JP2022176089A - 既設管の更生方法 - Google Patents

既設管の更生方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022176089A
JP2022176089A JP2022056722A JP2022056722A JP2022176089A JP 2022176089 A JP2022176089 A JP 2022176089A JP 2022056722 A JP2022056722 A JP 2022056722A JP 2022056722 A JP2022056722 A JP 2022056722A JP 2022176089 A JP2022176089 A JP 2022176089A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
wire
rehabilitating
moving body
imaging moving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022056722A
Other languages
English (en)
Inventor
武司 寺尾
Takeshi Terao
聡俊 佐藤
Akitoshi Sato
陸太 近藤
Rikuta Kondo
博樹 末吉
Hiroki Sueyoshi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Publication of JP2022176089A publication Critical patent/JP2022176089A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】既設管内に設置される更生管のエキスパンド製管において、撮像移動体とコーン部分との距離を簡易な構成で確実に一定に保つことで、コーン長さを適確に管理して、接合部の嵌合外れ及び張り付き不足を防止する。【解決手段】帯状部材10からなる螺旋管状の更生管3を既設管1より小径に製管した後、帯状部材10の隣接する縁どうしの接合部15に介在させておいた切断用ワイヤ41を引き取ることによって、接合部の一部14bを巻回方向に順次切断しながら、更生管3の前記切断がなされた部分の周長を順次拡張させる。切断用ワイヤ41における被引取ワイヤ部分41bに、牽引ロープ30を介して撮像移動体20を連繋する。撮像移動体20のカメラが更生管3の拡張済管部3b側から拡張中のコーン部分3cを撮影するように、撮像移動体20を配置し、被引取ワイヤ部分41bを引き取る引取力によって、撮像移動体20を牽引する。【選択図】図3

Description

本発明は、老朽化した下水道管等の既設管を更生する方法に関し、特に既設管内に螺旋管状の更生管を構築する更生方法に関する。
老朽化した下水道管等の既設管の内周に沿って帯状部材(プロファイル)を螺旋状に巻回するとともに、該帯状部材の一周違いの隣接する縁どうしを凹凸嵌合にて接合して、螺旋管状の更生管を構築することによって、既設管を更生する方法が知られている(特許文献1等参照)。例えば、特許文献1には、いわゆるエキスパンド(拡張)製管工法が開示されている。該工法においては、帯状部材の前記隣接する縁どうしの接合部に切断用ワイヤを介在させながら、更生管を既設管の内径より小径に製管する。その後、切断用ワイヤを引き取ることによって前記接合部の一部を巻回方向に順次切断する。これと併行して、帯状部材を更に供給する等して更生管に捩じり力を付与することによって、前記切断がなされた部分の周長を拡張(拡径)させる。これによって、更生管を既設管の内周面の全周にわたって張り付ける。
特開2020-093547号公報
前掲特許文献1のようなエキスパンド製管工法においては、更生管が拡張される際、当初の小径部分と拡張済の大径部分との間にコーン部分(円錐形の部分)が形成される。コーン部分の軸長(以下適宜「コーン長さ」と称す)が短すぎると、接合部の嵌合外れが起きるおそれがある。一方、コーン長さが長すぎると、張り付き不足になるおそれがある。
そこで、更生管内に自走式撮像移動体を導入して、コーン部分を撮影し、その映像からコーン長さを判断して、切断用ワイヤの引き取り速度及び帯状部材の供給速度(製管速度)を調整する方法が考えられる。この場合、自走式撮像移動体とコーン部分との相対距離を一定の適確な大きさに保つ必要がある。相対距離が変わると、コーン長さを正確に管理することができない。また、相対距離が短いと、コーン部分の大径側端部の張付き位置がカメラ映像からフレームアウトしてしまい目視確認できない。相対距離が長いと、コーン部分の小径側端部のワイヤ引出位置が遠くなり、目視確認できない。
しかし、例えば複数人で、自走式撮像移動体の操作と、切断用ワイヤの引き取り操作及び帯状部材の供給操作とを分担した場合、互いの意思疎通をとるのは容易でない。そもそも更生管内が暗いため、自走式撮像移動体の走行操作がしづらく、自走式撮像移動体をコーン部分との相対距離が一定に保たれるように走行させるのは容易でない。
本発明は、かかる事情に鑑み、いわゆるエキスパンド製管において、撮像移動体とコーン部分との距離を簡易な構成で確実に一定に保つことで、コーン長さを適確に管理して、接合部の嵌合外れ及び張り付き不足を防止することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、帯状部材を螺旋状に巻回して一周違いの隣接する縁どうしを接合してなる螺旋管状の更生管を、既設管の内径より小径に製管した後、前記隣接する縁どうしの接合部に介在させておいた切断用ワイヤを引き取ることによって前記接合部の一部を巻回方向に順次切断しながら、前記更生管の前記切断がなされた部分の周長を順次拡張させる、既設管の更生方法であって、
前記切断用ワイヤにおける前記接合部から前記更生管内に出された被引取ワイヤ部分に、牽引ロープを介して撮像移動体を連繋し、
かつ、前記撮像移動体のカメラが前記更生管の拡張済管部側から拡張中のコーン部分を撮影するように、前記撮像移動体を配置し、
前記被引取ワイヤ部分を前記更生管の未拡張管部側へ引き取る引取力によって、前記撮像移動体を牽引することを特徴とする。
当該更生方法によれば、被引取ワイヤ部分が引き取られるのに伴って、撮像移動体が牽引されて未拡張管部側へ移動される。カメラとコーン部分との距離は、牽引ロープの長さによって規定される。したがって、コーン部分の撮影距離が常に一定に維持される。この結果、コーン長さを適確に管理でき、接合部の嵌合外れ及び張り付き不足を確実に防止することができる。撮像移動体は自走のための駆動機構及び操舵機構が不要であり、撮像移動体の構成を簡易化できる。
前記牽引ロープを前記被引取ワイヤ部分にスライド自在に連繋することが好ましい。これによって、被引取ワイヤ部分の引き取りに伴って、牽引ロープにおける被引取ワイヤ部分との連繋端部が被引取ワイヤ部分に沿ってスライドされる。
引取開始用ワイヤを用意して、前記牽引ロープの端部に設けられたリングに前記切断用ワイヤ又は前記引取開始用ワイヤを通し、
次いで、前記切断用ワイヤと前記引取開始用ワイヤとを連結し、
その後、前記引取開始用ワイヤに前記引き取る力を付与することが好ましい。
これによって、牽引ロープを被引取ワイヤ部分にスライド自在に連繋できる。
前記リングの少なくとも表層が、発光体又は光反射体によって構成されていることが好ましい。これによって、更生管内が暗くても、リングが光ることで、撮影画像における牽引ロープの端部の位置を容易に確認でき、コーン長さを確実に計測できる。
本発明によれば、既設管内に設置される更生管をエキスパンド製管する際、撮像移動体とコーン部分との距離を簡易な構成で確実に一定に保つことができる。ひいては、コーン長さを適確に管理でき、接合部の嵌合外れ及び張り付き不足を防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る既設管更生方法を、未拡張の更生管を製管後、拡張のための準備段階で示す断面図である。 図2は、図1の円部IIにおけるワイヤ及びリングを示す正面図である。 図3は、前記既設管更生方法を、更生管の拡張工程で示す断面図である。 図4(a)は、拡張前の更生管の接合部の斜視断面部である。図4(b)は、拡張時の更生管の接合部の斜視断面部である。
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
<既設管1及び更生管3>
図1及び図3に示すように、老朽化した既設管1の内周に更生管3がライニングされることによって、既設管1が更生されている。更生対象の既設管1は、例えば地中に埋設された下水道管であるが、本発明は、これに限定されず、上水道管、農業用水管、ガス管、水力発電導水管、トンネルなどであってもよい。既設管1の両端部は、人孔4,4Bに連なっている。
<帯状部材10>
図4(a)に示すように、更生管3は、帯状部材10(プロファイル)によって構成されている。帯状部材10は、ポリ塩化ビニル(PVC)などの合成樹脂からなり、一定の断面形状に形成されている。帯状部材10の幅方向の両縁には雌雄の嵌合部13,14が設けられている。
<既設管更生方法>
既設管1は、次のようにして更生される。
<製管工程>
図1に示すように、元押し式の製管機8を用意して発進側の人孔4内に設置する。帯状部材10を地上のドラム7から順次繰り出して製管機8に供給する。製管機8において、帯状部材10を螺旋状に巻回し、一周違いの隣接する嵌合部13,14どうしを凹凸嵌合させて接合することで(図4(a))、更生管3を順次製管する。凹凸嵌合された嵌合部13,14によって接合部15が形成される。接合部15は、更生管3の全域にわたって螺旋状に延びている。この時点の更生管3は、既設管の内径より小径にする。製管された更生管3を、元押し式製管機8によって既設管1の内部へ向けて順次押し込む。
<切断用ワイヤ介在工程>
図1及び図4(a)に示すように、製管工程の際、切断用ワイヤ41を発進側人孔4から製管機8へ導入して、接合部15の嵌合部13,14どうしの間に介在させる。
具体的には、図1に示すように、地上の作業車5に搭載されたワイヤ繰出ロール44から切断用ワイヤ41を繰り出す。そして、元押し式製管機8による前記製管工程の開始に先立って、帯状部材10から更生管3を巻き出す際、切断用ワイヤ41の先端部分41eを帯状部材10の帯長方向の先端面から少し出した状態で、切断用ワイヤ41を嵌合部13,14どうしの間に挟み込む。
元押し式製管機8にて更生管3を2巻き~3巻き程度製管した後、一旦、製管機8を停止して、前記先端部分41eを製管機8側すなわち更生管3の延伸前端部3fとは逆側へ引っ張り出す。その際、切断用ワイヤ41の先端部分41eによって、帯状部材10の雄嵌合部14における一部の凸条14bの根元部分を、帯状部材10の先端面から5センチメートル程度、切り込む(図4(b)参照)。その切り込みに切断用ワイヤ41の先端部分41eを挟み込んでおく。
人力で切り込みを入れるには負荷が大きい場合などには、巻き出し開始前にパイプソー等の切断工具を用いて、予め凸条14bに切り込みを入れておいてもよい。そして、更生管3を2~3巻き程度製管した後、切断用ワイヤ41の先端部分41eを引っ張り出して、予め設けておいた切り込みに挟み込むことにしてもよい。
<引取開始用ワイヤ連繋工程>
また、引取開始用ワイヤ42を、地上の作業車5のワイヤ引取ウィンチ43から繰り出して、発進側人孔4Bを経て、更生管3内にくぐらせて、切断用ワイヤ41の先端部分41eに連繋する。
当該連繋工程は、前記先端部分41eを作業者が人力で製管機8側へ引っ張り出した後で行なうことにしてもよく、引っ張り出す前に行ってもよい。引っ張り出す前に連繋することにすれば、連繋後、ワイヤ引取りウィンチ43の駆動力によって、先端部分41eを製管機8側へ引っ張り出して凸条14bに切り込みを入れることができる。
好ましくは、切断用ワイヤ41と引取開始用ワイヤ42との連繋部又は引取開始用ワイヤ42には、スイベルジョイント45を設けておく。
通常、前記引っ張り出し作業、連繋作業、並びに巻き出し作業は、発進側人孔4内にて行う。発進側人孔4の搬入口4aが十分に大きい場合には、これら作業を地上で行った後、数巻き程度の更生管3が組み込まれた元押し式製管機8を前記搬入口から発進側人孔4内へ搬入してもよい。
その後、元押し式製管機8によって製管を進める。これによって、製管された更生管3の螺旋状の接合部15に切断用ワイヤ41が埋め込まれる(図4(a))。かつ、更生管3の延伸に伴って、引取開始用ワイヤ42が、更生管3内を到達側人孔4Bへ向けて送られる。
元押し製管時の更生管3は回転されながら到達側人孔4側へ延伸される。このとき、スイベルジョイント45によって引取開始用ワイヤ42の捻じれを防止できる。
このようにして、到達側の人孔4Bまで製管を行うことによって、既設管1の全域にわたって、既設管1より小径の更生管3(未拡張管部3a)を設置する。この段階においては、切断用ワイヤ41が、更生管3の全域にわたって帯状部材10に沿って螺旋状に巻かれている。切断用ワイヤ41の先端部分41eは、更生管3の延伸前端部すなわち到達側端部3f(図1において左端部)から少し引き出されて、これに引取開始用ワイヤ42が連なっている。
<回り止め工程>
好ましくは、更生管3の到達側端部3fを固定手段(図示せず)によって既設管1に対して固定することによって回り止めしておく。
別途、撮像移動体20及び牽引ロープ30を用意する。
<撮像移動体20>
撮像移動体20は、牽引台車21と、カメラ22を含む。牽引台車21は、台部21aと車輪21bを含む。牽引台車21にはモーターなどの走行用動力及び操舵機構は不要である。牽引台車21にカメラ22が搭載されている。カメラ22の撮影方向は、牽引式走行体台車1の前方へ向けられている。カメラ22には、撮影方向を照らすライト23が付属されている。
撮像移動体20として、走行用動力及び操舵機構を有する自走式カメラ車のクラッチを外すことにより車輪の回転をフリーにした状態で使用してもよい。
<撮像移動体配置工程>
該撮像移動体を到達人孔4Bに挿し入れ、カメラ22を発進側へ向けて、撮像移動体20を更生管3内に配置する。
<牽引ロープ30>
牽引台車21の前部の牽引フック24に牽引ロープ30の手元端部が繋着されている。牽引ロープ30には、スイベルジョイント32が設けられている。牽引ロープ30の先端部には、リング31が設けられている。好ましくは、リング31の少なくとも表層は、発光体又は光反射体によって構成されている。
牽引ロープ30の長さは、カメラ22の撮影画像に張り付き位置(後記コーン部分3cの大径側端部(図3))が入るためのカメラから張り付き位置までの所要離間距離と、後記コーン部分3cの軸長L3c(図3)とを考慮して設定する。好ましくは、牽引ロープ30の長さは、前記所要離間距離と、軸長L3cの好適範囲の最大値との合計長さ程度に設定する。具体的には、前記所要離間距離は、例えば1メートル程度である。後記コーン部分3cの軸長L3cの好適範囲は、一般に1.0メートル~2.5メートル程度である。コーン部分3cの軸長L3cが前記好適範囲の最大値(2.5メートル)のときでも、コーン部分3c全体がカメラ22の撮影画像に入るように、カメラ22をコーン部分3cから離す必要がある。したがって、牽引ロープ30の好適長さは、1+2.5=3.5メートル程度である。
<ロープ連繋工程>
図2に示すように、牽引ロープ30の先端のリング31に切断用ワイヤ41の先端部分41e又は引取開始用ワイヤ42を通す。これによって、牽引ロープ30を、引取開始用ワイヤ42及び被引取ワイヤ部分41bにスライド自在に連繋する。
当該ロープ連繋工程は、製管工程前の前記発進側人孔4又は地上における引取開始用ワイヤ連繋工程の際に行ってもよく、製管工程後に到達側人孔4Bで行ってもよい。すなわち、引取開始用ワイヤ42の連繋に先立って、予め切断用ワイヤ41又は引取開始用ワイヤ42をリング31に通すことにしてもよい。或いは、更生管3の延伸前端部3fが到達側人孔4Bまで達してから、到達側人孔4B内で切断用ワイヤ41と引取開始用ワイヤ42とを一旦分離して、切断用ワイヤ41及び引取開始用ワイヤ42の一方をリング31に通し、その後、切断用ワイヤ41と引取開始用ワイヤ42とを再連繋することにしてもよい。何れの場合でも、人孔4,4B内で作業者の手が届く範囲で連繋作業を行うことが可能である。
製管工程前に発進側人孔4においてロープ連繋工程を行なう場合であっても、牽引ロープ30の手元端部と牽引台車21との連繋作業は、製管工程後に到達側人孔4Bで行う。これによって、牽引ロープ30を介して、撮像移動体20が、ワイヤ41,42に連繋される。
<引き取り工程>
図3に示すように、その後、ワイヤ引取ウィンチ43によって、引取開始用ワイヤ42を引き取る。すなわち、引取開始用ワイヤ42ひいては切断用ワイヤ41に対して引取力を付与する。
これによって、切断用ワイヤ41の先端部分41eを含む被引取ワイヤ部分41bが更生管3の発進側(未拡張管部側)へ引き取られる。更には、切断用ワイヤ41における接合部15内の介在ワイヤ部分41aが、更生管3の到達側から順次、更生管3の内部へ引き出されて、被引取ワイヤ部分41bに組み込まれて発進側へ引き取られる。
<切断工程>
図4(b)に示すように、このとき、介在ワイヤ部分41aと被引取ワイヤ部分41bとの間の折り返しワイヤ部分41cによって、雄嵌合部14における一部の凸条14b(接合部15の一部)が根元部分から切断される。したがって、接合部15における嵌合部13,14どうしの拘束力が弱まり、嵌合部13,14が互いに巻回方向へ相対スライド可能になる。
図3に示すように、折り返しワイヤ部分41cは、更生管3の発進側端部3eへ向けて巻回方向に沿って螺旋状に移行される。これに伴って、凸条14bが巻回方向に順次切断される。
<拡張工程>
図3に示すように、これと併行して、製管機8を駆動させて、帯状部材10を更生管3に更に供給する。これによって、更生管3に捩じり力が付与され、更生管3における発進側端部3eから折り返しワイヤ部分41cまでの小径の未拡張管部3aが回される。更生管3における折り返しワイヤ部分41cから回り止めされた到達側端部3fまでの、前記接合部15の切断がなされた部分は、周長が順次拡張(拡径)される。
詳しくは、更生管3には、折り返しワイヤ部分41cから到達側へ向かって拡径するコーン部分3cが形成される。コーン部分3cにおいては、接合部15の嵌合部13,14どうしが巻き方向に沿って互いにずれるようにスライドされる。更生管3におけるコーン部分3cから到達側端部3fまでの部分は、拡張済管部3bとなる。拡張済管部3bは、既設管1の内周面の全周にわたって張り付けられる。拡張済管部3bの外径は、未拡張管部3aより大径かつ既設管1の内径と同等の一定径になっている。
<撮影工程>
撮像移動体20は、カメラ22が更生管3の拡張済管部3b側から発進側を向くようにして、更生管3内に配置されている。該カメラ22によって、拡張中のコーン部分3cを撮影する。撮影画像は、信号ケーブル6bによって地上の作用車5Bの画像管理部6へ送られ、モニタ表示される。
<コーン長さ計測工程>
モニタ表示された撮影映像からコーン部分3cの軸長L3c(コーン長さ)を計測する。折り返しワイヤ部分41cの近くにはリング31が配置されており、該リング31が発光したり、ライト23の照明光を反射したりするために、コーン部分3cの小径側端部の位置を容易に判断できる。更生管3の内部が暗くても、下水道の供用下で折り返しワイヤ部分41c及びリング31が水中にあっても、コーン部分3cの小径側端部の位置を確実に判断できる。
コーン部分3cの大径側端部は、小径側端部よりカメラ22の近くに位置しているために、その位置を撮影画像から容易に確認できる。これによって、コーン長さL3cを正確に計測できる。
<コーン長さ調整工程>
計測結果に基づいて、コーン長さL3cが所定になるように、ワイヤ引取ウィンチ43を操作することによって、切断用ワイヤ41の引き取り速度を調整するとともに、製管機8を操作することによって、帯状部材10の供給速度を調整する。このようにして、コーン長さL3cを管理することによって、コーン部分3cの特に小径側端部における接合部15の嵌合外れや、コーン部分3cの大径側端部ひいては拡張済管部3bにおける既設管1への張り付き不足を防止することができる。下水道の供用下であっても、コーン長さL3cを確実に管理でき、嵌合外れや張り付き不足を防止できる。
<牽引工程>
前述したように、切断用ワイヤ41の引き取りによって、折り返しワイヤ部分41cが発進端部3e側へ移行されるのに伴って、折り返しワイヤ部分41cの近くの被引取ワイヤ部分41bに連繋されたリング31が発進端部3e側へ移行される。これによって、撮像移動体20が、牽引ロープ30を介して牽引されて未拡張管部3a側へ移動される。すなわち、切断用ワイヤ41への引取力によって、撮像移動体20が牽引される。したがって、カメラ22とコーン部分3cとの距離は、牽引ロープ30の長さによって規定され、常に一定に保たれる。これによって、コーン部分3cの撮影距離を確実に一定に保持できる。この結果、コーン長さL3cを適確に管理でき、接合部15の嵌合外れ及び張り付き不足を確実に防止することができる。さらには、更生管3のエキスパンド製管の施工品質を高めることができる。
撮像移動体20は、自走のための駆動機構及び操舵機構が不要であり、簡易な構成にすることができる。
牽引ロープ30にスイベルジョイント32を設けておくことによって、折り返しワイヤ部分41cが巻回方向に沿って螺旋状に移動しても、牽引ロープ30が捻じれるのを回避できる。
作業者は、撮像移動体20の走行操作をする必要が無く、ワイヤ引取ウィンチ43及び製管機8の操作だけに集中できる。したがって、エキスパンド製管作業を簡易化できる。また、所要人員を削減できる。
このようにして、更生管3の全域にわたって周長を拡張させ、更生管3の全域を既設管1の内周面に張り付く拡張済管部3bにする。
牽引工程は、撮像移動体20が発進側人孔4の近くに至るまで行う。折り返しワイヤ部分41cが製管機8の直近まで来たとき(被引取りワイヤ41bが製管機8の嵌合ローラーと干渉する直前)に牽引を終了する。
続いて、更生管3の発進側端部3eを既設管1の内周に貼り付けるフィニッシング工程を行なう。その後、被引取りワイヤ41bを切断し、リング31を被引取りワイヤ41bから分離したうえで、撮像移動体20を更生管3内の発進側人孔4の近くから到達側人孔4Bまで移動させる。ケーブル6bをたぐり寄せることによって撮像移動体20を到達側人孔4B側へ戻してもよい。そして、作業員が撮像移動体20を到達側人孔4Bから回収する。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、撮像移動体20の車輪21bがフリーに回転しなくてもよく、さらには撮像移動体20から車輪21bを省略してもよい。撮像移動体20を専用の牽引台車に積載し、牽引台車と被引取ワイヤ部分41bとを牽引ロープ30で連繋してもよい。撮像移動体20を被引取ワイヤ部分41bの引取力によって摺動牽引してもよい。
本発明は、例えば老朽化した下水道管の更生施工に適用できる。
1 既設管
3 更生管
3a 未拡張管部
3b 拡張済管部
3c コーン部
3e 発進側端部
3f 到達側端部
8 製管機
10 帯状部材
13,14 嵌合部
14b 凸条(接合部の一部)
15 接合部
20 撮像移動体
21 牽引台車
22 カメラ
23 ライト
24 牽引フック
30 牽引ロープ
32 スイベルジョイント
31 リング
41 切断用ワイヤ
41a 介在ワイヤ部分
41b 被引取ワイヤ部分
41c 折り返しワイヤ部分
41e 先端部分
42 引取開始用ワイヤ
43 ワイヤ引取ウィンチ

Claims (4)

  1. 帯状部材を螺旋状に巻回して一周違いの隣接する縁どうしを接合してなる螺旋管状の更生管を、既設管の内径より小径に製管した後、前記隣接する縁どうしの接合部に介在させておいた切断用ワイヤを引き取ることによって前記接合部の一部を巻回方向に順次切断しながら、前記更生管の前記切断がなされた部分の周長を順次拡張させる、既設管の更生方法であって、
    前記切断用ワイヤにおける前記接合部から前記更生管内に出された被引取ワイヤ部分に、牽引ロープを介して撮像移動体を連繋し、
    かつ、前記撮像移動体のカメラが前記更生管の拡張済管部側から拡張中のコーン部分を撮影するように、前記撮像移動体を配置し、
    前記被引取ワイヤ部分を前記更生管の未拡張管部側へ引き取る引取力によって、前記撮像移動体を牽引することを特徴とする既設管の更生方法。
  2. 前記牽引ロープを前記被引取ワイヤ部分にスライド自在に連繋することを特徴とする請求項1に記載の既設管の更生方法。
  3. 引取開始用ワイヤを用意して、前記牽引ロープの端部に設けられたリングに前記切断用ワイヤ又は前記引取開始用ワイヤを通し、
    次いで、前記切断用ワイヤと前記引取開始用ワイヤとを連結し、
    その後、前記引取開始用ワイヤに前記引き取る力を付与することを特徴とする請求項2に記載の既設管の更生方法。
  4. 前記リングの少なくとも表層が、発光体又は光反射体によって構成されていることを特徴とする請求項3に記載の既設管の更生方法。
JP2022056722A 2021-05-14 2022-03-30 既設管の更生方法 Pending JP2022176089A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021082653 2021-05-14
JP2021082653 2021-05-14

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022176089A true JP2022176089A (ja) 2022-11-25

Family

ID=84145266

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022056722A Pending JP2022176089A (ja) 2021-05-14 2022-03-30 既設管の更生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022176089A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5074943A (en) Slip control for helically wound pipes
US20140085643A1 (en) Method and means for determining pipe diameter
KR101046684B1 (ko) 소로 진입이 가능한 비굴착식 관로 보수장치 및 이를 이용한 관로 보수공법
JP2022176089A (ja) 既設管の更生方法
US4655432A (en) Cable dispensing method
JP5268773B2 (ja) 更生管の製管方法
US9964250B2 (en) Method of inspecting and preparing a pipeline
KR101147597B1 (ko) 지중화 케이블 복합 파워 풀링장치
JP5249741B2 (ja) 管ライニング材引き込み装置及び引き込み方法
KR102077532B1 (ko) 역회전용 브레이크 텐셔너
JP6220654B2 (ja) 既設管の更生方法
JP7106139B2 (ja) 既設管補修システムおよび補修方法、ならびに硬化装置および制御装置
JP2024046165A (ja) 既設管更生施工におけるコーン長管理方法
JP6696872B2 (ja) 螺旋管の製管方法
JP5856519B2 (ja) ライニング工法
JP2019166758A (ja) 更生管巻出し方法及び巻出帯材
JPS6155826B2 (ja)
JP5926661B2 (ja) 製管装置
JP5837854B2 (ja) 配管の引取方法
JP2023114969A (ja) 既設管のライニング工法
JP5818730B2 (ja) コイル成形体の導入具および導入方法
JP2023129210A (ja) 既設管更生方法
JPH0415899B2 (ja)
JP2648240B2 (ja) 既設管のライニング工法
JP7389661B2 (ja) 既設管更生方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220405