JP2022182645A - 長尺印刷を行う画像記録システム及びドライバ - Google Patents

Abstract

【課題】長尺印刷において、印刷品質を向上させることができる。
【解決手段】画像記録システム１において、ＰＣ２０は、長尺印刷データを分割して、搬送方向に分割された３つの印刷領域のそれぞれを印刷するための３つの画像データ１０１、１０２、１０３を生成する画像データ生成処理を実行する。ドライバ２１は、３つの画像データ１０１、１０２、１０３の結合部分１１０に対して、第１方向に沿って０よりも大きい幅の余白１２０を付与する余白付与処理を実行する。また、ドライバ２１は、余白が付与された３つの画像データ１０１、１０２、１０３を結合させるデータ結合処理と、３つの画像データ１０１、１０２、１０３を結合させるときに、結合部分１１０の余白１２０を削除して、長尺印刷データを作成する余白削除処理と、を実行する。
【選択図】図４

Description

本発明は、長尺印刷を行う画像記録システム及びドライバに関する。

特許文献１には、ロール紙などの大判の記録媒体に画像印刷する長尺印刷を行うプリンタが開示されている。

特開２００６－２１２９４９号公報

長尺印刷においては、複数ページに跨る複数の画像データを結合させることによって生成された長尺印刷用の画像データを用いて印刷が行われることがある。しかしながら、複数の画像データを結合させたときに、結合部分に余白が生じてしまうことがある。そうすると、印刷画像に白線が生じてしまうなどによって、印刷品質の低下を招く。

本発明の目的は、長尺印刷において、印刷品質を向上させることができる画像記録システム及びドライバを提供することである。

本発明に係る画像記録システムは、長尺印刷を行う画像記録システムであって、長尺の記録媒体を搬送方向に搬送させる搬送部と、前記記録媒体に画像を記録する印字ヘッドと、制御部と、を備え、前記制御部は、長尺印刷用の長尺印刷データを分割して、前記搬送方向に分割された複数の印刷領域のそれぞれを印刷するための複数の画像データを生成する画像データ生成処理と、前記複数の画像データの結合部分に対して、印刷時における前記搬送方向に対応する第１方向に沿って０よりも大きい幅の余白を付与する余白付与処理と、前記余白が付与された前記複数の画像データを結合させるデータ結合処理と、前記データ結合処理によって前記複数の画像データを結合させるときに、前記結合部分の前記余白を削除して、前記長尺印刷データを作成する余白削除処理と、を実行する。

本発明に係る画像記録ドライバは、長尺の記録媒体を搬送方向に搬送させつつ、印字ヘッドによって前記記録媒体に画像を記録することで画像記録装置に長尺印刷を行わせるための画像記録ドライバであって、前記搬送方向に分割された複数の印刷領域のそれぞれを印刷するための複数の画像データであって、互いに結合させることで長尺印刷用の長尺印刷データを生成可能な複数の画像データの結合部分に対して、印刷時における前記搬送方向に対応する第１方向に沿って０よりも大きい所定の幅の余白を付与する余白付与処理と、前記余白が付与された前記複数の画像データを結合させるデータ結合処理と、前記データ結合処理によって前記複数の画像データを結合させるときに、前記結合部分の前記余白を削除して、前記長尺印刷データを作成する余白削除処理と、を実行する。

本発明によれば、複数の画像データの結合部分に余白を付与した後、複数の画像データの結合時に当該余白を削除させている。画像データに付与した０よりも大きい余白を削除するという処理をあえて実行することによって、画像データの結合時に意図しない余白が生じることを抑制することができる。これにより、長尺印刷において、印刷品質を向上させることができる。

本発明の実施形態に係るプリンタの内部構造を示す概略側面図である。 図１に示すプリンタ及びそれに接続されるＰＣの電気的構成を概略的に示すブロック図である。 画像を用紙に印刷するための長尺印刷データを示す図である。 分割された複数の画像データを示す図である。

本発明の好適な実施形態に係る画像記録システム１について、図１～図４を参照しつつ、以下に説明する。画像記録システム１は、長尺の用紙９（本発明の記録媒体）に対して長尺印刷を行うシステムである。画像記録システム１は、図２に示すように、プリンタ１０と、プリンタ１０の外部装置であるＰＣ２０（Personal Computer）とを含む。ＰＣ２０は、ドライバ２１（本発明の画像記録ドライバ）を含む。なお、本実施形態において、ＰＣ２０とドライバ２１とが、本発明の制御部に相当する。以下の説明において、プリンタ１０が使用可能に設置された状態（図１の状態）を基準として上下方向が定義され、筐体１１の開口１３が設けられている側を手前側（正面：前方）として前後方向が定義される。また、プリンタ１０の手前側（正面）から見て左右方向が定義される。

プリンタ１０は、図１に示すように、給紙トレイ４と、排紙トレイ５と、記録部６と、搬送部７と、プリンタ制御部８とを含む。

給紙トレイ４は、複数の用紙９を積層状態で支持して収容することが可能なものである。給紙トレイ４は、筐体１１に対して前後方向に挿抜可能となっている。また、給紙トレイ４は、用紙９を支持する支持面４ａを有している。さらに、給紙トレイ４の後端部には、傾斜板４ｂが設けられている。

排紙トレイ５は、記録部６の後述するヘッド６２により画像が記録された用紙９を収容する。排紙トレイ５は、給紙トレイ４の前方側の上方に配置されており、給紙トレイ４の筐体１１に対する挿抜とともに移動するようになっている。

記録部６は、キャリッジ６１と、ヘッド６２（本発明の印字ヘッド）とを有している。キャリッジ６１は、２つのガイドレール６５ａ、６５ｂによって支持されている。２つのガイドレール６５ａ、６５ｂは、前後方向に互いに離隔して配置され、それぞれが左右方向に沿って延設されている。キャリッジ６１は、２つのガイドレール６５ａ、６５ｂを跨ぐようにして配置されている。そして、キャリッジ６１は、キャリッジモータ３１（図２参照）によって、２つのガイドレール６５ａ、６５ｂに沿って走査方向である左右方向に往復移動するように駆動される。ヘッド６２は、キャリッジ６１に搭載されており、キャリッジ６１とともに走査方向に往復移動する。ヘッド６２は、４色（ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー）のインクを貯留する４つのインクカートリッジ（不図示）から供給されるインクを、下面のノズル面６６に設けられたノズル（不図示）から吐出することで、用紙９に画像を記録する。すなわち、本実施形態におけるプリンタ１０は、カラー画像を記録可能なインクジェット式のシリアルプリンタである。

搬送部７は、用紙９をプリンタ１０の内部において搬送するものであり、給紙ローラ７０と、搬送ローラ対７１と、排出ローラ対７２と、プラテン７３と、ガイド部材７４とを含む。給紙ローラ７０は、給紙トレイ４の上方に配置されており、給紙モータ３２（図２参照）から駆動力が付与されて回転することで、給紙トレイ４内に収容された用紙９を後方に向かって送り出す。搬送ローラ対７１及び排出ローラ対７２は前後方向に記録部６を挟んで配置されており、搬送ローラ対７１は記録部６よりも後方に配置され、排出ローラ対７２は記録部６よりも前方に配置されている。搬送ローラ対７１は、ヘッド６２のノズル面６６と対向する領域に用紙９を送る。排出ローラ対７２は、搬送ローラ対７１によって送られた用紙９を受け取り、排紙トレイ５へと用紙９を排出する。搬送ローラ対７１及び排出ローラ対７２は、搬送モータ３３（図２参照）によって回転が駆動される。

プラテン７３は、記録部６の下方において、記録部６のノズル面６６と対向するように配置されている。ガイド部材７４は、給紙ローラ７０によって給紙トレイ４から送り出された用紙９を、ヘッド６２のノズル面６６と対向する領域に送り込む搬送路１４を画定している。ガイド部材７４は、給紙トレイ４の後方側の端部近傍から搬送ローラ対７１の近傍まで延びている。

給紙ローラ７０によって給紙トレイ４から後方に送り出された用紙９は、給紙トレイ４の後端部に設けられた傾斜板４ｂにより斜め上方に向かい、ガイド部材７４で画定された搬送路１４を通って、搬送ローラ対７１に挟持される位置に到達する。搬送ローラ対７１に挟持された用紙９は、搬送ローラ対７１の回転によって、ヘッド６２のノズル面６６と対向する領域に搬送される。搬送ローラ対７１によって搬送された用紙９は、プラテン７３によって支持された状態で、走査方向に移動するヘッド６２のノズル面６６に設けられたノズル（不図示）からインクが吐出されることにより画像が記録される。画像が記録された用紙９は、排出ローラ対７２によって前方に搬送され、排紙トレイ５に排出される。ここで、図１中の二重鎖線矢印で示すように、給紙トレイ４から後方に送り出された用紙９が、ガイド部材７４によって画定された搬送路１４を通って、搬送ローラ対７１、ヘッド６２のノズル面６６と対向する領域、排出ローラ対７２の順に送られる方向（図１中の実線矢印方向）を搬送方向と定義する。

プリンタ制御部８は、プリンタ１０全体の制御を行うものであり、図２に示すように、キャリッジモータ３１、ヘッド６２、給紙モータ３２、搬送モータ３３等が電気的に接続されている。さらに、プリンタ制御部８には、ＵＳＢインターフェース４１が電気的に接続されている。ＵＳＢインターフェース４１は、ＵＳＢ規格のインターフェースであり、リムーバルメモリとしてのＵＳＢメモリを接続することができる。加えて、プリンタ１０のプリンタ制御部８には、外部装置であるＰＣ２０が接続されている。なお、プリンタ１０とＰＣ２０とは、ＬＡＮ（Local Area Network）を介して接続されていてもよく、ＬＡＮを介さずに接続されていてもよい。また、プリンタ１０とＰＣ２０との間のデータの送受信は、無線方式の通信によって行われてもよく、有線方式の通信によって行われてもよい。また、プリンタ１０には、ＬＡＮを介して又はダイレクトに、スマートフォンなどの携帯端末を無線接続することも可能である。

以下、プリンタ１０によって長尺印刷を行われる際に、画像記録システム１が行う一連の処理について、図３及び図４を参照しつつ、以下に説明する。

まず、ＰＣ２０に長尺印刷用の長尺印刷データが入力されると、入力された長尺印刷データを分割して、搬送方向に分割された複数の印刷領域のそれぞれを印刷するための複数の画像データを生成する画像データ生成処理を実行する。長尺印刷データは、図３に示すように、ヘッド６２のノズルからインクが吐出されることで画像が記録される印刷領域５０ａと、画像が記録されない余白領域５０ｂとを含む画像５０を長尺の用紙９に印刷するためのデータである。なお、画像５０の搬送方向の下流側の上余白９０Ａ、搬送方向の上流側の下余白９０Ｂ、左右方向の左側の左余白９０Ｃ、及び、左右方向の右側の右余白９０Ｄの余白サイズ、印刷領域５０ａの左右方向の幅などは、例えば、初期設定値が設定されている。

本実施形態では、ＰＣ２０は、例えば、搬送方向に分割された３つの印刷領域５０ａ１、５０ａ２、５０ａ３（図３参照）のそれぞれを印刷するための３つの画像データ１０１、１０２、１０３（図４参照）を生成する。画像データ１０１は印刷領域５０ａ１を印刷するためのデータであり、画像データ１０２は印刷領域５０ａ２を印刷するためのデータであり、画像データ１０３は印刷領域５０ａ３を印刷するためのデータである。画像データ１０１と画像データ１０２と画像データ１０３とを、搬送方向に結合させることで長尺印刷データが作成可能である。

ＰＣ２０は、画像データ生成処理において、続いてドライバ２１により実行される余白付与処理（後述）によって余白が付与される３つの画像データ１０１、１０２、１０３の印刷領域の第１方向及び第１方向と直交する第２方向の長さを、用紙９に印刷される画像５０の印刷領域５０ａの搬送方向及び左右方向（走査方向）の長さと同じになるように調整する。具体的には、ＰＣ２０は、画像データ１０１の印刷領域１０１ａの第１方向及び第２方向の幅を印刷領域５０ａ１の搬送方向及び左右方向の幅と同じになるよう調整する。また、ＰＣ２０は、画像データ１０２の印刷領域１０２ａの第１方向及び第２方向の幅を印刷領域５０ａ２の搬送方向及び左右方向の幅と同じになるように調整する。さらに、ＰＣ２０は、画像データ１０３の印刷領域１０３ａの第１方向及び第２方向の幅を印刷領域５０ａ３の搬送方向及び左右方向の幅と同じになるように調整する。なお、第１方向は、印刷時における搬送方向に対応する方向である。また、第２方向は、印刷時における左右方向に対応する方向である。

次に、ドライバ２１は、図４に示すように、３つの画像データ１０１、１０２、１０３の結合部分１１０に対して、印刷時における搬送方向に対応する第１方向に沿って０よりも大きい余白１２０を付与する余白付与処理を実行する。０よりも大きい余白１２０とは、例えば、仮に余白をそのまま印刷した場合に０ｍｍよりも大きい幅の余白となるような余白である。ドライバ２１は、余白付与処理において、３つの画像データ１０１、１０２、１０３のサイズが規定の用紙サイズ（例えば、Ａ４、Ａ５サイズ）に収まるように、結合部分１１０に余白１２０を付与する。また、ドライバ２１は、余白付与処理において、３つの画像データ１０１、１０２、１０３の第１方向の共通する一端側（図４の紙面下側）の結合部分１１０ａに第１幅の余白１２０ａを付与し、３つの画像データ１０１、１０２、１０３の第１方向の共通する他端側（図４の紙面上側）の結合部分１１０ｂに第２幅の余白１２０ｂを付与する。第１幅と第２幅とは異なる大きさでもよく、同じ大きさでもよい。

続いて、ドライバ２１は、余白が付与された３つの画像データ１０１、１０２、１０３を結合させるデータ結合処理を実行する。また、ドライバ２１は、データ結合処理によって３つの画像データ１０１、１０２、１０３を結合させるときに、結合部分１１０に付与された余白１２０を削除する余白削除処理を実行する。

具体的には、ドライバ２１は、画像データ１０１の結合部分１１０ａに付与された余白１２０ａと画像データ１０２の結合部分１１０ｂに付与された余白１２０ｂを削除しつつ、画像データ１０１の結合部分１１０ａと画像データ１０２の結合部分１１０ｂを結合させる。また、ドライバ２１は、画像データ１０２の結合部分１１０ａに付与された余白１２０ａと画像データ１０３の結合部分１１０ｂに付与された余白１２０ｂを削除しつつ、画像データ１０２の結合部分１１０ａと画像データ１０３の結合部分１１０ｂを結合させる。

なお、ドライバ２１は、余白削除処理において、余白１２０ａ、１２０ｂのサイズを検出して、余白１２０ａ、１２０ｂを削除している。すなわち、ドライバ２１は、いわゆるクロップ機能を有している。

以上によって、長尺の用紙９に長尺印刷を行うための長尺印刷データが作成される。ドライバ２１は、以上によって作成された長尺印刷データに基づいて長尺の用紙９に印刷される画像５０を、プレビュー画面に表示する表示処理を実行する。プレビュー画面は、例えば、ＰＣ２０のモニタ（不図示）に表示される画面である。プレビュー画面には、図３に示すように、印刷領域５０ａと、余白領域５０ｂとを含む画像５０が表示される。

ユーザは、ＰＣ２０を操作することによって、画像５０の搬送方向の下流側の上余白９０Ａ、搬送方向の上流側の下余白９０Ｂ、左右方向の左側の左余白９０Ｃ、及び、左右方向の右側の右余白９０Ｄの余白サイズを設定することができる。設定された余白サイズの各余白を有する画像５０は、プレビュー画面に表示される。また、ユーザは、ＰＣ２０を操作することによって、プレビュー画面に表示された画像５０の拡大及び縮小、画像５０全体のうちのプレビュー画面に表示される部分の変更、画像５０のレイアウト変更等を行うことができる。

ユーザによって画像５０の上下左右の余白の設定値が初期設定値から変更された場合、ＰＣ２０は、当該変更内容を反映させた複数の画像データ１０１、１０２、１０３を生成する画像データ生成処理を改めて実行する。そして、ドライバ２１は、余白付与処理、データ結合処理、余白削除処理を改めて実行する。

以上に述べたように、本実施形態の画像記録システム１は、長尺の用紙９を搬送方向に搬送させる搬送部７と、用紙９に画像５０を記録するヘッド６２と、ＰＣ２０と、ドライバ２１とを有している。ＰＣ２０は、長尺印刷用の長尺印刷データを分割して、搬送方向に分割された３つの印刷領域５０ａ１、５０ａ２、５０ａ３のそれぞれを印刷するための３つの画像データ１０１、１０２、１０３を生成する画像データ生成処理を実行する。ドライバ２１は、３つの画像データ１０１、１０２、１０３の結合部分１１０に対して、印刷時における搬送方向に対応する第１方向に沿って０よりも大きい幅の余白１２０を付与する余白付与処理を実行する。また、ドライバ２１は、余白が付与された３つの画像データ１０１、１０２、１０３を結合させるデータ結合処理と、３つの画像データ１０１、１０２、１０３を結合させるときに、結合部分１１０の余白１２０を削除して、長尺印刷データを作成する余白削除処理と、を実行する。複数の画像データの結合部分の余白を０とした場合、複数の画像データの結合時に、結合部分には意図しない余白が生じることがある。これは、ドライバなどのソフトウェアの種類によって、余白を０としたときに実際に結合部分に付与される余白のサイズにばらつきがあるためである。本実施形態によれば、３つの画像データ１０１、１０２、１０３の結合部分１１０に付与した０よりも大きい余白１２０を削除するという処理をあえて実行することによって、３つの画像データ１０１、１０２、１０３の結合時に意図しない余白が生じることを抑制することができる。これにより、長尺印刷において、印刷品質を向上させることができる。

また、本実施形態では、ドライバ２１は、余白削除処理において、余白１２０ａ、１２０ｂのサイズを検出して、余白１２０ａ、１２０ｂを削除する。これによれば、余白１２０のサイズを自動で検出して削除することができる。このため、余白１２０のサイズがランダムに生成されるようなものであっても、結合部分１１０に付与された余白１２０が適切に削除された長尺印刷データを作成することができる。

また、本実施形態では、ドライバ２１は、余白付与処理において、３つの画像データ１０１、１０２、１０３のサイズが規定の用紙サイズに収まるように結合部分１１０に余白１２０を付与している。そして、ドライバ２１は、余白付与処理において、３つの画像データ１０１、１０２、１０３の第１方向の共通する一端側の結合部分１１０ａに第１幅の余白１２０ａを付与し、３つの画像データ１０１、１０２、１０３の第１方向の共通する他端側の結合部分１１０ｂに第２幅の余白１２０ｂを付与する。これによれば、データ結合処理によって削除される結合部分１１０に付与した余白１２０ａ、１２０ｂの幅を、それぞれの画像データ１０１、１０２、１０３で共通としている。すなわち、３つの画像データ１０１、１０２、１０３の結合時に削除される余白１２０ａ、１２０ｂの幅は固定値となる。このため、画像データが規定のサイズとなるように調整される場合において、３つの画像データ１０１、１０２、１０３の結合時に余白１２０ａ、１２０ｂを削除しても、長尺印刷データには、搬送方向に延びた部分と縮んだ部分とが生じない。よって、長尺印刷データのサイズの調整が容易となる。

さらに、本実施形態では、ドライバ２１は、長尺印刷データに基づいて長尺の用紙９に印刷される画像５０を、プレビュー画面に表示する表示処理を実行する。これによれば、プレビュー画面には、３つの画像データ１０１、１０２、１０３が結合された長尺印刷用の長尺印刷データに基づいた画像が表示される。このため、ユーザは、実際の長尺印刷用の画像を確認しながら、レイアウト変更などの印刷設定を行うことができる。

また、本実施形態では、ＰＣ２０は、画像データ生成処理において、続いて実行される余白付与処理によって余白が付与される３つの画像データ１０１、１０２、１０３の印刷領域の第１方向及び第１方向と直交する第２方向の長さを、用紙９に印刷される画像５０の印刷領域５０ａの搬送方向及び左右方向（走査方向）の長さと同じになるように調整する。これによれば、ドライバ２１によってデータ結合処理及び余白削除処理が実行された後に、長尺印刷データの第２方向の幅を拡大又は縮小する必要がなくなる。このため、長尺印刷データのサイズの調整が容易となる。

（変形例）
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許発明の範囲に記載の限りにおいて様々な変更が可能である。

上記実施形態では、ドライバ２１は、余白付与処理において、３つの画像データ１０１、１０２、１０３の共通する結合部分１１０ａに第１幅の余白１２０ａを付与し、３つの画像データ１０１、１０２、１０３の共通する結合部分１１０ｂに第２幅の余白１２０ｂを付与している。しかしながら、ドライバ２１は、余白付与処理において、３つの画像データ１０１、１０２、１０３のそれぞれの結合部分１１０にランダムの幅の余白１２０を付与してもよい。この場合において、ドライバ２１は、余白付与処理において、結合部分１１０に余白が付与された３つの画像データ１０１、１０２、１０３のサイズを規定のサイズとなるように圧縮する。規定のサイズとは、例えば、ＰＣ２０又はドライバ２１が設定可能な規定の用紙サイズ（Ａ４、Ａ５サイズなど）のことである。そして、ドライバ２１は、余白削除処理によって余白１２０が削除された長尺印刷データについて、第１方向の長さ及び第２方向の長さを長尺印刷用の正規の長さに調整する調整処理をさらに実行することが好ましい。画像データが規定のサイズとなるように調整される場合において、付与される余白１２０の幅がランダムである場合、複数の画像データの結合時に余白１２０を削除すると、搬送方向に延びた部分と、縮んだ部分とを含む長尺印刷データが生成されることとなる。ドライバ２１によって調整処理が実行される構成によれば、余白１２０を削除した後に、長尺印刷データのサイズを調整している。このため、長尺印刷データを、長尺印刷用の正規のサイズとすることができる。なお、ドライバ２１が複数の画像データのサイズを規定のサイズとなるように圧縮する場合において、複数の画像データの第１方向及び第２方向の長さの比率が、長尺印刷用の画像５０の搬送方向及び走査方向の長さの比率と同じになるように維持しつつ、規定のサイズに収まるように圧縮してもよい。この場合、複数の画像データを結合し、余白を削除することによって長尺印刷データを作成した後に、長尺印刷データのサイズを長尺印刷用の画像５０のサイズに拡大又は縮小する処理が行われる。また、ドライバ２１が結合部分１１０ａに第１幅の余白１２０ａを付与し、結合部分１１０ｂに第２幅の余白１２０ｂを付与する上記実施形態の構成において、ドライバ２１は、調整処理をさらに実行してもよい。

本発明において、ＰＣ２０は、画像データ生成処理において、続いてドライバ２１により実行される余白付与処理によって余白が付与される複数の画像データの印刷領域の第１方向及び第２方向の長さを、用紙９に印刷される画像５０の印刷領域５０ａの搬送方向及び左右方向（走査方向）の長さと同じになるように調整しなくてもよい。この場合、ドライバ２１は、データ結合処理及び余白削除処理の実行後、長尺印刷データの印刷領域の第１方向及び第２方向の幅の比率を、実際に用紙９に印刷される長尺の画像５０の搬送方向及び走査方向の幅の比率となるように調整する。

本発明において、ＰＣ２０は、画像データ生成処理において、２つ又は４つ以上の画像データを生成してもよい。

本発明において、画像データ生成処理、余白付与処理、データ結合処理、余白削除処理及び調整処理の一部又は全部をＰＣ２０が実行してもよく、一部又は全部をドライバ２１が実行してもよく、一部又は全部をプリンタ１０に含まれる制御部（プリンタ制御部８）が実行してもよい。また、上記の各処理の一部又は全部を、ドライバ２１とは別のアプリケーションソフトが実行してもよい。

本発明に係る画像記録システム１は、プリンタ１０の他に、複合機やコピー機などを含むものであってもよい。

１ 画像記録システム
７ 搬送部
９ 用紙（記録媒体）
２０ ＰＣ
２１ ドライバ
５０ 画像
５０ａ 印刷領域
５０ｂ 余白領域
６２ ヘッド
１０１ 画像データ
１０１ａ 印刷領域
１０２ 画像データ
１０２ａ 印刷領域
１０３ 画像データ
１０３ａ 印刷領域
１１０ 結合部分
１２０ 余白

Claims (8)

1. 長尺印刷を行う画像記録システムであって、
   長尺の記録媒体を搬送方向に搬送させる搬送部と、
   前記記録媒体に画像を記録する印字ヘッドと、
   制御部と、を備え、
   前記制御部は、
   長尺印刷用の長尺印刷データを分割して、前記搬送方向に分割された複数の印刷領域のそれぞれを印刷するための複数の画像データを生成する画像データ生成処理と、
   前記複数の画像データの結合部分に対して、印刷時における前記搬送方向に対応する第１方向に沿って０よりも大きい幅の余白を付与する余白付与処理と、
   前記余白が付与された前記複数の画像データを結合させるデータ結合処理と、
   前記データ結合処理によって前記複数の画像データを結合させるときに、前記結合部分の前記余白を削除して、前記長尺印刷データを作成する余白削除処理と、を実行することを特徴とする画像記録システム。
2. 前記制御部は、
   前記余白削除処理において、前記余白のサイズを検出して、前記余白を削除することを特徴とする請求項１に記載の画像記録システム。
3. 前記制御部は、
   前記余白付与処理において、前記結合部分に前記余白が付与された前記複数の画像データのサイズを、規定のサイズとなるように圧縮し、
   前記余白削除処理によって前記余白が削除された前記長尺印刷データについて、前記第１方向の長さ及び前記第１方向と直交する第２方向の長さを長尺印刷用の正規の長さに調整する調整処理をさらに実行することを特徴とする請求項１又は２に記載の画像記録システム。
4. 前記制御部は、
   前記余白付与処理において、前記複数の画像データのサイズが規定のサイズに収まるように、それぞれの前記画像データの前記第１方向の共通する一端側の結合部分に第１幅の余白を付与し、それぞれの前記画像データの前記第１方向の共通する他端側の結合部分に第２幅の余白を付与することを特徴とする請求項１～３の何れか１項に記載の画像記録システム。
5. 前記制御部は、
   プレビュー画面に、前記長尺印刷データに基づいて前記長尺の記録媒体に印刷される画像を表示する表示処理をさらに実行することを特徴とする請求項１～４の何れか１項に記載の画像記録装置。
6. 前記制御部は、
   前記画像データ生成処理において、続いて実行される前記余白付与処理によって余白が付与される前記複数の画像データの印刷領域の前記第１方向及び前記第１方向と直交する第２方向の長さを、前記記録媒体に印刷される画像の印刷領域の前記搬送方向及び前記搬送方向と直交する走査方向の長さと同じになるように調整することを特徴とする請求項１～５の何れか１項に記載の画像記録装置。
7. 長尺の記録媒体を搬送方向に搬送させつつ、印字ヘッドによって前記記録媒体に画像を記録することで画像記録装置に長尺印刷を行わせるための画像記録ドライバであって、
   前記搬送方向に分割された複数の印刷領域のそれぞれを印刷するための複数の画像データであって、互いに結合させることで長尺印刷用の長尺印刷データを生成可能な複数の画像データの結合部分に対して、印刷時における前記搬送方向に対応する第１方向に沿って０よりも大きい所定の幅の余白を付与する余白付与処理と、
   前記余白が付与された前記複数の画像データを結合させるデータ結合処理と、
   前記データ結合処理によって前記複数の画像データを結合させるときに、前記結合部分の前記余白を削除して、前記長尺印刷データを作成する余白削除処理と、
   を実行することを特徴とする画像記録ドライバ。
8. プレビュー画面に、前記長尺印刷データに基づいて前記長尺の記録媒体に印刷される画像を表示する表示処理をさらに実行することを特徴とする請求項７に記載の画像記録ドライバ。

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