JP2022182009A - 半導体発光素子および半導体発光素子の製造方法 - Google Patents

半導体発光素子および半導体発光素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】p型層およびトンネル接合層に含まれるp+層に含まれるp型不純物の活性化率を高め、良好な電流拡散とキャリア注入を行うことが可能な半導体発光素子および半導体発光素子の製造方法を提供する。【解決手段】成長基板(11)と、成長基板(11)上に形成された複数の柱状半導体層(13,14)と、柱状半導体層(13,14)の側面に接触して複数の柱状半導体層(13,14)を覆うp型の埋込半導体層(15)と、埋込半導体層(15)上に形成されたトンネル接合層(16)と、トンネル接合層(16)上に形成されたn型半導体層(17)とを備え、埋込半導体層(15)、トンネル接合層(16)およびn型半導体層(17)にはメサ構造が形成されており、トンネル接合層(16)がメサ構造の側面まで延伸して形成されている半導体発光素子。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体発光素子および半導体発光素子の製造方法に関し、特に複数の柱状半導体層をp型の埋込半導体層で埋め込んだ構造を有する半導体発光素子および半導体発光素子の製造方法に関する。
近年、窒化物系半導体の結晶成長方法が急速に進展し、この材料を用いた高輝度の青色、緑色発光素子が実用化された。従来から存在した赤色発光素子とこれらの青色発光素子、緑色発光素子を組み合わせることで光の3原色全てが揃い、フルカラーのディスプレイ装置も実現可能となった。即ち、光の3原色全てを混合させると白色の光を得ることもできるようになり、照明用デバイスへの応用も可能である。
照明用途の光源に用いる半導体発光素子では、高電流密度領域において高いエネルギー変換効率と高い光出力を実現できることが望ましく、放出される光の配光特性が安定していることが望ましい。これらの課題を解決するために特許文献1では、成長基板上にn型ナノワイヤコアと活性層とp型層を成長し、p型層の側面にトンネル接合層を形成し、n型の埋込半導体層で埋め込んだ半導体発光素子が提案されている。
特許文献1に開示されているナノワイヤコアの外周に活性層を形成した半導体発光素子では、成長基板の全面に活性層を形成したものよりも結晶欠陥や貫通転位が少なく、高品質な結晶を得られ、またm面成長できるため高電流密度における外部量子効率の向上を図ることができる。また、特許文献1のナノワイヤコアを用いた半導体発光素子では、活性層を高品質な結晶で形成できるため、活性層のIn組成を高めて長波長化を図ることが期待されている。また、ナノワイヤの周囲にトンネル接合層を形成し、n型の埋込半導体層でナノワイヤを埋め込むことで、埋込半導体層での電流拡散とトンネル接合層からp型層へ良好にキャリアを注入することができる。
特開2020-077817号公報
しかし特許文献1の従来技術では、ナノワイヤを含む柱状半導体の一部としてp型層およびトンネル接合層を形成し、p型層およびトンネル接合層に含まれているp+層は、n型半導体層の内部に埋め込まれている。このため、製造工程でp型層およびp+層の内部に含まれてしまう水素原子を離脱させて、p型不純物を活性化しキャリア濃度を高めることが困難であるという問題があった。p型層およびp+層でのキャリア濃度が低いと、p型層へのキャリア注入が困難になるため、半導体発光素子の電流密度を高めて光量を増大させることが困難になる。
そこで本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、p型層およびトンネル接合層に含まれるp+層に含まれるp型不純物の活性化率を高め、良好な電流拡散とキャリア注入を行うことが可能な半導体発光素子および半導体発光素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の半導体発光素子は、成長基板と、前記成長基板上に形成された複数の柱状半導体層と、前記柱状半導体層の側面に接触して複数の前記柱状半導体層を覆うp型の埋込半導体層と、前記埋込半導体層上に形成されたトンネル接合層と、前記トンネル接合層上に形成されたn型半導体層とを備え、前記埋込半導体層、前記トンネル接合層および前記n型半導体層にはメサ構造が形成されており、前記トンネル接合層が前記メサ構造の側面まで延伸して形成されていることを特徴とする。
このような本発明の半導体発光素子では、p型の埋込半導体層上にトンネル接合層が形成され、メサ構造の側面までトンネル接合層が延伸して形成されているため、活性化工程においてメサ構造の側面に露出した埋込半導体層およびトンネル接合層を介して水素を離脱させることができ、埋込半導体層およびトンネル接合層のp+層に含まれるp型不純物の活性化率を高め、良好な電流拡散とキャリア注入を行うことが可能となる。
また本発明の一態様では、前記トンネル接合層は、n+層とp+層の積層構造を有しており、前記メサ構造の表面から、少なくとも前記p+層にまで到達する溝部が形成されている。
また本発明の一態様では、前記溝部は、前記埋込半導体層にまで到達して形成されている。
また本発明の一態様では、前記溝部は、前記柱状半導体層の頂面より前記成長基板側にまで到達して形成されている。
また本発明の一態様では、前記溝部は、平面視において前記柱状半導体を避けた領域に形成されている。
また本発明の一態様では、前記溝部は、ドット形状または線形状に形成されている。
また上記課題を解決するために、本発明の半導体発光素子の製造方法は、成長基板上に複数の柱状半導体層およびp型の埋込半導体層を形成する第1成長工程と、前記埋込半導体層上に、トンネル接合層およびn型半導体層を形成する第2成長工程と、前記埋込半導体層、前記トンネル接合層および前記n型半導体層にメサ構造を形成して、前記トンネル接合層を前記メサ構造の側面から露出させるメサ形成工程と、前記メサ形成工程の後に、前記トンネル接合層に含まれるp+層を活性化する活性化工程とを備えることを特徴とする。
また本発明の一態様では、前記第2成長工程の後で、かつ前記活性化工程の前に、前記メサ構造の表面から少なくとも前記p+層にまで到達する溝部をエッチングで形成する溝部エッチング工程を備える。
また本発明の一態様では、前記第2成長工程では、前記埋込半導体層上の一部にマスクを形成し、前記マスクを用いた選択成長により前記トンネル接合層および前記n型半導体層を成長し、前記第2成長工程の後で、かつ前記活性化工程の前に、前記マスクを除去して溝部を形成する溝部マスク除去工程を備える。
本発明では、p型層およびトンネル接合層に含まれるp+層に含まれるp型不純物の活性化率を高め、良好な電流拡散とキャリア注入を行うことが可能な半導体発光素子および半導体発光素子の製造方法を提供することができる。
第1実施形態に係る半導体発光素子10を示す模式図である。 半導体発光素子10に形成された溝部19の構造例を模式的に示す部分拡大図であり、図2(a)はp+層16pまで形成した例を示し、図2(b)は埋込半導体層15まで形成した例を示し、図2(c)はナノワイヤ層13まで形成した例を示している。 半導体発光素子10の製造方法における第1成長工程を示す模式図であり、図3(a)はマスク形成工程、図3(b)はナノワイヤ成長工程、図3(c)は活性層成長工程、図3(d)は埋込半導体層成長工程を示している。 第1実施形態に係る半導体発光素子10の製造方法を示す模式図であり、図4(a)は第2成長工程、図4(b)はメサ形成工程、図4(c)は溝部エッチング工程と活性化工程、図4(d)は電極形成工程を示している。 第2実施形態に係る半導体発光素子10の製造方法を示す模式図であり、図5(a)はマスク形成工程、図5(b)は第2成長工程、図5(c)は溝部マスク除去工程、図5(d)はメサ形成工程と活性化工程、図5(e)は電極形成工程を示している。 第3実施形態における溝部19の形成パターンを模式的に示す平面図であり、図6(a)は丸ドット形状、図6(b)は多角形ドット形状、図6(c)は線形状の低密度な配置、図6(d)は線形状の高密度な配置を示している。 第4実施形態における溝部19とナノワイヤ層13の形成パターンを模式的に示す平面図であり、図7(a)は丸ドット形状の溝部19を柱状半導体の間に配置した例であり、図7(b)は電極間を結ぶ方向に沿って線形状の溝部19を配置した例であり、図7(c)は電極間を横断する方向に線形状の溝部19を配置した例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付すものとし、適宜重複した説明は省略する。図1は、第1実施形態に係る半導体発光素子10を示す模式図である。
図1に示すように、半導体発光素子10は、成長基板11と、マスク12と、ナノワイヤ層13と、活性層14と、埋込半導体層15と、トンネル接合層16と、n型半導体層17と、メサ溝18と、溝部19と、カソード電極20と、アノード電極21を備えている。ここで、ナノワイヤ層13および活性層14は、成長基板11に対して垂直方向に選択成長されて柱形状とされており、本発明における柱状半導体層を構成している。
図1に示すように、半導体発光素子10の一部は表面から成長基板11まで埋込半導体層15が除去されてメサ溝18(メサ構造)が形成されており、成長基板11の表面が露出されてカソード電極20が形成されている。また、n型半導体層17上にはアノード電極21が形成されている。ここでメサ構造とは、所定領域を取り囲むように複数の半導体層を貫いた溝が形成されていることで、各半導体層の積層構造断面が側面から露出する構造をいう。
成長基板11は、半導体材料を結晶成長可能な材料で構成された略平板状の部材であり、主面側にマスク12が形成されている。また、成長基板11の一部は露出されてカソード電極20が形成されている。半導体発光素子10を窒化物系半導体で構成する場合には、成長基板11としてGaN基板を用いることが好ましく、レーザ発振させるためには、共振器面が劈開により形成しやすいc面GaN基板を用いてもよい。また、成長基板11として成長する半導体材料とは異なる材料で構成されたc面サファイア基板やSi基板等の異種基板を用い、バッファ層や下地層等の複数の半導体層を成長させたものを用いるとしてもよい。
バッファ層は、単結晶基板と下地層の間に形成されて両者の格子不整合を緩和するための層である。単結晶基板としてc面サファイア基板を用いる場合にはバッファ層にGaNを用いることが好ましいが、AlNやAlGaNなどを用いるとしてもよい。下地層は、成長基板11やバッファ層上に形成された単結晶の半導体層であり、ノンドープのGaNを数μmの厚さで形成し、その上にn型コンタクト層等のn型半導体層を備えた複数層で構成することが好ましい。n型コンタクト層は、n型不純物がドープされた半導体層であり、例えばSiドープしたn型Al0.05Ga0.95Nが挙げられる。
マスク12は、成長基板11や下地層の表面に形成された誘電体材料からなる層である。マスク12を構成する材料としては、マスク12からは半導体の結晶成長が困難なものを選択し、例えばSiOやSiNやAlなどが好適である。マスク12には後述する開口部が複数形成されており、開口部から部分的に露出した成長基板11または下地層の表面から半導体層が成長可能とされている。
柱状半導体層は、マスク12に設けられた開口部に結晶成長された半導体層であり、成長基板11の主面に対して鉛直に略柱状の半導体層が立設して形成されている。このような柱状半導体層は、構成する半導体材料に応じて適切な成長条件を設定し、特定の結晶面方位が成長する選択成長を実施することで得られる。図1に示した例では、マスク12に複数の開口部を二次元的に周期的に形成しているため、柱状半導体層も成長基板11上に二次元的に周期的に形成されている。
ナノワイヤ層13は、マスク12の開口部から露出した成長基板11または下地層に選択成長された柱状の半導体層であり、例えばn型不純物がドープされたGaNから構成されている。ナノワイヤ層13としてGaNを用いると、成長基板11上に選択成長されたナノワイヤ層13は、6つのm面がファセットとして形成された略六角柱の形状となる。図1では開口部が形成された領域にのみナノワイヤ層13が成長しているように見えるが、実際には横方向成長によりマスク12上にも結晶成長が進むため、開口部の周囲に拡大した六角柱が形成される。例えば、開口部を直径150nm程度の円として形成した場合には、直径240nm程度の円に内接する六角形を底面とする高さ1~2μm程度の六角柱状のナノワイヤ層13を形成することができる。
本実施形態ではナノワイヤ層13としてGaNを用いた例を示しているが、発光波長を長波長化するために活性層14のIn組成を高める場合には、格子不整合によるミスフィット転位を低減するためにナノワイヤ層13としてGaInNを用いるとしてもよい。同様に、半導体発光素子10の波長を短波長化する場合には、ナノワイヤ層13としてAlGaNを用いることや、活性層14の井戸層およびバリア層を各々組成の異なるAlGaNに変更することも可能である。
活性層14は、ナノワイヤ層13よりも外周に成長された半導体層であり、例えば厚さ5nmのGaInN量子井戸層と厚さ10nmのGaN障壁層を5周期重ねた多重量子井戸活性層が挙げられる。ここでは多重量子井戸活性層を挙げたが、単一量子井戸構造であってもよく、バルク活性層であってもよい。活性層14がナノワイヤ層13の側面および上面に形成されているため、活性層14の面積を確保することができる。活性層に取り込まれるInの比率が高くなるほど、半導体発光素子10の発光波長は長波長化し、In組成比を0.10以上とすることで発光波長を480nm以上とすることができる。また、In組成比を0.12以上とすることで発光波長を500nm以上とすることができる。また、ナノワイヤ層13の側面はm面で構成されているため、側面に形成された活性層14もm面を有する非極性面であり、ドループ特性を改善することができる。
埋込半導体層15は、活性層14よりも外周に成長された半導体層であり、例えばp型不純物がドープされたGaNから構成されている。埋込半導体層15が活性層14の側面および上面を覆って、成長基板11または下地層に至るまで覆うように形成されている。これにより、ナノワイヤ層13と活性層14と埋込半導体層15でダブルヘテロ構造が構成され、良好にキャリアを活性層14に閉じ込めて発光再結合の確率を向上させることができる。図1では埋込半導体層15を単層で構成した例を示しているが、成長基板11の表面から柱状半導体層の上面まで埋込むように半導体層を形成するものであれば複数層の積層構造であってもよい。
トンネル接合層16は、埋込半導体層15上に形成された半導体層であり、例えばp型不純物が高濃度にドープされ埋込半導体層15と接触するp+層16p(図1では図示省略)と、n型不純物が高濃度にドープされp+層16p上に形成されたn+層16n(図1では図示省略)とが順に成長された二層構造を有している。p+層16pは、p型不純物が高濃度にドープされた半導体層であり、例えば厚さ5nmでMg濃度が2×1020cm-3のGaNを用いることができる。n+層16nは、例えば厚さ10nmでSi濃度が2×1020cm-3のGaNを用いることができる。p+層とn+層によりトンネル接合が形成されるため、p+層16pとn+層16nの二層は本発明におけるトンネル接合層16を構成している。
n型半導体層17は、トンネル接合層16上に形成されたn型の半導体層であり、表面の一部にアノード電極21が形成されている。n型半導体層17は単層でも複数層の積層構造で構成されていてもよい。また、n型半導体層17を構成する材料も限定されず、例えばn型GaN、n型AlGaN等を用いることができる。n型半導体層17にはアノード電極21が形成されるため、n型半導体層17の最表面はn型不純物の濃度が高いコンタクト層を形成しておくことが好ましい。
メサ溝18は、n型半導体層17から成長基板11または下地層までの各半導体層を貫通して形成された溝であり、半導体発光素子10の発光領域を区分してメサ構造を構成する。メサ溝18の側面からはn型半導体層17、トンネル接合層16(n+層16n、p+層16p)、埋込半導体層15の外周が露出している。したがって、トンネル接合層16は、メサ溝18で画定されるメサ構造の側面まで延伸して形成されている。ここで、各半導体層がメサ構造の側面に露出とは、メサ溝18を形成した際に各半導体層の外周がメサ構造の側面にまで延伸されていることを意味しており、後工程でメサ溝18内にパッシベーション膜やその他の構造を形成したものも含んでいる。メサ溝18には、さらに素子分離溝が形成されて半導体発光素子10が個別に分離されている。
溝部19は、メサ構造のn型半導体層17表面から少なくともトンネル接合層16のp+層16pにまで到達して形成された溝である。図2は、半導体発光素子10に形成された溝部19の構造例を模式的に示す部分拡大図であり、図2(a)はp+層16pまで形成した例を示し、図2(b)は埋込半導体層15まで形成した例を示し、図2(c)はナノワイヤ層13まで形成した例を示している。
図2(a)に示したように、溝部19をp+層16pの途中まで形成した場合には、p+層16pは溝部19の底部および側部に露出する。この構造では、溝部19内でp+層16pの露出する面積が大きいため、後述する活性化工程でp+層16pに取り込まれていた水素原子を溝部19から離脱させやすい。
図2(b)に示したように、溝部19を埋込半導体層15に到達するまで形成した場合には、p+層16pは溝部19の側部に露出し、埋込半導体層15が溝部19の底部および側部に露出する。この構造では、溝部19の側部にp+層16pが露出しているため、活性化工程でp+層16pに取り込まれていた水素原子を溝部19から離脱させることができる。また、溝部19の底部と側部で埋込半導体層15が露出しているため、活性化工程で埋込半導体層15に取り込まれていた水素原子を溝部19から離脱させることもできる。
図2(c)に示したように、溝部19を柱状半導体層の頂面より成長基板11側にまで深く形成し、ナノワイヤ層13の一部にまで到達して形成するとしてもよい。また、ナノワイヤ層13を避けた位置にナノワイヤ層13の頂面よりも深くまで溝部19を形成するとしてもよい。これらの構造では、溝部19の側部でp+層16pと埋込半導体層15が露出し、活性化工程で取り込まれていた水素原子を溝部19から離脱させることができる。
カソード電極20は、成長基板11または下地層が露出された領域に形成された電極であり、露出された半導体層とオーミック接触する金属材料とパッド電極の積層構造で構成されている。アノード電極21は、n型半導体層17上の一部に形成された電極であり、n型半導体層17の最表面とオーミック接触する金属材料とパッド電極の積層構造で構成されている。また、図1では図示を省略したが、必要に応じて半導体発光素子10の表面をパッシベーション膜で覆うなど公知の構造を適用してもよい。また、n型半導体層17全体にアノード電極21を延伸した透明電極を形成するとしてもよい。
図3は、半導体発光素子10の製造方法における第1成長工程を示す模式図であり、図3(a)はマスク形成工程、図3(b)はナノワイヤ成長工程、図3(c)は活性層成長工程、図3(d)は埋込半導体層成長工程を示している。図4は、本実施形態に係る半導体発光素子10の製造方法を示す模式図であり、図4(a)は第2成長工程、図4(b)はメサ形成工程、図4(c)は溝部エッチング工程と活性化工程、図4(d)は電極形成工程を示している。
まず図3(a)に示すマスク形成工程では、n型GaNからなる成長基板11上にスパッタ法でSiOからなるマスク12を膜厚30nm程度堆積させ、ナノインプリンティングリソグラフィーのような微細パターン形成方法を用いて、直径150nm程度の開口部12aを形成する。成長基板11としてサファイア等の異種基板を用いる場合には、サファイア基板上にバッファ層、下地層およびn型半導体層を形成して、n型半導体層の表面を成長基板11の表面に用いるとしてもよい。バッファ層の成長条件としては、例えば原料ガスとしてTMA(TriMethylAlminium)、TMG(TriMethylGallium)およびアンモニアを用い、成長温度が1100℃、V/III比が1000、水素をキャリアガスとして圧力10hPaである。下地層およびn型半導体層の成長条件としては、例えば成長温度が1050℃、V/III比が1000、水素をキャリアガスとして圧力500hPaである。
次に図3(b)に示すナノワイヤ成長工程では、MOCVD法による選択成長により、開口部12aから露出した成長基板11上にGaNからなるナノワイヤ層13を成長させる。ナノワイヤ層13の成長条件としては、例えば原料ガスとしてTMGおよびアンモニアを用い、成長温度が1050℃、V/III比が10、水素をキャリアガスとして圧力100hPaである。
次に図3(c)に示す活性層成長工程では、MOCVD法を用いてナノワイヤ層13の側面および上面に、厚さ5nmのGaInN量子井戸層と厚さ10nmのGaN障壁層を5周期重ねた活性層14を成長させる。活性層14の成長条件としては、例えば成長温度が800℃、V/III比が3000、窒素をキャリアガスとして圧力1000hPaで、原料ガスとしてTMG、TMI(TriMethylIndium)およびアンモニアを用いる。
次に図3(d)に示す埋込半導体層成長工程では、p型不純物をドープしたGaNからなる埋込半導体層15を成長させ、ナノワイヤ層13と活性層14からなる柱状半導体層の外周および上面を埋込半導体層15で埋める。埋込半導体層15の成長条件としては、例えば成長温度が950℃、V/III比が1000、水素をキャリアガスとして圧力300hPaであり、原料ガスとしてTMG、CpMg(bisCycropentadienylMagnesium)およびアンモニアを用いる。埋込半導体層15を厚膜化するためには、埋込半導体層15の成長条件は縦方向への成長であるc面成長が促進される条件が好ましい。
上述したように埋込半導体層15は、柱状半導体層の間に設けられたマスク12上に成長させる必要があり、埋込半導体層15を成長する際に柱状半導体層の下部において空隙が生じる可能性がある。したがって、埋込半導体層15の成長では、原料ガスとしてTMG、シランおよびアンモニアを用い、初期段階では横方向成長であるm面の成長を促進する低温かつ低V/III比で成長することが好ましい。低温かつ低V/III比の一例としては、800℃以下で100以下のV/III比、水素をキャリアガスとして圧力200hPaが挙げられる。埋込半導体層15の横方向成長によって柱状半導体層の下部でマスク12上が隙間なく埋められた後には、縦方向成長であるc面の成長を促進する高温かつ高V/III比で成長することが好ましい。高温かつ高V/III比の一例としては、1000℃以上で2000以上のV/III比、水素をキャリアガスとして圧力500hPaが挙げられる。図3(a)のマスク形成工程から図3(d)の埋込半導体層成長工程までは本発明における第1成長工程に相当している。
次に図4(a)に示す第2成長工程では、埋込半導体層15上に、トンネル接合層16のp+層16pとn+層16nおよびn型半導体層17を成長させる。トンネル接合層16の成長条件としては、例えば成長温度が800℃、V/III比が3000、窒素をキャリアガスとして圧力500hPaである。また、p+層16pとしては厚さ5nmでMg濃度が2×1020cm-3のGaNが挙げられ、n+層16nとしては厚さ10nmでSi濃度が2×1020cm-3のGaNが挙げられる。
次に図4(b)に示すメサ形成工程では、選択的にドライエッチングによりn型半導体層17からトンネル接合層16、埋込半導体層15を部分的に除去し、成長基板11の上面を露出させてメサ溝18を形成する。上述したようにメサ溝18を形成することでメサ溝18に囲まれた領域が半導体発光素子10の発光領域として区画される。
次に図4(c)に示す溝部エッチング工程では、選択的にドライエッチングでn型半導体層17からトンネル接合層16の少なくともp+層16pまで到達する溝部19を形成する。溝部19を形成した後に活性化工程を実施し、メサ構造の側面まで到達して露出している埋込半導体層15とp+層16pから水素を離脱させて活性化処理を行う。同時に、溝部19内に露出しているp+層16pからも水素を離脱させて活性化処理を促進する。ここで、活性化処理の方法が限定されないが、一例としては大気雰囲気中において600℃での熱処理(アニール)が挙げられる。ここでは大気雰囲気中でのアニールを示したが、埋込半導体層15とトンネル接合層16を活性化できる原子状水素の存在しない雰囲気での熱処理であればよい。
次に図4(d)に示す電極形成工程では、成長基板11の表面にカソード電極20を形成し、n型半導体層17上にアノード電極21を形成する。また、必要に応じて電極形成後のアニールやパッシベーション膜の形成、素子分割を実施して半導体発光素子10を得る。
本実施形態の半導体発光素子10では、カソード電極20とアノード電極21の間に電圧を印加すると、n型半導体層17、トンネル接合層16、埋込半導体層15、活性層14、ナノワイヤ層13、成長基板11の順に電流が流れ、活性層14で発光再結合により光が生じる。活性層14からの発光は、半導体発光素子10の外部に取り出される。
トンネル接合層16を介したトンネル電流による電流注入は抵抗が小さく、良好に電流注入を行うことができる。また、n型半導体層17は電流が拡散しやすいため、メサ構造の全領域に電流を拡散してトンネル接合層16全体から電流注入を行うことができる。これにより、半導体発光素子10における高電流密度を実現するとともに、外部量子効率を向上させることが可能となる。
また、ナノワイヤ層13の側面は選択成長により形成されたm面となっているため、その外周に形成された活性層14と埋込半導体層15も互いにm面で接触している。m面は無極性面であり分極が生じないため活性層14での発光効率も高く、しかも六角柱の側面全てがm面であることから半導体発光素子10の発光効率を向上させることができる。さらに、活性層の膜厚を厚くすることができるため、活性層14の体積を従来の半導体発光素子よりも3~10倍程度まで増加させることができ、注入キャリア密度を低減して効率ドループを大幅に低減できる。
上述したように、本実施形態の半導体発光素子10では、メサ構造の側面までトンネル接合層16が延伸して形成されており、少なくともp+層16pまで溝部19が形成されている。したがって、活性化工程においてメサ構造の側面に露出した埋込半導体層15およびトンネル接合層16から水素原子を離脱させることができ、埋込半導体層15およびp+層16pに含まれるp型不純物の活性化率を高め、良好な電流拡散とキャリア注入を行うことが可能となる。
また、第2成長工程の後に、溝部19をエッチングで形成する溝部エッチング工程を実施し、少なくともp+層16pにまで到達する溝部19が形成される。その後に活性化工程を実施することで、活性化工程において溝部19の側面に露出したp+層16pから水素原子を離脱させることができ、メサ構造の外周近傍だけではなく内部領域においても、p+層16pに含まれるp型不純物の活性化率を高め、良好な電流拡散とキャリア注入を行うことが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図5を用いて説明する。第1実施形態と重複する内容は説明を省略する。図5は、本実施形態に係る半導体発光素子10の製造方法を示す模式図であり、図5(a)はマスク形成工程、図5(b)は第2成長工程、図5(c)は溝部マスク除去工程、図5(d)はメサ形成工程と活性化工程、図5(e)は電極形成工程を示している。本実施形態では、図3に示した第1成長工程の後に、マスクを用いた選択成長で第2成長工程を実施する点が第1実施形態と異なっている。
図5(a)に示すマスク形成工程では、図3(d)に示した埋込半導体層成長工程の後に、埋込半導体層15の一部にマスク22を形成する。マスク22を構成する材料としては、マスク22上からはトンネル接合層16の結晶成長が困難な誘電体材料を選択し、例えばSiOやSiNやAlなどが好適である。マスク22を形成する領域は溝部19を形成する領域であり、所望の位置と形状にマスク22を形成することで、後述するようにナノワイヤ層13との位置関係を考慮して、溝部19のパターンを形成することができる。
次に図5(b)に示す第2成長工程では、埋込半導体層15上に、マスク22を用いた選択成長によりトンネル接合層16のp+層16pとn+層16nおよびn型半導体層17を成長させる。このとき、マスク22上にはトンネル接合層16のp+層16pとn+層16nが成長しておらず、溝部19の底部にマスク22が残存している状態である。
次に図5(c)に示す溝部マスク除去工程では、エッチングによりマスク22を除去し、溝部19を形成して溝部19の底部に埋込半導体層15の表面を露出させる。このとき、溝部19の側部にはトンネル接合層16のp+層16pが露出する。マスク22の除去は、n型半導体層17およびトンネル接合層16を構成する半導体材料をエッチングせず、マスク22の材料のみを除去するウェットエッチングを用いることができる。
次に図5(d)に示すメサ形成工程では、選択的にドライエッチングによりn型半導体層17からトンネル接合層16、埋込半導体層15を部分的に除去し、成長基板11の上面を露出させてメサ溝18を形成する。上述したようにメサ溝18を形成することでメサ溝18に囲まれた領域が半導体発光素子10の発光領域として区画される。溝部19とメサ溝18を形成した後に活性化工程を実施し、メサ構造の側面まで到達して露出している埋込半導体層15とp+層16pから水素を離脱させて活性化処理を行う。同時に、溝部19内に露出している埋込半導体層15とp+層16pからも水素を離脱させて活性化処理を促進する。
次に図5(e)に示す電極形成工程では、成長基板11の表面にカソード電極20を形成し、n型半導体層17上にアノード電極21を形成する。また、必要に応じて電極形成後のアニールやパッシベーション膜の形成、素子分割を実施して半導体発光素子10を得る。
本実施形態でも、マスク22を用いた選択成長での第2成長工程とマスク除去工程で溝部19を形成し、少なくともp+層16pにまで到達する溝部19が形成される。その後に活性化工程を実施することで、活性化工程において溝部19の側面に露出したp+層16pから水素原子を離脱させることができ、メサ構造の外周近傍だけではなく内部領域においても、p+層16pに含まれるp型不純物の活性化率を高め、良好な電流拡散とキャリア注入を行うことが可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図6を用いて説明する。第1実施形態と重複する内容は説明を省略する。図6は、本実施形態における溝部19の形成パターンを模式的に示す平面図であり、図6(a)は丸ドット形状、図6(b)は多角形ドット形状、図6(c)は線形状の低密度な配置、図6(d)は線形状の高密度な配置を示している。
図6(a)~図6(d)に示した例では、メサ溝18で画定されるメサ構造として、300μm×300μmの矩形状を想定している。また、溝部19を形成する深さとしては、図2(a)~図2(c)に示した何れの例でもよい。
図6(a)に示した例は、溝部19を円形のドット形状で形成し、100μm間隔で3行3列の対角にカソード電極20とアノード電極21が形成され、残りの7箇所に溝部19が配置されたパターンである。この配置例では、溝部19の直径を20μmとすると、溝部19の総面積は約2200μmとなり、チップ面積に占める溝部19の面積比は約2.44%である。他の例としては、50μm間隔で4行4列の対角にカソード電極20とアノード電極21が形成され、残りの14箇所に溝部19が配置されたパターンが挙げられる。この配置例では、溝部19の直径を5μmとすると、溝部19の総面積は約274μmとなり、チップ面積に占める溝部19の面積比は約0.73%である。
図6(b)に示した例は、溝部19を正方形のドット形状で形成し、100μm間隔で3行3列の対角にカソード電極20とアノード電極21が形成され、残りの7箇所に溝部19が配置されたパターンである。この配置例では、溝部19の一辺を20μmとすると、溝部19の総面積は2800μmとなり、チップ面積に占める溝部19の面積比は約3.10%である。他の例としては、50μm間隔で4行4列の対角にカソード電極20とアノード電極21が形成され、残りの14箇所に溝部19が配置されたパターンが挙げられる。この配置例では、溝部19の一辺を5μmとすると、溝部19の総面積は約350μmとなり、チップ面積に占める溝部19の面積比は約0.39%である。
図6(c)に示した例は、メサ構造の一方の側壁に平行に100μm間隔で溝部19をストライプ(線)形状で3本形成したパターンである。この配置例では、ストライプの幅は5μmとし、中央のストライプの長さを250μm、他のストライプの長さを150μmとすると、溝部19の総面積は2750μmとなり、チップ面積に占める溝部19の面積比は約3.06%である。
図6(d)に示した例は、メサ構造の一方の側壁に平行に50μm間隔で溝部19をストライプ(線)形状で5本形成したパターンである。この配置例では、ストライプの幅は5μmとし、中央のストライプの長さを250μm、他のストライプの長さを150μmとすると、溝部19の総面積は4250μmとなり、チップ面積に占める溝部19の面積比は約4.72%である。
図6(a)~図6(d)に示した何れの例でも、チップ面積に占める溝部19の面積比率は5%未満であり、95%以上の面積においてトンネル接合層16から埋込半導体層15に対して電流注入をすることで、半導体発光素子10への良好で均一な電流注入をすることができる。また、隣り合う溝部19の間隔を50~100μm程度としているため、溝部19から水素を離脱できるp+層16pの面積を確保でき、p+層16pを面内全域において活性化することができる。また、活性化処理に必要な時間を短縮することもできる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図7を用いて説明する。第1実施形態と重複する内容は説明を省略する。図7は、本実施形態における溝部19とナノワイヤ層13の形成パターンを模式的に示す平面図であり、図7(a)は丸ドット形状の溝部19を柱状半導体の間に配置した例であり、図7(b)は電極間を結ぶ方向に沿って線形状の溝部19を配置した例であり、図7(c)は電極間を横断する方向に線形状の溝部19を配置した例である。
本実施形態では、平面視においてナノワイヤ層13を避けた領域に溝部19を形成する。溝部19を形成する深さとしては、図2(a)~図2(c)に示した何れの例でもよく、特に図2(c)に示したようにナノワイヤ層13(柱状半導体層)の頂面よりも深い位置まで溝部19を形成する場合には、活性層14を溝部19で除去しないためこれらの配置を採用することが好ましい。
図7(a)に示した例では、溝部19を丸ドット形状として、三角格子状に配置されたナノワイヤ層13(柱状半導体層)の中心に溝部19を配置している。この配置例では、チップ領域の略全面に均一に溝部19を形成できるので、チップ領域の略全面で均一にp+層16pを活性化できる。
図7(b)に示した例では、溝部19を線形状として、三角格子状に配置されたナノワイヤ層13の配列のうち、アノード電極21とカソード電極20を結ぶ方向に沿って、ナノワイヤ層13の間に溝部19を配置している。この配置例では、アノード電極21からカソード電極20に向けて流れる電流の経路に沿ってp+層16pの活性化率を高めることができ、電流注入をさらに良好にすることができる。
図7(c)に示した例では、溝部19を線形状として、メサ構造の一方の側壁に平行に、ナノワイヤ層13の間に溝部19を配置している。この配置例では、チップ領域の一辺から対向する他辺まで溝部19を形成できるため、チップ領域の略全面においてp+層16pの活性化率を高めることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。第1実施形態と重複する内容は説明を省略する。図6(c)(d)および 図7(b)(c)では、線形状の溝部19として直線形状のものを示したが、曲線形状を用いるとしてもよい。特に、アノード電極21の一部として電流拡散用の枝電極を分岐させている場合には、枝電極に沿って溝部19を形成するとしてもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の
変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて
得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
10…半導体発光素子
11…成長基板
12…マスク
12a…開口部
13…ナノワイヤ層
14…活性層
15…埋込半導体層
16…トンネル接合層
17…n型半導体層
18…メサ溝
19…溝部
20…カソード電極
21…アノード電極
22…マスク

Claims (9)

  1. 成長基板と、
    前記成長基板上に形成された複数の柱状半導体層と、
    前記柱状半導体層の側面に接触して複数の前記柱状半導体層を覆うp型の埋込半導体層と、
    前記埋込半導体層上に形成されたトンネル接合層と、
    前記トンネル接合層上に形成されたn型半導体層とを備え、
    前記埋込半導体層、前記トンネル接合層および前記n型半導体層にはメサ構造が形成されており、
    前記トンネル接合層が前記メサ構造の側面まで延伸して形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 請求項1に記載の半導体発光素子であって、
    前記トンネル接合層は、n+層とp+層の積層構造を有しており、
    前記メサ構造の表面から、少なくとも前記p+層にまで到達する溝部が形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  3. 請求項2に記載の半導体発光素子であって、
    前記溝部は、前記埋込半導体層にまで到達して形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  4. 請求項3に記載の半導体発光素子であって、
    前記溝部は、前記柱状半導体層の頂面より前記成長基板側にまで到達して形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  5. 請求項1から4の何れか一つに記載の半導体発光素子であって、
    前記溝部は、平面視において前記柱状半導体を避けた領域に形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  6. 請求項1から5の何れか一つに記載の半導体発光素子であって、
    前記溝部は、ドット形状または線形状に形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  7. 成長基板上に複数の柱状半導体層およびp型の埋込半導体層を形成する第1成長工程と、
    前記埋込半導体層上に、トンネル接合層およびn型半導体層を形成する第2成長工程と、
    前記埋込半導体層、前記トンネル接合層および前記n型半導体層にメサ構造を形成して、前記トンネル接合層を前記メサ構造の側面から露出させるメサ形成工程と、
    前記メサ形成工程の後に、前記トンネル接合層に含まれるp+層を活性化する活性化工程とを備えることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  8. 請求項7に記載の半導体発光素子の製造方法であって、
    前記第2成長工程の後で、かつ前記活性化工程の前に、前記メサ構造の表面から少なくとも前記p+層にまで到達する溝部をエッチングで形成する溝部エッチング工程を備えることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  9. 請求項7に記載の半導体発光素子の製造方法であって、
    前記第2成長工程では、前記埋込半導体層上の一部にマスクを形成し、前記マスクを用いた選択成長により前記トンネル接合層および前記n型半導体層を成長し、
    前記第2成長工程の後で、かつ前記活性化工程の前に、前記マスクを除去して溝部を形成する溝部マスク除去工程を備えることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。

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