JP2022178920A - 飲料ディスペンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】従来よりも奥行きが小さい飲料ディスペンサを提供する。【解決手段】飲料原液が封入された原液容器を保冷する冷蔵庫と、飲料原液の希釈水を冷却する冷却水槽とを備え、これら冷蔵庫と冷却水槽を断熱材で被覆した飲料ディスペンサであって、冷蔵庫は、その背面の下隅側に冷却水槽の前面を被覆する断熱材の厚みよりも深い入隅状の盗み部を設けてなり、盗み部に冷却水槽の前面を断熱材を介して連接した。また盗み部の冷却水槽の前面が接する面の断熱材は、冷却水槽の前面を被覆する断熱材を共用する。盗み部は、その入隅角よりも下側に冷却水槽が連接され、入隅角から冷却水槽までを冷却水槽の前面を被覆する断熱材と同じ厚みの断熱材で被覆した。【選択図】図1
Description
この発明は、飲料原液が封入された容器を保冷する冷蔵庫と、飲料原液の希釈水を冷却する冷却水槽とを備えた飲料ディスペンサに関する。
シロップ等の飲料原液を水や炭酸水等の希釈水で希釈して注出する飲料ディスペンサにおいて、飲料原液を内袋と外箱の複合容器であるBIB(Bag In Box)に封入したものは衛生的であり、交換作業も行いやすく、原液の管理が容易である。この種BIB対応の飲料ディスペンサとして、特許文献1には、BIBを収容する冷蔵庫(保冷庫)と、水槽内にエバポレータと希釈水の供給管とを浸漬し、エバポレータ周囲に形成されるアイスバンク(氷塊)によって希釈水を冷却する冷却水槽を備え、この冷却水槽に貯留されている冷却水によって冷蔵庫の庫内を冷却するようにして、BIB内の飲料原液を保冷するものが開示されている。
具体的には、特許文献1の図9に示されたものは、冷蔵庫の背面側に冷却水槽が設置され、冷蔵庫と冷却水槽との間で冷却水槽の冷却水を循環させる循環管路を設けると共に、冷蔵庫内で循環管路にファン付きの熱交換器を介挿することによって、庫内空気と冷却水を熱交換させて冷気を生成し、この冷気をファンで送風することでBIBを保冷するようにしている。
これに対して特許文献1の図3に示されたものは、冷蔵庫の背面側に冷却水槽を設置すると共に、冷蔵庫内にファン付きの熱交換器を設けることは上述した図9のものと同じであるが、冷蔵庫の背面と冷却水槽の前面とを熱交換機能を有する共通のパネルで構成することで、このパネルを通じて冷蔵庫内の空気と冷却水槽の冷却水とを熱交換するようにしている。したがって、この図3の構成では、冷蔵庫と冷却水槽の間において熱交換用パネルを断熱材で覆う必要がなくなる分、図9のものよりもディスペンサ全体の奥行きを小さくすることができる。
ところで、この種の飲料ディスペンサは、特許文献1でも指摘されているように、冷蔵庫と冷却水槽とを断熱材で覆って熱ロスを低減しつつも、設置スペースが限られているため、できる限りの省スペース化が要求される。
しかしながら、特許文献1の飲料供給装置は、図3のものも図9のものも、冷蔵庫内においてファン付きの熱交換器が冷蔵庫の背面に沿って設けられている。したがって、熱交換器の設置スペース分、冷蔵庫の奥行きを大きくとらなければならず、冷蔵庫と冷却水槽の間の断熱材を薄くしたり省略したとしても、熱交換器の奥行きは断熱材の厚みよりも大きいため、結果的に飲料供給装置全体の奥行きも大きくなる。
本発明は上述した課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、従来よりも奥行きが小さい飲料ディスペンサを提供することにある。
上述した目的を達成するために本発明では、飲料原液が封入された原液容器を保冷する冷蔵庫と、前記飲料原液の希釈水を冷却する冷却水槽とを備え、これら冷蔵庫と冷却水槽を断熱材で被覆した飲料ディスペンサであって、前記冷蔵庫は、その背面の下隅側に前記冷却水槽の前面を被覆する前記断熱材の厚みよりも深い入隅状の盗み部を設けてなり、該盗み部に前記冷却水槽の前面を前記断熱材を介して連接するという手段を用いた。
上記手段では、冷蔵庫の背面側の盗み部に冷却水槽が連接状態で装備でき、この盗み部の深さは冷却水槽の前面を被覆する断熱材の厚みよりも大きいため、盗み部によって断熱材の厚みが吸収され、冷蔵庫の前面から冷却水槽の背面までの距離、即ち飲料ディスペンサの奥行きを小さくすることができる。盗み部の深さは、冷蔵庫内にBIBの収容スペースが確保できるものであれば、特に限定されない。また、原液容器は、飲料原液を封入した容器を広く採用することができるが、飲料原液を封入した内袋をさらに外箱に収容してなる複合容器(通称、BIB)であれば、飲料原液を衛生的に扱え、また保管、搬送、交換も容易となるため好ましい。なお、本発明では、冷蔵庫の背面下隅側に盗み部を設けているため、冷蔵庫が冷却水槽よりも一段高く設置されることになるが、これは奥行き寸法に影響せず、むしろ冷蔵庫が高く位置するため、飲料の注出やBIBの交換など、各種作業を行いやすくなる。
冷蔵庫は全面を断熱材で被覆するが、盗み部の冷却水槽の前面が接する面の断熱材は、前記冷却水槽の前面を被覆する断熱材を共用することが好ましい。冷蔵庫と冷却水槽の連接部分が冷却水槽の断熱材一枚で構成されるため、盗み部と冷却水槽の前面を別々の断熱材で被覆して二重の断熱構造とするよりも、奥行きを小さくすることができる。ただし、この部分を二重の断熱構造とすることを完全に排除するものではなく、それぞれの厚みを加減することで、冷蔵庫と冷却水槽の連接部分の断熱効果を向上させつつ、奥行きも抑制することができる。
冷却水槽をその前側上角が盗み部の入隅角にぴったり嵌まり込むように連接することも可能であるが、冷却水槽が貯留の冷却水用撹拌モータや、希釈水用の炭酸水製造装置(カーボネータタンク)、またチラーポンプ(冷却水循環装置)などを有している場合、これら装置や冷蔵庫側との接続配管等が冷却水槽の上方に突出することがある。したがって、盗み部には、その入隅角よりも下側に冷却水槽を連接するようにすれば、前記配管等が冷蔵庫に干渉することが回避できる。そして、前記入隅角から前記冷却水槽までを前記冷却水槽の前面を被覆する断熱材と同じ厚みの断熱材で被覆することによって、奥行きが大きくなることも回避することができる。
また、冷蔵庫の盗み部よりも上側の背面出っ張り部には、冷気対流機構を内蔵することで、冷蔵庫を大型化することなく、BIB等の原液容器の収容スペースと合わせて庫内を合理的に構成することができる。
さらに、冷気対流機構として、冷却水槽が貯留する冷却水を循環可能に導入する冷水路と、当該冷水路の周囲の冷気を冷蔵庫内で対流させるファンとからなるものとすれば、冷却水槽の冷却水をBIB保冷用の冷媒源とできるので、別途保冷装置を設けるよりも、さらに合理的である。
本発明によれば、冷蔵庫の背面下隅側に盗み部を設けて、ここに冷却水槽を連接するので、盗み部の深さ分、奥行きを小さくすることができ、また、盗み部の上側の出っ張り部に冷気対流機構を内蔵するので、BIBの収容スペースも十分に確保され、飲料ディスペンサの省スペース化に寄与する。
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1は本発明の一実施形態に係る飲料ディスペンサの断面図であって、1はBIBを保冷する冷蔵庫、2は冷却水を貯留した冷却水槽である。冷蔵庫1と冷却水槽2は表面が断熱材3・4で被覆され、前後に連接して設置されている。なお、冷蔵庫1の前面は飲料注出用スイッチなどを装備した断熱性を有する扉5で構成されている。また、冷却水槽2の上面は開放している。
この他、冷蔵庫1側において、6はBIBに封入された飲料原液を絞り出すチューブポンプや注出ノズルからなる飲料注出部、7は注出される飲料を受ける容器の受け台であり、冷却水槽2側において、8は圧縮機や凝縮器などから構成される冷却装置であるが、これらは飲料ディスペンサにおいて公知のものを採用することができるため、さらなる詳説は割愛する。また、この実施形態では、原液容器として飲料原液を封入した内袋をさらに外箱に収容した複合容器であるBIBを例示しているが、他の容器に飲料原液を封入したものであってもよい。
冷蔵庫1にはBIBを収容する他、背面の上部出っ張り部1aに冷気対流機構9が内蔵されている。一方、冷却水槽2は、内周面に沿ってスパイラル状に配管した冷媒管10を設けている。この冷媒管10は冷却装置8と接続されて、水槽内でその表面にアイスバンク(氷塊)を形成し、このアイスバンクによって貯留した冷却水を低温に保持するようにしている。
そして、冷媒管10の内側において、冷却水槽2の前側には希釈水として炭酸水を製造するカーボネータタンク11を配置すると共に、その後方には冷却水を撹拌する撹拌装置12と、冷却水を冷蔵庫1の冷気対流機構9との間で循環させるチラーポンプ13を設けている。
カーボネータタンク11は冷蔵庫1の飲料注出部6と並設されるノズル(図示せず)に接続されて、炭酸水がBIBの飲料原液を希釈するために注出される。炭酸水単独で注出することもある。
チラーポンプ13は上述のように冷蔵庫1の冷気対流機構9と接続されて、冷却水槽2の冷却水を循環させるものである。そして、冷気対流機構9は、冷蔵庫1の上部出っ張り部1aの内部において、スパイラル状あるいは蛇行状に配管した冷水路9aと、該冷水路9aの周囲の冷気をBIB側に送風し、冷蔵庫内で対流させるファン9bとからなる。
こうした各装置によって、BIB(飲料原液)が冷蔵庫1内で保冷され、冷却水槽2では低温の炭酸水が生成され、これらを混合することによって低温の飲料を供給するものであることは、基本的に従来の飲料ディスペンサと変わるところがない。
そこで本発明の特徴的な構成を説明すると、冷蔵庫1は図2にあらためて示すように、背面の上部出っ張り部1aの下部、即ち、下隅側を入隅状に切り欠いて盗み部1bを形成している。そして、この盗み部1bに、図1に示したように、冷却水槽2を連接しているのである。また、盗み部1bにおいて、冷却水槽2の前面が接する面(縦面)の断熱材は、冷却水槽2の前面を被覆する断熱材4aを共用している。なお、盗み部1bの深さDは、冷却水槽2の前面を被覆する断熱材4aの厚みよりも大きい。具体的には、断熱材4aの厚みが約25mmとすれば、盗み部1bの深さDは約70mmである。ただし、断熱材の厚みや、盗み部1bの深さDは、これに限定されず、断熱材は所望の断熱効果が得られる厚みであればよく、盗み部1bの深さはBIBの収容スペースを確保できるのであれば、より大きくすることもできる。
さらに、この実施形態では、冷却水槽2を盗み部1bの入隅角1cよりも下側に連接しており、盗み部1bにおける入隅角1cから冷却水槽2までを被覆する断熱材3aを、冷却水槽2の前面を被覆する断熱材4aと同じ厚みのものとしている。
こうした盗み部1bや断熱構造とすることで、単に冷蔵庫と冷却水槽を前後に連接するよりも、飲料ディスペンサの奥行きを小さくすることができる。
また、盗み部1bの上部出っ張り部1aは冷気対流機構9として活用できるため、庫内を保冷する装置を別途必要とせず、BIBの収容スペースも十分に確保することができる。
さらに、冷却水槽2を盗み部1bの入隅部1cよりも下側に位置させたため、冷却水槽2からカーボネータタンク11や撹拌装置12が上方に突出する場合でも、冷蔵庫1との干渉が回避され、また冷気対流機構9とチラーポンプ13を接続する配管13aの配管スペースも確保することができる。さらに、相対的に冷蔵庫1の位置も高くなり、飲料注出やBIB交換等の作業が行いやすくなる。
1 冷蔵庫
1a 上部出っ張り部
1b 盗み部
1c 入隅角
2 冷却水槽
3 断熱材(冷蔵庫)
4 断熱材(冷却水槽)
5 扉
6 飲料注出部
7 受け台
8 冷却装置
9 冷気対流機構
9a 冷水路
9b ファン
10 冷媒管
11 カーボネータタンク
12 撹拌装置
13 チラーポンプ
1a 上部出っ張り部
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13 チラーポンプ
Claims (6)
- 飲料原液が封入された原液容器を保冷する冷蔵庫と、前記飲料原液の希釈水を冷却する冷却水槽とを備え、これら冷蔵庫と冷却水槽を断熱材で被覆した飲料ディスペンサであって、前記冷蔵庫は、その背面の下隅側に前記冷却水槽の前面を被覆する前記断熱材の厚みよりも深い入隅状の盗み部を設けてなり、該盗み部に前記冷却水槽を前記前面の前記断熱材を介して連接したことを特徴とする飲料ディスペンサ。
- 盗み部の冷却水槽の前面が接する面の断熱材は、前記冷却水槽の前面を被覆する断熱材を共用する請求項1記載の飲料ディスペンサ。
- 盗み部は、その入隅角よりも下側に冷却水槽が連接され、前記入隅角から前記冷却水槽までを前記冷却水槽の前面を被覆する断熱材と同じ厚みの断熱材で被覆した請求項2記載の飲料ディスペンサ。
- 盗み部の上側の背面出っ張り部には冷気対流機構を内蔵した請求項1、2または3記載の飲料ディスペンサ。
- 冷気対流機構は、冷却水槽が貯留する冷却水を循環可能に導入する冷水路と、当該冷水路の周囲の冷気を冷蔵庫内で対流させるファンとからなる請求項4記載の飲料ディスペンサ。
- 原液容器は、飲料原液を封入した内袋をさらに外箱に収容してなる複合容器である請求項1~5のうち何れか一項記載の飲料ディスペンサ。
Priority Applications (1)
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JP2021086055A JP2022178920A (ja) | 2021-05-21 | 2021-05-21 | 飲料ディスペンサ |
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JP2021086055A Pending JP2022178920A (ja) | 2021-05-21 | 2021-05-21 | 飲料ディスペンサ |
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2021
- 2021-05-21 JP JP2021086055A patent/JP2022178920A/ja active Pending
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