JP2022179993A - シクロペンテノン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

シクロペンテノン誘導体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ファインケミカルや医薬品の中間体として有用であり得るシクロペンテノン誘導体、および、その簡便な製造方法を提供する。【解決手段】シクロペンテノン誘導体は、式(I)で表される化合物またはその光学活性体であり、その製造方法は、式(II)で表される化合物を水熱反応に付すことを特徴とする。JPEG2022179993000022.jpg54170【選択図】なし

Description

本発明は、ファインケミカルや医薬品の中間体として有用であり得るシクロペンテノン誘導体およびその製造方法に関する。
シクロペンテノン誘導体は、ファインケミカルやプロスタグランジン(prostaglandins)、ペンテノマイシン(pentenomycin)、ベルチマイシン(vertimycin)等の医薬品原料となる有望な合成ブロックであるとされている。新規なシクロペンテノン誘導体およびその製造方法の提供が待望される。
植物バイオマスであるセルロース資源は、単糖類から構成され、最もまとまった量で存在する。この単糖類は、地球環境問題を契機にして注目される脱化石資源として、燃料や材料に化学的・生物的に変換する研究開発が世界中で活発に行われている。さらに、単糖類の変換による化合物をファインケミカルや医薬品の原料とする研究開発も進められている(非特許文献1)。単糖類の化学的な変換では、炭素原子4つと酸素原子1つが五員環となったフラン化合物が高収率で得られる。一方、合成化学では、ヒドロキシメチル基を持つフランが、炭素原子5つが五員環となったシクロペンテノン化合物に変換できることが知られている。このようなシクロペンテノン化合物は、農薬・香料・医薬品等の骨格化合物(ビルディングブロック)としての応用が検討されている(非特許文献2)。
5-ヒドロキシメチルフルフラール(式(II)の化合物)は、単糖類で最も量が多いグルコース(ぶどう糖)の化学的変換で得られる。5-ヒドロキシメチルフルフラールは、ヒドロキシメチル基を持つフランではあるが、他にアルデヒド基が結合しているため、そのままではシクロペンテノン化合物ではなく、レブリン酸(直鎖化合物)もしくはベンゼントリオール(芳香族六員環化合物)に変換される。
植物バイオマス由来の単糖類(D-グルコース)から5-HMFの生成経路は下記に示す。
Figure 2022179993000001
ところが、5-ヒドロキシメチルフルフラールの水溶液を金属触媒と水素で還元すると、 4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンが中間体として生成されることが報告されている(非特許文献3)。
特許文献1には、フラン誘導体からシクロペンテノンを製造する方法が記載されている。特許文献2には、pHを調整した水溶液を利用し、フランからシクロペンテノンを製造する方法が記載されている。
非特許文献4には、5-ヒドロキシメチルフルフラールの水溶液を140℃、12時間、水素8MPa、金ナノ粒子触媒使用の条件で還元すると3-ヒドロキシメチル-シクロペンタノン(HCPN)が得られること、および反応中間体として、4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンが検出(収率最大13%)されることが記載されている。5-ヒドロキシメチルフルフラールは、フラン環にアルデヒド基とヒドロキシメチル基の側鎖が結合した化合物であるが、そのものからはシクロペンテノン化合物は得られない。一方、5-ヒドロキシメチルフルフラールの水溶液を100℃以上の温度条件下、水素で触媒還元すると、 2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フランに還元され、開環・環のまきなおしによって4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンが生成する。しかし、還元反応が優先されるため、このシクロペンテノンは還元され、3-ヒドロキシメチル-シクロペンタノンになることが報告されている。
Figure 2022179993000002
非特許文献5には、固体酸触媒(固体触媒)としてTa2O5を使用する場合に3-ヒドロキシメチル-シクロペンタノンの収率が向上するが、3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンが中間体として検出されている。一方、ランタノイド酸化物を触媒に用いる場合に、3-ヒドロキシメチル-シクロペンタノンが還元され、ケトン基が水酸基となった3-ヒドロキシメチル-シクロペンタノールが得られることが記載されている。
しかしながら、いずれかの先行技術文献には、本発明である、式(I)で表される化合物またはその光学活性体およびその製造方法に関する開示または示唆がない。
特開昭57-38741 特開昭63-246347
Fanら、Current Organic Synthesis, Vol.16, 583(2019) 銅金ら、有機合成化学、41巻、896 (1983) Ohyamaら、Chemical Communications, Vol.50, 5633(2014) Chem.Comm, 50, 5633 (2014) Green Chem,18,676(2016):Cat. Sci. Tech., 7, 2909(2017)
式(I)で表される4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテン-1-オンのような新規なシクロペンテノン誘導体の提供および簡便な製造方法の開発が待望される。
本発明者らは、上記事情に鑑みて精力的に研究を重ねた。その結果、入手容易な5-ヒドロキシメチルフルフラールのアルデヒド基を選択的還元反応に付し、2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フランを得た後、得られた2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フランを水熱反応に付すことにより、新規なシクロペンテノン骨格を持つ化合物(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン)を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記記載の発明を提供することにより、上記課題を解決したものである。
(1)
式(I):
Figure 2022179993000003
で表される化合物またはその光学活性体。
(2)
式(II)で表される化合物を水熱反応に付すことを特徴とする、式(I)で表される化合物またはその光学活性体の製造方法。
Figure 2022179993000004
(3)
前記水熱反応の温度が90℃以上である、前記(2)に記載の製造方法。
(4)
前記水熱反応は、式(II)で表される化合物およびを水熱反応装置に入れて、水熱反応温度範囲を90~200℃に、反応時間を1~50時間に制御することを含む、前記(2)に記載の製造方法。
(5)
さらに、式(III)で表される化合物を還元剤の存在下、式(II)で表される化合物に変換する工程を含む、前記(2)に記載の製造方法。
Figure 2022179993000005
(6)
前記還元剤は、有機還元剤、無機還元剤、またはこれらの組み合わせを含むものである、前記(5)に記載の製造方法。
(7)
前記還元剤は、無機還元剤である、前記(6)に記載の製造方法。
(8)
式(IV)で表される化合物を金属触媒の存在下に異性化反応させることを特徴とする、式(I)で表される化合物またはその光学活性体の製造方法。
Figure 2022179993000006
(9)
前記金属触媒は、金属酸化物である、前記(8)に記載の製造方法。
(10)
前記金属触媒は、アルミナ触媒である、前記(8)に記載の製造方法。
(11)
前記異性化反応は、反応温度範囲を20~50℃に、反応時間を1~50時間に制御することを含む、前記(8)~(10)のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、ファインケミカルや医薬品の中間体として有用であり得る新規なシクロペンテノン誘導体を提供することができる。
本発明によれば、5-ヒドロキシメチルフルフラールのアルデヒド基だけの選択的な還元操作により、4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン、4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンを収率良く得ることができる。この還元操作は、5-ヒドロキシメチルフルフラールを有機溶媒中に還元剤である水素化ホウ素ナトリウム(粉末)を投入し、室温で行える。後工程も溶媒抽出、溶媒除去で済む。還元操作のための触媒(金属触媒)が不要であり、特に手間のかかる金属ナノ粒子を調整・再生する必要がない。
水熱操作は、ろ過(重合物除去)、抽出、溶媒除去の工程で済み、中和・脱塩操作の必要がない。
還元操作、水熱操作ともにスケールアップがしやすく、工業的製造法として実現できる。
本発明によれば、水熱反応におけるシクロペンテノン誘導体の分解・重合を抑制するための長時間反応を回避することができる。水熱反応で得られたシクロペンテノン誘導体に対して、4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンの異性化による 4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンの収率向上を図ることができる。また、シクロペンテノン誘導体における4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン、4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンの割合を異性化によって調節できる。
実施例2における水熱反応(160℃、4時間)で得られたシクロペンテノン誘導体のHPLCチャート(I : 4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン、II・III: 4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン)を示す。 ピークIのGC-MSチャートを示す。 ピークIIのGC-MSチャートを示す。 ピークIIIのGC-MSチャートを示す。 ピークIの1H-NMRチャートを示す。 ピークIIの1H-NMRチャートを示す。 ピークIIIの1H-NMRチャートを示す。 水熱反応装置の概略図を示す。
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の一態様において、式(I):
Figure 2022179993000007
で表される化合物またはその光学活性体を提供することができる。
式(I)化合物(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン)は、ラセミ体あるいは光学活性体のいずれであってもよい。旋光計が示す正負の値から、式(I)で表される化合物の光学活性体のうち、R体、S体が判別できる。
本発明の一態様において、式(II)で表される化合物を水熱反応に付すことを特徴とする、式(I)で表される化合物またはその光学活性体の製造方法を提供することができる。
Figure 2022179993000008
水熱反応の原料となる式(II)で表される化合物は、既知の手法(例えば、Tetrahedron 64 (2008)により、式(III)で表される化合物を還元剤の存在下、還元反応に付すことにより、製造することができる。
Figure 2022179993000009
還元反応
式(III)で表される化合物を還元剤の存在下、式(II)で表される化合物に変換することができる。
Figure 2022179993000010
式(III)で表される化合物を還元に付し、式(II)で表される化合物を得るための反応条件としては、式(II)で表される化合物を製造し得る条件であればいずれでもよいが、例えば、上記の不活性溶媒中、有機還元剤、無機還元剤、またはこれらの組み合わせの存在下で行うことができ、好ましくは、水素化金属塩などの無機還元剤の存在下で行うことができる。還元剤としての水素化金属塩には、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素亜鉛、シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどが含まれる。還元剤の使用量は、例えば式(III)で表される化合物に対して1.0~2.0当量、好ましくは1.0~1.2当量程度である。反応温度は、通常-30℃ないし50℃、好ましくは-25℃ないし25℃、更に好ましくは-10℃ないし10℃であり、特に-10℃ないし-5℃が好ましく、反応時間は通常15分ないし10時間、好ましくは30分ないし5時間、更に好ましくは30分ないし1.5時間である。上記反応において、式(III)で表されるフランの3位アルデヒド基が位置選択的に還元され、(III)で表される化合物が得られる。
水熱反応
本実施態様で採用される「水熱反応」とは、温度及び圧力が、水の臨界点(374℃、22MPa)よりも低い熱水である亜臨界水、又は温度及び圧力が水の臨界点を超える超臨界水中において起こる化学反応をいう。また、「水熱反応」は、例えば、水熱反応装置内で実施され、通常100℃以上、250℃以下程度とする。圧力は溶媒である水の蒸気圧とすればよいので、反応は密閉容器中で行う。また、反応時間は、20時間以上、150時間以下程度とすればよい。また、反応温度を連続的または逐次的に上げるなどしてもよい。
水熱反応に付す水としては、水道水、イオン交換水等の純水、超純水等が挙げられるが、生成物の収率を向上させるためには、不純物の少ないイオン交換水等の純水、超純水を使用することが好ましく、空気中に含まれる酸素による酸化反応を防止するためにイオン交換水、超純水を脱気した状態で使用することがより好ましい。水のpHは4~8の弱酸性~中性付近の範囲であることが好ましい。強酸性条件あるいはアルカリ性条件下では、副反応がより進行し、目的とする式(I)の化合物の収率が低下する場合がある。水道水を高温で使用する場合は水道水に含まれる微量の化合物(炭酸カルシウムやシリカゲル等)が反応装置内にスケール等を発生させることがあるので、装置の点検が必要となる。また、水熱反応に付す水の使用量は、反応が進行する限りは、いずれの量でもよい。収率及び経済効率等の観点から、式(II)の化合物それぞれ1モルに対して、10~100L(リットル)、好ましくは20~50Lの範囲を例示することができるが、溶媒の使用量は当業者により適切に調整されることができる。
(II)で表される化合物を水熱反応に付す際、耐圧容器中で行うのが好ましい。水熱反応に付すときの反応温度は、100℃以上であって、100~200℃が好ましく、100~160℃がより好ましい。また、水熱反応に付す時間は、10分~24時間であるのが好ましく、30分~18時間であるのがより好ましい。水熱反応の雰囲気は、空気又は不活性ガス(窒素ガスなど)が好ましい。
得られた水熱反応生成物は、ろ過後、水で洗浄し、乾燥することによりこれを単離することができる。かかる水熱反応生成物を水で洗浄する際、水熱反応生成物1質量部に対し、水を5~100質量部用いるのが好ましい。また、乾燥手段は、凍結乾燥、又は真空乾燥が用いられ、この中では凍結乾燥が好ましい。
得られた4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンと4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンの混合物をそれぞれ、通常の分離方法(例えばHPLC)を用いて分離することができる。
本発明の一態様において、式(IV)で表される化合物を金属触媒の存在下に異性化反応させることを特徴とする、式(I)で表される化合物またはその光学活性体の製造方法を提供することができる。
Figure 2022179993000011
異性化反応
本実施態様で採用される「異性化反応」とは、式(IV)で表される化合物を金属触媒の存在下に式(I)で表される化合物に変更する反応を意味する。
即ち、シクロペンテノン誘導体中に含まれる4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンは異性化反応による4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンへ変換することができる。
4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンの異性化メカニズムは下記のとおりであり、触媒によってカルボニル基の酸素原子がマイナスとなり、水素原子が外れて、水酸基と二重結合が移動し、4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンに異性化される。
Figure 2022179993000012
金属触媒は、異性化反応に対して触媒作用を有する。金属触媒としては、例えば、金属(金属単体または合金)、金属酸化物、金属ハロゲン化物等が挙げられる。金属触媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、特に効率よく異性化反応を進行させることから、金属酸化物が好ましい。
金属酸化物としては水酸化物を含み、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化アルミニウム(例、活性アルミナ、アルミナゲル、活性ボーキサイト等)、酸化鉄等が挙げられる。
金属触媒を構成する金属としては、遷移金属元素、第12族金属元素、第13族金属元素、第14族金属元素、第15族金属元素が挙げられる。中でも、第4族金属元素、第6族金属元素、第8族金属元素、第9族金属元素、第10族金属元素、第11族金属元素、第12族金属元素、第13族金属元素、第14族金属元素、第15族金属元素が好ましく、第4族金属元素、第6族金属元素、第8族金属元素、第10族金属元素、第11族金属元素、第12族金属元素、第13族金属元素が好ましい。
金属触媒を構成する金属が、遷移金属元素、第12族金属元素、第13族金属元素、第14族金属元素、第15族金属元素である場合、具体的には、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)(第4族金属元素)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)(第5族金属元素)、クロム(Cr)、タングステン(W)(第6族金属元素)、レニウム(Re)(第7族金属元素)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)(第8族金属元素)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)(第9族金属元素)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)(第10族金属元素)、銅(Cu)(第11族金属元素)、亜鉛(Zn)(第12族元素)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)(第13族金属元素)、スズ(Sn)(第14族金属元素)、アンチモン(Sb)(第15族金属元素)からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であることがより好ましい。
金属触媒は、上記した金属の1種であってもよく、2種以上の金属の合金であってもよい。金属酸化物は、上記した金属の1種の酸化物であってもよく、2種以上の金属の複合酸化物であってもよい。金属ハロゲン化物は、上記した金属の1種のハロゲン化物であってもよく、2種以上の金属の複合ハロゲン化物であってもよい。
また、金属触媒は、担体に担持されていてもよい。担体としては、例えば、アルミナ担体、ジルコニア担体、シリカ担体、シリカアルミナ担体、活性炭に代表されるカーボン担体、硫酸バリウム担体、炭酸カルシウム担体などが挙げられる。活性炭としては、例えば、木材、木炭、果実ガラ、ヤシガラ、泥炭、亜炭、石炭などの原料から調製した活性炭などが挙げられる。担体は、金属触媒と同種の化合物である場合、金属触媒としての機能を有していてもよい。
金属触媒の使用量は、例えば式(IV)で表される化合物に対して1.0~5.0当量、好ましくは1.0~3.0当量、より好ましくは2.0当量程度である。反応温度は、通常20℃ないし60℃、好ましくは25℃ないし55℃、更に好ましくは30℃ないし50℃であり、特に40℃ないし50℃が好ましく、反応時間は通常10時間ないし200時間、好ましくは50ないし180時間、更に好ましくは80時間ないし160時間である。上記反応において、式(IV)で表される化合物が式(I)で表される化合物に異性化される。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。本明細書中、室温は10℃から35℃を示す。なお、実施例および参考例の各物性の測定には次の機器を用いた。融点:Yanaco Mp‐500V(アナテック・ヤナコ社製)。H核磁気共鳴スペクトル(H‐NMR):AVANCE-400(Burker)内部基準物質:テトラメチルシラン。質量分析:mircOTOF-Q II-S1(Burker)
2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン(式(II)の化合物)の製造方法
Figure 2022179993000013
選択的還元反応
200mLナス型フラスコ内で5-ヒドロキシメチルフルフラール(Combi-Blocks社製)3gをメタノール(富士フィルム和光純薬社製) 80mLに溶解させた。メタノール溶液をスタラーで攪拌しながら、水素化ホウ素ナトリウム(Sigma-Aldrich社製)0.9gを定常的な気泡(水素)の発生を確認しながらゆっくりと加えた。全部供給したのちは、しばらく待ち、TLC操作で反応が終了したことを確認した。次に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて、分液漏斗に移し、酢酸エチル(富士フィルム和光純薬社製)で生成物を抽出した(2回抽出した)。酢酸エチル相中の水は、硫酸マグネシウム(無水、国産化学社製)で除去(乾燥)した。酢酸エチル相の溶媒除去により、2.6gの2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン(クルード)を得た。
2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フランの精製
35~38℃の水浴中で、2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン(クルード)0.75gに酢酸エチル8mLを加えて溶解させた。フリーザー(-20℃)内に一晩静置すると析出物(黄白色)がみられた。溶液を除去し、残った析出物を有機溶媒で洗い、エバポレータで溶媒を除去すると、2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フランの粉末(緑白色)0.59gが得られた。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): 4.45 (4 H, s), 6.14 (2 H, s) ppm.
水熱反応による式(I)で表される化合物またはその立体異性体の製造
Figure 2022179993000014
本発明の水熱反応は図8に示す水熱反応装置を使用して行うことができる、
水熱反応装置本体(エイクラフト社製)は、内容積40mLである。反応装置本体内で、 2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン粉末(5-HMFの選択的還元で製造)0.2gを蒸留水(富士フィルム和光純薬社製)25gに溶解させて、水溶液を調整した。撹拌子を入れ、アルゴンガスで満たし、反応装置本体を密栓した。反応装置本体の加熱は、オイルバス(Advantec社製、TBX222SA)を用いた。密閉状態にある反応装置内反応部(液相)の攪拌は、攪拌子をマグネチックスターラー(Advantec社製、ホットプレートスターラー、SRS710HA)で回転させることで行われる。
水熱反応による製造
2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン水溶液を含む水熱反応装置本体を加熱されたオイルバス内(90-200℃)に設置することで水熱反応が開始される。所定時間経過(1-50時間)後に、反応装置本体をオイルバスから取り出して水中に投入し、装置本体の温度を常温まで下げて反応を停止させた。
水熱反応装置本体を開けて内容物を回収し、ろ過操作(ろ紙の孔径0.2μm)で、固体(水不溶の残渣)を除去し、ろ液(4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンと4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンを含む水溶液)を得た。
ろ液を凍結させ、凍結乾燥器(東京理化器械社製、FDU-1200)で水分を除去した。ペースト状の固形物に対して、10mLの2-プロパノールを加えていったん溶解させ、さらに14mLのn-ヘキサンを加えた。
2-プロパノール・ヘキサン混合溶媒に不溶の固体残渣を除去し、ろ液をエバポレータを用いて除去し、シクロペンテノン誘導体(4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンと4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン)を含むペースト状の固形物が得られた。
表1に水熱反応8時間によるシクロペンテノン誘導体の生成量を示す。表中の温度はそれぞれ反応温度である。
固形物の項は、シクロペンテノン誘導体を含むペースト状の固形物の量である。
原料、4-hm、3-hmは、それぞれ2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン、4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン、4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンの量である。これらは、固形物を有機溶媒に溶かして、ガスクロマトグラフィによる定量分析により求めたものである。
小計は、原料、4-hm(4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン)と3-hm(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン)の合計である。1mg未満の端数も含めて合計しているので、表中の3つの数字を加算した値とは一致しない箇所がある。残渣は、2回のろ過操作で分離された固体の量であり、水不溶分と2-プロパノール・ヘキサン混合溶媒不溶分の合計の値を示した。分解・重合反応が進行して生じた不純物(重合物など)の量である。
(表1)
Figure 2022179993000015
表1のいずれの水熱反応条件でも、シクロペンテノン誘導体(4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン、4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン)が得られることがわかる。
ガスクロマトグラフィによる定量分析
ガスクロマトグラフィの分析条件は、カラム:HPINNOWAX、注入口およびFID温度:250℃、He流量:9mL/min、水素流量:40mL/min、空気流量:450mL/min、オーブン温度:100℃(5min)-20℃/min-260℃(15min)である。使用しているGCシステムは、Agilent Technologies社製、7890Bおよび5977A MSDである(GC-MSとGC-FIDを同時測定)。
定量分析のための標準試料として、 2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フランはCombi-Blocks社製の市販品を用いた。 4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンと4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンについては市販されていないので、シクロペンテノン誘導体(混合物)を分取HPLC (液体クロマトグラフィ)で分離し、精製したものを用いた。
分取HPLCを用いた4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンと4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンの分離
前述の実施例と同様に、水熱反応装置本体1内に2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン粉末0.3gを蒸留水25gに溶解させて、水溶液を調整した。反応装置本体の組み立て、および水熱反応の手順は同じである。反応温度160℃、反応時間4時間とした。
反応後に反応装置本体1から内容物を回収し、固体を含む水溶液のろ過操作(ろ紙の孔径0.2μm)で、ろ液(4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンと4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンを含む水溶液)を得た。
エバポレータで溶媒の水を除去し、ペースト状の固形物0.22gを得た。この固形物を2-プロパノール・ヘキサン混合溶媒(2-プロパノール10mL、n-ヘキサン14mL)に溶解し、混合溶媒不溶分(7mg)をろ過操作(ろ紙の孔径0.2μm)で除去した。
ろ液操作後に得られた混合溶媒の溶液を分取HPLCの試料溶液(サンプル)とした。
HPLCの分取条件は、カラム:CHIRAL ART Cellulose-SC(粒径5μm、φ30.0mm I.D.、長さ250mm、YMC社製)、2-プロパノール・ヘキサン混合溶媒の密度0.70g/mL(室温)(n-ヘキサン:2-プロパノール=58:42<v/v>に相当)、検出波長220nm(UV)、温度:室温、溶媒流量:20mL/min、試料溶液の注入量は、2.5~3.0mLである。
水熱反応(160℃、4時間)で得られたシクロペンテノン誘導体のHPLCチャート(I : 4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン、II・III: 4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン)は、図1に示す。
分取HPLCを用いて、ピークI、II、IIIをそれぞれ分取できる。それぞれのピークの分取で得られた溶液に対して、エバポレータで有機溶媒を除去した。その後に、それぞれガスクロマトグラフィのGC-MS分析、NMR測定を行った。ガスクロマトグラフィの分析条件は、前述と同じである。NMR分析では、1H-NMR測定(測定装置:Bruker AVANCE-400 III spectrometer、測定溶媒:重アセトン(富士フィルム和光純薬社製))を行った。
ピークI、II、IIIのGC-MSチャートをそれぞれ図2、3、4、ピークI、II、IIIの1H-NMRチャートをそれぞれ図5、6、7に示す。
図1のピークIIとIIIは、GC-MS分析では同じリテンションタイムにピークが形成され、図3、4のマススペクトルもほぼ一致する。図6、7の1H-NMRチャートについても同様である。 4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンは、4位の炭素原子に結合する水酸基がシクロペンテノン骨格に対して上、下のどちらになるかで2通りの構造が存在する。そのため、図1においてII、IIIのピークが形成される。
有機溶媒を除去後のピークI、II、IIIの重量は、それぞれ89、26、29mgであった。すなわち、分取HPLCを用いた分離精製により、シクロペンテノン誘導体として4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン89mg、4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン55mgをそれぞれ得た。
4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン
1H NMR (400 Mz, acetone-d6): δ2.23 (d, J = 18.0 Hz, 1H), 2.52 (d, J = 18.0 Hz, 1H), 3.64 (q, J = 10.6 Hz, 2H), 4.13 (brs, 1H), 4.51 (brs, 1H), 4.99 (brs, 1H), 6.08 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 5.7 Hz, 1H) ppm
4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン
1H NMR (400 Mz, acetone-d6): δ2.18 (dd, J = 2.2, 18.0 Hz, 1H), 2.70 (dd, J = 6.3, 18.0 Hz, 1H), 2.89 (brs, 1H), 4.44 (d, J = 18.3 Hz, 1H) 4.66 (d, J = 1.4, 18.2 Hz, 1H), 4.91 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 6.02-6.03 (m, 1H) ppm
シクロペンテノン誘導体中の4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンの異性化による4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンの製造方法
Figure 2022179993000016
第一段階(水熱反応)
前述の実施例2と同様に、水熱反応装置本体1内に2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン粉末0.2を蒸留水25gに溶解させて、水溶液を調整した。反応装置本体の組み立て、および水熱反応の手順は同じである。反応温度140℃、反応時間4時間とした。
反応後に反応装置本体1から内容物を回収し、固体を含む水溶液のろ過操作(ろ紙の孔径0.2μm)で、ろ液(4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンと4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンを含む水溶液)を得た。エバポレータで溶媒の水を除去し、ペースト状の固形物を得た。
第二段階(異性化反応)
ミニバイアル内にアルミナ(Sigma-Aldrich社製, basic, Brockmann I)を入れ、さらに水熱反応で得られたペースト状の固形物を微量の蒸留水で溶かしたものを加えた。ペースト状の固形物のしこみ量は、0.16~0.19g、蒸留水は0.11~0.14g、アルミナの量はペースト状の固体のしこみ量の2倍の値とした。ミニバイアルのフタを閉めて、内部が反応温度に設定された乾燥器(ヤマト科学社製、DY400)内に設置し、異性化反応を開始した。
所定時間経過後に乾燥器から取り出し、アセトン(富士フィルム和光純薬社製)を用いてアルミナ粒子から抽出(超音波洗浄器を使用)した。アルミナを含むアセトン溶液をろ過(ろ紙の孔径0.2μm)した。ろ液に対してエバポレータを用いて溶媒を除去し、残った固体の量を回収量とした。
表2に異性化反応によるシクロペンテノン誘導体の量を示す。温度、時間は異性化反応の条件である。4-hm、3-hmは、それぞれ4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン、4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンの量である。これらは、前述と同様に、ガスクロマトグラフィによる定量分析により求めたものである。
小計は、4-hm、3-hmの合計である。付着量は、異性化反応でアルミナ粒子に付着した固体の量(抽出で回収できない量)である。3/4比は、4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン(3-hm)と4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノン(4-hm)の比である。
異性化反応により、4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンの割合が多くなり、いずれの異性化反応実験でも3/4比は1を超えていることがわかる。
(表2)
Figure 2022179993000017
第一段階(水熱反応)で得られるペースト状の固形物は、シクロペンテノン誘導体を含むクルードであり、第二段階では4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンが精製された状態で異性化処理が開始されるのではない。未精製のクルードを用いても、4-ヒドロキシ-4-ヒドロキシメチル-2-シクロペンテノンの異性化反応は進行することが確認された。

Claims (11)

  1. 式(I):
    Figure 2022179993000018
    で表される化合物またはその光学活性体。
  2. 式(II)で表される化合物を水熱反応に付すことを特徴とする、式(I)で表される化合物またはその光学活性体の製造方法。
    Figure 2022179993000019
  3. 前記水熱反応の温度が90℃以上である、請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記水熱反応は、式(II)で表される化合物およびを水熱反応装置に入れて、水熱反応温度範囲を90~200℃に、反応時間を1~50時間に制御することを含む、請求項2に記載の製造方法。
  5. さらに、式(III)で表される化合物を還元剤の存在下、式(II)で表される化合物に変換する工程を含むことを特徴とする、請求項2に記載の製造方法。
    Figure 2022179993000020
  6. 還元剤は、有機還元剤、無機還元剤、またはこれらの組み合わせを含むものである、請求項5に記載の製造方法。
  7. 還元剤は、無機還元剤である、請求項6に記載の製造方法。
  8. 式(IV)で表される化合物を金属触媒の存在下に異性化反応させることを特徴とする、式(I)で表される化合物またはその光学活性体の製造方法。
    Figure 2022179993000021
  9. 前記金属触媒は、金属酸化物である、請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記金属触媒は、アルミナ触媒である、請求項8に記載の製造方法。
  11. 前記異性化反応は、反応温度範囲を20~50℃に、反応時間を1~50時間に制御することを含む、請求項8~10のいずれか1項に記載の製造方法。
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