JP2022187654A - プレス機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成部品点数を削減して、製造コストを低減せしめつつ、加工目的に合致した様々なスライドモーションを実現することの出来るプレス機械を提供する。【解決手段】プレス機械10において、スライド20の背部に立設されて、その高さ方向に往復作動せしめられるスライド駆動部24と、それを直線的に案内するガイド52と、スライド駆動部24の貫通孔26に遊嵌された、偏心した大径部32が一体的に形成されて、軸回りに回転駆動せしめられる回転駆動軸30と、大径部32が回転可能に嵌入、保持される、大径部32に対して偏心した偏心孔50を有し、回転駆動軸30の回転駆動による大径部32の偏心回転に基づいて往復回動せしめられることにより、スライド駆動部24をその高さ方向に往復作動させる偏心リング40と、を有しているよう構成した。【選択図】図2

Description

本発明は、プレス機械に係り、特に、プレス加工における各種の加工工程に有利に適応し得るプレス機械に関するものである。
従来から、スライドの往復作動によって、そのようなスライドと、それに対向するように配置されたボルスタとの間に配置された、プレス金型の如きプレス治具を作動させて、目的とするプレス加工を行なうようにしたプレス機械において、その一般的な作動機構としては、駆動軸の回転運動をスライドの直線運動に換えるクランク機構が広く採用されてきており、例えば、特開平9-155595号公報や特開2016-129899号公報等において、その一例が、明らかにされている。
ところで、そのようなプレス機械におけるプレス加工には、様々な加工工程が存在しているが、それぞれの加工工程は、何れも、目的とするプレス成形品を得る上において重要となる工程であって、そのために、それぞれの加工工程に最適なスライドモーション、即ちプレス加工を行なうスライドの動きとなる直線運動乃至は往復作動が求められており、これまでにも、様々なリンク機構を採用したプレス機械が提案され、また開発されて来ている。例えば、コイニング加工や曲げ加工には、加工時間を長くして、スプリングバックを抑制する目的のナックル機構が採用され、また、打抜き加工には、パンチの材料接触衝撃を抑制するために、スロータッチを目的とした早戻り機構やウィットフォース機構等が採用されることとなるのであり、そのために、特開平6-114599号公報や特開平4-344891号公報等に開示の如きリンク機構が、提案されている。
しかしながら、様々なプレス加工の加工目的に適合させるべく、プレス機械の構造は多種多様となっており、そのため、採用されるリンク機構が複雑となることに加えて、そのようなリンク機構を構成する部品の点数が多くなるという問題が内在しており、これによって、製造コストが高騰する要因ともなっているのである。
尤も、クランク機構の駆動軸であるクランクシャフトを等速回転せしめる通常の電動モータに代えて、特開2011-189351号公報や実用新案登録第3186426号公報等において明らかにされているサーボモータを用い、クランクシャフトの回転速度を制御することにより、スライドモーションを種々変化せしめる対策を採用することも考えられるのであるが、通常の電動モータに比べて、サーボモータは高価となることに加えて、加減速をしながらクランクシャフトを回転させる場合にあっては、サーボモータに加わる負荷が大きくなり、そのために、回転数を充分に増大させることが困難となって、加工工程の高速化には、限界がある問題も内在している。しかも、そのようなサーボモータを用いたところで、クランク機構とスライドとの間には、それらを連結するコネクティングロッド(連結ロッド)が介在せしめられているところから、プレス機械全体の高さを低くするには、限界のあるものであった。
特開平9-155595号公報 特開2016-129899号公報 特開平6-114599号公報 特開平4-344891号公報 特開2011-189351号公報 実用新案登録第3186426号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、構成部品点数を削減して、製造コストを低減せしめつつ、加工目的に合致した様々なスライドモーションを容易に実現することの出来るプレス機械を提供することにあり、また、他の課題とするところは、駆動軸の回転が等速であっても、特別の機構を必要とすることなく、従来の各種のスライドモーションを再現することの出来る、コンパクトな構造のプレス機械を提供することにある。
そして、本発明にあっては、上記した課題、又は本明細書全体の記載や図面から把握される課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において、好適に実施され得るものであるが、また、以下に記載の各態様は、任意の組み合わせにおいて、採用可能であることは、言うまでもないところである。なお、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されることなく、明細書全体の記載並びに図面に開示の発明思想に基づいて、認識され得るものであることが、理解されるべきである。
そこで、本発明は、先ず、前記した課題を解決すべく、スライドの往復作動によって、目的とするプレス加工を行なうようにしたプレス機械において、(a)前記スライドの背部に所定高さで一体的に形成されて、該スライドと共に、該高さ方向に往復作動せしめられるスライド駆動部と、(b)該スライド駆動部をその往復作動方向に直線的に案内するガイド手段と、(c)前記スライド駆動部において、その高さ方向に直角な方向に設けられた貫通孔に遊嵌された、軸方向の中間部に偏心した円柱状の偏心軸部が一体的に形成されて、軸回りに回転駆動せしめられるロッド状の回転駆動軸と、(d)該回転駆動軸の偏心した偏心軸部が回転可能に嵌入、保持される偏心孔を有し、前記スライド駆動部に設けられた貫通孔内に回動可能に収容、支持されて、該回転駆動軸の回転駆動による前記偏心軸部の偏心回転に基づいて往復回動せしめられることにより、前記スライド駆動部をその高さ方向に往復作動させる偏心リングと、を有していることを特徴とするプレス機械を、その要旨とするものである。
なお、かかる本発明に従うプレス機械の好ましい態様の一つによれば、前記回転駆動軸における前記偏心軸部と、それが回転可能に嵌入、保持される偏心孔を有する前記偏心リングとが、前記スライド駆動部の前記貫通孔における軸方向両側の開口部位に、それぞれ配設されていることを特徴としている。
また、本発明に従うプレス機械にあっては、有利には、前記偏心リングが回動可能に嵌入、保持される収容孔を設けたスライダ部材が、前記スライド駆動部の前記貫通孔の形成部位に配設されると共に、かかるスライダ部材に対して摺動可能に当接して、該スライダ部材を前記スライド駆動部の往復作動方向に案内するように、前記ガイド手段が構成されていることを特徴とする。
さらに、本発明に従うプレス機械の好ましい態様の他の一つによれば、前記ガイド手段が、前記スライダ部材を両側から挟持して、前記スライド駆動部の往復作動方向に案内する二つのスライダガイドを含んで、構成されていることを特徴としている。
更にまた、本発明に従うプレス機械の別の好ましい態様の一つによれば、前記回転駆動軸の前記偏心軸部が、該回転駆動軸の軸方向の中間部に一体的に形成された、該回転駆動軸よりも大径の外径を有する大径部にて構成されていることを特徴とする。
加えて、本発明の望ましい態様の別の一つによれば、前記回転駆動軸の前記偏心軸部を嵌入、保持してなる前記偏心リングに対して、該回転駆動軸の軸直角方向であって、且つ前記スライド駆動部の往復作動方向に直角な方向に押圧力を作用せしめる押圧手段を、更に配設したことを特徴とする。
また、本発明にあっては、望ましくは、前記押圧手段が、前記スライド駆動部の往復作動方向に平行な方向に移動せしめられるアジャスト部材と、該アジャスト部材を該スライド駆動部の往復作動方向に平行な方向に移動させるための駆動手段と、かかるアジャスト部材の移動を、その移動方向に直角な方向に変換して、前記偏心リングに対して、前記スライド駆動部の往復作動方向に直角な方向の押圧力を作用せしめる変換機構とを有していることを特徴とする。
さらに、本発明に従うプレス機械の望ましい態様の他の一つによれば、前記押圧手段が、前記スライド駆動部の両側に、それぞれ配置されて、前記押圧力が、前記偏心リングに対して同時に一方向に作用せしめられるようになっていることを特徴としている。
このように、本発明に従うプレス機械にあっては、スライドの背部に立設されてなるスライド駆動部と、それを直線的に案内するガイド手段と、偏心した円柱状の偏心軸部を有する回転駆動軸と、かかる偏心軸部とスライド駆動部に設けられた貫通孔との間に介装された偏心リングとを、構成部品とするものであって、従来のリンク機構の如き動力伝達構造を採用するものではないところから、構造が効果的に簡略化され得ると共に、プレス機械における構成部品点数が有利に削減され得ることとなるのであり、これによって、その製造コストの低減を有利に図り得ることとなったのである。
しかも、スライドは、その背部に立設されたスライド駆動部の貫通孔内において、回転駆動軸の偏心した円柱状の偏心軸部が回転せしめられると共に、その外周部に配置された偏心リングが、かかる偏心軸部の回転によって、回動せしめられるようになっている一方、スライド駆動部は、そのガイド手段によって、高さ方向に案内せしめられ得るようになっているところから、かかる偏心リングの偏心量の如何によって、回転駆動軸が等速回転せしめられている状況下においても、加工目的に沿った様々なスライドモーションを実現することが可能となるのである。
さらに、本発明に従うプレス機械にあっては、回転駆動軸に対して、スライドの背部に立設されたスライド駆動部が連結されてなる構造を採用するものであって、従来の如く、コネクティングロッドを用いて、回転運動を直線運動に換える機構を採用する必要がないところから、プレス機械の全高を低くすることが出来、機械本体をコンパクト化して、剛性の高いプレス機械の製作が可能となる特徴も有している。また、コネクティングロッドを用いていないことによって、コネクティングロッドを取り付けたクランクシャフトの回転運動によって生じる不平衡力を平衡させるための装置、例えばバランスウエイト等を取り付ける必要がなく、この点においても、プレス機械の簡略化に有利に寄与し得ることとなる。
本発明に従うプレス機械の一例を示す正面部分断面説明図である。 図1におけるA-A断面部分説明図である。 図1におけるB-B断面説明図である。 図1に示されるプレス機械において用いられている回転駆動軸の主要部を拡大して示す説明図であって、(a)は、その正面説明図であり、(b)は、(a)におけるC-C断面説明図である。 図1に示されるプレス機械において用いられている偏心リングの上死点位置における拡大説明図であって、(a)は、その正面図であり、(b)は、その右側面図である。 図2に示される断面形態において回転駆動軸が0°~180°回転せしめられたときの回転駆動軸と偏心リングとの関係を示す部分説明図であって、(a)、(b)及び(c)は、それぞれ、回転駆動軸が0°、90°及び180°回転した際の状態を示す説明図である。 図6に示される形態に続いて、回転駆動軸が180°~360°回転せしめられたときの回転駆動軸と偏心リングの形態を示す部分説明図であって、(a)、(b)及び(c)は、それぞれ、回転駆動軸が180°、270°及び360°回転した際における回転駆動軸と偏心リングとの状態を示す説明図である。 従来のプレス機械と本発明に従うプレス機械とにおける回転駆動軸の回転角度とスライド位置との関係を対比して示すグラフである。 本発明に従うプレス機械の他の一例を示す、図2に対応した主要部の拡大部分断面説明図である。 図9に示されるプレス機械において、偏心リングに対して、押圧手段にて軸直角方向に押圧力が作用せしめられてなる形態を示す部分断面説明図であって、(a)及び(b)は、偏心リングに対する押圧力が、それぞれ、異なる方向に作用せしめられてなる形態を示している。 図9に示されるプレス機械において、図10(a)や(b)に示される如く、押圧力を偏心リングに作用せしめて、回動させてなる状態における、回転駆動軸の回転角度とスライド位置との関係を示すグラフである。 回転駆動軸の他の異なる例を示す、図4に対応する説明図であって、(a)及び(b)は、それぞれ、図4(a)及び(b)に対応するものである。 図12に示される回転駆動軸を用いた、偏心リングに対する組付け形態を説明するための図5(b)に対応する図であって、(a)は、分解状態説明図であり、(b)は、組付け状態説明図である。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の代表的な実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従うプレス機械の一例が、その主要部分を断面形態で示す正面図において、明らかにされており、また図2及び図3には、それぞれ、図1に示されるプレス機械の主要部が、図1におけるA-A断面及びB-B断面において明らかにされている。それらの図において、プレス機械10は、下部フレーム12、中間フレーム14及び上部フレーム16からなる一体構造のフレームを用いて、構成されており、その下部フレーム12上には、ボルスタ18が固定的に載置されている。一方、中間フレーム14内には、スライド20が配設されており、かかるスライド20は、中間フレーム14の内壁面に対向して設けられた一対のスライドガイド22,22により、上下方向に移動可能に案内される状態で配設されている。なお、それらボルスタ18やスライド20には、従来と同様な、プレス型を構成する下型や上型等が取り付けられて、スライド20の上下動によって、目的とするプレス加工が行なわれ得るようになっている。
また、スライド20には、その上面(背部)から鉛直方向上方に延び、上部フレーム16内に至るように、スライド駆動部24が、所定高さにおいて一体的に設けられており、このスライド駆動部24が、その高さ方向に往復作動せしめられることによって、スライド20が、共に、上下方向に往復作動させられ得るようになっている。即ち、かかるスライド駆動部24には、図1から明らかな如く、その高さ方向に対して直角な方向に、大径の貫通孔26が設けられており、この貫通孔26内に、ロッド状の回転駆動軸30が遊嵌せしめられて、回転駆動させられることによって、後述する偏心リングと協働して、スライド駆動部24を上下方向に往復作動せしめて、スライド20が、目的とするスライドモーションを行ない得るようになっている。
さらに、回転駆動軸30には、図1や図3、更に図4の拡大図から明らかなように、その軸方向の中間部の所定位置に、偏心した円柱状の偏心軸部として、回転駆動軸30の回転中心軸Pに対して偏心した中心軸Qを有する円形外径の大径部32が、ここでは、軸方向に所定距離を隔てて2箇所に、一体的に設けられている。要するに、偏心した大径部32は、その外径が回転駆動軸30の外径に対して外接して、周方向において点接触するように、換言すれば大径部32の中心軸Qと回転駆動軸30の回転中心軸Pとを結ぶ直線の一方の延長線上において大径部32の外径と回転駆動軸30の外径とが接触するようにして、配設されているのである。そして、回転駆動軸30の一方の端部には、従来と同様に、クラッチ機構34が一体的に組み付けられていると共に、フライホイール36が、図示しないボールベアリング等のころがり軸受け構造を介して、回転可能に配設されており、かかるフライホイール36の等速回転運動が、クラッチ機構34を介して、回転駆動軸30を、その回転中心軸P回りに回転駆動せしめ得るようになっている。なお、回転駆動軸30は、二つの偏心した大径部32,32よりも軸心方向外側に位置する部位において、上部フレーム16に対して、滑り軸受けや転がり軸受けの如き公知の軸受け構造を採用した軸受け部38,38において、回転可能に支持されている。
そして、かかる回転駆動軸30の回転運動を、スライド駆動部24の上下方向の往復運動、ひいてはスライド20の往復作動(スライドモーション)に換えるべく、図1~図3に示される如く、偏心リング40が、回転駆動軸30に設けられた偏心した大径部32の周りに相互に回転可能に外嵌されて、配設されている。より具体的には、図1から明らかな如く、スライド駆動部24における貫通孔26の軸方向両端部が、それぞれ、所定深さにおいて切り欠かれて、図1における紙面に垂直な方向に所定幅で延びる、切欠き部24a,24aが設けられているのである。そして、それら切欠き部24a,24a内には、それぞれ、図2に示される如き、矩形の外形形状を呈するスライダ42が、図において左右方向に移動可能に嵌合、保持されている。また、このスライダ42を貫通して設けられた円孔44内に、偏心リング40が、軸受けメタル46を介して、その軸回りに回動可能に収容、保持されていると共に、かかる偏心リング40に設けられた偏心孔50内に、回転駆動軸30の大径部32が、軸受けメタル48を介して、相互に回転可能に収容保持されているのである。
そこにおいて、偏心リング40は、所定厚さのリング形状を呈するものであって、図5(a)及び(b)に拡大して示されているように、円形の外周面を有していると共に、軸方向に貫通した偏心孔50を有している。そして、かかる偏心孔50は、偏心リング40の中心軸Rに対して所定量偏心した円孔であって、そこに、回転駆動軸30の偏心した大径部32が回動可能に収容、保持され得るようになっている。ここで、偏心リング40の偏心量Y、換言すれば偏心リング40における偏心孔50のセンタ位置の偏心量を、偏心リング40の中心軸Rと回転駆動軸30の偏心した大径部32における中心軸Qとの間の距離としたとき、かかる偏心量Yが、回転駆動軸30における大径部32の偏心量X、即ち回転駆動軸30の回転中心軸Pと大径部32の中心軸Qとの間の距離Xよりも大(X<Y)となるように設定されており、これによって、後述するように、スライド20の様々なスライドモーションを実現し得ることとなるのである。そして、図5には、それら中心軸P,Q,Rの位置が、スライド20のスライドモーションにおける上死点に位置する形態において、示されている。
なお、図2や図3に示されるように、スライダ42の両側には、上部フレーム16に固定されたガイド52,52が、ガイド手段となるスライダガイドとして配設されて、軸受けメタル等の材料からなる所定厚さの板状の摺動部材54を介して、スライダ42を挟持し得るようになっており、これによって、スライダ42、更にはスライド駆動部24が、上下方向に案内されて、円滑に往復移動せしめられ得るようになっている。
従って、かくの如き構成のプレス機械10にあっては、回転駆動軸30の中心軸P回りの回転駆動によって、その偏心した大径部32が回転せしめられ、そしてそのような大径部32の回転に伴って、偏心リング40が左右に回動、換言すれば揺動せしめられることにより、スライダ42が、両側のガイド52,52によって、上下方向に案内されるようになり、以て、そのようなスライダ42を保持するスライド駆動部24、更にはスライド20が、上下方向に往復作動せしめられ得るようになるのである。
具体的には、図6には、スライド駆動部24が上死点に位置する、回転駆動軸30の回転角度が0°である状態から、スライド駆動部24が下死点に位置する、回転駆動軸30の回転角度が180°となる状態における、回転駆動軸30における偏心大径部32と偏心リング40との関係が、示されている。そこにおいて、先ず、図6の(a)に示される上死点に位置する状態においては、回転駆動軸30の回転中心軸Pと、偏心した大径部32の中心軸Qと、偏心リング40の中心軸Rとが、上下方向に一列に配列した状態となっている。そして、その状態から、回転駆動軸30が、図において右回りに回転せしめられて、その回転角度が90°に達すると、図6の(b)に示される如く、偏心リング40は、左回りに所定角度において回動させられると共に、それに伴い、両側のガイド52,52にて、スライド駆動部24が下方に移動せしめられるようになるのである。そして、回転駆動軸30が、更に回転せしめられて、その回転角度が180°に達すると、偏心リング40は、矢印にて示される如く、右方向に戻り回動せしめられて、図6の(c)に示される如く、回転駆動軸30の回転中心軸Pの下方に大径部32の中心軸Qが位置するようになる一方、上方には偏心リング40の中心軸Rが位置せしめられて、上下方向に一列に配列された形態となって、下死点に到達するようになる。
次いで、回転駆動軸30の回転角度が下死点に達する180°から、上死点に戻る360°となる間の回転駆動軸30、大径部32、偏心リング40は、図7(a)~(c)に示される如く、回転乃至回動せしめられることとなる。即ち、図7の(a)は、回転角度が180°の下死点での形態を示しているところから、図6(c)と同一であり、そしてその状態下において、回転駆動軸30が、図において右回りに回転せしめられると、偏心リング40は、右回りに回動せしめられるようになり、その回転角度が270°に達すると、図7の(b)に示される如き形態となるのである。そして、更に、回転駆動軸30の回転が進むと、偏心リング40は、図7(b)の状態から、図において左方向に回動せしめられることとなり、回転駆動軸30の回転角度が360°に達すると、スライド駆動部24は、上死点に戻り、図6(a)と同一の形態を示す、図7の(c)に示される状態となるのである。
かくして、回転駆動軸30の回転によって、その偏心した大径部32の外周部に嵌合、配置された偏心リング40は、スライダ42が両側のガイド52,52にて上下方向に案内されるようになっているところから、所定角度において揺動運動せしめられることとなると共に、上死点と下死点との間において、スライド駆動部24が上下方向に往復作動させられるようになり、以て、スライド20が上下方向に移動せしめられることとなるのである。
このように、回転駆動軸30が回転せしめられて、その偏心した大径部32の回転に伴う偏心リング40の揺動作動により、スライド駆動部24が移動させられることにより、スライド20は、図8において実線で示されるような、回転駆動軸30の回転角度とスライド位置の関係を示すスライドモーションにて、作動せしめられることとなるのである。なお、図8において、従来のクランク機構は、一点鎖線にて示される如き正弦曲線にて与えられるスライドモーションをとるものであるところから、本発明に従う、実線にて示されるスライドモーションの方が、上死点と下死点との間において、より一層緩やかな曲線にて示されるスライドモーションを実現し得ることとなるのである。
また、そのような本発明に従うスライドモーション機構において、回転駆動軸30の偏心量Xと偏心リング40の偏心量Yとの比X/Yが、1に近づくようにすることにより、かかるスライドモーションの曲線は、正弦曲線から離れて、よりなだらかとなり、以て、破線にて示される、従来のリンク機構(例えば、特開2005-949号公報参照)によるスライドモーションに近づけることが可能となる。一方、かかるX/Yの比が0に近づく程、スライドモーション曲線は、正弦曲線に近づくようになるのである。
そして、例示の如く、偏心リング40の中心軸Rが、回転駆動軸30の偏心した大径部32の中心軸Qよりも上方に位置して(中心軸Rよりも中心軸Qの方がスライド20側に位置する状態において)、偏心リング40が回動乃至は揺動せしめられる場合には、X/Yの比が1に近づく程、図8において実線で示される如き、下死点付近で停留するスライドモーション曲線を描くこととなる。一方、図2に示される偏心リング40の偏心大径部32に対する嵌合形態とは逆に、偏心リング40の厚肉部が下方に位置するように、換言すれば偏心孔50の軸心が偏心リング40の中心軸Rよりも上方に位置するようにして、偏心リング40が偏心大径部32に嵌合せしめられてなる形態の如く、偏心リング40の中心軸Rが回転駆動軸30の偏心大径部32の中心軸Qよりも下方に位置して、中心軸Rが中心軸Qよりもスライド20側に位置する場合には、X/Yの比が1に近づく程、上死点付近で停留するスライドモーション曲線(図8において、上下反転したスライドモーション形状の曲線)を描くようになるのである。
要するに、偏心リング40の中心軸Rと回転駆動軸30の偏心した大径部32の中心軸Qの位置関係及び回転駆動軸30の偏心量Xに対する偏心リング40の偏心量Yとの関係の如何によって、回転駆動軸30が等速回転せしめられている状況下においても、プレス作業における加工目的に沿った、様々なスライドモーションにおいて、スライド20を上下方向において往復作動せしめ得るのである。
従って、そのような回転駆動軸30の偏心量Xに対して、偏心量Yの異なる各種の偏心リング40を準備しておき、要請されるスライドモーションに応じて偏心リング40を選択して、回転駆動軸30の偏心した大径部32に外嵌せしめることによって、一つのプレス機械(10)にて、各種のプレス加工を実施することが可能となるのである。
また、かくの如き構成のプレス機械10にあっては、構造的に、スライド20の背部に立設されてなるスライド駆動部24と、それを直線的に案内するガイド52と、偏心した大径の軸部、換言すれば偏心大径部32を有する回転駆動軸30と、そのような偏心大径部32とスライド駆動部24に設けられた貫通孔26との間に介装された偏心リング40とを用いて、回転駆動軸30の回転運動を、スライド駆動部24、ひいてはスライド20の直線運動に変換せしめるようにしたものであって、従来のリンク機構の如き動力伝達構造を採用するものではないところから、その構造が効果的に簡略化され得ると共に、プレス機械における構成部品点数が有利に削減され得ることとなるのであり、これによって、プレス機械そのものの製造コストの低減を有利に図り得るのである。
しかも、上述の如き構成のプレス機械10にあっては、回転駆動軸30に対して、スライド20の背部に立設されたスライド駆動部24が、偏心リング40を介して、連結されてなる構造を採用するものであって、従来の如きコネクティングロッド(連結ロッド)を用いて回転運動を直線運動に変換する機構を採用する必要がないところから、プレス機械10の全高を有利に低下せしめることが出来、機械本体をコンパクト化して、剛性の高いプレス機械の製作が可能ともなるのである。
なお、従来のコネクティングロッドを用いてなる構造のプレス機械にあっては、コネクティングロッドを取り付けたクランクシャフトの回転運動により、特開昭59-39500号公報等にも指摘されている如く、プレス機械を振動させる不平衡力が発生するために、そのような不平衡力を平衡させるべく、平衡重錘(バランスウエイト)の如き装置が設けられているのであるが、本発明にあっては、そのようなコネクティングロッドを設けるものではないところから、平衡重錘の如き装置を配設する必要がなく、そのためにプレス機械の構造の簡略化を有利に高め得ることとなるのである。
ところで、上記せるようなプレス機械10にあっては、その回転駆動軸30の回転角度が0°(360°)のときに、スライド20がスライドモーションの上死点となる一方、かかる回転角度が中間点である180°のときに、スライド20のスライドモーションにおいて、下死点に到達する構造とされているのであるが、本発明においては、そのような下死点位置を、180°の回転角度位置(中間点)から変位させることも可能であり、そのために、回転駆動軸30の偏心大径部32が嵌入、保持されてなる偏心リング40に対して、回転駆動軸30の軸直角方向であって、且つスライド駆動部24の往復作動方向に直角な方向に押圧力を作用せしめる押圧手段が、更に配設されることとなる。
より具体的には、そのような押圧手段には、スライド駆動部24の往復作動方向に平行な方向に移動せしめられるアジャスト部材と、このアジャスト部材をスライド駆動部24の往復作動方向に平行な方向に移動させるための移動手段と、かかるアジャスト部材の移動をその移動方向に直角な方向に変換して、偏心リング40に対して、スライド駆動部24の往復作動方向に直角な方向の押圧力を作用せしめる変換機構とを含む構成が、有利に採用され得るところであり、そしてそのような押圧力の作用によって、偏心リング40が回転駆動軸30の回転中心軸P回りに所定量回動せしめられて、その中心軸Rも押圧方向に移動させられるようになるのである。また、かかる押圧手段は、有利には、スライド駆動部24の両側にそれぞれ配置されて、前記押圧力が、偏心リング40に対して、同時に一方向に作用せしめられるようになっている構成が、採用されることとなる。
図9には、そのような押圧手段の好ましい一例を採用するプレス機械60の主要部が、断面形態において示されている。そこでは、所定の押圧手段が、スライド駆動部24の両側、より具体的には、先に例示の実施形態におけるガイド52,52の配設位置に、それぞれ、設けられている。なお、図9において、先の実施形態と同様な部位には、同一番号を付して、その説明を省略することとする。
要するに、図9に示されるプレス機械60においては、スライダ42の両側に配置されるガイド52,52の背後に、楔形形状のアジャスト部材62a,62bと、それらアジャスト部材62a,62bをスライド駆動部24の上下の往復作動方向に平行な方向にそれぞれ移動せしめるサーボモータ64a,64bと、かかるアジャスト部材62a,62bの楔形形状によって与えられる傾斜面及びそれに対向して、摺接するガイド52,52の傾斜面にて形成される変換機構66a,66bとを含んで、二つの押圧手段が構成されて、スライダ42の両側に配設されているのである。
具体的には、サーボモータ64a,64bの回転軸には、それぞれ、ネジ棒68a,68bが取り付けられており、各サーボモータ64a,64bの回転によって軸回りに回転せしめられて、それらネジ棒68a,68bの螺入されているアジャスト部材62a,62bが、上下方向、換言すればスライド駆動部24の往復作動方向に平行な方向に移動せしめられるようになっている。そして、それらアジャスト部材62a,62bの上下方向への移動によって、傾斜面にて構成される変換機構66a,66bを介して、ガイド52に対して、スライド駆動部24の上下の往復駆動方向に対して直角な方向の押圧力が作用せしめられ得るようになっている。即ち、ここでは、スライダ42の両側のガイド52,52の背後に、それぞれ、押圧手段が配置されており、それら二つの押圧手段において、アジャスト部材62a,62bが、それぞれ、同時に上方又は下方に移動せしめられることにより、ガイド52を介して、スライダ44に対して、ひいては偏心リング40に対して、一方向又はそれとは反対方向への押圧力が作用せしめられるようになっている。
従って、かかる押圧力の作用下において、回転駆動軸30の回転中心軸Pの鉛直方向上方には、偏心リング40の中心軸Rが所定距離を隔てて位置しているために、偏心リング40は、かかる回転駆動軸30の回転中心軸Pの回りに、所定角度回動せしめられるようになるのである。なお、ネジ棒68a,68bの下端となる先端部は、それぞれ、L字形状を呈する取付けブラケット70a,70bに自由回転可能に支持されて、アジャスト部材62a,62bの上下方向への移動によって、所定の押圧力が、ガイド52,52に対してそれぞれ有効に作用せしめられ得るようになっている。また、スライダ42の両側に配置されたガイド52,52の上下には、軸受けメタル材料等からなる摺動部材72,72が配設されて、各ガイド52,52のスライダ42に対する接近、離隔摺動が容易となるように、構成されている。
すなわち、図9に示される、回転駆動軸30の回転中心軸Pの直上に、偏心リング40の中心軸Rが位置するRx=0の状態において、両側の押圧手段におけるサーボモータ64a,64bをそれぞれ回転せしめて、アジャスト部材62a,62bをそれぞれ下降させることにより、スライダ42の両側に位置するガイド52,52には、図において左方への押圧力が作用せしめられることとなるのであり、これによって、偏心リング40は、図において、左回りに所定角度回転せしめられて、図10(a)に示されるように、偏心リング40の中心軸Rが、図において左側にずれた、Rx=-側の状態に位置せしめられることとなる。そして、そのような状態において、回転駆動軸30を回転駆動させることにより、偏心リング40を揺動させて、スライド駆動部24を上下方向に往復作動せしめると、それによるスライド20のモーションは、図9に示されるRx=0の場合よりも、大きくなると共に、その上死点から下死点に至る回転角度よりも、下死点から上死点に至る回転角度の方が大となる曲線を与えるスライドモーションが、実現されることとなるのである。
一方、スライダ42の両側に位置する押圧手段におけるサーボモータ64a,64bを上記とは逆方向に回転させて、図10の(b)に示される如く、アジャスト部材62a,62bをそれぞれ上方に移動せしめることにより、ガイド52,52、更にスライダ42を介して、偏心リング40には、図において右方向への押圧力が作用させられることとなるのであり、これによって、偏心リング40は、図において右回りに回動せしめられて、その中心軸Rが、図において右側に移動してなる、Rx=+側となる図10の(b)に示される状態に変位させられることとなる。そして、このようなRx=+側の状態下において、回転駆動軸30が回転駆動されて、偏心リング40が揺動せしめられることにより、上記した図10の(a)におけるRx=-側とした状態の場合と同様に、大きなストロークにて、スライド20のスライドモーションが実現されると共に、そのスライドモーションは、かかる図10(a)の場合とは逆に、上死点から下死点に至る回転角度の方が、下死点から上死点に至る角度よりも大となる曲線を描く形態において、実現されることとなるのである。
そして、図11には、図10(a)及び(b)にて示される如く、偏心リング40の中心軸Rを左右に移動せしめた場合における、回転駆動軸30の回転角度とスライド位置との関係、換言すればスライドモーションを示す曲線が、図9に示されるRx=0の場合と対比して、示されている。そこにおいて、実線はRx=0の場合であり、また破線はRx=-側の場合であり、更に一点鎖線はRx=+側の場合を示しているのであるが、それらのスライドモーション曲線から明らかな如く、図9に示される形態においては、回転駆動軸30の回転角度が180°のときに下死点となるところから、その両側では、線対称の曲線形状となるのである。これに対して、Rx=-側となる図10(a)の場合においては、その下死点が、180°よりも小さな回転角度において到達するのであり、そしてそこから、上死点に向かう曲線となるところから、上死点から下死点に至る曲線よりも、下死点から上死点に向かう曲線の方が、よりなだらかな曲線にて示されるスライドモーションとなるのである。また、Rx=+側となる図10(b)に示される形態においては、その下死点が、180°を超える回転角度の位置に移動するようになり、これによって、上死点から下死点に至る曲線が、下死点から上死点に至る曲線よりも、より緩やかな曲線にて与えられるスライドモーションが実現されることとなるのである。なお、図11においては、何れの曲線の場合も、回転角度が0°のときに、上死点となるように設定されていると共に、それぞれのスライド位置も、下死点において0となる形態において、描かれている。
このように、押圧手段による押圧力を作用せしめて、偏心リング40を回動させ、その中心軸Rを回転駆動軸30の軸直角方向であって、且つスライド駆動部24の往復作動方向に直角な方向に、移動せしめることによって、下死点位置を種々異ならしめてなるスライドモーションの実現が可能となるのである。なお、押圧手段による押圧力は、図9に示される形態のみならず、回転駆動軸30や偏心リング40の各種の回転乃至は回動形態下において、作用せしめることが可能であり、また、アジャスト部材62a,62bによる押圧開始位置についても、それぞれのガイド52,52に対して、その上端位置から下端位置に至る任意の位置を選択することが可能である。
また、上記した二つの実施形態において、回転駆動軸30には、何れも、偏心した大径部32が、軸方向において、回転駆動軸30の外周の1点において外接するようにして、配設されているのであるが、そのような外接をすることなく、回転駆動軸30の横断面の全体が大径部32の横断面内に位置するように、偏心した大径部32を回転駆動軸30に一体的に形成することも可能である。
さらに、本発明に従って、回転駆動軸に対して偏心した円柱状の偏心軸部を構成する限りにおいて、図12(a)及び(b)に示される如く、回転駆動軸80と同外径の偏心軸部82を、回転駆動軸80の回転中心軸Pに対して偏心した中心軸Qを有するように、設け得ることは勿論、かかる偏心軸部82が、回転駆動軸80の外径よりも小径の外径を有するように構成することも可能である。
なお、回転駆動軸80に対する偏心軸部82の外径の大小に拘らず、図12に示される如く、偏心軸部82の外周部が部分的に回転駆動軸80内に入り込んでなる(径方向内方に位置する)偏心形態においては、かかる偏心軸部82に対する偏心リング84の外嵌を容易に実現すべく、図13に示されるように、偏心リング84が、半割り形状の二つの偏心リング半体84a,84bにて構成されることとなる。即ち、図13(a)から明らかな如く、二つの偏心リング半体84a,84bが、それらの半割り面において突き合わされて、ボルト86,86の螺入よって連結せしめられることにより、図13(b)に示される如き組付け体として、容易に構成することが出来るのである。
以上、本発明の代表的な実施形態について詳述してきたが、それは、あくまでも、例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
例えば、例示の実施形態においては、回転駆動軸30における偏心大径部32は、スライド駆動部24の両側に位置するように二箇所に設けられて、スライド駆動部24の上下方向の往復作動を効果的に行ない得るようになっているが、かかる偏心大径部32を、回転駆動軸30の軸方向の一箇所に設けて、スライド駆動部24の往復作動を行ない得るようにすることも可能であることは、言うまでもないところである。加えて、スライド20から延びるスライド駆動部24の複数を、回転駆動軸30の軸方向に所定距離を隔てて設けて(連設して)、それら複数のスライド駆動部24を、本発明に従う機構に従って連動して駆動せしめることによって、スライド20を往復作動させるようにすることも、勿論可能である。
また、偏心リング40が回動可能に嵌入、保持されることとなるスライダ42にあっても、例示の実施形態においては、スライド駆動部24とは別体において設けられて、その両側部に、ガイド52,52がそれぞれ配置されて、上下方向に案内せしめられ得るようになっているが、かかるスライダ42とスライド駆動部24とを一体化して、一体の部材として、構成することも可能であり、その場合においては、その一体化されたスライド駆動部(24)の両側部に対して、ガイド52,52が直接に当接せしめられて、上下方向に案内され得るように構成されることとなる。
さらに、円滑な回転乃至は回動を行なうために、摺動部に介在せしめられる軸受けメタル46,48等は、青銅系、リン青銅系、鉛青銅系等の銅合金の如き公知の各種の潤滑メタル材料を用いて、公知の手法に従って、配設され得るものであって、例えば、冷やし嵌め手法を採用して、軸受けメタル46は、スライダ42の円孔44の内面に配設され、また、軸受けメタル48は、偏心リング40の偏心孔50内に配設されることとなる。なお、それら軸受けメタル46,48にて示される滑り軸受け構造は、ころがり軸受け構造に代替することも可能であることは、勿論である。更に、ガイド52のスライダ42に対する摺動面に配設される摺動部材54やガイド52の上下面を摺接、案内する摺動部材72は、平板形状を呈するものであるところから、ボルト等の適当な締結部材を用いて、ガイド52や取付けブラケット70a,70b及び上部フレーム16の構成部材に対して固設されることとなる。
加えて、図9以降に示される実施形態において、スライダ42の両側に設けられて、かかるスライダ42を、図において左右方向に押圧して移動せしめる押圧手段の構造にあっても、例示の構造のみならず、スライダ42を、図において左右方向に所定量移動せしめ得る公知の各種の押圧構造を採用し得ることは言うまでもないところであり、また、押圧手段をスライダ42の一方の側にのみ配設してなる構造も採用可能である。そして、その場合においては、スライダ42の一方の側に押圧手段が配設される一方、スライダ42の他方の側に所定の付勢手段が配置されて、この付勢手段の付勢力に抗して押圧手段による押圧によって、スライダ42が、図9において左右方向に移動せしめられるようにした構成が、有利に採用されることとなる。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、そして、そのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
10,60 プレス機械 12 下部フレーム 14 中間フレーム 16 上部フレーム 18 ボルスタ 20 スライド 22 スライドガイド 24 スライド駆動部 24a 切欠き部 26 貫通孔 30,80 回転駆動軸 32 大径部 34 クラッチ機構 38 軸受け部 40,84 偏心リング 42 スライダ 44 円孔 46,48 軸受けメタル 50 偏心孔 52 ガイド 54 摺動部材 62a,62b アジャスト部材 64a,64b サーボモータ 66a,66b 変換機構 68a,68b ネジ棒 72 摺動部材 82 偏心軸部 86 ボルト

Claims (8)

  1. スライドの往復作動によって、目的とするプレス加工を行なうようにしたプレス機械において、
    前記スライドの背部に所定高さで一体的に形成されて、該スライドと共に、該高さ方向に往復作動せしめられるスライド駆動部と、
    該スライド駆動部をその往復作動方向に直線的に案内するガイド手段と、
    前記スライド駆動部において、その高さ方向に直角な方向に設けられた貫通孔に遊嵌された、軸方向の中間部に偏心した円柱状の偏心軸部が一体的に形成されて、軸回りに回転駆動せしめられるロッド状の回転駆動軸と、
    該回転駆動軸の偏心した偏心軸部が回転可能に嵌入、保持される偏心孔を有し、前記スライド駆動部に設けられた貫通孔内に回動可能に収容、支持されて、該回転駆動軸の回転駆動による前記偏心軸部の偏心回転に基づいて往復回動せしめられることにより、前記スライド駆動部をその高さ方向に往復作動させる偏心リングと、
    を有していることを特徴とするプレス機械。
  2. 前記回転駆動軸における前記偏心軸部と、それが回転可能に嵌入、保持される偏心孔を有する前記偏心リングとが、前記スライド駆動部の前記貫通孔における軸方向両側の開口部位に、それぞれ配設されていることを特徴とする請求項1に記載のプレス機械。
  3. 前記偏心リングが回動可能に嵌入、保持される収容孔を設けたスライダ部材が、前記スライド駆動部の前記貫通孔の形成部位に配設されると共に、かかるスライダ部材に対して摺動可能に当接して、該スライダ部材を前記スライド駆動部の往復作動方向に案内するように、前記ガイド手段が構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプレス機械。
  4. 前記ガイド手段が、前記スライダ部材を両側から挟持して、前記スライド駆動部の往復作動方向に案内する二つのスライダガイドを含んで、構成されていることを特徴とする請求項3に記載のプレス機械。
  5. 前記回転駆動軸の前記偏心軸部が、該回転駆動軸の軸方向の中間部に一体的に形成された、該回転駆動軸よりも大径の外径を有する大径部にて構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のプレス機械。
  6. 前記回転駆動軸の前記偏心軸部が嵌入、保持されてなる前記偏心リングに対して、該回転駆動軸の軸直角方向であって、且つ前記スライド駆動部の往復作動方向に直角な方向に押圧力を作用せしめる押圧手段を、更に配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のプレス機械。
  7. 前記押圧手段が、前記スライド駆動部の往復作動方向に平行な方向に移動せしめられるアジャスト部材と、該アジャスト部材を該スライド駆動部の往復作動方向に平行な方向に移動させるための駆動手段と、かかるアジャスト部材の移動を、その移動方向に直角な方向に変換して、前記偏心リングに対して、前記スライド駆動部の往復作動方向に直角な方向の押圧力を作用せしめる変換機構とを有していることを特徴とする請求項6に記載のプレス機械。
  8. 前記押圧手段が、前記スライド駆動部の両側に、それぞれ配置されて、前記押圧力が、前記偏心リングに対して同時に一方向に作用せしめられるようになっていることを特徴とする請求項7に記載のプレス機械。
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