JP2022181585A - 浮体式起伏ゲート - Google Patents

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俊明 森井
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Abstract

【課題】扉体に偏荷重を作用させることなく扉体を強制起立させる。【解決手段】浮体式起伏ゲート1は、浸入水によって生じる浮力によって回動し起立する扉体10と、一端が扉体10の幅方向両端部に連結される2本のワイヤロープ41、2本のワイヤロープ41のそれぞれが巻き掛けられる2つの定滑車42を有し、2本のワイヤロープ41の他端を引っ張ることによって扉体10を強制起立させる強制起立機構40とを備える。強制起立機構40は、定滑車42から延びるワイヤロープ41の他端が扉体10の幅方向中央に向かうように2本のワイヤロープ41のそれぞれを転向させる2つの滑車ブロック43と、2本のワイヤロープ41のそれぞれの他端が連結される2つのフック44b,44c、2つのフック44b,44cを互いに接近させるハンドチェーン44eを有するチェーンブロック44とをさらに有する。【選択図】図12

Description

本開示の技術は、浮体式起伏ゲートに関する。
従来より、洪水や津波による浸水を防止するための浮体式起伏ゲートが知られている。例えば特許文献1に開示の浮体式起伏ゲートは、浸入水によって生じる浮力によって回動し起立する扉体を備えている。また、この浮体式起伏ゲートには、点検時等に扉体を強制起立させる強制起立装置が設けられている。強制起立装置は、一端が扉体の幅方向両端部に連結された2本のワイヤロープと、2本のワイヤロープの他端側が巻き回された2つの手動式のドラムとを有している。強制起立装置では、作業者が2つのドラムを回転させて2本のワイヤロープを巻き取ることにより、扉体が引き上げられて起立する。
特許第5948206号公報
ところで、上述したような強制起立装置では、2つのドラムを二人の作業者が同時操作するところ、二人の作業者の操作速度差等によって一方のドラムに負荷が偏る虞がある。そうなると、扉体に偏荷重が作用することとなり、偏荷重を考慮した設計が必要となる。
本開示の技術は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、扉体に偏荷重を作用させることなく扉体を強制起立させることができる浮体式起伏ゲートを提供することにある。
本開示の浮体式起伏ゲートは、扉体と、強制起立機構とを備えている。前記扉体は、浸入水によって生じる浮力によって回動し起立する。前記強制起立機構は、一端が前記扉体の幅方向両端部に連結される2本の第1索状部材、前記2本の第1索状部材のそれぞれが巻き掛けられる2つの定滑車を有している。前記強制起立機構は、前記2本の第1索状部材の他端を引っ張ることによって前記扉体を強制起立させる。そして、前記強制起立機構は、2つの転向滑車と、牽引機器とをさらに有している。前記2つの転向滑車は、前記定滑車から延びる前記第1索状部材の他端が前記扉体の幅方向中央に向かうように前記2本の第1索状部材のそれぞれを転向させる。前記牽引機器は、前記2本の第1索状部材のそれぞれの他端が連結される2つの連結部、前記2つの連結部を互いに接近させる操作部を有している。
本開示の浮体式起伏ゲートによれば、扉体に偏荷重を作用させることなく扉体を強制起立させることができる。
図1は、浮体式起伏ゲートの倒伏時の概略構成を側面側から視て示す図である。 図2は、浮体式起伏ゲートの倒伏時の概略構成を示す平面図である。 図3は、浸水深と扉体の起立角度との関係を示すグラフである。 図4は、扉体に作用する転倒モーメントを起立角度に応じて示すグラフである。 図5は、浮体式起伏ゲートの起立途中時の一状態を示す図1相当図である。 図6は、浮体式起伏ゲートの起立途中時の一状態を示す図1相当図である。 図7は、浮体式起伏ゲートの起立途中時の一状態を示す図1相当図である。 図8は、浮体式起伏ゲートの起立完了時の状態を示す図1相当図である。 図9は、浮体式起伏ゲートの倒伏途中時の一状態を示す図1相当図である。 図10は、浮体式起伏ゲートの倒伏途中時の一状態を示す図1相当図である。 図11は、強制起立操作時の状態を示す図1相当図である。 図12は、強制起立操作時の状態を上流側から視て示す図である。 図13は、強制起立操作完了時の状態を上流側から視て示す図である。 図14は、強制起立操作完了時の状態を示す図1相当図である。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態の浮体式起伏ゲート1(以下、単に起伏ゲート1ともいう。)は、路面R(陸上)に設置され、洪水や津波、大雨によって水が生活空間や地下空間に浸入することを防止するものであり、浮体式のフラップゲートと呼ばれることもある。起伏ゲート1は、浸入しようとする水を利用して自動的に起立動作および倒伏動作を行う。
図1および図2に示すように、起伏ゲート1は、扉体10と、格納部18と、戸当り20と、補助駆動部30と、強制起立機構40とを備えている。
扉体10は、浸入水によって生じる浮力によって回動し起立する。具体的に、扉体10は、やや扁平な略矩形体に形成されている。扉体10は、基端側に回動軸11を有しており、回動軸11を中心として回動自在に設けられている。扉体10は、図1において右回りに回動することで起立動作を行い、図1において左回りに回動することで倒伏動作を行う。扉体10は、通常時は倒伏した状態(図1に示す状態)になっており、非常時(即ち、水が浸入してきたとき)には浸入水によって生じる浮力によって倒伏状態から回動し起立するように構成されている。つまり、扉体10は浸入水を利用して起立動作を開始する。
なお、図1において水は左側から浸入するものとする。また、以降で記載する「上流側」および「下流側」は、水の浸入方向における上流側(図1において左側)および下流側(図1において右側)として設定し、「左右方向」は、水の浸入方向の下流側を向いて右側を「右」および左側を「左」として設定する。また、扉体10の「幅方向」は、扉体10の左右方向として設定する。
扉体10は、倒伏状態において、上流側の端部が先端部12となっている。戸当り20は、扉体10の両側方(即ち、左側方および右側方)に設けられている。扉体10は、戸当り20と対向する部分である側面部に、水密ゴム(図示省略)が取り付けられている。起伏ゲート1では、扉体10の水密ゴムが戸当り20と接することにより水密される。
格納部18は、倒伏時に扉体10が格納される。格納部18は、路面Rに形成された凹部であり、平面視で扉体10よりも大きい矩形に形成されている。扉体10が格納部18に格納された状態、即ち扉体10が倒伏した状態では、扉体10の上面部と路面Rとが略面一となる。つまり、倒伏状態の扉体10は路面Rの一部を構成する。
補助駆動部30は、浸入水によって生じる浮力による扉体10の起立動作を補助する。より詳しくは、補助駆動部30は、扉体10の起立動作を補助する機能と、扉体10の水位バランス角度(即ち、水圧によるモーメントと扉体10の自重によるモーメントとが等しくなる扉体10の傾斜角)と浸水深の相関が変化することで起立完了時の衝撃緩和および水位低下時の扉体10の急な倒伏を抑制する機能とを有している。扉体10の傾斜角は、水平面に対する扉体10の傾斜角であり、扉体10の起立角度である。
具体的に、補助駆動部30は、カウンタウエイト31と、ワイヤロープ32と、一対の定滑車33,34とを有している。補助駆動部30は、扉体10の上流側であって扉体10の幅方向両端部に対応する位置に一組ずつ配置されている(図2参照)。ワイヤロープ32は、第2索状部材の一例である。一対の定滑車33,34は、滑車群を構成している。
ワイヤロープ32は、扉体10の先端部12に2本取り付けられている。より詳しくは、2本のワイヤロープ32の一端は、先端部12のうち扉体10の幅方向両端部に取り付けられている。具体的に、先端部12のうち扉体10の幅方向両端部には連結部13が設けられており、その連結部13にワイヤロープ32の一端が連結されている。カウンタウエイト31は、2本のワイヤロープ32のそれぞれの他端に連結されている。
一対の定滑車33,34は、下方の定滑車33および上方の定滑車34である。一対の定滑車33,34は、水平面に対する扉体10の傾斜角が所定角度(例えば、45度)になるとカウンタウエイト31が最下点に達するように、ワイヤロープ32が巻き掛けられている。ワイヤロープ32は、一端側(即ち、扉体10側)から、定滑車33および定滑車34の順に巻き掛けられている。
このように構成された補助駆動部30によれば、図3に実線のグラフで示すように、扉体10の起立動作時では、扉体10の傾斜角が所定角度θaになるまでは、扉体10はカウンタウエイト31によって起立方向に引っ張られて起立動作が補助されるため、補助駆動部が設けられていない場合(図3に破線で示すグラフ)と比べて、浸水深が低い段階から扉体10が起立を開始する。そして、扉体10の傾斜角が所定角度θaを超えると、カウンタウエイト31が扉体10の起立動作の抵抗となるので、補助駆動部が設けられていない場合と比べて、扉体10の急激な起立が抑制される。一方、扉体10の倒伏動作時では、扉体10の傾斜角が所定角度θaになるまでは、扉体10はカウンタウエイト31によって倒伏方向に引っ張られて倒伏動作が促進されるため、補助駆動部が設けられていない場合と比べて、扉体10は水位低下の初期段階から倒伏動作を開始し、扉体10の急激な倒伏が抑制される。そして、扉体10の傾斜角が所定角度θa未満になると、カウンタウエイト31が扉体10の倒伏動作の抵抗となるので、補助駆動部が設けられていない場合と比べて、扉体10は遅れて着床する。つまり、補助駆動部30によれば、図4に示すように、扉体10に作用する転倒モーメント(実線で示すグラフ)は、扉体10の自重による転倒モーメント(破線で示すグラフ)とカウンタウエイト31の自重による転倒モーメント(一点鎖線で示すグラフ)とを足し合わせたモーメントであり、扉体10の傾斜角(起立角度)が大きくなるに従って増加する。ここに、転倒モーメントは、扉体10を倒伏方向に回動させるモーメントである。
強制起立機構40は、浸入水によって生じる浮力によってではなく、強制的に扉体10を起立させる機構である。例えば、点検する場合、浸水の前に予め扉体10を起立させておきたい場合等に、強制的に扉体10を起立させる。本実施形態の強制起立機構40は、手動で扉体10を強制起立させる。
より具体的に、強制起立機構40は、2本のワイヤロープ41と、2つの定滑車42と、2つの滑車ブロック43と、1つのチェーンブロック44とを有している。
2本のワイヤロープ41のそれぞれは、一端である第1端部41aが扉体10の幅方向両端部に連結される。より詳しくは、2本のワイヤロープ32のそれぞれの第1端部41aは、扉体10を強制起立させる際、倒伏状態の扉体10の幅方向両端部の上面部に連結される。より具体的に、倒伏状態の扉体10の上面部には連結部14が設けられており、その連結部14にワイヤロープ32の第1端部41aが連結される。2つの定滑車42は、2本のワイヤロープ41のそれぞれが巻き掛けられる。強制起立機構40は、2本のワイヤロープ41の他端である第2端部41bを引っ張ることによって扉体10を強制起立させる。ワイヤロープ41は、第1索状部材の一例である。
2つの滑車ブロック43は、定滑車42から延びるワイヤロープ41の第2端部41bが扉体10の幅方向中央に向かうように2本のワイヤロープ41のそれぞれを転向させる。滑車ブロック43は、ワイヤロープ41が巻き掛けられる滑車部43aと、他の部材に取り付けるための取付部43bとを有している。滑車部43aと取付部43bとは、互いに回転自在に連結されている。滑車ブロック43は、転向滑車の一例である。
チェーンブロック44は、本体44aと、2つのフック(第1フック44bおよび第2フック44c)と、ロードチェーン44dと、ハンドチェーン44eとを有している。本体44aには、ギヤやメカニカルブレーキ等が収納されている。第1フック44bは、本体44aに固定されている。第2フック44cは、ロードチェーン44dを介して本体44aと連結されている。つまり、ロードチェーン44dは、本体44aから延びて第2フック44cに連結されている。ハンドチェーン44eは、本体44aから2本延びている。チェーンブロック44は、牽引機器の一例である。第1フック44bおよび第2フック44cは、牽引機器が有する2つの連結部に相当し、ハンドチェーン44eは、牽引機器が有する操作部に相当する。
チェーンブロック44では、扉体10を強制起立させる際、2本のワイヤロープ41のそれぞれの第2端部41bが第1フック44bおよび第2フック44cに連結される。ハンドチェーン44eは、作業者によって引っ張られることにより、第1フック44bおよび第2フック44cを互いに接近させる。より具体的に、チェーンブロック44では、2本のハンドチェーン44eの一方を引っ張ることにより、ロードチェーン44dが本体44a内に巻き取られ、第1フック44bと第2フック44cとの距離(以下、フック間距離ともいう。)が短くなる。これにより、2本のワイヤロープ41の第2端部41bが扉体10の幅方向中央へ引っ張られ、扉体10が強制起立させられる。また、扉体10を倒伏させる際は、他方のハンドチェーン44eを引っ張ることにより、ロードチェーン44dが本体44a内から繰り出され、フック間距離が長くなる。
強制起立機構40は、扉体10の下流側に配置されている。具体的に、2つの定滑車42および2つの滑車ブロック43は、扉体10の両側方に設けられた構造物である戸当り20にそれぞれ取り付けられている。より詳しくは、定滑車42は、戸当り20における扉体10側の面に固定されている。滑車ブロック43は、取付部43bが、戸当り20における扉体10側の面に着脱自在に取り付けられている。滑車ブロック43は、定滑車42よりも下方に設けられている。
扉体10を強制起立させないときは、2本のワイヤロープ41のそれぞれは、定滑車42および滑車ブロック43の滑車部43aに巻き掛けられた状態で、ワイヤロープ41の両端が戸当り20に着脱自在に取り付けられている。より詳しくは、ワイヤロープ41の第1端部41aおよび第2端部41bのそれぞれは、戸当り20における扉体10側の面に設けられたピン45に着脱自在に取り付けられている。チェーンブロック44は、一方の戸当り20に着脱自在に取り付けられている。より詳しくは、チェーンブロック44は、第1フック44bが、戸当り20における扉体10側の面に設けられたピン46に着脱自在に取り付けられている。
次に、浸水時の扉体10の起立動作について図5~図8も参照しながら説明する。倒伏状態の扉体10は、水が浸入してくると、その浸入水によって生じる浮力によって起立動作を開始する。その際、図5に示すように、扉体10にはカウンタウエイト31による引き上げ力が作用しているため、扉体10は引き上げ力によって起立方向に引っ張られ起立動作が補助される。カウンタウエイト31は、扉体10が起立していくに伴って下降する。扉体10が起立していくと、扉体10の上流側には水が溜まっていき水位が上昇する。そのため、扉体10は水圧によって起立方向に押され、起立動作が補助される。扉体10の傾斜角θが大きくなるに従って、カウンタウエイト31による引き上げ力は減少し、これに伴って扉体10に作用する転倒モーメントは増加する。
そして、図6に示すように、扉体10の傾斜角θが所定角度θa(例えば、45度)になると、定滑車33から扉体10へ延びるワイヤロープ32と扉体10とが一直線になり、カウンタウエイト31は最下点に達する。そして、図7に示すように、扉体10の傾斜角θが所定角度θaを超えると、カウンタウエイト31は扉体10が起立していくに伴って上昇する。そして、図8に示すように、扉体10の傾斜角θが起立完了角度(例えば、75度)に達すると、扉体10は完全に起立した状態となり起立動作が完了する。こうして、カウンタウエイト31が上昇している際には、カウンタウエイト31が扉体10の起立動作の抵抗となるため、扉体10に作用する転倒モーメントは増加する。そのため、扉体10の起立動作完了時に生じる衝撃を緩和することができる。
図9に示すように、起立状態の扉体10は、水位が低下していくと、倒伏動作を開始する。その際、扉体10はカウンタウエイト31によって倒伏方向に引っ張られ、倒伏動作が促進される。こうして、扉体10は低下する水位に追従して倒伏する。カウンタウエイト31は、扉体10が倒伏していくに伴って下降する。扉体10の傾斜角θが小さくなるに従って、カウンタウエイト31による引っ張り力は減少し、これに伴って扉体10に作用する転倒モーメントは減少する。そして、図10に示すように、扉体10の傾斜角θが所定角度θa(45度)よりも小さくなると、カウンタウエイト31は扉体10が倒伏していくに伴って上昇する。そして、図1に示すように、扉体10の傾斜角θが0度に達すると、扉体10は完全に倒伏した状態となり倒伏動作が完了する。つまり、扉体10は格納部18に格納された状態となる。このとき、カウンタウエイト31は最上点に達する。こうして、カウンタウエイト31が上昇している際には、カウンタウエイト31が扉体10の倒伏動作の抵抗となるため、扉体10に作用する転倒モーメントは減少する。そのため、扉体10の急激な倒伏を抑制することができ、倒伏動作完了時に生じる衝撃を緩和することができる。
次に、扉体10の強制起立操作について図11~図14も参照しながら説明する。
まず、図11に示すように、作業者が、2本のワイヤロープ41のそれぞれの第1端部41aおよび第2端部41bをピン45から外す。そして、作業者は、ワイヤロープ41の第1端部41aを扉体10の連結部14に連結する一方、ワイヤロープ41の第2端部41bを滑車ブロック43から扉体10の幅方向中央に向ける。
続いて、作業者は、チェーンブロック44をピン46から外す。そして、図12に示すように、作業者は、2本のワイヤロープ41のそれぞれの第2端部41bを、チェーンブロック44の第1フック44bおよび第2フック44cに連結する。このとき、2本のワイヤロープ41の第2端部41b同士の距離が長いので、それに応じてチェーンブロック44におけるフック間距離も長くなっている。また、チェーンブロック44の本体45aは、扉体10の幅方向中央よりも、第1フック44bと連結されるワイヤロープ41側に寄った状態となっている。
続いて、作業者は、チェーンブロック44のハンドチェーン44eを引っ張って第1フック44bおよび第2フック44cを互いに接近させる。つまり、フック間距離が短縮される。そのため、2本のワイヤロープ41に同等の張力が作用し、2本のワイヤロープ41のそれぞれが扉体10の幅方向中央へ引っ張られる。これにより、扉体10には、2本のワイヤロープ41から同等の引き上げ力が作用する。つまり、扉体10は、2本のワイヤロープ41によって起立方向に引っ張られ起立していく。チェーンブロック44の本体45aは、フック間距離の短縮に伴って、扉体10の幅方向中央へ移動する。
そして、図13に示すように、チェーンブロック44の本体44aが扉体10の幅方向中央に移動するまでハンドチェーン44eが引っ張られると、図14に示すように、扉体10が起立完了角度まで起立し強制起立操作が完了する。
以上のように、前記実施形態の浮体式起伏ゲート1は、浸入水によって生じる浮力によって回動し起立する扉体10と、第1端部41a(一端)が扉体10の幅方向両端部に連結される2本のワイヤロープ41(第1索状部材)、2本のワイヤロープ41のそれぞれが巻き掛けられる2つの定滑車42を有し、2本のワイヤロープ41の第2端部41b(他端)を引っ張ることによって扉体10を強制起立させる強制起立機構40とを備える。強制起立機構40は、定滑車42から延びるワイヤロープ41の第2端部41bが扉体10の幅方向中央に向かうように2本のワイヤロープ41のそれぞれを転向させる2つの滑車ブロック43(転向滑車)と、2本のワイヤロープ41のそれぞれの第2端部41bが連結される第1フック44bおよび第2フック44c(2つの連結部)、第1フック44bおよび第2フック44cを互いに接近させるハンドチェーン44e(操作部)を有するチェーンブロック44(牽引機器)とをさらに有している。
前記の構成によれば、作業者がハンドチェーン44eを引っ張ることによって、第1フック44bおよび第2フック44cが互いに接近して2本のワイヤロープ41の第2端部41bが引っ張られる。そのため、2本のワイヤロープ41に同等の張力が作用し、2本のワイヤロープ41のそれぞれが扉体10の幅方向中央へ引っ張られる。これにより、扉体10には、2本のワイヤロープ41から同等の引き上げ力が作用する。その結果、扉体10は2本のワイヤロープ41によって起立方向に引っ張られ強制起立させられる。このように、前記の構成によれば、扉体10に偏荷重を作用させることなく扉体10を強制起立させることができる。しかも、ハンドチェーン44eの引っ張り作業は一人の作業者で足りるため、強制起立操作に要する作業者の人数を削減することができる。
また、前記実施形態の浮体式起伏ゲート1は、浸入水によって生じる浮力による扉体10の起立動作を補助する補助駆動部30をさらに備えている。補助駆動部30は、一端が扉体10の先端部に連結されたワイヤロープ32(第2索状部材)と、ワイヤロープ32の他端に連結されたカウンタウエイト31と、水平面に対する扉体10の傾斜角θが所定角度になるとカウンタウエイト31が最下点に達するように、ワイヤロープ32が巻き掛けられた一対の定滑車33,34(滑車群)とを有している。
前記の構成によれば、図4に示すように、扉体10の傾斜角θが大きくなるに従って、扉体10に作用する転倒モーメントが増加、言い換えれば、扉体10の起立の負荷が増加する。そのため、強制起立操作において、万一、扉体10の幅方向両端部で起立角度に差が生じようとした場合、先行起立しようとしている側の負荷が増加して負荷の偏差を生じるため、強制的に同一負荷となるよう補正される。したがって、万一、扉体10の幅方向両端部で起立角度に差が生じようとした場合でも、扉体10に偏荷重を作用させることなく扉体10を強制起立させることができる。
また、前記実施形態の浮体式起伏ゲート1において、2つの定滑車42および2つの滑車ブロック43は、扉体10の両側方に設けられた戸当り20(構造物)に取り付けられている。2本のワイヤロープ41は、定滑車42および滑車ブロック43に巻き掛けられた状態で、ワイヤロープ41の両端(即ち、第1端部41aおよび第2端部41b)が戸当り20に着脱自在に取り付けられている。
前記の構成によれば、ワイヤロープ41が定滑車42および滑車ブロック43に巻き掛けられた状態で配置されているため、ワイヤロープ41の両端を扉体10とチェーンブロック44に連結するだけで強制起立操作の準備が整う。そのため、作業者の操作負荷を軽減することができると共に、強制起立操作を簡易に行うことができる。
また、前記実施形態の浮体式起伏ゲート1では、転向滑車として滑車ブロック43が用いられている。
前記の構成によれば、滑車ブロック43は、滑車部43aと取付部43bとが互いに回転自在に連結されているものであるため、強制起立させるときと強制起立させないときとで滑車部43aの向きを変えることができる。つまり、滑車部43aの向きは、強制起立させるときは、ワイヤロープ41の巻き取り方向(または繰り出し方向)が扉体10の幅方向と一致するような向きにし、強制起立させないときは、ワイヤロープ41の巻き取り方向(または繰り出し方向)が上下流方向と一致するような向きにする。これにより、強制起立させるときは、ワイヤロープ41の第2端部41bを容易に扉体10の幅方向中央に向かせることができ、強制起立させないときは、通行者の邪魔にならないように滑車ブロック43を配置することができる。
また、前記実施形態の浮体式起伏ゲート1において、牽引機器は、連結部としてのフック44b,44cおよび操作部としてのハンドチェーン44eを有するチェーンブロック44である。
前記の構成によれば、ハンドチェーン44eを引っ張るだけで2つのフック44b,44cが互いに接近するので、より簡易に強制起立操作を行うことができる。
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
例えば、強制起立機構40において、定滑車42および滑車ブロック43の数量は、前述した数量に限られない。
また、転向滑車として滑車ブロック43を用いたが、定滑車を転向滑車として用いるようにしてもよい。
また、第1索状部材および第2索状部材として、ワイヤロープ32,41に代えて、繊維製のロープや鋼製のチェーン等を用いるようにしてもよい。
また、強制起立機構40は、戸当り20に配置するようにしたが、本開示の技術はこれに限らず、専用に設けた構造物に配置するようにしてもよい。
また、牽引機器としてチェーンブロック44を用いたが、本開示の技術はこれに限らず、例えば、手動ウインチやターンバックル、油圧シリンダ等を牽引機器として用いるようにしてもよい。要するに、牽引機器は、2本のワイヤロープ41のそれぞれの第2端部41bが連結される2つの連結部と、2つの連結部を互いに接近させる操作部とを有するものであれば如何なるものであってもよい。
以上説明したように、本開示の技術は、浮体式起伏ゲートについて有用である。
1 浮体式起伏ゲート
10 扉体
12 先端部
20 戸当り(構造物)
30 補助駆動部
31 カウンタウエイト
32 ワイヤロープ(第2索状部材)
33,34 定滑車(滑車群)
40 強制起立機構
41 ワイヤロープ(第1索状部材)
41a 第1端部(一端)
41b 第2端部(他端)
42 定滑車
43 滑車ブロック(転向滑車)
44 チェーンブロック(牽引機器)
44b 第1フック(フック、連結部)
44c 第2フック(フック、連結部)
44e ハンドチェーン(操作部)
θ 傾斜角

Claims (5)

  1. 浸入水によって生じる浮力によって回動し起立する扉体と、
    一端が前記扉体の幅方向両端部に連結される2本の第1索状部材、前記2本の第1索状部材のそれぞれが巻き掛けられる2つの定滑車を有し、前記2本の第1索状部材の他端を引っ張ることによって前記扉体を強制起立させる強制起立機構とを備え、
    前記強制起立機構は、
    前記定滑車から延びる前記第1索状部材の他端が前記扉体の幅方向中央に向かうように前記2本の第1索状部材のそれぞれを転向させる2つの転向滑車と、
    前記2本の第1索状部材のそれぞれの他端が連結される2つの連結部、前記2つの連結部を互いに接近させる操作部を有する牽引機器とをさらに有している
    ことを特徴とする浮体式起伏ゲート。
  2. 請求項1に記載の浮体式起伏ゲートにおいて、
    浸入水によって生じる浮力による前記扉体の起立動作を補助する補助駆動部をさらに備えており、
    前記補助駆動部は、
    一端が前記扉体の先端部に連結された第2索状部材と、
    前記第2索状部材の他端に連結されたカウンタウエイトと、
    水平面に対する前記扉体の傾斜角が所定角度になると前記カウンタウエイトが最下点に達するように、前記第2索状部材が巻き掛けられた滑車群とを有している
    ことを特徴とする浮体式起伏ゲート。
  3. 請求項1または2に記載の浮体式起伏ゲートにおいて、
    前記2つの定滑車および前記2つの転向滑車は、前記扉体の両側方に設けられた構造物に取り付けられており、
    前記2本の第1索状部材は、前記定滑車および前記転向滑車に巻き掛けられた状態で、前記第1索状部材の両端が前記構造物に着脱自在に取り付けられている
    ことを特徴とする浮体式起伏ゲート。
  4. 請求項3に記載の浮体式起伏ゲートにおいて、
    前記転向滑車は、滑車ブロックである
    ことを特徴とする浮体式起伏ゲート。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の浮体式起伏ゲートにおいて、
    前記牽引機器は、前記連結部としてのフックおよび前記操作部としてのハンドチェーンを有するチェーンブロックである
    ことを特徴とする浮体式起伏ゲート。

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