JP2022171219A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Yuji Matsumura
雅英 市川
Masahide Ichikawa
涼 里
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Abstract

Figure 2022171219000001
【課題】変速に要する時間が長くなることを抑える。
【解決手段】制御装置100は、車両のアクセル操作量が減少したときにアップ変速の変速指令がなされると、自動変速機400が備える摩擦係合要素のうちでアップ変速後の高速側ギヤ段で係合される係合側摩擦係合要素に油圧を供給してその係合側摩擦係合要素を係合させる変速制御を実行する。また、制御装置100は、変速制御の実行中にアップ変速が進行しているか否かを判定する判定処理と、前記判定処理にてアップ変速が進行していないと判定される場合には、アップ変速が進行していると判定されるまで前記係合側摩擦係合要素の油圧を増大させる油圧増大処理とを実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動変速機の制御装置に関する。
内燃機関の出力軸と車両の駆動輪との間の駆動力伝達系に設けられる自動変速機は、油圧で動作する複数の摩擦係合要素を選択的に係合させることにより変速比が異なる複数のギヤ段を形成するように構成されている。
こうした自動変速機を備える車両の走行中に、アクセルオフ等のようなアクセルペダルの操作量が減少する操作が行われたときには、車速の低下を抑える等の目的でアップ変速が行われる。
このアップ変速時には、アップ変速前の低速側ギヤ段で係合されており且つアップ変速後の高速側ギヤ段で解放される解放側摩擦係合要素の油圧を低下させる処理が行われる。また、同アップ変速が行われるときには、アップ変速後の高速側ギヤ段で係合される係合側摩擦係合要素に油圧を供給して同係合側摩擦係合要素を係合させる処理も併せて実行される。
ここで、一般に、アクセルペダルの操作量を減少させる操作が行われたときには、スロットルバルブの開度を緩やかに減少させる、いわゆるダッシュポッド制御が行われる。こうしたダッシュポッド制御が行われると、アクセルペダルの操作量を減少させたときに、機関トルクはただちに低下するのではなく緩やかに低下するようになり、いわゆるトルク残りが生じる。
上述したアップ変速時にそうしたトルク残りがあると変速ショックが生じるおそれがある。そのため、例えば特許文献1に記載の装置では、解放側摩擦係合要素の油圧を徐々に低下させることで、トルク残りに対して解放側摩擦係合要素のトルク容量が不足することに起因する変速ショックの発生を抑えるようにしている。
特開2008-155773号公報
ところで、解放側摩擦係合要素の油圧を徐々に低下させると、解放側摩擦係合要素に油圧を供給している時間が長くなり、同解放側摩擦係合要素の解放が遅れるため、変速に要する時間が長くなるおそれがある。
上記課題を解決する自動変速機の制御装置は、内燃機関の出力軸と車両の駆動輪との間の駆動力伝達系に設けられて、油圧で動作する複数の摩擦係合要素を選択的に係合させることにより変速比が異なる複数のギヤ段を形成する自動変速機を制御する。この制御装置は、前記車両のアクセル操作量が減少したときにアップ変速の変速指令がなされると、前記摩擦係合要素のうちでアップ変速後の高速側ギヤ段で係合される係合側摩擦係合要素に油圧を供給して同係合側摩擦係合要素を係合させる変速制御を実行するとともに、前記変速制御の実行中に、アップ変速が進行しているか否かを判定する判定処理と、前記判定処理にてアップ変速が進行していないと判定される場合には、アップ変速が進行していると判定されるまで前記係合側摩擦係合要素の油圧を増大させる油圧増大処理と、を実行する。
同構成によれば、アップ変速が進行していないと判定される場合、アップ変速が進行していると判定されるまで係合側摩擦係合要素の油圧が増大されることにより、同係合側摩擦係合要素のトルク容量が増大される。従って、トルク残りに対するトルク容量の不足が抑えられることにより、変速ショックの発生が抑制される。ここで、同構成では、係合側摩擦係合要素への油圧供給時間を長くするのではなく、油圧の大きさを変えることでトルク容量を調整している。そのため、変速に要する時間が長くなることを抑えつつ変速ショックの発生を抑制することができるようになる。
また、上記制御装置において、前記判定処理にてアップ変速が進行していると判定されると、アップ変速が進行していると判定されるまで増大された前記油圧を増大前の油圧にまで徐々に低下させる油圧低下処理を実行してもよい。
アップ変速が進行していると判定されることにより、それまで増大された油圧を増大前の油圧にまで速やかに低下させると、トルク容量が急激に低下するため、トルク残りがまだ残っていた場合にはショックが発生するおそれがある。この点、同構成では、増大された油圧を増大前の油圧にまで徐々に低下させるようにしているため、そうしたトルク容量の急激な低下が抑制される。従って、アップ変速が進行していると判定された以降にトルク残りがまだ残っている場合でも、変速ショックの発生を抑えることができる。
また、上記制御装置において、前記判定処理は、アップ変速の進行度合いを示す値であってアップ変速開始後の経過時間に応じて値が増大していく変速進行度についてその目標値と実値とを算出するとともに、前記目標値が規定の閾値以上かつ前記実値が「0」の場合に、アップ変速が進行していないと判定する処理を実行してもよい。
また、上記制御装置において、前記判定処理は、前記実値が規定の閾値以上である場合にアップ変速が進行していると判定する処理を実行してもよい。
一実施形態にかかる車両の構成を示す図。 同実施形態にかかる制御装置が実行する処理を示すブロック図。 (a)は同実施形態のアップ変速の実行状態、(b)はアップ変速時のタービン回転速度の変化、(c)はアップ変速時の係合側摩擦係合要素の油圧指令値の変化、(d)はアップ変速時の解放側摩擦係合要素の油圧指令値の変化、(e)はアップ変速時の目標変速進行度の変化、(f)はアップ変速時の実変速進行度の変化をそれぞれ示すタイムチャート。
<車両の構成>
以下、内燃機関の出力軸と車両の駆動輪との間の駆動力伝達系に設けられた自動変速機の制御装置についてその一実施形態を図1~図3を参照して説明する。
図1に示すように、車両500が備える内燃機関10は、吸気通路11や、吸気通路11に設けられたスロットルバルブ12や、気筒に燃料を供給する燃料噴射弁13などを備えている。内燃機関10の燃焼室では、吸入された空気と燃料噴射弁13から噴射された燃料との混合気が燃焼することにより機関出力が得られる。
内燃機関10の出力軸であるクランクシャフト18は、ロックアップクラッチ45を有するトルクコンバータ42の入力軸41に接続されている。トルクコンバータ42の出力軸は、自動変速機400の入力軸410に接続されている。
トルクコンバータ42は、入力軸41に接続されたポンプインペラ42Pと、自動変速機400の入力軸410に接続されたタービンインペラ42Tとを備えている。このトルクコンバータ42では、流体のATF(Automatic Transmission Fluid)を介してポンプインペラ42Pとタービンインペラ42Tとの間におけるトルク伝達が行われることにより、当該トルクコンバータ42の入力軸41と出力軸との間におけるトルク伝達が行われる。
自動変速機400は周知の構造を有した遊星歯車式の多段変速機であり、複数の遊星歯車機構と、油圧で動作する複数の摩擦係合要素430であるクラッチ及びブレーキを有している。そして、それら摩擦係合要素430を選択的に係合させることにより変速比が異なる複数のギヤ段が形成される。
自動変速機400の出力軸420はディファレンシャルギヤ60に接続されている。ディファレンシャルギヤ60の出力軸には車両500の駆動輪65が接続されている。
自動変速機400の摩擦係合要素430の操作、ロックアップクラッチ45の操作は、図示しないオイルポンプから作動油が供給される油圧制御回路90内に設けられた複数のソレノイドバルブ90aを制御することにより実施される。
<制御装置100について>
制御装置100は、内燃機関10を制御対象とし、その制御量であるトルクや排気成分比率等を制御すべく、内燃機関10の各種操作部を操作する。また、制御装置100は、ロックアップクラッチ45及び自動変速機400を制御する油圧制御回路90を制御対象とし、その制御量である油圧を制御すべく、ソレノイドバルブ90aを操作する。
制御装置100は、上記制御量を制御する際、クランクシャフト18の回転角を検出するクランク角センサ70の出力信号Scrを参照する。また、制御装置100は、エアフロメータ71によって検出される内燃機関10の吸入空気量GAや、アクセルポジションセンサ72によって検出されるアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル操作量ACCPを参照する。また、制御装置100は、油温センサ73によって検出される上記作動油の温度である油温Toilや、回転速度センサ74によって検出される自動変速機400の出力軸420の回転速度であるアウトプット回転速度Noutを参照する。また、制御装置100は、回転速度センサ75によって検出されるタービンインペラ42Tの回転速度であるタービン回転速度NTを参照する。
なお、制御装置100は、クランク角センサ70の出力信号Scrに基づいて機関回転速度NEを演算する。また、制御装置100は、機関回転速度NE及び吸入空気量GAに基づいて機関負荷率KLを演算する。また、制御装置100は、アウトプット回転速度Noutに基づいて車両500の車速SPを演算する。
制御装置100は、中央処理装置(以下、CPUという)110や、制御用のプログラムやデータが記憶されたメモリ120を備えている。そして、メモリ120に記憶されたプログラムをCPU110が実行することにより各種制御量を制御する。
制御装置100は、油圧供給が停止されていた自動変速機400の摩擦係合要素430に対して油圧供給を開始する際には、摩擦係合要素430への供給油圧を一次的に増大させる周知のクイックアプライ制御を実行する。このクイックアプライ制御の実行により、摩擦係合要素430に対して作動油が速やかに供給される。
また、制御装置100は、アクセル操作量ACCPが規定量以上に減少したときには、スロットルバルブ12の開度を緩やかに減少させるダッシュポッド制御を実行することにより、機関トルクの急変を抑える。
また、制御装置100は、アクセル操作量ACCPの減少に併せてアップ変速を実行することにより、車速の低下などを抑えるようにする。以下、アクセル操作量ACCPの減少に併せたアップ変速のことをアクセルオフアップ変速という。
以下、アクセルオフアップ変速時における係合側摩擦係合要素への油圧指令値Pの算出について説明する。なお、アクセルオフアップ変速時における係合側摩擦係合要素とは、アップ変速前の低速側ギヤ段で解放されており、且つアップ変速後の高速側ギヤ段で係合される摩擦係合要素のことである。
<フローチャートについて>
図2に、制御装置100が実行する処理を示す。図2に示す処理は、メモリ120に記憶されたプログラムをCPU110がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、この処理は、アップ変速の変速指令がなされて上記クイックアプライ制御が完了すると開始される。また、以下では、先頭に「S」が付与された数字によって、各処理のステップ番号を表現する。
本処理を開始すると、まず、CPU110は、今回のアップ変速がアクセルオフアップ変速であるか否かを判定する(S100)。そして、アクセルオフアップ変速であると判定する場合(S100:YES)、CPU110は、目標変速進行度Rtを算出する(S110)。変速進行度とは、アップ変速の進行度合いを示す値であってアップ変速開始後の経過時間に応じて増大していく値である。より詳細には、本実施形態では、この変速進行度としてイナーシャ相の進行度を算出するようにしており、イナーシャ相が開始されるまでは変速進行度は「0」である。イナーシャ相が終了すると変速進行度は「1」である。そして、イナーシャ相が開始されてから終了するまでは、変速進行度は「0」から「1」に向かって徐々に増大する。こうしたイナーシャ相の進行度に関する制御上の目標値である上記目標変速進行度Rtは、アップ変速が開始されてからの経過時間、油温Toil、アウトプット回転速度Nout等に基づいて算出される。
次に、CPU110は、次式(1)に基づいて実変速進行度Rrを算出する(S120)。
Rr=(NTbf-NT)/(NT-NTtg)…(1)
Rr:実変速進行度
NTbf:アップ変速開始前のタービン回転速度NT
NT:現在のタービン回転速度
NTtg:アップ変速完了後のタービン回転速度NT(同期回転速度)
次に、CPU110は、アップ変速が進行しているか否かを判定する判定処理を実行する(S130)。S130の判定処理では、CPU110は、S110で算出した目標変速進行度Rtが規定の閾値Rtref以上であり、且つS120で算出した実変速進行度Rrが「0」の場合に、アップ変速が進行していないと判定する。なお、閾値Rtrefは「0」よりも大きい値であり、アップ変速が進行していないと判定するのに適した値が設定されている。
S130にて、アップ変速が進行していないと判定する場合(S130:YES)、CPU110は、係合側摩擦係合要素の油圧補正量Padを算出する(S150)。CPU110は、例えばS110で算出した目標変速進行度Rtに基づき、当該目標変速進行度Rtの値が大きいほど油圧補正量Padの値が大きくなるように同油圧補正量Padを算出する。
次に、CPU110は、係合側摩擦係合要素の油圧指令値Prを算出する(S180)。CPU110は、基本油圧指令値Pbに上記油圧補正量Padを加算した値を油圧指令値Prとして算出する。上記基本油圧指令値Pbは、駆動トルク指令値Trq*や油温Toilに基づいて算出される。また、駆動トルク指令値Trq*は駆動輪65に付与すべきトルクの指令値であり、アクセル操作量ACCPなどに基づいて制御装置100が別途算出する。そして、この算出される油圧指令値Prに基づいてソレノイドバルブ90aが操作されることにより、係合側摩擦係合要素の油圧が制御される。なお、S150及びS180の処理は、係合側摩擦係合要素の油圧を増大させる油圧増大処理を構成する。
一方、上記S130にて否定判定される場合(S130:NO)、S120で算出した実変速進行度Rrが規定の閾値Rrref以上であるか否かを判定する(S140)。閾値Rrrefとしては、実変速進行度Rrが閾値Rrref以上であることに基づき、アップ変速が進行していることを的確に判定することができるように、その値の大きさは設定されている。より詳細には、本実施形態では、イナーシャ相が実際に開始されていることを的確に判定することができるように、閾値Rrrefの値の大きさは設定されている。なお、S140の処理も、アップ変速が進行しているか否かを判定する判定処理を構成する。
そして、実変速進行度Rrが閾値Rrref未満であると判定する場合(S140:YNO)、CPU110は、上述したS150及びS180の処理を実行する。
一方、S140にて、実変速進行度Rrが規定の閾値Rrref以上であると判定する場合(S140:YES)、CPU110は、油圧補正量Padの低減処理を実行する(S170)。このS170において、CPU110は、今現在の油圧補正量Padから規定の低減量Padswを減算した値を新たな油圧補正量Padとして算出する。こうして油圧補正量Padの低減処理を実行した後、CPU110は、新たな油圧補正量Padを上記基本油圧指令値Pbに加算して油圧指令値Prを算出する(S180)。S170及びS170で算出された油圧補正量Padを使って油圧指令値Prを算出するS180の処理は、アップ変速が進行していると判定されるまで増大された油圧を増大前の油圧にまで徐々に低下させる油圧低下処理を構成する。
そして、CPU110は、S180の処理を終了した場合や、S100にて否定判定する場合には、図2に示す一連の処理を一旦終了する。
<作用>
本実施形態の作用を説明する。
図3に、アクセルオフアップ変速制御の実行時における各種値の変化を示す。なお、図3(a)はアップ変速の実行状態、図3(b)はアップ変速時のタービン回転速度の変化、図3(c)はアップ変速時の係合側摩擦係合要素の油圧指令値の変化、図3(d)はアップ変速時の解放側摩擦係合要素の油圧指令値の変化、図3(e)はアップ変速時の目標変速進行度の変化、図3(f)はアップ変速時の実変速進行度の変化をそれぞれ示す。
時刻t1においてアップ変速が開始されると、まず、解放側摩擦係合要素の油圧指令値Pcが低下されることにより、解放側摩擦係合要素が解放される。なお、解放側摩擦係合要素とは、アップ変速前の低速側ギヤ段で係合されており且つアップ変速後の高速側ギヤ段で解放される摩擦係合要素のことである。
解放側摩擦係合要素が解放されると、時刻t2から時刻t3の間においてクイックアプライ制御が実行される。そして、このクイックアプライ制御が終了すると、油圧指令値Prは基本油圧指令値Pbとなり、図2に示した一連の処理が開始される。
目標変速進行度Rtは、アップ変速が開始されてから規定時間が経過するまでは「0」になっており、規定時間が経過すると「1」に向かって徐々に増大されていく。また、実変速進行度Rrは、実際のタービン回転速度NTの変化に応じて「0」から「1」へと徐々に変化していく。
時刻t4において、目標変速進行度Rtが閾値Rtref以上であり且つ実変速進行度Rrが「0」であることによりアップ変速が進行していないと判定されると、油圧補正量Padが算出されて油圧増大処理が開始される。これにより油圧指令値Prは徐々に増大していく。
そして、時刻t5において、実変速進行度Rrが閾値Rrref以上になることでアップ変速が進行していると判定されると、油圧低下処理が開始される。これにより、油圧指令値Prは増大前の油圧である基本油圧指令値Pbに向けて徐々に低下していく。
時刻t6において、タービン回転速度NTが同期回転速度NTtgになると、係合側摩擦係合要素を完全に係合させるために、油圧指令値Prは規定の油圧Pkに向けて増大される。そして、アップ変速が終了する。
<効果>
本実施形態の効果を説明する。
(1)アップ変速が進行していないと判定される場合、アップ変速が進行していると判定されるまで係合側摩擦係合要素の油圧を増大させる油圧増大処理を実行することにより、同係合側摩擦係合要素のトルク容量が増大される。従って、トルク残りに対するトルク容量の不足が抑えられることにより、変速ショックの発生が抑制される。ここで、係合側摩擦係合要素への油圧供給時間を長くするのではなく、油圧の大きさを変えることでトルク容量を調整している。そのため、変速に要する時間が長くなることを抑えつつ変速ショックの発生を抑制することができるようになる。
(2)アップ変速が進行していると判定されることにより、それまで増大された油圧を増大前の油圧にまで速やかに低下させると、トルク容量が急激に低下するため、トルク残りがまだ残っていた場合にはショックが発生するおそれがある。この点、本実施形態では、上述した油圧低下処理を実行することにより、増大された油圧を増大前の油圧にまで徐々に低下させるようにしている。そのため、そうしたトルク容量の急激な低下が抑制される。従って、アップ変速が進行していると判定された以降にトルク残りがまだ残っている場合でも、変速ショックの発生を抑えることができる。
<変更例>
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・目標変速進行度Rtや実変速進行度Rrを他の態様で算出してもよい。
・油圧補正量Padを他の態様で算出してもよい。
・アップ変速が進行しているか否かを他の態様で判定してもよい。
・上述した油圧低下処理の実行を省略してもよい。この場合でも上記(2)以外の作用及び効果を得ることができる。
・変速進行度はイナーシャ相の進行度であったが、変速の進行度を示す他の進行度、例えば変速を開始してから終了するまでの進行度としてもよい。
・制御装置100としては、CPU110とメモリ120とを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。たとえば、上記実施形態においてソフトウェア処理されたものの少なくとも一部を、ハードウェア処理するたとえばASIC等の専用のハードウェア回路を備えてもよい。すなわち、実行装置は、以下の(a)~(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てを、プログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するROM等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置およびプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置およびプログラム格納装置を備えたソフトウェア実行装置や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。
10…内燃機関
11…吸気通路
12…スロットルバルブ
13…燃料噴射弁
18…クランクシャフト
41…入力軸
42…トルクコンバータ
42P…ポンプインペラ
42T…タービンインペラ
45…ロックアップクラッチ
60…ディファレンシャルギヤ
65…駆動輪
70…クランク角センサ
71…エアフロメータ
72…アクセルポジションセンサ
73…油温センサ
74、75…回転速度センサ
90…油圧制御回路
90a…ソレノイドバルブ
100…制御装置
400…自動変速機
430…摩擦係合要素
500…車両

Claims (4)

  1. 内燃機関の出力軸と車両の駆動輪との間の駆動力伝達系に設けられて、油圧で動作する複数の摩擦係合要素を選択的に係合させることにより変速比が異なる複数のギヤ段を形成する自動変速機を制御する装置であって、
    前記車両のアクセル操作量が減少したときにアップ変速の変速指令がなされると、前記摩擦係合要素のうちでアップ変速後の高速側ギヤ段で係合される係合側摩擦係合要素に油圧を供給して同係合側摩擦係合要素を係合させる変速制御を実行するとともに、
    前記変速制御の実行中に、アップ変速が進行しているか否かを判定する判定処理と、
    前記判定処理にてアップ変速が進行していないと判定される場合には、アップ変速が進行していると判定されるまで前記係合側摩擦係合要素の油圧を増大させる油圧増大処理と、を実行する
    自動変速機の制御装置。
  2. 前記判定処理にてアップ変速が進行していると判定されると、アップ変速が進行していると判定されるまで増大された前記油圧を増大前の油圧にまで徐々に低下させる油圧低下処理を実行する
    請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記判定処理は、アップ変速の進行度合いを示す値であってアップ変速開始後の経過時間に応じて値が増大していく変速進行度についてその目標値と実値とを算出するとともに、前記目標値が規定の閾値以上かつ前記実値が「0」の場合に、アップ変速が進行していないと判定する処理を実行する
    請求項1または2に記載の自動変速機の制御装置。
  4. 前記判定処理は、前記実値が規定の閾値以上である場合にアップ変速が進行していると判定する処理を実行する
    請求項3に記載の自動変速機の制御装置。
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