
    Figure 2022500494
    との反応工程;
    (viii)粗3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンの、パラジウムスカベンジャによる処理工程;
    (ix)共沸蒸留後の粗3−[(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエチル]−5−(1−メチルピラゾール−4−イル)トリアゾロ[4,5−b]ピラジンの単離工程;及び
    (x)サボリチニブ(I)の単離工程を含む、請求項1に記載のサボリチニブ(I)の調製プロセス。
  10. 工程(vii)において、前記パラジウム触媒は、Pd(AmPhos)Cl(Pd−132;ジクロロビス[ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン]パラジウム(II))であり、前記適切な塩基は、KCOである、請求項9に記載のプロセス。
  11. 工程(viii)において、前記パラジウムスカベンジャは、L−システインである、請求項9に記載のプロセス。
  12. 工程(ix)において、前記共沸蒸留は、アニソールを用いて実行される、請求項9に記載のプロセス。
  13. 工程(x)において、サボリチニブ(I)は、95:5v/v%エタノール:水から、活性炭の存在下で単離される、請求項9に記載のプロセス。
  14. 化合物(1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン、又はその薬学的に許容される塩。
  15. (1S)−1−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イルエタンアミン二塩酸塩である、請求項14に記載の化合物。
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