JP2022174790A - 釣り用疑似餌の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マムシ(本虫)、青イソメ、赤イソメ、ゴカイなどの環形動物、昆虫の幼虫(ワーム)などの釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を有する釣り用疑似餌の製造方法を提供する。【解決手段】平均重合度が300~3500であり、ケン化度が90モル%以上であるポリビニルアルコール、ホウ酸化合物および水を含有する成形材料を用い、当該成形材料に含まれているポリビニルアルコールをホウ酸化合物で架橋させ、得られたポリビニルアルコールの架橋体を-10℃以下の温度に冷凍した後、解凍することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、釣り用疑似餌の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、親水性、耐久性および生分解性を有し、魚類、イカなどの海生軟体動物などの釣りに好適に使用することができる釣り用疑似餌の製造方法に関する。
釣り用疑似餌として、マムシ(本虫)、青イソメ、赤イソメ、ゴカイなどの環形動物、昆虫の幼虫(ワーム)などに模した疑似餌が用いられている。市場で販売されている疑似餌の材料には主としてシリコーンゴム、塩化ビニル樹脂エラストマーなどが使用されている。しかし、シリコーンゴムが使用されている疑似餌および塩化ビニル樹脂エラストマーが使用されている疑似餌は、いずれも、実際の魚釣り用釣り餌のような水濡れ性および柔軟性を有していないため、魚の食いつきがよくないことから実際に魚釣りをするときの疑似餌に適していない。
近年、海、川などに廃棄された場合でも崩壊され、分解されることから環境への負荷が小さい釣り用疑似餌として、炭素数が6~22である長鎖アルキル基を側鎖に有する水溶性ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリオ-ルおよび水を主成分とする含水ゲル組成物からなる釣り用疑似餌が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、前記疑似餌は、柔軟性に優れているが、伸縮性が高いため、ゴカイ、昆虫の幼虫(ワーム)などの釣り餌に類似する弾力性を有していない。
また、魚は、その種類によっては警戒感が強いので、釣り餌を丸飲みするのではなく、釣り餌を口先で突いて引き千切り、釣り餌の情況を窺った後に口に銜えることから、釣り餌には適度な千切れ性が要求される。しかし、前記疑似餌は、いずれも、釣り餌のような千切れ感を有していないことから、魚の食いつきがよくないため、前記疑似餌を用いることによる釣果を期待することができない。
特開平10-279762号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、マムシ(本虫)、青イソメ、赤イソメ、ゴカイなどの環形動物、昆虫の幼虫(ワーム)などの釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を有する釣り用疑似餌の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、平均重合度が300~3500であり、ケン化度が90モル%以上であるポリビニルアルコール、ホウ酸化合物および水を含有する成形材料を用い、当該成形材料に含まれているポリビニルアルコールをホウ酸化合物で架橋させ、得られたポリビニルアルコールの架橋体を-10℃以下の温度に冷凍した後、解凍することを特徴とする釣り用疑似餌の製造方法に関する。
本発明の釣り用疑似餌の製造方法によれば、釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を有する釣り用疑似餌が提供される。
実施例1で得られた釣り用疑似餌の図面代用写真である。
本発明の釣り用疑似餌の製造方法によれば、前記したように、平均重合度が300~3500であり、ケン化度が90モル%以上であるポリビニルアルコール、ホウ酸化合物および水を含有する成形材料を用い、当該成形材料に含まれているポリビニルアルコールをホウ酸化合物で架橋させ、得られたポリビニルアルコールの架橋体を-10℃以下の温度に冷凍した後、解凍することにより、釣り用疑似餌が得られる。
本発明の釣り用疑似餌の製造方法によって得られる釣り用疑似餌は、マムシ(本虫)、青イソメ、赤イソメ、ゴカイなどの環形動物、昆虫の幼虫(ワーム)などの釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を有するので、魚類、イカなどの海生軟体動物などの釣りに好適に使用することができる。
釣り用疑似餌の成形材料として、平均重合度が300~3500であり、ケン化度が90モル%以上であるポリビニルアルコール、ホウ酸化合物および水を含有する成形材料が用いられる。
前記成形材料は、例えば、ポリビニルアルコールまたはその水溶液と、ホウ酸化合物またはその水溶液と、必要により水とを混合することによって得られる。
ポリビニルアルコールの粘度法で求められる平均重合度は、釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を釣り用疑似餌に付与する観点から、好ましくは300以上、より好ましくは500以上、さらに好ましくは1000以上であり、釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を釣り用疑似餌に付与する観点から、好ましくは3500以下、より好ましくは3000以下、さらに好ましくは2500以下である。
ポリビニルアルコールのケン化度は、釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を釣り用疑似餌に付与する観点から、好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは98モル%以上である。ポリビニルアルコールのケン化度の上限値は、高ければ高いほど好ましく、ケン化度が100モル%である完全ケン化のポリビニルアルコールがより好ましい。
ポリビニルアルコールは、当該ポリビニルアルコールの分散性を向上させる観点から、水溶液として用いることが好ましい。ポリビニルアルコールを水に溶解させるとき、ポリビニルアルコールの溶解性を高める観点から、ポリビニルアルコールまたは水を加温しておくことが好ましい。ポリビニルアルコールの水溶液におけるポリビニルアルコールの濃度は、釣り用疑似餌の弾力性を高める観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは4質量%以上であり、ポリビニルアルコールを水に十分に溶解させるとともに成形性を向上させる観点から、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である。
ホウ酸化合物は、ポリビニルアルコールを架橋させるための架橋剤として用いられる。ホウ酸化合物は、水に溶解してホウ酸イオンを生成するものであることが好ましい。ホウ酸化合物としては、例えば、ホウ酸、ホウ酸塩などが挙げられ、これらの化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。ホウ酸化合物のなかでは、成形材料におけるポリビニルアルコールとの相溶性を高める観点から、ホウ酸およびホウ酸の無機塩が好ましく、ポリビニルアルコールの架橋性を向上させる観点から、ホウ酸がより好ましい。ホウ酸塩としては、例えば、メタホウ酸、四ホウ酸などのホウ酸金属塩、ホウ酸アンモニウム塩などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。ホウ酸塩のなかでは、水溶性に優れていることから、メタホウ酸のアルカリ金属塩が好ましい。アルカリ金属は、ナトリウムまたはカリウムであることが好ましい。
ホウ酸化合物は、ポリビニルアルコールと均一に混合する観点から、水溶液として用いることが好ましい。ホウ酸化合物の水溶液におけるホウ酸化合物の濃度は、ポリビニルアルコールの架橋効率を高める観点から、好ましくは1g/L(リットル)以上、より好ましくは3g/L以上、さらに好ましくは5g/L以上である。ホウ酸化合物の水溶液におけるホウ酸化合物の濃度の上限値は、ホウ酸化合物の水溶液の液温によって異なるが、ホウ酸化合物の水溶液におけるホウ酸化合物の飽和濃度である。ホウ酸化合物の水溶液は、釣り用疑似餌を効率よく製造する観点から、ホウ酸化合物の飽和水溶液であることが好ましい。ホウ酸化合物の飽和水溶液は、例えば、ホウ酸化合物の溶解度を高めるために加熱された温水に十分に溶解させた後、得られたホウ酸化合物水溶液をホウ酸化合物の結晶が析出するまで冷却することによって容易に調製することができる。ホウ酸化合物水溶液の液温は、特に限定されないが、通常、室温~40℃程度であることが好ましい。
ポリビニルアルコール100重量部あたりのホウ酸化合物の量は、ポリビニルアルコールの平均重合度にもよるが、ポリビニルアルコールを十分に架橋させる観点から、好ましくは1重量部以上、より好ましくは2重量部以上、さらに好ましくは3重量部以上であり、未反応のホウ酸化合物が残存しがたくする観点から、好ましくは60重量部以下、より好ましくは55重量部以下、さらに好ましくは50重量部以下である。
成形材料に使用される水の量は、釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を有する釣り用疑似餌を効率よく製造する観点から、ポリビニルアルコールおよびホウ酸化合物の合計量100質量部あたり、50~300質量部であることが好ましく、100~250質量部であることがより好ましい。
成形材料には、釣り餌に類似する弾力性および千切れ感を釣り用疑似餌に付与する観点から、シリカ粒子を添加することが好ましい。シリカ粒子の粒子径は、ポリビニルアルコールにおける分散安定性および釣り用疑似餌の表面の平滑性を高める観点から、3~100nm程度であることが好ましい。シリカ粒子は、例えば、コロイダルシリカとして用いることが好ましい。コロイダルシリカにおけるシリカ粒子の含有率は、コロイダルシリカにおけるシリカ粒子の分散安定性を向上させる観点から、3~40質量%程度であることが好ましい。コロイダルシリカは、例えば、日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックス(登録商標)などとして商業的に容易に入手することができる。ポリビニルアルコール100質量部あたりのシリカ粒子の量は、釣り用疑似餌の弾力性を高め、釣り餌に類似する千切れ感を付与する観点から、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上、さらに好ましくは0.1質量部以上であり、釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を釣り用疑似餌に付与する観点から、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下である。
成形材料には、釣り用疑似餌の表面の乾燥を防止するために多糖類を含有させてもよい。多糖類としては、例えば、キチン、脱アセチル化キチン、キトサン、キトサンアセテート、キトサンマレエート、キトサングリコネート、キトサンソルベート、キトサンホルメート、キトサンサリチレート、キトサンプロピオネート、キトサンラクテート、キトサンイタコネート、キトサンナイアシネート、キトサンガラート、キトサングルタメート、カルボキシメチルキトサン、アルキルセルロース、ニトロセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、コラーゲン、アルギネート、ヒアルロン酸、ヘパリンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。多糖類のなかでは、釣り用疑似餌の乾燥を防止する観点から、キトサンおよびその誘導体が好ましく、キトサンがより好ましい。キトサンは、例えば、エビ、カニ、イカなどの甲殻類に由来のキチンを脱アセチル化させたものなどが挙げられる。キトサンは、商業的に容易に入手することができる。キトサンは、通常、粉末の形態で使用することができる。キトサンの分子量は、特に限定されないが、通常、好ましくは10000~200000、より好ましくは10000~40000である。多糖類は、分散安定性を高める観点から水溶液として用いることが好ましい。多糖類の水溶液は、例えば、酢酸、塩酸、乳酸などの酸の水溶液に濃度が0.5~10質量%程度となるように溶解させることによって得ることができる。なお、この水溶液は、必要により、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基性物質で中性~塩基性に調整してもよい。多糖類の量は、その種類などによって異なるので一概には決定することができないが、通常、ポリビニルアルコール100質量部あたり、釣り用疑似餌の表面の乾燥を防止する観点から、好ましくは0.3質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、さらに好ましくは1質量部以上であり、釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を釣り用疑似餌に付与する観点から、好ましくは100質量部以下、より好ましくは50質量部以下、さらに好ましくは30質量部以下である。
成形材料には、本発明の目的を阻害しない範囲内で、例えば、蓄光(夜光)粉末、ラメ粉末などの顔料、染料などの着色剤、香料、酸化防止剤、防黴剤、抗菌剤などの添加剤を適量で添加してもよい。
成形材料は、前記したように、例えば、ポリビニルアルコールまたはその水溶液と、ホウ酸化合物またはその水溶液と、必要により水とを混合することによって得られる。成形材料には水が含まれているので、ポリビニルアルコールは、ホウ酸化合物と接触したとき、ホウ酸化合物によって架橋するのでゲル化する。ポリビニルアルコールをホウ酸化合物によって架橋させるときの温度は、特に限定されないが、通常、ポリビニルアルコールの架橋を促進させ、釣り用疑似餌の生産効率を高める観点から、室温~40℃程度であることが好ましい。
以上のようにして成形材料に含まれているポリビニルアルコールをホウ酸化合物で架橋させることにより、ゲル状のポリビニルアルコールの架橋体が得られる。
回収されたポリビニルアルコールの架橋体は、水分を含有するので、必要により当該ポリビニルアルコールの架橋体に含まれている余剰の水を適宜除去し、当該ポリビニルアルコールの架橋体を-10℃以下の温度に冷凍した後、解凍することにより、釣り用疑似餌を製造することができる。
釣り用疑似餌の成形は、例えば、所定の疑似餌に対応する形状を有する成形型内にゲル状のポリビニルアルコールの架橋体を充填し、-10℃以下の温度に冷凍した後、解凍し、形成された釣り用疑似餌を成形型から取り出すことによって行なうことができる。
成形型の材質としては、例えば、シリコーンゴム、エラストマー、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリカーボネートなどの樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記ポリビニルアルコールの架橋体の冷凍温度は、釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を有する釣り用疑似餌を得る観点から、好ましくは-10℃以下、より好ましくは-15℃以下、さらに好ましくは-20℃以下であり、釣り用疑似餌の生産効率を高める観点から、好ましくは-35℃以上、より好ましくは-30℃以上である。
成形材料を前記温度で冷凍する時間は、釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を釣り用疑似餌に付与する観点から、好ましくは1~10時間程度、より好ましくは3~8時間程度である。
次に、冷凍されたポリビニルアルコールの架橋体を解凍する。冷凍されたポリビニルアルコールの架橋体は、例えば、室温中に放置することによって自然解凍させてもよく、あるいは加熱することによって解凍させてもよいが、エネルギー効率を高める観点から、自然解凍が好ましい。疑似餌を解凍させるときの温度は、特に限定されず、通常、室温程度であればよい。
凍結したポリビニルアルコールの架橋体を解凍することによって得られた釣り用疑似餌は、必要により適宜乾燥させてもよい。乾燥の程度は、釣り用疑似餌の種類などによって異なるので一概には決定することができないことから、釣り用疑似餌の種類に応じて適宜調整することが好ましい。
なお、釣り用疑似餌を加熱することによって乾燥させる場合、釣り用疑似餌の組織を均一化させることができる。この場合、釣り用疑似餌は、例えば、乾燥室内で加熱することによって乾燥させることができる。釣り用疑似餌の加熱温度は、組織の均一化を図る観点から、好ましくは35℃以上、より好ましくは40℃以上であり、釣り用疑似餌の弾性が低下することを抑制する観点から、好ましくは80℃以下、より好ましくは75℃以下である。釣り用疑似餌の加熱時間は、加熱温度によって異なるので一概には決定することができないが、通常、釣り用疑似餌の組織の均一化を図る観点から、0.5~3時間程度であることが好ましい。釣り用疑似餌を所定温度で加熱した後、釣り用疑似餌を室温まで放冷すればよい。
本発明では、ポリビニルアルコールがホウ酸化合物によって架橋されているポリビニルアルコールの架橋体が用いられているので、当該ポリビニルアルコールの架橋体を1回だけ冷解凍するだけで釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を有する釣り用疑似餌を効率よく得ることができるが、必要により、前記冷解凍の操作を複数回繰り返してもよい。
釣り用疑似餌は、そのままの状態で釣り用疑似餌として使用することができるが、必要により、所望の色彩を有するように釣り用疑似餌に着色を施してもよい。
本発明の製造方法によって得られる釣り用疑似餌は、例えば、マムシ(本虫)、青イソメ、赤イソメ、ゴカイなどの環形動物、昆虫の幼虫(ワーム)などの釣り餌の代用品として好適に使用することができる。釣り用疑似餌の柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感は、当該釣り用疑似餌を用いることによる釣果を高める観点から、釣りの対象とする魚類、イカなどの海生軟体動物などの種類に応じて当該釣り用疑似餌の柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を適宜調整することが好ましい。疑似餌の柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感は、例えば、ポリビニルアルコールの種類およびその量、必要により用いられるシリカ粒子の量、成形材料における水の量などを適宜調整することによって調節することができる。
以上のようにして得られる釣り用疑似餌は、前記したように、釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を有することから、例えば、マムシ(本虫)、青イソメ、赤イソメ、ゴカイなどの環形動物、昆虫の幼虫(ワーム)などの釣り餌に類似した形状で用いることができる。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
25℃の10%ポリビニルアルコール〔ケン化度:98~99モル%、平均重合度:1700、(株)クラレ製、商品名:クラレポバールPVA-117〕水溶液300mLを1L容のビーカー内に入れた後、このビーカー内に25℃の飽和ホウ砂水溶液300mLを添加することにより、成形材料を得た。前記で得られた成形材料を25℃で10時間攪拌することにより、ゲル状のポリビニルアルコールの架橋体を得た。
釣り餌に類似する形状を内面に有する2つ割の割型からなるシリコーン製の成形型を用意し、成形型のゲートからその内部に前記で得られたゲル状のポリビニルアルコールの架橋体を充填した後、成形型のゲートを封じた。
次に、前記成形型を冷凍室(室内温度:-20℃)内に入れ、5時間冷凍した後、冷凍室から取り出し、室温となるまで室温中で放置することにより、疑似餌を成形した。
前記で成形された疑似餌を成形型から取り出し、空気中で乾燥させた後、着色することにより、長さが約5cmの釣り用疑似餌を作製した。前記で得られた釣り用疑似餌を図1に示す。図1は、前記で得られた釣り用疑似餌1の図面代用写真である。図1に示されるように、前記で得られた釣り用疑似餌1は、釣り餌に類似する形状を有することがわかる。
実施例2
実施例1において、ポリビニルアルコールとして、平均重合度が1000であり、ケン化度が約98~99モル%であるポリビニルアルコール〔(株)クラレ製、商品名:クラレポバールPVA-110〕を用いたこと以外は実施例1と同様にして釣り用疑似餌を作製した。
実施例3
実施例1において、ポリビニルアルコールとして、平均重合度が2000であり、ケン化度が約98~99モル%であるポリビニルアルコール〔(株)クラレ製、商品名:クラレポバールPVA-120〕を用いたこと以外は実施例1と同様にして釣り用疑似餌を作製した。
実施例4
25℃の10%ポリビニルアルコール〔ケン化度:98~99モル%、平均重合度:1700、(株)クラレ製、商品名:クラレポバールPVA-117〕水溶液300mLおよびコロイダルシリカ〔日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスXP、シリカの粒子径:約5nm、シリカの含有量:5質量%〕1mLを1L容のビーカー内に入れた後、このビーカー内に25℃の飽和ホウ砂水溶液300mLを添加することにより、成形材料を得た。前記で得られた成形材料を25℃で10時間攪拌することにより、ゲル状のポリビニルアルコールの架橋体を得た。
実施例1で使用したのと同じ成形型を用意し、成形型のゲートからその内部に前記で得られたゲル状のポリビニルアルコールの架橋体を充填した後、成形型のゲートを封じた。
次に、前記成形型を冷凍室(室温:-20℃)内に入れ、5時間冷凍した後、冷凍室から取り出し、室温となるまで室温中で放置することにより、疑似餌を成形した。
前記で成形された疑似餌を成形型から取り出し、空気中で乾燥させた後、着色することにより、釣り用疑似餌を作製した。
実施例5
25℃の10%ポリビニルアルコール〔ケン化度:98~99モル%、平均重合度:1700、(株)クラレ製、商品名:クラレポバールPVA-117〕水溶液300mLおよびコロイダルシリカ〔日産化学工業(株)製、商品名:スノーテックスXP、シリカの粒子径:約5nm、シリカの含有量:5質量%〕15mLを1L容のビーカー内に入れた後、このビーカー内に25℃の飽和ホウ砂水溶液300mLを添加することにより、成形材料を得た。前記で得られた成形材料を25℃で10時間攪拌することにより、ゲル状のポリビニルアルコールの架橋体を得た。
実施例1で使用したのと同じ成形型を用意し、成形型のゲートからその内部に前記で得られたゲル状のポリビニルアルコールの架橋体を充填した後、成形型のゲートを封じた。
次に、前記成形型を冷凍室(室温:-20℃)内に入れ、5時間冷凍した後、冷凍室から取り出し、室温となるまで室温中で放置することにより、疑似餌を成形した。
前記で成形された疑似餌を成形型から取り出し、空気中で乾燥させた後、着色することにより、釣り用疑似餌を作製した。
比較例1
粘度平均重合度が1700であり、ケン化度が約98~99モル%であるポリビニルアルコール〔(株)クラレ製、商品名:クラレポバールPVA-117〕を濃度が10質量%となるように調製した。80℃に加温しながら15分間攪拌した後、常温まで放冷した。得られたポリビニルアルコール水溶液500mLを成形材料として用いた。
実施例1で使用したのと同じ成形型を用意し、成形型のゲートからその内部に前記で得られた成形材料を流し込んだ後、成形型のゲートを封じた。
次に、前記成形型を冷凍室(室温:-20℃)内に入れ、5時間冷凍した後、冷凍室から取り出し、室温となるまで室温中で放置することにより、疑似餌を成形した。
前記で得られた疑似餌を成形型から取り出し、乾燥させた後、着色することにより、釣り用疑似餌を得た。
比較例2
25℃の10%ポリビニルアルコール〔ケン化度:98~99モル%、平均重合度:1700、(株)クラレ製、商品名:クラレポバールPVA-117〕水溶液300mLを1L容のビーカー内に入れた後、このビーカー内に25℃の飽和ホウ砂水溶液300mLを添加し、攪拌することにより、ゲル状のポリビニルアルコールの架橋体を得た。得られたゲル状のポリビニルアルコールの架橋体を成形材料として用いた。
実施例1で使用したのと同じ成形型を用意し、成形型のゲートからその内部に前記で得られた成形材料を流し込んだ。
次に、成形型を室温が80℃の恒温槽内に入れ、6時間乾燥させた後、恒温槽から成形型を取り出し、室温となるまで室温中で放置した。その後、成形型から成形された釣り用疑似餌を取り出した。
比較例3
市販のシリコーンゴムからなる釣り餌に類似する形状を有する釣り用疑似餌を用意した。
次に、各実施例および各比較例で得られた釣り用疑似餌の物性として、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を以下の方法にしたがって調べた。その結果を表1に示す。
(1)柔軟性
釣り用疑似餌をヒトの手指で触り、柔軟性を以下の評価基準に基づいて評価した。
〔評価基準〕
◎:釣り用疑似餌の表面が釣り餌と同様の柔軟性を有する。
〇:釣り用疑似餌の表面が釣り餌に近い柔軟性を有する。
△:釣り用疑似餌の表面が釣り餌とやや相違する柔軟性を有する。
×:釣り用疑似餌の表面の柔軟性が釣り餌と明らかに相違する。
(2)水濡れ性(親水性)
各釣り用疑似餌に水滴を付着させた後、釣り用疑似餌の表面状態を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
〔評価基準〕
◎:釣り用疑似餌の表面の水濡れ性に非常に優れている。
〇:釣り用疑似餌の表面の水濡れ性に優れている。
△:釣り用疑似餌の表面が水濡れ性にやや劣る。
×:釣り用疑似餌の表面が水濡れ性を有してない。
(3)弾力性
釣り用疑似餌をヒトの手指で触り、弾力性を以下の評価基準に基づいて評価した。
〔評価基準〕
◎:釣り用疑似餌の表面が釣り餌と同様の弾力性を有する。
〇:釣り用疑似餌の表面が釣り餌に近い弾力性を有する。
△:釣り用疑似餌の表面が釣り餌とやや相違する弾力性を有する。
×:釣り用疑似餌の表面の弾力性が釣り餌と明らかに相違する。
(4)千切れ感
釣り用疑似餌を手指で掴んで引っ張ることによって千切れるときの感触を調べて千切れ感を以下の評価基準に基づいて評価した。
〔評価基準〕
◎:釣り用疑似餌が釣り餌と同様に千切れる。
〇:釣り用疑似餌が釣り餌に近似して千切れる。
△:釣り用疑似餌が釣り餌とやや相違して千切れる。
×:釣り用疑似餌が容易に千切れるか、または千切ることが困難であるため、釣り餌と千切れ感が相違している。
Figure 2022174790000002
表1に示された結果から、各実施例で得られた釣り用疑似餌は、いずれも、釣り餌に類似する、柔軟性、水濡れ性、弾力性および千切れ感を有することがわかる。
以上のことから、本発明の釣り用疑似餌の製造方法によって得られた釣り用疑似餌は、マムシ(本虫)、青イソメ、赤イソメ、ゴカイなどの環形動物、昆虫の幼虫(ワーム)などの釣り餌の疑似餌として、例えば、魚類、イカなどの海生軟体動物などの釣りに好適に使用することができる。
1 釣り用疑似餌

Claims (1)

  1. 平均重合度が300~3500であり、ケン化度が90モル%以上であるポリビニルアルコール、ホウ酸化合物および水を含有する成形材料を用い、当該成形材料に含まれているポリビニルアルコールをホウ酸化合物で架橋させ、得られたポリビニルアルコールの架橋体を-10℃以下の温度に冷凍した後、解凍することを特徴とする釣り用疑似餌の製造方法。
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