JP2022180111A - 情報処理装置、及び、情報処理方法 - Google Patents

情報処理装置、及び、情報処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高分解能で、かつ、ロバスト性が高い物体認識を行えるようにする。【解決手段】アンテナからの受信信号に対して、フーリエ変換処理が実行されて第1の角度スペクトルが算出され、前記受信信号に対して、高分解能アルゴリズムが実行されて第2の角度スペクトルが算出され、前記第1の角度スペクトルと前記第2の角度スペクトルとがそれぞれ出力される。【選択図】図1

Description

本技術は、情報処理装置、及び、情報処理方法に関し、特に、高分解能で、かつ、ロバスト性が高い物体認識を行えるようにした情報処理装置、及び、情報処理方法に関する。
特許文献1、2には、高分解能アルゴリズムを用いて高分解能で物標(ターゲット)を検出するレーダ装置が開示されている。
特許第5114217号公報 特許第6687289号公報
高分解能アルゴリズムを用いて物標を高分解能で検出するレーダ装置では、高分解能アルゴリズムのロバスト性が低いので、ノイズが大きい場合には、物体認識の精度が低下しやすい。
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、高分解能で、かつ、ロバスト性が高い物体認識を行えるようにする。
本技術の情報処理装置は、アンテナからの受信信号に対して、フーリエ変換処理を実行して第1の角度スペクトルを算出する第1のスペクトル処理部と、前記受信信号に対して、高分解能アルゴリズムを実行して第2の角度スペクトルを算出する第2のスペクトル処理部と、前記第1の角度スペクトルと前記第2の角度スペクトルとをそれぞれ出力する出力部とを備える情報処理装置である。
本技術の情報処理方法は、第1のスペクトル処理部と、第2のスペクトル処理部と、出力部とを有する情報処理装置の前記第1のスペクトル処理部が、アンテナからの受信信号に対して、フーリエ変換処理を実行して第1の角度スペクトルを算出し、前記第2のスペクトル処理部が、前記受信信号に対して、高分解能アルゴリズムを実行して第2の角度スペクトルを算出し、前記出力部が、前記第1の角度スペクトルと前記第2の角度スペクトルとをそれぞれ出力する情報処理方法である。
本技術の情報処理装置及び情報処理方法においては、アンテナからの受信信号に対して、フーリエ変換処理が実行されて第1の角度スペクトルが算出され、前記受信信号に対して、高分解能アルゴリズムが実行されて第2の角度スペクトルが算出され、前記第1の角度スペクトルと前記第2の角度スペクトルとがそれぞれ出力される。
本技術が適用されたレーダ装置の第1の実施の形態の構成を例示した図である。 第1の実施の形態のレーダ装置のレーダ処理部が実施する処理の流れを表した図である。 信頼度設定部の第1形態の処理の流れを例示した図である。 信頼度設定部の第2形態の処理の流れを例示した図である。 本技術が適用されたレーダ装置の第2の実施の形態の構成を例示した図である。 第2の実施の形態のレーダ装置のレーダ処理部が実施する処理の流れを表した図である。
以下、図面を参照しながら本技術の実施の形態について説明する。
<レーダ装置の第1の実施の形態>
図1は、本技術が適用されたレーダ装置の第1の実施の形態の構成を例示した図である。
図1のレーダ装置1は、電波を発射し、その反射波をとらえることにより、空間に存在する物体(物標)の距離及び方向等を検出する装置である。レーダ装置1は、例えば、電波としてミリ波(周波数にして30GHz乃至300GHz)を用いたFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave:周波数連続変調)方式のレーダ装置である。ただし、本技術は、FMCW方式以外のレーダ装置であっても適用され得る。
レーダ装置1は、送信アンテナ11、受信アンテナ12、RF(Radio Frequency:高周波)フロントエンド部13、レーダ処理部14、及び、検出処理・トラッキング認識部15を有する。
送信アンテナ11は、RFフロントエンド部13から供給される送信信号を電波(送信波)として空中に放射する。
受信アンテナ12は、送信アンテナ11から放射された後、物体(物標)で反射して到来する電波(受信波、反射波、又は、到来波ともいう)を受信する。受信アンテナ12が受信した受信波は、受信信号としてRFフロントエンド部13に供給される。
受信アンテナ12は、例えば直線状に配列された複数の受信アンテナ(アレイアンテナ)からなり、図1上では、それらの複数の受信アンテナが1つの受信アンテナ12として示されている。複数の受信アンテナを明示する場合には、それらを受信アンテナ12-1乃至12-N(Nは受信アンテナの個数)として表すこととする。なお、受信アンテナ12は、直線状に配列されたアレイアンテナに限らず、平面状(2次元状)等に配列されたアレイアンテナであってもよい。
RFフロントエンド部13は、送信信号を生成して送信アンテナ11に供給し、受信アンテナ12からの受信信号に応じたIF(Intermediate Frequency:中間周波数)信号をレーダ処理部14に供給する。
レーダ処理部14は、RFフロントエンド部13からのIF信号に基づいて、距離スペクトル、角度スペクトル、及び、速度スペクトル等を算出する。距離スペクトルは、レーダ装置1により物体の検出が可能な空間範囲の全体であるレーダ装置1の走査範囲(測定範囲)において、レーダ装置1(受信アンテナ12)から物体が存在する位置までの距離(物体の距離)を特定する情報である。角度スペクトルは、レーダ装置1の走査範囲において、物体が存在する位置の方向(物体の方向)を特定する情報である。物体の方向は、例えば、レーダ装置1(受信アンテナ12)の位置を基準位置とし、基準位置から見て所定の方向を基準方向(例えばレーダ装置1の走査範囲の中心方向)とした場合に、基準方向に対して、基準位置から物体の存在する位置に向かう方向の角度で表される。物体の方向を物体の角度ともいう。以下において、方向又は角度という場合には、同様に所定の基準位置から見た所定の基準方向に対する方向又は角度を表す。速度スペクトルは、移動している物体の移動速度を特定する情報である。レーダ処理部14により得られた距離スペクトルや角度スペクトル等の情報は、検出処理・トラッキング認識部15に供給される。
検出処理・トラッキング認識部15は、レーダ処理部14からの情報に基づいて、注目する物体(物標:ターゲット)を検出し、レーダ装置1に対する物標の距離や方向等を特定しながら、検出した物標を追跡する。なお、物標は、移動物体である場合や、予め決められた種類の物体である場合等であってよい。追跡した物標の距離及び方向等の物標情報やトラッキング情報(移動軌跡等)は、映像化等の処理を行う不図示の処理部に供給される。
なお、検出処理・トラッキング認識部15は、レーダ装置1の用途に応じた任意の処理部であってよく、詳細な説明は省略する。ただし、本技術に関係する処理については後述する。
(RFフロントエンド部13の構成及び処理)
RFフロントエンド部13は、チャープ信号生成部31、増幅部32、33、ミキシング部34、LPF(ローパスフィルタ)部35、及び、A/D変換部36を有する。
チャープ信号生成部31は、正弦波信号を周波数変調したチャープ信号を生成し、増幅部32、及び、ミキシング部34に供給する。チャープ信号は、例えば、所定周期で、周波数が所定の最小周波数から所定の最大周波数まで連続的(直線的)に変更(掃引)される信号である。
増幅部32は、チャープ信号生成部31からのチャープ信号を増幅し、送信アンテナ11に供給する。
増幅部33は、受信アンテナ12からの受信信号を増幅し、ミキシング部34に供給する。
ミキシング部34は、チャープ信号生成部31からのチャープ信号と、増幅部33からの受信信号とをミキシング(混合)することにより、IF信号を生成する。IF信号は、受信信号の周波数とチャープ信号の周波数との差分である差周波数(ビート周波数)を有するビート信号である。ミキシング部34で生成されたIF信号は、LPF部35に供給される。
LPF部35は、ミキシング部34からのIF信号からノイズ等の高周波成分を除去し、A/D変換部36に供給する。
A/D変換部36は、LPF部35からのIF信号の値を所定のサンプリング周期でサンプリングし、サンプリングした値をアナログ値からデジタル値に変換する。これにより、IF信号がアナログ信号からデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換されたIF信号は、レーダ処理部14に供給される。
なお、RFフロントエンド部13からレーダ処理部14には、受信アンテナ12における複数の受信アンテナ12-1乃至12-Nのそれぞれに対応するNチャネル分のIF信号が供給される。RFフロントエンド部13は、受信アンテナ12-1乃至12-Nのそれぞれに対応してNチャネル分の増幅部33、ミキシング部34、LPF部35、及び、A/D変換部36を有する。但し、これらの処理部33乃至36のいずれか1つ又は複数が、時分割処理により、複数チャネル分の処理を行うことで、RFフロントエンド部13が、Nチャネル分の処理部33乃至36を有していない場合であってもよい。
(レーダ処理部14の構成及び処理)
レーダ処理部14は、DSP(Digital Signal Processor)により構成される処理部であり、プログラムの実行により、FFT(Fast Fourier Transform)部51、FFT部52、高分解能アルゴリズム処理部53、及び、信頼度設定部54を構築する。
FFT部51は、RFフロントエンド部13のA/D変換部36からのIF信号に対して距離FFT、及び、速度FFTの処理を行う。
距離FFTは、A/D変換部36からのIF信号に対して、時間領域表現(時間tを変数とする関数での表現)から周波数領域表現(周波数を変数とする関数での表現)への周波数変換を行うFFT(高速フーリエ変換)である。距離FFTは、各受信アンテナ12-1乃至12-Nに対応した各チャネルのIF信号に対して実施される。これにより、レーダ装置1の全走査範囲に存在する物体(物標)の距離に対応した周波数で高い強度を示すスペクトル(スペクトル信号)が得られる。なお、周波数と物体の距離とは一定の関係を有するので、距離FFTにより得られる周波数に対するスペクトル(周波数スペクトル)を周波数に対応する物体の距離(物体が存在し得る位置のレーダ装置1からの距離、以下、単に距離という)に対するスペクトルとみなすことができる。以下において、距離スペクトルという場合には、距離に対するスペクトルを表しているものとする。
速度FFTは、距離FFTにより得られた距離スペクトルのデータにおいて、同一距離に対するデータを時系列順に並べた成分信号に対して、時間領域表現から周波数領域表現への周波数変換を行うFFTである。例えば、RFフロントエンド部13のチャープ信号生成部31から出力される所定周期分(M周期分)のチャープ信号に対応してA/D変換部36からFFT部51に供給されるM周期分(チャープ・フレーム分)のIF信号を1セット分のIF信号とする。距離FFTは1チャープ・フレーム分のIF信号ごとに行われるので、1セット分のIF信号に対して距離FFTが行われると、Mチャープ・フレーム分の距離スペクトルのデータが1セット分の距離スペクトルのデータとして得られる。速度FFTでは、それらの1セット分の距離スペクトルのデータにおいて、同一距離に対するM個分のデータを時系列順に並べた成分信号(距離スペクトルの時間的成分信号)に対してFFTによる周波数変換が行われる。これにより、物体の移動速度(レーダ装置1と物体との相対速度)に対応する周波数で高い強度を示すスペクトルが得られる。速度FFTは、1セット分のIF信号がA/D変換部36からFFT部51に供給されるごとに繰り返し行われる。速度FFTは、距離スペクトルにより物体が存在すると判定される距離に対する距離スペクトルの時間的成分信号に対してのみ行われる場合であってもよいし、距離スペクトルの全範囲の距離に対する距離スペクトルの時間的成分信号に対して行われる場合であってもよい。なお、速度FFTにより周波数変換されたときの周波数領域における周波数と物体の移動速度とは一定の関係を有するので、速度FFTにより得られる周波数に対するスペクトル(周波数スペクトル)を周波数に対応する物体の移動速度(物体が移動し得る速度、以下、単に速度という)に対するスペクトルとみなすことができる。以下において、速度スペクトルという場合には、速度に対するスペクトルを表しているものとする。物体の移動速度は速度FFTにより検出される場合に限らず、速度FFTが行われない場合であってもよい。
FFT部51は、距離FFTにより得られた距離スペクトル、及び、速度FFTにより得られた速度スペクトル等の走査範囲に存在する物体の距離及び移動速度に関する情報を必要に応じてFFT部52、高分解能アルゴリズム処理部53、信頼度設定部54、及び、検出処理・トラッキング認識部15に供給する。
FFT部52(第1のスペクトル処理部)は、FFT部51の距離FFT及び速度FFT(距離・速度FFT)により算出された距離スペクトル及び速度スペクトルのデータを取得し、角度FFTの処理(角度方向推定処理)を行う。なお、距離・速度FFTにより得られた距離スペクトル及び速度スペクトルのデータを距離・速度スペクトルのデータということとする。FFT部52(及び高分解能アルゴリズム処理部53)は、速度に関して考慮しない場合であってもよく、その場合には距離・速度スペクトルは距離スペクトルに相当する。
角度FFTは、複数の受信アンテナ12-1乃至12-Nに対応する各チャネルのIF信号に対する距離・速度FFTにより得られた各チャネルの距離・速度スペクトルのデータを用いたFFTである。具体的には、角度FFTでは、各チャネルの距離・速度スペクトルのデータにおいて、同一距離かつ同一速度に対するN個分(Nチャネル分)のデータを、それぞれに対応する受信アンテナ12-1乃至12-Nの位置での値として空間的に並べた成分信号(距離スペクトルの空間的成分信号)に対して、FFTによる空間領域表現から周波数領域表現への周波数変換が行われる。これにより、物体が存在する角度(レーダ装置1の走査範囲の中心方向と物体の方向とのなす角)に対応する周波数で高い強度を示すスペクトルが得られる。角度FFTは、距離・速度スペクトルにより物体が存在すると判定される距離及び速度に対する距離・速度スペクトルの空間的成分信号に対してのみ行われる場合であってもよいし、距離・速度スペクトルの全範囲の距離及び速度に対する距離・速度スペクトルの空間的成分信号に対して行われる場合であってもよい。なお、角度FFTにより周波数変換されたときの周波数領域における周波数と物体の角度とは一定の関係を有するので、角度FFTにより周波数変換されたときの周波数領域における周波数に対するスペクトル(周波数スペクトル)を周波数に対応する物体の角度(物体が存在し得る位置のレーダ装置1(受信アンテナ12)に対する角度(方向)、以下、単に角度という)に対するスペクトルとみなすことができる。以下において、角度スペクトルという場合には、角度に対するスペクトルを表しているものとする。
FFT部52は、角度FFTにより得られた角度スペクトル等の走査範囲に存在する物体の角度に関する情報を必要に応じて信頼度設定部54、及び、検出処理・トラッキング認識部15に供給する。
高分解能アルゴリズム処理部53(第2のスペクトル処理部)は、A/D変換部36からの各チャネルのIF信号のデータ、又は、FFT部51からの距離・速度スペクトルのデータに基づいて高分解能アルゴリズムを用いてFFT部52よりも高分解能の角度推定処理(到来方向推定)を行う。
ここで、FFT部52で得られた角度スペクトルは、到来方向推定法として、フーリエ変換に基づくビームフォーマ法を用いて受信アンテナ12が受信した到来波(受信波)の到来方向を推定した結果である。ビームフォーマ法は、高分解能アルゴリズムを用いた到来方向推定法と比較して分解能が低いが、演算量が少ないので、演算処理に要する負荷及び時間が小さい。したがって、FFT部52による角度スペクトルの算出は、短時間で行われる。
高分解能アルゴリズム処理部53で用いられる高分解能アルゴリズムは、ビームフォーマ法よりも演算量が多いので、演算処理に要する負荷及び時間が大きいが、分解能が高い。本実施の形態においては、高分解能アルゴリズムは、ビームフォーマ法よりも分解能が高い任意の到来方向推定法を表す。高分解能アルゴリズムとしては、Capon法、CS法(圧縮センシング)、線形予測法(LP:Linear Prediction)、Pisarenko法、MUSIC法(MUltiple SIgnal Classication)、ESPRIT法(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)、Deterministic Maximum Likelihood、Weighted Subspace Fitting、Root-MUSIC等が周知である。高分解能アルゴリズム処理部53は、ビームフォーマ法よりも分解能が高いこれらの周知の高分解能アルゴリズムのうちのいずれの到来方向推定方法を用いる場合であってもよい。
例えば、高分解能アルゴリズム処理部53は、高分解能アルゴリズムとしてMUSIC法を用いる場合、各チャネルのIF信号のデータと、ステアリング行列とを用いてMUSICスペクトル(評価関数)を算出する。MUSICスペクトル(MUSICスペクトラムともいう)は、FFT部52の角度FFTにより生成される角度スペクトルに対応し、物体が存在する角度に対して高い強度を示す。MUSICスペクトルは、角度FFTにより得られる角度スペクトルよりも分解能が高い。なお、ステアリング行列の列方向の成分値は、電波(受信波)の到来角度に応じて各受信アンテナ12-1乃至12-Nで受信された受信信号の間で生じる位相差に起因する振幅の振動を表す。ステアリング行列の各列には、受信電波の到来角度を所定角度ずつへ変更したときの成分値が配置される。
高分解能アルゴリズム処理部53は、高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理の結果(所定間隔おきの距離ごと及び速度ごとの角度スペクトル)を、必要に応じて信頼度設定部54又は検出処理・トラッキング認識部15に供給する。
信頼度設定部54は、FFT部52により得られた角度スペクトルに基づいて、FFT部52の角度FFTを用いた角度推定処理の結果の信頼度と、高分解能アルゴリズム処理部53の高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理の結果の信頼度とを算出する。なお、信頼度設定部54の処理については後述する。信頼度設定部54は、角度FFTを用いた角度推定処理の結果の信頼度と、高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理の結果の信頼度とを検出処理・トラッキング認識部15に供給する。
<レーダ装置1のレーダ処理部14の処理の流れ>
図2は、レーダ装置1のレーダ処理部14が実施する処理の流れを表した図である。
ステップS11では、レーダ処理部14のFFT部51は、受信アンテナ12(12-1乃至12-N)及びRFフロントエンド部13を介して、受信アンテナ12-1乃至12-Nのそれぞれに対応したチャネルの受信信号(IF信号)のデジタル値を所定のサンプリング周期で取得する。
ステップS12では、FFT部51は、ステップS11で取得したIF信号のデータを用いて、距離FFT、及び、速度FFTを行う。これにより、各チャネルにおける距離スペクトル及び速度スペクトル(距離・速度スペクトル)が算出される。
ステップS13では、FFT部52は、ステップS12で算出された各チャネルの距離・速度スペクトルのデータを用いて、角度FFTにより角度スペクトルを算出し、角度推定処理を行う。角度スペクトルは、距離・速度スペクトルの距離範囲及び(速度範囲)内における所定値おきの距離ごと及び速度ごとに算出される。図2中の結果D1は、FFT部52が角度FFTを用いて角度推定処理を行った結果を例示した図である。結果D1では、レーダ装置1の走査範囲内において、レーダ装置1からの所定間隔おきの各距離に対して、角度FFTを用いて算出された角度スペクトルの強度が、対応する距離及び角度の位置の画像濃度で示されている。これによれば、画像濃度の高い領域(角度スペクトルの強度が高い領域)ほど、物体が存在する可能性が高い領域として表される。
ステップS14では、高分解能アルゴリズム処理部53は、高分解能アルゴリズムを用いた高分解能の角度推定処理を行う。図2中の結果D2は、高分解能アルゴリズム処理部53が高分解能アルゴリズムを用いて角度推定処理を行った結果を例示した図である。結果D2では、レーダ装置1の走査範囲内において、レーダ装置1からの所定間隔おきの各距離に対して、高分解能アルゴリズムを用いて推定された角度(物体が存在する角度)に対応する位置に×印が示されている。
ステップS15では、検出処理・トラッキング認識部15は、ステップS13で角度FFTを用いた角度推定処理により得られた結果D1とステップS14で高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理により得られた結果D2と、結果D1及びD2のそれぞれに対する信頼度(後述)に基づいて、レーダ装置1の走査範囲に存在する物体の認識(物体の存在、大きさ、距離、方向等の認識を含む)を行う。
<信頼度設定部54の第1形態の処理>
図3は、信頼度設定部54の第1形態の処理の流れを例示した図である。図3において、ステップS31乃至ステップS33は、図2のステップS13でFFT部52が角度FFTを用いて角度推定処理を行い、その結果D1を得た後、ステップS15で、検出処理・トラッキング認識部15が物体の認識を行う前に実施される。
ステップS31では、信頼度設定部54は、ステップS31での結果D1に基づいて、物体が存在せず、ノイズのみとなる領域のノイズレベル(ノイズフロア)を検出する。結果D1において、例えば領域R1には物体が存在しない。信頼度設定部54は、領域R1の距離範囲及び角度範囲に対応する角度スペクトル(FFT部52により得られた角度スペクトル)に基づいて、領域R1の距離範囲及び角度範囲の角度スペクトルの強度(電力)の最小値、最大値、又は、平均値をノイズフロアとして検出(算出)する。なお、本明細書では、角度スペクトルの各角度における振幅値(複素数)の大きさに対応した値を、角度スペクトルの強度(又は電力)ということとする。例えば、角度スペクトルの各角度における振幅値の絶対値、振幅値の絶対値の二乗(パワースペクトル)、及び、振幅値の絶対値の二乗を角度スペクトルの角度分解能(角度間隔)で割った値(パワースペクトル密度)などは、いずれも角度スペクトルの強度(又は電力)として用いることができる。
ステップS32では、信頼度設定部54は、ステップS31で検知したノイズフロアが大きいほど、FFT部52が図2のステップS13で角度FFTを用いて行った角度推定処理の結果D1に対する信頼度を高い値に設置する。信頼度設定部54は、ステップS31で検知したノイズフロアが小さいほど、結果D1の信頼度を低い値に設置する。
ステップS33では、信頼度設定部54は、ステップS31で検知したノイズフロアが大きいほど、高分解能アルゴリズム処理部53が図2のステップS14で高分解能アルゴリズムを用いて行った角度推定処理の結果D2に対する信頼度を低い値に設定する。信頼度設定部54は、ステップS31で検知したノイズフロアが小さいほど、結果D2に対する信頼度を高い値に設定する。
ステップS15では、検出処理・トラッキング認識部15は、ステップS13での角度FFTを用いた角度推定処理の結果D1と、ステップS14で高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理の結果D2と、ステップS32及びステップS33で設定された結果D1及びD2のそれぞれに対する信頼度に基づいて、レーダ装置1の走査範囲に存在する物体の距離や方向(角度)等を認識する。例えば、検出処理・トラッキング認識部15は、結果D1と結果D2とのうち、信頼度の値が高い方の結果を用いて走査範囲に存在する物体の認識(存在、大きさ、距離、方向等の認識)を行う。検出処理・トラッキング認識部15は、結果D1と結果D2とに対してそれぞれの信頼度で重み付けをして、結果D1と結果D2との両方の結果を組み合わせて走査範囲に存在する物体の認識を行う場合であってもよい。
これによれば、ステップS31で信頼度設定部54が検知したノイズフロアが所定レベルよりも大きい場合に、結果D1の信頼度が結果D2の信頼度よりも高い値に設定されるようにすることができる。仮にノイズが大きい場合に、ロバスト性の低い高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理の結果D2が物体の認識等に用いられると、物体の認識が誤り又は不能となるおそれがある。したがって、ノイズフロアが所定レベルよりも大きい場合に、ロバスト性の高い角度FFT(ビームフォーマ法)を用いた角度推定処理の結果D1が、物体の認識等に用いられるようにすることで、認識精度の低下が抑止される。
反対に、ノイズフロアが所定レベルよりも小さい場合に、結果D2の信頼度が結果D1の信頼度よりも高い値に設定されるようにすることができる。ノイズフロアが所定レベルよりも小さい場合には、ロバスト性の低い高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理の結果D2を用いて適切に物体の認識等を行うことができるので、認識精度の向上が図られる。
<信頼度設定部54の第2形態の処理>
図4は、信頼度設定部54の第2形態の処理の流れを例示した図である。図4において、ステップS51乃至ステップS53は、図2のステップS13でFFT部52が角度FFTを用いて角度推定処理を行い、その結果D1を得た後、ステップS15で、検出処理・トラッキング認識部15が物体の認識を行う前に実施される。
ステップS51では、信頼度設定部54は、ステップS31での結果D1に基づいて、ノイズフロアと、物体が存在する可能性が最も高いピーク領域のレベルとを検出する。図4に示す結果D1において、例えば領域R1には物体が存在しない。信頼度設定部54は、領域R1の距離範囲及び角度範囲に対応する角度スペクトル(FFT部52により得られた角度スペクトル)に基づいて、領域R1の距離範囲及び角度範囲の角度スペクトルの強度(電力)の最小値、最大値、又は、平均値をノイズフロアとして検出(算出)する。図4に示す結果D1において、例えば領域R2は、角度スペクトルの強度に対応した画像濃度がピークであり、物体が存在する可能性が最も高い。信頼度設定部54は、領域R2の距離範囲及び角度範囲に対応する角度スペクトルに基づいて、領域R2の距離範囲及び角度範囲の角度スペクトルの強度の最大値をピーク領域のレベルとして検出する。なお、領域R2の距離範囲及び角度範囲の角度スペクトルの強度の最小値又は平均値をピーク領域のレベルとして検出してもよい。信頼度設定部54は、検出したノイズフロアとピーク領域のレベルとに基づいて、ノイズフロアに対するピーク領域のレベルを電力比(強度比)として算出する。角度スペクトルの強度として、角度スペクトルの各角度における振幅値の絶対値を用いた場合には、電力比はS/N比に相当する。
ステップS52では、信頼度設定部54は、ステップS51で算出した電力比が小さいほど、FFT部52が図2のステップS13で角度FFTを用いて行った角度推定処理の結果D1に対する信頼度を高い値に設置する。信頼度設定部54は、ステップS51で算出した電力比が大きいほど、結果D1の信頼度を低い値に設置する。
ステップS53では、信頼度設定部54は、ステップS51で算出した電力比が小さいほど、高分解能アルゴリズム処理部53が図2のステップS14で高分解能アルゴリズムを用いて行った角度推定処理の結果D2に対する信頼度を低い値に設定する。信頼度設定部54は、ステップS31で算出した電力費が大きいほど、結果D2に対する信頼度を高い値に設定する。
ステップS15では、検出処理・トラッキング認識部15は、ステップS13での角度FFTを用いた角度推定処理の結果D1と、ステップS14での高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理の結果D2と、ステップS32及びステップS33で設定された結果D1及びD2のそれぞれに対する信頼度に基づいて、レーダ装置1の走査範囲に存在する物体の距離や方向(角度)等を認識する。例えば、検出処理・トラッキング認識部15は、結果D1と結果D2とのうち、信頼度の値が高い方の結果を用いて走査範囲に存在する物体の認識(存在、大きさ、距離、方向等の認識)を行う。検出処理・トラッキング認識部15は、結果D1と結果D2とに対してそれぞれの信頼度で重み付けをして、結果D1と結果D2との両方の結果を組み合わせて走査範囲に存在する物体の認識を行う場合であってもよい。
これによれば、ステップS51で信頼度設定部54が算出した電力比が所定レベルよりも小さい場合に、結果D1の信頼度が結果D2の信頼度よりも高い値に設定されるようにすることができる。仮にノイズが大きく電力比が小さい場合に、ロバスト性の低い高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理の結果D2が物体の認識等に用いられると、物体の認識が誤り又は不能となるおそれがある。したがって、電力比が所定レベルよりも小さい場合に、ロバスト性の高い角度FFT(ビームフォーマ法)を用いた角度推定処理の結果D1が、物体の認識等に用いられるようにすることで、認識精度の低下が抑止される。
反対に、電力比が所定レベルよりも大きい場合に、結果D2の信頼度が結果D1の信頼度よりも高い値に設定されるようにすることができる。電力比が所定レベルよりも大きい場合には、ロバスト性の低い高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理の結果D2を用いて適切に物体の認識等を行うことができるので、認識精度の向上が図られる。
なお、信頼度設定部54は、注目する物体(物標)の距離に基づいて信頼度を設定してもよい。例えば、信頼度設定部54は、物標の距離が所定の閾値以下の場合には、角度FFTを用いた角度推定処理の結果D1の信頼度よりも高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理の結果D2の信頼度を高い値に設定する。信頼度設定部54は、物標の距離が所定の閾値以上の場合には、高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理の結果D2の信頼度よりも角度FFT(ビームフォーマ法)を用いた角度推定処理の結果D1の信頼度を高い値に設定するようにしてもよい。
従来において、レーダ装置における角度推定処理は、FFT又は高分解能アルゴリズムのいずれかが用いられている。FFTを用いた角度推定処理の場合には、ロバスト性が高いが分解能が低いという特徴がある。高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理の場合には、分解能が高いが、FFTと比べてロバスト性が低く、演算量も膨大となる。
本技術は、これらの異なる方式の角度推定処理を組み合わせて、状況に応じて、適切な方式の角度推定処理の結果を物体の認識等の処理に用いるようにしている。したがって、各方式の利点を活かした物体の認識等の処理を行うことができる。
<レーダ装置の第2の実施の形態>
図5は、本技術が適用されたレーダ装置の第2の実施の形態の構成を例示した図である。なお、図1の第1の実施の形態のレーダ装置1と共通する部分には同一の符号を付してあり、その詳細な説明は適宜省略する。
図5のレーダ装置101は、送信アンテナ11、受信アンテナ12、RFフロントエンド部13、レーダ処理部14、及び、検出処理・トラッキング認識部15を有する点で、図1のレーダ装置1と共通する。
図5のレーダ装置101のレーダ処理部14は、FFT部51を有する点で、図1のレーダ装置101のレーダ処理部14と共通する。
ただし、図5のレーダ装置101のレーダ処理部14は、図1の信頼度設定部54を有していない点、図1のFFT部52の代わりにFFT部121が設けられている点、及び、図1の高分解能アルゴリズム処理部53の代わりに高分解能アルゴリズム処理部122が設けられている点で、図1のレーダ装置101のレーダ処理部14と相違する。
図5のレーダ装置101のレーダ処理部14において、FFT部121は、FFT部51の距離FFTにより算出された距離スペクトルのデータを取得し、角度FFTの処理(角度方向推定処理)を行う。角度FFTを用いた角度方向推定処理(ビームフォーマ法を用いた到来方向推定)については、図1のレーダ装置1のレーダ処理部14におけるFFT部52と同じであるので説明を省略する。
FFT部121は、角度FFTを用いた角度方向推定処理の結果、レーダ装置1の走査範囲のうち、高分解能アルゴリズムを用いて角度方向推定処理を行う高分解能走査範囲を決定する。例えば、高分解能走査範囲は、走査範囲の中央付近に存在する物体の範囲であってもよいし、移動物体の範囲であってもよく、重要な範囲を高分解能走査範囲として決定する。FFT部121は、決定した高分解能走査範囲を示す情報(距離範囲及び角度範囲を示す情報)を高分解能アルゴリズム処理部122に供給する。
高分解能アルゴリズム処理部122は、A/D変換部36からの各チャネルのIF信号のデータ、又は、FFT部51からの距離・速度スペクトルのデータに基づいて、レーダ装置1の走査範囲のうちのFFT部52から供給された情報が示す高分解能走査範囲に対してのみ高分解能アルゴリズムを用いて高分解能の角度推定処理を行う。高分解能アルゴリズム処理部122は、高分解能走査範囲に対して距離・速度ごとに高分解能アルゴリズムを用いて行った角度推定処理の結果を検出処理・トラッキング認識部15に供給する。
<レーダ装置101のレーダ処理部14の処理の流れ>
図6は、レーダ装置101のレーダ処理部14が実施する処理の流れを表した図である。
図6において、ステップS81は、FFT部51がIF信号のデータを用いて、距離FFT、及び、速度FFTにより、各チャネルにおける距離スペクトル及び速度スペクトルを算出した後に行われる。
ステップS81では、FFT部121は、FFT部51で算出された各チャネルの距離・速度スペクトルのデータを用いて、角度FFTにより角度スペクトルを算出し、角度推定処理を行う。角度スペクトルは、距離・速度スペクトルの距離範囲及び速度範囲内における所定値おきの距離ごと及び速度ごとに算出される。図6中の結果D1は、FFT部121が角度FFTを用いて角度推定処理を行った結果を例示した図である。結果D1では、レーダ装置1の走査範囲内において、レーダ装置1からの所定間隔おきの各距離に対して、角度FFTを用いて算出された角度スペクトルの強度が、対応する距離及び角度の位置の画像濃度で示されている。これによれば、画像濃度の高い領域(角度スペクトルの強度が高い領域)ほど、物体が存在する可能性が高い領域として表される。
FFT部121は、結果D1に基づいて、レーダ装置101の走査範囲のうち、予め決められた条件に適合する範囲を高分解能走査範囲として決定する。図6中の結果D1に対して、例えば、高分解能走査範囲P1がFFT部121により決定されたとする。
ステップS82では、高分解能アルゴリズム処理部53は、高分解能アルゴリズムを用いた高分解能の角度推定処理を、ステップS81で決められた高分解能走査範囲P1に対してのみ行う。図6中の結果D2は、高分解能アルゴリズム処理部53が高分解能アルゴリズムを用いて角度推定処理を行った結果を例示した図である。結果D2では、レーダ装置1の走査範囲内のうちステップS81で決められた高分解能走査範囲P1に存在する物体の位置(距離及び角度)のみが検出される。
ステップS83では、検出処理・トラッキング認識部15は、ステップS81で角度FFT(ビームフォーマ法)を用いた角度推定処理により得られた結果D1とステップS82で高分解能アルゴリズムを用いた角度推定処理により得られた結果D2とに基づいて、走査範囲に存在する物体の認識(物体の存在、大きさ、距離、方向等の認識を含む)を行う。このとき、検出処理・トラッキング認識部15は、結果D1における高分解能走査範囲P1の情報を、結果D2における高分解能走査範囲P2の情報から適宜取得する。
本技術が適用されたレーダ装置の第2の実施の形態であるレーダ装置101によれば、レーダ装置101の走査範囲のうち、重要な範囲のみの分解能を高めることができる。重要でない範囲についても分解能が低いFFT(ビームフォーマ法)により情報が得られる。これにより、演算処理の効率化が図られ、演算処理に要する負荷及び時間の低減が図られる。
本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
アンテナからの受信信号に対して、フーリエ変換処理を実行して第1の角度スペクトルを算出する第1のスペクトル処理部と、
前記受信信号に対して、高分解能アルゴリズムを実行して第2の角度スペクトルを算出する第2のスペクトル処理部と、
前記第1の角度スペクトルと前記第2の角度スペクトルとをそれぞれ出力する出力部と
を備える情報処理装置。
(2)
前記第1の角度スペクトルに関する第1の信頼度と前記第2の角度スペクトルに関する第2の信頼度とを算出する信頼度算出部と、
前記第1の信頼度及び前記第2の信頼度に基づいて、前記第1の角度スペクトルと前記第2の角度スペクトルとを組み合わせて物体認識を行う認識部と
を更に備える
前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記信頼度算出部は、前記第1の角度スペクトルのノイズが所定レベルより大きい場合に、前記第1の信頼度を前記第2の信頼度よりも高い値とする
前記(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記信頼度算出部は、前記第1の角度スペクトルのノイズが大きいほど、前記第1の信頼度を高い値とする
前記(2)又は(3)に記載の情報処理装置。
(5)
前記信頼度算出部は、前記第1の角度スペクトルのノイズが大きいほど、前記第2の信頼度を低い値とする
前記(2)乃至(4)のいずれかに記載の情報処理装置。
(6)
前記信頼度算出部は、前記第1の角度スペクトルのノイズのレベルに対する前記第1の角度スペクトルの強度の最大値の比が所定レベルよりも小さい場合に、前記第1の信頼度を前記第2の信頼度よりも高い値とする
前記(2)に記載の情報処理装置。
(7)
前記信頼度算出部は、前記第1の角度スペクトルのノイズのレベルに対する前記第1の角度スペクトルの強度の最大値の比が小さいほど、前記第1の信頼度を高い値とする
前記(2)又は(6)に記載の情報処理装置。
(8)
前記信頼度算出部は、前記第1の角度スペクトルのノイズのレベルに対する前記第1の角度スペクトルの強度の最大値の比が小さいほど、前記第2の信頼度を低い値とする
前記(2)、(6)、又は、(7)に記載の情報処理装置。
(9)
前記信頼度算出部は、物体の距離に基づいて前記第1の信頼度と前記第2の信頼度とを算出する
前記(2)乃至(8)のいずれかに記載の情報処理装置。
(10)
前記信頼度算出部は、物体の距離が所定の閾値以下の場合に、前記第1の信頼度よりも前記第2の信頼度を高い値とする
前記(9)に記載の情報処理装置。
(11)
前記信頼度算出部は、物体の距離が所定の閾値以上の場合に、前記第2の信頼度よりも前記第1の信頼度を高い値とする
前記(9)又は(10)に記載の情報処理装置。
(12)
前記第2のスペクトル処理部は、前記第1のスペクトル処理部が前記第1の角度スペクトルを算出する角度範囲に対して一部の範囲の前記第1の角度スペクトルを算出する
前記(1)に記載の情報処理装置。
(13)
前記アンテナは、複数のアンテナからなり、
前記受信信号は、前記複数のアンテナのそれぞれが受信した複数チャネルの受信信号からなる
前記(1)乃至(12)のいずかに記載の情報処理装置。
(14)
前記第1のスペクトル処理部は、
前記複数チャネルの受信信号のそれぞれに対して前記フーリエ変換処理を実行することにより、前記複数チャネルの受信信号のそれぞれに対する前記複数チャネルの周波数スペクトルを算出し、前記複数チャネルの周波数スペクトルの同一周波数に対する成分値からなる成分信号を前記フーリエ変換処理することにより、前記第1の角度スペクトルを算出する
前記(13)に記載の情報処理装置。
(15)
前記1のスペクトル処理部及び前記第2のスペクトル処理部は、それぞれ前記アンテナからの所定間隔おきの距離ごと及び速度ごとに前記第1の角度スペクトル及び前記第2の角度スペクトルを算出する
前記(1)乃至(14)のいずれかに記載の情報処理装置。
(16)
前記1のスペクトル処理部は、
ビームフォーマ法を用いて前記第1の角度スペクトルを算出する
前記(1)乃至(15)のいずれかに記載の情報処理装置。
(17)
前記第2のスペクトル処理部は、
前記高分解能アルゴリズムとして、Capon法、CS法、線形予測法、Pisarenko法、MUSIC法、及び、ESPRIT法のうちのいずれかの到来方向推定法を用いて前記第2の角度スペクトルを算出する
前記(1)乃至(16)のいずれかに記載の情報処理装置。
(18)
第1のスペクトル処理部と、
第2のスペクトル処理部と、
出力部と
を有する情報処理装置の
前記第1のスペクトル処理部が、アンテナからの受信信号に対して、フーリエ変換処理を実行して第1の角度スペクトルを算出し、
前記第2のスペクトル処理部が、前記受信信号に対して、高分解能アルゴリズムを実行して第2の角度スペクトルを算出し、
前記出力部が、前記第1の角度スペクトルと前記第2の角度スペクトルとをそれぞれ出力する
情報処理方法。
1,101 レーダ装置, 11 送信アンテナ, 12 受信アンテナ, 13 RFフロントエンド部, 14 レーダ処理部, 15 検出処理・トラッキング認識部, 51,52,121 FFT部, 53,122 高分解能アルゴリズム処理部, 54 信頼度設定部

Claims (18)

  1. アンテナからの受信信号に対して、フーリエ変換処理を実行して第1の角度スペクトルを算出する第1のスペクトル処理部と、
    前記受信信号に対して、高分解能アルゴリズムを実行して第2の角度スペクトルを算出する第2のスペクトル処理部と、
    前記第1の角度スペクトルと前記第2の角度スペクトルとをそれぞれ出力する出力部と
    を備える情報処理装置。
  2. 前記第1の角度スペクトルに関する第1の信頼度と前記第2の角度スペクトルに関する第2の信頼度とを算出する信頼度算出部と、
    前記第1の信頼度及び前記第2の信頼度に基づいて、前記第1の角度スペクトルと前記第2の角度スペクトルとを組み合わせて物体認識を行う認識部と
    を更に備える
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記信頼度算出部は、前記第1の角度スペクトルのノイズが所定レベルより大きい場合に、前記第1の信頼度を前記第2の信頼度よりも高い値とする
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記信頼度算出部は、前記第1の角度スペクトルのノイズが大きいほど、前記第1の信頼度を高い値とする
    請求項2に記載の情報処理装置。
  5. 前記信頼度算出部は、前記第1の角度スペクトルのノイズが大きいほど、前記第2の信頼度を低い値とする
    請求項2に記載の情報処理装置。
  6. 前記信頼度算出部は、前記第1の角度スペクトルのノイズのレベルに対する前記第1の角度スペクトルの強度の最大値の比が所定レベルよりも小さい場合に、前記第1の信頼度を前記第2の信頼度よりも高い値とする
    請求項2に記載の情報処理装置。
  7. 前記信頼度算出部は、前記第1の角度スペクトルのノイズのレベルに対する前記第1の角度スペクトルの強度の最大値の比が小さいほど、前記第1の信頼度を高い値とする
    請求項2に記載の情報処理装置。
  8. 前記信頼度算出部は、前記第1の角度スペクトルのノイズのレベルに対する前記第1の角度スペクトルの強度の最大値の比が小さいほど、前記第2の信頼度を低い値とする
    請求項2に記載の情報処理装置。
  9. 前記信頼度算出部は、物体の距離に基づいて前記第1の信頼度と前記第2の信頼度とを算出する
    請求項2に記載の情報処理装置。
  10. 前記信頼度算出部は、物体の距離が所定の閾値以下の場合に、前記第1の信頼度よりも前記第2の信頼度を高い値とする
    請求項9に記載の情報処理装置。
  11. 前記信頼度算出部は、物体の距離が所定の閾値以上の場合に、前記第2の信頼度よりも前記第1の信頼度を高い値とする
    請求項9に記載の情報処理装置。
  12. 前記第2のスペクトル処理部は、前記第1のスペクトル処理部が前記第1の角度スペクトルを算出する角度範囲に対して一部の範囲の前記第1の角度スペクトルを算出する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  13. 前記アンテナは、複数のアンテナからなり、
    前記受信信号は、前記複数のアンテナのそれぞれが受信した複数チャネルの受信信号からなる
    請求項1に記載の情報処理装置。
  14. 前記第1のスペクトル処理部は、
    前記複数チャネルの受信信号のそれぞれに対して前記フーリエ変換処理を実行することにより、前記複数チャネルの受信信号のそれぞれに対する前記複数チャネルの周波数スペクトルを算出し、前記複数チャネルの周波数スペクトルの同一周波数に対する成分値からなる成分信号を前記フーリエ変換処理することにより、前記第1の角度スペクトルを算出する
    請求項13に記載の情報処理装置。
  15. 前記1のスペクトル処理部及び前記第2のスペクトル処理部は、それぞれ前記アンテナからの所定間隔おきの距離ごと及び速度ごとに前記第1の角度スペクトル及び前記第2の角度スペクトルを算出する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  16. 前記1のスペクトル処理部は、
    ビームフォーマ法を用いて前記第1の角度スペクトルを算出する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  17. 前記第2のスペクトル処理部は、
    前記高分解能アルゴリズムとして、Capon法、CS法、線形予測法、Pisarenko法、MUSIC法、及び、ESPRIT法のうちのいずれかの到来方向推定法を用いて前記第2の角度スペクトルを算出する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  18. 第1のスペクトル処理部と、
    第2のスペクトル処理部と、
    出力部と
    を有する情報処理装置の
    前記第1のスペクトル処理部が、アンテナからの受信信号に対して、フーリエ変換処理を実行して第1の角度スペクトルを算出し、
    前記第2のスペクトル処理部が、前記受信信号に対して、高分解能アルゴリズムを実行して第2の角度スペクトルを算出し、
    前記出力部が、前記第1の角度スペクトルと前記第2の角度スペクトルとをそれぞれ出力する
    情報処理方法。
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