JP2022191905A - 帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物および成形部材 - Google Patents

帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物および成形部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2022191905A
JP2022191905A JP2021100414A JP2021100414A JP2022191905A JP 2022191905 A JP2022191905 A JP 2022191905A JP 2021100414 A JP2021100414 A JP 2021100414A JP 2021100414 A JP2021100414 A JP 2021100414A JP 2022191905 A JP2022191905 A JP 2022191905A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antistatic
polyamide resin
resin composition
mass
composition according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021100414A
Other languages
English (en)
Inventor
俊博 圓尾
Toshihiro Maruo
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Chemical Co Ltd filed Critical Otsuka Chemical Co Ltd
Priority to JP2021100414A priority Critical patent/JP2022191905A/ja
Publication of JP2022191905A publication Critical patent/JP2022191905A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

【課題】各種色に着色可能でありながら、帯電防止性、機械的強度、および耐熱性のいずれをも高いレベルで向上させることができる、帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物および該樹脂組成物を成形してなる成形部材を提供する。【解決手段】半芳香族ポリアミド樹脂(A)と、高分子型帯電防止剤(B)と、単結晶繊維である補強材(C)とを含むことを特徴とする、帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物および該樹脂組成物を成形してなる成形部材に関する。
電子部品を組み込んだ電子機器の小型化、軽量化、高機能化が要望される中で、電子機器を製造する際に、電子部品をトレイで搬送して電子機器製品に組み込むことが行われている。電子部品搬送トレイは、半導体チップ、ハードディスク部品等の半導体素子を要素とする電子部品を収納する多数の収納部を、その形状に合わせて成形した合成樹脂製のトレイである。
電子部品搬送トレイにおいては、収納部の中に電子部品を挿入した状態でトレイが多数積み重ねられ、製造工程における電子部品の搬送や保管に供される。このような電子部品搬送トレイでは、搬送や保管その他の取扱いの際に、トレイと電子部品との摩擦、トレイ同士の摩擦等によって静電気が発生することがあり、この静電気によって障害を引き起こす問題がある。そのため、電子部品搬送トレイに導電性を付与して静電気の発生を抑える必要がある。また、電子部品搬送トレイでは、はんだ付け工程(約250℃)に耐えられる耐熱性も必要となる。
ところで、ポリアミド樹脂は、優れた耐熱性、機械的強度、耐薬品性、加工性等を有するがゆえに、衣料、産業資材等の繊維材料、包装材等のフィルム材料、各種電気電子部品、機械部品、自動車部品等の射出成形材料などに幅広く使用されている。しかし、ポリアミド樹脂等の合成樹脂は一般に電気が流れにくく、表面固有抵抗が大きいことから、接触や摩擦等で誘起された静電気が消失し難いという問題がある。ポリアミド樹脂に耐熱性と帯電防止性能を付与する方法としては、導電性カーボンブラックを配合する方法が知られているが、機械的強度の低下等が問題となっている。そこで、ポリアミド樹脂、耐衝撃性改良剤、導電性カーボンブラックおよび無機フィラーを特定組成で含有する組成物が提案されている(特許文献1)。
特開2004-182866号公報
電子部品搬送トレイにおいては、電子部品の識別性を高め作業効率を向上させることを目的として、電子部品毎に各種色に着色可能なトレイが求められている。しかしながら、導電性カーボンブラックを配合した樹脂組成物は、色調が黒色であり、着色が難しいという問題がある。従って、各種色に着色可能でありながら、帯電防止性を有するとともに機械的強度および耐熱性に優れた樹脂組成物の需要が高まっている。
本発明はかかる問題を解決し、各種色に着色可能でありながら、帯電防止性、機械的強度、および耐熱性のいずれをも高いレベルで向上させることができる、帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物および該樹脂組成物を成形してなる成形部材を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物および該樹脂組成物を成形してなる成形部材を提供する。
項1 半芳香族ポリアミド樹脂(A)と、高分子型帯電防止剤(B)と、単結晶繊維である補強材(C)とを含むことを特徴とする、帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
項2 前記半芳香族ポリアミド樹脂(A)を構成する全構成単位中の芳香族モノマーに由来する構成単位の割合が、20モル%以上である、項1に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
項3 前記補強材(C)の平均繊維長が、1μm以上、300μm未満であることを特徴とする、項1または項2に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
項4 前記補強材(C)が、チタン酸カリウム繊維であることを特徴とする、項1~項3のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
項5 前記高分子型帯電防止剤(B)が、ポリエーテル系帯電防止剤であることを特徴とする、項1~項4のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
項6 前記高分子型帯電防止剤(B)の温度215℃、荷重21Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)値が、5g/10min~150g/10minであることを特徴とする、項1~項5のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
項7 前記高分子型帯電防止剤(B)の融点が、180℃~220℃であることを特徴とする、項1~項6のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
項8 前記半芳香族ポリアミド樹脂(A)の融点が、230℃~350℃であることを特徴とする、項1~項7のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
項9 前記半芳香族ポリアミド樹脂(A)の融点mp1と前記高分子型帯電防止剤(B)の融点mp2との差|mp1-mp2|が、40℃~150℃であることを特徴とする、項1~項8のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
項10 前記帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物全量を100質量部としたときに、前記高分子型帯電防止剤(B)と前記補強材(C)との合計含有量が、10質量部~60質量部であることを特徴とする、項1~項9のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
項11 前記帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物全量を100質量部としたときに、前記高分子型帯電防止剤(B)と前記補強材(C)との合計含有量が、15質量部~55質量部であることを特徴とする、項1~項10のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
項12 項1~項11のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物を成形してなることを特徴とする、成形部材。
項13 前記成形部材が、電子部品搬送トレイに用いられることを特徴とする、項12に記載の成形部材。
本発明によれば、各種色に着色が可能で、帯電防止性、機械的強度、および耐熱性のいずれをも高いレベルで向上させることができる、帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物および該樹脂組成物を成形してなる成形部材を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物は、半芳香族ポリアミド樹脂(A)と、高分子型帯電防止剤(B)と、補強材(C)とを含有することにより構成されている樹脂組成物である。上記樹脂組成物中の補強材(C)は、単結晶繊維である。
本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物は、半芳香族ポリアミド樹脂(A)と、高分子型帯電防止剤(B)と、単結晶繊維である補強材(C)とを含有することで、各種色に着色可能であり、帯電防止性、機械的強度、および耐熱性のいずれをも高いレベルで向上させることができる。
本発明において、半芳香族ポリアミド樹脂(A)を構成する全構成単位中の芳香族モノマーに由来する構成単位の割合は、20モル%以上であることが好ましい。
本発明において、補強材(C)の平均繊維長は、1μm以上、300μm未満であることが好ましい。補強材(C)は、チタン酸カリウム繊維であることがより好ましい。
高分子型帯電防止剤(B)は、ポリエーテル系帯電防止剤であることが好ましい。高分子型帯電防止剤(B)の温度215℃、荷重21Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)値が、5g/10min~150g/10minであることが好ましい。高分子型帯電防止剤(B)の融点は、180℃~220℃であることがより好ましい。
半芳香族ポリアミド樹脂(A)の融点は、230℃~350℃であることが好ましく、260℃~330℃であることがより好ましい。
半芳香族ポリアミド樹脂(A)の融点mp1と高分子型帯電防止剤(B)の融点mp2との差|mp1-mp2|は、40℃~150℃であることが好ましい。
このような樹脂を構成する半芳香族ポリアミド樹脂(A)と高分子型帯電防止剤(B)と補強材(C)とを用いた場合、各種色に着色を容易にすることができるとともに、帯電防止性、機械的強度、および耐熱性をより一層高いレベルで向上させることができる。
上記帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」と称する場合がある)において、樹脂組成物全量を100質量部としたときに、高分子型帯電防止剤(B)と補強材(C)との合計含有量は、10質量部~60質量部であることが好ましく、15質量部~55質量部であることがより好ましい。この場合、帯電防止性、機械的強度、および耐熱性のいずれをもより一層高いレベルで向上させることができる。
本発明の成形部材は、上記帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物を成形してなる。本発明の成形部材は、電子部品搬送トレイに好適に用いることができる。
本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物の各構成要素等について以下に説明する。
<帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物>
本発明に用いる帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物は、半芳香族ポリアミド樹脂(A)と、高分子型帯電防止剤(B)と、単結晶繊維である補強材(C)とを含み、必要に応じて着色材や、着色材以外のその他添加剤を含んでいてもよい。
(半芳香族ポリアミド樹脂(A))
本発明で用いる半芳香族ポリアミド樹脂(A)は、主鎖中にアミド結合(-NH-C(=O)-)を有する重合体であり、後述の脂肪族モノマー、芳香族モノマー等のモノマー成分に由来する構成単位を含む重合体である。半芳香族ポリアミド樹脂(A)は、1種類の構成単位からなるもの(アミノカルボン酸の重合体)でも、複数種の構成単位からなるもの(ジアミンとジカルボン酸との共重合体、ジアミンとジカルボン酸とアミノカルボン酸との共重合体等)であってもよい。複数種の構成単位からなる共重合体の場合には、共重合比率、共重合形態(ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体等)等は、任意に選択することができる。
半芳香族ポリアミド樹脂(A)の具体例として、例えば、ポリアミドMXD6、ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリアミド10T等が挙げられる。
本発明において、半芳香族ポリアミド樹脂(A)とは、ポリアミド樹脂の構成単位として、脂肪族モノマーに由来する構成単位と芳香族モノマーに由来する構成単位とを含むポリアミド樹脂を意味する。
脂肪族モノマーに由来する構成単位としては、脂肪族ジカルボン酸、脂肪族ジアミン、脂環族ジアミン、脂肪族アミノカルボン酸、脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9-ノナンジカルボン酸、1,10-デカンジカルボン酸、1,11-ウンデカンジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でもアジピン酸が好ましい。これらは単独で使用することができ、または2種以上を併用することができる。
脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミノノナン、1,10-ジアミノデカン、1,11-ジアミノウンデカン、1,12-ジアミノドデカン、2-メチル-1,5-ジアミノペンタン、3-メチル-1,5-ジアミノペンタン、2-エチルテトラメチレンジアミン等が挙げられる。これらのなかでもヘキサメチレンジアミン、1,9-ジアミノノナン、1,10-ジアミノデカン、および2-メチルペンタメチレンジアミンであることが好ましい。これらは単独で使用することができ、または2種以上を併用することができる。
脂環族ジアミンとしては、例えば、1,2-ジアミノシクロヘキサン、1,3-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、4,4’-ジアミノ-3,3’-ジメチルジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。これらは単独で使用することができ、または2種以上を併用することができる。
脂肪族アミノカルボン酸としては、例えば、6-アミノカプロン酸、7-アミノヘプタン酸、8-アミノオクタン酸、9-アミノノナン酸、10-アミノデカン酸、11-アミノウンデカン酸、12-アミノドデカン酸等を挙げることができる。また、これらに対応する環状のラクタムを用いてもよい。これらは単独で使用することができ、または2種以上を併用することができる。
脂環族ジカルボン酸としては、例えば、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でも1,4-シクロヘキサンジカルボン酸であることが好ましい。これらは単独で使用することができ、または2種以上を併用することができる。
芳香族モノマーに由来する構成単位としては、芳香族ジアミン、芳香族ジカルボン酸、芳香族アミノカルボン酸等が挙げられる。
芳香族ジアミンとしては、例えば、p-フェニレンジアミン、o-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、p-キシレンジアミン、o-キシレンジアミン、m-キシレンジアミン等が挙げられる。これらは単独で使用することができ、または2種以上を併用することができる。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2-メチルテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でもテレフタル酸や、イソフタル酸であることが好ましく、テレフタル酸であることがより好ましい。これらは単独で使用することができ、または2種以上を併用することができる。
芳香族アミノカルボン酸としては、例えば、p-アミノ安息香酸、p-アミノメチル安息香酸等が挙げられる。
本発明で用いる半芳香族ポリアミド樹脂(A)は、変形、変色等をより一層抑制するため、融点が230℃以上であることが好ましく、260℃以上であることがより好ましい。また、押出、成形、紡糸等の溶融加工での半芳香族ポリアミド樹脂(A)の熱分解を抑制するため、融点が350℃以下、さらには330℃以下であることが好ましい。融点は、JIS-K7121に準じて測定することができる。
本発明で用いる半芳香族ポリアミド樹脂(A)は、吸湿による変形および物性低下を抑制することができる。本発明で用いる半芳香族ポリアミド樹脂(A)は、半芳香族ポリアミド樹脂(A)を構成する全構成単位中の芳香族モノマーに由来する構成単位の割合が、好ましくは20モル%以上、より好ましくは25モル%以上、さらに好ましくは25モル%~60モル%である。ここで、半芳香族ポリアミド樹脂(A)における芳香族モノマーに由来する構成単位のモル分率は、重合原料に用いる全モノマー中における芳香族モノマーのモル分率を意味する。
半芳香族ポリアミド樹脂(A)は、構成単位として芳香族ジカルボン酸に由来する構成単位および脂肪族ジアミンに由来する構成単位を含む半芳香族ポリアミド樹脂であることが好ましく、構成単位として芳香族ジカルボン酸に由来する構成単位、脂肪族ジカルボン酸に由来する構成単位、および脂肪族ジアミンに由来する構成単位を含有する半芳香族ポリアミド樹脂であることがより好ましい。
半芳香族ポリアミド樹脂(A)の中で、特に好ましいものの一例として、テレフタル酸45モル%~55モル%(特に、約50モル%)、ヘキサメチレンジアミン20モル%~30モル%(特に、約25モル%)、および2-メチルペンタメチレンジアミン20モル%~30モル%(特に、約25モル%)を共重合したもの;テレフタル酸30モル%~35モル%(特に、約32モル%)、アジピン酸15モル%~20モル%(特に、約18モル%)、およびヘキサメチレンジアミン45モル%~55モル%(特に、約50モル%)を共重合したもの;テレフタル酸25モル%~30モル%(特に、約27.5モル%)、アジピン酸20モル%~25モル%(特に、約22.5モル%)、およびヘキサメチレンジアミン45モル%~55モル%(特に、約50モル%)を共重合したもの等を挙げることができる。半芳香族ポリアミド樹脂(A)を構成する芳香族モノマーおよび他のモノマー成分の構成比並びに種類を適宜選択することにより、融点等の物性を適宜調整することができる。
本発明では、半芳香族ポリアミド樹脂(A)による帯電防止性の低下をより一層抑制しつつ、耐熱性をより一層高める観点から、半芳香族ポリアミド樹脂(A)の含有量は、帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物全量100質量%中に対し、40質量%~90質量%が好ましく、45質量%~85質量%がより好ましく、45質量%~75質量%がさらに好ましい。帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物の帯電防止性を高めすぎて、耐熱性をより悪化させないという観点から、半芳香族ポリアミド樹脂(A)の含有量は40質量%以上であることが好ましい。
(高分子型帯電防止剤(B))
本発明で用いる高分子型帯電防止剤(B)としては、従来公知の高分子型帯電防止剤(高分子構造を有する帯電防止剤)を用いることができる。高分子型帯電防止剤(B)としては、例えば、疎水性ブロックと親水性ブロックとが、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合およびウレア結合等によって結合した疎水性ブロックと親水性ブロックとのブロック共重合体を用いることができる。
疎水性ブロックとしては、例えば、ポリオレフィンブロックを挙げることができる。ポリオレフィンブロックとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体からなるブロック等を挙げることができる。ここで、ポリオレフィンブロックは、フッ素変性されていてもよい。また、疎水性ブロックは、疎水性であればよく、例えば、アルキレン基や芳香族基等の疎水性基を有している疎水性アミン、疎水性エステル、疎水性アミド、疎水性イミド、または疎水性エステルアミド等であってもよい。また、疎水性ブロックは、例えば、アルキル基等の疎水性の側鎖を有していてもよい。
ポリオレフィンブロック等の疎水性ブロックは、その両末端にカルボニル基、水酸基、およびアミノ基等の極性基を有している。疎水性ブロックが両末端に有している極性基を、親水性ブロックの両末端に存在するカルボニル基、水酸基、またはアミノ基等に重合させるか、あるいはジイソシアネートやジグリシジルエーテル等によって架橋させることにより、疎水性ブロックと親水性ブロックとのブロック共重合体を得ることができる。
親水性ブロックとしては、例えば、ポリエーテルブロック、ポリエーテル含有親水性ポリマーブロック、カチオン性ポリマーブロック、またはアニオン性ポリマーブロックを挙げることができる。ポリエーテルブロックは、典型的には、ポリエーテルジオールであり、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体等を挙げることができる。
ポリエーテル含有親水性ポリマーブロックとは、ポリエーテルセグメントを有するものであり、ポリエーテルジアミン、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミドイミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド、またはポリエーテルウレタン等を挙げることができる。なお、ポリエーテルブロックおよびポリエーテルのセグメントは、直鎖状であってもよく、分岐していてもよい。
カチオン性ポリマーブロックとしては、BF 、PF 、BFCl、若しくはPFCl等の超強酸アニオンを対イオンとする4級アンモニウム塩構造またはホスホニウム塩構造、非イオン性分子鎖で隔てられているカチオン性ポリマーブロックを挙げることができる。
アニオン性ポリマーブロックとしては、スルホニル基のみが塩となったスルホニル基を有する芳香族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸と、ジオールまたはポリエーテルとが共重合したポリマーブロックを挙げることができる。
このような高分子型帯電防止剤(B)については、例えば、特開2001-278985号公報、特開2003-048990号公報、または特開2012-031395号公報に詳細に記載されている。
以上のような構造を示す高分子型帯電防止剤(B)のうち、例えば、ポリエーテル-ポリオレフィンブロック共重合体;ポリエーテルと疎水性エステルアミドとのブロック共重合体であるポリエーテルエステルアミド;ポリエーテルと疎水性アミドとのブロック共重合体であるポリエーテルアミド、ポリエーテルと疎水性アミドイミドとのブロック共重合体であるポリエーテルアミドイミド等のポリエーテル系帯電防止剤が好ましい。これらの中でも半芳香族ポリアミド樹脂(A)との相溶性により一層優れる観点から、ポリエーテルアミドまたはポリエーテルエステルアミドのうち少なくとも一方であることがより好ましく、ポリエーテルエステルアミドであることがさらに好ましい。
高分子型帯電防止剤(B)の数平均分子量は、成形部材の帯電防止性および機械的強度をより一層向上させる観点から、好ましくは1,000~100,000、より好ましくは2,000~50,000、さらに好ましくは3,000~5,000である。数平均分子量は、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)またはH-NMRを用いて重量換算により測定することができる。
本発明で用いる高分子型帯電防止剤(B)は、得られる成形部材の帯電防止性、機械的強度、および耐熱性のいずれをも高いレベルで向上させることができるという観点から、温度215℃、荷重21Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)値が、5g/10min以上であることが好ましく、10g/10min以上であることがより好ましく、20g/10min以上であることがさらに好ましく、150g/10min以下であることが好ましく、50g/10min以下であることがより好ましく、40g/10min以下であることがさらに好ましい。
高分子型帯電防止剤(B)のMFR値を上記範囲とすることで、本発明の効果のうち帯電防止性がより一層高められるメカニズムは定かではないが、本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物を成形時のせん断力により成形部材の表面近傍に高分子型帯電防止剤(B)が筋状のネットワーク構造(導電回路)を形成し、さらに単結晶繊維間に該ネットワーク構造(導電回路)が形成されることで該ネットワーク構造(導電回路)が効率よく静電気を逃す機能を発揮するからではないかと推定する。なお、本発明に用いる高分子型帯電防止剤(B)のMFR値は、JIS K7210に準拠して測定することができる。
本発明に用いられる高分子型帯電防止剤(B)は、半芳香族ポリアミド樹脂(A)との相溶性を高め成形時での凝集をより一層抑制するために、融点が175℃以上であることが好ましく、180℃以上であることがより好ましく、185℃以上であることがさらに好ましく、融点が260℃未満であることが好ましく、250℃未満であることがより好ましく、220℃以下であることがさらに好ましい。高分子型帯電防止剤(B)の融点は、JIS-K7121に準じて測定することができる。
本発明に用いられる高分子型帯電防止剤(B)は、TGA(熱重量解析)における10%重量減少温度が370℃以上であることが好ましい。10%重量減少温度が上記下限値以上である場合、製造時の耐熱性が向上し熱劣化をより一層抑制できるため、溶融混練時の樹脂組成物中における高分子型帯電防止剤(B)の分散性あるいは相溶性が向上し、帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物からなる成形部材の成形性等の製造適性と帯電防止性がより一層良好となる。10%重量減少温度の上限値は、特に限定されないが、現実的には、例えば、400℃とすることができる。なお、本明細書におけるTGA(熱重量解析)における10%重量減少温度とは、示差熱・熱重量同時測定(TG-DTA)における10%重量減少時の温度のことを指す。
本発明では、高分子型帯電防止剤(B)による機械的強度の低下をより一層抑制しつつ、帯電防止性をより一層高める観点から、高分子型帯電防止剤(B)の含有量は、帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物全量100質量%中に対し、3質量%~20質量%であることが好ましく、4質量%~20質量%であることがより好ましく、5質量%~18質量%であることがさらに好ましく、7質量%~18質量%であることが特に好ましい。高分子型帯電防止剤(B)の帯電防止性を高め過ぎて、機械的強度をより悪化させないという観点から、高分子型帯電防止剤(B)の含有量は20質量%以下であることが好ましい。
(補強材(C))
本発明で用いる補強材(C)は、単結晶繊維から構成される補強材である。補強材(C)による補強効果の低下をより一層抑制しつつ、機械的強度をより一層高める観点から、補強材(C)は、単結晶繊維から構成される粒子状の無機繊維であることが好ましい。単結晶繊維から構成される粒子状の補強材(C)の平均繊維長は、好ましくは300μm以下、より好ましくは1μm以上、300μm未満であり、さらに好ましくは1μm~200μmであり、特に好ましくは3μm~100μmであり、最も好ましくは5μm~50μmである。単結晶繊維から構成される粒子状の補強材(C)の平均アスペクト比は、好ましくは3~200であり、より好ましくは3~100であり、さらに好ましくは3~50であり、特に好ましくは3~40である。
無機繊維は、ガラス繊維等の非晶質繊維;炭素繊維等の多結晶繊維;ワラストナイト繊維、チタン酸カリウム繊維等の単結晶繊維に分類される。本発明で用いる補強材(C)は、単結晶繊維から構成されることにより、機械的強度や帯電防止性をより一層向上させることができる。本発明の効果のうち帯電防止性がより一層高められるメカニズムは定かではないが、単結晶繊維は、結晶粒界などの構造的な欠陥が少ないことから、電圧がかかったときに結晶内に存在するイオン成分が高分子型帯電防止剤(B)の帯電防止効果を高めるからではないかと推定する。なお、特に、各種色により一層容易に着色可能とする観点から、補強材(C)は、炭素繊維ではないことが好ましい。
単結晶繊維から構成される補強材(C)の具体例としては、例えば、チタン酸カリウム繊維、ワラストナイト繊維、炭化ケイ素繊維、窒化ケイ素繊維、グラファイト繊維等の無機繊維が挙げられる。これらの補強材(C)は、1種を単独で用いてもよく、複数種を併用してもよい。補強材(C)による補強効果の低下をより一層抑制しつつ、機械的強度をより一層高める観点から、補強材(C)は、チタン酸カリウム繊維およびワラストナイト繊維のうち少なくとも一方であることが好ましく、チタン酸カリウム繊維またはワラストナイト繊維であることがより好ましく、チタン酸カリウム繊維であることがさらに好ましい。
本発明において単結晶繊維から構成される粒子状の無機繊維とは、単結晶からなる繊維状の無機粒子からなり、該粒子に外接する直方体のうち最小の体積をもつ直方体(外接直方体)の最も長い辺を長径L、次に長い辺を短径B、最も短い辺を厚さT(B>T)と定義したときに、L/BおよびL/Tがいずれも3以上の粒子のことをいい、長径Lが繊維長、短径Bが繊維径に相当する。
チタン酸カリウム繊維は、例えば、一般式KO・nTiO(式中nは2~8の整数)、または一般式KO・nTiO・1/2HO(式中、nは2~8の整数)で表される単結晶繊維等を挙げることができる。その具体例としては、4-チタン酸カリウム繊維、6-チタン酸カリウム繊維、8-チタン酸カリウム繊維等やこれらの混合物が挙げられる。
本発明において、帯電防止性をより一層向上させるという観点から、上記チタン酸カリウム繊維の水分散pHは、7~10であることが好ましく、9~10であることがより好ましい。
上述のチタン酸カリウム繊維の水分散pHは、例えば、チタン酸カリウム繊維の試験サンプル1gを蒸留水100mLに加えて1質量%のスラリーを調製し、得られたスラリーのpH(温度20℃)をpHメーター(堀場製作所社製、品番「F21」)にて測定し、その測定結果を水分散pHとして算出することができる。
チタン酸カリウム繊維の寸法は、上述の単結晶繊維からなる補強材(C)の寸法の範囲であれば特に限定されないが、平均繊維長が好ましくは1μm~50μm、より好ましくは3μm~30μm、さらに好ましくは3μm~20μmである。チタン酸カリウム繊維の平均繊維径は、好ましくは0.01μm~1μm、より好ましくは0.05μm~0.8μm、さらに好ましくは0.1μm~0.7μmである。チタン酸カリウム繊維の平均アスペクト比は、好ましくは10以上、より好ましくは10~100、さらに好ましくは15~35である。これらのチタン酸カリウム繊維は、市販品でも使用でき、例えば、大塚化学社製の「TISMO D」(平均繊維長15μm、平均繊維径0.5μm)、「TISMO N」(平均繊維長15μm、平均繊維径0.5μm)等を使用することができる。
ワラストナイト繊維としては、メタ珪酸カルシウムからなる単結晶繊維であり、従来公知のものを広く使用できる。ワラストナイト繊維の寸法は、上述の単結晶繊維からなる補強材(C)の寸法の範囲であれば特に制限はないが、平均繊維長が好ましくは5μm~180μm、より好ましくは10μm~100μm、さらに好ましくは20μm~40μmである。ワラストナイト繊維の平均繊維径は、好ましくは0.1μm~15μm、より好ましくは1μm~10μm、さらに好ましくは2μm~7μmである。ワラストナイト繊維の平均アスペクト比は、好ましくは3以上、より好ましくは3~30、さらに好ましくは3~15である。これらのワラストナイト繊維は、市販品でも使用でき、例えば、大塚化学社製の「バイスタルW」(平均繊維長25μm、平均繊維径3μm)等を使用することができる。
上述の平均繊維長および平均繊維径は、走査型電子顕微鏡の観察により測定することができ、平均アスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)は平均繊維長および平均繊維径より算出することができる。例えば、走査型電子顕微鏡により、複数の単結晶繊維からなる補強材(C)を撮影し、その観察像から単結晶繊維からなる補強材(C)を任意に300個選択し、それらの繊維長および繊維径を測定し、繊維長の全てを積算して個数で除したものを平均繊維長、繊維径の全てを積算し個数で除したものを平均繊維径とすることができる。
本発明においては、半芳香族ポリアミド樹脂(A)との濡れ性をより一層高め、得られる帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物の機械的物性等の物性をより一層向上させる観点から、補強材(C)の表面に表面処理剤からなる処理層が形成されていてもよい。
表面処理剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等が挙げられる。これらの中でもシランカップリング剤が好ましく、アミノ系シランカップリング剤、エポキシ系シランカップリング剤、アルキル系シランカップリング剤がより好ましい。上記表面処理剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
アミノ系シランカップリング剤としては、例えば、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-エトキシシリル-N-(1,3-ジメチルブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ビニルベンジル)-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
エポキシ系シランカップリング剤としては、例えば、3-グリシジルオキシプロピル(ジメトキシ)メチルシラン、3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、ジエトキシ(3-グリシジルオキシプロピル)メチルシラン、トリエトキシ(3-グリシジルオキシプロピル)シラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
アルキル系シランカップリング剤としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n-ヘキシルトリメトキシシラン、n-ヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、n-オクチルトリエトキシシラン、n-デシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
補強材(C)の表面に表面処理剤からなる処理層を形成する方法としては、公知の表面処理方法を使用することができ、例えば、加水分解を促進する溶媒(例えば、水、アルコールまたはこれらの混合溶媒)に表面処理剤を溶解させて溶液として、その溶液を補強材(C)に噴霧する方法等を使用することができる。
本発明で用いる補強材(C)の表面へ処理する際の表面処理剤の量は、特に限定されないが、例えば、補強材(C)100質量部に対して表面処理剤が0.1質量部以上20質量部以下となるように表面処理剤の溶液を噴霧すればよい。表面処理剤の量を上記範囲内にすることで、半芳香族ポリアミド樹脂(A)との密着性をより一層向上させ、補強材(C)の分散性をより一層向上させることができる。
本発明では、補強材(C)による補強効果の低下をより一層抑制しつつ、機械的強度をより一層高める観点から、補強材(C)の含有量は、帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物全量100質量%に対し、0.1質量%~40質量%が好ましく、5質量%~35質量%がより好ましく、10質量%~30質量%がさらに好ましい。補強材(C)の補強効果を高め過ぎて、帯電防止性をより悪化させないという観点から、補強材(C)の含有量は40質量%以下であることが好ましい。
本発明において、帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物に含まれる高分子型帯電防止剤(B)に対する補強材(C)の質量比(補強材(C)/高分子型帯電防止剤(B))は、0.1~15であることが好ましく、0.5~10であることがより好ましく、1~10であることがさらに好ましく、1.5~10であることが特に好ましく、2~5であることが最も好ましい。
本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物は、高分子型帯電防止剤(B)に対する補強材(C)の質量比を上記範囲とすることで、補強材(C)における補強効果をより一層向上させつつ、帯電防止性をより一層向上させることができ、該樹脂組成物を成形してなる成形部材の帯電防止性と機械的強度をより高いレベルで両立して改善することができる。
(着色材)
本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物は、その好ましい物性を損なわない範囲で、着色材を含有することができる。着色材の種類は、その用途に応じて適宜選択すればよく、例えば、有機顔料または無機顔料、有機染料等を用いることができる。上記着色材は、色度等の調整のために複数種類を用いてもよく、顔料および染料の1種または2種以上を用いることができる。使用し得る着色剤の具体例としては、アゾ系顔料、アンスラキノン系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ジオキサジン系顔料などの有機顔料、カーボンブラック類、二酸化チタン、群青、コバルトブルー、弁柄などの無機顔料、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの体質顔料、アゾ系染料、アンスラキノン系染料、ペリレン系染料などが挙げられる。また、顔料と染料を併用して用いることも可能であり、各種油溶性染料や分散染料、染料や顔料が高級脂肪酸や合成樹脂等で加工されたもの等が挙げられる。
(着色材以外のその他添加剤)
本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物は、その好ましい物性を損なわない範囲においてその他添加剤を含有することができる。
その他添加剤としては、半芳香族ポリアミド樹脂(A)を除く熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂;補強材(C)を除く無機充填材(例えば炭酸カルシウム、雲母、マイカ、セリサイト、イライト、カオリナイト、モンモリナイト、ベーマイト、スメクタイト、バーミキュライト、パリゴルスカイト、パイロフィライト、ハイロサイト、珪藻土、二酸化チタン等);導電性充填剤(例えば金属粒子(例えばアルミニウムフレーク)、金属繊維、金属酸化物粒子、炭素繊維、イオン性液体、界面活性剤等);高分子型帯電防止剤(B)を除く帯電防止剤(例えば非イオン系帯電防止剤等);酸化防止剤および熱安定剤(例えばヒンダードフェノール類、ヒドロキノン類、ホスファイト類およびこれらの置換体等);紫外線吸収剤(例えばレゾルシノール類、サリシレート系、ベンゾトリアゾール類、ベンゾフェノン類、トリアジン類等);光安定剤(例えばヒンダードフェノール類等);耐候剤;耐光剤;離型剤(例えば高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩(ここで高級脂肪酸とは炭素原子数10~25のものをいう)、脂肪酸、脂肪酸金属塩等);滑剤;流動性改良剤;可塑剤(例えばポリエステル系可塑剤、グリセリン系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、ポリアルキレングリコール系可塑剤、エポキシ系可塑剤);耐衝撃性改良剤;難燃剤(例えばホスファゼン系化合物、リン酸エステル、縮合リン酸エステル、無機リン系、ハロゲン系、シリコーン系難燃剤、金属酸化物系難燃剤、金属水酸化物系難燃剤、有機金属塩系難燃剤、窒素系難燃剤、ホウ素化合物系難燃剤等);ドリッピング防止剤;核形成剤;分散剤;制振剤;中和剤;ブロッキング防止剤等が挙げられる。その他添加剤は、これらの1種または2種以上を含有することができる。
本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物がその他添加剤を含む場合、その配合量は、本発明の成形部材の好ましい物性を損なわない範囲であれば、特に限定されない。その他添加剤の配合量は、帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物全量100質量%中に好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
もっとも、耐熱性および耐薬品性をより一層向上させる観点から、その他添加剤として、カチオン性帯電防止剤またはアニオン性帯電防止剤、カチオンおよびアニオン等のイオンを遊離する金属または金属塩類からなる群より選択される添加剤を実質的に含まないことが好ましく、該金属または金属塩類としてイオンを遊離するアルカリ金属またはアルカリ土類金属を実質的に含まないことがより好ましい。なお、本明細書において、「実質的に含まない」とは、樹脂組成物全量100質量%中に対し、その含有量が、0.001質量%未満のことをいう。当然ながら、「実質的に含まない」には、全く含んでいないことも含まれる。
<帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物の製造方法>
本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物は、半芳香族ポリアミド樹脂(A)と、高分子型帯電防止剤(B)と、単結晶繊維である補強材(C)に加え、必要に応じて着色材、着色材以外のその他添加剤を含む混合物を、加熱および混合(特に、溶融混練)することによって製造することができる。
溶融混練には、例えば、二軸押出機等の公知の溶融混練装置を用いることができる。具体的には、(1)混合機(タンブラー、ヘンシェルミキサー等)で各成分を予備混合して、溶融混練装置で溶融混練し、ペレット化手段(ペレタイザー等)でペレット化する方法;(2)所望する成分のマスターバッチを調整し、必要により他の成分を混合して溶融混練装置で溶融混練してペレット化する方法;(3)各成分を溶融混練装置に供給してペレット化する方法等により製造することができる。
溶融混練における加工温度は、半芳香族ポリアミド樹脂(A)が溶融し得る温度であれば特に限定されない。通常、溶融混練に用いる溶融混練装置のシリンダ温度をこの範囲に調整する。かくして、所望の効果を発揮する本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物が製造される。
<成形部材の製造方法および用途>
本発明の成形部材は、目的とする成形部材の種類、用途、形状等に応じて、本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物を射出成形、インサート成形、圧縮成形、ブロー成形、インフレーション成形、共押出成形等の公知の樹脂成形方法により成形することで製造することができる。樹脂成形方法としては、射出成形や、インサート成形が好ましい。また、上記の成形方法を組み合わせた成形方法を採用することもできる。
上述した本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物の製造方法および成形方法を採用して成形することにより、帯電防止性、機械的強度、及び耐熱性のいずれをも高いレベルで向上させることができる、本発明の成形部材が製造される。
本発明の成形部材は、特に、静電気が発生し易い装置や部品の接触や摩擦などが生じ得る成形部材として用いると、帯電防止性と機械的強度を両立して改善することができるため、接触や摩擦などで成形部材表面に静電気が誘起され難く、強度もあるため加工し易い。また、成形部材表面への埃の付着、電子部品などのエレクトロニクス製品におけるノイズの発生や誤動作の発生も抑制できるという利点を有する。さらに、本発明の成形部材は、成形耐熱性(高耐熱性)を有し、各種色に着色が可能であることから、これらの物性が求められている静電気の制御が要求される電子部品搬送トレイに関する分野、殊にカメラモジュール組立て用搬送トレイに関する用途に好適に用いることができる。
なお、カメラモジュールの製造工程では、第一の工程としてはんだ付け工程を含み、第二の工程として洗浄工程が含まれる。第一の工程であるはんだ付け工程では、240℃~260℃程度の温度領域ではんだ付けを行うため、カメラモジュール組立て用搬送トレイを構成する成形部材には、この温度領域に耐えられる耐熱性が要求される。また、第二の工程である洗浄工程では、第一の工程であるはんだ付け工程によってカメラモジュール部品からはみ出したはんだを有機溶剤等を用いて洗い流す耐薬品性が要求される。従って、カメラモジュール組立て用搬送トレイでは、はんだ付け温度に耐えられる耐熱性と有機溶剤等に対する耐薬品性が高い水準で要求される。
本発明の成形部材は、耐熱性と耐薬品性に優れているという観点から、殊にカメラモジュール組立て用搬送トレイに関する用途に好適に用いることができる。
(実施例および比較例)
以下に実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明の要旨を損なわない限り、何らこれに限定されるものではない。なお、本実施例および比較例で使用した原材料は具体的には以下の通りである。
半芳香族ポリアミド樹脂:クラレ社製、融点:306℃、ポリアミド9T樹脂、商品名「ジェネスタPA9T」
高分子型帯電防止剤:ポリエーテル系高分子型帯電防止剤(三洋化成社製、融点195℃、MFR値(温度215℃、21N)30g/10min、数平均分子量約4000(H-NMRにより算出)、商品名「ぺレクトロン(登録商標)AS」)
チタン酸カリウム繊維1:平均繊維長15μm、平均繊維径0.5μm、モース硬度:4、水分散pH7~8
チタン酸カリウム繊維2:平均繊維長15μm、平均繊維径0.5μm、モース硬度:4、水分散pH9~10
ワラストナイト繊維:平均繊維長20μm、平均繊維径2μm、モース硬度:4.5
非晶質繊維:ミルドファイバー(平均繊維長:40μm、繊維径:13μm、シランカップリング剤処理、日東紡績社製、商品名「PFE-301S」、モース硬度:6)
板状粒子:タルク(平均粒子径(D50)13μm、富士タルク工業社製、商品名「ML112S」)
<実施例1~実施例3および比較例1~比較例3>
表1に示す配合割合で、各材料を二軸押出機を用いて溶融混練し、それぞれペレット形状の樹脂組成物を製造した。なお、二軸押出機のシリンダ温度は、320℃であった。
得られた樹脂組成物を射出成形することにより、ハンター白色度、帯電減衰特性(帯電防止性)を評価するために必要な平板(全て縦90mm、横50mm、厚み3mm)と、機械的強度を測定するためのJIS試験片を作製した。なお、射出成形機のシリンダ温度は320℃であり、金型温度は140℃であった。
<評価>
(ハンター白色度)
色差計(商品名:ZE6000、日本電色株式会社製)を用いて、成形直後の平板のハンター白色度を測定した。結果を下記の表1に示す。
(帯電減衰特性)
帯電減衰特性(帯電防止性)は、以下のようにして測定した。まず、成形直後の平板を、ダイヤモンドカッターにより帯電圧測定用試験片(縦40mm、横40mm、厚み3mmの平板状試験片)に切削した。得られた帯電圧測定用試験片を帯電減衰特性(帯電防止性)測定装置(商品名:STATIC HONESTMETER H-0110、シシド静電気株式会社製)のターンテーブルに載せた。ターンテーブルを回転させながら、+10kVの印加を30秒間行った後、印加を止めた。ターンテーブルはそのまま回転させながら、印加後10秒後および60秒後の試験片表面の帯電圧を測定し、減衰度を評価した。
(体積固有抵抗値)
体積固有抵抗値は、以下のようにして測定した。まず、成形直後の平板を、ダイヤモンドカッターにより体積固有抵抗値測定用試験片(縦40mm、横40mm、厚み3mmの平板状試験片)に切削した。得られた体積固有抵抗値測定用試験片を抵抗率計(商品名:Hiresta-UX、三菱ケミカルアナリテック株式会社製)を用いて、1000Vの電圧を印加させたときの体積固有抵抗値を測定した。結果を下記の表1に示す。
(機械的強度)
機械的強度は、JIS K7171に準じ、オートグラフAG-5000(島津製作所社製)にて支点間距離60mmの3点曲げ試験を行い、曲げ強度および曲げ弾性率を測定した。結果を下記の表1に示す。
(加熱重量減少温度)
加熱重量減少温度は、熱重量・示差熱同時測定装置(TG-DTA)(HITACHI社製、STA7200RV)を用いて測定した。測定試料は、測定前に温度120℃で6時間乾燥した。測定条件は、試料質量約10mg、空気流入量200ml/min、昇温速度10℃/min、測定温度範囲30℃~600℃とした。得られたTG曲線から試料質量が10%減少した温度を読み取り、これを加熱重量減少温度(10重量%熱重量減少温度)とした。結果を下記の表1に示す。
Figure 2022191905000001
表1から明らかなように、半芳香族ポリアミド樹脂(A)に高分子型帯電防止剤(B)と単結晶繊維である補強材(C)とを併用して配合した実施例1~3の樹脂組成物の成形部材では、比較例1と比較して帯電減衰特性(帯電防止性)と機械的強度(曲げ強度)とが両立して改善しており、特に帯電減衰特性(帯電防止性)を向上させる効果について、併用による優れた相乗効果が得られていることがわかる。さらに、実施例1~2の樹脂組成物の成形部材では、飛躍的に帯電減衰特性(帯電防止性)が向上していることがわかる。
一方、繊維状補強材ではあるが単結晶繊維ではない補強材を配合している比較例2では、比較例1と比較して帯電減衰特性(帯電防止性)は向上しているが、機械的強度(曲げ強度)については向上せずに低下していることがわかる。また、繊維状ではない板状フィラーを配合している比較例3でも同様に、比較例1と比較して帯電減衰特性(帯電防止性)は向上しているが、機械的強度(曲げ強度)については低下していることが分かる。
これらの結果から、本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物は、帯電減衰特性(帯電防止性)と機械的強度を両立して改善しており、特に高分子型帯電防止剤(B)と単結晶繊維である補強材(C)を併用して配合した樹脂組成物の特徴によって帯電減衰特性(帯電防止性)を向上させる優れた相乗効果が得られるという予期せぬ効果が奏されていることがわかる。また、機械的強度(曲げ強度)に関する比較例2および比較例3と比較例1との対比に基づく予想に反し、本発明の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物では更に機械的強度(曲げ強度)も向上させる予期せぬ効果が奏されていることがわかる。
従って、本発明の半芳香族ポリアミド樹脂(A)に高分子型帯電防止剤(B)と単結晶繊維である補強材(C)を併用して配合した樹脂組成物は、帯電減衰特性(帯電防止性)と機械的強度(曲げ強度)に優れ、かつ、これらの特性を高いレベルで向上させることを可能とすることから、製品設計の自由度に優れており、さらに成形耐熱性(高耐熱性)を有し、各種色に着色が可能であることから、これらの物性が求められている静電気の制御が要求される電子部品搬送トレイに関する分野、殊にカメラモジュール組立て用搬送トレイ等の用途に好適に用いることができる。

Claims (13)

  1. 半芳香族ポリアミド樹脂(A)と、高分子型帯電防止剤(B)と、単結晶繊維である補強材(C)とを含むことを特徴とする、帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
  2. 前記半芳香族ポリアミド樹脂(A)を構成する全構成単位中の芳香族モノマーに由来する構成単位の割合が、20モル%以上である、請求項1に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
  3. 前記補強材(C)の平均繊維長が、1μm以上、300μm未満であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
  4. 前記補強材(C)が、チタン酸カリウム繊維であることを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
  5. 前記高分子型帯電防止剤(B)が、ポリエーテル系帯電防止剤であることを特徴とする、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
  6. 前記高分子型帯電防止剤(B)の温度215℃、荷重21Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)値が、5g/10min~150g/10minであることを特徴とする、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
  7. 前記高分子型帯電防止剤(B)の融点が、180℃~220℃であることを特徴とする、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
  8. 前記半芳香族ポリアミド樹脂(A)の融点が、230℃~350℃であることを特徴とする、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
  9. 前記半芳香族ポリアミド樹脂(A)の融点mp1と前記高分子型帯電防止剤(B)の融点mp2との差|mp1-mp2|が、40℃~150℃であることを特徴とする、請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
  10. 前記帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物全量を100質量部としたときに、前記高分子型帯電防止剤(B)と前記補強材(C)との合計含有量が、10質量部~60質量部であることを特徴とする、請求項1~請求項9のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
  11. 前記帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物全量を100質量部としたときに、前記高分子型帯電防止剤(B)と前記補強材(C)との合計含有量が、15質量部~55質量部であることを特徴とする、請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物。
  12. 請求項1~請求項11のいずれか一項に記載の帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物を成形してなることを特徴とする、成形部材。
  13. 前記成形部材が、電子部品搬送トレイに用いられることを特徴とする、請求項12に記載の成形部材。
JP2021100414A 2021-06-16 2021-06-16 帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物および成形部材 Pending JP2022191905A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021100414A JP2022191905A (ja) 2021-06-16 2021-06-16 帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物および成形部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021100414A JP2022191905A (ja) 2021-06-16 2021-06-16 帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物および成形部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022191905A true JP2022191905A (ja) 2022-12-28

Family

ID=84624213

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021100414A Pending JP2022191905A (ja) 2021-06-16 2021-06-16 帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物および成形部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022191905A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5337692B2 (ja) ポリアミドおよびセピオライト型粘土のナノ複合材料組成物
EP3342826B1 (en) Thermoplastic resin composition and molded article produced therefrom
JP5761998B2 (ja) 難燃性ポリアミド組成物
US20090142585A1 (en) Nanocomposite compositions of polyamides, sepiolite-type clays and copper species and articles thereof
US10059842B2 (en) Polyamide resin composition and molded article comprising same
KR20220115088A (ko) 액정 폴리머 조성물, 액정 폴리머 성형체 및 카메라 모듈
US8691905B2 (en) Polyamide compositions comprising a substance comprising alkylene oxide moieties
JP7043159B1 (ja) 液晶ポリマー組成物、液晶ポリマー成形体、および電気電子機器
JP2014111761A (ja) ポリアミド樹脂組成物
US10316188B2 (en) Thermoplastic resin composition and molded part for automobiles using the same
US10266692B2 (en) Automobile-use thermoplastic resin composition, and automobile-use molded product manufactured therefrom
US7888434B2 (en) Aromatic polyamide and epoxy group-containing phenoxy resin
CA3179726A1 (en) Polyamide composition for optical elements
JP2022191905A (ja) 帯電防止性ポリアミド系樹脂組成物および成形部材
WO2023276698A1 (ja) 液晶ポリマー組成物および液晶ポリマー成形体
JP2017165935A (ja) 透明ポリアミド組成物、成形体およびその製造方法
JP5828149B2 (ja) フィルム用ポリアミド樹脂組成物
WO2022220125A1 (ja) 液晶ポリマー組成物、液晶ポリマー成形体、および電気電子機器
JP6420995B2 (ja) 難燃性ポリアミド樹脂組成物およびその成形体
EP4127063A1 (fr) Compositions a mouler renforcees avec des fibres de verre ayant des proprietes choc ameliorees
US10854859B2 (en) High performance polyamide compounds and uses thereof
JP2023523853A (ja) 高温における改良された機械的性質を有するポリマー組成物及び対応する物品
JPH10168310A (ja) 滑り性の優れたポリアミドフィルム
US20160046836A1 (en) Metal-coating material
JP2009286921A (ja) ポリアミド樹脂組成物およびポリアミドフィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240312