JP2022178275A - 放熱板および半導体パッケージ - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伝導率と線膨張係数のバランスがよく、放熱性能に優れた放熱板を提供する。【解決手段】3層以上の層が積層された構造を有する放熱板であって、前記積層された構造における厚さ方向の両最外層の少なくとも一方の層である第1層を備え、前記第1層は第1材料で構成されており、前記第1材料は、銅を主成分とする金属相の中に分散した状態の複数の添加粒子を含む材料であり、前記添加粒子はダイヤモンドまたは立方晶窒化ホウ素のいずれか一方または両方を含み、前記添加粒子が前記第1材料全体に占める体積比率が10体積%超25体積%未満であり、前記第1層の厚さが0.1mm以上0.35mm以下であり、前記第1層の前記厚さ方向と直交する面方向の熱伝導率から前記第1層の前記厚さ方向の熱伝導率を引いた値が65W/m・K以上である、放熱板とした。【選択図】図2

Description

本開示は、放熱板および半導体パッケージに関する。
半導体分野において、半導体素子から生じる熱を効率的に拡散させて半導体素子の過熱を防止するために放熱板が用いられている。放熱板としては、熱伝導率の高い銅などの金属が用いられてきた。放熱板である金属と半導体素子やセラミックスパッケージとの線膨張係数の差により、これらの界面に熱応力が発生し、半導体素子等の破損を生じることがある。このため、熱伝導率の高い金属と線膨張係数が小さい金属との複合材が放熱板として用いられる。例えば、特許文献1には、銅(Cu)層とモリブデン銅(Mo-Cu)複合体層が交互に積層され、最外層が銅層からなる放熱板が開示されている。積層された最外層の銅層を薄くすることで板厚方向の熱伝導率に優れ、かつ熱膨張率が小さい放熱板が得られるとされている。
特開2019-096654号公報
特許文献1に記載される構造によれば、表面中央部に接するように配置された半導体素子からの発熱が放熱板の板厚方向に伝わりやすく、かつ放熱板の平面方向の熱膨張を小さくできる。しかし、半導体技術の進展により半導体素子からの発熱が従来以上に大きくなる傾向にある。従来以上に放熱性能が高く、かつ熱応力による破損が生じ難い放熱板が求められている。本開示は、熱伝導率と線膨張係数のバランスがよく、従来よりもさらに放熱性能に優れた放熱板の提供を目的とする。
本開示の放熱板は、3層以上の層が積層された構造を有する放熱板であって、前記積層された構造における厚さ方向の両最外層の少なくとも一方の層である第1層を備え、前記第1層は第1材料で構成されており、前記第1材料は、銅を主成分とする金属相の中に分散した状態の複数の添加粒子を含む材料であり、前記添加粒子はダイヤモンドまたは立方晶窒化ホウ素のいずれか一方または両方を含み、前記添加粒子が前記第1材料全体に占める体積比率が10体積%超25体積%未満であり、前記第1層の厚さが0.1mm以上0.35mm以下であり、前記第1層の前記厚さ方向と直交する面方向の熱伝導率から前記第1層の前記厚さ方向の熱伝導率を引いた値が65W/m・K以上である。
また、本開示の放熱板は、3層以上の層が積層された構造を有する放熱板であって、前記積層された構造における厚さ方向の両最外層の少なくとも一方の層である第1層を備え、前記第1層の厚さが0.1mm以上0.35mm以下であり、前記第1層は第1材料で構成されており、前記第1材料は、銅を主成分とする金属相の中に分散した状態の複数の添加粒子を含む材料であり、前記添加粒子はダイヤモンドまたは立方晶窒化ホウ素のいずれか一方または両方を含み、前記添加粒子が前記第1材料全体に占める体積比率が10体積%超25体積%未満であり、前記複数の添加粒子の前記金属相の中での配置の異方性を示す配向指標が70%以上である。
また、本開示の半導体パッケージは、上述した放熱板と、前記第1層の表面上に配置されている半導体素子とを備える。
本開示の放熱板によれば、熱伝導率と線膨張係数のバランスがよく、放熱性能に優れた放熱板を得ることができる。
図1は、実施形態に係る放熱板の一例を示す斜視図である。 図2は、図1の放熱板のA-A断面を説明する断面模式図である。 図3は、図2の領域Bを拡大した断面模式図である。 図4は、金属相中の添加粒子の配向指標の求め方を説明する図である。 図5Aは、実施形態に係る放熱板の3層の例を示す断面模式図である。 図5Bは、実施形態に係る放熱板の7層の例を示す断面模式図である。 図5Cは、実施形態に係る放熱板の4層の例を示す断面模式図である。 図5Dは、実施形態に係る放熱板の他の3層の例を示す断面模式図である。 図6は、半導体パッケージの構成例を示す図である。 図7は、面方向の熱伝導率の測定試料の作成手順を説明する図である。 図8は、厚さ方向の熱伝導率の測定試料の作成手順を説明する図である。 図9は、積層体の放熱性能の評価方法を説明する図である。
[本開示の実施形態の説明]
放熱板の厚さ方向の熱伝導を向上させる従来の技術においては、発熱体から放熱板に伝わった熱は放熱板の厚さ方向と平面方向に等方的に伝わる。このため、厚さの薄い表面層において表面の熱が平面方向に拡がる前に裏面まで伝わる。言い換えると、発熱源の直下において板厚方向に熱の流れが集中する。本願発明者は、このような熱の流れに着目し、発熱体が接していない放熱板の周辺部では板厚方向の熱伝導の効果が得られ難いという課題を見いだした。特に発熱体が放熱板に接している部分の面積よりも放熱板の表面全体の面積が大きい場合に、発熱体が接していない部分が放熱に寄与し難く、放熱板の性能を十分には発揮できない。
以下、本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一実施形態に係る放熱板は、3層以上の層が積層された構造を有する放熱板である。前記積層された構造における厚さ方向の両最外層の少なくとも一方の層である第1層を備える。前記第1層は第1材料で構成されている。前記第1材料は、銅を主成分とする金属相の中に分散した状態の複数の添加粒子を含む材料である。前記添加粒子はダイヤモンドまたは立方晶窒化ホウ素のいずれか一方または両方を含む。前記添加粒子が前記第1材料全体に占める体積比率が10体積%超25体積%未満である。前記第1層の厚さが0.1mm以上0.35mm以下である。前記第1層の前記厚さ方向と直交する面方向の熱伝導率から前記第1層の前記厚さ方向の熱伝導率を引いた値が65W/m・K以上である。なお、前記積層された構造の厚さ方向は前記3層以上の層が積層された方向である。
発熱体と接する表層である最外層に熱伝導性の良い粒子を添加することで、金属相のみを用いる場合に比べて熱伝導率を変化させることができる。金属相は代表的には銅であり、純銅あるいは銅合金が用いられる。金属相に用いられる材料よりも熱伝導性に優れる粒子を用いることが好ましい。好ましい粒子は、ダイヤモンド粒子または立方晶窒化ホウ素(Cubic Boron Nitride:以下cBNと記載する)粒子である。ここで、第1層の厚さ方向の熱伝導率と面方向の熱伝導率に差を持たせ、厚さ方向よりも面方向に熱が伝わりやすくすることで、面全体での熱伝達が放熱に寄与しやすくなる。発熱体と接する表面を有する第1層において熱が面方向に拡がることにより、面全体で厚さ方向への熱が伝わりやすくなる。これにより、熱伝導率と線膨張係数のバランスがよく、放熱性能に優れた放熱板を得ることができる。
(2)本開示の他の実施形態に係る放熱板は、3層以上の層が積層された構造を有する放熱板である。前記積層された構造における厚さ方向の両最外層の少なくとも一方の層である第1層を備える。前記第1層の厚さが0.1mm以上0.35mm以下である。前記第1層は第1材料で構成されている。前記第1材料は、銅を主成分とする金属相の中に分散した状態の複数の添加粒子を含む材料である。前記添加粒子はダイヤモンドまたは立方晶窒化ホウ素のいずれか一方または両方を含む。前記添加粒子が前記第1材料全体に占める体積比率が10体積%超25体積%未満である。前記複数の添加粒子の前記金属相の中での配置の異方性を示す配向指標が70%以上である。
発熱体と接する表層である最外層に熱伝導性の良い粒子を添加することで、金属相のみを用いる場合に比べて熱伝導率を変化させることができる。金属相は代表的には銅であり、純銅あるいは銅合金が用いられる。金属相に用いられる材料よりも熱伝導性に優れる粒子を用いることが好ましい。好ましい粒子は、ダイヤモンド粒子またはcBN粒子である。ここで、複数の添加粒子の金属相の中での配置が異方性を示すと良い。配置の異方性とは、金属相の中に分散した添加粒子が、直交する2つの方向において密集度が異なることを意味する。言い換えると、ある方向における隣り合う粒子の間隔が、その方向に直交する方向における粒子の間隔より密である。粒子の熱伝導率が金属相の熱伝導率よりも高いことにより、間隔が密である方向への熱の伝達が、間隔が疎である方向の熱の伝達よりも優れる。結果として、当該層の熱伝導率は異方性を持つ。本実施形態においては、当該異方性の程度を配向指標として表す。配向指標の定義と測定方法は後述する。第1層が異方性を有することにより、熱伝導率と線膨張係数のバランスがよく、放熱性能に優れた放熱板を得ることができる。
(3)上記実施形態の一態様として、前記放熱板の前記厚さ方向の熱伝導率が300W/m・K以上であり、室温から300℃まで温度が変化した際の前記放熱板の前記面方向の線膨張係数が9.5ppm/K以下であってもよい。
これらの態様は放熱板として求められる好ましい性能である。熱伝導率と線膨張係数のバランスがよく、放熱性能に優れた放熱板とすることができる。
(4)上記実施形態の一態様として、前記第1層の前記厚さ方向の熱伝導率が370W/m・K以上であり、室温から300℃まで温度が変化した際の前記第1層の前記面方向の線膨張係数が16.0ppm/K以下であってもよい。
放熱板全体の高い放熱性能を得るために、第1層の厚さ方向の熱伝導率は高い方が好ましい。また、高温での使用を考慮して第1層の面方向の線膨張係数は一定値以下であることが好ましい。これらの態様により厚さ方向の熱伝導率と面方向の線膨張係数のバランスが良く、放熱性能に優れた放熱板を得ることができる。
(5)上記実施形態の一態様として、前記第1層に接する第2層を備え、第2層の前記厚さ方向の熱伝導率が145W/m・K以上であり、室温から300℃まで温度が変化した際の前記第2層の前記面方向の線膨張係数が7.5ppm/K以下であってもよい。
第2層は、放熱板全体としての面方向の線膨張係数を低くする目的で設けられる。第2層が上記の態様であると、熱伝導率と線膨張係数のバランスがよく、放熱性能に優れた放熱板を得ることができる。
(6)上記実施形態の一態様として、前記第2層はモリブデンまたはタングステンのいずれか1方または両方を含む第2材料で構成されているとよい。
モリブデンやタングステンは第2層の熱伝導率と線膨張係数を調整するために適した材料である。第2層にはモリブデンやタングステンを単体で用いてもよい。またモリブデンやタングステンと銅を複合させた材料により所望の性能を得ることもできる。これにより、厚さ方向の熱伝導率と面方向の線膨張係数のバランスがよく、放熱性能に優れた放熱板を得ることができる。
(7)上記実施形態の一態様は、前記積層された構造の層の数が3層であり、前記両最外層はいずれも前記第1層であり、前記両最外層の間の層は前記第2層であるとよい。
第1層、第2層、第1層をこの順で積層することは、積層数が3層の場合の好ましい組み合わせの例である。この3層構造により、厚さ方向の熱伝導率と面方向の線膨張係数のバランスがよく、放熱性能に優れた放熱板を得ることができる。また、積層方向に対称な層構造にすることにより、放熱板自体の反りが生じ難い。
(8)上記実施形態の一態様は、前記積層された構造の層の数が5層以上の奇数であり、前記両最外層はいずれも前記第1層であり、前記両最外層のそれぞれに接する一対の層はいずれも前記第2層であり、一対の前記第2層の前記第1層と接する面とは対向する面に接する第3層は銅または銅合金で構成されているとよい。
5層の積層体を放熱板とする場合は、第1層、第2層、第3層、第2層、第1層という順で積層することが好ましい。ここで、第3層は主に熱伝導の性能を得るための層であって、銅を主成分とする材料で構成されることが好ましい。第3層は銅または銅合金であるとよい。第3層には第1層と同じ材料を用いてもよい。また、第3層には銅と不可避不純物からなる純銅も好ましく用いられる。この5層構造により、厚さ方向の熱伝導率と面方向の線膨張係数のバランスがよく、放熱性能に優れた放熱板を得ることができる。
(9)本開示の一実施形態に係る半導体パッケージは、上述のいずれかの放熱板と、前記第1層の表面上に配置されている半導体素子とを備える。
上記の放熱性能に優れた放熱板を用いることによって、過熱による動作不良や破損の発生を抑止した半導体パッケージを得ることができる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の実施形態に係る放熱板の具体例を図面に基づいて説明する。図中の同一符号は同一の部分又は相当する部分を示す。各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にする目的で表現されており、必ずしも実際の寸法関係等を表すものではない。
1つの実施形態において説明する構成は、特段の断りがない限り、他の実施形態にも適用可能である。以下の説明で特定の方向や位置を示す用語を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。特定の方向や位置を示す用語としては、例えば、「上」「上面」「前」「表」などが挙げられる。
図1は、実施形態に係る放熱板の一例を示す斜視図である。図1の放熱板1は表面2と裏面3を有し、平面視で長方形をなす板状体である。以下の説明では放熱板1の表面2と裏面3を構成する面の方向をX-Y平面とし、板の厚さ方向をZ方向と定義する。表面2の一部または全部に放熱する対象である発熱体(図示しない)を配置する。発熱体から表面2に伝わった熱は、厚さ方向、即ちZ方向に伝わり、裏面3から放熱される。裏面3には他の伝熱媒体としての金属や液体などが接していても良い。放熱板1はZ方向に複数の層が積層された構造を有しており、最外層の一方の面が表面2、他の最外層の一方の面が裏面3として露出している。なお、図1の形状はあくまで説明のための例示であって、放熱板の形状は長方形に限定されない。放熱板の形状と寸法は実装される目的に応じて設計される。
図2は、図1の放熱板1をA-A線にてZ方向に切断した断面を説明する模式図である。放熱板1はZ方向に複数の層を有している。この実施形態では5層の場合を示している。図の上部に配置される表面2を有する層が第1層101、第1層101に接する層が第2層102、第2層102の第1層101に接する側とは反対側の面に接する層が第3層103である。第1層101は第1材料10で構成されている。第1層101に接する第2層102は第2材料20で構成されている。第3層103は第3材料30で構成されている。第3層103に続く4番目の層は第2層102と同じ第2材料20で構成されている。裏面3を有する層は第1層と同じ第1材料10で構成されている。各層の厚さは放熱板1としての所望の性能が得られる範囲で種々選択可能である。図2に示す実施形態では、厚さ方向の中央を挟んで上下に対称な積層構造となるように各層の厚さを決めている。
第1材料10は、銅を主成分とする金属相の中に添加粒子を含む材料である。添加粒子は金属相の中に複数の独立した粒子として分散している。添加粒子の材料は金属相の材料よりも熱伝導率の高い材料である。好ましい態様として、添加粒子にはダイヤモンドまたはcBNのいずれか一方を含む。ダイヤモンドおよびcBNの両方を含んでも良い。添加粒子は代表的にはダイヤモンド粒子またはcBN粒子である。ここで、「銅を主成分とする金属相」とは、金属相に占める銅の含有量が50質量パーセント以上の金属相である。銅を主成分とする金属相は、70質量パーセント以上の銅を含有していることが好ましく、最も好ましくは純銅である。純銅とは、銅と不可避不純物とからなる金属材料である。
このような材料を用いることで、第1層101の面方向の熱伝導率から厚さ方向の熱伝導率を引いた値が65W/m・K以上とすることが可能となる。面方向の熱伝導率が厚さ方向の熱伝導率よりも高いことで、熱が面方向に伝わりやすい。例えば第1層101の表面2の一部に伝わった熱は、第1層101の中で面方向に伝わりつつ厚さ方向にも伝わってゆく。このため第1層101全体が厚さ方向の熱伝導に寄与することができる。第1層101の表面2から第2層102に接する面に伝わった熱は、その後第2層102から順に厚さ方向に伝わってゆく。このため、放熱板1全体として効率よく厚さ方向に熱を伝えることが可能となる。
図3は、金属相中に添加粒子が存在する様子を表している。図3は図2に破線で示される領域Bを拡大した断面を模式的に示した図である。添加粒子12は金属相11の中に複数の粒子として分散している。添加粒子12の形状は一定ではない。個々の粒子は互いに離間して存在していてもよいし、複数の粒子が接するように存在していてもよい。
複数の添加粒子の金属相の中での配置は異方性を有している。配置が異方性を有するとは、金属相の中に分散した添加粒子が、直交する2つの方向において密集度が異なることを意味する。具体的には、第1層の面方向と厚さ方向とを比較した場合に、隣り合う添加粒子の平均的な距離は、面方向の距離の方が厚さ方向よりも短い。この異方性の度合いを配向指標として定義する。以下、添加粒子12の配向指標について説明する。
図4は図3に示した第1層101の厚さ方向の断面における添加粒子の配置状態を示している。ここで添加粒子120を基準とする粒子とした場合に、隣り合う粒子である添加粒子121、122,123が存在している。隣り合う粒子は次の通り定義する。基準とする粒子の重心を中心としてその粒子の輪郭までの最大距離を求める。次に、ある粒子と基準となる粒子との間隔の最短距離を求める。間隔とは基準となる粒子の表面と、ある粒子の表面の間の距離である。求めた最短距離が、上記最大距離の15%以内の長さの場合に、その粒子を隣り合う粒子と定義する。図4において、基準となる添加粒子120の断面の重心を重心130とする。同様に添加粒子121の断面における重心131、添加粒子122の重心132、添加粒子123の重心133がそれぞれ黒い点で示されている。図4の横軸は面方向であるX-Y平面に平行な方向、縦軸は厚さ方向であるZ方向である。重心130と重心131とを結ぶ直線が面方向である横軸と成す角度をθとする。重心130と重心132とを結ぶ直線が面方向と成す角度をθとする。重心130と重心133とを結ぶ直線が面方向と成す角度をθとする。このような角度θが45度より小さいことは、隣り合う粒子が厚さ方向よりも面方向に近く配置されていることを示すことになる。
断面観察において基準となる粒子を30個以上抽出する。抽出されたそれぞれの基準粒子について隣り合う粒子を求めて角度θを算出する。算出された全ての角度θの数に対して、角度θが30度以下の数の割合を百分率で表したものを、配向指標と定義する。このように、配向指標は添加粒子の金属相中での異方性を表している。配向指標が大きな値であるほど添加粒子は面方向に近く密集していることとなる。
第2材料20は、モリブデンまたはタングステンを含む材料である。第2層102には第1層101に比較して線膨張係数が小さい材料を用いることが好ましい。第2層102の線膨張係数を小さくすることで、放熱板1全体の面方向の線膨張係数を小さくすることができる。モリブデンまたはタングステンを含む材料としては、放熱板1に用いられる既知の材料を適用することができる。例えば、第2層102を構成する材料は、モリブデンまたはタングステン、および不可避不純物からなる材料であっても良い。第2層102を構成する材料は、モリブデンまたはタングステンの粉体を焼結した多孔体中に銅を含浸させた複合材料であってもよい。複合材料を用いることで、熱伝導率と線膨張係数を所望の範囲に調整することができる。なお、モリブデンまたはタングステンを含む材料は、モリブデンを含む材料、タングステンを含む材料、モリブデンとタングステンの両方を含む材料のいずれでもよい。
第3材料30は、銅を主成分とする材料であると良いが、特に限定されない。第3材料30として第1材料10と同じ材料を用いることもできる。第3層103には熱伝導が良い材料を用いることで放熱板1全体の厚さ方向の熱伝導率を高める効果がある。第3材料30には純銅が好ましく用いられる。
以上、放熱板1の積層数が5層の場合を例として説明したが、層の数は3層以上であれば良い。3層の場合の放熱板1の例を図5Aに示す。図5Aの放熱板1は表面2から裏面3に向けて順に第1材料10、第2材料20、第1材料10の順で構成されている。7層以上の場合は、第3材料30と第2材料20の層の繰り返しを増やすことが好ましい。図5Bは7層の場合の代表的な構造を示す。図5Bの放熱板1は、表面2から裏面3に向けて順に第1材料10、第2材料20、第3材料30、第2材料20、第3材料30、第2材料20、第1材料10の順で構成されている。
本開示の実施形態においては、層数にかかわらず、表面2を備える第1層101は第1材料10で構成される。表面2は放熱の対象となる発熱体が接する面であり、放熱板1は表面2から裏面3に向けて熱を伝える。層数が奇数の場合は表面2と裏面3が同じ第1材料10で構成されると良い。層数は偶数とする事も可能である。この場合は表面2は第1材料10で構成し、第2層102は第2材料20で構成する以外は特に限定されない。図5Cに層数が偶数の場合の一例として4層の構成例を示す。図5Cの放熱板1は、表面2から裏面3に向けて順に第1材料10、第2材料20、第3材料30、第2材料20の順で構成されている。
以上に説明した構造の変形例は種々考えられ、上述の構成には限定されない。例えば3層の場合の放熱板1の他の構成例を図5Dに示す。図5Dに示す放熱板1は、表面2を有する第1層101を第1材料10、表面2から2番目の層である第2層102を第2材料20で構成し、裏面3を有する層の材料を第3材料30で構成している。
(半導体パッケージ)
図6は、本開示にかかる放熱板1を備えた半導体パッケージ50の一例を説明する図である。放熱板1の表面2に、半導体素子53が配置される。半導体素子53には端子51を介して電流が供給される。また放熱板1の表面2には半導体素子53を封止するためのケース部材52が設けられている。半導体素子53から生じた熱を素早く外部に伝えて半導体素子53の温度を保つことが放熱板1の機能である。そのため、放熱板1の裏面は図示しない金属板や他の冷却媒体に接して用いられる。本開示にかかる放熱板1は半導体素子53から生じた熱を、表面2を構成する第1層において面方向に伝えやすい。面方向に拡がった熱は放熱板1全体を通して厚さ方向に伝わる。さらに放熱板1の面方向の線膨張係数は、半導体素子53やケース部材52に用いられるセラミックス等の材料に近い値であるため、温度変化によって各材料や接合面での破損が生じ難い。従来の放熱板を用いた場合に比べて、半導体素子53からの熱が裏面に伝わりやすく、高い冷却性能と耐久性を兼ね備えた半導体パッケージ50とすることができる。なお、半導体パッケージ50の構成は多くの種類があり、上記の例には限定されない。構成の違いにかかわらず、本開示の半導体パッケージ50には、本開示の放熱板1の表面2に半導体素子53からの熱が加わるように半導体素子53が配置され、当該熱を放熱板1の裏面に伝えることで冷却効果を得る構造を含む。
<実施例A>
(放熱板の製造)
図2に示す5層の放熱板1を以下の説明のように製造した。
(第1材料の準備)
球状銅(Cu)粉と、ダイヤモンド粉末を体積比率で100:0から74:26となるように混合した。球状銅粉(福田金属箔粉工業株式会社製Cu-At-100)は、開き目45μmのふるいで粗大粉を除去することで、平均粒径30μmとした。ダイヤモンド粉末(株式会社グローバルダイヤモンド社製GMM25)は平均粒径5μmである。混合された粉を直径29mmの超硬合金製の型に装填した後、油圧プレスにより1000MPaの加圧により成形体とした。成形体を直径30mmの黒鉛型に入れ、通電プラズマ焼結装置にて30MPaの加圧をしながら温度700℃、時間20分の加熱を行って、焼結体を得た。
(第2材料の準備)
第2材料として、所定の厚さのモリブデン(Mo)板を準備した。
(第3材料の準備)
第3材料として、所定の厚さの純銅板を準備した。
(積層体の製造)
上記のように準備した第1材料、第2材料、第3材料を、それぞれ直径30mmの円板状に加工した。円板状の各材料を、第1材料、第2材料、第3材料、第2材料、第1材料の順に積層して、内直径32mmのグラファイト製の型に装填した。装填された積層試料を、温度1000℃、時間60分、圧力50MPaの条件でホットプレスによって接合した。ホットプレス後の全体の厚みが所望の厚さになるようにした。ホットプレスにおいて第1材料に含まれる銅粉はプレスに従い、プレスの方向に直交する方向に沿って扁平形状に変形する。銅粉の変形に伴い、添加粒子であるダイヤモンド粒子またはcBN粒子は銅粉の扁平の形状に沿うように配置される。これにより、添加粒子の配置の異方性が生じると考えられる。なお、第1材料は銅粉の充填率に応じてホットプレスにより厚さが小さくなるため、ホットプレス後に所望の厚さになるように予め厚さを調整しておく。本実施例ではホットプレスのみによる製造としたが、圧延による製造とすることもできる。
(評価)
積層前の各層の材料および接合された積層体について、面方向および厚さ方向の熱伝導率、面方向の線膨張係数を測定した。
(面方向の熱伝導率を測定するための測定試料)
第1材料の面方向の熱伝導率を測定するための試料は次のように作製した。図7は、面方向の熱伝導率の測定試料の作成手順を説明する図である。図7は放熱板1から第1材料10を切り出して試料を作成する手順を示している。図7の(a)は評価の対象とする放熱板1である。放熱板1は積層体である。積層体の第1層を構成する第1材料10を積層体から切り出す。切り出された第1材料の厚さをtmmとする。当該材料を図7(b)のような長さAmm、幅2mmの大きさの薄片に切断する。長さAは1mmから10mmであり、好ましくは10mmである。今回の測定では長さAを10mmとした。
以降の手順を図7の(c)(d)を参照して説明する。10(mm)をt(mm)で除した値の小数点以下を切上げた数をXとし、10(mm)をA(mm)で除した数の小数点以下を切上げた数をYとする。準備する薄片の数は、XとYの積の数とする。X枚の薄片を積層して、高さ約10mm、長さAmm、幅2mmのブロックを作成する。このブロックをY個作製する。ここで、図7(c)にAgと矢印で示されるように、積層する薄片の各片の間に平均粒径約4μmの純銀不定形粉末(福田金属箔粉工業株式会社製AgC-74SE)を配置する。用いる純銀不定形粉末Agの量は各層間に100mmあたり0.2g±30%の範囲とする。次にこのブロックを開口の内寸がA(mm)×2(mm)の矩形状の黒鉛製の型にいれる。上部から4.9Nから9.8Nの荷重Pを図7(c)の太矢印のようにかけながら、不活性ガス中で温度900℃、時間10分の熱処理によって銀粉末を軟化変形させて接着する。得られたブロックをY個並べることで、高さ約10mm、長さ約10mm、幅2mmの測定試料が完成する(図7(d))。ここで、Y個並べる際には、ブロックの間を銀ロウ箔やセラミックス接着剤などの800℃程度まで耐熱が得られる接着部材で接着しても良い。またブロックの外周をステンレスワイヤなどで巻くことで固定しても良い。
(厚さ方向の熱伝導率を測定するための測定試料)
第1材料、第2材料、第3材料または積層体の厚さ方向の熱伝導率の測定試料は次のように作成した。図8は、厚さ方向の熱伝導率の測定試料の作成手順を説明する図である。図8は放熱板1から第1材料を切り出して試料を作成する手順を示している。図8の(a)は評価の対象とする放熱板1である。放熱板1は積層体である。積層体の第1層を構成する第1材料10を積層体から切り出す。第2材料または第3材料を測定対象とする場合は切り出す対象が異なるだけで手順は同じである。測定対象とする切り出された材料の厚さをtmmとする。当該材料を図8(b)のような長さBmm、幅Cmmの大きさの薄片に切断する。長さBおよび長さCはそれぞれ1mmから10mmであり、好ましくは10mmである。今回の測定では長さB、幅Cをいずれも10mmとした。
以降の手順を図8の(c)(d)を参照して説明する。2(mm)をt(mm)で除した値の小数点以下を切上げた数をX1、10(mm)をB(mm)で除した数の小数点以下を切上げた数をY1、10(mm)をC(mm)で除した数の小数点以下を切上げた数をY2とする。当該材料について準備する薄片の数は、X1とY1とY2との積とする。まず、X1枚の薄片を積層して、高さ約2mm、長さBmm、幅Cmmのブロックを作成する。当該ブロックをY1とY2の積の数だけ作製する。ここで、図8(c)にAgと矢印で示されるように積層する薄片の各片の間に平均粒径4μmの純銀不定形粉末Agを配置する。用いる純銀不定形粉末の量は各層間に100mmあたり0.2g±30%の範囲であればよい。次にこのブロックを開口の内寸がB(mm)×C(mm)の矩形状の黒鉛製の型にいれる。上部から4.9Nから9.8Nの荷重Pを図8(c)の太矢印のようにかけながら、不活性ガス中で温度900℃、時間10分の熱処理によって銀粉末を軟化変形させて接着する。得られたブロックを縦Y1個、横Y2個並べることで、高さ約10mm、長さ約10mm、幅2mmの測定試料が完成する(図8(d))。ここで、縦Y1個、横Y2個並べる際には、ブロックの間を銀ロウ箔やセラミックス接着剤などの800℃程度まで耐熱が得られる接着部材で接着しても良い。またブロックの外周をステンレスワイヤなどで巻くことで固定しても良い。
(熱伝導率の測定)
熱伝導率の評価はレーザフラッシュ法によって測定される。熱伝導率の測定装置(NETZSCH社製LFA457MicroFlash)を用いて熱拡散係数が測定される。構成材料の体積比率から求めた測定試料の比熱を用いて、室温における熱伝導率を算出する。用いる比熱値は次の通りである。
Cu:386J/(kg・K)
Mo:251J/(kg・K)
Ag:234J/(kg・K)
(以上、金属データブック第4版、日本金属学会(2004)より)
ダイヤモンド:520J/(kg・K)
(C.Moelle et al.,Diamond and Related materials 7 (1998) 499-503.より)
cBN:620J/(kg・K)
(O.L.Anderson, J.Phys.Chem. Vol.24(1963)909-917.より)
なお、評価においては同形状の純銅試料をリファレンスとして同条件下で測定し、数値補正を行った。
(面方向の線膨張係数の測定)
室温から300℃まで温度が変化した際の第1材料10の層内方向での線膨張係数は、熱膨張計(ブルカーAXS社製TD5000SA)を用いて室温から300℃まで温度が変化した際の第1材料10の層内方向での膨張変位を測定することにより算出される。第1材料10の平面形状は、L3mm×L4mmの矩形形状とする。L3は1mm以上であり、3mmから5mmが好ましい。L4は1mm以上であり、10mmから20mmが好ましい。試料厚みはtmmである。測定値は、任意の5カ所から切り出した試料についての平均値とする。評価対象が上記寸法よりも小さい場合には、X線回折法を用いて線膨張係数を算出しても良い。第1材料10の放熱面が総面積100mmとなるように1辺10mm以上の矩形を同一平面に集積する。室温および300℃において集積された試料の表面にX線を照射し、Cu(331)に対応する回折ピークから回折角(2θ)を導出する。回折角から下記の式を用いることで、格子面間隔の変化率を線膨張係数として利用することができる。材料の面内に異方性が存在する場合は、試料の線膨張係数の測定目的の方向がX線の入射面に平行になるように試料を整列させる。室温を25℃とした場合の線膨張係数の算出式を示す。
(線膨張係数)=(1/sin(θat300℃)-1/sin(θat25℃))×sin(θat25℃)/(300-25)
ここで、θat25℃は25℃測定時の回折角2θの1/2倍である。
θat300℃は300℃測定時の回折角2θの1/2倍である。
(積層体の放熱性能の評価)
上記で作製した積層体について面方向の放熱性能の評価を行った。積層体の表面での中央部分の温度と、その面の端部の温度との差を端部温度差と呼ぶ。端部温度差を積層体の放熱性能を示す指標として次のように評価した。
図9は、積層体である放熱板の放熱性能の評価方法を説明する図である。図9は次に説明する配置を、放熱板1の一方の側面から見た状態を模式的に示している。放熱板1を表面に垂直な方向からみて縦横10mmの大きさの矩形状に切断する。当該放熱板1の表面の中央に縦横1mmの発熱体60を接触させる。発熱体の出力は50Wである。また、放熱板1の裏面に接するようにアルミニウムフィン70を設ける。放熱板1とアルミニウムフィン70とはシリコーンオイル(信越化学社製G-751)を界面に塗布し、荷重9.8Nをかけて接着させる。発熱体60と放熱板1の表面との界面の温度T1と、放熱板1の表面の角部である端部の温度T2、および放熱板1とアルミニウムフィン70との接着部の温度を熱電対(図示しない)により測温する。放熱板1とアルミニウムフィン70との接着部の温度が25℃±3℃になるようにアルミニウムフィン70の空冷を制御する。測定環境としての周囲温度は25℃±5℃である。発熱体60を放熱板1に接触させた後30秒以上経過して、温度が定常状態になった状態での温度差T1-T2(℃)を端部温度差とする。測定は10回行い、その平均値を端部温度差として採用した。温度差が小さいほど面内での熱伝導が良好であることを示している。
(添加粒子の配向性評価)
第1材料の添加粒子の配向性評価を行うための試料は次のように作製した。評価試料として、面方向の熱伝導率の測定試料の作成手順における図7の(b)の状態の平板を用いる。当該平板の板面に直交する断面の組織観察を視野を一辺500μmの矩形、倍率200倍として光学顕微鏡または走査電子顕微鏡によって実施した。断面観察において基準とする粒子を30個抽出し、それぞれについて隣り合う粒子を求め、面方向となす角度θを算出する。算出された全ての角度θの数に対して、角度θが30度以下の数の割合を百分率で表したものを、配向指標とする。
(積層体の銅と添加粒子の体積比率)
積層体全体の銅(Cu)と添加粒子との体積比率は、以下の手順で求める。まず、添加粒子がダイヤモンドもしくはcBNであることをX線回折(XRD)にて確認する。次に、0.5g以上の複合材を試料として、Cuおよびダイヤモンドの炭素またはcBNに含まれるホウ素の重量比率を、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-OES)により求める。cBNの場合の重量比率はホウ素と窒素が原子比1:1として計算する。得られた重量比率から、各物質の密度を用いて体積比率に換算する。用いる各物質の密度は次の通りである。
Cu:8.96g/cm
ダイヤモンド:3.51g/cm
cBN:3.48g/cm
(評価結果A)
第1層を構成する第1材料の添加粒子として、ダイヤモンド粒子を用いた。ダイヤモンド比率、ダイヤモンドの配向指標、および厚さが異なる複数の試料を準備して測定を行った。さらに、第2層および第3層の厚さが異なる試料を複数準備した。完成後の積層体の厚さは、0.8mmから2mmである。各試料の構成と測定結果を表1に示す。第1層については、ダイヤモンド比率、ダイヤモンドの配向指標、層の厚さ、面方向および厚さ方向の熱伝導率およびその差、面方向の線膨張係数を示す。第2層および第3層についてはそれぞれ、層の厚さ、厚さ方向の熱伝導率、面方向の線膨張係数を示す。完成した放熱板である積層体については、全体の厚さ、全体に占める銅の体積比率であるCu割合、厚さ方向の熱伝導率、面方向の線膨張係数、端部温度差を示す。
Figure 2022178275000002
放熱板となる積層体に求められる性能として端部温度差が50℃以下、かつ層内の線膨張係数が9.5ppm/K以下であることを判定基準として良好と判断した。表1に示されるように、試料A2からA4、A7、A8、A12からA14、A17、A18、A20からA22、A25,A26が判定基準に照らして良好と判断される。
試料A9と試料A10は第1層に添加粒子であるダイヤモンドを含まない試料での測定結果である。添加粒子を含まないことから、第1層の厚さによらず上記の判定基準を満たしていない。
試料A1から試料A5、試料A10から試料A15,および試料A19から試料A23は、第1層の厚さが同じでダイヤモンド比率とダイヤモンドの配向指標が異なる試料での測定結果である。試料A1,A5,A11,A15,A19,A23に示されるダイヤモンド比率が5.0Vol%および25.0Vol%の試料では、判定基準を満たしていない。これらのデータを考慮して、ダイヤモンド比率は5Vol%超、25Vol%未満が必要である。ダイヤモンド比率は10Vol%以上25Vol%未満が好ましく、さらに好ましくは12Vol%以上20Vol%以下である。
ダイヤモンドの配向指標に着目すると、配向指標が61.0%の試料では判定基準を満たさず、71.0%以上の試料では判定基準を満たしている。ダイヤモンドの配向指標は65%以上あれば良く、好ましくは71%以上、さらに好ましくは82%以上と考える。
試料A1からA5の群と、A10からA15の群、A19からA23の群の各群は、第2層と第3層の厚さが異なり、放熱板全体の厚さも異なっている。これらいずれの群の試料においても、上述のダイヤモンド比率とダイヤモンドの配向指標の好ましい範囲は同じである。したがって、第2層等の構成にかかわらず第1層が一定の要件を満たすことにより放熱性能に優れた放熱板が得られることが解る。
第1層の面方向の熱伝導率から厚さ方向の熱伝導率を引いた熱伝導率差は、大きな値であるほど面方向へ熱が伝わりやすいことを示す。熱伝導率差が63W/m・Kでは判定基準を満たさない試料があることから、65W/m・K以上が必要であると解る。判定基準を満たす試料は全てこの熱伝導率差が80W/m・K以上である。さらに好ましくは90W/m・K以上であると考える。
試料A6から試料A8、試料A16から試料A18、および試料A24から試料A26は、ダイヤモンド比率とダイヤモンドの配向指標が同じで、第1層の厚さが異なる試料での測定結果である。この結果から、第1層の厚さは0.05mm超が必要である。好ましくは、第1層の厚さは0.1mm以上0.35mm以下である。
<実施例B>
第2材料としてモリブデン銅(Mo-Cu)複合体を用いた以外は実施例Aと同様の方法で積層体を作成した。
(モリブデン銅複合体の準備)
平均粒径3μmの粒状モリブデン粉(株式会社アライドマテリアル製TMO-30)を焼結容器に65体積%、厚さ10mmで充填した。これを水素雰囲気中にて温度1800℃、時間1時間で焼結し多孔体を得た。この多孔体に溶解した銅を注湯して含浸させた。含浸後の材料を圧延して0.1mmから1mmの所望の厚さに薄く延ばしてモリブデン銅複合体とした。
(評価結果B)
評価結果Aと同様に、第1層を構成する第1材料のダイヤモンド比率、ダイヤモンドの配向指標が異なる複数の試料を準備して測定を行った。第1層の厚さは0.25mm、第2層の厚さは0.125mm、完成後の積層体の厚さを1mmとした。各試料の構成と測定結果を表2に試料B1から試料B5で示す。表2に示される測定項目は表1と同じである。
Figure 2022178275000003
実施例Aと同じ判定基準を用いて良否を判定した。表2に示されるように、試料B2から試料B4が良好と判断される。
ダイヤモンド比率が4.9Vol%の試料B1および26.0Vol%の試料B5では判定基準を満たしていない。ダイヤモンド比率は5Vol%以上、26Vol%未満が必要である。ダイヤモンド比率は10Vol%以上25Vol%未満が好ましく、さらに好ましくは11.8Vol%以上20.0Vol%以下である。また、ダイヤモンドの配向指標が、63.2%の試料では判定基準を満たさず、71.1%以上の試料では判定基準を満たしている。ダイヤモンドの配向指標は65%以上あれば良く、好ましくは70%以上、さらに好ましくは71.1%以上が良いと考える。また、第1層の熱伝導率差の値は、試料B5と試料B2の比較から75W/m・K超が必要であり、好ましくは80W/m・K以上、さらに好ましくは81W/m・K以上と考える。
<実施例C>
第2材料として厚さ0.1mmのタングステン(W)板を用いた以外は実施例Aと同様の方法で積層体を作成した。
(評価結果C)
評価結果Aと同様に、第1層を構成する第1材料のダイヤモンド比率、ダイヤモンドの配向指標が異なる複数の試料を準備して測定を行った。第1層の厚さは0.25mm、第2層の厚さは0.1mm、完成後の積層体の厚さを1mmとした。各試料の構成と測定結果を表2に試料C1から試料C5で示す。表2に示される測定項目は表1と同じである。
実施例Aと同じ判定基準を用いて良否を判定した。表2に示されるように、試料C2から試料C4が良好と判断される。
ダイヤモンド比率が5.0Vol%の試料C1および25.0Vol%の試料C5では判定基準を満たしていない。ダイヤモンド比率は5Vol%超、25Vol%未満が必要である。ダイヤモンド比率は10Vol%以上25Vol%未満が好ましく、さらに好ましくは12Vol%以上20Vol%以下である。また、ダイヤモンドの配向指標が、61.0%の試料では判定基準を満たさず、71.0%以上の試料では判定基準を満たしている。ダイヤモンドの配向指標は65%以上あれば良く、好ましくは71%以上であれば良いと考える。また、第1層の熱伝導率差の値は、試料C5と試料C2の比較から65W/m・K以上が必要であり、80W/m・K以上が好ましい。
<実施例D>
第2材料としてタングステン銅(W-Cu)複合体を用いた以外は実施例Aと同様の方法で積層体を作成した。
(タングステン銅複合体の準備)
平均粒径3μmの粒状タングステン粉(株式会社アライドマテリアル製C50)を焼結容器に65体積%となるように厚さ1mmで充填した。これを水素雰囲気中にて温度2200℃、時間1時間で焼結し多孔体を得た。この多孔体に溶解した銅を注湯して含浸させた。含浸後の材料を0.15mmの厚さに研磨により薄肉化してタングステン銅複合体とした。
(評価結果D)
評価結果Aと同様に、第1層を構成する第1材料のダイヤモンド比率、ダイヤモンドの配向指標が異なる複数の試料を準備して測定を行った。第1層の厚さは0.25mm、第2層の厚さは0.125mm、完成後の積層体の厚さを1.00mmとした。各試料の構成と測定結果を表2に試料D1から試料D5で示す。表2に示される測定項目は表1と同じである。
実施例Aと同じ判定基準を用いて良否を判定した。表2に示されるように、試料D2から試料D4が良好と判断される。
ダイヤモンド比率が4.9Vol%の試料D1および26.0Vol%の試料D5では判定基準を満たしていない。ダイヤモンド比率は5Vol%以上、26Vol%未満が必要である。ダイヤモンド比率は10Vol%以上25Vol%未満が好ましく、さらに好ましくは11.8Vol%以上20.0Vol%以下である。また、ダイヤモンドの配向指標が、63.2%の試料では判定基準を満たさず、71.1%以上の試料では判定基準を満たしている。ダイヤモンドの配向指標は65%以上あれば良く、好ましくは70%以上、さらに好ましくは71.1%以上が良いと考える。また、第1層の熱伝導率差の値は、試料D5と試料D2の比較から75W/m・K超が必要であり、好ましくは80W/m・K以上、さらに好ましくは81W/m・K以上と考える。
<実施例E>
第2材料としてタングステンモリブデン銅(W-Mo-Cu)複合体を用いた以外は実施例Aと同様の方法で積層体を作成した。
(タングステンモリブデン銅複合体の準備)
平均粒径5μmの粒状モリブデン粉(株式会社アライドマテリアル製TMO60)と平均粒径3μmの粒状タングステン粉(株式会社アライドマテリアル製C50)を準備した。これらの材料を、モリブデンを35体積%、タングステンを35体積%となるように、焼結容器に厚さ1mmで充填した。これを水素雰囲気中にて温度2200℃、時間1時間で焼結し多孔体を得た。この多孔体に溶解した銅を注湯して含浸させた。含浸後の材料を0.15mmの厚さに研磨により薄肉化してタングステンモリブデン銅複合体とした。
(評価結果E)
評価結果Aと同様に、第1層を構成する第1材料のダイヤモンド比率、ダイヤモンドの配向指標が異なる複数の試料を準備して測定を行った。第1層の厚さは0.25mm、第2層の厚さは0.125mm、完成後の積層体の厚さを1.00mmとした。各試料の構成と測定結果を表2に試料E1から試料E5で示す。表2に示される測定項目は表1と同じである。
実施例Aと同じ判定基準を用いて良否を判定した。表2に示されるように、試料E2から試料E4が良好と判断される。
ダイヤモンド比率が4.9Vol%の試料E1および26.0Vol%の試料E5では判定基準を満たしていない。ダイヤモンド比率は5Vol%以上、26Vol%未満が必要である。ダイヤモンド比率は10Vol%以上25Vol%未満が好ましく、さらに好ましくは11.8Vol%以上20.0Vol%以下である。また、ダイヤモンドの配向指標が、63.2%の試料では判定基準を満たさず、71.1%以上の試料では判定基準を満たしている。ダイヤモンドの配向指標は65%以上あれば良く、好ましくは70%以上、さらに好ましくは71.1%以上が良いと考える。また、第1層の熱伝導率差の値は、試料E5と試料E2の比較から65W/m・K以上が好ましく、80W/m・K以上がさらに好ましく得られる。
<実施例F>
ダイヤモンドに変えてcBNを添加粒子として用いた評価を行った。第2材料としてモリブデン板を用いて、実施例Aと同様の方法で各層の厚さを変えた積層体を作成した。
(第1材料の準備)
球状銅(Cu)粉と、cBN粉末を体積比率で90:10から約70:30となるように混合した。球状銅粉(福田金属箔粉工業株式会社製Cu-At-100)は開き目45μmのふるいで粗大粉を除去することで平均粒径30μmとした。cBN粉末(株式会社グローバルダイヤモンド社製FBN-BM)は平均粒径5μmである。混合された粉を直径29mmの超硬合金製の型に装填した後、油圧プレスにより1000MPaの加圧により成形体とした。成形体を直径30mmの黒鉛型に入れ、通電プラズマ焼結装置にて30MPaの加圧をしながら温度700℃、時間20分の加熱を行って、焼結体を得た。
(評価結果F)
評価結果Aと同様に、第1層を構成する第1材料のダイヤモンド比率、ダイヤモンドの配向指標が異なる複数の試料を準備して測定を行った。第1層の厚さは0.25mm、第2層の厚さは0.10mm、完成後の積層体の厚さを1.00mmとした。各試料の構成と測定結果を表3に示す。表3に示される測定項目は表1と同じである。
Figure 2022178275000004
実施例Aと同じ判定基準を用いて良否を判定した。表3に示されるように、試料F2から試料F4が良好と判断される。
cBN比率が10.0Vol%の試料F1および30.2Vol%の試料F5では判定基準を満たしていない。cBN比率は10Vol%超30Vol%以下であることが必要であると考えられる。cBN比率の下限は、好ましくは12Vol%以上、さらに好ましくは18Vol%以上である。cBN比率の上限は、好ましくは25Vol%以下、さらに好ましくは20Vol%以下であると考える。cBNの配向指標に着目すると、68.0%の試料では判定基準を満たしていない。cBNの配向指標は68%超、好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上がよいと考える。また、第1層の熱伝導率差の値は、60W/m・K超、さらには71W/m・K以上、より限定的には80W/m・K以上とできることが判る。
<実施例G>
積層体の層数の違いによる性能の違いを確認するため、添加粒子としてダイヤモンドを用い、第2材料としてモリブデン板を用い、構成の異なる複数の試料を作成して実験を行った。
(放熱板の製造)
全体が3層の放熱板は図5Aに示す構造である。実施例Aの製造方法と同様に第1材料および第2材料を準備して、実施例Aと同様の条件でホットプレスにより積層体を形成した。全体が5層の放熱板は実施例Aで用いた積層体である。全体が7層の放熱板は図5Bに示す構造である。実施例Aの製造方法と同様に第1材料、第2材料および第3材料を準備して、実施例Aと同様の条件でホットプレスにより積層体を形成した。全体が9層の放熱板は、図示しないが図5Bの7層構造にさらに第2材料と第3材料の層を加えて全体として9層とする。第1材料、第2材料および第3材料の準備、および積層体の形成方法は実施例Aと同様である。
(評価結果G)
表4の試料G1から試料G8に、全体が3層の積層体の構成と評価結果を示す。表4の試料H1から試料H8に、全体が7層の積層体の構成と評価結果を示す。表4の試料K1から試料K7に、全体が9層の積層体の構成と評価結果を示す。全体が5層の積層体の構成と評価結果は、表1に示した通りである。
Figure 2022178275000005
実施例Aと同じ判定基準を用いて良否を判定する。表1および表7を参照して、第1層の厚さが同じでダイヤモンド比率とダイヤモンドの配向指標が異なる試料での測定結果を比較すると、全体の積層数にかかわらず、ダイヤモンド比率は5Vol%超25Vol%未満、好ましくは10Vol%以上、25Vol%以下、さらに好ましくは12Vol%以上、20Vol%以下である。ダイヤモンドの配向指標は61%超、好ましくは71%以上である。また、ダイヤモンド比率とダイヤモンドの配向指標が同じで厚さが異なる試料での測定結果を参照すると、第1層の厚さは0.05mm超が必要であり、0.10mm以上、0.35mm以下が好ましい。好ましいダイヤモンド比率の範囲において、第1層の熱伝導率差の値は、65W/m・K以上が必要であると解る。判定基準を満たす試料は全てこの熱伝導率差が80W/m・K以上である。さらに好ましくは90W/m・K以上であると考える。
<実施例全体>
放熱板全体の特性としては、厚さ方向の熱伝導率が大きいことも重要である。厚さ方向の熱伝導率は300W/m・K以上であることが好ましい。上記実施例において判断基準を満たすと判断された試料のうち試料G7のみは300W/m・Kを満たしていない。これは層数が3層である試料の層構造においては、放熱板全体のCu比率が少なくなってしまうことで厚さ方向の熱伝導率が小さくなるためであると考えられる。
第1層の特性に着目すると、厚さ方向の熱伝導率が高く、面方向の線膨張係数が小さいことが好ましい。上記実施例において判断基準を満たすと判断された試料において、添加粒子がダイヤモンド粒子の場合は、厚さ方向の熱伝導率が400W/m・K以上、面方向の線膨張係数が16.0ppm/K以下である。また、添加粒子がcBN粒子の場合は、厚さ方向の熱伝導率が370W/m・K以上、面方向の線膨張係数が15.0ppm/K以下である。これらから、第1層の厚さ方向の熱伝導率が370W/m・K以上であり、
室温から300℃まで温度が変化した際の第1層の面方向の線膨張係数が16.0ppm/K以下であると好ましいと考える。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 放熱板
2 表面
3 裏面
10 第1材料
20 第2材料
30 第3材料
101 第1層
102 第2層
103 第3層
11 金属相
12 添加粒子
50 半導体パッケージ
51 端子
52 ケース部材
53 半導体素子
60 発熱体
70 アルミニウムフィン

Claims (9)

  1. 3層以上の層が積層された構造を有する放熱板であって、
    前記積層された構造における厚さ方向の両最外層の少なくとも一方の層である第1層を備え、
    前記第1層は第1材料で構成されており、
    前記第1材料は、銅を主成分とする金属相の中に分散した状態の複数の添加粒子を含む材料であり、
    前記添加粒子はダイヤモンドまたは立方晶窒化ホウ素のいずれか一方または両方を含み、
    前記添加粒子が前記第1材料全体に占める体積比率が10体積%超25体積%未満であり、
    前記第1層の厚さが0.1mm以上0.35mm以下であり、
    前記第1層の前記厚さ方向と直交する面方向の熱伝導率から前記第1層の前記厚さ方向の熱伝導率を引いた値が65W/m・K以上である、
    放熱板。
  2. 3層以上の層が積層された構造を有する放熱板であって、
    前記積層された構造における厚さ方向の両最外層の少なくとも一方の層である第1層を備え、
    前記第1層の厚さが0.1mm以上0.35mm以下であり、
    前記第1層は第1材料で構成されており、
    前記第1材料は、銅を主成分とする金属相の中に分散した状態の複数の添加粒子を含む材料であり、
    前記添加粒子はダイヤモンドまたは立方晶窒化ホウ素のいずれか一方または両方を含み、
    前記添加粒子が前記第1材料全体に占める体積比率が10体積%超25体積%未満であり、
    前記複数の添加粒子の前記金属相の中での配置の異方性を示す配向指標が70%以上である、
    放熱板。
  3. 前記放熱板の前記厚さ方向の熱伝導率が300W/m・K以上であり、
    室温から300℃まで温度が変化した際の前記放熱板の前記面方向の線膨張係数が9.5ppm/K以下である、
    請求項1または請求項2に記載の放熱板。
  4. 前記第1層の前記厚さ方向の熱伝導率が370W/m・K以上であり、
    室温から300℃まで温度が変化した際の前記第1層の前記面方向の線膨張係数が16.0ppm/K以下である、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の放熱板。
  5. 前記第1層に接する第2層を備え、
    前記第2層の前記厚さ方向の熱伝導率が145W/m・K以上であり、
    室温から300℃まで温度が変化した際の前記第2層の前記面方向の線膨張係数が7.5ppm/K以下である、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の放熱板。
  6. 前記第2層はモリブデンまたはタングステンのいずれか1方または両方を含む第2材料で構成されている、
    請求項5に記載の放熱板。
  7. 前記積層された構造の層の数が3層であり、
    前記両最外層はいずれも前記第1層であり、
    前記両最外層の間の層は前記第2層である、
    請求項5または請求項6に記載の放熱板。
  8. 前記積層された構造の層の数が5層以上の奇数であり、
    前記両最外層はいずれも前記第1層であり、
    前記両最外層のそれぞれに接する一対の層はいずれも前記第2層であり、
    一対の前記第2層の前記第1層と接する面と対向する面に接する第3層は銅または銅合金で構成されている、
    請求項5または請求項6に記載の放熱板。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の放熱板と、
    前記第1層の表面上に配置されている半導体素子と、
    を備える半導体パッケージ。
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