JP2022177508A - 旋盤 - Google Patents

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Abstract

【課題】突っ切りバイトの破損を検出する専用の装置を不要にさせることが可能な旋盤を提供する。【解決手段】旋盤1は、主軸(11)、対向主軸(16)、刃物台30、ストッパー40、駆動部(31)、及び、制御部(70)を備える。ストッパー40は、棒材B1を解放した主軸(11)から給材機20により前方へ押し出される棒材B1が突き当たる進出位置P1において棒材B1を位置決めし、進出位置P1から退避可能である。制御部(70)は、ストッパー40が進出位置P1から退避している状態で突っ切りバイトTO3によりワークW1を切り離す動作が完了すると、駆動部(31)にストッパー40を主軸(11)に把持されている棒材B1と対向主軸(16)に把持されているワークW1との間となる位置(P3)に移動させる制御を行い、駆動部(31)が発生させるトルクがストッパー40の棒材B1への突き当たりを検出するための基準トルクを超えると突っ切りバイトTO3が破損した場合の処理(S124)を行う。【選択図】図10

Description

本発明は、給材機により供給された棒材を加工する旋盤であって突っ切りバイトの破損を検出する手段を備える旋盤に関する。
旋盤として、給材機により供給された棒材からワークを切り離して製品を形成するNC(数値制御)旋盤が知られている。NC旋盤に設けられた正面主軸に後方から給材機が棒材を挿入する場合、正面主軸で棒材を把持する位置を決める必要がある。このため、主軸から前方へ押し出される棒材を位置決めするためのストッパーがNC旋盤に設けられている。ストッパーを備えるNC旋盤は、まず、給材機で棒材を正面主軸に後方から挿入し、正面主軸から押し出される棒材をストッパーに突き当てることにより位置決めし、位置決めされた棒材を正面主軸で把持し、棒材の移動経路からストッパーを退避させる。次に、NC旋盤は、正面主軸に把持されている棒材の先端部の正面加工を刃物台に取り付けられている工具で行い、正面加工後の棒材の先端部を背面主軸で把持し、刃物台に取り付けられている突っ切りバイトで棒材を突っ切る。これにより、背面主軸に把持されている正面加工後のワークが棒材から切り離される。さらに、NC旋盤は、ワークの背面加工を刃物台に取り付けられている工具で行い、得られる製品を排出する。
突っ切りバイトが破損すると、棒材からワークを切り離すことができなくなる。そこで、NC旋盤は、突っ切りバイトの破損を検出する手段を備えている。特許文献1に開示された自動旋盤の刃物台には、駆動板と検知棒と近接センサを備える突っ切りバイト破損検知装置が設けられている。刃物台が突っ切り加工終了位置からガイドブッシュの前方を通過して加工開始位置に復帰移動する際、ワークが残存していると、検知棒がワークに触れ、駆動板が回動する。この駆動板の回動を近接センサが検出し、突っ切りバイトの破損として検知する。
特開2004-90158号公報
上述した自動旋盤では、突っ切りバイトの破損を検出するために専用の突っ切りバイト破損検知装置が必要である。旋盤には、突っ切りバイトの破損検出が求められる一方、省スペース化やコストダウンも求められている。
本発明は、突っ切りバイトの破損を検出する専用の装置を不要にさせることが可能な旋盤を開示するものである。
本発明の旋盤は、給材機により供給された棒材を加工する旋盤であって、
後方から挿入された前記棒材を解放可能に把持する主軸と、
前記主軸から前方へ出ている前記棒材の先端部を解放可能に把持する対向主軸と、
該対向主軸に把持されている前記棒材の先端部を含むワークを前記棒材から切り離す突っ切りバイトが取り付けられた刃物台と、
前記棒材を解放した前記主軸から前記給材機により前方へ押し出される前記棒材が突き当たる進出位置において前記棒材を位置決めし、前記進出位置から退避可能なストッパーと、
前記ストッパーを移動させる駆動部と、
前記ストッパーが前記進出位置から退避している状態で前記突っ切りバイトにより前記ワークを切り離す動作が完了すると、前記駆動部に前記ストッパーを前記主軸に把持されている前記棒材と前記対向主軸に把持されている前記ワークとの間となる位置に移動させる制御を行い、前記駆動部が発生させるトルクが前記ストッパーの前記棒材への突き当たりを検出するための基準トルクを超えると前記突っ切りバイトが破損した場合の処理を行う制御部と、を備える、態様を有する。
本発明によれば、突っ切りバイトの破損を検出する専用の装置を不要にさせる旋盤を提供することができる。
ガイドブッシュが取り付けられている旋盤の構成例を模式的に示す正面図である。 ガイドブッシュが取り外されている旋盤の構成例を模式的に示す正面図である。 突っ切りバイトが棒材を突っ切る例を模式的に示す平面図である。 ストッパーが棒材を位置決めする例を模式的に示す平面図である。 ストッパーが進出位置にある状態の刃物台の例を模式的に示す図である。 ストッパーが取り付けられている刃物台の例を模式的に示す平面図である。 旋盤の電気回路の構成例を模式的に示すブロック図である。 加工処理の例を模式的に示すフローチャートである。 突っ切り完了時にストッパーが棒材とワークとの間の目標位置に進出する例を模式的に示す平面図である。 突っ切りバイト破損時にストッパーが棒材に突き当たる例を模式的に示す平面図である。 ストッパーが棒材に突き当たった状態の刃物台の例を模式的に示す図である。 ストッパーが取り付けられている刃物台の別の例を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本発明に含まれる技術の概要:
まず、図1~12に示される例を参照して本発明に含まれる技術の概要を説明する。尚、本願の図は模式的に例を示す図であり、これらの図に示される各方向の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。むろん、本技術の各要素は、符号で示される具体例に限定されない。
[態様1]
図1,5,7等に例示するように、本技術の一態様に係る旋盤1は、給材機20により供給された棒材B1を加工する旋盤1であって、主軸(例えば正面主軸11)、対向主軸(例えば背面主軸16)、刃物台30、ストッパー40、駆動部(例えば刃物台駆動部31)、及び、制御部(例えばNC装置70)を備える。前記主軸(11)は、後方から挿入された前記棒材B1を解放可能に把持する。前記対向主軸(16)は、前記主軸(11)から前方へ出ている前記棒材B1の先端部B1aを解放可能に把持する。前記刃物台30には、前記対向主軸(16)に把持されている前記棒材B1の先端部B1aを含むワークW1を前記棒材B1から切り離す突っ切りバイトTO3が取り付けられている。前記ストッパー40は、前記棒材B1を解放した前記主軸(11)から前記給材機20により前方へ押し出される前記棒材B1が突き当たる進出位置P1において前記棒材B1を位置決めし、前記進出位置P1から退避可能である。前記駆動部(31)は、前記ストッパー40を移動させる。図8~10等に例示するように、前記制御部(70)は、前記ストッパー40が前記進出位置P1から退避している状態で前記突っ切りバイトTO3により前記ワークW1を切り離す動作が完了すると、前記駆動部(31)に前記ストッパー40を前記主軸(11)に把持されている前記棒材B1と前記対向主軸(16)に把持されている前記ワークW1との間となる位置(P3)に移動させる制御を行い、前記駆動部(31)が発生させるトルクが前記ストッパー40の前記棒材B1への突き当たりを検出するための基準トルクを超えると前記突っ切りバイトTO3が破損した場合の処理(例えば図8に示すステップS124の処理)を行う。
給材機20により主軸(11)から前方へ押し出される棒材B1は、進出位置P1に存在するストッパー40により位置決めされる。主軸(11)から前方へ出ている棒材B1の先端部B1aは、対向主軸(16)に把持される。対向主軸(16)に把持されている棒材B1の先端部B1aを含むワークW1は、突っ切りバイトTO3が破損していなければ棒材B1から切り離される。ワークW1が棒材B1から切り離されない場合、突っ切りバイトTO3は破損している。この場合、図10に例示するように、進出位置P1から退避している状態のストッパー40が主軸(11)に把持されている棒材B1と対向主軸(16)に把持されているワークW1との間となる位置(P3)の方へ移動すると棒材B1に突き当たる。すると、駆動部(31)が発生させるトルクが基準トルクを超え、これにより突っ切りバイトTO3が破損した場合の処理(S124)が行われる。
以上により、給材機20により主軸(11)から押し出される棒材B1を位置決めするストッパー40と該ストッパー40の駆動部(31)とで突っ切りバイトTO3の破損を検出することができる。従って、上記態様は、突っ切りバイトの破損を検出する専用の装置を不要にさせる旋盤を提供することができる。その結果、突っ切りバイトの破損を検出する専用の装置を配置するスペースが不要となり、当該専用の装置のためのコストも不要となる。
ここで、主軸に把持されている棒材と対向主軸に把持されているワークとの間となる位置は、ワークが棒材から切り離された状態における棒材とワークとの間の位置を意味する。当該位置は、ワークが棒材から切り離されなければストッパーが棒材(ワークを含む。)に突き当たる位置であり、進出位置と同じ位置でもよいし、進出位置とは異なる位置でもよい。
ストッパーを移動させる駆動部は、突っ切りバイトが取り付けられた刃物台を移動させる駆動部でもよいし、突っ切りバイトが取り付けられた刃物台を移動させる駆動部とは異なっていてもよい。
駆動部が発生させるトルクは、ストッパーを移動させる駆動部のサーボモーターに流す電流値、駆動部のサーボモーターに流す電流値の相対値、等により表され、駆動部においてサーボアンプからサーボモーターに出力されるトルク指令の値で表されてもよい。
上述した付言は、以下の態様においても適用される。
[態様2]
図5,12等に例示するように、前記ストッパー40は、工具TO1が取り付けられた刃物台30に取り付けられてもよい。前記駆動部(31)は、前記刃物台30を移動させることにより前記ストッパー40を移動させてもよい。本態様は、刃物台30の駆動部(31)でストッパー40を移動させることができるので、ストッパーを移動させる専用の駆動部を不要にさせる旋盤を提供することができる。
ここで、ストッパーが取り付けられた刃物台は、図5等に例示するように突っ切りバイトが取り付けられた刃物台でもよいし、図12に例示するように突っ切りバイトが取り付けられた刃物台30Aとは異なっていてもよい。
(2)旋盤の構成の具体例:
図1は、ガイドブッシュ14が取り付けられている旋盤1の構成を模式的に例示する正面図である。図2は、ガイドブッシュ14が取り外されている旋盤1の構成を模式的に例示する正面図である。図3は、突っ切りバイトTO3が棒材B1を突っ切る様子を模式的に例示する平面図である。図4は、ストッパー40が棒材B1を位置決めする様子を模式的に例示する平面図である。図5は、ストッパー40が進出位置P1にある状態の刃物台30をガイドブッシュ14及び棒材B1とともに模式的に例示している。図5において、分かり易く示すため、棒材B1に網掛けが施されている。図6,11,12においても、棒材B1に網掛けが施されている。
図1~5等において、符号D81は上方向を示し、符号D82は下方向を示し、符号D83は左方向を示し、符号D84は右方向を示し、符号D85は手前方向を示し、符号D86は奥方向を示している。尚、これらの方向は、図1に示す旋盤1を見る方向を基準としている。旋盤1の制御軸は、「X」で示されるX軸、「Y」で示されるY軸、及び、「Z」で示されるZ軸を含んでいる。Z軸方向は、棒材B1の回転中心となる主軸中心線AX1に沿った水平方向である。X軸方向は、Z軸と直交する水平方向である。Y軸方向は、Z軸と直交する鉛直方向である。尚、Z軸とX軸とは交差していれば直交していなくてもよく、Z軸とY軸とは交差していれば直交していなくてもよく、X軸とY軸とは交差していれば直交していなくてもよい。また、本明細書において参照される図面は、本技術を説明するための例を示しているに過ぎず、本技術を限定するものではない。各部の位置関係の説明は、例示に過ぎない。従って、左右を逆にしたり、回転方向を逆にしたり等することも、本技術に含まれる。方向や位置等の同一は、厳密な一致に限定されず、誤差により厳密な一致からずれることを含む。
旋盤1は、正面主軸台10、正面主軸台駆動部13、背面主軸台15、背面主軸台駆動部18、支持台25、刃物台30、刃物台駆動部31、ストッパー40、NC(数値制御)装置70、等を備えるNC旋盤である。ここで、刃物台駆動部31はストッパー40を移動させる駆動部の例であり、NC装置70は制御部の例である。正面主軸台10には、給材機20により後方から挿入された棒材B1を解放可能に把持する主軸の例である正面主軸11が組み込まれている。正面主軸11の前端11aは背面主軸16に対向し、正面主軸11の後端11bは給材機20に対向している。正面主軸11は、主軸中心線AX1に沿って貫通した貫通穴11hを有している。貫通穴11hには、後方から棒材B1が挿入される。背面主軸台15には、正面主軸11の前端11aから前方へ出ている棒材B1の先端部B1aを解放可能に把持する対向主軸の例である背面主軸16が組み込まれている。背面主軸16の前端16aは、正面主軸11の前端11aと対向している。すなわち、正面主軸11と背面主軸16とは、互いに対向している。尚、正面主軸11についての前方は、棒材B1が正面主軸11から押し出される方向を意味し、図1に示す例では右方向D84である。正面主軸11についての後方は、正面主軸11から給材機20に向かう方向を意味し、図1に示す例では左方向D83である。背面主軸16についての前方は、背面主軸16が正面主軸11の方へ向かう方向を意味し、図1に示す例では左方向D83である。支持台25の取付穴26には、図1に示すようにガイドブッシュ14を取り付けることが可能であり、また、図2に示すように正面主軸11の前部を挿入することが可能である。従って、旋盤1は、ガイドブッシュ14の有無を切り替え可能な主軸移動型旋盤である。
正面主軸11は、前端11aを含む部分において棒材B1を解放可能に把持する把持部12を備え、該把持部12により棒材B1を解放可能に把持し、棒材B1とともに主軸中心線AX1を中心として回転可能である。NC装置70は、図7に例示する把持用アクチュエーター12aを駆動させることにより把持部12の把持状態を制御する。把持部12は、例えば、コレット等により構成することができる。NC装置70は、不図示のサーボモーター(例えばビルトインモーター)に正面主軸11を回転させる制御を行う。正面主軸台駆動部13は、正面主軸11が組み込まれた正面主軸台10をNC装置70からの指令に従ってZ軸方向へ移動させる。
背面主軸16は、前端16aを含む部分において正面加工後の棒材B1の先端部B1aを解放可能に把持する把持部17を備え、該把持部17により棒材B1の先端部B1aを解放可能に把持し、棒材B1とともに主軸中心線AX1を中心として回転可能である。製品となるワークW1は、棒材B1のうち先端部B1aを含む部分であり、突っ切りバイトTO3により棒材B1から切り離される部分である。NC装置70は、図7に例示する把持用アクチュエーター17aを駆動させることにより把持部17の把持状態を制御する。把持部17は、例えば、コレット等により構成することができる。NC装置70は、不図示のサーボモーター(例えばビルトインモーター)に背面主軸16を回転させる制御を行う。背面主軸台駆動部18は、背面主軸16が組み込まれた背面主軸台15をNC装置70からの指令に従ってZ軸方向へ移動させる。背面主軸台駆動部18は、背面主軸16が組み込まれた背面主軸台15をX軸方向とY軸方向の少なくとも一方へ移動させてもよい。棒材B1から切り離されたワークW1は、背面加工により製品となる。
正面主軸11に棒材B1を供給する給材機20は、例えば、主軸中心線AX1に沿った不図示のレール、該レール上の棒材B1を正面主軸11の方(右方向D84)へ移動させる不図示の駆動部、等を備え、正面主軸11の貫通穴11hに後方から棒材B1を挿入する。給材機20には、棒材を把持して正面主軸に送り込むフィンガータイプの棒材供給装置、棒材を後方から押すだけで正面主軸に送り込むプッシュプルタイプの棒材供給装置、等を用いることができる。棒材B1は、長尺な円柱状材料といった中実の材料に限定されず、長尺な円筒状材料といった中空の材料でもよい。
支持台25は、Z軸方向において正面主軸台10と背面主軸台15との間にあり、Z軸方向へ貫通した取付穴26を有している。図1に示すようなガイドブッシュ使用時、ガイドブッシュ14が取付穴26に挿入されて支持台25に取り外し可能に取り付けられる。ガイドブッシュ14は、正面主軸11の貫通穴11hから前方へ突出した棒材B1をZ軸方向へ摺動可能に支持する。棒材B1のうちガイドブッシュ14から背面主軸16の方(右方向D84)へ突出した部分が工具TO1により加工される。図2に示すようなガイドブッシュ不使用時、正面主軸11の前部が取付穴26に挿入される。棒材B1のうち正面主軸11から前方(右方向D84)へ突出した部分が工具TO1により加工される。
刃物台30は、棒材B1を加工するための複数の工具TO1が取り付けられ、X軸方向及びY軸方向へ移動可能である。刃物台駆動部31は、NC装置70からの指令に従って刃物台30をX軸方向及びY軸方向へ移動させる。刃物台駆動部31は、刃物台30をZ軸方向へ移動させてもよい。刃物台30は、図5に示すようにくし形刃物台でもよいし、タレット刃物台等でもよい。旋盤1は、背面主軸16に把持されているワークW1の背面加工を行う背面加工用刃物台を備えていてもよい。複数の工具TO1には、突っ切りバイトTO3を含むバイトTO2、回転ドリルやエンドミルといった回転工具、等が含まれる。図5に示す刃物台30には、最下部に配置されている突っ切りバイトTO3を含めて複数のバイトTO2が主軸中心線AX1側(奥方向D86)へ突出した状態で取り付けられている。図3に示すように、突っ切りバイトTO3は、棒材B1を正面主軸11と背面主軸16との間で突っ切ることにより、背面主軸16に把持されている棒材B1の先端部B1aを含むワークW1を棒材B1から切り離す。
図3は、ガイドブッシュ不使用時において突っ切りバイトTO3がワークW1を棒材B1から切り離す様子を示している。図3において、把持部12,17の「閉」は、図7に示す把持用アクチュエーター12a,17aにより把持部12,17が締め付けられて棒材B1を把持していることを示している。図3に示す状態ST1は、正面主軸11の把持部12が棒材B1を把持している状態で背面主軸16の把持部17が棒材B1の先端部B1aを含むワークW1を把持した状態である。NC装置70は、棒材B1を把持している正面主軸11及び背面主軸16を回転させている状態で突っ切りバイトTO3の先端TO3aを刃物台30とともに正面主軸11と背面主軸16との間で主軸中心線AX1までX軸方向(奥方向D86)へ移動させる制御を行う。これにより、棒材B1が正面主軸11と背面主軸16との間で突っ切られた状態ST2、すなわち、背面主軸16に把持されているワークW1が棒材B1から切り離された状態ST2となる。
図5に示す刃物台30には、取り付けられている複数のバイトTO2よりも上側においてストッパー40がねじSC1で取り付けられている。本具体例のストッパー40は、突っ切りバイトTO3が取り付けられている刃物台30に取り付けられた部材であり、刃物台30とともにX軸方向及びY軸方向へ移動可能である。図5に示す刃物台30には、ストッパー40が主軸中心線AX1側(奥方向D86)へ突出した状態で取り付けられている。図4に示すように、ストッパー40は、棒材B1を解放した正面主軸11から給材機20により前方へ押し出される棒材B1が突き当たる進出位置P1において棒材B1を位置決めし、進出位置P1から退避可能である。ストッパー40は、例えば金属で形成することができ、カーボン素材やセラミックス等の軽量素材で形成されてもよい。
図4は、ガイドブッシュ不使用時においてストッパー40が棒材B1を位置決めする様子を示している。図4において、把持部12の「開」は、把持部12の締め付けが解除されて棒材B1が把持から解放されていることを示している。図4に示す状態ST3は、突っ切りバイトTO3がワークW1と棒材B1との間から退避し正面主軸11の把持部12が棒材B1を把持から解放した状態である。背面主軸16の把持部17に把持されているワークW1には、背面加工が行われる。図4に示す状態ST4,ST5には、背面主軸台15が示されていない。図4に示す状態ST4は、正面主軸台10が後退しストッパー40が進出位置P1に進出した状態である。進出位置P1は、図4において二点鎖線で示される範囲にストッパー40が入る位置であればよく、図5に示すようにストッパー40の先端41が主軸中心線AX1に合わせられる位置でもよい。正面主軸11が棒材B1を把持から解放していても、正面主軸11と棒材B1との間に摩擦力が働くことにより、正面主軸台10が後退すると棒材B1がある程度後退する。棒材B1が後退する程度は一定していないため、正面主軸11と棒材B1との位置関係は一定でない。図4に示す状態ST5は、棒材B1を解放した正面主軸11から給材機20の駆動により前方へ押し出される棒材B1の先端部B1aがストッパー40に突き当たり正面主軸11の把持部12が棒材B1を把持した状態である。これにより、棒材B1が正面主軸11に対して位置決めされ、次の正面加工が可能となる。
尚、ガイドブッシュ使用時には、ガイドブッシュ14が棒材B1を保持することにより、棒材B1を把持から解放した正面主軸11が後退しても棒材B1の位置がガイドブッシュ14に対して定まっている。従って、ガイドブッシュ使用時には、ストッパー40を使用する必要が無い。このように、ストッパー40は、突っ切りバイト破損検出に使用しない場合、ガイドブッシュ不使用時において棒材突っ切り後に正面主軸11の把持部12を開いて棒材B1を押し当てる機能しか無い。
ところで、突っ切りバイトTO3が破損すると、棒材B1からワークW1を切り離すことができなくなる。そこで、突っ切りバイトTO3の破損を検出することが望まれる。ただ、専用の突っ切りバイト破損検出装置を旋盤1に設けるためには、突っ切りバイト破損検出装置を配置するスペースが旋盤1に必要であり、突っ切りバイト破損検出装置のためのコストもかかる。
本具体例は、棒材B1を位置決めするためのストッパー40を突っ切りバイト破損検出に利用することにより、突っ切りバイトTO3の破損を検出する専用の装置を不要にさせている。ストッパー40と刃物台駆動部31が棒材B1を押し当てる機能と突っ切りバイト破損検出機能とを併せ持つため、省スペース化とコストダウンの効果が得られる。以下、ストッパー40を利用した突っ切りバイト破損検出を説明する。
図6は、ストッパー40と突っ切りバイトTO3が取り付けられている刃物台30の上面をガイドブッシュ14及び棒材B1とともに模式的に例示している。図6の下部には、ストッパー40及び突っ切りバイトTO3の拡大図が示されている。
図6に示すように、刃物台30から奥方向D86へ突出した部分において、ストッパー40の左側面40Lは突っ切りバイトTO3の左側面TO3Lよりも1~2mm程度右側にあり、ストッパー40の右側面40Rは突っ切りバイトTO3の右側面TO3Rよりも左側にある。すなわち、Z軸方向において、ストッパー40の突出部分の範囲は、突っ切りバイトTO3の突出部分の範囲内にあり、且つ、突っ切りバイトTO3の突出部分の範囲よりも小さい。刃物台30がZ軸方向へ移動しない場合において、ストッパー40を突っ切りバイト破損検出に使用する場合、ストッパー40の突出部分の範囲が突っ切りバイトTO3の突出部分の範囲内にあると好適である。
図7は、NC装置70を備える旋盤1の電気回路の構成を模式的に例示している。NC装置70には、操作部80、給材機20、正面主軸台駆動部13、正面主軸11の回転駆動部(不図示)、把持用アクチュエーター12a、背面主軸台駆動部18、背面主軸16の回転駆動部(不図示)、把持用アクチュエーター17a、刃物台駆動部31、等が接続されている。把持用アクチュエーター12aは、図1~4に示す正面主軸11の把持部12を駆動する。把持用アクチュエーター17aは、図1~4に示す背面主軸16の把持部17を駆動する。刃物台駆動部31は、サーボアンプ32,33とサーボモーター34,35を備えている。NC装置70は、プロセッサーであるCPU71、半導体メモリーであるROM72、半導体メモリーであるRAM73、時計回路74、I/F(インターフェイス)75、等を備えている。図7では、操作部80、給材機20、正面主軸台駆動部13、把持用アクチュエーター12a、背面主軸台駆動部18、把持用アクチュエーター17a、刃物台駆動部31、等のI/FをまとめてI/F75と示している。ROM72には、加工プログラムPR2を解釈して実行するための制御プログラムPR1が書き込まれている。ROM72は、データを書き換え可能な半導体メモリーでもよい。RAM73には、オペレーターにより作成された加工プログラムPR2が書き換え可能に記憶される。加工プログラムは、NCプログラムとも呼ばれる。CPU71は、RAM73をワークエリアとして使用し、ROM72に記録されている制御プログラムPR1を実行することにより、NC装置70の機能を実現させる。
操作部80は、入力部81及び表示部82を備え、NC装置70のユーザーインターフェイスとして機能する。入力部81は、例えば、オペレーターから操作入力を受け付けるためのボタンやタッチパネルから構成される。表示部82は、例えば、オペレーターから操作入力を受け付けた各種設定の内容や旋盤1に関する各種情報を表示するディスプレイで構成される。オペレーターは、操作部80や外部のコンピューター(不図示)を用いて加工プログラムPR2をRAM73に記憶させることが可能である。
刃物台駆動部31は、X軸に沿って刃物台30を移動させるために、NC装置70に接続されたサーボアンプ32、及び、該サーボアンプ32に接続されたサーボモーター34を備えている。また、刃物台駆動部31は、Y軸に沿って刃物台30を移動させるために、NC装置70に接続されたサーボアンプ33、及び、該サーボアンプ33に接続されたサーボモーター35を備えている。
サーボアンプ32は、NC装置70からの指令に従って、X軸方向において刃物台30の位置及び移動速度を制御する。サーボアンプ33は、NC装置70からの指令に従って、Y軸方向において刃物台30の位置及び移動速度を制御する。サーボモーター34は、エンコーダー36を備え、サーボアンプ32からの指令に従って回転し、X軸方向において不図示の送り機構及びガイドを介して刃物台30を移動させる。サーボモーター35は、エンコーダー37を備え、サーボアンプ33からの指令に従って回転し、Y軸方向において不図示の送り機構及びガイドを介して刃物台30を移動させる。送り機構には、ボールねじによる機構等を用いることができる。ガイドには、アリとアリ溝との組合せといった滑り案内等を用いることができる。
(3)加工処理の具体例:
図8は、加工プログラムPR2の実行時に行われる加工処理を模式的に例示している。加工処理は、制御プログラムPR1を実行するNC装置70により行われる。初期状態として、ストッパー40と突っ切りバイトTO3は、棒材B1と干渉しないように配置される。
ガイドブッシュ不使用時、NC装置70は、まず、刃物台駆動部31に刃物台30を移動させることにより、正面主軸11から前方へ押し出される棒材B1が突き当たる進出位置P1にストッパー40を進出させる(ステップS102)。例えば、NC装置70は、Y軸方向においてストッパー40の先端41の位置を主軸中心線AX1の位置に合わせ、その後、X軸方向においてストッパー40を進出位置P1まで移動させてもよい。ステップS102の処理直後におけるストッパー40は、図4(状態ST4)及び図5に示すような進出位置P1に存在する。ガイドブッシュ使用時、ストッパー40を進出させる処理は行われない。
ステップS102の処理後、NC装置70は、正面主軸11の把持をオフにした状態、すなわち、棒材B1を把持部12の把持から解放した状態で正面主軸11に後方から棒材B1を供給し挿入させるように給材機20を駆動させる(ステップS104)。すると、図4の下部(状態ST5)に示すように、正面主軸台10から前方へ出ている棒材B1の先端部B1aがストッパー40に突き当たり、棒材B1が位置決めされる。
棒材B1の先端部B1aがストッパー40に突き当たるのに十分な時間が経過した後、NC装置70は、正面主軸11の把持をオンにする(ステップS106)。すなわち、NC装置70は、把持部12に棒材B1を把持させる。この状態が図4に示される状態ST5である。この状態ST5で正面主軸11に対する棒材B1の位置が定まっている。
棒材B1の把持後、ガイドブッシュ不使用時において、NC装置70は、刃物台駆動部31に刃物台30を移動させることにより、ストッパー40を進出位置P1から退避させる(ステップS108)。例えば、NC装置70は、X軸方向においてストッパー40を進出位置P1から棒材B1と干渉しない位置まで移動させてもよい。ガイドブッシュ使用時、ストッパー40を退避させる処理は行われない。
ステップS108の処理後、NC装置70は、棒材B1の正面加工が行われるように、刃物台駆動部31に刃物台30を移動させ、必要に応じて正面主軸台駆動部13に正面主軸台10を移動させる(ステップS110)。
棒材B1の正面加工後、NC装置70は、背面主軸台駆動部18に背面主軸台15を移動させ、正面主軸台10から前方へ出ている棒材B1の先端部B1aを背面主軸16の把持部17に把持させる(ステップS112)。この状態が図3に示される状態ST1である。
棒材B1の先端部B1aが背面主軸16で把持された後、NC装置70は、正面主軸11及び背面主軸16を同じ回転速度で回転させ、棒材B1の先端部B1aを含むワークW1が突っ切りバイトTO3で棒材B1から切り離されるように、刃物台駆動部31に刃物台30を移動させる(ステップS114)。ステップS114において、突っ切りバイトTO3は、棒材B1を突っ切るように、すなわち、ワークW1を棒材B1から切り離すように、動作する。突っ切りバイトTO3によりワークW1を切り離す動作が完了した状態が図3に示される状態ST2である。刃物台30に対して突っ切りバイトTO3とは異なる位置に取り付けられているストッパー40は、進出位置P1から退避している状態である。
突っ切りバイトTO3によりワークW1を切り離す動作が完了すると、NC装置70は、刃物台駆動部31に刃物台30を移動させることにより、正面主軸11に把持されている棒材B1と背面主軸16に把持されているワークW1との間となる目標位置P3にストッパー40を移動させる制御を行う(ステップS116)。例えば、NC装置70は、X軸方向において突っ切りバイトTO3を棒材B1から遠ざけ、Y軸方向においてストッパー40の先端41の位置を主軸中心線AX1の位置に合わせ(図9に示す状態ST6)、その後、X軸方向においてストッパー40を進出位置P1まで移動させてもよい。図9は、突っ切り完了時にストッパー40が棒材B1とワークW1との間の目標位置P3に進出する様子を模式的に例示している。状態ST6において、ストッパー40は、進出位置P1から退避した退避位置P2に位置している。目標位置P3は、棒材B1とワークW1との間にストッパー40が入る位置であればよく、図9に示すようにストッパー40の先端41が主軸中心線AX1に合わせられる位置でもよく、図4,5に示す進出位置P1と同じ位置でもよい。
図9に示すようにワークW1が棒材B1から切り離された場合、ストッパー40は棒材B1に突き当たらず、ストッパー40が目標位置P3に到達した状態ST7となる。突っ切りバイトTO3が破損していると、ワークW1が棒材B1から正常に切り離されない。図10は、突っ切りバイト破損時にストッパー40が棒材B1に突き当たる様子を模式的に例示している。図11は、ガイドブッシュ使用時にストッパー40が棒材B1に突き当たった状態の刃物台30を模式的に例示している。図10の上部は、突っ切り動作完了後に背面主軸16に把持されているワークW1が棒材B1に繋がっている状態ST8を示している。この状態ST8において、ストッパー40が目標位置P3に向かって移動すると、ストッパー40が棒材B1に突き当たる(状態ST9)。すると、刃物台駆動部31が発生させるトルク、すなわち、ストッパー40が取り付けられている刃物台30に刃物台駆動部31から加えられるトルクが過大となる。図11に示すガイドブッシュ使用時も、同じことがいえる。そこで、刃物台駆動部31が発生させるトルクを表すトルク値をTR1として、ストッパー40が棒材B1に突き当たったことを検出するための基準トルクを表す基準トルク値TR2よりもトルク値TR1が大きくなると、突っ切りバイトTO3が破損していると判断することができる。
ストッパー40を進出位置P1まで進出させる制御を開始した後、NC装置70は、X軸用のサーボアンプ32が発生させるトルクを表すトルク値TR1をサーボアンプ32から取得し、ストッパー40が目標位置P3に到達するまでにトルク値TR1が基準トルク値TR2を超えるか否かに応じて処理を分岐させる(ステップS118)。ステップS118の処理は、刃物台駆動部31が発生させるトルクがストッパー40の棒材B1への突き当たりを検出するための基準トルクを超えるか否かを判断する処理といえる。ストッパー40の進出時、サーボアンプ32はトルク値TR1を含むトルク指令をサーボモーター34に出力し、サーボモーター34はトルク指令に従って刃物台30を移動させている。サーボアンプ32は、NC装置70からトルク値の出力指令を受け取ると、トルク指令に含まれるトルク値TR1をNC装置70に出力する。これにより、NC装置70は、サーボアンプ32からトルク値TR1を取得することができる。
図9に示すようにワークW1が棒材B1から切り離された場合、ストッパー40が目標位置P3に到達するまでトルク値TR1は基準トルク値TR2を超えない。この場合、NC装置70は、ワークW1の背面加工を開始させる(ステップS120)。背面加工時、NC装置70は、背面加工が行われるように、刃物台駆動部31に刃物台30を移動させ、必要に応じて背面主軸台駆動部18に背面主軸台15を移動させる。尚、ストッパー40が取り付けられている刃物台30の他に旋盤1が背面加工用の刃物台を備えている場合、NC装置70は背面加工用の刃物台を移動させることにより背面加工を行う制御を行ってもよい。この場合、NC装置70は、ストッパー40を目標位置P3に残しておいてもよく、進出位置P1が目標位置P3とは異なる場合にはストッパー40を目標位置P3から進出位置P1に移動させてもよい。これにより、ワークW1の背面加工を行いながら次のワークW1となる棒材B1の正面加工を行うことが可能となる。
ステップS120の処理後、NC装置70は、棒材B1の連続加工を終了するか否かに応じて処理を分岐させる(ステップS122)。突っ切りバイトTO3が破損していない場合、ステップS102~S122の処理が1加工サイクル分の処理となる。連続加工を終了する場合、NC装置70は、加工処理を終了させる。次の加工サイクルの処理を行う場合、NC装置70は、処理をステップS102に戻す。これにより、ガイドブッシュ不使用時、ステップS102において正面主軸11から前方へ押し出される棒材B1が突き当たる進出位置P1にストッパー40が進出する。以後、正面主軸11の把持がオフにされて正面主軸台10が後方へ移動し(図4に示す状態ST4)、正面主軸11から前方へ押し出された棒材B1がストッパー40に突き当たって正面主軸11の把持がオンにされ(図4に示す状態ST5)、ガイドブッシュ不使用時にストッパー40が進出位置P1から退避する。その後、正面加工が行われ、棒材B1の先端部B1aが背面主軸16に把持され(図3に示す状態ST1)、突っ切り動作が行われ、ストッパー40が目標位置P3に向けて移動する。
図10に示すようにワークW1が棒材B1から切り離されなかった場合、ストッパー40は棒材B1に突き当たった状態ST9となり、トルク値TR1が基準トルク値TR2を超える。この場合、NC装置70は、突っ切りバイトTO3の破損を示すアラームを出力し、加工処理を停止させる(ステップS124)。ステップS124の処理は、突っ切りバイトTO3が破損した場合の処理の例である。アラームを出力する処理は、アラームを表示部82に表示させる処理、アラーム音を不図示のスピーカーから出力させる処理、NC装置70に接続されているコンピューターにアラームを出力する処理、等とすることができる。この場合、オペレーターは、破損した突っ切りバイトを破損していない突っ切りバイトに交換することにより、棒材B1の連続加工を再開させることができる。
以上説明したように、給材機20により正面主軸11から押し出される棒材B1を位置決めするストッパー40と該ストッパー40を移動させる刃物台駆動部31とで突っ切りバイトTO3の破損を検出することができる。これにより、突っ切りバイトの破損を検出するために特別な部品や機能を追加する必要が無い。従って、本具体例は、突っ切りバイトの破損を検出する専用の装置を不要にさせることができ、専用の突っ切りバイト破損検出装置を配置するスペースが不要となり、専用の突っ切りバイト破損検出装置のためのコストも不要となる。
(4)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、ストッパー40が進出位置P1に到達する時の移動方向は、X軸方向に限定されず、Y軸方向等、Z軸方向と交差する様々な方向にすることができる。
ストッパー40が目標位置P3に到達する時の移動方向も、X軸方向に限定されず、Y軸方向等、Z軸方向と交差する様々な方向にすることができる。
上述した処理は、順序を変える等、適宜、変更可能である。例えば、S102におけるストッパー40を進出位置P1まで進出させる処理は、Z軸方向において棒材B1の先端部B1aが到達する前であればS104の棒材供給処理が開始された後でもよい。
図12に例示するように、ストッパー40が取り付けられた刃物台は、突っ切りバイトTO3が取り付けられた刃物台30Aとは異なっていてもよい。図12に示す刃物台30は、突っ切りバイトTO3を含む複数のバイトTO2が奥方向D86へ突出した状態で取り付けられている刃物台30A、及び、複数の工具TO1が手前方向D85へ突出した状態で取り付けられている刃物台30Bを含んでいる。ストッパー40は、突っ切りバイトTO3が取り付けられていない刃物台30Bに取り付けられている。刃物台30Aは、刃物台駆動部31AによりX軸方向及びY軸方向へ移動可能である。刃物台30Bは、刃物台駆動部31BによりX軸方向及びY軸方向へ移動可能である。刃物台30A,30Bは、少なくともX軸方向において互いに独立して移動可能である。
NC装置70は、ストッパー40で棒材B1を位置決めする時、刃物台30Bを移動させることによりストッパー40を進出位置P1(図4参照)に進出させる制御を行えばよい。NC装置70は、突っ切りバイトTO3で棒材B1を突っ切る時、刃物台30Aを移動させる制御を行えばよい。NC装置70は、ストッパー40で突っ切りバイトTO3の破損を検出する時、刃物台30Bを移動させることによりストッパー40を目標位置P3(図9参照)に進出させる制御を行えばよい。
図12に示す例も、突っ切りバイトの破損を検出する専用の装置を不要にさせることができ、専用の突っ切りバイト破損検出装置を配置するスペースが不要となり、専用の突っ切りバイト破損検出装置のためのコストも不要となる。
(5)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、突っ切りバイトの破損を検出する専用の装置を不要にさせることが可能な旋盤等の技術を提供することができる。むろん、独立請求項に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術及び上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
1…旋盤、
10…正面主軸台、11…正面主軸(主軸の例)、12…把持部、
13…正面主軸台駆動部、
14…ガイドブッシュ、
15…背面主軸台、16…背面主軸(対向主軸の例)、17…把持部、
18…背面主軸台駆動部、
20…給材機、
25…支持台、26…取付穴、
30…刃物台、31…刃物台駆動部(駆動部の例)、
40…ストッパー、41…先端、
70…NC装置(制御部の例)、
AX1…主軸中心線、
B1…棒材、B1a…先端部、
P1…進出位置、P2…退避位置、P3…目標位置、
TO1…工具、TO2…バイト、TO3…突っ切りバイト、TO3a…先端、
TR1…トルク値、TR2…基準トルク値、
W1…ワーク。

Claims (2)

  1. 給材機により供給された棒材を加工する旋盤であって、
    後方から挿入された前記棒材を解放可能に把持する主軸と、
    前記主軸から前方へ出ている前記棒材の先端部を解放可能に把持する対向主軸と、
    該対向主軸に把持されている前記棒材の先端部を含むワークを前記棒材から切り離す突っ切りバイトが取り付けられた刃物台と、
    前記棒材を解放した前記主軸から前記給材機により前方へ押し出される前記棒材が突き当たる進出位置において前記棒材を位置決めし、前記進出位置から退避可能なストッパーと、
    前記ストッパーを移動させる駆動部と、
    前記ストッパーが前記進出位置から退避している状態で前記突っ切りバイトにより前記ワークを切り離す動作が完了すると、前記駆動部に前記ストッパーを前記主軸に把持されている前記棒材と前記対向主軸に把持されている前記ワークとの間となる位置に移動させる制御を行い、前記駆動部が発生させるトルクが前記ストッパーの前記棒材への突き当たりを検出するための基準トルクを超えると前記突っ切りバイトが破損した場合の処理を行う制御部と、を備える旋盤。
  2. 前記ストッパーは、工具が取り付けられた刃物台に取り付けられ、
    前記駆動部は、前記刃物台を移動させることにより前記ストッパーを移動させる、請求項1に記載の旋盤。
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