JP2022184510A - 補強材及び建築構造物 - Google Patents
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Abstract
【課題】建築構造物の耐震性を向上させるための新規な補強材を提供する。【解決手段】補強材100は、第1方向に沿って延びる第1延在部110と、第1方向に交差する第2方向に沿って延びる第2延在部120と、を有する。第1延在部110は、第2方向における第2延在部120の端部に繋がっている。第2延在部120の少なくとも一部は、第2方向に交差する断面においてL字形に曲げられている。【選択図】図2
Description
本発明は、補強材及び建築構造物に関する。
建築構造物に関する様々な耐震構造が知られている。特許文献1は、建築構造材の連結工法及びそれに用いる連結材を開示する。特許文献1に記載された連結工法では、直角に折曲した当接片に、該折曲部を含んで当接片相互を連結した補強片を中央部に連設すると共に、補強片のない部位の当接片に取付孔を透設し、さらに当接片の両端に裏側へ折り返して成る係止片を突設して成る連結材を用い、通し柱と胴柱との全ての直交連結部で、連結材の係止片を通し柱と胴柱の係止溝に係止させ、対向する連結材と連通したボルト挿通孔にボルトを挿通し、その両端をナットで螺締して連結材を固定する。
特許文献2は、木材あるいは木質材料を構造材として用いた建築構造物であって、剛接合の強度を維持することができる木造ラーメン構造を有する建築構造物を開示する。特許文献2において、柱及び梁を接合する一対の接合部材は、柱及び梁にそれぞれ取り付けられる二つの接合部がL字状をなすように形成されており、かつ、第一接合部と第一接合部より長さの小さい第二接合部とを備えている。
本願の発明者は、鋭意研究の結果、建築構造物の耐震性を向上させるための新規な補強材、及び当該補強材を用いた建築構造物を見出した。
一態様に係る補強材は、第1方向に沿って延びる第1延在部と、前記第1方向に交差する第2方向に沿って延びる第2延在部と、を有する。前記第1延在部は、前記第2方向における前記第2延在部の端部に繋がっている。前記第2延在部の少なくとも一部は、前記第2方向に交差する断面においてL字形に曲げられている。
一態様に係る建築構造物は、上記の補強材と、前記補強材が取り付けられ木材と、を有する。
上記態様によれば、建築構造物の耐震性を向上させるための新規な補強材、及び当該補強材を用いた建築構造物を提供することができる。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。以下の図面において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがあることに留意すべきである。
図1は、一実施形態に係る建築構造物の骨組みの一部を示す斜視図である。図1では、建築構造物の骨組みの一部のみが示されているが、建築構造物は、図に示された骨組みの他の要素、例えば壁、屋根及び窓等の任意の要素を有していてもよい。
建築構造物10は、特に制限されないが、例えば一般住宅のような木造建築物であってよい。図示された建築構造物10は、二階建ての木造建築物である。この代わりに、建築構造物10は、一階建ての木造建築物であってもよく、三階建て以上の木造建築物であってもよい。
建築構造物10は、基礎90上に建てられている。基礎90は、コンクリートによって形成されていてよい。基礎90は、いわゆるベタ基礎であっても布基礎であってもよい。基礎90の一部は地中に存在し、基礎の別の一部は地中から露出していてよい。基礎90は、建物構造物10を支持する部分である。
建築構造物10は、土台50及び骨組みを有していてよい。建築構造物10は、骨組みとして、柱20、梁30及び桁40を含んでいてよい。柱20、梁30、桁40及び土台50は、木材によって構成されていてよい。
柱20は、木製であり、重力方向に沿って延びている。複数の柱20のうちのいくつかは、通し柱であってもよい。梁30、桁40及び土台50は、木製であり、横方向に沿って延びている。ここで、「横方向」とは、重力方向に交差する方向であってよく、好ましくは水平方向に沿った方向である。なお、特に言及しない限り、「横方向」という用語は、水平面内における特定の方向に制限されないことに留意されたい。
土台50は、基礎90上に設けられている。土台50は、木材によって構成されていてよい。土台50は、基礎90と骨組みをつないでいる。柱20は、土台50上に設けられている。
梁30及び桁40は、それらの端部で、柱20に接合されている。柱20と梁30の接合部や、柱20と桁40の接合部には、後述する補強材100が取り付けられていてよい。
図2は、一実施例に係る補強材が取り付けられた木材を備えた建築構造物の部分的斜視図である。具体的には、図2は、図1に示す領域2Aの拡大斜視図である。図3は、図2に示す補強材の斜視図である。図4は、図3の4A方向から見た補強材の平面図である。補強材100は、木材よりも強度の高い材料、例えば金属材料によって構成されていてよい。
補強材100は、第1方向に沿って延びる第1延在部110と、第1方向に交差する第2方向に沿って延びる第2延在部120と、第1方向と第2方向の両方に交差する第3方向に沿って延びる第3延在部130と、を有していてよい。
一例として、第1方向は、重力方向に沿った方向であってよい。第2方向及び第3方向は、重力方向に交差する横方向に沿った方向であってよい。ここで、横方向は水平面に沿った方向であってよい。
第1延在部110は、第2方向における第2延在部120の端部に繋がっていてよい。また、第1延在部110は、第3方向における第3延在部130の端部に繋がっていてよい。言い換えると、第2延在部120及び第3延在部130は、第1延在部110を起点にして、一方向に沿って延びている。
図示した態様では、第1延在部110、第2延在部120及び第3延在部130は、それぞれ別部材によって形成されている。第1延在部110と第2延在部120は、締結部材140によって互いに連結可能に構成されている。また、第1延在部110と第3延在部130は、締結部材140によって互いに連結可能に構成されている。締結部材140は、例えば螺子やボルトのような部材であってよい。
第2延在部120及び第3延在部130が、締結部材140によって第1延在部110に連結される場合、第2延在部120及び第3延在部130は、必要な箇所に必要に応じて取り付け可能である。すなわち、第2延在部120及び第3延在部130の少なくとも一方は、不要であれば使用する必要が無いことに留意されたい。
第2延在部120の少なくとも一部は、第2方向に交差する断面、すなわち第2延在部120に延材する方向に直交する断面において、L字形に曲げられている。第2延在部120のL字形に曲げられた面は、水平方向に沿って延びる木材の互いに隣接する2つの面に当接する(図2参照)。
図2に示す例では、第2延在部120のL字形に曲げられた面は、桁40の下面と、桁40の外側の側面に当接する。ここで、「下面」は、重力方向の下側に向けられた面である。「外側の側面」は、水平方向に交差する面であって、建築構造物100の外側に向けられた面である。
第2延在部120の少なくとも一部がL字形に曲げられていることにより、補強材100の曲げ強度が向上する。具体的には、平板の曲げ強度は、平板の面に交差する方向において比較的弱くなるが、L字形の形状によって第2延在部120の延在方向に交差する任意の方向における曲げ強度が向上する。これにより、柱20と桁40の接合部分において、桁40が柱20に対して上下方向に揺れ動くような変動を抑制することができる。
第2延在部120の、第1延在部110に近い領域では、第2延在部120は、L字形に曲げられていなくてよい。図2~図4に示す例では、第2延在部120は、第1延在部110に近い領域で、L字形の下面側が切りかかれている。これにより、第2延在部120は、桁40に接合された柱20に干渉しないようになっていてよい。
第2延在部120は、柱20と桁40の両方にわたって延びており、柱20と桁40に対して締結部材140によって締結されていてよい。この場合、複数の締結部材140のうちの少なくとも1つは、第1延在部110と第2延在部120を互いに締結する締結部材140であってもよい。すなわち、第1延在部110と第2延在部120を互いに締結する締結部材140は、第1延在部110及び第2延在部120を木材、例えば柱20に締結するものであってもよい。
第3延在部130の少なくとも一部は、第3方向に交差する断面、すなわち第3延在部130に延材する方向に直交する断面において、L字形に曲げられている。第3延在部130のL字形に曲げられた面は、水平方向に沿って延びる木材の互いに隣接する2つの面に当接する(図2参照)。
図2に示す例では、第3延在部130のL字形に曲げられた面は、桁40の下面と、桁40の外側の側面に当接する。ここで、「下面」は、重力方向の下側に向けられた面である。「外側の側面」は、水平方向に交差する面であって、建築構造物100の外側に向けられた面である。
第3延在部130の少なくとも一部がL字形に曲げられていることにより、補強材100の曲げ強度が向上する。具体的には、平板の曲げ強度は、平板の面に交差する方向において比較的弱くなるが、L字形の形状によって第3延在部130の延在方向に交差する任意の方向における曲げ強度が向上する。これにより、柱20と梁30の接合部分において、梁30が柱20に対して上下方向に揺れ動くような変動を抑制することができる。
第3延在部130の、第1延在部110に近い領域では、第3延在部130は、L字形に曲げられていなくてよい。図2~4に示す例では、第3延在部130は、第1延在部110に近い領域で、L字形の下面側が切りかかれている。これにより、第3延在部130は、桁40に接合された柱20に干渉しないようになっていてよい。
第3延在部130は、柱20と桁40の両方にわたって延びており、柱20と桁40に対して締結部材140によって締結されていてよい。この場合、複数の締結部材140のうちの少なくとも1つは、第1延在部110と第3延在部130を互いに締結する締結部材140であってもよい。すなわち、第1延在部110と第3延在部130を互いに締結する締結部材140は、第1延在部110及び第3延在部130を木材、例えば桁40に締結するものであってもよい。
第1延在部110は、柱20に沿って延びていてよい。第1延在部110は、第2延在部120及び/又は第3延在部130の接合部を起点に、上方向と下方向の両方、又は上方向と下方向の一方に延びていてよい。第1延在部110が、第1方向、図2では上下方向に延びていることによって、補強材100による接合強度がより向上する。
具体的には、第1延在部110は、少なくとも、柱20の側面のうち、第2延在部120の延在方向において桁40とは反対の方に向いた側面に当接している。このように、第1延在部110が、第2延在部120の延在方向において第2延在部120とは反対側で柱20に固定されることによって、桁40の、柱20の位置を軸として揺れ動きをより抑制することができる。
同様に、第1延在部110は、少なくとも、柱20の側面のうち、第3延在部130の延在方向において梁30とは反対の方に向いた側面に当接している。このように、第1延在部110が、第3延在部130の延在方向において第3延在部130とは反対側で柱20に固定されることによって、桁40の、柱20の位置を軸として揺れ動きをより抑制することができる。
第1延在部110は、第1方向に交差する断面、すなわち第1延在部110に延材する方向に直交する断面において、L字形に曲げられていてよい。第1延在部110のL字形に曲げられた部分は、柱20の互いに隣接する2つの側面に当接していてよい。
前述した例では、第2延在部120及び第3延在部130は、桁40の互いに隣接する2つの面に当接している。この代わりに、第2延在部120及び第3延在部130は、梁30及び/又は土台50の互いに隣接する2つの面に当接していてもよい。一例として、第2延在部120が桁40に当接し、第3延在部130が梁30に当接してもよい。このように、第2延在部120及び第3延在部130の向きは、特段制限されないことに留意されたい。この場合であっても、第1延在部110は、少なくとも、柱20の側面のうち、第2延在部120の延在方向において、第2延在部120が取り付けられた梁30又は土台50とは反対の方に向いた側面に当接していてよい。
図5は、別の実施例に係る補強材が取り付けられた木材を備えた建築構造物の部分的斜視図である。具体的には、図5は、図1に示す領域5Aの拡大斜視図である。図6は、図5に示す補強材の斜視図である。補強材100の構造は、図2~4に示すものとほぼ同様であるため、既に説明したものと同じの構造については説明を省略することがあることに留意されたい。
補強材100は、第1方向に沿って延びる第1延在部110と、第1方向に交差する第2方向に沿って延びる第2延在部120と、第1方向と第2方向の両方に交差する第3方向に沿って延びる第3延在部130と、を有していてよい。一例として、第1方向は、重力方向に沿った方向であってよい。第2方向及び第3方向は、重力方向に交差する横方向に沿った方向であってよい。ここで、横方向は水平面に沿った方向であってよい。
第1延在部110は、第2方向における第2延在部120の端部に繋がっていてよい。また、第1延在部110は、第3方向における第3延在部130の端部に繋がっていてよい。言い換えると、第2延在部120及び第3延在部130は、第1延在部110を起点にして、一方向に沿って延びている。
図5~6に示した態様では、第1延在部110、第2延在部120及び第3延在部130は、それぞれ別部材によって形成されている。第1延在部110と第2延在部120は、締結部材140によって互いに連結可能に構成されている。また、第1延在部110と第3延在部130は、締結部材140によって互いに連結可能に構成されている。締結部材140は、例えば螺子やボルトのような部材であってよい。
第2延在部120は、第2延在部120に延材する方向に直交する断面において、L字形に曲げられている。第2延在部120のL字形に曲げられた面は、水平方向に沿って延びる木材の互いに隣接する2つの面に当接する(図5参照)。図5に示す例では、第2延在部120のL字形に曲げられた面は、桁40の上面と、桁40の外側の側面に当接する。図5及び図6に示す態様では、第2延在部120は、第2延在部120に延材する方向全体において、L字形に曲げられている。
第3延在部130は、第3方向に交差する断面、すなわち第3延在部130に延材する方向に直交する断面において、L字形に曲げられている。第3延在部130のL字形に曲げられた面は、水平方向に沿って延びる木材の互いに隣接する2つの面に当接する(図5参照)。
図5及び図6に示す例では、第3延在部130のL字形に曲げられた面は、桁40の上面と、桁40の外側の側面に当接する。第3延在部130は、第3延在部130に延材する方向全体において、L字形に曲げられている。
第1延在部110は、柱20に沿って延びていてよい。図5及び図6に示す例では、柱20の上方の端部は、梁30及び桁40のところで終端している。第1延在部110は、第2延在部120及び/又は第3延在部130の接合部を起点に、下方向のみに延びている。
図5及び図6に示す態様であっても、補強材100は、建築構造物の耐震性を向上させることができる。図5及び図6に示す例では、第2延在部120及び第3延在部130は、桁40の互いに隣接する2つの面に当接している。この代わりに、第2延在部120及び第3延在部130は、梁30及び/又は土台50の互いに隣接する2つの面に当接していてもよい。
図7は、一実施形態に係る建築構造物における土台と柱の補強構造の一例を示す斜視図である。具体的には、図9は、図1の領域7Aの拡大斜視図である。図8は、図7に示す土台と柱に取り付けられた補強材の斜視図である。図9は、一実施形態に係る建築構造物における土台と柱の補強構造の一例を示す断面図である。具体的には、図9は、図7の9A-9A線に沿った模式的断面図である。
図7及び図8に示す土台50と柱20を連結する補強材100の構造は、図2~4に示すものとほぼ同様であるため、既に説明したものと同じの構造については説明を省略することがあることに留意されたい。
補強材100は、第1方向に沿って延びる第1延在部110と、第1方向に交差する第2方向に沿って延びる第2延在部120と、第1方向と第2方向の両方に交差する第3方向に沿って延びる第3延在部130と、を有していてよい。
一例として、第1方向は、重力方向に沿った方向であってよい。第2方向及び第3方向は、重力方向に交差する横方向に沿った方向であってよい。ここで、横方向は水平面に沿った方向であってよい。
図7及び図8に示す態様において、第2延在部120及び第3延在部130の構造は、図2及び図3に示す構造と同一である。第1延在部110は、第2方向における第2延在部120の端部に繋がっていてよい。また、第1延在部110は、第3方向における第3延在部130の端部に繋がっていてよい。
第1延在部110は、柱20に沿って延びていてよい。第1延在部110は、第2延在部120及び/又は第3延在部130の接合部を起点に、上方向のみに延びていてよい。
図7及び図8に示す態様では、第2延在部120のL字形に曲げられた面は、土台50の下面と土台50の外側の側面に当接する。具体的には、第2延在部120は、土台50の、基礎90の方に向いた一面と、土台50の当該一面に隣接する面(外側へ向いた側面)の両方に当接している。したがって、第2延在部120の一部は、土台50と基礎90の間に挟まれている(図9も参照)。
同様に、第3延在部130のL字形に曲げられた面は、土台50の下面と土台50の外側の側面に当接する。具体的には、第3延在部130は、土台50の、基礎90の方に向いた一面と、土台50の当該一面に隣接する面(外側へ向いた側面)の両方に当接している。したがって、第3延在部130の一部は、土台50と基礎90の間に挟まれている(図9も参照)。
第1延在部110は、土台50から柱20にわたって延びており、柱20と土台50に対して締結部材140によって締結されていてよい。また、第1延在部110は、少なくとも、柱20の側面のうち、土台50の延在方向において土台50とは反対の方に向いた側面に当接していてよい。好ましくは、第1延在部110は、柱20の外側に向いた2つの側面に当接していてよい(図7参照)。
より詳細には、第2延在部120の一部と第3延在部130の一部とが、土台50と基礎90の間に位置する(図9参照)。さらに、土台50に関して第2延在部120とは反対の位置に、L字形の別の補強材150が設けられていてよい。補強材150は、土台50の下面と土台50の内側の側面に当接していてよい。
第2延在部120及び補強材150は、互いに隣接する2つの土台50に跨って設けられており、互いに隣接する2つの土台50を固定する。このように、第2延在部120及び補強材150が土台50を挟んだ状態で土台をしっかりと固定するため、土台50が安定する。
土台50と基礎90の間において、第2延在部120と補強材150との間に隙間が存在する。基礎90から上方に延びたアンカー80は、この隙間を通って土台50を貫通していてよい。なお、第2延在部120と補強材150との間に隙間は、任意の部材、例えば気密材等により埋められていても良い。
さらに、土台50と基礎90の間に位置する第2延在部120及び補強材150の下面側に、気密材70が設けられていてよい。第2延在部120及び補強材150が、土台50の内側と外側で概ね対称に位置するため、気密材70を設置し易く、気密材70による気密性を維持することができる。
同様に、土台50に関して第3延在部130とは反対の位置に、L字形の別の補強材160が設けられていてよい。補強材160は、土台50の下面と土台50の内側の側面に当接していてよい。このように、第3延在部120及び補強材160が土台50を挟んだ状態で土台をしっかりと固定するため、土台50が安定する。
土台50と基礎90の間において、第3延在部130と補強材160との間に隙間が存在する。基礎90から上方に延びたアンカー80は、この隙間を通って土台50を貫通していてよい。なお、第3延在部130と補強材160との間に隙間は、任意の部材、例えば気密材等により埋められていても良い。
さらに、土台50と基礎90の間に位置する第3延在部130及び補強材160の下面側に、気密材70が設けられていてよい。第3延在部130及び補強材160が、土台50の内側と外側で概ね対称に位置するため、気密材70を設置し易く、気密材70による気密性を維持することができる。
前述したすべての実施例では、第1延在部110、第2延在部120及び第3延在部130は、別部材によって構成されており、締結部材によって締結されるよう構成されている。この場合、第1延在部110、第2延在部120及び第3延在部130は、必要に応じて使用することができる。この代わりに、第1延在部110、第2延在部120及び第3延在部130は、分離不能に一体に構成されていてもよい。また、第1延在部110と第2延在部120が分離不能に一体に構成されていてもよく、第1延在部110と第3延在部130が分離不能に一体に構成されていてもよい。
第2延在部120及び第3延在部130は、図示した態様では、土台50の一部に取りつけられている。この代わりに、第2延在部120及び第3延在部130は、土台50に沿って土台50全体に取り付けられていてよい。
また、前述した実施例では、第1延在部110は、重力方向に沿って部分的に延びている。この代わりに、第1延在部110は、重力方向における柱20の一端から他端まで延びていてもよい。より好ましくは、第1延在部110は、重力方向における通し柱の一端から他端まで延びていてもよい。この場合、通し柱全体の耐震性を向上できる。
また、前述した実施例では、第2延在部120及び第3延在部130は、横方向に沿って部分的に延びている。この代わりに、第2延在部120及び第3延在部130は、木材どうしの2つの接合部分にわたって横方向に長く延びていてもよい。好ましくは、第2延在部120及び第3延在部130は、横方向における梁30、桁40及び/土台50の一端から他端まで延びていてもよい。もっとも、木材どうしの接合部分の補強という観点では、第2延在部120及び第3延在部130は、木材どうしの接合部分付近のみに局所的に設けられていてもよい。
好ましくは、第1延在部110は、建築構造物の外側に位置する(外壁に位置する)すべての柱20に取り付けられていてよい。さらに、第2延在部120及び第3延在部130は、柱20に接合されたすべての梁30、桁40及び土台50に取りつけられていてよい。この場合、第1延在部110、第2延在部120及び第3延在部130は、それぞれ柱20、梁30、桁40及び土台50の端から端まで延びていてよい。言い換えると、補強材100は、建築構造物を構成する骨組みとしての柱20、梁30、桁40及び土台50に沿って柱20、梁30、桁40及び土台50全体に取り付けられていてよい。すなわち、補強材100は、建築構造物を構成する骨組みの形状どおりに配される。この場合、補強材100の各延在部は、木材どうしが接合される部分で木材に干渉し得る箇所を除き、L字型に形成されていてよい。
また、建築構造物は、3階建て又はそれ以上の建造物であってもよい。この場合、柱20は、重力方向に複数に分割されており、補強材の第1延在部110によって互いに連結されていてよい。高さの高い建物では、1本の単一の通し柱を通すことが困難な場合がある。この場合であっても、複数の柱を重力方向において1延在部110で互いに連結することで、高さ方向に高い柱を構成することも可能である。
さらに、不図示のL字形の補強具は、屋根を構成する木材にも取り付けられていてよい。この不図示のL字形の補強具は、前述した補強具100に連結されていてよい。この場合、柱20、梁30及び桁40だけでなく、屋根を構成する木材も、補強材100によって一体に連結できる。
上述したように、実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替の実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
10 建築構造物
20 柱
30 梁
40 桁
50 土台
70 気密材
80 アンカー
90 基礎
100 補強材
110 第1延在部
120 第2延在部
130 第3延在部
140 締結部材
20 柱
30 梁
40 桁
50 土台
70 気密材
80 アンカー
90 基礎
100 補強材
110 第1延在部
120 第2延在部
130 第3延在部
140 締結部材
Claims (12)
- 第1方向に沿って延びる第1延在部と、
前記第1方向に交差する第2方向に沿って延びる第2延在部と、を有し、
前記第1延在部は、前記第2方向における前記第2延在部の端部に繋がっており、
前記第2延在部の少なくとも一部は、前記第2方向に交差する断面においてL字形に曲げられている、補強材。 - 前記第1延在部の少なくとも一部は、前記第1方向に交差する断面においてL字形に曲げられている、請求項1に記載の補強材。
- 前記第1延在部と前記第2延在部は、別部材によって構成されており、締結部材によって互いに連結可能に構成されている、請求項1又は2に記載の補強材。
- 前記第1延在部と前記第2延在部は、分離不能に一体に構成されている、請求項1又は2に記載の補強材。
- 前記第1方向と前記第2方向の両方に交差する第3方向に沿って延びる第3延在部をさらに有し、
前記第3延在部は、前記第3方向に交差する断面においてL字形に曲げられている、請求項1から4のいずれか1項に記載の補強材。 - 前記第1延在部と前記第3延在部は、締結部材によって互いに連結可能に構成されている、請求項5に記載の補強材。
- 前記第1延在部と前記第3延在部は、分離不能に一体に構成されている、請求項5に記載の補強材。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載の補強材と、
前記補強材が取り付けられ木材と、を有する、建築構造物。 - 前記建築構造物は、
重力方向に沿って延びた木製の柱と、
前記重力方向に交差する横方向に沿って延びた木製の桁、梁又は土台と、
を有し、
前記第1方向は前記重力方向に沿った方向であり、
前記第2方向は前記横方向に沿った方向であり、
前記第2延在部は、前記桁、梁又は土台の、互いに隣接する2つの面に当接しており、
前記第1延在部は、少なくとも、前記柱の側面のうち、前記第2方向において前記桁、梁又は土台とは反対の方に向いた側面に当接している、請求項8に記載の建築構造物。 - 前記建築構造物は、
重力方向に沿って延びた木製の柱と、
前記重力方向に交差する横方向に沿って延びた木製の土台と、
を有し、
前記土台は、基礎上に設けられており、
前記第1方向は前記重力方向に沿った方向であり、
前記第2方向は前記横方向に沿った方向であり、
前記第2延在部は、前記土台の、前記基礎の方に向いた一面と、前記土台の当該一面に隣接する面の両方に当接しており、
前記第1延在部は、少なくとも、前記柱の側面のうち、前記第2方向において前記土台とは反対の方に向いた側面に当接している、請求項8に記載の建築構造物。 - 前記柱は、通し柱であり、
前記第1延在部は、前記重力方向における前記通し柱の一端から他端まで延びている、請求項9又は10に記載の建築構造物。 - 前記第1延在部は、前記重力方向における前記通し柱の一端から他端まで延びており、
前記第2延在部及び前記第3延在部は、前記横方向に沿って延びたすべての前記桁、前記梁及び前記土台全体に沿って延びている、請求項9から11のいずれか1項に記載の建築構造物。
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JP2021092412A JP2022184510A (ja) | 2021-06-01 | 2021-06-01 | 補強材及び建築構造物 |
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3015714U (ja) * | 1995-03-13 | 1995-09-12 | 株式会社三陽鉄工所 | 木造家屋の柱連結部の補強構造 |
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JP2004068569A (ja) * | 2002-08-08 | 2004-03-04 | Yukio Adachi | 超強力・高耐力柱 |
-
2021
- 2021-06-01 JP JP2021092412A patent/JP2022184510A/ja active Pending
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